JP2004060474A - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気筒内に備える筒内噴射弁と吸気通路に備える吸気噴射弁の噴射分担率を可変に制御できるようにした内燃機関において、車両の運転状況(特に、加減速時の車両状態)を積極的に反映させることにより、応答性の良い運転性が得られるようにする。また、始動時や加速時の燃料増量時における燃料消費率の低減を図り、さらには排気への未燃燃料の排出量を抑制することを可能とする。
【解決手段】内燃機関および運転者等の加減速要求に応じて筒内噴射弁と吸気噴射弁の噴射分担率を制御する噴射分担制御手段を備える。さらに、吸気噴射弁からの燃料噴霧の気化を促進する混合制御手段である空気流動制御手段、並びにEGR制御手段を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】内燃機関および運転者等の加減速要求に応じて筒内噴射弁と吸気噴射弁の噴射分担率を制御する噴射分担制御手段を備える。さらに、吸気噴射弁からの燃料噴霧の気化を促進する混合制御手段である空気流動制御手段、並びにEGR制御手段を備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃焼制御装置に関し、特に筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁を有し、さらに吸気通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段を備える筒内噴射式内燃機関の燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特開平10−176574号公報では、燃焼室内に直接燃料を噴射する第1の燃料噴射弁を設置し、さらに吸気通路内に第2の燃料噴射弁を設置して燃料噴射制御手段を構成するようにした筒内噴射式内燃機関が開示されている。この従来技術においては、吸気通路に設けられた第2の燃料噴射弁は、主に機関の始動時に始動性を向上させるために用いられている。また、機関温度の検出値より噴射形態モードを判定し、第1の燃料噴射弁と第2の燃料噴射弁のいずれを作動させるかを選択して噴射形態モードの切換えを行うことが記載されている。
【0003】
しかしながら、上述の特開平10−176574号公報に示される技術では、吸気通路に設置された第2の燃料噴射弁から噴射された燃料と、空気の混合を促進する手段については詳述されていない。従来技術では、機関が低温時の際は、始動時には第2の燃料噴射弁により吸気通路内に噴射を行うが、低温の吸気通路内に噴射された燃料は噴霧粒径が粗大となり微粒化が進みづらい。このため、始動直後には吸気通路の内壁に燃料噴霧の付着割合が増えるため燃料の輸送遅れが生じる。ここで、前記した燃料の輸送遅れに対処するために吸気通路内に噴射する燃料の増量補正を行うと燃料消費率の増加を招いてしまう。また、暖機が完了する前に車両が発進してしまうと、発進時の加速増量が加わるために一時的な空燃比リッチ化が発生して未燃燃料の排出量増加や、運転性に影響を与える懸念がある。
【0004】
一方で従来技術では、主に機関の始動性向上のために第2の燃料噴射弁を用いており、車両の運転状態(例えば、運転者等の加減速要求)に応じて、第1の燃料噴射弁(本発明では筒内噴射弁に相当)と第2の燃料噴射弁(本発明では吸気噴射弁に相当)の最適な燃料噴射分担を行う制御手段については考慮されていない。そのために、応答性の良い運転性を得ることが容易でなく運転者に満足した運転感覚を与えるに至っていない。
【0005】
特開2001−20837号公報には、燃焼室内に直接燃料を噴射する主燃料噴射弁(本発明では筒内噴射弁に相当)と各気筒の吸気ポートに燃料を噴射する副燃料噴射弁(本発明では吸気噴射弁に相当)を設けたエンジンにおいて、エンジンの運転状態(具体的には、エンジンの回転速度と負荷との相関)に基づいて、主燃料噴射弁と副燃料噴射弁の燃料噴射量の分担率を可変に設定するようにした燃料噴射制御装置が記載されている。しかし、ここにも、副燃料噴射弁から噴射された燃料と空気の混合を促進する手段についての記載はなく、また、主燃料噴射弁と副燃料噴射弁の燃料噴射量の分担率を運転者等の加減速要求に応じて変更することは考慮されていない。特開2001−336439号公報には、エンジンの始動時制御中に、筒内噴射弁と吸気噴射弁との燃料噴射量の分担率を可変に設定するようにした燃料噴射制御装置が記載されているが、ここでは、高圧燃料系の燃料圧力と水温を分担率可変の判断のパラメータとしている。また、吸気噴射弁から噴射された燃料と空気の混合を促進する手段についての記載はない。
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、筒内噴射弁と吸気噴射弁との燃料噴射量の分担率の変動に、車両の運転状況(特に、加減速時の車両状態)を積極的に反映させることにより、応答性の良い運転性が得られるようにして運転者に満足した運転感覚を与えることを可能とする一方において、吸気通路内に噴射された燃料に対して、空気流動の強さを変化させたり、既燃焼ガスを導入して昇温を行うなどして、その気化を促進させるようにした。これにより燃料噴霧の微粒化を図ることができ、吸気通路内壁に付着する余剰燃料量を減らすことができる。これにより、始動時や加速時の燃料増量時における燃料消費率の低減を図り、さらには排気への未燃燃料の排出量を抑制することが可能とある。また、暖機途中での発進時における一時的な空燃比のリッチ化を防ぐことができるので、機関の暖機途中の発進においても良好な運転性を得ることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明による内燃機関の燃焼制御装置は、少なくとも、燃焼室内に燃料を直接噴射するように筒内噴射弁を設け、更に気筒の吸気弁上流にて燃料を噴射する吸気噴射弁を設けている内燃機関における燃焼制御装置であって、機関及び運転者等の加減速要求に応じて前記筒内噴射弁と前記吸気噴射弁の噴射分担率を制御する噴射分担制御手段を有することを特徴とする。
【0008】
上記の燃焼制御装置では、単にエンジンの回転数等の機関側の条件のみでなく運転者等の加減速要求をもパラメータとして用いて、それに応じて筒内噴射弁と吸気噴射弁の噴射分担率を制御するようにしたので、実際の車両の状況に応じて噴射分担率を制御することが可能となり、応答性の良い運転性を得ることができ運転者に満足した運転感覚を与えることができる。具体的には、筒内と吸気通路への燃料噴射を各々の燃料噴射弁に分担させているので、加速等により機関の要求燃料噴射量が増大する場合には、吸気噴射弁からの噴射に先行して筒内噴射弁の噴射割合を増加させることで、燃料の輸送遅れを緩和でき、よって加速応答性が優れるという効果が得られる。また、定常走行時には一定割合を吸気通路内で噴射することにより、筒内に噴射される燃料量の増減幅を抑制できるので噴射時間を短縮できる。この効果として、ピストンや燃焼室壁面への燃料噴霧の到達頻度を減らすことができるので未燃燃料の排出量を低減することができる。特に、総排気量が小さくなるほど気筒のシリンダーボア径が小さくなるので、本発明の2段の燃料噴射手段を採用する効果が得られやすい。
【0009】
より具体的には、噴射分担制御手段は、運転者等の加減速要求であるアクセル開度変化の検出値が急加速状態を示したときには燃料噴射量の増量要求有りと判定すると共に吸気弁噴射分担率を低減し、緩加速状態を示したときには燃料噴射量の増量要求有りと判定すると共に吸気弁噴射分担率を従前どおり維持するように制御する。
【0010】
好ましい態様において、上記内燃機関の燃焼制御装置は、より満足した運転状況が得られるように、吸気噴射弁から噴射される燃料と吸気通路内の空気との混合を促進する混合促進手段をさらに備える。好ましくは、前記混合促進手段は、噴射分担率に応じて吸気通路面積を可変する空気流動可変手段と、前記空気流動可変手段により吸気通路内の空気流動強さを制御する吸気弁上流に備えた開閉弁とで構成される。この形態では、機関の低回転時には、吸気通路に設けた開閉弁により吸気通路面積を減少させることで、吸入空気の流速が増し、空気乱れにより燃料噴霧の微粒化が進行するので、吸気通路内壁に付着する燃料量を減らすことができる。また、流速が増した混合気を燃焼室に供給することで燃焼室内においても空気乱れが強くなり、火炎伝播速度が増すので、燃焼安定性が向上して燃料消費率の低減が図れる効果がある。
【0011】
本発明による内燃機関の燃焼制御装置の好ましい態様において、既燃焼ガス(EGRガス)を吸気通路に導入する排気ガス循環制御手段をさらに備える。さらに、該排気ガス循環制御手段は排気通路より吸気通路に連通する循環通路を有し、該循環通路に連通して、吸気通路に開口した導入口を設ける。そして、該導入口から既燃焼ガスの流出方向に延長した容積内に、前記吸気噴射弁の燃料噴射範囲が少なくとも一部含まれるように吸気噴射弁が配置されるようにし、それにより、上記した混合促進手段が構成されるようにする。これにより、燃料噴霧の加熱を行い微粒化を図ることができる。
【0012】
さらに好ましい他の態様では、前記した既燃焼ガスを導く導入口には吸気通路に突出した、横断面形状が円筒状、楕円状、多角状のいずれか一つである導入パイプが備えられる。他の好ましい態様では、前記導入パイプには、突出部先端に至るまでの側面に、既燃焼ガスの一部を吸気通路に分散させる一つ以上の連通部を有するようにする。これらの態様により、空気と燃料噴霧の混合を一層促進させることができる。
