JP2010238558A - 角形密閉型電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】封口信頼性と安全性とを兼ね備えた角形密閉型電池を提供する。
【解決手段】開口を有し、電極体と電解質が収納される角形外装缶(2)と、前記開口に嵌合される封口体(1)と、を有し、前記角形外装缶(2)と前記封口体(1)との嵌合部がレーザ溶接されてなる角形密閉型電池において、前記封口体(1)は、電池内圧が上昇したときに電池内部のガスを排出する安全弁(16)と、電極外部端子(11)と、を備え、前記安全弁(16)近傍のレーザ溶接深度が、前記電極外部端子(11)横領域及びコーナー部の溶接深度よりも小さいことを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】開口を有し、電極体と電解質が収納される角形外装缶(2)と、前記開口に嵌合される封口体(1)と、を有し、前記角形外装缶(2)と前記封口体(1)との嵌合部がレーザ溶接されてなる角形密閉型電池において、前記封口体(1)は、電池内圧が上昇したときに電池内部のガスを排出する安全弁(16)と、電極外部端子(11)と、を備え、前記安全弁(16)近傍のレーザ溶接深度が、前記電極外部端子(11)横領域及びコーナー部の溶接深度よりも小さいことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、角形外装缶を用いた密閉型電池の封口構造に関する。
近年、携帯電話、ノートパソコン等の移動情報端末の高機能化・小型化および軽量化が急速に進展しており、その駆動電源として、高いエネルギー密度を有し、高容量である非水電解質二次電池が広く利用されている。特に、正負極板をセパレータを介して渦巻状に巻き取り、扁平状にプレスしてなる扁平渦巻状電極体を、有底角形の外装缶に挿入してなる非水電解質二次電池は、大電流を取り出せるとともに、移動情報端末に実装しやすいことから、上記用途に広く用いられている。
このような非水電解質二次電池は、非水溶媒に可燃性の有機溶媒を用いているので、安全性の確保が不可欠である。このため、角形外装缶を用いた非水電解質二次電池においては、電池内部の圧力が異常に高まった場合に作動して電池内部のガスを電池外部に放出する安全弁を、封口体に設けることがなされている。
密閉型電池に関する技術としては、下記特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1は、内圧が所定値を超えた場合に破断する安全弁を有する蓋板の平面に、外縁から安全弁へ向けて溝を形成する技術である。この技術によると、電池が膨れた場合の安全弁の作動圧を低下させて安全性を向上させることができるとされる。
特許文献2は、外装缶と封口体との封口部に、レーザによる溶け込み量が少ない領域を形成する技術を開示している。この技術によると、内部圧力の増大によって破断して内部圧力を開放できるとされる。
特許文献3は、外装缶の開口部と封口体の長辺側端部どうしを接合する溶接部の長さ方向中央部に、所定の長さにわたり、外装缶の開口部と封口体の短辺側端部どうしを接合する溶接部など他の溶接部よりも溶接深度が弱く設定された脆弱溶接部を設ける技術を開示している。この技術によると、低コストな防爆機構が得られるとされる。
特許文献4は、外装缶と蓋との間の溶接部に、前後の長辺部分の左右方向の端側に溶接深度の弱い脆弱部をそれぞれ形成し、かつ、前側の長辺部分の脆弱部と後側の長辺部分の脆弱部とを外装缶の上面の対角位置に配する技術を開示している。この技術によると、電池の防爆を図りながら、落下などによる衝撃に対する電池の強度を十分に確保した電池が得られるとされる。
しかしながら、低い圧力で確実に作動し、且つ落下等の衝撃によって漏液することのないガス排出機構は、未だ実現していない。
本発明は、上記に鑑みなされたものであって、落下等の衝撃によって漏液するおそれがなく、低い圧力で確実に作動する安全弁つき角形密閉型電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、次のように構成されている。
開口を有し、電極体と電解質が収納される角形外装缶2と、前記開口に嵌合される封口体1と、を有し、前記角形外装缶2と前記封口体1との嵌合部がレーザ溶接されてなる角形密閉型電池において、前記封口体1は、電池内圧が上昇したときに電池内部のガスを排出する安全弁16と、電極外部端子11と、を備え、前記安全弁16近傍のレーザ溶接深度が、前記電極外部端子11横領域及び前記封口体1のコーナー部の溶接深度よりも小さいことを特徴とする。
