JP2004051903A - 難燃性樹脂組成物および絶縁電線 - Google Patents

難燃性樹脂組成物および絶縁電線 Download PDF

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Abstract

【課題】高い難燃性と優れた耐熱性を有し、廃棄時に重金属化合物やリン化合物の溶出や、多量の腐食性ガスの排出が無く、耐油性や高温下における収縮特性に優れた難燃性樹脂組成物、電線、ケーブル、及び、光ファイバコードを提供する。
【解決手段】エチレン系共重合体10〜85質量%、ポリエステル、ポリエーテル型セグメントを有する熱可塑性樹脂90〜15質量%を含む樹脂成分(A)100質量部に対して、有機パーオキサイド0.001〜1.0質量部、並びに金属水和物(B)50〜300質量部を含有し、前記金属水和物(B)は所定量がシランカップリング剤で前処理された金属水和物である、組成物を溶融・混練してなる難燃性樹脂組成物。並びに、その難燃性樹脂組成物を被覆させた電線、ケーブル、及び、光ファイバコード。
【選択図】    なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気・電子機器、伝送装置の内部および外部配線に使用される絶縁電線、コード、キャブタイヤケーブルや光コード、ケーブルを被覆するための樹脂組成物、並びにその組成物で被覆した絶縁電線に関するものであり、埋立、燃焼などの廃棄時において、重金属化合物の溶出や、多量の煙、腐食性ガスの発生がない電線被覆用樹脂組成物、およびそれで被覆した絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子機器、伝送装置の内部および外部配線に使用される絶縁電線、ケーブル、キャブタイヤケーブルや光コード、光ファイバケーブルの被覆材料には、ハロゲン含有樹脂や分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハロゲン系難燃剤を配合したエチレン系共重合体を主成分とする樹脂組成物を使用することがよく知られている。
しかし、これらを適切な処理をせずに廃棄した場合、被覆材料に配合されている重金属安定剤が溶出したり、またこれらを充分な排気ガス処理設備のない焼却炉で燃焼させると腐食性ガスが排出されることがあり、近年、この問題が議論されている。
【0003】
このため、有害な重金属の溶出やハロゲン系ガスなどの発生の恐れがないノンハロゲン難燃材料で電線を被覆する技術が検討されはじめている。
ノンハロゲン難燃材料は、ハロゲンを含有しない難燃剤を樹脂に配合することで難燃性を発現させており、この難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水和物が、また、前記樹脂としては、ポリエチレン、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体などが用いられている。
【0004】
一方、電子機器内に使用される電子ワイヤハーネスやその他の電気・電子機器用絶縁電線には、安全性の面から非常に厳しい難燃性規格、例えばUL1581(電線、ケーブルおよびフレキシブルコードのための関連規格(Reference Standard for Electrical Wires、Cables, and Flexible Cords))などに規定されている垂直燃焼試験(Vertical Flame Test)、VW−1規格や水平難燃規格、JIS C3005に規定される60度傾斜難燃特性等が求められている。
【0005】
ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂をベース樹脂とし、これにノンハロゲン系の難燃剤である金属水和物を多量に配合して難燃化した樹脂組成物は、良好な難燃性を付与できるものの、機械特性が著しく低下するという問題があった。
この問題を解決するために、水酸化マグネシウムの表面に種々の表面処理を施すことにより、電線被覆用樹脂組成物の破断伸び及び破断抗張力を改善することが行われている。
【0006】
例えば、表面処理材料としてステアリン酸で処理した水酸化マグネシウムを使用することにより、電線被覆用樹脂組成物の破断伸びを向上することが知られている。またシランカップリング剤を無処理の水酸化マグネシウムに混練時に加えることにより、表面処理を行い破断抗張力を保持する提案もなされている(特許公報第2525982号)。
【0007】
一方このような難燃処方に使用されるベース材料としては、比較的高難燃化が可能であるエチレン系共重合体が広く使用されている。高難燃化を付与するためには、高い酸含有量を有するエチレン系共重合体が用いられる。
しかしながらエチレン系共重合体をベース材料として使用した場合、耐油特性が著しく悪くなり、機械油等が付着する部分でのケーブル絶縁材料、シース材料として使用することは出来ない。
【0008】
さらに光コード被覆材料として使用する場合、エチレン系共重合体をベース材料として使用すると耐熱性に乏しく、ヒートサイクルで被覆材が溶融したり、縮んだり、ファイバに伝送損失増が生じたりする問題がある。
