JP2004066890A - 鉄道車両の併結変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】併結対象の車両間における放送装置の仕様の相違を吸収し、異なる車種間の併結運転を可能とする鉄道車両の併結変換器を提供する。
【解決手段】本発明の併結変換器は、併結される、仕様又は規格の異なる放送装置をそれぞれ備えた二つの鉄道車両の両方又はどちらかに搭載される。併結変換器は、一方の鉄道車両側から入力される放送音声信号のレベルを他方の鉄道車両側に応じたレベルに変換し、他方の鉄道車両側に出力する放送音声レベル変換回路を含む。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2以上の異なる放送装置及び/又は連絡装置が搭載されている異車種の鉄道車両を併結運転するための鉄道車両の併結変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、鉄道車両は、乗務員が乗客に案内放送する車内放送装置と、運転手と車掌または車掌同士で業務連絡を行う乗務員間の連絡装置などを含む装置を具備してなる車内放送システムを搭載している。車内放送システムを構成する放送装置、連絡装置は、例えば、図13に示されるような構成を有している。図13において、放送装置は、次の構成を有している。編成を構成する複数の車両には、先頭車両から最後尾車両に亘って、放送音声引通線(2本)と、放送起動制御線とが設けられている。編成の先頭又は最後尾を構成する車両のそれぞれには、放送用音声を入力するためのマイクロホンが設けられている。マイクロホンは、制御増幅器に接続されており、制御増幅器は、放送音声引通線及び放送起動制御線に接続されている。マイクロホンから入力された音声信号は、制御増幅器で所定のレベルに増幅された後、放送音声引通線を通じて全車両に伝達される。各車両に設けられた放送音声引通線及び放送起動制御線からは分岐線がそれぞれ引き出されており、各分岐線は出力増幅器に接続されている。出力増幅器には、1以上の車内スピーカが接続されている。放送音声引通線を通じて伝達された音声信号は、分岐線を通じて出力増幅器で所定のレベルに増幅された後、車内スピーカから音声として出力される。また、先頭又は最後尾車両には、図示しない放送装置の起動スイッチ(放送起動スイッチ)が設けられており、先頭又は最後尾の一方において起動スイッチが押されると、その一方から起動条件(先頭側からの起動、又は最後尾側からの起動)が放送起動制御線を通じて他方に伝達される。以上の構成によって、乗務員は、先頭又は最後尾車両の一方において、放送起動スイッチをオンにし、マイクロホンに音声を入力することで、その音声信号が放送音声引通線を介して全車両へ伝達され、各車両に設けられた車内スピーカから出力される。このように、放送音声は、先頭又は最後尾車両の一方の起動スイッチ及びマイクロホンの操作によって伝達可能になっている。
【0003】
連絡装置は、例えば、次の構成を持つ。編成を構成する複数の車両には、先頭車両から最後尾車両に亘って、連絡音声引通線が設けられている。編成の先頭又は最後尾を構成する車両のそれぞれには、連絡用音声を送受信するための連絡送受話器が設けられている。一方の連絡送受話器から入力された連絡用の音声信号は、連絡音声引通線を通じて他方の連絡送受話器まで伝達され、他方の連絡送受話器から音声として出力される。これによって、乗務員は、連絡送受話器を用いて会話を行うことができる。
【0004】
さらに、連絡装置として、連絡ブザーの伝達装置が設けられている。連絡ブザーの伝達装置は、次の構成を持つ。すなわち、先頭車両から最後尾車両に亘って、連絡ブザー回線が設けられている。先頭又は最後尾車両を構成する車両において、連絡ブザーが連絡ブザー回線に接続されている。また、先頭又は最後尾車両を構成する車両には、連絡ブザー用押釦がそれぞれ設けられている。一方の連絡ブザー用押釦が押されると、連絡ブザー回線に所定の電圧が印加され(電源加圧)、これによって先頭及び最後尾車両に設けられたブザーが鳴動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
車種が異なる2以上の鉄道車両を連結して編成を構成し、運転を行ういわゆる併結運転が望まれる状況がある。このとき、以下に示すような問題があった。即ち、鉄道車両に搭載されている放送装置や連絡装置の仕様は、車種毎に異なっている。例えば、放送音声引通線上を伝達される音声信号の信号レベルは、EC車(電車)間,及びEC車とDC車(ディーゼル車)との間で異なっている。具体的な例としては、EC車の115系では、放送ラインインピーダンス(Ω)/信号レベル(V)は35Ω/8.3Vであり、600Ω換算レベル(V)は34.4Vである。また、EC車の223系やDC車の126系では、放送ラインインピーダンス(Ω)/信号レベル(V)は600Ω/25.1Vであり、600Ω換算レベル(V)は25.1Vである。なお、上記した「115系」,「223系」,「126系」は列車の車種名である。また、DC車では、放送ラインインピーダンス(Ω)/信号レベル(V)は50Ω/4.5Vであり、600Ω換算レベル(V)は15.6Vである。このように、放送用の音声信号の信号レベルの異なる車種を併結した場合には、その信号レベルの相違によって、スピーカから出力される音声が小さすぎたり大きすぎたりして、適切な放送音声が出力されない可能性があった。従って、併結運転できる車種間には制限があった。
【0006】
また、連絡音声信号のレベルについても、上述した115系,233系及びDC126系,DC車間において異なっている。
【0007】
また、放送の起動条件も車種毎に異なっている。例えば、放送の起動条件には、例えば、直流電圧100ボルト(DC100V)の加圧起動、DC24〜28Vの加圧起動、或いは無電圧起動(0ボルト接地起動)といったものがある。このような起動条件が異なる起動条件送りは、少なくとも、上述した併結運転が制限される状況下では行われていなかった。
【0008】
本発明の目的は、併結対象の車両間における放送及び/又は連絡装置の仕様又は規格の相違を吸収し、異なる車種間の併結運転を可能とする鉄道車両の併結変換器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を解決するために以下の構成を採用する。
【0010】
即ち、本発明は、併結される、仕様又は規格の異なる放送装置をそれぞれ備えた二つの鉄道車両の両方又はどちらかに搭載され、一方の鉄道車両側の放送装置から入力される放送音声信号のレベルを他方の鉄道車両側の放送装置に応じたレベルに変換し、他方の鉄道車両側に出力する放送音声レベル変換回路を含む鉄道車両の併結変換器である。
【0011】
本発明によれば、第1の鉄道車両側から入力される放送音声信号のレベルが第2の鉄道車両側に応じたレベルに変換されて出力される。従って、第2の鉄道車両側において、第1の鉄道車両側から伝達される放送音声信号にもとづく音声を適正なレベルで放送することができる。これによって、異なる車種間の併結運転が可能となる。
【0012】
本発明は、前記放送音声レベル変換回路が、他方の鉄道車両側の放送装置から入力される放送音声信号のレベルを一方の鉄道車両側の放送装置に応じたレベルに変換し、一方の鉄道車両側に出力するように構成するのが好ましい。このようにすれば、双方向で適正なレベルの放送音声信号を伝達することが可能となる。
【0013】
本発明は、前記放送音声レベル変換回路に前記一方及び他方の双方から放送音声信号が入力される場合に、それぞれの放送音声信号の経路上に挿入されるアッテネータをさらに含むように構成するのが好ましい。
【0014】
このようにすれば、双方から放送音声信号が放送音声レベル変換回路に入力された場合に、インピーダンスのずれやばらつきによる発振等の異常状態が発生するのを抑えることができる。また、本発明は、アッテネータとともにインピーダンスマッチング回路が挿入されるようにしても良い。
【0015】
また、本発明は、前記一方及び他方の側における放送装置の起動をそれぞれ検出する起動検出回路と、
前記起動検出回路によって放送装置の起動が検出された場合に、前記放送音声レベル変換回路内の、前記放送装置の起動が検出された側から入力される放送音声信号の伝達経路を開放状態から閉状態にする経路制御部とをさらに含むように構成するのが好ましい。
【0016】
