JP3977152B2 - 光ファイバ心線、光ファイバコード、および光ファイバケーブル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電気・電子機器、伝送装置の内部および外部配線に使用される絶縁電線、コード、キャブタイヤケーブルや光ファイバ心線、光ファイバコード、光ファイバケーブル等を被覆するための樹脂組成物、並びにその樹脂組成物で被覆した絶縁電線や光ファイバ心線等に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気・電子機器、伝送装置の内部および外部配線に使用される絶縁電線、ケーブル、キャブタイヤケーブルや光ファイバコード、光ファイバケーブル、難燃光ファイバ心線の被覆材料には、ポリ塩化ビニル(PVC)コンパウンドや分子中に臭素原子や塩素原子を含有するハロゲン系難燃剤を配合したエチレン系共重合体を主成分とする樹脂組成物を使用することがよく知られている。
しかし、これらを適切な処理をせずに廃棄した場合、被覆材料に配合されている可塑剤や重金属安定剤が溶出したり、またこれらを燃焼させると被覆材料に含まれるハロゲン化合物から腐食性ガスやダイオキシン類が発生することがあり、近年、この問題が議論されている。
このため、有害な重金属の溶出やハロゲン系ガスなどの発生の恐れがないノンハロゲン難燃材料で電線を被覆する技術が検討されはじめている。
ノンハロゲン難燃材料は、ハロゲンを含有しない難燃剤を樹脂に配合することで難燃性を発現させており、この難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水和物が、また、前記樹脂としては、ポリエチレン、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体などが用いられている。
【0003】
一方、電子機器内に使用される電子ワイヤハーネスやその他の電気・電子機器用絶縁電線には、安全性の面から非常に厳しい難燃性規格、例えばUL1581(電線、ケーブルおよびフレキシブルコードのための関連規格(Reference Standard for Electrical Wires、Cables, and Flexible Cords))などに規定されている垂直燃焼試験(Vertical Flame Test)、VW−1規格や水平難燃規格、JIS C3005に規定される60度傾斜難燃特性等が求められている。
【0004】
ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂をベース樹脂とし、これにノンハロゲン系の難燃剤である金属水和物を多量に配合して難燃化した樹脂組成物は、良好な難燃性を付与できるものの、機械特性が著しく低下するという問題があった。
この問題を解決するために、配合する水酸化マグネシウムの表面に種々の表面処理を施すことにより、電線被覆用樹脂組成物の破断伸び及び破断抗張力を改善することが行われている。
例えば、表面処理材料としてステアリン酸で処理した水酸化マグネシウムを使用することにより、電線被覆用樹脂組成物の破断伸びを向上することが知られている。またシランカップリング剤を無処理の水酸化マグネシウムに混練時に加えることにより、表面処理を行い破断抗張力を保持する提案もなされている(特許第2525982号)。
一方このような難燃処理に使用されるベース材料としては、比較的高難燃化が可能であるエチレン系共重合体が広く使用され、高難燃化を付与するためには、高い酸含有量を有するエチレン系共重合体が用いられている。しかしながら、エチレン系共重合体をベース材料として使用した場合、耐油特性が著しく悪くなり、機械油等が付着する部分でのケーブル絶縁材料、シース材料として使用することは出来ない欠点がある。
さらに、光ファイバコード、光ファイバ心線被覆材料として使用する場合、エチレン系共重合体をベース材料として使用すると耐熱性に乏しく、ヒートサイクルで被覆材が溶融したり、縮んだり、ファイバに伝送損失増が生じたりする問題がある。
メタルケーブル、ワイヤーにおいてもエチレン系共重合体をベース材料として使用した場合、耐熱性に乏しく、パーオキサイドや電子線等を用いた架橋処理を行わなければならず、さらにその場合マテリアルリサイクル上の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題点に鑑み、高い難燃性と優れた耐熱性を有し、かつ埋立、燃焼などの廃棄時においては、重金属化合物やリン化合物の溶出や、多量の腐食性ガスの発生がなく、耐油性や高温下における収縮特性に優れたノンハロゲン材料からなる被覆用樹脂組成物を被覆した光ファイバ心線、光ファイバコード、光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、ベース樹脂にポリエステルエラストマーとエチレン系共重合体を用い、場合によってはアクリルゴムを導入し、さらに金属水和物を併用することにより、難燃性に優れ、耐熱性にも優れ、さらに耐油性と高温度下における収縮特性に優れたノンハロゲンの光ファイバ心線、光ファイバコード、光ファイバケーブルが得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1)エチレン系共重合体15〜85質量%、ポリエステルエラストマー15〜85質量%含む樹脂成分100質量部に対して、金属水和物70〜280質量部を配合してなる伝送線被覆用樹脂組成物が光ファイバの外側に直接被覆されていることを特徴とする光ファイバ心線、
