JP2001206953A - 水性分散液 - Google Patents
水性分散液Info
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Abstract
トロールされたエチレン・不飽和カルボン酸共重合体系
の水性分散液を提供するにある。 【解決手段】 (A)不飽和カルボン酸量が15〜35
重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体と、
(B)不飽和カルボン酸量が5重量%以上で15重量%
未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体とを含む樹
脂組成物を、アルカリ金属またはアンモニアにて水中に
分散させることを特徴とする、粒径がコントロールされ
た水性分散液。
Description
含量が異なる2種類のエチレン・不飽和カルボン酸共重
合体を特定の比率で混合し、アルカリ金属またはアンモ
ニアにて分散させることにより、小粒径から大粒径まで
粒径をコントロールできる水性分散液に関する。
マーは、無極性高分子マトリックス中にイオン性基が分
散した構造を有するものであり、このイオンの凝集形態
により、特異な物性、特に高い溶融粘度、優れたヒート
シール性、強度、強靱性、耐磨耗性、耐裂断性及び耐衝
撃性等が達成されるものである。
ることにより、上記特性を付与することが可能であり、
この目的のためにイオン性ポリマーの水性分散液を用い
ることも広く行われている。
・メタクリル酸共重合体で代表されるエチレン・不飽和
カルボン酸共重合体の水性分散液については、古くから
知られており、商業的にも種々のものが入手可能であ
る。この中でも、アルカリ金属化合物を用いて前記共重
合体を水に分散させた分散液は、製造が容易であること
から、原料共重合体の制約も比較的緩やかであるため最
も広く使用されている。
が若干難しいものの、これから得られる塗膜は耐水性に
優れているという利点がある。特に、アンモニアによる
水性分散液として使用可能な原料共重合体として、エチ
レン・アクリル酸共重合体が非常に優れていることはよ
く知られている。
分散液から形成される高分子被覆の表面特性や、基体に
対する密着状態は、水性分散液中の樹脂分散粒子の粒径
によって左右されることが知られている。例えば、上記
エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のアルカリ中和物
の水性分散液の場合、分散粒子の粒径が100nm以下
では被覆層の表面が非常に平滑でつるつるしたものとな
る傾向があり、一方粒径が数百nmのオーダーでは、表
面にやや微細な凹凸が形成され、程良い滑り性と平滑性
との組合せが得られ、ヒートシール性もかえって向上す
る傾向がある。また、粒径が上記範囲よりも大きくなる
と、艶消しのある独特の風合いが得られるようになる。
体のアルカリ中和物の水性分散液では、水に対する分散
性が良好なものでは、分散粒子径が微細すぎて、表面に
適度な凹凸のある被覆を形成させることが困難であると
いう問題があった。
無機充填剤を配合することがよく行われていたが、この
ようなフィラーを配合すると、低温シール性が低下した
り、シール強度が低下するという問題があった。
て樹脂粒子の分散粒径がコントロールされたエチレン・
不飽和カルボン酸共重合体系の水性分散液を提供するに
ある。本発明の他の目的は、水性分散液の粒径をコント
ロールし、使用目的に応じてコントロールした粒径の水
性分散液を基材に塗布することにより、耐水性に優れ
た、透明性を損なわずに表面の滑り性を改善した塗膜を
形成できるエチレン・不飽和カルボン酸共重合体を提供
するにある。
不飽和カルボン酸量が15〜35重量%のエチレン・不
飽和カルボン酸共重合体と、(B)不飽和カルボン酸量
が5重量%以上で15重量%未満のエチレン・不飽和カ
ルボン酸共重合体とを含有する樹脂組成物を、アルカリ
金属またはアンモニアにて水中に分散させることを特徴
とする、粒径がコントロールされた水性分散液が提供さ
れる。本発明の水性分散液においては、1.樹脂組成物
が不飽和カルボン酸量が15〜35重量%のエチレン・
不飽和カルボン酸共重合体(A)と、不飽和カルボン酸
量が5重量%以上で15重量%未満のエチレン・不飽和
カルボン酸共重合体(B)とをA/B=70/30〜9
9.9/0.1の重量比で含有するものであること2.
