JP3947580B2 - 鉄道車両用の非常通報システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の連結された車両から成る鉄道車両用の非常通報システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両用の従来の非常通報システムの例として、あるタイプの既設の鉄道車両、即ち既設車に対し装備された第1のものと、新たに製造された新造車に対する第2のものとがある。既設車に対する第1の非常通報システムは、合計5本の引通線を使用して非常通報の乗務員端末(乗務員室にある)と客室端末(非常通報器とも呼ぶ)とを相互に接続することにより実現している。詳細には、2本の引通線は、客室端末の乗客と乗務員端末の乗務員との音声による“非常”通話(これら引通線は、乗務員間の音声による“連絡”通話にも兼用)の伝達と、乗務員間連絡用のブザー作動信号の伝達と、に使用している。残りの3本の引通線は、各々、客室端末から乗務員端末への非常通報入信号の伝達並びに非常通報の乗務員による“解除”を表す解除信号の伝達と、非常通報を乗務員が“確認”したことを表す確認信号の伝達と、非常通話の回線を“保留”にする保留信号の伝達と、に使用している。また、この従来システムでは、乗務員端末に、“客室”(当該端末と客室端末との非常通話)、“乗務員”(当該端末と別の乗務員端末との連絡通話)、“確認”、“解除”、“保留”の5つの異なった機能を選択するボタンスイッチが設けられている。乗務員間連絡通話回線と非常通話回線との切換は、上記の“客室”又は“乗務員”ボタンスイッチの操作により切り換えて行うようになっている。
【0003】
一方、上記の新造車に対する第2の従来の非常通報システムは、合計3本の引通線を使用するものであり、その内の2本は、乗務員間連絡通話回線に使用し、また乗務員間連絡ブザー作動信号の伝達に使用している。残りの1本の引通線は、客室端末から乗務員端末への非常通報入信号(乗務員端末のブザー作動信号)の伝達に使用している。この第2のシステムでは、非常通話、確認、解除、保留等の第1システムにある機能は設けられていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
当業者には知られているように、鉄道車両においては、車両から車両へと延設される引通線の本数は限りがあり、製造後にその本数を増やすことは非常に困難である。また、ある種の既設車あるいは新造車においては、非常通報のために利用できる引通線の数が制限されている。従って、利用可能な本数を越える引通線を使う非常通報システムを装備したり、あるいはそのようなシステムに置き換えたりすることが困難である。
【0005】
また、上記従来の第1のシステムでは、非常通報があった時に乗務員が操作しなければならないボタンスイッチが、幾つかある。しかし、非常時において乗務員の迅速かつ確実な対応を可能にするため、乗務員の操作点数を削減することも望ましい。
【0006】
従って、本発明の目的は、少ない本数の引通線を使って実現でき、しかも非常音声通話を可能にする、鉄道車両用の非常通報システムを提供することである。
【0007】
本発明の別の目的は、乗務員に要求する操作を簡単にした、鉄道車両用の非常通報システムを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を実現するため、本発明による鉄道車両用の非常通報システムは、イ)前記鉄道車両の第1、第2及び第3の引通線に接続する、少なくとも1つの乗務員端末と、ロ)前記第1、第2及び第3の引通線に接続する、少なくとも1つの客室端末と、を備え、i)前記第1及び第2の引通線を、前記乗務員端末と前記客室端末との間での非常音声通話の伝送に使用し、ii)前記第1及び第2の引通線内の一方である所定の引通線を、前記客室端末から前記乗務員端末への非常通報を表す非常通報入信号の伝送に使用し、iii)前記第3引通線を、前記乗務員端末から前記客室端末への、乗務員が前記客室端末からの非常通報を確認したことを表す非常通報確認信号と、乗務員が非常通報状態を解除するための非常通報解除信号と、の伝送に使用するようにする。
【0009】
本発明によれば、前記乗務員端末は、イ)前記第1及び第2の引通線を介して音声通話を行うための、受話スピーカと送話マイクを備えたハンドセットを含む音声通話回路と、ロ)前記ハンドセットのフックアップに応答して前記非常通報確認信号としてフックアップ信号を前記第3引通線に発生し、前記ハンドセットのフックダウンに応答して前記非常通報解除信号としてフックダウン信号を前記第3引通線に発生する非常通報確認/解除手段と、を備える。
【0010】
また、本発明によれば、前記第3引通線は、第1と第2の互いに異なった電気的状態を有しており、前記第1電気的状態から前記第2電気的状態への遷移は、前記フックアップ信号を表し、前記第2電気的状態から前記第1電気的状態への遷移は、前記フックダウン信号を表すようにできる。
【0011】