(2)前記樹脂成分が、アクリルゴムを60質量%以下含むことを特徴とする(1)項に記載の光ファイバ心線、
(3)前記エチレン系共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体又は構造中にエチレン−アクリル酸エステル共重合体を有するアクリルゴムから選ばれる一種又は二種以上の混合物であることを特徴とする(1)又は(2)項に記載の光ファイバ心線、
(4)前記エチレン系共重合体が酢酸ビニル含有量25〜85質量%であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の光ファイバ心線、
(5)前記金属水和物がシラン化合物又はリン酸エステル系化合物又は脂肪酸により表面処理されていることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の光ファイバ心線、
(6)リン酸エステル系化合物により表面処理されている金属水和物を前記金属水和物の一部又は全部に使用することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の光ファイバ心線、
(7)脂肪酸により表面処理されている金属水和物を前記金属水和物の一部又は全部に使用することを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の光ファイバ心線、
(8)エチレン系共重合体15〜85質量%、ポリエステルエラストマー15〜85質量%含む樹脂成分100質量部に対して、金属水和物70〜280質量部を配合してなる記載の伝送線被覆用樹脂組成物が光ファイバの外側に被覆されていることを特徴とする光ファイバコード又は光ファイバケーブル、
(9)前記樹脂成分が、アクリルゴムを60質量%以下含むことを特徴とする(8)に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル、
(10)前記エチレン系共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体又は構造中にエチレン−アクリル酸エステル共重合体を有するアクリルゴムから選ばれる一種又は二種以上の混合物であることを特徴とする(8)又は(9)項に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル、
(11)前記エチレン系共重合体が酢酸ビニル含有量25〜85質量%であることを特徴とする(8)〜(10)のいずれか1項に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル、
(12)前記金属水和物がシラン化合物又はリン酸エステル系化合物又は脂肪酸により表面処理されていることを特徴とする(8)〜(11)のいずれか1項に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル、
(13)リン酸エステル系化合物により表面処理されている金属水和物を前記金属水和物の一部又は全部に使用することを特徴とする(8)〜(12)のいずれか1項に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル、および
(14)脂肪酸により表面処理されている金属水和物を前記金属水和物の一部又は全部に使用することを特徴とする(8)〜(12)のいずれか1項に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル
を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に用いられる伝送線被覆用樹脂組成物について説明する。
なお、本発明で言う伝送線被覆用とはメタル電線用のみならず光ファイバを被覆するものも包含する。
本発明に用いられる伝送線被覆用樹脂組成物は、ポリエステルエラストマーとエチレン系共重合体に金属水和物を配合してなるもので、場合によってはさらにアクリルゴムを含むものである。
これらの配合物を使用することにより、高い耐熱性、耐油性、力学的強度、高温下における優れた熱収縮特性を得ることが出来る。特に光ファイバ心線の場合、非常に過酷なヒートショックを加えても光ファイバが突き出さない特性(突き出し特性)を有することが可能となる。
さらに、難燃性を有するポリエステルエラストマーコンパウンドで問題となる耐湿熱性も、非常に良好となる。
【0009】
1)エチレン系共重合体について
