JP2004107515A - ヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法 Download PDF

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山崎 智朗
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Abstract

【課題】工業的に有利なヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法の提供。
【解決手段】アルカリ金属水酸化物の存在下、ガラクトマンナンと酸化アルキレンとを反応させるヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法において、反応溶媒として難水溶性有機溶媒を用いることを特徴とするヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法。好ましくは、生成したヒドロキシガラクトマンナンを、洗浄溶液として該難水溶性有機溶媒、メタノールおよび水からなる混合溶媒を用いて洗浄する。用いた難水溶性有機溶媒、および洗浄溶液は蒸留により分離回収して再使用することができる。難水溶性有機溶媒の例としては炭素数6〜10の脂肪族ケトンが挙げられる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法に関する。さらに詳しくは、増粘剤、化粧品、保水剤等の種々の用途に使用し得る半合成高分子化合物であるヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラクトマンナンはマンノースを構成単位とする主鎖にガラクトース単位が側鎖として構成される中性多糖類であって、主として豆科植物の種子に多く含有されている。特にグア豆を原料とするグアガムおよびローカストビーンを原料とするローカストビーンガムは、ガラクトマンナンを主成分とする代表的な植物ガム質である。これらの植物ガム質は植物粘質物であって、水に溶解して極めて高い粘性を示すことから、食品分野および工業分野に広く利用されている。
【0003】
従来、このガラクトマンナンを酸化アルキレンで変性して得られるガラクトマンナンのヒドロキシアルキルエーテル(ヒドロキシアルキルガラクトマンナン)は、多価イオンを含む各種塩類が高濃度に存在しても、高い水溶液粘度を維持できるという特性から、増粘剤、化粧品、保水剤等の種々の用途おいて、広く使用されている。
【0004】
かかるヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法としては、アルカリ金属水酸化物の存在下、ガラクトマンナンと酸化アルキレンとを、反応溶媒として親水性有機溶剤と水の混合溶媒を用いて反応させる方法等が知られている(例えば、特許文献1または2参照)。
【0005】
前記方法においては、反応終了後、反応液中のアルカリ金属水酸化物を中和し、次いで、アルカリ金属水酸化物または中和反応により生成する塩をヒドロキシアルキルガラクトマンナンと分離するため、溶媒として用いた親水性有機溶剤と水の混合溶媒を用いて洗浄する。その際、水の量が多いと塩の除去には効果的であるが、ヒドロキシアルキルガラクトマンナンの収量は減少する。また、水の量が少ないと塩が十分に除去されず、洗浄回数を多くする必要があり、工程が長くなり得策ではない。
【0006】
一方、これらの反応溶媒および洗浄に用いられた溶媒は回収し、再利用することが望ましいが、該溶媒が親水性のため、回収溶媒に水が含まれることが避けられない。従って、そのような回収溶媒では、水と酸化アルキレンが反応してアルキレングリコールとなる等、目的とする酸化アルキレンとガラクトマンナンの反応が進行しにくくなる。また、ガラクトマンナンが易水溶性のため反応液の粘度が高くなり、反応が行いにくくなるだけでなく、次工程の洗浄工程が行いにくく、工業的に有利な方法とはいえない。
【0007】
【特許文献1】
特開昭58−108201号公報
【特許文献2】
特開昭59−96103号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、工業的に有利にヒドロキシアルキルガラクトマンナンを製造する方法を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、反応溶媒として難水溶性有機溶媒を用い、洗浄溶液には、前記難水溶性有機溶媒にメタノールおよび水を添加した混合溶媒を用いれば、従来、親水性有機溶媒で得られていたものと同様の品質を有するヒドロキシアルキルガラクトマンナンを効率よく製造することができ、さらに、反応溶媒および洗浄に用いた混合溶媒から蒸留により回収された溶媒は、そのまま反応溶媒として再利用できるため、工業的に有利にヒドロキシアルキルガラクトマンナンを製造することが出来ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の要旨は、アルカリ金属水酸化物の存在下、ガラクトマンナンと酸化アルキレンとを反応させるヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法において、反応溶媒として難水溶性有機溶媒を用いることを特徴するヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法に関する。好ましい態様において、本発明は、生成したヒドロキシアルキルガラクトマンナンを、難水溶性溶媒、メタノールおよび水よりなる混合溶媒を洗浄溶液として用いて洗浄する前記ヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の製法においては、アルキル金属水酸化物の存在下、ガラクトマンナンと酸化アルキレンとを反応させるが、反応に際して、反応溶媒として難水溶性有機溶媒を用いる。