メタルケーブル、ワイヤーにおいてもエチレン系共重合体をベース材料として使用した場合、耐熱性に乏しく、パーオキサイドや電子線等を用いた架橋処理を行わなければならず、さらにその場合マテリアルリサイクル上の問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑み、高い難燃性と優れた耐熱性を有し、かつ埋立、不適切な条件に於ける燃焼などの廃棄時においては、重金属化合物やリン化合物の溶出や、多量の腐食性ガスを排出する心配がなく、耐油性や高温下における収縮特性に優れた難燃性樹脂組成物とそれを用いた電線、光ファイバコード、ケーブルなどを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ベース樹脂にポリエステル、ポリエーテル型セグメントを有する熱可塑性樹脂とエチレン系共重合体を用い、場合においてはアクリルゴムを導入し、さらに金属水和物を併用することにより、難燃性に優れ、耐熱性にも優れ、さらに耐油性と高温度下における収縮特性に優れ、特に電線被覆用に適する、ノンハロゲン樹脂組成物が得られることを発見し、本発明を成すに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、
(1)(a)エチレン系共重合体10〜85質量%、(b)ポリエステル、ポリエーテル型セグメントを有する熱可塑性樹脂90〜15質量%を含む樹脂成分(A)100質量部に対して、(c)有機パーオキサイド0.001〜1.0質量部、並びに、金属水和物(B)50〜300質量部を含有し、前記金属水和物(B)は、
(i)前記金属水和物(B)が50質量部以上100質量部未満の場合は、前記樹脂成分(A)100質量部に対してシランカップリング剤で前処理された金属水和物が50質量部以上;
(ii)前記金属水和物(B)が100質量部以上300質量部以下の場合は、金属水和物(B)の少なくとも半量が、シランカップリング剤で前処理された金属水和物である組成物を溶融・混練してなる難燃性樹脂組成物、
(2)(a)エチレン系共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一つの共重合体であることを特徴とする(1)項記載の難燃性樹脂組成物、
(3)樹脂成分(A)全体の0〜60質量%が(d)アクリルゴムであることを特徴とする(1)又は(2)項記載の難燃性樹脂組成物、
(4)(b)ポリエステル、ポリエーテル型セグメントを有する熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリエステル系エラストマー、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー及び熱可塑性ポリアミド系エラストマーからなる群から選ばれた少なくとも一つの熱可塑性樹脂であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物、
(5)(e)(メタ)アクリレート系及び/又はアリル系架橋助剤0.001〜2.0質量部を更に含むことを特徴とする(1)〜(4)いずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物、
(6)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物が導体の外側に被覆されていることを特徴とする電線又はケーブル、
(7)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物が光ファイバの外側に被覆されていることを特徴とする光ファイバコード又はケーブル、及び、
(8)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物が光ファイバの外側に直接被覆されていることを特徴とする光ファイバ心線
を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の難燃性樹脂組成物について説明する。
本発明の難燃性樹脂組成物は、樹脂成分(A)と(c)有機パーオキサイド、並びに金属水和物(B)を配合してなるものである。
これらの配合物を使用することにより、高い耐熱性、耐油性、力学的強度、高温下における熱収縮特性を得ることが出来る。また光コードの場合、非常に強いヒートショックを加えても光ファイバが突き出さない特性(突き出し特性)を有することが可能となる。
さらに難燃性を有するポリエステルエラストマーコンパウンドで問題となる耐湿熱性も、非常に良好となる。
また、本発明の難燃性樹脂組成物は、電線被覆用樹脂として好適な組成物である。
なおここで言う電線被覆用樹脂とはメタル電線のみならず光ファイバを被覆するものも包含する。
【0013】
樹脂成分(A)
本発明の難燃性樹脂組成物における樹脂成分(A)は、(a)エチレン系共重合体と(b)ポリエステル、ポリエーテル型セグメントを含むものである。
【0014】
(a)エチレン系共重合体
本発明の樹脂組成物におけるエチレン系共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のエチレン系共重合体を挙げることができる。エチレン系共重合体の中でも分散性やポリエステルエラストマーと混合する事によりもっとも耐油性の向上が得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。またエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は25〜85質量%(10〜65モル%)が好ましく、さらに好ましくは30〜85質量%(12〜65モル%)、最も好ましくは40〜85質量%(18〜65モル%)程度である。
【0015】
酢酸ビニル含有量を25質量%より高くする事により、力学的強度を保つことが出来、耐油性や難燃特性も維持することが可能となる。さらに光ファイバ被覆材においては酢酸ビニル含有量を25質量%より高くする事により、突き出し特性が非常に良好になる。
