JP2004058768A - 車両用操舵制御システム - Google Patents

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    • B62D5/008Changing the transfer ratio between the steering wheel and the steering gear by variable supply of energy, e.g. by using a superposition gear

Abstract

【課題】電流センサの正常な動作が確保できなくなった場合においても、過電流等からモータを適切に保護することができ、ひいてはメンテナンス性の向上を図ることができる車両用操舵制御システムを提供する。
【解決手段】操舵軸駆動モータ6の電流を電流センサ70により検出するだけでなく、モータ回転速度を検出してその検出結果によりモータの推定電流値を算出し、その推定電流値と電流センサの出力が示す電流検出値とを比較することにより、電流センサの異常の有無を判定できるようにする。従って、故障等により電流センサ70が正常に作動しなくなっても、それを速やかに認識することができ、ひいては、電流センサが異常となっているにもかかわらず、そのまま通常通りのモータ駆動を継続してしまう、といった不具合を効果的に解消することができる。その結果、過電流等からモータを適切に保護することができ、ひいてはメンテナンス性の向上を図ることができる。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等の車両の操舵制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の操舵装置、特に自動車用の操舵装置において、近年、その更なる高機能化の一端として、操舵ハンドルの操作角(ハンドル操作角)と車輪操舵角とを1:1比率に固定せず、ハンドル操作角の車輪操舵角への変換比(舵角変換比)を車両の運転状態に応じて可変とした、いわゆる可変舵角変換比機構を搭載したものが開発されている。車両の運転状態としては、例えば、車両速度(車速)を例示でき、高速運転時においては舵角変換比を小さくすることにより、ハンドル操作角の増加に対して操舵角が急激に大きくならないようにすれば、高速走行の安定化を図ることができる。他方、低速走行時には、逆に舵角変換比を大きくすることで、一杯まで切るのに必要なハンドルの回転数を減少させることができ、車庫入れや縦列駐車あるいは幅寄せなど、操舵角の大きい運転操作を非常に簡便に行なうことができる。
【0003】
舵角変換比を可変化する機構としては、例えば特開平11−334604号公報に開示されているように、ハンドル軸と車輪操舵軸とを、ギア比が可変な歯車式伝達部にて直結したタイプのものがあるが、この構成は、歯車式伝達部のギア比変更機構が複雑になる欠点がある。そこで、モータにより車輪操舵軸を回転駆動するタイプのものが、例えば特開平11−334628号公報等に提案されている。具体的には、角度検出部が検出するハンドル操作角と車両運転状態とに応じて定まる舵角変換比とに基づいて、コンピュータ処理により最終的に必要な車輪操舵角を演算し、その演算された車輪操舵角が得られるように、ハンドル軸から機械的に切り離された車輪操舵軸をモータにより回転駆動する。
【0004】
上記のような操舵制御方式においては、自動車運転中になされる頻繁なハンドル操作により、車輪操舵軸の回転動作を司るモータの駆動頻度が非常に高くなる。従って、このモータを長期にわたって安定に作動させることが、この種の操舵制御方式を採用する自動車のメンテナンス性を向上させる上で重要である。例えば、過負荷等による過電流状態が長時間続くと、モータの性能劣化につながりやすくなる。そこで、モータに通電される電流値を電流センサによりモニタし、過電流状態が検出された場合はモータへの通電を制限する等により、モータを適度に保護しながら使用することが有効となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、電流センサが何らかの事情により正常に動作しなくなった場合は、モータへの通電制限を期待通りに行なうことができなくなり、モータの寿命低下などを招きやすくなる。
【0006】
本発明は、電流センサの正常な動作が確保できなくなった場合においても、過電流等からモータを適切に保護することができ、ひいてはメンテナンス性の向上を図ることができる車両用操舵制御システムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
本発明は、操舵用のハンドル軸に与えられる操作角と車両の運転状態とに応じて、車輪操舵軸に与えるべき操舵角を決定し、当該操舵角が得られるように車輪操舵軸を操舵軸駆動モータにより回転駆動するようにした車両用操舵制御システムにおいて、上記の課題を解決するために、
操舵軸駆動モータに通電される電流を検出する電流センサと、
操舵軸駆動モータのモータ回転速度を検出するモータ回転速度検出部と、
検出されるモータ回転速度に基づいて操舵軸駆動モータに通電されるモータ電流値を推定する電流推定手段と、
該電流推定手段による電流推定値と、電流センサの出力が示す電流検出値とを比較し、その比較結果に基づいて電流センサの異常の有無を判定する異常判定手段と、