【0012】
まず、本発明で用いられるガラクトマンナンとしては、特に限定されないが、例えば、グアガム、ロ−カストビーンガム、フェヌグリークガム、タラガム等に由来するガラクトマンナンが挙げられる。これらのガラクトマンナンとしては、豆類を粉砕した粉末、あるいは、該粉末をエーテル、アルコール、ベンゼン等で精製したもの、さらには、熱分解、酸化分解、酵素分解、酸加水分解等により分子量を低下させたもの等を用いることができる。
【0013】
本発明で用いられる酸化アルキレンとしては、例えば、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブチレン等が挙げられる。中でも、常温で反応の制御がしやすいという観点から酸化プロピレンが好適に用いられる。
【0014】
上記酸化アルキレンの使用量は、目的とするガラクトマンナンの変性の程度に応じて任意に変えることができるが、原料であるガラクトマンナンの特性を残しつつ、良好な粘度および濁度のヒドロキシアルキルガラクトマンナンが得られる観点から、ガラクトマンナン100重量部に対して、3〜250重量部、好ましくは30〜150重量部であることが望ましい。
【0015】
本発明で用いられるアルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が挙げられる。中でも、安価であるという観点から、水酸化ナトリウムが好適に用いられる。
【0016】
アルカリ金属水酸化物の添加量は、ガラクトマンナンと酸化アルキレンとの反応を円滑に進行させる観点および反応系内に余剰のアルカリ金属水酸化物が残存するのを回避する観点から、ガラクトマンナン100重量部に対して、2〜50重量部、好ましくは4〜25重量部であることが望ましい。アルカリ金属水酸化物を反応系に添加する方法としては、取扱い性および反応性を高めるため、水溶液の状態で滴下することが望ましい。アルカリ金属水酸化物の水溶液の濃度は、反応系内の水が増加してガラクトマンナンが膨潤したり、脂肪族ケトンと相分離を起こしたり、酸化アルキレンと反応してアルキレングリコールが生成するのを回避するという観点から、5〜30重量%であることが望ましい。
【0017】
本発明で用いられる難水溶性有機溶媒とは、水への溶解度が0〜3%程度のものであり、炭素数6〜10の脂肪族ケトンの中から選択される。炭素数が5以下の脂肪族ケトンは、水への溶解度が大きくなり、溶媒回収に際し、水との分離が困難となる。また、炭素数が11以上の脂肪族ケトンは、後述するメタノールおよび水との親和性が乏しくなり、アルカリまたは中和により生成する塩の洗浄溶液として用いた場合、洗浄効果が十分得られない。
【0018】
上記炭素数6〜10の脂肪族ケトンとしては、例えば、メチルイソブチルケトン、メチル−n−アミルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、エチル−n−ブチルケトン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソブチルケトン等である。中でも、比較的低沸点で、蒸留回収が容易であるという観点から、メチルイソブチルケトンが好適に用いられる。
【0019】
上記難水溶性有機溶媒の使用量は、酸化アルキレンが局部的にガラクトマンナンに付加することを回避するという観点および容積効率を高めるという観点から、ガラクトマンナン1重量部に対して1〜10重量部、好ましくは1.5〜6重量部であることが望ましい。
【0020】
反応温度および反応時間は、反応を促進させ、反応時間を短縮させるという観点および反応が急激に進行するのを回避し、温度および還流の制御を容易にするという観点から、70〜90℃で1〜5時間、その後、100〜120℃で1〜5時間反応させることが望ましい。なお、反応は、常圧還流系で行っても、あるいは加圧密閉系で行っても良い。
【0021】
反応終了後、反応液中のアルカリ金属水酸化物を中和し、中和反応により生成する塩および残存するアルカリ金属水酸化物をヒドロキシアルキルガラクトマンナンと分離する。本発明の好ましい態様においては、この分離は、難水溶性有機溶媒にメタノールおよび水を添加した混合溶媒を反応後の反応液に添加し、ヒドロキシアルキルガラクトマンナンを洗浄し、濾別することにより行う。
【0022】
中和に用いる酸としては、例えば、酢酸、硝酸、塩酸等が挙げられる。
【0023】
洗浄溶液として用いる混合溶媒は、生成塩や酸化アルキレンから副生したアルキレングリコール類を効率的に除去することができる観点およびヒドロキシアルキルガラクトマンナンの収量の低減を回避すると共に洗浄効率を高める観点から、難水溶性有機溶媒20〜50重量%、メタノール20〜60重量%および水2〜30重量%の組成であることが望ましい。
【0024】
