JPH10261391A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池

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JPH10261391A
JPH10261391A JP9063175A JP6317597A JPH10261391A JP H10261391 A JPH10261391 A JP H10261391A JP 9063175 A JP9063175 A JP 9063175A JP 6317597 A JP6317597 A JP 6317597A JP H10261391 A JPH10261391 A JP H10261391A
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JP
Japan
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battery
shaped groove
secondary battery
electrolyte secondary
aqueous electrolyte
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JP9063175A
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Masayuki Kageyama
雅之 影山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電池内圧力の上昇時において、所定の圧力よ
り上昇した場合に、速やかにその圧力を解放し、安価で
安全性の高い扁平角型の非水電解液二次電池を提供す
る。 【解決手段】 開裂部13は電池蓋11の電池の内側と
なる面に直径がCの円形のV形溝13aで構成する。V
形溝13aは電池蓋11の電池の内側となる面からプレ
ス加工され、そのV形溝13aの頂点と電池蓋11の電
池の外側となる面との間に所定の厚みである残厚Dを残
して設けられる。残厚Dは破裂圧力よりも小さな圧力で
破壊される値、即ち、15μm以上、80μm未満に設
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非水電解液二次電池
に関し、さらに詳しくは電池内圧上昇時に、安全に電池
内圧を解放する非水電解液二次電池の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ一体型VTR、携帯電話、
ラップトップコンピュータ等の新しいポータブル電子機
器が次々と出現し、ますますその小型軽量化が図られて
きている。それに伴い、これら電子機器の電源として二
次電池が注目され、さらに高いエネルギー密度を得るた
めに活発な研究開発がなされている。
【0003】このような状況の中で、鉛電池、ニッケル
・カドミウム電池等の水系電解液二次電池に限らず、更
に高いエネルギー密度を有する非水電解液を用いたリチ
ウムイオン二次電池が提案され、実用されてきている。
【0004】このリチウムイオン二次電池の電池形態と
しては、渦巻き状に巻回した電極素子を円筒型ケースに
挿入した筒型電池と、折り込んだ電極や矩形状積層電極
素子、または短冊状の正負極を巻回してなる巻回電極素
子を角型ケースに挿入した角型電池とがある。この角型
電池は、電子機器に装着したときに筒型電池よりもスペ
ース効率が高く、近年の電子機器の小型、薄型化に沿っ
て需要が増大してきている。
【0005】ところで、このような二次電池は通常の使
用における安全性は勿論のこと、真夏の車中等の高温な
条件下における保存、また、過充電、逆充電等の不適当
な取り扱いによる電池内圧の異常な上昇時における安全
性が強く要求されている。その安全対策として従来よ
り、電池ケースに薄肉を残した切り欠き部を設けて、電
池破裂前にこの切り欠き部を開裂させ、電池内圧を解放
する方法等が採られている。
【0006】通常、電池ケースと電池蓋とをレーザ溶接
により封口した電池の限界耐圧は、溶接部が最も弱く、
破裂圧力は60kg/cm2 程度である。このことから
切り欠き部は圧力が60kg/cm2 以下であって溶接
部が破裂するより小さい圧力で開裂するように構成しな
くてはならない。
【0007】この切り欠き部の形成には電池ケースに直
接プレス加工する方法や、切り欠き部を設けた金属部材
を、電池ケースに予め設けられた孔を覆うように溶接す
る方法等がある。しかしながら、電池ケースに直接プレ
ス加工する方法では電池ケースの形状から高い精度で切
り欠き部の残厚を確保することは難しく、上述したよう
な開裂圧力が得られるように制御することは困難であっ
た。また、切り欠き部を設けた金属部材を溶接する方法
