JP2004045660A - マイクロカプセルトナー、及び該トナーを使用するカラー画像形成装置とカラー画像形成方法 - Google Patents

マイクロカプセルトナー、及び該トナーを使用するカラー画像形成装置とカラー画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は外部刺激により破壊可能なマイクロカプセルを用いた、新規なカラー画像形成装置、及びカラー画像形成方法を提供するものである。
【解決手段】本発明はマイクロカプセルの内外に互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質を分散させ、色成分情報に対応した所定の超音波刺激を付与することでマイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁を破壊し、所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を起こし、印刷処理を行うカラー画像形成装置及びカラー画像形成方法を提供するものであり、上記カプセル壁の破壊は、発色する色成分を内包する小径マイクロカプセル毎に異なり、カプセル壁の外形、材質、厚さ等を適切に設定することによって決定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部刺激により破壊可能なマイクロカプセルを用いた、新規なカラー画像形成装置、及びカラー画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラープリントと言えば銀塩写真が挙げられるほど、その技術は長い間主流であった。しかし、今日パーソナルコンピュータを中心としたコンピュータの普及に伴って、周辺機器としてのプリンタ装置も普及し、各種方式のカラープリンタが提案されている。特に、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式の各方式のプリンタ装置は、著しい進歩を遂げ、解像度の点でも銀塩写真に匹敵し、これにとって代わる勢いである。
【0003】
例えば、図90は電子写真方式の例であり、所謂タンデム方式のカラー画像形成装置の例である。この方式は、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4つの画像形成部1M、1C、1Y、1Kを有し、各画像形成部1M、1C、1Y、1Kには、それぞれ対応する現像器2M、2C、2Y、2Kが配設されている。
【0004】
記録紙Pは点線に沿って矢印方向に搬送され、この間各画像形成部1M、1C、1Y、1Kの光書込ヘッド3M、3C、3Y、3Kから対応する感光体ドラム4M、4C、4Y、4Kに光書込みが行われる。記録紙Pの移動は、搬送ベルト5の矢印方向への回転に伴って行われ、上記光書込みが行われた感光体ドラム4Mから記録紙Pに対してマゼンダ(M)の転写が行われ、以後シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の順に記録紙Pへの転写が行われる。その後、熱定着器6によって定着処理が行われ、上記トナー像は記録紙Pに熱定着され、機外に排出される。
【0005】
また、図91は他の画像形成装置の例であり、4回転1パス方式のカラー画像形成装置である。この装置もマゼンダ(M)用現像器7M、シアン(C)用現像器7C、イエロー(Y)用現像器7Y、ブラック(K)用現像器7Kの各現像器を有し、各現像器には対応する色のトナーが収納されている。
【0006】
感光体ベルト8には光書込みヘッド9によって1色毎に光書込みが行われ、感光体ベルト8上に画像データに基づく静電潜像が形成され、対応する色の現像器によって上記静電潜像が現像される。そして、感光体ベルト8上に形成されたトナー像は、転写ドラム10aに転写され、この転写工程を各色毎に順次繰り返すことによって、4色のトナー画像が転写ドラム10aに転写され、転写ドラム10aに転写されたトナー像は、更に記録紙Pに転写され、定着ローラ10bによって記録紙Pに熱定着される。
【0007】
一方、上記従来の方式に対し、新規な方式として、光や熱等の外部刺激に応答するマイクロカプセルを含有するインク層を予めコーティングした専用の記録紙を用い、これに画像情報に対応した光や熱を付与して画像形成を行う装置も提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の方式では以下の問題が発生する。
先ず、電子写真方式を用いた装置では、記録紙Pとして普通紙を使用できる点で優れている。しかし、色別に複数のインクやトナーが必要となり、消耗品の管理が煩雑となる。また、各色の位置合わせに精度が要求される。
【0009】
また、例えば現像器や画像形成部を複数(例えば、4個)内蔵する必要があり、部品点数が増し、装置も大型化する。さらに、構造も複雑化し、装置の軽量化の面からも不利である。
一方、マイクロカプセルを含有するインク層を予めコーティングした専用の記録紙を用いる方式の場合、基本的に記録紙全面にインクを塗布することから、コストアップの原因になり、また普通紙が使用できない問題もある。
【0010】
さらに、複数色の印字工程を繰り返すことから、色ずれ管理が難しく、装置の複雑化も避けられない。
