JP4004393B2 - 鉄道車両の非常通報システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗務員に客室からの非常を通報する鉄道車両用の非常通報システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
乗客を大量輸送する、電車、列車、気動車、モノレール等(以下「鉄道車両」という)の編成車両においては、乗務員間で連絡音声通話を可能にしたものがある。この場合には、乗務員室が設けられる車両(例えば、先頭または最後尾車両)に乗務員用端末(送受話器)がそれぞれ設けられ、乗務員端末間は連絡音声伝送用の複数の引通線を通じて接続される。そして、乗務員が各端末を使用することにより、双方向の連絡音声通話が可能となっている。既存の或る種の車両では、連絡音声回線用の引通線として、3本の引通線、例えば、71,72,73(これらは引通線の番号)線や、75,76,77線を使用している。
【0003】
また、既存の鉄道車両には、乗客からの非常通報を検知する非常通報システムが搭載されたものがある。例えば、客室に非常通報用ボタンが設けられ、このボタンが押されると、その客室の車両に設けられた車側表示灯が点灯するとともに、非常ブザーがその車両および乗務員室が設けられた車両で鳴動し、乗務員が非常ブザーおよび車側灯の点灯から非常通報を行った車両を特定し、その車両に出向いて非常を通報した乗客とコミュニケーションをとるように構成されたものがある。この場合、客室と乗務員室との間の非常ブザーの伝達は、専用の引通線(例えば、28線が使用される)を通じて行われる。
【0004】
また、近年では、非常通報とともに乗客と乗務員との間で非常音声通話を可能にしたものもある。非常音声通話が可能な非常通報システムの先行技術としては、例えば、特許文献1に開示された本願出願人による発明がある。
【0005】
特許文献1では、329線と330線の引通線を乗務員端末と客室端末との間での非常音声通話の伝送に使用し、330線を客室端末から乗務員端末への非常通報入信号の伝送に使用し、1301線の引通線を乗務員端末から客室端末への非常通報確認信号および非常通報解除信号の伝送に使用する。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−295575号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
鉄道車両においては、車両から車両へと延設される引通線の本数には限りがあり、製造後にその本数を増やすことは非常に困難である。また、ある種の既設車や新造車においては、非常通報のために利用できる引通線の数が制限されている。従って、利用可能な本数を越える引通線を用いる非常通報システムを装備ことが困難である。
【0008】
本発明の目的は、引通線の数を増やすことなく構築可能な鉄道車両の非常通報システムを提供することである。
【0009】
また、本発明の目的は、非常通報者(乗客)と乗務員との間の双方向の非常音声通話が可能な鉄道車両の非常通報システムを提供することである。
【0010】
また、本発明の他の目的は、可能な限り既存の設備を用いて非常音声通話が可能な鉄道車両の非常通報システムを提供することである。
【0011】
また、本発明の他の目的は、非常音声通話の設備を持たない車両との併結運転が可能な鉄道車両の非常通報システムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述した課題を解決するために以下の構成を採用する。
【0013】
すなわち、本発明は、乗務員室に設置され、第1および第2のマイクと、第1および第2のスピーカと、第1,第2および第3の引通線とを含み、第1のマイクに入力される音声信号を第1および第3の引通線を通じて第2のスピーカに伝達するとともに、第2のマイクに入力される音声信号を第2および第3の引通線を通じて第1のスピーカに伝達する乗務員間の音声連絡装置と、
客室に設置され、乗務員に非常通報を伝達するための非常通報信号を前記第1および第3の引通線間に送出する非常通報送信手段と、前記客室の音声を入力するための非常通報マイクと、前記非常通報マイクから入力される客室の音声信号を前記第1のスピーカから出力させるために第2および第3の引通線間に送出する客室音声送信手段と、前記第1のマイクから入力され前記第1および第3の引通線間に送出される乗務員の音声信号を受信する乗務員音声受信手段と、前記乗務員音声受信手段で受信された音声信号に対応する乗務員の音声を客室に出力する通報スピーカとを含む非常通報装置と、
乗務員室に設置され、前記第1および第3の引通線間を伝送される前記非常通報信号を検出し、非常通報を乗務員に報知する報知手段を含む受報制御器と
を備え、
前記非常通報マイクに入力される客室音声は、前記第1および第3の引通線を通じて前記第1のスピーカへ伝達されるとともに、前記第1および第3の引通線を通じて前記第2のスピーカへ伝達され、
前記第1のマイクに入力される乗務員音声は、前記第1および第3の引通線を通じて前記通報スピーカおよび前記第2のスピーカに伝達され、
前記第2のマイクに入力される乗務員音声は、前記第2および第3の引通線を通じて前記通報スピーカおよび前記第1のスピーカに伝達され、
前記通報スピーカは、前記第1および第2のマイクに入力される音声を出力し、
前記第1のスピーカは、前記非常通報マイクおよび前記第2のマイクに入力される音声を出力し、
前記第2のスピーカは、前記非常通報マイクおよび前記第1のマイクに入力される音声を出力する構成とされ、
前記非常通報装置は、前記第1のマイクからの音声信号が前記第1の引通線から受信された後に再び前記第1の引通線に送出されるような第1のループ状経路と、前記第2のマイクからの音声信号が前記第2の引通線から受信された後に再び前記第2の引通線に送出されるような第2のループ状経路とを有し、
前記非常通報マイクからの音声信号は、前記第1および第2のループ状経路の所定箇所から入力されて前記第1および第2の引通線に送出されるように構成され、
前記第1のループ状経路には、前記第1のマイクからの音声信号と前記非常通報マイクからの音声信号とがそれぞれ入力される第1および第2の回線整合器が挿入され、
前記第1の回線整合器は、自身に入力される前記非常通報マイクからの音声信号を遮断するとともに前記第1のマイクからの音声信号を前記通報スピーカに入力されるように出力し、
前記第2の回線整合器は、自身に入力される前記第1のマイクからの音声信号を遮断するとともに前記非常通報マイクからの音声信号を前記第1の引通線に送出されるように出力し、
前記第2のループ状経路には、前記第2のマイクからの音声信号と前記非常通報マイクからの音声信号とがそれぞれ入力される第3および第4の回線整合器が挿入され、
前記第3の回線整合器は、自身に入力される前記非常通報マイクからの音声信号を遮断するとともに前記第2のマイクからの音声信号を前記通報スピーカに入力されるように出力し、
前記第4の回線整合器は、自身に入力される前記第2のマイクからの音声信号を遮断するとともに前記非常通報マイクからの音声信号を前記第2の引通線に送出されるように出力する鉄道車両の非常通報システムである。
