JP4535699B2 - 開裂溝付き密閉型電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電池外装缶に形成された開裂溝が、電池膨張時に開裂して開口を形成することにより電池内のガスを排出する構造の密閉型電池に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン、PDA等の移動情報端末の小型・軽量化が急速に進展しており、その駆動電源としての電池にはさらなる高容量化、高エネルギー密度化が要求されている。リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は、高いエネルギー密度を有し、高容量であるので、移動情報端末の駆動電源として広く利用されており、移動情報端末用の駆動電源としては器機内部に実装しやすいということから、角型電池が広く使用されている。
ところで非水電解質二次電池は、高温にさらされた場合や、適正でない充放電が行われた場合には、電極と電解液とが反応して電解液が分解することにより電池内で多量のガスが発生し、電池内圧が上昇する。電池内圧の上昇が進行すると、電池を破裂させる危険性があるので、電池が破裂に至る前に電池内のガスを速やかに電池外に放出させる必要がある。
電池内のガスを電池外に放出させる技術としては、特許文献1があり、特許文献1では、電池ケースの長側面(面積の大なる側面)に複数の切削溝が形成され、切削溝の溝底面と電池ケースの内面との間に、電池ケースの内圧が所定値まで上昇したときに破断する強度に設定された薄肉の易破断性部が設けられていることを特徴とする角型電池の安全機構が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−307707号公報(第2−4頁)
この技術によると、複数の切削溝のうち電池内圧による変形の少ない箇所に形成されている切削溝は、電池内圧の上昇に伴って対向する溝の壁面が近接するように変形して、この切削溝の部分が恰も内方に屈曲する状態となる。したがって、複数の切削溝のうちの電池内圧を受けて最も変形の大きい箇所に形成されている特定の一つの切削溝は、これの側方の切削溝の変形による内方への屈曲によって溝開口部がより大きな角度に拡開されるように変形して、破断し易い状態となる。そのため、所定の作動圧を設定するための易破断性部の肉厚は、単一の切削溝を設ける場合に比較して大きく設定できることから、精度管理がさらに容易となり、それに加えて切削溝の加工性および易破断性部の耐落下性が共に向上する利点があるとされる。
しかしながら、この技術では、電池膨張時に切削溝に対して最も剪断力が作用する位置、つまり電池膨張時に形成される凸部稜線と交差する位置に切削溝が形成されていないため、切削溝の開裂に、より大きな作動圧を必要とするとともに、作動圧のバラツキが大きくなるという課題を有している。
これに対して、本発明者らは、特願2002−191040において、電池膨張時に外装缶の外表面に隆起・形成される二つ以上の凸部稜線と交差する位置に開裂溝を配置する技術を提案している。
上記技術では、開裂溝を電池膨張時に形成される凸部稜線の二つ以上と交差する位置に設けているので、開裂応答性がよく、また大きな開口が得られることから、迅速かつ確実に電池内のガスを排出することができる。しかしながら、この技術では、開裂溝の開裂作動圧を所定値に設定するために、開裂溝の残肉厚を調整する方法が用いられるが、外装缶の肉厚が薄い場合には、0.01mm程度の僅かな残肉厚の変更によっても開裂作動圧が大きく変化する。このため、この技術は、外装缶肉厚が薄い場合において開裂作動圧の調整が難しく、さらなる改良が求められている。
本発明は、以上の事情に鑑みなされたものであって、電池内部のガスを電池外に排出させるための開裂溝を有する電池において、開裂応答性に優れ、且つ所望の開裂作動圧の設定が容易な開裂溝構成を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための第一の態様の本発明は次のように構成されている。外装缶表面に電池膨張時に開裂する開裂溝が形成された開裂溝付き密閉型電池において、前記開裂溝付き密閉型電池は、更に前記開裂溝の開裂作動圧を調節する開裂制御溝を有し、前記開裂溝と前記開裂制御溝とは接触せず、前記開裂溝の少なくとも一部は、前記開裂溝の形成された外装缶面に垂直な方向から見て、当該面の底辺に平行で側辺を三等分する線分と、当該面の側辺に平行で底辺を三等分する線分とにより、当該面を九分割した九つの領域の内の四隅領域のいずれかで、且つ電池膨張時に当該領域に隆起し形成される凸部稜線と交差する位置に設けられ、前記開裂制御溝の少なくとも一部は、前記開裂溝の一部が設けられている四隅領域であって前記開裂溝よりも当該外装缶面の中央側の位置に設けられており、前記開裂溝の残肉厚は前記外装缶の厚みの25〜75%であり、且つ、前記開裂制御溝の残肉厚は外装缶の厚みの50〜75%であり、開裂溝の横断面形状における最深部が鋭角である、ことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