そこで、本発明は超音波振動等の刺激により破壊可能なカプセル壁で囲繞されたマイクロカプセルを用い、このマイクロカプセルの内外に互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質を分散させ、色成分情報に対応した所定の超音波刺激を付与することでマイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁を破壊し、所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を起こし、印刷処理を行うカラー画像形成装置及びカラー画像形成方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、請求項1に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成るトナーであって、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散し、前記所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定の小径マイクロカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応が生じるべく構成されたマイクロカプセルトナーを提供することによって達成できる。
【0012】
ここで、上記大径マイクロカプセルに内包される小径マイクロカプセルは樹脂等の支持材に支持され、大径マイクロカプセル内に分散する。
また、上記所定の刺激は、例えば共振周波数を含む超音波の照射により生じる共振振動等であり、この刺激によって小径マイクロカプセルは選択的に亀裂を起こし、破壊する。
【0013】
したがって、小径マイクロカプセルに内包される発色剤は、上記顕色剤と混合し、互いに反応して発色し、カラー画像の形成に寄与する。
請求項2の記載は、前記請求項1記載の発明において、前記反応性物質の一方が発色剤であり、他方が顕色剤である。
【0014】
このように構成することにより、発色剤と顕色剤を混合し、反応させて選択的な発色を行う構成であり、発色を生じる材料であれば発色剤と顕色剤に限る構成ではない。
請求項3の記載は、前記請求項1、又は2の記載において、前記他方の反応性物質は、例えば前記大径カプセル内の保持層に分散している構成である。
【0015】
ここで、保持層は前述の樹脂等で構成され、小径マイクロカプセルは保持層内に分散して配設されている。
このように構成することにより、カプセルトナーの構成を簡単にし、カプセルトナーの量産を容易にする。
【0016】
請求項4の記載は、前記請求項2の記載において、前記発色剤が、マゼンダ色、シアン色、イエロー色、ブラック色にそれぞれ発色する発色剤の中から2種類以上選択されて、前記複数種の小径マイクロカプセルを構成する。
ここで、上記発色剤の中から2種類以上選択されてとは、例えばマゼンダ色、シアン色、イエロー色、ブラック色の中の2種、例えばマゼンダ(M)とシアン(C)、イエロー(Y)とブラック(K)の組み合わせ、又はマゼンダ(M)とイエロー(Y)、シアン(C)とブラック(K)の組み合わせ等であり、これらの組み合わせに従って大径マイクロカプセルに対応する発色剤を内包した小径マイクロカプセルを内包する。
【0017】
このように構成することにより、2種類の大径マイクロカプセルを生成し、例えば2つの画像形成装置を使用してカラー印刷を行うことができる。
請求項5の記載は、前記請求項2、又は4の記載において、前記発色剤は、マゼンダ色、シアン色、イエロー色の発色剤である。
【0018】
この場合、小径マイクロカプセルには、上記3色の発色剤の何れかが内包されることになり、ブラック(K)を除く3色の発色によってカラー印刷を行うことができる。
また、この場合、1つの画像形成装置によってカラー印刷が可能であるが、純粋な黒印字を行う場合、ブラック(K)のトナーを並行して配設する構成とすることもできる。
【0019】
請求項6の記載は、前記請求項1、2、3、4、又は5の記載において、前記小径マイクロカプセル内には気泡が内包されている。
このように構成することにより、気泡は音響インピーダンスを可変し、小径マイクロカプセルを破壊する際の共振周波数を可変することができる。
したがって、小径マイクロカプセルを選択的に破壊する際の共振周波数の設定をより広く、かつ詳細に設定することが可能になる。
【0020】
請求項7の記載は、前記請求項1、2、3、4、又は5の記載において、前記小径マイクロカプセル内には多孔質の微粒子が内包されている。
このように構成することにより、小径マイクロカプセル内にキャビテーションを発生させ、カプセル壁の破壊をより容易に行うことが可能になる。
【0021】
請求項8の記載は、前記請求項1、2、3、4、又は5の記載において、前記小径マイクロカプセルは、発色反応が生じる前、無色透明である。
このように構成することにより、小径マイクロカプセルが破壊されない限り、像担持体や中間転写媒体、記録紙等には何らの色も付与されない。したがって、この特性によって、例えば記録紙にマイクロカプセルトナーを付着させた後、発色処理を行って書類の証明を行い、又は希望する印刷を記録紙の一部に行うことも可能となる。
【0022】
請求項9の記載は、前記請求項1、2、3、4、5、6、7、又8の記載において、前記小径マイクロカプセルの外郭には、所定の共振周波数の超音波によって破壊可能な超小径マイクロカプセルが分散内包されている構成である。
