JP2004095330A - 電子部品を覆う保護膜の形成方法および保護膜を備えた電子機器 - Google Patents

電子部品を覆う保護膜の形成方法および保護膜を備えた電子機器 Download PDF

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大畑  浩
Kunizo Ogoshi
尾越 国三
Masami Kimura
木村 政美
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Abstract

【課題】例えば、基板の一面に搭載された有機EL素子を効果的に封止することができる保護膜の形成方法を提供すること。
【解決手段】透明基板1の一面上に搭載された有機EL素子2に対向して蒸発源としてのルツボ15a〜15cが配置される。また、有機EL素子2に対応する開口部11aを備えたマスク11が用意され、このマスク11は基板1とルツボ15との間に配置される。前記基板1に対するマスク11の位置を段階的に増大させると共に、ルツボ15a〜15cから蒸発させる材料を選択する。これにより、EL素子2を覆う第1層の保護膜21と、この第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜22とが形成され、さらに第3層以上の保護膜も同様に形成される。
【選択図】   図8

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、基板の一面上に搭載された電子部品を覆う保護膜の形成方法および保護膜を備えた電子機器に関し、例えば光透過性基板の一面上に搭載された有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子を保護し、その発光特性を良好に維持することができるようにした保護膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機EL素子は図1(A)および(B)として示されたように、光透過性基板1の一面上に積層体として構成される。なお図1(A)は、基板の一部において破断した状態の斜視図で示しており、図1(B)は、積層状態を示した断面図で示している。すなわち、積層体としての有機EL素子2は、光透過性の基板1上に第1電極3が例えばスパッタリングによりストライブ状に形成され、その上にホール輸送層4が例えば蒸着により形成される。さらにホール輸送層4の上に、有機化合物による発光材料層5が同様に蒸着により成膜される。さらに発光材料層5の上に複数本の第2電極6が、前記第1電極に直交する方向に形成される。なお、図1(A)においては発光材料層5およびホール輸送層4は、1つの層で描かれている。
【0003】
ここで、図1(B)に示すように第1電極3に直流電源Eの正極を、また第2電極6に直流電源Eの負極を選択的に接続した場合、両者が交差する画素部分で、第1電極3からのホールと、第2電極6からの電子が、有機発光材料層5で再結合して発光する。この発光作用による光は、光透過性基板1を介して外部に取り出される。
【0004】
前記した基板1としては、例えば透明なガラス、石英、サファイア、或いは有機フィルムを用いることができ、第1電極としての陽極3には例えばインジウム錫酸化物(ITO)が用いられる。また第2電極としての陰極6には例えばアルミニウム合金等が用いられている。このような有機EL素子2は、積層体が大気に晒され、特に陰極6は大気に含まれる湿気によって酸化され、発光特性を劣化させるという問題を抱えている。そこで、特開平9−148066号公報には、気密容器により積層体からなる有機EL素子を、光透過性基板との間で封止し、さらにその内部に乾燥剤を封入した構成が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記した構成によると、気密容器として一面が開放された箱型のステンレス製の容器が利用され、これを接着剤を利用して光透過性の基板に貼り付けることで、積層体からなる有機EL素子を封止するようになされている。しかしながら、前記した構成によると、前記容器の存在により発光表示パネルの厚さが著しく増大する。
【0006】
また、前記した有機EL素子は、光透過基板として例えば有機フィルムを利用することで、フレキシブルな発光表示パネルを得ることができるという特質を備えているものの、封止部材として前記したような金属製の容器を利用する場合においては、このような特質を生かすことができない。一方、特開2000−223264号公報には、気密容器ではなく有機EL素子を無機膜、有機膜の積層の保護膜により封止する方法が開示されている。保護膜を使用した封止によりフレキシブルな発光パネルの作成が容易になるが、しかし、成膜する保護膜が複数の場合には、成膜する保護膜の大きさに合わせたマスクを使用しなければならないこと、マスクの交換頻度が増えること、マスクに合わせたチャンバー(成膜室)が必要なこと、マスクり保管場所等の製造工程の増加等の問題が発生する。
【0007】