電流センサが異常と判定されたとき、その異常判定結果を出力する異常判定出力手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記の車両用操舵制御システムの構成によると、操舵軸駆動モータの電流を電流センサにより検出するだけでなく、モータ回転速度を検出してその検出結果によりモータの推定電流値を算出し、その推定電流値と電流センサの出力が示す電流検出値とを比較することにより、電流センサの異常の有無を判定できるようにした。従って、故障等により電流センサが正常に作動しなくなっても、それを速やかに認識することができ、ひいては、電流センサが異常となっているにもかかわらず、そのまま通常通りのモータ駆動を継続してしまう、といった不具合を効果的に解消することができる。その結果、過電流等からモータを適切に保護することができ、ひいてはメンテナンス性の向上を図ることができる。
【0009】
本発明の車両用操舵制御システムは、ハンドル軸と車輪操舵軸とが機械的に分離された構造を採用することができる。この場合、ハンドル軸への手動操作力が車輪操舵軸に直接伝達されるように、両軸を一体回転可能にロック結合したロック状態と、該ロック結合を解除したアンロック状態との間で切り替え可能なロック機構を設けておくことができる。このようにすると、システム上のトラブルにより所期の操舵制御が行なえなくなったときは、ハンドル軸と車輪操舵軸とをロック結合することにより、ハンドルによるマニュアル操舵が可能となり、車両の運転を問題なく継続できる。
【0010】
例えば、異常判定出力手段からの(電流センサの)異常判定結果を受けた場合に、該ロック機構をロック状態とし操舵軸駆動モータを停止させるロック制御手段を設けておくことができる。電流センサが異常となった場合は修理が必要であるし、この修理がなされない限りは、電流センサによる正常な電流検出は望むべくもない。そこで、ハンドル軸と車輪操舵軸とをロック結合してハンドルによるマニュアル操舵に切り替え、操舵軸駆動モータを修理が完了するまで休止させておくことが、一つの有効な方法であるといえる。
【0011】
他方、本発明の車両用操舵制御システムには、電流センサによる電流検出結果に基づいて、操舵軸駆動モータへの通電を制限するモータ作動制限手段を設けることができる。このようにすると、例えば電流センサによる電流検出結果が操舵軸駆動モータの過電流状態を示すものとなったとき、モータへの通電が適切に制限され、過度の温度上昇等が抑制されるので、モータ寿命を向上させることができる。
【0012】
この場合、モータ作動制限手段は、前記の異常判定出力手段からの(電流センサの)異常判定結果を受けた場合は、電流推定手段による推定電流値を、電流検出値として代用することができる。その結果、電流センサが仮に正常に動作しなくなった場合においても、その異常判定に用いる推定電流値により、過電流を防止するための通電制限を問題なく継続することができる。この通電制限も、例えば前述のロック機構を用いて行なうことが可能である。すなわち、ハンドル軸と車輪操舵軸とをロック結合することにより、モータの動作を容易に制限もしくは休止させることができる。例えば、操舵軸駆動モータが過電流状態となったときは、ハンドル軸と車輪操舵軸とをロック結合して操舵可能な状態を確保しつつ、モータへの通電を制限もしくは停止し、温度上昇を未然に防ぐことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明が適用される車両用操舵制御システムの、全体構成の一例を模式的に示したものである(なお、本実施形態において「車両」は自動車とするが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではない)。該車両用操舵制御システム1は、操舵用ハンドル2に直結されたハンドル軸3と、車輪操舵軸8とが機械的に分離された構成を有する。車輪操舵軸8は操舵軸駆動モータ(以下、単にモータともいう)6により回転駆動される。車輪操舵軸8の先端はステアリングギアボックス9内に延び、該車輪操舵軸8とともに回転するピニオン10がラックバー11を軸線方向に往復動させることにより、車輪13,13の転舵角が変化する。なお、本実施形態の車両用操舵制御システム1においては、ラックバー11の往復動が、周知の油圧式、電動式あるいは電動油圧式のパワーアシスト機構12により駆動補助されるパワーステアリングが採用されている。
【0014】
ハンドル軸3の角度位置φは、ロータリエンコーダ等の周知の角度検出部からなるハンドル軸角度検出部101により検出される。他方、車輪操舵軸8の角度位置θは、同じくロータリエンコーダ等の角度検出部からなる操舵軸角度検出部103により検出される。また、本実施形態においては、自動車の運転状態を検出する運転状態検出部として、車速Vを検出する車速検出部(車速センサ)102が設けられている。車速検出部102は、例えば車輪13の回転を検出する回転検出部(例えばロータリエンコーダやタコジェネレータ)で構成される。そして、操舵制御部100が、検出されたハンドル軸3の角度位置φと車速Vとに基づいて、車輪操舵軸8の目標角度位置θ’を決定し、該車輪操舵軸8の角度位置θが目標角度位置θ’に近づくように、モータドライバ18を介してモータ6の動作を制御する。
【0015】
なお、ハンドル軸3と車輪操舵軸8との間には、両者を一体回転可能にロック結合したロック状態と、該ロック結合を解除したアンロック状態との間で切り替え可能なロック機構19が設けられている。ロック状態では、ハンドル軸3の回転角が変換されることなく(つまり、舵角変換比が1:1)車輪操舵軸8に伝達され、マニュアルステアリングが可能となる。該ロック機構19のロック状態への切り替えは、異常発生時などにおいて操舵制御部100からの指令によりなされる。
