JP2004075823A - 非架橋重合体粒子の製造方法 - Google Patents

非架橋重合体粒子の製造方法 Download PDF

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浦野 千里
Yoshihiro Inaba
稲葉 義弘
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三上 正人
Takako Kobayashi
小林 孝子
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Abstract

【課題】反応性の高いスクシンイミドオキシカルボニル基を有する非架橋重合粒子を、簡易に、狭い粒度分布で収率良く得る非架橋重合粒子の製造方法を提供すること。
【解決手段】側鎖に、下記構造式(1)で表されるスクシンイミドオキシカルボニル基を有する非架橋重合体粒子の製造方法であって、下記構造式(1)で表されるスクシンイミドオキシカルボニル基を有する重合性単量体(A)0.1〜100モル%と、重合性部位を単量体中に1つだけ有する重合性単量体(B)99.9〜0モル%と、を、前記重合性単量体(A)及び前記重合性単量体(B)とは可溶であり且つ前記非架橋重合体粒子とは不溶な非水系溶媒中において、高分子分散安定剤存在下、重合開始剤を用いて重合することを特徴とする非架橋重合体粒子の製造方法である。
【化1】
Figure 2004075823

【選択図】        なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は重合体粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、粒子径が0.01〜50μm程度の範囲にある重合体粒子は、スペーサー、標準粒子、抗原抗体反応検査用の診断薬粒子、触媒用粒子、コンビナトリアルケミストリー用粒子、トナー用添加剤、化粧用添加材、レオロジーコントロール剤、低収縮化剤、樹脂の機械的特性改良剤、樹脂フィルムのブロッキング防止剤、フイルムの易滑剤、感熱紙の走行性安定剤などに有用であり使用されている。
【0003】
特に、スクシンイミドオキシカルボニル基など、反応性の高い官能基を有する重合体粒子は上記使用用途などにさらに有効な材料である。
【0004】
一般的に、このような粒子径が上記範囲の重合体粒子は、通常乳化重合方法または懸濁重合方法などの水系溶剤中で造粒することにより製造することができる。しかし、スクシンイミドオキシカルボニル基などの反応性が高く、水中で分解してしまうような官能基を有する重合体粒子を作製するには、スクシンイミドオキシカルボニル基を含有する重合性単量体を用いての通常の水中での乳化重合/懸濁重合では作製することは困難である。
【0005】
特許第3238736号では、スクシンイミドオキシカルボニル基を有する重合体粒子作製方法として、共重合成分に疎水性の高い重合性単量体を用いることで、水中で乳化重合により粒子を作製している。この方法によると疎水性の高い共重合成分により、スクシンイミドオキシカルボニル基が粒子内部に取りこまれることで、水による加水分解がいくらか防げる可能性があるが、すべての分解を防ぐことはできない。
【0006】
また、USP4070348のように、単量体成分と非水溶媒との混合物を非極性溶媒中で懸濁重合することによりスクシンイミドオキシカルボニル基を保持したままで粒子を作製する方法が提示されている。懸濁重合で造粒した場合には、目的の粒子径の粒子を粒度分布よく得ることは困難であり、従って粒度分布の狭い粒子を得るためには、分級操作が必要となり、得率が低下してしまう。また、単量体成分との混合に使用された非水溶媒の除去が必要となる。
【0007】
一方、他の製造方法として、スクシンイミドオキシカルボニル基に官能基化が可能な重合性単量体を乳化重合/懸濁重合により造粒した後、官能基をつける方法が挙げられるが、この方法では、造粒が仕込み通りの組成で収率よくできたとしても、後にスクシンイミドオキシカルボニル基をつける工程が必要となる。また、スクシンイミドオキシカルボニル基に官能基化が可能な重合性単量体が市販されていない場合は、単量体からの合成も行わなければならず、工程が多く容易ではない。
【0008】
このように、従来までは、スクシンイミドオキシカルボニル基など、反応性の高い官能基を有する非架橋の重合体粒子を簡易な方法で、粒度分布よくまた収率よく得るのは困難であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、反応性の高いスクシンイミドオキシカルボニル基を有する非架橋重合粒子を、簡易に、狭い粒度分布で収率良く得る非架橋重合粒子の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明は、
(1)側鎖にスクシンイミドオキシカルボニル基を有する非架橋重合体粒子の製造方法であって、
下記構造式(1)で表されるスクシンイミドオキシカルボニル基を有する重合性単量体(A)0.1〜100モル%と、重合性部位を単量体中に1つだけ有する重合性単量体(B)99.9〜0モル%と、を、前記重合性単量体(A)及び前記重合性単量体(B)とは可溶であり且つ前記非架橋重合体粒子とは不溶な非水系溶媒中において、高分子分散安定剤存在下、重合開始剤を用いて重合することを特徴とする非架橋重合体粒子の製造方法。
【0011】
【化2】
Figure 2004075823
【0012】
(2)前記構造式(1)で表されるスクシンイミドオキシカルボニル基を有する重合性単量体(A)が、N−アクリロキシスクシンイミド、又はN−メタクリロキシスクシンイミドであることを特徴とする前記(1)に記載の非架橋重合体粒子の製造方法。
