JP2004097925A - d10s2およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒 - Google Patents

d10s2およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒 Download PDF

Info

Publication number
JP2004097925A
JP2004097925A JP2002262639A JP2002262639A JP2004097925A JP 2004097925 A JP2004097925 A JP 2004097925A JP 2002262639 A JP2002262639 A JP 2002262639A JP 2002262639 A JP2002262639 A JP 2002262639A JP 2004097925 A JP2004097925 A JP 2004097925A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photocatalyst
ruo
pbwo
activity
supported
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002262639A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4090827B2 (ja
Inventor
Yasunobu Inoue
井上 泰宣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Science and Technology Corp filed Critical Japan Science and Technology Corp
Priority to JP2002262639A priority Critical patent/JP4090827B2/ja
Publication of JP2004097925A publication Critical patent/JP2004097925A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4090827B2 publication Critical patent/JP4090827B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

Landscapes

  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

【目的】新規な光触媒、特に水の完全分解に有用な光触媒の提供
【構成】一般式RuO担持MXO、ここでMはd10電子状態の金属イオン、特にSb3+、Pb2+またはこれらのイオンの0.25以下をNiまたはCrで置換していても良い金属イオン、Xはd電子状態の金属イオン、特にTa5+、W6+、Mo6+またはW6+とのMo6+の複合である、金属複合酸化物からなる光触媒および前記触媒の水の完全光分解触媒としての利用。
【選択図】 図13