本発明によれば、前記所定引通線の第1の直流の電気的状態は、前記非常通報入信号の不在を表し、前記所定引通線の第1の電気的状態とは異なった第2の直流の電気的状態は前記非常通報入信号の存在を表すようにできる。
【0012】
本発明によれば、前記非常通報入信号は、前記客室端末における非常ブザーと前記客室端末のある車両の車側灯の点灯と、前記乗務員端末における非常ブザーの作動とに使用することができる。また、前記非常通報確認信号は、前記客室端末における非常ランプの点灯と非常音声通話回線の接続と、前記非常通報入信号の発生停止による前記客室端末における前記非常ブザーと前記乗務員端末における前記非常ブザーの作動停止と、に使用することができる。更に、前記非常通報解除信号は、前記客室端末における前記非常音声通話回線の遮断と前記非常ランプの消灯と、前記車側灯の消灯と、に使用できる。この場合、前記客室端末は、イ)非常通報スイッチと、ロ)非常音声通話回路と、ハ)該非常音声通話回路を前記第1及び第2の引通線に対し接続又は遮断するための回線接続手段と、ニ)前記非常通報スイッチに接続しており、該スイッチが作動された時に非常通報入信号を発生する非常通報入信号発生手段と、ホ)前記非常通報スイッチに接続しており、該スイッチが作動された時に非常通報状態指示信号を発生する非常通報状態指示手段と、ヘ)前記回線接続手段に対し回線接続信号を発生する回線接続制御手段と、ト)前記第3引通線に接続しており、前記非常状態指示信号が存在している間に前記フックアップ信号を検出したときに前記非常通報確認信号を検出したことを表す確認検出信号を発生する確認信号検出手段であって、該確認検出信号は、前記非常通報入信号発生手段に前記非常通報入信号の発生を停止させる、前記の確認信号検出手段と、チ)前記第3引通線に接続しており、前記回線接続信号が存在している間に前記フックダウン信号を検出したときに前記非常通報解除信号を検出したことを表す解除検出信号を発生する解除信号検出手段であって、該解除検出信号は、前記非常通報状態指示手段に前記非常通報状態指示信号の発生を停止させ、かつ前記回線接続制御手段に前記回線接続信号の発生を停止させるようになった、前記の解除信号検出手段と、を備えるようにできる。
【0013】
また、本発明によれば、イ)前記少なくとも1つの乗務員端末は、第1と第2の2つの乗務員端末から成り、ロ)前記第1及び第2の引通線は、前記第1及び第2の乗務員端末間での音声通話の伝送に使用し、ハ)前記第3引通線は、前記第1及び第2乗務員端末間での乗務員間音声通話のための乗務員間音声通話回線接続信号の伝送に使用するようにできる。この場合、前記ハンドセットのフックダウン状態に対応する前記第3引通線の前記第1電気的状態は、前記乗務員間音声通話回線を接続すべきことを表す前記音声通話回線接続信号の不在を表し、前記ハンドセットのフックアップ状態に対応する前記第3引通線の前記第2電気的状態は、前記音声通話回線接続信号の存在を表すようにできる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明による鉄道車両用の非常通報システムのシステム全体を示すブロック図である。図示のように、この非常通報システムAは、鉄道車両の3本の引通線1a、1b及び1cを利用して構築したものであり、これら引通線に接続した、乗務員端末2a(例えば、先頭車両に配置)及び乗務員端末2b(例えば後部車両に配置)と、客室車両に少なくとも1つずつ配置する客室端末3a、3b、・・・3nと、から構成している。各端末は、引通線1a,1b及び1cに対し並列に接続している。引通線1a、1b及び1cの例としては、例えばあるタイプの車両の場合には、329線、330線、1301線であり(尚、線の前の番号は引通線の番号)、以下の説明では、これらの線を使った例について説明する。
【0016】
図2と図3には、図1の乗務員端末2a及び2bの詳細と、客室端末3a、3b、・・・3nの詳細について示してある。尚、端末2aと2bとは互いに同じであるため、図2では、その各々を代表する乗務員端末2について図示し、また、端末3a、3b、・・・3nも互いに同じであるため、その各々を代表する客室端末3について図示している。
【0017】
先ず初めに図2を参照して乗務員端末2について説明すると、乗務員間音声連絡通話並びに非常音声通話を行うための音声通話回路部20と、回線接続回路部22と、非常通報確認/解除回路部24と、乗務員間ブザー連絡回路部28と、非常通報ブザー回路部29と、を備えている。詳しくは、音声通話回路部20は、音声通話のため、送話マイク200と受話スピーカ202とから成るフックを備えたハンドセット204と、マイク200の出力にマイク・トランス206を介して入力が接続した送信増幅器208と、この増幅器208の出力に接続した入力端子をもつハイブリッド・トランス210と、このトランス210の出力端子に入力が接続しておりまた制御入力に受ける電圧に応じてオン−オフするスイッチSW1(制御入力の電圧がDC100ボルトの時オンとなり0ボルトのときはオフとなる)と、を備え、このスイッチの出力に受話スピーカ202の入力が接続している。