JP2013182785A - 密閉型電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池ケースの側面に開裂溝が形成された密閉型電池において、前記電池ケースのサイズ及び板厚が異なる場合でも、該電池ケースの内圧に応じてより確実に開裂可能な開裂溝の構成を提供する。
【解決手段】密閉型電池の電池ケースの側面に、稜線に対して交差する開裂線を構成する開裂溝を形成する。前記開裂線は、前記電池ケースの側面を法線方向から見て、一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とを交互に接続してなる曲線のみからなる。前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部は、互いに一端で接続されている。前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部の少なくとも一方は、前記稜線に対して交差している。前記開裂溝は、前記電池ケースの板厚に対する残肉部分の厚みの比が75%以下になるような溝深さを有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、電極体及び電解液が封入される電池ケースの側面に、該電池ケース内の圧力が閾値よりも大きくなった場合に開裂する開裂溝が形成された密閉型電池に関する。
従来より、電池ケースの側面に、該電池ケース内の圧力が閾値よりも大きくなった場合に開裂する開裂溝が形成された密閉型電池が知られている。このような密閉型電池では、例えば特許文献1に開示されるように、電池ケースの側面上で、且つ、該電池ケースが内圧の上昇によって膨らんだ際に形成される凸部稜線(稜線)と交差する位置に、開裂溝が形成されている。これにより、電池ケース内の圧力が閾値よりも大きくなると該電池ケースの変形によって開裂溝が開裂するため、電池ケース内のガス等を外部へ逃すことができる。
特許第4166028号公報
ところで、前記特許文献1に開示されている構成のように、電池ケースの側面に開裂溝を設ける構成の場合、電池の落下等の際に電池ケースが受ける衝撃によって開裂溝が開裂する可能性がある。そうすると、電池ケース内の電解液が漏れ出す可能性がある。
これに対し、開裂溝によって構成される開裂線の形状を、電池の落下等の際に開裂しにくい形状にすることが考えられる。しかしながら、開裂線をそのような形状にすると、電池ケース内の圧力が閾値以上になっても該開裂溝が開裂しにくい場合がある。
また、電池ケース内からガスを効率良く排出させるためには、開裂溝が開裂した場合に可能な限り開口部分が大きくなるような形状の開裂線が好ましい。しかしながら、開口を大きくするために、開裂する部分の面積を大きくすると、開裂した部分が電池ケース内の電極体に接触して短絡を生じたり、電池ケースを覆う外装フィルムに損傷を与えたりする可能性がある。
これに対し、開裂溝によって形成される開裂線を、一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とが交互に接続された曲線のみによって形成する構成が考えられる。このような開裂線の形状にすることで、開裂溝を電池ケース内の圧力に応じて安全且つ容易に開裂させることができるとともに、開裂した部分の開口部を大きくすることができる。しかも、上述のような形状の開裂線を構成する開裂溝は、電池の落下等の衝撃によって開裂しにくい。
しかしながら、電池の種類が異なると、電池ケースのサイズ及び板厚も異なるため、上述のような開裂線の形状であっても、開裂溝が電池ケース内の圧力に応じて開裂しない場合がある。
以上より、本発明の目的は、電池ケースの側面上に、一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とが交互に接続された曲線のみからなる開裂溝が形成された密閉型電池において、前記電池ケースのサイズ及び板厚が異なる場合でも、該電池ケースの内圧に応じてより確実に開裂可能な開裂溝の構成を得ることにある。
本発明の一実施形態に係る密閉型電池は、内部に電極体及び電解液が封入される中空柱状の電池ケースを備え、前記電池ケースの側面には、前記電池ケースが内圧の上昇によって膨らんだ際に該電池ケースの側面に形成される稜線に対して交差する開裂線を構成する開裂溝が形成されていて、前記開裂線は、曲線のみによって構成されているとともに、前記電池ケースの側面を法線方向から見て一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とが交互に接続されることによって構成されていて、前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部は、互いに一端で接続されていて、前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部の少なくとも一方は、前記稜線に対して交差していて、前記開裂溝は、前記電池ケースの板厚に対する残肉部分の厚みの比が75%以下になるような溝深さを有する(第1の構成)。
