JP2004098953A - 更生用空気入りタイヤおよび更生方法、ならびに更生タイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度を向上させた更生用空気入りタイヤおよびその更生方法を提供する。
【解決手段】更生用空気入りタイヤ1は、カーカス2の外周側に少なくとも1層のコード層3a、3b、3cからなるベルト4と、このベルト4で補強されたトレッド部5とを順次具え、トレッド部5のショルダー域6に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端7およびバットレス部8に開口するまで延びる複数本の横溝9を配設してなる。トレッド部踏面12とのタイヤ径方向距離が最短となるベルト外面位置13からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通り、トレッド部踏面12のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線Cの延長線と、バットレス部8の表面との交点をバフ想定点14としたとき、横溝9の開口端15aが、バフ想定点14よりもタイヤ径方向外側に位置する。
【選択図】 図1
【解決手段】更生用空気入りタイヤ1は、カーカス2の外周側に少なくとも1層のコード層3a、3b、3cからなるベルト4と、このベルト4で補強されたトレッド部5とを順次具え、トレッド部5のショルダー域6に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端7およびバットレス部8に開口するまで延びる複数本の横溝9を配設してなる。トレッド部踏面12とのタイヤ径方向距離が最短となるベルト外面位置13からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通り、トレッド部踏面12のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線Cの延長線と、バットレス部8の表面との交点をバフ想定点14としたとき、横溝9の開口端15aが、バフ想定点14よりもタイヤ径方向外側に位置する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度を向上させた更生用空気入りタイヤおよびその更生方法、ならびに台タイヤに対する更生トレッドの接着強度に優れた更生タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、更生用空気入りタイヤがトレッド部の使用寿命を終えると、タイヤのトレッド部を溝底が残らないようにバフしてトレッド貼付面を露出させた台タイヤにし、その後、台タイヤに新しい更生トレッドを接着し、一体加硫することにより更生タイヤを製造する。
【0003】
しかし、従来の更生方法は、タイヤにバフかけ作業の終了位置、すなわち台タイヤのトレッド貼付面位置を明確にするような表示手段が設けられてないため、バフかけによるトレッド部の除去量がタイヤごとで不均一になりやすく、場合によっては部分的に削りすぎてベルト外面の一部が露出する等の問題があるため、熟練した作業者がバフかけ作業を行う必要があった。
【0004】
特許文献1には、渦電流センサを用いてバフかけ作業の終了位置を決める方法が記載されている。しかし、この方法では、タイヤの種類ごとに渦電流センサの検出電圧とゴムゲージとの関係式を予め求めておく必要がある上、タイヤを荒削りし、ゴムゲージを測定した後、再度バフかけを行なわなければ最終的な台タイヤが得られなかった。
【0005】
また、図6に示すように、トレッド部のショルダー域に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端およびバットレス部に開口するまで延びる横溝101や横サイプ102の開口端位置103、104がバットレス部に存在する更生トレッド105と台タイヤ106の接着界面位置107よりもタイヤ径方向内側にある場合、すなわち横溝101等の溝深さが接着界面位置107よりも深い場合には、かかる接着界面位置107を横切って横溝101等が延在することになるが、かかる構成の場合には、更生する際、接着界面位置107で台タイヤ106と更生トレッド105との横溝101や横サイプ102を完全に一致させて接着することは困難であり、台タイヤ106と更生トレッド105との接着界面107でずれが生じ、これはタイヤの表面外観を悪化させるだけでなく、台タイヤ106と貼り付けた新しい更生トレッド105との間に隙間が生じやすく、この隙間が存在することで接着強度が低下してトレッド割れ等の欠陥が生じやすいという問題もあった。
【0006】
特許文献2および3には、更生タイヤ用の更生トレッドが記載されているが、更生トレッドと台タイヤの接着界面位置の適正化を図ることにより、接着強度を確保することの記載は無い。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−86586号公報
【特許文献2】
特開平9−11706号公報
【特許文献3】