また、本発明は、放送音声信号を前記放送音声レベル変換回路に入力するための放送装置が前記一方と前記他方とのどちら側で先に起動したのかを検出する起動順検出回路と、
前記起動順検出回路の検出結果に従って、放送装置が先に起動した側から前記放送音声レベル変換回路に入力される放送音声信号に係る利得を上昇または下降させるとともに、その逆側から前記放送音声レベル変換回路に入力される放送音声信号に係る利得を下降または上昇させる利得制御部とをさらに含むように構成するのが好ましい。
【0017】
利得の上昇、下降は、一方と他方とのどちら側を優先するかに従って選択することができる。すなわち、先に起動した側(先押し側)を優先し、その利得を上昇させ、後に起動した側の利得を下降させる場合と、後に起動した側(後押し側)を優先し、その利得を上昇させ、先に起動した側の利得を下降させる場合とを選択することができる。
【0018】
さらに、放送音声信号を検出する音声検知回路をさらに備え、前記利得の上昇及び下降は、音声検知回路によって該当する放送音声信号が検知された場合に実行されるようにしても良い。
【0019】
また、本発明は、前記アッテネータが挿入される場合に、アッテネータによる放送音声信号の減衰分に応じて、放送音声信号に係る利得を上昇させるレベル補償部をさらに含むように構成するのが好ましい。このようにすれば、アッテネータによる放送音声信号のレベル低下を補償することができる。
【0020】
また、本発明は、前記二つの鉄道車両は、それぞれ仕様又は規格の異なる連絡装置をそれぞれ備え、一方の鉄道車両側の連絡装置から入力される連絡音声信号のレベルを他方の鉄道車両側の連絡装置に応じたレベルに変換し、前記他方の側に出力する連絡音声レベル変換回路をさらに含むように構成するのが好ましい。
【0021】
また、本発明は、前記連絡音声レベル変換回路が、前記他方の鉄道車両側の連絡装置から入力される連絡音声信号のレベルを前記一方の鉄道車両側の連絡装置に応じたレベルに変換し、前記一方の側に出力するように構成するのが好ましい。
【0022】
また、本発明は、前記二つの鉄道車両の何れか一方における放送装置の起動を検出した場合に、他方における放送装置の起動条件に従って、他方の放送装置を起動させる放送起動制御回路をさらに含むように構成するのが好ましい。このようにすれば、異種の車両間で放送起動条件を双方向で橋渡しすることができ、適正な併結運転が可能となる。
【0023】
また、本発明は、前記二つの鉄道車両の何れか一方におけるブザー装置の起動を検出した場合に、他方におけるブザー装置の起動条件に従って、他方のブザー装置を起動させるブザー制御回路をさらに含むように構成するのが好ましい。このようにすれば、異種の車両間でブザー起動を双方向で橋渡しすることができ、適正な併結運転が可能となる。
【0024】
また、本発明は、前記二つの鉄道車両の何れか一方における連絡装置の起動を検出した場合に、他方における連絡装置の起動条件に従って、他方の連絡装置を起動させる連絡起動制御回路をさらに含むように構成するのが好ましい。このようにすれば、異種の車両間で連絡起動を双方向で橋渡しすることができ、適正な併結運転が可能となる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。実施の形態における構成は例示であり、本発明は、実施の形態の構成に限定されない。
【0026】
〈概要〉
図1は、本発明の原理図である。図1には、本発明に係る信号レベル変換器を含む併結変換器10を搭載した車種Xの車両と、車種Yの車両とを併結した場合におけるそれぞれの放送装置及び連絡装置の概要が示されている。車種Xと車種Yとでは、放送・連絡装置の仕様が異なっている。
【0027】
車種Xの車両における放送装置は、従来とほぼ同様の構成を持つ。すなわち、マイクロホン2Aから入力される放送用の音声信号は、制御増幅器3Aで所定のレベルに増幅され、放送音声引通線1Aを通じて伝達され、出力増幅器6Aに入力されて所定のレベルに増幅され、スピーカ4Aから音声として出力される。放送用の音声信号の入力、伝達に先立ち、放送起動条件が制御増幅器3Aから放送起動制御線1Bを通じて伝達される。
【0028】
また、車種Xの車両における連絡装置は、従来とほぼ同様の構成を持つ。すなわち、連絡送受話器7Aから入力される連絡用の音声信号は、連絡音声引通線7Bを通じて伝達される。また、連絡ブザー用押釦(スイッチ)8Aが押されると、連絡ブザー回線8Bを通じて信号が伝達され、連絡ブザー回線8Bに接続されているブザー8Cが鳴動する。
【0029】
車種Yの車両における放送装置も、従来とほぼ同様の構成を持つ。すなわち、マイクロホン2Bから入力される放送用の音声信号は、制御増幅器3Bで所定のレベルに増幅され、放送音声引通線1Cを通じて伝達され、出力増幅器6Bに入力されて所定のレベルに増幅され、スピーカ4Bから音声として出力される。放送用の音声信号の入力、伝達に先立ち、放送起動条件が制御増幅器3Bから放送起動制御線1Dを通じて伝達される。
【0030】
また、車種Yの車両における連絡装置も、従来とほぼ同様の構成を持つ。すなわち、連絡送受話器7Cから入力される連絡用の音声信号は、連絡音声引通線7Dを通じて伝達される。また、連絡ブザー用押釦(スイッチ)8Dが押されると、連絡ブザー回線8Eを通じて信号が伝達され、連絡ブザー回線8Eに接続されているブザー8Fが鳴動する。
【0031】
併結変換器10は、少なくとも、車種間を連結する車両の一方に搭載される。図1に示す例では、車種Xと車種Yとを連結する車両の一方として、車種Xの先頭車両に併結変換器10が搭載されている。但し、併結変換器10は、図1において、車種Yの中間車両のみに搭載されても良く、両方に搭載されても良く、さらには、車両毎に搭載されても良い。
【0032】
併結変換器10には、併結対象の各側(車種X側、車種Y側)の線が接続される。図1に示す例では、併結変換器10には、車種X側の放送音声引通線1A,放送起動制御線1B,連絡音声引通線7B,連絡ブザー回線8Bが接続され、且つ車種Y側の放送音声引通線1C,放送起動制御線1D,連絡音声引通線7D,連絡ブザー回線8Eが接続されている。
【0033】
併結変換器10は、大略して以下の機能を持つ。すなわち、併結変換器10は、放送音声引通線1Aから入力される放送用の音声信号を放送音声引通線1Cに出力する。また、併結変換器10は、放送音声引通線1Cから入力される放送用の音声信号を放送音声引通線1Aに出力する。このとき、併結変換器10は、一方から入力される音声信号のレベルを出力側のレベルに変換して出力する。
【0034】
例えば、車両X側の放送装置において、放送音声信号は、マイクロホン2Aに入力された時点では、所定のレベル“A”を持ち、引通線1Aでは、制御増幅器3Aにより、所定のレベル“C”を持つ。そして、放送音声信号は、出力増幅器6Aにより所定のレベル“B”に増幅されて出力される。放送音声の大きさは、放送音声信号のレベル“B”によって決まり、レベル“B”は、引通線1Aにおけるレベル“C”によって決まる。一方、車両Y側の放送装置において、放送音声信号は、マイクロホン2Bに入力された時点では、所定のレベル“A′”を持ち、引通線1Cでは、制御増幅器3Bにより、所定のレベル“C′”を持つ。そして、放送音声信号は、出力増幅器6Bにより所定のレベル“B′”に増幅されて出力される。放送音声の大きさは、放送音声信号のレベル“B′”によって決まり、レベル“B′”は、引通線1Cにおけるレベル“C′”によって決まる。このとき、併結変換器10は、引通線1Aから入力される放送音声信号のレベルを“C”から“C′”に変換して引通線1Cに出力する。一方、併結変換器10は、引通線1Cから入力される放送音声信号のレベルを“C′”から“C”に変換して引通線1Aに出力する。
【0035】
また、併結変換器10は、車種X側の放送起動制御線1Bから入力される放送起動条件を示す信号を車種Y側の放送起動条件を示す信号に変換し放送起動制御線1Dに出力する。一方、併結変換器10は、車種Y側の放送起動制御線1Dから入力される放送起動条件を示す信号を車種X側の放送起動条件を示す信号に変換して放送起動制御線1Bに出力する。
【0036】
また、併結変換器10は、連絡音声引通線7Bから入力される音声信号のレベルを車種Y側の放送装置に応じたレベルに変換して連絡音声引通線7Dに出力するとともに、連絡音声引通線7Dから入力される音声信号のレベルを車種X側の放送装置に応じたレベルに変換して連絡音声引通線7Bに出力する。
【0037】
