JP2004068000A - 紫外線硬化型シリコーン組成物 - Google Patents

紫外線硬化型シリコーン組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】紫外線硬化性に優れ、粘着物質を容易に剥離することが可能なシリコーン組成物であって、粘着剤に対して、重剥離で剥離音のしない硬化皮膜を与える紫外線硬化型シリコーン組成物を提供すること。
【解決手段】下記(A),(B),(C)成分を主成分とし、その配合量(重量)が下記式
(A)/(B)= 0.1〜1.5
[(A)+(B)]/(C)= 1.0〜9.0
を満たし、且つ、(D)成分として、紫外線照射によりカチオン種を発生し、紫外線硬化反応に触媒作用をなす、触媒量のオニウム塩光開始剤を含有する紫外線硬化型シリコーン組成物。
(A)一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、
(B)エポキシ基含有オルガノポリシロキサン、
(C)両末端エポキシ基含有オルガノポリシロキサン。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紫外線硬化型シリコーン組成物に関するもので、硬化皮膜が剥離性を示すことから、粘着テープの背面処理剤、粘着ラベル用剥離紙及びテープを用いた固定用ファスナーテープのコーティング剤として有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
紫外線硬化型シリコーン組成物としては種々のものが提案されている。その中でも、近年エポキシ基を含有するシリコーンをオニウム塩系光開始剤を触媒として硬化させる方法が多く提案される(特公平02−38602,特開平3−128975)。このタイプの硬化方法はラジカル反応を利用した硬化方法に比較して、酸素による硬化阻害がなく、空気中で良好に硬化反応が進行するため、粘着テープの背面処理剤、粘着ラベル用剥離紙及びテープを用いた固定用ファスナーテープのコーティング剤として使用されるようになってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、粘着テープや粘着ラベルは機械貼りが多く行われるようになっている。この機械貼りは高速で行われるため、剥離に要する力が大きくなる傾向にあり、剥離紙に大きな力がかかり、振動しやすくなる。通常この振動により音が発生し、これが剥離音である。この剥離音は騒音であるため、作業環境への悪影響が問題になっている。更に、剥離音が発生するということは,剥離力のふれ幅が大きくなることにほかならず、一定の剥離力での使用を前提としている機械貼り装置が正常に機能しなくなることがある。また、フィルム基材の粘着テープは使い捨て紙オムツ等に固定用のファスナーテープとして使用されることがよくある。このテープはオムツの固定用に使用されるため、ある程度剥離力を大きくする必要があり、テープを貼り直したり、剥がす際に剥離音を発生する。しかし、オムツ等は日常品として使用されているため、不愉快な剥離音が嫌われる傾向にある。そのため、剥離力が大きいときでも、テープやラベルに使用されたとき、剥離音を発生しない剥離剤が求められている。
【0004】
本発明の課題は紫外線硬化性に優れ、粘着物質を容易に剥離することが可能なシリコーン組成物であって、粘着剤に対して、重剥離で剥離音のしない硬化皮膜を与える紫外線硬化型シリコーン組成物を提供することにある。
【0005】
【特許文献1】
特公平02−38602
【特許文献2】
特開平03−128975
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、発明者は紫外線により容易に硬化し、剥離力が大きいときでも、剥離音が発生しないシリコーン組成物を開発すべく種々検討した結果、SiO4/2単位、つまり4官能性シロキサン単位(Q単位)を有するオルガノポリシロキサン及びエポキシ基を有するオルガノポリシロキサンの混合物と分子末端にエポキシ基を有するオルガノポリシロキサンを特定の範囲の比率で混合すること、具体的には(A)一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、(B)エポキシ基を有するオルガノポリシロキサン及び(C)両末端エポキシ基含有オルガノポリシロキサンとを特定の範囲の比率で混合したものに、触媒量のオニウム塩光開始剤を配合し、これを基材に塗布し、紫外線照射により硬化すると、この硬化皮膜が粘着物質に対して優れた剥離性を示し、且つ、この硬化皮膜の剥離力が大きいときでも、剥離音を発生しないということを確認して本発明を完成させた。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について更に詳細に述べる。
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物における(A)成分のオルガノポリシロキサンは下記一般式(1)で示される。
