JP2004079330A - 開裂溝付き密閉型電池 - Google Patents

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Abstract

【目的】電池の外装缶に設けた開裂溝の開裂を最適且つ確実に行い、信頼性と安全性を確保することができる開裂溝付き電池を提供する。
【構成】電池膨張時に開裂する開裂溝13が形成された外装缶と、前記外装缶に収納された電極体と、前記外装缶の開口を封口する封口体と、を有する開裂溝付き電池において、前記開裂溝は、前記外装缶の外表面10に設けられ、且つ、電池膨張時に当該面に形成される凸部稜線と交差する位置と、交差しない位置とに設けられて、交差する位置における開裂溝の残肉厚が、交差しない位置における開裂溝の残肉厚よりも大きい。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池外装缶に形成された開裂溝が、電池膨張時に開裂して開口を形成することにより電池内のガスを排出する構造の密閉型電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化、高エネルギー密度化が要求されている。リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、上記のような移動情報端末の駆動電源として広く利用されている。
【0003】
このような非水電解質二次電池は、高温条件にさらされた場合や、または適正でない充放電を行った場合には、電池内で多量のガスが発生し、このガスにより電池が破裂したり、発火する危険性がある。このため、電池内のガスは速やかに電池外に放出させる必要がある。
【0004】
電池内のガスを電池外に放出させる技術としては、既に種々提案されている。例えば、特開平11−273640号公報には、図13、14に示されるように、外装缶の開放穴に溶接された封口板3の一部に、ドーム状の薄肉の開裂溝13を形成し、内圧が上昇した場合、開裂溝を開裂させて電池内のガスを速やかに電池外に放出する安全装置が提案されている。
【0005】
この安全装置は、作動圧を低くするために、開裂溝13の厚みを薄くする必要がある。例えば、1.5〜2.0MPaの圧力で安全装置を作動させるには、開裂溝13の厚みを20μm程度とする必要があるが、このように開裂溝13の厚みを薄くした場合には、開裂溝13の製造上の厚み公差を非常に小さな範囲に規制する必要があり、それゆえ歩留りが悪くなって、電池の製造コストが上昇する。
【0006】
また、開裂溝13の厚みを極めて薄くすると、落下等により電池に衝撃が加えられた場合、開裂溝13にクラック等が生じる。これにより、電解液が漏れる等の問題が生じる。加えて、上記のように、面積が小さい封口板3に開裂溝13を形成したものでは、開裂溝13の面積も小さくせざるを得ないため、電池内部で発生したガスを速やかに電池外に放出することができなかった。
【0007】
他方、図10に示すように、電池外装缶側面のうち面積の大きい側面10の一隅の近傍に開裂溝13を形成し、電池膨張時には図11に示すように、当該開裂溝13が開裂して開口14が形成されることにより電池内のガスを排出する構造の安全装置が提案されている。このような構造であれば、開裂溝13の残肉厚をある程度大きくしても、電池膨張時には四隅の近傍領域では極めて大きな歪みが生じるため、電池膨張時には当該開裂溝13が確実に開裂する。したがって、製造時における開裂溝13の残肉厚の公差を特開平11−273640号公報における場合よりも大きくすることができる。したがって、歩留りの低下がなく、電池の製造コストがほとんど上昇しない。加えて、電池落下等の衝撃が加えられた場合であっても、開裂溝13にクラック等が生じにくいので、電解液漏れを防止できる。
【0008】
しかしながら、上記の技術では、図11、図12に示すように、開裂溝が電池膨張時に形成される凸部稜線と交差する位置にしか設けられていないので、開裂溝の開口の面積が小さい。その結果、電池内部で熱溶解したセパレータ等の電池構成材料が開口に詰まり、電池内のガスを円滑に排出することができない場合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、電池内部のガスを電池外に排出させるための開裂溝を有する電池において、開裂溝の開裂により形成される開口を大きくすることができ、無用な開裂に起因する電解液漏れを防止できる電池を開発した。
【0010】
この電池は、開裂溝を外装缶の外表面に設け、且つ電池膨張時に当該面に形成される凸部稜線と交差する位置と、交差しない位置とに設ける。電池膨張時に生じる凸部稜線の近傍では極めて大きな歪み力が生じるため、開裂溝の残肉厚をある程度厚くしても、電池膨張時には当該開裂溝が確実に開裂する。このような凸部稜線と交差する位置の大きく開口する開裂溝の開裂が起点となり、その開裂が交差しない位置の開裂溝にも伝播し、その結果、より一層開口面積を大きくすることができる。従って、熱溶融したセパレータ等によって開口が詰まることがなく、電池内で発生したガスを確実に且つ速やかに電池外に排出することができる。