【0013】
(3)前記非水系溶媒が、メタノールであることを特徴とする前記(1)に記載の非架橋重合体粒子の製造方法。
【0014】
(4)得られる非架橋重合体粒子の数平均粒子径が0.01〜50μmの範囲にあり、かつ数平均粒子径の変動係数が0.01〜30%であることを特徴とする前記(1)に記載の非架橋重合体粒子の製造方法。
【0015】
(5)得られる非架橋重合体粒子の数平均粒子径が0.01〜20μmの範囲にあり、かつ数平均粒子径の変動係数が0.01〜30%であることを特徴とする前記(1)に記載の非架橋重合体粒子。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、前記重合性単量体(A)としては、分子中に下記構造式(1)で表されるスクシンイミドオキシカルボニル基と、1つのラジカル重合可能な不飽和基とを有する単量体であれば特に限定はされないが、中でも、N−アクリロキシスクシンイミド又はN−メタクリロキシスクシンイミドはその製造が簡易であるため好ましい。
尚、前記重合性単量体(A)は1種単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
【0017】
【化3】
Figure 2004075823
【0018】
次に、前記重合性単量体(B)としては、分子中に重合性部位を1つ有する重合性単量体を用いることができる。この重合性単量体(B)は、分子中にラジカル重合可能な不飽和基(重合性部位)を1つ有する重合性単量体であれば特に制限はされないが、具体的には、例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、クロロスチレン、スチレンスルホン酸、t−ブトキシスチレン等のスチレン系単量体;アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル(以下、アクリルとメタクリルの両方を(メタ)アクリルという記載で表す。)、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸系単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル系単量体;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル系単量体;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系単量体;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル系単量体が挙げられる。
【0019】
これらの重合性単量体(B)の内、好ましくはメタクリル酸メチルが挙げられる。尚、前記重合性単量体(B)は単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。
【0020】
前記重合性単量体(A)と前記重合性単量体(B)との配合比率は、前記重合性単量体(A)が0.1〜100モル%で前記重合性単量体(B)が99.9〜0モル%であり、好ましくは前記重合性単量体(A)が0.1〜50モル%で前記重合性単量体(B)が99.9〜50モル%であり、特に好ましくは前記重合性単量体(A)が0.1〜20モル%で前記重合性単量体(B)が99.9〜80モル%である。
前記重合性単量体(A)及び/又は(B)として、2種以上の化合物を併用する場合、前記重合性単量体(A)と前記重合性単量体(B)との配合比率とは、各々の重合性単量体の総モル数の比率をいう。
【0021】
本発明において使用される高分子分散安定剤(以下、分散安定剤と略称する場合がある。)としては、高分子分散安定剤であればいずれも使用可能であるが、好ましくは重量平均分子量が10,000〜2,000,000の高分子の分散安定剤が使われる。具体例としては、ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセトアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸塩、ポリ(メタ)アクリル酸・ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸・ビニルエーテル共重合体、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ(メタ)アクリル酸・スチレン共重合体、ポリスチレンスルホン酸、さらに、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース類が挙げられる。
【0022】
この中でもポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアセトアミド、ポリビニルアルキルエーテル、ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリ酢酸ビニルが好ましい。
前記分散安定剤の添加量は、非水係溶媒の総量に対して0.1〜25質量%が好ましく、特に好ましくは0.5〜15質量%である。
【0023】
本発明においては、さらに各種の界面活性剤、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニルジスルホン酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤や、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤を添加することもできる。
