JP2004133399A - 電子写真感光体 - Google Patents

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細井 一人
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古島 聡
Hideaki Matsuoka
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Abstract

【課題】帯電能の向上を可能とし、感光体に対して外部から衝撃が加えられる事が原因で発生する圧傷といった画像欠陥を防止し、高品質、高画質の画像を長期間に渡り供給する事が可能な電子写真感光体を提供する。
【解決手段】導電性基体上に、少なくともシリコン原子を母材とする非晶質材料を含む光導電層と、周期表第13族元素を少なくとも一部に含有したシリコン原子を母材とする非晶質材料を含む層を有する電子写真感光体において、前記光導電層上に積層した非晶質材料を含む層領域内の構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率が、非晶質材料を含む層領域の厚さ方向で極大値を少なくとも2つ持った分布をとることを特徴とする電子写真感光体。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光(広義の光であって、紫外線、可視光線、赤外線、X線、γ線などの意味する)のような電磁波に対して感受性のある電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】
像形成分野において、光受容部材における光受容層を形成する光導電材料としては、高感度で、SN比〔光電流(Ip)/暗電流(Id)〕が高く、照射する電磁波のスペクトル特性に適合した吸収スペクトルを有すること、光応答性が早く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時において人体に対して無害であること等の特性が要求される。特に、事務機としてオフィスで使用される電子写真装置内に組み込まれる電子写真感光体の場合には、上記の使用時における無公害性は重要な点である。
【0003】
この様な点に優れた性質を示す光導電材料にアモルファスシリコン(非晶質シリコンとも言い、a−Siとも表記する)があり、電子写真感光体の光受容部材として注目されている。
【0004】
このような光受容部材は、一般的には、導電性支持体を50℃〜350℃に加熱し、支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を形成する。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして実用に付されている。
【0005】
例えば、特許文献1には、a−Si堆積膜で構成された光導電層を有する光導電部材の暗抵抗値、光感度、光応答性等の電気的、光学的、光導電的特性及び耐湿性等の使用環境特性、さらには経時安定性について改善を図るため、シリコン原子を母材としたアモルファス材料で構成された光導電層上に、シリコン原子および炭素原子を含む非光導電性のアモルファス材料で構成された表面障壁層を設ける技術が記載されている。
【0006】
また、特許文献2には、高湿時でも十分な帯電を行うために、光導電層上にドーピングしたa−Siからなる電荷トラップ層および電荷注入阻止層を設けて接触帯電する負帯電用電子写真感光体が記載されている。
【0007】
更に、特許文献3には負帯電用電子写真用感光体の光導電層と表面保護層の間に非晶質珪素を主体とし、かつ50原子ppm未満のホウ素を含有するか、または伝導性を支配する元素を含まない正孔捕獲層を設けて優れた電子写真特性が得られる技術が記載されている。
【0008】
以上の様な技術により、電子写真感光体の電気的、光学的、光導電的特性および使用環境特性が向上し、それに伴って画像品質も向上してきた。
【0009】
【特許文献1】
特開昭57−115556号公報
【特許文献2】
特開平6−83090号公報
【特許文献3】
特開平6−242623号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のa−Si系材料で構成された電子写真感光体は、暗抵抗値、光感度、光応答性等の電気的、光学的、光導電特性、及び使用環境特性の点、さらには経時安定性および耐久性の点において、各々個々には特性の向上が図られてはいるが、総合的な特性向上を図る上でさらに改良される余地が存在するのが実情である。
【0011】
近年、コンピュータの普及とオフィスのネットワーク化が進んだことにより、電子写真装置も従来のアナログ複写機としてだけでなく、ファクシミリやプリンターの役目を担うためにデジタル化することが求められるようになり、更にはデジタル化された情報のフルカラー出力のため、デジタルフルカラー複写機が要求されることで、それに対応した電子写真感光体が切望されている。
【0012】
デジタルフルカラー複写機では、帯電、現像などの最も一般的な組合せとしてカラートナーとしては材料選択の範囲が広いネガトナー、潜像の制御性が高く高画質にしやすいイメージ露光法(画像部を露光する方法)が考えられ、その際、感光体には負電荷を帯電させる必要がある。デジタルフルカラー複写機で一般に用いられる負帯電a−Si系感光体は、表面からの負電荷の注入を出来るだけ阻止するために上部電荷注入阻止層を設けることが望ましく、この上部電荷注入阻止層を如何に改善させるかが特性向上のカギを握っている。特に、近年のデジタルフルカラー複写機に対する要求に対して、これまで以上に感光体特性の総合的な向上が必要となってきており、例えばプロセス条件の1つとして、電子写真感光体の周囲に複数の現像器を設けたり、大型の現像手段を用いたりするため、帯電器から現像器までの距離が離れやすい構成になる場合がある。そこで、帯電器から現像器までの電位低下を補償する為に、帯電電位をこれまで以上に高くすることが必要であり、ますます上部電荷注入阻止層の重要性が増している。
【0013】
更に、近年のデジタルフルカラー複写機の高画質化に伴い、画質に対する要求はますますレベルアップしており、従来型装置では許容されうる程度の画像欠陥も問題視せざるを得ないような状況に達している。例えば、上部電荷注入阻止層を形成する負帯電a−Si系感光体の作製条件によっては、作製後の感光体表面の微少面積に高い荷重が加わると、圧傷と称する画像欠陥を発生する場合があった。この現象は、先端径が直径0.8mmのダイヤモンド針に荷重を加えて感光体の表面を引っ掻いた場合、感光体表面には何ら外観状の傷は観察されないにも関わらず、その部分の暗部電位保持能力が著しく低下し、画像上で画像欠陥を生ずるものである。
【0014】
この圧傷は、特にハーフトーン画像で目立ち易く、また軽微な圧傷は感光体を200℃〜240℃で約1時間程度加熱する事により消滅するが、市場で圧傷が発生した場合、この様な対応は不可能であると共に圧傷の発生を事前に予測する事も困難である。
