JP2004068686A - エンジントルク制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動変速機への入力トルクの制御を精度よく行う。
【解決手段】トルクダウン量算出部300に、スロットル開度(TVO)、エンジン回転数(Ne)が入力され、入力された値を基にトルクダウン量ΔTeが算出される。一方イナーシャ補正量算出部301は、各部のイナーシャ補正量(イナーシャ放出トルク)の算出を行い、またフリクション補正量算出部302は、ベルトCVTによるフリクション補正量(フリクション放出トルク)の算出を行う。トルクダウン量補正部303では、算出された補正量を基にトルクダウン量ΔTeの補正を行い、エンジントルク制御部304においてエンジントルクの制御を行う。このように、各部のイナーシャやフリクション放出トルクを考慮してエンジンのトルク制御が行われるので、精度よく自動変速機への入力トルクの上限を、自動変速機の許容入力トルクの値に制御することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】トルクダウン量算出部300に、スロットル開度(TVO)、エンジン回転数(Ne)が入力され、入力された値を基にトルクダウン量ΔTeが算出される。一方イナーシャ補正量算出部301は、各部のイナーシャ補正量(イナーシャ放出トルク)の算出を行い、またフリクション補正量算出部302は、ベルトCVTによるフリクション補正量(フリクション放出トルク)の算出を行う。トルクダウン量補正部303では、算出された補正量を基にトルクダウン量ΔTeの補正を行い、エンジントルク制御部304においてエンジントルクの制御を行う。このように、各部のイナーシャやフリクション放出トルクを考慮してエンジンのトルク制御が行われるので、精度よく自動変速機への入力トルクの上限を、自動変速機の許容入力トルクの値に制御することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トルクコンバータを備えた自動変速機におけるエンジントルク制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に搭載される自動変速機としてVベルト式無段変速機(以下、ベルトCVT)がある。このベルトCVTでは、溝幅を油圧に基づいて可変制御されるプライマリプーリとセカンダリプーリでVベルトを挟持し、その接触摩擦力によって動力の伝達を行っている。
このようなVベルト式無段変速機として特開平11−37237号公報で開示されたようなものがある。これは、入力トルクと変速比に応じてプーリの推力を求め、この推力をセカンダリプーリおよびプライマリプーリの受圧面積などの所定値に基づいて油圧に換算し、この油圧を目標ライン圧として変速機構に供給するものである。
【0003】
またこのベルトCVTでは、エンジンとベルトCVTの変速機構部との間にトルクコンバータを備え、エンジンから入力されるトルクの増幅等を行い、変速機構部へのトルク伝達を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のトルクコンバータを備えたベルトCVTにあっては、トルクコンバータによってエンジン出力トルクの増幅が行われ、変速機構部へのトルク伝達が行われているが、トルク増幅が行われたことによって、ベルトCVTの許容入力トルクの限界値を超える過大なトルクがベルトCVTの変速機構部へ入力されることがないように、エンジンの出力トルクを抑えるトルクダウン制御を行っていた。このトルクダウン制御によるトルクダウン量は、スロットル開度とエンジン回転数より求められ、エンジン回転数が高くなるにつれてトルクダウン量を小さく、またスロットル開度が大きいときにトルクダウン量が大きくなるように設定されていた。
【0005】
しかしながら、エンジンやベルトCVTの回転イナーシャによるトルク放出が発生するため、スロットル開度とエンジン回転数より求めたトルクダウン量に回転イナーシャによるトルク放出分を吸収するマージンを含めなければならなかった。このようにトルク放出を吸収するためのマージンが必要なため、トルクダウン量を大きく設定しなければならず、ストール発進時や限界登坂時等の動力性能を損なうといった問題があった。
【0006】
そこで本発明はこのような従来の問題点に鑑み、エンジントルクダウン制御により、必要以上にエンジンの出力トルクが抑えられることがないエンジントルク制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トルクコンバータと変速機構部とで構成される自動変速機と、トルクコンバータの入力軸に接続されたエンジンと、該エンジンの出力トルクの制御を行うエンジントルク制御部と、エンジンまたは自動変速機のうち少なくともいずれか一方の放出トルクの算出を行う放出トルク算出手段を備え、エンジン制御部は、放出トルク算出手段より算出された放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うものとした。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジントルク制御部が、放出トルク算出手段によって算出された放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うので、自動変速機への入力トルクが自動変速機の許容入力トルクを超えないようにエンジンのトルクダウンを行う際に、トルクダウン後の実際の自動変速機への入力トルク値を精度よく許容入力トルク値に近づけることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は、本発明をベルトCVTに適用した概略構成を示し、図2は油圧コントロールユニットおよびCVTコントロールユニットの概略構成を示す。