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、d10電子状態の金属イオン、例えばSb3+、Pb2+およびd電子状態の金属イオン、例えばTa、W、Moを含む複合酸化物からなる新規な光触媒、特にRuO担持させた新規な光触媒、更には前記新規な光触媒からなる水の完全分解用光触媒に関する。
【0002】
【従来技術】
光で触媒反応を行う技術としては、光触媒能を有する固体化合物に光を照射し、生成した励起電子やホールで反応物を酸化、あるいは還元して目的物を得る方法が既に知られている。中でも、化石燃料の枯渇、および地球温暖化への影響などの問題を解決できるクリーンなエネルギーの開発が望まれている。水の光分解反応は光エネルギーをクリーンな燃料である水素および酸素に変換できることから興味が持たれている。また、水の光分解反応に活性を示す光触媒は、光吸収、電荷分離、表面での水の酸化還元による、活性な水素および酸素を水素および酸素ガスとして発生させる反応を進行させる機能を備えた高度な光機能材料と見ることができる。
【0003】
工藤は、Journal of the Ceramic Society of Japan,109(6)S81−S88,(2001)(文献1)において、光エネルギー変換を目的とする水の光分解光触媒に関する原理、およびこれまで開発されてきた水の光分解光触媒について解説している。文献1の7.において、d電子状態の金属イオン、例えばTi4+、Zr5+、Nb5+およびTa5+など酸化物の光触媒活性、およびd10および/またはs2電子状態の金属イオンの酸化物の光触媒活性などについて説明している。また、表面,Vol.36,No.12(1998),625−645(文献2)の第630頁図7にはWNbのバンドギャップとフラットバンドギャップポテンシャルの関係が説明され、まただい第637頁左欄末第4行〜末第2行には五角形のトンネル構造を有するPbNbのPbの一部をKに置換したPb1−x2xNbも光触媒活性を示すことが説明されている。すなわち、ほんの数例であるがd10とd電子状態の複合酸化物の光触媒活性特性が知られている。
【0004】
このような中で、本発明者らは、d10電子状態の典型金属イオンを含むMIn(M=Ca、Sr)、MGa(M=Zn、Ca)、NaSbO3、M2SnO4(M=Sr,Ca,Ba)、ZnGeO、MSb(M=Ca、Sr)、MSb がRuOを担持することにより水の完全光分解反応に対し高い活性を持つことを報告(文献3;Sato,N.Saito,H.Nishiyama,and Y.Inoue,J.Phys.Chem.B,Vol.105,No.26,p6061−6063,2001.))している。しかしながら、まだ実用性の面で検討の余地がある。従って、より多くの水の完全光分解反応に対し活性を持つ化合物を提供することが、より実用的な水の完全光分解技術に近づける観点から重要である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、水の完全光分解技術利用できる新しい化学組成および構造を持つ光触媒を提供することである。前記課題を解決するために、本発明者は、d10電子状態の金属イオンとd電子状態の遷移金属イオンと組み合わせた複合型の金属酸化物における新規な水の完全光分解活性な光活性触媒を見出すべく、典型金属イオンおよび遷移金属イオンの組み合わせを選択し、焼成温度を変えて焼成して種々の複合型の金属酸化物を合成し、得られた複合金属酸化物にRuOを担持させたものの光触媒活性、特に水の完全分解用の光触媒としての活性を調べ、d10電子状態の金属イオン、例えばSb3+、Pb2+およびd電子状態の金属イオン、例えばTa5+、W6+、またはMo6+を含む複合酸化物からなる新規化合物がRuOを担持させることにより水の完全光分解活性の光触媒特性を示すことを見出し、前記課題を解決することができた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、一般式RuO担持MXO(ここでMはd10電子状態の金属イオン、Xはd電子状態の金属イオン)で表される金属複合酸化物からなる光触媒である。好ましくは、MがSb3+、Pb2+またはこれらのイオンの0.25以下をNiまたはCrで置換していても良い金属イオン、XがTa5+、W6+、Mo6+またはW6+とのMo6+の複合体であることを特徴とする前記光触媒であり、より好ましくは、RuO担持Pb1−xWO(xは、0≦x≦0.25である)、RuO担持Pb0.95Ni0.05WO、RuO担持Pb0.97Mo0.03WO、またはRuO担持SbTaOであることを特徴とする前記光触媒である。
本発明の第2は、前記各光触媒からなる水の完全分解用光触媒である。