この発明は、前記したような技術的な観点に基づいてなされたものであり、例えば、前記したような有機EL表示パネルに代表される基板の一面に搭載された電子部品を、効果的に封止することができる保護膜の形成方法を提供することを目的とするものであり、併せて前記した封止用保護膜を備えた有機EL表示パネルに代表される電子機器の新規な構成を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされたこの発明にかかる電子部品を覆う保護膜の形成方法は、請求項1に記載されたように、基板の一面上に搭載された電子部品を覆うようにして、少なくとも2層以上の保護膜を形成させる保護膜の形成方法であって、前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクを、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して成膜材料を前記基板および電子部品上に第1層の保護膜として堆積させる成膜工程と、前記基板に対する前記マスクを、前記第1距離よりも大きな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して成膜材料を前記基板および電子部品上に第2層の保護膜として堆積させる成膜工程と、を順次実行することにより、電子部品を覆う第1層の保護膜と、この第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とを少なくとも形成する点に特徴を有する。
【0009】
また、この発明にかかる電子部品を覆う保護膜の形成方法は、請求項2に記載されたように、基板の一面上に搭載された電子部品を覆うようにして、少なくとも2層以上の保護膜を形成させる保護膜の形成方法であって、前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクが、前記基板と蒸発源との間に配置され、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置された状態のマスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に第1層の保護膜として堆積させる成膜工程と、前記基板に対する前記マスクの位置を、前記第1距離よりも大きな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に第2層の保護膜として堆積させる成膜工程と、を前記基板と蒸発源との距離を一定に保ちつつ順次実行することにより、電子部品を覆う第1層の保護膜と、この第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とを少なくとも形成する点に特徴を有する。
【0010】
さらに、この発明にかかる電子部品を覆う保護膜の形成方法は、請求項4に記載されたように、基板の一面上に搭載された電子部品を覆うようにして、少なくとも2層以上の保護膜を形成させる保護膜の形成方法であって、前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクが、前記基板と蒸発源との間に配置され、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置された蒸発源からの成膜材料を、前記マスクの開口部を介して前記基板および電子部品上に第1層の保護膜として堆積させる成膜工程と、前記基板に対する前記蒸発源の位置を、第1距離よりも小さな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に第2層の保護膜として堆積させる成膜工程と、を前記基板とマスクとの距離を一定に保ちしつつ順次実行することにより、電子部品を覆う第1層の保護膜と、この第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とを少なくとも形成する点に特徴を有する。
【0011】
一方、前記した目的を達成するためになされたこの発明にかかる保護膜を備えた電子機器は、請求項7に記載されたように、基板の一面上に電子部品が搭載され、この電子部品を覆うようにして少なくとも2層以上の保護膜を備えた電子機器であって、前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクを、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第1層の保護膜と、前記基板に対する前記マスクの位置を、第1距離よりも大きな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第2層の保護膜とが少なくとも備えられ、前記第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とが形成されている点に特徴を有する。
【0012】
また、この発明にかかる保護膜を備えた電子機器は、請求項8に記載されたように、基板の一面上に電子部品が搭載され、この電子部品を覆うようにして少なくとも2層以上の保護膜を備えた電子機器であって、前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクを、前記基板と蒸発源との間に配置し、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置された状態のマスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第1層の保護膜と、前記基板に対する前記マスクの位置を、第1距離よりも大きな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第2層の保護膜とが少なくとも備えられ、前記第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とが形成されている点に特徴を有する。