図1において、図示しない前後進切り替え機構を備えた変速機構部5、および図示しないロックアップクラッチを備えたトルクコンバータ2より構成されるベルトCVT3がエンジン1に連結される。変速機構部5は一対の可変プーリとして入力軸側のプライマリプーリ10、出力軸13に連結されたセカンダリプーリ11を備え、これら一対の可変プーリ10、11はVベルト12によって連結されている。なお、出力軸13はアイドラギア14およびドライブシャフトを介してディファレンシャル6に連結される。
【0010】
変速機構部5の変速比やVベルト12の接触摩擦力は、CVTコントロールユニット20からの指令に応じて作動する油圧コントロールユニット100によって制御される。またCVTコントロールユニット20はエンジン1を制御するエンジンコントロールユニット(以下、ECU)21に接続され、互いに情報交換を行っている。CVTコントロールユニット20はECU21からの入力トルク情報、スロットル開度センサ24からのスロットル開度(TVO)などから変速比や接触摩擦力を決定する。またECU21には、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ15が接続され、CVTコントロールユニット20にはトルクコンバータ2の出力軸の回転数を検出するタービンセンサ16が接続されている。
【0011】
変速機構部5のプライマリプーリ10は、入力軸と一体となって回転する固定円錐板10bと、固定円錐板10bとの対向位置に配置されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、プライマリプーリシリンダ室10cへ作用する油圧(以下、プライマリ圧)に応じて軸方向へ変位可能な可動円錐板10aから構成されている。
セカンダリプーリ11は、出力軸13と一体となって回転する固定円錐板11bと、固定円錐板11bとの対向位置に配置されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、セカンダリプーリシリンダ室11cへ作用する油圧(以下、セカンダリ圧)に応じて軸方向に変位可能な可動円錐板11aから構成される。
プライマリプーリシリンダ室10cとセカンダリプーリシリンダ室11cは、等しい受圧面積に設定されている。
【0012】
エンジン1から入力された入力トルクは、トルクコンバータ2を介して変速機構部5に入力され、プライマリプーリ10からVベルト12を介してセカンダリプーリ11へ伝達される。プライマリプーリ10の可動円錐板10aおよびセカンダリプーリ11の可動円錐板11aを軸方向へ変位させて、Vベルト12と各プーリ10、11との接触半径を変化させることにより、プライマリプーリ10とセカンダリプーリ11との変速比を連続的に変化させることができる。
【0013】
図2に示すように、油圧コントロールユニット100は、ライン圧を制御する調圧弁60とプライマリプーリシリンダ室10cへのプライマリ(Pri)圧を制御する変速制御弁30と、セカンダリプーリシリンダ室11cへのセカンダリ(Sec)圧を制御する減圧弁61を主体に構成される。
変速制御弁30はメカニカルフィードバック機構を構成するサーボリンク50に連結され、サーボリンク50の一端に連結されたステップモータ40によって駆動されるとともに、サーボリンク50の他端に連結したプライマリプーリ10の可動円錐板10aから溝幅、すなわち実変速比のフィードバックを受ける。
【0014】
ライン圧制御系は、油圧ポンプ80からの圧油を調圧するソレノイド59を備えた調圧弁60で構成され、CVTコントロールユニット20からの指令(例えば、デューティ信号など)によって運転状態に応じて所定のライン圧に調圧する。ライン圧は、プライマリ圧を制御する変速制御弁30と、セカンダリ圧を制御するソレノイド62を備えた減圧弁61にそれぞれ供給される。またライン圧の油圧の検出を行うライン圧センサ29がCVTコントロールユニット20に接続されている。
【0015】
プライマリプーリ10とセカンダリプーリ11の変速比は、CVTコントロールユニット20からの変速指令信号に応じて駆動されるステップモータ40によって制御され、ステップモータ40に応動するサーボリンク50の変位に応じて変速制御弁30のスプール31が駆動され、変速制御弁30に供給されたライン圧を調圧したプライマリ圧をプライマリプーリ10へ供給し、溝幅が可変制御されて所定の変速比に設定される。
なお、変速制御弁30は、スプール31の変位によってプライマリプーリシリンダ室10cへの油圧の給排を行って、ステップモータ40の駆動位置で指令された目標変速比となるようにプライマリ圧を調整し、実際に変速が終了するとサーボリンク50からの変位を受けてスプール31を閉弁する。
【0016】
ここで、CVTコントロールユニット20は、図1において変速機構部5のプライマリプーリ10の回転数を検出するプライマリプーリ速度センサ26、セカンダリプーリ11の回転速度(または車速)を検出するセカンダリプーリ速度センサ27、セカンダリプーリのセカンダリプーリシリンダ室11cに作用するセカンダリ圧を検出するセカンダリ圧センサ28からの信号と、インヒビタースイッチ23からのレンジ信号と、運転者が操作することによって開閉するスロットルの開度を検出するスロットル開度センサ24からのスロットル開度(TVO)と、温度センサ25によって検出される変速機構部5の油温とを読み込んで変速比やVベルト12の接触摩擦力を可変制御する。
