JPH11236469A - 水性分散液及びその用途 - Google Patents

水性分散液及びその用途

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JPH11236469A
JPH11236469A JP10038539A JP3853998A JPH11236469A JP H11236469 A JPH11236469 A JP H11236469A JP 10038539 A JP10038539 A JP 10038539A JP 3853998 A JP3853998 A JP 3853998A JP H11236469 A JPH11236469 A JP H11236469A
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JP
Japan
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aqueous dispersion
copolymer
acrylic acid
ethylene
meth
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Application number
JP10038539A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Nakada
一之 中田
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Dow Mitsui Polychemicals Co Ltd
Original Assignee
Du Pont Mitsui Polychemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布型帯電防止剤として好適な新規な水性分
散液を提供することにある。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸含量が17〜30重
量%、190℃、2160g荷重におけるメルトフロー
レートが10〜2000g/10分のエチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体のカルボキシル基の70モル%
以上がトリエタノールアミン又はジエタノールアミンで
中和されてなり、光散乱法で測定した平均拉径が1〜5
00nm、固型分濃度が5〜40重量%である水性分散
液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電防止被膜形成
に有用な水性分散液に関する。さらに詳しくは、分散液
の製造が容易であるとともに、貯蔵安定性が優れ、基材
に対する塗布液として使用した場合に、塗布加工が容易
であり、被膜の均一性、基材密着性、非帯電性が優れた
塗布膜を形成することが可能な水性分散液に関する。と
りわけ、低湿度下においても優れた非帯電性を付与する
ことが可能な塗布膜を形成しうる水性分散液に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックや繊維或いは紙等を取り扱
う場合、帯電によりこれらの材料が帯電し、種々の静電
気障害を生じる。これを防止するため一般的には帯電防
止剤が使用されている。帯電防止剤としては、アニオン
系、カチオン系、ノニオン系界面活性剤等の各種有機化
合物が知られており、これらの帯電防止剤は成形物の表
面に塗布したり、或いは表面への移行性を利用して材料
を構成する高分子中に配合したりして使用されている。
【0003】また、比較的分子量の小さい帯電防止剤
は、帯電防止性の持続性に問題があるため、高分子帯電
防止剤を用いることも行われている。例えば、静電記録
用紙や電子写真基紙においては紙の少なくとも一面に高
分子型の帯電防止剤が塗布されている。このような帯電
防止剤として、できるだけ低湿度下で表面抵抗率を小さ
くできるものが望まれている。また、種々の高分子材料
の帯電防止の持続性を高めるために、高分子型の帯電防
止剤を配合或いは塗布することが行われているが、高分
子材料の性状を損なわないためにもできるだけ少量の使
用で効果的な高分子型の帯電防止剤が望まれている。従
来、このような目的に用いられる高分子型の帯電防止剤
として、ポリアクリル酸エステル系4級アンモニウム
塩、ポリスチレン系4級アンモニウム塩、又はポリ(メ
タ)アクリル酸乃至は(メタ)アクリル酸共重合体のカ
リウム塩等などが使用されている。
【0004】ところが、従来この種の用途に使用されて
いる高分子型の帯電防止剤は、帯電防止性能の持続性に
優れるものの、帯電防止レベルが充分といえず、とりわ
け、低湿度条件下での帯電防止性能については、さらに
優れたものの提供が望まれていた。
【0005】低湿度条件下においても優れた帯電防止性
能を示す高分子型帯電防止剤として、エチレン・不飽和
カルボン酸共重合体とアルカノールアミン類から形成さ
れる樹脂組成物があることは、特開昭59−47243
号公報において知られている。ところが、このような樹
脂組成物を塗布型帯電防止剤として使用するには、溶剤
分散型、とりわけ水性分散液にして使用することが望ま
れるが、所望の性能を有する水性分散液を得るには必ず
しも容易なことではなかった。すなわち、単にその製造
