JP2004100976A - ガスこんろ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】調理鍋Pの側方を囲む環状の吸気通路体12を設け、吸気通路体12の流入室12aを排気通路14に連通させると共に、吸気通路体12の内周壁12b上部に内開口12cを略全周に渡って形成する。
調理鍋Pを五徳10に載置して、バーナ11で鍋底Paに加えて鍋側面Pb下部も加熱し、ファン15によって燃焼室16内の燃焼排気を内開口12cから流入室12aへ吸引して排気通路14へ流し排気口13から排出して、熱気を上方へ漏らさないようにする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バーナの火炎が調理容器の周囲から漏れ出すことを防止する炎漏出防止型ガスこんろに関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平8−303783号公報
従来から、バーナの火炎が調理容器の周囲から漏れ出すことを防止して、衣服の袖口への引火や調理容器の取手の加熱を防止した炎漏出防止型ガスこんろが知られている。
このような炎漏出防止型ガスこんろとしては、例えば、特開平8−303783号公報に開示されているように、調理容器の底面に対して全周にわたって当接可能なドーナツ状の五徳をトッププレート上に設けたものがある。このガスこんろでは、ドーナツ状の五徳の上に調理容器を載せることで五徳中央の燃焼室を調理容器底面で覆い、火炎や熱気が五徳の外側に漏出しないようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、五徳の上面全周にわたって調理容器底面が当接するため、その当接面に煮汁等が回り込んで調理容器が五徳にこびり付いてしまい、調理容器が持ち上げにくくなり、使い勝手が悪いという問題があった。
また、五徳で囲まれて調理容器の底面中央部でしか加熱できないため、熱効率が低いという問題もあった。
本発明は上記課題を解決し、使い勝手が良く熱効率の高い炎漏出防止機能を有するガスこんろを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載のガスこんろは、
調理容器の底面を加熱するバーナと、
上記調理容器の側方周囲に環状に設けられ、該調理容器側面と向かい合う面に排気吸入口を形成した環状吸気通路体と、
上記排気吸入口から上記バーナの燃焼排気を吸入し、排気通路に排出するファンと
を備えたことを要旨とする。
【0005】
また、本発明の請求項2記載のガスこんろは、上記請求項1記載のガスこんろにおいて、
上記吸気通路体の外周壁に、外気を吸入するための外開口を形成したことを要旨とする。
【0006】
また、本発明の請求項3記載のガスこんろは、上記請求項1または2記載のガスこんろにおいて、
上記吸気通路体の天井面に、外気を吸入するための上開口を形成したことを要旨とする。
【0007】
また、本発明の請求項4記載のガスこんろは、上記請求項1〜3の何れかに記載のガスこんろにおいて、
上記排気吸入口より上方に設けられ、上記調理容器側面と上記吸気通路体との間に形成される隙間を該調理容器の外径に合わせて覆う遮蔽体を備えたことを要旨とする。
【0008】
また、本発明の請求項5記載のガスこんろは、上記請求項1〜4の何れかに記載のガスこんろにおいて、
上記バーナの炎口を内周に形成したことを要旨とする。
【0009】
上記構成を有する本発明の請求項1記載のガスこんろは、バーナから発生し調理容器側面と吸気通路体の内周壁との間に形成される隙間を流れる燃焼排気をファンによって排気吸入口から吸入し、環状吸気通路体,排気通路を介して排出する。これにより、熱気が排気吸入口より上方へ溢れにくくなる。また、この熱気が排気吸入口へ流れる際に、調理容器の底面に加えて調理容器の側面下部も加熱するため、熱効率が高くなる。
【0010】