【0015】
このように従来の負帯電a−Si系感光体に形成される上部電荷注入阻止層は、電子写真特性を左右する重要な部分であり、電子写真装置とのマッチングに関してもより一層の改善が求められている。
【0016】
本発明は、上記の課題を解決するもので、本発明の目的は、帯電能の向上を実現し、圧傷による画像欠陥の発生を克服してアモルファスシリコン感光体の寿命を伸ばし、画像欠陥のない、優れた画像を長期にわたって得られる高品位の電子写真感光体を提供する事にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、a−Si系感光体特性の向上および圧傷に関して、上部電荷注入阻止層における役割、構成および層構成のマッチングに関して種々の条件に渡って調べた。その結果、光導電層上に積層した非晶質シリコン層領域内の構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率が、非晶質シリコン層領域の厚さ方向で極大値を少なくとも2つ持った分布をとることで、帯電性能の向上および圧傷の発生を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
即ち、本発明は以下の通りである。
【0019】
本発明は、導電性基体上に、少なくともシリコン原子を母材とする非晶質材料を含む光導電層と、該光導電層上に積層した周期表第13族元素を少なくとも一部に含有したシリコン原子を母材とする非晶質材料を含む層領域を有する電子写真感光体において、該光導電層上に積層した非晶質材料を含む層領域内の構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率が、層領域の厚さ方向で極大値を少なくとも2つ持った分布を有することを特徴とする電子写真感光体に関するものである。ここで、層領域の厚さ方向とは層領域を構成する面と垂直な面を表す。
【0020】
本発明は更に、光導電層上に積層した非晶質材料を含む層領域内において、炭素、酸素、窒素原子の少なくとも1種類の原子を含有することを特徴とする電子写真感光体に関するものである。
【0021】
本発明は更に、光導電層上に積層した非晶質材料を含む層領域内において、炭素原子を含んだシリコン原子を母材とする非晶質材料で最表面層が構成されていることを特徴とする電子写真感光体に関するものである。
【0022】
本発明は更に、光導電層上に積層した非晶質材料を含む層領域内において、構成原子の総量に対する周期表第13族元素含有率の隣接する2つの極大値間距離が、層領域の厚さ方向で100nm以上1000nm以下の範囲にあることを特徴とする電子写真感光体に関するものである。
【0023】
本発明は更に、光導電層上に積層した非晶質材料を含む層領域内において、構成原子の総量に対する周期表第13族元素含有率の極大値が100原子ppm以上であり、隣接する2つの極大値間に存在する周期表第13族元素含有率の最小値が50原子ppm以下であることを特徴とする電子写真感光体に関するものである。ここで、「最小値」とは極大値間に存在する周期表第13族元素含有率のうち最も小さいものを表し、例えば、極大値が3つ以上存在する場合、極大値間に存在する2つ以上の周期表第13族元素含有率の極小値のうち最も小さいものを表す。
【0024】
本発明は更に、光導電層上に積層した非晶質材料を含む層領域内において、構成原子の総量に対する周期表第13族元素含有率の極大値のうち、最も表面側に位置する極大値が一番、大きいことを特徴とする電子写真感光体に関するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
<発明に係わる非晶質シリコン(a−Si)感光体>
a−Si感光体は複数の層構成を有していても良い。例えば、光導電層上に第1の上部電荷注入阻止層105、中間層106、第2の上部電荷注入阻止層107、表面保護層108を設けることができる。なお、本明細書記載の炭素、酸素、窒素、シリコン、周期表第13族元素、水素またはハロゲン等の各元素の含有率は、二次イオン質量分析法(SIMS)によって測定を行ない、上記第1の上部電荷注入阻止層105、中間層106、第2の上部電荷注入阻止層107、表面保護層108などの構成する原子の総量に対する炭素、酸素、窒素、シリコン、周期表第13族元素、水素、ハロゲン原子の割合を算出することによって求めた。
【0026】
図1には、本発明の電子写真感光体の好適な層構成の一例を説明するための模式的構成図である。
【0027】
図1の電子写真感光体は、導電性基体101の上に光受容層102が設けられている。光受容層102は、シリコン原子を母材とする非晶質の下部電荷注入阻止層103、及びシリコン原子を母材とする非晶質の光導電層104、光導電層104上に本発明からなる第1の上部電荷注入阻止層105、中間層106、第2の上部電荷注入阻止層107、表面保護層108がこの順で設けられ、層領域を形成している。
【0028】
本発明において、第1の上部電荷注入阻止層105および第2の上部電荷注入阻止層107は、シリコン原子を母材とし、必要に応じて炭素、窒素、酸素を含有した非晶質層が用いられる。更に、第1の上部電荷注入阻止層105および第2の上部電荷注入阻止層107には、周期表第13族元素を選択して含有させている。周期表第13族元素としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特にB、Alが好適である。
【0029】
また、第1の上部電荷注入阻止層105および第2の上部電荷注入阻止層107の間に周期表第13族元素を含有させずにシリコン原子を母材とした非晶質の中間層106を形成することで、図2に示すような周期表第13族元素の含有率が非晶質領域の厚さ方向で極大値を2つ持った分布が形成される。なお、周期表第13族元素の含有率は、第13族原子を含有する第13族原子導入用の原料ガスの導入量を変化させることで、含有率を変化させることができ、極大値を得ることができる。
【0030】
非晶質材料を含む層領域の厚さ方向の極大値は所望の目的に応じて3つ以上を持っていても良い。この場合は、3つ以上の電荷注入阻止層を設ければ良い。また、周期表第13族元素含有率の極大値のうち、最も表面側に位置する極大値が一番、大きいことが好ましい。
【0031】
本発明の第1の上部電荷注入阻止層105、中間層106、第2の電荷注入阻止層106を形成し、周期表13族元素含有率が非晶質材料を含む層領域の厚さ方向で極大値を少なくとも2つ持たせることで、圧傷の原因の1つである電子写真感光体の表面から加わる荷重を分散させることができ、圧傷の発生を抑制することが可能となる。更に、周期表第13族元素含有率が非晶質材料を含む層領域の厚さ方向で極大値を2つ持たせた結果、最表面からの電荷注入を阻止する能力の更なる向上が得られ、帯電能が向上することが明らかとなった。
【0032】
