JP2002167543A - 水性分散液および水性分散液を塗布してなるヒートシール性フィルム - Google Patents
水性分散液および水性分散液を塗布してなるヒートシール性フィルムInfo
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Abstract
水性、帯電防止性及びヒートシール性に優れた樹脂被覆
を基材上に形成することが可能な水性分散液を提供する
ことにある。 【解決手段】 不飽和カルボン酸含量が10〜35重量
%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を塩基で中和
したものの固形分5〜40%の水性分散液であって、該
共重合体はそのカルボン酸を基準にして40〜80モル
%に相当する量のカリウムイオン及び2〜40モル%に
相当する量の多価金属で中和され、且つグリセリン、分
子量が1000以下のポリエチレングリコール、あるい
はアルカノールアミン化合物が該共重合体当たり2〜2
0重量%の範囲で配合されてなることを特徴とする水性
分散液。
Description
カルボン酸共重合体の中和物から成る水性分散液に関す
るもので、より詳細には帯電防止性やヒートシール性、
更には耐水性に優れた樹脂被覆を形成することが可能な
水性分散液に関する。
マーは、無極性高分子マトリックス中にイオン性基が分
散した構造を有するものであり、このイオンの凝集形態
により、特異な物性、特に高い溶融粘度、優れたヒート
シール性、強度、強靱性、耐摩耗性、耐裂断性及び耐衝
撃性等が達成されるものである。
ることにより、上記特性を付与することが可能であり、
この目的のためにイオン性ポリマーの水性分散液を用い
ることも広く行われている。
・メタクリル酸共重合体で代表されるエチレン・不飽和
カルボン酸共重合体の水性分散液については、古くから
知られており、商業的にも種々のものが入手可能であ
る。この中で、アルカリ金属化合物を用いて前記共重合
体を水に分散させた分散液は、製造が容易であることか
ら、原料共重合体の制約も比較的緩やかであるため最も
広く使用されている。
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の中和物から成る
水性分散液においては、被覆の帯電防止性能と被覆の耐
水性と高温塗工性とを両立させることが困難であるとい
う問題がある。即ち、アルカリ金属、特にカリウムでの
中和による水性分散液は3つの問題点を抱えていた。
ほど向上するものの、形成される被覆が耐湿性が悪くな
り、水との接触で塗膜の白化や塗膜のハガレが生じ、帯
電防止性能と耐水性の両立ができなかった。第二に、形
成された被覆の帯電防止性能は湿度依存性が比較的大き
く、低湿度条件下での帯電防止性能は未だ十分満足しう
るものではない。グリセリン等のアルコール系添加剤の
添加によって湿度依存性は改良されるが、耐水性やヒー
トシール性がさらに悪くなってしまう。第三に、グリセ
リンは揮発性が高く、高温塗工すると揮発してしまうた
め、グリセリンの添加量を多くする必要があった。そう
するとヒートシール性が低下してしまう。アルコール系
添加剤の代表としてポリエチレングリコール(以下PE
Gと略す)があるが、分子量を大きくすると揮発性が低
下するため、高温塗工性には向いているが、帯電防止性
能が低下してしまう。よってPEGの添加量や分子量の
選択が非常に難しいという問題があった。
塗工性にも優れており、耐水性、帯電防止性及びヒート
シール性に優れた樹脂被覆を基材上に形成することが可
能な水性分散液を提供することにある。
カルボン酸含量が10〜35重量%のエチレン・不飽和
カルボン酸共重合体を塩基で中和したものの固形分5〜
40%の水分散液であって、該共重合体はそのカルボキ
シル基を基準にして40〜80モル%に相当する量のカ
リウムイオン及び2〜40モル%に相当する量の多価金
属で中和され、且つグリセリン、分子量が1000以下
のポリエチレングリコール、あるいはアルカノールアミ
ン化合物が共重合体当たり2〜20重量%の範囲で配合
されてなることを特徴とする水性分散液が提供される。
本発明においては、エチレン・不飽和カルボン酸共重合
体が1〜2000g/10分のメルトフローレート(1
90℃、2160g荷重)を有するものであることが好
ましく、また前記共重合体のカルボキシル基を基準とし
たトータルの中和量が50〜120%の範囲にあること