また、併結変換器10は、連絡ブザー回線8Bから入力されるブザー起動の信号を、車種Y側の連絡装置に応じたブザー起動の信号に変換して連絡ブザー回線8Eに出力するとともに、連絡ブザー回線8Eから入力されるブザー起動の信号を、車種X側の連絡装置に応じた信号に変換して連絡ブザー回線8Bに出力する。
【0038】
このように、併結変換器10は、車種Xと車種Yとの間で放送装置及び連絡装置の仕様が相違していても、一方の放送装置又は連絡装置で発生した放送又は連絡用の音声信号,放送起動条件信号,ブザー起動信号を、他方に応じた信号に変換し他方の放送装置又は連絡装置へ伝達することができる。これによって、マイクロホン2Aから入力された音声を、スピーカ4Bから適正な大きさで出力することができる。逆に、マイクロホン2Bから入力された音声をスピーカ4Aから適正な大きさで出力することができる。また、車両X又は車両Yの一方で行われた放送起動を他方に伝達することができる。また、連絡送受話器7A又は7Cの一方から入力された音声を他方から適正に出力することができる。さらに、連絡ブザー用押釦8A又は8Dが押されると、ブザー8C及び8Fを適正に鳴動させることができる。従って、併結運転において、適正な放送、連絡を行うことができる。
【0039】
〈全体構成〉
図2は、本発明に係る併結変換器10の全体構成を示す図である。図2に示すように、併結変換器10は、併結運転対象の二つの編成(車種)において、少なくとも、編成(車種)間の境界をなす鉄道車両の何れか一方に搭載される。図2に示す例では、併結変換器10は、図中の左側の編成(車両)に搭載されている。図中の左側の編成(車両)は、併結対象の異種車両が併結される自編成(被併結対象車両)を示し、右側の編成(車両)は、併結対象の異種車両を示している。なお、併結変換器10は、他編成に搭載されるようにしても良く、自編成と他編成の両方に搭載されるようにしても良い。
【0040】
併結運転は、EC車(電車)間,EC車−DC車(キハ;ディーゼル車)間,DC車間で行われることが想定される。図2の例では、自編成に対して、新規に製造されるDC車又は既存のEC車(例えば、115系,211系)を想定し、他編成に対して、既存のEC車(例えば、223系,DC126系)又は既存のDC車を想定している。
【0041】
併結変換器10は、放送音声レベル変換回路11と、連絡音声レベル変換回路12と、放送起動制御回路13と、ブザー制御回路としての連絡ブザー制御回路14と、ブザー制御回路としての通報ブザー制御回路15とを備えている。
【0042】
放送音声レベル変換回路11,連絡音声レベル変換回路12は、自編成から他編成方向,及び他編成から自編成へ伝達すべき放送又は連絡用の音声信号のレベルを、伝達先に応じたレベルに変換して出力するための回路である。
【0043】
放送起動制御回路13,連絡ブザー制御回路14,及び通報ブザー制御回路15は、多種存在する放送起動条件,及びブザー起動条件の違いを左右方向に橋渡しする。このため、制御回路13〜15は、自編成側での起動を他編成側に送り、他編成側での起動を自編成側に送るための、双方向の起動制御回路を組み合わせて構成される。以下、自編成又は自編成側を、図に倣って「左」又は「左側」と称し、他編成又は他編成側を図に倣って「右」又は「右側」と称することもある。なお、本実施形態では、併結変換器10が搭載されている側を「自編成」とする。
【0044】
併結変換器10は、自編成側(左側)と、他編成側(右側)とのそれぞれにおける複数の接続線を接続するための複数の端子を備えている。図2に示す例では、併結変換器10は、自編成側において、車両電源用の220P線(DC+100V線)と、放送音声引通線1Aに相当する放送音声回線としての412/413線と、放送起動制御線1Bに相当する放送起動線としての411線と、連絡音声引通線7B及び連絡ブザー回線8Bに相当する連絡音声回線及びブザー起動線としての329/330線と、100ab線とがそれぞれ接続される複数の端子(図示せず)を備えている。
【0045】
一方、併結変換器10は、他編成側において、EC車の各線を接続するための複数の端子として、車両電源用の220N線,放送音声引通線1Bに相当する412/413線,放送起動制御線1Bに相当する411線,連絡音声引通線7D及び連絡ブザー回線8Eに相当する329/330線,及び100g線をそれぞれ接続するための複数の端子を備えている。
【0046】
また、併結変換器10は、他編成側において、既存のDC車の接続線を接続するための複数の端子として、DC車の車両電源用線(DC+28V線),放送音声引通線1Dに相当する407/408線(DC車放送起動線兼用),連絡音声引通線7Dに相当する405/406線,連絡ブザー線(連絡BZ),通報ブザー線(通報BZ)をそれぞれ接続するための複数の端子を備えている。
【0047】
なお、上記した「220P線」,「412/413線」,「411線」,「329/330線」,「407/408線」,「405/406線」等は、車両配線の線の記号である。
【0048】
他編成側の複数の端子は、他編成がEC車であるかDC車であるかによって、使用される端子が使い分けられる。図2では、他編成がEC車である場合を想定しており、EC車の接続線と併結変換器10との接続状態が示されている。
【0049】
自編成側の複数の接続線は、併結変換器10内において、次のように接続されている。即ち、220P線は、放送起動制御回路13,連絡ブザー制御回路14,及び通報ブザー制御回路15のそれぞれの左側に接続される。412/413線は、放送音声レベル変換回路11の左側の入力/出力端子に接続される。411線は、放送起動制御回路13の左側の入力/出力端子に接続される。329/330線は、連絡音声レベル変換回路12の左側の入力/出力端子に接続される。また、329線は、連絡ブザー制御回路14の左側の入力/出力端子に接続され、330線は通報ブザー制御回路15の左側の入力/出力端子に接続される。
【0050】
他編成側の複数の接続線は、併結変換器10内において、次のように接続されている。即ち、220N線,DC28V線は、放送起動制御回路13,連絡ブザー制御回路14,及び通報ブザー制御回路15のそれぞれの右側の対応する端子に接続される。412/413線及び407/408線は、放送音声レベル変換回路11の右側の対応する入力/出力端子にそれぞれ接続される。411線は、放送起動制御回路13の右側の入力/出力端子に接続される。329/330線及び405/406線は、連絡音声レベル変換回路12の右側の対応する入力/出力端子にそれぞれ接続される。また、329線は、連絡ブザー制御回路14の右側の入力/出力端子に接続され、330線は通報ブザー制御回路15の右側の入力/出力端子に接続されている。連絡ブザー線は、連絡ブザー制御回路14の右側の入力/出力端子に接続され、通報ブザー線は、通報ブザー制御回路15の右側の入力/出力端子に接続されている。
【0051】
車両の零ボルト(0V)側基準電位は、併結車両により異なる場合があるため、音声信号(放送・連絡)、起動制御(放送・連絡)の双方とも、0V電位は接続せず、それぞれ自己の編成の回路に戻るようにしてある。
【0052】
以下、併結変換器10を構成する各回路を個別に説明する。
【0053】
〈放送音声レベル変換回路〉
図3は、放送音声レベル変換回路11の構成例を示す図であり、図4は、放送音声レベル変換回路11の動作説明図である。図3において、放送音声レベル変換回路11は、左から右方向,及び右から左方向へそれぞれ伝達される放送音声信号のレベルを変換するレベル変換部21と、放送起動条件「左から起動」及び/又は「右から起動」に応じて、レベル変換部21に設けられたリレーを制御するリレー制御部22(経路制御部に相当)と、放送起動条件「左先押し」又は「右先押し」に応じて、左から右方向の音声信号,及び右から左方向の音声信号のゲイン(利得)を制御するゲイン制御部23(利得制御部に相当)とを備えている。
【0054】
レベル変換部21は、左から右方向の音声信号に対する回路と、右から左方向の音声信号に対する回路とからなり、略左右対称の構成を持つ。レベル変換部21の内部動作は、600[Ω]のインピーダンスで動作するように構成されている。このため、レベル変換部21と、左右両側の412/413線とのインターフェイス部分には、トランス101a,101bが設けられ、入力される音声信号のインピーダンスを600Ωに変換して受け取ると共に、出力される音声信号のインピーダンスが、回線インピーダンススイッチによって、出力側の規格又は仕様に応じた値に変換されるようになっている。図3に示す例では、412/413線のインピーダンスは、回線インピーダンススイッチの設定により、35[Ω],200[Ω],600[Ω]の何れかに変換されるようになっている。