【0014】
本発明によれば、非常通報装置と受報制御器とを既存の音声連絡装置と連携するように設けることで、音声連絡用の第1乃至第3の引通線を用いて客室からの非常通報を乗務員に伝達でき、且つ第1乃至第3の引通線を用いて客室と乗務員との間の非常音声通話を行うことができる。
【0015】
このように、本発明によれば、既存車両における音声連絡装置に改造(非常通報装置および受報制御器の付加)することで、非常通報および非常音声通話が可能な非常通報システムを構築することができる。これによって、引通線の数を増やすことなく非常通報システムを構築することができる。また、非常通報システムの構築に必要なコストを抑えることができる。また、乗務員(車掌および運転士)と非常通報者(乗客)との3者間で双方向の(全二重方式による)通話が可能となる。
【0016】
また、本発明は、前記受報制御器が、前記非常通報信号に対する確認信号を前記第1および第3の引通線間に送出する確認信号送信手段をさらに含み、
前記非常通報装置は、前記客室音声を入力するための非常通報マイクを含み、前記第1および第3の引通線間を伝送される前記確認信号を受信した場合に、前記非常通報マイクからの音声信号が前記第2および第3の引通線間に送出される状態にするとともに前記第1および第3の引通線間を伝送される音声信号に対応する音声が前記通報スピーカから出力される状態にするように構成するのが好ましい。
【0017】
このようにすれば、乗務員が非常通報を確認した上で、非常通報者からの音声(客室音声)を受け付けることが可能となる。また、確認信号が乗務員による受報制御器の操作(例えば、受報制御器に設けられる確認信号送信用のボタンまたはスイッチのオン)によって送信されるようにすれば、客室音声の受け付けを乗務員が操作可能となる。
【0020】
また、本発明は、乗務員室に設置され、第1および第2のマイクと、第1および第2のスピーカと、第1,第2および第3の引通線とを含み、第1のマイクに入力される音声信号を第1および第3の引通線を通じて第2のスピーカに伝達するとともに、第2のマイクに入力される音声信号を第2および第3の引通線を通じて第1のスピーカに伝達する乗務員間の音声連絡装置と、
客室に設置され、乗務員に非常通報を伝達するための非常通報信号を前記第1および第3の引通線間に送出する非常通報送信手段と、前記客室の音声を入力するための非常通報マイクと、前記非常通報マイクから入力される客室の音声信号を前記第1のスピーカから出力させるために前記第2および第3の引通線間に送出する客室音声送信手段と、前記第1のマイクから入力され前記第1および第3引通線間に送出される乗務員の音声信号を受信する乗務員音声受信手段と、前記乗務員音声受信手段で受信された音声信号に対応する乗務員の音声を客室に出力する通報スピーカとを含む非常通報装置と、
乗務員室に設置され、前記非常通報信号を前記第1および第3の引通線から検出し、非常通報を乗務員に報知する報知手段を含む受報制御器と
を備え、
前記非常通報マイクに入力される客室音声は、前記第1および第3の引通線を通じて前記第1のスピーカへ伝達されるとともに、前記第1および第3の引通線を通じて前記第2のスピーカへ伝達され、
前記第1のマイクに入力される乗務員音声は、前記第1および第3の引通線を通じて前記通報スピーカおよび前記第2のスピーカに伝達され、
前記第2のマイクに入力される乗務員音声は、前記第2および第3の引通線を通じて前記通報スピーカおよび前記第1のスピーカに伝達され、
前記通報スピーカは、前記第1および第2のマイクに入力される音声を出力し、
前記第1のスピーカは、前記非常通報マイクおよび前記第2のマイクに入力される音声を出力し、
前記第2のスピーカは、前記非常通報マイクおよび前記第1のマイクに入力される音声を出力する構成とされ、
前記受報制御器は、非常通報者と乗務員との3者間通話を乗務員間の2者間通話に切り替えるための保留スイッチと、非常通報者と乗務員との3者間通話時において前記保留スイッチがオンされたことを条件に、音声信号に重畳可能な保留トーン信号を前記第1および第3の引通線間に送出する切替信号送信手段を含み、
前記非常通報装置は、前記第1および第3の引通線間を伝送される保留トーン信号を受信した場合に、前記非常通報マイクからの音声信号が前記第1および第3の引通線間ならびに前記第2および第3の引通線間に送出されない状態にするとともに、前記通報スピーカから音声が出力されない状態にする
鉄道車両の非常通報システムである。
【0021】
このようにすれば、乗務員による受報制御器の保留スイッチの操作で、3者間の通話を乗務員間の2者間通話に切り替えることができる。
【0022】
また、本発明は、前記非常通報信号,前記確認信号は、第1および第3の引通線間または第2および第3の引通線間を伝送される音声信号に重畳可能なトーン信号で構成するのが好ましい。
【0023】
また、本発明は、前記非常通報システムは、複数の車両からなる鉄道車両に搭載されており、前記第1、第2及び第3の引通線と、非常を通報する非常ブザーの起動信号を伝達するための第4の引通線とが、前記複数の車両に亘って設けられており、
前記受報制御器は、前記第4の引通線に接続され、この第4の引通線から非常ブザーの起動信号を検知するように構成されるとともに、第1及び第3の引通線からの非常通報信号を受信した場合に乗務員に非常通報受信を報知する第2報知手段をさらに含み、前記複数の車両の夫々から発せられる非常ブザーの起動信号を検知可能に構成されるとともに、前記非常通報装置が搭載された車両のみから前記非常通報信号を受信可能に構成されているように構成するのが好ましい。
【0024】
本発明における報知手段、第2報知手段のそれぞれは、光、音、画像(映像)、これらの2以上の組み合わせ等の手段によって乗務員に非常通報を報知できるようになっていれば良い。報知手段と第2報知手段とは、乗務員がそれぞれからの区別可能となっていれば報知形式が同じであっても良い。第2報知手段は、第4の引通線を伝達される起動信号によって起動する非常ブザーを含むことができる。
【0025】
このようにすれば、非常ブザー線を起動するための非常通報装置を持つ既存の車両からの非常通報を受報制御器で受け付けることができる。これにより、本発明による非常通報システムが構築された車両と、既存車両との併結運転を行うことができる。また、乗務員は、報知手段による非常通報と第2報知手段による非常通報(例えば、非常ブザーの鳴動)と切り分けて認識することで、非常通報が既存車両からのものか否かを判別することができる。
【0026】
また、本発明は、前記非常通報装置が、前記第1のマイクからの音声信号が前記第1の引通線から受信された後に再び前記第1の引通線に送出されるような第1のループ状経路と、前記第2のマイクからの音声信号が前記第2の引通線から受信された後に再び前記第2の引通線に送出されるような第2のループ状経路とを有し、