また、本発明の請求項2記載のガスこんろは、ファンによって吸気通路体内を負圧にして、外周壁の外側から冷たい外気を外周壁の外開口を介して吸気通路体内へ吸引する。この外気吸引により吸気通路体の外周壁の温度上昇が抑えられる。
【0011】
また、本発明の請求項3記載のガスこんろは、ファンによって吸気通路体内を負圧にして、天井面の上開口から冷たい外気を吸気通路体内へ吸引する。この際、調理容器の外周に下方向の空気の流れが形成され、排気吸入口へ流れずに吸気通路体上方へ漏れた燃焼排気も一緒に吸引する。この結果、燃焼排気の上方漏れによる不具合を一層起こしにくくできる。また、燃焼排気を冷たい外気と混合させることにより吸気通路体内の温度を下げることができる。
【0012】
また、本発明の請求項4記載のガスこんろは、調理容器の外径が小さくなればなるほど調理容器側面と吸気通路体との間に形成される隙間が大きくなるが、遮蔽体で調理容器の外径に合わせてこの隙間を覆うため、遮蔽体下方の排気吸入口から燃焼排気を確実に吸引する。この結果、燃焼排気が排気吸入口上方へ漏れにくくなる。
本発明における遮蔽体は、調理容器側面に当接して隙間を完全に覆うものに限定されるものではなく、調理容器側面から若干離れた状態で隙間の一部を覆う構成も含むものである。
【0013】
また、本発明の請求項5記載のガスこんろは、バーナの内周に炎口が形成されるため、小径の調理容器でも中央から確実に加熱できる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明のガスこんろの好適な実施形態について説明する。
《第1実施形態》
本発明の第1実施形態としてのガスこんろについて図1を用いて説明する。
ガスこんろ1は主に、調理鍋P(調理容器)を載置する複数の爪を有する五徳10と、調理鍋Pを下方から加熱するバーナ11と、調理鍋Pの側面Pb(以下、鍋側面Pbと呼ぶ)を囲む環状の吸気通路体12と、吸気通路体12と接続され先端に排気口13を形成した排気通路14と、排気通路14に設けられるファン15とを備え、吸気通路体12の内側に燃焼室16が形成される。この排気口13は、使用者から遠い器具後方に形成される。また、燃焼室16の下部は開口しており、燃焼用二次空気がバーナ11へ供給される。
【0015】
五徳10は、鉛直面を形成する五徳爪10bを略放射状に並べたもので、五徳爪10bの上端(鍋載置端部10a)で調理鍋Pを受けている。つまり、調理鍋Pの底面(以下、鍋底Paと呼ぶ)は、五徳爪10bのみで接触している。
五徳10の鍋載置端部10aより下方にはバーナ11が設けられる。このバーナ11は、燃料ガスと燃焼用一次空気とを混合させる環状の混合室11bを備え、その内周面に多数の炎口11aを向い合わせて形成し、この炎口11aから中心に向かって混合気を噴出する内炎口バーナである。
【0016】
吸気通路体12は、流入室12aを備え、鍋側面Pbと向かい合う面となる内周壁12bが、バーナ11の炎口11aより低い位置から五徳10の鍋載置端部10aより高い位置まで延びて形成される。また、この内周壁12bには、鍋載置端部10aより上方に複数の内開口12c(排気吸入口)が全周に渡って均等に形成される。
【0017】
上述した構成のガスこんろ1では、調理鍋Pを五徳10に載置し、バーナ11を点火してバーナ11からの火炎および熱気によって調理鍋Pの鍋底Paおよび鍋側面Pb下部を加熱する。点火動作に伴ってファン15を作動し、燃焼室16内の燃焼排気を吸気通路体12の内開口12cから吸引し、流入室12a,排気通路14へと順に導いて排気口13から器体外へ排出する。
【0018】
こうして熱気が内開口12cより上方へ溢れにくくなるため、調理鍋Pの取手Pcが焦げたり衣服に引火して火傷する不具合を防止できる。
また、内周に炎口11aを形成した内炎口バーナ11を用いたため、調理鍋Pの鍋底Paを中央から確実に加熱でき、しかも、火炎溢れ防止に対して効果が大きい。
更に、排気口13を器具後方に形成したため、熱気を使用者から遠ざけることができ、安全性が高まる。
【0019】