【0016】
図2は、モータ6による車輪操舵軸8の駆動部ユニットの構成例を、自動車への取付状態にて示すものである。該駆動部ユニット14において、ハンドル2(図1)の操作によりハンドル軸3を回転させると、モータケース33がその内側に組み付けられたモータ6とともに一体的に回転するようになっている。本実施形態においては、ハンドル軸3は、ユニバーサルジョイント319を介して入力軸20に連結され、該入力軸20がボルト21,21を介して第一カップリング部材22に結合されている。この第一カップリング部材22にはピン31が一体化されている。他方、ピン31は、第二カップリング部材32の一方の板面中央から後方に延びるスリーブ32a内に係合してはめ込まれている。他方、筒状のモータケース33は、第二カップリング部材32の他方の板面側に一体化されている。なお、符号44はゴムあるいは樹脂にて構成されたカバーであり、ハンドル軸3と一体的に回転する。また、符号46は、コックピットパネル48に一体化された駆動部ユニット14を収容するためのケースであり、符号45は、カバー44とケース46との間をシールするシールリングである。
【0017】
モータケース33の内側には、コイル35,35を含むモータ6のステータ部分23が一体的に組み付けられている。該ステータ部分23の内側には、モータ出力軸36がベアリング41を介して回転可能に組み付けられている。また、モータ出力軸36の外周面には永久磁石からなる電機子34が一体化されており、この電機子34を挟む形でコイル35,35が配置されている。なお、コイル35,35からは、モータケース33の後端面に連なるように給電端子50が取り出され、該給電端子50において給電ケーブル42によりコイル35,35に給電がなされる。
【0018】
後述の通り、本実施形態においてモータ6はブラシレスモータであり、給電ケーブル42は、該ブラシレスモータの各相のコイル35,35に個別に給電する素線を集合させた帯状の集合ケーブルとして構成されている。そして、モータケース33の後端側に隣接する形でハブ43aを有するケーブルケース43が設けられ、その中に給電ケーブル42が、ハブ43aに対してゼンマイ状に巻かれた形で収容されている。給電ケーブル42の、給電端子50に接続されているのと反対の端部は、ケーブルケース43のハブ43aに固定されている。そして、ハンドル軸3がモータケース33ひいては給電端子50とともに正方向又は逆方向に回転すると、ケーブルケース43内の給電ケーブル42は、ハブ43aへの巻き付き又は繰り出しを生じさせることにより、上記モータケース33の回転を吸収する役割を果たす。
【0019】
モータ出力軸36の回転は、減速機構7を介して所定比率(例えば1/50)に減速された上で車輪操舵軸8に伝達される。本実施形態において減速機構7は、ハーモニックドライブ減速機にて構成してある。すなわち、モータ出力軸36には、楕円型のインナーレース付ベアリング37が一体化され、その外側に変形可能な薄肉の外歯車38がはめ込まれている。そして、この外歯車38の外側に、カップリング40を介して車輪操舵軸8が一体化された内歯車39,139が噛み合っている。内歯車39,139は、同軸的に配置された内歯車(以下、第一内歯車ともいう)39と内歯車(以下、第二内歯車ともいう)139とからなり、第一内歯車39がモータケース33に固定されて該モータケース33と一体回転する一方、第二内歯車139はモータケース33に非固定とされ、該モータケース33に対して相対回転可能とされている。第一内歯車39はこれと噛み合う外歯車38との歯数差がゼロであり、外歯車38との間での相対回転を生じない(つまり、回転するモータ出力軸36に対して、第一内歯車39ひいてはモータケース33及びハンドル軸3が、遊転可能に結合されているともいえる)。他方、第二内歯車139は外歯車38よりも歯数が大きく(例えば2)、内歯車139の歯数をN、外歯車38と内歯車139との歯数差をnとすると、モータ出力軸36の回転をn/Nに減速した形で車輪操舵軸8に伝達する。また、内歯車39,139は、本実施形態においては、コンパクト化を図るために、ハンドル軸3の入力軸20、モータ出力軸36及び車輪操舵軸8が同軸的に配置されている。
【0020】
次に、ロック機構19は、ハンドル軸3に対して相対回転不能なロックベース部(本実施形態においてはモータケース33)側に固定されたロック部材51と、ロック受けベース部(本実施形態においては、モータ出力軸36側)に設けられたロック受け部材52とを有する。図3に示すように、ロック部材51は、ロック受け部材52に形成されたロック受け部53に係合するロック位置と、該ロック受け部53から退避したアンロック位置との間で進退可能に設けられている。本実施形態においては、車輪操舵軸8と一体的に回転するロック受け部材52の周方向にロック受け部53が所定の間隔で複数形成され、ロック部材51の先端に設けられたロック部51aが、車輪操舵軸8の回転角位相に応じて、それら複数のロック受け部53の任意の1つのものに選択的に係合するようになっている。ハンドル軸3はモータケース33に対し(本実施形態では、カップリング22及びピンにより)相対回転不能に結合されている。