このように構成することにより、上記外殻に内包された超小径マイクロカプセルを所定の共振周波数をもつ超音波によって破壊し、前述の発色剤と顕色剤を混合反応させ、発色を行うことができる。
【0023】
請求項10の記載は、請求項9の記載において、前記超小径マイクロカプセルは複数種前記外殻に内包され、それぞれの超小径マイクロカプセルは破壊される共振周波数が異なる構成である。
このように構成することにより、上記外殻に内包された超小径マイクロカプセルを所定の共振周波数をもつ超音波によって選択的に破壊し、前述の発色剤と顕色剤を混合反応させ、発色を行い、より詳細なカラー画像を形成することができる。
【0024】
請求項11の記載は、請求項9の記載において、前記共振周波数は、例えば超小径マイクロカプセルのカプセル径、及び材質によって決定される。
このように構成することにより、超小径マイクロカプセルのカプセル径及び材質を適切に設定し、選択的に超小径マイクロカプセルを破壊し、当該超小径マイクロカプセルを内包する小径マイクロカプセルのみのカプセル壁を破壊でき、選択的な発色を行うことができる。
【0025】
請求項12の記載は、請求項9、10、又は11の記載において、前記小径マイクロカプセルの外郭は、複数層で形成され、それぞれの層に異なる共振周波数の超音波によって破壊可能な超小径マイクロカプセルが内包されている構成である。
【0026】
このように構成することにより、例えば3層で外殻を構成し、そのそれぞれの層に異なる共振周波数の超音波によって破壊される超小径マイクロカプセルを内包し、例えば内部に純粋な黒色トナーを収納することによって、3種類の共振周波数を含む超音波を照射すれば純粋な黒色の発色を行うことが可能となる。
【0027】
また、上記例は3層で構成したが、3層に限らず、2層又は4層等で外殻を構成してもよく、このように構成することにより、より選択範囲の広い発色を行わせることができる。
請求項13の記載は、請求項1、2、3、4、5、6、7、又8の記載において、前記マイクロカプセルトナーにはセキュリティ印刷用蛍光成分が内包されている構成である。
【0028】
このように構成することにより、マイクロカプセルトナーに内包されるセキュリティ印刷用蛍光成分は、画像形成処理に従った最終的に記録紙に印刷され、例えば後に記録紙に紫外線を照射することによってセキュリティ文字を表示させることが可能となる。
【0029】
請求項14の記載は、請求項13の記載において、前記セキュリティ印刷用蛍光成分は前記マイクロカプセルトナーの保持層に分散されている。
このように構成することにより、セキュリティ印刷用蛍光成分を大径マイクロカプセルに内包すればよく、簡単な構造のセキュリティ印刷用蛍光成分を含むマイクロカプセルトナーを生成することができる。
【0030】
請求項15の記載は、請求項13の記載において、前記セキュリティ印刷用蛍光成分は前記小径マイクロカプセルの発色剤に分散されている。
このように構成することにより、破壊される小径マイクロカプセルの色に対応してセキュリティ印刷を行うことも可能になり、より詳細なセキュリティ文字の印刷が可能になる。
【0031】
請求項16の記載は、請求項1、2、3、4、5、6、7、又8の記載において、前記マイクロカプセルトナーの外壁には、セキュリティ印刷用蛍光成分が外添剤として付加されている。
このように構成することにより、セキュリティ印刷用蛍光成分を大径マイクロカプセルの外周に外添剤として付加すればよく、構成がより簡単であり、マイクロカプセルトナーの生成もより容易になる。
【0032】
上記課題は、請求項17に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを外殻に分散内包する大径マイクロカプセルから成るトナーであって、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散し、前記所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定の小径マイクロカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応が生じるべく構成されたマイクロカプセルトナーを提供することによって達成される。
【0033】
ここで、マイクロカプセルトナーの外殻は、大径マイクロカプセルの外殻であり、小径マイクロカプセルは発色剤を内包する。このように構成することにより、所定の共振周波数をもつ超音波を照射することによってマイクロカプセルトナーを発色させることができる。
【0034】
請求項18の記載は、上記請求項17記載の発明において、前記反応性物質の一方が発色剤であり、他方が顕色剤である。
請求項19の記載は、上記請求項1、2、3、4、5、6、7、8、13、14、15、16、17、又18の記載において、前記所定の刺激は、小径マイクロカプセルに対する共振周波数を有する超音波の照射であり、該共振周波数は小径マイクロカプセルの外径によって設定される構成である。
【0035】
このように構成することにより、上記小径マイクロカプセルの外径を各色毎に所定の径に設定し、異なる共振周波数の超音波によって破壊できる小径マイクロカプセルを生成することが可能となる。尚、小径マイクロカプセルの外径が大きくなると、共振周波数は低く設定される。
【0036】
