JP2008236850A - モータ制御装置 - Google Patents

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JP2008236850A JP2007070132A JP2007070132A JP2008236850A JP 2008236850 A JP2008236850 A JP 2008236850A JP 2007070132 A JP2007070132 A JP 2007070132A JP 2007070132 A JP2007070132 A JP 2007070132A JP 2008236850 A JP2008236850 A JP 2008236850A
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英紀 女屋
Takeshi Tsujioka
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Abstract

【課題】制御用のセンサとは別に故障検知用のセンサを新たに設けることなく、精度良く故障を検知することができるようにする。
【解決手段】直流モータ15により駆動される出力軸14の実際の動作状態を検出するストロークセンサ7の検出値に基づいて直流モータを制御するモータ制御装置において、直流モータ15の端子間電圧を検出する電圧検出器31と、直流モータの電流を検出する電流検出器32と、電圧検出器及び電流検出器による電圧及び電流の各検出値に基づいて直流モータの回転致を推定するモータ回転数推定部33と、ストロークセンサによる検出値及びモータ回転数推定部による推定値に基づいて、直流モータ及びストロークセンサの故障を判定する故障判定部34とを設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、直流モータまたはこれにより駆動される被駆動物の実際の動作状態を検出する状態量検出センサの検出値に基づいて直流モータを制御するモータ制御装置に関するものである。
車両の旋回状態に応じた舵角を後輪に与える後輪転舵装置や、後輪のトー角を制御するトー角制御装置では、後輪の実際の角度を検出するセンサの出力に基づいて後輪を動作させるアクチュエータを制御するが、このセンサやアクチュエータに故障が発生すると、車両の走行に大きな影響を与えることから、故障を正確に且つ迅速に検知することが望まれる。
このような故障検知に関して、モータが備える2つのレゾルバ(回転位置センサ)の出力から算出される回転数を比較して、レゾルバの故障を検知する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2004−147463号公報
しかるに、前記従来の技術では、ブラシ付きモータのようにレゾルバを備えていないモータには適用することができず、この場合、制御用のセンサとは別に故障検知用のセンサを別途設ける必要が生じるため、製造コストが嵩み、また新たに設けるセンサの配置に煩わされるため、設計自由度が低下する不都合が発生する。
また、通常の制御では起こり得ない速度でセンサの出力値が変化した場合に故障と判断する手法も考えられるが、この手法では、縁石衝突などでタイヤが急激に動かされてしまう場合にも故障と判断してしまうため、誤検知が問題となる。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、制御用のセンサとは別に故障検知用のセンサを新たに設けることなく、精度良く故障を検知することができるように構成されたモータ制御装置を提供することにある。
このような課題を解決するために、本発明においては、請求項1に示すとおり、直流モータ(15)またはこれにより駆動される被駆動物(出力軸14)の実際の動作状態を検出する状態量検出手段(ストロークセンサ7)の検出値に基づいて前記直流モータを制御するモータ制御装置において、前記直流モータの端子間電圧を検出する電圧検出手段(31)と、前記直流モータの電流を検出する電流検出手段(32)と、前記電圧検出手段及び電流検出手段による電圧及び電流の各検出値に基づいて前記直流モータの回転致を推定するモータ回転数推定手段(33)と、前記状態量検出手段による検出値及び前記モータ回転数推定手段による推定値に基づいて、前記直流モータ及び状態量検出手段の故障を判定する故障判定手段(34)とを備えたものとした。
これによると、状態量検出手段による検出値が示す直流モータの状態と、モータ回転数推定手段による推定値が示す直流モータの状態とを比較して、両者に大きさ相違がある場合に故障と判定すれば良く、精度良く故障を検知することができる。