上記課題を解決するための第二の態様の本発明は、次のように構成されている。上記第一の態様の本発明において、前記開裂溝は、前記凸部稜線と略直角に交差することを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
上記課題を解決するための第三の態様の本発明は、次のように構成されている。上記第一の態様の本発明において前記開裂制御溝の先端部分の横断面形状は、鋭角でない、ことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
上記課題を解決するための第四の態様の本発明は、次のように構成されている。上記第一の態様の本発明において、前記開裂溝は、電池膨張時に当該領域に形成される凸部稜線と交差する又は接する位置に設けられていることを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
上記課題を解決するための第五の態様の本発明は、次のように構成されている。上記第一の態様の本発明において、前記開裂制御溝の外装缶面に対する溝角θ1,θ2は、前記外装缶面の外周側の溝角θ2よりも、前記外装缶面の中心側の溝角θ1の方が大きい、ことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
図7に示すように、電池内圧が上昇すると、外装缶の一部が線状に隆起してなる凸部稜線12を形成して電池が膨張し、凸部稜線12近傍では極めて大きな歪み力が生じる。この歪み力は、前記開裂溝の形成された外装缶面に垂直な方向から見て、当該表面の底辺101に平行で側辺104を三等分する線分と、当該表面の側辺104に平行で底辺101を三等分する線分とにより、当該表面を九分割した九つの領域の内の四隅領域(図10に示す開裂溝形成領域201)において最も大きくなる。上記第一の態様の本発明の構成では、図7に示すように、四隅領域に形成される凸部稜線12と交差するように開裂溝13が形成されているため、歪み力が開裂溝13を開裂させるように作用する。また、前記開裂溝の先端部分(最深部)の横断面形状は、鋭角に形成されているので、開裂溝の最深部に歪み力が集中し、開裂応答性が高まる。このため、開裂溝13の残肉厚がある程度厚くても、電池膨張時に開裂溝13が確実に開裂する。
更に、開裂制御溝14は、図5に示すように、開裂溝13よりも外装缶面の中央側の領域、例えば図10(b)においては開裂溝13より内側の斜線で表した領域(開裂制御溝形成領域202)に、その一部が位置するように形成されている。電池が膨張し歪み力が生じると、この開裂制御溝14にも歪み力が作用し当該部分に変形が生じるので、開裂溝13に加えられる歪み力の一部が吸収される。このため、開裂制御溝14により、開裂溝13の開裂作動圧が僅かに上昇する。この開裂作動圧上昇の程度は、開裂溝13の残肉を0.01mm程度厚くすることにより生じる程度よりもはるかに小さい。したがって、このような開裂制御溝14を設ける手段を用いると、開裂溝13の開裂作動圧の設定を精密に行うことが可能になる。
また、この開裂制御溝14の位置・形状・残肉厚等を変更することによって、開裂作動圧の上昇程度をさらに小さいスケールで調整できる。したがって、上記構成によると、精度の高い開裂作動圧の設定が可能となる。
ここで、上記開裂溝と開裂制御溝とが接触すると、その接点において開裂作動圧調節機能が働かなくなるので、精密な作動圧を設定し難くなる。然るに、上記構成では、開裂溝と開裂制御溝とが接しないようにしてあるので、このような問題が生じない。
また、落下等の衝撃によって開裂溝及び開裂制御溝を開裂させず、および開裂溝よりも先に開裂制御溝を開裂させないために、開裂溝の残肉厚は外装缶の厚みの25〜75%とし、開裂制御溝の残肉厚は外装缶の厚みの50〜75%とする。
次に“前記開裂溝の一部が設けられている四隅領域であって前記開裂溝よりも当該外装缶面の中央側の位置”について説明する。