【化8】
Figure 2004068000
一般式(1)においてRは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部または全部をシアノ基、アミノ基、ハロゲン原子から選択できる基で置換した、例えば、ヒドロキシプロピル基、シアノエチル基、1−クロロプロピル基、 3,3,3−トリフルオロプロピル基などから選択される置換または非置換の炭素原子数1から10の1価炭化水素基である。しかし、本発明の組成物の硬化物の剥離性の点で、Rはアルキル基、アリール基であることが好ましい。
【0008】
一般式(1)においてXは水素原子または下記(2)〜(4)式から選択される基である。
【化9】
Figure 2004068000
【化10】
Figure 2004068000
【化11】
Figure 2004068000
【0009】
一般式(2)〜(4)において、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部または全部をシアノ基、アミノ基、ハロゲン原子から選択できる基で置換した、例えば、ヒドロキシプロピル基、シアノエチル基、1−クロロプロピル基、 3,3,3−トリフルオロプロピル基などから選択される置換または非置換の炭素原子数1から10の1価炭化水素基またはエポキシ基含有基であり、単独でも2種以上でもよい。
【0010】
エポキシ基含有基Rとしては下記のものが例示されるが、これらに限定されない。各基の名称は、(8):2−(2,3−エポキシシクロヘキシル)エチル,(9):2−(2メチル−2,3−エポキシシクロヘキシル)プロピル,(10):5,6−エポキシヘキシル,(11):4−(3,4−エポキシブチロキシ)ブチルである。
【化12】
Figure 2004068000
【化13】
Figure 2004068000
【化14】
Figure 2004068000
【化15】
Figure 2004068000
【0011】
一般式(1)において、a,b,cは何れも正数で、a/(b+c)が0.5〜2となるような数が好ましく、より好ましくはa/(b+c)が0.6〜1.3となる数である。この理由はa/(b+c)が0.5より小さいと組成物として粘度が高くなり、使用が困難となる。また、a/(b+c)が2.0を超えると重剥離効果がなくなるので好ましくない。また、p,r,s,tは0又は1以上の整数、q+x、s+y、uは1以上の整数、x,yは、0,1,2または3である。1≦p+ q≦40,1≦r+s≦40,2≦t+u≦7である。
【0012】
本発明における(B)成分のエポキシ基含有オルガノポリシロキサン(B)は下記一般式(5)及び(6)で示される。
【化16】
Figure 2004068000
【化17】
Figure 2004068000
【0013】
一般式(5)〜(6)において、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロアルキル基、フェニル基、トリル基などのアリール基、またはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部または全部を、ヒドロキシ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子から選択される基で置換した、例えば、ヒドロキシプロピル基、シアノエチル基、1−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基などから選択される置換または非置換の炭素原子数1から10の1価炭化水素基であり、それぞれは、互いに異なっていてもよい。エポキシ基含有基Rとしては、前記例示された(8)〜(11)が挙げられる。また、d,e、f、gは0または、1以上の整数で、z+e、gは1以上の整数であり、f+gは3以上8以下の整数である。d+eは3以上の整数であればよいが、このエポキシ基含有オルガノポリシロキサンの25℃における粘度は50,000cP以下、好ましくは10,000cP以下であることが好ましいことから、d+eは45以下、好ましくは40以下である。
【0014】
本発明における(C)成分の分子末端エポキシ基含有オルガノポリシロキサンは下記一般式(7)で示される。
【化18】
Figure 2004068000
一般式(7)において、Rは前記した基であり、Rはエポキシ基含有基であり、これは前記例示された式(8)〜(11)で表されるものが同様に挙げられる。
【0015】
また、kは0〜3の数、h、m、jは1分子中の平均ケイ素原子数を表す式h+(m+2)×k+(j+2)が50〜300の範囲内にある数である。ケイ素原子数が50より小さいと剥離音が発生しやすく、300より大きいとシリコーン組成物としての硬化性が低下する。好ましくは80〜200である。
【0016】