【0013】
本発明による燃焼制御装置を備えた内燃機関において、吸気噴射弁あるいは筒内噴射弁のノズルの形態に特に制限はなく任意である。しかし、特殊な形状と配列をなす複数個の噴射口が設けられた多孔式の噴射弁を用いることは好ましく、それにより、さらに高い燃焼安定性が得られる。結果として、比較的製造コストが高い筒内噴射式エンジンの燃料系統を低圧力のシステムで構成することが可能となる。
【0014】
好ましい多孔式の噴射弁形状として、ノズルに設けられた噴射口の形状が、ノズル流入側に対してノズル流出側の噴射口の横断面積を変化させ、および/または、バルブの可動方向を断面軸としてノズル流出側の噴射口形状が非対称に形成されており、少なくとも一つ以上の噴射口が前記した非対称の噴射口形状を有するような噴射弁形状が挙げられる。前記燃料噴射弁のノズル流出側の噴射口形状を非対称に形成する手段としては、ノズル部形状を噴射口の内周壁に沿うかもしくは噴射口の一部を覆うような突出部とすることが挙げられる。また、燃料噴射弁のノズル流出側の噴射口形状を非対称に形成する他の手段として、噴射口の内周壁の一部を斜面もしくは直角面で切り欠いた形状とし、この切り欠きの形状をシート弁体の可動方向から見て円状、楕円状、扇状、溝状のいずれかにより凹み部を形成したノズル形状とすることが挙げられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のいくつかの実施の形態を添付の図面を用いて説明する。本発明に係わる一実施例である筒内噴射式エンジンの一例を図1及び図2に示す。図1はエンジンの吸気通路と排気ガス循環通路の構成の一実施形態を示しており、図2はエンジンの全体構成の一実施の形態である。
【0016】
まず、図1を用いて、吸気通路と排気ガス循環通路の構成を説明する。筒内噴射式エンジンは、エンジン本体1を構成するシリンダヘッドとシリンダブロック、シリンダブロックに挿入されたピストン2により燃焼室3が形成され、1気筒であってもよいが、通常、複数気筒設けられている。燃焼室3に臨んで、気筒内に直接燃料を供給する筒内噴射弁4が、エンジン本体に配置される。吸気弁5の上流の吸気通路6には、開閉弁7が配置される。ここで開閉弁7は気筒あたり複数ある吸気通路のうちの少なくとも一つの吸気通路に備えられる。開閉弁7はシャフト8に支持されており、リンクを介して開閉モータ9のロッドに接続される。上記の構成により開閉弁の作動角度を変えることで吸気通路6の通路面積を可変制御する。
【0017】
開閉弁7の上流にはEGRガスを吸気通路6に導くEGR導入口10が配置される。さらに、EGR導入口10付近に燃料噴霧11が到達するような吸気通路6に臨んだ位置に吸気噴射弁12が配置される。前記したシリンダヘッドには点火プラグ13、排気弁14を備える。また、シリンダブロックの冷却水通路には、エンジンの暖機状態を判定するために温度検出手段の一つである水温センサ15が適宜位置に配置される。
【0018】
次に排気ガス循環通路の構成を示す。排気弁14から排出されたEGRガスは排気通路16、排気通路16に設けられたEGR圧送口17、EGR導入管18を介しEGRバルブ19に導かれる。EGRバルブ19の構造は詳述しないが、ガス通路の通路面積を可変制御することでEGR導入管18を流れるEGRガス量を制御する。EGRバルブ19で調整されたEGRガスはEGR導入口10から吸気通路6内に導かれる。
【0019】
次に、図2を用いてエンジン全体の構成を説明する。吸気通路6には、その上流側から順にエアクリーナ20,空気流量センサ21を経由してモータ22aで駆動される電子制御スロットルボディ22が配設され、吸気通路6に接続されている。また、電子制御スロットルボディ22にはスロットル23に連動して、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ24を備えている。吸気通路6の上流側の適宜位置に吸気温度センサ25が配設されている。
【0020】
燃料タンク26から電磁モータを駆動して燃料圧力を上昇させる燃料ポンプ27により燃料分配管28に燃料が圧送され、筒内噴射弁4および吸気噴射弁12に供給される。燃料分配管28の適宜位置に燃料圧力を検出するための燃料圧センサ29が配設される。燃圧制御弁30は燃料分配管28内の燃圧を所定の値に調整する。また、燃圧制御弁30は、吸気通路6の圧力を検出して燃圧と燃料が噴射される吸気通路6の吸入圧力の差圧を一定に保つように、圧力導入管31で吸気通路6に接続されている。消費されない余剰な燃料は燃料配管の戻り通路を介して燃料タンク26に戻される。
【0021】
エンジンのクランクシャフトと同期して回転するリングギア32の回転を検出する回転センサ33が、エンジンクランクケースの適宜位置に設けられている。排気通路16の下流には、触媒コンバータ34、消音器35が接続される。排気通路16の適宜位置に排気温度を計測する排気温度センサ36が設けられる。
【0022】
次に,本発明による制御系の一例について、図2、図3を用いて説明する。エンジンコントロールユニット(ECU)37にはアクセル開度センサ38、車速度センサ39の出力信号が入力ポート40を経由して入力される。さらには、上述した水温センサ15、回転センサ33等の各種センサ類の出力信号が同様にECU37に入力され、エンジンが冷機状態もしくは暖機状態であるか、また、エンジン回転数やエンジン負荷等のエンジン状態を判断して、噴射分担制御手段41や混合制御手段44の実行が可能か否かを判定する。そして、各々の制御手段の実行が可能な場合には、ECU37内の始動時制御手段42、加速増量制御手段43等の各種プログラムを実行する。これにより、中央処理装置(CPU)47で行った出力結果を出力ポート48を経由して、前述した筒内噴射弁4、吸気噴射弁12、開閉モータ9等の各種アクチュエータに駆動信号を出力する。以上の構成により、エンジン状態や車両状態に応じて燃料噴射や空気流動を制御することで応答性の良い運転性を得ると共に、排気の清浄性を図ることができる。
【0023】
次に、ECU37内の噴射分担制御手段41について、図4と図5を用いて説明する。まず、噴射分担制御手段の一つである始動時制御手段42について、図4を用いて以下に述べる。図4はエンジンが冷機状態にある始動時のエンジン回転N、水温度TW、吸気噴射弁分担率Fpを示すタイミングチャートである。図4に示すように、冷機状態における始動時直後においては吸気噴射弁の噴射分担率を1に設定し、要求噴射量の全量を吸気通路内に噴射する。始動時にはエンジンの暖機や、触媒コンバータの早期の活性化のため排気温度を上昇させることを目的に燃料供給量が増量される。前述した運転条件では、筒内噴射弁からの噴射分担率を増やすと、燃料自体が低温であること、また燃焼室内も低温であるために微粒化が充分でないため燃料噴霧が粗大のままとなり、ピストンや燃焼室壁に到達しやすくなる。このため、未燃燃料の排出量が増えたり、燃焼安定性の悪化を招く場合がある。従って、エンジン始動直後は吸気噴射弁で全量を噴射し、吸入空気との混合時間を確保することで燃料噴霧の微粒化を図る。その後、エンジンの暖機状態をエンジン回転N、水温TWの検出値にて判定し、判定結果に応じて順次、吸気噴射弁の噴射分担率を低下させる一方、筒内噴射弁の噴射分担率を増加させるように制御する。燃焼室内の温度上昇が充分であれば、筒内噴射弁からの燃料噴霧の微粒化が促進させるので燃焼安定性に問題はない。さらには、吸気噴射弁からの噴射では吸気通路への燃料付着分を補うように増量補正されるため、余剰な燃料噴射量を抑制できる効果がある。従って、上記のように噴射分担制御を行うことで、良好な始動性を得ると共に、暖機時間を短縮可能となる。
【0024】
次に、始動時制御手段41の動作について、図5のフローチャートにより説明する。図5において、S1はスタータのマグネットスイッチの作動信号の信号取り込みを示しており、S2では吸気噴射弁分担率Fpを「1」、すなわち全量を吸気噴射弁からの燃料噴射に設定する。S3では始動時制御に必要な各種センサからのエンジン回転N、水温TWおよび車速Vsの信号の取り込みを示す。S4では前記した車速信号Vsから車両が停止状態であるか否かの判定を行う。肯定判定の場合、S5の段階で水温TWが所定の値(TW1)以下であるか否かを判定する。ここでは、水温に応じてエンジンが冷機状態にあるか暖機状態にあるかの判定を行うものである。S5にて否定判定の場合は、S9へ進み、TW1よりも更に温度が高いTW2を超える水温であるかを判定する。肯定判定であれば、充分な暖機状態であると判定し、S11へ進む。S5にて肯定判定の場合は、S6にてエンジン回転が所定の値(N1)以下であるかを判定する。S6にて肯定判定された場合には、S7にてFpの値を要求噴射量とFpの設定テーブルから参照した値、例えば「Fp1」を設定する。前述のS4にて否定判定された場合もS7に進む。
【0025】
更にS8では、「Fp1」から始動後の経過時間に比例して減少するように設定されたテーブル参照値である「K」を減じるようにFpを設定する。これにより、時間経過するに応じて吸気噴射弁の分担率が減少する。S10にて所定のエンジン回転数N2以下であるかを判定し、否定判定の場合は、S8へ戻る。一方、肯定判定の場合はFpを所定の値「Fp2」に設定する。Fp2は暖機が完了した、アイドル回転に設定される。
【0026】
