JP7060091B2 - カチオン重合性オルガノポリシロキサン、剥離性放射線硬化型シリコーン組成物及び剥離シートの製造方法 - Google Patents
カチオン重合性オルガノポリシロキサン、剥離性放射線硬化型シリコーン組成物及び剥離シートの製造方法 Download PDFInfo
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Description
放射線による硬化方式は、(メタ)アクリル変性ポリシロキサンを用いたラジカル重合、メルカプト変性オルガノポリシロキサンとアルケニル変性オルガノポリシロキサンを用いたエン-チオール反応、エポキシ変性ポリシロキサンのエポキシ基の開環によるカチオン重合を用いた硬化等が挙げられる。
また、OH基含有オルガノポリシロキサンには水酸基があるため、製造条件によってはSiH基との過剰な脱水素縮合反応や、目的物であるカチオン重合性オルガノポリシロキサンのエポキシ基が開環により、目的物が粘度上昇、ゲル化する可能性が非常に高い。
更に上記カチオン重合性オルガノポリシロキサンを重剥離添加剤として含む剥離性放射線硬化型シリコーン組成物を用いて得られた剥離シートは、重剥離効果が強く、経時での剥離力が安定であることを見出し、本発明をなすに至った。
1.
下記(a1)成分と(a2)成分とを下記(a3)成分の存在下又は非存在下に脱水素縮合反応させた縮合物、又は下記(a1)成分と(a2)成分との混合物に、下記(a3)成分の存在下、下記(a4)成分を配合し、該(a1)成分と(a2)成分との縮合物中に残存するSiH基及び/又は(a2)成分中のSiH基と(a4)成分中のアルケニル基とを付加反応させることを特徴とするカチオン重合性オルガノポリシロキサンの製造方法。
(a1)(SiO4/2)単位と(R1 3SiO1/2)単位(式中、R1は同一もしくは異種の、水酸基又は脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1~12の1価炭化水素基である。)を主成分とし、(SiO4/2)単位に対する(R1 3SiO1/2)単位の比率がモル比として0.6~1.2であり、水酸基の総含有量が0質量%以上1.2質量%以下であるオルガノポリシロキサン樹脂、
(a2)下記平均組成式(1)及び/又は(2)で示されるオルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサン、
(a3)下記一般式(3)で示されるシアノ基含有有機化合物、
R4-CN (3)
(式中、R4は脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1~15の1価炭化水素基である。)
(a4)アルケニル基含有エポキシ化合物。
2.
(a1)成分のオルガノポリシロキサン樹脂の水酸基の総含有量が、0質量%以上1.0質量%以下である1記載のカチオン重合性オルガノポリシロキサンの製造方法。
3.
(a1)成分のオルガノポリシロキサン樹脂の水酸基の総含有量が、0質量%以上0.8質量%以下である1記載のカチオン重合性オルガノポリシロキサンの製造方法。
4.
(a1)成分のオルガノポリシロキサン樹脂の水酸基の総含有量が、0質量%以上0.6質量%以下である1記載のカチオン重合性オルガノポリシロキサンの製造方法。
5.
(a3)成分のシアノ基含有有機化合物の沸点が、常圧下で300℃以下である1記載のカチオン重合性オルガノポリシロキサンの製造方法。
6.
1~5のいずれかに記載の製造方法により得られたカチオン重合性オルガノポリシロキサンからなる剥離シート用の重剥離添加剤。
7.
1~5のいずれかに記載の製造方法により得られたカチオン重合性オルガノポリシロキサンを重剥離添加剤として含む剥離性放射線硬化型シリコーン組成物。
8.
7記載の剥離性放射線硬化型シリコーン組成物を基材上に塗布し、放射線照射により硬化させる剥離シートの製造方法。
9.