開口を有し、電極体と電解質が収納される角形外装缶2と、前記開口に嵌合される封口体1と、を有し、前記角形外装缶2と前記封口体1との嵌合部がレーザ溶接されてなる角形密閉型電池において、前記封口体1は、電池内圧が上昇したときに電池内部のガスを排出する安全弁16と、電極外部端子11と、を備え、前記安全弁16近傍のレーザ溶接深度が、前記電極外部端子11横領域及び前記封口体1のコーナー部の溶接深度よりも小さいことを特徴とする。
上記構成では、封口体と外装缶との溶接において、特に外部圧力が集中する電極外部端子近傍の溶接及びコーナー部における溶接は、溶接深度(溶け込み量)が大きく確保される一方、安全弁近傍は溶接深度が小さくなっている。このため、落下等の衝撃によって電極外部端子近傍及びコーナー部の溶接が開裂して漏液することがない。また、溶接深度の小さい安全弁近傍では、電池内圧上昇時に封口体の変形が起こりやすく、この変形による応力が安全弁を破断させるように作用するので、安全弁の作動圧が小さくなり、電池異常の初期に安全弁が作動するので、安全性が高まる。よって、封口信頼性と耐衝撃性とを兼ね備えた角形密閉型電池が得られる。
ここで、安全弁近傍の溶接深度が小さい領域は、次のように形成されるものである。図2に示すように、安全弁16近傍の封口体長辺部(安全弁長さに等しい)をAとし、封口体長辺部であって、安全弁16の端子板11側端部から端子板11長さLの1.5倍の領域をBとする。そして、溶接深度が小さい領域(弱溶接部19)は、領域Aにその一端が、領域Bに他端が位置するように形成される。
また、電極外部端子横領域とは、図4に示すように、電極外部端子11の直近に位置する電極外部端子長さと等しい封口体長辺部を意味し、コーナー部とは、図4に示すように、封口体1のコーナー開始部A,A’からコーナー終了部B,B’までの領域を意味する。
上記構成において、封口信頼性と安全性とをより高いバランスで得るためには、安全弁近傍のレーザ溶接深度が、電極外部端子横領域の溶接深度よりも20〜40%小さい構成とすることが好ましい。
上記で説明したように、本発明によると、漏液を抑制し、且つ低い圧力で確実に作動する安全弁つき角形密閉型電池を実現できる。
(実施の形態)
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いながら説明する。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いながら説明する。
図1は、本発明にかかる角形密閉型電池の平面図である。本発明に係る角形密閉型電池は、アルミニウム合金製の有底角形の外装缶2の開口部と、アルミニウム合金製の封口体1と、が嵌め合わされ、該嵌合部がレーザ溶接されている。封口体1は、端子板11と、安全弁16と、注液孔17と、を有している。端子板11は絶縁ガスケットを介して封口板から絶縁され、負極集電タブが接続されることで負極端子となる。そして、後に説明するが、正極集電タブが接続される外装缶および封口体が正極端子となる。また注液孔17は電解液を電池内に注入した後、封止栓で塞がれている。ここで、嵌合部のレーザ溶接は、安全弁近傍領域のみ、その強度が弱く、溶接深度が小さくなっている(平面図においては、他の領域よりも溶接スポットサイズが小さい)弱溶接部19が形成されている。なお、注液孔17は本発明の必須の要素ではない。
図2に、安全弁16の近傍領域を示す。安全弁16近傍の封口体長辺部(安全弁長さに等しい)をAとし、封口体長辺部であって、安全弁16の端子板11側端部から端子板11長さLの1.5倍の領域をBとする。そして、弱溶接部19は、領域Aにその一端が、領域Bに他端が位置するように設けられる。本実施の形態では、安全弁16の中央部近傍に弱溶接部19の一端が位置し、弱溶接部19の他端は一端から4mmの位置(領域B内)に位置するように設けられている。
溶接深度の小さい弱溶接部19は、上記で示していないその他の部分においても形成されていてもよいが、封口体1のコーナー部(図4に示すように、封口体1のコーナー開始部A,A’からコーナー終了部B,B’までの領域)及び電極外部端子横部(電極外部端子11の直近に位置する電極外部端子11の長さと等しい領域)は、溶接深度が大きい必要がある。