【0007】
【本発明の実施の態様】
本発明をより詳細に説明する。
RuO担持PbWO光触媒の調製;
(1)PbWO(q)複合酸化物の調製
Pb源となるPbOとW源となるWOとの混合物を、所定のモル比で混合し、石英管封入法(以下、qとする。)、大気下焼成する方法(以下、aとする。)、および窒素雰囲気下焼成(以下、nとする。)の3種類の方法により調製した。
他の複合酸化物も前記と同様にして調製できる。
(2)RuO担持触媒の製造;
(1)で調製したPbWO(q)、PbWO(a)、およびPbWO(n)のそれぞれに、Ruカルボニル錯体Ru(CO)12をテトラヒドリフラン(THF)溶液として含浸させ、Ru量が1重量%となるように前記Ru化合物を担持させ、次いで、400〜500℃の温度で加熱で加熱焼成してRuOとし担持させ光触媒を調製した。
他のRuO担持複合酸化物光触媒も同様にして調製できる。
前記Ru化合物に代えて塩化ルテニウム(RuCl)、またはRuのアセチルアセトナート錯体〔Ru(C〕、を用いることができる。塩化ルテニウム(RuCl)は水溶液として用いることもできる。
【0008】
II.光触媒の特性試験;
光触媒反応の活性の測定;
真空係、反応系および分析系から構成される閉鎖循環系反応装置を用いた。反応の生成物気体は、反応循環装置に予め加えた100Torrの圧力の循環するArガスと共にピストンポンプにより反応中循環させ、前記反応系に直結したガスクロマトグラフにより所定時間毎に随時分析した。
前記反応装置には、光触媒粉末、0.25gを、石英製の縦反応装置に入れ、蒸留水をさらにイオン交換した純粋を加えて懸濁した。光触媒の撹拌には、反応循環装置内に加えた前記100Torrの圧力の循環するArガスのバブリングによって行った。光照射には、500WXeランプ光〔波長域260nm〜600nm〕あるいはHg−Xeランプ光(波長域248nm〜436nm)を用いた。
およびOが循環するガス中に多くなったとき、これらを一旦脱気(排気)した後、Arガスの循環、光照射による水の分解反応を、前記充填触媒が活性を失うまで繰り返すことができる。
【0009】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これは本発明をより理解し易くことを目的とするものであり、これにより本発明を限定的に解釈されないことは当然である。
実施例1
前記1.の方法により1重量%のRuOを担持させたPbWO(q)を得た。これを用いて前記II.に記載の閉鎖循環系反応装置を用い、光触媒の活性と、その活性の経時変化を調べた。その経時変化の結果を図1に示す。なお、発生試験装置は閉鎖系であるので、気相の水素および酸素を排気し、その操作を2回繰り返した。反応初期より、水素と酸素が生じ反応の繰り返しにおいても、同程度の光水分解活性を示し、光触媒活性の低下は見られなかった。
【0010】
PbWO(q)の作製時の加熱温度と光触媒活性の関係を図2に示す。400℃(673K)から500℃(773K)での加熱により、活性はほぼ5倍増加し、500℃〜800℃(773〜1073K)にかけての加熱により、活性は徐々に低下した。
すなわち、複合金属酸化物の調製時における加熱温度には、至適温度が存在する。
【0011】
加熱温度を変えて作製したPbWO(q)のX線回折パターンを図3に示す。
400℃(673K)の加熱(a)では、わずかにWOに基づくピークが少量生じた。500℃(723K)(b)で焼成したPbWO(q)では、シーライト構造で、基本構成としてWO四面体とPbO十面体が互いに連結した構造を持つ単一組成のPbWOが生成していることが分かった。550℃(773K)(c)、600℃(873K)(d)、700℃(973K)(e)、および800℃(1073K)(f)に加熱したPbWO(q)では、X線回折パターンとしては500℃(723K)(b)とあまり違いがない。
【0012】
図4に、加熱温度を変えて作製したPbWO(q)のBET表面積測定および走査電子顕微鏡像から計算されたPbWO(q)粒子の平均粒子径を示す。表面積は、400℃(673K)から500℃(773K)にかけて緩やかに減少し、687℃(960K)で急激に減少した。粒子径の変化との対応から、前者はPbWO粒子の結晶化に、また後者は粒子間の焼結によることを示している。
【0013】
図5に、加熱温度を変えて作製したPbWO(q)のUV拡散反射吸収スペクトルを示す。400℃(673K)(a)での焼成では、吸収は450nmからはじまり、400nmにかけて吸収を示した。450℃(723K)(b)〜600℃(873K)(d)の温度域〔(c)500℃(773K)〕で焼成で作製したPbWO(q)では、吸収開始は450nmであるが、主な吸収域は、330nm付近となった。最大吸収は、320nmで得られた。700℃(973K)(e)以上の高温〔(f)800℃(1073K)〕で作製した場合には、吸収開始波長は、400nmの短波長がわにシフトした。