特開2002−67622号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、この発明の目的は、バットレス部に開口する横溝等の開口端位置との関係で、バフかけ作業の終了位置をバットレス部の適正位置に外観上容易に確認可能に設けることにより、更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度を向上させた更生用空気入りタイヤおよびその更生方法を提供することにある。
【0009】
また、この発明の他の目的は、上記更生方法によって形成した台タイヤに更生トレッドを貼り付けて更生タイヤとしたときの、台タイヤと更生トレッドの接着界面での接着強度の向上を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、トロイド状に延びるカーカスの外周側にコードをゴム被覆してなる少なくとも1層のコード層からなるベルトと、このベルトで補強されたトレッド部とを順次具え、トレッド部のショルダー域に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端およびバットレス部に開口するまで延びる複数本の横溝および/または横サイプを配設してなる更生用空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向断面にて、トレッド部踏面とのタイヤ径方向距離が最短となるベルト外面位置からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通り、トレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線の延長線と、バットレス部の表面との交点をバフ想定点としたとき、横溝および/または横サイプのバットレス部における開口端が、バフ想定点よりもタイヤ径方向外側に位置することを特徴とする更生用空気入りタイヤである。
【0011】
ここで「トレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線」とは、新品タイヤのトレッド部踏面のクラウン形状を円弧と仮定するとき、この円弧と中心を同じくする同心円弧のことを意味する。
【0012】
また、バットレス部は、バフ想定点からタイヤ径方向外側に向かって、バフ想定点とタイヤ断面高さ位置とのタイヤ径方向距離の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面であることが好ましい。
【0013】
ここで、「フラットな表面」とは、溝、サイプ等の凹部が設けられていない平らな表面のことを意味する。但し、フラットな表面には、後述するリング状凸部は含まない。
【0014】
さらに、バットレス部は、バフ想定点からタイヤ径方向内側に向かって、バフ想定点とタイヤ断面高さ位置とのタイヤ径方向距離の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面であることが好ましい。
【0015】
加えて、バットレス部のバフ想定点位置にタイヤ周方向に連続して延びるリング状凸部を配設することが好ましく、この凸部は、半径が1mm以下の略半円状の断面形状を有することがさらに好ましい。
【0016】
また、この発明は、前記のような構成を有する更生用空気入りタイヤの更生方法において、タイヤ幅方向断面にて、新品時のタイヤのトレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率でバットレス部に設けたバフ想定点位置までトレッド部を除去して台タイヤを形成し、台タイヤ上に未加硫または半加硫状態の新しいトレッドゴムを接着し、トレッドゴムを接着した台タイヤを加硫することを特徴とする更生用空気入りタイヤの更生方法である。
【0017】
さらに、この発明は、かかる方法により製造されたことを特徴とする更生タイヤである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明に従う代表的な更生用空気入りタイヤ(以下、「タイヤ」という。)の要部を左半断面で示したものであり、図2は図1の斜視図である。
【0019】
図1に示すタイヤ1は、トロイド状に延びるカーカス2の外周側にコードをゴム被覆してなる少なくとも1層、図1では2層のスチールコード層3a、3bと、1層の有機繊維コード層3cとからなるベルト4と、このベルト4で補強されたトレッド部5とを順次具え、トレッド部5のショルダー域6に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端7およびバットレス部8に開口するまで延びる複数本の横溝9および/または横サイプ10を配設してなる。
【0020】
また、図1では、トレッド部5にはセンター域にタイヤ周方向に延びる周方向主溝11が設けられている。尚、ここでいうセンター域とは、タイヤ赤道を中心とする領域であって、トレッド幅の0〜65%の範囲とし、ショルダー域はセンター域を除くトレッド部踏面領域を意味する。
【0021】