【0013】
さらに、この発明にかかる保護膜を備えた電子機器は、請求項9に記載されたように、基板の一面上に電子部品が搭載され、この電子部品を覆うようにして少なくとも2層以上の保護膜を備えた電子機器であって、前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクを、前記基板と蒸発源との間に配置し、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置された蒸発源からの成膜材料を、前記マスクの開口部を介して前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第1層の保護膜と、前記基板に対する前記蒸発源の位置を、第1距離よりも小さな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第2層の保護膜とが少なくとも備えられ、前記第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とが形成されている点に特徴を有する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明にかかる電子部品を覆う保護膜の形成方法について、図に基づいて説明する。図2〜図4はその第1の実施の形態を成膜の工程順にしたがって模式図で示したものであり、図5は、図2〜図4の工程によって形成された保護膜の形態を断面図によって示したものである。なお、図2〜図4における符号1は図1に基づいて説明した透明基板を示しており、符号2は透明基板の一面上に積層された電子部品としての例えば有機EL素子(群)を示している。すなわち、以下の説明においては、透明基板の一面上に積層形成された有機EL素子を保護するために、複数層の保護膜を形成させる方法について説明するが、前記電子部品としては有機EL素子に限られるものではなく、無機EL素子等の他の構成の電子部品を覆う保護膜の形成においても同様に適用することができる。
【0015】
まず、図2〜図4に示す第1の実施の形態にかかる保護膜の形成装置においては、基板1の一面上に搭載されたEL素子2に対応する開口部を備えたマスク11が用意される。すなわち、前記マスク11には基板1に形成されたEL素子2のほぼ全面をカバーできる面積を備えた開口部11aが形成されている。そして、この実施の形態においては、基板1に対して所定の距離La1をおいて、成膜材料としての蒸発材料16を収容した蒸発源としてのルツボ15が配置されている。
【0016】
図2に示す状態は、前記基板1に対してマスク11を所定の第1距離Lb1を隔てて配置し、マスク11に形成された開口部11aを介して、ルツボ15から蒸発する成膜材料を前記基板1およびEL素子2上に第1層の保護膜として堆積させる成膜工程を示している。この場合、基板1に形成されたEL素子2のほぼ中央部が回転中心となるようにして、基板1は図中“R”で示すように基板面の方向に回転駆動される。これにより、ルツボ15から蒸発する成膜材料は、前記マスク11の開口部11aを介して、前記EL素子2とその周縁部の基板1上に、第1層の保護膜21として堆積される。この場合、第1層の保護膜21は、マスク11に形成された開口部11aに対応して、回転中心からW1 の範囲において堆積される。
【0017】
図3は、第1層の保護膜21が堆積された状態の基板1およびEL素子2に対して、さらに第2層の保護膜を堆積せる成膜工程を示している。この図3に示す工程においては、基板1に対する蒸発源としてのルツボ15の位置(距離La1)は変えずに、基板1に対する前記マスク11を、前記第1距離Lb1よりも大きな第2距離Lb2を隔てた位置に移動し、マスク11の開口部11aを介して成膜材料を前記基板1およびEL素子2上に、第2層の保護膜22として堆積させるようになされる。この場合、前記ルツボ15に収容される材料16は、適宜変更される。
【0018】
そして、同様にして基板1に形成されたEL素子2のほぼ中央部が回転中心となるようにして、基板1は図3に“R”で示すように基板面の方向に回転駆動される。これにより、ルツボ15から蒸発する成膜材料は、前記マスク11の開口部11aを介して、前記EL素子2とその周縁部の基板1上に、第2層の保護膜22として堆積される。この場合、図3に示されたように第2層の保護膜22は回転中心からW2 の範囲において堆積される。ここで、基板1に対するルツボ15の距離La1は、前記したように同一になされ、基板1に対するマスク11の距離が、Lb1<Lb2の関係になされるので、回転中心からの成膜範囲は、W1 <W2 の関係になされる。したがって、第1層の保護膜21上に、これをより幅広くカバーする第2層の保護膜22が形成される。
【0019】
図4は、第2層の保護膜22が堆積された状態の基板1およびEL素子2に対して、さらに第3層の保護膜を堆積せる成膜工程を示している。この図4に示す工程においては、基板1に対する蒸発源としてのルツボ15の位置(距離La1)は変えずに、基板1に対する前記マスク11を、前記第2距離Lb2よりも、さらに大きな第3距離Lb3を隔てた位置に移動し、マスク11の開口部11aを介して成膜材料を前記基板1およびEL素子2上に、第3層の保護膜23として堆積させるようになされる。この場合、前記ルツボ15に収容される蒸発材料16は、適宜変更される。