これらのエチレン系共重合体は1種類でも良いし、2種類以上混合しても良い。
【0016】
(b)ポリエステル、ポリエーテル型セグメントを有する熱可塑性樹脂
本発明に用いられるポリエステル、ポリエーテル型セグメントを有する熱可塑性樹脂としては、熱可塑性ポリエステル系エラストマー、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー、熱可塑性ポリアミド系エラストマーが挙げられる。
【0017】
1)熱可塑性ポリエステル系エラストマー
本発明に用いられる熱可塑性ポリエステル系エラストマーとしてはハードセグメントが結晶性ポリエステル、ソフトセグメントが非晶性ポリエーテルやポリエステルからなるポリマーが挙げられる。
ハードセグメント部位としては一般にポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ソフトセグメントとしてはポリアルキルエーテル、ポリアルキルエステルが使用される。
このような熱可塑性ポリエステル系エラストマーは「ハイトレル」(商品名、東レデュポン(株)製)、「ペルプレン」(商品名、東洋紡(株)製)、「ヌーベラン」(商品名、帝人(株)製)などより上市されている。
【0018】
熱可塑性ポリエステル系エラストマーはハードセグメントの量や種類により硬度、融点が設定される。
ここで使用される熱可塑性ポリエステル系エラストマーは硬度30D〜70Dのものが好ましく、35D〜62Dのものがさらに好ましい。融点は190℃以下のものが好ましく、185℃以下のものがより好ましい。
この熱可塑性ポリエステル系エラストマーの硬度が高すぎると、伸びや耐湿熱特性が低下する。また融点が高すぎるとコンパウンドの混練り性が著しく低下する。
この熱可塑性ポリエステル系エラストマーは電線等に耐油性及び耐熱性の要求がある場合に使用した方が良い。
【0019】
2)熱可塑性ポリウレタン系エラストマー
本発明に用いられる樹脂組成物のベース樹脂である熱可塑性ポリウレタン(TPU)系エラストマーは低温での柔軟性、耐加水分解性、機械的強度、耐油耐薬品性に優れた樹脂である。TPUには、ポリエステル系ウレタンエラストマー(アジペート系、カプロラクトン系、ポリカーボネイト系)、ポリエーテル系ウレタンエラストマーが挙げられ、耐水性、耐カビ性などの点でポリエーテル系ウレタン系エラストマーが好ましい。また、熱可塑性ポリウレタン系エラストマーの硬さ(タイプAデュロメーター、1kgf)は98以下が好ましい。
この熱可塑性ポリウレタン系エラストマーを配合することにより、耐摩耗性を大幅に向上させることが出来る。
【0020】
3)熱可塑性ポリアミド系エラストマー
本発明に用いられる樹脂組成物のベース樹脂である熱可塑性ポリアミド系エラストマー(TPAE)は低温での柔軟性、機械的強度、耐油耐薬品性に優れたエラストマーである。
本発明において用いられる熱可塑性ポリアミド系エラストマー(TPAE)の例としては、ポリアミドをハードセグメントとするブロック共重合体であり、ソフトセグメントとしてポリエーテル又はポリエステルを有するものなどが挙げられる。
このようなものとしては、例えば、「ペバックス」(商品名、東レ(株)製)などが市販されており、市販品の各種グレードから適宜選択して使用することができるがケーブルの柔軟性と耐熱性を考慮すると硬度80〜90(ショアA)を有するものを用いることが望ましい。
【0021】
これら1)〜3)に示される各種のエラストマーの配合量であるが15〜90質量%、好ましくは25〜85質量%に限定される。これが15質量%より低いと耐油性、力学的強度が著しく低下し、さらに高温度下における熱収縮特性も著しく低下する。また、架橋しやすいエチレン系共重合体含有量が過多となるため、ロール性、押出性が悪化する。さらにこれが90質量%より多いと伸び等の力学的特性が著しく低下するのみならず、耐加水分解性が低下する。
【0022】
(c)有機パーオキサイド
本発明で用いられる有機パーオキサイドとしては、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert‐ブチルクミルパーオキサイドなどを挙げることができる。
これらのうち、臭気性、着色性、スコーチ安定性の点で、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3が最も好ましい。
熱可塑性樹脂組成物(A)100質量部に対して、有機パーオキサイド(e)の配合量は、0.001〜1.0質量部の範囲であり、好ましくは0.01〜0.6質量部である。0.001質量部未満では、必要とする架橋が得られない。1.0質量部を越えると架橋が進みすぎて、部分架橋物の分散が悪くなる。
【0023】
(d)アクリルゴム
アクリルゴムはアクリル酸アルキルエステルを主成分とするゴム弾性体であり、特に限定しないが主としてアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エチルを主成分とし、その他アクリル酸アルキルやその他のモノマー例えばアクリルニトリル等を共重合させたものである。
アクリルゴムとしてはエチレンとアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルとの2元系共重合体ゴムやこれらのエチレンとアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルとの2元系共重合体ゴムとたとえばアクリル酸のような側鎖にカルボキシル基を有する架橋サイトモノマーを共重合させた3元共重合体ゴムの使用が好ましい。これらのアクリルゴムは2種類以上組み合わせて使用することが出来る。特に耐油性を向上させるためには上述の3元系アクリルゴムをアクリルゴム中の主成分として使用することが好ましく、また光ファイバの外側に被覆する際においては2成分系をアクリルゴム中の主成分として使用する方が好ましい。
【0024】
アクリルゴムとして側鎖にカルボキシル基を有する架橋サイトモノマーを共重合させた3元共重合体ゴムを使用したり、エチレンとアクリル酸アルキルとの2元系共重合体ゴムと側鎖にカルボキシル基を有する架橋サイトモノマーを共重合させた3元共重合体ゴムを併用することにより、金属水和物を大量に加えても強度を保持しつつ、さらに優れた耐油性を保持しつつ、高温多湿下に放置しても強度の低下の少ない絶縁組成物及び電線、光ケーブル、光コードが得られる。
アクリルゴムを配合することにより、優れた機械特性、耐油性、耐加水分解性、難燃性を得ることが出来る。特に機械特性や耐油性が必要な場合、アクリルゴムの配合が必要となる。
【0025】
エチレン−アクリル酸アルキル2元系共重合体アクリルゴムとしてはベイマックD、ベイマックDLS(三井・デュポンポリケミカル製)等が、エチレン−アクリル酸アルキルとカルボキシル基を側鎖に有する3元系共重合体アクリルゴムとしてはベイマックG、ベイマックGLS、ベイマックHG(三井・デュポンポリケミカル製)等が挙げられる。
【0026】
このアクリルゴムの配合量は樹脂成分(A)100質量%中、0〜60質量%、好ましくは0〜40質量%、更に好ましくは0〜30質量%の範囲で使用することが好ましい。この量が60質量%以上になると押し出し負荷が非常に大きくなったり、押し出し時の加工性が著しく低下する。また光ファイバ心線に被覆される場合、脈動が非常に大きくなり、均一に被覆する事が困難になったり、突き出し特性が著しく低下したりする問題があるからである。
【0027】
また、その他の成分として、樹脂成分(A)にポリプロピレン、ポリエチレン、不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン、スチレン系エラストマー、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体等を物性に影響を及ぼさない範囲内で配合してもよい。
【0028】
(e)(メタ)アクリレート系及び/又はアリル系架橋助剤
本発明の難燃性樹脂組成物の製造においては、有機パーオキサイドによる部分架橋処理に際し、(メタ)アクリレート系及び/又はアリル系架橋助剤、好ましくはジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレートのような多官能性ビニルモノマー、またはエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートのような多官能性メタクリレートモノマーを架橋助剤として配合することができる。
このような化合物により、均一かつ効率的な架橋反応が生じ、特にエチレン系共重合体同士やエチレン系共重合体と金属水和物表面のシランカップリング剤と結合させることが出来る。
特に、本発明においては、トリエチレングリコールジメタクリレートが、取扱いやすく、他の成分との相溶性が良好であり、かつパーオキサイド可溶化作用を有し、パーオキサイドの分散助剤として働くため、熱処理による架橋効果が均一かつ効果的で、硬さとゴム弾性のバランスのとれた部分架橋熱可塑性樹脂(エラストマー)が得られるため、最も好ましい。
【0029】
本発明で用いられる架橋助剤の添加量は、樹脂成分(A)100質量部に対して、0.001〜2.0質量部の範囲が好ましく、さらに好ましくは0.01〜1.0質量部である。樹脂成分(A)100質量部に対して、0.001質量部未満では、必要とする架橋が得られない場合がある。一方、2.0質量部を越えると余剰の架橋助剤の重合が進みすぎて、架橋ゲルが形成され、外観が著しく悪くなったり、押し出し負荷が非常に大きくなったり、力学的物性が低下する。
また、架橋助剤の添加量は、質量比で有機パーオキサイドの添加量の約1.5〜2.0倍とすることが好ましい。
【0030】
金属水和物(B)
本発明の樹脂組成物における金属水和物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ、難燃性の面から水酸化マグネシウムの方が良い。その表面処理処理剤としてはシラン化合物(シランカップリング剤)、脂肪酸、リン酸エステル等を用いることが出来る。その他未処理のものを使用することが出来る。
本発明に使用される脂肪酸はステアリン酸、オレイン酸、ラウリル酸等の飽和及び不飽和の脂肪酸が挙げられる。ステアリン酸で表面処理なされた水酸化マグネシウムとしては協和化学(株)からキスマ5A、(株)TMGからファインマグMO−T、神島化学(株)からマグシーズN−4(いずれも商品名)として販売されている。オレイン酸で表面処理なされた水酸化マグネシウムとしては協和化学(株)からキスマ5B、(株)TMGからファインマグMO−L(いずれも商品名)として販売されている。
【0031】
本発明に使用される金属水和物はその50%以上がシランカップリング剤で表面処理なされているものを使用しなければならない。この条件を満たさない場合、樹脂成分と水酸化マグネシウムとの界面強度が小さくなり、機械的強度が低下する。