次に、噴射分担制御手段41に含まれる、加速増量制御手段43について図6および図7を用いて説明する。図6は、定速走行から急加速でもって加速走行に移行する際の車両状態を示すタイミングチャートであり、図7は、定速走行から緩加速でもって加速走行に移行する際の車両状態を示すタイミングチャートである。運転者の加減速要求を、アクセル開度センサ38で検出したアクセル開度αと車速度センサ39から車両速度Vsを求め、ECU37内の燃料噴射プログラムから吸気噴射弁と筒内噴射弁の燃料噴射量の総量となる目標燃料噴射量Fを求め、また、アクセル開度αが所定量変化するまでの時間Δtupを求め、それらに基づき、図9にて後述する加速時の吸気噴射弁の噴射分担率を決めるところのFpテーブルから求めた吸気噴射弁分担率Fpの変化を示している。
【0027】
ここで、図6および図7において、スロットル踏込み時点である時間t4以降、αの増加分であるΔαup、それに要する時間Δtup、および車両速度の増加分ΔVsupが、予め設定された各々のしきい値を超えた場合、加速要求が有ると判定される。目標燃料噴射量Fは、エンジンの負荷増大に対応して、加速要求直後にはFpが一定値であるため、筒内噴射弁および吸気噴射弁の各々について燃料噴射量を増やし、後記するように、急加速時には、加速判定以後は筒内噴射弁分担率を増加させる。これにより、燃焼室内に直接燃料を供給する量を増加させることで、加速時の応答性向上を図る(図6の場合)。一方、緩加速時には、筒内噴射弁および吸気噴射弁の各々について燃料噴射量を増やした後、分担率を変化させることなく、吸気噴射弁分担量を高い値にそのまま維持する。これにより、エンジントルク変動を抑制でき、緩加速時の運転性を良好に保つことができる(図7の場合)。
次に、ΔαdownおよびΔVsdown、および必要な場合にはΔtdownが予め設定された各々のしきい値を超えた場合に、加速が終了し減速要求が有ると判定して、直ちに燃料噴射プログラムが目標燃料噴射量Fを低減する。図6および図7では、すみやかな減速を行うため所定時間の燃料カットを実行している。
【0028】
次に、再びの加速要求が検出されず定速走行の状態が持続される場合に、吸気噴射弁分担率Fpを時間経過とともに増加させt7時点にて予めFやVsに応じて設定された定速走行時のFpマップの参照値にてFpが維持される。このように定速走行に移行した場合には、再度の加速要求に対応するために吸気噴射弁分担Fpを増やすように動作する。これにより、筒内噴射弁の制御可能な最小噴射量と最大噴射量の変化幅を抑制できるので、噴霧特性を向上させることが可能となる。従って、設定された噴霧形状を安定して形成できることとなり、噴射毎のサイクル変動を抑制できるので、燃焼安定性が向上してエンジンの回転変動が低減するという効果がある。
【0029】
次に、加速増量制御手段43の動作について、図8のフローチャートにより説明する。図8において、S12は車速度Vs、アクセル開度αの信号の取り込みを示す。S13では現在の車速度が予め設定されたしきい値(Vs1)を超えているか否かの判定を行う。S13で否定判定されるような車速度が低い場合は加速増量制御を終了する。これは車速度が低い運転状態ではFpを変化させない方が運転性が良いことを考慮している。S13で肯定判定の場合に、S14で前述したようにアクセル開度変化Δαupの検出値により加速状態にあるか否かを判定する。S14で否定判定され、次にS20においてΔαdownが検出された場合は、S21で燃料噴射量の減量要求有りと判定する。以降、S22では「Fp」(現在以前のFp)から「K2」(減量時係数)に「t」(目標噴射量Fの要求値変化時点からの経過時間)を乗じた値を加算した結果から、現在のFpを設定する。これにより時間経過とともにFpは増加する。S23では前述したFpがFpテーブルの参照値以上にあるか否かの判定を行う。S23で肯定判定された場合S24に進み、現在のFpを維持する。S23で否定判定された場合はS22に戻り、さらにFpを増加させる。
【0030】
一方、S14、続くS15にて肯定判定されると、S16で燃料噴射量の増量要求有りと判定する。S17でΔtupを読み込み、Δtupが急加速を示す場合には、S18では「Fp」(現在以前のFp)から「K1」(増量時係数)に「t」(目標噴射量Fの要求値変化時点からの経過時間)を乗じた値を減算した結果から、現在のFpを設定する。これにより、Fpは時間経過に従い、本実施例においてはすみやかに吸気噴射弁分担率が低減される(図6でのFd3→Fd4)。なお、Δtupが緩加速を示す場合には、現在のFpを維持する(図7でのFd3)。
【0031】
次に、S19にてFpがFpテーブルの参照値以下にあるか否かの判定を行う。肯定判定の場合にS24に進み現在のFpを維持する。否定判定の場合はS18に戻り、Fpを低減する。S25ではVs、αの信号を読込み、再びの加減速要求が有るか否かを判定する。S26では車速度が加速増量制御を行うしきい値(V1)以上に有るか否の判定を行う。V1は、例えば50km/hに設定される。ここで、肯定判定された場合はS14へ戻る。一方、否定判定された場合は加速増量制御を終了する。以上のような制御を行うことで車両の運転状態に応じて最適な燃料噴射制御が実行される。
【0032】
次に、前述した加速増量制御に用いるFpテーブルについて図9に示す。図9は、吸気噴射弁分担率Fpの制御テーブルを示しており、横軸(Δtup)と縦軸(Fp)の関係が設定されている。ここで、FpはΔtupが短い(急加速時)領域では小さく、Δtupが長い(緩加速時)領域では大きく設定されている。従って、急加速時には、筒内噴射分の増量を優先して行うこととなり、吸気管に噴射する場合に比べて燃料輸送遅れがなく加速レスポンスが向上する(加速時間が短縮される)。一方、緩加速時には分担率を変化させないことで、加速中の空燃比変化を少なくすることができることから、エンジントルク変動を抑制でき、緩加速時の運転性を良好に保つことができる。また、緩加速時の燃料噴射制御の演算負荷を低減できる。
【0033】
次に、加速判定時に用いる増量時係数K1について図10に示す。K1は車速度Vsに比例して増加するように設定されている。これは、高速域では加減速の頻度が多くなり、加速応答性も高いほうが運転フィーリングの向上や安全性に寄与するからである。また、低速域では比較的に緩やかな加減速が行われるので、アクセル開度変化に対する感度を小さくしたほうが運転性に都合が良いことを考慮している。図示しないが、減量時係数K2についても同様である。
【0034】
次に、本発明の混合制御手段44に関して、開閉弁7を作動させることで吸気通路6の空気流動を制御する空気流動制御手段45について、図11を用いて説明する。図11は吸気通路6に設置された開閉弁7の開度制御マップを示しており、横軸に吸気噴射弁分担率Fp、縦軸にエンジン回転Nが各々所定の値の範囲で複数の区分に分割されている。この分割された一つの区分を便宜上、エリアと称することにする。ここでは、例として、開閉弁開度が100%(全開)、Aエリア(開度60%)、Bエリア(開度30%)、0%(全閉)に設定されている。低回転でかつ吸気通路内への燃料噴射量が比較的多い領域では、開閉弁を閉じて空気流動を強めることで、燃料噴霧と吸入空気の混合を促進させるよう動作する。また、エンジン回転が3600r/min以上の領域では吸気抵抗を低減させるため開閉弁を常時開方向に設定する。これは、高回転領域では充填効率を上げると共に、開閉弁の開閉動作が行われることによる吸入空気遅れによってトルク変動が生じることを防ぐことを考慮している。
【0035】
次に、本発明の異なる混合制御手段44である、EGR制御手段46について図12を用いて説明する。図12は、EGRバルブの開度調整により、吸気通路内へ導かれるEGRガスの制御マップを示している。前述した図11の開閉弁開度の制御マップと同様に横軸Fp、縦軸Nが各々所定の値の範囲で複数のエリアに分割されている。ここで、Fpが大きく、エンジン回転が中間領域ではEGR率を最も高い、例えば30%に設定しておりその周囲の領域はCエリア(20%)、Dエリア(10%)に設定される。EGR制御では、比較的高温のEGRガスを吸気通路に導入して、吸気噴射弁からの燃料噴霧の気化の促進を図っている。従って、暖機完了後においては、低速走行でかつ吸気噴射弁の噴射分担率が小さい場合ではEGR率を小さくする。
【0036】
不活性ガスであるEGRガスの導入量を増やすと、燃焼室内の火炎伝播速度が遅くなり導入量が多くなるに従って燃焼安定性が悪化する傾向がある。従って、吸気通路内の昇温効果と燃焼安定性への影響を考慮してEGR率を設定する必要がある。なお、前述の空気流動手段およびEGR制御手段は各々単独で制御してもよく、両方を組合せて用いてもよい。また、図11の開閉弁開度マップ、図12のEGR率マップ共に横軸を吸気噴射弁分担率Fpとしたが、Fpに代えて筒内噴射弁分担率や目標燃料噴射量Fに相関を持たせて設定してもよい。
【0037】
次に、EGRガス導入による混合促進手段である吸気通路構成について図13および図14を用いて説明する。図13において、EGRバルブ19を経由したEGRガスは、吸気通路内に突出したEGRパイプ49により導かれる。EGRパイプ49から導かれたEGRガスは指向性を持ったガス流となる。EGRパイプ49のガス流出方向に燃料噴霧11の少なくとも一部が噴射されるように吸気噴射弁12が配置される。
【0038】
また、EGRパイプ49のパイプ端面に至る側面に一つ以上の溝であるスリット50を設けてもよい。スリット部からEGRガスの一部を分散させることで吸気配管内の昇温をより効果的に行うことができる。上記の構成とすることで、燃料噴霧の微粒化を促進することができ、冷機時の暖機時間の短縮や吸気通路への燃料付着補正量を低減できる。
【0039】