【0020】
そして、同様にして基板1に形成されたEL素子2のほぼ中央部が回転中心となるようにして、基板1は図4に“R”で示すように基板面の方向に回転駆動される。これにより、ルツボ15から蒸発する成膜材料は、前記マスク11の開口部11aを介して、前記EL素子2とその周縁部の基板1上に、第3層の保護膜23として堆積される。この場合、図4に示されたように第3層の保護膜22は回転中心からW3 の範囲において堆積される。すなわち、基板1に対するルツボ15の距離La1は同一になされ、基板1に対するマスク11の距離が、Lb2<Lb3の関係になされるので、回転中心からの成膜範囲は、W2 <W3 の関係になされる。したがって、第2層の保護膜22上に、これをより幅広くカバーする第3層の保護膜23が形成される。
【0021】
以上の説明は第3層の保護膜23を形成するまでの工程について述べているが、必要に応じて第4層以上の保護膜も同様にして形成することができる。斯くして図5は、前記した成膜工程を経て形成された第1〜第3の保護膜21〜23の成膜状態を示している。前記した成膜工程によって形成された保護膜の構成によると、図5に示すように、第1層の保護膜21はEL素子2とその周縁部の基板1を覆うようにして形成されており、また第2層の保護膜22は第1層の保護膜21をより幅広くカバーするようにして成膜される。同様にして、第3層の保護膜23も、第2層の保護膜22をより幅広くカバーするようにして成膜される。
【0022】
したがって、前記した実施の形態によると、例えば1枚のマスクを利用して保護膜を複数層にわたって形成することが可能となる。また、例えばEL素子を保護膜によって被覆する構成に採用した場合においては、各保護膜を形成するそれぞれの材料を適切に選択することにより、特にEL素子のように大気に含まれる湿気による影響を受けて素子の寿命を短縮させるという問題を効果的に回避することができる。
【0023】
しかも、前記した保護膜による構成によると、金属製の封止容器を利用する従来の構成に比較すると、パネル全体の厚さを著しく低減させることが可能となる。さらに、前記した基板に例えば有機フィルムを利用し、EL素子を被覆する各保護膜の材料として、柔軟性に富むものを利用した場合においては、湿度対策を施したフレキシブルな発光表示パネルを得ることができる。
【0024】
なお、前記した図2〜図4に示した保護膜の成膜工程においては、蒸発源としてのルツボ15を具備したいわば物理気相成膜法を例にしているが、チャンバー内に成膜用のガスを流すような化学気相成膜法を利用することもできる。この場合においては、マスク11の開口部11aを介して、基板1側にいわゆるガスの回り込みが発生し、特に成膜状態に「にじみ」或いは「ぼけ」と称する現象も発生する。しかしながら、これによって得られる保護膜は、実用上においては十分な耐湿特性等を持たせることができる。
【0025】
次に、図6〜図8はこの発明にかかる成膜方法における第2の実施の形態を説明するものである。なお、図6〜図8において、すでに説明した各部に相当する部分は同一符号で示しており、したがって、その詳細な説明は省略する。この図6〜図8に示された保護膜の形成装置においては、成膜材料を個別に収容する複数のルツボ15a〜15cが具備され、これらは同一チャンバー内に配置されている。そして、各ルツボ15a〜15cには、図6〜図8にそれぞれ示したようにシャッタS1 〜S3 が付帯されている。
【0026】
そして、図6〜図8に示す各工程においては、すでに説明した図2〜図4に示す各工程と同一の成膜動作がなされる。この場合、図6に示す第1層の保護膜21を成膜する工程においては、各ルツボ15a〜15cにそれぞれ付帯されたシャッタS1 〜S3 のうち、第1のルツボ15aに付帯されたシャッタS1 が開放される制御がなされる。すなわち、図6においては、シャッタS1 が図示されずに第1のルツボ15aからの成膜材料が、基板1の配置方向に蒸発できる状態を示している。
【0027】
この時、第2および第3のルツボ15b,15cに付帯された各シャッタS2 およびS3 は前記各ルツボ15b,15cを閉塞した状態になされる。これにより、第1のルツボ15aから蒸発する成膜材料のみを、マスク11に形成された開口部11aを介して、前記基板1およびEL素子2上に第1層の保護膜21として堆積させることができる。
【0028】
続いて、第2層の保護膜22を成膜させる場合においては、図7に示すように第2のルツボ15bに付帯されたシャッタS2 が開放される制御がなされる。すなわち、図7においては、シャッタS2 が図示されずに第2のルツボ15bからの成膜材料が、基板1の配置方向に蒸発できる状態を示している。この時、第1および第3のルツボ15a,15cに付帯された各シャッタS1 およびS3 は前記各ルツボ15a,15cを閉塞した状態になされる。これにより、第2のルツボ15bから蒸発する成膜材料のみを、マスク11に形成された開口部11aを介して、前記基板1およびEL素子2上に第2層の保護膜22として堆積させることができる。
【0029】