そして、レゾルバを備えていないモータ(一般的なブラシ付きモータ等)でも、故障検知用のセンサを別途設けることなく、故障を検知することが可能になり、製造コストを削減すると共に、故障検知用のセンサの配置に煩わされることがないため、設計自由度の向上を図ることができる。しかも、直流モータの端子間電圧及び電流を計測するだけで済むため、簡単な構成となり、既存のシステムに対する組み込みが容易である。
この場合、直流モータ及び状態量検出手段に係るセンサ類の少なくとも一方が故障していることを検知することができる。
前記モータ制御装置においては、請求項2に示すとおり、前記故障判定手段が、前記状態量検出手段の検出値が前記直流モータの異常動作状態を示しているのに対して、前記モータ回転数推定手段の推定値が前記直流モータの停止状態あるいは通常動作状態を示している場合に、故障と判定する構成とすることができる。これによると、誤検知を回避して、精度の高い故障検知が可能になり、信頼性の向上を図ることができる。
この場合、特に状態量検出手段の急変故障、すなわち直流モータが停止あるいは正常動作しているにも関わらず状態量検出手段の出力が異常動作状態を示す故障を検知することができる。
前記モータ制御装置においては、請求項3に示すとおり、前記故障判定手段が、前記状態量検出手段の検出値が前記直流モータの停止状態を示しているのに対して、前記モータ回転数推定手段の推定値が前記直流モータの動作状態を示している場合に、故障と判定する構成とすることができる。これによると、誤検知を回避して、精度の高い故障検知が可能になり、信頼性の向上を図ることができる。
この場合、特に状態量検出手段の固定故障、すなわち直流モータが回転しているにも関わらず状態量検出手段の出力が停止状態を示す故障を検知することができる。
前記モータ制御装置においては、請求項4に示すとおり、前記直流モータが、前記被駆動物を直線駆動する直動アクチュエータを構成し、前記状態量検出手段が、前記直動アクチュエータの直動量を検出する直線変位センサである構成とすることができる。
前記モータ制御装置においては、請求項5に示すとおり、前記モータ回転数推定手段が、前記電流検出手段による電流の検出値と前記直流モータの抵抗値から当該直流モータ内のコイルでの電圧降下相当値を算出し、この電圧降下相当値と前記電圧検出手段による端子間電圧の検出値から逆起電圧を算出し、この逆起電圧と誘起電圧定数からモータ回転数を算出する構成とすることができる。これによると、直流モータの回転致を精度良く推定することができる。
このように本発明によれば、故障検知用のセンサを別途設けることなく、精度良く故障を検知することができ、製造コストを削減すると共に、設計自由度の向上を図る上で大きな効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明が適用される車両の概略構成図である。図2は、図1に示した後輪トー角制御装置5を示すブロック図である。この車両は、ステアリングホイール1の操舵によって左右の前輪2を転舵する前輪操舵装置3を備えると共に、車両の旋回時における車両挙動に対応して左右の後輪4のトー角を制御する後輪トー角制御装置5を備えている。
後輪トー角制御装置5は、アクチュエータ6と、ストロークセンサ(直線変位センサ、状態量検出手段)7と、加速度センサ8と、操舵角センサ9と、アクセルペダル操作量センサ10と、ブレーキペダル操作量センサ11と、コントロールユニット(モータ制御装置)12とを有している。
アクチュエータ6は、図2に示すように、出力軸(被駆動物)14が軸方向に直線的に進退動作する直動アクチュエータであり、直流モータ15と、遊星歯車などによる減速機構16と、回転運動を直線運動に変換して出力軸14を進退動作させる送りねじ機構17とを有しており、出力軸14が、例えば後輪4のナックルから延出されたアームに連結ロッドを介して連結されて、出力軸14の進退動作によりロッドを押し引き駆動することで後輪4のトー角を変化させることができる。
ストロークセンサ7は、アクチュエータ6の出力軸の変位量を検出するものであり、この変位量から後輪4のトー角を算出することができる。加速度センサ8は、車体に作用する前後加速度を検出するものである。操舵角センサ9は、ステアリングホイール1の操舵角を検出するものである。アクセルペダル操作量センサ10は、アクセルペダルの操作量を検出するものである。ブレーキペダル操作量センサ11は、ブレーキペダルの操作量を検出するものである。
コントロールユニット12は、各センサの出力に基づいてアクチュエータ6の変位を制御するものであり、後輪4に与えるトー角の目標値を、走行状況に対応した最適値が予め設定されたマップに基づいて、現在のアクセルペダル操作量、ブレーキペダル操作量、及び前後加速度などの値から求め、ストロークセンサ7の出力から求められる実トー位置をフィードバックしつつ目標トー位置との偏差からアクチュエータ6の発生するべき最適トルクを演算し、それを実現するために電流をフィードバックしつつ直流モータ15をデューティ制御する。