が容易であるのみならず、貯蔵安定性が優れ、また塗布
液として所望の性能を有するものでなければならず、こ
れら全てを満足するものの提供は容易でなかった。
【0006】従来、エチレン・不飽和カルボン酸共重合
体の水性分散液については多くの提案があり、その中に
はアルカノールアミンの中和物についてまで言及したも
のはあるが、その具体例は極めて少なく、とくに帯電防
止被膜形成用塗布液として検討されたものは皆無であっ
た。例えば、特公昭46−42620号公報には、エチ
レン・不飽和カルボン酸共重合体水性分散液の特殊な製
造方法について提案しており、中和剤として使用するア
ルカリ化合物の1例としてアルカノールアミンは例示さ
れているが、具体例はまったくない。とくに帯電防止性
能や水性分散液の製造の容易さ、貯蔵安定性などにおい
て、使用する共重合体の性状、アルカノールアミンの種
類等の選択が重要であることについての認識はまったく
ない。
【0007】また、特開昭50−88151号公報に
は、エチレン三元共重合体の水性分散液に関する提案が
あり、アルカリ金属水酸化物とともにアミン類が併用で
き、またそのアミンの1例としてアルカノールアミンが
あることが記載されている。しかしながら、この提案
は、酸含量の少ない三元共重合体を対象とし、ロジンの
ような添加剤を必須とすること、またアルカリ金属水酸
化物の使用を必須とすることなどが要件となっているこ
とから、帯電防止目的のものとはかけはなれた提案であ
るといえる。
【0008】さらに、特表平5−505644号公報に
は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の混合塩基に
よる水性分散液の提案があり、アルカリ金属水酸化物と
水酸化アンモニウムの組み合わせが最良としているが、
エタノールアミン類の使用にも言及しており、モノエタ
ノールアミンを使用した具体例がある。しかしながら、
モノエタノールアミン単独の使用では、満足すべき水性
分散液を提供することはできない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
ような現状に鑑み、塗布型帯電防止剤として優れた帯電
防止性能を発揮し、製造が容易で貯蔵安定性が優れ、ま
た塗布加工が容易でしかも均一性の優れた塗布膜を供し
うる水性分散液を得るべく検討をを行った。その結果、
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体の性状、アルカノ
ールアミンの種類及びその使用量、水性分散液の性状等
が特定のものを選択することにより、所望の性能を有す
る水性分散液が提供できることを知った。
【0010】したがって、本発明の目的は、塗布型帯電
防止剤として好適な新規な水性分散液を提供することに
ある。本発明の別の目的は、他の重合体水性分散液と混
合し、帯電防止性能が改善された混合水性分散液を提供
することにある。本発明はまた、基材にこのような水性
分散液を塗布して帯電防止被膜を形成させた積層体を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、(メタ)アク
リル酸含量が17〜30重量%、190℃、2160g
荷重におけるメルトフローレートが10〜2000g/
10分のエチレン・(メタ)アクリル酸共重合体のカル
ボキシル基の70モル%以上がトリエタノールアミン又
はジエタノールアミンで中和されてなり、光散乱法で測
定した平均粒径が1〜500nm、固型分濃度が5〜4
0重量%である水性分散液に関する。本発明はまた、他
の重合体水性分散液にこの水性分散液を混合することに
よって改質された混合水性分散液に関する。さらに本発
明は、これら水性分散液からなる帯電防止被膜形成用塗
布液に関する。本発明はまた、基材にこのような塗布液
を塗布し帯電防止被膜を形成させてなる積層体に関す
る。
【0012】
【発明の実施の態様】本発明においては、ベース樹脂と
してエチレンと(メタ)アクリル酸との共重合体の内で
も(メタ)アクリル酸含量が17〜30重量%のものを
選択し、アルカノールアミンの内でもトリエタノールア
ミン或いはジエタノールアミンを選択し、これらをカル
ボキシル基の中和度が70モル%以上となるように組み
合わせたことが特徴である。本発明によれば、この特徴
により、塗布型帯電防止剤として優れた帯電防止性能を
発揮し、製造が容易で貯蔵安定性が優れ、また塗布加工
が容易でしかも均一性の優れた塗布膜を供しうる水性分
散液を形成することができる。
【0013】本発明の水性分散体のべ一スポリマーとし
て、エチレンとアクリル酸又はメタクリル酸の共重合
体、より好ましくはエチレンとアクリル酸の共重合体が
用いられる。そして共重合体における(メタ)アクリル
酸含量が17〜30重量%、好ましくは19〜25重量
%、メルトフローレートが10〜2000g/10分、
好ましくは20〜1000g/10分の範囲にあること
が先ず重要である。
【0014】すなわち、(メタ)アクリル酸含量が上記
範囲より少ないものを用いると、貯蔵安定性に優れた水
性分散液の製造が困難であるのみならず、帯電防止性良
好な塗布膜を形成しうる水性分散液を得ることも容易で
ない。また、酸含量が上記範囲より大きい共重合体を用
いた場合には、安定性に優れた水性分散液を得ることが
難しく、また塗布膜を形成した場合に、耐水性、機械的