分散粒子の粒径が5nm乃至2000nmの範囲にある
こと、3.前記共重合体のカルボキシル基に対するアル
カリ金属またはアンモニアの中和量が30乃至130%
の範囲にあること、が好ましい。本発明は、かかる水性
分散液から得られる塗膜に関する。本発明はまた、基材
に、上記水性分散液を塗布し、乾燥し、塗膜を形成させ
た積層体に関する。
飽和カルボン酸量が15〜35重量%のエチレン・不飽
和カルボン酸共重合体と、(B)不飽和カルボン酸量が
5重量%以上で15重量%未満のエチレン・不飽和カル
ボン酸共重合体とを、組み合わせで用いることが顕著な
特徴であり、これにより水性分散液中の樹脂分散粒子の
粒径をコントロールすることが可能となる。
酸共重合体(A)はアルカリ中和により優れた水性分散
液を形成するものではあるが、分散樹脂粒子の粒径が微
細になる傾向を有している。一方、不飽和カルボン酸量
の少ないエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(B)
は、アルカリ中和によっても安定な水性分散液を形成し
にくいものであるが、本発明によれば、共重合体(A)
と共重合体(B)とを組み合わせで用いることにより、
安定な水性分散液を形成できると共に、両者の配合比を
選ぶことにより、分散粒径のコントロールも可能となる
ものである。
5〜35重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体
(A)と、不飽和カルボン酸量が5重量%以上で15重
量%未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(B)
との割合は、所望とする分散樹脂粒子の粒径に依存す
る。後述する例に示すとおり、共重合体(B)の割合が
多くなるにつれて分散樹脂粒子の粒径が増大する傾向が
あるので、所望とする粒径に応じて、共重合体(B)の
割合を定めるのがよい。
合体(B)とを、A/B=70/30〜99.9/0.
1の重量比で含有する樹脂組成物を用いるのが推奨され
る。両樹脂をこの範囲で含む樹脂組成物は、アルカリに
よる中和に際して分散性、分散安定性に優れた水性分散
液を形成し、しかも形成される水性分散液中の樹脂粒子
の粒径は、種々のコーティングの目的に適した5nm乃
至2000nmの範囲に制御できるという利点がある。
び共重合体(B)を含有する樹脂組成物を予め形成し、
この樹脂組成物をアルカリ金属またはアンモニアにて水
中に分散させることが重要である。共重合体(A)の中
和による水性分散液及び共重合体(B)の中和による水
性分散液を別個に調製し、これらの分散液を混合したの
では水性分散液の粒径の制御は困難であることが理解さ
れるべきである。
粒径が5nm乃至2000nmの範囲にコントロールさ
れているという利点があるのに加えて、いくつかの付加
的な利点を有している。即ち、この分散粒子の粒径の制
御は、水性分散液のpHや粘度に大きな影響を与えるこ
となしに行われるという利点がある。また、分散粒径の
制御が、外部からの配合剤の添加なしに樹脂組成のみに
より行われるので、形成される被覆が透明性、ヒートシ
ール性、強度、強靱性、耐磨耗性、耐裂断性及び耐衝撃
性等に優れているという利点がある。例えば、従来の無
機物(例えば、コロイダルシリカ)を使用した場合に認
められる、低温シール性やシール強度の低下が認められ
ないという利点がある。更に、分散粒径を制御すること
により、水性分散液から形成される被覆層の表面を、非
常に平滑でつるつるしたものから、表面にやや微細な凹
凸が形成されて程良い滑り性と平滑性とを有するもの、
更には艶消しのある独特の風合いのものまで、形成でき
るという利点がある。
(A)及び共重合体(B)は、共にエチレン・不飽和カ
ルボン酸共重合体からなるものである。このエチレン・
不飽和カルボン酸共重合体は、エチレンと不飽和カルボ
ン酸のみからなる狭義の共重合体であることが好ましい
が、任意にその他の共重合成分が共重合された多元共重
合体であってもよい。
メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、マ
レイン酸モノメチル、マレイン酸モノエステル、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸等を例示することができ、特
にアクリル酸もしくはメタクリル酸が好ましい。
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソ
ブチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イソオクチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸イソブチル、マ
レイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル等の不飽和カル
ボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルの様
なビニルエステル、一酸化炭素等を例示することができ
る。これらの共重合成分の含有量は、40重量%以下、
特に20重量%以下であることが好ましい。
酸共重合体は、190℃/2160g荷重におけるメル
トフローレートが1〜2000g/10分、特に10〜
1500g/10分のものを使用するのが好ましい。メ
ルトフローレートの非常に低いものを用いる場合には、
良好な分散性を有する水性分散体が得られない傾向があ
り、一方高すぎると、得られる被覆の機械的強度が不足
するので好ましくない。
ボン酸含有量が15〜35重量%、特に15〜30重量
%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体(A)と、不
飽和カルボン酸含有量が5重量%以上で15重量%未
満、特に8〜13重量%のエチレン・不飽和カルボン酸
共重合体(B)とを含有する。共重合体(A)及び共重
合体(B)を構成する不飽和カルボン酸成分の種類は既
に説明したものであり、特に限定されないが、共重合体
(A)を構成する不飽和カルボン酸がアクリル酸であ
り、一方共重合体(B)を構成する不飽和カルボン酸が
メタクリル酸であることが特に好ましい。
酸共重合体(A)及び(B)は、好ましくはエチレン及
び不飽和カルボン酸の高圧ラジカル共重合によって得る
ことができる。また、エチレン・不飽和カルボン酸共重
合体(A)及び(B)は、エチレン・不飽和カルボン酸
エステル共重合体の加水分解によっても得ることができ
る。
和カルボン酸量の相対的に多い共重合体(A)と不飽和
カルボン酸の相対的に少ない共重合体(B)とを前述し
た量比でブレンドすることにより製造することができ
る。両共重合体のブレンドは、ドライブレンドでもメル
トブレンドの何れであってもよいが、一般にはメルトブ
レンドが好ましい。共重合体(A)及び(B)をブレン
ドする代わりに、単一の重合系で共重合体(A)及び
(B)を生成させる、同時重合法或いは二段重合法によ
るポリマーブレンドを用いることもできる。
ば、上記共重合体(A)及び共重合体(B)を含有する
樹脂組成物を、アルカリ金属またはアンモニアで水中に
分散させて、水性分散液を製造する。本発明によれば、
既に指摘したとおり、共重合体(A)と共重合体(B)
との量比を選ぶことにより、水性分散液中の樹脂粒子の
分散粒径を5nmから2000nmの範囲、好適には1
0nmから1500nmの範囲に調節することができ
る。
ウム、リチウム等が使用され、これらのアルカリ金属は
水酸化物、炭酸塩等の塩類の形で反応系に供給するのが
望ましい。勿論、本発明においては、上記アルカリ金属
やアンモニアは単独で用いることもできるし、2種以上
の組合せで用いることもできる。
は、樹脂組成物中のカルボキシル基を基準にして、30
乃至130%、特に40乃至120%の範囲にあること
が好ましい。この中和量が上記範囲を下回ると分散性や
分散安定性が上記範囲内にある場合に比して低下する傾
向があり、またこの中和量が上記範囲を上回ると上記範
囲内にある場合に比してゲル化を生じやすくなる傾向が
あるので好ましくない。
に限定されないが、一般にエチレン・不飽和カルボン酸
共重合体(A)及び(B)を含有する樹脂組成物、アル
カリ金属化合物またはアンモニア、及び所定量の水を反
応容器に供給し、加熱下に攪拌混合を行えばよい。
される水性分散液の固形分濃度が2〜60重量%、特に
5〜50重量%の範囲となるような量であるのがよい。
勿論、本発明による水性分散液は、実際の被覆に際して
水分などにより希釈したり、或いは出荷などに先立って
減圧蒸留による濃縮などを行うことができる。
度の温度で10分〜2時間程度撹拌することにより行う
のが好ましい。
よく、長期保存しても、粒径や粘度が大幅に変化するこ
とはない。水性分散液には、必要に応じ各種添加剤を配
合することができる。
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、のような多価アルコール、水溶性
エポキシ化合物、メタノール、エタノール、ノルマルプ
ロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロ
ピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、
プロピレングリコールモノアセテート、エチレングリコ
ールモノアセテート等のエステル類、酸化防止剤、耐候
安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止材、顔料、染料、抗菌
剤、滑剤、無機充填剤、ブロッキング防止剤、接着剤等
を例示することができる。
合体水性分散液と配合することができる。一般には固型
分換算(重量比)で10/90〜90/10、とくに2
0/80〜80/20の割合で配合するのがよい。この