ロック部材51とロック受け部材52とが非係合(非ロック状態)の場合は、モータ出力軸36はモータケース33に対して回転し、その回転が外歯車38を経て第一内歯車39及び第二内歯車139にそれぞれ伝達される。モータケース33に固定された第一内歯車39は、前述の通り外歯車38に対して相対回転しないので、結果的にハンドル軸3と同速で回転する(つまり、ハンドル操作に追従して回転する)。また、第二内歯車139は、モータ出力軸36の回転を車輪操舵軸8に減速して伝達し、車輪操舵軸8の回転駆動を担う。他方、ロック部材51とロック受け部材52とが係合してロック状態になると、モータ出力軸36はモータケース33に対して相対回転不能となる。そして、減速機構7の内歯車39,139のうち、第一内歯車39がモータケース33に固定されているから、第一内歯車39、外歯車38及び第二内歯車139の順でハンドル軸3の回転が車輪操舵軸8に直接伝達されることとなる。
【0021】
なお、本実施形態においては、ロック受け部材52は、モータ出力軸36の一端の外周面に取り付けられ、各ロック受け部53は、該ロック受け部材52の外周面から半径方向に切れ込む凹状に形成されている。また、図2に示すように、ロック部材51は、モータケース33に設けられた回転ベース300に対し、車輪操舵軸8とほぼ平行な軸線周りに回転可能に取り付けられ、その後端部55aが結合されている。また、ソレノイド55の付勢が解除されたときに、ロック部材51を元の位置に弾性復帰させる弾性部材54が設けられている。ソレノイド55の付勢及び付勢解除の動作により、ソレノイド55aの先端に設けられた凸部55aとロック部材51の一端部51bに形成された溝部を介してロック部材51の先端に形成されたロック部51aが、前記したロック/アンロックのためにロック受け部材52に対し接近/離間する。なお、ソレノイド55の付勢時がロック状態となるアンロック状態となるかは選択可能であるが、本実施形態では、ソレノイド55の付勢時にアンロックとなるように定めてある。これによると、電源遮断時等においてソレノイド55が付勢解除されたとき、弾性部材54の作用によりロック状態となり、マニュアル操舵が可能となる。
【0022】
図4は、操舵制御部100の電気的構成の一例を示すブロック図である。操舵制御部100の要部をなすのは2つのマイコン110及び120である。主マイコン110は、主CPU111、制御プログラムを格納したROM112、CPU111のワークエリアとなる主CPU側RAM113及び入出力インターフェース114を有する。また、副マイコン120は、副CPU121、制御プログラムを格納したROM122、副CPU121のワークエリアとなる副CPU側RAM123及び入出力インターフェース124を有する。車輪操舵軸8を駆動するモータ6(アクチュエータ)の動作制御を直接行なうのは主マイコン110であり、副マイコン120は、必要なパラメータ演算等、モータ6の動作制御に必要なデータ処理を主マイコン110と並行して行なうとともに、そのデータ処理結果を主マイコン110との間で通信することにより、主マイコン110の動作が正常であるかどうかを監視・確認し、必要に応じて情報の補完を行なう補助制御部としての機能を果たす。本実施形態において主マイコン110と副マイコン120とのデータ通信は、入出力インターフェース114,124間の通信によりなされる。なお、両マイコン110及び120は、自動車の運転終了後(すなわち、イグニッションOFF後)においても、図示しない安定化電源からの電源電圧Vcc(例えば+5V)の供給を受け、RAM113,123あるいはEEPROM(後述)115の記憶内容が保持されるようになっている。
【0023】
ハンドル軸角度検出部101、車速検出部102及び操舵軸角度検出部103の各出力は、主マイコン110及び副マイコン120の入出力インターフェース114,124にそれぞれ分配入力される。本実施形態では、いずれの検出部もロータリエンコーダで構成され、そのエンコーダからの計数信号が図示しないシュミットトリガ部を経て入出力インターフェース114,124のデジタルデータポートに直接入力されている。また、主マイコン110の入出力インターフェース114には、前述のロック機構19の駆動部をなすソレノイド55が、ソレノイドドライバ56を介して接続されている。
【0024】
モータ6はブラシレスモータ、本実施形態では3相ブラシレスモータにて構成され、PWM制御により回転速度が調整される。また、モータドライバ18には、モータ6の電源となる車載バッテリー57が接続されている。モータドライバ18が受電するバッテリー57の電圧(電源電圧)Vsは、自動車の各所に分散した負荷の状態や、オルタ−ネータの発電状態により随時変化する(例えば9〜14V)。本実施形態においては、このような変動するバッテリー電圧Vsを、安定化電源回路を介さず、モータ電源電圧として直接使用する。操舵制御部100は、このように相当幅にて変動する電源電圧Vsの使用を前提として、モータ6の制御を行なうので、電源電圧Vsの検出部が設けられている。本実施形態では、モータ6への通電経路(ドライバ18の直前)から電圧検出用の分岐経路が引き出され、そこに設けられた分圧抵抗60,60を経て電圧検出信号を取り出している。該電圧検出信号はコンデンサ61により平滑化された後、電圧フォロワ62を経て入出力インターフェース114,124のA/D変換機能付入力ポート(以下、A/Dポートという)に入力される。
【0025】