洗浄溶液の使用量は、洗浄が十分行われないことを回避するという観点および使用量に見合う効果がなく経済的でなくなるのを回避する観点から、ガラクトマンナン100重量部に対して、200〜5000重量部、好ましくは500〜2000重量部であることが望ましい。また、洗浄効率を上げるために、数回繰り返して洗浄することが望ましい。
【0025】
かくして得られたヒドロキシアルキルガラクトマンナンは、例えば、濾過等の方法により、洗浄溶液から単離した後、常圧あるいは減圧下で乾燥することにより、その乾燥品を得ることができる。
【0026】
通常、ヒドロキシアルキルガラクトマンナンの品質は、その水溶液の粘度および濁度により評価されるが、本発明の方法により得られるヒドロキシアルキルガラクトマンナンの水溶液の粘度および濁度は、従来法により得られたものと変わらないものである。
【0027】
ヒドロキシアルキルガラクトマンナンを濾別した後の反応溶媒および洗浄に用いた混合溶媒は、蒸留により分離回収される。例えば、難水溶性有機溶媒としてメチルイソブチルケトンを用いた場合、65〜88℃の低沸点留分としてはメチルイソブチルケトン、メタノールおよび水を含む留分が得られ、88〜100℃の高沸点留分としてはメチルイソブチルケトンおよび水を含む留分が得られる。特に、高沸点留分では、メチルイソブチルケトンおよび水が2層に分離し、上層のメチルイソブチルケトンのみを次回の反応溶媒として使用すれば、含有されるメチルイソブチルケトン中の水は約2%と少ない量であるため酸化アルキレンとの反応にも悪影響を及ぼすことなく再使用でき、良好な結果が得られる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
【0029】
なお、実施例および比較例により得られたヒドロキシアルキルガラクトマンナンは、以下の方法により評価した。
(1)粘度(mPa・s)
ヒドロキシアルキルガラクトマンナン5gを、イオン交換水495gに溶解し、1重量%ヒドロキシアルキルガラクトマンナン水溶液を調製した。得られたヒドロキシアルキルガラクトマンナンの水溶液を、ブルックフィールド型回転粘度計(東機産業株式会社製の品番:BM型)を用い、20℃、30rpmの条件で測定した。
(2)濁度(ppm)
上記粘度測定に用いたヒドロキシアルキルガラクトマンナンの水溶液を、積分球式濁度計(三菱化成株式会社製の品番:SEP−PT−706D型)を用いて測定した。
【0030】
実施例1
攪拌機、冷却器、滴下ロートおよび温度計を備え付けた300mL容の4つ口フラスコに、グアガム粉末(三晶株式会社製の品名:CSA M/175)50g、メチルイソブチルケトン100gを仕込み、20℃で15分間攪拌して、均一な懸濁分散液とした。次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液30gを20℃で15分間を要して滴下し、滴下終了後20℃で30分間攪拌した。攪拌後、酸化プロピレン20gを20℃で10分間を要して滴下し、滴下終了後80℃で3時間反応させ、さらに、100℃で3時間反応させた。
【0031】
反応終了後、反応混合液を30℃に冷却して、攪拌しながら、酢酸3gを徐々に滴下して中和し、滴下終了後、反応混合物を濾別し、得られた反応混合物に、メチルイソブチルケトン250g、メタノール200gおよび水50gからなる洗浄溶液を加えて、スラリー液とし、このスラリー液からグアガムのヒドロキシプロピルエーテルを濾別した。上記組成の混合溶媒での洗浄および濾別をさらにもう1回繰り返した後、80℃で4時間乾燥させ、グアガム由来のヒドロキシプロピルガラクトマンナン66gを得た。得られたヒドロキシプロピルガラクトマンナンの粘度は1600mPa・s、濁度は80ppmであった。
【0032】
前記、濾過液には、メチルイソブチルケトン553g、メタノール367gおよび水110gが含まれていた。この濾過液から蒸留により、65〜88℃の低沸点留分593gおよび88〜100℃の高沸点留分355gを得た。低沸点留分の組成は、メチルイソブチルケトン221g、メタノール344gおよび水28gであった。高沸点留分を層分離し、上層のメチルイソブチルケトン285gを回収した。メチルイソブチルケトン中の水の含有量は7gであった。下層の水は70gであった。
【0033】
実施例2
実施例1において蒸留回収されたメチルイソブチルケトン100g(水含有量2重量%)を反応溶媒として用い、実施例1と同一条件で反応を行った。反応後の洗浄溶液として実施例1にて回収したメチルイソブチルケトン/メタノール/水からなる低沸点留分を併用して、実施例1と同様の組成の混合溶媒を用い、洗浄、濾過を行った。その結果、グアガム由来のヒドロキシプロピルガラクトマンナン65gを得た。得られたヒドロキシプロピルガラクトマンナンの粘度は1560mPa・s、濁度は82ppmであり、実施例1で得たヒドロキシプロピルグアガムと同程度の品質であった。
【0034】
実施例3
攪拌機、冷却器、滴下ロートおよび温度計を備え付けた300mL容の4つ口フラスコに、フェヌグリークガム粉末(株式会社エアーグリーン製の品名:フェヌグリーク胚乳粉末A)50gおよびメチルイソブチルケトン150gを仕込み、20℃で15分間攪拌して、均一な懸濁分散液とした。次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液30gを20℃で15分間を要して滴下し、滴下終了後20℃で30分間攪拌した。攪拌後、酸化プロピレン30gを20℃で15分間を要して滴下し、滴下終了後80℃で3時間反応させ、さらに、100℃で3時間反応させた。