この後輪トー角制御装置5によれば、左右のアクチュエータ6を同時に対称的に変位させることにより、両後輪4のトーイン/トーアウトを適宜な条件の下に自由に制御することができる上、左右のアクチュエータ6の一方を伸ばして他方を縮めれば、両後輪4を左右に転舵することもできる。
コントロールユニット12は、図2に示すように、4つのトランジスタ21〜24からなるHブリッジ回路25と、トランジスタ21〜24のスイッチング動作を制御するゲート駆動信号を出力するトランジスタ駆動回路26とを有しており、第1・第4のトランジスタ21・24のみを同時にオンとすると直流モータ15が正転し、逆に第2・第3トランジスタ22・23のみを同時にオンとすると直流モータ15が逆転する。
さらにこのコントロールユニット12は、直流モータ15の端子間電圧を検出する電圧検出器(電圧検出手段)31と、直流モータ15の電流を検出する電流検出器(電流検出手段)32と、電圧検出器31及び電流検出器32による電圧及び電流の各検出値に基づいて直流モータ15の回転致を推定するモータ回転数推定部(モータ回転数推定手段)33と、ストロークセンサ7による検出値及びモータ回転数推定部33による推定値に基づいて、直流モータ15及びストロークセンサ7の故障を判定する故障判定部(故障判定手段)34とを有している。
電圧検出器31は、直流モータ15における電源側及び接地側の各端子に接続されたラインL1・L2を結ぶように設けられた1対の抵抗35・36の間に接続され、直流モータ15の端子間電圧を検出する。電流検出器32は、接地ラインに接続され、電源側からトランジスタ21〜24及び直流モータ15を経て接地側に流れる電流を検出する。
モータ回転数推定部33では、電流検出器32によるモータ電流の検出値IM(A)にモータ抵抗値RM(Ω)を乗算して直流モータ15内のコイルでの電圧降下相当値(IM×RM)を算出し、電圧検出器31によるモータ端子間電圧の検出値DVM(V)から電圧降下相当値を減算して逆起電圧(DVM−IM×RM)を算出し、この逆起電圧に誘起電圧定数の逆数KE(rps/V)を乗算してモータ回転数の推定値MSPD(rps)を算出する。これを式に表すと、
MSPD=(DVM−IM×RM)×KE
となる。
故障判定部34では、ストロークセンサ7による検出値が示すアクチュエータ6の状態と、モータ回転数推定部33による推定値が示す直流モータ15の状態とを比較して、両者に大きさ相違がある場合に故障と判定する。特にここでは、急変故障及び固定故障の2つの態様に関する故障を検知する。
急変故障は、ストロークセンサ7の検出値がアクチュエータ6の異常動作状態を示しているのに対して、モータ回転数の推定値が直流モータ15の停止状態あるいは正常動作状態を示している場合である。
アクチュエータ6は、直流モータ15の無負荷回転時の回転速度(最大回転速度)に対応する変位速度以上で動作することはなく、直流モータ15の無負荷回転速度に対応する変位速度以上の速度でアクチュエータ6が動作している場合は故障の疑いがある。そこで、直流モータ15の無負荷回転速度に基づいて閾値を設定し、ストロークセンサ7の検出値に基づく速度がこの閾値を超えた場合には、アクチュエータ6の異常動作状態とみなす。
一方、縁石衝突時などに車輪に作用する外力で車輪が急激に動作した場合には、直流モータ15の無負荷回転速度に対応する変位速度以上でアクチュエータ6が動作することがあり、このような場合に故障と判定されないようにする必要がある。そこで、直流モータ15の無負荷回転速度に基づいて閾値を設定し、この閾値をモータ回転数の推定値が超える場合には、外乱によるアクチュエータ6の異常動作状態とみなして、故障とは判定されないようにする。
したがって、急変故障に関しては、ストロークセンサ7の検出値が所定の閾値を超えた異常動作状態を示し、且つモータ回転数の推定値が所定の閾値を下回る停止状態あるいは通常動作状態を示す場合に、故障と判定する。
例えば、直流モータ15の無負荷回転時の回転速度(最大回転速度)に対応する最大の車輪角速度(トー角速度)が約16deg/sとなる場合、ストロークセンサ7の検出値に関する閾値を車輪角速度換算で20deg/sとし、またモータ回転数の推定値に関する閾値を車輪角速度換算で10deg/sとして、ストロークセンサ7の検出値が車輪角速度換算で20deg/s以上で、且つモータ回転数の推定値が車輪角速度換算で10deg/s以下となる場合に故障と判定する。
ここでは、ストロークセンサ7の検出値に関する閾値(車輪角速度換算で20deg/s)が、直流モータ15の無負荷回転速度(車輪角速度換算で16deg/s)より大きな値に設定されており、またモータ回転数の推定値に関する閾値(車輪角速度換算で10deg/s)が、直流モータ15の無負荷回転速度(車輪角速度換算で16deg/s)より小さな値に設定されており、これにより確実な故障判定を行うことができる。