さらに、第3層の保護膜23を成膜させる場合においては、図8に示すように第3のルツボ15cに付帯されたシャッタS3 が開放される制御がなされる。すなわち、図8においては、シャッタS3 が図示されずに第3のルツボ15cからの成膜材料が、基板1の配置方向に蒸発できる状態を示している。この時、第1および第2のルツボ15a,15bに付帯された各シャッタS1 およびS2 は前記各ルツボ15a,15bを閉塞した状態になされる。これにより、第3のルツボ15cから蒸発する成膜材料のみを、マスク11に形成された開口部11aを介して、前記基板1およびEL素子2上に第3層の保護膜22として堆積させることができる。
【0030】
以上のように、図6〜図8に示した成膜工程を採用した場合には、すでに説明した図2〜図4に示した成膜工程と同様の作用効果を得ることができる。そして、これにより得られる保護膜の各構成は、図5に示したものと同様になる。加えて、図6〜図8に示した成膜工程においては、成膜材料を生成する材料を個別に収容するシャッタ付きの各ルツボを備えたことにより、同一のマスクを利用しつつ、同一のチャンバー内において一連の成膜工程を実行することができ、その能率を遥かに向上させることに寄与できる。
【0031】
次に図9〜図11は、この発明にかかる保護膜の形成方法における第3の実施の形態を説明するものである。なお、図9〜図11において、すでに説明した各部に相当する部分は同一符号で示しており、したがって、その詳細な説明は省略する。この図9〜図11に示された保護膜の形成装置においても、基板1の一面上に搭載されたEL素子2に対応する開口部を備えたマスク11が用意される。そして、成膜材料を生成する材料を個別に収容する複数のルツボ15a〜15cが同一チャンバー内に配置されており、さらに各ルツボ15a〜15cには、図9〜図11にそれぞれ示したようにシャッタS1 〜S3 が付帯されている。
【0032】
この図9〜図11に示す実施の形態においては、基板とマスクとの距離を一定に保ちつつ、基板に対する蒸発源としてのルツボの位置を順次近付けて成膜するようになされる。すなわち、図9に示されたように、EL素子2を搭載した基板1に対してマスク11を所定の距離Lb2を隔てて配置する。一方、基板1に対して、蒸発源としてのルツボ15a〜15cは所定の第1距離であるLa1を隔てて配置される。
【0033】
そして、第1層の保護膜21を成膜する図9に示す工程においては、各ルツボ15a〜15cにそれぞれ付帯されたシャッタS1 〜S3 のうち、第1のルツボ15aに付帯されたシャッタS1 が開放される制御がなされる。すなわち、図9においては、シャッタS1 が図示されずに第1のルツボ15aからの成膜材料が、基板1の配置方向に蒸発できる状態を示している。この時、第2および第3のルツボ15b,15cに付帯された各シャッタS2 およびS3 は前記各ルツボ15b,15cを閉塞した状態になされる。これにより、第1のルツボ15aから蒸発する成膜材料のみを、マスク11に形成された開口部11aを介して、前記基板1およびEL素子2上に第1層の保護膜21として堆積させることができる。
【0034】
この場合、基板1に形成されたEL素子2のほぼ中央部が回転中心となるようにして、基板1は図中“R”で示すように基板面の方向に回転駆動される。これにより、ルツボ15aから蒸発する成膜材料は、前記マスク11の開口部11aを介して、前記EL素子2とその周縁部の基板1上に、第1層の保護膜21として堆積される。この場合、第1層の保護膜21は、マスク11に形成された開口部11aに対応して、回転中心からW1 の範囲において堆積される。
【0035】
続いて、図10に示すように基板1に対するマスク11の位置(距離Lb2)は変えずに、基板1に対する蒸発源としてのルツボ15a〜15c位置が、第2距離であるLa2を隔てて配置される。すなわち、ルツボ15a〜15cは基板1側に近付けられる。この状態で各ルツボ15a〜15cにそれぞれ付帯されたシャッタS1 〜S3 のうち、第2のルツボ15bに付帯されたシャッタS2 が開放される制御がなされる。
【0036】
すなわち、図10においては、シャッタS2 が図示されずに第2のルツボ15bからの成膜材料が、基板1の配置方向に蒸発できる状態を示している。この時、第1および第3のルツボ15a,15cに付帯された各シャッタS1 およびS3 は前記各ルツボ15a,15cを閉塞した状態になされる。これにより、第2のルツボ15bから蒸発する成膜材料のみを、マスク11に形成された開口部11aを介して、前記基板1およびEL素子2上に第2層の保護膜22として堆積させることができる。
【0037】
この場合、基板1に形成されたEL素子2のほぼ中央部が回転中心となるようにして、基板1は図中“R”で示すように基板面の方向に回転駆動される。これにより、ルツボ15bから蒸発する成膜材料は、前記マスク11の開口部11aを介して、前記EL素子2とその周縁部の基板1上に、第2層の保護膜22として堆積される。この場合、第2層の保護膜22は、マスク11に形成された開口部11aに対応して、回転中心からW2 の範囲において堆積される。
【0038】
さらに、図11に示すように基板1に対するマスク11の位置(距離Lb2)は変えずに、基板1に対する蒸発源としてのルツボ15a〜15c位置が、第3距離であるLa3を隔てて配置される。すなわち、ルツボ15a〜15cは基板1側にさらに近付けられる。この状態で各ルツボ15a〜15cにそれぞれ付帯されたシャッタS1 〜S3 のうち、第3のルツボ15cに付帯されたシャッタS3 が開放される制御がなされる。