また、過電流発生の有無など、モータ6の通電状態を監視するために、モータ6への通電経路上に電流検出部が設けられている。具体的には、経路上に設けられた電流検出抵抗としてのシャント抵抗58の両端電圧差を電流センサ70により検出し、入出力インターフェース114,124のA/Dポートに入力するようにしている。電流センサ70は、図4に示すように、シャント抵抗58の両端電圧を、電圧フォロワ71,72を介して取り出し、オペアンプICと周辺の抵抗器とからなる差動増幅器73により増幅して出力するものである。差動増幅器73の出力は、シャント抵抗58を流れる電流値に比例したものとなるので、これを電流検出出力として用いることができる。なお、シャント抵抗以外にも、ホール素子や電流検出コイルなど、電磁的な原理に基づいて電流検出するプローブを用いてもよい。
【0026】
図4に戻り、両マイコン110,120のRAM113,123には、それぞれ以下のようなメモリエリアが形成されている。
(1)車速検出値メモリ:車速センサ102からの現在の車速Vの検出値を記憶する。
(2)ハンドル軸角度位置(φ)カウンタメモリ:ハンドル軸角度位置検出部101をなすロータリエンコーダからの計数信号をカウントし、ハンドル軸角度位置φを示すそのカウント値を記憶する。なお、ロータリエンコーダは回転方向の識別が可能なものを使用し、正方向回転の場合はカウンタをインクリメントし、逆方向回転の場合はデクリメントする。
(3)舵角変換比(α)算出値メモリ:車速検出値に基づいて算出された舵角変換比αを記憶する。
(4)目標操舵軸角度位置(θ’)算出値メモリ:現在のハンドル軸角度位置φと舵角変換比αとの値から、例えばφ×αにより算出された操舵軸角度位置の目標値、すなわち目標操舵軸角度位置θ’の値を記憶する。
(5)操舵軸角度位置(θ)カウンタメモリ:操舵軸角度検出部103をなすロータリエンコーダからの計数信号をカウントし、操舵軸角度位置θを示すそのカウント値を記憶する。操舵軸角度検出部103は操舵軸駆動モータの回転検出を行なうものであり、回転方向の識別が可能なインクリメント型ロータリエンコーダとして構成されている。車輪操舵軸8の回転方向が正であれば上記のカウンタをインクリメントし、逆であればカウンタをデクリメントする。
(6)Δθ算出値メモリ:目標操舵軸角度位置θ’と現在の操舵軸角度位置θとの隔たりΔθ(≡θ’−θ)の算出値を記憶する。
(7)電源電圧(Vs)検出値メモリ:モータ6の電源電圧Vsの検出値を記憶する。
(8)デューティ比(η)決定値メモリ:モータ6をPWM通電するための、Δθと電源電圧Vsとに基づいて決定されたデューティ比ηを記憶する。
(9) 電流検出値(Is)メモリ:電流センサ70による電流検出値Isの値を記憶する。
(10)モータ回転数(回転速度)検出値メモリ:操舵軸角度位置カウンタが示すモータ6の回転数の時間変化から算出されるモータ回転数を記憶する。
(11) 電流推定値(Is’)メモリ:後述の方法により算出される電流推定値Is’の値を記憶する。
(12) 電流センサ異常判定結果メモリ:電流検出値Isと電流推定値Is’との比較結果に基づく電流センサ70の異常判定結果を記憶する。
【0027】
そして、上記主マイコン110は、ROM112に記憶された制御プログラムにより、本発明の以下の各手段として機能する(副マイコン120も、ROM122に記憶された制御プログラムにより、主マイコン監視用に同様の処理が実行される)。
▲1▼モータ回転速度検出部:操舵軸角度位置カウンタの値を一定の時間間隔(例えば数百μs)にてサンプリングし、そのカウンタ値が示すモータ角度位置の変化量からモータ回転数(回転速度)を検出する。
▲2▼電流推定手段:検出されるモータ回転数(回転速度)に基づいてモータ6の電流推定値Is’を求める。
▲3▼異常判定手段:上記電流推定値Is’と、電流センサ70の出力が示す電流検出値Isとを比較し、その比較結果に基づいて電流センサ70の異常の有無を判定する。
▲4▼異常判定出力手段:電流センサ70が異常と判定されたとき、その異常判定結果を出力する。
▲5▼ロック制御手段:電流センサ70の異常判定結果を受けた場合に、ロック機構19のロック用ソレノイド55の付勢状態を切り替えて、ハンドル軸3と車輪操舵軸8とをロック結合状態とし、モータ6を停止させる。
▲6▼デューティ比決定手段:電源電圧Vsの検出値に応じて、モータ6のPWM制御のデューティ比ηを決定する。
【0028】
また、主マイコン110の入出力インターフェース114には、運転終了時(つまり、イグニッションOFF時)における車輪操舵軸8の角度位置、すなわち終了角度位置を記憶するためのEEPROM115が第二の記憶部として設けられている。該EEPROM115(PROM)は、主CPU111が主CPU側RAM112に対するデータ読出し/書込みを行なう第一の動作電圧(+5V)においては、主CPU111によるデータの読出しのみが可能であり、他方、第一の動作電圧(+5V)とは異なる第二の動作電圧(本実施形態では、第一の動作電圧より高い電圧が採用される:例えば+7V)を設定することにより主CPU111によるデータの書込みが可能となるものであり、主CPU111が暴走しても内容が誤って書き換えられることがない。第二の動作電圧は、EEPROM115と入出力インターフェース114との間に介在する図示しない昇圧回路によって生成される。
【0029】
以下、車両用操舵制御システム1の動作について説明する。