【0055】
また、レベル変換部21は、その左側又は右側に接続される車両の種類がDC車であることを想定して、407/408線とのインターフェイス部分をなすトランス101c,101dを有している。トランス101a及び101cは、412/413線(EC車)と407/408線(DC車)との切換スイッチ(EC/DC切換スイッチ102a)に接続されており、トランス101b及び101dは、EC/DC切換スイッチ102bに接続されている。各EC/DC切換スイッチ102a,102bは、左側及び右側に接続される車種(放送音声回線)の種類に応じて、「EC側」と「DC側」とで選択先を切り替えられるようになっている。
【0056】
また、レベル変換部21は、左側のEC/DCスイッチ102aを経た左から右方向の音声信号が通過する増幅器として、増幅器Amp1,Amp2,及びAmp3を備えており、右側のEC/DCスイッチ102bを経た右から左方向の音声信号が通過する増幅器として、増幅器Amp4,Amp5,及びAmp6を備えている。
【0057】
増幅器Amp1は、方向性結合回路を構成し、右から左方向の音声信号の成分が左から右方向の音声信号に含まれないように、左から右方向の音声信号を反転増幅する。増幅器Amp2は、左から右方向の音声信号の増幅器であり、増幅度設定部(利得設定回路)24において設定された増幅度に応じて入力される音声信号を増幅する。
【0058】
増幅度設定部24は、図3に示す例では、3デシベル[dB]ステップで8段階に増幅度を調整可能になっており、右側へ送出すべき音声信号のレベルに応じた増幅度を設定可能になっている。即ち、増幅度設定部24は、設定可能な利得の段階に応じた複数のスイッチ(この例では8個)を持ち、何れかのスイッチがオンに設定されることで、予め用意された複数の利得(増幅度)のうちの一つが設定されるようになっている。増幅器Amp3は、ライン駆動アンプであり、1Wクラスの出力が得られるユニットを使用している。
【0059】
増幅器Amp2及びAmp3をさらに詳細に説明すると、図4において、増幅器Amp2は、増幅器Amp1を経由してA→B→Cの経路でやってくる左側の信号と、増幅器Amp6を経由してN→Cの経路でやってくる左側信号とを加算し、且つ増幅度切り換え回路(増幅度設定部24)の抵抗回路網に従って予め定められた増幅度を得るために動作する。増幅器Amp3は、音声信号を図4におけるJで示した回線部分に送り出すために必要な信号レベルに増幅するために動作する。Jで示した回線部分では、場合によっては1ワットクラスの出力が必要な場合がある。このため、Amp3として、H→Jに至る箇所での所定の抵抗による減衰を見越して、必要な信号レベルが得られるような、大きな出力が可能な増幅器が適用される。
【0060】
増幅器Amp4〜Amp6は、増幅器Amp1〜Amp3にそれぞれ対応する右から左方向の音声信号に対する増幅器であり、それぞれ増幅器Amp1〜3と同様の機能を有している。なお、増幅器Amp5に対する増幅度設定部(利得設定回路)25は、増幅器Amp2に対する増幅度設定部24と同様の構成を有しており、3デシベルステップで8段階の増幅度の切換が可能となっている。なお、各増幅度設定部24,25の1ステップの大きさ及び段階数は、調整すべき車両間の音声信号のレベル差に応じて適宜設定可能である。
【0061】
増幅器Amp1〜Amp6の動作は、次の通りである。図4に示すように、左側から放送起動がかかっている(「左から起動」)場合において、左側のトランスAから入力された音声信号は、A→B→Cと導かれ、増幅器Amp1において反転増幅される。その後、音声信号は、CからDへ進み、増幅器Amp2により左から右方向の利得の設定が行われる。
【0062】
ここで、左側から放送起動がかかっている場合には、リレー制御部22に「左から起動」の制御信号が与えられ、増幅器Amp3の両端に設けられたリレー接点F及びHを制御するリレー22Aによって、リレー接点F及びHがオンとなっている。これによって、増幅器Amp2から出力された音声信号は、D→E→Fを経て増幅器Amp3に入力され、増幅される。増幅器Amp3から出力される音声信号は、G→H→I→Jと進み、トランス101bから右側の放送音声回線(412/413線)に出力される。トランス101bから出力される音声信号は、右側の放送設備の仕様又は規格に応じた所望のレベルになっている。なお、左のみから放送起動がかかっている場合には、リレー接点N及びOがオフ(開放)された状態となっているので、左から入力された音声信号の成分が左側に戻らないようになっている。
【0063】
ところで、増幅器Amp3から出力される音声信号は、G→H→Kと進んで増幅器Amp4の入力側に導かれ、増幅器Amp4で反転増幅されて信号bとして出力される。一方、増幅器Amp3から出力される信号は、G→Lと進んで増幅器Amp4の出力側に導かれる。ここで、G→Lと進む信号aは、増幅器Amp4で反転増幅されて出力される信号bが反転した同じレベルの信号となるように半固定抵抗器(可変抵抗器)で調整される。従って、図中のL(増幅器Amp5の入力端)において、信号aと信号bとは互いに打ち消し合って、増幅器Amp5に入力されない。これによって、増幅器Amp5の出力(図中のM)には、左側から入力された信号成分は含まれないようになっている。
【0064】
その後、右側から起動されて音声信号が入力される場合には、リレー制御部22に「右から起動」の制御信号が与えられ、増幅器Amp6の両端のリレー接点N及びOを制御するリレー22Bによって、リレー接点N及びOがオンとなっている。右側から入力された音声信号は、J→I→K→L→M→N→O→Aの経路を進む。この音声信号に対しては、上述したような信号の打ち消し作用は生じない。従って、右側から入力された音声信号は、増幅器Amp5及びAmp6でそれぞれ増幅されて、左側に応じたレベルに変換された後、左側の放送音声回線(412/413線)に出力される。
【0065】
なお、上述した動作において、リレー制御部22に与えられる「左から起動」及び「右から起動」の各制御信号は、放送起動制御回路13から与えられる。「右から起動」及び「左から起動」の制御信号は、放送起動制御回路において検出される起動方向(どちらの放送装置が起動したのかの検出結果)を示す制御信号である。
【0066】
上述した動作は、先に右側から起動して音声信号がレベル変換部21に入力される場合でも同様である。即ち、増幅器Amp2の出力Dは、右側から入力された信号成分を含まないようになっている。但し、左側と右側との双方が起動された場合には、増幅器Amp1〜Amp6の全てが動作状態となる。この場合には、回線のインピーダンスのばらつきやずれなどによって発振する可能性がある。このため、両側の放送音声回線のインターフェイス部分には、アッテネータ(ATT)を兼ねたインピーダンスマッチング回路26及び27が挿入され、発振等の異常な状態の発生を防止するようになっている。
【0067】
図3に示す例では、左側のEC/DCスイッチ102aと増幅器Amp1との間にインピーダンスマッチング回路26が挿入され、右側のEC/DCスイッチ102bと増幅器Amp4との間にインピーダンスマッチング回路27が挿入されるようになっている。各インピーダンスマッチング回路26,27の動作/動作停止(挿抜)は、リレー制御部22によって制御される。即ち、リレー制御部22は、AND回路28を有し、AND回路28は、「左から起動」及び「右から起動」の制御信号がそれぞれ入力されたとき、AND条件が満たされた旨の信号を出力し、この出力によって各リレー29,30がインピーダンスマッチング回路26及び27をレベル変換部21に挿入する。
【0068】
また、図3に示すように、左側と右側との双方から起動した場合における音声信号の安定性をさらに高めるため、レベル変換部21には、増幅器Amp2と増幅器Amp3との間(E−F間)にゲイン調整部31が挿入され、増幅器Amp5と増幅器Amp6との間(M−N間)にゲイン調整部32が挿入されている。各ゲイン調整部31,32は、ゲイン「高(H)」,「中(M)」,「低(L)」に応じた3つのレンジを持ち、何れかのレンジが選択されるようになっている。音声信号の入力がない場合には、各ゲイン調整部31,32のゲイン(利得)のレンジは、それぞれ、ゲイン「中(M)」が選択される。ゲイン「高(H)」及び「低(L)」の選択は、ゲイン制御部23によって制御される。ゲイン制御部23には、「左先押し」「右先押し」の起動条件にかかる制御信号が入力される。「左先押し」又は「右先押し」は、放送起動制御回路13で検出され、この検出結果としての「左先押し」の制御信号、又は「右先押し」の制御信号が、放送起動制御回路13からゲイン制御部23に与えられる。
