JP3654186B2 - ワイヤレスインターホンシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハンズフリー通話機能を備えるワイヤレスインターホン、及び、このワイヤレスインターホンを用いて構成したワイヤレスインターホンシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、一般住宅などでは、インターホンシステムが広く使用されており、図8に示すように、1台のインターホン親機100に、複数のインターホン副親機200(#1〜#n)を、順次、2線式信号線Lで接続することで構成している。
【0003】
親機100、副親機200は、図9に示すように、それぞれを制御する制御回路110と、スピーカ112とマイク113とを用いたハンズフリー通話をするためのハンズフリー通話回路111と、内線呼出のために操作する内線呼出釦114と、内線呼出を受けた応答などのために操作する通話釦115と、電源116と、2線式信号線Lの通話線lに対する電気的な接続を切り替える内線切替回路117とを備える。
【0004】
ハンズフリー通話回路111は、マイク113から入力され、通話相手に送出すべき音声信号のレベルを増幅するアンプAMP1と、通話相手から入力され、スピーカ112に出力すべき音声信号のレベルを増幅するアンプAMP2と、それぞれのアンプAMP1,AMP2を制御するアンプ制御回路111Aとを備える。
【0005】
アンプ制御回路111Aは、アンプAMP1,AMP2に入力されるそれぞれの音声信号のレベルを比較し、そのレベルの大きな音声信号の入力されるアンプAMP1,2を動作させて増幅させる。すなわち、アンプ制御回路111Aは、マイク113から入力された音声信号のレベルの方が大きければ、アンプAMP1を動作させる(送話モード)。このとき、アンプAMP1によって増幅された音声信号が通話相手に送出される。
【0006】
一方、スピーカ112に出力すべき音声信号のレベルの方が大きければ、アンプAMP2を動作させる(受話モード)。このとき、アンプAMP2によって増幅された音声信号がスピーカ112から音声として出力される。これにより、通話相手との間で、ハンズフリーな交互通話が可能となる。
【0007】
このような構成によれば、インターホン100,200間でハンズフリー内線通話をすることができる。すなわち、インターホン親機100,200から、他のインターホン100,200を内線呼出すると、被呼出側では、例えば、「プー」といった内線呼出音が鳴動する。
【0008】
その後、呼出側、被呼出側すべてが、所定時間の間は、通話線lに電気的に接続されて、呼出側から全ての被呼出側に対して、音声による呼び掛け、例えば、「ごはんですよ」や「○○さん応答して」といった呼び掛けが可能となる。
【0009】
所定時間の間に、被呼出側のいずれか1台で応答があれば、被呼出側の他のインターホン100,200では、通話線lとの電気的接続が解除されて、応答した1台と呼出側との1:1の内線通話状態となる。
【0010】
内線通話状態のワイヤレスインターホン100,200の動作を、図10のタイムチャートとともに説明する。話者Aが話し、話者Bが話さないと、話者Aの使用するインターホンAのハンズフリー回路111は送話モードを実行する一方、話者Bの使用するインターホンBのハンズフリー回路111は受話モードを実行する。これにより、話者Aの話した音声が、インターホンBのスピーカ112から出力される。
【0011】
一方、話者Bが話し、話者Aが話さないと、話者Bの使用するインターホンBのハンズフリー回路111は送話モードを実行する一方、話者Aの使用するインターホンAのハンズフリー回路111は受話モードを実行する。これにより、話者Bの話した音声が、インターホンAのスピーカ112から出力される。
【0012】
なお、ここでは、内線通話状態のインターホン100,200を、それぞれ、インターホンA,Bとし、インターホンA,Bを使用して内線通話をする人を、それぞれ、話者A,Bとして説明している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来のインターホンシステムでは、以下のような問題があった。すなわち、インターホン間を2線式信号線で接続する構成のため、インターホン間の配線作業をする必要があり、一度システムを構築してしまうと、インターホンを任意の場所に移動することが困難である。また、インターホンを増設するにも、配線の追加工事が必要となり、用意に増設できない。