【0017】
CVTコントロールユニット20は、車速やスロットル開度に応じて目標変速比を決定し、ステップモータ40を駆動して実変速比を目標変速比へ向けて制御する変速制御部201と、入力トルクや変速比、油温などに応じてプライマリプーリ10とセカンダリプーリ11の推力(接触摩擦力)を算出し、算出された推力を油圧に換算するプーリ圧制御部202から構成される。
【0018】
プーリ圧制御部202は、入力トルク情報、プライマリプーリ回転速度とセカンダリプーリ回転速度とに基づく変速比、油温からライン圧の目標値を決定し、調圧弁60のソレノイド59を駆動することでライン圧の制御を行い、またセカンダリ圧の目標値を決定して油圧センサ28の検出値と目標値に応じて減圧弁61のソレノイド62を駆動してフィードバック制御(閉ループ制御)によりセカンダリ圧を制御する。
【0019】
次に図3および図4を用いて、エンジンコントロールユニットが行うエンジントルク制御について説明する。
図3はトルクダウン量の算出の流れを示すブロック図であり、図4はエンジントルク制御による変速機構部への入力トルクの様子を示す図である。
トルクダウン量算出部300に、スロットル開度(TVO)、エンジン回転数(Ne)が入力され、入力された値を基にトルクダウン量ΔTeが算出される。このトルクダウン量ΔTeは、上記従来例と同様にエンジン回転数が高くなるにつれてトルクダウン量を小さく、またスロットル開度が大きいときにトルクダウン量が大きくなるように設定する。
【0020】
一方イナーシャ補正量算出部301では、エンジン1やベルトCVT3によるイナーシャ補正量(イナーシャ放出トルク)の算出を行い、またフリクション補正量算出部302では、ベルトCVT3によるフリクション補正量(フリクション放出トルク)の算出を行う。
【0021】
イナーシャ補正量算出部301では、エンジン1の出力軸のイナーシャを考慮したエンジンイナーシャ補正量Tleと、変速機構部5の入力軸側のイナーシャを考慮したT/Mイナーシャ補正量Tpを算出する。
エンジンイナーシャ補正量Tleは、エンジンイナーシャleとエンジン回転数センサ15からのエンジン回転数より算出したエンジン出力軸の角加速度ω´eとを用いて
Tle=le×ω´e (1)
より算出される。
同様に、T/Mイナーシャ補正量Tpは、変速機構部5の入力軸のイナーシャIpと、タービンセンサ16からのタービン回転数より算出した変速機構部5の入力軸の角加速度ω´pとを用いて、
Tp=lp×ω´p (2)
より算出される。
【0022】
フリクション補正量算出部302では、変速機構部5の各プーリ10、11とVベルト12との接触摩擦力を考慮した圧力フリクション補正量Tfp、および変速機構部5の入力軸の回転によるフリクションを考慮した回転フリクション補正量Tfnを算出する。各プーリ10、11とVベルト12との接触摩擦力は各プーリ10、11に供給される油圧に応じて変化する。よって圧力フリクション補正量Tfpは、各プーリ10、11に供給される油圧を基に算出することができる。
【0023】
圧力フリクション補正量Tfpは、α、aを定数、Pを圧力(ここでは、ライン圧センサ29で検出されたライン圧)として、
Tfp=α×P+a (3)
により算出される。
また回転フリクション補正量Tfnは、β、bを定数、Nをタービンセンサ16で検出される変速機構部5の入力軸の回転数として、
Tfn=β×N+b (4)
により算出される。
【0024】
トルクダウン量補正部303では、イナーシャ補正量算出部301およびフリクション補正量算出部302において式(1)〜(4)より算出された各補正量を用いて、トルクダウン量算出部300で算出されたトルクダウン量ΔTeの補正を行い、ファイナルトルクダウン量ΔTe’を算出する。このファイナルトルクダウン量ΔTe’は、次式により算出される。
ΔTe’=ΔTe−Tle−(Tp+Tfp+Tfn)/t (5)
ここで、tはトルクコンバータ2の入力側と出力側でのトルク比である。Tp、Tfp、Tfnを算出するための基となる変速機構部5とエンジン1との間にはトルクコンバータ2が備えられているので、Tp、Tfp、Tfnの値をエンジン1側のトルクダウン量に反映させるためにTp、Tfp、Tfnの値をトルク比tで割る。
【0025】
エンジントルク制御部(ENGトルク制御部)304では、トルクダウン量補正部303で算出されたファイナルトルクダウン量ΔTe’を基にエンジンのトルク制御を行う。
図4に、平地全開発進時のエンジンのトルク制御によるトルクコンバータへの入力トルクとトルクコンバータの出力回転数(Nt)との関係を示す。トルクコンバータへの入力トルクが変速機構部の許容入力トルクを超える領域において、各部のイナーシャやフリクション放出トルクを考慮してエンジンのトルク制御が行われるので、精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0026】
本実施例において、イナーシャ補正量算出部301およびフリクション補正量算出部302が、本発明における放出トルク算出手段を構成する。イナーシャ補正量算出部301が本発明におけるイナーシャ放出トルク算出手段を構成し、フリクション補正量算出部302が本発明におけるフリクション放出トルク算出手段を構成する。またエンジン回転数センサ15が本発明におけるエンジン回転数検出手段を構成し、タービンセンサ16が本発明における回転数検出手段を構成する。さらにライン圧センサ29が本発明におけるライン圧検出手段を構成する。