【0014】
図6に、担持したRu(CO)12を酸化して、PbWO(q)表面にRuO微粒子を作製する場合の、酸化温度と光触媒活性との関係を示す。酸化温度200℃(473K)より、活性は増加し、500℃(773K)で高い活性を与え、それ以上の酸化温度では、逆に活性は低下した。
このことは、RuO微粒子を作製における酸化温度には至適温度があることを示している。
【0015】
図7に、大気下焼成によるPbWO(a)の焼成温度と光触媒活性との関係を示す。700℃(973K)での焼成から827℃(1100K)にかけて活性は著しく増加し、900℃(1173K)付近で最大となり、1000℃(1273K)では逆に減少した。
このことは、焼成条件により至適温度範囲が異なること、石英管封入法における焼成の方が低い温度において、活性を示す複合酸化物が得られ有利であることを示している。
【0016】
図8に、焼成温度を変えて作製したPbWO(a)のX線回折パターンを示す。 600℃(873K)(a)で焼成したPbWO(a)では、PbOやWOに帰属できる小さなピークが存在したが、700℃(973K)(b〜e)より高い温度では、PbWO単一相でえられた。
【0017】
図9に、前記窒素雰囲気下焼成PbWO(n)の焼成温度と光触媒活性の関係を示す。510℃(783K)からの焼成温度の増加とともに、活性も増加し、700℃(973K)で最大活性を示した。それ以上の温度では、活性は著しく低下した。このことは、焼成条件により至適温度範囲が異なること、石英管封入法における焼成の方が低い温度において、活性を示す複合酸化物が得られ有利であることを示している。
【0018】
図10に、500℃(773K)(a)〜900℃(1173K)(e)の温度範囲で焼成したPbWO(n)のUV拡散反射スペクトルを示す。600℃(873)(b)〜900℃(1173K)(e)の範囲で焼成したPbWO(n)では、光吸収は400nmで始まり、緩やかな吸収が続き、300nmで最大吸収に達した。500℃(773K)では、450nmから、350nmにかけて、未反応のPb0やWOによるものと考えられる肩吸収が生じた。cおよびdはそれぞれ700℃(973K)および800℃(1073K)で焼成した場合を示している。
【0019】
図11に、前記それぞれのRuO担持PbWO(q)、PbWO(a)、およびPbWO(n)触媒の調製において、焼成温度など至適温度において調製した最大の光触媒活性が得られたものを比較した結果を示す。光触媒活性は、PbWO(q)>PbWO(a)>PbWO(n)の順に増加し、PbWO(q)が最も高い活性を与えた。石英管封入法の焼成条件が最も好ましいことを示している。封入法では、酸化物の構成元素比が一定に保たれるためと考えられる。
【0020】
実施例2
Pb1−xWO(q)(xが−0.05〜0.30の範囲)を用いたRuO/PbWO(q)光触媒に活性に対するx依存性;
図12に、PbWOに含まれるPbの量を意図的に変えた場合、換言すれば化学量論比を替えた場合に得られるPb1−xWO(q)を用いたRuO/PbWO(q)光触媒における活性のx依存性を示す。x=−0.01〜−0.05(Pb量の増加)では、x=0に比べ活性は低下した。一方、x=0.01よりx=0.25にかけて、xの増加とともに、活性も徐々に増加し、x=0.25で最大となった。x=0.30で活性は著しく低下した。
【0021】
前記知見に基づいて、x=0.25のPb1−xWO(q)を用いたRuO/PbWO(q)光触媒を調製し、その水の光分解における活性を調べた。
図13は、前記x=0.25の光触媒を用いた水の分解反応の水素と酸素の生成を示す。気相を排気して3回くり返したが、いずれも同程度の水素と酸素の発生となった。安定な光触媒活性を示した。
【0022】
因みに、前記Pb1−xWO(q)において、xが−0.05〜0.30として得られた化合物のX線回折パターンを図14に示す。Pb量が、5%過剰(x=−0.05)および欠損両方のパターンは、Pb量x=0の場合と同様にPbWOは単一相であった。Pb欠損量が15%以上で、WOによる非常に小さなピークが生じた。
図15に、前記Pb1−xWO(q)(x=−0.05〜0.30)の化合物のUV拡散反射スペルトルを示す。Pb量が、5%過剰の場合には、x=0とほぼ類似した吸収ピークを与えた。欠損量x=0.05の場合に、350nm付近に、通常の吸収に加え、幅広い肩ピークが生じた。x=0.15では、この肩ピークは成長し、吸収開始波長は、450nmに変化し、430〜320nmに幅広い吸収を示した。x=0.30では、この肩ピークはさらに増加し、吸収開始波長も470nmとなった。