【0014】
更に、通話音量の調整機構がないため、通話をしているインターホンが互いに近くにある場合、音響の回り込みによってハウリングなどが発生する。
【0015】
更に、内線呼出をしてから、被呼出側のいずれか1台で応答があるまでは、先述したように、被呼出側の全てに対して音声による呼び掛けをするため、呼出側、被呼出側すべてが通話線に電気的接続されるので、通話線を送受される音声信号のレベルが低下し、被呼出側で聞こえる呼び掛けの音量が低下する。また、先述したように、通話音量の調整機構がないため、呼び掛け音量を適正な値に調整することができない。
【0016】
更に、内線通話状態のインターホンは、先述したように、そのハンズフリー通話回路のモードを切り替えて、ハンズフリーな交互会話をするようにしているが、そのモード切り替えを双方のインターホンでしているため、図11に示すように、双方のハンズフリー通話回路のモードが切り替えが完了するまでの切替時間が長くなり、音声の頭切れが発生しやすく、通話が不明瞭になることがあった。
【0017】
本発明は、これらの問題を解決するために提案されるものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明の請求項1では、通話相手に送出すべき音声信号と、通話相手から入力された音声信号のそれぞれのレベルを比較し、そのレベルの大きな音声信号を有効とするハンズフリー通話手段を備えるワイヤレスインターホンを複数組み合わせて構成され、ワイヤレスインターホン間で、所定のワイヤレス信号の送受をすることによって、ワイヤレスインターホン間で、ハンズフリー内線通話をする構成としており、被呼出側のハンズフリー通話手段を使用せずに、呼出側のハンズフリー通話手段を使用して、ハンズフリー内線通話をする構成としている。
【0019】
請求項2では、請求項1において、ワイヤレスインターホンは、通話相手に送出すべき音声信号、及び、通話相手から入力された音声信号のレベルを調整するための通話音量調整手段を備える構成としている。
【0020】
請求項3では、請求項1または請求項2において、ワイヤレスインターホンは、所定の内線呼出音を作成する内線呼出音作成手段を備えており、内線通話のための呼出を受けたときには、内線呼出音作成手段によって所定の内線呼出音を作成し、作成された内線呼出音を出力する構成とした。
【0021】
請求項4では、ワイヤレスインターホンは、内線通話のための呼出をした後、応答があるまでは、被呼出側のワイヤレスインターホンに対して、音声による呼び掛けをできる構成としており、呼び掛けた音声は、ワイヤレス信号として、被呼出側のワイヤレスインターホンに送出されることを特徴とする。
【0022】
請求項5では、ドアホン子器を信号線で接続したワイヤレス中継器を備えており、上記ワイヤレスインターホンは、ワイヤレス中継器との間で、所定のワイヤレス信号の送受をすることによって、ドアホン子器とのハンズフリー通話をする構成とした。
【0023】
請求項6では、ドアホン子器を信号線で接続した、1または複数のワイヤレス中継器を備えており、ワイヤレスインターホンは、ワイヤレス中継器との間で、所定のワイヤレス信号の送受をすることによって、ドアホン子器とのハンズフリー通話をする構成とした。
【0024】
請求項7では、請求項1〜請求項6のいずれかにおいて、手動操作によってワイヤレス信号を出力するワイヤレスコール機器を備えており、このワイヤレスコール機器が手動操作されてワイヤレス信号を出力したときには、ワイヤレスインターホンは所定のコール呼出をする構成とした。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。図1は、本発明のワイヤレスインターホンシステムの要部構成の一例を示す図である。
【0027】
このものでは、ワイヤレスインターホンとして、1台のワイヤレスインターホン親機1と、複数台のワイヤレスインターホン副親機2(#1〜#n)とを設置している。なお、図中、14は内線呼出釦、15が通話釦をそれぞれ示しており、これらの機能については後述する。
【0028】
親機1、副親機2は、図2に示すような要部構成をしており、それぞれを制御する制御回路10と、スピーカ12とマイク13とを用いたハンズフリー通話をするためのハンズフリー通話回路11と、内線呼出のために操作する内線呼出釦14と、内線呼出を受けた応答などのために操作する通話釦15と、電源16と、電源16による電源を充電池19を充電するための充電回路18と、ワイヤレス信号の送受をする無線回路20とを備える。