【0011】
しかしながら、この開裂溝は、開裂溝の残肉厚を適正に設定する必要がある。即ち、開裂溝の残肉厚が大きい場合には、凸部稜線と交差する位置の開裂溝が開裂しても、交差しない位置の開裂溝へと伝播しにくく、十分なガス開放面積を確保できず、電池の安全性を損ねるといった問題が生じる。一方、開裂溝の残肉厚が小さい場合には、開裂溝を全開放して十分なガス開放面積を確保することができるが、作動圧が低くなってしまい、適正な作動圧が得られず、電池の信頼性を損ねるといった問題が生じる。
【0012】
本発明は、以上の事情に鑑みなされたものであって、電池内部のガスを電池外に排出させるための開裂溝を有する電池において、開裂溝の開裂により形成される開口の面積を大きくすることができ、無用な開裂に起因する電解液漏れを防止できる電池であって、且つ、信頼性と安全性を共に確保することができる電池を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、電池膨張時に開裂する開裂溝が形成された外装缶と、前記外装缶に収納された電極体と、前記外装缶の開口を封口する封口体と、を有する開裂溝付き電池において、前記開裂溝は、前記外装缶の外表面に設けられ、且つ、電池膨張時に当該面に形成される凸部稜線と交差する位置と、交差しない位置とに設けられて、交差する位置における開裂溝の残肉厚が、交差しない位置における開裂溝の残肉厚よりも大きいことを特徴とする。
【0014】
電池膨張時に生じる凸部稜線の近傍では極めて大きな歪み力が生じるため、当該位置の開裂溝の残肉厚をある程度大きくしても、電池膨張時には当該開裂溝が確実に開裂する。一方、凸部稜線と交差しない位置における開裂溝の残肉厚は小さくしているので、凸部稜線と交差する位置の大きく開口する開裂溝の開裂が起点となり、その開裂が交差しない位置の開裂溝にも伝播しやすくなる。その結果、凸部稜線と交差する位置の開裂溝の残肉厚によって、作動圧を最適に設定して信頼性を確保すると同時に、交差しない位置の開裂溝においては、残肉厚を小さくすることによって、開裂を伝播しやすくして開口面積を大きくして安全性を確保することができる。
【0015】
また、前記開裂溝は、前記外装缶の外表面を構成する面のうち最も面積の広い外表面に設けられていることが好ましい。外装缶の面積の大きい面は、電池膨張時の変形量が面積の小さい面よりも大きいため、この面に開裂溝を形成すると、開口を大きくすることができるし、また、作動圧の調整範囲も大きくすることができ、設計の自由度を大きくすることができる。
【0016】
また、前記開裂溝は、前記凸部稜線と二つ以上と交差する位置に設けられていることが好ましい。凸部稜線と二つ以上交差することによって、より開裂を大きくして開口面積を大きくすることができる。
【0017】
また、前記開裂溝は、前記凸部稜線と略直角に交差することが好ましい。電池膨張時に生じる凸部稜線と直交する方向では、より大きな歪み力が働き、開口面積を大きくすることができる。
【0018】
電池膨張時に形成される凸部稜線は、電池の側面における長手方向と短手方向との長さがあまり変わらない場合には、隅部における長辺との角度θが約45°となるように形成されるが、電池の長手方向と短手方向との長さが大きく変わる場合には必ずしも上記θが略45°になるとは限らない。但し、上記θの範囲は、一般的に30〜60°程度に限定されるので、この範囲に形成される凸部稜線と開裂溝とが交差するように設計すれば良い。凸部稜線は電池の四隅近傍において、隅部からθの角度で形成され始め、そして、電池の大面積の側面における長手方向の中央領域において、前記長辺とほぼ平行に形成される。また、凸部稜線とほぼ直角に交差とは、上記の範囲に形成される凸部稜線と75〜105°の角度で交差することである。
【0019】
また、前記凸部稜線と交差する位置に設けられた開裂溝は円弧状に形成されると共に、前記凸部稜線と交差しない位置に設けられた開裂溝は直線状に形成されることが望ましい。凸部稜線と交差する位置に設けられた開裂溝を円弧状にすることによって、電池膨張時による外装缶の変形に沿わせることができるので、最も効率よく開裂させることができる。一方、凸部稜線と交差しない位置に設けられた開裂溝を直線状にすることによって、その位置を、電池内に収納した電極体と封口板との間に細く狭い間隔に対向した間隔に配置することができる。もし、直線状ではなく円弧状に形成すると、当該間隔内に位置することができずに電極体と対向する位置に配置されてしまうことが生じる。この場合、開裂したときに、電極体が突出して外装缶と接触しショートしてしまうという問題がある。従って、凸部稜線と交差しない位置に設けられた開裂溝を直線状にすることによって、開裂したときに電極体と外装缶との接触を防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、本発明は下記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。