以上の構成では、電池ケースの側面に形成される開裂溝は、該電池ケースの側面を法線方向から見て、一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とを交互に接続してなる曲線のみからなる開裂線を構成する。このような形状の開裂線を構成する開裂溝は、電池ケース内の圧力に応じて安全且つ容易に開裂するとともに、開裂した部分の開口部を大きくすることができる。しかも、電池の落下等の衝撃によって開裂しにくい。
そして、前記開裂溝は、電池ケースの板厚に対する残肉部分の厚みの比(以下、残厚率という)が75%以下になるような溝深さを有するため、電池ケースの板厚が異なる場合であっても、開裂溝を電池ケース内の圧力に応じて開裂させることができる。すなわち、図8に示すように、残厚率が75%以下では、残厚率が75%よりも大きい領域に比べて、残厚率の変化に対する開裂溝の作動圧(開裂溝が開裂する圧力の閾値)の変化量が小さい。そのため、残厚率が75%以下の領域では、加工時の誤差などによって残厚率が多少変化しても、開裂溝は作動圧の設計値近傍で開裂する。上述のように、開裂溝の溝深さを残厚率によって規定することにより、電池ケースの板厚が異なる場合でも、残厚率が75%以下になるような溝深さの開裂溝を設ければ、該開裂溝を電池ケース内の圧力に応じて、より確実に開裂させることができる。
前記第1の構成において、前記開裂溝は、前記電池ケースの板厚に対する残肉部分の厚みの比が70%以下になるような溝深さを有するのが好ましい(第2の構成)。
残厚率が70%以下の場合、図8に示すように、残厚率が70%から75%の領域に比べて、残厚率の変化に対する開裂溝の作動圧の変化量がより小さい。そのため、残厚率が70%以下の領域では、開裂溝は、残厚率が多少変化しても、残厚率が70%から75%の領域に比べて、作動圧の設計値近傍でさらに確実に開裂する。
前記第1または第2の構成において、前記開裂線は、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部とを一つずつ組み合わせてなるのが好ましい(第3の構成)。こうすることで、シンプルな形状(例えばS字状)の開裂線を構成する開裂溝によって、電池ケースが変形した際に開裂溝をより容易に開裂させることができるとともに、該開裂溝の開裂によって大きな開口を容易に形成することができる。
前記第1から第3の構成のうちいずれか一つの構成において、前記第1湾曲部は、前記稜線の基端側に位置する前記電池ケースの端部に向かって、突状に湾曲していて、前記開裂溝は、前記第1湾曲部が前記稜線上に位置するように、前記電池ケースの側面に形成されているのが好ましい(第4の構成)。
これにより、稜線上で電池ケースの端部により近い位置に、第1湾曲部の突部が位置するため、稜線上に位置する第1湾曲部が、電池ケースの変形によって開裂を生じ易くなる。すなわち、電池ケースの変形に伴い、稜線は該電池ケースの端部の周辺から生じるため、第1湾曲部を該端部側に向かって突状に湾曲した形状とすることで、該第1湾曲部を電池ケースの変形初期で開裂させることができる。よって、電池ケースの変形によって、開裂溝をより確実に開裂させることができる。
前記第1から第4の構成のうちいずれか一つの構成において、前記開裂溝は、前記電池ケースの側面を法線方向から見て、前記稜線の基端側に位置する前記電池ケースの端部から、該電池ケースにおける縦方向長さ及び横方向長さのそれぞれ1/2の範囲内に位置するように、前記電池ケースの側面に形成されているのが好ましい(第5の構成)。
こうすることで、開裂溝を、電池ケースの側面上に形成される稜線の基端側に設けることができる。これにより、開裂溝を、電池ケース内の圧力変化に伴う該電池ケースの側面の変形によって、より確実に開裂させることができる。
前記第1から第4の構成のうちいずれか一つの構成において、前記開裂溝は、前記電池ケースの側面を法線方向から見て、前記稜線の基端側に位置する前記電池ケースの端部から、該電池ケースにおける縦方向長さ及び横方向長さのそれぞれ1/3の範囲内に位置するように、前記電池ケースの側面に形成されているのが好ましい(第6の構成)。