本発明の中間層106は、シリコン原子を母材とし、必要に応じて炭素、窒素、酸素の少なくとも1つを比較的多量に含有した非晶質の層からなる。また、中間層106の膜厚を変化させることで周期表第13族元素含有率の層領域の厚さ方向における隣接する2つの極大値間距離を制御することが可能となる。隣接する極大値間の距離は、帯電能向上および圧傷の抑制に対して100nm以上1000nm以下にすることがより好ましい。より好ましくは、200nm以上800nm以下であるのが良い。更に好ましくは300nm以上600nm以下であるのが良い。
【0033】
また、図2に示したように本発明の周期表第13族元素含有率の層領域の厚さ方向で分布する2つの極大値と、隣接する2つの極大値間に存在する周期表第13族元素含有率の最小値は、第1の上部電荷注入阻止層105、第2の上部電荷注入阻止層107および中間層106に含有させる周期表第13族元素含有率を変化させることで極大値と隣接する2つの極大値間に存在する周期表第13族元素含有率の最小値を制御することが可能である。更に、前記2つの極大値の各々が100原子ppm以上であり、極大値間の最小値が50原子ppm以下にすることが感度および光メモリーの十分な感光体特性という観点で好ましい。より好ましくは、極大値が200原子ppm以上、更に好ましくは300原子ppm以上である。極大値間の最小値は好ましくは40原子ppm以下、更に好ましくは30原子ppm以下である。また、2つの極大値は表面側で一番大きくするこが圧傷および帯電能の向上、更には感度および光メモリーの十分な感光体特性という観点でより好ましい。
【0034】
また、第2の上部電荷注入阻止層107上に形成する表面保護層108はシリコン原子を母材とし、必要に応じて炭素、窒素、酸素の少なくとも1つを比較的多量に含有した層が用いられ、耐環境性、耐摩耗性や耐傷性を向上させることができる。好ましくは、炭素、窒素、酸素原子は総量で、構成原子の総量に対して30原子%以上90原子%以下であるのが良い。より好ましくは40原子%以上85原子%以下であるのが良い。更に好ましくは50原子%以上80原子%以下であるのが良い。
<基体>
基体材質としては、Alやステンレスの如き導電性材料が一般的であるが、例えば各種のプラスチックやガラス、セラミックス等、特には導電性を有しないものにこれら導電性材料を少なくとも光受容層を形成する側の表面に蒸着するなどして導電性を付与したものも用いることができる。
【0035】
導電性材料としては上記の他、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金が挙げられる。
【0036】
プラスチックとしてはポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等のフィルムまたはシートが挙げられる。
【0037】
また、円筒状基体の表面は旋盤等により処理され、基体に堆積膜を成膜する成膜工程に先立ち基体表面を脱脂洗浄する。更に、画像欠陥を軽減し、帯電性及び光感度等の電子写真特性の向上を果たす目的で、珪酸塩を腐食防止剤(インヒビター)として溶解させた水系洗剤を用いて形成されるAl−Si−O被膜(珪酸塩被膜)を基体表面に形成する事が好ましい。
【0038】
Al系基体上に形成される珪酸塩の被膜の膜厚としては、被膜の十分な効果を確保する観点から、0.5nm以上とされ、1nm以上がより好ましく、1.5nm以上が更に好ましい。一方、基体の十分な導電性を確保する観点から、15nm以下とされ、13nm以下がより好ましく、12nm以下が更に好ましい。
<下部電荷注入阻止層>
本発明において、導電性基体101の上には、基体101側からの電荷の注入を阻止する働きのある下部電荷注入阻止層103を、設けるのが効果的である。下部電荷注入阻止層103は光受容層102が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、基体101側より光導電層104側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有している。
【0039】
下部電荷注入阻止層103には、シリコン原子を母材として導電性を制御する元素を光導電層104に比べて比較的多く含有させる。下部電荷注入阻止層103に含有される導電性を制御する元素としては、周期表第13族元素を用いることが出来る。本発明においては下部電荷注入阻止層103中に含有される周期表第13族元素の含有率は、本発明の目的が効果的に達成できるように所望にしたがって適宜決定されるが、好ましくは構成原子の総量に対して10原子ppm以上10000原子ppm以下、より好適には50原子ppm以上7000原子ppm以下、最適には100原子ppm以上5000原子ppm以下である。
【0040】
更に、下部電荷注入阻止層103には、窒素及び酸素を含有させることによって、該下部電荷注入阻止層103と基体101との間の密着性の向上を図ることができる。また、負帯電用電子写真感光体の場合には、導電性を制御する元素をドープしなくても窒素および酸素を最適に含有させることで優れた阻止能を有することも可能となる。具体的には、下部電荷注入阻止層103の全層領域に含有される窒素原子および酸素原子の含有率は、窒素および酸素の和を構成原子の原子の総量に対して0.1原子%以上、より好ましくは1.2原子%以上、また、40原子%以下、より好ましくは20原子%以下とすることにより、電荷阻止能が向上する。
【0041】
また、本発明における下部電荷注入阻止層103に含有される水素および/またはハロゲンは、層内に存在する未結合手を補償し膜質の向上に効果を奏する。下部電荷注入阻止層103中に含有される水素および/またはハロゲン原子の含有率の和は、構成原子の総量に対して1原子%以上が好ましく、5原子%以上がより好ましく、10原子%以上が更に好ましい。一方、50原子%以下が好ましく、40原子%以下がより好ましく、30原子%以下が更に好ましい。
【0042】
本発明において、下部電荷注入阻止層103の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは100nm以上5000nm以下、より好ましくは300nm以上4000nm以下、最適には500nm以上3000nm以下とされるのが望ましい。層厚を100nm以上5000nm以下とすることにより、基体101からの電荷の注入阻止能が充分となり、充分な帯電能が得られると共に電子写真特性の向上が期待でき、残留電位の上昇などの弊害が発生しない。
【0043】
下部電荷注入阻止層103を形成するには、反応容器内のガス圧、放電電力ならびに基体の温度を適宜設定することが必要である。導電性基体の温度(Ts)は、層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合、好ましくは150℃以上350℃以下、より好ましくは180℃以上330℃以下、最適には200℃以上300℃以下とするのが望ましい。
【0044】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2Pa以上1×10Pa以下、好ましくは5×10−2Pa以上5×10Pa以下、最適には1×10−1Pa以上1×10Pa以下とするのが好ましい。