【0021】
図1は本発明電池の平面図、図2は図1のA−A線矢視部分断面図、図3は本発明電池の通常状態を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。図4は本発明電池が膨張した状態を示す図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。図5(a)〜(d)は本発明電池の膨張過程を示す斜視図である。図6は開裂溝の断面溝形状を示す図である。
【0022】
図1及び図2に示すように、本発明の非水電解液電池は、有底筒状のアルミニウム合金製の外装缶2(側面部の厚み:0.2mm)を有しており、この外装缶2内には、アルミニウムから成る芯体にLiCoOを主体とする活物質層が形成された正極と、銅から成る芯体に黒鉛を主体とする活物質層が形成された負極と、これら両電極を離間するセパレータとから成る偏平渦巻状の電極体1が収納されている。また、上記外装缶2内には、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とが体積比で4:6の割合で混合された混合溶媒に、LiPFが1M(モル/リットル)の割合で溶解された電解液が注入されている。更に、上記外装缶2の開放孔にはアルミニウム合金から成る封口板3がレーザー溶接されており、これによって電池が封口されている。
【0023】
上記封口板3は、ガスケット6、絶縁板7及び導電板8と共に、挟持部材9により挟持されており、この挟持部材9上には負極端子4が固定されている。また、上記負極から延設される負極タブ5は、上記導電板8と挟持部材9とを介して、上記負極端子4と電気的に接続される一方、上記正極は正極タブ(図示せず)を介して、上記外装缶1と電気的に接続されている。
【0024】
ここで、図3に示すように、上記外装缶2の最も面積の広い側面10の隅部11の近傍領域や封口板の近傍で平行な領域に開裂溝13が形成される。この開裂溝13は、図4に示すように、電池膨張時に側面10に形成される凸部稜線12(折れ曲がり線であって、図4のように小面積の側面との角度θが約45°となるように形成される)の二つ以上と交差する位置において円弧状に形成されると共に、凸部稜線12と交差しない位置において直線状に形成されており、電池膨張時に当該開裂溝13が開裂して開口する。これにより電池内のガスを電池外に排出される。
【0025】
また、凸部稜線12と交差する円弧状の開裂溝13は、図6に示すように、外装缶の肉厚が0.20mmに対して、開裂溝の深さは0.05〜0.07mmであり、当該開裂溝13に対応する部分の残肉厚は0.15〜0.13mmとなるように形成されている。一方、凸部稜線12と交差しない直線状の開裂溝13は、図6に示すように、その深さは0.08〜0.10mmであり、当該開裂溝13に対応する部分の残肉厚は0.12〜0.10mmとなるように形成されている。また、開裂溝の断面溝形状は、図6に示すように、台形状、V字状あるいは先端R状などの形状やその他の形状でも構わない。そして、その交差角(図6参照)は35〜40°が望ましい。尚、上記電池の大きさは、縦50mm、横34mm、厚み3.8mmである。
【0026】
上記非水電解質二次電池は、公知の材料、方法を用いて作製することができる。具体的には、正極材料としてはコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等のリチウム含有遷移金属複合酸化物、負極材料としては黒鉛、コークス等の炭素質物、リチウム合金、金属酸化物等、非水溶媒としてはエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン等のエステル類、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類等、電解質塩としてはLiN(CFSO、LiPF等をそれぞれ単独で、あるいは二種以上混合して用いることができる。また本発明は、ニッケル−水素蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池等に利用することもできる。
【0027】
本発明の実施の形態に係る非水電解質二次電池を以下のようにして作製した。コバルト酸リチウム(LiCoO)からなる正極活物質90質量部と、アセチレンブラックからなる炭素系導電剤5質量部と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)からなる結着剤5質量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを混合して活物質スラリーとした。
【0028】