【0027】
本実施例は以上のように構成され、エンジンのトルク制御の際に、エンジン1や変速機構部5のイナーシャやフリクションによる放出トルク分を、イナーシャ放出トルク算出手段としてのイナーシャ補正量算出部301、およびフリクション放出トルク算出手段としてのフリクション補正量算出部302によって算出し、エンジントルク制御部が算出された放出トルクに応じてエンジンのトルクダウン量を算出し、エンジンのトルク制御を行うことにより、精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0028】
これにより、従来はイナーシャとフリクションによるトルク放出分をマージン量として設定していたことにより、図4に破線で示すように変速機構部5への入力トルクが許容入力トルクの値よりも下がりすぎてしまっていたが、エンジン1や変速機構部5の各状態におけるイナーシャとフリクションによるトルク放出分を考慮してエンジンのトルクダウン量を設定したので、変速機構部5への入力トルクを精度よく許容入力トルクの値に設定することができる。
【0029】
よって従来に比べ変速機構部5への入力トルクが向上することにより、車両の動力性能の向上を図ることができる。
さらに、動力性能の向上によりエンジントルクの割りに、小型で安い自動変速機を用いることができる。
またエンジントルクの制御、すなわち変速機構部5への入力トルク制御の精度が向上したことにより、自動変速機のクラッチやベルト滑りがなくなり、部材の耐久性や耐力性が向上して高い信頼性を持たせることができる。
【0030】
回転数検出手段としてのタービンセンサ16によって検出された回転数より、イナーシャ放出トルク算出手段としてのイナーシャ補正量算出部301によって変速機構部5の入力軸側のイナーシャ放出トルクを算出し、エンジントルク制御部が算出されたイナーシャ放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0031】
また、エンジン回転数検出手段としてのエンジン回転数センサ15によって検出されたエンジン回転数より、イナーシャ放出トルク算出手段としてのイナーシャ補正量算出部301によって、エンジンの回転によるイナーシャ放出トルクを算出し、エンジントルク制御部が算出されたイナーシャ放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0032】
さらに、回転数検出手段としてのタービンセンサ16によって検出された変速機構部5の入力軸の回転数より、フリクション放出トルク算出手段としてのフリクション補正量算出部302によって、変速機構部5の入力軸の回転によるフリクション放出トルクを算出し、エンジントルク制御部が算出されたフリクション放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0033】
ライン圧検出手段としてのライン圧センサ29によって検出されたライン圧より、フリクション放出トルク算出手段としてのフリクション補正量算出部302によって、プライマリプーリ10およびセカンダリプーリ11と、Vベルト12との接触摩擦力に応じたフリクション放出トルクの算出を行い、エンジントルク制御部が算出されたフリクション放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0034】
なお、本発明をVベルト式無段変速機に適用した例を示したがこれに限定されずトルクコンバータを用いた多板式自動変速機等に適用してもよい。
また本発明は上記構成に限定されず、エンジン回転数をエンジン回転数センサ15を用いて検出するものとしたが、エンジンの制御を行うECU21によってエンジン回転数の算出を行ってもよい。
【0035】
さらに、変速機構部5の出力軸側や、他の部材のイナーシャおよびフリクション放出トルクの算出を行い、トルクダウン量ΔTeの補正を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
また本実施例においてエンジンのトルクダウン量を算出したが、エンジントルクの制御値の算出を行うようにしてもよい。この際、イナーシャ補正量算出部301およびフリクション補正量算出部302より算出された補正量を、算出されたエンジントルク制御値に加算して補正を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例を示す図である。
【図2】油圧コントロールユニットとCVTコントロールユニットの概略構成を示す図である。
【図3】トルクダウン量の算出の流れを示すブロック図である。
【図4】変速機構部への入力トルクの値を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 トルクコンバータ
5 変速機構部
15 エンジン回転数センサ
16 タービンセンサ
20 CVTコントロールユニット
21 エンジンコントロールユニット
29 ライン圧センサ
301 イナーシャ補正量算出部
302 フリクション補正量算出部
303 トルクダウン量補正部
304 エンジントルク制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、トルクコンバータを備えた自動変速機におけるエンジントルク制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に搭載される自動変速機としてVベルト式無段変速機(以下、ベルトCVT)がある。このベルトCVTでは、溝幅を油圧に基づいて可変制御されるプライマリプーリとセカンダリプーリでVベルトを挟持し、その接触摩擦力によって動力の伝達を行っている。