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物は(A),(B),(C)成分を主成分とし、その配合量(重量)が下記式
(A)/(B)= 0.1〜1.5
[(A)+(B)]/(C)= 1.0〜9.0
を満たすものである。
(A)/(B)が0.1より小さいと、剥離力が小さくなりすぎ、(A)/(B)が1.5より大きくなると硬化性が著しく低下する。また、[(A)+(B)]/(C)が1.0より小さいと剥離音が発生する。[(A)+(B)]/(C)が9.0より大きくなると硬化性が著しく低下する。
【0017】
本発明のシリコーン組成物における(D)成分の、紫外線硬化反応において触媒作用をなす光開始剤としてのオニウム塩光開始剤について説明する。以下に、本発明で使用可能な、オニウム塩光開始剤を例示するが、本発明の組成物におけるオニウム塩光開始剤はこれらに限定されるものではない。
【0018】
即ち、Ar、Ar、ArSe、Ar、ArN (Arはアリール基、XはSbF 、AsF 、PF 、BF 、HSO 、CLO などの陰イオン)で示されるジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリールセレノニウム塩、テトラアリールホスホニウム塩、アリールジアゾニウム塩などが挙げられる。このうち、硬化反応性の点でジアリールヨードニウム、トリアリールスルホニウムの六フッ化アンチモン酸塩が特に好ましい。
【0019】
オニウム塩の添加量は、組成物(A,B,C成分の合計量)100重量部に対して0.1から20重量部とすればよい。オニウム塩の添加量が0.1重量部より小さいと硬化が不十分となり、20重量部より大きいと硬化皮膜の表面状態に悪影響が生じて剥離特性が劣化する。本発明のシリコーン組成物のおける(D)成分の、オニウム塩光開始剤は紫外線照射によりカチオン種を発生し得るものであるが、これはカチオン種を発生することにより、組成物中のエポキシ基の開環重合反応を誘発し、これにより組成物が硬化する。
【0020】
本発明のシリコーン組成物には、必要に応じて、その他の任意成分を添加することができる。例えば、安定剤、耐熱向上剤、充填剤、顔料、レベリング剤、エポキシ系希釈剤、ビニルエーテル系希釈剤、基材への密着性向上剤、帯電防止剤、消泡剤、非反応性オルガノポリシロキサンなどを添加してもよいし、有機溶剤で希釈して使用してもよい。また、剥離力を調節することを目的に、別種のエポキシ基含有オルガノポリシロキサンと併用してもよい。
【0021】
本発明の組成物を塗布し、硬化皮膜を形成する基材としては、グラシン紙、クラフト紙、クレーコート紙などの紙基材、ポリエチレンラミネート上質紙、ポリエチレンラミネートクラフト紙などのラミネート紙、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミドなどの合成樹脂から得られるプラスチックフィルム、シートなど、アルミニウムなどの金属箔があげられる。
【0022】
上記基材に本発明の組成物を塗布するには、ロール塗布、グラビア塗布、ワイヤードクター塗布、エアーナイフ塗布、ディッピング塗布などの公知の方法を用いることができる。塗布量としては0.01〜100g/mとすればよく、塗膜の厚さとしては0.1〜10μm程度で、基材の全面または剥離性の必要な箇所に部分的に塗布する。この塗膜は紫外線を照射すれば容易に硬化する。
【0023】
紫外線の光源としては、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ、水銀アーク灯などが例示できる。上記塗膜を硬化させるために高圧水銀ランプ(80W/cm)を使用した場合には5から20cmの距離から0.01〜10秒間照射すればよい。紫外線照射量としては10〜100mJ/cmが好適である。
【0024】
【実施例】
次に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の部は重量部を示し、物性値は下記の試験法による測定値を示したものである。
【0025】
[硬化性]
紫外線硬化型シリコーン組成物をOPPフィルムに約0.8g/mとなるように塗布し、80W/cmの高圧水銀灯を2灯用いて、紫外線を照射し硬化させたときに、完全に硬化した皮膜が形成されるまでに要した紫外線の照射量(mJ/cm)で示した。ただし、この硬化の判定は塗工面を指でこすっても曇らない時点を以って硬化したものと判定した。
【0026】
[剥離力]
紫外線硬化型シリコーン組成物をOPPフィルムに約0.8g/mとなるように塗布し、これに80W/cmの高圧水銀灯を2灯用いて、70mJ/cmの照射量の紫外線を照射し、硬化皮膜を形成させた。その硬化皮膜表面にクラフトテープNo.712[日東電工(株)製商品名]を貼り付け、室温で3〜5時間エージングさせ、引張り試験機を用いて180゜の角度で、剥離速度0.3m/分及び30m/分で貼り合わせたクラフトテープを引っ張り、剥離させるのに要する力(g/2.5cm)を測定し、これを以って剥離力とした。
【0027】
[剥離音]