また。音声通話回路部20は、329線及び330線を介する非常音声通話の傍受のため、トランス210の出力端子に入力が接続しておりまた制御入力に受ける電圧に応じてオン−オフするスイッチSW2(制御入力の電圧がDC100ボルトの時オンとなり0ボルトのときはオフとなる)と、このスイッチの出力に入力が接続したモニタ増幅器212と、この増幅器の出力に入力が接続した傍受スピーカ214と、を備えている。また、回路部20は、ハンドセットのフックと機械的又は電気的に連動するスイッチFSW1を備え、このスイッチの入力は1301線に接続し、そしてFUP(フックアップ)側の出力はスイッチSW1の制御入力に接続し、FDW(フックダウン)側の出力はスイッチSW2の制御入力に接続している。従って、1301線は、ハンドセット204のフックアップの間はSW1にそしてフックダウンの間はSW2に接続することになる。
【0018】
回線接続回路部22は、音声通話回路部20を329線と330線とから成る音声通話回線に対し接続するための回路部分であり、ライン・トランス220と、このトランス220の二次巻線の一方の端子と329線との間に直列に接続されたオン−オフ・スイッチSW3及び直流カット用のキャパシタ222と、を備えており、トランス220の二次巻線の他方の端子は直流カット用のキャパシタ224を介して330線に接続している。トランス220の一次巻線は、ハイブリッド・トランス210の入出力端子に接続している。スイッチSW3は、1301線に接続した制御入力を有しており、1301線の電圧がDC100ボルトの時オンとなって、音声通話回路部20を329線と330線とから成る回線と接続し、そして0ボルトの時オフとなってその回線接続を遮断する。
【0019】
非常通報確認/解除回路部24は、フックに機械的に連動していてフックアップ時にオンとなるオン−オフ・スイッチFSW2を備えている。このスイッチは、一方の端子がDC100ボルトを受けるように接続しており、そして他方の端子は1301線に接続している。従って、回路部24は、1301線を、フックダウン中は第1の電気的状態であるDC0ボルト(フックダウン状態信号とも呼ぶ)に、そしてフックアップ中は第2の電気的状態であるDC100ボルト(フックアップ状態信号とも呼ぶ)にする。非常通報確認信号は、フックアップしたときに生ずるDC0ボルトから100ボルトへの立上り遷移(フックアップ信号とも呼ぶ)で表し、そして非常通報解除信号は、逆にフックダウンしたときに生ずるDC100ボルトから0ボルトへの立下り遷移(フックダウン信号とも呼ぶ)で表す。
【0020】
また、この確認/解除回路部24は、乗務員間音声通話回線の接続制御の機能も有している。即ち図1のように2つの乗務員端末がある場合には、例えば端末2aのハンドセットをフックアップすると、この端末2aのスイッチSW3がオンになるだけでなく、1301線のフックアップ状態信号が回線接続信号となって伝わって端末2bのスイッチSW3をもオンにし、更に端末2bのハンドセットがフックダウン状態のときは端末2bのSW2をオンにしそしてそのフックアップ状態のときには端末2bのSW1をオンにし、これにより乗務員間の音声通話回線が接続されることになる。フックダウン状態信号は、回線接続を遮断する回線遮断信号となる。
【0021】
乗務員間ブザー連絡回路部28は、329線と220線との間に接続したオン−オフ型のブザー・スイッチBzSと、同じく329線とそして接地との間に接続した連絡用ブザーBz1と、を備えている。スイッチBzSが押されたとき(オン)には、押されている間のみ220線からのDC100ボルトを329線に加圧し、また押されていないとき(オフ)はDC0ボルトの無加圧状態となり、そして329線が第1の電気的状態即ちDC0ボルトにあるときブザーBz1(乗務員端末が2以上ある場合には、その各端末の対応するブザー)は作動せず、そして第2の電気的状態即ちDC100ボルトが加圧されているときには、ブザーBz1が作動して鳴動する。
【0022】
最後の非常通報ブザー回路部29は、330線と接地との間に接続した非常ブザーEBz1から成っており、このブザーは、330線が直流の第1の電気的状態のとき即ちDC0ボルト状態のとき作動せず、そして直流の第2の電気的状態のとき即ちDC100ボルトが加圧されているとき作動して鳴動する。
【0023】
次に、図3を参照して客室端末3について説明する。この客室端末3は、大きく分けて、非常音声通話回路部30と、回線接続回路部32と、非常通報回路部33と、非常通報入信号発生部34と、非常通報状態指示部35と、回線接続制御部36と、確認信号検出部37と、解除信号検出部38と、から構成している。詳細に述べると、音声通話回路部30は、非常のときに乗客と乗務員との非常音声通話を行うためのものであって、乗務員端末2の音声回路部20とほぼ同様であり、送話マイク300と、受話スピーカ302と、マイク300の出力にマイク・トランス304を介して入力が接続した送信増幅器306と、この増幅器の出力に入力端子が接続したハイブリッド・トランス308と、このトランスの出力端子に入力が接続しまたトランス312を介してスピーカ302の入力に出力が接続した受信増幅器310と、を備えている。