【0069】
ゲイン制御部23に「左先押し」の制御信号が入力されると、リレー33が動作して、スイッチ34,35,36を閉じる。その後、増幅器Amp2から出力された音声信号がスイッチ34を通じて音声信号検知ユニット37で検出されると、「左H−ON」及び「右L−ON」の制御信号がスイッチ35及び36を介して出力され、各ゲイン調整部31,32に入力される。すると、ゲイン調整部31では、ゲイン「高(H)」のレンジが選択され、ゲイン調整部32では、ゲイン「低(L)」のレンジが選択される。このように、左側の放送起動スイッチ(例えば、図1の起動スイッチ7A)が右側の放送起動スイッチ(例えば、図1の起動スイッチ7B)よりも先に押された場合(「左先押し」の場合)には、ゲイン制御部23は、左側からの音声信号を検出し、左から右方向の音声信号のゲインをアップ(M→H)させ、右から左方向の音声信号のゲインをダウン(M→L)させる。
【0070】
これに対し、ゲイン制御部23に「右先押し」の制御信号が入力されると、リレー38が動作して、スイッチ39,40,41を閉じる。その後、増幅器Amp5から出力された音声信号がスイッチ34を通じて音声信号検知ユニット37で検出されると、「右H−ON」及び「左L−ON」の制御信号がスイッチ40及び41を介して出力され、各ゲイン調整部31,32に入力される。すると、ゲイン調整部31では、ゲイン「低(L)」のレンジが選択され、ゲイン調整部32では、ゲイン「高(H)」のレンジが選択される。このように、右側の放送起動スイッチ(例えば、図1の起動スイッチ7B)が左側の放送起動スイッチ(例えば、図1の起動スイッチ7A)よりも先に押された場合(「右先押し」の場合)には、ゲイン制御部23は、右側からの音声信号を検出し、右から左方向の音声信号のゲインをアップ(M→H)させ、左から右方向の音声信号のゲインをダウン(M→L)させる。
【0071】
このようにして、双方向で放送起動がかかった場合には、どちらが先に起動したかが特定され、先に起動した側の音声信号が優位的に取り扱われ、当該音声信号の安定性が優先的に補償されるようになっている。
【0072】
なお、ゲイン調整部31,32及びゲイン制御部23の動作は、両側が起動した場合において、ゲインが所定値(例えば、ゲイン「中(M)」に相当する値)で十分に安定する場合であれば、上述したようなゲイン制御部23によるレンジの切換動作が行われないようにすることができる。即ち、放送起動が双方向で起こっているか否かに拘わらず、ゲインを所定の値(例えばゲイン「中(M)」)で固定することが可能である。このように、ゲインを所定値で固定可能であれば、ゲイン調整部31,32及びゲイン制御部23は不要である。即ち、所定のゲインを得るための抵抗器がAmp2−Amp3間及びAmp5−Amp6間にそれぞれ挿入された構成にしても良い。
【0073】
なお、図3及び図4に示した例では、左側及び右側がEC車である場合を想定したが、右側がDC車である場合には、切換スイッチ102bは、「DC側」を選択し、左から右方向の音声信号は、切換スイッチ102b及びトランス101dを経て、407/408線に出力される。また、右から左方向への音声信号が、407/408線からトランス101dを経て入力される。左側がDC車である場合には、上記した右側がDC車である場合と同様のことが、左側において行われる。また、両側がDC車である場合には、407/408線間の音声信号のレベル変換が行われる。このように、EC車とDC車との組み合わせが異なっても、放送音声レベル変換回路11の動作原理は同じである。
【0074】
〈連絡音声レベル変換回路〉
図5は、連絡音声レベル変換回路12の構成例を示す図である。図5に示すように、連絡音声レベル変換回路12の回路構成は、図3に示した放送音声レベル変換回路11とほぼ同様であり、図3に示した増幅器Amp1〜Amp6,及び増幅度設定部24,25と同様の機能を持つAmp11〜Amp16,及び増幅度設定部42,43を有し、図4に示したのとほぼ同様の動作によって、左から右方向,及び右から左方向の連絡用の音声信号(329/330線間を伝達される音声信号)のレベルをそれぞれ変換して出力する。
【0075】
但し、連絡系音声は、常時双方向で伝達されるため、図3に示したインピーダンスマッチング回路(兼アッテネータ)26及び27と同様のインピーダンスマッチング回路が常時挿入された状態となっている。従って、リレー制御部22に相当する回路も存在しない。また、Amp12−Amp13間及びAmp15−Amp16間のゲインは、ゲイン「中(M)」に相当する値で固定されており、ゲイン制御部23に相当する回路も存在しない。
【0076】
なお、図5では、EC車同士の329/330線間の音声信号を扱う場合について示しているが、329/330線−405/406線(DC車)間、連絡音声のマイナス線と407/408線との間の音声も全く同一の原理によってレベルの変換が行われる。このため、連絡音声レベル変換回路12は、DC車用のインターフェイスを有している。
【0077】
〈放送起動制御回路〉
図6〜図8は、放送起動制御回路13の構成例を示す図であり、図6は、左側(DC126系またはEC系を想定)から起動した場合における放送起動制御回路13の動作を示しており、図7は、右側のEC車両から起動した場合における放送起動制御回路13の動作を示しており、図8は、右側のDC車両から起動した場合における放送起動制御回路13の動作を示している。
【0078】
放送起動制御回路13は、左右方向の一方から起動したとき、他方からの起動を受け付けないように、先に起動する側の条件によってオンするリレーのブレイク接点を利用し、他方から起動線を切断している。また、これによって先に起動した側がどちらであるかの検出(「左から起動」または「右から起動」の検出)を行う。即ち、例えば、図6に示すように、リレー接点C及びDのオンによって「左先押し」が成立する場合には、「右先押し」の条件を成立させるための電流経路上に存するリレー接点Jが開放して、「右先押し」の条件が成立しないようになっている。
【0079】
また、放送起動制御回路13は、左右のどちらから起動条件が来ているか否か(左側と右側とのそれぞれにおける放送装置の起動(放送起動スイッチのオン))を監視するため、起動制御用のリレーの電流の検出を行い、この検出結果と、実際の起動条件の有無との論理積を検出するAND回路(AND1,AND2)を有している。起動条件のみでは、他方から転送されてきた起動条件なのか、自編成内より起動したのかの区別が付かないからである。
【0080】
放送起動制御回路13で検出される「左から起動」「右から起動」「左側先押し」「右側先押し」の各条件は、制御信号として、放送音声レベル変換回路11に送られ、放送音声レベル変換回路11による音声信号の増幅度の設定に用いられる。
【0081】
図6において、各リレー接点C,C′,D,D′,I及びJは、左側及び右側の放送起動スイッチが押されていない場合には、接点J,D,Cはオンであり、接点I,D′,C′はオフとなっている。
【0082】
左側の放送起動スイッチ51(A)が押し下げによって起動(オン)したとき、リレーRY2のリレー接点Dは閉じた状態になっており、リレー接点D’は開放された状態となっており、リレーRY3(N)のリレー接点Cは閉じた状態となっており、リレー接点C’は開放された状態となっている。
【0083】
このため、左側の車両電源DC+100V線(220P線)から左側の411線にDC+100Vが加圧され、電流が、図6中のA(放送起動スイッチ)→(左側411線)→B→C→Dの経路を流れ、リレーRY1(E)をオン状態にする。すると、リレーRY1のリレー接点Iが閉じ(オン)、リレー接点Jが開放され(オフ)、リレー接点Oが閉じ(オン)、リレー接点O′が開放(オフ)される。さらに、リレーRY1を経た電流は、PC3(「PC」はフォトカプラまたはフォトモスリレーの意である)をオンさせて、左側編成の0V(零ボルト:F)に戻る。
【0084】