が好ましい。本発明によれば更に、上記水性分散液から
形成されていることを特徴とする樹脂被覆並びに上記水
性分散液を、基材に塗布し、乾燥し、塗膜を形成させて
なることを特徴とする積層体が提供される。
ルボン酸含量が10〜35重量%のエチレン・不飽和カ
ルボン酸共重合体を、イオンで中和することにより、固
形分濃度が5〜40%の水性分散液に転化するが、
(I)このイオンとして、該共重合体のカルボキシル基
を基準にして、 A.40〜80モル%に相当する量のカリウムイオン、 B.2〜40モル%に相当する量の多価金属を組み合わ
せて用いること、及び(II)この水分散液に、グリセリ
ン、分子量1000以下のポリエチレングリコール、あ
るいはアルカノールアミン化合物を共重合体当たり2〜
20重量%の範囲で配合すること、に特徴を有するもの
である。
の中和に、特定量のカリウムイオンと、特定量の多価金
属との組合せを用いる。カリウムイオンを多く配合する
ほど、帯電防止性能が向上することはすでに説明した
が、この場合には、逆に耐水性が低下してしまう。本発
明者らは帯電防止性能と耐水性との兼ね合いについて鋭
意検討を行った結果、カリウムの中和度をそれほど高く
ない40〜80モル%の範囲とし、しかも多価金属を2
〜40モル%の範囲で配合することにより、耐水性を低
下させることなしに、帯電防止性能を向上させうること
を見出した。即ち、本発明の水性分散液においては、カ
リウムイオンの量が比較的低い範囲で抑制できるため、
形成される被覆は耐水性に優れているという利点があ
る。また、本発明の水性分散液においては、臭気のある
アンモニアによる中和は不要であり、作業性や、環境の
点で優れているという利点もある。
リセリン、分子量1000以下のPEG、あるいはアル
カノールアミン化合物を共重合体当たり2〜20重量%
の範囲で配合することである。アルカリ金属による中和
で形成させた水性分散液では、低湿度下の帯電防止性能
が低下する傾向にあり、上記のアルコール系添加剤等を
共存させることにより、低湿度条件下での帯電防止性能
を向上させることが可能であるが、アルコール系添加剤
にはもう1つの働きがあることがわかった。多価金属を
配合した水性分散液は、観察の結果、成膜性が悪くなっ
ており、被覆の凝集力が低下することに起因して、接着
強度が低くなることが判明した。しかしながら、驚くべ
きことに、アルコール系添加剤等を配合することで接着
強度を大きくできることが見出された。この結果はこれ
まで観察されてきた結果とは全く逆の結果である。
トータルの中和度が上がるにつれ、イオンによる凝集が
強くなり、通常の乾燥温度では良好な被覆が得られない
が、アルコール類が配合されることでイオンの凝集が緩
和され、良好な被覆が形成されることで良好なヒートシ
ール強度が得られるものと思われる。
が向上しているため、グリセリン、PEGのようなアル
コール系添加剤の配合量を比較的低くすることができ、
添加量やPEGの分子量の選択の自由度が広げられる。
覆は、帯電防止性能とヒートシール性に優れているとい
う利点がある。これらの組合わせ特性は、透明性が必要
な包装袋などにおいて強く要望されるものである。包装
袋は、延伸樹脂フィルムの袋内面となる面にヒートシー
ル性樹脂層を施し、ヒートシールにより製袋することに
より製造されるが、粉粒体の内容物が静電気により袋内
面に付着して、内容物の透視性を低下させ、或いはヒー
トシールすべき部分に付着してヒートシール後の密着性
を阻害する原因となる。本発明の樹脂被覆では、これら
を有効に解消することができる。
液のベースポリマーとして、エチレン・不飽和カルボン
酸共重合体を用いる。このエチレン・不飽和カルボン酸
共重合体は、エチレンと不飽和カルボン酸のみからなる
狭義の共重合体であることが好ましいが、任意にその他
の共重合成分が共重合された多元共重合体であってもよ
い。
カルボン酸含有量が10〜35重量%、特に15〜30
重量%の範囲にあるのがよい。不飽和カルボン酸含有量
が上記範囲よりも少ないと、上記範囲内にあるものに比
して水中への分散性が低下する傾向があり、一方、不飽
和カルボン酸含有量が上記範囲よりも多いと、上記範囲
内にあるものに比して耐水性やヒートシール性が低下す
る傾向がある。
メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、マ
レイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレ
イン酸、無水イタコン酸等を例示することができ、特に
アクリル酸もしくはメタクリル酸が好ましい。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオクチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マ
レイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等の不飽和カル
ボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの様
なビニルエステル、一酸化炭素等を例示することができ
る。これらの共重合成分の含有量は、40重量%以下、
特に10重量%以下であることが好ましい。
酸共重合体は、190℃/2160g荷重におけるメル
トフローレートが1〜2000g/10分、特に10〜
1500g/10分のものが使用するのが好ましい。メ
ルトフローレートの非常に低いものを用いる場合には、
良好な分散性を有する水性分散体が得られない傾向があ
り、一方高すぎると、得られる被覆の機械的強度が不足
するので好ましくない。
酸共重合体は、好ましくはエチレン及び不飽和カルボン
酸の高圧ラジカル共重合によって得ることができる。ま
た、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体は、エチレン
・不飽和カルボン酸エステル共重合体の加水分解によっ
ても得ることができる。
記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体を、共重合体中
のカルボキシル基を基準として、 A.40〜80モル%、特に50〜80モル%に相当す
る量のカリウムイオン、 B.2〜40モル%、特に5〜35モル%に相当する量
の多価金属の組合わせで中和してなる。
内でもカリウムを用いることが重要であり、カリウムイ
オンの代りに、リチウムイオンやナトリウムイオンを用
いても帯電防止性に優れた塗布膜を生成しうる溶液を得
ることができない。また、カリウムイオンの量が前記範
囲より少なくなると、同様に帯電防止性良好な塗布膜を
形成しうる溶液を得ることはできず、またその量が上記
範囲を超えると、被覆の耐水性が低下する。
ては、マグネシウム、カルシウム、バリウムなどのアル
カリ土類金属、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
銅、亜鉛、アルミニウム、ルテニウム、ロジウム、パラ
ジウム、銀、カドミウム等のイオン性を有する各種金属
があげられる。これらの多価金属のうちでも、亜鉛が好
適なものである。
用されている解離可能な剤形、一般には酸化物、水酸化
物、無機酸塩などの化合物として、エチレン・不飽和カ
ルボン酸共重合体の中和に用いられる。本発明では、こ
れらのイオンのトータルの量は、カルボキシル基を基準
にして50〜120モル%の範囲で用いるのがよい。
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のカリウムイオン
中和物に、グリセリン、分子量1000以下のPEG或
いはアルカノールアミンを配合する。
(1) R′3−n−N−(ROH)n 式中、Rはアルキレン基であり、nは1乃至3の数であ
り、R′は水素原子またはアルキル基である、で示され
るものが使用される。この中でも、ジエタノールアミ
ン、ジプロパノールアミン、ジペンタノールアミン、N
−メチルエタノールアミン及びN−エチルプロパノール
アミンが好ましく、ジエタノールアミンが最も好まし
い。
ン、分子量1000以下のPEG或いはアルカノールア
ミンを用いることが重要であり、例えばポリプロピレン
グリコールを用いたのでは、低湿度条件下で満足すべき
帯電防止性は得られない。また、ポリエチレングリコー
ルを用いる場合、分子量が1000以下であることが重
要であり、分子量が上記範囲よりも大きいポリエチレン
グリコールを用いたのでは、やはり低湿度条件で満足す
べき帯電防止性は得られない。
飽和カルボン酸共重合体(A)当たり、2〜20重量
%、好適には3〜15重量%の量で使用される。アルコ
ール系添加剤の量が、上記範囲よりも少ない場合には、
低湿度条件下での帯電防止性能が低下し、上記範囲より
も多い場合には、ブリード、ヒートシール性や耐水性の
低下が起こるので、好ましくない。
は、同時添加法や逐次添加法が用いられる。すなわち、