【0029】
ハンズフリー通話回路11は、マイク13から入力され、通話相手に送出すべき音声信号のレベルを増幅するアンプAMP1と、通話相手から入力され、スピーカ12に出力すべき音声信号のレベルを増幅するアンプAMP2と、それぞれのアンプAMP1,AMP2を制御するアンプ制御回路11Aとを備える。
【0030】
アンプ制御回路11Aは、アンプAMP1,AMP2に入力されるそれぞれの音声信号のレベルを比較し、そのレベルの大きな音声信号の入力されるアンプAMP1,2を動作させて増幅させる。すなわち、アンプ制御回路11Aは、マイク13から入力された音声信号のレベルの方が大きければ、アンプAMP1を動作させる(送話モード)。このとき、アンプAMP1によって増幅された音声信号が通話相手に送信される。
【0031】
一方、スピーカ12に出力すべき音声信号のレベルの方が大きければ、アンプAMP2を動作させる(受話モード)。このとき、アンプAMP2によって増幅された音声信号がスピーカ12から音声として出力される。これにより、通話相手との間で、ハンズフリーな交互通話が可能となる。
【0032】
このような構成によれば、インターホン1,2間でハンズフリー内線通話をすることができる。すなわち、インターホン親機1,2は、内線呼出釦14を操作すれば、他のインターホン1,2にワイヤレス内線呼出信号を送出して内線呼出する。すると、呼出側、被呼出側では、例えば、「プー」といった内線呼出音が鳴動する。
【0033】
その後、所定時間の間は、呼出側から全ての被呼出側に対して、音声信号をワイヤレス信号として送出することによって、音声による呼び掛け、例えば、「ごはんですよ」や「○○さん応答して下さい」といった呼び掛けが可能となる。ここでは、被呼出側に呼び掛けた音声を、ワイヤレス信号として送出するので、被呼出側のインターホン数が多くても、被呼出側に呼び掛けた音声のレベルを低下させることなく伝達することができ、被呼出側に対して高品質な音声で呼びかけをすることができる。
【0034】
そして、所定時間の間に、被呼出側のいずれか1台で応答があれば、応答した1台と呼出側との通話路が形成されて、1:1の内線通話状態となり、それぞれのハンズフリー通話回路11を用いたハンズフリー内線通話ができる。
【0035】
このような構成にすることによって、ワイヤレスインターホン1,2を任意の場所に設置または移動させて、どこででもハンズフリー内線通話をすることができ、利便性が高い。また、ワイヤレスインターホン1,2を増設するにも、配線の追加やその工事をする必要がなく、容易にできる。
なお、内線通話に参加していないワイヤレスインターホン1,2は、後述するドアホン通話やコール呼出をすることが可能である。
【0036】
ワイヤレスインターホン1,2は、図3に示すような要部構成であってもよい。このものは、本発明の通話音量調整手段を構成する通話音量調整SW21を更に備えており、この通話音量調整SW21を操作すれば、通話相手に送出すべき音声信号、及び、通話相手から入力された音声信号のレベルを調整することができる。これにより、通話状態のワイヤレスインターホン1,2が互いに近くにあって、音響の回り込みによってハウリングなどが発生しても、通話音量調整SW21の簡易な操作によって、適正な通話音量にすることで対処できる。なお、通話相手に対する音声信号のレベルと、通話相手からの音声信号のレベルは、通話音量調整SW21の操作によって、互いに連動して切り替わってもよいし、各々独立して切り替わってもよい。
【0037】
また、ワイヤレスインターホン1,2は、図4に示すような要部構成であってもよい。このものは、本発明の内線呼出音作成手段を構成する内線呼出音作成回路22を更に備えており、他のワイヤレスインターホン1,2から内線呼出を受けたときには、所定の内線呼出音、例えば、「プー」といった内線呼出音を作成する。内線呼出を受けたときには、内線呼出音作成回路22で内線呼出音を出力して、スピーカ12から出力する。これにより、呼出側から送出されるワイヤレス内線呼出信号は、そのデータフレーム中で、呼出音のパターンを規定する必要がなく、被呼出側で独自に作成した内線呼出音が出力されることとなり、電波状況に左右されず、高音質な内線呼出音を出力できる。
【0038】
更に、ワイヤレスインターホン1,2は、図5に示すような要部構成であってもよく、マイク13から入力された音声信号を、ハンズフリー通話回路11を通さずに通話相手に送出するためのバイパス回路23(#1)と、通話相手から入力された音声信号を、ハンズフリー通話回路11を通さずにスピーカ12に送出するためのバイパス回路23(#2)とを更に備える。