本発明の樹脂組成物におけるエチレン系共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレン系共重合体を挙げることができる。エチレン系共重合体の中でも分散性やポリエステルエラストマーと混合することによりもっとも耐油性の向上が得られるエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。またエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は25〜85質量%が好ましく、さらに好ましくは30〜85質量%、さらに好ましくは40〜85質量%程度である。
酢酸ビニル含有量を25質量%より高くすることにより、力学的強度を保つことが出来、難燃特性も維持することが可能となる。さらに難燃性光ファイバ心線においては酢酸ビニル含有量を25質量%より高くすることにより、突き出し特性が非常に良好になる。
これらのエチレン系共重合体は1種類でも良いし、2種類以上混合しても良く、樹脂成分中へ15〜85質量%配合するのが好ましい。
【0010】
2)ポリエステルエラストマーについて
ポリエステルエラストマーとしてはハードセグメントが結晶性ポリエステル、ソフトセグメントが非晶性ポリエーテルやポリエステルからなるポリマーである。
ハードセグメント部位としては一般にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ソフトセグメントとしてはポリアルキルエーテル、ポリアルキルエステルが使用される。このようなポリエステルエラストマーは、ハイトレル[商品名、東レ・デュポン(株)]、ペルプレン[商品名、東洋紡(株)]、ヌーベラン[商品名、帝人(株)]などが上市されている。
ポリエステルエラストマーはハードセグメントの量や種類により硬度、融点が設定される。ここで使用されるポリエステルエラストマーは硬度30D〜65Dのものが好ましく、さらに好ましくは35D〜62D程度が好ましい。融点は185℃以下のものが好ましい。このポリエステルエラストマーの硬度が高すぎると、伸びや耐湿熱特性が低下するし、また、融点が高すぎるとコンパウンドの混練りが著しく低下する。
このポリエステルエラストマーの導入により、耐油性の保持、加熱変形特性が維持でき、熱収縮特性も大幅に向上させることができる。また光ファイバに直接被覆なされる場合においては、突き出し特性を大幅に向上させるすなわちヒートサイクル後のファイバーの突き出しを大幅に低減できることが可能となる。
このポリエステルエラストマーの樹脂成分中への配合量は、15〜85質量%が好ましい。これが15質量%より低いと耐油性、力学的強度が著しく低下し、さらに高温度下における熱収縮特性も著しく低下する。また光ファイバ心線被覆材料として使用される場合、この配合量が15質量%以下になると突き出し特性が著しく低下するので、光ファイバ心線として使用される場合は、この配合量を好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上とした方がよい。
【0011】
3)アクリルゴムについて
本発明においては、樹脂成分として、成分100質量%中60質量%以下の範囲内でアクリルゴムを使用することができる。
アクリルゴムはアクリル酸アルキルエステルを主成分とするゴム弾性体であり、特に限定しないが主としてアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸エチルを主成分とし、その他アクリル酸アルキルやその他のモノマー例えばアクリルニトリル等を共重合させたものである。
アクリルゴムとしてはエチレンとアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルとの2元系共重合体ゴムやこれらのエチレンとアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルとの2元系共重合体ゴムとたとえばアクリル酸のような側鎖にカルボキシル基を有する架橋サイトモノマーを共重合させた3元共重合体ゴムの使用が好ましい。これらのアクリルゴムは2種類以上組み合わせて使用することも出来る。
【0012】
特に耐油性を向上させるためには上述の3元系アクリルゴムをアクリルゴム中の主成分として使用することが好ましく、また光ファイバの外側に被覆する際においては2成分系をアクリルゴム中の主成分として使用する方が好ましい。
アクリルゴムとして側鎖にカルボキシル基を有する架橋サイトモノマーを共重合させた3元共重合体ゴムを使用したり、エチレンとアクリル酸アルキルとの2元系共重合体ゴムと側鎖にカルボキシル基を有する架橋サイトモノマーを共重合させた3元共重合体ゴムを併用することにより、金属水和物を大量に加えても強度を保持しつつ、さらに優れた耐油性を保持し、さらに高温多湿下に放置しても力学的強度の低下の少ない絶縁性の被覆組成物が得られる。
このように、アクリルゴムを配合することにより、優れた機械特性、耐油性、耐加水分解性、難燃性を得ることが出来、特に機械特性や耐油性が必要な場合には、アクリルゴムの配合が必要となる。
エチレン−アクリル酸アルキル2元系共重合体アクリルゴムとしては市販のベイマックD、ベイマックDLS[商品名、三井・デュポンポリケミカル(株)]等が、エチレン−アクリル酸アルキルとカルボキシル基を側鎖に有する3元系共重合体アクリルゴムとしては、ベイマックG、ベイマックGLS、ベイマックHG(商品名、三井・デュポンポリケミカル(株))等が挙げられる。