同時添加法では、原料のエチレン・(メタ)アクリル酸
共重合体と、カリウム化合物、多価金属化合物と、アル
コール系添加剤とを、各所定量使用し、80℃以上、好
ましくは95℃以上の温度で撹拌しながら、水中反応さ
せることによって得られる。
が、5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%とな
る量のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体と、該共
重合体のカルボキシル基を基準にして、前述した量のイ
オンの量の化合物の組合わせと、前述した量のアルコー
ル系添加剤を、例えば撹拌機付きのオートクレーブ中、
所定温度で剪断力をかけながら反応させることによっ
て、水性分散液を得ることができる。反応時間は、反応
温度やその他反応条件によっても異なるが、30〜12
0分程度である。同時添加法では、添加操作や反応操作
が簡単で、処理も容易であり、製造コストも低いという
利点がある。
均粒径が1〜10000nm、好ましくは5〜5000
nmの範囲にあり、また粘度が10〜5000mPa
s、好ましくは50〜2000mPasの範囲である。
法でも製造することができ、この場合には、予め調製し
たエチレン・不飽和カルボン酸共重合体の組合わせイオ
ン中和物の水性分散液に、アルコール系添加剤を配合す
ればよい。
よく、長期保存しても、粒径や粘度が大幅に変化するこ
とはない。水性分散液には、必要に応じ各種添加剤を配
合することができる。
シ化合物、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノ
ール、イソプロパノール等の低級アルコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレング
リコールモノメチルエーテル等のエーテル類、プロピレ
ングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノ
アセテート等のエステル類、酸化防止剤、耐候安定剤、
紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、染料、抗菌剤、滑
剤、無機充填剤、ブロッキング防止剤、接着剤等を例示
することができる。
合体水性分散液と配合することができる。一般には固形
分換算(重量比)で10/90〜90/10、とくに2
0/80〜80/20の割合で配合するのがよい。この
ような重合体水性分散液としては、pHが7以上のも
の、あるいはアンモニア水等でpHを7以上にしたもの
であった、本発明の水性分散液と混合した時ゲル化しな
いようなものを選択する必要がある。またこの平均分散
粒子径が1〜10000nm、好ましくは5〜5000
nmであって、固形分濃度が2〜60%、とくに5〜5
0%のものを選択することが望ましい。
は、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体、ポリ酢酸
ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、水溶性アクリル樹脂、アクリ
ルアミド樹脂、メタクリルアミド樹脂、アクリロニトリ
ル樹脂、スチレン−アクリル酸共重合体、水溶性ポリウ
レタン樹脂、水溶性スチレン−マレイン酸共重合体、水
溶性ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合
体、ハイインパクトポリスチレン樹脂、ブタジエン樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン−エチレン共重
合体、無水マレイン酸グラフト−ポリプロピレン−エチ
レン共重合体、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体)、フェノール樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系
樹脂等の水性分散体が挙げられる。さらに配合する分散
液は、2種類以上の高分子水溶液を用いてもよい。
を室温で撹拌しながら混合することによって得られる。
また、あらかじめ、本発明の分散液のベースレジンと配
合する分散液のベースレジンとをメルトブレンドまたは
ドライブレンドし、しかるのちに水中に分散させてもよ
い。いずれにしても、本発明はこのような製法によって