次に、図14は異なる吸気通路構成を示した模式図である。図13に対して、EGRパイプ49の形状を更に燃料噴霧11の方向に伸ばしている。ここで、燃料噴霧11の少なくとも一部がEGRパイプに当たるように構成されている。さらに、詳述しないが、EGRパイプ49の外周面および/または内周面に加熱素子を取りつけて加熱をすることで、更に燃料噴霧の微粒化を促進することも可能である。
【0040】
本発明において、吸気噴射弁12あるいは筒内噴射弁4のノズルの形態に特に制限はなく任意であるが、以下に説明するような、ノズルの噴射口を複数備える多孔式の吸気噴射弁12あるいは筒内噴射弁4を用いることは好ましく、それにより、吸気行程において約0.5MPaという低圧の燃料噴射を気筒内および吸気通路内に行うことを可能とする。以下では、吸気噴射弁12を例としてノズル部を説明するが、その構造は、筒内噴射弁4にも適用できる。
【0041】
図15は、吸気噴射弁12のノズル部の縦断面図(図15a)およびノズルを噴射方向より見た模式図(図15b)である。吸気噴射弁12のノズル部51は、バルブ52と前記バルブ52に接続されたロッド53、噴霧に旋回力を与えるスワラー54、バルブ52の弁座であるプレート55、バルブ52のノズル部に設けられた少なくとも2つ以上の噴射口56、複数の噴射口56に燃料を分配する連通溝57、ノズル先端の凸部形状をした突起部51a(そのノズル流入側が51bとして示される)、で概ね構成される。図15aではノズル部の部分断面について示したが、ロッド53のリフト量を電磁コイルへの通電により制御する内部機構は従来技術と同様であるためここでは記述しない。
【0042】
上記吸気噴射弁12において、バルブ52が開くと、燃料通路58を経由して、旋回溝59に燃料が流れ、旋回力が与えられた燃料が連通溝57に導かれる。次に、旋回力が持続されつつ連通溝57を経由して略均等の配分量にて噴射口56を通過する。さらに、ノズル先端に設けた突起部51aによって燃料噴霧は、バルブ可動方向を中心軸として外周方向に指向した複数の燃料噴霧を形成する。上記のノズル構成により燃料噴霧を複数に分割して、外周方向に指向させることで燃料噴霧と吸入空気との混合が促進される。
【0043】
他の異なる形態の吸気噴射弁のノズル部を、縦断面図およびノズルを噴射方向より見た模式図である図16から図20を用いて説明する。図16a、bは、図15a、bに相当する図であり、同等の部材には同じ符号を付している。図16の形態では、複数の噴射口56を直列に並べた点で、図15のものと相違している。図17に複数の噴射口56を拡大して示すように、突起部51aの平面部に設けた噴射口56のノズル流出側には、燃料噴霧を外周方向に指向させる手段として、噴射口56の一部に切り欠き部60を設けている(図16aも参照)。ノズル流入側51bの噴射口形状は略円形状で形成される。前記ノズル流入側51bに対して、ノズル流出側51aの噴射口形状は突起部51aに形成した切り欠き部60の形成により噴射口の通路長さが非対称となる。ここで、スワラー54により与えられた旋回力はノズル流出側51aに達しても保存されているが、前述したように、51b面から51a面に至る間の噴射口の通路長さが非対称なために、燃料噴霧は通路長さの短い方向に指向する。
【0044】
なお、図17では切り欠き部60を噴射口56の内径を斜方向に延長して形成したが、図18では、切り欠き部60を噴射口60の内径の一部を略同心円となるように切り欠いて形成している。図16から図18に示したノズル形状の吸気噴射弁を用いる場合は、シリンダーヘッドの各気筒に分岐する方向に略合うように噴射口が並ぶように、吸気噴射弁の固定支持ができるような取付方法を取ることが望ましい。それにより気筒間の混合気分配が向上する効果がある。
【0045】
図19は、複数個の噴射口56を楕円状に配置した実施例である。この形態では、楕円長軸方向端部に位置する噴射口56aは軸心を外側に傾斜した状態の単なる長孔とされており(図19a)、他の噴射口56bは、ノズル流出側51aに設けた切り欠き部60が、図19b,cに示されるように、ノズル先端中心61を中心として噴射口の内径dにて角度θtの斜方向でかつ放射状になるよう形成される。
【0046】
図20は、複数の噴射口56bに共通する溝状の切り欠き部60bを形成した実施例である。両端部に位置する噴射口56aは図19に示したものと同様に軸心を外側に傾斜した状態の単なる長孔とされている(図20a)。図20b,cに示すように、両端に位置する噴射口56a、56aの間に位置する複数の噴射口56bは直線状に配置されており、それらに共通な溝状の切り欠き部60bが外側に広がるようにして形成されている。
【0047】
図19、図20に示す形態のノズル形状の吸気噴射弁を用いる場合にも、図16から図18に示した吸気噴射弁を用いる場合と同様に、シリンダーヘッドの各気筒に分岐する方向に略合うように噴射口が並ぶように、吸気噴射弁の固定支持ができるような取付方法を取ることが望ましい。
【0048】
なお、前記したように、図15から図20に示したノズル形状は燃焼室内に燃料噴射する筒内噴射弁にも適用可能である。筒内噴射弁にも適用した場合には、燃料噴霧がより微粒化されるので噴射後の気化時間が短縮でき、点火時期の選択期間が増えるため燃焼安定性が向上する。また、微粒化により燃料噴霧の移動速度が低下して、ピストンや燃焼室壁面への到達量が減少するので、特に燃料噴射量が増加する加速時に未燃燃料の排出率を低減できる効果がある。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と気筒の吸気弁上流にて燃料を噴射する吸気噴射弁とを少なくとも設けている内燃機関において、筒内噴射弁と吸気噴射弁の噴射分担率を、単にエンジンの回転数等の機関側の条件のみでなく運転者等の加減速要求をもパラメータとして用いて制御するようにしたので、実際の車両の状況に応じて噴射分担率を制御することが可能となり、応答性の良い運転性を得ることができ運転者に満足した運転感覚を与えることができる。
【0050】
さらに、吸気噴射弁から噴射される燃料と吸気通路内の空気との混合を促進する混合促進手段を備えることにより、上記の作用効果は一層向上すると共に、燃焼安定性の向上と燃料消費率の低減ももたらされる。さらに、特殊な形状と配列をなす複数個の噴射口が設けられた多孔式の噴射弁を、筒内噴射弁さらには吸気噴射弁として用いることにより、さらに高い燃焼安定性が得られるので、比較的製造コストが高い筒内噴射式エンジンの燃料系統を低圧力のシステムで構成することが可能となり、システム全体の製造コスト低減を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の吸気通路と排気ガス循環通路の構成の一実施の形態を示す図。
【図2】図1に示す内燃機関の全体構成の一実施の形態を示す図。
【図3】本発明による制御系の一例を示すブロック図。
【図4】始動時制御手段による吸気噴射弁分担率の変化を説明するためのタイミングチャートを示す図。
【図5】始動時制御のフローチャートを示す図。
【図6】加速増量制御手段による吸気噴射弁分担率の変化を説明するためのタイミングチャートを示す図であり、急加速時の場合を示している。
【図7】加速増量制御手段による吸気噴射弁分担率の変化を説明するためのタイミングチャートを示す図であり、緩加速時の場合を示している。
【図8】加速増量制御のフローチャートを示す図。
【図9】吸気噴射弁分担率Fpの制御テーブルを示す図。
【図10】加速判定時に用いる増量時係数K1の制御テーブルを示す図。
【図11】空気流動制御の開閉弁開度マップ。
【図12】EGR制御のEGR率マップ。
【図13】EGRガス導入による混合促進手段である吸気通路構成の一実施の形態を示す図。
【図14】EGRガス導入による混合促進手段である吸気通路構成の他の実施の形態を示す図。
【図15】吸気噴射弁(筒内噴射弁)のノズル部の縦断面図(図15a)およびノズルを噴射方向より見た模式図(図15b)。
【図16】吸気噴射弁(筒内噴射弁)のノズル部の他の態様の縦断面図(図16a)およびノズルを噴射方向より見た模式図(図16b)。
【図17】図16に示したノズル部の噴射口部分を拡大して示す図。
【図18】図16に示したノズル部の噴射口部分の他の形態を拡大して示す図。
【図19】吸気噴射弁(筒内噴射弁)のノズル部のさらに他の態様の縦断面図(図19a)とノズルを噴射方向より見た模式図(図19b)、および図19bのB−B線による断面図。
【図20】吸気噴射弁(筒内噴射弁)のノズル部のさらに他の態様の縦断面図(図20a)とノズルを噴射方向より見た模式図(図20b)、および図20bのC−C線による断面図。
【符号の説明】
4…筒内噴射弁、6…吸気通路、7…開閉弁、12…吸気噴射弁、37…エンジンコントロールユニット、38…アクセル開度センサ、39…車速度センサ、41…噴射分担制御手段、42…始動時制御手段、43…加速増量制御手段、45…空気流動制御手段、46…EGR制御手段。
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃焼制御装置に関し、特に筒内に直接燃料を噴射する筒内噴射弁を有し、さらに吸気通路内に燃料を噴射する燃料噴射手段を備える筒内噴射式内燃機関の燃焼制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、特開平10−176574号公報では、燃焼室内に直接燃料を噴射する第1の燃料噴射弁を設置し、さらに吸気通路内に第2の燃料噴射弁を設置して燃料噴射制御手段を構成するようにした筒内噴射式内燃機関が開示されている。この従来技術においては、吸気通路に設けられた第2の燃料噴射弁は、主に機関の始動時に始動性を向上させるために用いられている。また、機関温度の検出値より噴射形態モードを判定し、第1の燃料噴射弁と第2の燃料噴射弁のいずれを作動させるかを選択して噴射形態モードの切換えを行うことが記載されている。