これにより、開裂溝を、電池ケースの側面上に形成される稜線の基端側により近い位置に設けることができる。よって、開裂溝を、電池ケース内の圧力変化に伴う該電池ケースの側面の変形によって、さらに確実に開裂させることができる。
本発明の一実施形態にかかる密閉型電池によれば、一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とが交互に接続された曲線のみからなる開裂溝が、電池ケースの側面に形成された構成において、該開裂溝の溝深さを、残厚率で75%以下となるような溝深さとする。これにより、電池ケースの板厚が異なる場合でも、該電池ケース内の圧力に応じて、開裂溝をより確実に開裂させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る密閉型電池の概略構成を示す斜視図である。 図2は、図1におけるII−II線断面図である。 図3は、実施形態に係る密閉型電池の概略構成を示す側面図である。 図4は、密閉型電池のベント動作状態を示す斜視図である。 図5は、図4におけるV−V線断面図である。 図6は、S字状の開裂溝の計算モデルの一部を示す図である。 図7は、図6におけるVII−VII線断面図である。 図8は、開裂溝の残厚と作動圧との関係を計算及び実験によりそれぞれ求めた結果を示すグラフである。 図9は、大きさが異なる電池ケースの側面に開裂溝を設けた場合に、残厚率と開裂溝の作動圧との関係を示す図である。 図10は、電池ケースの平面部に設ける開裂溝の位置を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る密閉型電池1の概略構成を示す斜視図である。この密閉形電池1は、有底筒状の外装缶10と、該外装缶10の開口を覆う蓋板20と、該外装缶10内に収納される電極体30とを備えている。外装缶10に蓋板20を取り付けることによって、内部に空間を有する中空柱状の電池ケース2が構成される。なお、この電池ケース2内には、電極体30以外に、非水電解液(以下、単に電解液という)も封入されている。
電極体30は、それぞれシート状に形成された正極31及び負極32を、例えば両者の間及び該負極32の下側にセパレータ33がそれぞれ位置するように重ね合わせた状態で、図2に示すように渦巻状に巻回することによって形成された巻回電極体である。電極体30は、正極31、負極32及びセパレータ33を重ね合わせた状態で巻回した後、押しつぶして扁平状に形成される。
ここで、図2では、電極体30の外周側の数層分しか図示していない。しかしながら、この図2では電極体30の内周側部分の図示を省略しているだけであり、当然のことながら、電極体30の内周側にも正極31、負極32及びセパレータ33が存在する。また、図2では、蓋板20の電池内方に配置される絶縁体等の記載も省略している。
正極31は、正極活物質を含有する正極活物質層を、アルミニウム等の金属箔製の正極集電体の両面にそれぞれ設けたものである。詳しくは、正極31は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なリチウム含有酸化物である正極活物質、導電助剤及びバインダなどを含む正極合剤を、アルミニウム箔などからなる正極集電体上に塗布して乾燥させることによって形成される。正極活物質であるリチウム含有酸化物としては、例えば、LiCoOなどのリチウムコバルト酸化物やLiMnなどのリチウムマンガン酸化物、LiNiOなどのリチウムニッケル酸化物等のリチウム複合酸化物を用いるのが好ましい。なお、正極活物質として、1種類の物質のみを用いてもよいし、2種類以上の物質を用いてもよい。また、正極活物質は、上述の物質に限られない。
負極32は、負極活物質を含有する負極活物質層を、銅等の金属箔製の負極集電体の両面にそれぞれ設けたものである。詳しくは、負極32は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な負極活物質、導電助剤及びバインダなどを含む負極合剤を、銅箔などからなる負極集電体上に塗布して乾燥させることによって形成される。負極活物質としては、例えば、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素材料(黒鉛類、熱分解炭素類、コークス類、ガラス状炭素類など)を用いるのが好ましい。負極活物質は、上述の物質に限られない。
また、電極体30の正極31には正極リード34が接続されている一方、負極32には負極リード35が接続されている。これにより、正極リード34及び負極リード35が、電極体30の外部に引き出されている。そして、この正極リード34の先端側は、蓋板20に接続されている。一方、負極リード35の先端側は、後述するように、リード板27を介して負極端子22に接続されている。