【0035】
反応終了後、実施例1と同様の処理を行い、フェヌグリークガム由来のヒドロキシプロピルガラクトマンナン66gを得た。得られたヒドロキシプロピルガラクトマンナンの粘度は170mPa・s、濁度は80ppmであった。
【0036】
実施例4
攪拌機、冷却器、滴下ロートおよび温度計を備え付けた300mL容の4つ口フラスコに、タラガム粉末(岩手ケミカル株式会社製の品名:ホワイトガム150)50gおよびメチルイソブチルケトン150gを仕込み、20℃で15分間攪拌して、均一な懸濁分散液とした。次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液30gを20℃で15分間を要して滴下し、滴下終了後20℃で30分間攪拌した。攪拌後、酸化プロピレン30gを20℃で15分間を要して滴下し、滴下終了後80℃で3時間反応させ、さらに、100℃で3時間反応させた。
【0037】
反応終了後、実施例1と同様の処理を行い、タラガム由来のヒドロキシプロピルガラクトマンナン66gを得た。得られたヒドロキシプロピルガラクトマンナンの粘度は1240mPa・s、濁度は24ppmであった。
【0038】
実施例5
攪拌機、冷却器、滴下ロートおよび温度計を備え付けた300mL容の4つ口フラスコに、ローカストビーンガム粉末(三晶株式会社製の品名:ゲニュガムRL−200−J)50gおよびメチルイソブチルケトン150gを仕込み、20℃で15分間攪拌して、均一な懸濁分散液とした。次いで、10重量%水酸化ナトリウム水溶液30gを20℃で15分間を要して滴下し、滴下終了後20℃で30分間攪拌した。攪拌後、酸化プロピレン20gを20℃で15分間を要して滴下し、滴下終了後80℃で3時間反応させ、さらに、100℃で3時間反応させた。
【0039】
反応終了後、実施例1と同様の処理を行い、ローカストビーンガム由来のヒドロキシプロピルガラクトマンナン64gを得た。得られたヒドロキシプロピルガラクトマンナンの粘度は140mPa・s、濁度は82ppmであった。
【0040】
比較例1
実施例1においてメチルイソブチルケトンをアセトンに代えて反応、洗浄および濾過を行い、グアガム由来のヒドロキシプロピルガラクトマンナン67gを得た。得られたヒドロキシプロピルガラクトマンナンの粘度は1560mPa・s、濁度は85ppmであり、実施例1で得たヒドロキシプロピルガラクトマンナンと同程度の品質であった。濾過液には、アセトン571g、メタノール374gおよび水98gが含まれていた。この濾過液から蒸留により、メタノールを含まないアセトン留分の取得を試みたが、得ることができなかった。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、ガラクトマンナンと酸化アルキレンとを反応させるヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法において、反応溶媒として難水溶性有機溶媒を用いることにより、従来と同様の物性を持つヒドロキシアルキルガラクトマンナンを製造することができる。また、反応溶媒を容易に再利用することが出来るため、工業的に有利にヒドロキシアルキルガラクトマンナンを製造することができる。

Claims (7)

  1. アルカリ金属水酸化物の存在下、ガラクトマンナンと酸化アルキレンとを反応させるヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法において、反応溶媒として難水溶性有機溶媒を用いることを特徴とするヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法。
  2. 生成したヒドロキシアルキルガラクトマンナンを、洗浄溶液として該難水溶性有機溶媒、メタノールおよび水からなる混合溶媒を用いて洗浄する請求項1記載のヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法。
  3. 洗浄溶液として用いる混合溶媒が、難水溶性有機溶媒20〜50重量%、メタノール20〜60重量%および水2〜30重量%の組成からなるものである請求項2記載のヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法。
  4. 酸化アルキレンが、酸化プロピレンである請求項1ないし3いずれか1項に記載のヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法。
  5. 難水溶性有機溶媒が、炭素数6〜10の脂肪族ケトンである請求項1ないし4いずれか1項に記載のヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法。
  6. 炭素数6〜10の脂肪族ケトンが、メチルイソブチルケトンである請求項1ないし5いずれか1項に記載のヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法。
  7. 反応溶媒または反応溶媒と洗浄溶液とを蒸留により分離回収して再使用する請求項1ないし6いずれか1項に記載のヒドロキシアルキルガラクトマンナンの製造方法。
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