前記非常通報マイクからの音声信号は、前記第1および第2のループ状経路の所定箇所から入力されて前記第1および第2の引通線に送出されるように構成され、 前記第1のループ状経路には、前記第1のマイクからの音声信号と前記非常通報マイクからの音声信号とがそれぞれ入力される第1および第2の回線整合器が挿入され、
前記第1の回線整合器は、自身に入力される前記非常通報マイクからの音声信号を遮断するとともに前記第1のマイクからの音声信号を前記通報スピーカに入力されるように出力し、
前記第2の回線整合器は、自身に入力される前記第1のマイクからの音声信号を遮断するとともに前記非常通報マイクからの音声信号を前記第1の引通線に送出されるように出力し、
前記第2のループ状経路には、前記第2のマイクからの音声信号と前記非常通報マイクからの音声信号とがそれぞれ入力される第3および第4の回線整合器が挿入され、
前記第3の回線整合器は、自身に入力される前記非常通報マイクからの音声信号を遮断するとともに前記第2のマイクからの音声信号を前記通報スピーカに入力されるように出力し、
前記第4の回線整合器は、自身に入力される前記第2のマイクからの音声信号を遮断するとともに前記非常通報マイクからの音声信号を前記第2の引通線に送出されるように出力するように構成することが好ましい。
【0027】
また、本発明は、前記通報スピーカと前記非常通報マイクとが、所定の距離をあけて配置されているように構成するのが好ましい。このようにすれば、通報スピーカの出力が非常通報マイクに入力されることによるハウリングの発生を抑えることができる。
【0028】
また、本発明は、前記非常通報装置が、前記通報スピーカに伝達される音声信号から前記非常通報マイクに入力された音声に対応する成分を除去するエコーキャンセラをさらに含むように構成するのが好ましい。このようにすれば、通報スピーカの出力が非常通報マイクに入力されることによるハウリングの発生を抑えることができる。
【0029】
また、本発明による非常通報システムは、複数の非常通報装置を備え、前記各非常通報装置は、前記第1および第3の引通線間を伝送される前記確認信号をそれぞれ受信し、自身が非常通報信号を送信した装置に該当する場合に、前記非常通報マイクからの音声信号が前記第1および第3の引通線間に送出される状態にするとともに前記第2および第3の引通線間を伝送される音声信号に対応する音声が前記通報スピーカから出力される状態にするように構成するのが好ましい。
【0030】
このようにすれば、複数の非常通報装置がある場合において、非常通報を行った非常通報装置の非常通報マイクおよび通報スピーカを非常音声通話のために起動させることができる。
【0031】
この場合、前記各非常通報装置は、前記非常通報信号を前記第2および第3の引通線間に送出する場合に、自身が非常通報信号を送信したことを示す状態情報を保持し、前記確認信号を受信した場合に、前記状態情報を保持しているときには、自身が非常通報信号を送信した装置に該当すると判定するように構成するのが好ましい。
【0032】
また、本発明による非常通報システムは、複数の非常通報装置を備え、前記各非常通報装置は、前記第1および第3の引通線間を伝送される切替信号をそれぞれ受信し、自身が非常通報信号を送信した装置に該当する場合に、前記非常通報マイクからの音声が前記第1および第3の引通線間ならびに前記第2および第3の引通線間に送出されない状態にするとともに、前記通報スピーカから音声が出力されない状態にするように構成するのが好ましい。
【0033】
この場合、前記非常通報装置は、前記非常通報信号を前記第1および第3の引通線間に送出する場合に、自身が非常通報信号を送信したことを示す状態情報を保持し、前記切替信号を受信した場合に、前記状態情報を保持しているときには、自身が非常通報信号を送信した装置に該当すると判定するように構成するのが好ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。実施の形態における構成は例示であり、本発明は、実施の形態の構成に限定されない。
【0035】
〈概要〉
図1は、鉄道車両用の非常通報システムの全体構成を示す図である。図1において、非常通報システム100は、乗務員室に設置される車掌用の乗務員側装置10(「車掌用装置10」とも表記)と、客室に設置される乗客用の非常通報装置20と、乗務員室(運転室)に設けられる運転士用の乗務員側装置30(「運転士用装置30」とも表記)とを備えている。
【0036】
図1に示す例では、車掌用装置10および運転士用装置30は先頭または最後尾車両に設置され、非常通報装置20は各中間車両に設けられている。ただし、実際には、車掌用装置10と運転士用装置30との構成および機能を併せ持つ乗務員用装置が先頭または最後尾車両の乗務員室に設置される。さらに、先頭または最後尾車両が客室を持つ場合には、その客室に非常通報装置20を設置することができる。また、中間車両が乗務員室を持つ場合には、その乗務員室に車掌用装置10を設置することができる。また、一つの車両に複数の非常通報装置20を設けることもできる。また、非常通報システム100は、先頭車両と同様の構成を持つ最後尾車両がない編成についても適用可能である。
【0037】
車掌用装置10,非常通報装置20,および運転士用装置30は、一編成を構成する複数の鉄道車両の先頭から最後尾に亘って予め設けられている複数の引通線にそれぞれ接続される。具体的には、車掌用装置10および非常通報装置20は、3本の音声連絡回線と、1本の非常ブザー回線に接続され、運転士用装置30は、3本の音声連絡回線にそれぞれ接続されている。
【0038】
この例では、音声連絡回線として、71線(数字は引通線の番号を示す:第1の引通線に相当),72線(第2の引通線に相当),および73線(第3の引通線に相当)が使用される。また、非常ブザー線として、28線(第4の引通線に相当)が使用される。
【0039】
図2は、図1に示した車掌用装置10,非常通報装置20,および運転士用装置30の構成を示す図であり、図3は、図2に示した車掌用装置10,非常通報装置20,および運転士用装置30の機能説明図である。
【0040】
図2において、車掌用装置10は、71,72および73線に接続された音声接続制御器11と、音声接続制御器11に接続された制御器(OP)12と、制御器12に接続されたマイク(MIC:第1のマイクに相当)13と、音声接続制御器11に接続されたインターホンスピーカ(ISP;音量調整機能含む:第1のスピーカに相当)14と、28,71,72および73線に接続された受報制御器(EOP)15とを備えている。
【0041】
受報制御器15は、通報ランプ16aと、確認スイッチ16bと、保留スイッチ16cと、リセットスイッチ16dと、トーン制御部17とを有しており、非常ブザー(EBz)18に接続されている。
【0042】
また、非常通報装置20は、28,71,72および73線に接続された非常通報器21と、非常通報器21に接続された通報スピーカ(非常スピーカ(ESP);音量調整機能含む)22とを備えている。非常通報器21は、通報スイッチ23aと、通話ランプ23bと、非常通報マイク(EMIC)24と、音声接続制御部25と、トーン制御部26と、ブザー(Bz)27とを有しており、車側表示灯28に接続されている。
【0043】