外装缶10は、アルミニウム合金製の有底筒状部材であり、蓋板20とともに電池ケース2を構成する。外装缶10は、図1に示すように、長方形の短辺側が円弧状に形成された底面11を有する有底筒状の部材である。詳しくは、外装缶10は、底面11と、滑らかな曲面を有する扁平筒状の側壁12とを備えている。この側壁12は、対向する一対の平面部13(側面)と、該平面部13同士を接続する一対の半円筒部14とを有する。外装缶10は、底面11の短辺方向に対応する厚み方向の寸法が、底面11の長辺方向に対応する幅方向よりも小さくなる(例えば、厚みが幅の1/10程度になる)ように、扁平形状に形成されている。また、この外装缶10は、後述するように正極リード34に接続される蓋板20と接合されているため、密閉型電池1の正極端子も兼ねている。
図2に示すように、外装缶10の内側の底部には、該外装缶10を介して電極体30の正極31と負極32との間で短絡が発生するのを防止するためのポリエチレンシートからなる絶縁体15が配置されている。上述の電極体30は、該絶縁体15上に一方の端部が位置付けられるように配置されている。
蓋板20は、外装缶10の開口部を覆うように、該外装缶10の開口部に溶接によって接合されている。この蓋板20は、外装缶10と同様、アルミニウム合金製の部材からなり、該外装缶10の開口部の内側に嵌合可能なように長方形の短辺側が円弧状に形成されている。また、蓋板20には、その長手方向の中央部分に貫通孔が形成されている。この貫通孔内には、ポリプロピレン製の絶縁パッキング21及びステンレス鋼製の負極端子22が挿通されている。具体的には、概略柱状の負極端子22が挿通された概略円筒状の絶縁パッキング21が該貫通孔の周縁部に嵌合されている。負極端子22は、円柱状の軸部の両端に平面部がそれぞれ一体形成された構成を有している。負極端子22は、平面部が外部に露出する一方、該軸部が絶縁パッキング21内に位置付けられるように、該絶縁パッキング21に対して配置されている。この負極端子22には、ステンレス鋼製のリード板27が接続されている。これにより、負極端子22は、リード板27及び負極リード35を介して、電極体30の負極32に電気的に接続されている。なお、リード板27と蓋板20との間には、絶縁体26が配置されている。
蓋板20には、負極端子22と並んで電解液の注入口24が形成されている。注入口24は、平面視で略円形状に形成されている。また、注入口24は、蓋板20の厚み方向に径が2段階で変化するように小径部及び大径部を有している。この注入口24は、該注入口24の径の変化に対応して段状に形成された封止栓25によって封止されている。そして、封止栓25と注入口24の周縁部との間に隙間が生じないように、該封止栓25の大径部側の外周部と注入口24の周縁部とはレーザー溶接によって接合されている。
(ベント)
図1及び図3に示すように、外装缶10の側面には、ベント23を構成する開裂溝41が形成されている。詳しくは、外装缶10の側壁12のうち密閉型電池1の幅方向に延びる平面部13に、略S字状の開裂線を構成する開裂溝41が形成されている。この開裂溝41は、電池ケース2内の圧力が閾値よりも大きくなると、開裂するように構成されている。
開裂溝41は、外装缶10の側面視で、側面外方(一方向)に向かって突状に湾曲する第1湾曲部42と、該側面外方とは反対方向である側面内方に向かって突状に湾曲する第2湾曲部43とを有している。この実施形態では、第1湾曲部42の突方向(凸部分の突出方向、以下同じ。)と第2湾曲部43の突方向とは、180度異なる。この開裂溝41は、第1湾曲部42の一端側に第2湾曲部43の一端側が接続されることによって、上述のように略S字状の開裂線を構成している。すなわち、開裂溝41によって形成される開裂線は、曲線のみによって構成されていて、途中に変曲点を有する。
上述のように、開裂溝41を、第1湾曲部42及び第2湾曲部43を有する略S字状に形成することで、詳しくは後述するように、開裂線を直線または円弧状に形成する場合に比べて、電池ケース2の内圧に応じて開裂しやすくなる。
また、開裂溝41を略S字状に形成することで、同じ長さの開裂溝を直線または円弧状に形成する場合に比べて、開裂溝41を狭い範囲内に形成することができる。特に、開裂溝が直線の場合、直線の延長線方向から衝撃が加わると、開裂溝に一気に開裂が生じる可能性があるが、上述の構成の場合には、特定の方向からの衝撃によって開裂が生じるのを抑制することができる。したがって、開裂溝41は、落下等による衝撃が電池ケース2に加わっても開裂しにくい。