制限されるものではない。
他の重合体分散液との混合水性分散液は、任意の基材に
塗布することができる。このような基材として、例え
ば、高、中、低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレ
フィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイオノマ
ー、エチレン−(メタ)アクリル酸(メタ)アクリル酸
エステル共重合体又はそのアイオノマー、ポリプロピレ
ン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテ
ンのようなポリオレフィン共重合体、ポリスチレン、A
BS系樹脂、スチレン・ブタジエンブロック共重合体の
ようなスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートの
様なポリエステル、ナイロン6、ナイロン66、のよう
なポリアミド、ポリ塩化ビニル及びこれらの任意の割合
のブレンドの様な各種重合体からなる成形品、フィル
ム、鉄、銅、アルミニウム、ステンレス等の金属、木
材、紙等の天然素材、天然及び合成皮革、ナイロン、ポ
リエステル、アクリル、ウレタン、レーヨン等の繊維及
び織物などを例示することができる。
は、延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)、延伸ポリ
エステルフィルム(OPET)、ナイロンフィルムなど
の表面にヒートシール層を形成させるのに特に有用であ
る。本発明の水性分散液は、延伸後のフィルムに施すほ
かに、延伸前のフィルム、特にキャストフィルムにコー
トすることができるという利点を有するものである。即
ち、延伸前のフィルムに予めコートし、このコートフィ
ルムを例えば200℃程度の延伸温度で、一軸延伸或い
は二軸延伸に付して、ヒートシール層が形成されたOP
P、OPETなどの延伸フィルムを形成することがで
き、この場合にも非帯電性が維持されるという利点を有
するものである。
法は、公知の方法、例えば、ロールコーター、バーコー
ター、スプレー、エアーナイフコーター或いは刷毛を用
いてコーティングしたり、基材を水性分散液中に浸漬す
る方法等が用いられる。塗布後加熱乾燥することにより
水分を蒸発させ、均一な膜が得られる。
μm、特に1〜5μmである。塗膜は、耐水性、耐久性
等を高める目的で、電子線照射による架橋処理を施して
もよい。
が10〜35重量%のエチレン−不飽和カルボン酸共重
合体を、該共重合体のカルボキシル基を基準にして、4
0〜80モル%に相当する量のカリウムイオン、2〜4
0モル%に相当する量の多価金属で中和し、グリセリ
ン、分子量が1000以下のポリエチレングリコール、
あるいはアルカノールアミン化合物を、共重合体当たり
2〜20重量%の範囲で配合することにより、水中への
分散性や分散安定性に優れており、また基材に対する塗
工性にも優れており、耐水性、帯電防止性及びヒートシ
ール性に優れた樹脂被覆を基材上に形成することが可能
な水性分散液を提供することができる。
が、本発明は以下の例に限定されるものではない。
シートを作成した。続いて140℃の熱ロールで5倍の
縦延伸を行い、続いて160℃のテンターで5倍の横延
伸を行い、コロナ処理を施した。
er) pH:JISK6833準拠 サンプルをそのまま市販のpH計を用いて測定 ホリバ カスタニーLAB pHメーターF12 粒径分布 レーザー光散乱式粒度分布測定装置 NICOMP 3
70HPL
リプロピレンフィルムを用い、基材上に調製した塗布液
をバーコーターを用いて塗膜の厚みが2μmになるよう
に塗布した。これを、120℃の熱風にて1分間乾燥し
た。得られた試験片について表面抵抗率を評価した。高
抵抗・抵抗率計 三菱化学「ハイレスタIP」を用い
て、恒温恒湿槽内で23℃/所定の湿度で24時間調湿
後、500V、10秒で表面抵抗率を測定した。尚、表
面抵抗率の表示は、例えば1E+09とあるのは1×1
09の意味である。測定は23℃/30%RH条件下に
サンプルを24時間放置した後、表面抵抗率を測定し
た。
ポリプロピレンフィルムを用い、基材上に調製した塗布
液をバーコーターを用いて塗膜の厚みが2μmになるよ
うに塗布した。これを、120℃の熱風にて1分間乾燥
した。得られた試験片を水道水に16時間浸漬し塗膜の
状態を観察した。 ○:変化はない ×:水ぶくれが発生する