【0024】
回線接続回路部32は、非常時にのみ音声通話回路部30を音声通話回線(329線と330線から成る)に接続するためのものであり、ハイブリッド・トランス308の入出力端子に一次巻線が接続したライン・トランス320と、このトランス320の二次巻線の一方の端子に接続した端子を有するオン−オフ・スイッチSW4と、このスイッチの他方の端子を329線に接続する直流カット用のキャパシタ322と、トランス320の二次巻線の他方の端子を330線に接続する別の直流カット用のキャパシタ324と、を備えている。スイッチSW4は、制御入力を有していて、制御入力にハイの信号を受けている間オンとなって回路部30を音声通話回線と接続し、そしてローの信号のときオフとなってその回線接続を遮断する。
【0025】
非常通報回路部33は、乗客との非常通報インターフェースを構成する部分であり、非常通報スイッチESWと、非常ブザーEBz2と、非常ランプELPと、インバータ330とを備え、スイッチESWは、一方の端子が接地し他方の端子が抵抗器を介して電圧+Vに接続しており、そして通常はオフであって、出力にハイの信号従ってインバータ330の出力にローの信号を発生し、そして押されている間のみオンとなってローの信号従ってインバータ330の出力にハイの信号を発生する。1例として、スイッチESWとランプELPは、照光式の押しボタンスイッチである。
【0026】
次に、非常通報入信号発生部34は、スイッチESWの出力にインバータ330を介してクロック(C)入力が接続したDフリップフロップ(FF)1と、このFF1のQ出力に入力が接続したドライバ回路340と、このドライバの出力にアノードが接続しカソードが330線に接続したダイオード342と、FF1のリセット(R)入力に出力が接続したORゲート344と、を備えている。FF1は、データ(D)入力が電圧+Vに接続していて(図示せず)、C入力にハイに立上がるパルスが印加されたとき即ち非常スイッチが押されたとき非常通報が入ったことを表すハイのQ出力を発生し、そしてR入力(後述の回路接続制御部36及び確認信号検出部37からの出力をORゲート344を介して受ける)にハイの信号を受けたときQ出力にはローの信号が現れる。ドライバ回路340は、フォトMOSFETで構成したものであり、出力(MOSFETのソースに接続)がダイオード342を介して330線に接続していて、入力に受ける信号(MOSFETのゲートに接続)がハイのときにはオンとなってDC100ボルト電源(MOSFETのドレインに接続)を330線に結合して100ボルトを加圧し、これによって非常通報入信号を送信し、そしてローのときにはオフとなって330線からその電源を遮断することにより、非常通報入信号の不在を表す。ドライバ340の出力は、回路部33の非常ブザーEBz2の入力にも結合していて、ハイのときそのブザーを作動して鳴動させる。ダイオード342は、当該客室端末3の非常ブザーEBz2が、他の客室端末が非常通報して330線をDC100ボルトに加圧した場合に、鳴動するのを阻止する。
【0027】
非常通報状態指示部35は、図示の通り、非常スイッチESWの出力にインバータ330を経由してC入力が接続したDフリップフロップ(FF)2と、このFF2のQ出力に入力が接続したドライバ回路350と、を備えている。FF2は、D入力が電圧+Vに接続していて(図示せず)、C入力にハイに立上がるパルスが印加されたとき即ち非常スイッチが押されたとき、非常通報状態を表すハイのQ出力を発生し、そしてR入力(後述の解除信号検出部38からの出力を受ける)にハイの信号を受けたときQ出力にはローの信号が現れる。ドライバ回路350は、ドライバ340と同様にフォトMOSFETで構成したものであり、この回路350は、出力(MOSFETのソースが接続)が、当該客室端末が配置されている車両の外側側面にある車側灯SLPに接続する一方、モニタ装置端末(図示しない車両の状態監視装置)に接続していて、入力(MOSFETのゲートに接続)に受ける信号がハイのときにはオンとなってDC100ボルト電源(MOSFETのドレインに接続)を車側灯SLPに結合して点灯させると同時にモニタ装置端末へDC100Vを送出し、これによって号車単位での非常通報状態を指示し、そしてローのときにはオフとなって車側灯SLP及びモニタ装置端末からその電源を遮断することにより、非常通報状態の不在を示す。
【0028】