前記開裂溝の一部が設けられている四隅領域であって前記開裂溝よりも当該外装缶面の中央側の位置とは、図10(b)〜(d)の202で示す領域のことを意味する。更に具体的に説明すると、開裂溝の形成された外装缶面に垂直な方向から見て、開裂溝13が、当該面の底辺101に平行で側辺104を三等分する線分102、103と、当該面の側辺104に平行で底辺101を三等分する線分105、106のいずれとも接しない場合は、図10(b)に示すように、開裂溝13と、開裂溝13の両端に接し且つ外表面のそれぞれの辺に平行な直線と、底辺101に平行で側辺104を三等分する線分(例えば103)と、当該面の側辺104に平行で底辺101を三等分する線分(例えば106)とで囲まれた領域(202)のことを意味する。
また、開裂溝13が、前記開裂溝の形成された外装缶面に垂直な方向から見て、当該表面の底辺に平行で側辺を三等分する線分と、当該表面の側辺に平行で底辺を三等分する線分の一つと接するまたは交差する場合は、図10(c)に示すように、開裂溝13と、開裂溝13の端部と接する外表面の辺に平行な直線と、底辺に平行で側辺を三等分する線分(例えば103)と、当該表面の側辺に平行で底辺を三等分する線分(例えば105、106)と、で囲まれた領域のことを意味する。
また、開裂溝13が、前記開裂溝の形成された外装缶面に垂直な方向から見て、当該表面の底辺101に平行で側辺を三等分する線分102または103と、当該表面の側辺104に平行で底辺101を三等分する線分105または106の両方と接するかまたは交差する場合は、図10(d)に示すように、開裂溝13と、底辺101に平行で側辺104を三等分する線分(例えば103)と、当該面の側辺104に平行で底辺101を三等分する線分(例えば106)とで囲まれた領域のことを意味する。
そして、例えば図10(b)に示される位置に開裂溝13が形成されている場合には、図10(e)に示すように、開裂制御溝の一部が202で示す領域内に位置するように形成される。
上記第二の態様の本発明では、開裂溝が凸部稜線と略直角に交差するように形成されている。この構成によると、開裂溝に加えられる歪み力が最も大きくなり、開裂応答性が向上する。
上記第三の態様の本発明では前記開裂制御溝の先端部分(最底部)の横断面形状は、例えば角落ち形状や円弧状などであり、鋭角に形成されていないので、開裂制御溝の最深部に歪み力が集中することがないので、開裂溝より開裂制御溝が先に開裂しない。したがって、開裂作動圧にバラツキがほとんど生じない。
上記第四の態様の本発明では、前記開裂制御溝を凸部稜線に交差させるか又は接するように形成している。この構成であると、開裂制御溝に作用する歪み力が大きくなり、開裂制御溝による開裂溝の開裂作動圧上昇効果が大きくなるので、開裂溝の開裂作動圧設定がより容易となる。
上記第五の態様の本発明では、前記開裂制御溝の外装缶面に対する溝角θ1,θ2は、図4に示すように、前記外装缶面の外周部側の溝角θ2よりも、前記外装缶面の中央部側の溝角θ1の方が角度が大きくなるように形成されている。開裂制御溝14をプレス加工により形成するとき、図13(b)に示すように対称形状の溝であると、プレスされた部分の肉は、当初中央部側と外周部側とに均等に流れるが、外周部側は当該面に直交する他の面に接続されているため、形状変化に対する抵抗力が強い。このため、プレス時の応力が当該面の中央に集まり、図13(d)に示すような中央部の盛り上がった形状が形成される。この現象が生じると、電池の厚みが中央部において予定厚み(規格サイズの厚み)を超えるので、規格サイズとなるようにする追加の加工工程を必要とし、その分製造コストが上昇する。然るに、電池外装缶の外表面中心側(中央部側)の溝角θ1を、外表面外周側(外周部側)の溝角θ2よりも大きくした上記構成であると、プレス圧が溝角の小さい方により多く作用するので、図13(a)に示すように変形耐性の大きい電池外周部側により多くの肉が流れる。この結果、図13(c)に示すようにプレス加工時における電池中央部の盛り上がりが抑制される。よって、厚みが電池の規格サイズ外となるという問題を解消できる。
本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づいて説明する。なお、本発明は下記の形態に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することができる。
図1は本発明電池の平面図、図2は図1のA−A線矢視部分断面図、図3は本発明電池の通常状態を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図、図3(c)は側面図である。図4は本発明電池の開裂溝と開裂制御溝の横断面形状を示す図である。
図1及び図2に示すように、本発明の非水電解液電池は、有底筒状のアルミニウム合金製の外装缶2(側面部の厚み:0.20mm)を有しており、この外装缶2内には、正極と、負極と、これら両電極を離間するセパレータとから成る偏平渦巻状の電極体1が収納されている。また、上記外装缶2内には、電解液が注入されている。更に、上記外装缶2の開口にはアルミニウム合金から成る封口板3がレーザー溶接されており、これによって電池が封口されている。上記電池の大きさは、縦50mm、横34mm、厚み3.4mmである。