また、本実施形態では、開裂溝41は、平面部13の他の部分よりも薄肉に形成されている。例えば、開裂溝41は、外装缶10をプレス成形する際に、該外装缶10とともにプレスによって形成される。これにより、プレス加工によって開裂溝41の周辺部分で加工硬化が生じることから、該開裂溝41の周辺部分の強度向上を図れる。したがって、密閉型電池1に落下等による衝撃が加わった場合でも、その衝撃によって開裂溝41が開裂するのを抑制することができる。
開裂溝41は、断面が、例えば逆台形状に形成される。すなわち、開裂溝41の断面は、溝底面に向かうほど、溝幅が小さくなる逆台形状である。なお、開裂溝41の断面は、台形以外の四角形状、または、三角形状、楕円形状など、他の断面形状であってもよい。
開裂溝41は、後述するように、平面部13の板厚に対する溝部分での残肉部分の厚みの比(以下、残厚率という)が75%以下になるような溝深さを有するのが好ましい。また、より好ましくは、開裂溝41の溝深さは、残厚率が70%以下になるような溝深さであるのが好ましい。開裂溝41の溝深さを、以上のような残厚率を有する溝深さにすることで、平面部31の板厚が異なる場合でも、電池ケース2内の圧力に応じて開裂溝41をより確実に開裂させることができる。
開裂溝41は、図3に示すように、密閉型電池1の内部短絡などによる内部圧力の上昇に伴って電池ケース2が膨らんだ場合に外装缶10に形成される稜線L(図3の破線)上に、設けられている。具体的には、本実施形態の場合、開裂溝41は、第1湾曲部42が稜線Lと交差するように、外装缶10の平面部13に設けられている。しかも、開裂溝41は、第1湾曲部42が、稜線Lの基端側に位置する電池ケース2の角部(端部)に向かって突状に湾曲するように、平面部13に設けられている。
ここで、稜線Lは、電池ケース2が膨らんだ際に、該電池ケース2の外周部分(本実施形態のような形状の電池ケース2の場合には、4隅部分)に引っ張られて外装缶10の平面部13の一部が盛り上がることにより形成される。そのため、稜線Lは、図3に示すように、電池ケース2の側面視で、該電池ケース2の4隅から内方に向かって延びるように形成される。なお、図3では、稜線Lが電池ケース2の4隅から内方に向かって延びる直線状に形成されているが、上述のように電池ケース2が膨らんで外装缶10の平面部13に形成される盛り上がり部分が稜線になるので、稜線Lの形状は曲線であってもよく、また、稜線L同士が繋がっていてもよい。
稜線Lは、外装缶10において、電池ケース2が膨らんだ際に外装缶10に作用する応力が大きくなる部分であるため、上述のように、稜線Lに交差するように開裂溝41を設けることにより、外装缶10の変形に伴って開裂溝41が容易に開裂する。具体的には、電池ケース2が膨らむと、外装缶10の平面部13は、稜線Lに沿って引っ張られるため、該平面部13において強度の弱い開裂溝41で開裂する。
特に、上述のように、開裂溝41を、第1湾曲部42が稜線Lの基端側に位置する電池ケース2の角部に向かって突状に湾曲するように、平面部13に設けることで、該第1湾曲部42の突部を電池ケース2の角部により近い位置に位置付けることができる。稜線Lは、電池ケース2の変形に伴い、該電池ケース2の角部の周辺から生じるため、稜線L上に位置する第1湾曲部42を、電池ケース2の変形初期で開裂させることができる。
このように、開裂溝41の稜線Lと交差する部分で開裂が生じると、開裂は該開裂溝41に沿って進行する。これにより、開裂溝41全体が開裂する。この開裂溝41の開裂によって、図4に示すように、略半円状の舌部44,45が形成される。
詳しくは、電池ケース2内の圧力が閾値よりも大きくなって該電池ケース2の変形によって開裂溝41が開裂すると、図4に示すように、該開裂溝41の第1湾曲部42及び第2湾曲部43によって、舌部44,45がそれぞれ形成される。すなわち、これらの舌部44,45は、開裂溝41の第1湾曲部42及び第2湾曲部43に対応した形状(本実施形態の場合には略半円状)に形成される。
このとき、図5に示すように、外装缶10の平面部13は、開裂溝41の開裂によって、舌部44,45が他の部分に対して浮いた状態となり、隙間46が形成される。すなわち、開裂溝41の開裂によって外装缶10の平面部13に切れ込みが入ると、該外装缶10の隅に引っ張られる稜線L上の部分では、該隅に近い部分が外方へ引っ張られて舌部44,45が側壁12の他の部分に対して持ち上げられる(図中の白抜き矢印)。これらの舌部44,45と平面部13の他の部分との間に形成される隙間46から、電池ケース2内に溜まったガス等が外部へ排出される。すなわち、開裂溝41を含む平面部13の一部がベント23として機能する。