また、内開口12cを五徳10上方に形成したため、燃焼室16内の燃焼排気が鍋側面Pbと吸気通路体12の内周壁12bとの間に形成される隙間Hを上昇する際に、確実に鍋側面Pbと熱交換する。この結果、調理鍋Pは鍋底Paに加えて鍋側面Pbも良好に加熱され、熱効率が高くなる。
更に、内開口12cが吸気通路体12の略全周に渡って均等に形成されるため、燃焼室内16内の燃焼排気を均等に各内開口12cから吸気通路体12の流入室12aへ吸引できる。この際、熱気が調理鍋Pに均一に接触して調理鍋P全体を加熱でき、調理むらが無くなる。
【0020】
しかも、調理鍋Pから吹きこぼれた煮汁が鍋側面Pbを伝って鍋底Paと五徳10の鍋載置端部10aとの隙間に侵入しても、調理鍋Pが五徳爪10bのみで支持される構造であるため、調理鍋Pが五徳10に固着してしまうようなことはなく調理鍋Pを簡単に持ち上げることができる。
【0021】
《第2実施形態》
次に、第2実施形態について図2〜図7を用いて説明する。尚、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分に関しては同一符号を付してその説明を省略する。図2,図4は、大径の調理鍋を用いた場合を示し、図3,図5,図6は、小径の調理鍋を用いた場合を示す。図7は、図4における切断線A−Aで切断された吸気通路体の断面図である。また、図7中の破線は、図5におけるA−A断面図を示している。
【0022】
ガスこんろ2には、図2,図3に示すように、調理鍋Pの鍋側面Pbを囲む環状の吸気通路体22が設けられると共に、調理鍋Pの外径が小さい場合でも確実に熱気漏れを防止するように、鍋側面Pbと吸気通路体22との間に形成される隙間H(図3)を調理鍋Pの外径に応じて覆う遮蔽体機構30が設けられる。
【0023】
吸気通路体22は、流入室22aを形成し、その内周壁22bは、バーナ11の炎口11aより低い位置から五徳10の鍋載置端部10aよりやや高い位置まで延びて形成される。この内周壁22bの上部には内開口22c(22cu,22cd)が形成されると共に、この内開口22cを開閉可能に遮蔽体機構30が設けられる。
遮蔽体機構30は、図4,図7に示すように、リング軸32に回動可能に設けられる複数の平坦な羽根板31と、リング軸32に各羽根板31を支持する軸板33と、各羽根板31の外周端31aに支持される可撓ワイヤー34と、吸気通路体22に上下が固定されリング軸32を支持する支持板35と、モータによりワイヤー34を出し入れするワイヤー収納部36とを備える。このワイヤー収納部36のモータは、図示しない内径調整スイッチで制御され、ワイヤー収納部36から出ているワイヤー34の長さを調整する。符号37は、ワイヤー34が弛まないようにするガイドであり、また、符号38は、羽根板31の外周端31aから延びたワイヤー34の一端を支持するローラーである。一方、ワイヤー34の他端には、図6に示すように、羽根板31の外周端31aから抜けないように抜け止めが形成される。
【0024】
各羽根板31は、リング軸32を回動軸として水平状態(図7の破線,図3,図5,図6)と鉛直状態(図7の実線,図2,図4)との間で回動自在に設けられる。
支持板35には、図7に示すように、リング軸32用の孔の上方に円弧状の切り欠き35aが形成される。外周端31aに通されたワイヤー34は、羽根板31の回動時に、切り欠き35aにガイドされて移動する。また、各羽根板31の上側には、それぞれ開口31bが形成される。
各羽根板31は、図5に示すように、水平状態で環状に並べられる際に互いに重ならないように両側を斜めに切り欠いて形成される。
羽根板31は、図4に示すように、吸気通路体22の内周壁22bに沿って鉛直面上に並んでいる。この内周壁22bには、図3に示すように、羽根板31の内周端31c(下端)の形状(鋸刃状)に合わせて内開口22cが形成される。
【0025】
