JP5260852B2 - 電線被覆用樹脂組成物、絶縁電線およびその製造方法 - Google Patents
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Description
このため、有害な重金属の溶出やハロゲン系ガスなどの発生の恐れがないノンハロゲン難燃材料で電線を被覆する技術が検討されはじめている。
さらにこのような電線の被覆用樹脂組成物には、ULや電気用品取締規格などから破断伸び100%、破断抗張力10MPa以上という高い機械特性が要求されている。
また同時に通常ノンハロゲン材料として多く使用されているポリオレフィン等の樹脂に多量に加えると柔軟性が大きく低下したり、耐外傷性が著しく低下するという問題があった。
(1)エチレン系共重合体40〜95質量%、ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体5〜55質量%、およびアクリルゴム0〜50質量%を含有する樹脂成分100質量部に対して、水酸化マグネシウム180〜260質量部、およびメラミンシアヌレート0〜70質量部を含有してなり、該エチレン系共重合体中に、エチレン成分に対する共重合成分の含有量が20〜95質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のいずれかを少なくとも含むことを特徴とする電線被覆用樹脂組成物、
(2)前記水酸化マグネシウムが、架橋性のシランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウムであることを特徴とする(1)項に記載の電線被覆用樹脂組成物、
(3)前記水酸化マグネシウムが、架橋性のシランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウムであって、前記樹脂成分100質量部当たり180〜260質量部を含むことを特徴とする(1)または(2)項に記載の電線被覆用樹脂組成物、
(4)さらに、多官能性化合物の架橋助剤または有機過酸化物の架橋剤を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物、
(5)前記樹脂成分が、前記エチレン系共重合体、前記アクリレートのブロック共重合体、前記アクリルゴムおよび不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂から選択された樹脂のみであることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物、
(6)前記アクリルゴムの前記樹脂成分における含有量が5〜50質量%であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物、
(7)前記樹脂成分に不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィンが2〜30質量%含まれていることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物、
(8)前記エチレン系共重合体がエチレン酢酸ビニルであることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物、
(9)前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の樹脂組成物を導体の周りに被覆したことを特徴とする絶縁電線、またはケーブル、
(10)前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の樹脂組成物を導体の周りに被覆した後に、絶縁体を架橋したことを特徴とする絶縁電線、
(11)前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の樹脂組成物を光ファイバの周りに被覆したことを特徴とする光コード、またはケーブル、
(12)エチレン系共重合体40〜95質量%、ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体5〜55質量%、およびアクリルゴム0〜50質量%を含有する樹脂成分100質量部に対して、水酸化マグネシウム180〜260質量部、およびメラミンシアヌレート0〜70質量部を含有してなり、該エチレン系共重合体中に、エチレン成分に対する共重合成分の含有量が20〜95質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のいずれかを少なくとも含む電線被覆用樹脂組成物を導体の周りに被覆して被覆層を形成した後、該被覆層を電子線照射または加熱処理により、架橋することを特徴とする絶縁電線の製造方法、および、
(13)前記電線被覆用樹脂組成物が、多官能性化合物の架橋助剤または有機過酸化物の架橋剤を含有することを特徴とする(12)項に記載の絶縁電線の製造方法、
を提供するものである。
本発明の樹脂組成物は、エチレン系共重合体、ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体を主成分とし、適宜アクリルゴムを含有する樹脂を主成分とする樹脂成分に対し、金属水和物及び適宜メラミンシアヌレートを配合してなる。
本発明において用いられる樹脂成分の各成分(a)〜(d)について説明する。
ここで言うエチレン系共重合体としては、好ましくは、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体ゴムが挙げられる。
本発明に用いることのできるエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−ブチルアクリレート共重合体(EBA)、エチレンーメタクリル酸メチル共重合体(EMMA)などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。難燃性および機械特性向上の点からは、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。また、難燃性を向上させるうえでエチレンに対し共重合させた共重合成分の含有量(例えばEVAでは酢酸ビニル(VA)含有量、EEAではエチルアクリレート(EA)含有量)が、20〜95質量%が好ましく、さらに好ましくは25〜90質量%、さらに好ましくは30〜85質量%である。このため、本発明においては、エチレン系共重合体として、少なくとも、エチレンに対する共重合成分の含有量が20〜95質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のいずれかを使用する。またMFR(メルトフローレイト)は、強度の面、樹脂組成物の混練り加工性の面から好ましくは0.1〜20、さらに好ましくは0.1〜10程度である。