上述の構成により、舌部44,45が持ち上げられる分、開裂線が直線状の場合に比べて、開裂部分の開口面積を大きくすることができ、電池ケース2内のガス等を外部へ効率良く排出することができる。
しかも、開裂溝41の開裂によって形成される舌部44,45は、電池ケース2の厚み方向外方に向かって突出するため、該舌部44,45が電池ケース2内の電極体30と接触して短絡を生じるのを防止できる。
また、上述の構成の場合には、開裂溝41と同じ長さの開裂溝を、半円状の開裂線を描くように設けた場合に比べて、開裂によって形成される舌部の大きさが小さくなるため、舌部44,45が電池ケース2の側壁12を覆う外装フィルム(図示省略)と干渉するのを防止できる。これにより、舌部44,45が外装フィルムと干渉して開裂溝41の開裂を妨げるのを防止できる。
開裂溝41は、図3に示すように、平面部13の法線方向から見て、稜線Lの基端側に位置する電池ケース2の角部(端部)から、該平面部13の縦方向長さ及び横方向長さのそれぞれ1/2の範囲内に設けられる。これにより、開裂溝41を、平面部13における稜線Lの基端側に設けることができるため、該平面部13の変形によって開裂溝41をより確実に開裂させることができる。
なお、開裂溝41は、平面部13の法線方向から見て、稜線Lの基端側に位置する電池ケース2の角部(端部)から、該平面部13の縦方向長さ及び横方向長さのそれぞれ1/3の範囲内に設けられるのがより好ましい。こうすることで、開裂溝41を平面部13における稜線Lの基端側にさらに近づけることができるため、該開裂溝41を、平面部13の変形によって、さらに確実に開裂させることができる。
(開裂溝の残厚率の違いによる影響)
次に、平面部13の板厚(図7参照)に対する開裂溝41の残厚(溝部分での残肉部分の厚み、図7参照)との比(以下、残厚率という)と、開裂溝41が開裂するときの圧力(作動圧)との関係を、計算結果等を用いて説明する。
図6に、以下の計算で用いた計算モデルの一部を模式的に示す。図6は、略S字状の開裂線を描くように開裂溝41を形成した電池ケース2の計算モデルを示す。図6に示すように、以下の計算において、開裂溝41は、電池ケース2の平面部13における半円筒部14側及び底面11側から一定距離(図中ではX、Y)に位置するように設けられている。なお、以下の計算では、X=5mm、Y=6mmとし、開裂溝41の第1湾曲部42及び第2湾曲部43のそれぞれの曲率をR=5mm、6mmとする。また、開裂溝41の断面は、底面での幅が0.03mmで且つ溝側面同士のなす角度が20度の逆台形状とする(図7参照)。
以下の計算では、構造解析ソフトウェアであるLS−DYNA(登録商標)を用いた。また、計算において開裂溝が開裂したかどうか(ベントが作動したかどうか)の判定は、延性破断の判定に用いられる以下の式を用いた。
Figure 2013182785
ここで、a,bは材料試験結果から求められる材料パラメータであり、σmは平均応力を、σは相当応力を、εは相当歪みを、dεは相当歪みの増分を、それぞれ示す。
上記式においてIの値が1を超えた場合に、開裂溝で破断が始まっているものとして、そのときの電池ケースの内圧を作動圧とした。また、今回の計算では、aを0.3とし、bを0.14とした。
まず、今回用いる上述の計算方法の妥当性を確認するために、板厚が0.25mmの平面部13に開裂溝41を形成した場合において、上述の計算方法によって求めた作動圧の結果(計算結果)と、計算モデルと同じ位置に同じ形状の開裂溝を設けて該開裂溝を実際に開裂させた場合の作動圧の結果(実測結果)とを比較した。その比較結果を図8に示す。図8に、開裂溝の残厚を変化させた場合の開裂溝の作動圧の実測結果(図中の白い円形のマーク)及び計算結果(図中の実線)を示す。電池ケースのサイズは、幅44mm、高さ61mm及びケース厚み4.6mmとした。また、実際に開裂溝を開裂させる場合には、電池ケース内に開裂溝が開裂するまで空気を注入し、開裂した際の電池ケースの内圧を作動圧とした。
図8に示すように、実測結果と計算結果とで作動圧がほぼ一致しているとともに、実測結果において開裂溝の残厚が0.16mmと0.2mmとの間で作動圧が急激に上昇する傾向も、計算によって模擬することができている。よって、今回の計算方法により、実際の状態を模擬可能である。以下では、異なるサイズの電池ケースに設けられた開裂溝が開裂する際の作動圧を計算によって求め、計算結果に基づいて残厚率(=残厚/板厚×100(%))を評価する。