この活物質スラリーを、ドクターブレードにより厚み20μmのアルミニウム箔からなる正極芯体の両面に均一に塗布した後、乾燥機中を通過させて乾燥することにより、スラリー作製時に必要であった有機溶媒を除去した。次いで、この極板を厚みが0.17mmになるようにロールプレス機により圧延して正極を作製した。
【0029】
黒鉛からなる負極活物質95質量部と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)からなる結着剤5質量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを混合して活物質スラリーとした。この活物質スラリーを、ドクターブレードにより厚み20μmの銅箔からなる負極芯体の両面に均一に塗布した後、乾燥機中を通過させて乾燥することにより、スラリー作製時に必要であった有機溶媒を除去した。次いで、この極板を厚みが0.14mmになるようにロールプレス機により圧延して負極を作製した。
【0030】
エチレンカーボネート(EC)40質量部と、ジエチルカーボネート(DEC)60質量部とが混合された非水溶媒に、電解質塩としてLiPFを1M(モル/リットル)となるよう溶解させ、電解液を作製した。
【0031】
上記のように作製した正極と負極に、それぞれ正極リードあるいは負極リードを取り付けた後、両極をオレフィン系樹脂からなる微多孔膜(厚み:0.025mm)からなるセパレータを間にし、且つ各極板の幅方向の中心線を一致させて重ね合わせた。この後、巻き取り機により巻回し、最外周をテープ止めすることにより偏平渦巻状電極体1を作製した。
【0032】
一方、上記の工程と並行して、アルミニウム合金製の薄板を絞り加工することにより、外装缶2を形成した。この外装缶2における面積の最も広い側面10に図3に示す形状の開裂溝13をエッチング法やプレス加工等により形成した。また、アルミニウム合金製の薄板を用いて封口板3を作成した。この後、この封口板3、ガスケット6、絶縁板7及び導電板8を挟持部材9により挟持させ、しかる後、導電板8と電極板1から導出される負極タブ5とを溶接し、電極体1を外装缶2に挿入した。そして、外装缶2と封口板3とをレーザー溶接した後、封口板1の透孔より外装缶2内に電解液を注入し、更に挟持部材9上に負極端子4を固定することにより、本発明に係る開裂溝付き電池を作製した。
【0033】
(作動圧試験)
封口板3、電池外装缶2及び電極体1のみを用い(即ち、電解液等を用いないで)、封口板3と電池外装缶2とをレーザー溶接した。そして、注液孔より空気を電池内に送り込んで電池内部を加圧し、開裂溝が作動すると同時に加圧を中止して、開裂溝が作動したときの電池内部圧力(開裂溝の作動圧)を測定した。その結果を表1に示す。尚、本発明セルaは、図3に示す形状の開裂溝において、凸部稜線と交差する位置の円弧状の開裂溝の残肉厚を0.13mmとすると共に、凸部稜線と交差しない位置の直線状の開裂溝の残肉厚を0.10mmとし、比較セルxは、同形状の開裂溝において残肉厚を0.15mm一定とし、比較セルyは、同形状の開裂溝において残肉厚を0.12mm一定とした。試料数は各セル5個である。
【0034】
(信頼性試験)
上記した実施の形態と同様にして完成セルを作製し、電池電圧が4.20Vに達するまで充電を行い、その後100℃で保存して開裂溝が開裂するまでの時間を測定した。その結果を表1に示す。尚、本発明セルa、比較セルx及びyの開裂溝の形状及び残肉厚は上記作動圧試験と同様のものを使用した。試料数は各セル2個である。
【0035】
(安全性試験)
上記した実施の形態と同様にして完成セルを作製し、1It(580mA)のレートで過充電を行い、開裂状態または破裂の有無を確認した。その結果を表1に示す。尚、本発明セルa、比較セルx及びyの開裂溝の形状及び残肉厚は上記作動圧試験と同様のものを使用した。試料数は各セル4個である。
【0036】
【表1】
Figure 2004079330
【0037】
表1から明らかなように、作動圧試験においては、本発明セルaは、凸部稜線と交差しない位置の直線状の開裂溝の残肉厚t2が比較セルよりも小さいにもかかわらず、作動圧が最適に設定されていることがわかる。即ち、作動圧は、凸部稜線と交差する位置の開裂溝の残肉厚tによって決定されることがわかり、この位置の開裂溝の残肉厚を最適に設定すれば良いことがわかる。
【0038】
信頼性試験においては、本発明セルa及び比較セルxで7日間開裂がなく信頼性が確保できているが、比較セルyは作動圧が低いために3日経過後に開裂が生じ信頼性が不十分であることがわかる。
【0039】
安全性試験においては、本発明セルa及び比較セルyで電池破裂や燃焼することなく開裂が生じて安全性が確保できているが、比較セルxは凸部稜線と交差しない位置でも残肉厚が大きく、開裂が伝播しにくいため、試料4個のうち2個で部分開裂で全開放に至らず、残りの2個では破裂に至り安全性が不十分であることがわかる。
【0040】