【0023】
実施例3
図16に、Pbを5%Ni、Cu、あるいはSnで置換し石英封入法により800℃(1073K)で加熱し作製した場合の、RuO担持光触媒の活性を比較して示す。Niの場合のみ、未置換の場合に比べ高い活性を与えた。図17に、活性におよぼすNi置換量の効果を示す。置換量が5%までは、光触媒活性は短調に増加し、5%で最大を示し、それ以上の置換で緩やかに低下した。図18にX線回折パターンを示す。Ni置換量が5%までは、PbWOとほぼ同じパターンを与えたが、7〜10%置換では、PbO、NiWO、WOに帰属される小さなピークがあらわれた。このことより、5%以上のNi置換では、この異種化合物の生成で活性が低下したものと考えられる。
【0024】
図19にUV拡散反射吸収スペクトルを示す。Ni置換とともに、450nm付近に吸収が現れた。Ni置換量が10%では、330〜470nmにかけて、なだらかな吸収に変化した。これは、X線回折ピークに現れたPbO、NiWO、WOの生成によるものと考えられる。(a)から(e)は、それぞれPb1−xNiWO(q)において、x=0、x=0.01、x=0.05、x=0.07およびx=0.10の場合を示す。
図20にPb量を10%欠損させ、さらにNi量を5%置換したPb0.85Ni0.05WOのRuO担持後の光触媒活性を示す。Pb量の欠損無しにNiを置換したのみのPb0.95Ni0.05WOとほぼ同程度の光触媒活性を与えた。
【0025】
実施例4
図21にWの3%をMoあるいはCrで置換した場合に、RuO担持後の光触媒活性を示す。水素と酸素を与える光触媒作用を示したが、活性序列は、未置換>Mo>Crとなった。また、WをMoで完全に置換したRuO担持PbMoOにおいても、酸素発生量は化学量論比より大きいが、水素と酸素与える光触媒活性を示した。
【0026】
実施例5
図22に、RuO担持SbTaOによるUV光照射下での水の分解反応を示す。水素と酸素を与える光触媒活性を示した。RuO担持SbTaOおよびSbTa(P0)RuOにおいても、UV光照射により水素と酸素を与えた。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、水の完全分解反応を行う光触媒が、d10およびd電子状態の複合金属塩でも可能であることを発見した点で、水の完全分解反応を行う光触媒のライブラリーの豊富化をもたらし、水の完全光分解用の新規な材料の開発に対して貢献することは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】RuO担持PbWO(q)光触媒の紫外光照射での水の完全分解特性
【図2】PbWO(q)の調製時の焼成温度と光触媒活性との相関
【図3】焼成温度を変えて作製したPbWO(q)のX線回折パターン
【図4】PbWO(q)の調製時の焼成温度と表面積および粒径の関係
【図5】焼成温度を変えて作製したPbWO(q)のUV拡散反射スペクトル
【図6】RuO担持PbWO(q)光触媒の活性におよぼすRu酸化温度の影響
【図7】PbWO(a)の調製時の焼成温度と光触媒活性との相関
【図8】焼成温度を変えて作製したPbWO(a)のX線回折パターン
【図9】PbWO(n)の調製時の焼成温度と光触媒活性との相関
【図10】焼成温度を変えて作製したPbWO(n)のUV拡散反射スペクトル
【図11】RuO担持PbWO(q)、PbWO(n)、PbWO(a)の光触媒活性の比較
【図12】RuO担持Pb1−xWO(q)の光触媒活性のx依存性(x=−0.05〜0.30)
【図13】RuO担持Pb0.75WO(q)光触媒による水の分解反応
【図14】RuO担持Pb1−xWO(q)(x=−0.05〜0.30)のX線回折パターン
【図15】RuO担持Pb1−xWO(q)(x=−0.05〜0.30)のUV拡散反射吸収スペクトル
【図16】Pbを5%のMイオン(M=Ni、Cu、Sn)で置換したRuO担持Pb0.950.05WO(q)にRuOを担持した光触媒の活性
【図17】RuO担持Pb1−xNiWO(q)の光触媒活性のx依存性
【図18】Pb1−xNiWO(q)(x=0〜0.1)のX線回折パターンのx依存性
【図19】Pb1−xNiWO(q)(x=0〜0.1)のUV拡散反射吸収スペクトル
【図20】RuO担持Pb0.95Ni0.05WO(q)とPb0.85Ni0.05WOの光触媒活性
【図21】RuO担持PbWO(q)、Pb0.97Mo0.03WOおよびPb0.97Cr0.03WOの光触媒活性
【図22】RuO担持SbTaOによる水の分解反応