上述した構成の遮蔽体機構30を備えたガスこんろ2では、内径調整スイッチでリセット操作して、ワイヤー収納部36によりモータでワイヤー34を巻き取って、図2,図4,図7に示すように、羽根板31の外周端31aを通るワイヤー34の長さを短くして、つまり、外径を小さくして、羽根板31を鉛直状態にする。そして、調理鍋Pを五徳10に載置する。
【0026】
大径の調理鍋Pを用いる場合には、図2に示すように、鍋側面Pbと吸気通路体22(厳密には羽根板31)との間に形成される隙間Hが狭くなる。バーナ11を点火すると、点火動作に伴ってファン15が作動し、バーナ11からの燃焼排気は、鍋側面Pbと羽根板31との隙間Hを上昇して羽根板31上部の開口31bから吸気通路体22の流入室22aへ送られ、排気通路14を通って排気口13から排出される。このようにして、吸気通路体22上方へ燃焼排気が漏れることを防止しつつ、鍋側面Pbも確実に加熱して熱効率を向上する。
【0027】
一方、小径の調理鍋Pを用いる場合には、鍋側面Pbと吸気通路体22との間の隙間Hが大きくなり、羽根板31が鉛直状態のままでは、内周壁22bから遠い燃焼排気は吸気通路体22へ吸引されにくく上方へ漏れてしまう。そこで、調理鍋Pを五徳10に載置した後で内径調整スイッチを操作して、ワイヤー収納部36からワイヤー34を送り出し、図3,図5,図6に示すように、羽根板31の外周端31aを通るワイヤー34を長くして、つまり、外径を大きくして、羽根板31の内周端31cを鍋側面Pbに近づける。この時、羽根板31は、傾斜状態あるいは水平状態になり、鍋側面Pbと内周端31cとの隙間が狭くなり、燃焼室16の上部が略密閉状態になる。この羽根板31によって内開口22cは上側内開口22cuと下側内開口22cdとに分割される。
そして、バーナ11を点火しファン15を作動させると、図3に示すように、バーナ11からの熱気は、鍋側面Pbを加熱しながら上昇し、羽根板31の下側を通って下側内開口22cdから流入室22aへ送られる。
一方、吸気通路体22上方の外気は、下側内開口22cd(天井面22dと羽根板31との間)および羽根板31間の隙間Gから吸引され、吸気通路体22内の燃焼排気を冷却しながら排気通路14を通って排気口13から排出される。
従って、小径の調理鍋Pを用いた場合でも、羽根板31を回動して、熱気を吸気通路体22へガイドすると共に火炎の上方溢れを防止するため、調理鍋Pの取手Pcが熱気から遮られて過熱を一層防止できる。しかも、大径の調理鍋Pを用いた場合と同様に、非常に効率良く加熱できる。
【0028】
以上説明したように、第2実施形態のガスこんろ2では、第1実施形態で得られる効果に加えて、以下の効果も得られる。
羽根板31の内径を鍋径に合わせて調整して隙間Hの略全体を覆うことで、様々な大きさの調理鍋Pに対して熱気が漏れないようにできる。従って、良好な熱効率を維持したまま確実に火炎溢れを防止できる。
更に、ファン15によって流入室22a内が負圧になるため、羽根板31が傾斜あるいは水平状態の場合では、上側内開口22cuから冷たい外気が流入室22a内へ導かれて燃焼排気と混合するため、吸気通路体22や排気通路14,排気口13の温度が低下し、これらに触れて火傷する危険性を減少できる。
【0029】
《第3実施形態》
次に、第3実施形態について図8を用いて説明する。尚、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分に関しては同一符号を付してその説明を省略する。
ガスこんろ3は主に、五徳10と、バーナ11と、ファン15と、排気通路14と、調理鍋Pの側方を囲む環状の吸気通路体42とを備え、吸気通路体42の内側に燃焼室16が形成される。
【0030】
吸気通路体42の内周壁42bは、バーナ11の炎口11aより低い位置から五徳10の鍋載置端部10aより高い位置まで延びて形成される。一方、吸気通路体42の外周壁42eは、内周壁42bの上端より高い位置まで延びて形成され、また、この外周壁42eには、複数の外開口42fが全周に渡って均等に形成される。一方、内周壁42bには、天井面42dの外周端まで延びた複数の一体開口42c(本発明の上開口と排気吸入口とを一体化したもの)が全周に渡って均等に形成される。