請求項20の記載は、上記請求項1、2、3、4、5、6、7、8、13、14、15、16、17、又18の記載において、前記所定の刺激は、小径マイクロカプセルに対する共振周波数を有する超音波の照射であり、該共振周波数は小径マイクロカプセルの外径、及び外殻の厚さによって設定される構成である。
【0037】
本例は小径マイクロカプセルの外殻を破壊する為の共振周波数の設定を、上記カプセルの外径のみではなく、その厚さも設定条件に加える構成である。このように構成することにより、より広い範囲でより詳細な共振周波数の設定が可能となる。
【0038】
請求項21の記載は、上記請求項1、2、3、4、5、6、7、8、13、14、15、16、17、又18の記載において、前記所定の刺激は、小径マイクロカプセルに対する共振周波数を有する超音波の照射であり、該共振周波数は小径マイクロカプセルの外径、外殻の厚さ、及び材料によって設定される構成である。
【0039】
本例は小径マイクロカプセルの外殻を破壊する為の共振周波数の設定を、上記カプセルの外径、厚さのみではなく、更にその材質も設定条件に加える構成である。このように構成することにより、更に広い範囲で詳細に共振周波数の設定が可能となる。
【0040】
請求項22の記載は、上記請求項1、2、3、4、5、6、7、8、13、14、15、16、17、又18の記載において、前記所定の刺激は、小径マイクロカプセルに対する共振周波数を有する超音波の照射であり、該共振周波数は小径マイクロカプセルの外径、外殻の厚さ、材料、及び超音波の入射音圧によって設定される構成である。
【0041】
本例は小径マイクロカプセルの外殻を破壊する為の共振周波数の設定を、上記カプセルの外径、厚さ、材質のみではなく、更に超音波の入射音圧も設定条件に加える構成である。このように構成することにより、更により広い範囲で詳細に共振周波数の設定が可能となる。
【0042】
上記課題は、請求項23に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成方法であって、画像情報に応じて前記マイクロカプセルトナーを印字媒体上に最終的に転写定着すべく、中間転写媒体を介して若しくは直接的に前記印字媒体に付与する工程と、前記印字媒体に付与される前記マイクロカプセルトナーに対して前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色工程とを少なくとも実行して前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成するカラー画像形成方法を提供することによって達成できる。
【0043】
本発明は前述のマイクロカプセルトナーを使用してカラー画像を形成する方法の発明であり、前述の構成のマイクロカプセルトナーを記録紙等の印字媒体上に最終的に転写定着すべく、転写ベルト等の中間転写媒体を介して、若しくは直接的に上記印字媒体に付与し、上記マイクロカプセルトナーに対して画像情報に従った超音波照射等の所定の刺激を与え、上記マイクロカプセルトナーを選択的に破壊し、発色を行い、印字媒体上にカラー画像を形成する構成である。
【0044】
このように構成することにより、前述のマイクロカプセルトナーを使用して記録紙へのカラー印刷が可能となる。
上記課題は、請求項24に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々のカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々のカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成方法であって、像担持体上を所定電位に帯電する帯電工程と、該帯電工程により帯電された前記像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する現像工程と、該現像工程により前記像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナーに、前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色工程と、該発色工程を経た前記像担持体のマイクロカプセルトナーを印字媒体上に転写する転写工程と、該帯電工程により前記像担持体上に転写された前記マイクロカプセルトナーを前記印字媒体上に定着する熱定着工程とを順次行って、前記像担持体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成するカラー画像形成方法を提供することによって達成できる。
【0045】
本発明は前述のマイクロカプセルトナーを使用したカラー画像を形成する方法の発明であり、感光体ドラム等の像担持体上を所定電位に帯電する帯電工程と、帯電工程により帯電された像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、像担持体上に形成された静電潜像に上記構成のマイクロカプセルトナーを付与する現像工程と、現像工程により像担持体上に付与された前記クロカプセルトナーに、画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、上記マイクロカプセルトナーを選択的に破壊して発色を行い、例えば記録紙上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成する。
【0046】
このように構成することにより、前述のマイクロカプセルトナーを使用して記録紙へのカラー印刷が可能となる。