図9に、大きさが異なる5種類の電池ケース2の計算例を示す。この図9は、残厚率と作動圧との関係を示す。なお、図9において、計算例1は、電池ケース2のサイズが、幅51mm、高さ56mm及びケース厚み4.6mmであり、平面部13の板厚が0.25mmである。計算例2は、電池ケース2のサイズが、幅50mm、高さ59mm及びケース厚み5.3mmであり、平面部13の板厚が0.27mmである、計算例3は、電池ケース2のサイズが、幅44mm、高さ61mm及びケース厚み4.6mmであり、平面部13の板厚が0.25mmである。計算例4は、電池ケース2のサイズが、幅43mm、高さ50mm及びケース厚み4.8mmであり、平面部13の板厚が0.25mmである。計算例5は、電池ケース2のサイズが、幅44mm、高さ61mm及びケース厚み4.8mmであり、平面部13の板厚が0.28mmである。
図9に示すように、電池ケース2のサイズが異なる5つの計算例の計算結果を、開裂溝41において、電池ケース2の平面部13の板厚に対する残厚の比(残厚率)で整理すると、電池ケースのサイズ及び平面部13の板厚に違いがあっても、作動圧に対して同様の傾向を示す。すなわち、作動圧は、残厚率が大きくなるにつれて大きくなる。そして、残厚率が75%以下の場合(図中の斜線付き矢印参照)と、残厚率が75%よりも大きい場合とで、残厚率に対する作動圧の変化量(図9の各線の傾き)が大きく異なる。すなわち、残厚率が75%以下の場合には、残厚率が変化しても、作動圧はあまり大きく変化しないのに対し、残厚率が75%よりも大きくなると、残厚率の変化に対する作動圧の変化が大きくなる。このように、残厚率の変化に対して作動圧の変化が大きくなると、加工時の誤差等によって残厚率が少し変化した場合に、作動圧が大きく変化するため、開裂溝41が開裂しない場合がある。
よって、電池ケース2の平面部13に設ける開裂溝41は、残厚率が多少変化しても作動圧があまり大きく変化しない残厚率75%以下になるような溝深さが好ましい。
また、図9に示すように、残厚率が70%以下になると(図中の白抜き矢印参照)、残厚率が70%から75%の間に比べて、残厚率の変化に対する作動圧の変化量がさらに小さくなる。したがって、電池ケース2の平面部13に設ける開裂溝41は、残厚率が70%以下になるような溝深さがより好ましい。
図10に示すように、平面部13を法線方向から見て、開裂溝41が、稜線Lの基端側が位置する電池ケース2の角部(端部)から、平面部13の縦方向長さT及び横方向長さWのそれぞれ1/2の範囲(図10の細破線の領域内)内に位置する場合に、上述のような残厚率の範囲(75%以下)がより好ましい。このような範囲に開裂溝41が設けられていれば、該開裂溝41を平面部13の変形によってより確実に開裂させることができるからである。
また、平面部13を法線方向から見て、開裂溝41が、稜線Lの基端側が位置する電池ケース2の角部(端部)から、平面部13の縦方向長さT及び横方向長さWのそれぞれ1/3の範囲(図10の太破線の領域内)内に位置する場合に、上述のような残厚率の範囲(75%以下)がさらに好ましい。このような範囲に開裂溝41が設けられていれば、該開裂溝41を平面部13の変形によってさらに確実に開裂させることができるからである。
(実施形態の効果)
以上より、本実施形態では、密閉型電池1における電池ケース2の平面部13に、側面視で一方向に向かって突状に湾曲する第1湾曲部42と該一方向とは反対方向に突状に湾曲する第2湾曲部43とを有する開裂溝41を設けた。そして、この開裂溝41を、平面部13の板厚に対する残肉の厚みの比(残厚率)が75%以下になるような溝深さとする。これにより、開裂溝41の溝深さが設計値に対して多少、ずれた場合でも、作動圧の設計値近傍で開裂溝41を開裂させることができる。したがって、開裂溝41をより確実に動作させることができる。
しかも、上述のような残厚率というパラメータを用いることにより、電池ケース2のサイズ及び平面部13の板厚が異なる場合でも、残厚率と作動圧との関係を、図9に示すようなグラフによって表すことができる。よって、残厚率というパラメータを用いることにより、電池ケース2のサイズ及び平面部13の板厚が異なる場合でも、より確実に開裂可能な開裂溝41の溝深さを設計することが可能になる。
また、開裂溝41を、残厚率が70%以下になるような溝深さにすることで、溝深さが設計値から多少ずれた場合でも、さらに確実に開裂溝41を開裂させることができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、開裂溝41を、第1湾曲部42が稜線L上に位置するように設けている。しかしながら、開裂溝41を、第2湾曲部43が稜線L上に位置するように設けてもよい。