【0031】
上述した構成のガスこんろ3においても、ファン15によって流入室42a内を負圧にするため、燃焼室16内の燃焼排気を吸気通路体42の一体開口42cから吸気通路体42の流入室42a,排気通路14へと順に導いて排気口13から器体外へ排出し、熱気漏れを防止する。
この際、外周壁42eの外側の冷たい外気が外開口42fから更に流入室42aへ吸引されて、外周壁42eの外表面に沿って外開口42fへ流れ込む空気の流れを形成するため、外周壁42eおよびその周囲の温度上昇が抑えられる。
尚、一体開口42cから冷気を十分吸引できる場合には、外開口42fを形成しなくてもよい。
【0032】
また、一体開口42cが吸気通路体42の天井面42dに形成されるため、吸気通路体42上方の冷たい外気が流入室42aへ吸引され、調理鍋Pの外周に下方向の空気の流れが形成されて、燃焼排気が吸気通路体42の上方へ漏れても外気と共に一体開口42cから吸引される。従って、吸気通路体42の上方の温度上昇を抑制できる。
このように、一体開口42cと外開口42fとから冷気を吸引するため、流入室42a内の温度が下がり、吸気通路体42から外周への放熱を一層抑制できる。
また、一体開口42cは、燃焼排気の吸引口と冷気の吸引口とを一体化しているため、孔開け加工の手間が減る。
【0033】
《第4実施形態》
次に、第4実施形態の吸気通路体について図9を用いて説明する。尚、第3実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分に関しては同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の吸気通路体52は、円筒面を形成する内周壁52bと、その上部に設けられる環状の流入室52aとからなる。この流入室52aに排気通路54が接続され、この排気通路54には図示しないファンが設けられる。
【0034】
内周壁52bは、バーナ炎口(図示略)より低い位置から五徳(図示略)の鍋載置端部より高い位置まで延びて形成される。
流入室52aの内周面となる内周壁52b上部には複数の内開口52cが、流入室52aの天井面52dには複数の上開口52gが、全周に渡って均等に形成される。
【0035】
上述した構成の吸気通路体52では、内開口52cからは燃焼室16内の燃焼排気が、上開口52gからは吸気通路体52上方の冷気が、流入室52aへ導かれて混合し、排気通路14へ流れる。この際、燃焼排気が吸気通路体52の上方へ漏れても外気と共に上開口52gから吸引される。
このように、吸気通路体52の外周壁52eの高さを内周壁52bより短くしても、燃焼排気の上方漏れによる不具合を防止できる。
また、上開口52gと内開口52cとは一体化していないため、吸引したい空気量に合わせて開口位置や開口の大きさを決めておくことができ、しかも、流入室52aの強度を維持できる。
【0036】
《第5実施形態》
次に、第5実施形態について図10〜図14を用いて説明する。尚、第1実施形態と異なる部分について説明し、重複する部分に関しては同一符号を付してその説明を省略する。尚、図10は、図12における切断線B−Bで切断された断面図を示す。
本実施形態のガスこんろ5には、調理鍋Pの外径に応じてその内径を可変自在とする遮蔽体機構60が設けられる。この遮蔽体機構60は、図10,図11,図14に示すように、吸気通路体12の天井面12d上で上下交互に重なって環状に並べられる複数の平坦な羽根板61と、天井面12dで吸気通路体12の内周壁12b寄りに等間隔で固定され各羽根板61を軸支する複数のピン62と、各羽根板61に支持される可撓ワイヤー64と、1枚の羽根板61に回動自在に設けられワイヤー64の一端を支持する可動ローラー63と、吸気通路体12の天井面12dに固定される固定ローラー68と、モータによりワイヤー64を出し入れするワイヤー収納部66と、ワイヤー64が弛まないようにするガイド67とを備える。ワイヤー64の他端には、羽根板61の後述する軸板65から抜けないよう抜け止めが形成される。