<光導電層>
本発明の電子写真感光体における光導電層104は、シリコン原子を母材とした非晶質材料を含み、層中に水素原子及び/またはハロゲン原子が含有されることが好ましい。これはシリコン原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性および電荷保持特性を向上させるために有効であるからである。水素原子またはハロゲン原子の含有量、水素原子およびハロゲン原子の和の含有量は構成原子の総量に対して好ましくは10原子%以上40原子%以下、より好ましくは15原子%以上25原子%以下である。
【0045】
光導電層104中に含有される水素原子及び/またはハロゲン原子の量を制御するには、例えば基体101の温度、水素原子及び/またはハロゲン原子を含有させるために使用される原料ガスの反応容器内へ導入する量、放電電力等を制御すればよい。
【0046】
本発明においては、光導電層104には必要に応じて導電性を制御する元素を含有させても良い。含有させる元素としては下部電荷注入阻止層103と同様、周期表第13族元素を用いることができる。光導電層103に含有される導電性を制御する元素の含有率としては、構成原子の総量に対して好ましくは1×10−2原子ppm以上1×10原子ppm以下、より好ましくは5×10−2原子ppm以上5×10原子ppm以下、最適には1×10−1原子ppm以上1×10原子ppm以下とされるのが望ましい。
【0047】
本発明において、光導電層103の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは10μm以上50μm以下、より好ましくは20μm以上45μm以下、最適には25μm以上40μm以下とされるのが望ましい。
【0048】
光導電層104を形成するには、反応容器内のガス圧、放電電力ならびに基体の温度を適宜設定することが必要である。導電性基体温度(Ts)は、層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合、好ましくは150℃以上350℃以下、より好ましくは180℃以上330℃以下、最適には200℃以上300℃以下とするのが望ましい。
【0049】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2Pa以上1×10Pa以下、好ましくは5×10−2Pa以上5×10Pa以下、最適には1×10−1Pa以上1×10Pa以下とするのが好ましい。
<光導電層上の層領域>
本発明において、光導電層の上の層領域内に構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率が、非晶質シリコン層領域の厚さ方向で極大値を少なくとも2つ持った分布の形成には、光導電層104と表面保護層108の間に中間層106を介して、第1の上部電荷注入阻止層105、第2の上部電荷注入阻止層107の2層から成る構成をとることが好ましい。
「上部電荷注入阻止層」
上部電荷注入阻止層105、107は、感光体が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、表面側より第1の層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能は発揮されない特性を有している。そのような機能を付与するために、上部電荷注入阻止層105、107には伝導性を制御する原子を適切に含有させることが必要である。
【0050】
そのような目的で用いられる原子としては、本発明においては周期表第13族元素を用いることができ、そのような原子を用いることで負帯電性を有する電子写真感光体が得られる。前記周期表第13族元素としては、具体的には、硼素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリウム(Tl)等があり、特に硼素が好適である。
【0051】
上部電荷注入阻止層105、107に含有される伝導性を制御する原子の含有率は、電子写真感光体に求められる特性にもより一概にはいえないが、上部電荷注入阻止層の構成原子の総量に対する含有率の極大値が50原子ppm以上3000原子ppm以下とされることが好ましい。より好ましくは100原子ppm以上1500原子ppm以下である。
【0052】
上部電荷注入阻止層105、107に含有される伝導性を制御する原子は、上部電荷注入阻止層105、107に満遍なく均一に分布されていても良いし、あるいは層厚方向に不均一に分布する状態で含有していてもよい。しかしながら、いずれの場合にも基体の表面と平行面内方向においては、均一な分布で満遍なく含有されることが面内方向における特性の均一化を図る点からも必要である。
【0053】
上部電荷注入阻止層105、107は、アモルファスシリコン系の材料であればいずれの材料でも可能であるが、中間層106および/または表面保護層108と同様の材料で構成することが好ましい。すなわち、「a−SiC:H,X」、「a−SiO:H,X」、「a−SiN:H,X」、「a−SiCON:H,X」等の材料が好適に用いられる。上部電荷注入阻止層105、107に含有される炭素原子または窒素原子または酸素原子は、該層中に満遍なく均一に分布されても良いし、あるいは層厚方向に不均一に分布する状態で含有していてもよい。しかしながら、いずれの場合にも基体の表面と平行面内方向においては、均一な分布で満遍なく含有されることが面内方向における特性の均一化を図る点からも必要である。
【0054】
本発明における上部電荷注入阻止層105、107の各層領域に含有される炭素原子および/または窒素原子および/または酸素原子の含有量は、本発明の目的が効果的に達成されるように適宜決定されるが、1種類の場合はその量として、2種類以上の場合はその総和量として、シリコンとの総和に対して10原子%以上70原子%以下の範囲とするのが好ましい。より好ましくは15原子%以上65原子%以下、更に好ましくは20原子%以上60原子%以下であるのが良い。
【0055】
また、本発明においては上部電荷注入阻止層105、107の各層領域には、水素原子および/またはハロゲン原子が含有されることが好ましいが、これはシリコン原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特性を向上させるためである。水素原子の含有量は、構成原子の総量に対して通常の場合30原子%以上70原子%以下、好適には35原子%以上65原子%以下、最適には40原子%以上60原子%以下とするのが望ましい。また、ハロゲン原子の含有量として、通常の場合は0.01原子%以上15原子%以下、好適には0.1原子%以上10原子%以下、最適には0.5原子%以上5原子%以下とされるのが望ましい。
【0056】