【0039】
このものは、被呼出側となって内線通話をしているときには、バイパス回路23(#1,#2)を動作させることによって、ハンズフリー通話回路11を使用しないように、いわゆる音声信号のバイパスを形成する。これにより、呼出側のハンズフリー通話回路11のみの動作によって、2者間のハンズフリー内線通話をするようになる。
【0040】
すなわち、ワイヤレスインターホン1,2間で内線通話状態の際には、呼出側のワイヤレスインターホン1,2は、そのバイパス回路23は動作せずに、ハンズフリー通話回路11に音声信号が入力され、ハンズフリー通話回路11が先述した動作をする。一方、被呼出側のワイヤレスインターホン1,2では、そのハンズフリー通話回路11には、バイパス回路23の動作によって、音声信号が入力されない。これにより、呼出側のハンズフリー通話回路11の動作のみによって、2者間のハンズフリー内線通話をするようになる。
【0041】
このような構成にすることによって、図6のタイムチャートに示すようなハンズフリー内線通話が可能となり、インターホンAのハンズフリー通話回路11でのみモード切替動作がなされることによって、切り替えが完了するまでの切替時間が従来に比べて半分となり、音声の頭切れが発生しにくくなり、通話を明瞭にできる。
【0042】
図7は、ワイヤレスインターホンシステムの要部構成の他例を示す図であり、このものでは、玄関先などに設置された2台のドアホン子器5(#1,#2)のそれぞれに、2線式信号線Lを介して、ワイヤレス中継器4(#1,#2)を接続している。また、建物内の適所に、ワイヤレスインターホン親機1、ワイヤレスインターホン副親機2、ワイヤレスインターホン子機3を設置し、更に、手動操作(押釦、スイッチ、引き紐などの操作)によってワイヤレス呼出信号を出力するワイヤレスコール機器6を複数設置している。なお、ワイヤレスインターホン子機3の要部構成は、親機1、副親機2と同様である。
【0043】
ワイヤレスインターホン1〜3は、その使用目的に応じて、異なる種類の無線モジュールを搭載することにより、それぞれを、親機、副親機、子機と設定している。すなわち、親機1は、親型モジュールを搭載することにより親機としており、ワイヤレス中継器4、副親機2、子機3との間でワイヤレス信号の送受ができる。
【0044】
また、副親機2は、親型モジュール、子型モジュールの双方を搭載することにより副親機としており、ワイヤレス中継器4、親機1、他の副親機2、子機3との間でワイヤレス信号の送受ができる。
【0045】
更に、子機3は、子型モジュールを搭載することにより子機としており、親機1との間でのみワイヤレス信号の送受ができる。
【0046】
これにより、親機1、副親機2では、2台のワイヤレス中継器4と通信ができ、ドアホン子器5からの呼出に対するハンズフリー通話や、ドアホン子器5を呼び出してのハンズフリー通話や、ドアホン子器5のモニタリングができる。そのため、ドアホン子器5とワイヤレス中継器4とを施工しておけば、親機1、副親機2を任意の場所に設置または移動させることができ、利便性が高く、また、ワイヤレス中継器4を屋内に設けておけば、親機1,副親機2との間でのワイヤレス信号の送受を屋内ですることができ、電波状態が良好に保て、ドアホン子器5と親機1,副親機2とのワイヤレス通信が快適にできる。
【0047】
また、親機1では、副親機2を呼び出したハンズフリー内線通話ができ、副親機2は、親機1や他の副親機2を呼び出したハンズフリー内線通話ができる。更に、子機1(#4)では、親機1(#1)を呼び出したハンズフリー内線通話ができる。
【0048】
なお、親機1、副親機2、子機3では、ハンズフリー通話をしているときには、通話釦15の所定時間以上の押し操作などによって、通話相手に音声信号を強制的に送出させる強制送話や、通話相手からの音声信号を強制的に音声として出力させる強制受話の操作が可能である。
【0049】
ここで、全てのワイヤレスインターホン1〜3は、呼出に対して応答操作をした後、通話相手との間の通話路が形成されるまでは、所定の通話準備音を出力する。これは、応答操作をした直後に話をすることによって、語頭が途切れることを防止するためである。
【0050】