図3(a)に安全弁16の平面図、図3(b)に安全弁16の断面図を示す。図3(a)、(b)に示すように、安全弁16は、電池内方に突出したドーム部101を2つ有し、且つドーム部101の周囲には、破砕溝102が形成されている。電池内部圧が上昇した際には、破砕溝102から弁体が確実に破砕される。
(電池の作製)
以下に、本実施の形態にかかる電池の作製方法を説明する。
以下に、本実施の形態にかかる電池の作製方法を説明する。
<正極の作製>
コバルト酸リチウム(LiCoO2)からなる正極活物質と、アセチレンブラックまたはグラファイト等の炭素系導電剤と、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)からなる結着剤とを、質量比94:3:3の割合で量り採り、これらをN−メチル−2−ピロリドンからなる有機溶剤等に溶解させた後、混合し、正極活物質スラリーを調製する。
コバルト酸リチウム(LiCoO2)からなる正極活物質と、アセチレンブラックまたはグラファイト等の炭素系導電剤と、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)からなる結着剤とを、質量比94:3:3の割合で量り採り、これらをN−メチル−2−ピロリドンからなる有機溶剤等に溶解させた後、混合し、正極活物質スラリーを調製する。
次に、ダイコーターまたはドクターブレード等を用いて、アルミニウム箔からなる正極芯体の両面に、この正極活物質スラリーを均一な厚みで塗布する。ただし、正極芯体の端部にはスラリーを塗布せず、その芯体を露出させる。
この極板を乾燥機内に通して上記有機溶剤を除去し、乾燥極板を作製する。この乾燥極板を、ロールプレス機を用いて、所定の厚みとなるように圧延する。
本実施の形態にかかるリチウムイオン二次電池で用いる正極活物質としては、上記コバルト酸リチウム以外にも、例えばニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn2O4)、鉄酸リチウム(LiFeO2)、オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO4)またはこれらの化合物に含まれる遷移金属の一部を他の元素で置換した酸化物等のリチウム含有遷移金属複合酸化物を単独で、あるいは二種以上を混合して用いることができる。
<負極の作製>
人造黒鉛からなる負極活物質と、スチレンブタジエンゴムからなる結着剤と、カルボキシメチルセルロースからなる増粘剤とを、質量比95:2:3の割合で量り採り、これらを適量の水と混合し、負極活物質スラリーを調製する。
人造黒鉛からなる負極活物質と、スチレンブタジエンゴムからなる結着剤と、カルボキシメチルセルロースからなる増粘剤とを、質量比95:2:3の割合で量り採り、これらを適量の水と混合し、負極活物質スラリーを調製する。
次に、ダイコーターまたはドクターブレード等を用いて、銅箔からなる負極芯体の両面に、この負極活物質スラリーを均一な厚さで塗布する。ただし、負極芯体の端部にはスラリーを塗布せず、その芯体を露出させる。
この極板を乾燥機内に通して水分を除去し、乾燥極板を作製する。その後、この乾燥極板を、ロールプレス機により所定の厚みとなるように圧延する。この後スラリー未塗布部分に、ニッケル製負極集電タブを取り付ける。
ここで、本実施の形態にかかるリチウムイオン二次電池で用いる負極材料としては、例えば天然黒鉛、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭素、炭素繊維、あるいはこれらの焼成体等の炭素質物、または前記炭素質物と、リチウム金属、リチウム合金、およびリチウムを吸蔵・放出できる金属酸化物からなる群から選ばれる1種以上との混合物を用いることができる。
<電極体の作製>
上記正極の未塗布部にコ字状の切込み部を設ける。この切込み部を折り返すことにより正極集電タブを得、負極とポリエチレン系樹脂からなる微多孔膜のセパレータとを、巻き取り機により捲回し、絶縁性の巻き止めテープを設け、プレスして扁平電極体1を完成させる。
上記正極の未塗布部にコ字状の切込み部を設ける。この切込み部を折り返すことにより正極集電タブを得、負極とポリエチレン系樹脂からなる微多孔膜のセパレータとを、巻き取り機により捲回し、絶縁性の巻き止めテープを設け、プレスして扁平電極体1を完成させる。