では、レーザ溶接等の組み立て工数が増加し、コストの
上昇要因となっていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、電池内圧力の上昇時において、所定の圧力より上昇
した場合に、速やかにその圧力を解放する、安価で安全
性の高い扁平角型の非水電解液二次電池を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑み
なされたものであり、多孔質セパレータで正極と負極と
が絶縁されてなる電極素子を電池ケース内に収納し、前
記電池ケース内に非水電解液を注入してなる非水電解液
二次電池において、破裂防止のためのV形溝を、電池蓋
の電池内側面に設けた非水電解液二次電池を構成する。
【0010】また、前記V形溝の形状は、円形および楕
円形の中のいずれか1つである非水電解液二次電池とす
ること。
【0011】また、前記V形溝は、プレス加工により形
成された円形および楕円形の中の1つである非水電解液
二次電池とすること。
【0012】更に、前記V形溝の残厚を、15μm以
上、80μm未満の非水電解液二次電池を構成して上記
課題を解決する。
【0013】電池蓋の電池の内側となる面にプレス加工
によって精度良く開裂用のV形溝を形成することがで
き、一様な開裂圧力を有する安価で安全性の高い扁平角
型の非水電解液二次電池が作製できる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図1
ないし図6を参照して説明する。図1は本発明に係わる
角型の非水電解液二次電池であって、同図(a)は広い
側面部の図であり、同図(b)は狭い側面部の図であ
る。また、図2は非水電解液二次電池の膨張時の形状を
示し、同図(a)は広い側面部の図であり、同図(b)
は狭い側面部の図である。図3は本発明の特徴である電
池蓋の構成を示し、同図(a)は断面側面図であり、同
図(b)は(a)に示す矢印L3 の電池内側から見た平
面図であり、同図(c)は(a)のE部の拡大図であ
る。図4は非水電解液二次電池の膨張時における開裂部
の作用について説明するための図である。また、図5は
本発明に係わる角型の非水電解液二次電池の断面図であ
り、更に図6はこの非水電解液二次電池の開裂部のV形
溝残厚と開裂圧力の関係を示す図である。
【0015】まず、扁平な角型の非水電解液二次電池を
高温保存、或いは過充電、逆充電等の不適当な使用によ
り電池内圧が上昇したときは、図1に示す正常の外形形
状が膨張して図2に示すようになる。図2(a)は電池
ケース6の最も広い側面が紙面に対して垂直方向に膨れ
あがり、それに伴って狭い面は同図(a)の矢印L1
向に凹形状に変形する。図2(b)は電池ケース6の最
も広い側面が矢印L2方向に凸形状となっている様子を
示している。
【0016】図2に示すように電池内圧が上昇して膨張
した場合、電池の破裂する虞れのあること、およびその
対策として切り欠き部を設けて破裂前にこの部位を開裂
させ、破裂を防止しようとしていることは既に従来例に
おいて説明したところである。本発明はこの切り欠き部
の形状と設定位置とを鋭意検討し、より確実な開裂動作
をする機能を得るものである。
【0017】前記切り欠き部(以下、「開裂部13」と
記す)は、図3に示すように電池蓋11の電池の内側と
なる面に円形もしくは楕円形のV形溝13aで形成され
ている。尚、上述した電池蓋11を用いた非水電解液二
次電池の構造については後段において図5を参照して詳
述する。
【0018】図3(a)の矢印L3 のある側が電池の内
側であって、電池蓋11の一方の端近傍に開裂部13が
設けられている。この電池蓋11を矢印L3 の方向から
見た図が図3(b)であって、開裂部13は直径がCの
円形のV形溝13aとなっている。V形溝13aは図3
(a)のE部を拡大した図3(c)に示すように、電池
蓋11の電池の内側となる面から加工され、その頂点と
電池蓋11の電池の外側となる面の間に所定の厚み、即
ち残厚Dを残して設けられる。
【0019】上述したV形溝13aの作用について図4
を参照して説明する。同図(a)に示すように、電池ケ
ース6が膨張すると図2(b)に示したように電池蓋1
1が電池の外側に凹となるように変形する。この状態で
は電池内部側に設けられた開裂部13のV形溝13aは
大きく開き、電池内部の圧力上昇に対して効果的に残厚
Dを破断し、電池内圧力を解放する。一方、従来から行
われているように電池外側に開裂部13を設けた場合、
4図(b)に示すように、電池内部の圧力上昇に対して
V形溝13bはその開きが狭くなり、強度が増して電池
内部の圧力上昇に対して効果的に残厚Dが破断しない。
【0020】つぎに、本発明に係わる角型の非水電解液
二次電池の実施例1〜4、比較例1〜2について図5を
参照して説明する。