本発明に用いることのできるエチレン・α−オレフィン共重合体は、例えばエチレンと炭素数4〜12のα−オレフィンとの共重合体であり、α−オレフィンの具体例としては、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどが挙げられる。
エチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、940Kg/m3以下が好ましく、さらに好ましくは930Kg/m3以下、特に好ましくは925Kg/m3以下である。この密度の下限には特に制限はないが、通常850Kg/m3程度を下限とする。
また、エチレン・α−オレフィン共重合体としては、メルトフローレート(以下、MFRと記す)(ASTM D−1238)が0.5〜50g/10分のものが好ましい。
本発明に用いることのできるエチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPM)は、エチレンとプロピレンのゴム状共重合体である。ここでエチレン・プロピレン共重合体ゴムとはエチレン成分含量が通常40〜75質量%程度のものをいう。エチレン、プロピレン以外の第三成分として不飽和基を有する繰返し単位を重合体にもたせたエチレン−プロピレンターポリマー(EPDM)もあるが本発明においては二重結合をもたないEPMを用いることが好ましい。EPDMを用いた場合は、本発明の目的である優れた柔軟性と伸びが損なわれることがある。EPMは単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
エチレン−プロピレン共重合体ゴムのムーニー粘度、ML1+4(100℃)は好ましくは10〜120、より好ましくは40〜100である。ムーニー粘度が10未満の場合は、得られるエラストマー組成物のゴム弾性が劣ることがある。また120を越えたものを用いると成形加工性が悪くなることがあり、特に成形品の外観が悪化する
その含有量は樹脂成分中、95〜40質量%であり、90〜55質量%であることが好ましい。この量が95質量%を超えると端末加工性が著しく低下し、また40質量%より少なくなると強度が著しく低下したり、外観や著しく低下したり、高温時の巻き付け特性が著しく低下する。
また特に(a−1)の樹脂を使用することが好ましく、樹脂成分100質量%中の酸及びエステル含有量は15質量%以上であることが好ましい。
ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体はハードセグメントをポリアルキルメタクリレート、ソフトセグメントをポリアルキルアクリレートするエラストマーである。ハードセグメントの量は通常5〜75質量%である。
このポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体の含有量は樹脂成分中、5〜55質量%であり、10〜45質量%がさらに好ましい。この量が5質量%より少ないと端末加工性が著しく低下し、又この量が60質量%を超えると強度が著しく低下したり、外観が著しく低下する。
このポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体を加えることにより、端末加工性を著しく向上させるのみならず、金属水和物とポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体の結合により難燃性を向上させる。さらに難燃性を有しつつ、高い柔軟性を確保することができる。
本発明においては、樹脂成分中、0〜50質量%の範囲内でアクリルゴムを使用することができる。
アクリルゴムは単量体成分としてはアクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルと各種官能基を有する単量体を少量共重合させて得られるゴム弾性体であり、共重合させる単量体としては、2−クロルエチルビニルエーテル、メチルビニルケトン、アクリル酸、アクリロニトリル、ブタジエン等を適宜使用することができる。具体的には、Nipol AR(商品名、日本ゼオン社製)、JSR AR(商品名、JSR社製)等を使用することができる。
本発明においてアクリルゴムは、樹脂成分中0〜50質量%の割合で使用することができ、好ましくは5〜50質量%の割合で使用することができる。アクリルゴムの量が50質量%を越えると電線の押し出し加工性が著しく低下するだけではなく、未架橋時の電線同士の粘着が著しく大きくなり生産性が大幅に低下するためである。
本発明では、樹脂成分として、不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィンを含むことができる。
不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂とは、例えばカルボン酸、アクリル酸、メタクリル酸で変性されたポリオレフィン樹脂である。ポリオレフィン樹脂としてはポリプロピレン樹脂、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン系共重合体などがある。
通常グラフト率は通常0.5〜15質量%である。
このような樹脂はポリボンド(製造者:クロンプトン)、アドテックス(製造者:日本ポリエチレン)、アドマー(製造者:三井化学)、クレイトン(製造者:JSRクレイトン)などが販売されている。
この不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂は樹脂成分中、好ましくは2〜30質量%、さらに好ましくは3〜20質量%含有させることができる。
金属水和物としては、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水和珪酸アルミニウム、水和珪酸マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの水酸基あるいは結晶水を有する化合物を単独もしくは2種以上組み合わせて使用することができる。
これらの金属水和物においては、水酸化マグネシウムが好ましく、本発明で使用する。