また本発明におけるシランカップリング剤は末端にビニル基、グリシジル基、又はアミノ基等の架橋性のシランカップリング剤を使用するのが好ましい。架橋性のシランカップリング剤としてはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0032】
本金属水和物は2種以上の表面処理剤、例えばシランカップリング剤と脂肪酸の両方で処理しても良いし、一部無処理や脂肪酸、その他の表面処理で施された金属水和物を併用しても良いが、シランカップリング剤で表面処理なされている金属水和物が50質量%以上使用されている必要がある。
シランカップリング剤で表面処理なされた水酸化マグネシウムは協和化学(株)からキスマ5L、キスマ5N、キスマ5Pの商品名で上市されている。また架橋性のシランカップリング剤で表面処理された金属水和物は無処理の金属水和物を混練り前に予めドライブレンドしたり、湿式処理を行ったり、また混練り時に架橋性のシランカップリング剤をブレンドすることにより得られる。無処理の水酸化マグネシウムはキスマ5(協和化学(株))、マグシースN−3無処理品(神島化学(株))等より提供されている。
【0033】
この金属水和物の量は、樹脂成分(A)100質量部に対し50〜300質量部、好ましくは60〜280質量部に制約される。この配合量が50質量部以下であると難燃性に問題が生じ、この量が300質量部を越えると力学的強度が著しく低下し、耐湿熱性も著しく低下する。さらに垂直難燃性を確保するためには少なくともこの量を150質量部以上に設定する必要がある。
【0034】
また難燃効果を高める方法としてメラミンシアヌレートを添加してもよい。本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物としては、例えばMCA−0、MCA−1(いずれも商品名、三菱化学社製)や、Chemie Linz Gmbh社より上市されているものがある。また脂肪酸で表面処理したメラミンシアヌレート化合物、シラン表面処理したメラミンシアヌレート化合物としては、MC610、MC640(いずれも商品名、日産化学社製)などがある。
メラミンシアヌレートの配合量はベース樹脂100質量部に対して60質量部以下に制限される。この量が60質量部を越えると力学的強度が著しく低下するためである。
【0035】
本発明の組成物には難燃効果を高めるためにさらにスズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛やホウ酸亜鉛を配合することが好ましい。
ホウ酸亜鉛は、平均粒子径が5μm以下のものが好ましく、特に好ましくは3μm程度のものである。ホウ酸亜鉛としては市販品を用いることができ、例えばアルカネックスFRC−500(2ZnO/3B・3.5HO)、FRC−600(商品名、販売元 水澤化学)などを挙げることができる。
またスズ酸亜鉛としては、スズ酸亜鉛(ZnSnO)、水和物を有するヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH))が好ましく、商品名アルカネックスZS、アルカネックスZHS(販売元 水澤化学)などの市販品を用いることができる。ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ酸亜鉛は平均粒子径が5μm以下のものが好ましく、特に好ましくは3μm程度のものである。
【0036】
本発明における樹脂組成物は電線被覆用として好ましく用いることができ、電線被覆用樹脂組成物には、電線・ケーブルの被覆材に一般的に使用されている各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、金属不活性剤、難燃(助)剤、充填剤、滑剤などを本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0037】
酸化防止剤としては、4,4’−ジオクチル・ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物などのアミン系酸化防止剤、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、2−メルカプトベンヅイミダゾールおよびその亜鉛塩、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル−チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤などがあげられる。
【0038】
本発明の組成物において、(c)の有機パーオキサイドと(e)の架橋助剤によって形成される分子構造は、(a)成分のエチレン共重合体中の−CH−鎖と架橋助剤との間に形成される樹脂−樹脂間の架橋構造(I)と、(a)成分のエチレン共重合体及び(d)成分のアクリルゴム中の−CH−鎖とシランカップリング剤で表面処理なされた金属水和物との間に形成される樹脂−フィラー間の架橋構造(II)である。
【0039】
【化1】
Figure 2004051903
【0040】
【化2】
Figure 2004051903
【0041】