ここで、右側編成がEC車である場合、リレーRY1(E)のオンによってリレー接点Iがオンするので、右側編成の電源+100V線(220N線)から、H→トランジスタTR2→Iへと信号が流れ、右側編成の411線が加圧され、右側編成のEC車内の放送起動用リレー(G)がオンする。このようにして、左側からの放送起動の信号が右側へ橋渡しされる。
【0085】
一方、右側編成がDC車である場合、リレーRY1に電流が流れることによりリレー接点Oがオンするので、右側車両電源+28V線(M)からDC車の放送起動用リレーRを経由してP→O→TR3→Q(DC−0V)と電流が流れる。これによって、右側編成のDC車内において放送起動がかかる(DC車内の放送起動制御線に放送起動信号が流れる)。
【0086】
ところで、左側の放送起動スイッチ51が押された場合には、トランジスタTR1には電流が流れない。このため、PC1はオフ状態である。これに対し、PC2は、左側の411線を流れる電流によってオンする。すると、PC1及びPC2の後段に設けられた各インバータからの出力がその後段のAND回路(AND1)のAND条件を成立させる。このとき、「左から起動」の起動条件が検出され、この「左から起動」を示す制御信号が放送音声レベル変換部11(のリレー制御部22)に送られる。
【0087】
また、PC3がオンとなることによって、その後段に設けられたインバータの「H−H」の条件が満たされ、「左先押し」の条件が成立・検出される。この「左先押し」を示す制御信号は、放送音声レベル変換回路11(のゲイン制御部23)へ送られる。
【0088】
一方、右側編成のEC車側では、右側の放送起動スイッチがオンになっていないときには、トランジスタTR2に電流が流れる。このため、PC4,PC5が共にオンとなって、その後段に設けられたAND回路(AND2)のAND条件が成立せず、「右から起動」は出力されない。また、右側編成がDC車である場合でも、トランジスタTR3がオンし、PC8,PC9が共にオンするため、「右から起動」条件が成立しない。
【0089】
また、左側の放送起動スイッチ51がオンとなっている場合において、右側の放送起動スイッチ52(図7)が押された場合では、リレー接点Jがオフとなっており、リレー接点Iがオンとなっているので、各リレー回路RY1,RY2,RY3の動作に変化はない。このように、「左先押し」の条件が成立している場合には、「右先押し」の条件が同時に成立しないようになっている。但し、トランジスタTR2に電流が流れなくなるので、PC4がオフとなり、後段のAND回路AND2の条件が満たされ、「右から起動」の制御信号が出力される状態になる。すなわち、「左から起動」と「右から起動」との双方が同時に成立する。
【0090】
次に、右側編成がEC車である場合において、右側編成から放送起動がかかった場合の動作例を、図7を用いて説明する。図7において、右側編成のEC車の放送起動スイッチ52が押し下げによって起動(オン)したとき、リレー接点Cは閉じ、リレー接点C′は開放され、リレー接点Iは開放され、リレー接点Jは閉じた状態となっている。このため、右側編成の車両電源DC+100V線から右側編成の411線に対し、スイッチ52を介してDC+100Vが加圧される。すると、電流が図7中のH→G→(右側411線)→Jの経路で流れ、リレーRY2(E′)をオンさせ、PC6をオンさせて右側編成の0V(零ボルト:L)に戻る。
【0091】
リレーRY2(E′)がオンすると、リレーRY2のリレー接点Dが開放し、リレー接点D′が閉じる。すると、左側編成の車両電源+100V線(220N線:図7中のA)から、TR1→D′→Bと電流が流れて左側編成の放送起動線である411線を加圧し、左側編成に対して放送起動がかかる。すなわち、左側編成の放送起動制御線に放送起動信号が出力される。
【0092】
右側編成の放送起動スイッチ52が先に押された場合には、トランジスタTR2には電流が流れず、PC4がオフ状態(出力L)、PC5がオン状態(出力H)となる。このとき、各PC4,5の後段にそれぞれ設けられたインバータの出力は、それぞれ“H”となるので、その後段に設けられたAND回路(AND2)のAND条件が成立して「右から起動」の出力(制御信号)が得られる。
【0093】
また、リレーRY2を流れる電流によってPC6がオンする。これによって、「右先押し」の制御信号も得られる。「右から起動」及び「右先押し」の制御信号は、放送音声レベル変換回路11に送られる。
【0094】
なお、左側編成の放送起動がかかっていない場合には、トランジスタTR1に電流が流れてPC1をオンにするので、AND1のAND条件が満たされず、「左から起動」の出力は得られない。また、リレー接点Dがオフ(開放)されるので、PC3はオフとなり、「左先押し」の出力は得られない。
【0095】
また、右側の放送起動スイッチ52がオンとなっている場合において、左側の放送起動スイッチ51(図6)がオンとなった場合では、リレー接点Jがオンとなっており、リレー接点Iがオフとなっているので、各リレー回路RY1,RY2,RY3の動作に変化はない。このように、「右先押し」の条件が成立している場合には、「左先押し」の条件は同時に成立しない。但し、トランジスタTR1に電流が流れなくなるので、PC1がオフとなり、後段のAND回路AND1の条件が満たされ、「左から起動」の制御信号が出力される状態になる。すなわち、「左から起動」と「右から起動」との双方が同時に成立する。
【0096】
次に、右側編成がDC車である場合において、右側編成から放送起動がかかった場合の動作例を図8を用いて説明する。図8において、左側編成からの放送起動がかかっていない場合には、リレーRY1(E)のリレー接点Oはオフ(開放)された状態となっており、リレー接点O’はオンした(閉じた)状態となっている。従って、DC車の電源+28V線(H’)からの電流が、H’→N→O’→Pと導かれる状態となっている。
【0097】
ここで、DC車の放送起動スイッチ53(S)が押し下げによってオンされると、H’→N→O’→P→Sと電流が流れる。これによって、リレーNがオンとなって、リレー接点Cをオフ(開放)し、リレー接点C’をオンする(閉じる)。また、PC9及びPC7がそれぞれオンする。
【0098】
リレー接点C’がオンすることによって、左側編成の車両電源+100V線(220N線)から、TR1→C→B→Aの経路を経て、左側編成の放送起動線である411線が加圧される。これによって、左側編成に対して放送起動がかかる。
【0099】
放送起動スイッチ53がオンの状態では、トランジスタTR3がオフであるためPC8がオフであり、且つPC9がオンの状態である。このため、これらの後段に設けられたAND回路(AND3)のAND条件が成立して、「右から起動」の制御出力が得られる。また、PC7がオンすることにより、「右側先押し」の制御出力が得られる。なお、AND3(AND2)及びPC7(PC6)の後段にはそれぞれEC/DC切り換えスイッチが設けられており、他編成がEC車かDC車かに応じてスイッチの切り換え先が予め選択されるようになっている。
【0100】
なお、上記した動作中では、PC1はトランジスタTR1からの電流によりオンとなるので、AND1の条件が満たされず、「左から起動」の制御出力は得られない。また、リレー接点Cが開放するので、PC3がオンせず、「左先押し」の制御出力も得られない。また、起動スイッチ53が押された状態において、左側編成の起動スイッチ51が押された場合の動作は、右側編成がEC車である場合と同様である。
【0101】
以上のようにして、放送起動制御回路13は、左右の両方向からの放送起動を検出し、一方からの放送起動条件(放送起動信号)を他方の放送起動条件(放送起動信号)に変換して他方に出力するようになっている。
【0102】
〈ブザー起動制御回路〉
次に、連絡ブザー制御回路14及び通報ブザー制御回路15の構成及び動作について説明する。両者の構成及び動作は同じであるので、ここでは、通報ブザー起動制御回路15を例として説明する。
【0103】
図9は、通報ブザー制御回路15の構成例及び左側編成からブザー起動があった場合の動作例を示す図である。図10は、右側編成のEC車からブザー起動があった場合の通報ブザー制御回路15の動作例を示す図である。図11は、右側編成のDC車からブザー起動があった場合の通報ブザー制御回路15の動作例を示す図である。
【0104】
図9に示すように、ブザー系起動制御回路は、左右の一方から起動したとき、他方からの起動を受け付けないよう、先に起動する側の条件によってオンするリレーのブレイク接点を利用している。これは、放送起動制御と同様である。ブザー起動制御では、連絡音声系は元々常時双方向のため、先に起動したかどうかの検出をする必要はなく、回路としては放送起動の制御回路より簡単になっている。但し、連絡ブザー(連絡ブザー制御回路14)、通報ブザー(通報ブザー制御回路15)と2系統用意する必要がある。