また、運転士用装置30は、71,72および73線に接続された音声接続制御器31と、音声接続制御器31にそれぞれ接続されるマイク(UMIC:第2のマイクに相当)32およびスピーカ(USP:第2のスピーカに相当)33とを備えている。なお、車掌用装置10と運転士用装置30とは、一つにまとめられて乗務員側装置を構成することもできる。この場合、音声接続制御器31は、音声接続制御器11に集約するように構成することができる。
【0044】
上記した構成要素のうち、非常通報装置20(非常通報器21,通報スピーカ22)および受報制御器15が本発明により新規に設けられた構成であり、その他は従来の音声連絡システムおよび非常通報システムの構成要素として備えられている。
【0045】
乗務員装置10における音声接続制御器11,制御器12,マイク13およびインターホンスピーカ14と、運転士用装置30における音声接続制御器31,マイク32,スピーカ33と、71,72および73線とは、本来的には、車掌と運転士との間の音声連絡を司るための既存設備(音声連絡装置)であり、大略次の機能を持つ。
【0046】
車掌から運転士に対して音声連絡を行う場合には、車掌は制御器12を操作し、運転士を呼び出す。この呼び出しに対して運転士が応答すると、車掌はマイク13から音声を入力する。入力された音声信号は、制御器12を通じて音声接続制御器11に入力される。音声接続制御器11は、音声信号を71(行き)および73(戻り)線に接続(71,73線間に送出)し、音声信号は71線を通じて運転士用装置30まで伝達され、音声接続制御器31を通じてスピーカ33に伝達され、スピーカ33から音声信号に応じた音声が出力される。
【0047】
一方、運転士は車掌に音声連絡を行う場合には、マイク32から音声を入力する。入力された音声信号は音声接続制御器31に入力される。音声接続制御器31は、音声信号を72(行き)および73(戻り)線に接続し、音声信号は72線を通じて車掌用装置10まで伝達され、音声接続制御器11を通じてインターホンスピーカ14へ伝達され、インターホンスピーカ14から音声信号に応じた音声が出力される。このようにして、車掌と運転士との間で業務連絡等の通常の音声連絡を行うことが可能になっている。
【0048】
なお、上記したように、3本の音声連絡回線71,72,73線のうち、71線は車掌から運転士への音声信号の伝送線として使用され、72線は運転士から車掌への音声信号の伝送線として使用され、73線は両者に共通に使用される戻り用の線(信号コモン;グランド線)として使用される。
【0049】
非常通報装置20は、客室の乗客が非常通報を車掌に対して行うとともに、車掌および運転士との間で非常音声通話を行うための装置である。一方、車掌用装置10における受報制御器15は、非常通報器21からの非常通報および非常音声通話を制御するための装置である。
【0050】
図3に示すように、非常通報器21に設けられた通報スイッチ23aは、乗客が車掌に非常を通報するための押し釦型のスイッチである。通報スイッチ23aが押されると、通報スイッチ23aに対応づけて設けられているランプ(例えばLED;通報対応ランプ)が点灯する。また、通報スイッチ23aのオンによって、非常通報器21内のブザー制御回路(図示せず)が28線(ブザー線)を加圧するとともに、ブザー27を鳴動させる。これによって、車掌用装置10の受報制御器15に接続された非常ブザー18が鳴動する。また、通報スイッチ23aのオンによって、車側表示灯28が点灯する。
【0051】
さらに、通報スイッチ23aのオンによって、非常通報器21内のトーン制御部26が“通報”を示すトーン信号(通報トーン:非常通報信号に相当)を生成し、この通報トーンを71または72線(例えば72線;行き)および73線(戻り)に接続する。これによって、通報トーンが72線を通じて受報制御器15に伝達される。
【0052】
このように、非常通報器21は、非常通報信号(通報トーン)を第1および第3の引通線(71,73線)間に送出する非常通報送信手段を備える装置として機能する。なお、通報トーンが受報制御器15に入力されると、トーン制御部17が通報トーンに基づいて通報ランプ16a(報知手段に相当)を点灯させる。
【0053】
このように、非常通報器21の通報スイッチ23aがオンになると、車掌用装置10側では、非常ブザー18が鳴動するとともに、通報ランプ16aが点灯することで、非常通報の発生を車掌が知ることができる。また、車側表示灯(車側灯)28は、車両毎に用意され車両毎の非常通報器21と関連づけられているため、車掌が車側表示灯28が点灯している車両を確認することで、どの車両からの非常通報かを識別することができる。
【0054】
車掌は、非常通報を認識すると、受報制御器15に設けられている確認スイッチ16bをオンにする。確認スイッチ16bは、押し釦型のスイッチであり、乗務員が乗客からの非常通報を確認したことを伝達するために用意されている。確認スイッチ16bがオンになると、確認スイッチ16bに対応づけて設けられているランプ(例えばLED;確認対応ランプ)が点灯するとともに、通報ランプ16aが消灯する。
【0055】
また、確認スイッチ16aのオンによって、受報制御器15内のブザー制御回路(図示せず)が非常ブザー18の鳴動を停止させる。また、確認スイッチ16bのオンによって、受報制御器15内のトーン制御部17が“確認”を示すトーン信号(確認トーン:確認信号に相当)を生成し、この確認トーンを71または72線(例えば71線;行き)および73線(戻り)に接続する。これによって、確認トーンが71線を通じて非常通報器21に伝達される。
【0056】
このように、受報制御器15は、非常通報信号(通報トーン)に対する確認信号(確認トーン)を第1および第3の引通線(71,73線)間に送出する確認信号送信手段を含む装置として機能する。
【0057】
確認トーンが非常通報器21に入力されると、トーン制御部26が確認トーンに基づいて通報ランプ23bを点灯させるとともに音声接続制御部25がマイク24およびスピーカ22をオン状態にし、71,72及び73線と接続させる。これによって、非常通報器21が音声連絡回線71,72,73線を用いて非常用音声を送受話可能な状態となる。
【0058】
このようにして、非常通報を行った乗客は、ブザー27が停止することにより、車掌(乗務員)が非常通報を確認したことを認識することができる。また、通話ランプ23bが点灯することにより、車掌(乗務員)と通話を行うことを認識することができる。
【0059】
乗務員(車掌)は、確認スイッチ16bをオンにすると、制御器12を操作して音声接続制御器11を71,72及び73線に接続させる。これによって、マイク13から入力される乗務員の音声に対応する音声信号は、制御器12および音声接続制御器11を介して71,73線間に接続され、71線を通じて非常通報器21に入力され、通報スピーカ22から音声信号に対応する乗務員の音声が出力される。これによって、乗客は乗務員(車掌)の音声を聞くことができる。
【0060】