水酸化マグネシウムとしては、例えば通常市販されている水酸化マグネシウムを使用することが可能である。本発明において、水酸化マグネシウムは、無処理のままでも、表面処理を施されていてもよい。表面処理としてはたとえば、脂肪酸処理、リン酸処理、チタネート処理、シランカップリング剤による処理などが挙げられる。樹脂成分(A)との反応性の点から、本発明においては、無処理のものか、架橋性のシランカップリング剤を用いたものを使用するのが好ましい。
また、無処理の水酸化マグネシウムとしては、たとえばキスマ5(商品名、協和化学(株))、マグニフィンH5(商品名、アルベマール(株))などがあげられる。
本発明においては、水酸化マグネシウムをシランカップリング剤で処理をする場合には、いずれか1種のシランカップリング剤のみでも、2種以上を併用してもよい。
本発明において無処理又はシラン処理されている水酸化マグネシウムを金属水和物の一部に使用した方が良い。これを使用することにより難燃性のみならず高い強度を維持することが可能となる。
また、金属水和物として、架橋性のシランカップリング剤で表面処理された金属水和物を含む場合、架橋性のシランカップリング剤で表面処理された金属水和物の含有量は、金属水和物中の50%以上であることが好ましい。
本発明においては、難燃効果を高めるため必要に応じメラミンシアヌレートを添加することができる。本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物としては、例えばMCA−0、MCA−1、(商品名 三菱化学(株))、MC610、MC640、MC−6000(いずれも商品名、日産化学社製)などがある。
メラミンシアヌレートの配合量はベース樹脂成分(A)100質量部に対して70質量部以下に制限され、0〜60質量部であることが好ましい。この量が70質量部を越えると力学的強度が著しく低下するためである。
ホウ酸亜鉛としては、平均粒子径が5μm以下、特に好ましくは3μm程度のものが好ましい。ホウ酸亜鉛としては市販品を用いることができ、例えばアルカネックスFRC−500(2ZnO/3B2O3・3.5H2O)、FRC−600(商品名、販売元 水澤化学)などを挙げることができる。
またスズ酸亜鉛としては、スズ酸亜鉛(ZnSnO3)、水和物を有するヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH)6)が好ましく、商品名アルカネックスZS、アルカネックスZHS(販売元 水澤化学)などの市販品を用いることができる。ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ酸亜鉛は平均粒子径が5μm以下、特に好ましくは3μm程度が好ましい。
樹脂成分(A)、金属水和物(B)、さらに必要に応じて前記した添加剤や他の樹脂を加え、加熱混練する。混練温度は、好ましくは150〜220℃であり、混練温度や混練時間等の混練条件は、樹脂成分(a)〜(d)が溶融する温度で適宜設定できる。混練方法としては、ゴム、プラスチックなどで通常用いられる方法であれば満足に使用でき、装置としては例えば、一軸押出機、二軸押出機、ロール、バンバリーミキサーあるいは各種のニーダーなどが用いられる。この工程により、各成分が均一に分散された難燃性熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の絶縁電線は、前記本発明の樹脂組成物からなる被覆層を導体(例えば軟銅製などの単線または撚線導体)上に有してなり、好ましくはこの被覆層が樹脂組成物の架橋体で構成されたものである。
電子線架橋法の場合は、被覆線を構成する樹脂組成物を押出成形して被覆層とした後に電子線を照射することにより架橋をおこなう。
電子線の線量は1〜30Mradが適当であり、効率よく架橋をおこなうために、被覆層を構成する樹脂組成物に、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのメタクリレート系化合物、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として配合してもよい。
化学架橋法の場合は、被覆層を構成する樹脂組成物に、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物を架橋剤として配合し、押出成形して被覆層とした後に、常法により加熱処理により架橋をおこなう。
本発明のケーブルは、光ファイバ素線、光ファイバ心線または導体等の周りに熱可塑性樹脂を被覆した配線材を汎用の押出被覆装置を使用して、本発明の難燃性熱可塑性樹脂組成物を被覆層として、または抗張力繊維を縦添えもしくは撚り合わせ周囲に押出被覆することにより、製造される。このときの押出被覆装置の温度は、シリンダー部で180℃、クロスヘッド部で約200℃程度にすることが好ましい。
まず、表1〜2に示す各成分を室温にてドライブレンドし、バンバリーミキサーを用いて溶融混練して、各電線被覆用樹脂組成物を調製した。
次に、電線製造用の押出被覆装置を用いて、導体(導体径:0.95mmφ錫メッキ軟銅撚線 構成:21本/0.18mmφ)上に、予め溶融混練した樹脂組成物を押し出し法により被覆して、各実施例、比較例に対応する絶縁電線を製造した。外径は2.63mmとした。被覆後一部の電線については5Mradで電子線照射を行うことにより架橋を行った。
・引張特性(抗張力、破断時の伸び)
各絶縁電線の被覆層を管状片にし、その引張強度(抗張力)(MPa)と伸び(%)を、引張り試験機を用いて標線間25mm、引張速度500mm/min.の条件で測定した。引張強度および伸びの要求特性は、各々10MPa以上、100%以上である。
・難燃性
各絶縁電線について、UL1581に規定される水平燃焼試験および垂直燃焼試験(Vertical Flame Test)を各5サンプルについておこない、それぞれ全てに合格したものを「合格」と示した。
なお、実用上、水平燃焼試験は合格であることが必須であり、また垂直燃焼試験も合格であることがより好ましい。
・絶縁抵抗
各絶縁電線について、JIS C 3005に規定される絶縁抵抗を測定し、以下の式によって体積固有抵抗に換算した。
ρ=(L/3.665)・(1/(log10(D/d)))・106・G
ここで、ρ:体積固有抵抗(Ω・cm)、L:電線の長さ(mm)、D:絶縁体外径(mm)、d:導体外径(mm)、G:絶縁抵抗(MΩ)である。
平刃の加工機で絶縁電線の被覆部を皮むきし、皮むき部(端末部)のひげの有無を観測した。
○:ひげは無し。
△:ひげはあるが、非常に少ない。
×:カット不可又はひげが大。
(01)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
