JP2004091779A - 抗菌性皮膜形成性水性分散液及びその用途 - Google Patents

抗菌性皮膜形成性水性分散液及びその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】   大腸菌、黄色ブドウ球菌などの繁殖抑制効果を有する皮膜を形成することが可能な水性分散液を提供する。
【解決手段】 不飽和カルボン酸含量が10〜35重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属塩を含有する水性分散液であって、該共重合体のカルボキシル基基準でアルカリ金属を30モル%以上、銀、亜鉛及び銅から選ばれた遷移金属を2モル%以上、両金属の合計で35〜200モル%となる割合で含有させることを特徴とする抗菌性皮膜形成性水性分散液。
【選択図】  なし

Description

 本発明は、種々の細菌に対する繁殖抑制効果を有する皮膜を形成することが可能な水性分散液及び基材にこのような水性分散液を塗布してなる抗菌性物品に関する。
 近年、O157による集団食中毒、MRSAによる院内感染、レジオネラ菌の集団感染などの社会問題に加え、衛生観念や清潔志向の高まりから、食品業界や医療業界のみならず、家電製品、自動車用品、日用品などの分野においても、抗菌性を付与した商品が提供されるようになってきた。これら商品に要求される抗菌性の程度は用途によっても異なり、食品包装、食品加工業界や医療施設の機器部材や医療・衛生用品、これらの施設で使用される建具、空調機器、トイレなどにおいては、細菌の繁殖や感染を確実に抑制するという高度の抗菌性、即効性が求められている。また家電製品において洗濯水槽、乾燥機、掃除機、冷蔵庫、空調機器などの部材には、カビに対しても強い生育防止効果を有する抗菌作用が求められている。一方、文房具、玩具などにおいては、高衛生性というイメージ付与の側面が強く、僅かな抗菌性の付与で充分とされている。
 従来このような抗菌性の諸要求に対し、数多くの抗菌性材料が提供されてきた。それらの中では、ゼオライト、シリカゲル、酸化チタンなどの無機化合物に銀を担持させた無機系抗菌剤が、安全性と抗菌性のバランスが優れるところから広く使用されている。しかしながらこのような銀系無機抗菌剤を高分子化合物に配合した抗菌性材料は、含有する銀の作用と熱や光の影響により、高分子化合物に添加して加工する際、あるいはこれを加工して得た製品の使用、運搬あるいは保存時に変色するという欠点があった。またこれら抗菌性材料を高分子化合物に配合する時に、分散性が悪いという問題点もあった。
 一方抗菌剤を配合したコーティング剤を塗布することによって抗菌性を付与する試みも広く行われており、繊維、衣類(靴下、布団、シーツ、下着)、不織布などにおいては、このようなコーティング剤で表面処理された製品が出回っている。また食品(食肉、加工肉、鮮魚、刺身など)の包装材料でも抗菌性を有する材料が求められており、包装用のフイルムや紙基材に抗菌コーティング剤が塗布されることがある。このようなコーティング剤において、高分子エマルジョンに抗菌剤を分散させることは難しいため、予め抗菌剤を界面活性剤等で水あるいはアルコールに分散させておく必要がある。しかるに界面活性剤とエマルジョンの相性によっては、エマルジョンのゲル化を起こすことがある。またエマルジョンに極性基や未反応モノマーが存在すると、抗菌剤の活性点である銀や亜鉛などの金属イオンと反応して,抗菌剤の活性が低下することがあるなど問題が多かった。
 そこで本発明の目的は、種々の抗菌性レベルの用途に使用可能であり、各種物品に対して製膜性、塗工性、透明性、耐薬品性に優れた抗菌性皮膜を形成可能な水性分散液を提供することにある。本発明はまた、基材にこのような水性分散液を塗布してなる抗菌性物品を提供することにある。
 すなわち本発明は、不飽和カルボン酸含量が10〜35重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属塩を含有する水性分散液であって、該共重合体のカルボキシル基基準でアルカリ金属を30モル%以上、銀、亜鉛及び銅から選ばれた遷移金属を2モル%以上、両金属の合計で35〜200モル%となる割合で含有させることを特徴とする抗菌性皮膜形成性(すなわち抗菌性皮膜を形成することが可能な)水性分散液に関する。
 本発明の水性分散液は、製膜性、塗工性に優れており、これを基材に塗布して得られる皮膜は、抗菌性、透明性、耐薬品性等に優れている。したがってフイルム、繊維、編織布、不織布、金属板、その他各種物品に塗布して抗菌性物品を形成することができる。
 本発明において使用されるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、不飽和カルボン含量が10〜35重量%、好ましくは12〜30重量%のエチレンと不飽和カルボン酸と任意に他の単量体からなる共重合体である。不飽和カルボン酸含量が前記範囲より少ない共重合体を使用すると水分散性良好な水性分散体を得ることが難しい。また不飽和カルボン酸含量が35重量%を超えるような共重合体を使用すると、水性分散液から形成される塗布膜がブロッキングしやすくなり、また耐水性、強度などの性能が犠牲になるので好ましくない。