【0013】
このアクリルゴムの配合量は樹脂成分100質量%中、60質量%以下の範囲で使用できる。この量が60質量%以上になると押し出し負荷が非常に大きくなったり、押し出し時の加工性が著しく低下する。また光ファイバ心線に被覆される場合、脈動が非常に大きくなり、均一に被覆することが困難になったり、突き出し特性が著しく低下したりする問題がある。
その他第3成分として、ポリプロピレン、ポリエチレン、不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン、スチレン系エラストマー、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−ブテンゴム、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム等を物性に影響を及ぼさない範囲内で配合してもよい。
【0014】
4)金属水和物について
本発明の樹脂組成物に配合する金属水和物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等が挙げられ、難燃性の面から水酸化マグネシウムの方が良い。金属水和物は、表面処理を施して配合するのが好ましいが、その表面処理剤としてはシラン化合物(シランカップリング剤)、脂肪酸、リン酸エステル、チタネート系カップリング剤、等を用いることが出来る。
中でも表面処理剤としてはリン酸エステル、シランカップリング剤、脂肪酸がが好ましい。特に耐湿熱特性の必要な部分に関しては、リン酸エステル系処理剤で表面処理をなされている水酸化マグネシウムを一部又は全部に使用することが好ましい。このリン酸エステル系処理剤で表面処理なされた金属水和物を使用することにより、大幅に湿熱試験後の力学的特性を改善することができる。光ファイバ心線に被覆する場合においては脂肪酸で処理なされた金属水和物を一部又は全部に使用することにより、表面外観や加工性を大幅に改善することができる。
本発明におけるシランカップリング剤は末端にビニル基、グリシジル基、アミノ基を有するものが好ましい。架橋性のシランカップリング剤としてはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ―アミノプロピルトリプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ―アミノプロピルトリプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
また、表面処理剤として使用される脂肪酸は、ステアリン酸、オレイン酸等が挙げられる。
【0015】
本発明の金属水和物は、2種以上の表面処理剤、例えばシランカップリング剤と脂肪酸の両方で処理しても良いし、一部無処理や脂肪酸、その他の表面処理を施された金属水和物を併用しても良い。勿論、未処理の金属水和物を使用することも出来る。
シランカップリング剤で表面処理された水酸化マグネシウムは、キスマ5L、キスマ5N、キスマ5P[商品名、協和化学(株)]として上市されている。また架橋性のシランカップリング剤で表面処理された金属水和物は無処理の金属水和物を混練り前に予めドライブレンドしたり、湿式処理を行ったり、また混練り時に架橋性のシランカップリング剤をブレンドすることにより得られる。リン酸エステル系化合物で表面処理された水酸化マグネシウムはキスマ5J[商品名、協和化学(株)]として上市されている。脂肪酸で表面処理した水酸化マグネシウムとしてはキスマ5A、キスマ5B[商品名、協和化学(株)]、ファインマグHO−L、ファインマグHO−T[商品名、TMG]、マグシーズN−3、マグシーズN−4[商品名、神島化学(株)]が挙げられる。無処理の水酸化マグネシウムはキスマ5[商品名、協和化学(株)]、マグシーズN−3無処理品[商品名、神島化学(株)]が提供されている。また、無処理水酸化マグネシウムに対してリン酸エステル処理を行っても良い。このような市販の金属水和物を利用することができる。
この金属水和物の配合量は、樹脂成分100質量部に対し70〜280質量部が好ましい。この配合量が70質量部以下であると難燃性に問題が生じ、この量が280質量部を越えると力学的強度が著しく低下し、耐湿熱性も著しく低下する。さらに垂直難燃性を確保するためにはこの量を150質量部以上に設定するのが好ましい。
【0016】
また、難燃効果を高める方法としてメラミンシアヌレートを添加してもよい。本発明で用いることのできるメラミンシアヌレート化合物としては、例えばMCA−0、MCA−1[商品名、三菱化学(株)]として上市されているものがある。また脂肪酸で表面処理したメラミンシアヌレート化合物、シラン表面処理したメラミンシアヌレート化合物としては、MC610、MC640[商品名、日産化学(株)]などがある。
メラミンシアヌレートの配合量は樹脂成分100質量部に対して60質量部以下に制限される。この量が60質量部を越えると力学的強度が著しく低下するためである。
【0017】