上記封口板3は、ガスケット6、絶縁板7及び導電板8と共に、挟持部材9により挟持されており、この挟持部材9上には負極端子4が固定されている。また、上記負極から延設される負極タブ5は、上記導電板8と挟持部材9とを介して、上記負極端子4と電気的に接続される一方、上記正極は正極タブ(図示せず)を介して、上記外装缶1と電気的に接続されている。
ここで、図3に示すように、上記外装缶1の最も面積の広い側面10の四隅の近傍領域に開裂溝13が形成される。この開裂溝13は、図3に示すように、電池膨張時に側面10に形成される凸部稜線12(折れ曲がり線であって、図3のように小面積の側面との角度θが約45°となるように形成される)の二つ以上と交差するように円弧部と直線部とを有しており、電池膨張時に当該開裂溝13が開裂して開口する。これにより電池内のガスが電池外に排出される。また、図4に示すように、上記開裂溝の深さt1は0.07mmであり、当該開裂溝13に対応する部分の残肉厚t2は0.13mmとなるように形成されているため、当該開裂溝13における残肉量が十分に確保されている。当該面にはさらに、開裂溝13と同じ深さの開裂制御溝14が形成されている。
上記非水電解質二次電池は、公知の材料、方法を用いて作製することができる。具体的には、正極材料としてはコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等のリチウム含有遷移金属複合酸化物、負極材料としては黒鉛、コークス等の炭素質物、リチウム合金、金属酸化物等、非水溶媒としてはエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート等のカーボネート類、γ−ブチロラクトン等のエステル類、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類等、電解質塩としてはLiN(CF3SO22、LiPF6等をそれぞれ単独で、あるいは二種以上混合して用いることができる。また本発明は、ニッケル−水素蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池等に利用することもできる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
コバルト酸リチウム(LiCoO2)からなる正極活物質90質量部と、アセチレンブラックからなる炭素系導電剤5質量部と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)からなる結着剤5質量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを混合して活物質スラリーとした。
この活物質スラリーを、ドクターブレードにより厚み20μmのアルミニウム箔からなる正極芯体の両面に均一に塗布した後、乾燥機中を通過させて乾燥することにより、スラリー作製時に必要であった有機溶媒を除去した。次いで、この極板を厚みが0.17mmになるようにロールプレス機により圧延して正極を作製した。
黒鉛からなる負極活物質95質量部と、ポリビニリデンフルオライド(PVdF)からなる結着剤5質量部と、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを混合して活物質スラリーとした。この活物質スラリーを、ドクターブレードにより厚み20μmの銅箔からなる負極芯体の両面に均一に塗布した後、乾燥機中を通過させて乾燥することにより、スラリー作製時に必要であった有機溶媒を除去した。次いで、この極板を厚みが0.14mmになるようにロールプレス機により圧延して負極を作製した。
エチレンカーボネート(EC)30質量部と、メチルエチルカーボネート(MEC)70質量部とが混合された非水溶媒に、電解質塩としてLiPF6を1M(モル/リットル)となるよう溶解させ、電解液を作製した。
上記のように作成した正極と負極に、それぞれ正極リードあるいは負極リードを取り付けた後、両極をオレフィン系樹脂からなる微多孔膜(厚み:0.025mm)からなるセパレータを間にし、かつ各極板の幅方向の中心線を一致させて重ね合わせた。この後、巻き取り機により巻回し、最外周をテープ止めすることにより扁平渦巻状電極体1を作成した。