<電解液の作製>
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比1:1:8の割合(1気圧、25℃と換算した場合における)で混合した非水溶媒に、電解質塩としてのLiPF6を1.0M(モル/リットル)の割合で溶解したものを電解液とする。
エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比1:1:8の割合(1気圧、25℃と換算した場合における)で混合した非水溶媒に、電解質塩としてのLiPF6を1.0M(モル/リットル)の割合で溶解したものを電解液とする。
ここで、本実施の形態にかかるリチウムイオン二次電池で用いる非水溶媒としては、上記の組み合わせに限定されるものではなく、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン等のリチウム塩の溶解度が高い高誘電率溶媒と、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、アニソール、1,4−ジオキサン、4−メチル−2−ペンタノン、シクロヘキサノン、アセトニトリル、プロピオニトリル、ジメチルホルムアミド、スルホラン、蟻酸メチル、蟻酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸エチル等の低粘性溶媒とを混合させて用いることができる。さらに、前記高誘電率溶媒や低粘性溶媒をそれぞれ二種以上の混合溶媒とすることもできる。また、電解質塩としては、上記LiPF6以外にも、例えばLiN(C2F5SO2)2、LiN(CF3SO2)2、LiClO4またはLiBF4等を単独で、あるいは2種以上混合して用いることができる。
<電池の作製>
負極集電タブと封口体の電極外部端子とを溶接し、角形外装缶に収容する。正極集電タブは封口体側面に沿わした状態で、外装缶の開口部に封口体を嵌合し、正極集電タブと共に嵌合部をレーザ溶接する。このとき、安全弁近傍領域(安全弁中央部から端子側4.0mmの領域)のレーザ出力は、端子横領域及びコーナー部を含む他の領域よりも24%低減する。この後、注液孔から非水電解質を注液し、注液孔に封止栓を嵌合してレーザ溶接し、本実施の形態にかかる電池が完成する。なお、この電池の高さは40.8mm、幅は39.7mm、厚さは5.9mm、定格容量は1230mAhである。
負極集電タブと封口体の電極外部端子とを溶接し、角形外装缶に収容する。正極集電タブは封口体側面に沿わした状態で、外装缶の開口部に封口体を嵌合し、正極集電タブと共に嵌合部をレーザ溶接する。このとき、安全弁近傍領域(安全弁中央部から端子側4.0mmの領域)のレーザ出力は、端子横領域及びコーナー部を含む他の領域よりも24%低減する。この後、注液孔から非水電解質を注液し、注液孔に封止栓を嵌合してレーザ溶接し、本実施の形態にかかる電池が完成する。なお、この電池の高さは40.8mm、幅は39.7mm、厚さは5.9mm、定格容量は1230mAhである。
(実験)
レーザ溶接条件と溶接深度および電池シール性との関係を調べるために、電池及び試験用セル(電解液を有しないもの)を作製し、後述する試験を行った。
レーザ溶接条件と溶接深度および電池シール性との関係を調べるために、電池及び試験用セル(電解液を有しないもの)を作製し、後述する試験を行った。
(電池1)
上記実施の形態と同様にして、電池1を作製した。
上記実施の形態と同様にして、電池1を作製した。
(電池2)
領域19におけるレーザ出力を低減しなかったこと以外は、上記電池1と同様にして、電池2を作製した。
領域19におけるレーザ出力を低減しなかったこと以外は、上記電池1と同様にして、電池2を作製した。
(試験用セル1)
電解液を注液しなかったこと以外は、上記電池1と同様にして、試験用セル1を作製した。
電解液を注液しなかったこと以外は、上記電池1と同様にして、試験用セル1を作製した。
(試験用セル2)
電解液を注液しなかったこと以外は、上記電池2と同様にして、試験用セル2を作製した。
電解液を注液しなかったこと以外は、上記電池2と同様にして、試験用セル2を作製した。
〔作動圧の測定〕
上記と同様の条件で試験用セル1,2を作製し、各試験用セルの缶底部に穴を開け、この穴から窒素を1kgf/cm2/秒の速度で注入し、安全弁が作動するときの圧力を測定した。この結果を下記表1に示す。