回線接続制御部36は、Dフリップフロップ(FF)3から成っており、これは、電圧+Vに接続したD入力(図示せず)と、確認検出部37からの出力を受けるC入力と、解除検出部38からの出力を受けるR入力とを有し、そしてQ出力がスイッチSW4の制御入力と非常ランプELPの入力とそしてORゲート344の一方の入力とに接続している。FF3は、C入力にトリガパルスを受けるとQ出力がハイになって、スイッチSW4をオンにさせて回線を接続させるとともに、非常ランプを点灯させる。また、FF3のこのハイのQ出力は、ORゲート344を介してFF1をリセットさせる。この状態は、FF3が検出部38からのリセットパルスを受けるまで続き、そして受けた時には、回線遮断とランプ消灯を行う。FF3の出力信号は、回線に関しては、回線接続制御信号として働く。
【0029】
次に、確認信号検出部37について説明すると、この検出部は、1301線に入力が接続した立上り検出回路370と、一方の入力がこの回路370の出力に接続し他方の入力がFF2のQ出力に接続したANDゲート372と、から成り、そしてこのANDゲートの出力は、上述のようにFF1のR入力に出力が接続したORゲート344の他方の入力にそしてFF3のC入力に接続している。立上り検出回路370は、1301線にフックアップ信号(即ち、DC0ボルトから100ボルトへの立上り遷移)を検出したときに、出力に、その立上り検出を表すローからハイへ遷移する信号を発生するシュミット回路である。ANDゲート372は、FF2のQ出力がハイのときのみ、その立上り検出信号(ローからハイへの遷移)を確認検出信号として出力する。即ち、非常通報状態中にフックアップ信号を検出したときには、乗務員からの非常通報確認信号として判断する。これにより、非常通報状態中以外の時に、乗務員が乗務員間連絡のためにフックアップしてフックアップ信号が生じたとき、これを非常通報確認信号と判断するのを防止する。このANDゲート372が出力するローからハイへ遷移する信号は、ゲート344を介してFF1をリセットし、そしてFF3をトリガする。ORゲート344は、FF1のそのリセット後に、乗客が非常スイッチESWを誤って再び押した場合に備えて、FF3のハイのQ出力によりFF1のリセットを続行する。これにより、非常スイッチの2度押しによる非常通報入信号の重複発生を阻止する。
【0030】
一方、解除信号検出部38も、シュミット回路で構成した立下り検出回路380と、一方の入力がこの回路380の出力に接続し他方の入力がFF3のQ出力に接続したANDゲート382と、から成っている。回路380も、1301線に入力が接続しており、そしてANDゲート382の出力は、FF2のR入力とFF3のR入力に接続している。立下り検出回路380は、1301線にフックダウン信号(即ち、DC100ボルトから0ボルトへの立下り遷移)を検出したときに、出力に、その立下り検出を表すローからハイへ遷移する信号を発生する。ANDゲート382は、FF3のQ出力がハイのときのみ、その立下り検出信号(ローからハイへの遷移)を解除検出信号として出力する。即ち、非常通報確認信号の受信後にフックダウン信号を検出したときのみ、乗務員からの非常通報解除信号として判断する。これにより、非常通報確認信号受信前に、乗務員が乗務員間連絡終了のためにフックダウンしてフックダウン信号が生じたとき、これを非常通報解除信号と判断するのを防止する。このANDゲート382が出力するローからハイへ遷移する信号は、FF2及び3をリセットする。
【0031】
次に、乗務員端末2と客室端末3とから成る本発明の非常通報システムの動作について、幾つかの場合、即ち、
1)乗務員間連絡通話なし状態での非常通報がある場合(図4)
2)乗務員間連絡通話有り状態での非常通報がある場合(図5)
3)非常通報中に他車両より非常通報がある場合(図6)
4)非常通報中に乗務員連絡する場合(図7)
5)非常通報中に乗務員端末双方のハンドセットをフックアップした場合(図8)
の5つの場合を例にして説明する。
【0032】
先ず、図4のタイミングチャートを参照して、第1の場合、即ち、“乗務員間連絡通話なし状態での非常通報がある場合”について述べる。初めに、連絡通話なしの状態でt1時に非常スイッチESW(図4のa)が押されてオンになると、FF1及び2のQ出力(図4b,c)がハイになる。FF1のハイQ出力は、ドライバ340の出力(図4e)を100ボルトにして、非常通報入信号として330線(図4i)に送ると同時に、客室車両の非常ブザーEBz2(図4g)を鳴動させる。この330線の100ボルトは、乗務員端末2の非常ブザーEBz1(図4g)をも鳴動させて、乗務員に非常スイッチが押されたことを知らせる。一方、FF2のハイのQ出力は、ドライバ350の出力(図4f)をDC100ボルトにして、押された非常スイッチを含む客室端末のある車両の車側灯SLP(図4h)を点灯させ、乗務員に非常通報した車両を識別できるようにする。
【0033】
次に、乗務員がこの非常通報を認識してt2時にハンドセット204をフックアップすると、スイッチFSW2(図4k)がオンになって1301線(図4j)にDC100ボルトを加圧し、これにより非常通報確認信号を送る。また、これによりスイッチSW3がオンになって乗務員端末2の音声回線が接続される。これとともに、客室端末のANDゲート372(図4l)は、確認検出信号パルスを発生して、FF3(図4d)を介してスイッチSW4(図4n)をオンにして非常音声通話回路30を回線に接続し、更に非常ランプELPの点灯とFF1を更に介して非常ブザーEBz2及びEBz1(図4g)の鳴動の停止を生じさせる。これにより、乗務員と乗客の間の、音声回路20及び30を介する非常音声通話回線が接続(図4o)され、通話ができるようになる。