本発明の樹脂組成物には難燃効果を高めるためにさらにスズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛やホウ酸亜鉛を配合するのが好ましい。
ホウ酸亜鉛としては、平均粒子径が5μm以下、特に好ましくは3μm程度のものが好ましい。ホウ酸亜鉛としては市販品を用いることができ、例えばアルカネックスFRC−500(2ZnO/3B2O3・3.5H2O)、FRC−600[商品名、水澤化学(株)]などを挙げることができる。
またスズ酸亜鉛としては、スズ酸亜鉛(ZnSnO3)、水和物を有するヒドロキシスズ酸亜鉛(ZnSn(OH)6)が好ましく、アルカネックスZS、アルカネックスZHS[商品名、水澤化学(株)]などの市販品を用いることができる。ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ酸亜鉛は平均粒子径が5μm以下、特に好ましくは3μm程度が好ましい。
【0018】
本発明における伝送線被覆用樹脂組成物には、電線・ケ−ブルの被覆材に一般的に使用されている各種の添加剤、例えば、酸化防止剤、金属不活性剤、難燃(助)剤、充填剤、滑剤などを本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合することができる。
酸化防止剤としては、4,4’−ジオクチル・ジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物などのアミン系酸化防止剤、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤、ビス(2−メチル−4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル)スルフィド、2−メルカプトベンヅイミダゾールおよびその亜鉛塩、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリル−チオプロピオネート)などのイオウ系酸化防止剤などがあげられる。
【0019】
金属不活性剤としては、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル)ヒドラジン、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、2,2’−オキサミドビス−(エチル3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)などがあげられる。
さらに難燃(助)剤、充填剤としては、カーボン、クレー、酸化亜鉛、酸化錫、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、三酸化アンチモン、シリコーン化合物、石英、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ほう酸亜鉛、ホワイトカーボンなどがあげられる。
滑剤としては、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪酸アミド系、エステル系、アルコール系、金属石けん系などがあげられ、なかでも、ワックスE、ワックスOP[商品名、ヘキスト社]などの内部滑性と外部滑性を同時に示すエステル系滑剤が好ましい。
【0020】
次に、本発明に用いられる樹脂組成物が被覆された絶縁電線、光ファイバ心線等について説明する。
上記樹脂組成物で構成された被覆層を導体(例えば軟銅製などの単線または撚線導体)上に有してなる絶縁電線は、導体の周りに形成される絶縁被覆層の肉厚は特には限定しないが通常0.15mm〜3mmである。
また、本発明の光ファイバ心線とは、樹脂組成物からなる被覆層を光ファイバ素線の単心または複数心の上に有してなり、この被覆層が上記樹脂組成物で構成されたものである。光ファイバとしては、石英系の光ファイバ、多成分系の光ファイバのみならず、プラスチック系の光ファイバでもよい。
また、本発明の光ファイバコードとは、樹脂組成物からなる被覆層を光ファイバ心線とさらには硬線やテンションメンバーと共に上に有してなり、この被覆層が上記樹脂組成物で構成されたものである。
また、本発明のケーブルとは、樹脂組成物からなる被覆層を絶縁電線、光ファイバ心線、コード等を1本又は複数本束ねた上に有してなり被覆され、この被覆層が上記樹脂組成物で構成されたものである。
【0021】
以上の場合、各々の特性を害さない範囲でその被覆層を電子線、パーオキサイド、シラン架橋法により架橋させても良い。被覆層を架橋させることにより、耐熱性が向上するのみならず、難燃性をも向上させることができる。
電子線架橋法の場合は、被覆線を構成する樹脂組成物を押出成形して被覆層とした後に電子線を照射することにより架橋を行う。電子線の線量は1〜30Mradが適当であり、効率よく架橋をおこなうために、被覆層を構成する樹脂組成物に、トリメチロールプロパントリアクリレートなどのメタクリレート系化合物、トリアリルシアヌレートなどのアリル系化合物、マレイミド系化合物、ジビニル系化合物などの多官能性化合物を架橋助剤として配合してもよい。