一方、乗客は非常通報マイク24に向かって音声を発すると、この音声に応じた音声信号が72,73線間に接続され、72線を通じて音声接続制御器11に伝達され、インターホンスピーカ14から音声信号に応じた乗客の音声が出力される。
【0061】
このように、非常通報器21は、客室の音声を第1のスピーカ(インターホンスピーカ14)から出力させるために第2および第3の引通線(72,73線)間に送出する客室音声送信手段と、第1のマイク(マイク13)から入力され第1および第3引通線(71,73線)間に送出される乗務員の音声信号を受信する乗務員音声受信手段とを含む装置として機能する。
【0062】
なお、一編成に複数の車掌用装置10が搭載されている場合には、非常通報器21からの音声信号が各車掌用装置10のスピーカ(ISP)14から出力されるように構成される。即ち、ISP14は、その位置に関係なく常に乗客(客室)からの音声をモニタできるようになっている。
【0063】
ところで、本実施形態では、乗客と乗務員との間の非常音声通話は、乗客と車掌と運転士との3者間で双方向で可能となっている。図4は、3者間で非常音声通話を行うための構成を示す図である。
【0064】
車掌は、受報制御器15の確認スイッチ16bを押し、制御器12の連絡操作を行うと、音声接続制御器11がマイク13を71および73線に接続し、インターホンスピーカ14を72および73線に接続する。このとき、運転士側では、運転士が車掌からの呼び出しに応じて運転士用装置30を操作すると、音声接続制御器31がマイク32を72および73線に接続し、スピーカ33を71および73線に接続する。さらに、非常通報器21の音声接続制御部25は、スピーカ22及びマイク24を71,72および73線に接続する。
【0065】
これによって、マイク13から入力される車掌の音声に応じた音声信号は71線を通じて非常通報装置20のスピーカ22と、運転士用装置30のスピーカ33とにそれぞれ伝達され、各スピーカ22,33から車掌の音声が出力される。
【0066】
また、マイク32から入力される運転士の音声に応じた音声信号は72線を通じて非常通報装置20の通報スピーカ22と、車掌用装置10のインターホンスピーカ14とにそれぞれ伝達され、通報スピーカ22およびインターホンスピーカ14から運転士の音声が出力される。そして、非常通報マイク24から入力される乗客の音声に応じた音声信号は、71および72線をそれぞれ通じて各スピーカ14,33に伝達され、各スピーカ14,33から乗客の音声が出力される。
【0067】
ここで、非常通報器21内には、71線から受信された信号が再び71線に出力されるような第1のループ状経路と、72線から受信された信号が再び72線に出力されるような第2のループ状経路とが形成されている。
【0068】
第1のループ状経路には、回線整合器(フィルタ)29a,29bがそれぞれ挿入されており、第2のループ状経路には、回線整合器(フィルタ)29c,29dがそれぞれ挿入されている。
【0069】
なお、第1および第2のループ状経路は、回線結合器29a,29cの出力側から回線結合器29b,29dの入力側までの部分において共通部分を有し、この共通部分を伝達される音声信号が通報スピーカ22の増幅器に出力され、非常通報マイク24の増幅器を経た音声信号が共通部分に入力されるように構成されている。
【0070】
回線結合器29aは、第1のループ状経路において、71線と通報スピーカ22との間に挿入されており、マイク13からの音声信号と非常通報マイク24からの音声信号とが入力される。回線整合器29aは、マイク13からの音声信号を通過させる一方で非常通報マイク24からの音声信号を遮断(フィルタリング)する。
【0071】
回線結合器29bは、第1のループ状経路において、非常通報マイク24と71線との間に挿入されており、各マイク13,32からの音声信号と非常通報マイク24からの音声信号とが入力される。回線結合器29bは、非常通報マイク24からの音声信号のみを通過させ、各マイク13,32からの音声信号を遮断する。
【0072】
回線結合器29cは、第2のループ状経路において、72線と通報スピーカ22との間に挿入されており、マイク32からの音声信号と非常通報マイク24からの音声信号とが入力される。回線整合器29cは、マイク32からの音声信号を通過させる一方で非常通報マイク24からの音声信号を遮断する。
【0073】
回線結合器29dは、第2のループ状経路において、非常通報マイク24と71線との間に挿入されており、各マイク13,32からの音声信号と非常通報マイク24からの音声信号とが入力される。回線結合器29bは、非常通報マイク24からの音声信号のみを通過させ、各マイク13,32からの音声信号を遮断する。
【0074】
回線結合器29a,29cによって、非常通報マイク24に入力された音声が通報スピーカ22から出力されることが防止されている。また、回線結合器29b,29dによって、非常通報器21で受信された音声信号が再び71線や72線に送信されることが防止されている。
【0075】
また、スピーカ22から出力された音声がマイク24に入力されてハウリングが発生することを防止すべく、通報スピーカ22は、非常通報器21から分離して(別体で)構成され、非常通報マイク24と所定の距離(例えば、50cm以上)をあけて設置されている。なお、所定の距離が確保できれば、通報スピーカ22と非常通報器21とは同じ筐体で構成することができる。
【0076】
また、ハウリングプロテクトとして、図4に示すように、回線接合器29a,29bから出力される音声信号の伝送路と通報スピーカ22との間に、通報スピーカ22に伝達される音声信号から非常通報マイク24に入力された成分を除去する(うち消す)ためのエコーキャンセラを挿入することも可能である。なお、スピーカ22からの出力を必要最小限に設定することで、ハウリングを防止することもできる。
【0077】
さらに、第1および第2のループ状経路には、スイッチ29eが挿入されている。スイッチ29eのオン/オフ制御によって第1および第2のループ状経路の接続/開放状態が制御される。即ち、スイッチ29eがオンの状態では、第1および第2のループ状経路が閉じた状態となり、71,72,73線からの音声信号が通報スピーカ22に伝達される状態となり、且つ非常通報マイク24から入力される音声信号が71,72,73線に送出される状態となる。一方、スイッチ29eがオフの状態では、第1および第2のループ状経路が開放された状態となり、通報スピーカ22に対する音声信号の伝達および非常通報マイク24からの音声信号の送信が停止される状態となる。スイッチのオン/オフ制御は、例えば音声接続制御部25によって行われる。また、通報スピーカ22および非常通報マイク24の各増幅器のオン/オフを制御することで、上記と同様の作用を得ることもできる。
【0078】
以上説明した構成により、非常音声通話時において、音声連絡回線(71,72および73)線を用いて、車掌は運転士および乗客からの音声を聞くことができ、運転士は車掌および乗客からの音声を聞くことができ、乗客は車掌および運転士からの音声を聞くことができる。即ち、3者による双方向の非常音声通話が実現される。
【0079】