また、ドアホン子器5−ワイヤレスインターホン1,2間の通話や、インターホン1〜3間の通話をするための通話チャンネルは複数用意されており、あるペアが通話をする際には、自動的に空きチャンネルを決定することによって、通話チャンネルの数だけ、通話ペアを形成できるようにしている。これによって、複数ペアが同時並行して通話することができる。通話チャンネルに空きがない場合には、ワイヤレス中継器4、ワイヤレスインターホン1〜3で通話チャンネル不確保表示をする。
【0051】
また、このシステムでは、ワイヤレスコール機器6が操作されると、ワイヤレス呼出信号が出力されるので、ワイヤレス中継器4はこれを受け付けて、インターホン1〜3全てを呼び出す。このとき、ワイヤレスインターホン1〜3では、所定のコール呼出音が出力され、操作されたワイヤレスコール機器6に対応するコールLEDが点灯する。これによって、互いに離れた2箇所での必要に応じて、コール呼出と無線通話とを使い分けることができる。
【0052】
なお、ワイヤレスコール機器6の電池切れで、出力されるワイヤレス呼出信号のレベルが低い場合には、ワイヤレスインターホン1〜3は、ワイヤレスコール機器電池切れ報知、例えば、ワイヤレスコール機器電池切れ報知音を出力する。
【0053】
また、コール呼出を受けているワイヤレスインターホン1〜3は、ドアホン子器5からの呼出に対するハンズフリー通話が可能であるが、その際のコールLEDの点灯は、ドアホン子器5との通話終了後になされる。
【0054】
ここで、ワイヤレスインターホン1〜3のいずれか1台、例えば、親機1を、ワイヤレスコール機器6からワイヤレス呼出信号を受信して、その呼出信号を他のワイヤレスインターホン2,3に転送するようにしてもよく、こうすれば、ワイヤレス中継器4がなくても、ワイヤレスコール機器6からの呼出に対応することができる。なお、ワイヤレスコール機器6からの呼出信号の周波数を変換して転送してもよい。こうすれば、法規上、使用可能周波数の異なるコール呼出システムと無線通話システムの双方に対応することができる。また、呼出信号を増幅して転送するようにすれば、ワイヤレス呼出信号を遠くのワイヤレスインターホン2,3まで転送することができ、システムの信頼性が向上する。
【0055】
なお、図7において、ワイヤレス中継器4は、その2線式信号線接続端子(不図示)に、ドアホン子器5から導出した2線式信号線Lを接続する構成としており、この構成によって、既設の有線式のインターホンシステムで使用されている2線式信号線が流用でき、ワイヤレスインターホンシステムを用意に施工できるという利点がある。なお、本発明ではこれに限られず、例えば、ワイヤレス中継器4とドアホン子器5とを同軸線で接続してもよい。
【0061】
請求項1〜4によれば、被呼出側のハンズフリー通話手段を使用せずに、呼出側のハンズフリー通話手段を使用して、ハンズフリー内線通話をするので、呼出側でのみ、送話モードと受話モードとの切替動作がなされることになり、切り替えが完了するまでの切替時間が従来に比べて半分となり、音声の頭切れが発生しにくくなり、通話を明瞭にできる。
【0062】
請求項5に記載のワイヤレスインターホンシステムでは、ドアホン子器とワイヤレス中継器は、信号線で接続されており、ワイヤレスインターホンは、ワイヤレス中継器とワイヤレス信号の送受をするので、ドアホンとワイヤレス中継器とを施工しておけば、ワイヤレスインターホンを任意の場所に設置または移動させることができ、利便性が高い。
【0063】
また、ワイヤレス中継器を屋内に設けておけば、ワイヤレスインターホンとの間でのワイヤレス信号の送受を屋内ですることができ、電波状態が良好に保て、ドアホン子器とワイヤレスインターホンとのハンズフリー通話が快適にできる。
【0064】
請求項6に記載のワイヤレスインターホンシステムでは、ドアホン子器とワイヤレス中継器は、信号線で接続されており、ワイヤレスインターホンは、ワイヤレス中継器とワイヤレス信号の送受をするので、ドアホンとワイヤレス中継器とを施工しておけば、ワイヤレスインターホンを任意の場所に設置または移動させることができ、利便性が高い。
【0065】
また、ワイヤレス中継器を屋内に設けておけば、ワイヤレスインターホンとの間でのワイヤレス信号の送受を屋内ですることができ、電波状態が良好に保て、ドアホン子器とワイヤレスインターホンとのハンズフリー通話が快適にできる。
【0066】
請求項7に記載のワイヤレスインターホンシステムでは、手動操作によってワイヤレス信号を出力するワイヤレスコール機器を組み合わせて、ワイヤレスコール機器が手動操作されてワイヤレス信号を出力したときには、ワイヤレスインターホンが所定のコール呼出をするので、互いに離れた2箇所での必要に応じて、コール呼出と無線通話とを使い分けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤレスインターホンシステムの要部構成の一例を示す図である。