mの延伸ポリプロピレンフィルムを用い、基材のコロナ
処理面上に調製した水性分散液をバーコーターを用いて
塗膜厚みが2μmになるように塗布した。これを120
℃の熱風にて1分間乾燥した。塗布されたフィルムは次
いでヒートシーラーを用い110℃、0.5秒、実圧
0.2MPaの条件で1cm幅ヒートシールバーで塗布
面同士を接着した。ヒートシール強度は1日間エージン
グ後引張り速度300mmで測定した。
成を下記表1にまとめて示す。
1を表1に示す量比で水と共に、加熱撹拌混合して、水
性分散液を調製した。この水性分散液についての測定結
果を表2に示す。
は、実施例1と同様にして水性分散液を調製した。この
水性分散液についての測定結果を表2に示す。
様にして、水性分散液を調製した。この水性分散液につ
いての測定結果を表2に示す。
様にして、水性分散液を調製した。この水性分散液につ
いての測定結果を表2に示す。
施例1と同様にして、水性分散液を調製した。この水性
分散液についての測定結果を表2に示す。
施例1と同様にして、水性分散液を調製した。この水性
分散液についての測定結果を表2に示す。
施例1と同様にして、水性分散液を調製した。この水性
分散液についての測定結果を表2に示す。
る以外は実施例1と同様にして、水性分散液を調製し
た。この水性分散液についての測定結果を表2に示す。
%から90%に変え、酸化亜鉛と添加剤1の添加を省略
し、樹脂濃度を25wt%から20wt%に変える以外
は実施例1と同様にして、水性分散液を調製した。この
水性分散液についての測定結果を表2に示す。
省略する以外は実施例1と同様にして、水性分散液を調
製した。この水性分散液についての測定結果を表2に示
す。
ムを用い、水性分散液を塗布することなくヒートシール
強度を測定した。この結果を表2に示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 不飽和カルボン酸含量が10〜35重量
%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を塩基で中和
したものの固形分5〜40%の水性分散液であって、該
共重合体はそのカルボン酸を基準にして40〜80モル
%に相当する量のカリウムイオン及び2〜40モル%に
相当する量の多価金属で中和され、且つグリセリン、分
子量が1000以下のポリエチレングリコール、あるい
はアルカノールアミン化合物が該共重合体当たり2〜2
0重量%の範囲で配合されてなることを特徴とする水性
分散液。 - 【請求項2】 エチレン・不飽和カルボン酸共重合体が
1〜2000g/10分のメルトフローレート(190
℃、2160g荷重)を有するものであることを特徴と
する請求項1に記載の水性分散液。 - 【請求項3】 前記共重合体のカルボキシル基を基準と
したトータルの中和度が50〜120%の範囲にあるこ
とを特徴とする請求項1または請求項2に記載の水性分
散液。 - 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載の水性分
散液から成形されていることを特徴とする樹脂被覆。 - 【請求項5】 請求項1乃至3の何れかに記載の水性分
散液を、フィルム基材に塗布し、乾燥し、塗膜を形成さ
せてなることを特徴とする積層体。
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---|---|---|---|
JP2000363178A JP2002167543A (ja) | 2000-11-29 | 2000-11-29 | 水性分散液および水性分散液を塗布してなるヒートシール性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2000363178A JP2002167543A (ja) | 2000-11-29 | 2000-11-29 | 水性分散液および水性分散液を塗布してなるヒートシール性フィルム |
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JP2000363178A Pending JP2002167543A (ja) | 2000-11-29 | 2000-11-29 | 水性分散液および水性分散液を塗布してなるヒートシール性フィルム |
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