また、上述の実施形態の構成に限らず、開裂溝41の一部が稜線L上に位置すれば、該開裂溝41を外装缶10の平面部13のどの位置に設けてもよいし、該開裂溝41によって構成される開裂線の向きも上述の実施形態の向きに限定されない。
前記実施形態では、開裂溝41は2つの湾曲部42,43を有する。しかしながら、開裂溝は3つ以上の湾曲部を有していてもよい。その場合でも、反対方向に突状に湾曲する湾曲部が交互に接続された開裂線を形成するように開裂溝を設ける。
前記実施形態では、開裂溝41をプレス加工によって形成している。しかしながら、開裂溝41をレーザー加工や切削加工等によって形成してもよい。
前記実施形態では、開裂溝41を連続した溝によって構成している。しかしながら、開裂溝を複数に分断して、独立した複数の溝部によって、開裂溝41を構成してもよい。
前記実施形態では、開裂溝41は、外装缶10の側面視で、側面外方に向かって突状に湾曲する第1湾曲部42と、該側面外方とは反対方向である側面内方に向かって突状に湾曲する第2湾曲部43とを有する。しかしながら、電池ケース2の平面部13に設ける開裂溝を、第1湾曲部の突方向と第2湾曲部の突方向とが略90度以上の角度を有する形状としてもよい。すなわち、開裂溝は、第1湾曲部の突方向と第2湾曲部の突方向とが90度以上の角度を有していれば、どのような形状であってもよい。
前記実施形態では、密閉型電池1の電池ケース2を、長方形の短辺側が円弧状に形成された底面を有する柱状としている。しかしながら、電池ケースの形状は、六面体など他の形状であってもよい。
前記実施形態では、密閉型電池1をリチウムイオン電池として構成している。しかしながら、密閉型電池1はリチウムイオン電池以外の電池であってもよい。
本発明は、開裂溝が電池ケースの側面に形成される密閉型電池に利用可能である。
1:密閉型電池、2:電池ケース、10:外装缶、13:平面部(側面)、41:開裂溝、42:第1湾曲部、43:第2湾曲部、L:稜線

Claims (6)

  1. 内部に電極体及び電解液が封入される中空柱状の電池ケースを備え、
    前記電池ケースの側面には、前記電池ケースが内圧の上昇によって膨らんだ際に該電池ケースの側面に形成される稜線に対して交差する開裂線を構成する開裂溝が形成されていて、
    前記開裂線は、曲線のみによって構成されているとともに、前記電池ケースの側面を法線方向から見て一方向に突状に湾曲する第1湾曲部と、該第1湾曲部の突方向に対して90度以上の角度をなす方向に突状に湾曲する第2湾曲部とが交互に接続されることによって構成されていて、
    前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部は、互いに一端で接続されていて、
    前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部の少なくとも一方は、前記稜線に対して交差していて、
    前記開裂溝は、前記電池ケースの板厚に対する残肉部分の厚みの比が75%以下になるような溝深さを有する、密閉型電池。
  2. 請求項1に記載の密閉型電池において、
    前記開裂溝は、前記電池ケースの板厚に対する残肉部分の厚みの比が70%以下になるような溝深さを有する、密閉型電池。
  3. 請求項1または2に記載の密閉型電池において、
    前記開裂線は、前記第1湾曲部と前記第2湾曲部とを一つずつ組み合わせてなる、密閉型電池。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の密閉型電池において、
    前記第1湾曲部は、前記稜線の基端側に位置する前記電池ケースの端部に向かって、突状に湾曲していて、
    前記開裂溝は、前記第1湾曲部が前記稜線上に位置するように、前記電池ケースの側面に形成されている、密閉型電池。
  5. 請求項1から4のいずれか一つに記載の密閉型電池において、
    前記開裂溝は、前記電池ケースの側面を法線方向から見て、前記稜線の基端側に位置する前記電池ケースの端部から、該電池ケースにおける縦方向長さ及び横方向長さのそれぞれ1/2の範囲内に位置するように、前記電池ケースの側面に形成されている、密閉型電池。
  6. 請求項1から4のいずれか一つに記載の密閉型電池において、
    前記開裂溝は、前記電池ケースの側面を法線方向から見て、前記稜線の基端側に位置する前記電池ケースの端部から、該電池ケースにおける縦方向長さ及び横方向長さのそれぞれ1/3の範囲内に位置するように、前記電池ケースの側面に形成されている、密閉型電池。
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