本発明において、上部電荷注入阻止層105、107の各々の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは10nm以上1000nm以下、より好ましくは30nm以上800nm以下、最適には50nm以上500nm以下とされるのが望ましい。層厚が10nm以上にであると、表面側からの電荷の注入阻止能が充分となって、充分な帯電能が得られ、良好な電子写真特性を得ることができる。また、層厚が1000nm以下であると電子写真特性の向上が期待でき、良好な感度特性を得ることができる。
【0057】
上部電荷注入阻止層105、107は光導電層104側から表面保護層108に向かって組成を連続的に変化させることも好ましく、密着性の向上や干渉防止等に効果がある。
【0058】
本発明の目的を達成し得る特性を有する上部電荷注入阻止層105、107を形成するには、Si供給用のガスとCおよび/またはNおよび/またはO供給用のガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電力ならびに基体の温度を適宜設定することが必要である。
【0059】
また、上部電荷注入阻止層105、107が周期表第13族元素含有率の層領域の厚さ方向における極大値を有する場合において、帯電能の特性向上のため、最も表面側に位置する極大値が最も大きいことが好ましい。
【0060】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2Pa以上1×10Pa以下、好ましくは5×10−2Pa以上5×10Pa以下、最適には1×10−1Pa以上1×10Pa以下とするのが好ましい。
【0061】
さらに、基体の温度は、層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合、好ましくは150℃以上350℃以下、より好ましくは180℃以上330℃以下、最適には200℃以上300℃以下とするのが望ましい。
【0062】
本発明においては、上部電荷注入阻止層105、107を形成するための希釈ガスの混合比、ガス圧、放電電力、基体温度の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、これらの層作成ファクターは通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感光体を形成すべく相互的かつ有機的関連性に基づいて各層作成ファクターの最適値を決めるのが望ましい。
「中間層」
本発明によるところの中間層106は、光導電層上に積層した非晶質シリコン層領域内に構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率が、非晶質シリコン層領域の厚さ方向で極大値を少なくとも2つ持った分布を形成する為に、第1の上部電荷注入阻止層105と第2の上部電荷注入阻止層107の間に設けられる。
【0063】
中間層106は、シリコン原子を母材とした非晶質材料を含む層であり、必要に応じて炭素、窒素、酸素の少なくとも1つを比較的多量に含有させることが好ましい。好ましくは、1つの中間層を構成する全ての原子総量に対して10原子%以上90原子%以下を含有するのが良い。より好ましくは15原子%以上85原子%以下であるのが良い。更に好ましくは20原子%以上80原子%以下であるのが良い。中間層106に含有される炭素原子または窒素原子または酸素原子は、該層中に満遍なく均一に分布されても良いし、あるいは層厚方向に不均一に分布する状態で含有していてもよい。しかしながら、いずれの場合にも基体の表面と平行面内方向においては、均一な分布で満遍なく含有されることが面内方向における特性の均一化を図る点からも必要である。また、炭素原子については第1又は第2の上部電荷注入阻止層よりは多く含有していることが好ましい。
【0064】
更に、中間層106には、周期表第13族元素を含有させても構わないが、本発明の効果が得られるように含有率を構成原子の総量に対して50原子ppm以下にすることがより好ましい。
【0065】
中間層106の厚さを制御して、周期表第13族元素含有率の厚さ方向における隣接する2つの極大値間距離を100nm以上1000nm以下になるように制御することがより好ましい。より好ましくは200nm以上800nm以下であるのが良い。更に好ましくは300nm以上600nm以下であるのが良い。
「表面保護層」
表面保護層108は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性の改善に効果が得られる。
【0066】
また、本発明における表面保護層108の材質としてa−Si系の材料を用いる場合は炭素、窒素、酸素より選ばれた元素を少なくとも1つ含むシリコン原子との化合物が好ましく、特にa−SiCを主成分としたものが好ましい。
【0067】
表面保護層108が炭素、窒素、酸素のいずれか一つ以上を含む場合、これらの原子総量の含有量は、ネットワークを構成する全原子に対して30%以上90%以下の範囲が好ましい。
【0068】
表面保護層108中の水素および/またはハロゲンは、シリコンなどの構成原子の未結合手を補償し、層品質の向上、特に光導電性特性および電荷保持特性を向上させる。このような観点から、水素原子の含有量は、構成原子の総量に対して好ましくは30原子%以上70原子%以下、より好ましくは35原子%以上65原子%以下、更に好ましくは40原子%以上60原子%以下である。また、ハロゲンとしては例えば弗素原子の含有量は、通常0.01原子%以上15原子%以下、好適には0.1原子%以上10原子%以下、最適には0.6原子%以上4原子%以下である。
【0069】
表面保護層108の層厚としては、通常10nm以上3000nm以下、好適には50nm以上2000nm以下、最適には100nm以上1000nm以下とされるのが望ましいものである。層厚が10nm以上であると感光体を使用中に摩耗等の理由により表面保護層108が失われることがなく、3000nm以下であると残留電位の増加等の電子写真特性の低下がみられない。
【0070】
本発明の目的を達成し得る特性を有する表面保護層108を形成するには、基体の温度、反応容器内のガス圧を所望により適宜設定する必要がある。基体温度(Ts)は、層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合、好ましくは150℃以上350℃以下、より好ましくは180℃以上330℃以下、最適には200℃以上300℃以下とするのが望ましい。
【0071】
反応容器内の圧力も同様に層設計にしたがって最適範囲が適宜選択されるが、通常の場合1×10−2Pa以上1×10Pa以下、好ましくは5×10−2Pa以上5×10Pa以下、最適には1×10−1Pa以上1×10Pa以下とするのが好ましい。
【0072】
本発明においては、表面保護層108を形成するための基体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、条件は通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する感光体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値を決めるのが望ましい。