【図2】本発明のワイヤレスインターホンの要部構成の第1例を示す図である。
【図3】本発明のワイヤレスインターホンの要部構成の第2例を示す図である。
【図4】本発明のワイヤレスインターホンの要部構成の第3例を示す図である。
【図5】本発明のワイヤレスインターホンの要部構成の第4例を示す図である。
【図6】図5のワイヤレスインターホンの動作について説明するためのタイムチャートである。
【図7】本発明のワイヤレスインターホンシステムの要部構成の他例を示す図である。
【図8】従来のインターホンシステムの外観を示す図である。
【図9】従来のインターホンシステムの要部構成を示す図である。
【図10】従来のインターホンシステムの動作について説明するためのタイムチャートである。
【符号の説明】
1・・・ワイヤレスインターホン親機
2・・・ワイヤレスインターホン副親機
3・・・ワイヤレスインターホン子機
4・・・ワイヤレス中継器
5・・・ドアホン子器
6・・・ワイヤレスコール機器
11・・・ハンズフリー通話回路
21・・・通話音量調整スイッチ
22・・・内線呼出音作成回路
L・・・2線式信号線

Claims (7)

  1. 通話相手に送出すべき音声信号と、通話相手から入力された音声信号のそれぞれのレベルを比較し、そのレベルの大きな音声信号を有効とするハンズフリー通話手段を備えるワイヤレスインターホンを複数組み合わせて構成され、上記ワイヤレスインターホン間で、所定のワイヤレス信号の送受をすることによって、上記ワイヤレスインターホン間で、ハンズフリー内線通話をする構成としており、
    被呼出側のハンズフリー通話手段を使用せずに、呼出側のハンズフリー通話手段を使用して、ハンズフリー内線通話をする構成としたワイヤレスインターホンシステム。
  2. 請求項1において、
    上記ワイヤレスインターホンは、通話相手に送出すべき音声信号、及び、通話相手から入力された音声信号のレベルを調整するための通話音量調整手段を備える構成としているワイヤレスインターホンシステム。
  3. 請求項1または請求項2において、
    上記ワイヤレスインターホンは、所定の内線呼出音を作成する内線呼出音作成手段を備えており、内線通話のための呼出を受けたときには、上記内線呼出音作成手段によって所定の内線呼出音を作成し、作成された内線呼出音を出力する構成としたワイヤレスインターホンシステム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、
    上記ワイヤレスインターホンは、内線通話のための呼出をした後、応答があるまでは、被呼出側のワイヤレスインターホンに対して、音声による呼び掛けをできる構成としており、呼び掛けた音声は、上記ワイヤレス信号として、被呼出側のワイヤレスインターホンに送出されることを特徴とするワイヤレスインターホンシステム。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
    ドアホン子器を信号線で接続したワイヤレス中継器を備えており、上記ワイヤレスインターホンは、上記ワイヤレス中継器との間で、所定のワイヤレス信号の送受をすることによって、上記ドアホン子器とのハンズフリー通話をする構成としたワイヤレスインターホンシステム。
  6. 請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
    ドアホン子器を信号線で接続した、1または複数のワイヤレス中継器を備えており、上記ワイヤレスインターホンは、上記ワイヤレス中継器との間で、所定のワイヤレス信号の送受をすることによって、上記ドアホン子器とのハンズフリー通話をする構成としたワイヤレスインターホンシステム。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかにおいて、
    手動操作によってワイヤレス信号を出力するワイヤレスコール機器を備えており、このワイヤレスコール機器が手動操作されてワイヤレス信号を出力したときには、上記ワイヤレスインターホンは所定のコール呼出をする構成としたワイヤレスインターホンシステム。
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