【0039】
すなわち、図11においては、シャッタS3 が図示されずに第3のルツボ15cからの成膜材料が、基板1の配置方向に蒸発できる状態を示している。この時、第2および第3のルツボ15b,15cに付帯された各シャッタS2 およびS3 は前記各ルツボ15b,15cを閉塞した状態になされる。これにより、第3のルツボ15cから蒸発する成膜材料のみを、マスク11に形成された開口部11aを介して、前記基板1およびEL素子2上に第3層の保護膜23として堆積させることができる。
【0040】
この場合、基板1に形成されたEL素子2のほぼ中央部が回転中心となるようにして、基板1は図中“R”で示すように基板面の方向に回転駆動される。これにより、ルツボ15cから蒸発する成膜材料は、前記マスク11の開口部11aを介して、前記EL素子2とその周縁部の基板1上に、第3層の保護膜23として堆積される。この場合、第3層の保護膜23は、マスク11に形成された開口部11aに対応して、回転中心からW3 の範囲において堆積される。
【0041】
図9〜図11に示した成膜方法によると、基板1に対するマスク11の距離は同一になされ、成膜順にしたがって基板1に対するルツボ15a〜15cの距離が順次小さくなる関係(La1>La2>La3)となるように制御される。したがって、各工程における回転中心からの成膜範囲は、W1 <W2 <W3 の関係になされ、保護膜上にこれをより幅広くカバーする上層の保護膜を順次形成させることができる。
【0042】
なお、以上の説明は第3層の保護膜を形成するまでの工程について述べているが、必要に応じて第4層以上の保護膜も同様にして形成することができる。そして、図9〜図11に示された成膜方法においても、すでに説明した図6〜図8に示した成膜方法と同様の作用効果を得ることができ、これにより得られる保護膜の各構成は、図5に示したものと同様になる。
【0043】
図12〜図15は、前記した成膜方法において利用し得る物理気相成膜法の例を示している。図12は抵抗加熱真空蒸着法の例を示すものであり、これは成膜材料を収容したルツボ15の周囲にヒータ18aが配置され、このヒータ18aによって、成膜材料を加熱蒸発させることで基板1に対して成膜させるようになされる。また、図13は高周波誘導加熱真空蒸着法の例を示すものであり、これは同じく成膜材料を収容したルツボ15の周囲に誘導加熱ユニット18bが配置され、この誘導加熱ユニット18bに供給される高周波電流により成膜材料を加熱蒸発させることで基板1に対して成膜させるようになされる。
【0044】
図14は電子ビーム加熱真空蒸着法の例を示すものであり、これはルツボ15に収容された成膜材料に対して、電子ビーム発生ユニット18cからの電子ビームを投射させて加熱し、材料を蒸発させることで基板1に対して成膜させるようになされる。さらに、図15はマグネトロンスパッタリング法の例を示すものであり、これはマグネトロン装置18dによって生成される電界に交差する磁界の印加により、ターゲットとしての材料16aを基板1に対してスパッタリングさせるものである。
【0045】
なお、この発明にかかる保護膜の形成方法においては物理気相成膜法として、他に蒸着重合法、プラズマ蒸着法、分子エピタキシャル法、クライスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法等を利用することができる。また、この発明にかかる保護膜の形成方法においては、図には示していないが化学気相成膜法として、プラズマCVD法、レーザCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法等利用することができる。これらは、積層する膜の材質等を考慮して適宜選択することができる。
【0046】
また、図16はこの発明にかかる成膜方法において利用し得る成膜材料を収容するルツボの構成および相互の配置関係について説明するものである。すなわち、図16(A)は、第1〜第3の円筒型ルツボ15a〜15cを平面視で三角状に集合させて配置したものである。また、図16(B)は、第1〜第3の円筒型ルツボ15a〜15cを平面視でほぼ直線状に配置したものである。
【0047】
また、図16(C)は、第1〜第4の直方体状に形成されたルツボ15a〜15dを平面視で「田」字状に集合させて配置したものである。さらに、図16(D)は、第1〜第3のハニカム状に形成されたルツボ15a〜15cを平面視で三角状に集合させて配置したものである。この発明にかかる成膜方法においては、図16に示したもの以外の各ルツボの構成および配列形態も適宜採用することができる。
【0048】
さらに、この発明にかかる成膜方法において使用し得る成膜材料としては、無機物、有機物のどちらも使用することができる。下記に示すものに限定されるものではないが無機物の成膜材料としては、SiN,AlN,GaN等の窒化物、SiO,Al2 3 ,Ta2 5 ,ZnO,GeO等の酸化物、SiON等の酸化窒化物、SiCN等の炭化窒化物、金属フッ素化合物、金属膜、等を挙げることができる。
【0049】