<堆積膜形成装置>
次に、電子写真用感光体を作成するための装置及び膜形成方法について詳述する。
【0073】
図3は、本発明に適用しうる堆積膜形成装置の実施形態の模式図である。
【0074】
図3はRF帯の周波数を用いたプラズマCVD法(RF−PCVD)による堆積膜形成装置の模式図である。
【0075】
図3の堆積膜形成装置は、反応容器内に導電性基体3112が設置された装置である。
【0076】
円筒状の反応容器の底面には排気管が形成され、排気管の他端は不図示の排気装置に接続されている。
【0077】
原料ガスは、原料ガス導入管3114を介して反応容器中に導入される。また、高周波電力は、マッチングボックス3115を介して高周波電極3111より反応容器内に供給される。
【0078】
このような図3の装置を用いた場合の堆積膜形成を、概略以下のような手順により行うことができる。
【0079】
まず、反応容器内に円筒状基体3112を設置し、不図示の排気装置により排気管を通して反応容器内を排気する。続いて、ヒーター3113により円筒状基体3112を所定の温度に加熱・制御する。
【0080】
円筒状基体3112が所定の温度となったところで、原料ガス導入管3114を介して、原料ガスを反応容器内に導入する。原料ガスの流量が設定流量となり、また、反応容器内の圧力が安定したのを確認した後、発振周波数が13.56MHzの高周波電源よりマッチングボックス3115を介して高周波電極3111へ所定の高周波電力を供給する。これにより、反応容器内にグロー放電が生起し、原料ガスが励起解離して円筒状基体3112上に堆積膜が形成される。
【0081】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。
【0082】
<実施例1>
図3に示すRF−PCVD法による光受容層の堆積膜形成装置を用い、直径80mmの鏡面加工を施した円筒状アルミニウム基体上に、下部電荷注入阻止層、光導電層、第1の上部電荷注入阻止層、中間層、第2の上部電荷注入阻止層、表面保護層を表1の条件にて形成し、負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0083】
なお、本実施例の第1の上部電荷注入阻止層、第2の上部電荷注入阻止層の周期表第13族元素(B:ホウ素)含有率は、二次イオン質量分析法(SIMS)で調べたところ、構成原子の総量に対して各々最大で200原子ppm、200原子ppmであり、ジボランガスを導入することで、図2に示すような層の厚さ方向に2つの極大値を有する曲線となった。
【0084】
また、中間層には周期表第13族元素をほとんど含有しておらず、光導電層の上の領域内に分布される周期表第13族元素の含有率は、図2に示すように構成原子の総量に対して光導電層側の極大値が200原子ppm、表面保護層側の極大値が200原子ppm、更に2つの極大値間の最小値は0.2原子ppmである。また、光導電層の上の層領域内に分布される周期表第13族元素含有率の2つの極大値間距離は350nmである。
【0085】
【表1】
Figure 2004133399
【0086】
<比較例1>
本比較例では、実施例1と同様に鏡面加工を施した円筒状アルミニウム基体上に、表1の条件のうち、下部電荷注入阻止層、光導電層、第1の上部電荷注入阻止層、表面保護層のみを形成し、負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0087】
なお、本比較例では中間層および第2の上部電荷注入阻止層を堆積せずに、光導電層の上の領域に含有される周期表第13族元素含有率は、ジボランガスを導入することで、非晶質シリコン層の厚さ方向で極大値を1つ持った分布である。
【0088】
また、本比較例の第1の上部電荷注入阻止層の膜厚は、200nmであり、周期表第13族元素(B:ホウ素)含有率の極大値は、二次イオン質量分析法(SIMS)で調べたところ、構成原子の総量に対して200原子ppmであった。<比較例2>
本比較例では、比較例1と同様に鏡面加工を施した円筒状アルミニウム基体上に、表1の条件のうち、下部電荷注入阻止層、光導電層、第1の上部電荷注入阻止層、表面保護層のみを形成し、負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0089】
本比較例では、比較例1と同様に中間層および第2の上部電荷注入阻止層を堆積せずに、光導電層の上の領域に含有される周期表第13族元素含有率は、ジボランガスを導入することで、非晶質シリコン層の厚さ方向で極大値を1つ持った分布である。
【0090】
なお、本比較例の第1の上部電荷注入阻止層の膜厚は、比較例1が200nmに対して、比較例2では550nmである。また、第1の上部電荷注入阻止層の周期表第13族元素(B:ホウ素)含有率の極大値は、二次イオン質量分析法(SIMS)で調べたところ、構成原子の総量に対して200原子ppmであった。
【0091】
以上のように、実施例1、比較例1、比較例2で作製した負帯電用電子写真感光体を電子写真装置(キヤノン製、商品名:iR6000を負帯電システム評価用に改造したもの)にセットして、特性評価を行った。
【0092】
評価項目は、「圧傷試験」、「帯電能」、「感度」、「光メモリー」の4項目を以下のような具体的評価方法で行った。
(圧傷試験)
HEIDON社製表面性試験機を用いて先端直径0.8mmの曲率を持つダイヤモンド針に一定荷重を加えて電子写真感光体表面に接触させる。
【0093】
この状態でダイヤモンド針を電子写真感光体の長手方向に50mm/minのスピードで移動させる。この操作を荷重を変えながら測定位置を移動させ繰り返す。
【0094】
次に、電子写真感光体表面に引っ掻き傷が発生していない事を金属顕微鏡で確認した後に電子写真装置により反射濃度が0.5のハーフトーン画像を形成する。この画像により圧傷が発生し始める荷重を圧傷発生荷重とし、評価は比較例1での圧傷発生荷重(単位:g)を100%とした時の相対評価でランク付けを行った。従って、数値が大きいほど圧傷が発生し難く良好である事を示す。
◎…115%以上。非常に優れている
○…105%以上、115%未満。優れている
△…95%以上、105%未満。実用上問題なし
(帯電能)
電子写真感光体を電子写真装置に設置し、帯電器に−6kVの高電圧を印加しコロナ帯電を行ない、現像器位置に設置した表面電位計により電子写真感光体の暗部表面電位を測定する。
【0095】
得られた結果は、比較例1での値(単位:V)を100%とした場合の相対評価でランク付けを行った。
◎…115%以上。非常に優れている
○…105%以上、115%未満。優れている
△…95%以上、105%未満。実用上問題なし
(感度)
電子写真感光体を、上述の条件で表面電位が−450V(暗電位)になるように帯電器の電流値を調整した後、像露光(波長655nmの半導体レーザー)を照射し、像露光光源の光量を調整して、表面電位が−50V(明電位)となるようにし、そのときの露光量を感度とした。従って、感度値が小さいほど良好である。