そしてこの発明の構成上の主な特徴は、タイヤ幅方向断面にて、トレッド部踏面12とのタイヤ径方向距離が最短となるベルト外面位置13からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通り、トレッド部踏面12のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線Cの延長線と、バットレス部8の表面との交点をバフ想定点14としたとき、横溝9や横サイプ10のバットレス部8における開口端13a、13bが、バフ想定点14よりもタイヤ径方向外側に位置することにある。
【0022】
以下、この発明が上記構成を採用するに至った経緯を作用とともに説明する。
発明者は、更生タイヤに発生するおそれのあるトレッド割れ等の欠陥の発生原因について鋭意研究を重ね、トレッド端に存在する横溝等の開口端が、バットレス部でバフ想定点よりもタイヤ径方向内側にあると、台タイヤと更生トレッドとの接着界面を横切って横溝等が延在することになり、台タイヤとこれに貼り付けた新しい更生トレッドとの間に隙間が生じやすく、この隙間が存在することで接着強度が低下してトレッド割れ等の欠陥が生じやすいことを見出した。しかし、従来の更生方法では、台タイヤおよび更生トレッドのそれぞれの横溝等を接着界面で完全に一致させて接着することは技術上困難であり、接着界面で台タイヤと更生トレッドとのずれが生じることは不可避であった。そこで、発明者は、横溝9や横サイプ10をバフ想定点14よりもタイヤ径方向外側で終端させることにより、タイヤ更生時にも、接着界面で横溝9や横サイプ10を一致させる作業を不要にすることができ、しかも良好な接着強度を確保できることを見出し、この発明を完成させるに至ったのである。
【0023】
ベルト外面位置13からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通るように曲線Cを描いたのは、2mm未満では、バフかけ作業の精度を考慮すると、最外コード層を傷つけるおそれがあるからであり、5mmを超えると、トレッドゴムの寿命を長くする等の理由で溝深さを深くしている場合に、溝底までバフかけが行われないおそれがあるからである。
【0024】
また、バットレス部8は、バフ想定点14からタイヤ径方向外側に向かって、バフ想定点14とタイヤ断面高さ位置16とのタイヤ径方向距離L1の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面であることが好ましい。すなわち、図1において、バフ想定点14と横溝8のバットレス部8における開口端15aとのタイヤ径方向距離をL2としたとき、L2/L1が10%以上であることが好ましい。L2/L1が10%未満の場合には、バフかけ作業の精度から、フラットな表面をとらえることが困難となるからである。さらに、バットレス部8に開口する横溝9の長さを確保し、従来のタイヤ外観と著しく相違することを防ぐという観点からは、L2/L1は30%以下であることが好ましい。
【0025】
尚、バフ想定点14のタイヤ径方向内側には、タイヤの意匠性等の点から、図3および図4に示すように、横溝9や横サイプ10に対応して装飾溝17や装飾サイプ18を形成する場合があるが、かかる場合には、バットレス部8は、バフ想定点14からタイヤ径方向内側に向かって、バフ想定点14とタイヤ断面高さ位置16とのタイヤ径方向距離L1の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面である、すなわち図3において、バフ想定点14と装飾溝17の開口上端19とのタイヤ径方向距離をL3としたとき、L3/L1が10%以上であることが好ましい。接着界面に装飾溝等が存在しないことによって、台タイヤと更生トレッドの接着面積が十分にとれ、接着強度が一層増すからである。また、L3/L1が10%未満の場合には、バフかけ作業の精度が低かった場合に、接着界面が装飾溝開口上端19にまで達することがあるため、接着強度が低下するからである。
【0026】
図1〜図4に示すように、バットレス部8のバフ想定点14位置にタイヤ周方向に連続して延びるリング状凸部20を配設することが好ましい。これにより、タイヤのバフかけ作業の終了位置、すなわち台タイヤのトレッド貼付面位置が明確となり、更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度が一層向上するからである。
【0027】
さらに、凸部16は、半径が1mm以下の略半円状の断面形状を有することが好ましい。半径が1mmを超える場合には、更生時の接着不良の核となるおそれがあるからであり、また断面形状が略半円状でない場合には、凸部16に応力が集中し、歪などによるクラックの発生が懸念されるからである。
【0028】
次に、上記更生用空気入りタイヤの更生方法の一例について説明する。