【0105】
なお、ブザー起動の両方向からの重なりがあった場合は、先にどちらが押されたかで、先に押した側の優先となり、図9〜11の何れかの動作となる。重なりがほどかれたとき、瞬時に、ほどかれた状態として片側からの起動の動作状態に移行する。
【0106】
最初に、左側編成から通報ブザー起動があった場合の通報ブザー制御回路15の動作例を説明する。図9において、左側編成の通報ブザースイッチ61(B)が押されると、左側編成の通報ブザーが鳴動する。このとき、リレーRY6のリレー接点Hは閉じた状態となっており、リレー接点Eは開放された状態となっている。またリレーRY5のリレー接点Gは閉じた状態となっており、リレー接点Dは開放された状態となっている。このため、左側編成の車両電源DC+100V(220P線:A)が、B→H→G→RY4→Iと流れて0Vに戻る。このとき、リレーRY4がオンする。すると、リレーRY4のリレー接点Cが閉じ、リレー接点Fが開放され、リレー接点Oが閉じ、リレー接点Pが開放された状態となる。
【0107】
このとき、右側編成がEC車である場合には、車両の電源+100V(220P線:J)から、J→C→K→L→Mと電流が流れて、右側車両の通報ブザーが鳴動する。
【0108】
これに対し、右側編成がDC車である場合には、DC+28V(N)からリレー接点Oを介して通報ブザー線に電流が流れDC車内の通報ブザーを鳴動させる。即ち、電流が図9中のN→O→Q→Rと流れてブザーが鳴動する。
【0109】
図9において、左側編成,右側編成のEC車,左側編成のDC車の何れの場合も、電源電流はそれぞれ元の車両の0Vラインに戻るように構成されている。
【0110】
次に、右側編成のEC車から通報ブザー起動があった場合の通報ブザー制御回路15の動作例を説明する。図10において、右側編成のEC車の通報ブザースイッチ62(L)が押されたとき、右側編成の通報ブザーが鳴動する。このとき、リレーRY6のリレー接点Hは閉じた状態となっており、リレー接点Eは開放された状態となっている。また、リレーRY4のリレー接点Cは開放された状態となっており、リレー接点Fは閉じた状態となっており、リレー接点Oは開放された状態となっており、リレー接点Pは閉じた状態となっている。
【0111】
このため、右側編成のEC車の電源+100V(220P線:J)から、L(通報ブザースイッチ)→K→(右側330線)→F→RY5→M(EC−0V)と電流が流れて、リレーRY5がオンする。すると、リレーRY5のリレー接点Dが閉じ(オンとなり)、リレー接点Gが開放される(オフになる)。これによって、左側編成の車両電源DC+100V(220N線:A)から、A→D→(左側330線)→B(左側通報ブザー)→I(左側0V)と流れて、左側編成の通報ブザーが鳴動する。
【0112】
次に、右側編成のDC車から通報ブザー起動があった場合の通報ブザー制御回路15の動作例を説明する。図11において、右側編成のDC車の通報ブザースイッチ63(Q)が押されたとき、右側編成の通報ブザーが鳴動する。このとき、リレーRY5のリレー接点Gは閉じた状態となっており、リレー接点Dは開放された状態となっている。また、リレーRY4のリレー接点Cは開放された状態となっており、リレー接点Fは閉じた状態となっており、リレー接点Oは開放された状態となっており、リレー接点Pは閉じた状態となっている。
【0113】
このため、右側編成のDC車の電源DC+28V線(N)から、N→Q(ブザースイッチ)→(通報ブザー線)→P→RY6→R(DC−0V)と電流が流れて、リレーRY6がオンする。すると、リレーRY6のリレー接点Eが閉じ(オンとなり)、リレー接点Hが開放される。これによって、左側編成の車両電源+100V線(220N線:A)から、A→E→(左側330線)→B(左側通報ブザー)→I(左側0V)と流れて、左側編成の通報ブザーが鳴動する。
【0114】
以上の動作は、連絡ブザー制御回路14においても同様に行われる。このように、連絡ブザー制御回路14及び通報ブザー制御回路は、左側と右側との一方で行われたブザー起動を、他方に伝達し、他方のブザーを鳴動させることができる。
【0115】
なお、本実施形態では、連絡ブザー及び通報ブザーを有する放送・連絡装置について説明している。但し、放送・連絡装置には、連絡ブザーに係る構成を持ち、通報ブザーに係る構成を持たないものもある。
【0116】
〈放送起動の重なり時のレベル変動補償〉
図3及び図4を用いて説明した放送音声レベル変換回路11では、双方向からの音声入力(放送起動の重なり)があった場合には、音声信号の入力部分(インターフェイス部分)にアッテネータ(ATT)兼インピーダンスマッチング回路26及び27が挿入され、これによって、インピーダンスのばらつきやずれによる発振等の異常状態の発生を防止するようにしている。但し、車種(放送設備の仕様または規格)によって、元々の送り出しインピーダンス(放送ラインインピーダンス)の違いによって、重なりの発生時における音声信号のレベル低下が異なる。
【0117】
従って、車種毎の設定によって、レベル低下を補償する必要がある。図12は、レベル低下の補償回路(レベル変動補償回路:レベル補償部に相当)70の一例を示す図である。図12において、放送音声レベル変換回路11の各増幅度設定部(利得設定回路)24,25には、併結される車種の組み合わせ毎に、利得の大きさを切り替えるスイッチ71,72が設けられている。
【0118】
各スイッチ71,72は、「利得 小」と「利得 大」との二つの選択端子を持ち、「利得 小」の選択端子は、音声信号が片方向から入力される場合に選択され、片方向時における所定の利得(増幅度)の設定を増幅度設定部24,25に対してそれぞれ施すようになっている。即ち、「利得 小」が選択された場合には、それに応じた所定の利得を設定するための増幅度設定部24,25内の各設定スイッチがオンに設定される。
【0119】
一方、「利得 大」の選択端子は、音声信号が双方向から入力される場合(放送起動の重なり時)に選択され、「利得 小」が選択された場合における利得よりも大きい所定の利得(増幅度)の設定を増幅度設定部24,25に対してそれぞれ施すようになっている。即ち、「利得 大」が選択された場合には、それに応じた所定の利得を設定するための増幅度設定部24,25内の各設定スイッチが、「利得 小」の設定スイッチに代わってオンに設定される。このように、音声信号に対する利得の設定が、「利得 小」と「利得 大」との設定で交互に切り替わるようになっている。
【0120】
各スイッチ71,72の切換制御は、放送が片方向で起動しているか双方向で起動しているかによって行われる。このため、放送音声レベル変換回路11は、放送起動制御回路13から入力される「右から起動」「左から起動」の各制御信号のANDをとるAND回路73を有し、AND回路73は、「左から起動」及び「右から起動」の制御信号が入力されている場合に、各スイッチ71,72の選択内容を「利得 小」から「利得 大」に切り替える制御信号を与えるようになっている。従って、放送起動が片方向のみで起こっている場合には、各スイッチ71,72は「利得 小」をそれぞれ選択する。「利得 小」から「利得 大」へ切り換えて利得を大きくする度合いは、双方向の起動時に挿入されるATTの減衰比を考慮して決定される。例えば、ATTによって音声信号が減衰する分が利得の増大によって補償されるようにする。
【0121】
なお、図12に示したAND回路73として、図3に示したAND回路28を適用することができ、AND回路28の出力を各スイッチ71,72に与えるようにすることができる。
【0122】
〈実施形態の作用〉
以上説明した併結変換器10によれば、放送音声レベル変換回路11によって、一方向または他方向から入力される放送音声信号のレベルを他方向または一方向に応じたレベルに変換して出力する。これによって、放送音声信号のレベルが異なる車種間の併結を行った場合でも、適正な放送音声信号の伝達・出力を行うことができる。
【0123】
同様に、連絡音声レベル変換回路12によって、一方向または他方向から入力される連絡音声信号のレベルを他方向または一方向に応じたレベルに変換して出力する。これによって、連絡音声信号のレベルが異なる車種間の併結を行った場合でも、適正な連絡音声信号の伝達・出力を行うことができる。
【0124】