【0037】
羽根板61は、図13に示すように、吸気通路体12の天井面12dからはみ出ないよう歪んだ小判状に形成されており、1本のピン62に軸支されると共にその隣(吸気通路体12の中央から見て右隣)のピン62にガイドされて回動可能に構成される。また、この羽根板61には、円弧状の長孔61aが形成され、ガイド用のピン62が貫通される。更に、羽根板61の上面あるいは下面に、ワイヤー64を支持する軸板65が設けられる。
また、吸気通路体12の外周壁12eには、複数の外開口12fが全周に渡って均等に形成される。
【0038】
上述した構成の遮蔽体機構60を備えたガスこんろでは、図示しない内径調整スイッチでリセット操作して、ワイヤー収納部66からモータによりワイヤー64を送り出し、図11に示すように、羽根板61の軸板65を通るワイヤー64を長くして、つまり、羽根板61全体の内径を大きくして、羽根板61全体を吸気通路体12の天井面12d上に移動させる。そして、調理鍋Pを五徳10に載置する。
【0039】
大径の調理鍋Pを用いる場合には、鍋側面Pbと吸気通路体12の内周壁12bとの間に形成される隙間H(図10)が狭くなり、燃焼排気を十分吸引することができる。
一方、小径の調理鍋Pを用いる場合には、隙間Hが大きくなるが、内径調整スイッチを操作してワイヤー収納部66へワイヤー64を引っ張って、図12に示すように、羽根板61の軸板65を通るワイヤー64の長さを短くする。これにより、各羽根板61は、図13に示すように、ピン62を中心軸として長孔61a側が回動し、吸気通路体12の中央側へ移動する(図13中の実線の状態から破線の状態へ)。この結果、羽根板61全体の内径がφL(図11)からφS(図12)まで小さくなり、羽根板61が鍋側面Pbに近づいて、燃焼室16が略密閉状態になる。従って、燃焼排気は良好に吸気通路体12内へ吸引される。
【0040】
このようにして、羽根板61全体の内径を鍋径に合わせて調整するため、第2実施形態と同様の効果が得られる。つまり、小径の調理鍋Pでも熱気漏れを防止しつつ非常に効率良く加熱でき、しかも、羽根板61により調理鍋Pの取手Pcの過熱を一層防止できる。
【0041】
こうした効果に加えて、本実施形態では、羽根板61を水平面上でスライドさせるだけで、鍋径に合わせて隙間Hを覆うことができるため、遮蔽体機構60を簡単に構成できる。しかも、この羽根板61が、吸気通路体12の天井面12d上の限られたスペースを有効に利用してスライドするため、遮蔽体機構60はコンパクトになる。加えて、回動軸用のピンとガイド用のピンとを兼用したため、構成が簡単になる。
また、羽根板61同士の隙間が少ないため、燃焼排気を確実に吸気通路体12へ導くことができる。
更に、内周壁12bに形成される内開口12cから燃焼排気を吸入するため、遮蔽体機構60を大型化させることなく内開口12cを十分大きく形成できる。しかも、冷気が外開口42fから流入室12aへ吸引されるため、外周壁12eおよびその周囲の温度上昇が抑えられる。
【0042】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、実施形態では内開口,上開口,外開口がそれぞれ複数の開口に分割されていたが、それぞれ全周に延びた1個の開口として形成してもよい。また、上開口と外開口とを一体化してもよい。
また、内炎口バーナに限定せず、外周面に多数の炎口を形成した外炎口バーナを用いても構わない。
また、ファン15の設置場所を排気通路14に代えて吸気通路体の流入室内にしてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の請求項1のガスこんろによれば、ファンによる燃焼排気の吸引によって熱気漏れを防止して安全性を高めると共に、調理容器の側面下部も加熱して熱効率を高く維持できる。