一方、固定故障は、ストロークセンサ7の検出値がアクチュエータ6の停止状態を示しているのに対して、モータ回転数の推定値が直流モータ15の動作状態を示している場合である。
この固定故障に関しては、ストロークセンサ7の検出値が所定の閾値を下回る停止状態を示し、且つモータ回転数の推定値が所定の閾値を超える動作状態を示す場合に、故障と判定する。
例えば、ストロークセンサ7の検出値に関する閾値を車輪角速度換算で0.005deg/sとし、またモータ回転数の推定値に関する閾値を100rpmとして、ストロークセンサ7の検出値が車輪角速度換算で0.005deg/s以下で、且つモータ回転数の推定値が100rpm以上となる場合に故障と判定する。
ここでは、ストロークセンサ7の検出値に関する閾値(車輪角速度換算で0.005deg/s)、及びモータ回転数の推定値に関する閾値(100rpm)は、厳密な停止状態を示す値(車輪角速度換算で0deg/s)より大きな値に設定されており、これによりノイズによる誤検知を避けることができる。
なお、前記の例では、状態量検出手段として、直動型のアクチュエータ6の直動量を検出するストロークセンサ7を設けたが、本発明における状態量検出手段はこれに限定されるものではなく、例えば直流モータの実際の回転数を検出するものや、出力アームが揺動する揺動型のアクチュエータの揺動量を検出するものなども可能であり、また前記のように後輪トー角制御装置5であれば、アクチュエータ6により駆動される後輪4のトー角を検出するものなども可能である。
本発明が適用される車両の概略構成図である。 図1に示した後輪トー角制御装置を示すブロック図である。
符号の説明
5 後輪トー角制御装置
6 アクチュエータ
7 ストロークセンサ(直線変位センサ、状態量検出手段)
12 コントロールユニット(モータ制御装置)
14 出力軸(被駆動物)
15 直流モータ
31 電圧検出器(電圧検出手段)
32 電流検出器(電流検出手段)
33 モータ回転数推定部(モータ回転数推定手段)
34 故障判定部(故障判定手段)

Claims (5)

  1. 直流モータまたはこれにより駆動される被駆動物の実際の動作状態を検出する状態量検出手段の検出値に基づいて前記直流モータを制御するモータ制御装置であって、
    前記直流モータの端子間電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記直流モータの電流を検出する電流検出手段と、
    前記電圧検出手段及び電流検出手段による電圧及び電流の各検出値に基づいて前記直流モータの回転致を推定するモータ回転数推定手段と、
    前記状態量検出手段による検出値及び前記モータ回転数推定手段による推定値に基づいて、前記直流モータ及び状態量検出手段の故障を判定する故障判定手段とを備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記故障判定手段が、前記状態量検出手段の検出値が前記直流モータの異常動作状態を示しているのに対して、前記モータ回転数推定手段の推定値が前記直流モータの停止状態あるいは通常動作状態を示している場合に、故障と判定することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記故障判定手段が、前記状態量検出手段の検出値が前記直流モータの停止状態を示しているのに対して、前記モータ回転数推定手段の推定値が前記直流モータの動作状態を示している場合に、故障と判定することを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  4. 前記直流モータが、前記被駆動物を直線駆動する直動アクチュエータを構成し、
    前記状態量検出手段が、前記直動アクチュエータの直動量を検出する直線変位センサであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のモータ制御装置。
  5. 前記モータ回転数推定手段が、前記電流検出手段による電流の検出値と前記直流モータの抵抗値から当該直流モータ内のコイルでの電圧降下相当値を算出し、この電圧降下相当値と前記電圧検出手段による端子間電圧の検出値から逆起電圧を算出し、この逆起電圧と誘起電圧定数からモータ回転数を算出することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のモータ制御装置。
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US10897221B2 (en) 2018-09-27 2021-01-19 Mitsumi Electric Co., Ltd. Motor control circuit and motor controller

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