7記載の剥離性放射線硬化型シリコーン組成物の硬化皮膜を基材上に形成してなる剥離シート。
本発明において、カチオン重合性オルガノポリシロキサンは、(a1)成分と(a2)成分との縮合物に(a4)成分を付加反応させたオルガノポリシロキサンに限られず、(a2)成分に(a4)成分を付加反応させたオルガノポリシロキサンと(a1)成分との混合物を含むものと定義する。
なお、上記水酸基は、このオルガノポリシロキサン樹脂を製造する原料に由来して混入されるものであり、その混入は通常避けられないものであるが、オルガノポリシロキサン樹脂中の水酸基量が少ないほど本製造方法で製造したカチオン重合性オルガノポリシロキサンは重剥離添加剤として有効であることがわかった。つまりオルガノポリシロキサン樹脂中の水酸基量は0質量%であることが重剥離添加剤として最も好ましい。また水酸基の総含有量が1.2質量%を超えると、重剥離添加剤とした場合、重剥離化能が低下してしまう。但し、水酸基が含まれる場合は0.001質量%以上であることが好ましい。
また、平均組成式(2)中のe、fは、e≧1、f≧0、e+f≧3であり、好ましくは1≦e≦15、0≦f≦10、3≦e+f≦25である。
平均組成式(1)及び/又は平均組成式(2)中のa、b、c、d、e、fは、好ましくはオルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサンの25℃における粘度が1~20,000mPa・s、更に好ましくは粘度5~10,000mPa・sとなる数である。なお、粘度は、BM型回転粘度計で測定される値である。
このとき、オルガノポリシロキサン樹脂(a1)とオルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサン(a2)の使用割合は、オルガノポリシロキサン樹脂(a1)とオルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサン(a2)の質量比(a1)/(a2)が1/99~95/5であることが好ましく、より好ましくは2/98~90/10であり、更に好ましくは5/95~80/20である。オルガノポリシロキサン樹脂(a1)の割合が1/99より少ないと本発明のカチオン重合性オルガノポリシロキサンを重剥離添加剤として用いた場合、重剥離能力が不十分となる場合があり、95/5より多いと硬化性、残留接着率が低下してしまう場合がある。
これらの触媒添加量には特に制限はないが、水酸基含有のオルガノポリシロキサン樹脂(a1)とオルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサン(a2)の合計質量の0.01~5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.02~4質量%であり、更に好ましくは0.05~3質量%である。
なお、(a3)成分は縮合反応に関与しないため、(a1)成分と(a2)成分を縮合させるより前に添加、又は(a1)成分と(a2)成分の縮合反応後に添加のいずれでもよいが、(a1)成分と(a2)成分の縮合反応後に(a3)成分を添加することが好ましい。
R4-CN (3)
(式中、R4は脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1~15の1価炭化水素基である。)
付加反応触媒としては、前記の白金系触媒が例示できる。また、この付加反応に用いる触媒の使用量は有効量であればよいが、上記で得られた縮合物及び/又は上記(a2)成分と上記(a4)成分との合計質量に対して、白金族金属の質量換算で、好ましくは0.01~100ppm、より好ましくは0.1~50ppm、更に好ましくは0.5~20ppmである。
この付加反応は、通常、20~300℃で行えばよいが、40℃以上に加熱した方が、反応が早く進行する。反応時間は特に限定されないが、10分~24時間が好ましい。また、反応の雰囲気としては、空気中、不活性気体中のいずれでもよい。
異種のカチオン重合性オルガノポリシロキサンの使用量は特に制限されないが、例えば、本発明のカチオン重合性オルガノポリシロキサン100質量部に対して0~99質量部、特に5~95質量部であることが好ましい。
また、光酸発生剤の使用量も特に制限されないが、例えば、本発明のカチオン重合性オルガノポリシロキサン、又はこれと異種のカチオン重合性オルガノポリシロキサンの合計100質量部に対して0.1~10質量部、特に0.2~8質量部であることが好ましい。
一方、エポキシ基の開環重合は、活性水素を持つ化合物も反応に関与できるが、オルガノポリシロキサン樹脂中のSiOH基が多量に含まれると、これらがエポキシ基の開環重合に関与し、硬化皮膜にオルガノポリシロキサン樹脂が取り込まれるため、オルガノポリシロキサン樹脂が皮膜表面に析出できず重剥離効果は小さくなる。
よって、上記本発明の製造方法を用いて製造したカチオン重合性オルガノポリシロキサンは、剥離シート用の重剥離添加剤として用いた場合、従来の重剥離添加剤より重剥離効果が強いと考えられる。
基材としては特に限定はなく、一般に使用されている種々の基材が使用可能であり、例えば、グラシン紙、クレーコート紙、上質紙、ポリエチレンラミネート紙や、ポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルム、ポリカーボネート等の透明樹脂、アルミ箔等の金属箔が挙げられる。
剥離性放射線硬化型シリコーン組成物の塗工量にも特に制限はないが、通常、0.05~3g/m2程度であればよい。