【0003】
しかしながら、上述の特開平10−176574号公報に示される技術では、吸気通路に設置された第2の燃料噴射弁から噴射された燃料と、空気の混合を促進する手段については詳述されていない。従来技術では、機関が低温時の際は、始動時には第2の燃料噴射弁により吸気通路内に噴射を行うが、低温の吸気通路内に噴射された燃料は噴霧粒径が粗大となり微粒化が進みづらい。このため、始動直後には吸気通路の内壁に燃料噴霧の付着割合が増えるため燃料の輸送遅れが生じる。ここで、前記した燃料の輸送遅れに対処するために吸気通路内に噴射する燃料の増量補正を行うと燃料消費率の増加を招いてしまう。また、暖機が完了する前に車両が発進してしまうと、発進時の加速増量が加わるために一時的な空燃比リッチ化が発生して未燃燃料の排出量増加や、運転性に影響を与える懸念がある。
【0004】
一方で従来技術では、主に機関の始動性向上のために第2の燃料噴射弁を用いており、車両の運転状態(例えば、運転者等の加減速要求)に応じて、第1の燃料噴射弁(本発明では筒内噴射弁に相当)と第2の燃料噴射弁(本発明では吸気噴射弁に相当)の最適な燃料噴射分担を行う制御手段については考慮されていない。そのために、応答性の良い運転性を得ることが容易でなく運転者に満足した運転感覚を与えるに至っていない。
【0005】
特開2001−20837号公報には、燃焼室内に直接燃料を噴射する主燃料噴射弁(本発明では筒内噴射弁に相当)と各気筒の吸気ポートに燃料を噴射する副燃料噴射弁(本発明では吸気噴射弁に相当)を設けたエンジンにおいて、エンジンの運転状態(具体的には、エンジンの回転速度と負荷との相関)に基づいて、主燃料噴射弁と副燃料噴射弁の燃料噴射量の分担率を可変に設定するようにした燃料噴射制御装置が記載されている。しかし、ここにも、副燃料噴射弁から噴射された燃料と空気の混合を促進する手段についての記載はなく、また、主燃料噴射弁と副燃料噴射弁の燃料噴射量の分担率を運転者等の加減速要求に応じて変更することは考慮されていない。特開2001−336439号公報には、エンジンの始動時制御中に、筒内噴射弁と吸気噴射弁との燃料噴射量の分担率を可変に設定するようにした燃料噴射制御装置が記載されているが、ここでは、高圧燃料系の燃料圧力と水温を分担率可変の判断のパラメータとしている。また、吸気噴射弁から噴射された燃料と空気の混合を促進する手段についての記載はない。
【0006】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、筒内噴射弁と吸気噴射弁との燃料噴射量の分担率の変動に、車両の運転状況(特に、加減速時の車両状態)を積極的に反映させることにより、応答性の良い運転性が得られるようにして運転者に満足した運転感覚を与えることを可能とする一方において、吸気通路内に噴射された燃料に対して、空気流動の強さを変化させたり、既燃焼ガスを導入して昇温を行うなどして、その気化を促進させるようにした。これにより燃料噴霧の微粒化を図ることができ、吸気通路内壁に付着する余剰燃料量を減らすことができる。これにより、始動時や加速時の燃料増量時における燃料消費率の低減を図り、さらには排気への未燃燃料の排出量を抑制することが可能とある。また、暖機途中での発進時における一時的な空燃比のリッチ化を防ぐことができるので、機関の暖機途中の発進においても良好な運転性を得ることができる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明による内燃機関の燃焼制御装置は、少なくとも、燃焼室内に燃料を直接噴射するように筒内噴射弁を設け、更に気筒の吸気弁上流にて燃料を噴射する吸気噴射弁を設けている内燃機関における燃焼制御装置であって、機関及び運転者等の加減速要求に応じて前記筒内噴射弁と前記吸気噴射弁の噴射分担率を制御する噴射分担制御手段を有することを特徴とする。
【0008】
上記の燃焼制御装置では、単にエンジンの回転数等の機関側の条件のみでなく運転者等の加減速要求をもパラメータとして用いて、それに応じて筒内噴射弁と吸気噴射弁の噴射分担率を制御するようにしたので、実際の車両の状況に応じて噴射分担率を制御することが可能となり、応答性の良い運転性を得ることができ運転者に満足した運転感覚を与えることができる。具体的には、筒内と吸気通路への燃料噴射を各々の燃料噴射弁に分担させているので、加速等により機関の要求燃料噴射量が増大する場合には、吸気噴射弁からの噴射に先行して筒内噴射弁の噴射割合を増加させることで、燃料の輸送遅れを緩和でき、よって加速応答性が優れるという効果が得られる。また、定常走行時には一定割合を吸気通路内で噴射することにより、筒内に噴射される燃料量の増減幅を抑制できるので噴射時間を短縮できる。この効果として、ピストンや燃焼室壁面への燃料噴霧の到達頻度を減らすことができるので未燃燃料の排出量を低減することができる。特に、総排気量が小さくなるほど気筒のシリンダーボア径が小さくなるので、本発明の2段の燃料噴射手段を採用する効果が得られやすい。
【0009】
より具体的には、噴射分担制御手段は、運転者等の加減速要求であるアクセル開度変化の検出値が急加速状態を示したときには燃料噴射量の増量要求有りと判定すると共に吸気弁噴射分担率を低減し、緩加速状態を示したときには燃料噴射量の増量要求有りと判定すると共に吸気弁噴射分担率を従前どおり維持するように制御する。
【0010】
好ましい態様において、上記内燃機関の燃焼制御装置は、より満足した運転状況が得られるように、吸気噴射弁から噴射される燃料と吸気通路内の空気との混合を促進する混合促進手段をさらに備える。好ましくは、前記混合促進手段は、噴射分担率に応じて吸気通路面積を可変する空気流動可変手段と、前記空気流動可変手段により吸気通路内の空気流動強さを制御する吸気弁上流に備えた開閉弁とで構成される。この形態では、機関の低回転時には、吸気通路に設けた開閉弁により吸気通路面積を減少させることで、吸入空気の流速が増し、空気乱れにより燃料噴霧の微粒化が進行するので、吸気通路内壁に付着する燃料量を減らすことができる。また、流速が増した混合気を燃焼室に供給することで燃焼室内においても空気乱れが強くなり、火炎伝播速度が増すので、燃焼安定性が向上して燃料消費率の低減が図れる効果がある。
【0011】
本発明による内燃機関の燃焼制御装置の好ましい態様において、既燃焼ガス(EGRガス)を吸気通路に導入する排気ガス循環制御手段をさらに備える。さらに、該排気ガス循環制御手段は排気通路より吸気通路に連通する循環通路を有し、該循環通路に連通して、吸気通路に開口した導入口を設ける。そして、該導入口から既燃焼ガスの流出方向に延長した容積内に、前記吸気噴射弁の燃料噴射範囲が少なくとも一部含まれるように吸気噴射弁が配置されるようにし、それにより、上記した混合促進手段が構成されるようにする。これにより、燃料噴霧の加熱を行い微粒化を図ることができる。
【0012】
さらに好ましい他の態様では、前記した既燃焼ガスを導く導入口には吸気通路に突出した、横断面形状が円筒状、楕円状、多角状のいずれか一つである導入パイプが備えられる。他の好ましい態様では、前記導入パイプには、突出部先端に至るまでの側面に、既燃焼ガスの一部を吸気通路に分散させる一つ以上の連通部を有するようにする。これらの態様により、空気と燃料噴霧の混合を一層促進させることができる。
【0013】
本発明による燃焼制御装置を備えた内燃機関において、吸気噴射弁あるいは筒内噴射弁のノズルの形態に特に制限はなく任意である。しかし、特殊な形状と配列をなす複数個の噴射口が設けられた多孔式の噴射弁を用いることは好ましく、それにより、さらに高い燃焼安定性が得られる。結果として、比較的製造コストが高い筒内噴射式エンジンの燃料系統を低圧力のシステムで構成することが可能となる。
【0014】
好ましい多孔式の噴射弁形状として、ノズルに設けられた噴射口の形状が、ノズル流入側に対してノズル流出側の噴射口の横断面積を変化させ、および/または、バルブの可動方向を断面軸としてノズル流出側の噴射口形状が非対称に形成されており、少なくとも一つ以上の噴射口が前記した非対称の噴射口形状を有するような噴射弁形状が挙げられる。前記燃料噴射弁のノズル流出側の噴射口形状を非対称に形成する手段としては、ノズル部形状を噴射口の内周壁に沿うかもしくは噴射口の一部を覆うような突出部とすることが挙げられる。また、燃料噴射弁のノズル流出側の噴射口形状を非対称に形成する他の手段として、噴射口の内周壁の一部を斜面もしくは直角面で切り欠いた形状とし、この切り欠きの形状をシート弁体の可動方向から見て円状、楕円状、扇状、溝状のいずれかにより凹み部を形成したノズル形状とすることが挙げられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のいくつかの実施の形態を添付の図面を用いて説明する。本発明に係わる一実施例である筒内噴射式エンジンの一例を図1及び図2に示す。図1はエンジンの吸気通路と排気ガス循環通路の構成の一実施形態を示しており、図2はエンジンの全体構成の一実施の形態である。
【0016】