また、放送起動制御回路13によって、一方向または他方向で行われた放送起動(放送起動スイッチのオン)を検出し、他方向または一方向に応じた放送起動条件に変換し、他方向または一方向に対して出力する。これによって、出力先で放送起動を発生させることができる。従って、放送起動条件の異なる車種間の併結を行った場合でも、放送起動条件を車種間で適正に伝達することができる。
【0125】
また、連絡ブザー制御回路14及び通報ブザー制御回路15によって、一方向または他方向で発生したブザー起動(ブザースイッチのオン)を検出し、他方向または一方向に応じたブザー起動条件に変換し、他方向または一方向に対して出力する。これによって、出力先でブザーを起動させることができる。従って、ブザー起動条件の異なる車種間の併結を行った場合でも、ブザー起動条件を車種間で適正に伝達することができる。
【0126】
以上のように、併結変換器10によれば、併結される車種間の放送・連絡装置の仕様または規格の相違を吸収するので、全ての車両に同一の放送・連絡装置が設けられている場合と同等の環境を得ることができる。従って、EC車間,EC車−DC車間,DC車間での併結運転が可能になり、鉄道車両の乗務員は、放送・連絡業務を適正に行うことができる。また、併結変換器10によれば、併結する車種の組み合わせを広範囲に選択することができる。
【0127】
また、併結変換器10によれば、入力された音声信号を所望のレベルに増幅して出力可能であるので、例えば、ノイズに対する改善を施した新規な放送装置(新規な仕様又は規格を持つ)鉄道車両と、既存の鉄道車両との併結運転を行うこともできる。
【0128】
なお、上記した実施形態では、放送音声レベル変換回路11において、放送起動スイッチが先に押された側(先に起動した側)を優先し、先押し側からの音声信号の利得を上昇させ、逆側(後押し側)からの音声信号の利得を下降させる制御を行っている(図4参照)。これに代えて、放送起動スイッチが後に押された側(後に起動した側)を優先し、後押し側からの音声信号の利得を上昇させ、逆側(先押し側)からの音声信号の利得を下降させる制御を行うようにしても良い。何れの側を優先させるかは適宜設定可能である。
【0129】
また、上記した実施形態では、「連絡通話」を開始する手段として、連絡ブザーの鳴動により相手方運転台の乗務員に知らせる方式を適用している。但し、実施形態で説明したブザー制御回路と同様の回路で、相手方の連絡装置を起動させる制御を双方向で伝送するようにすることもできる。すなわち、連絡起動を双方向で橋渡しすることもできる。この場合では、連絡を開始したい側の乗務員が連絡起動操作を行い(連絡起動スイッチの押し下げ)、送話器に向かって送話する。すると、相手側の連絡装置が起動され、相手方の受話器から送話された音声が出力される(スピーカ鳴動)。これによって、相手方の乗務員は、連絡の開始要求があったことが分かり、送話器を取り上げて送話を開始する。
【0130】
また、上記した実施形態では、併結変換器10(連絡音声レベル変換回路12,放送起動制御回路13,ブザー制御回路14,15等)をリレーやスイッチ等で構成した例で説明した。これに代えて、本発明に係る併結変換器10は、リレーと同様の作用を実現するフォトモスリレー、フォトカプラー、トランジスタースイッチ、アナログスイッチ等の半導体、及びリレー接点の組み合わせを半導体ロジック回路による制御を用いた回路等を用いて構成することもできる。
【0131】
【発明の効果】
本発明によれば、併結対象の車両間における放送及び/又は連絡装置の仕様又は規格の相違を吸収し、異なる車種間の併結運転を可能とする鉄道車両の併結変換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による併結変換器が適用される放送設備の説明図
【図2】併結変換器の全体構成図
【図3】放送音声レベル変換回路の構成例を示す図
【図4】放送音声レベル変換回路の動作説明図
【図5】連絡音声レベル変換回路の構成例を示す図
【図6】放送起動制御回路の構成及び動作例の説明図
【図7】放送起動制御回路の構成及び動作例の説明図
【図8】放送起動制御回路の構成及び動作例の説明図
【図9】通報ブザー制御回路の構成及び動作例の説明図
【図10】通報ブザー制御回路の構成及び動作例の説明図
【図11】通報ブザー制御回路の構成及び動作例の説明図
【図12】レベル補償回路の説明図
【図13】鉄道車両の放送・連絡装置の説明図
【符号の説明】
Amp1〜Amp6 増幅器
10 併結変換器
11 放送音声レベル変換回路
12 連絡音声レベル変換回路
13 放送起動制御回路
14 連絡ブザー制御回路
15 通報ブザー制御回路
21 レベル変換部
22 リレー制御部
23 ゲイン制御部
24,25 増幅度設定部(利得設定回路)
26,27 インピーダンスマッチング回路(アッテネータ兼)
70 レベル変動補償回路

Claims (11)

  1. 併結される、仕様又は規格の異なる放送装置をそれぞれ備えた二つの鉄道車両の両方又はどちらかに搭載され、一方の鉄道車両側の放送装置から入力される放送音声信号のレベルを他方の鉄道車両側の放送装置に応じたレベルに変換し、他方の鉄道車両側に出力する放送音声レベル変換回路を含む、鉄道車両の併結変換器。
  2. 前記放送音声レベル変換回路は、他方の鉄道車両側の放送装置から入力される放送音声信号のレベルを一方の鉄道車両側の放送装置に応じたレベルに変換し、一方の鉄道車両側に出力する
    請求項1記載の鉄道車両の併結変換器。
  3. 前記放送音声レベル変換回路に前記一方及び他方の双方から放送音声信号が入力される場合に、それぞれの放送音声信号の経路上に挿入されるアッテネータをさらに含む
    請求項2記載の鉄道車両の併結変換器。
  4. 前記一方及び他方の側における放送装置の起動をそれぞれ検出する起動検出回路と、
    前記起動検出回路によって放送装置の起動が検出された場合に、前記放送音声レベル変換回路内の、前記放送装置の起動が検出された側から入力される放送音声信号の伝達経路を開放状態から閉状態にする経路制御部とをさらに含む
    請求項2又は3記載の鉄道車両の併結変換器。
  5. 放送音声信号を前記放送音声レベル変換回路に入力するための放送装置が前記一方と前記他方とのどちら側で先に起動したのかを検出する起動順検出回路と、
    前記起動順検出回路の検出結果に従って、放送装置が先に起動した側から前記放送音声レベル変換回路に入力される放送音声信号に係る利得を上昇または下降させるとともに、その逆側から前記放送音声レベル変換回路に入力される放送音声信号に係る利得を下降または上昇させる利得制御部とをさらに含む、
    請求項2〜4の何れかに記載の鉄道車両の併結変換器。
  6. 前記アッテネータが挿入される場合に、アッテネータによる放送音声信号の減衰分に応じて、放送音声信号に係る利得を上昇させるレベル補償部をさらに含む
    請求項3記載の鉄道車両の併結変換器。
  7. 前記二つの鉄道車両は、それぞれ仕様又は規格の異なる連絡装置をそれぞれ備え、
    一方の鉄道車両側の連絡装置から入力される連絡音声信号のレベルを前記他方の鉄道車両側の連絡装置に応じたレベルに変換し、前記他方の側に出力する連絡音声レベル変換回路をさらに含む、
    請求項1〜6の何れかに記載の鉄道車両の併結変換器。
  8. 前記連絡音声レベル変換回路は、前記他方の側の連絡装置から入力される連絡音声信号のレベルを前記一方の側の連絡装置に応じたレベルに変換し、前記一方の側に出力する
    請求項7記載の鉄道車両の併結変換器。
  9. 前記二つの鉄道車両の何れか一方における放送装置の起動を検出した場合に、他方における放送装置の起動条件に従って、他方の放送装置を起動させる放送起動制御回路をさらに含む
    請求項1〜8の何れかに記載の鉄道車両の併結変換器。
  10. 前記二つの鉄道車両の何れか一方におけるブザー装置の起動を検出した場合に、他方におけるブザー装置の起動条件に従って、他方のブザー装置を起動させるブザー制御回路をさらに含む
    請求項1〜9の何れかに記載の鉄道車両の併結変換器。
  11. 前記二つの鉄道車両の何れか一方における連絡装置の起動を検出した場合に、他方における連絡装置の起動条件に従って、他方の連絡装置を起動させる連絡起動制御回路をさらに含む
    請求項7〜10の何れかに記載の鉄道車両の併結変換器。
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