 上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体における不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などを代表例として例示することができる。これらの中ではアクリル酸又はメタクリル酸が最も好ましい。上記共重合体に任意成分として共重合されていてもよい他の単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニルエステル、一酸化炭素などを例示することができる。これら任意共重合成分は、例えば20重量%以下、好ましくは10重量%以下の割合で共重合されていてもよい。
 上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体としてはまた、190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが0.1〜1500g/10分、とくに1〜1000g/10分のものを使用するのが好ましい。該共重合体としてメルトフローレートの非常に高いものを用いる場合には、水性分散液より得られる塗布膜の強度が不足気味となり、またその値が低すぎるものを使用する場合には、良好な分散性を有する水性分散液を得ることが難しくなる。このようなエチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、高温、高圧下におけるラジカル共重合によって製造することができる。
 本発明の水性分散液は、上記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体と、そのカルボキシル基基準で30モル%以上、好ましくは40〜120モル%、一層好ましくは50〜80モル%の割合のアルカリ金属と、同じくそのカルボキシル基基準で2モル%以上、好ましくは2〜80モル%、一層好ましくは3〜60モル%の割合の銀、亜鉛及び銅から選ばれた遷移金属とからなり、両金属の合計がそのカルボキシル基基準で35〜200モル%、好ましくは50〜180%、一層好ましくは55〜150%となるような割合で構成されている。
 本発明の水性分散液におけるアルカリ金属は、水性分散液の分散性を向上させるために含有させるものである。アルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムなどであり、好ましくはナトリウム又はカリウムである。アルカリ金属の使用割合が上記範囲より少なくなると、安定な自己分散性の水性分散液を得ることが難しく、一方あまり過剰に使用するのは経済的でないばかりか、水性分散液より形成される塗布膜にべたつきを生じるなどの悪影響が出るので、上記のような範囲とするのが好ましい。
 本発明の水性分散液における遷移金属は、亜鉛、銀及び銅から選ばれるものであるが、この中では水性分散液の安定性を考慮すれば、亜鉛が最も好ましい。本発明の水性分散液におけるこれらの遷移金属は、水性分散液の形成皮膜に抗菌性を付与するために含有させる成分であるが、あまり多量に含有させるとその種類によっては水性分散液の粘度が上昇するとともに貯蔵安定性が損なわれることがあるので上記のような割合とするのがよい。
 本発明のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属塩を含有する水性分散液は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の中和度が30%以上のアルカリ金属アイオノマー及びエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の中和度が2%以上の銀、亜鉛又は銅のアイオノマーを、これらの融点以上の温度で高速攪拌させながら水に分散させる方法、あるいはエチレン・不飽和カルボン酸共重合体とアルカリ金属化合物及び銀、亜鉛又は銅の化合物を所定量使用し、80℃以上、好ましくは95℃以上の温度で、撹拌しながら水中で反応させる方法などによって得ることができる。後者の方法で使用されるアルカリ金属又は銀、亜鉛及び銅から選ばれた遷移金属の化合物としては、酸化物、水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、カルボン酸塩などを例示することができる。そして水と、所望の固形分濃度となる量のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体と、該共重合体のカルボキシル基を基準にしてアルカリ金属及び上記遷移金属が所定量となる量の上記アルカリ金属化合物及び上記遷移金属の化合物を、例えば撹拌機付きのオートクレーブ中で剪断力をかけながら反応させることによって、所望の水性分散液とすることができる。反応時間は、反応温度やその他の反応条件によっても異なるが、30〜120分程度である。後者の方法においてはまた、銀、亜鉛又は銅の化合物を使用する代わりに、銀、亜鉛又は銅のアイオノマーを使用することもできる。これによりエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の一部又は全部がアルカリ金属塩及び/又は銀、亜鉛又は銅の塩となって微粒子状で水中に分散する。アルカリ金属化合物及び銀、亜鉛及び銅から選ばれた遷移金属の化合物の合計量が上記共重合体のカルボキシル基に対し、化学量論量以上使用する場合には、未だ明確ではないが該遷移金属の化合物の少なくとも一部は金属イオンの形で分散されているものと想定される。