このようなVベルト式無段変速機として特開平11−37237号公報で開示されたようなものがある。これは、入力トルクと変速比に応じてプーリの推力を求め、この推力をセカンダリプーリおよびプライマリプーリの受圧面積などの所定値に基づいて油圧に換算し、この油圧を目標ライン圧として変速機構に供給するものである。
【0003】
またこのベルトCVTでは、エンジンとベルトCVTの変速機構部との間にトルクコンバータを備え、エンジンから入力されるトルクの増幅等を行い、変速機構部へのトルク伝達を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来のトルクコンバータを備えたベルトCVTにあっては、トルクコンバータによってエンジン出力トルクの増幅が行われ、変速機構部へのトルク伝達が行われているが、トルク増幅が行われたことによって、ベルトCVTの許容入力トルクの限界値を超える過大なトルクがベルトCVTの変速機構部へ入力されることがないように、エンジンの出力トルクを抑えるトルクダウン制御を行っていた。このトルクダウン制御によるトルクダウン量は、スロットル開度とエンジン回転数より求められ、エンジン回転数が高くなるにつれてトルクダウン量を小さく、またスロットル開度が大きいときにトルクダウン量が大きくなるように設定されていた。
【0005】
しかしながら、エンジンやベルトCVTの回転イナーシャによるトルク放出が発生するため、スロットル開度とエンジン回転数より求めたトルクダウン量に回転イナーシャによるトルク放出分を吸収するマージンを含めなければならなかった。このようにトルク放出を吸収するためのマージンが必要なため、トルクダウン量を大きく設定しなければならず、ストール発進時や限界登坂時等の動力性能を損なうといった問題があった。
【0006】
そこで本発明はこのような従来の問題点に鑑み、エンジントルクダウン制御により、必要以上にエンジンの出力トルクが抑えられることがないエンジントルク制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トルクコンバータと変速機構部とで構成される自動変速機と、トルクコンバータの入力軸に接続されたエンジンと、該エンジンの出力トルクの制御を行うエンジントルク制御部と、エンジンまたは自動変速機のうち少なくともいずれか一方の放出トルクの算出を行う放出トルク算出手段を備え、エンジン制御部は、放出トルク算出手段より算出された放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うものとした。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジントルク制御部が、放出トルク算出手段によって算出された放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うので、自動変速機への入力トルクが自動変速機の許容入力トルクを超えないようにエンジンのトルクダウンを行う際に、トルクダウン後の実際の自動変速機への入力トルク値を精度よく許容入力トルク値に近づけることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は、本発明をベルトCVTに適用した概略構成を示し、図2は油圧コントロールユニットおよびCVTコントロールユニットの概略構成を示す。
図1において、図示しない前後進切り替え機構を備えた変速機構部5、および図示しないロックアップクラッチを備えたトルクコンバータ2より構成されるベルトCVT3がエンジン1に連結される。変速機構部5は一対の可変プーリとして入力軸側のプライマリプーリ10、出力軸13に連結されたセカンダリプーリ11を備え、これら一対の可変プーリ10、11はVベルト12によって連結されている。なお、出力軸13はアイドラギア14およびドライブシャフトを介してディファレンシャル6に連結される。
【0010】
変速機構部5の変速比やVベルト12の接触摩擦力は、CVTコントロールユニット20からの指令に応じて作動する油圧コントロールユニット100によって制御される。またCVTコントロールユニット20はエンジン1を制御するエンジンコントロールユニット(以下、ECU)21に接続され、互いに情報交換を行っている。CVTコントロールユニット20はECU21からの入力トルク情報、スロットル開度センサ24からのスロットル開度(TVO)などから変速比や接触摩擦力を決定する。またECU21には、エンジン1の回転数を検出するエンジン回転数センサ15が接続され、CVTコントロールユニット20にはトルクコンバータ2の出力軸の回転数を検出するタービンセンサ16が接続されている。
【0011】
変速機構部5のプライマリプーリ10は、入力軸と一体となって回転する固定円錐板10bと、固定円錐板10bとの対向位置に配置されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、プライマリプーリシリンダ室10cへ作用する油圧(以下、プライマリ圧)に応じて軸方向へ変位可能な可動円錐板10aから構成されている。
セカンダリプーリ11は、出力軸13と一体となって回転する固定円錐板11bと、固定円錐板11bとの対向位置に配置されてV字状のプーリ溝を形成するとともに、セカンダリプーリシリンダ室11cへ作用する油圧(以下、セカンダリ圧)に応じて軸方向に変位可能な可動円錐板11aから構成される。
プライマリプーリシリンダ室10cとセカンダリプーリシリンダ室11cは、等しい受圧面積に設定されている。