更生用空気入りタイヤのトレッド部が使用寿命に達すると、まず新品時のタイヤのトレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率でバットレス部に設けたバフ想定点14位置までトレッド部5を除去して台タイヤを形成する。次いで、台タイヤ上に未加硫または半加硫状態の新しいトレッドゴムを接着する。尚、台タイヤ上にトレッドゴムを接着する際には、必要に応じてクッションゴムを挟んでトレッドゴムを接着してもよい。そして、トレッドゴムを接着した台タイヤを加硫する。このようにして、バフ想定点14をバフかけ作業の終了位置に設定しておけば、バフかけ作業終了位置を作業者は容易に認識することができるとともに、トレッドゴム除去量の不均一化を抑制することができ、台タイヤの貼付面の寸法精度を向上させることができる。
【0029】
そして、このような更生方法で製造された更生タイヤは、台タイヤの貼付面の寸法精度が高く、しかも台タイヤと更生トレッドの接着界面を横溝等がまたぐことがないので、台タイヤに対する更生トレッドの接着強度が格段に優れる。
【0030】
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。例えば、図1では、バフ想定点14の表示手段として微小なリング状凸部20を設けた例を示しているが、バフ想定点14の表示手段はこれに限定されず、例えば微小凹部、彩色した線等を用いることができる。
【0031】
また、図5に示すように、バフ想定点14位置に配設したリング状凸部20aに加えて、バットレス部8に1本以上、図5では2本の補助凸部20b、20cを設けてもよい。例えば、補助凸部20bをベルトを形成する最外コード層3c位置に対応して配設すれば、これを、台タイヤに損傷を与えることなくバフかけ作業を行える限界位置を示すインジケータとして用いることができる。また、補助凸部20cを最も溝深さの深い溝11の溝底位置に対応して配設すれば、これを、バフかけ作業により最低限除去しなければならない台タイヤの位置を示すインジケータとして用いることができる。
【0032】
【実施例】
次に、この発明に従う更生タイヤを試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
【0033】
実施例1および2のタイヤは、バットレス部が図4に示す構造を有し、タイヤサイズが195/85R16の小型トラック用ラジアルタイヤをこの発明に係る方法で更生して製造した更生タイヤであり、表1に示す諸元を有する。
【0034】
比較のため、横溝および横サイプのバットレス部における開口端がバフ想定点よりもタイヤ径方向内側に位置し、タイヤサイズが195/85R16の小型トラック用ラジアルタイヤを、タイヤメーカー指定のバフ半径に基き、自動バフマシンで台タイヤをバフかけするという方法で更生して製造した更生タイヤ(従来例)についても試作した。
【0035】
(試験方法)
前記各供試タイヤを5.5Jのリムに組み付けてタイヤ車輪とし、この車輪を2tトラックに装着し、タイヤ内圧:600kPa、タイヤ荷重:9.8kN/本の条件下で良路(高速道路50%+一般道路50%)を40,000km走行した。
【0036】
(評価方法)
上記走行後、台タイヤと更生トレッドとの接着界面に生じた亀裂を目視で確認し、亀裂の総数をバットレス部に配設した横溝および横サイプの総数で除して100を乗じた値を亀裂指数(%)として求めた。結果を表1に示す。尚、亀裂指数は、数値が小さいほど台タイヤと更生トレッドとの接着強度が優れていることを示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示す結果から、実施例1および2のタイヤは、いずれも従来例のタイヤと比べて亀裂指数が小さく、接着強度に優れている。
【0039】
【発明の効果】
この発明により、更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度を向上させた更生用空気入りタイヤおよびその更生方法を提供することが可能となった。そして、この発明の更生方法によって、台タイヤに更生トレッドを貼り付けて更生タイヤとしたときの台タイヤと更生トレッドの接着界面での接着強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う更生用空気入りタイヤの一実施態様の要部のタイヤ幅方向半断面図である。
【図2】図1に示す要部の斜視図である。
【図3】この発明に従う更生用空気入りタイヤの別の実施態様の要部のタイヤ幅方向半断面図である。
【図4】図3に示す要部の斜視図である。
【図5】この発明に従う更生用空気入りタイヤの他の実施態様の要部のタイヤ幅方向半断面図である。
【図6】従来の更生タイヤの要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 タイヤ
2 カーカス
3a、3b スチールコード層
3c 有機繊維コード層
4 ベルト
5 トレッド部
6 ショルダー域
7 トレッド端
8 バットレス部
9 横溝
10 横サイプ
11 周方向主溝
12 トレッド部踏面
13 径方向距離最短ベルト外面位置
14 バフ想定点
15a、15b 横溝開口端
16 タイヤ断面高さ位置
17 装飾溝
18 装飾サイプ
19 装飾溝開口上端
20、20a リング状凸部
20b、20c 補助凸部
【発明の属する技術分野】