前記界面活性剤の添加量は、非水係溶媒の総量に対して0〜25質量%が好ましく、特に、0〜15質量%が好ましい。
【0024】
また、さらに、酸化還元型化合物も添加することができる。使用される酸化還元型化合物としては、酸化還元性を有する化合物であればとくに限定されない。具体的な例としてはアスコルビン酸、イソアスコルビン酸、トコフェロール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシンが使われる。酸化還元型化合物の使用量は、重合性単量体の総量の100質量部に対して通常0〜10.0質量部、好ましくは0〜5.0質量部である。
【0025】
本発明において使用される重合開始剤としては、後記の溶媒(非水系溶媒)に溶解するラジカル開始剤であれば特に制限はない。それらの代表的な例としては、t−ブチルパーオキサイド、t−アミルパーオキサイド、クミルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、プロピオニルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、シクロヘキシルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーアセテート、t−ブチルパーベンゾエート等の過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−プロピオンアミド〕等のアゾ化合物等が挙げられる。
これら重合開始剤は、重合性単量体の総量の100質量部に対して通常0.01〜50質量部、好ましくは0.1〜10質量部が使用される。
【0026】
本発明において用いられる非水系溶媒としては、一般に前記重合性単量体は可溶であり生成する前記非架橋重合体粒子は不溶である溶媒が使用される。前記非水系溶媒としては、例えば炭素数1〜6のアルコール類、ケトン類、エステル類あるいはセロソルブ類等が挙げられる。
炭素数1〜6のアルコール類としては、メタノール、エタノール、iso−プロピルアルコール、n−プロピルアルコール、iso−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、iso−アミルアルコール、sec−アミルアルコールまたはtert−アミルアルコールなどのアルコール類が例示される。
また、ケトン類としてはアセトン、メチルエチルケトン等が、エステル類としては酢酸エチル、酢酸ブチル等が例示される。さらに、セロソルブ類としては、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブまたはブチルセロソルブ等が挙げられる。
この中でも、好ましくはメタノール、エタノール、iso−プロピルアルコール、n−プロピルアルコール、が用いられ、特に好ましくはメタノールである。
本発明における重合反応においては、前記非水系溶媒は1種単独でも2種以上を併用しても良い。2種以上を併用する場合、アルコール類とセロソルブ類との組合せは、一つの好ましい例として挙げられる。
【0027】
前記非架橋重合体粒子は、前記非水系溶媒中、前記重合開始剤を用い前記高分子分散安定剤の存在下で、前記重合性単量体を重合させることにより製造される。重合は当初、重合性単量体が溶媒に溶けた溶液中で進行するが、重合の進行に伴い生成した非架橋重合体粒子が溶媒から析出してくる。
重合時の温度は、一般に20〜120℃、好ましくは50〜100℃の範囲で行われる。重合反応の系中に酸素が多量に存在すると重合反応が影響を受け、再現性よく一定の微球状の重合体粒子を得ることが出来なくなる。従って、重合系内は窒素ガス等の不活性ガスによりできるだけ充分置換し、重合原料等も不活性ガス雰囲気下で取り扱うことが好ましい。
【0028】
以上述べた重合条件により、スクシンイミドオキシカルボニル基を含有し、粒子形状が真球で粒度分布が極めて狭い球状共重合体が収率良く得られる。得られる非架橋重合体粒子の粒子特性は、数平均粒子径が通常0.01〜50μm、好ましくは0.01〜20μmであり、かつ、粒度分布の指標である平均粒子径の変動係数が0.01〜30%である。好ましくは変動係数が0.1%〜10%、さらに好ましくは0.5%〜5%である。
【0029】
ここで、粒度分布の指標である数平均粒子径の変動係数とは、以下により定義される。コールターカウンターにより得られた粒子径及び数平均粒子径の粒子径データに基づき、標準偏差を求める。この標準偏差(μm)は長さの単位を持っており、数平均粒子径の大小によってその値も影響を受けるので、標準偏差を数平均粒子径で除して100倍する。このように得られた無次元の値を、数平均粒子径の変動係数(%)とする。
【0030】
本発明により得られる重合体粒子は、液晶表示パネルのスペーサー、標準粒子、抗原抗体反応検査用の診断薬粒子、触媒用粒子、コンビナトリアルケミストリー用粒子、電子写真用トナー、クロマトグラフィー用添加剤、化粧用添加材、コーティング剤等の各種用途に好適に使用できる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示すが、これらは説明のための例示であり、下記実施例によって何等制限されるものではない。
【0032】
なお、実施例における各測定値は以下のようにして求めた。
(1)粒子径及び数平均粒子径の測定:コールターカウンターにより測定を行った。
(2)標準偏差及び変動係数の算出:上記で得られた粒子径データを基に粒度分布の指標である標準偏差(μm)を求めた。さらに、標準偏差を数平均粒子径で除して100倍することにより無次元の変動係数(%)を算出した。