強度に優れた塗布膜とするのが難しい。
【0015】このような共重合体には、エチレンと(メ
タ)アクリル酸の他に、他の単量体、例えばアクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸nブチル、アク
リル酸イソブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメ
チル、マレイン酸ジエチルのような不飽和カルボン酸エ
ステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルのようなビニ
ルエステル、一酸化炭素などが少量、例えば20重量%
以下、好ましくは10重量%以下の割合で共重合されて
いてもよい。
【0016】該共重合体における上記メルトフローレー
トの範囲は、水分散性、貯蔵安定性、塗布膜強度等を勘
案して定められたものである。
【0017】本発明の水性分散液は、上記エチレン共重
合体のカルボキシル基の70モル%以上、好ましくは7
5〜100モル%がトリエタノールアミンもしくはジエ
タノールアミンで中和されたものである。
【0018】このような中和度とすることにより、安定
した水性分散液となり、しかも、それから得られる塗布
膜が優れた帯電防止性能を示す。トリエタノールアミン
やジエタノールアミンの代わりに、メチルジエタノール
アミンのようなものを使用しても、帯電防止性能良好な
塗布膜を形成できるような水性分散液を得ることが難し
く、またモノエタノールアミンのようなものを使用した
場合、上記のような量で使用すると、貯蔵安定性に優れ
た水性分散体を得ることが難しく、また、その使用量を
減じた場合に比較的安定な水性分散液となるが、そのよ
うな水性分散液から得られる塗布膜は、充分な帯電防止
性能を有しない。
【0019】本発明の水性分散液はまた、貯蔵安定性、
塗布加工が容易であること、また塗布膜の均一性、経済
性等を考慮すると、分散粒子の平均粒子径が1〜500
nm、好ましくは5〜400nmの範囲にあり、また固
型分濃度が5〜40重量%、好ましくは10〜30重量
%の範囲にあることが望ましい。これより分散粒子径が
大きくなると、塗布膜に塗りむらが生したり、平滑性が
損なわれたりするので好ましくない。さらに、水性分散
液としてはまた、粘度が50〜2000mPa・s、好
ましくは100〜1000mPa・sの範囲にあること
が望ましい。すなわち、これより粘度が高いものを使用
すると、塗布の操作性や塗布膜の平滑性が損なわれるよ
うになり、また粘度が小さすぎると、塗布膜に厚みむら
が生じたり、また塗布膜の乾燥時にたれが発生したりす
るという欠点を生ずるからである。
【0020】このような性状の水性分散液を製造するた
めには、エチレン共重合体の融点以上の温度で水中でト
リエタノールアミン又はジエタノールアミンと攪拌混合
する方法において、原料濃度、温度、攪拌速度等を適宜
調整することによって行われる。
【0021】また、本発明の分散液には任意に添加剤を
配合することができる。このような添加剤としては、グ
リセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、の様な多価アルコー
ル類、水溶性エポキシ化合物、メタノール、エタノー
ル、ノルマルプロパノール、イソプロパノール等の低級
アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールニ
ジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルな
どのエーテル類、プロピレングリコールモノアセテー
ト、エチレングリコールモノアセテート等のエステル
類、顔料、染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、滑剤、ブロッキング防止剤、接着剤、架橋剤、筆記
性改良のための添加剤等を挙げることができる。
【0022】本発明の水性分散液は、種々の基材に塗布
することにより、帯電防止被膜を形成することができ
る。
【0023】本発明の水性分散液はまた、例えば他の重
合体水性分散液に帯電防止性能を付与するために、ある
いは本発明の水性分散液から得られる塗布膜の接着性、
耐水性、柔軟性、光沢等を改良するために、他の重合体
水性分散液と任意割合で配合することができる。一般に
は固型分換算(重量比)で10/90〜90/10、と
くに20/80〜80/20の割合で配合するのがよ
い。
【0024】このような他の重合体水性分散液として
は、pHが7以上のもの、あるいはアンモニア水等でp
Hを7以上にしたものであって、本発明の水性分散液と
混合したときにゲル化しないようなものを選択する必要
がある。またその平均分散粒子径が1〜10000n
m、好ましくは5〜500nmであって、固型分濃度が
2〜60%、とくに5〜50%のものを選択することが
望ましい。
【0025】このような他の重合体水性分散液の例とし
ては、エチレン・アクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニ
ル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、水溶性アクリル樹脂、アクリルア
ミド樹脂、メタクリルアミド樹脂、アクリロニトリル樹
脂、メタクリロニトリル樹脂、スチレン−アクリル酸共