特に、後者(II)に関して、シランカップリング剤で表面処理なされた金属水和物は樹脂組成物混練り形成時に成分(c)の有機パーオキサイドによってシランカップリング剤の反応性部位が(a)成分エチレン系共重合体と結合し、樹脂成形体の補強剤として機能するようになる。つまり、機械強度、特に微小変形強度を保持、向上させるがゆえに、成形体の傷のつきにくさを保持し、耐摩耗性を保持する。従って樹脂に対するシランカップリング剤で表面処理なされた金属水和物を十分添加することにより、強度、耐摩耗性、傷のつきにくい樹脂組成物、樹脂成形体が得られる。従ってこのシランカップリングで表面処理なされた金属水和物の添加が少ないと所望の特性が得られない。さらに、有機パーオイサイドの添加量が少なくても所望の特性が得られない。また、何れの架橋構造も、樹脂にとっては部分架橋であるため、つまり流動可能な−CH−鎖を含むため、通常の熱可塑性エラストマーと同様に混練り後押し出しが可能であり、また成形体を回収して再押し出しすることも可能である。さらにこの有機パーオキサイドによる反応により、さらに樹脂組成物や押し出し成形体の熱変形温度を向上させることができる。
【0042】
類似した組成物としては、例えば特公平03−49927号公報に記載された組成物があるが、これは、電子線、紫外線、水などによる架橋を必要とせず、樹脂−樹脂の架橋と同時に樹脂−フィラーの架橋を行うことを目的とした標題の組成物とは、根本的に異なる分子構造を持つものである。すなわちこの場合、主として不飽和シラン化合物の役割は樹脂同士を架橋ならしめるためのものであり、樹脂組成物混練り作成時にシラン化合物の不飽和基と樹脂が反応し、成形体作成時に触媒作用により樹脂分子同士が架橋する水架橋予備樹脂混和物である。この場合成形体作成後再押し出しは不可能であり、また傷のつきにくさ、強度保持等の効果は小さい。さらにこの場合フィラーに含まれている水分により架橋反応が進行し、金属水和物のような水を含みやすいフィラーを大量に加えると水架橋反応が進行し、成形体成型時にブツや外観あれや押し出しが困難になるような現象が生じる。
【0043】
さらにシランカップリング剤で表面処理なされた金属水和物は樹脂組成物混練り形成時に(c)成分の有機パーオキサイドによってシランカップリング剤の反応性部位が(a)成分エチレン系共重合体と結合し、樹脂成形体の補強剤として機能するようになるため、ノンハロゲン材料の問題点である耐油性を1)〜3)成分のエラストマー成分との相互作用により大幅に向上させることが出来る。
【0044】
金属不活性剤としては、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、2,2’−オキサミドビス−(エチル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)などがあげられる。
さらに難燃(助)剤、充填剤としては、カーボン、クレー、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコーン化合物、石英、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ほう酸亜鉛、ホワイトカーボンなどがあげられる。
滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん系などがあげられ、なかでも、「ワックスE」「ワックスOP」(商品名、Hoechst社製)などの内部滑性と外部滑性を同時に示すエステル系滑剤が好ましい。
【0045】
次に、本発明の絶縁電線について説明する。本発明の絶縁電線には、電線、光ファイバコード、ケーブル、及び、光ファイバ心線が含まれる。
本発明の難燃性樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で前記添加物や他の樹脂を導入することができるが、少なくとも前記熱可塑性樹脂組成物を主樹脂成分とする。ここで、主樹脂成分とするとは、本発明の難燃性樹脂組成物の樹脂成分中、通常70質量%以上、好ましくは85質量%以上、さらに好ましくは樹脂成分の全量を樹脂成分(A)が占めることを意味する。
【0046】
本発明の組成物及び絶縁電線は、従来用いられている製造方法のいずれをも用いて製造することができるが、以下に、好ましい本発明の難燃性樹脂組成物、絶縁電線の製造方法を説明する。
第1工程において、まず成分(a)のエチレン系共重合体および成分(d)のアクリルゴム、成分1)〜3)のエラストマー成分の全量又は一部、金属水和物(B)の少なくとも一部(好ましくは金属水和物(B)の使用量中、50〜100質量%、さらに好ましくは70〜100質量%、特に好ましくは(B)の全量)、更に充填剤、抗酸化剤、光安定剤、着色剤等の各種添加剤を、予め溶融混練する。混練温度は、好ましくは160〜240℃である。混練方法としては、ゴム、プラスチックなどで通常用いられる方法であれば満足に使用でき、例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサーあるいは各種のニーダーなどが用いられる。この工程により、各成分が均一に分散された組成物を得ることができる。
第2工程は、第1工程で得られた組成物に、成分(c)有機パーオキサイドおよび成分(e)架橋助剤を加え、更に加熱下に混練して部分架橋を生じせしめる。このときの温度は、好ましくは180〜240℃である。このように成分(a)、(d)、1)、2)、3)、(B)を予め溶融混練してミクロな分散を生じせしめてから、成分(c)、(e)を加えて混練を加熱処理下に行い、部分架橋物を生成させることが、特に好ましい物性をもたらす。この工程は、一般に、二軸押出機、バンバリーミキサー等を用いて混練する方法で行うことができる。
上記第1および第2工程については、単一工程とし、各成分を混合して溶融混練することも可能である。
第3工程は、第2工程で得られた部分架橋した組成物に、各成分の残量を加えて混練する。混練温度は、好ましくは180〜240℃である。混練は、一般に、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサーあるいは各種のニーダーなどを用いて行うことができる。この工程で、各成分の分散がさらに進むと同時に、反応が完了する。