【0096】
得られた結果は、比較例1での値(単位:Lux.sec)を100%とした場合の相対評価でランク付けを行った。
◎…85%未満。非常に優れている
○…85%以上、95%未満。優れている
△…95%以上、105%未満。実用上問題なし
(光メモリー)
光メモリーは、光メモリー電位で評価した。上述の感度の評価と同様にして暗電位を−450Vとし、一旦像露光して明電位を−50Vとした後に再度帯電した時の暗電位を測定した。これらの暗電位差を光メモリー電位とした。従って、光メモリー電位が小さいほど良好である。
【0097】
得られた結果は、比較例1での値(単位:V)を100%とした場合の相対評価でランク付けを行った。
◎…85%未満。非常に優れている
○…85%以上、95%未満。優れている
△…95%以上、105%未満。実用上問題なし
【0098】
【表2】
Figure 2004133399
【0099】
表2の結果から明らかなように、本発明の実施例1においては、比較例1に比べて帯電能が向上し、更には圧傷が向上することで良好な画像特性が得られることが確認できた。また、比較例2においては、第1の上部電荷注入阻止層の膜厚を厚くすることで圧傷の向上が得られたが、感度および光メモリーで特性低下が見られた。
【0100】
<実施例2>
本実施例では、実施例1と同様に、図3に示すRF−PCVD法による光受容層の堆積膜形成装置を用い、直径80mmの鏡面加工を施した円筒状アルミニウム基体上に、下部電荷注入阻止層、光導電層、第1の上部電荷注入阻止層、中間層、第2の上部電荷注入阻止層、表面保護層を表3の条件にて形成し、負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0101】
なお、実施例2では、中間層を形成する堆積時間を変化させた処理を行なうことで中間層の膜厚を変化させて、光導電層上の領域内に分布される周期表第13族元素含有率の2つの極大値間距離を80nm以上1200nm以下にし、負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0102】
また、本実施例の第1の上部電荷注入阻止層、第2の上部電荷注入阻止層の周期表第13族元素(B:ホウ素)含有率は、二次イオン質量分析法(SIMS)で調べたところ、構成原子の総量に対して各々最大で200原子ppm、200原子ppmであり、ジボランガスを導入することで、図2に示すような層の厚さ方向に2つの極大値を有する曲線となった。
【0103】
また、中間層には周期表第13族元素がほとんど含有しておらず、光導電層の上の領域内に分布される周期表第13族元素の含有率は、図2に示すように、構成原子の総量に対して光導電層側の極大値が200原子ppm、表面保護層側の極大値が200原子ppm、更に2つの極大値間の最小値は0.2原子ppmである。
【0104】
【表3】
Figure 2004133399
【0105】
以上のように、実施例2で作製した負帯電用電子写真感光体を電子写真装置(キヤノン製、商品名:iR6000を負帯電システム評価用に改造したもの)にセットして、実施例1と同様にして特性評価を行った。
【0106】
評価項目は、「圧傷試験」、「帯電能」の2項目について評価した。評価結果を表4に示す。表4においては、比較例1で作製した時の値を100として相対比較を行った。
【0107】
【表4】
Figure 2004133399
【0108】
表4の結果から明らかなように、実施例2においては光導電層の上の領域内に分布される周期表第13族元素の極大値間距離が非晶質シリコン層の厚さ方向で100nm以上1000nm以下の範囲において、圧傷および帯電能の向上に関して特に効果が得られた。
<実施例3>
本実施例では、実施例1と同様に、図3に示すRF−PCVD法による光受容層の堆積膜形成装置を用い、直径80mmの鏡面加工を施した円筒状アルミニウム基体上に、下部電荷注入阻止層、光導電層、第1の上部電荷注入阻止層、中間層、第2の上部電荷注入阻止層、表面保護層を表5の条件にて形成し、負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0109】
なお、実施例3では、ホウ素原料であるBの流量を変えて、第1の上部電荷注入阻止層に含有する構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率を変化させることで光導電層側の極大値を80原子ppm以上400原子ppm以下にした負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0110】
また、第2の上部電荷注入阻止層に含有する構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率は、極大値が400原子ppmとした。
【0111】
また、中間層には周期表第13族元素がほとんど含有しておらず、光導電層上の第1の上部電荷阻止層および第2の上部電荷阻止層内に分布される周期表第13族元素の含有率は、図2のようになり層の厚さ方向に2つの極大値を有する曲線となった。構成原子の総量に対して2つの極大値間の最小値は0.2原子ppmである。
【0112】
更に、光導電層の上の領域内に分布される周期表第13族元素含有率の2つの極大値間距離は非晶質シリコン層の厚さ方向で400nmである。
【0113】
【表5】
Figure 2004133399
【0114】
以上のように、実施例3で作製した負帯電用電子写真感光体を電子写真装置(キヤノン製、商品名:iR6000を負帯電システム評価用に改造したもの)にセットして、実施例1と同様にして特性評価を行った。
【0115】
評価項目は、「圧傷」「帯電能」の2項目について評価した。評価結果を表6に示す。表6においては、比較例1で作製した時の値を100として相対比較を行った。
【0116】
【表6】
Figure 2004133399
【0117】
表6の結果から明らかなように、実施例3においては光導電層の上の領域内に分布される周期表第13族元素含有率の光導電層側の極大値が100原子ppm以上において、圧傷および帯電能の両方の特性が良好であることが判った。
<実施例4>
本実施例では、実施例1と同様に、図3に示すRF−PCVD法による光受容層の堆積膜形成装置を用い、直径80mmの鏡面加工を施した円筒状アルミニウム基体上に、下部電荷注入阻止層、光導電層、第1の上部電荷注入阻止層、中間層、第2の上部電荷注入阻止層、表面保護層を表7の条件にて形成し、負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0118】
なお、実施例4では、ホウ素原料であるBの流量を変えて、中間層に含有する構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率を変化させることで、図2に示すように層の厚さ方向に2つの極大値を有する曲線となった。本実施例では2つの極大値間の最小値を0.2原子ppm以上70原子ppm以下にした負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0119】