【0012】
エンジン1から入力された入力トルクは、トルクコンバータ2を介して変速機構部5に入力され、プライマリプーリ10からVベルト12を介してセカンダリプーリ11へ伝達される。プライマリプーリ10の可動円錐板10aおよびセカンダリプーリ11の可動円錐板11aを軸方向へ変位させて、Vベルト12と各プーリ10、11との接触半径を変化させることにより、プライマリプーリ10とセカンダリプーリ11との変速比を連続的に変化させることができる。
【0013】
図2に示すように、油圧コントロールユニット100は、ライン圧を制御する調圧弁60とプライマリプーリシリンダ室10cへのプライマリ(Pri)圧を制御する変速制御弁30と、セカンダリプーリシリンダ室11cへのセカンダリ(Sec)圧を制御する減圧弁61を主体に構成される。
変速制御弁30はメカニカルフィードバック機構を構成するサーボリンク50に連結され、サーボリンク50の一端に連結されたステップモータ40によって駆動されるとともに、サーボリンク50の他端に連結したプライマリプーリ10の可動円錐板10aから溝幅、すなわち実変速比のフィードバックを受ける。
【0014】
ライン圧制御系は、油圧ポンプ80からの圧油を調圧するソレノイド59を備えた調圧弁60で構成され、CVTコントロールユニット20からの指令(例えば、デューティ信号など)によって運転状態に応じて所定のライン圧に調圧する。ライン圧は、プライマリ圧を制御する変速制御弁30と、セカンダリ圧を制御するソレノイド62を備えた減圧弁61にそれぞれ供給される。またライン圧の油圧の検出を行うライン圧センサ29がCVTコントロールユニット20に接続されている。
【0015】
プライマリプーリ10とセカンダリプーリ11の変速比は、CVTコントロールユニット20からの変速指令信号に応じて駆動されるステップモータ40によって制御され、ステップモータ40に応動するサーボリンク50の変位に応じて変速制御弁30のスプール31が駆動され、変速制御弁30に供給されたライン圧を調圧したプライマリ圧をプライマリプーリ10へ供給し、溝幅が可変制御されて所定の変速比に設定される。
なお、変速制御弁30は、スプール31の変位によってプライマリプーリシリンダ室10cへの油圧の給排を行って、ステップモータ40の駆動位置で指令された目標変速比となるようにプライマリ圧を調整し、実際に変速が終了するとサーボリンク50からの変位を受けてスプール31を閉弁する。
【0016】
ここで、CVTコントロールユニット20は、図1において変速機構部5のプライマリプーリ10の回転数を検出するプライマリプーリ速度センサ26、セカンダリプーリ11の回転速度(または車速)を検出するセカンダリプーリ速度センサ27、セカンダリプーリのセカンダリプーリシリンダ室11cに作用するセカンダリ圧を検出するセカンダリ圧センサ28からの信号と、インヒビタースイッチ23からのレンジ信号と、運転者が操作することによって開閉するスロットルの開度を検出するスロットル開度センサ24からのスロットル開度(TVO)と、温度センサ25によって検出される変速機構部5の油温とを読み込んで変速比やVベルト12の接触摩擦力を可変制御する。
【0017】
CVTコントロールユニット20は、車速やスロットル開度に応じて目標変速比を決定し、ステップモータ40を駆動して実変速比を目標変速比へ向けて制御する変速制御部201と、入力トルクや変速比、油温などに応じてプライマリプーリ10とセカンダリプーリ11の推力(接触摩擦力)を算出し、算出された推力を油圧に換算するプーリ圧制御部202から構成される。
【0018】
プーリ圧制御部202は、入力トルク情報、プライマリプーリ回転速度とセカンダリプーリ回転速度とに基づく変速比、油温からライン圧の目標値を決定し、調圧弁60のソレノイド59を駆動することでライン圧の制御を行い、またセカンダリ圧の目標値を決定して油圧センサ28の検出値と目標値に応じて減圧弁61のソレノイド62を駆動してフィードバック制御(閉ループ制御)によりセカンダリ圧を制御する。
【0019】
次に図3および図4を用いて、エンジンコントロールユニットが行うエンジントルク制御について説明する。
図3はトルクダウン量の算出の流れを示すブロック図であり、図4はエンジントルク制御による変速機構部への入力トルクの様子を示す図である。
トルクダウン量算出部300に、スロットル開度(TVO)、エンジン回転数(Ne)が入力され、入力された値を基にトルクダウン量ΔTeが算出される。このトルクダウン量ΔTeは、上記従来例と同様にエンジン回転数が高くなるにつれてトルクダウン量を小さく、またスロットル開度が大きいときにトルクダウン量が大きくなるように設定する。
【0020】
一方イナーシャ補正量算出部301では、エンジン1やベルトCVT3によるイナーシャ補正量(イナーシャ放出トルク)の算出を行い、またフリクション補正量算出部302では、ベルトCVT3によるフリクション補正量(フリクション放出トルク)の算出を行う。
【0021】
イナーシャ補正量算出部301では、エンジン1の出力軸のイナーシャを考慮したエンジンイナーシャ補正量Tleと、変速機構部5の入力軸側のイナーシャを考慮したT/Mイナーシャ補正量Tpを算出する。
エンジンイナーシャ補正量Tleは、エンジンイナーシャleとエンジン回転数センサ15からのエンジン回転数より算出したエンジン出力軸の角加速度ω´eとを用いて
Tle=le×ω´e (1)
より算出される。
同様に、T/Mイナーシャ補正量Tpは、変速機構部5の入力軸のイナーシャIpと、タービンセンサ16からのタービン回転数より算出した変速機構部5の入力軸の角加速度ω´pとを用いて、