まず、図1を用いて、吸気通路と排気ガス循環通路の構成を説明する。筒内噴射式エンジンは、エンジン本体1を構成するシリンダヘッドとシリンダブロック、シリンダブロックに挿入されたピストン2により燃焼室3が形成され、1気筒であってもよいが、通常、複数気筒設けられている。燃焼室3に臨んで、気筒内に直接燃料を供給する筒内噴射弁4が、エンジン本体に配置される。吸気弁5の上流の吸気通路6には、開閉弁7が配置される。ここで開閉弁7は気筒あたり複数ある吸気通路のうちの少なくとも一つの吸気通路に備えられる。開閉弁7はシャフト8に支持されており、リンクを介して開閉モータ9のロッドに接続される。上記の構成により開閉弁の作動角度を変えることで吸気通路6の通路面積を可変制御する。
【0017】
開閉弁7の上流にはEGRガスを吸気通路6に導くEGR導入口10が配置される。さらに、EGR導入口10付近に燃料噴霧11が到達するような吸気通路6に臨んだ位置に吸気噴射弁12が配置される。前記したシリンダヘッドには点火プラグ13、排気弁14を備える。また、シリンダブロックの冷却水通路には、エンジンの暖機状態を判定するために温度検出手段の一つである水温センサ15が適宜位置に配置される。
【0018】
次に排気ガス循環通路の構成を示す。排気弁14から排出されたEGRガスは排気通路16、排気通路16に設けられたEGR圧送口17、EGR導入管18を介しEGRバルブ19に導かれる。EGRバルブ19の構造は詳述しないが、ガス通路の通路面積を可変制御することでEGR導入管18を流れるEGRガス量を制御する。EGRバルブ19で調整されたEGRガスはEGR導入口10から吸気通路6内に導かれる。
【0019】
次に、図2を用いてエンジン全体の構成を説明する。吸気通路6には、その上流側から順にエアクリーナ20,空気流量センサ21を経由してモータ22aで駆動される電子制御スロットルボディ22が配設され、吸気通路6に接続されている。また、電子制御スロットルボディ22にはスロットル23に連動して、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ24を備えている。吸気通路6の上流側の適宜位置に吸気温度センサ25が配設されている。
【0020】
燃料タンク26から電磁モータを駆動して燃料圧力を上昇させる燃料ポンプ27により燃料分配管28に燃料が圧送され、筒内噴射弁4および吸気噴射弁12に供給される。燃料分配管28の適宜位置に燃料圧力を検出するための燃料圧センサ29が配設される。燃圧制御弁30は燃料分配管28内の燃圧を所定の値に調整する。また、燃圧制御弁30は、吸気通路6の圧力を検出して燃圧と燃料が噴射される吸気通路6の吸入圧力の差圧を一定に保つように、圧力導入管31で吸気通路6に接続されている。消費されない余剰な燃料は燃料配管の戻り通路を介して燃料タンク26に戻される。
【0021】
エンジンのクランクシャフトと同期して回転するリングギア32の回転を検出する回転センサ33が、エンジンクランクケースの適宜位置に設けられている。排気通路16の下流には、触媒コンバータ34、消音器35が接続される。排気通路16の適宜位置に排気温度を計測する排気温度センサ36が設けられる。
【0022】
次に,本発明による制御系の一例について、図2、図3を用いて説明する。エンジンコントロールユニット(ECU)37にはアクセル開度センサ38、車速度センサ39の出力信号が入力ポート40を経由して入力される。さらには、上述した水温センサ15、回転センサ33等の各種センサ類の出力信号が同様にECU37に入力され、エンジンが冷機状態もしくは暖機状態であるか、また、エンジン回転数やエンジン負荷等のエンジン状態を判断して、噴射分担制御手段41や混合制御手段44の実行が可能か否かを判定する。そして、各々の制御手段の実行が可能な場合には、ECU37内の始動時制御手段42、加速増量制御手段43等の各種プログラムを実行する。これにより、中央処理装置(CPU)47で行った出力結果を出力ポート48を経由して、前述した筒内噴射弁4、吸気噴射弁12、開閉モータ9等の各種アクチュエータに駆動信号を出力する。以上の構成により、エンジン状態や車両状態に応じて燃料噴射や空気流動を制御することで応答性の良い運転性を得ると共に、排気の清浄性を図ることができる。
【0023】
次に、ECU37内の噴射分担制御手段41について、図4と図5を用いて説明する。まず、噴射分担制御手段の一つである始動時制御手段42について、図4を用いて以下に述べる。図4はエンジンが冷機状態にある始動時のエンジン回転N、水温度TW、吸気噴射弁分担率Fpを示すタイミングチャートである。図4に示すように、冷機状態における始動時直後においては吸気噴射弁の噴射分担率を1に設定し、要求噴射量の全量を吸気通路内に噴射する。始動時にはエンジンの暖機や、触媒コンバータの早期の活性化のため排気温度を上昇させることを目的に燃料供給量が増量される。前述した運転条件では、筒内噴射弁からの噴射分担率を増やすと、燃料自体が低温であること、また燃焼室内も低温であるために微粒化が充分でないため燃料噴霧が粗大のままとなり、ピストンや燃焼室壁に到達しやすくなる。このため、未燃燃料の排出量が増えたり、燃焼安定性の悪化を招く場合がある。従って、エンジン始動直後は吸気噴射弁で全量を噴射し、吸入空気との混合時間を確保することで燃料噴霧の微粒化を図る。その後、エンジンの暖機状態をエンジン回転N、水温TWの検出値にて判定し、判定結果に応じて順次、吸気噴射弁の噴射分担率を低下させる一方、筒内噴射弁の噴射分担率を増加させるように制御する。燃焼室内の温度上昇が充分であれば、筒内噴射弁からの燃料噴霧の微粒化が促進させるので燃焼安定性に問題はない。さらには、吸気噴射弁からの噴射では吸気通路への燃料付着分を補うように増量補正されるため、余剰な燃料噴射量を抑制できる効果がある。従って、上記のように噴射分担制御を行うことで、良好な始動性を得ると共に、暖機時間を短縮可能となる。
【0024】
次に、始動時制御手段41の動作について、図5のフローチャートにより説明する。図5において、S1はスタータのマグネットスイッチの作動信号の信号取り込みを示しており、S2では吸気噴射弁分担率Fpを「1」、すなわち全量を吸気噴射弁からの燃料噴射に設定する。S3では始動時制御に必要な各種センサからのエンジン回転N、水温TWおよび車速Vsの信号の取り込みを示す。S4では前記した車速信号Vsから車両が停止状態であるか否かの判定を行う。肯定判定の場合、S5の段階で水温TWが所定の値(TW1)以下であるか否かを判定する。ここでは、水温に応じてエンジンが冷機状態にあるか暖機状態にあるかの判定を行うものである。S5にて否定判定の場合は、S9へ進み、TW1よりも更に温度が高いTW2を超える水温であるかを判定する。肯定判定であれば、充分な暖機状態であると判定し、S11へ進む。S5にて肯定判定の場合は、S6にてエンジン回転が所定の値(N1)以下であるかを判定する。S6にて肯定判定された場合には、S7にてFpの値を要求噴射量とFpの設定テーブルから参照した値、例えば「Fp1」を設定する。前述のS4にて否定判定された場合もS7に進む。
【0025】
更にS8では、「Fp1」から始動後の経過時間に比例して減少するように設定されたテーブル参照値である「K」を減じるようにFpを設定する。これにより、時間経過するに応じて吸気噴射弁の分担率が減少する。S10にて所定のエンジン回転数N2以下であるかを判定し、否定判定の場合は、S8へ戻る。一方、肯定判定の場合はFpを所定の値「Fp2」に設定する。Fp2は暖機が完了した、アイドル回転に設定される。
【0026】
次に、噴射分担制御手段41に含まれる、加速増量制御手段43について図6および図7を用いて説明する。図6は、定速走行から急加速でもって加速走行に移行する際の車両状態を示すタイミングチャートであり、図7は、定速走行から緩加速でもって加速走行に移行する際の車両状態を示すタイミングチャートである。運転者の加減速要求を、アクセル開度センサ38で検出したアクセル開度αと車速度センサ39から車両速度Vsを求め、ECU37内の燃料噴射プログラムから吸気噴射弁と筒内噴射弁の燃料噴射量の総量となる目標燃料噴射量Fを求め、また、アクセル開度αが所定量変化するまでの時間Δtupを求め、それらに基づき、図9にて後述する加速時の吸気噴射弁の噴射分担率を決めるところのFpテーブルから求めた吸気噴射弁分担率Fpの変化を示している。
【0027】
ここで、図6および図7において、スロットル踏込み時点である時間t4以降、αの増加分であるΔαup、それに要する時間Δtup、および車両速度の増加分ΔVsupが、予め設定された各々のしきい値を超えた場合、加速要求が有ると判定される。目標燃料噴射量Fは、エンジンの負荷増大に対応して、加速要求直後にはFpが一定値であるため、筒内噴射弁および吸気噴射弁の各々について燃料噴射量を増やし、後記するように、急加速時には、加速判定以後は筒内噴射弁分担率を増加させる。これにより、燃焼室内に直接燃料を供給する量を増加させることで、加速時の応答性向上を図る(図6の場合)。一方、緩加速時には、筒内噴射弁および吸気噴射弁の各々について燃料噴射量を増やした後、分担率を変化させることなく、吸気噴射弁分担量を高い値にそのまま維持する。これにより、エンジントルク変動を抑制でき、緩加速時の運転性を良好に保つことができる(図7の場合)。
次に、ΔαdownおよびΔVsdown、および必要な場合にはΔtdownが予め設定された各々のしきい値を超えた場合に、加速が終了し減速要求が有ると判定して、直ちに燃料噴射プログラムが目標燃料噴射量Fを低減する。図6および図7では、すみやかな減速を行うため所定時間の燃料カットを実行している。
【0028】