一方、上記の工程と並行して、アルミニウム合金製の薄板を絞り加工することにより、外装缶2を形成した。この外装缶2における面積の最も広い側面10に図3に示す形状の開裂溝13及び開裂制御溝14をプレス加工により形成した。また、アルミニウム合金製の薄板を用いて封口板3を作製した。この後、この封口板3、ガスケット6、絶縁板7及び導電板8を挟持部材9により挟持させ、しかる後、導電板8と電極体1から導出される負極タブ5とを溶接し、電極体1を外装缶2に挿入した。そして、外装缶2と封口板3とをレーザー溶接した後、封口板1の透孔より外装缶2内に電解液を注入し、更に挟持部材9上に負極端子4を固定することにより、実施例1に係る開裂溝付き電池を作製した。この電池の理論容量は630mAhであった。
なお、外装缶2の大きさは縦50mm×横34×厚み3.4mm(厚み公差±0.1mm)であり、外装缶2の厚みは0.20mmであり、開裂溝13及び開裂制御溝14の横断面形状は図3に示すとおりであり、深さ(図3のt1の長さ)は0.07mm、残肉(図3のt2の長さ)は0.13mmである。また、開裂溝13は18mmの直線部とその両端に連通する半径5mmの4分の1円弧部とからなり、前記直線部は封口板側端部から1.5mmの位置に、封口板と平行に形成されている。また、開裂制御溝14は22mmの直線であり、封口板側端部から6.5mmの位置に、封口板と平行に形成されている。
(実施例2)
開裂制御溝の残肉厚を0.12mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様にして、実施例2に係る電池を作製した。
(実施例3)
開裂制御溝の残肉厚を0.15mmとしたこと以外は、上記実施例1と同様にして、実施例2に係る電池を作製した。
(実施例4)
図6(a)に示すように、断面対称の開裂制御溝を形成したこと以外は、上記実施例1と同様にして、実施例4に係る電池を作製した。
(比較例1)
図11に示すように、開裂制御溝を形成しなかったこと以外は、上記実施例1と同様にして、比較例1に係る電池を作製した。
(比較例2)
開裂溝の残肉厚を0.15mmとしたこと以外は、上記比較例1と同様にして、比較例2に係る電池を作製した。
(比較例3)
図12に示すように、開裂制御溝14と同一形状(外装缶面に対する溝角θ1,θ2は、前記外装缶面の外周側の溝角θ2よりも、前記外装缶面の中心側の溝角θ1の方が大きい)であり、缶底部から6.5mmの位置(開裂制御溝形成領域202以外の領域)に、溝(以下、非開裂溝と称する)15を形成したこと以外は、上記比較例1と同様にして、比較例3に係る電池を作製した。
〔実験1〕
実施例1〜4、比較例1〜3において、封口板3、電池外装缶2及び電極体1のみを用い(即ち、電解液等を用いないで)、封口板3と電池外装缶2とをレーザー溶接し、各実施例、比較例に係る試験セルを作製した。そして、注液孔より空気を電池内に送り込んで電池内部を加圧し、開裂溝が作動したときの電池内部圧力(開裂溝の作動圧)を測定した。試験結果を下記表1に示す。尚、試料数は、各セル5個である。
Figure 0004535699
上記作動圧の上欄は5セルの平均値、下欄は各々の作動圧のバラツキを示す。
表1から明らかなように、開裂制御溝14を設けている実施例1〜4は、開裂制御溝14を設けていない比較例1と比べ、0.012〜0.026MPa高い作動圧で作動することがわかる。また、開裂溝13の残肉厚が0.13mmである比較例1は、開裂溝13の残肉厚が0.15mmである比較例2よりも、作動圧が約0.9MPa小さい作動圧で作動することがわかる。また、非開裂溝15を設けた比較例3と、開裂制御溝14を設けていない比較例1との間には、大きな作動圧の差がないことがわかる。
ここで、実施例1及び比較例1の開裂溝13が開口するに至るまでの状態を、それぞれ、図7、図8、図9を用いて説明する。加圧当初は図7(a)及び図8(a)に示すように、全く電池の膨らみはみられないが、加圧を続けると図7(b)及び図8(b)に示すように、四隅の近傍で凸部稜線12が生じ始める。そして、一段と加圧が進むと図7(c)及び図8(c)に示すように、電池縦方向から見て同一側にある2つの稜線12が連通され、最後には稜線12が形成された状態で電池が大きく変形して、図7(d)及び図8(d)に示すように、開裂溝13が開口する。
ここで、電池膨張時には、実施例1では、図9(a)に示すように、開裂溝13だけではなく、開裂制御溝14も電池が膨らむことによって開くように変形する。他方、開裂制御溝を設けなかった比較例1では、図9(b)に示すように、開裂溝13だけが開くように変形する。このため、同一の内部圧力が加わった場合、図9(c)、(d)に示すように、比較例1の開裂溝13は、実施例1の開裂溝13よりも大きく開いた状態、つまり開裂しやすい状態となる。このため、比較例1の方が実施例1よりも低い作動圧で開裂溝13が開裂することになる。つまり、開裂制御溝14は、開裂溝13の開き変形を緩和し、開裂に要する電池内圧を高めるように作用する。