上記剥離速度0.3 m/分における剥離力の測定時に、テープは剥がす際に剥離音が発生するかどうかを判断した。
【0028】
(合成例1)
撹拌装置、温度計、還流冷却器、滴下ロートを取付けた4つ口フラスコにMeSiO1/2単位、SiO4/2単位、(HO)SiO3/2単位からなる、OH基を有するオルガノポリシロキサンの60%トルエン溶液1(M/Q=0.70、OH基含有量0.85 wt%)(490部)、及び平均組成式が下式で表されるオルガノヒドロポリシロキサン(345部)を仕込んだ。
【化19】
Figure 2004068000
【0029】
ここに、白金触媒(ハイドロシリレーション反応が可能な、白金量が0.5重量の白金錯体を含む)のトルエン溶液(1.2部)を添加し、132℃で3時間還流させ、脱水素縮合反応を行った後、30℃まで放冷した。一方、別の撹拌装置、温度計、還流冷却器、滴下ロートを取付けた4つ口フラスコに、4−ビニルシクロヘキセンオキシド(142部)、白金触媒の0.5%トルエン溶液(0.65部)を仕込み、70℃に加熱した。ここに、脱水素縮合反応物の全量を2時間かけて滴下した。滴下終了後、70℃で1時間攪拌した。80℃、3Torrで、トルエン、揮発成分を留去して、サンプル1(680部)を得た。これは褐色透明の液体で、粘度350cP,エポキシ当量800g/molであった。サンプル1はNMR及びGPCによる測定結果から、本発明のQ単位含有オルガノポリシロキサン(A)とエポキシ基含有オルガノポリシロキサン(B)が(A)/(B)≒0.7の重量比で混合されたものであった。
【0030】
(合成例2)
MeSiO1/2単位、SiO4/2単位、(HO)SiO3/2単位からなる、OH基を有するオルガノポリシロキサンの60%トルエン溶液2(M/Q=0.65,OH基含有量1.45wt%)(490部)を使用した以外は合成例1と同様の操作を行ない、サンプル2(670部)を得た。これは褐色透明の液体で、粘度400cP,エポキシ当量820であった。サンプル2はNMR及びGPCによる測定結果から、より本発明のQ単位含有オルガノポリシロキサン(A)とエポキシ基含有オルガノポリシロキサン(B)が(A)/(B)≒0.7の重量比で混合されたものであった。
【0031】
(実施例1)
サンプル1の70部と下記式(12)で示される両末端のみに、エポキシ基を有する、重合度が100の直鎖状のオルガノポリシロキサン1の30部を、予め、よく混合しておき、更に、ヨードニウム塩光開始剤・CAT−7603[信越化学工業(株)製商品名]、化学名が{ビス[4−アルキル(C10〜C14)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモン酸、有効成分90%}の1部を混合し処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化性及び硬化皮膜の剥離力、剥離音を前記の評価方法で測定し、その結果を表1に示した。
【化20】
Figure 2004068000
E:β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基
【0032】
(実施例2)
サンプル2の70部と前記式(12)で示される両末端のみに、エポキシ基を有する、重合度が100の直鎖状のオルガノポリシロキサン1の30部を予めよく混合しておき、更に、ヨードニウム塩光開始剤・CAT−7603の1部を混合し、処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化性及び硬化皮膜の剥離力、剥離音、残留接着力を前記の評価方法で測定し、その結果を表1に示した。
【0033】
(実施例3)
サンプル1の90部と前記式(12)で示される両末端のみに、エポキシ基を有する、重合度が100の直鎖状のオルガノポリシロキサン1の10部を、予め、よく混合しておき、更に、ヨードニウム塩光開始剤・CAT−7603の1部を混合し処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化性及び硬化皮膜の剥離力、剥離音を前記の評価方法で測定し、その結果を表1に示した。
【0034】
(実施例4)
サンプル1の70部と下記式(13)で示される両末端のみに、エポキシ基を有する、重合度が50の直鎖状のオルガノポリシロキサン2の30部を、予め、よく混合しておき、更に、ヨードニウム塩光開始剤・CAT−7603の1部を混合し処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化性および硬化皮膜の剥離力、剥離音を前記の評価方法で測定し、その結果を表1に示した。
【化21】
Figure 2004068000
E:β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基
【0035】
(実施例5)