この発明は、更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度を向上させた更生用空気入りタイヤおよびその更生方法、ならびに台タイヤに対する更生トレッドの接着強度に優れた更生タイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、更生用空気入りタイヤがトレッド部の使用寿命を終えると、タイヤのトレッド部を溝底が残らないようにバフしてトレッド貼付面を露出させた台タイヤにし、その後、台タイヤに新しい更生トレッドを接着し、一体加硫することにより更生タイヤを製造する。
【0003】
しかし、従来の更生方法は、タイヤにバフかけ作業の終了位置、すなわち台タイヤのトレッド貼付面位置を明確にするような表示手段が設けられてないため、バフかけによるトレッド部の除去量がタイヤごとで不均一になりやすく、場合によっては部分的に削りすぎてベルト外面の一部が露出する等の問題があるため、熟練した作業者がバフかけ作業を行う必要があった。
【0004】
特許文献1には、渦電流センサを用いてバフかけ作業の終了位置を決める方法が記載されている。しかし、この方法では、タイヤの種類ごとに渦電流センサの検出電圧とゴムゲージとの関係式を予め求めておく必要がある上、タイヤを荒削りし、ゴムゲージを測定した後、再度バフかけを行なわなければ最終的な台タイヤが得られなかった。
【0005】
また、図6に示すように、トレッド部のショルダー域に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端およびバットレス部に開口するまで延びる横溝101や横サイプ102の開口端位置103、104がバットレス部に存在する更生トレッド105と台タイヤ106の接着界面位置107よりもタイヤ径方向内側にある場合、すなわち横溝101等の溝深さが接着界面位置107よりも深い場合には、かかる接着界面位置107を横切って横溝101等が延在することになるが、かかる構成の場合には、更生する際、接着界面位置107で台タイヤ106と更生トレッド105との横溝101や横サイプ102を完全に一致させて接着することは困難であり、台タイヤ106と更生トレッド105との接着界面107でずれが生じ、これはタイヤの表面外観を悪化させるだけでなく、台タイヤ106と貼り付けた新しい更生トレッド105との間に隙間が生じやすく、この隙間が存在することで接着強度が低下してトレッド割れ等の欠陥が生じやすいという問題もあった。
【0006】
特許文献2および3には、更生タイヤ用の更生トレッドが記載されているが、更生トレッドと台タイヤの接着界面位置の適正化を図ることにより、接着強度を確保することの記載は無い。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−86586号公報
【特許文献2】
特開平9−11706号公報
【特許文献3】
特開2002−67622号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、この発明の目的は、バットレス部に開口する横溝等の開口端位置との関係で、バフかけ作業の終了位置をバットレス部の適正位置に外観上容易に確認可能に設けることにより、更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度を向上させた更生用空気入りタイヤおよびその更生方法を提供することにある。
【0009】
また、この発明の他の目的は、上記更生方法によって形成した台タイヤに更生トレッドを貼り付けて更生タイヤとしたときの、台タイヤと更生トレッドの接着界面での接着強度の向上を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、トロイド状に延びるカーカスの外周側にコードをゴム被覆してなる少なくとも1層のコード層からなるベルトと、このベルトで補強されたトレッド部とを順次具え、トレッド部のショルダー域に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端およびバットレス部に開口するまで延びる複数本の横溝および/または横サイプを配設してなる更生用空気入りタイヤにおいて、タイヤ幅方向断面にて、トレッド部踏面とのタイヤ径方向距離が最短となるベルト外面位置からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通り、トレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線の延長線と、バットレス部の表面との交点をバフ想定点としたとき、横溝および/または横サイプのバットレス部における開口端が、バフ想定点よりもタイヤ径方向外側に位置することを特徴とする更生用空気入りタイヤである。
【0011】
ここで「トレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線」とは、新品タイヤのトレッド部踏面のクラウン形状を円弧と仮定するとき、この円弧と中心を同じくする同心円弧のことを意味する。
【0012】