また、表1から開裂制御溝14の断面形状が非対称である(図4に示すように電池外周部側の溝角θ2が電池中央部側の溝角θ1よりも小さい)実施例1と、開裂制御溝14の断面形状が図6(a)に示すように対称である実施例4とでは、作動圧の差はほとんどないことがわかる。しかしながら、プレス加工後の電池厚みは、実施例1では平均3.454mmであったのに対し、実施例4では平均3.526mmと、実施例1よりも0.072mm大きく、電池の規格外となっていた。
このことは次のように考えられる。実施例1および実施例4の開裂制御溝14の横断面形状は、溝の最底部(先端部分)に同じ長さの平坦な部分を有する。このため、実施例1および実施例4の開裂制御溝14は、電池膨張によって開くように変形するが、その変形は一箇所に集中しないので、開裂溝13の開きを緩和する作用はほぼ等しい。
しかし、本実施例においては、開裂制御溝14をプレス加工により形成している。実施例1では、開裂制御溝14の電池外周部側の溝角θ2が電池中央部側の溝角θ1よりも小さく形成されているので、図13(a)に示すように、プレス加工時に溝部の肉の多くが、変形耐性が高い外周側に流れ、中央部側にはほとんど流れない。このため、プレスの応力が膨張量の少ない外周側に集中することとなり、図13(c)に示すように電池中央部の盛り上がりが抑制される。他方、実施例4では、開裂制御溝14を対称形に形成しているため、図13(b)に示すように、加工時に溝部の肉が、中心部側と外周側とに均等に流れる。ここで、他の面と交差している外周側は変形しにくいため、プレス時の応力が電池中央部に集中し、図13(d)に示すように電池中央部が盛り上がってしまい、規格外サイズとなる。このため、規格内の電池サイズにするためには、厚みを調節する追加工を必要とし、コスト高になる。したがって、プレス加工により開裂制御溝14を形成する場合には、電池外周部側の溝角θ2が電池中央部側の溝角θ1よりも小さく形成することが好ましい。
また、開裂制御溝14の残肉厚を0.12〜0.15mm変化させた実施例1〜3では、残肉厚が薄くなるにしたがい、作動圧が大きくなる傾向が認められた。このことは、残肉厚が薄いほど、開裂制御溝14の開きが大きくなり、開裂溝13の開きを緩和する作用が強くなることによると考えられる(図9参照)。
また、開裂制御溝形成領域202以外の領域に非開裂溝15を形成した比較例3は、非開裂溝15が内圧上昇による開裂溝13の開きを緩和する作用を有しないので、開裂制御溝14を形成していない比較例1とほぼ同一の開裂作動圧となったものと考えられる。
これらの結果から、開裂制御溝14は、電池内圧の上昇によって開裂溝13に加えられる歪み力の一部を吸収・緩和する作用を有するが、その作用が開裂作動圧に与える影響は、残肉部の厚みを0.02mm変化させることによる影響よりもはるかに小さい。このことから、開裂制御溝14を設けると、開裂溝13の残肉を変化させるよりも、容易且つ精密に開裂溝13の開裂作動圧を調節できることがわかる。また、開裂制御溝14の残肉厚を変化させることにより、さらに精密に開裂溝13の開裂作動圧を調節できることがわかる。
〔実験2〕
実施例1、比較例1〜3に係る電池に対し、以下の試験により電池の安全性を調べた。
(高温保存試験)
1It(630mAh)で電圧が4.20Vになるまで充電し、その後、85℃条件で保存し、開裂溝が開裂するまでの日数を測定した。尚、試料数は、各電池5個である。
(過充電試験)
実施例1、比較例1〜3に係る電池を、未充電状態から1It(630mAh)で3時間過充電し、過充電後の電池の状態を目視により確認した。尚、試料数は、各電池5個である。
上記各試験結果を下記表2に示す。
Figure 0004535699
開裂までの時間の上欄は5試料の平均値、下欄は5試料中のバラツキを示す。
表2から明らかなように、高温保存試験の開裂までに要した日数は、実施例1と、開裂溝の残肉厚が0.15mmである比較例2は、28〜30.2日であったのに対し、開裂制御溝を設けていない比較例1と、非開裂溝15を開裂溝13が形成されていない領域に設けた比較例3は、22.6〜22.8と短くなっていることがわかる。
このことは、次のように考えられる。高温(85℃)で保存することにより、電解液が分解してガスが発生し電池内圧が上昇するが、上記実験1で示したように、開裂制御溝14を設けていない比較例1と、非開裂溝15を設けた比較例3は、実施例1及び比較例2よりも低い圧力で開裂溝13が開裂する。このため、実施例1及び比較例2よりも、比較例1及び比較例3の方が早く開裂溝13の開裂作動圧に達し、開裂溝13が開裂する。