重合体、水溶性ポリウレタン樹脂、水溶性スチレン−マ
レイン酸共重合体、水溶性ポリウレタン樹脂、スチレン
−ブタジエン共重合体、ハイインパクトポリスチレン樹
脂、ブタジエン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、ポリエチレン樹脂、酸化ポ
リエチレン樹脂、プロピレン−エチレン共重合体、無水
マレイン酸グラフト−プロピレン−エチレン共重合体、
塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、EPDM
(エチレン−プロピレン−ジエン共重合体)、塩素化ポ
リプロピレン、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、
エポキシ系樹脂、等の水性分散体が挙げられる。さらに
配合する分散液は、2種類以上の高分子水分散液を用い
てもよい。
【0026】混合水性分散体の調整は、配合する分散液
を室温で攪拌しながら混合することによって得られる。
また、あらかじめ、本発明の分散液のベースレジンと配
合する分散液のベースレジンとをメルトブレンドまたは
ドライブレンドし、しかるのちに、水中に分散させても
よい。いずれにしても、本発明はこのような製法によっ
て制限されるものではない。
【0027】本発明の水性分散液あるいはこれと他の重
合体分散液との混合水性分散液は、任意の基材に塗布す
ることができる。このような基材としては例えば、高、
中、低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共
重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体又はそのアイオノマー、エチレ
ン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル
共重合体又はそのアイオノマー、ポリプロピレン、ポリ
−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンのよう
なオレフィン重合体又は共重合体、ポリスチレン、AB
S系樹脂、スチレン・ブタジエンブロック共重合体のよ
うなスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレートの様なポリエステル、ナイロ
ン6、ナイロン66のようなポリアミド、ポリ塩化ビニ
ルおよびこれらの任意割合のブレンドのような各種重合
体からなる成形品、フィルム、鉄、銅、アルミニウム、
ステンレス等の金属、木材、紙等の天然素材、天然及び
合成皮革、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ウレタ
ン、レーヨン等の繊維及び織物などを例示することがで
きる。
【0028】基材に水性分散液を塗布するには、公知の
方法、例えばロールコーティング、刷毛塗り、スプレー
塗布などを採用することができる。基材には、接着性等
を改良する目的で、下塗り剤を塗布しておいてもよく、
またコロナ処理等の表面処理を行っておいてもよい。塗
布膜の厚みは任意であるが、通常1〜20μm、好まし
くは1〜10μm、特に好ましくは1〜5μmである。
塗布膜には、耐水性、耐久性等を高める目的で、電子線
照射による架橋処理を施してもよい。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳しく説明す
る。
【0030】(べースレジン) ○エチレン・アクリル酸共重合体1 酸含量 20wt% MFR 300g/10min ○エチレン・アクリル酸共重合体2 酸含量 15wt% MFR 60g/10min
【0031】(アルカノールアミン) ○モノエタノールアミン ○トリエタノールアミン ○ジエタノールアミン ○メチルジエタノールアミン
【0032】(他の樹脂エマルジョン) ポリオレフインエマルジョン ○ケミパール W−200(三井石油化学株式会社製) pH:9.0,平均粒径:4690nm,樹脂濃度:4
0wt% ウレタンエマルジョン ○スーパーフレックス−107M(第一工業製薬株式会
社製) pH:7.5,平均粒径:50nm,樹脂濃度:25w
% VAEエマルジョン ○スミカフレックス S−200(住友化学株式会社
製) pH:5.0,平均粒径:400nm,樹脂濃度:55
wt%
【0033】 (評価方法) ・分散性 ○粘度:JlS K6833準拠 単一筒回転粘度計を用いて測定 ブルックフィールド粘度計(Synchro Lectric Viscometer) ○pH:JlS K6833準拠 サンプルをそのまま市販のpH計を用いて測定 ホリバ カスタニー LAB pHメーターF12 ○粒径分布 レーザー光散乱式粒度分布測定装置 NICOMP 370HPL ○表面抵抗率 基材として100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用い 、基材上に調製した塗布液をバーコレータを用いて塗布した。これを 100〜150℃の熱風にて3分間乾燥した。得られた試験片につい て表面抵抗率を評価した。 高抵抗・抵抗率計 三菱化学製「ハイレスタIP」を用い、恒温恒湿 槽内で所定の温度で24時間調湿後、500V、10秒で表面抵抗率 を測定した。
【0034】(実施例1)300mlオートクレーブ中