次に、再びの加速要求が検出されず定速走行の状態が持続される場合に、吸気噴射弁分担率Fpを時間経過とともに増加させt7時点にて予めFやVsに応じて設定された定速走行時のFpマップの参照値にてFpが維持される。このように定速走行に移行した場合には、再度の加速要求に対応するために吸気噴射弁分担Fpを増やすように動作する。これにより、筒内噴射弁の制御可能な最小噴射量と最大噴射量の変化幅を抑制できるので、噴霧特性を向上させることが可能となる。従って、設定された噴霧形状を安定して形成できることとなり、噴射毎のサイクル変動を抑制できるので、燃焼安定性が向上してエンジンの回転変動が低減するという効果がある。
【0029】
次に、加速増量制御手段43の動作について、図8のフローチャートにより説明する。図8において、S12は車速度Vs、アクセル開度αの信号の取り込みを示す。S13では現在の車速度が予め設定されたしきい値(Vs1)を超えているか否かの判定を行う。S13で否定判定されるような車速度が低い場合は加速増量制御を終了する。これは車速度が低い運転状態ではFpを変化させない方が運転性が良いことを考慮している。S13で肯定判定の場合に、S14で前述したようにアクセル開度変化Δαupの検出値により加速状態にあるか否かを判定する。S14で否定判定され、次にS20においてΔαdownが検出された場合は、S21で燃料噴射量の減量要求有りと判定する。以降、S22では「Fp」(現在以前のFp)から「K2」(減量時係数)に「t」(目標噴射量Fの要求値変化時点からの経過時間)を乗じた値を加算した結果から、現在のFpを設定する。これにより時間経過とともにFpは増加する。S23では前述したFpがFpテーブルの参照値以上にあるか否かの判定を行う。S23で肯定判定された場合S24に進み、現在のFpを維持する。S23で否定判定された場合はS22に戻り、さらにFpを増加させる。
【0030】
一方、S14、続くS15にて肯定判定されると、S16で燃料噴射量の増量要求有りと判定する。S17でΔtupを読み込み、Δtupが急加速を示す場合には、S18では「Fp」(現在以前のFp)から「K1」(増量時係数)に「t」(目標噴射量Fの要求値変化時点からの経過時間)を乗じた値を減算した結果から、現在のFpを設定する。これにより、Fpは時間経過に従い、本実施例においてはすみやかに吸気噴射弁分担率が低減される(図6でのFd3→Fd4)。なお、Δtupが緩加速を示す場合には、現在のFpを維持する(図7でのFd3)。
【0031】
次に、S19にてFpがFpテーブルの参照値以下にあるか否かの判定を行う。肯定判定の場合にS24に進み現在のFpを維持する。否定判定の場合はS18に戻り、Fpを低減する。S25ではVs、αの信号を読込み、再びの加減速要求が有るか否かを判定する。S26では車速度が加速増量制御を行うしきい値(V1)以上に有るか否の判定を行う。V1は、例えば50km/hに設定される。ここで、肯定判定された場合はS14へ戻る。一方、否定判定された場合は加速増量制御を終了する。以上のような制御を行うことで車両の運転状態に応じて最適な燃料噴射制御が実行される。
【0032】
次に、前述した加速増量制御に用いるFpテーブルについて図9に示す。図9は、吸気噴射弁分担率Fpの制御テーブルを示しており、横軸(Δtup)と縦軸(Fp)の関係が設定されている。ここで、FpはΔtupが短い(急加速時)領域では小さく、Δtupが長い(緩加速時)領域では大きく設定されている。従って、急加速時には、筒内噴射分の増量を優先して行うこととなり、吸気管に噴射する場合に比べて燃料輸送遅れがなく加速レスポンスが向上する(加速時間が短縮される)。一方、緩加速時には分担率を変化させないことで、加速中の空燃比変化を少なくすることができることから、エンジントルク変動を抑制でき、緩加速時の運転性を良好に保つことができる。また、緩加速時の燃料噴射制御の演算負荷を低減できる。
【0033】
次に、加速判定時に用いる増量時係数K1について図10に示す。K1は車速度Vsに比例して増加するように設定されている。これは、高速域では加減速の頻度が多くなり、加速応答性も高いほうが運転フィーリングの向上や安全性に寄与するからである。また、低速域では比較的に緩やかな加減速が行われるので、アクセル開度変化に対する感度を小さくしたほうが運転性に都合が良いことを考慮している。図示しないが、減量時係数K2についても同様である。
【0034】
次に、本発明の混合制御手段44に関して、開閉弁7を作動させることで吸気通路6の空気流動を制御する空気流動制御手段45について、図11を用いて説明する。図11は吸気通路6に設置された開閉弁7の開度制御マップを示しており、横軸に吸気噴射弁分担率Fp、縦軸にエンジン回転Nが各々所定の値の範囲で複数の区分に分割されている。この分割された一つの区分を便宜上、エリアと称することにする。ここでは、例として、開閉弁開度が100%(全開)、Aエリア(開度60%)、Bエリア(開度30%)、0%(全閉)に設定されている。低回転でかつ吸気通路内への燃料噴射量が比較的多い領域では、開閉弁を閉じて空気流動を強めることで、燃料噴霧と吸入空気の混合を促進させるよう動作する。また、エンジン回転が3600r/min以上の領域では吸気抵抗を低減させるため開閉弁を常時開方向に設定する。これは、高回転領域では充填効率を上げると共に、開閉弁の開閉動作が行われることによる吸入空気遅れによってトルク変動が生じることを防ぐことを考慮している。
【0035】
次に、本発明の異なる混合制御手段44である、EGR制御手段46について図12を用いて説明する。図12は、EGRバルブの開度調整により、吸気通路内へ導かれるEGRガスの制御マップを示している。前述した図11の開閉弁開度の制御マップと同様に横軸Fp、縦軸Nが各々所定の値の範囲で複数のエリアに分割されている。ここで、Fpが大きく、エンジン回転が中間領域ではEGR率を最も高い、例えば30%に設定しておりその周囲の領域はCエリア(20%)、Dエリア(10%)に設定される。EGR制御では、比較的高温のEGRガスを吸気通路に導入して、吸気噴射弁からの燃料噴霧の気化の促進を図っている。従って、暖機完了後においては、低速走行でかつ吸気噴射弁の噴射分担率が小さい場合ではEGR率を小さくする。
【0036】
不活性ガスであるEGRガスの導入量を増やすと、燃焼室内の火炎伝播速度が遅くなり導入量が多くなるに従って燃焼安定性が悪化する傾向がある。従って、吸気通路内の昇温効果と燃焼安定性への影響を考慮してEGR率を設定する必要がある。なお、前述の空気流動手段およびEGR制御手段は各々単独で制御してもよく、両方を組合せて用いてもよい。また、図11の開閉弁開度マップ、図12のEGR率マップ共に横軸を吸気噴射弁分担率Fpとしたが、Fpに代えて筒内噴射弁分担率や目標燃料噴射量Fに相関を持たせて設定してもよい。
【0037】
次に、EGRガス導入による混合促進手段である吸気通路構成について図13および図14を用いて説明する。図13において、EGRバルブ19を経由したEGRガスは、吸気通路内に突出したEGRパイプ49により導かれる。EGRパイプ49から導かれたEGRガスは指向性を持ったガス流となる。EGRパイプ49のガス流出方向に燃料噴霧11の少なくとも一部が噴射されるように吸気噴射弁12が配置される。
【0038】
また、EGRパイプ49のパイプ端面に至る側面に一つ以上の溝であるスリット50を設けてもよい。スリット部からEGRガスの一部を分散させることで吸気配管内の昇温をより効果的に行うことができる。上記の構成とすることで、燃料噴霧の微粒化を促進することができ、冷機時の暖機時間の短縮や吸気通路への燃料付着補正量を低減できる。
【0039】
次に、図14は異なる吸気通路構成を示した模式図である。図13に対して、EGRパイプ49の形状を更に燃料噴霧11の方向に伸ばしている。ここで、燃料噴霧11の少なくとも一部がEGRパイプに当たるように構成されている。さらに、詳述しないが、EGRパイプ49の外周面および/または内周面に加熱素子を取りつけて加熱をすることで、更に燃料噴霧の微粒化を促進することも可能である。
【0040】
本発明において、吸気噴射弁12あるいは筒内噴射弁4のノズルの形態に特に制限はなく任意であるが、以下に説明するような、ノズルの噴射口を複数備える多孔式の吸気噴射弁12あるいは筒内噴射弁4を用いることは好ましく、それにより、吸気行程において約0.5MPaという低圧の燃料噴射を気筒内および吸気通路内に行うことを可能とする。以下では、吸気噴射弁12を例としてノズル部を説明するが、その構造は、筒内噴射弁4にも適用できる。
【0041】
図15は、吸気噴射弁12のノズル部の縦断面図(図15a)およびノズルを噴射方向より見た模式図(図15b)である。吸気噴射弁12のノズル部51は、バルブ52と前記バルブ52に接続されたロッド53、噴霧に旋回力を与えるスワラー54、バルブ52の弁座であるプレート55、バルブ52のノズル部に設けられた少なくとも2つ以上の噴射口56、複数の噴射口56に燃料を分配する連通溝57、ノズル先端の凸部形状をした突起部51a(そのノズル流入側が51bとして示される)、で概ね構成される。図15aではノズル部の部分断面について示したが、ロッド53のリフト量を電磁コイルへの通電により制御する内部機構は従来技術と同様であるためここでは記述しない。
【0042】
上記吸気噴射弁12において、バルブ52が開くと、燃料通路58を経由して、旋回溝59に燃料が流れ、旋回力が与えられた燃料が連通溝57に導かれる。次に、旋回力が持続されつつ連通溝57を経由して略均等の配分量にて噴射口56を通過する。さらに、ノズル先端に設けた突起部51aによって燃料噴霧は、バルブ可動方向を中心軸として外周方向に指向した複数の燃料噴霧を形成する。上記のノズル構成により燃料噴霧を複数に分割して、外周方向に指向させることで燃料噴霧と吸入空気との混合が促進される。