【0034】
次に、非常通話が終わって乗務員がt3時にハンドセットをフックダウンすると、乗務員端末2においては、スイッチFSW2(図4k)のオフによる非常通報解除信号の送出、SW3のオフによる音声回線遮断が起き、また同時に、客室端末3においては、ANDゲート382(図4m)の解除検出信号パルスの発生、FF2(図4c)のリセットによる車側灯SLP(図4h)の消灯、FF3(図4d)のリセットによるSW4(図4n)のオフ(非常音声回線遮断)と非常ランプELPの消灯が起きる。これにより、非常通報状態は終了する。
【0035】
上記から分かるように、この非常通報に対する乗務員の操作は、ハンドセットのフックアップとフックダウンのみであり、その他のボタン操作は不要である。
【0036】
次に、図5を参照して、第2の場合、即ち、“乗務員間連絡通話有り状態での非常通報がある場合”について説明する。尚、図5は、図4よりも簡略化してある。この第2の場合、図示のように、t4時より前のある時点で乗務員端末のハンドセットがフックアップされて乗務員間連絡通話回線が接続され、連絡通話が開始されているため、1301線にフックアップ状態信号(DC100ボルトの加圧状態)が存在している。但し、そのある時点での1301線の“フックアップ信号”は、客室端末の検出回路370により検出されるが、FF2のQ出力はローであるため、ANDゲート372は、FF3(図5f)をトリガせず、従って非常音声回線接続/車側灯点灯は生じさせない。この連絡通話中のt4時に、非常スイッチESWがオンにされたとき、FF1(図5d)のセット/330線のDC100ボルトへの加圧が生じてそれら両乗務員端末の非常ブザーEBz1が鳴動することになる。このとき、非常通報確認信号を客室端末に送るには、両乗務員は、連絡通話を終わらせて、ハンドセットを双方ともフックダウンする必要がある。このフックダウンをt5時に行うと、1301線(図5a)がDC0ボルトに下がってフックダウン状態信号が発生し、連絡通話回線(図5e)は遮断される。1301線のその際の“フックダウン信号”は、検出回路380により検出されるが、FF3のQ出力はローであるため、ANDゲート382は、FF2(図5c)をリセットせず、従って車側灯SLPの消灯は起きない。次にt6時に乗務員の一方又は双方がフックアップを行うと、1301線への100ボルト加圧が起きて非常通報確認信号の送出が起きる。これ以降の動作は、図4のt2時以降と同じとなる。
【0037】
以上の説明から分かるように、第2の場合の乗務員の非常通報時の操作としては、図4の第1の場合と比べ、ハンドセットのフックダウンが加わるだけである。
【0038】
次に、図6を参照して、第3の場合、即ち“非常通報中に他車両より非常通報の割込がある場合”について説明する。この場合、更に次に2つの場合が起き得る。
【0039】
(i) 乗務員がハンドセットをフックアップする前に他車両から非常通報の割込がある場合(フックアップ前割込)、
(ii) 乗務員がハンドセットをフックアップした後に他車両から非常通報の割込がある場合(フックアップ後割込)。
【0040】
図6では、車両1にある客室端末3a(端末3a内の素子には記号の後に“a”を付す)と車両2にある客室端末3b(端末3b内の素子には記号の後に“b”を付す)からの非常通報を例にして説明する。先ず初めに、フックアップ前割込(i)について、t8時に客室端末3aの非常スイッチESWaがオンになり、その後のt9時に客室端末3bの非常スイッチESWbがオンになると、それぞれの端末のFF1とFF2がセットされる。乗務員端末の非常ブザーEBz1は、t8時から鳴動を開始している。t10時に乗務員がフックアップすると、FF1a及び1bは共にリセットされて非常ブザーの鳴動が停止し、またFF3a及び3bは共にトリガされて、双方の非常通話回線が接続される。従って、乗務員と、客室端末3a及び3bの各乗客の3者間通話となる。このような2以上の非常通報に対して乗務員がハンドセットで対応することが困難な場合には、車内放送を使用することもできる。次に、t11時にハンドセットをフックダウンすると、FF2a及び2b及びFF3a及び3bのリセットが生じ、これにより、非常通報状態は終了する。
【0041】
次に、フックアップ後割込(ii)の場合、t12時に非常スイッチESWaが押され、そしてt13時に乗務員のフックアップがあった後t14時に別の非常スイッチESWbが押される。この場合、乗務員端末の非常ブザーがt12からt13時まで鳴動した後再びt14時に鳴動し、これによって、乗務員に別の非常通報割込を知らせる。この時、乗務員は、客室端末3aとの非常通話を確認した後t15時にフックダウンして端末3aの非常通報状態を終了させる。この時、端末3bの状態は、ANDゲート382bがあるため、変化しない。この後、乗務員は、t16時にフックアップして端末3bからの非常通報に対し対応することになる。