化学架橋法の場合は、被覆層を構成する樹脂組成物に、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイドなどの有機過酸化物を架橋剤として配合し、押出成形して被覆層とした後に、常法により加熱処理により架橋を行う。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例、比較例)
まず、表1、2に示す各成分を表示する割合質量部で室温にてドライブレンドし、バンバリーミキサーを用いて溶融混練して、各被覆用樹脂組成物を用意した。
なお、表1、2に示す各成分は下記のものを使用した。
(1a)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
酢酸ビニル(VA)成分含有量 33質量%
(1b)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
酢酸ビニル(VA)成分含有量 41質量%
(1c)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
酢酸ビニル(VA)成分含有量 60質量%
(1d)エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)
酢酸ビニル(VA)成分含有量 80質量%
(2a)ポリエステルエラストマー
ハイトレル4057 [商品名、東レデュポン(株)製]
融点163℃ 硬度40D
(2b)ポリエステルエラストマー
ハイトレル2551 [商品名、東レデュポン(株)製]
融点161℃ 硬度60D
(3a)2元アクリルゴム
ベイマックDLS [商品名、三井・デュポンポリケミカル(株)製]
(3b)3元アクリルゴム
ベイマックGLS [商品名、三井・デュポンポリケミカル(株)製]
(4a)金属水和物: リン酸エステル処理水酸化マグネシウム
キスマ5J[商品名、協和化学(株)製]
(4b)金属水和物: シランカップリング剤処理水酸化マグネシウム
キスマ5L[商品名、協和化学(株)製]
(4c)金属水和物: ステアリン酸処理水酸化マグネシウム
キスマ5A[商品名、協和化学(株)製]
(5)ヒンダートフェノール系老化防止剤:
イルガノックス1010[商品名、チバガイギ製]
(6)架橋剤: トリメチロールプロパントリメタクリレート(PMPTM)
オグモントT−200[商品名、新中村化学製]
(7)ステアリン酸: 粉末ステアリン酸(日本油脂製)
【0023】
光ファイバ心線用材料については、電線製造用の押出被覆装置を用いて、石英ガラス光ファイバ0.4mmUV素線上に、予め溶融混練した被覆用樹脂組成物を押し出し法により外径0.9mmで被覆して、各実施例、比較例に対応する光ファイバ心線を製造した。
また、参考として、被覆用樹脂組成物の特性を試験するために、予め溶融混練した被覆用樹脂組成物をプレス成形により厚さ1.0mm、1.6mmのシート状に成形した。
また、参考として、電線製造用の押出被覆装置を用いて、導体(導体径:0.95mmφ錫メッキ軟銅撚線 構成:21本/0 . 18mmφ)上に、予め溶融混練した被覆用樹脂組成物を押し出し法により被覆して、絶縁電線を製造した。
得られた各サンプルを、シートについては引張特性、難燃性、耐湿熱性、耐油性を、絶縁電線については引張特性、難燃性を、光ファイバ心線については難燃性及び湿熱試験、ヒートショック試験後のサンプルの観察を行った。
【0024】
その試験方法と評価について述べる。
▲1▼シート
・引張特性
JIS K 6723に基づき、シート厚1.0mmのシートをダンベル片に打ち抜き、標線間20.0mm、引張速度200mm/分の条件で測定した。強度8MPa以上、伸び100%以上が合格である。
・耐湿熱性
シート厚1.0mmのシートをダンベル片に打ち抜き、80℃湿度95%の雰囲気で500時間放置し、放置後標線間20.0mm、引張速度200mm/分の条件で引っ張り測定を行った。伸びが50%以上で合格である。
・耐油性
シート厚1.0mmのシートをダンベル片に打ち抜き、JIS2号油に85℃4時間放置し、放置後標線間20.0mm、引張速度200mm/分の条件で引っ張り測定を行った。データの記載は初期値からの伸び残率、抗張力残率で記載した。伸び残率及び抗張力残率が50%以上で合格である。
・難燃性
シート厚1.6mmでUL−94燃焼試験を行い、V−0適合の判断を行い、適合するものは〇、適合しないものは×とした。垂直難燃性が要求されない場合は、特にV−0適合の必要はない。
▲2▼絶縁電線
・引張特性(抗張力、破断時の伸び)
各絶縁電線の被覆層を管状片にし、その引張強度(抗張力)(MPa)と伸び(%)を、引張り試験機を用いて標線間25mm、引張速度500mm/分の条件で測定した。引張強度および伸びの要求特性は、各々8.5MPa以上、100%以上である。
・難燃性
各絶縁電線について、UL1581に規定される水平燃焼試験及び垂直難燃試験を各5サンプルについて行い、合格したものの比率で示した。水平難燃試験には適合しなければならない。
▲3▼光ファイバ心線
・難燃性