撹拌装置、温度計、還流冷却器を取り付けた500mLの3つ口フラスコに、本発明成分の(a1)に該当し、(SiO4/2)単位と(Me3SiO1/2)単位と(HOSiO3/2)単位からなり、水酸基量が1.10質量%のオルガノポリシロキサン樹脂(a1-1)の60質量%トルエン溶液(M単位/Q単位(M/Q)=0.70)を224.0g、本発明成分の(a2)に該当し、下記平均組成式(a2-1)で示され、25℃における粘度が5mPa・sであるオルガノハイドロジェンポリシロキサン157.7gを投入した。ここに白金濃度が0.5質量%のKrastedtのトルエン溶液を0.85g添加し、130℃で4時間還流させ、脱水素縮合反応を行った後、50℃まで放冷した。
ここに、本発明成分の(a3)に該当するアセトニトリル(a3-1)を0.59g投入後、本発明成分の(a4)に該当する1,2-エポキシ-4-ビニルシクロヘキサン(a4-1)64.75gを1時間かけて滴下ロートにて滴下し、滴下終了後、70℃で1時間加熱撹拌した。反応液は100℃、20mmHg、3時間減圧留去することで、平均のエポキシ当量が900g/mol、25℃における粘度が390mPa・s、のカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-1)を得た。
本発明成分の(a1)に該当し、(SiO4/2)単位と(Me3SiO1/2)単位と(HOSiO3/2)単位からなり、水酸基量が0.75質量%のオルガノポリシロキサン樹脂(a1-2)の60質量%トルエン溶液(M/Q=0.70)を224.0g用いた以外は合成実施例1と同様の手順で行うことで、平均のエポキシ当量が900g/mol、25℃における粘度が400mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-2)を得た。
本発明成分の(a1)に該当し、(SiO4/2)単位と(Me3SiO1/2)単位と(HOSiO3/2)単位からなり、水酸基量が0.34質量%のオルガノポリシロキサン樹脂(a1-3)の60質量%トルエン溶液(M/Q=0.70)を224.0g用いた以外は合成実施例1と同様の手順で行うことで、平均のエポキシ当量が890g/mol、25℃における粘度が380mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-3)を得た。
本発明成分の(a1)に該当し、(SiO4/2)単位と(Me3SiO1/2)単位と(HOSiO3/2)単位からなり、水酸基量が0.20質量%のオルガノポリシロキサン樹脂(a1-4)の60質量%トルエン溶液(M/Q=0.70)を224.0g用いた以外は合成実施例1と同様の手順で行うことで、平均のエポキシ当量が900g/mol、25℃における粘度が370mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-4)を得た。
本発明成分の(a1)に該当し、(SiO4/2)単位と(Me3SiO1/2)単位と(HOSiO3/2)単位からなり、水酸基量が0.10質量%のオルガノポリシロキサン樹脂(a1-5)の60質量%トルエン溶液(M/Q=0.70)を224.0g用いた以外は合成実施例1と同様の手順で行うことで、平均のエポキシ当量が880g/mol、25℃における粘度が350mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-5)を得た。
本発明成分の(a1)に該当し、(SiO4/2)単位と(Me3SiO1/2)単位と(HOSiO3/2)単位からなり、水酸基量が0.005質量%のオルガノポリシロキサン樹脂(a1-6)の60質量%トルエン溶液(M/Q=0.70)を224.0g用いた以外は合成実施例1と同様の手順で行うことで、平均のエポキシ当量が880g/mol、25℃における粘度が330mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-6)を得た。
本発明成分の(a1)に該当し、(SiO4/2)単位と(Me3SiO1/2)単位と(HOSiO3/2)単位からなり、水酸基量が1.10質量%のオルガノポリシロキサン樹脂(a1-7)の60質量%トルエン溶液(M/Q=1.10)を224.0g用いた以外は合成実施例1と同様の手順で行うことで、平均のエポキシ当量が900g/mol、25℃における粘度が350mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-7)を得た。
アセトニトリル(a3-1)を用いない以外は合成実施例1と同様の手順で行うことで、25℃における粘度が800mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-1)を得た。
アセトニトリル(a3-1)を用いない以外は合成実施例2と同様の手順で行うことで、25℃における粘度が780mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-2)を得た。
アセトニトリル(a3-1)を用いない以外は合成実施例3と同様の手順で行うことで、25℃における粘度が770mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-3)を得た。
(SiO4/2)単位と(Me3SiO1/2)単位と(HOSiO3/2)単位からなり、水酸基量が1.30質量%のオルガノポリシロキサン樹脂(a1-8)の60質量%トルエン溶液(M/Q=0.70)を224.0g、アセトニトリル(a3-1)を用いない以外は合成実施例1と同様の手順で行うことで、25℃における粘度が850mPa・sのカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-4)を得た。