【0021】まず、負極活物質としては、酸化鉄、酸化
ルテニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化
チタン等の酸化物、リチウム、リチウム合金、リチウム
イオンのドープ・脱ドープが可能な炭素材料が使用可能
である。
【0022】負極に用いる炭素材料は、フェノール樹
脂、アクリル樹脂、ハロゲン化ビニル樹脂、ポリイミド
樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリア
セチレン、ポリ(p−フェニレン)等の共役系樹脂、セ
ルロースおよびその誘導体、任意の有機高分子系化合
物、また、特にフルフリルアルコール或いはフルフラー
ルのホモポリマー、コポリマーよりなるフラン樹脂等、
また石油ピッチ等、上記の有機材料を出発原料として焼
成等の手法により炭素化して得られる炭素質材料および
黒鉛類等の炭素材料が好適である。
【0023】一方、正極材料は特に限定されないが、十
分な量のLiを含んでいることが好ましく、例えば一般
式LiMO2 (但し、MはCo、Ni、Mn、Fe、A
l、V、Tiの少なくとも一種を表す)で表されるリチ
ウムと遷移金属からなる複合金属酸化物やLiを含んだ
層間化合物等を用いることができる。
【0024】また、電解液は電解質を非水溶媒に溶解し
て用いられる。例えば、プロピレンカーボネート、エチ
レンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカ
ーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカー
ボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエト
キシメタン、γ−ブチロラクトン、バレロラクトン、テ
トラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、
1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソ
ラン、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル等が単独、若しくは2種類以上が
混合されて溶媒として使用される。
【0025】このような非水溶媒に溶解する電解質とし
ては、この種の電池に用いられるものであればいずれも
一種以上を混合し使用可能である。例えばLiPF6
好適であるが、その他LiClO4 、LiAsF6 、L
iBF4 、LiB(C6 54 、CH3 SO3 Li、
CF3 SO3 Li、LiN(CF3 SO2 2 、LiC
(CF3 SO2 3 、LiCl、LiBr等も使用可能
である。
【0026】つぎに、上記負極材料、正極材料、電解液
を用いて角型の非水電解液二次電池の実施例と比較例を
作製する。
【0027】実施例1 まず、負極1を次のようにして作製した。H/C原子比
を0.6〜0.8の範囲から選んだ石油ピッチを粉砕
し、空気気流中で酸化処理して炭素前駆体を得た。この
炭素前駆体のキノリン不溶分(JIS遠心法:K242
5−1983)は80%であり、また、酸素含有率(有
機元素分析法)は15.4重量%であった。
【0028】この炭素前駆体を窒素気流中で1000℃
に昇温して熱処理した後、粉砕し、平均粒径が10μm
の炭素材料粉末とした。尚、このとき得られた難黒鉛化
炭素材料についてX線回折測定を行った結果、(00
2)面の面間隔は0.381nmであり、真比重は1.
54g/cm3 であった。
【0029】この炭素材料粉末90重量部を、バインダ
ーであるポリフッ化ビニリデン10重量部と混合して負
極混合物を調製し、この負極混合物を溶剤となるN−メ
チル−2−ピロリドンに分散させてスラリー状にし、負
極スラリーを調整した。このようにして得られた負極ス
ラリーを負極集電体となる厚さ10μmの帯状の銅箔の
両面に均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機で
圧縮成形し、帯状の負極1を作製した。この負極1は合
剤厚さを両面とも80μmで同一とし、幅を41.5m
m、長さを440mmとした。
【0030】正極2は次のようにして作製した。炭酸リ
チウムと炭酸コバルトを0.5モル:1.0モルの比で
混合し、この混合物を空気中、温度900℃で5時間焼
成してLiCoO2 を得た。このLiCoO2 91重量
部と導電材であるグラファイト6重量部とバインダーで
あるポリフッ化ビニリデン3重量部とを混合して正極混
合物を調製し、この正極混合物を溶剤となるN−メチル
−2−ピロリドンに分散させてスラリー状にし、正極ス
ラリーを調製した。
【0031】このようにして得られた正極スラリーを正
極集電体となる厚さ20μmの帯状のアルミニウム箔の