ような重合体水性分散液としては、pHが7以上のも
の、あるいはアンモニア水等でpHを7以上にしたもの
であって、本発明の水性分散液と混合した時ゲル化しな
いようなものを選択する必要がある。またこの平均分散
粒子径が1〜10000nm、好ましくは5〜5000
nmであって、固型分濃度が2〜60%、とくに5〜5
0%のものを選択することが望ましい。
は、エチレン・アクリル酸共重合体、ポリ酢酸ビニル、
エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、水溶性アクリル樹脂、アクリルアミド樹
脂、メタクリルアミド樹脂、アクリルニトリル樹脂、ス
チレン−アクリル酸共重合体、水溶性ポリウレタン樹
脂、水溶性スチレン−マレイン酸共重合体、水溶性ポリ
ウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ハイイ
ンパクトポリスチレン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリエス
テル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポ
リエチレン樹脂、酸化ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン−エチレン共重合体、無水マレイン酸グラフト−ポリ
プロピレン−エチレン共重合体、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレン、EPDM(エチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体)、フェノール系樹脂、シリコーン
系樹脂、エポキシ系樹脂等の水性分散体が挙げられる。
さらに配合する分散液は、2種類以上の高分子水分散液
を用いてもよい。
を室温で撹拌しながら混合することによって得られる。
また、あらかじめ、本発明の分散液のベースレジンと配
合する分散液のベースレジンとをメルトブレンドまたは
ドライブレンドし、しかるのちに水中に分散させてもよ
い。いずれにしても、本発明はこのような製法によって
制限されるものではない。
他の重合体分散液との混合水性分散液は、任意の基材に
塗布することができる。このような基材として、例え
ば、高、中、低密度ポリエチレン、エチレン・α−オレ
フイン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチ
レン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン
・(メタ)アクリル酸共重合体又はそのアイオノマー、
エチレン・(メタ)アクリル酸(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体又はそのアイオノマー、ポリプロピレン、
ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンの
ようなオレフィン共重合体、ポリスチレン、ABS系樹
脂、スチレン・ブタジエンブロック共重合体のようなス
チレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレートの様なポリ
エステル、ナイロン6、ナイロン66、の様なポリアミ
ド、ポリ塩化ビニル及びこれらの任意割合のブレンドの
様な各種重合体からなる成形品、フィルム、鉄、銅、ア
ルミニウム、ステンレス等の金属、木材、紙等の天然素
材、天然及び合成皮革、ナイロン、ポリエステル、アク
リル、ウレタン、レーヨン等の繊維及び織物などを例示
することができる。
法は、公知の方法、例えば、ロールコーター、バーコー
ター、スプレイ、エアーナイフコーター或いは刷毛を用
いてコーティングしたり、基材を水性分散体中に浸漬す
る方法等が用いられる。塗布後加熱乾燥することにより
水分を蒸発させ、均一な膜が得られる。
〜20μm、特に好ましくは0.1〜5μmである。塗
膜は、耐水性、耐久性等を高める目的で、電子線照射に
よる架橋処理を施してもよい。
酸量が15〜35重量%のエチレン・不飽和カルボン酸
共重合体と、(B)不飽和カルボン酸量が5重量%以上
で15重量%未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合
体とを含有する樹脂組成物を、アルカリ金属またはアン
モニアで水中に分散させることにより、水性分散液中の
樹脂分散粒子の粒径を一定の粒径、好ましくは5nm〜
2000nmの範囲の粒径にコントロールすることが可
能となる。本発明による水性分散液では、分散粒子の粒
径が5nm乃至2000nmの範囲にコントロールされ
ているという利点があるのに加えて、いくつかの付加的
な利点を有している。即ち、この分散粒子の粒径の制御
は、水性分散液のpHや粘度に大きな影響を与えること