にエチレン・アクリル酸共重合体1を62.5g、蒸留
水187.5g、及びトリエタノールアミン19.4g
を入れ、90℃で60min攪拌した。カルボン酸部分
の75モル%がトリエタノールアミンで中和されたアク
リル酸の部分中和塩の水分散液を得た。固型分濃度は2
5wt%。中和度は赤外分光器を用いて確認した。分散
性及び塗膜の表面抵抗率評価結果を表1にまとめる。
【0035】(実施例2)実施例1に於いて、トリエタ
ノールアミンの代わりにジエタノールアミン(13.6
g)を用いた。分散性及び塗膜の表面抵抗率評価結果を
表1にまとめる。
【0036】(実施例3)実施例1に於いて、カルボン
酸部分の90モル%を中和した。分散性及び塗膜の表面
抵抗率評価結果を表1にまとめる。良好な分散性と帯電
防止性能を示した。
【0037】(実施例4)実施例2に於いて、カルボン
酸部分の90モル%を中和した。分散性及び塗膜の表面
抵抗率評価結果を表1にまとめる。良好な分散性と帯電
防止性能を示した。
【0038】(実施例5)300mlオートクレーブ中
にエチレン・アクリル酸共重合体1を62.5g、蒸留
水187.5g、及びトリエタノールアミン19.4g
を入れ、90℃で60min攪拌した。カルボン酸部分
の75モル%がトリエタノールアミンで中和されたアク
リル酸の部分中和塩の水分散液を得た。固型分濃度は2
5wt%。このようにして調製した水分散体に、ケミパ
ール W−200を樹脂換算で75/25となるように
加えた。分散性及び塗膜の表面抵抗率評価結果を表1に
まとめる。
【0039】(実施例6)実施例3に於いて、ケミパー
ル W−200の代わりにスーパーフレックス−107
Mを用いた。分散性及び塗膜の表面抵抗率評価結果を表
1にまとめる。
【0040】(実施例7)実施例3に於いて、ケミパー
ル W−200の代わりにスミカフレックス S−20
0を用いた。分散性及び塗膜の表面抵抗率評価結果を表
1にまとめる。
【0041】(比較例1)実施例1に於いて、トリエタ
ノールアミンの代わりにメチルジエタノールアミン(1
5.5g)を用いた。分散性及び塗膜の表面抵抗率評価
結果を表1にまとめる。
【0042】(比較例2)実施例1に於いて、トリエタ
ノールアミンの代わりにモノエタノールアミン(7.9
5g)を用いた。分散性及び塗膜の表面抵抗率評価結果
を表1にまとめる。その結果、良好な分散性は示さずペ
ースト状となった。
【0043】(比較例3)実施例1に於いて、トリエタ
ノールアミンの中和度を60モル%にした。評価結果を
表1に示す。分散しなかった。
【0044】(比較例4)実施例2に於いて、エチレン
−アクリル酸共重合体1の代わりにエチレン−アクリル
酸共重合体2を用いた。その結果を表1に示すが、分散
しなかった。
【0045】(比較例5)実施例2に於いて、モノエタ
ノールアミンの中和度を50モル%にした。評価結果を
表1に示す。良好な分散体が得られるものの帯電防止性
能は得られなかった。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、製造が容易で貯蔵安定
性の優れた水性分散液を提供することができる。かかる
水性分散液から得られる塗布膜は、帯電防止性能にすぐ
れ、とくに低湿度下においても優れた帯電防止性能を示
す。したがって包装材料、静電記録用紙などの帯電防止
塗布膜形成用として、コーティング剤、インク、接着剤
などとして使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C08J 7/04 CES C08J 7/04 CESD (C08F 210/02 220:06) C08L 23:04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸含量が17〜30重
    量%、190℃、2160g荷重におけるメルトフロー
    レートが10〜2000g/10分のエチレン・(メ
    タ)アクリル酸共重合体のカルボキシル基の70モル%
    以上がトリエタノールアミン又はジエタノールアミンで
    中和されてなり、光散乱法で測定した平均拉径が1〜5
    00nm、固型分濃度が5〜40重量%である水性分散
    液。
  2. 【請求項2】 粘度が50〜2000mPa・sである
    請求項1記載の水性分散液。
  3. 【請求項3】 他の重合体水性分散液と請求項1又は2
    記載の水性分散液からなる混合水性分散液。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の水性
    分散液からなる帯電防止被膜形成用塗布液。
  5. 【請求項5】 基材に請求項4記載の塗布液を塗布し帯
    電防止被膜を形成させてなる積層体。
JP10038539A 1998-02-20 1998-02-20 水性分散液及びその用途 Pending JPH11236469A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000007860A (ja) * 1998-06-23 2000-01-11 Sumitomo Seika Chem Co Ltd エチレン系樹脂水性分散液、およびその水性分散液から得られるエチレン系樹脂皮膜
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