また、表2から、実施例1と、開裂制御溝14を設けていない比較例1、及び非開裂溝15を設けた比較例3は、破裂に至った電池がなかったのに対し、開裂溝の残肉厚が0.15mmである比較例2は、5検体中2件体が破裂に至ったことがわかる。
このことは、次のように考えられる。上記実験1で示したように、実施例1と、開裂制御溝14を設けていない比較例1、及び非開裂溝15を設けた比較例3では、開裂溝の残肉厚が0.15mmである比較例2よりも低い圧力で開裂溝13が開裂するので、電池内圧が上昇した際、破裂に至る前に開裂溝13が開裂して大きな開口16を形成し、電池内部のガスを排出できる。他方、比較例2では、開裂作動圧が高いため、一部の電池において開裂溝13が作動する前に電池内圧の上昇によって破裂する。
これらの結果から、開裂制御溝14を形成した実施例1は、高温保存時に無用に開裂溝が開裂しないとともに、過充電時によって電解液が分解した場合には電池が破裂に至る前に確実に開裂溝が開裂する、信頼性および安全性に優れていることがわかる。
(その他の事項)
なお、上記実施例1では開裂溝13及び開裂制御溝14の深さを0.07mmとしているが、この深さに限定するものではなく、電池の種類(要求される作動圧)、サイズ、外装缶の材質等を考慮して、変更できることは勿論である。但し、落下等の衝撃によって開裂溝13及び開裂制御溝14が開裂しないこと、および開裂溝13よりも先に開裂制御溝14が開裂しないことが求められるため、開裂溝13の残肉は外装缶の厚みの25〜75、開裂制御溝14の残肉は外装缶の厚みの50〜75%とする。また、上記実施例では封口板及び外装缶としてアルミニウム合金を用いたが、これに限定するものではなく、鉄・ステンレススチール等の公知の材質でもよい。
また、上記実施例では、図3に示すように、凸部稜線12と交差する曲線部と、これらを連結する直線部とからなる開裂溝13と、前記開裂溝13の直線部と平行で且つ前記凸部稜線と両端で接する開裂制御溝14を例示したが、開裂溝13の位置・形状・深さ・横断面形状等を変更することによっても開裂作動圧は変化する。この場合においても、開裂制御溝14の位置・厚み等を調節することにより、精密に開裂作動圧を設定することができる。たとえば、図5(a)に示すように曲線状の開裂溝13と曲線状の開裂制御溝14、図5(b)に示すように直線状の開裂溝13と開裂溝13に平行な開裂制御溝14を形成してもよい。また、速やかにガスを電池外に放出するためには、開裂溝13が開裂して形成される開口16が大きくなるように開裂溝13を形成することが望ましく、開裂溝13が少なくとも2つの凸部稜線と交差するような構成、例えば図5(c)、(d)に示すような構成を採用することができる。また、このような構成を有する開裂溝13が、外装缶の一つの側面と、外装缶の他の側面とに設けられていてもよい。
また、上記実施例ではプレス加工により開裂溝13及び開裂制御溝14を形成したが、エッチング等の方法によっても形成できる。この場合、プレスの応力によって電池がふくれることがないので、開裂制御溝14の断面形状は特に限定されない。したがって、開裂制御溝14の断面形状を図6(a)〜(d)に示すような形状とすることもできる。しかしながら、開裂制御溝14の横断面形状における最深部が鋭角に形成されている図6(c)、(d)の構成では、電池膨張時に開裂制御溝14に作用する歪み力が鋭角最深部に集中し、開裂溝13よりも先に開裂制御溝14が開裂する可能性がある。したがって、開裂制御溝14に作用する歪み力が一箇所に集中しない構成、つまり開裂制御溝14の横断面形状における最深部が鋭角に形成されていないことが好ましい。
また、電池膨張時に形成される凸部稜線12は、外装缶の側面における長手方向と短手方向との長さが余り変わらない場合には、図3に示すように、四隅における長辺との角度θが約45°となるように形成されるが、電池の長手方向と短手方向との長さが大きく変わる場合には必ずしも上記θが略45°になるとは限らない。但し、上記θの範囲は、一般的に30〜60°程度になるので、この範囲に形成され、且つ図10に示す四隅領域201に形成される凸部稜線12と開裂溝13とが略直角に交差するように設計すればよい。凸部稜線12は、四隅の近傍領域において、四隅からθの角度で形成され始め、そして、電池の大面積の側面における長手方向の中央領域において、前記長辺とほぼ平行に形成される。また、凸部稜線と略直角に交差とは、上記の範囲に形成される凸部稜線と75〜105°の角度で交差することである。
加えて、本発明は、角型外装缶を有する電池に関するものであるが、角型外装缶とは電池の角の部分が曲面になっている形状の外装缶を含むものである。