図8には、主マイコン110による制御プログラムの主ルーチンの処理の流れを示すものである。S1は初期化処理であり、前回イグニッションスイッチをOFFにしたときの終了処理にてEEPROM115に書き込まれている車輪操舵軸8の終了角度位置(後述)を読み出し、該終了角度位置を、処理開始に際しての車輪操舵軸8の初期角度位置として設定することを要旨とする。具体的には、終了角度位置を示すカウンタ値を、前述の操舵軸角度位置カウンタメモリにセットする。なお、後述するEEPROM115へのデータ書込み完了フラグは、この時点でクリアしておく。
【0030】
初期化処理が終了すれば、S2に進んで操舵制御処理となる。該操舵制御処理は、パラメータサンプリングの間隔を均一化するために、一定の周期(例えば数百μs)にて繰り返し実行される。その詳細を、図9により説明する。S201においては、現在の車速Vの検出値をリードし、次いでS202ではハンドル軸角度位置φをリードする。そして、S203においては、車速Vの算出値から、ハンドル軸角度位置φを目標操舵軸角度位置θ’に変換するための舵角変換比αを決定する。舵角変換比αは、車速Vに応じて異なる値が設定される。具体的には、図6に示すように、車速Vが一定以上に大きい状態では、舵角変換比αは小さく設定され、車速Vが一定以下に小さい低速走行時には舵角変換比αは大きく設定される。本実施形態では、図5に示すような、種々の車速Vに対応した舵角変換比αの設定値を与えるテーブル130をROM112(122)に格納しておき、このテーブル130を参照して現在の車速Vに対応する舵角変換比αを補間法により算出する。なお、本実施形態においては、車両の運転状態を示す情報として車速Vを用いているが、これ以外にも、車両が受ける横圧や路面の傾斜角等を車両の運転状態を示す情報としてセンサにより検出し、その検出値に応じて舵角変換比αを特有の値に設定することが可能である。また、車速Vに応じて舵角変換比αの基本値を決定し、上記のような車速以外の情報に基づいて、その基本値を随時補正して使用することも可能である。
【0031】
S204では、検出されたハンドル軸角度位置φに、決定された舵角変換比αを乗じて目標操舵軸角度位置θ’を算出する。そして、S205において、現在の操舵軸角度位置θを読み取る。S206では、操舵軸角度位置カウンタから求められた現在の操舵軸角度位置θと目標操舵軸角度位置θ’との隔たりΔθ(=θ’−θ)を算出する。さらにS207においては、現在の電源電圧Vsの検出値を読み取る。
【0032】
モータ6は、目標操舵軸角度位置θ’と現在の操舵軸角度位置θとの差Δθが縮小するように車輪操舵軸8を回転駆動する。そして、操舵軸角度位置θが目標操舵軸角度位置θ’に迅速かつスムーズに近づくことができるように、Δθが大きいときはモータ6の回転速度を大きくし、逆にΔθが小さいときはモータ6の回転速度を小さくする。基本的にはΔθをパラメータとした比例制御であるが、オーバーシュートやハンチング等を抑制し、制御の安定化を図るために、Δθの微分あるいは積分を考慮した周知のPID制御を行なうことが望ましい。
【0033】
モータ6は前述の通りPWM制御されており、回転速度は、そのデューティ比ηを変更することにより調整される。図9のS208において、そのデューティ比が決定される。電源電圧Vsが一定であれば、デューティ比により回転速度をほぼ一義的に調整できるが、本実施形態では前述の通り電源電圧Vsは一定でない。従って、電源電圧Vsも考慮してデューティ比ηを定めるようにする。例えば、図7に示すように、種々の電源電圧VsとΔθとの各組み合わせに対応したデューティ比ηを与える二次元のデューティ比変換テーブル131をROM112(122)に格納しておき、電源電圧Vsの検出値とΔθの算出値に対応するデューティ比ηの値を読み取って用いることができる。なお、モータ6の回転速度は負荷によっても変動する。この場合、電流センサ70によるモータ電流Isの検出値を元に、モータ負荷の状態を推定し、デューティ比ηを補正して用いることも可能である。
【0034】
次に、S209に進み、電流検出処理となる。図10にその詳細を示している。S901では、モータ6の現在の回転数Nを算出する。モータ6の角度位置、すなわち、操舵軸角度カウンタの値を一定の時間間隔(例えば数百μs)間隔でサンプリングし、その間の角度の増分から回転数Nを算出できる。S902では、電源電圧Vsの検出値をリードし、S903で電流センサ70が出力するモータ6の電流検出値をリードする。図12に示すように、電流センサ70は、既に説明した通り、モータ6の電源となる車載バッテリー57から、モータ6のドライバ18に至るモータ給電経路上に設けられたシャント抵抗58の両端電圧差に基づいて、モータ電流値を検出するものである。
【0035】
S904では、電流推定値Is’を算出する。電流推定値は、モータ6の電源電圧Vsと、モータ6の内部抵抗値Rmと、モータ回転数(回転速度)Nから求まるモータ6の逆起電力とに基づいて算出することができる。内部抵抗値Rmのモータの端子に電源電圧Vsを加えたとき、オームの法則によりVs/Rmの電流が流れる。しかし、モータ6が回転すれば、コイル35,35(図2)には必ず誘導性の逆起電力が発生するので、電源電圧Vsから逆起電力を減じたものをモータの端子間電圧として採用することにより、比較的正確な電流推定を行なうことができる。モータの回転数Nから逆起電力を算出するための逆起電力定数はモータ毎に固有の定数であり、仕様書に載せられている値か、あるいは実測値を使用する。また、ブラシレスモータの場合、内部抵抗値Rmのほとんどがコイルの巻線抵抗であり、モータ6毎に仕様値が定められている。もちろん、使用するモータ6の内部抵抗値Rmを実測して使用してもよい。