なしに行われるという利点がある。また、分散粒径の制
御が、外部からの配合剤の添加なしに樹脂組成のみによ
り行われるので、形成される被覆が透明性、ヒートシー
ル性、強度、強靱性、耐磨耗性、耐裂断性及び耐衝撃性
等に優れているという利点がある。例えば、従来の無機
物(例えば、コロイダルシリカ)を使用した場合に認め
られる、低温シール性やシール強度の低下が認められな
いという利点がある。更に、分散粒径を制御することに
より、水性分散液から形成される被覆層の表面を、非常
に平滑でつるつるしたものから、表面にやや微細な凹凸
が形成されて程良い滑り性と平滑性とを有するもの、更
には艶消しのある独特の風合いのものまで、形成できる
という利点がある。また、アンモニアを用いることによ
り形成した水性分散液は種々の基材上に耐水性に優れる
塗膜を形成させることができるという利点もある。
する。なお、実施例において用いた水性分散体を構成す
る各成分の種類及び物性の測定法は次の通りである。
20重量%、MFR 300) (2)エチレン/メタクリル酸共重合体(メタクリル酸
含量10重量%、MFR 500) (3)コロイダルシリカ(スノーテックスUP、粒径4
0〜300nm、固形分濃度20重量%)
er) OpH:JIS K6833準拠 サンプルをそのまま市販のpH計を用いて測定 ホリバ カスタニーLAB pHメーターF12 ○平均粒径 レーザー光散乱式粒度分布測定装置 NICOMP 370HPL ○ヒートシール強度 厚み20μmのアルミ箔に水性分散液を厚み4μmにな
るように塗布し、120℃で30分間乾燥した。塗布面
同士を110℃、0.5秒、2kg/cm2の条件で1
cm幅のヒートシールバーでヒートシールした。1日放
置後、この接着強度を15mm幅で、引張り速度300
mm/分で測定した。
量比でメルトブレンドし、このブレンド物と、カルボキ
シル基の90%中和量に対応するK(水酸化カリウム)
と、水とを反応容器に投入し、150℃で60分間攪拌
して、固形分濃度25重量%の水性分散液を調製した。
この水性分散液についての測定結果を表2に示す。
量比でメルトブレンドしたものを用いる以外は、実施例
1と同様にして、固形分濃度25重量%の水性分散液を
調製した。この水性分散液についての測定結果を表2に
示す。
重量比でメルトブレンドしたものを用いる以外は、実施
例1と同様にして、固形分濃度25重量%の水性分散液
を調製した。この水性分散液についての測定結果を表2
に示す。
して、固形分濃度25重量%の水性分散液を調製した。
この水性分散液についての測定結果を表2に示す。
して、固形分濃度25重量%の水性分散液を調製した。
この水性分散液は分散不良であり、各種の測定は行えな
かった。
め、比較例1の水性分散液に、固形分基準で、分散液1
00重量部当たり20重量部のコロイダルシリカを配合
した。この水性分散液についての測定結果を表1に示
す。
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)不飽和カルボン酸量が15〜35
重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体と、
(B)不飽和カルボン酸量が5重量%以上で15重量%
未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体とを含む樹
脂組成物を、アルカリ金属またはアンモニアにて水中に
分散させることを特徴とする、粒径がコントロールされ
た水性分散液。 - 【請求項2】 前記樹脂組成物が不飽和カルボン酸量が
15〜35重量%のエチレン・不飽和カルボン酸共重合
体(A)と、不飽和カルボン酸量が5重量%以上で15
重量%未満のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体
(B)とをA/B=70/30〜99.9/0.1の重
量比で含有するものであることを特徴とする請求項1に
記載の水性分散液。 - 【請求項3】 分散粒子の粒径が5nm乃至2000n
mの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記
載の水性分散液。 - 【請求項4】 前記共重合体のカルボキシル基に対する
アルカリ金属またはアンモニアの中和量が30乃至13
0%の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至3の何
れかに記載の水性分散液。 - 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかに記載の水性分
散液から形成されていることを特徴とする樹脂被覆。 - 【請求項6】 請求項1乃至4の何れかに記載の水性分
散液を、基材に塗布し、乾燥し、塗膜を形成させてなる
ことを特徴とする積層体。
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