このように、比較セルx、yが、信頼性試験と安全性試験の両方を同時に確保することができないのに対して、本発明セルaは、どちらもその性能が確保されていることがわかる。
【0041】
図7〜図9は他の実施例を示す。図7に示すように。開裂溝13の形状が、凸部稜線12と交差しない位置において、直線状ではなく円弧状に形成されていても良い。また、図8に示すように、開裂溝13の位置が、外装缶の最も広い面のうち封口板と直交する方向で長辺に沿って設けられていても良い。さらに、図9に示すように、開裂溝13の位置が、外装缶の最も広い面のうち封口板と平行で封口板側と缶底側の2箇所に設けられていても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、開裂溝形成のために歩留りが悪くなったり、電池の製造コストが高くなったり、落下等の衝撃による溝に開裂のために電解液が漏れることを防止しつつ、開裂溝の開口面積を大きくすることができる。これにより、電池内圧が所定圧に達すると、応答性よく開裂し、電池内のガスを電池外に速やかに排出させることのできる開裂溝付き電池が低コストで得られる。
【0043】
そして、凸部稜線と交差する位置に設けられた開裂溝の残肉厚によって、作動圧を最適に決定することができると共に、交差しない位置における開裂溝の残肉厚が、交差する位置における開裂溝の残肉厚よりも小さくすることによって、交差する位置における開裂が起点となって、交差しない位置の開裂溝にも応答性よく伝播させることができる。その結果、開裂を最適且つ確実に行い、信頼性と安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明電池の平面図である。
【図2】図1のA−A線矢視部分断面図である。
【図3】本発明電池の通常状態を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。
【図4】本発明電池が膨張した状態を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。
【図5】同図(a)〜(d)は、本発明電池の膨張過程を示す斜視図である。
【図6】開裂溝の断面溝形状を示す図である。
【図7】本発明電池の他の変形例を示す正面図である。
【図8】本発明電池の他の変形例を示す正面図である。
【図9】本発明電池の他の変形例を示す正面図である。
【図10】従来電池の通常状態を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。
【図11】従来電池が膨張した状態を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。
【図12】同図(a)〜(d)は、従来電池の膨張過程を示す斜視図である。
【図13】他の従来電池の通常状態を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。
【図14】他の従来電池が膨張した状態を示す図であって、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図、同図(c)は側面図である。
【符号の説明】
1       電極体
2       外装缶
3       封口板
4       負極端子
5       負極タブ
6       ガスケット
7       絶縁板
8       導電板
9       挟持部材
10      側面
11      隅部
12      凸部稜線
13      開裂溝

Claims (4)

  1. 電池膨張時に開裂する開裂溝が形成された外装缶と、前記外装缶に収納された電極体と、前記外装缶の開口を封口する封口体と、を有する開裂溝付き電池において、前記開裂溝は、前記外装缶の外表面に設けられ、且つ、電池膨張時に当該面に形成される凸部稜線と交差する位置と、交差しない位置とに設けられて、交差する位置における開裂溝の残肉厚が、交差しない位置における開裂溝の残肉厚よりも大きいことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
  2. 前記開裂溝は、前記凸部稜線と二つ以上と交差する位置に設けられていることを特徴とする請求項1記載の開裂溝付き密閉型電池。
  3. 前記開裂溝は、前記凸部稜線と略直角に交差することを特徴とする請求項1又は2記載の開裂溝付き密閉型電池。
  4. 前記凸部稜線と交差する位置に設けられた開裂溝は円弧状に形成されると共に、前記凸部稜線と交差しない位置に設けられた開裂溝は直線状に形成されることを特徴とする請求項1、2又は3記載の開裂溝付き密閉型電池。
JP2002237752A 2002-08-19 2002-08-19 開裂溝付き密閉型電池 Expired - Fee Related JP4097482B2 (ja)

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