また、下記に示すものに限定されるものではないが有機物の成膜材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリパラキシレン、フッ素系高分子(パーフルオロオレフィン、パーフルオロエーテル、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ジクロロジフルオロエチレン等)、金属アルコキシド(CH3 OM,C2 5 OM等)、ポリイミド前駆体、ペリレン系化合物、等を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子の積層状態を示した模式図である。
【図2】この発明にかかる成膜方法における第1の実施の形態において、第1層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図3】同じく、第2層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図4】同じく、第3層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図5】図2〜図4に示す成膜工程によって形成される保護膜の形態を示した断面図である。
【図6】この発明にかかる成膜方法における第2の実施の形態において、第1層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図7】同じく、第2層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図8】同じく、第3層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図9】この発明にかかる成膜方法における第3の実施の形態において、第1層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図10】同じく、第2層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図11】同じく、第3層の保護膜を成膜する状態を示した模式図である。
【図12】この発明にかかる成膜方法において利用し得る物理気相成膜法の第1の例を示した模式図である。
【図13】同じく、第2の例を示した模式図である。
【図14】同じく、第3の例を示した模式図である。
【図15】同じく、第4の例を示した模式図である。
【図16】この発明にかかる成膜方法において利用し得る成膜材料を収容するルツボの構成および相互の配置関係を説明する平面図である。
【符号の説明】
1          基板
2          有機EL素子
3          第1電極
4          ホール輸送層
5          発光材料層
6          第2電極
11         マスク
11a        開口部
15,15a〜15d ルツボ(蒸発源)
16         成膜材料
16a        ターゲット
21         保護膜(第1層)
22         保護膜(第2層)
23         保護膜(第3層)
S1 〜S3       シャッタ

Claims (10)

  1. 基板の一面上に搭載された電子部品を覆うようにして、少なくとも2層以上の保護膜を形成させる保護膜の形成方法であって、
    前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクを、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して成膜材料を前記基板および電子部品上に第1層の保護膜として堆積させる成膜工程と、
    前記基板に対する前記マスクを、前記第1距離よりも大きな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して成膜材料を前記基板および電子部品上に第2層の保護膜として堆積させる成膜工程と、
    を順次実行することにより、電子部品を覆う第1層の保護膜と、この第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とを少なくとも形成することを特徴とする電子部品を覆う保護膜の形成方法。
  2. 基板の一面上に搭載された電子部品を覆うようにして、少なくとも2層以上の保護膜を形成させる保護膜の形成方法であって、
    前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクが、前記基板と蒸発源との間に配置され、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置された状態のマスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に第1層の保護膜として堆積させる成膜工程と、
    前記基板に対する前記マスクの位置を、前記第1距離よりも大きな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に第2層の保護膜として堆積させる成膜工程と、
    を前記基板と蒸発源との距離を一定に保ちつつ順次実行することにより、電子部品を覆う第1層の保護膜と、この第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とを少なくとも形成することを特徴とする電子部品を覆う保護膜の形成方法。