請求項25の記載は、上記請求項24の記載において、前記発色工程において、前記像担持体の表面側から前記マイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与する構成である。
【0047】
本例は発色工程を施す場合の、例えば超音波照射の方向であり、本例では超音波ラインヘッド等を像担持体の周面近傍に設置し、像担持体の表面側から超音波照射を行う構成である。
このように構成することにより、像担持体を介在させることなく、効率よく超音波照射を行うことができる。
【0048】
請求項26の記載は、上記請求項24の記載において、前記像担持体の裏面側からマイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与する構成である。
このように構成することにより、超音波ラインヘッド等の発色装置の配設を像担持体内に納めることができ、装置内のスペースを有効利用することができる。
【0049】
上記課題は、請求項27に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々のカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々のカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成方法であって、像担持体上を所定電位に帯電する帯電工程と、該帯電工程により帯電された前記像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する現像工程と、該現像工程により前記像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナーを印字媒体上に転写する転写工程と、該転写工程により前記印字媒体上に転写された前記マイクロカプセルトナーに、前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色工程と、該発色工程を経た前記マイクロカプセルトナーを前記印字媒体上に定着する定着工程とを順次行って、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成するカラー画像形成方法を提供することによって達成できる。
【0050】
本発明も前述のマイクロカプセルトナーを使用したカラー画像を形成する方法の発明であり、本例においては発色工程を転写処理工程後、熱定着処理工程前に行う構成である。
このように構成することによっても、前述のマイクロカプセルトナーを使用して記録紙へのカラー印刷が可能である。
【0051】
請求項28の記載は、上記請求項27の記載において、前記発色工程において、印字媒体の表面側から前記マイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与する構成である。
本例は発色工程を施す場合の、例えば超音波照射の方向であり、本例では超音波ラインヘッド等を用紙の表面側に設置し、超音波照射を行う構成である。
【0052】
また、請求項29の記載は、上記請求項27の記載において、前記印字媒体の裏面側からマイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与する構成である。このように構成することにより、超音波ラインヘッド等の発色装置の配設を設置し易い位置に配設することができ、装置内のスペースを有効利用することができる。
【0053】
請求項30の記載は、上記請求項27、28、又は29の記載において、前記印字媒体は印字媒体、又は中間転写媒体である。
このように構成することにより、中間転写ベルト等の部材に転写したマイクロカプセルトナーについても適用でき、超音波ラインヘッド等の発色装置の配設位置も中間転写ベルト等の何れの面側にも設置することができる。
【0054】
上記課題は、請求項31に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々のカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々のカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成方法であって、像担持体上を所定電位に帯電する帯電工程と、該帯電工程により帯電された前記像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する現像工程と、該現像工程により前記像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナーを印字媒体上に転写する転写工程と、該転写工程により前記印字媒体上に転写された前記マイクロカプセル含有トナー粒子を前記印字媒体上に定着する熱定着工程と、該熱定着工程により前記印字媒体上に定着された前記マイクロカプセルトナーに、前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色工程とを順次行って、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成するカラー画像形成方法を提供することによって達成できる。
【0055】