Tp=lp×ω´p (2)
より算出される。
【0022】
フリクション補正量算出部302では、変速機構部5の各プーリ10、11とVベルト12との接触摩擦力を考慮した圧力フリクション補正量Tfp、および変速機構部5の入力軸の回転によるフリクションを考慮した回転フリクション補正量Tfnを算出する。各プーリ10、11とVベルト12との接触摩擦力は各プーリ10、11に供給される油圧に応じて変化する。よって圧力フリクション補正量Tfpは、各プーリ10、11に供給される油圧を基に算出することができる。
【0023】
圧力フリクション補正量Tfpは、α、aを定数、Pを圧力(ここでは、ライン圧センサ29で検出されたライン圧)として、
Tfp=α×P+a (3)
により算出される。
また回転フリクション補正量Tfnは、β、bを定数、Nをタービンセンサ16で検出される変速機構部5の入力軸の回転数として、
Tfn=β×N+b (4)
により算出される。
【0024】
トルクダウン量補正部303では、イナーシャ補正量算出部301およびフリクション補正量算出部302において式(1)〜(4)より算出された各補正量を用いて、トルクダウン量算出部300で算出されたトルクダウン量ΔTeの補正を行い、ファイナルトルクダウン量ΔTe’を算出する。このファイナルトルクダウン量ΔTe’は、次式により算出される。
ΔTe’=ΔTe−Tle−(Tp+Tfp+Tfn)/t (5)
ここで、tはトルクコンバータ2の入力側と出力側でのトルク比である。Tp、Tfp、Tfnを算出するための基となる変速機構部5とエンジン1との間にはトルクコンバータ2が備えられているので、Tp、Tfp、Tfnの値をエンジン1側のトルクダウン量に反映させるためにTp、Tfp、Tfnの値をトルク比tで割る。
【0025】
エンジントルク制御部(ENGトルク制御部)304では、トルクダウン量補正部303で算出されたファイナルトルクダウン量ΔTe’を基にエンジンのトルク制御を行う。
図4に、平地全開発進時のエンジンのトルク制御によるトルクコンバータへの入力トルクとトルクコンバータの出力回転数(Nt)との関係を示す。トルクコンバータへの入力トルクが変速機構部の許容入力トルクを超える領域において、各部のイナーシャやフリクション放出トルクを考慮してエンジンのトルク制御が行われるので、精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0026】
本実施例において、イナーシャ補正量算出部301およびフリクション補正量算出部302が、本発明における放出トルク算出手段を構成する。イナーシャ補正量算出部301が本発明におけるイナーシャ放出トルク算出手段を構成し、フリクション補正量算出部302が本発明におけるフリクション放出トルク算出手段を構成する。またエンジン回転数センサ15が本発明におけるエンジン回転数検出手段を構成し、タービンセンサ16が本発明における回転数検出手段を構成する。さらにライン圧センサ29が本発明におけるライン圧検出手段を構成する。
【0027】
本実施例は以上のように構成され、エンジンのトルク制御の際に、エンジン1や変速機構部5のイナーシャやフリクションによる放出トルク分を、イナーシャ放出トルク算出手段としてのイナーシャ補正量算出部301、およびフリクション放出トルク算出手段としてのフリクション補正量算出部302によって算出し、エンジントルク制御部が算出された放出トルクに応じてエンジンのトルクダウン量を算出し、エンジンのトルク制御を行うことにより、精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0028】
これにより、従来はイナーシャとフリクションによるトルク放出分をマージン量として設定していたことにより、図4に破線で示すように変速機構部5への入力トルクが許容入力トルクの値よりも下がりすぎてしまっていたが、エンジン1や変速機構部5の各状態におけるイナーシャとフリクションによるトルク放出分を考慮してエンジンのトルクダウン量を設定したので、変速機構部5への入力トルクを精度よく許容入力トルクの値に設定することができる。
【0029】
よって従来に比べ変速機構部5への入力トルクが向上することにより、車両の動力性能の向上を図ることができる。
さらに、動力性能の向上によりエンジントルクの割りに、小型で安い自動変速機を用いることができる。
またエンジントルクの制御、すなわち変速機構部5への入力トルク制御の精度が向上したことにより、自動変速機のクラッチやベルト滑りがなくなり、部材の耐久性や耐力性が向上して高い信頼性を持たせることができる。
【0030】
回転数検出手段としてのタービンセンサ16によって検出された回転数より、イナーシャ放出トルク算出手段としてのイナーシャ補正量算出部301によって変速機構部5の入力軸側のイナーシャ放出トルクを算出し、エンジントルク制御部が算出されたイナーシャ放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0031】
また、エンジン回転数検出手段としてのエンジン回転数センサ15によって検出されたエンジン回転数より、イナーシャ放出トルク算出手段としてのイナーシャ補正量算出部301によって、エンジンの回転によるイナーシャ放出トルクを算出し、エンジントルク制御部が算出されたイナーシャ放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0032】