(3)重合体粒子組成の分析 : 組成はH NMR(300MHz、Varian製)により分析した。測定溶媒はCDClを使用した。
【0033】
(実施例1)
反応容器として、容量300mlのパイレックス(R)ガラス製セパラブル型の四つ口フラスコを用い、反応容器には、窒素ガスの排気管を上部に備えた冷却管及び窒素ガス導入管を装備した。撹拌はテフロン(R)コーティングされた鉄製の撹拌子と電磁式の外部撹拌機を用い、反応容器はオイルバス内に設置した。
【0034】
高分子分散安定剤である、分子量(Mw)360,000のポリビニルピロリドン(PVP)が2.2w%入ったメタノール溶液75gを窒素置換した反応容器内に加えた。次いで減圧蒸留により精製したメチルメタクリレート(MMA)21g(90モル%)、N−アクリロキシスクシンイミド(AS)4.0g(10モル%)、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.25gを順次加えた。撹拌下に窒素ガス導入管を通して2時間窒素ガスを液相に吹込んで溶存する酸素を除去した後、液相への窒素ガス導入管を気相用の窒素ガス導入管に変え、窒素ガスを吹込みながら反応温度55℃で16時間反応を続けた。
その結果、91重量%の収率で数平均粒子径6.1μmの重合体粒子を得た。この重合体粒子の粒度分布の指標である標準偏差及び変動係数は、それぞれ1.3μm及び23%であった。また、得られた重合体粒子の光学顕微鏡による写真を図1に、粒度分布を図2に示した。図1において横軸は粒子径(μm)であり、縦軸は頻度(%)である。H NMRによる組成分析の結果、MMAとASとの組成比は仕込みモル比通り90:10であった。
【0035】
(実施例2)
実施例1において、N−アクリロキシスクシンイミドの代わりに、N−メタクリロキシスクシンイミド(MS)2.3g(10モル%)、開始剤のアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を1.3gを加えて60℃で反応させた以外は、実施例1と同様にして重合体粒子を作製した。
その結果、91重量%の収率で数平均粒子径7.8μmの重合体粒子を得た。この重合体粒子の粒度分布の指標である標準偏差及び変動係数は、それぞれ1.6μm及び22%であった。H NMRによる組成分析の結果、MMAとMSの組成比は仕込みモル比通り90:10であった。
【0036】
(比較例1)
ステンレスカップ500mlに1wt%ポリビニールアルコール溶液100g、メチルメタクリレート(MMA)21g(90モル%)、N−アクリロキシスクシンイミド(AS)4.0g(10モル%)、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.25gを入れ、ホモジナイザーで10000回転で3分乳化した。容量300mlのパイレックス(R)ガラス製セパラブル型の四つ口フラスコに乳化溶液を移し入れ、撹拌下に窒素ガス導入管を通して2時間窒素ガスを液相に吹込んで溶存する酸素を除去した後、液相への窒素ガス導入管を気相用の窒素ガス導入管に変え、窒素ガスを吹込みながら反応温度60℃で16時間反応を続けた。
【0037】
その結果、75重量%の収率で数平均粒子径2.2μmの多分散の重合体粒子を得た。この重合体粒子の粒度分布の指標である標準偏差及び変動係数は、それぞれ8.6μm及び115%であった。H NMRによる組成分析の結果、重合体粒子中にASは入ってなく、MMAのみが重合してできた粒子であることが分かった。
【0038】
これら実施例から、1段の重合工程でスクシンイミドオキシカルボニル基を有する粒度分布の狭い非架橋球状共重合体が高収率で得られることがわかる。
【0039】
以上、本発明によれば、反応性の高いスクシンイミドオキシカルボニル基を有する非架橋重合粒子を、簡易に、狭い粒度分布で収率良く得る非架橋重合粒子の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において得られた重合体粒子の光学顕微鏡写真を示す図である。
【図2】実施例1において得られた重合体粒子の粒径分布を示す図である。

Claims (5)

  1. 側鎖に、下記構造式(1)で表されるスクシンイミドオキシカルボニル基を有する非架橋重合体粒子の製造方法であって、
    下記構造式(1)で表されるスクシンイミドオキシカルボニル基を有する重合性単量体(A)0.1〜100モル%と、重合性部位を単量体中に1つだけ有する重合性単量体(B)99.9〜0モル%と、を、前記重合性単量体(A)及び前記重合性単量体(B)とは可溶であり且つ前記非架橋重合体粒子とは不溶な非水系溶媒中において、高分子分散安定剤存在下、重合開始剤を用いて重合することを特徴とする非架橋重合体粒子の製造方法。
    Figure 2004075823
  2. 前記構造式(1)で表されるスクシンイミドオキシカルボニル基を有する重合性単量体(A)が、N−アクリロキシスクシンイミド、又はN−メタクリロキシスクシンイミドであることを特徴とする請求項1に記載の非架橋重合体粒子の製造方法。
  3. 前記非水系溶媒が、メタノールであることを特徴とする請求項1に記載の非架橋重合体粒子の製造方法。
  4. 得られる非架橋重合体粒子の数平均粒子径が0.01〜50μmの範囲にあり、かつ数平均粒子径の変動係数が0.01〜30%であることを特徴とする請求項1に記載の非架橋重合体粒子の製造方法。
  5. 得られる非架橋重合体粒子の数平均粒子径が0.01〜20μmの範囲にあり、かつ数平均粒子径の変動係数が0.01〜30%であることを特徴とする請求項1に記載の非架橋重合体粒子。
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