また、バットレス部は、バフ想定点からタイヤ径方向外側に向かって、バフ想定点とタイヤ断面高さ位置とのタイヤ径方向距離の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面であることが好ましい。
【0013】
ここで、「フラットな表面」とは、溝、サイプ等の凹部が設けられていない平らな表面のことを意味する。但し、フラットな表面には、後述するリング状凸部は含まない。
【0014】
さらに、バットレス部は、バフ想定点からタイヤ径方向内側に向かって、バフ想定点とタイヤ断面高さ位置とのタイヤ径方向距離の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面であることが好ましい。
【0015】
加えて、バットレス部のバフ想定点位置にタイヤ周方向に連続して延びるリング状凸部を配設することが好ましく、この凸部は、半径が1mm以下の略半円状の断面形状を有することがさらに好ましい。
【0016】
また、この発明は、前記のような構成を有する更生用空気入りタイヤの更生方法において、タイヤ幅方向断面にて、新品時のタイヤのトレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率でバットレス部に設けたバフ想定点位置までトレッド部を除去して台タイヤを形成し、台タイヤ上に未加硫または半加硫状態の新しいトレッドゴムを接着し、トレッドゴムを接着した台タイヤを加硫することを特徴とする更生用空気入りタイヤの更生方法である。
【0017】
さらに、この発明は、かかる方法により製造されたことを特徴とする更生タイヤである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明に従う代表的な更生用空気入りタイヤ(以下、「タイヤ」という。)の要部を左半断面で示したものであり、図2は図1の斜視図である。
【0019】
図1に示すタイヤ1は、トロイド状に延びるカーカス2の外周側にコードをゴム被覆してなる少なくとも1層、図1では2層のスチールコード層3a、3bと、1層の有機繊維コード層3cとからなるベルト4と、このベルト4で補強されたトレッド部5とを順次具え、トレッド部5のショルダー域6に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端7およびバットレス部8に開口するまで延びる複数本の横溝9および/または横サイプ10を配設してなる。
【0020】
また、図1では、トレッド部5にはセンター域にタイヤ周方向に延びる周方向主溝11が設けられている。尚、ここでいうセンター域とは、タイヤ赤道を中心とする領域であって、トレッド幅の0〜65%の範囲とし、ショルダー域はセンター域を除くトレッド部踏面領域を意味する。
【0021】
そしてこの発明の構成上の主な特徴は、タイヤ幅方向断面にて、トレッド部踏面12とのタイヤ径方向距離が最短となるベルト外面位置13からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通り、トレッド部踏面12のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線Cの延長線と、バットレス部8の表面との交点をバフ想定点14としたとき、横溝9や横サイプ10のバットレス部8における開口端13a、13bが、バフ想定点14よりもタイヤ径方向外側に位置することにある。
【0022】
以下、この発明が上記構成を採用するに至った経緯を作用とともに説明する。
発明者は、更生タイヤに発生するおそれのあるトレッド割れ等の欠陥の発生原因について鋭意研究を重ね、トレッド端に存在する横溝等の開口端が、バットレス部でバフ想定点よりもタイヤ径方向内側にあると、台タイヤと更生トレッドとの接着界面を横切って横溝等が延在することになり、台タイヤとこれに貼り付けた新しい更生トレッドとの間に隙間が生じやすく、この隙間が存在することで接着強度が低下してトレッド割れ等の欠陥が生じやすいことを見出した。しかし、従来の更生方法では、台タイヤおよび更生トレッドのそれぞれの横溝等を接着界面で完全に一致させて接着することは技術上困難であり、接着界面で台タイヤと更生トレッドとのずれが生じることは不可避であった。そこで、発明者は、横溝9や横サイプ10をバフ想定点14よりもタイヤ径方向外側で終端させることにより、タイヤ更生時にも、接着界面で横溝9や横サイプ10を一致させる作業を不要にすることができ、しかも良好な接着強度を確保できることを見出し、この発明を完成させるに至ったのである。
【0023】
ベルト外面位置13からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通るように曲線Cを描いたのは、2mm未満では、バフかけ作業の精度を考慮すると、最外コード層を傷つけるおそれがあるからであり、5mmを超えると、トレッドゴムの寿命を長くする等の理由で溝深さを深くしている場合に、溝底までバフかけが行われないおそれがあるからである。
【0024】