酢酸ビニル(VA)成分含有量 33質量%
EU180(商品名 三井デュポンケミカル製)
(02)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
酢酸ビニル(VA)成分含有量 80質量%
レバプレン800HV(商品名 ランクセス製)
(03)エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)
エチルアクリレート(EA)成分含有量 25質量%
A−714(商品名 三井デュポンケミカル製)
(04)メタロセンポリエチレン(ME−PE)
密度(d)=0.880、MFR=1
(05)ブロックポリプロピレン(B−PP)
MFR=0.8
PB−170A(商品名 サンアロマー製)
(06)ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体
LA4756(商品名 クラレ製)
(07)ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体
LA2250(商品名 クラレ製)
(08)ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体
LA2140(商品名 クラレ製)
(09)アクリルゴム
ベイマックGLS 三井デュポンポリケミカル製
(10)アクリルゴム
ベイマックDP 三井デュポンポリケミカル製
(11)マレイン酸変性ポリエチレン
アドマーXE070(商品名 三井化学製)
(12)無処理水酸化マグネシウム
キスマ5(商品名、協和化学社製)
(13)シランカップリング剤処理水酸化マグネシウム
キスマ5L(商品名、協和化学社製)
(14)メラミンシアヌレート
MC−6000(日産化学(株))
(15)ヒンダートフェノール系老化防止剤
イルガノックス1010(商品名、チバガイギ社製)
(16)多価アクリル化合物
NKエステル3G(新中村化学製)
(17)ステアリン酸マグネシウム
NS−M(鉛市化学製)
これに対し、実施例1〜7の難燃性樹脂組成物を用いた絶縁電線はいずれも、機械特性、耐候性、耐加熱老化性、難燃性、耐加熱変形性に優れたものであった。
Claims (13)
- エチレン系共重合体40〜95質量%、ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体5〜55質量%、およびアクリルゴム0〜50質量%を含有する樹脂成分100質量部に対して、水酸化マグネシウム180〜260質量部、およびメラミンシアヌレート0〜70質量部を含有してなり、該エチレン系共重合体中に、エチレン成分に対する共重合成分の含有量が20〜95質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のいずれかを少なくとも含むことを特徴とする電線被覆用樹脂組成物。
- 前記水酸化マグネシウムが、架橋性のシランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウムであることを特徴とする請求項1に記載の電線被覆用樹脂組成物。
- 前記水酸化マグネシウムが、架橋性のシランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウムであって、前記樹脂成分100質量部当たり180〜260質量部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電線被覆用樹脂組成物。
- さらに、多官能性化合物の架橋助剤または有機過酸化物の架橋剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物。
- 前記樹脂成分が、前記エチレン系共重合体、前記アクリレートのブロック共重合体、前記アクリルゴムおよび不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂から選択された樹脂のみであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物。
- 前記アクリルゴムの前記樹脂成分における含有量が5〜50質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物。
- 前記樹脂成分に不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィンが2〜30質量%含まれていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物。
- 前記エチレン系共重合体がエチレン酢酸ビニルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の電線被覆用樹脂組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物を導体の周りに被覆したことを特徴とする絶縁電線、またはケーブル。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物を導体の周りに被覆した後に、絶縁体を架橋したことを特徴とする絶縁電線。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物を光ファイバの周りに被覆したことを特徴とする光コード、またはケーブル。
- エチレン系共重合体40〜95質量%、ポリアルキルメタクリレートとポリアルキルアクリレートのブロック共重合体5〜55質量%、およびアクリルゴム0〜50質量%を含有する樹脂成分100質量部に対して、水酸化マグネシウム180〜260質量部、およびメラミンシアヌレート0〜70質量部を含有してなり、該エチレン系共重合体中に、エチレン成分に対する共重合成分の含有量が20〜95質量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体もしくはエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体のいずれかを少なくとも含む電線被覆用樹脂組成物を導体の周りに被覆して被覆層を形成した後、該被覆層を電子線照射または加熱処理により、架橋することを特徴とする絶縁電線の製造方法。
- 前記電線被覆用樹脂組成物が、多官能性化合物の架橋助剤または有機過酸化物の架橋剤を含有することを特徴とする請求項12に記載の絶縁電線の製造方法。
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