さらに、回転数検出手段としてのタービンセンサ16によって検出された変速機構部5の入力軸の回転数より、フリクション放出トルク算出手段としてのフリクション補正量算出部302によって、変速機構部5の入力軸の回転によるフリクション放出トルクを算出し、エンジントルク制御部が算出されたフリクション放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0033】
ライン圧検出手段としてのライン圧センサ29によって検出されたライン圧より、フリクション放出トルク算出手段としてのフリクション補正量算出部302によって、プライマリプーリ10およびセカンダリプーリ11と、Vベルト12との接触摩擦力に応じたフリクション放出トルクの算出を行い、エンジントルク制御部が算出されたフリクション放出トルクに応じてエンジンのトルク制御を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
【0034】
なお、本発明をVベルト式無段変速機に適用した例を示したがこれに限定されずトルクコンバータを用いた多板式自動変速機等に適用してもよい。
また本発明は上記構成に限定されず、エンジン回転数をエンジン回転数センサ15を用いて検出するものとしたが、エンジンの制御を行うECU21によってエンジン回転数の算出を行ってもよい。
【0035】
さらに、変速機構部5の出力軸側や、他の部材のイナーシャおよびフリクション放出トルクの算出を行い、トルクダウン量ΔTeの補正を行うことにより、より精度よく変速機構部5への入力トルクの上限を、許容入力トルクの値に制御することができる。
また本実施例においてエンジンのトルクダウン量を算出したが、エンジントルクの制御値の算出を行うようにしてもよい。この際、イナーシャ補正量算出部301およびフリクション補正量算出部302より算出された補正量を、算出されたエンジントルク制御値に加算して補正を行う。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施例を示す図である。
【図2】油圧コントロールユニットとCVTコントロールユニットの概略構成を示す図である。
【図3】トルクダウン量の算出の流れを示すブロック図である。
【図4】変速機構部への入力トルクの値を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 トルクコンバータ
5 変速機構部
15 エンジン回転数センサ
16 タービンセンサ
20 CVTコントロールユニット
21 エンジンコントロールユニット
29 ライン圧センサ
301 イナーシャ補正量算出部
302 フリクション補正量算出部
303 トルクダウン量補正部
304 エンジントルク制御部
Claims (7)
- トルクコンバータと変速機構部とで構成される自動変速機と、
前記トルクコンバータの入力軸に接続されたエンジンと、
該エンジンの出力トルクの制御を行うエンジントルク制御部と、
前記エンジンまたは自動変速機のうち少なくともいずれか一方の放出トルクの算出を行う放出トルク算出手段とを備え、
前記エンジン制御部は、前記放出トルク算出手段より算出された放出トルクに応じて前記エンジンのトルク制御を行うことを特徴とするエンジントルク制御装置。 - 前記放出トルク算出手段は、前記エンジンまたは自動変速機のイナーシャ放出トルクの算出を行うイナーシャ放出トルク算出手段を備え、
前記エンジン制御部は、前記イナーシャ放出トルク算出手段により算出されたイナーシャ放出トルクに応じて前記エンジンのトルク制御を行うことを特徴とする請求項1記載のエンジントルク制御装置。 - 前記放出トルク算出手段は、前記自動変速機のフリクション放出トルクの算出を行うフリクション放出トルク算出手段を備え、
前記エンジン制御部は、前記フリクション放出トルク算出手段により算出されたフリクション放出トルクに応じて前記エンジンのトルク制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載のエンジントルク制御装置。 - 前記変速機構部の入力軸の回転数を検出する回転数検出手段を備え、
前記イナーシャ放出トルク算出手段は、前記回転数検出手段によって検出された回転数を基に、前記変速機構部の回転によるイナーシャ放出トルクを算出することを特徴とする請求項2記載のエンジントルク制御装置。 - 前記エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、
前記イナーシャ放出トルク算出手段は、前記エンジン回転数検出手段によって検出された回転数を基に、前記エンジンの回転軸によるイナーシャ放出トルクを算出することを特徴とする請求項2または4記載のエンジントルク制御装置。 - 前記変速機構部の入力軸の回転数を検出する回転数検出手段を備え、
前記フリクション放出トルク算出手段は、前記回転数検出手段によって検出された回転数を基に、前記変速機構部の入力軸の回転によるフリクション放出トルクの算出を行うことを特徴とする請求項3記載のエンジントルク制御装置。 - 前記自動変速機は、一対の可変プーリ間にVベルトを掛け渡し、各プーリに備えられた油室に油圧を供給して変速を行うVベルト式無段変速機であって、
各プーリに供給する油圧の基圧となるライン圧の油圧を検出するライン圧検出手段を備え、
前記フリクション放出トルク算出手段は、前記ライン圧検出手段によって検出されたライン圧の検出値を基に、前記プーリがVベルトを挟持する際の接触摩擦力によるフリクション放出トルクの算出を行うことを特徴とする請求項3または6記載のエンジントルク制御装置。
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