以上に説明したように、本発明によれば、開裂制御溝を形成するという簡易な手段により、開裂溝の開裂作動圧を精密に設定することができる。このような機構を組み込んだ電池であると、電池内圧が所定圧に達すると、応答性よく開裂溝が開裂して、電池内のガスを電池外に速やかに排出するので安全性に優れる。
図1は、本発明電池の平面図である。 図2は、図1のA−A線矢視部分断面図である。 図3は、実施例1に係る電池を示す図であって、図3(a)は平面図、図3(b)は正面図、図3(c)は側面図である。 図4は、実施例1に係る電池の開裂溝及び開裂制御溝の形状を示す断面図である。 図5は、本発明電池の変形例を示す正面図である。 図6は、本発明電池の開裂溝及び開裂制御溝の形状の変形例を示す断面図である。 図7(a)〜(d)は、実施例1に係る電池の膨張過程を示す斜視図である。 図8(a)〜(d)は、比較例1に係る電池の膨張過程を示す斜視図である。 図9(a)は、実施例1に係る電池の膨張状態を示す部分断面図であり、図9(b)は、比較例1に係る電池の膨張状態を示す部分断面図であり、図9(c)は、図9(a)の開裂溝の拡大図であり、図9(d)は、図9(b)の開裂溝の拡大図である。 図10(a)は、開裂溝が形成される領域を示す正面図であり、図10(b)〜(e)は開裂制御溝が形成される領域を示す正面図である。 図11は、比較例1に係る電池を示す図であって、図11(a)は平面図、図11(b)は正面図、図11(c)は側面図である。 図12は、比較例3に係る電池を示す図であって、図12(a)は平面図、図12(b)は正面図、図12(c)は側面図である。 実施例1に係る電池及び実施例4に係る電池がプレス加工により変形する様子の説明図であって、図13(a)は実施例1に係る電池の加工前後の肉の流れを示す説明図、図13(b)は実施例4に係る電池の加工前後の肉の流れを示す説明図、図13(c)は実施例1に係る電池の加工前後を示す断面図、図13(d)は実施例4に係る電池の加工前後を示す断面図である。
符号の説明
1 電極体
2 外装缶
201 四隅領域(開裂溝が形成される領域)
202 開裂制御溝形成領域
3 封口板
4 負極端子
5 負極タブ
6 ガスケット
7 絶縁板
8 導電板
9 狭持部材
10 側面
12 凸部稜線
13 開裂溝
14 開裂制御溝
15 非開裂溝
16 開口

Claims (5)

  1. 外装缶表面に電池膨張時に開裂する開裂溝が形成された開裂溝付き密閉型電池において、
    前記開裂溝付き密閉型電池は、更に前記開裂溝の開裂作動圧を調節する開裂制御溝を有し、
    前記開裂溝と前記開裂制御溝とは接触せず、
    前記開裂溝の少なくとも一部は、前記開裂溝の形成された外装缶面に垂直な方向から見て、当該面の底辺に平行で側辺を三等分する線分と、当該面の側辺に平行で底辺を三等分する線分とにより、当該面を九分割した九つの領域の内の四隅領域のいずれかで、且つ電池膨張時に当該領域に隆起し形成される凸部稜線と交差する位置に設けられ、
    前記開裂制御溝の少なくとも一部は、前記開裂溝の一部が設けられている四隅領域であって前記開裂溝よりも当該外装缶面の中央側の位置に設けられており、
    前記開裂溝の残肉厚は前記外装缶の厚みの25〜75%であり、且つ、前記開裂制御溝の残肉厚は外装缶の厚みの50〜75%であり、
    開裂溝の横断面形状における最深部が鋭角である、
    ことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
  2. 請求項1記載の開裂溝付き密閉型電池において、
    前記開裂溝は、前記凸部稜線と略直角に交差している、
    ことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
  3. 請求項1記載の開裂溝付き密閉型電池において
    前記開裂制御溝の先端部分の横断面形状は、鋭角でない、
    ことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
  4. 請求項1記載の開裂溝付き密閉型電池において、
    前記開裂制御溝は、電池膨張時に前記開裂溝の一部が設けられている四隅領域に形成される凸部稜線と交差するか、又は接する位置に設けられている、
    ことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
  5. 請求項1記載の開裂溝付き密閉型電池において、
    前記開裂制御溝の外装缶面に対する溝角θ1,θ2は、前記外装缶面の外周側の溝角θ2よりも、前記外装缶面の中心側の溝角θ1の方が大きい、
    ことを特徴とする開裂溝付き密閉型電池。
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