【0043】
他の異なる形態の吸気噴射弁のノズル部を、縦断面図およびノズルを噴射方向より見た模式図である図16から図20を用いて説明する。図16a、bは、図15a、bに相当する図であり、同等の部材には同じ符号を付している。図16の形態では、複数の噴射口56を直列に並べた点で、図15のものと相違している。図17に複数の噴射口56を拡大して示すように、突起部51aの平面部に設けた噴射口56のノズル流出側には、燃料噴霧を外周方向に指向させる手段として、噴射口56の一部に切り欠き部60を設けている(図16aも参照)。ノズル流入側51bの噴射口形状は略円形状で形成される。前記ノズル流入側51bに対して、ノズル流出側51aの噴射口形状は突起部51aに形成した切り欠き部60の形成により噴射口の通路長さが非対称となる。ここで、スワラー54により与えられた旋回力はノズル流出側51aに達しても保存されているが、前述したように、51b面から51a面に至る間の噴射口の通路長さが非対称なために、燃料噴霧は通路長さの短い方向に指向する。
【0044】
なお、図17では切り欠き部60を噴射口56の内径を斜方向に延長して形成したが、図18では、切り欠き部60を噴射口60の内径の一部を略同心円となるように切り欠いて形成している。図16から図18に示したノズル形状の吸気噴射弁を用いる場合は、シリンダーヘッドの各気筒に分岐する方向に略合うように噴射口が並ぶように、吸気噴射弁の固定支持ができるような取付方法を取ることが望ましい。それにより気筒間の混合気分配が向上する効果がある。
【0045】
図19は、複数個の噴射口56を楕円状に配置した実施例である。この形態では、楕円長軸方向端部に位置する噴射口56aは軸心を外側に傾斜した状態の単なる長孔とされており(図19a)、他の噴射口56bは、ノズル流出側51aに設けた切り欠き部60が、図19b,cに示されるように、ノズル先端中心61を中心として噴射口の内径dにて角度θtの斜方向でかつ放射状になるよう形成される。
【0046】
図20は、複数の噴射口56bに共通する溝状の切り欠き部60bを形成した実施例である。両端部に位置する噴射口56aは図19に示したものと同様に軸心を外側に傾斜した状態の単なる長孔とされている(図20a)。図20b,cに示すように、両端に位置する噴射口56a、56aの間に位置する複数の噴射口56bは直線状に配置されており、それらに共通な溝状の切り欠き部60bが外側に広がるようにして形成されている。
【0047】
図19、図20に示す形態のノズル形状の吸気噴射弁を用いる場合にも、図16から図18に示した吸気噴射弁を用いる場合と同様に、シリンダーヘッドの各気筒に分岐する方向に略合うように噴射口が並ぶように、吸気噴射弁の固定支持ができるような取付方法を取ることが望ましい。
【0048】
なお、前記したように、図15から図20に示したノズル形状は燃焼室内に燃料噴射する筒内噴射弁にも適用可能である。筒内噴射弁にも適用した場合には、燃料噴霧がより微粒化されるので噴射後の気化時間が短縮でき、点火時期の選択期間が増えるため燃焼安定性が向上する。また、微粒化により燃料噴霧の移動速度が低下して、ピストンや燃焼室壁面への到達量が減少するので、特に燃料噴射量が増加する加速時に未燃燃料の排出率を低減できる効果がある。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と気筒の吸気弁上流にて燃料を噴射する吸気噴射弁とを少なくとも設けている内燃機関において、筒内噴射弁と吸気噴射弁の噴射分担率を、単にエンジンの回転数等の機関側の条件のみでなく運転者等の加減速要求をもパラメータとして用いて制御するようにしたので、実際の車両の状況に応じて噴射分担率を制御することが可能となり、応答性の良い運転性を得ることができ運転者に満足した運転感覚を与えることができる。
【0050】
さらに、吸気噴射弁から噴射される燃料と吸気通路内の空気との混合を促進する混合促進手段を備えることにより、上記の作用効果は一層向上すると共に、燃焼安定性の向上と燃料消費率の低減ももたらされる。さらに、特殊な形状と配列をなす複数個の噴射口が設けられた多孔式の噴射弁を、筒内噴射弁さらには吸気噴射弁として用いることにより、さらに高い燃焼安定性が得られるので、比較的製造コストが高い筒内噴射式エンジンの燃料系統を低圧力のシステムで構成することが可能となり、システム全体の製造コスト低減を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の吸気通路と排気ガス循環通路の構成の一実施の形態を示す図。
【図2】図1に示す内燃機関の全体構成の一実施の形態を示す図。
【図3】本発明による制御系の一例を示すブロック図。
【図4】始動時制御手段による吸気噴射弁分担率の変化を説明するためのタイミングチャートを示す図。
【図5】始動時制御のフローチャートを示す図。
【図6】加速増量制御手段による吸気噴射弁分担率の変化を説明するためのタイミングチャートを示す図であり、急加速時の場合を示している。
【図7】加速増量制御手段による吸気噴射弁分担率の変化を説明するためのタイミングチャートを示す図であり、緩加速時の場合を示している。
【図8】加速増量制御のフローチャートを示す図。
【図9】吸気噴射弁分担率Fpの制御テーブルを示す図。
【図10】加速判定時に用いる増量時係数K1の制御テーブルを示す図。
【図11】空気流動制御の開閉弁開度マップ。
【図12】EGR制御のEGR率マップ。
【図13】EGRガス導入による混合促進手段である吸気通路構成の一実施の形態を示す図。
【図14】EGRガス導入による混合促進手段である吸気通路構成の他の実施の形態を示す図。
【図15】吸気噴射弁(筒内噴射弁)のノズル部の縦断面図(図15a)およびノズルを噴射方向より見た模式図(図15b)。
【図16】吸気噴射弁(筒内噴射弁)のノズル部の他の態様の縦断面図(図16a)およびノズルを噴射方向より見た模式図(図16b)。
【図17】図16に示したノズル部の噴射口部分を拡大して示す図。
【図18】図16に示したノズル部の噴射口部分の他の形態を拡大して示す図。
【図19】吸気噴射弁(筒内噴射弁)のノズル部のさらに他の態様の縦断面図(図19a)とノズルを噴射方向より見た模式図(図19b)、および図19bのB−B線による断面図。
【図20】吸気噴射弁(筒内噴射弁)のノズル部のさらに他の態様の縦断面図(図20a)とノズルを噴射方向より見た模式図(図20b)、および図20bのC−C線による断面図。
【符号の説明】
4…筒内噴射弁、6…吸気通路、7…開閉弁、12…吸気噴射弁、37…エンジンコントロールユニット、38…アクセル開度センサ、39…車速度センサ、41…噴射分担制御手段、42…始動時制御手段、43…加速増量制御手段、45…空気流動制御手段、46…EGR制御手段。
Claims (7)
- 燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射弁と気筒の吸気弁上流にて燃料を噴射する吸気噴射弁とを少なくとも設けている内燃機関における燃焼制御装置であって、機関および運転者等の加減速要求に応じて前記筒内噴射弁と前記吸気噴射弁の噴射分担率を制御する噴射分担制御手段を有することを特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。
- 噴射分担制御手段は、運転者等の加減速要求であるアクセル開度変化の検出値が急加速状態を示したときには燃料噴射量の増量要求有りと判定すると共に吸気弁噴射分担率を低減し、緩加速状態を示したときには燃料噴射量の増量要求有りと判定すると共に吸気弁噴射分担率を従前どおり維持するように制御することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼制御装置。
- 前記吸気噴射弁から噴射される燃料と、吸気通路内の空気との混合を促進する混合促進手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
- 前記混合促進手段は、前記噴射分担率に応じて吸気通路面積を可変する空気流動可変手段と、前記空気流動可変手段により吸気通路内の空気流動強さを制御する吸気弁上流に備えた開閉弁とで構成されることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
- 既燃焼ガスを吸気通路に導入する排気ガス循環制御手段をさらに備えており、該排気ガス循環制御手段は排気通路より吸気通路に連通する循環通路を有し、前記循環通路に連通して、吸気通路に開口した導入口を有し、前記導入口から既燃焼ガスの流出方向に延長した容積内に、前記吸気噴射弁の燃料噴射範囲が少なくとも一部含まれるように吸気噴射弁が配置されることで前記混合促進手段が構成されることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
- 既燃焼ガスを導く導入口には吸気通路に突出した導入パイプが備えられており、該導入パイプの横断面形状が円筒状、楕円状、多角状のいずれか一つであることを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
- 既燃焼ガスの導入口に備えた前記導入パイプは、突出部先端に至るまでの側面に、既燃焼ガスの一部を吸気通路に分散させる一つ以上の連通部を有することを請求項6に記載の内燃機関の燃焼制御装置。
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