本発明も前述のマイクロカプセルトナーを使用したカラー画像を形成する方法の発明であり、本例においては発色工程を熱定着処理工程後に行う構成である。このように構成することによっても、前述のマイクロカプセルトナーを使用して記録紙へのカラー印刷が可能となる。
【0056】
請求項32の記載は、上記請求項31の記載において、前記発色工程は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与された側の面から所定の刺激を付与する構成である。
また、請求項33の記載は、上記請求項31の記載において、前記発色工程は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与されていない側の面から所定の刺激を付与する構成である。
【0057】
このように構成することにより、超音波ラインヘッド等の発色装置を印字媒体の何れの面側にも設置でき、装置内のスペースを機能的に利用できる。
上記課題は、請求項34に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、像担持体上を所定電位に帯電する帯電手段と、該帯電手段により帯電された前記像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する現像手段と、該現像手段により前記像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナーを用紙上に転写する転写手段と、該転写手段により前記用紙上に転写された前記マイクロカプセルトナーを前記用紙上に定着する熱定着手段と、前記マイクロカプセルトナーに前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色手段とを備え、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成するカラー画像形成装置を提供することによって達成できる。
【0058】
本発明は前述のマイクロカプセルトナーを使用したカラー画像形成装置の発明であり、上記マイクロカプセルトナーは現像手段によって像担持体に形成された静電潜像に静電付着し、例えば記録紙である印字媒体に転写され、熱定着処理が施されて機外に排出される。発色手段は、上記マイクロカプセルトナーに超音波を照射して選択的に発色させ、カラー画像を作成する。
【0059】
このように構成することにより、本発明のマイクロカプセルトナーを使用して例えば記録紙にカラー画像を形成することができる。
上記課題は、請求項35に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持体中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散した、第1、第2のマイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、第1の像担持体上を所定電位に帯電する第1の帯電手段と、該第1の帯電手段により帯電された前記第1の像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する第1の静電潜像形成手段と、前記第1の像担持体上に形成された静電潜像に前記第1のマイクロカプセルトナーを付与する第1の現像手段とを有する第1の画像形成部と、第2の像担持体上を所定電位に帯電する第2の帯電手段と、該第2の帯電手段により帯電された前記第2の像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する第2の静電潜像形成手段と、前記第2の像担持体上に形成された静電潜像に前記第2のマイクロカプセルトナーを付与する第2の現像手段とを有する第2の画像形成部と、前記第1、第2の現像手段により前記第1、第2の像担持体上に付与された前記第1、第2のマイクロカプセルトナーを用紙上に転写する転写手段と、該転写手段により前記用紙上に転写された前記第1、第2のマイクロカプセルトナーを前記印字媒体上に定着する熱定着手段と、前記第1、第2のマイクロカプセルトナーに前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色手段と、を備え、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成するカラー画像形成装置を提供することによって達成できる。
【0060】
本発明も前述のマイクロカプセルトナーを使用したカラー画像形成装置の発明である。但し、本発明は、任意の2色の発色剤を内包した小径マイクロカプセルトナーを収納するマイクロカプセルトナーを第1の画像形成部で使用し、他の2色の発色剤を内包した小径マイクロカプセルトナーを収納するマイクロカプセルトナーを第2の画像形成部で使用し、カラー画像の形成を行う構成である。
【0061】
このように構成することにより、第1、第2の画像形成部を使用し、2色毎に画像転写を行い、カラー画像の印刷を行うことができる。