上記と同様の条件で試験用セル1,2を作製し、各試験用セルの缶底部に穴を開け、この穴から窒素を1kgf/cm2/秒の速度で注入し、安全弁が作動するときの圧力を測定した。この結果を下記表1に示す。
〔安全弁近傍の溶接深度の測定〕
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、各電池を熱硬化性樹脂で固定して断面出しを行った後、3〜5%濃度の硝酸に浸し、1〜2Vで通電処理することにより金属面のエッチングを行い、この後、エッチングにより現れた安全弁近傍の溶接深度を拡大投影観察することにより測定した。この結果を、試験用セル1,2の差として下記表1に示す。なお、各試験用セルは5つずつ用意した。
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、各電池を熱硬化性樹脂で固定して断面出しを行った後、3〜5%濃度の硝酸に浸し、1〜2Vで通電処理することにより金属面のエッチングを行い、この後、エッチングにより現れた安全弁近傍の溶接深度を拡大投影観察することにより測定した。この結果を、試験用セル1,2の差として下記表1に示す。なお、各試験用セルは5つずつ用意した。
〔封口体変形量の測定〕
上記と同様の条件で試験用セル1,2を作製し、各試験用セルの缶底部に穴を開け、この穴から窒素を1kgf/cm2/秒の速度で13kgf/cm2となるまで注入し、封口体表面の安全弁近傍の変形量を形状測定機(ミツトヨ製フォームトレーサー)で測定した。この結果を下記表1に示す。なお、各試験用セルは5つずつ用意した。
上記と同様の条件で試験用セル1,2を作製し、各試験用セルの缶底部に穴を開け、この穴から窒素を1kgf/cm2/秒の速度で13kgf/cm2となるまで注入し、封口体表面の安全弁近傍の変形量を形状測定機(ミツトヨ製フォームトレーサー)で測定した。この結果を下記表1に示す。なお、各試験用セルは5つずつ用意した。
〔ホットプレート試験〕
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、定電流1It(1230mA)で電圧が4.2Vとなるまで充電し、その後定電圧で電流が24.6mAとなるまで充電した。この電池を250℃のホットプレート上に放置して安全弁を作動させた。そして、安全弁が作動した電池の電池厚みを測定した。この結果を、電池1,2の差として下記表1に示す。なお、各電池は3つずつ用意した。
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、定電流1It(1230mA)で電圧が4.2Vとなるまで充電し、その後定電圧で電流が24.6mAとなるまで充電した。この電池を250℃のホットプレート上に放置して安全弁を作動させた。そして、安全弁が作動した電池の電池厚みを測定した。この結果を、電池1,2の差として下記表1に示す。なお、各電池は3つずつ用意した。
〔サーマル試験〕
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、定電流1It(1230mA)で電圧が4.2Vとなるまで充電し、その後定電圧で電流が24.6mAとなるまで充電した。この電池を加熱槽にて室温から5℃/分の昇温速度で160℃まで昇温し、以降は160℃を維持し3時間放置し、安全弁を作動させた。そして、安全弁が作動した電池の電池厚みを測定した。この結果を、電池1,2の差として下記表1に示す。なお、各電池は3つずつ用意した。
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、定電流1It(1230mA)で電圧が4.2Vとなるまで充電し、その後定電圧で電流が24.6mAとなるまで充電した。この電池を加熱槽にて室温から5℃/分の昇温速度で160℃まで昇温し、以降は160℃を維持し3時間放置し、安全弁を作動させた。そして、安全弁が作動した電池の電池厚みを測定した。この結果を、電池1,2の差として下記表1に示す。なお、各電池は3つずつ用意した。
〔落下試験A〕
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、1.65mの高さからコンクリート上に、電池の6面がそれぞれ下面となるように落とし、漏液した時のセット数(6面/1セット)をカウントした。この結果、電池1,2のセット数は同等であった。なお、各電池は3つずつ用意した。