また、前記第1、第2および第3工程を併せて単一工程とし、各成分を一括して溶融混練することも可能である。
【0047】
本発明の絶縁電線は、前記本発明の樹脂組成物からなる被覆層を導体(例えば軟銅製などの単線または撚線導体)上に有してなり、この被覆層が本樹脂組成物で構成されたものである。
また光ファイバコードとは前記本発明の樹脂組成物からなる被覆層を光ファイバ線又はさらにはこれと硬線やテンションメンバーと共に上に有してなり、この被覆層が本樹脂組成物で構成されたものである。
またケーブルとは前記本発明の樹脂組成物からなる被覆層を絶縁電線、光ファイバ心線、コード等を1本又は複数本束ねた上に有してなり被覆なされ、この被覆層が本樹脂組成物で構成されるものである。
【0048】
以上の場合、おのおのの特性を害しない範囲で本被覆層をさらに電子線、パーオキサイドにより架橋させても良い。被覆層を架橋させることにより、耐熱性が向上するのみならず、難燃性をも向上させることができる。
電子線架橋法の場合は、被覆線を構成する樹脂組成物を押出成形して被覆層とした後に電子線を照射することにより架橋をおこなう。
電子線の線量は1〜30Mradが適当であり、効率よく架橋をおこなうために、被覆層を構成する樹脂組成物に、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのメタクリレート系化合物、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として配合してもよい。
【0049】
化学架橋法の場合は、被覆層を構成する樹脂組成物に、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物を架橋剤として配合し、押出成形して被覆層とした後に、常法により加熱処理により架橋をおこなう。
本発明の絶縁電線は、導体の周りに形成される絶縁被覆層の肉厚は特に限定されるものではないが、好ましくは0.15mm〜3mmである。
【0050】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜10、比較例1〜5)
まず、表1に示す各成分を室温にてドライブレンドし、バンバリーミキサーを用いて溶融混練して、難燃性樹脂組成物を用意した。シートについてはロール、プレス成形により成形した。プレス温度は180℃である。
電線被覆用材料については電線製造用の押出被覆装置を用いて、導体(導体径:0.95mmφ錫メッキ軟銅撚線 構成:21本/0.18mmφ)上に、予め溶融混練した難燃性樹脂組成物を押し出し法により被覆して、各実施例、比較例に対応する絶縁電線を製造した。
光ファイバ用材料については電線製造用の押出被覆装置を用いて、0.9mmナイロン心線上に、予め溶融混練した難燃性樹脂組成物を押し出し法により外径2.2mmで被覆を行った。
【0051】
得られた各サンプルを、シートについては引張特性、難燃性、耐湿熱性、耐油性を、絶縁電線については引張特性、難燃性を、光ファイバ心線については難燃性及び湿熱試験後のサンプルの観察を行った。
【0052】
シート
・引張特性
JIS K 6723に基づき、シート厚1mmのシートをダンベル片に打ち抜き、標線間20mm、引張速度200mm/分の条件で測定した。強度8MPa以上、伸び100%以上が合格である。
・耐湿熱性
シート厚1mmのシートをダンベル片に打ち抜き、80℃95%の雰囲気で300時間放置し、放置後標線間20mm、引張速度200mm/分の条件で引っ張り測定を行った。伸びが50%以上で合格である。
・耐油性
シート厚1mmのシートをダンベル片に打ち抜き、JIS2号油に70℃4時間置し、放置後標線間20mm、引張速度200mm/分の条件で引っ張り測定を行った。
データの記載は初期値からの伸び残率、抗張力残率で記載した。伸び残率及び抗張力残率が50%以上で合格である。
・難燃性
シート厚1.6mm厚でUL−94燃焼試験を行い、V−0適合の判断を行った。
垂直難燃性が要求されない場合、特にV−0適合の必要はない。
【0053】
絶縁電線
・引張特性(抗張力、破断時の伸び)
各絶縁電線の被覆層を管状片にし、その引張強度(抗張力)(MPa)と伸び(%)を、引張り試験機を用いて標線間25mm、引張速度500mm/分の条件で測定した。引張強度および伸びの要求特性は、各々10MPa以上、100%以上である。
・難燃性
各絶縁電線について、UL1581に規定される水平燃焼試験及び垂直難燃試験を5サンプルについておこない、合格したものの比率で示した。水平難燃試験には適合しなければならない。
【0054】
光ファイバ心線
・難燃性
各サンプルについて、UL1581に規定される水平燃焼試験及び垂直難燃試験を5サンプルについておこない、合格したものの比率で示した。水平難燃試験には適合しなければならない。
・耐湿熱試験
各サンプルを80℃95%の雰囲気に1000時間放置し、外観を確認しクラックの有無を確認する。クラックが無い場合○、ある場合を×とした。
【0055】
なお、表1に示す各成分は下記のものを使用した。
(1)TPEE(熱可塑性ポリエステル系エラストマー)
ハイトレル4057(商品名、東レ・デュポン株式会社製)
融点163℃ 硬度ShoreD 40度
(2)TPU(熱可塑性ポリウレタン系エラストマー)
T−8180N(商品名、ディーアイシーバイエルポリマー株式会社製)
硬度80A