【0036】
また、モータ6は前述の通りPWM制御されるものであるから、デューティ比ηに応じた断続通電(チョッパ)がなされる。この場合、電流推定値Is’は、以下のようにすれば比較的高精度に算出することができる。すなわち、PWM制御のデューティ比をη、操舵軸駆動モータの電源電圧をVs、操舵軸駆動モータの内部抵抗値をRm、モータ回転速度をN、モータの逆起電力定数をCREとして、電流推定値Is’を、
Is’={(Vs×η−CRE×N)/Rm}×η ‥‥▲1▼
に基づいて算出する。Vs×ηは、デューティ比ηにて電源電圧Vsをチョッパしたときの平均電圧であり、CRE×Nは回転数Nで回転するモータに発生する逆起電力である。従って、Vs×η−CRE×Nは、モータ6の平均の端子間電圧を意味する。そして、(Vs×η−CRE×N)/Rmは、該端子間電圧にて連続通電したときの電流を意味するが、実際には電流波形は断続的なものとなるから、再びディーティ比ηを乗ずることにより、電流推定値Is’を求めることができる。
【0037】
既に説明した通り、モータ6のドライバ18は、車載バッテリー57からの電圧を、安定化電源回路を介さずに電源電圧Vsとして受電する。従って、モータ6の動作を制御する操舵制御部100は、電源電圧検出部の電源電圧Vsの検出値に応じてPWM制御のデューティ比ηを決定する。上記電流推定値Is’も、当然、図9のS207にて検出される電源電圧Vsを用いて行なわれる。
【0038】
図10に戻り、S905では、算出された電流推定値Is’を、電流センサ70による電流検出値Isと比較する。そして、電流検出値Isが、電流推定値Is’に基づいて定められる一定の基準電流範囲、本実施形態では、Is’±αの範囲に収まっているかどうかを調べ、もし範囲外となっている場合はS906に進んで電流センサ異常処理となる。
【0039】
本実施形態では、電流センサ異常と判定された場合、ロック用のソレノイド55を作動させて、ハンドル軸3と車輪操舵軸8とをロック機構19により結合し、モータ6は停止状態とする。これにより、ハンドル軸3への手動操作力が車輪操舵軸8に直接伝達できるようになり、マニュアル操舵による運転継続が可能となる。また、電流センサ異常となったことを、例えば自動車のコックピットパネル等に配置された警報ランプの点灯や、あるいは音声による警報出力により報知することができる。
【0040】
他方、フローチャートには表れていないが、電流センサ70が異常と判定されなかった場合においても、電流検出値Isが規定の条件を超えて大きくなったときは過電流と判断し、上記と同様にハンドル軸3と車輪操舵軸8とのロックを行なって、モータ6を停止させることが有効である。例えば、電流検出値Isが、規定値よりも高い状態が一定時間以上継続する場合は過電流と判断して、上記のロック機構19を作動させることができる(例えば、過電流状態が解消されれば、ロックを解除する)。このような制御を行なう場合には、電流センサ70が異常と判定されたときに、前述の方法により算出した電流推定値Is’を電流検出値Isの代わりに用いて制御を継続させることも可能である。
【0041】
なお、シャント抵抗58が検出する電流Isには、モータ6の電流以外に、モータ以外の周辺負荷による電流成分が含まれていることがある。この場合、電流センサ70により検出される電流検出値Isは、周辺負荷の電流分だけ上乗せされているから、電流センサ70が正常であっても推定値Is’と一致しないこともありえる。そこで、モータに流れる電流の推定値Is’に、周辺負荷による電流推定値を加算した形で算出しておくと、正確な判定が可能である。例えば、本実施形態の場合、図4のロック用のソレノイド55が比較的大電流が必要であり、通電時に必要な電流を予め実測か推定にて求めておく。そして、このソレノイド55の通電の有無を別途検出し、ソレノイド55の通電が検出された場合は、ソレノイド55の電流値を、モータ6についての推定値Isに加算して、最終的な推定値とする。
【0042】
なお、電流推定値Is’は、上記以外の方法を用いて算出することも可能である。例えば、図11に示すように、操舵制御システム1に組み込んだ状態での負荷を想定して、モータ6のトルクとモータ回転数との関係を求め、さらに、モータ6のトルクと電流との関係を求めておく(これらの関係は、例えばテーブル化関数の形でROM113,123に記憶しておく)。これにより、モータ6の回転数Nの測定値からトルクを算出でき、さらにそのトルクから電流を算出することができる。
【0043】
図9に戻り、上記のS209までの処理は、図4の主マイコン110と副マイコン120との双方にて並列的に実行される。例えば、主マイコン110の動作が正常であるかどうかは、主マイコン110のRAM113に記憶された各パラメータの演算結果を副マイコン120に随時転送し、副マイコン120側にて、RAM123の記憶内容と照合することにより、不具合発生の有無を監視させることができる。他方、主マイコン110側では、決定されたデューティ比ηを元にPWM信号を生成する。そして、操舵軸角度検出部103をなすロータリエンコーダからの信号を参照してモータドライバ18に該PWM信号を出力することにより、モータ6をPWM制御する。
【0044】