しかも、五徳を調理容器の底面に全周に渡って当接させる必要がないため、こぼれた煮汁が五徳にこびりついてもその付着面積が小さく、調理容器が持ち上げにくくなることを防止でき、使い勝手が良い。
【0044】
更に、本発明の請求項2のガスこんろによれば、外開口から吸気通路体の外周の冷気を吸引するため、外周壁の温度を下げて安全性を更に高めることができる。
【0045】
更に、本発明の請求項3のガスこんろによれば、上開口から吸気通路体上方の気体を吸引するため、一層確実に熱気の上方漏れによる不具合を防止でき、しかも調理容器周囲の温度が低下して一層安全となる。
【0046】
更に、本発明の請求項4のガスこんろによれば、調理容器の大きさに応じて、調理容器側面と吸気通路体との間に形成される隙間を遮蔽体で覆うため、外径の小さい調理容器であっても確実に燃焼排気を吸引でき、熱気漏れによる不具合を防止できる。
【0047】
更に、本発明の請求項5のガスこんろによれば、内炎口バーナを用いるため、火炎が溢れにくく、しかも、外径の小さい調理容器でも効率良く加熱できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態としてのガスこんろを正面から見た断面図である。
【図2】第2実施形態としてのガスこんろを正面から見た断面図である。
【図3】第2実施形態としてのガスこんろを正面から見た断面図である。
【図4】第2実施形態としての吸気通路体の斜視図である。
【図5】第2実施形態としての吸気通路体の斜視図である。
【図6】第2実施形態としての吸気通路体を下から見た断面図である。
【図7】第2実施形態としての吸気通路体の一部を側面から見た断面図である。
【図8】第3実施形態としてのガスこんろを正面から見た断面図である。
【図9】第4実施形態としての吸気通路体の斜視図である。
【図10】第5実施形態としてのガスこんろを正面から見た断面図である。
【図11】第5実施形態としての遮蔽体機構を上から見た図である。
【図12】第5実施形態としての遮蔽体機構を上から見た図である。
【図13】第5実施形態としての遮蔽体機構の一部の斜視図である。
【図14】第5実施形態としての遮蔽体機構を内側から見た図である。
【符号の説明】
1,2,3…ガスこんろ、10…五徳、11…バーナ、11a…炎口、12,22,42,52…吸気通路体、12a,22a,42a,52a…流入室、12b,22b,42b,52b…内周壁、12c,22c,52c…内開口、12d,22d,42d,52d…天井面、14…排気通路、15…ファン、16…燃焼室、30,60…遮蔽体機構、31,61…羽根板、31b…開口、32…リング軸、34,64…ワイヤー、36,66…ワイヤー収納部、42c…一体開口、42f…外開口、42e,52e…外周壁、52g…上開口、62…ピン、P…調理鍋。
Claims (5)
- 調理容器の底面を加熱するバーナと、
上記調理容器の側方周囲に環状に設けられ、該調理容器側面と向かい合う面に排気吸入口を形成した環状吸気通路体と、
上記排気吸入口から上記バーナの燃焼排気を吸入し、排気通路に排出するファンと
を備えたことを特徴とするガスこんろ。 - 上記吸気通路体の外周壁に、外気を吸入するための外開口を形成したことを特徴とする請求項1記載のガスこんろ。
- 上記吸気通路体の天井面に、外気を吸入するための上開口を形成したことを特徴とする請求項1または2記載のガスこんろ。
- 上記排気吸入口より上方に設けられ、上記調理容器側面と上記吸気通路体との間に形成される隙間を該調理容器の外径に合わせて覆う遮蔽体を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のガスこんろ。
- 上記バーナの炎口を内周に形成したことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のガスこんろ。
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