【0042】
以上から分かるように、この第3の場合においても、乗務員に必要な操作は、図4の第1の場合と比べ、フックアップ後割込の場合のみフックアップとフックダウンがそれぞれ一回増えるだけである。
【0043】
次に、図7を参照して、第4の場合、即ち“非常通報中に乗務員連絡する場合”について説明する。尚、図7では、乗務員端末2a(端末2a内の素子には記号の後に“a”を付す)が乗務員端末2b(端末2b内の素子には記号の後に“b”を付す)との間で乗務員連絡する場合を例に説明する。この場合、t18時から始まる非常通報状態(t19時から非常通話が開始)中に、乗務員間連絡通話を必要とするとき、t20時に端末2aの乗務員はフックダウンして非常通話(図7e)を終了させることが必要である。尚、非常通話回線接続中は、端末2bにいる他の乗務員は、その端末のハンドセットをフックアップしていないだけであって乗務員間連絡通話回線は接続状態にあるため、傍受スピーカ214bにより非常通話内容を聴くことができる。この後、t21時に、一方の乗務員がフックアップし、そして他方の乗務員もフックアップすれば、乗務員間連絡通話(図7f)を開始することができる。この第4の場合も、ハンドセットの操作しか必要としない。
【0044】
最後に、図8を参照して、第5の場合、即ち“非常通報中に乗務員端末双方のハンドセットをフックアップした場合”について、図7の場合と同じ例にて説明する。乗務員端末2aと客室端末3との間の動作は、t23時までは、図4の通常の場合と同様であり、端末2aの乗務員と乗客との2者間非常通話がt22時から開始している。t23時に端末2bの乗務員がフックアップすると、このフックアップによっては1301線(図8g)の状態は変化せず、従って客室端末3内の各FFの状態も変化しないため、非常状態が継続し、2人の乗務員と乗客との3者間通話状態となる。そしてt24時に乗務員の一方(図示例では端末2bの乗務員)がフックダウンするが、これによっても1301線の状態は変化せず、従って、残りの乗務員との2者間通話状態となる。この場合も、乗務員の操作は、フックアップとフックダウンのみである。
【0045】
【発明の効果】
以上に、本発明による非常通報システムについて、その1実施形態で詳細に説明したが、この本発明によれば、3本の引通線しか使用しないため、非常通報に利用可能な引通線の本数の少ない車両にも、容易に適用できる。また、従来のシステムのようなボタンスイッチの操作は一切不要となり、ハンドセットのフックアップ/ダウン操作のみとなるため、乗務員にとって操作が簡単となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による鉄道車両用の非常通報システムAのシステム全体を示すブロック図。
【図2】図1の乗務員端末2の詳細を示すブロック回路図。
【図3】図1の客室端末3の詳細を示すブロック回路図。
【図4】“乗務員間連絡通話なし状態での非常通報がある場合”における、本発明の非常通報システムAの動作を示すタイミングチャート。
【図5】“乗務員間連絡通話有り状態での非常通報がある場合”における、本発明の非常通報システムAの動作を示すタイミングチャート。
【図6】“非常通報中に他車両より非常通報の割込がある場合”における、本発明の非常通報システムAの動作を示すタイミングチャート。
【図7】“非常通報中に乗務員連絡する場合”における、本発明の非常通報システムAの動作を示すタイミングチャート。
【図8】“非常通報中に乗務員端末双方のハンドセットをフックアップした場合”における、本発明の非常通報システムAの動作を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
1a,b,c:引通線
2a,b:乗務員端末
3a,b,n:客室端末
20:音声通話回路部
22:回線接続回路部
24:非常通報確認/解除回路部
28:乗務員間ブザー連絡回路部
29:非常通報ブザー回路部
30:非常音声通話回路部
32:回線接続回路部
33:非常通報回路部
34:非常通報入信号発生部
35:非常通報状態指示部
36:回線接続制御部
37:確認信号検出部
38:解除信号検出部
204:ハンドセット
ESW:非常スイッチ
ELP:非常ランプ
EBz1:乗務員端末の非常ブザー
EBz2:客室端末の非常ブザー
SLP:車側灯
Claims (8)
- 鉄道車両用の非常通報システムであって、
第1、第2及び第3の引通線であって、
前記第1及び第2の引通線が、乗務員端末と客室端末との間での非常音声通話の伝送に使用され、
前記第1及び第2の引通線内の一方である所定の引通線が、前記客室端末から前記乗務員端末への非常通報を表す非常通報入信号の伝送に使用され、
前記第3引通線が、前記乗務員端末から前記客室端末への、乗務員が前記客室端末からの非常通報を確認したことを表す非常通報確認信号と、乗務員が非常通報状態を解除するための非常通報解除信号との伝送に使用される、