なお、車掌から運転士への呼び出しは、呼び出しブザーの伝達により行うことができる。また、スピーカ33が常にオンの状態となっており、運転士が車掌と乗客との通話をスピーカ33から聞き、必要に応じてマイク32をオンにして通話に参加できるようにしても良い。このように、運転士への音声の伝達および運転士からの音声の送信は任意に行うことができる。
【0080】
図3に戻って、受報制御器15には、保留スイッチ16cが設けられている。保留スイッチ16cは例えば押し釦型のスイッチであり、車掌,運転士および乗客の3者間通話を車掌と運転士の二者間通話に切り替えるためのスイッチである。保留スイッチ16cが押されると、保留スイッチ16cに対応づけられて設けられているランプ(例えばLED)が点灯するとともに、トーン制御部17が“保留”を示すトーン信号(保留トーン:切替信号に相当)を生成する。保留トーンは71または72線(例えば71線;行き)および73(戻り)線に接続され、71線を介して非常通報器21に伝達される。
【0081】
非常通報器21では、保留トーンが入力されると、この保留トーンに基づいて、音声接続制御部25が通報スピーカ22から音声が出力されない状態(例えば通報スピーカ22のオフ)にするとともに、非常通報マイク24からの音声が71,72,73線に送信されない状態(例えば非常通報マイク24のオフ)にする。これによって、通話が車掌と運転士との2者間のみで行われる状態となる。また、保留トーンが非常通報器21に受信されると、通話ランプ23bが消灯する。
【0082】
このように、受報制御器15は、非常通報者と乗務員との通話を乗務員間の通話に切り替えるための切替信号(保留トーン)を第1および第3の引通線(71,73線)間に送出する切替信号送信手段を含む装置として機能する。
【0083】
その後、車掌と運転士との通話が終了すると、車掌および運転士は通話の切断(終了)操作を行う。そして、車掌は受報制御器15に設けられているリセットスイッチ16dを押す。リセットスイッチ16dは例えば押し釦型のスイッチであり、非常通報器21の通報状態を解除して初期状態に戻すためのスイッチである。
【0084】
リセットスイッチ16dが押されると、確認スイッチ16bおよび保留スイッチ16cにそれぞれ対応する各ランプが消灯する。また、リセットスイッチ16dが押されると、トーン制御部17がリセットを示すトーン信号(リセットトーン)を生成する。
【0085】
このリセットトーンは71または72線(例えば71線;行き)および73線(戻り)に接続され、71線を通じて非常通報器21に伝達される。すると、トーン制御部26は、リセットトーンに基づいて、通報スイッチ23aに対応するランプを消灯させるとともに、車側表示灯28を消灯させる。
【0086】
なお、車掌と運転士との2者間のみの通話を必要としないことがある。この場合には、車掌は、保留スイッチ16cを押すことなく、リセットスイッチ16dを押すことができる。この場合には、非常通報器21のトーン制御部26は、リセットトーンを受け取ると、通報対応ランプ及び車側表示灯を消灯させるとともに、通話ランプ23bを消灯させる。
【0087】
次に、上述した非常通報制御信号としてのトーン信号(通報トーン,確認トーン,保留トーン,リセットトーン)の伝達について説明する。図5は、非常通報制御信号(トーン信号)の送受信(トーン制御部17および26)の説明図である。図5において、受報制御器(非常通報受報器)15および非常通報器26の各トーン制御部17,26は、それぞれ周波数の異なる5波のオシレータ(OSC)およびレシーバ(REC)を備えている。
【0088】
トーン信号f1は「通報」に割り当てられており、通報トーンを構成する。トーン信号f2は「確認」に割り当てられており、確認トーンを構成する。トーン信号f3は、「保留」に割り当てられており、保留トーンを構成する。そして、トーン信号f4は「リセット」に割り当てられており、リセットトーンを構成する。トーン信号f5は予備である。
【0089】
各トーン信号f1,f2,f3,f4は、通報スイッチ23a,確認スイッチ16b,保留スイッチ16c,リセットスイッチ16dのそれぞれがオンとなっている間、トーン制御部のOSCで生成(発振)され、相手側のトーン制御部に送信される。各トーン信号f1〜f5は、71〜73線を用いて伝送される音声信号と異なる周波数を持ち、71〜73線のうちの2線を用いて重畳的に伝送される(音声信号に重畳可能である)。このように、トーン信号を用いることにより、引通線を増加することなく、音声連絡回線を構成する3本の引通線を用いて非常通報制御信号を伝達することができる。
【0090】
また、各非常通報装置10を構成する非常通報器21は、記憶装置(メモリ)26Aをそれぞれ有しており、記憶装置26Aには、非常通報信号の送信/非送信の状態を示す状態情報(例えばフラグ)が記憶されるように構成されている。フラグは、通報スイッチ23aが押されるとオンとなり、リセットトーンがトーン制御部26に受信されるとオフになる。なお、フラグのオン/オフ制御は、音声接続制御部25,トーン制御部26の一方が行うようにすることができる。また、非常通報器21にフラグのオン/オフ制御のための制御装置を設けても良い。
【0091】
音声接続制御部25は、このフラグを用いて通報スピーカ22および非常通報マイク24(71,72,73線に対する接続)を制御する。即ち、音声接続制御部25は、トーン制御部26で確認トーンが受信された場合には、記憶装置26Aのフラグを参照し、フラグがオンとなっているか否かを判定する。
【0092】
このとき、フラグがオンとなっている場合には、この非常通報器21の通報スイッチ23aが押されたことを示すので、音声接続制御部25は、71,72,73線間を伝送される音声信号が通報スピーカ22に伝達される状態にするとともに、非常通報マイク24からの音声信号が71,73線間および72,73線間に送出される状態にする(通報スピーカ22,非常通報マイク24およびスイッチ29eをオンにする)。これに対し、フラグがオフである場合には、確認トーンが無視される(音声接続制御部25は動作を行わない)。
【0093】
同様に、音声接続制御部25は、トーン制御部26で保留確認トーンが受信された場合には、記憶装置26Aのフラグを参照し、フラグがオンとなっているか否かを判定する。
【0094】
このとき、フラグがオンとなっている場合には、この非常通報器21の通報スイッチ23aが押されたことを示す(この非常通報器21を用いて非常音声通話が行われていることを示す)ので、音声接続制御部25は、71,72,73線間を伝送される音声信号が通報スピーカ22に伝達されない状態にするとともに、非常通報マイク24からの音声信号が71,73線間および72,73線間に送出されない状態にする(スイッチ29eと通報スピーカ22および非常通報マイク24との一方または双方をオフにする)。これに対し、フラグがオフである場合には、保留トーンが無視される(音声接続制御部25は動作を行わない)。
【0095】
音声接続制御部25は、保留トーンの代わりにリセットトーンがトーン制御部26で受信された場合には、保留トーンが受信された場合と同様の動作を行う。
【0096】