また、第1の上部電荷注入阻止層および第2の上部電荷注入阻止層に含有する構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率は、一定として極大値が300原子ppmとした。
【0120】
更に、光導電層の上の領域内に分布される周期表第13族元素含有率の2つの極大値間の距離は非晶質シリコン層の厚さ方向で350nmである。
【0121】
【表7】
Figure 2004133399
【0122】
以上のように、実施例4で作製した負帯電用電子写真感光体を電子写真装置(キヤノン製、商品名:iR6000を負帯電システム評価用に改造したもの)にセットして、実施例1と同様にして特性評価を行った。
【0123】
評価項目は、「圧傷」「帯電能」「感度」「光メモリー」の4項目について評価した。評価結果を表8に示す。表8においては、比較例1で作製した時の値を100として相対比較を行った。
【0124】
【表8】
Figure 2004133399
【0125】
表8の結果から明らかなように、実施例4においては光導電層の上の領域内に分布される周期表第13族元素含有率の2つの極大値間の最小値が50原子ppm以下において、圧傷および帯電能の特性が良好で、更に感度、光メモリーの向上に関しても良好な特性が得られた。
<実施例5>
本実施例では、実施例1と同様に、図3に示すRF−PCVD法による光受容層の堆積膜形成装置を用い、直径80mmの鏡面加工を施した円筒状アルミニウム基体上に、下部電荷注入阻止層、光導電層、第1の上部電荷注入阻止層、中間層、第2の上部電荷注入阻止層、表面保護層を表9の条件にて形成し、負帯電用電子写真感光体を作製した。
【0126】
実施例5では、ホウ素原料であるBの流量を変えて、光導電層の上の層領域内において、構成原子の総量に対する周期表第13族元素含有率の極大値が、光導電層側の極大値に対して表面側の極大値の方が大きい電子写真感光体と、表面側の極大値の方が小さい電子写真感光体を2本作製した。なお、周期表第13族元素(B:ホウ素)含有率を二次イオン質量分析法(SIMS)で調べたところ、光導電層側の極大値が200原子ppmに対して、表面保護層側の極大値は100原子ppmと400原子ppmであった。
【0127】
また、中間層には周期表第13族元素がほとんど含有しておらず、上部電荷注入阻止層及び下部電荷注入阻止層の厚さ方向に2つの極大値を有する電子写真感光体となった。2つの極大値間の最小値は0.2原子ppmである。
【0128】
また、光導電層の上の領域内に分布される周期表第13族元素含有率の2つの極大値間距離は非晶質シリコン層の厚さ方向で350nmである。
【0129】
【表9】
Figure 2004133399
【0130】
以上のように、実施例5で作製した負帯電用電子写真感光体を電子写真装置(キヤノン製、商品名:iR6000 を負帯電システム評価用に改造したもの)にセットして、実施例1と同様にして特性評価を行った。
【0131】
評価項目は、「圧傷」「帯電能」の2項目について評価した。
【0132】
その結果、実施例5で作製した2本の電子写真感光体は、圧傷、帯電能はいずれの電子写真感光体においても特性の向上が見られたが、表面側の極大値を光導電層側の極大値よりも大きくすることで帯電能に関してより特性の向上が見られた。
【0133】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によるところの電子写真感光体は、光導電層の上の層領域内に含有される周期表第13族元素含有率が、非晶質シリコン層の厚さ方向で極大値を少なくとも2つ持った分布をとることにすることにより、帯電能の向上が可能となり、更に圧傷による画像欠陥の発生という問題点を克服してアモルファスシリコン感光体の寿命を伸ばし、優れた画像を長期にわたって得られる高品位の電子写真感光体を提供する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体の構造例を説明するための模式的断面図である。
【図2】本発明の電子写真感光体の非晶質シリコン層の厚さ方向に対する周期表第13族元素含有率の分布図である。
【図3】堆積膜形成装置を説明するための模式的断面図である。
【符号の説明】
101 基体
102 光受容層
103 下部電荷注入阻止層
104 光導電層
105 第1の上部電荷注入阻止層
106 中間層
107 第1の上部電荷注入阻止層
108 表面保護層
3100 堆積装置
3111 高周波電極
3112 基体
3113 ヒーター
3114 原料ガス導入管
3115 マッチングボックス
3116 原料ガス供給配管
3117 バルブ
3118 バルブ
3119 真空計
3200 原料ガス供給装置

Claims (6)

  1. 導電性基体上に、少なくともシリコン原子を母材とする非晶質材料を含む光導電層と、該光導電層上に積層した周期表第13族元素を少なくとも一部に含有したシリコン原子を母材とする非晶質材料を含む層領域を有する電子写真感光体において、
    該光導電層上に積層した非晶質層領域内の構成原子の総量に対する周期表第13族元素の含有率が、層領域の厚さ方向で極大値を少なくとも2つ持った分布を有することを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記光導電層上に積層した非晶質層領域内において、炭素、酸素、窒素原子の少なくとも1種類の原子を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記光導電層上に積層した非晶質層領域内において、炭素原子を含んだシリコン原子を母材とする非晶質材料で最表面層が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真感光体。
  4. 前記光導電層上に積層した非晶質層領域内において、構成原子の総量に対する周期表第13族元素含有率の隣接する2つの極大値間距離が、層領域の厚さ方向で100nm以上1000nm以下の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 前記光導電層上に積層した非晶質層領域内において、構成原子の総量に対する周期表第13族元素含有率の極大値が100原子ppm以上であり、隣接する2つの極大値間に存在する周期表第13族元素含有率の最小値が50原子ppm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 前記光導電層上に積層した非晶質層領域内において、構成原子の総量に対する周期表第13族元素含有率の極大値のうち、最も表面側に位置する極大値が一番、大きいことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
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