各光ファイバ心線について、UL1581に規定される水平燃焼試験及び垂直難燃試験を各5サンプルで行い、合格したものの比率で示した。水平難燃試験には適合しなければならない。
・耐湿熱試験
各サンプルを80℃湿度95%の雰囲気に1000時間放置し、外観を確認しクラックの有無を調べた。クラックが無い場合○、ある場合を×と表示した。
・突き出し特性
光ファイバ心線を1.00mに切断し、−30/+80℃のヒートショック試験を行った。サイクル数は100サイクル、各保持時間は2時間で行った。
突き出し量が0.2mm未満のものは〇、0.2mm以上は不良とし×で表示した。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に用いられる伝送線被覆用樹脂組成物は、重金属化合物やリン化合物、ハロゲン化合物を含まないので、埋立、燃焼などの廃棄時において、これら重金属等の溶出がなく、多量の煙、腐食性ガスの発生もみられない。そして、この樹脂組成物は、力学的強度に優れ、難燃性、耐熱性、耐油性収縮も良好である。また、この樹脂組成物を被覆した光ファイバ心線等は、力学的強度も十分満足できるものであり、難燃性についても優れたものである。特に、光ファイバ心線の場合、過酷なヒートショックを加えてもファイバが突き出さないという優れた効果を奏する。
Claims (14)
- エチレン系共重合体15〜85質量%、ポリエステルエラストマー15〜85質量%含む樹脂成分100質量部に対して、金属水和物70〜280質量部を配合してなる伝送線被覆用樹脂組成物が光ファイバの外側に直接被覆されていることを特徴とする光ファイバ心線。
- 前記樹脂成分が、アクリルゴムを60質量%以下含むことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ心線。
- 前記エチレン系共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体又は構造中にエチレン−アクリル酸エステル共重合体を有するアクリルゴムから選ばれる一種又は二種以上の混合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ心線。
- 前記エチレン系共重合体が酢酸ビニル含有量25〜85質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ心線。
- 前記金属水和物がシラン化合物又はリン酸エステル系化合物又は脂肪酸により表面処理されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ心線。
- リン酸エステル系化合物により表面処理されている金属水和物を前記金属水和物の一部又は全部に使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバ心線。
- 脂肪酸により表面処理されている金属水和物を前記金属水和物の一部又は全部に使用することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバ心線。
- エチレン系共重合体15〜85質量%、ポリエステルエラストマー15〜85質量%含む樹脂成分100質量部に対して、金属水和物70〜280質量部を配合してなる記載の伝送線被覆用樹脂組成物が光ファイバの外側に被覆されていることを特徴とする光ファイバコード又は光ファイバケーブル。
- 前記樹脂成分が、アクリルゴムを60質量%以下含むことを特徴とする請求項8に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル。
- 前記エチレン系共重合体が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体又は構造中にエチレン−アクリル酸エステル共重合体を有するアクリルゴムから選ばれる一種又は二種以上の混合物であることを特徴とする請求項8又は9に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル。
- 前記エチレン系共重合体が酢酸ビニル含有量25〜85質量%であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル。
- 前記金属水和物がシラン化合物又はリン酸エステル系化合物又は脂肪酸により表面処理されていることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル。
- リン酸エステル系化合物により表面処理されている金属水和物を前記金属水和物の一部又は全部に使用することを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の光ファイバ コード又は光ファイバケーブル。
- 脂肪酸により表面処理されている金属水和物を前記金属水和物の一部又は全部に使用することを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載の光ファイバコード又は光ファイバケーブル。
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