このように、非常通報器21は、自身が非常通報信号を送信した装置に該当する場合にのみ、音声信号の送受信処理を行うようになっている。従って、一編成を構成する複数の車両毎に非常通報装置20が設置されている場合において、非常通報を行った非常通報装置21が設置された客室と乗務員室との間でのみ非常音声通話が行われるようにすることができる。
【0097】
ところで、非常通報システム100では、車掌用装置10と非常通報装置20とが28線を介して接続され、28線の加圧により車掌用装置10の非常ブザー18が鳴動するように構成されている。この構成は、28線が設けられているが、非常通報装置20を持たない既存車両と車掌用装置10を持つ車両とが併結された場合を想定したものである。
【0098】
具体的に説明すると、既存車両は、非常通報装置20の代わりに非常ボタン,非常ブザーおよび車側表示灯を有しており、非常ボタンが押されると、その車両の車側表示灯が点灯し、非常ブザーが鳴動するともに、28線を加圧して車掌室に設けられた非常ブザーを鳴動させるように構成されている。
【0099】
受報制御器15におけるトーン制御部17は、非常通報器21からのトーン信号f1(通報トーン)をRECで受信すると、通報ランプ16aを点灯させるように構成されている。このため、非常を通報した車両が非常通報器21を持たない既存車両である場合には、受報制御器15は、28線の加圧を検出できるが、通報トーンを受信できない。従って、通報ランプ16aは点灯しない。
【0100】
これにより、車掌は、非常ブザー18が鳴動し且つ通報ランプ16aが点灯した場合には、非常通報器21を持つ車両からの非常通報であると判断し、上述した非常音声通話を行うことができる。
【0101】
これに対し、非常ブザー18が鳴動しているが通報ランプ16aが点灯していない場合には、車掌は、既存車両からの非常通報であると判断し、車側表示灯の点灯から非常通報が出された車両を特定し、その車両に赴く等の適切な対応を行う。
【0102】
このように、通報ランプ16aの点灯/消灯によって、既存車両からの通報か否かを認識可能になっており、上記した受報制御器15の操作は非常通報装置20を持つ車両からの非常通報の場合にのみ使用される。この点に鑑み、受報制御器15は、通報ランプ16aが点灯しなければ、確認等のスイッチの操作が無効となるように構成することができる。
【0103】
なお、受報制御器15には、確認スイッチ16b,保留スイッチ16c,およびリセットスイッチ16dの操作に対するインターロック機能が搭載されている。具体的には、非常通報器21の通報スイッチ23aが押されない限り、確認スイッチ16bの押し下げ操作は無効にされ、確認スイッチ16bが有効に押されない限り保留スイッチ16cおよびリセットスイッチ16dの押し下げ操作は無効にされる。これによって、受報制御器15の誤操作が防止される。
【0104】
以上説明した非常通報システム100によれば、非常通報器21,通報スピーカ22および受報制御器15を用意すれば、既存の車掌−運転士間の音声連絡回線71,72および73線を用いた音声連絡システムを利用して非常音声通話を行うことができる。
【0105】
即ち、3本の既存の音声連絡回線(71〜73線)を非常通話用の音声回線、および非常通報制御信号(トーン信号)の伝送線として使用する。これによって、非常通報システム100の構築にあたって、既存車両に新たな引通線を敷設したり、新造の車両の引通線の数を増やしたり必要がない。従って、非常通話が可能な非常通報システム100を安価に構築することができる。
【0106】
また、受報制御器15が既存の非常ブザー線(28線)を収容し非常ブザー18の制御を行うことで、非常通話設備を持たない既存車両との併結運転も可能である。
【0107】
また、非常通報システム100によれば、車掌,運転士及び乗客間での3者による双方向の通話を行うことができ、また、保留トーンの送信により、3者通話を車掌−運転士間の2者間通話に切り替えることもできる。
【0108】
【発明の効果】
本発明によれば、引通線の数を増やすことなく構築可能な鉄道車両用の非常通報システムを提供することができる。
【0109】
また、本発明によれば、非常通報者(乗客)と乗務員との間の双方向の非常通話が可能な鉄道車両用の非常通報システムを提供することができる。
【0110】
また、本発明によれば、可能な限り既存の設備を用いて非常通話が可能な鉄道車両用の非常通報システムを提供することができる。
【0111】
また、本発明によれば、非常音声通話の設備を持たない車両との併結運転が可能な鉄道車両用の非常通報システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の実施形態における鉄道車両用の非常通報システムの全体構成を示す図である。
【図2】 図2は、図1に示した車掌用装置,非常通報装置,および運転士用装置の構成例を示す図である。
【図3】 図3は、図1に示した非常通報システムの動作説明図である。
【図4】 図4は、図2に示した車掌用装置,非常通報装置,および運転士用装置における3者間の双方向通信の説明図である。
【図5】 図5は、非常通報制御信号(トーン信号)の送受信に係る構成(トーン制御部)の説明図である。
【符号の説明】
10 車掌用乗務員側装置(車掌用装置)
11 音声接続制御器
12 制御器
13 マイク(第1のマイク)
14 インターホンスピーカ(第1のスピーカ)
15 受報制御器
16a 通報ランプ
16b 確認スイッチ
16c 保留スイッチ
16d リセットスイッチ
17 トーン制御部
18 非常ブザー
20 非常通報装置
21 非常通報器
22 通報スピーカ
23a 通報スイッチ
23b 通話ランプ
24 非常通報マイク
25 音声接続制御部
26 トーン制御部
27 ブザー
28 車側表示灯
30 運転士用乗務員側装置
31 音声接続制御器
32 マイク(第2のマイク)
33 スピーカ(第2のスピーカ)
100 非常通報システム

Claims (5)

  1. 乗務員室に設置され、第1および第2のマイクと、第1および第2のスピーカと、第1,第2および第3の引通線とを含み、第1のマイクに入力される音声信号を第1および第3の引通線を通じて第2のスピーカに伝達するとともに、第2のマイクに入力される音声信号を第2および第3の引通線を通じて第1のスピーカに伝達する乗務員間の音声連絡装置と、
    客室に設置され、乗務員に非常通報を伝達するための非常通報信号を前記第1および第3の引通線間に送出する非常通報送信手段と、前記客室の音声を入力するための非常通報マイクと、前記非常通報マイクから入力される客室の音声信号を前記第1のスピーカから出力させるために前記第2および第3の引通線間に送出する客室音声送信手段と、前記第1のマイクから入力され前記第1および第3の引通線間に送出される乗務員の音声信号を受信する乗務員音声受信手段と、前記乗務員音声受信手段で受信された音声信号に対応する乗務員の音声を客室に出力する通報スピーカとを含む非常通報装置と、
    乗務員室に設置され、前記非常通報信号を前記第1および第3の引通線から検出し、非常通報を乗務員に報知する報知手段を含む受報制御器とを備え、