 上記のような方法で製造可能な本発明の水性分散液としては、固形分濃度が5〜60重量%程度、とくに10〜50重量%程度、平均粒径が例えば1〜500nm、好ましくは5〜400nmの範囲にあり、また粘度が10〜50000mPa・s、好ましくは50〜10000mPa・sの範囲にあるものを使用するのが好ましい。このような水性分散液は、長期保存によっても粒径や粘度が大幅に変化することはなく、また基材などに塗布する場合のハンドリング性や造膜性に優れており、それから得られる塗布膜は均一性に優れている。
 本発明の水性分散液には、本発明の目的を損なわない範囲において各種添加剤を配合することができる。このような添加剤として、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、発泡剤、無機充填剤などを例示することができる。
 本発明の水性分散液は、各種基材に対して塗布することにより、抗菌性を付与することができる。適用可能な基材としては、天然高分子化合物、合成高分子化合物、金属、ガラス、セラミック、木材などの各種素材からなるフイルム、シート、テープ、繊維、編織布、不織布、紙、合成紙各種成形品など各種形状のものを挙げることができる。水性分散液の各種基材への塗布は、スプレー法、ドクター法、ロール法、スラッシュ法などの公知の塗布方法によって行うことができる。例えば繊維、編織布、不織布などの基材に対しては、スプレー塗布により繊維表面に水性分散液を担持させて抗菌性皮膜を形成させることができる。基材に塗布した後は、10〜200℃程度の温度で乾燥させることにより、基材上に密着性に優れた抗菌性皮膜を形成させることができる。基材の処理面には予め表面処理をしておいてもよく、例えばフイルムであれば、コロナ処理、プラズマ処理、火炎処理などの表面処理が施こすことができる。また基材としてフイルムを使用する場合には、無延伸のものでもまた1軸又は2軸に延伸された延伸フイルムであってもよい。
 上記基材として使用可能な熱可塑性樹脂としては、エチレンの単独重合体又はエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体、例えば高圧法ポリエチレン、中・高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、とくに密度が940kg/m以下の直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、メタロセン系エチレン重合体、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどのポリオレフィン樹脂やエチレンと不飽和エステルとの共重合体、たとえばエチレン・酢酸ビニル共重合体あるいはエチレンとアクリル酸イソブチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グリシジル、マレイン酸ジメチルなどの不飽和カルボン酸エステルとの共重合体などで代表されるエチレンと極性モノマーの共重合体、ポリオレフィン系エラストマーなどのオレフィン系重合体、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレンやABS樹脂のようなゴム強化スチレン系樹脂のようなスチレン系重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、シクロヘキサンジメタノール共重合ポリエチレンテレフタレート、ポリエステルエラストマーのようなポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン6/66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6IT、ポリアミドエラストマーなどのポリアミド、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、あるいはこれら2種以上の混合物などを例示することができる。
 また天然の高分子化合物としては、木綿、絹、麻、羊毛などを例示することができる。
 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。尚、実施例及び比較例に用いた試料は次の通りである。
(1)エチレン・不飽和カルボン酸共重合体
共重合体A:メタクリル酸含量20重量%、メルトフローレート60g/10分のエチレン・メタクリル酸共重合体
共重合体B:アクリル酸含量20重量%、メルトフローレート300g/10分のエチレン・アクリル酸共重合体