図8に戻り、S3ではイグニッションスイッチがOFFされているかどうかを確認し、もしOFFされている場合はS4の終了処理となる。すなわち、イグニッションスイッチがOFFになっている場合は、自動車の運転が終了したことを意味するから、主マイコン110において操舵軸角度位置カウンタに記憶されている、車輪操舵軸8の終了角度位置を読み出し、これをEEPROM115に格納し、さらに、RAM113に設けられたデータ書込み完了フラグをセットして処理を終了する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用操舵制御システムの全体構成を模式的に示す図。
【図2】駆動部ユニットの一実施例を示す縦断面図。
【図3】図2のA−A断面図。
【図4】本発明の車両用操舵制御システムの電気的構成の一例を示すブロック図。
【図5】舵角変換比と車速との関係を与えるテーブルの模式図。
【図6】車速に応じて舵角変換比を変化させるパターンの一例を示す模式図。
【図7】モータ電源電圧と角度偏差Δθとによりデューティ比を決定するための二次元テーブルの模式図。
【図8】本発明の車両用操舵制御システムにおけるコンピュータ処理の主ルーチンの一例を示すフローチャート。
【図9】図8の操舵制御処理の詳細の一例を示すフローチャート。
【図10】図9の電流検出処理の詳細の一例を示すフローチャート。
【図11】電流推定値の算出方法の変形例を概念的に示す図。
【図12】電流センサの回路例を示す図。
【符号の説明】
3 ハンドル軸
6 モータ(アクチュエータ)
8 車輪操舵軸
58 シャント抵抗
70 電流センサ
100 操舵制御部
110 主マイコン(モータ回転速度検出部、電流推定手段、異常判定手段、異常判定出力手段、ロック制御手段、デューティ比決定手段)
101 ハンドル軸角度検出部
103 操舵軸角度検出部(モータ回転速度検出部)

Claims (6)

  1. 操舵用のハンドル軸に与えられる操作角と車両の運転状態とに応じて、車輪操舵軸に与えるべき操舵角を決定し、当該操舵角が得られるように前記車輪操舵軸を操舵軸駆動モータにより回転駆動するようにした車両用操舵制御システムにおいて、
    前記操舵軸駆動モータに通電される電流を検出する電流センサと、
    前記操舵軸駆動モータのモータ回転速度を検出するモータ回転速度検出部と、検出されるモータ回転速度に基づいて前記操舵軸駆動モータに通電されるモータ電流値を推定する電流推定手段と、
    該電流推定手段による電流推定値と、前記電流センサの出力が示す電流検出値とを比較し、その比較結果に基づいて前記電流センサの異常の有無を判定する異常判定手段と、
    前記電流センサが異常と判定されたとき、その異常判定結果を出力する異常判定出力手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用操舵制御システム。
  2. 前記ハンドル軸と前記車輪操舵軸とが機械的に分離されてなり、
    前記ハンドル軸への手動操作力が前記車輪操舵軸に直接伝達されるように、両軸を一体回転可能にロック結合したロック状態と、該ロック結合を解除したアンロック状態との間で切り替え可能なロック機構と、
    前記異常判定出力手段からの異常判定結果を受けた場合に、該ロック機構を前記ロック状態とし前記操舵軸駆動モータを停止させるロック制御手段とが設けられている請求項1記載の車両用操舵制御システム。
  3. 前記電流センサによる電流検出結果に基づいて、前記操舵軸駆動モータへの通電を制限するモータ作動制限手段を有し、
    前記異常判定出力手段からの異常判定結果を受けた場合に、前記モータ作動制限手段は、前記電流推定手段による前記推定電流値を前記電流検出値として代用する請求項1記載の車両用操舵制御システム。
  4. 前記電流センサは、前記操舵軸駆動モータの電源となる車載バッテリーから、該操舵軸駆動モータのドライバに至るモータ給電経路上に設けられたシャント抵抗の両端電圧差に基づいて、前記モータ電流値を検出するものであり、
    前記電流推定手段は、前記操舵軸駆動モータの電源電圧と、前記操舵軸駆動モータの内部抵抗値と、前記モータ回転速度から求まるモータの逆起電力とに基づいて前記電流推定値を算出する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用操舵制御システム。
  5. 前記操舵軸駆動モータはPWM制御されるものであり、
    前記電流推定手段は、前記電源電圧を前記PWM制御のデューティ比をη、前記操舵軸駆動モータの電源電圧をVs、前記操舵軸駆動モータの内部抵抗値をRm、前記モータ回転速度をN、モータの逆起電力定数をCREとして、前記電流推定値Is’を、
    Is’={(Vs×η−CRE×N)/Rm}×η ‥‥▲1▼
    に基づいて算出する請求項4記載の車両用操舵制御システム。
  6. 前記操舵軸駆動モータはPWM制御されるものであり、
    前記操舵軸駆動モータの前記ドライバは、前記車載バッテリーからの電圧を、安定化電源回路を介さずに電源電圧Vsとして受電するようになっており、
    前記操舵軸駆動モータの動作を制御する操舵制御部は、前記電源電圧Vsを検出する電源電圧検出部と、該電源電圧Vsの検出値に応じて前記PWM制御のデューティ比ηを決定するデューティ比決定手段とを有し、
    前記電流推定手段は、前記電源電圧検出手段による電源電圧Vsの検出値を用いて前記電流推定値Is’を算出する請求項4又は5に記載の車両用操舵制御システム。
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