    前記非常通報マイクに入力される客室音声は、前記第1および第3の引通線を通じて前記第1のスピーカへ伝達されるとともに、前記第1および第3の引通線を通じて前記第2のスピーカへ伝達され、
    前記第1のマイクに入力される乗務員音声は、前記第1および第3の引通線を通じて前記通報スピーカおよび前記第2のスピーカに伝達され、
    前記第2のマイクに入力される乗務員音声は、前記第2および第3の引通線を通じて前記通報スピーカおよび前記第1のスピーカに伝達され、
    前記通報スピーカは、前記第1および第2のマイクに入力される音声を出力し、
    前記第1のスピーカは、前記非常通報マイクおよび前記第2のマイクに入力される音声を出力し、
    前記第2のスピーカは、前記非常通報マイクおよび前記第1のマイクに入力される音声を出力する構成とされ、
    前記非常通報装置は、前記第1のマイクからの音声信号が前記第1の引通線から受信された後に再び前記第1の引通線に送出されるような第1のループ状経路と、前記第2のマイクからの音声信号が前記第2の引通線から受信された後に再び前記第2の引通線に送出されるような第2のループ状経路とを有し、前記非常通報マイクからの音声信号は、前記第1および第2のループ状経路の所定箇所から入力されて前記第1および第2の引通線に送出されるように構成され、
    前記第1のループ状経路には、前記第1のマイクからの音声信号と前記非常通報マイクからの音声信号とがそれぞれ入力される第1および第2の回線整合器が挿入され、
    前記第1の回線整合器は、自身に入力される前記非常通報マイクからの音声信号を遮断するとともに前記第1のマイクからの音声信号を前記通報スピーカに入力されるように出力し、
    前記第2の回線整合器は、自身に入力される前記第1のマイクからの音声信号を遮断するとともに前記非常通報マイクからの音声信号を前記第1の引通線に送出されるように出力し、
    前記第2のループ状経路には、前記第2のマイクからの音声信号と前記非常通報マイクからの音声信号とがそれぞれ入力される第3および第4の回線整合器が挿入され、
    前記第3の回線整合器は、自身に入力される前記非常通報マイクからの音声信号を遮断するとともに前記第2のマイクからの音声信号を前記通報スピーカに入力されるように出力し、
    前記第4の回線整合器は、自身に入力される前記第2のマイクからの音声信号を遮断するとともに前記非常通報マイクからの音声信号を前記第2の引通線に送出されるように出力する
    鉄道車両の非常通報システム。
  2. 乗務員室に設置され、第1および第2のマイクと、第1および第2のスピーカと、第1,第2および第3の引通線とを含み、第1のマイクに入力される音声信号を第1および第3の引通線を通じて第2のスピーカに伝達するとともに、第2のマイクに入力される音声信号を第2および第3の引通線を通じて第1のスピーカに伝達する乗務員間の音声連絡装置と、
    客室に設置され、乗務員に非常通報を伝達するための非常通報信号を前記第1および第3の引通線間に送出する非常通報送信手段と、前記客室の音声を入力するための非常通報マイクと、前記非常通報マイクから入力される客室の音声信号を前記第1のスピーカから出力させるために前記第2および第3の引通線間に送出する客室音声送信手段と、前記第1のマイクから入力され前記第1および第3の引通線間に送出される乗務員の音声信号を受信する乗務員音声受信手段と、前記乗務員音声受信手段で受信された音声信号に対応する乗務員の音声を客室に出力する通報スピーカとを含む非常通報装置と、
    乗務員室に設置され、前記非常通報信号を前記第1および第3の引通線から検出し、非常通報を乗務員に報知する報知手段を含む受報制御器と
    を備え、
    前記非常通報マイクに入力される客室音声は、前記第1および第3の引通線を通じて前記第1のスピーカへ伝達されるとともに、前記第1および第3の引通線を通じて前記第2のスピーカへ伝達され、
    前記第1のマイクに入力される乗務員音声は、前記第1および第3の引通線を通じて前記通報スピーカおよび前記第2のスピーカに伝達され、
    前記第2のマイクに入力される乗務員音声は、前記第2および第3の引通線を通じて前記通報スピーカおよび前記第1のスピーカに伝達され、
    前記通報スピーカは、前記第1および第2のマイクに入力される音声を出力し、
    前記第1のスピーカは、前記非常通報マイクおよび前記第2のマイクに入力される音声を出力し、
    前記第2のスピーカは、前記非常通報マイクおよび前記第1のマイクに入力される音声を出力する構成とされ、
    前記受報制御器は、非常通報者と乗務員との3者間通話を乗務員間の2者間通話に切り替えるための保留スイッチと、非常通報者と乗務員との3者間通話時において前記保留スイッチがオンされたことを条件に、音声信号に重畳可能な保留トーン信号を前記第1および第3の引通線間に送出する切替信号送信手段を含み、
    前記非常通報装置は、前記第1および第3の引通線間を伝送される保留トーン信号を受信した場合に、前記非常通報マイクからの音声信号が前記第1および第3の引通線間ならびに前記第2および第3の引通線間に送出されない状態にするとともに、前記通報スピーカから音声が出力されない状態にする
    鉄道車両の非常通報システム。
  3. 複数の前記非常通報装置が設置され、
    前記各非常通報装置は、前記第1および第3の引通線間を伝送される前記保留トーン信号をそれぞれ受信し、自身が非常通報信号を送信した装置に該当する場合に、前記非常通報マイクからの音声が前記第1および第3の引通線間ならびに前記第2および第3の引通線間に送出されない状態にするとともに、前記通報スピーカから音声が出力されない状態にする
    請求項2記載の鉄道車両の非常通報システム。
  4. 前記非常通報装置は、前記非常通報信号を前記第1および第3の引通線間に送出する場合に、自身が非常通報信号を送信したことを示す状態情報を保持し、前記保留トーン信号を受信した場合に、前記状態情報を保持しているときには、自身が非常通報信号を送信した装置に該当すると判定する
    請求項3記載の鉄道車両の非常通報システム。
  5. 前記非常通報システムは、複数の車両からなる鉄道車両に搭載されており、前記第1、第2及び第3の引通線と、非常を通報する非常ブザーの起動信号を伝達するための第4の引通線とが、前記複数の車両に亘って設けられており、
    前記受報制御器は、前記第4の引通線に接続され、この第4の引通線から非常ブザーの起動信号を検知するように構成されるとともに、第1及び第3の引通線からの非常通報信号を受信した場合に乗務員に非常通報受信を報知する第2報知手段をさらに含み、前記複数の車両の夫々から発せられた非常ブザーの起動信号を検知可能に構成されるとともに、前記非常通報装置が搭載された車両のみから前記非常通報信号を受信可能に構成されている
    請求項1〜4のいずれかに記載の鉄道車両の非常通報システム。
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