また、バットレス部8は、バフ想定点14からタイヤ径方向外側に向かって、バフ想定点14とタイヤ断面高さ位置16とのタイヤ径方向距離L1の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面であることが好ましい。すなわち、図1において、バフ想定点14と横溝8のバットレス部8における開口端15aとのタイヤ径方向距離をL2としたとき、L2/L1が10%以上であることが好ましい。L2/L1が10%未満の場合には、バフかけ作業の精度から、フラットな表面をとらえることが困難となるからである。さらに、バットレス部8に開口する横溝9の長さを確保し、従来のタイヤ外観と著しく相違することを防ぐという観点からは、L2/L1は30%以下であることが好ましい。
【0025】
尚、バフ想定点14のタイヤ径方向内側には、タイヤの意匠性等の点から、図3および図4に示すように、横溝9や横サイプ10に対応して装飾溝17や装飾サイプ18を形成する場合があるが、かかる場合には、バットレス部8は、バフ想定点14からタイヤ径方向内側に向かって、バフ想定点14とタイヤ断面高さ位置16とのタイヤ径方向距離L1の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面である、すなわち図3において、バフ想定点14と装飾溝17の開口上端19とのタイヤ径方向距離をL3としたとき、L3/L1が10%以上であることが好ましい。接着界面に装飾溝等が存在しないことによって、台タイヤと更生トレッドの接着面積が十分にとれ、接着強度が一層増すからである。また、L3/L1が10%未満の場合には、バフかけ作業の精度が低かった場合に、接着界面が装飾溝開口上端19にまで達することがあるため、接着強度が低下するからである。
【0026】
図1〜図4に示すように、バットレス部8のバフ想定点14位置にタイヤ周方向に連続して延びるリング状凸部20を配設することが好ましい。これにより、タイヤのバフかけ作業の終了位置、すなわち台タイヤのトレッド貼付面位置が明確となり、更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度が一層向上するからである。
【0027】
さらに、凸部16は、半径が1mm以下の略半円状の断面形状を有することが好ましい。半径が1mmを超える場合には、更生時の接着不良の核となるおそれがあるからであり、また断面形状が略半円状でない場合には、凸部16に応力が集中し、歪などによるクラックの発生が懸念されるからである。
【0028】
次に、上記更生用空気入りタイヤの更生方法の一例について説明する。
更生用空気入りタイヤのトレッド部が使用寿命に達すると、まず新品時のタイヤのトレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率でバットレス部に設けたバフ想定点14位置までトレッド部5を除去して台タイヤを形成する。次いで、台タイヤ上に未加硫または半加硫状態の新しいトレッドゴムを接着する。尚、台タイヤ上にトレッドゴムを接着する際には、必要に応じてクッションゴムを挟んでトレッドゴムを接着してもよい。そして、トレッドゴムを接着した台タイヤを加硫する。このようにして、バフ想定点14をバフかけ作業の終了位置に設定しておけば、バフかけ作業終了位置を作業者は容易に認識することができるとともに、トレッドゴム除去量の不均一化を抑制することができ、台タイヤの貼付面の寸法精度を向上させることができる。
【0029】
そして、このような更生方法で製造された更生タイヤは、台タイヤの貼付面の寸法精度が高く、しかも台タイヤと更生トレッドの接着界面を横溝等がまたぐことがないので、台タイヤに対する更生トレッドの接着強度が格段に優れる。
【0030】
なお、上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。例えば、図1では、バフ想定点14の表示手段として微小なリング状凸部20を設けた例を示しているが、バフ想定点14の表示手段はこれに限定されず、例えば微小凹部、彩色した線等を用いることができる。
【0031】
また、図5に示すように、バフ想定点14位置に配設したリング状凸部20aに加えて、バットレス部8に1本以上、図5では2本の補助凸部20b、20cを設けてもよい。例えば、補助凸部20bをベルトを形成する最外コード層3c位置に対応して配設すれば、これを、台タイヤに損傷を与えることなくバフかけ作業を行える限界位置を示すインジケータとして用いることができる。また、補助凸部20cを最も溝深さの深い溝11の溝底位置に対応して配設すれば、これを、バフかけ作業により最低限除去しなければならない台タイヤの位置を示すインジケータとして用いることができる。
【0032】
【実施例】
次に、この発明に従う更生タイヤを試作し、性能評価を行ったので、以下に説明する。
【0033】
実施例1および2のタイヤは、バットレス部が図4に示す構造を有し、タイヤサイズが195/85R16の小型トラック用ラジアルタイヤをこの発明に係る方法で更生して製造した更生タイヤであり、表1に示す諸元を有する。
【0034】