両面に均一に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス機で
圧縮成形し、帯状の正極2を作製した。この正極2は合
剤厚さを両面とも80μmで同一とし、幅を39.5m
m、長さを415mmとした。
【0032】上述したように作製された負極1および正
極2を厚さ30μmの微多孔性ポリプロピレンフィルム
よりなるセパレータ3を介して、負極1、セパレータ
3、正極2、セパレータ3の順に積層して電極積層体を
形成し、この電極積層体を断面が菱形状の巻芯にセパレ
ータ3を固定して多数回巻回する。尚、菱形状の巻芯は
2本の対角線の長さ比が1:3であり、巻芯の各角は円
弧状の曲線仕上げを施す。
【0033】その後、最外周に位置する負極集電体であ
る銅箔の最終端部を幅40mmの素子接着テープ4で固
定し、更にその後、巻芯を巻回した電極積層体から抜き
取り、直径方向に押しつぶすことで長円状の電極素子5
を作製した。
【0034】このようにして作製した電極素子5を、ニ
ッケルメッキを施した鉄製の角型の電池ケース6内に素
子加圧板7と共に収納する。素子加圧板7はステンレス
製でニッケルメッキが施されている。また、電極素子5
の上下両面に絶縁シート8を配置した。
【0035】つぎに、アルミニウム製の正極リード9を
導出して、予めガスケット10を介して電池蓋11に取
り付けられた正極端子12に溶接し、その後、電池ケー
ス6と電池蓋11とをレーザ溶接により固定した。この
電池蓋11は図3(a)〜(c)を参照して説明したよ
うに、電池蓋11の電池内側にV形溝13aが設けられ
ていて、その形状寸法はA=1.0mm、B=1.0m
m、φC=5.0mm、D=65μmである。
【0036】つぎに、プロピレンカーボネート50容量
%とジメチルカーボネート50容量%の混合溶媒に、L
iPF6 を1モル/lの割合で溶解して電解液を調製
し、これを電解液注入口(図示せず)から電池ケース6
内に注入し、その後、この電解液注入口を溶接して封口
し密封した。上述したようにして、第1実施例の高さ4
8mm、幅34mm、厚さ8mmの角型のリチウムイオ
ン二次電池を作製した。
【0037】実施例2 V形溝13aの形状寸法をA=1.0mm、B=1.0
mm、φC=5.0mm、D=35μmにしたこと以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0038】実施例3 V形溝13aの形状寸法をA=1.0mm、B=1.0
mm、φC=5.0mm、D=25μmにしたこと以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0039】実施例4 V形溝13aの形状寸法をA=1.0mm、B=1.0
mm、φC=5.0mm、D=20μmにしたこと以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0040】比較例1 V形溝13aを電池蓋11の電池外側に設けたこと以外
は実施例2と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0041】比較例2 V形溝13aの形状寸法をA=1.0mm、B=1.0
mm、φC=5.0mm、D=80μmにしたこと以外
は実施例1と同様にして角型のリチウムイオン二次電池
を作製した。
【0042】電池特性測定 上述した実施例1〜4、および比較例1〜2の二次電池
についてそれぞれ50個作製し、油圧によるV形溝13
aの開裂圧力の測定を行った。また、実施例1〜4、お
よび比較例1〜2の二次電池についてそれぞれ20個作
製し、定電圧4.2V、定電流400mAで5時間の充
電後、火中投下による燃焼試験を行い破裂の発生を調べ
た。その測定結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】図6は測定結果に基づいてV形溝残厚と開
裂圧力との関係を示している。図6と表1から、電池蓋
11の電池内側にV形溝13aを設けた扁平な角型の非
水電解液二次電池(実施例1〜4)は燃焼試験において
破裂のないことが確認された。即ち、温度上昇による膨
張でV形溝13aが確実に開裂して電池内圧力を解放し
電池の破裂を防止していることが分かる。これは実施例
1〜4の開裂圧力が、V形溝を電池外側に設けた比較例
1や残厚Dを厚く残した比較例2に比べて小さいことか
らも、破裂をする前に開裂が起こることが分かる。
【0045】また、測定結果よりV形溝残厚の上限は8
0μm未満が好ましく、更には65μm以下が好まし
い。一方、V形溝残厚が15μmより小さくなるとプレ
ス成形の際にV形溝部に亀裂を発生することがあり、こ
れが漏液の原因となって信頼性が低下することとなる。
従って、V形溝残厚の下限は15μm以上が好ましく、