(2)金属化合物
ZnO:関東化学社製、純度99%以上
NaOH:広島和光純薬社製、純度99%以上
KOH:広島和光純薬社製、純度86%以上
 [実施例1]
 共重合体A64g、イオン交換水256g、ZnO0.6g(共重合体Aのカルボキシル基に対し5モル%)及びKOH9.77g(共重合体Aのカルボキシル基に対し100モル%)を計量して400mlオートクレーブ(耐圧ガラス社製)に加え、温度150℃、攪拌回転数800rpmで1.5時間攪拌後、水冷することにより水性分散液を調製した。この分散液をPETフイルム上に6μm(dry)厚みとなるように塗布し、150℃で2分間乾燥させた。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
 尚、抗菌性の評価は、試料フイルムを日本食品分析センターに依頼して、JIS Z2801に基づく抗菌活性試験を行った。試験菌として大腸菌及び黄色ブドウ球菌を用い、35℃、24時間後の生菌数の差(n=3)で評価した。測定法は、日本分析センター保有のポリエチレン(PE)との比較によった。
 [実施例2]
 ZnOの使用量を1.2gとした以外は実施例1と同様に行った。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
 [実施例3]
 KOHの使用量を7.7gとした以外は実施例1と同様に行った。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
[実施例4]
 ZnOの使用量を1.2g、KOHの使用量を7.7gとした以外は実施例1と同様に行った。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
[実施例5]
 KOHの使用量を5.8gとした以外は実施例1と同様に行った。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
[実施例6]
 ZnOの使用量を1.2g、KOHの使用量を5.8gとした以外は実施例1と同様に行った。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
[実施例7]
 ZnOの使用量を2.4g、KOHの使用量を7.7gとした以外は実施例1と同様に行った。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
[実施例8]
 ZnOの使用量を3.6g、KOHの使用量を7.7gとした以外は実施例1と同様に行った。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
[比較例1]
共重合体A80g、イオン交換水240g、及びNaOH3.7gを計量して前記400mlオートクレーブに加え、温度150℃、攪拌回転数800rpmで1.5時間攪拌後、水冷することにより水性分散液を調製した。この分散液をPETフイルム上に6μm(dry)厚みとなるように塗布し、150℃で2分間乾燥させた。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
[比較例2]
共重合体B64g、イオン交換水256g、ZnO1.4g及びNH9.4gを計量して前記400mlオートクレーブに加え、温度150℃、攪拌回転数800rpmで1.5時間攪拌後、水冷することにより水性分散液を調製した。この分散液をPETフイルム上に6μm(dry)厚みとなるように塗布し、150℃で2分間乾燥させた。得られた塗布処理フイルムの抗菌性の評価結果を表1に示す。
 [比較例3]
 各実施例で用いたPETフィルムの抗菌性の評価を行った。結果を表1に示す。
 [参考例]
 日本食品センターで用意されたポリエチレンフイルムで抗菌性の評価を行った(このサンプルの値を抗菌活性の基準とした)。結果を表1に示す。
Figure 2004091779

Claims (5)

  1.  不飽和カルボン酸含量が10〜35重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の金属塩を含有する水性分散液であって、該共重合体のカルボキシル基基準でアルカリ金属を30モル%以上、銀、亜鉛及び銅から選ばれた遷移金属を2モル%以上、両金属の合計で35〜200モル%となる割合で含有させることを特徴とする抗菌性皮膜形成性水性分散液。
  2.  アルカリ金属が、ナトリウム又はカリウムである請求項1記載の水性分散液。
  3.  請求項1又は2記載の水性分散液と他の高分子水性分散液のブレンドからなり、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体に基づく固形分を5重量%以上含有する混合水性分散液。
  4.  基材に請求項1〜3記載の水性分散液を塗布し乾燥してなる抗菌性物品。
  5.  基材が、紙、フイルム、金属板、繊維、編織布又は不織布である請求項4記載の抗菌性物品。
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