本発明の製造方法で得られた合成実施例1~7のカチオン重合性オルガノポリシロキサンは、ゲル化することなく低粘度であった。
比較合成例1~4のカチオン重合性オルガノポリシロキサンは、付加反応時にシアノ基含有有機化合物を添加しない場合であるが、上記合成実施例のカチオン重合性オルガノポリシロキサンと比較して高粘度である。
重剥離添加剤を含む剥離性放射線硬化型シリコーン組成物を調製後、ロール塗布することでPEラミネート紙に約0.8g/m2の塗布量で塗布して塗膜を得た。得られた塗膜に、80W/cmの高圧水銀灯を2灯用いて75mJ/cm2の照射量の紫外線を照射し、硬化皮膜を形成させた。その硬化皮膜表面に幅25mmのポリエステル粘着テープTESA-7475(tesa社製、アクリル粘着剤)を貼り付け、2kgのローラーを一往復させて圧着し、剥離力測定用のサンプルを作製した。
このサンプルに70g/cm2の荷重をかけながら、25℃で20~24時間エージングさせた。その後、引っ張り試験機を用いて180°の角度で剥離速度0.3m/分にて、貼り合わせたポリエステル粘着テープを引っ張り、剥離するのに要する力(N/25mm)を測定した。結果を表2に示す。
重剥離添加剤を含む剥離性放射線硬化型シリコーン組成物を調製後、ロール塗布することでPEラミネート紙に約0.8g/m2の塗布量で塗布して塗膜を得た。得られた塗膜に、80W/cmの高圧水銀灯を2灯用いて75mJ/cm2の照射量の紫外線を照射し、硬化皮膜を形成させた。その硬化皮膜表面に幅25mmのポリエステル粘着テープTESA-7475(tesa社製、アクリル粘着剤)を貼り付け、2kgのローラーを一往復させて圧着し、剥離力測定用のサンプルを作製した。
このサンプルに70g/cm2の荷重をかけながら、25℃で20~24時間エージングさせた。その後、引っ張り試験機を用いて180°の角度で剥離速度0.3m/分にて、貼り合わせたポリエステル粘着テープを剥離し、そのポリエステル粘着テープをSUS板に貼り付けた。2kgのローラーを一往復させて圧着し、25℃、30分放置後にポリエステル粘着テープを剥離するのに要する力(Y)を測定した。上記ポリエステル粘着テープを硬化皮膜に貼り合わせず、SUS板に貼り付けて同様の処理を行ったサンプルのポリエステル粘着テープをSUS板から剥離するために要する力(Z)を測定し、(Y)を(Z)で割った値を残留接着率として、結果を表2に示す。
合成実施例1で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-1)を50質量部、剥離調整剤として下記平均組成式(a-a)、(a-b)で示される化合物の混合物であり、平均のエポキシ当量が1,100g/mol、25℃における粘度が150mPa・sであるカチオン重合性オルガノポリシロキサン(Y-1)を50質量部、光酸発生剤であり、イソプロピルアルコールに50質量%溶解したビス-[4-nアルキル(C10~C13)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート溶液(Z-1)2.0質量部を均一に混合し、シリコーン組成物1を得た。このシリコーン組成物1を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率を測定した。
合成実施例2で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-2)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物2を得た。このシリコーン組成物2を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
合成実施例3で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-3)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物3を得た。このシリコーン組成物3を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
合成実施例4で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-4)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物4を得た。このシリコーン組成物4を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
合成実施例5で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-5)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物5を得た。このシリコーン組成物5を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
合成実施例6で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-6)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物6を得た。このシリコーン組成物6を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