前記の第1、第2及び第3の引通線と、
前記鉄道車両の第1、第2及び第3の引通線に接続する、少なくとも1つの前記の乗務員端末であって、各乗務員端末が、
前記第1及び第2の引通線を介して音声通話を行うための、受話スピーカと送話マイクを備えたハンドセットを含む音声通話回路と、
前記ハンドセットのフックアップに応答して前記非常通報確認信号としてフックアップ信号を第3引通線に発生し、前記ハンドセットのフックダウンに応答して前記非常通報解除信号としてフックダウン信号を前記第3引通線に発生する非常通報確認/解除手段と、
を備えた、前記の少なくとも1つの乗務員端末と、
前記第1、第2及び第3の引通線に接続する、少なくとも1つの前記の客室端末であって、各客室端末が、
非常通報スイッチと、
非常音声通話回路と、
該非常音声通話回路を前記第1及び第2の引通線に対し接続又は遮断するための回線接続手段と、
前記非常通報スイッチに接続しており、該スイッチが作動された時に非常通報入信号を発生する非常通報入信号発生手段と、
前記非常通報スイッチに接続しており、該スイッチが作動された時に非常通報状態指示信号を発生する非常通報状態指示手段と、
前記回線接続手段に対し、確認検出信号が発生したとき回線接続信号を発生する回線接続制御手段であって、該回線接続信号が、前記回線接続手段を作動させて前記非常音声通話回路を前記第1及び第2の引通線に対し接続し、また前記非常通報入信号発生手段に前記非常通報入信号の発生を停止させる、前記の回線接続制御手段と、
前記第3引通線に接続しており、前記非常通報状態指示信号が存在している間に前記フックアップ信号を検出したときに前記非常通報確認信号を検出したことを表す前記確認検出信号を発生する確認信号検出手段であって、該確認検出信号は、前記非常通報入信号発生手段に前記非常通報入信号の発生を停止させる、前記の確認信号検出手段と、
前記第3引通線に接続しており、前記回線接続信号が存在している間に前記フックダウン信号を検出したときに前記非常通報解除信号を検出したことを表す解除検出信号を発生する解除信号検出手段であって、該解除検出信号は、前記非常通報状態指示手段に前記非常通報状態指示信号の発生を停止させ、かつ前記回線接続制御手段に前記回線接続信号の発生を停止させるようになった、前記の解除信号検出手段と、
を備えた、前記の少なくとも1つの客室端末と、
を備えたこと、を特徴とする非常通報システム。 - 請求項1に記載のシステムであって、
前記第3引通線は、第1と第2の互いに異なった電気的状態を有しており、前記第1電気的状態から前記第2電気的状態への遷移は、前記フックアップ信号を表し、前記第2電気的状態から前記第1電気的状態への遷移は、前記フックダウン信号を表すこと、
を特徴とする非常通報システム。 - 請求項1から2のいずれかに記載のシステムであって、
前記所定引通線の第1の直流の電気的状態は、前記非常通報入信号の不在を表し、前記所定引通線の第1の電気的状態とは異なった第2の直流の電気的状態は前記非常通報入信号の存在を表すこと、
を特徴とする非常通報システム。 - 請求項1から3のいずれかに記載のシステムであって、
前記非常通報入信号に応答して、前記客室端末における非常ブザーが作動し、前記客室端末のある車両の車側灯が点灯し、前記乗務員端末における非常ブザーが作動すること、
を特徴とする非常通報システム。 - 請求項4に記載のシステムであって、
前記非常通報確認信号に応答して、前記回線接続信号の発生により前記客室端末における非常ランプが点灯し、前記非常通報入信号の発生停止により前記客室端末における前記非常ブザーと前記乗務員端末における前記非常ブザーとが作動停止すること、
を特徴とする非常通報システム。 - 請求項5に記載のシステムであって、
前記非常通報解除信号に応答して、前記回線接続信号の発生停止により前記客室端末における前記非常ランプが消灯し、前記非常通報状態指示信号の発生停止により前記車側灯が消灯すること、
を特徴とする非常通報システム。 - 請求項1から6のいずれかに記載のシステムであって、
前記少なくとも1つの乗務員端末は、第1と第2の2つの乗務員端末を含み、
前記第1及び第2の引通線は、前記第1及び第2の乗務員端末間での音声通話の伝送に使用し、
前記第3引通線は、前記第1及び第2乗務員端末間での乗務員間音声通話のための乗務員間音声通話回線接続信号の伝送に使用すること、
を特徴とする非常通報システム。 - 請求項7に記載のシステムであって、
前記ハンドセットのフックダウン状態に対応する前記第3引通線の前記第1電気的状態は、前記乗務員間音声通話回線を接続すべきことを表す前記乗務員間音声通話回線接続信号の不在を表し、前記ハンドセットのフックアップ状態に対応する前記第3引通線の前記第2電気的状態は、前記乗務員間音声通話回線接続信号の存在を表すこと、
を特徴とする非常通報システム。
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