比較のため、横溝および横サイプのバットレス部における開口端がバフ想定点よりもタイヤ径方向内側に位置し、タイヤサイズが195/85R16の小型トラック用ラジアルタイヤを、タイヤメーカー指定のバフ半径に基き、自動バフマシンで台タイヤをバフかけするという方法で更生して製造した更生タイヤ(従来例)についても試作した。
【0035】
(試験方法)
前記各供試タイヤを5.5Jのリムに組み付けてタイヤ車輪とし、この車輪を2tトラックに装着し、タイヤ内圧:600kPa、タイヤ荷重:9.8kN/本の条件下で良路(高速道路50%+一般道路50%)を40,000km走行した。
【0036】
(評価方法)
上記走行後、台タイヤと更生トレッドとの接着界面に生じた亀裂を目視で確認し、亀裂の総数をバットレス部に配設した横溝および横サイプの総数で除して100を乗じた値を亀裂指数(%)として求めた。結果を表1に示す。尚、亀裂指数は、数値が小さいほど台タイヤと更生トレッドとの接着強度が優れていることを示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1に示す結果から、実施例1および2のタイヤは、いずれも従来例のタイヤと比べて亀裂指数が小さく、接着強度に優れている。
【0039】
【発明の効果】
この発明により、更生時にトレッド部を除去して形成される台タイヤのトレッド貼付面の寸法精度を向上させた更生用空気入りタイヤおよびその更生方法を提供することが可能となった。そして、この発明の更生方法によって、台タイヤに更生トレッドを貼り付けて更生タイヤとしたときの台タイヤと更生トレッドの接着界面での接着強度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従う更生用空気入りタイヤの一実施態様の要部のタイヤ幅方向半断面図である。
【図2】図1に示す要部の斜視図である。
【図3】この発明に従う更生用空気入りタイヤの別の実施態様の要部のタイヤ幅方向半断面図である。
【図4】図3に示す要部の斜視図である。
【図5】この発明に従う更生用空気入りタイヤの他の実施態様の要部のタイヤ幅方向半断面図である。
【図6】従来の更生タイヤの要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 タイヤ
2 カーカス
3a、3b スチールコード層
3c 有機繊維コード層
4 ベルト
5 トレッド部
6 ショルダー域
7 トレッド端
8 バットレス部
9 横溝
10 横サイプ
11 周方向主溝
12 トレッド部踏面
13 径方向距離最短ベルト外面位置
14 バフ想定点
15a、15b 横溝開口端
16 タイヤ断面高さ位置
17 装飾溝
18 装飾サイプ
19 装飾溝開口上端
20、20a リング状凸部
20b、20c 補助凸部
Claims (7)
- トロイド状に延びるカーカスの外周側にコードをゴム被覆してなる少なくとも1層のコード層からなるベルトと、このベルトで補強されたトレッド部とを順次具え、トレッド部のショルダー域に、タイヤ周方向に対し交差する角度でトレッド端およびバットレス部に開口するまで延びる複数本の横溝および/または横サイプを配設してなる更生用空気入りタイヤにおいて、
タイヤ幅方向断面にて、
トレッド部踏面とのタイヤ径方向距離が最短となるベルト外面位置からタイヤ径方向外側に2〜5mmの位置を通り、トレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率で描いた曲線の延長線と、バットレス部の表面との交点をバフ想定点としたとき、
前記横溝および/または横サイプのバットレス部における開口端が、バフ想定点よりもタイヤ径方向外側に位置することを特徴とする更生用空気入りタイヤ。 - バットレス部は、前記バフ想定点からタイヤ径方向外側に向かって、前記バフ想定点とタイヤ断面高さ位置とのタイヤ径方向距離の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面である請求項1記載の更生用空気入りタイヤ。
- バットレス部は、前記バフ想定点からタイヤ径方向内側に向かって、前記バフ想定点とタイヤ断面高さ位置とのタイヤ径方向距離の少なくとも10%の範囲の部分がフラットな表面である請求項1または2記載の更生用空気入りタイヤ。
- バットレス部のバフ想定点位置にタイヤ周方向に連続して延びるリング状凸部を配設した請求項1〜3のいずれか一項記載の更生用空気入りタイヤ。
- 前記凸部は、半径が1mm以下の略半円状の断面形状を有する請求項4記載の更生用空気入りタイヤ。
- 請求項1〜5のいずれか一項記載の更生用空気入りタイヤの更生方法において、
タイヤ幅方向断面にて、新品時のタイヤのトレッド部踏面のクラウン形状と相似する曲率でバットレス部に設けたバフ想定点位置までトレッド部を除去して台タイヤを形成し、
前記台タイヤ上に未加硫または半加硫状態の新しいトレッドゴムを接着し、
前記トレッドゴムを接着した台タイヤを加硫することを特徴とする更生用空気入りタイヤの更生方法。 - 請求項6記載の方法により製造されたことを特徴とする更生タイヤ。
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