合成実施例7で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-7)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物7を得た。このシリコーン組成物7を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
実施例1のカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-1)を75質量部、カチオン重合性オルガノポリシロキサン(Y-1)を25質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物8を得た。このシリコーン組成物8を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
実施例7のカチオン重合性オルガノポリシロキサン(A1-7)を75質量部、カチオン重合性オルガノポリシロキサン(Y-1)を25質量部とした以外は実施例7と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物9を得た。このシリコーン組成物9を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
比較合成例1で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-1)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物10を得た。このシリコーン組成物10を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
比較合成例2で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-2)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物11を得た。このシリコーン組成物11を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
比較合成例3で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-3)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物12を得た。このシリコーン組成物12を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
比較合成例4で合成したカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-4)を50質量部とした以外は実施例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物13を得た。このシリコーン組成物13を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
比較例1のカチオン重合性オルガノポリシロキサン(X1-1)を75質量部、カチオン重合性オルガノポリシロキサン(Y-1)を25質量部とした以外は比較例1と同様の手順を行うことで、シリコーン組成物14を得た。このシリコーン組成物14を、前記の方法にて硬化させ、剥離力、残留接着率の測定を行った。
Claims (4)
- 下記(a1)成分と(a2)成分とを下記(a3)成分の存在下又は非存在下に脱水素縮合反応させた縮合物、又は
下記(a1)成分と(a2)成分との混合物に、
下記(a3)成分の存在下、下記(a4)成分を配合し、該(a1)成分と(a2)成分との縮合物中に残存するSiH基及び/又は(a2)成分中のSiH基と(a4)成分中のアルケニル基とを付加反応させることを特徴とするカチオン重合性オルガノポリシロキサンの製造方法。
(a1)(SiO4/2)単位と(R1 3SiO1/2)単位(式中、R1は同一もしくは異種の、水酸基又は脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1~12の1価炭化水素基である。)を主成分とし、(SiO4/2)単位に対する(R1 3SiO1/2)単位の比率がモル比として0.6~1.2であり、水酸基の総含有量が0質量%以上0.005質量%以下であるオルガノポリシロキサン樹脂、
(a2)下記平均組成式(1)及び/又は(2)で示されるオルガノハイドロジェン(ポリ)シロキサン、
(a3)下記一般式(3)で示されるシアノ基含有有機化合物、
R4-CN (3)
(式中、R4は脂肪族不飽和結合を有さない炭素数1~15の1価炭化水素基である。)
(a4)アルケニル基含有エポキシ化合物。 - (a3)成分のシアノ基含有有機化合物の沸点が、常圧下で300℃以下である請求項1記載のカチオン重合性オルガノポリシロキサンの製造方法。
- 請求項1又は2記載の製造方法により得られたカチオン重合性オルガノポリシロキサンを配合する工程を含む、剥離性放射線硬化型シリコーン組成物の製造方法。
- 請求項3記載の製造方法により得られた剥離性放射線硬化型シリコーン組成物を基材上に塗布し、放射線照射により硬化させる工程を含む、剥離シートの製造方法。
Applications Claiming Priority (3)
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