更には20μm以上が好ましい。
【0046】また、上述したV形溝13aの開裂圧力は
電池の変形形状と密接な関係があり、電池ケース6の形
状によって電池内圧上昇時の最大変形点が異なることか
ら、電池ケース6の形状に合致したV形溝13aの設定
位置、寸法、形状等を定める必要がある。
【0047】また、本発明に用いる電池蓋11の材料と
して、鉄、ニッケル、ステンレス、アルミニウム等が使
用できる。非水電解液等で腐食が起きる虞れがある場合
はメッキ等を施すことにより使用可能となる。
【0048】更に、電池ケース6の材料として、鉄、ニ
ッケル、ステンレス、アルミニウム等が使用できる。非
水電解液等で腐食が起こる虞れがある場合は同様にメッ
キ等を施すことにより使用可能となる。角型の電池ケー
ス6としてはNiメッキ鋼板を金型でしごき、深絞り加
工により成形したものが一般に使用できる。
【0049】電池ケース6に開裂部を設ける場合、高精
度な残厚Dを得るためには電池ケース6自体の平面度や
板厚精度は高いものが要求され、また、ケース状にした
後での加工は困難である。しかし、本発明では予め平坦
な電池蓋11にプレス加工で簡単に、しかも精度良く電
池内側にV形溝13aを形成することができ、コストの
低減に貢献する。
【0050】尚、本発明は上述した実施例に限ることな
く、本発明の技術的思想を具現化する種々の構成が採り
えることは当然である。
【0051】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように本発明
によると、扁平な角型の非水電解液二次電池の電池蓋の
電池の内側となる面に、円形または楕円形のV形溝を設
けることにより、高温保存、或いは過充電、逆充電等の
不適当な使用により電池内圧が上昇したときに、低い圧
力でV形溝が開裂して電池内圧を解放することができ、
安全性に優れ、信頼性の高い非水電解液二次電池が提供
できる。また、プレス加工でV形溝を形成することがで
きるのでコスト低減に効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる角型の非水電解液二次電池で
あって、(a)は広い側面部の図であり、(b)は狭い
側面部の図である。
【図2】 本発明に係わる角型の非水電解液二次電池の
膨張時の形状を示し、(a)は広い側面部の図であり、
(b)は狭い側面部の図である。
【図3】 本発明に係わる角型の非水電解液二次電池の
電池蓋の構成を示し、(a)は断面側面図であり、
(b)は(a)に示す矢印L3 の電池内側から見た平面
図であり、(c)は(a)のE部の拡大図である。
【図4】 (a)〜(b)は本発明に係わる角型の非水
電解液二次電池の膨張時における開裂部の作用について
説明するための図である。
【図5】 本発明に係わる角型の非水電解液二次電池の
断面図である。
【図6】 本発明に係わる角型の非水電解液二次電池の
開裂部のV形溝残厚と開裂圧力の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…負極、2…正極、3…セパレータ、4…素子接着テ
ープ、5…電極素子、6…電池ケース、7…素子加圧
板、8…絶縁シート、9…正極リード、10…ガスケッ
ト、11…電池蓋、12…正極端子、13…開裂部、1
3a、13b…V形溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔質セパレータで正極と負極とが絶縁
    されてなる電極素子を電池ケース内に収納し、前記電池
    ケース内に非水電解液を注入してなる非水電解液二次電
    池において、 破裂防止のためのV形溝を、電池蓋の電池内側面に設け
    たことを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 【請求項2】 前記V形溝の形状は、円形および楕円形
    の中のいずれか1つであることを特徴とする、請求項1
    に記載の非水電解液二次電池。
  3. 【請求項3】 前記V形溝は、プレス加工により形成さ
    れた円形および楕円形の中の1つであることを特徴とす
    る、請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  4. 【請求項4】 前記V形溝の残厚は、15μm以上、8
    0μm未満であることを特徴とする、請求項1に記載の
    非水電解液二次電池。
JP9063175A 1997-03-17 1997-03-17 非水電解液二次電池 Pending JPH10261391A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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