  3. 前記基板に対する前記マスクの距離を順次大きく設定しつつ、さらに保護膜を順次堆積させることで、内装の保護膜上にこれをより幅広くカバーする3層以上の保護膜を形成させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子部品を覆う保護膜の形成方法。
  4. 基板の一面上に搭載された電子部品を覆うようにして、少なくとも2層以上の保護膜を形成させる保護膜の形成方法であって、
    前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクが、前記基板と蒸発源との間に配置され、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置された蒸発源からの成膜材料を、前記マスクの開口部を介して前記基板および電子部品上に第1層の保護膜として堆積させる成膜工程と、
    前記基板に対する前記蒸発源の位置を、第1距離よりも小さな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に第2層の保護膜として堆積させる成膜工程と、
    を前記基板とマスクとの距離を一定に保ちしつつ順次実行することにより、電子部品を覆う第1層の保護膜と、この第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とを少なくとも形成することを特徴とする電子部品を覆う保護膜の形成方法。
  5. 前記基板に対する前記蒸発源の距離を順次小さく設定しつつ、さらに保護膜を順次堆積させることで、内装の保護膜上にこれをより幅広くカバーする3層以上の保護膜を形成させることを特徴とする請求項4に記載の電子部品を覆う保護膜の形成方法。
  6. 前記成膜材料を個別に収容するシャッタを付帯させた各ルツボを同一チャンバー内に配置し、前記保護膜を基板および電子部品上に順次堆積させる各成膜工程において、前記各ルツボに付帯させたシャッタを選択的に開放させることで、異なる成膜材料による保護膜を順次形成させることを特徴とする請求項2または請求項4に記載の電子部品を覆う保護膜の形成方法。
  7. 基板の一面上に電子部品が搭載され、この電子部品を覆うようにして少なくとも2層以上の保護膜を備えた電子機器であって、
    前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクを、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第1層の保護膜と、
    前記基板に対する前記マスクの位置を、第1距離よりも大きな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第2層の保護膜とが少なくとも備えられ、
    前記第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とが形成されていることを特徴とする保護膜を備えた電子機器。
  8. 基板の一面上に電子部品が搭載され、この電子部品を覆うようにして少なくとも2層以上の保護膜を備えた電子機器であって、
    前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクを、前記基板と蒸発源との間に配置し、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置された状態のマスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第1層の保護膜と、
    前記基板に対する前記マスクの位置を、第1距離よりも大きな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第2層の保護膜とが少なくとも備えられ、前記第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とが形成されていることを特徴とする保護膜を備えた電子機器。
  9. 基板の一面上に電子部品が搭載され、この電子部品を覆うようにして少なくとも2層以上の保護膜を備えた電子機器であって、
    前記基板の一面上に搭載された電子部品に対応する開口部を備えたマスクを、前記基板と蒸発源との間に配置し、前記基板に対して所定の第1距離を隔てて配置された蒸発源からの成膜材料を、前記マスクの開口部を介して前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第1層の保護膜と、
    前記基板に対する前記蒸発源の位置を、第1距離よりも小さな第2距離を隔てて配置し、前記マスクの開口部を介して蒸発源からの成膜材料を前記基板および電子部品上に堆積させることで得られる第2層の保護膜とが少なくとも備えられ、前記第1層の保護膜上にこれをより幅広くカバーする第2層の保護膜とが形成されていることを特徴とする保護膜を備えた電子機器。
  10. 前記基板が光透過性の素材により形成され、前記基板の一面上に搭載された電子部品が、基板面に対して積層形成された少なくとも第1の電極と、有機発光材料層と、第2の電極を含む有機EL素子であることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれかに記載の保護膜を備えた電子機器。
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