サンプル1の90部と下記式(14)で示される両末端のみに、エポキシ基を有する、重合度が270の直鎖状のオルガノポリシロキサン3の10部を、予め、よく混合しておき、更に、ヨードニウム塩光開始剤・CAT−7603の1部を混合し処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化性および硬化皮膜の剥離力、剥離音を前記の評価方法で測定し、その結果を表1に示した。
【化22】
Figure 2004068000
E:β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基
【0036】
(比較例1)
サンプル1の100部と前記ヨードニウム塩光開始剤の1部を混合し処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化性および硬化皮膜の剥離力、剥離音を前記の評価方法で測定し、その結果を表1に示した。
【0037】
(比較例2)
サンプル2の100部と前記ヨードニウム塩光開始剤の1部を混合し処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化性および硬化皮膜の剥離力、剥離音を前記の評価方法で測定し、その結果を表1に示した。
【0038】
(比較例3)
サンプル1の95部と前記両末端のみにエポキシ基を有する、重合度が100の直鎖状のオルガノポリシロキサン1の5部を、予め、よく混合しておき、更に、前記ヨードニウム塩光開始剤の1部を混合し処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化性および硬化皮膜の剥離力、剥離音を前記の評価方法で測定し、その結果を表1に示した。
【0039】
(比較例4)
サンプル1の40部と前記両末端のみにエポキシ基を有する、重合度が100の直鎖状のオルガノポリシロキサン1の60部を、予め、よく混合しておき、更に、前記ヨードニウム塩光開始剤の1部を混合し処理液を調製した。この処理液の紫外線硬化を行ったが、紫外線照射量140mJ/cmでも十分に硬化しなかった。
【0040】
【表1】
Figure 2004068000
【0041】
【発明の効果】
本発明の紫外線硬化型シリコーン組成物は紫外線照射により容易に硬化して、皮膜を形成し、プラスチックなどの基材に良好に密着し、この硬化皮膜は粘着物質を容易に剥離することができ、高速剥離時に剥離力が大きくなっても、剥離音が発生しないという優れた特性を示す。

Claims (1)

  1. 下記(A),(B),(C)成分を主成分とし、その配合量(重量)が下記式
    (A)/(B)= 0.1〜1.5
    [(A)+(B)]/(C)= 1.0〜9.0
    を満たし、且つ、(D)成分として、紫外線照射によりカチオン種を発生し、紫外線硬化反応に触媒作用をなす、触媒量のオニウム塩光開始剤を含有する紫外線硬化型シリコーン組成物。
    (A)下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン、
    Figure 2004068000
    [一般式(1)において、Rはヒドロキシル、シアノ、アミノ、ハロゲンの各基から選択される置換基で置換された、または非置換の炭素原子数1から10の1価炭化水素基、Xは水素原子または下記式(2)〜(4)から選択される基であり、a,b,cは何れも正数で、且つ、a/(b+c)が0.5〜2の範囲内にある数である。]
    Figure 2004068000
    Figure 2004068000
    Figure 2004068000
    [一般式(2)〜(4)において、Rはヒドロキシル、シアノ、アミノ、ハロゲンの各基から選択される置換基で置換された、または非置換の炭素原子数1から10の1価炭化水素基、Rはエポキシ基含有基である。p,r,s,tは0または1以上の整数、q+x,s+y,uは1以上の整数である。x、yは0,1,2または3である。1≦p+q≦40,1≦r+s≦40,2≦t+u≦7である。]
    (B)下記一般式(5)または(6)で示されるエポキシ基含有オルガノポリシロキサン、
    Figure 2004068000
    Figure 2004068000
    [一般式(5)〜(6)において、R、Rは上記したと同じ基であり、それぞれ互いに異なっていてもよい。d,e,f,gは0又は1以上の整数である。zは、0,1,2又は3である。3≦d+e≦45,3≦f+g≦8である。]
    (C)下記一般式(7)で示される分子末端エポキシ基含有オルガノポリシロキサン。
    Figure 2004068000
    [一般式(7)において、R、Rは前記したと同じ基であり、それぞれ互いに異なっていてもよい。kは0〜3の数。h,m,jは、1分子中の平均ケイ素原子数を表す式h+(m+2)×k+(j+2)が50〜300の範囲内にある数である。]
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