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、1.65mの高さからコンクリート上に、電池の6面がそれぞれ下面となるように落とし、漏液した時のセット数(6面/1セット)をカウントした。この結果、電池1,2のセット数は同等であった。なお、各電池は3つずつ用意した。
〔落下試験B〕
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、1.0mの高さからスチール板上に、自由落下させ、漏液した時の落下数をカウントした。この結果、電池1,2の落下数は同等であった。なお、各電池は3つずつ用意した。
上記と同様の条件で電池1,2を作製し、1.0mの高さからスチール板上に、自由落下させ、漏液した時の落下数をカウントした。この結果、電池1,2の落下数は同等であった。なお、各電池は3つずつ用意した。
上記表1において、括弧外数値は平均値を示し、括弧内数値はバラツキを示す。セル2、電池2が±0と表示されている試験項目については、セル1、電池1の試験結果はセル2、電池2の試験結果を基準にした相対値を示す。
上記表1から、安全弁近傍の領域19を溶接するレーザ出力を24%低減した試験用セル1は、これにより領域19の溶け込み量が0.07mm(27%)低減されていることがわかる。
また、上記表1から、領域19を溶接するレーザ出力を24%低減した試験用セル1は、低減していない試験用セル2に比べ、作動圧が1.5kgf/cm2低減されていることがわかる。また、領域19を溶接するレーザ出力を24%低減した試験用セル1は、封口体変形量が1.192mmと、低減していない試験用セル2の1.072mmよりも大きいことがわかる。
このことは、次のように考えられる。試験用セル1は試験用セル2よりも領域19の溶け込み量が27%小さく、その分封口体の変形が起こりやすい。この変形による応力が安全弁を破断させるように作用するので、作動圧が小さくなる。
また、上記表1から、領域19を溶接するレーザ出力を24%低減した電池1は、低減していない電池2に比べ、ホットプレート試験での電池厚みが0.47mm小さく、且つサーマル試験での電池厚みが0.27mm小さいことがわかる。
このことは、次のように考えられる。電池1は電池2よりも領域19の溶け込み量が27%小さく、その分封口体の変形が起こりやすい。このため、加熱による電池内圧の上昇の初期(電池の膨張の初期)に安全弁が作動して、更なる電池内圧の上昇(電池の膨張)が抑制される。
また、領域19を溶接するレーザ出力を24%低減した電池1の落下試験A,Bの結果は、レーザ出力を低減していない電池2とほぼ同等であった。このことから、領域19を溶接するレーザ出力を24%低減しても、電池の封口信頼性に悪影響を与えないことがわかる。
なお、上記では、レーザ強度を変更することにより溶接深度を変化させたが、封口体と外装缶との嵌合形状を変更する(例えば、嵌合部に段差を形成する)等によって溶接深度を変化させることができる。
以上に説明したように、本発明によれば、封口信頼性を損なうことなく、より低い圧力で電池内部のガスを排出できる安全性に優れた角形密閉型電池を提供できる。よって、産業上の利用可能性は大きい。
1 封口体
2 外装缶
11 電極外部端子
16 安全弁
17 注液孔
19 弱溶接領域
101 ドーム部
102 破砕溝
2 外装缶
11 電極外部端子
16 安全弁
17 注液孔
19 弱溶接領域
101 ドーム部
102 破砕溝
Claims (2)
- 開口を有し、電極体と電解質が収納される角形外装缶(2)と、前記開口に嵌合される封口体(1)と、を有し、前記角形外装缶(2)と前記封口体(1)との嵌合部がレーザ溶接されてなる角形密閉型電池において、
前記封口体(1)は、電池内圧が上昇したときに電池内部のガスを排出する安全弁(16)と、電極外部端子(11)と、を備え、
前記安全弁(16)近傍のレーザ溶接深度が、前記電極外部端子(11)横領域及び前記封口体(1)のコーナー部の溶接深度よりも小さい、
ことを特徴とする角形密閉型電池。 - 請求項1記載の角形密閉型電池において、
前記安全弁(16)近傍のレーザ溶接深度が、前記電極外部端子(11)横領域の溶接深度よりも20〜40%小さい、
ことを特徴とする角形密閉型電池。
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