Claims (4)

  1. 一般式RuO担持MXO(ここでMはd10電子状態の金属イオン、Xはd電子状態の金属イオン)で表される金属複合酸化物からなる光触媒。
  2. MがSb3+、Pb2+またはこれらのイオンの0.25以下をNiまたはCrで置換していても良い金属イオン、XがTa5+、W6+、Mo6+またはW6+とのMo6+の複合であることを特徴とする請求項1に記載の光触媒。
  3. RuO担持Pb1−xWO(xは、0≦x≦0.25である)、RuO担持Pb0.95Ni0.05WO、RuO担持Pb0.97Mo0.03WO、またはRuO担持SbTaOであることを特徴とする請求項2に記載の光触媒。
  4. 請求項1、2または3の光触媒からなる水の完全分解用光触媒。
JP2002262639A 2002-09-09 2002-09-09 d10s2およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒 Expired - Fee Related JP4090827B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002262639A JP4090827B2 (ja) 2002-09-09 2002-09-09 d10s2およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002262639A JP4090827B2 (ja) 2002-09-09 2002-09-09 d10s2およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004097925A true JP2004097925A (ja) 2004-04-02
JP4090827B2 JP4090827B2 (ja) 2008-05-28

Family

ID=32262637

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002262639A Expired - Fee Related JP4090827B2 (ja) 2002-09-09 2002-09-09 d10s2およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4090827B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004097924A (ja) * 2002-09-09 2004-04-02 Japan Science & Technology Corp d10およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒
US7015172B2 (en) * 2001-07-12 2006-03-21 Japan Science And Technology Agency Phosphate photocatalyst comprising metal ion in d10 or d0 electron state
CN112543990A (zh) * 2018-08-02 2021-03-23 株式会社富士 大气压等离子体发生装置
CN116474795A (zh) * 2023-03-20 2023-07-25 常州大学 一种复合可见光催化剂的制备方法及应用

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101425727B1 (ko) * 2012-11-13 2014-08-01 씨제이헬스케어 주식회사 맥아 효소액을 이용한 생약 추출물의 제조방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7015172B2 (en) * 2001-07-12 2006-03-21 Japan Science And Technology Agency Phosphate photocatalyst comprising metal ion in d10 or d0 electron state
JP2004097924A (ja) * 2002-09-09 2004-04-02 Japan Science & Technology Corp d10およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒
CN112543990A (zh) * 2018-08-02 2021-03-23 株式会社富士 大气压等离子体发生装置
CN116474795A (zh) * 2023-03-20 2023-07-25 常州大学 一种复合可见光催化剂的制备方法及应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP4090827B2 (ja) 2008-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7763149B2 (en) Solar photocatalysis using transition-metal oxides combining d0 and d6 electron configurations
Zou et al. Photocatalytic hydrogen and oxygen formation under visible light irradiation with M-doped InTaO4 (M= Mn, Fe, Co, Ni and Cu) photocatalysts
JP7045662B2 (ja) 光触媒の製造方法、及び水素生成方法
JP4982736B2 (ja) 光による水分解触媒及びその製造方法。
JP2004230306A (ja) 可視光応答性を有する金属ナイトライド、金属オキシナイトライドからなる光触媒活性の改善方法
JP2006088019A (ja) 硝酸イオン存在下の酸化的雰囲気においてIr酸化物系助触媒を担持させた光触媒およびその製造方法
JP2004097925A (ja) d10s2およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒
JP2004008922A (ja) 水から水素生成のための可視光応答性硫化物光触媒
JP4051247B2 (ja) d10およびd0電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒
JP2003236389A (ja) 可視光照射による水の分解用フッ化窒化チタンを含む光触媒
JP6521316B2 (ja) 特徴的な吸収バンドを有する半導体光触媒及びその製造方法
JP4112162B2 (ja) d10電子状態の金属イオンを含む酸化物を用いた光触媒
CN115672360B (zh) 铋基氧卤化物光催化材料及其制备方法与应用
JPH10218601A (ja) 太陽光による水の分解方法
Devi et al. Regeneration of Catalytic Activity of CuO–Cu2O/In2O3 Nanocomposite towards Electrochemical Reduction of CO2 by UV Light Treatment
JP4312471B2 (ja) 可視光照射下で硫黄化合物を含む水溶液から水素を発生させるためのAgGaS2からなる光触媒
JP2015196155A (ja) 光触媒及びそれを用いた水素生成方法
KR101229824B1 (ko) 물분해용 광촉매 및 이의 제조방법
JP2005288316A (ja) 光触媒およびその製造方法
JP4567992B2 (ja) d10−d10電子状態のp−ブロック金属イオンを含む酸化物を用いた光触媒
JP3138738B1 (ja) 光触媒及びその製造方法
JP7447738B2 (ja) 光触媒
CN111790418A (zh) 一种钙钛复合材料及其制备方法和用途
JP4116900B2 (ja) d10s2およびd10電子状態の金属イオンを含む複合酸化物を用いた光触媒
JP2681031B2 (ja) 層状構造とトンネル構造が互層した構造を有するチタン酸化物を光触媒とする水の分解方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070919

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080117

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080227

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130307

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140307

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350