(3)TPA(熱可塑性ポリアミド系エラストマー)
ぺバックス2533SN01(商品名、ATOCHEM社製)
融点148℃、硬度ShoreA 75度
(4)CoPA(熱可塑性ポリエステル)
イースターBIO GP(商品名、イーストマンケミカル株式会社製)
融点108℃ 、MFR 28g/10分
(5)EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)
▲1▼LEVAPREN 600HV
LEVAPREN 600HV(商品名、バイエル株式会社製)
酢酸ビニル(VA)単位の含有量 60質量%、
ムーニー粘度 ML(1+4)100℃  27
▲2▼EV40LX
エバフレックスEV40LX(商品名、三井・デュポンポリケミカル株式会社製)
酢酸ビニル(VA)単位の含有量 41質量%、MFR 2g/10分
(6)VLDPE(エチレン−α−オレフィン共重合体)
エンゲージ8180(商品名、デュポン ダウ エラストマージャパン社製) コモノマー:1−オクテン
(7)3元アクリルゴム
ベイマックGLS(商品名、三井・デュポンポリケミカル株式会社製)
(8)シランカップリング剤処理水酸化マグネシウム
キスマ5L(商品名、協和化学社製)
(9)有機脂肪酸処理水酸化マグネシウム
キスマ5A(商品名、協和化学社製)
(10)滑剤
ステアリン酸:粉末ステアリン酸(日本油脂株式会社製)
(11)有機過酸化物
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)へキサン
(パーヘキサ25B(商品名);日本油脂株式会社製)
(12)架橋助剤
トリエチレングリコールジメタクリレート
(NKエステル3G(商品名);新中村化学株式会社製)
なお、表1中のTPEE〜架橋助剤までの各成分、及び、Totalの数値の単位は質量部である。
【0056】
【表1】
Figure 2004051903
【0057】
表1から明らかなように本実施例1〜10では、シートの引張特性、難燃性、耐湿熱性、耐油性、絶縁電線の引張特性、難燃性、並びに、光ファイバ心線の難燃性及び耐湿熱性のいずれもが満足するものが得られたのに対し、比較例1ではシートの引張特性と絶縁電線の引張特性及び耐油性が、比較例2、3、5ではシートの引張特性、耐湿熱性と絶縁電線の引張特性が、比較例4では絶縁電線の難燃性と光ファイバ心線の難燃性が、それぞれ実施例に比べ劣り、満足しているものではなかった。
【0058】
【発明の効果】
本発明の難燃性樹脂組成物は、高い難燃性と優れた耐熱性、耐油性や高温下における収縮特性を有する。また、本発明の樹脂組成物はハロゲン、重金属化合物やリン化合物を含まないので、埋立、不適切な条件に於ける燃焼など、廃棄時においても、重金属化合物やリン化合物の溶出や、多量の腐食性ガスを排出する心配がない。また、本発明の樹脂組成物を被覆することにより、難燃性に優れ、耐熱性にも優れ、さらに耐油性と高温度下における収縮特性に優れた、電線、ケーブル、光ファイバコード、並びに、光ファイバ心線を提供することができる。

Claims (8)

  1. (a)エチレン系共重合体10〜85質量%、(b)ポリエステル、ポリエーテル型セグメントを有する熱可塑性樹脂90〜15質量%を含む樹脂成分(A)100質量部に対して、(c)有機パーオキサイド0.001〜1.0質量部、並びに、金属水和物(B)50〜300質量部を含有し、前記金属水和物(B)は、
    (i)前記金属水和物(B)が50質量部以上100質量部未満の場合は、前記樹脂成分(A)100質量部に対してシランカップリング剤で前処理された金属水和物が50質量部以上;
    (ii)前記金属水和物(B)が100質量部以上300質量部以下の場合は、金属水和物(B)の少なくとも半量が、シランカップリング剤で前処理された金属水和物である
    混合物を溶融・混練してなる難燃性樹脂組成物。
  2. (a)エチレン系共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体からなる群から選ばれた少なくとも一つの共重合体であることを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 樹脂成分(A)全体の0〜60質量%が(d)アクリルゴムであることを特徴とする請求項1又は2記載の難燃性樹脂組成物。
  4. (b)ポリエステル、ポリエーテル型セグメントを有する熱可塑性樹脂が、熱可塑性ポリエステル系エラストマー、熱可塑性ポリウレタン系エラストマー及び熱可塑性ポリアミド系エラストマーからなる群から選ばれた少なくとも一つの熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
  5. (e)(メタ)アクリレート系及び/又はアリル系架橋助剤0.001〜2.0質量部を更に含むことを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物が導体の外側に被覆されていることを特徴とする電線又はケーブル。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物が光ファイバの外側に被覆されていることを特徴とする光ファイバコード又はケーブル。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の難燃性樹脂組成物が光ファイバの外側に直接被覆されていることを特徴とする光ファイバ心線。
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