上記課題は、請求項36に記載した発明によれば、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを樹脂中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、第1の像担持体上を所定電位に帯電する第1の帯電手段と、該第1の帯電手段により帯電された前記第1の像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する第1の静電潜像形成手段と、前記第1の像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する第1の現像手段とを有する第1の画像形成部と、第2の像担持体上を所定電位に帯電する第2の帯電手段と、該第2の帯電手段により帯電された前記第2の像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する第2の静電潜像形成手段と、前記第2の像担持体上に形成された静電潜像に黒色トナーを付与する第2の現像手段とを有する第2の画像形成部と、前記第1、第2の現像手段により前記第1、第2の像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナー及び黒色トナーを用紙上に転写する転写手段と、該転写手段により前記用紙上に転写された前記マイクロカプセルトナー及び黒色トナーを前記用紙上に定着する熱定着手段と、前記マイクロカプセルトナーに前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色手段とを備え、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成するカラー画像形成装置を提供することによって達成できる。
【0062】
本発明も前述のマイクロカプセルトナーを使用したカラー画像形成装置の発明である。但し、本発明は、マゼンダ色、シアン色、イエロー色の発色剤を内包した小径マイクロカプセルトナーを収納するマイクロカプセルトナーを第1の画像形成部で使用し、カラー画像の形成を行う構成であり、黒色については第2の画像形成部において、黒色トナーを使用して印刷処理を行う。
【0063】
このように構成することにより、3色の発色剤を使用したマイクロカプセルトナーによってカラー画像を作成することができる。
請求項37の記載は、上記請求項35記載の発明において、前記第1のマイクロカプセルトナーにはマゼンダ色、シアン色、イエロー色、ブラック色にそれぞれ発色する発色剤の中から2種類を選択した小径マイクロカプセルを内包し、前記第2のマイクロカプセルトナーにはマゼンダ色、シアン色、イエロー色、ブラック色にそれぞれ発色する発色剤の中から他の2種類を選択した小径マイクロカプセルを内包し構成する。
【0064】
本例は上記2色が、例えばマゼンダ色、シアン色、イエロー色、ブラック色の中の2色であり、第1の画像形成部で使用され、第2の画像形成部で使用され他の2色が上記4色の中の残りの2色である。
請求項38の記載は、上記請求項34、35、36、又は37の記載において、前記転写手段は前記マイクロカプセルトナーを中間転写媒体に転写し、該中間転写媒体から用紙に前記マイクロカプセルトナーを転写する構成である。
【0065】
本例は印字媒体にマイクロカプセルトナーを転写する前に中間転写ベルト等の中間転写媒体にマイクロカプセルトナーを転写し、その後印字媒体にマイクロカプセルトナーを転写する構成であり、このように構成することによっても、カラー画像を印字媒体に転写することができる。
【0066】
請求項39は、上記請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記発色手段は、前記現像手段による現像工程と前記転写手段による転写工程間に配設されている構成である。
本例は発色手段の配設位置を特定するものであり、像担持体に静電付着したマイクロカプセルトナーに対して発色手段から、例えば超音波を照射して発色させる構成である。
【0067】
請求項40は、上記請求項39の記載において、前記発色手段は、前記像担持体の表面側から前記マイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与する構成である。
また、請求項41は、上記請求項39の記載において、前記発色手段は、前記像担持体の裏面側からマイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与する構成である。
【0068】
上記両請求項は発色手段の配設位置の特定に関し、上記のように何れの位置に配設するかを装置内のスペースの関係から自由に選択できる。
請求項42は、上記請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記発色手段は、前記転写手段による転写工程と前記熱定着手段による熱定着工程間に配設されている構成である。
【0069】
本例も発色手段の配設位置を特定するものであり、前記転写手段による転写工程と前記熱定着手段による熱定着工程間に配設する。
また、この場合請求項43及び44に示しように発色手段は印字媒体に対して何れの面側に配設することもできる。
【0070】
請求項45は、上記請求項38の記載において、前記発色手段は前記転写手段による転写工程後、中間転写媒体に転写されたマイクロカプセルトナーに対して行う位置に配設される構成である。
また、この場合請求項46及び47に示しように発色手段は中間転写媒体に対して何れの面側に配設することもできる。
【0071】
請求項48は、上記請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記発色手段は、前記熱定着手段による熱定着工程後に配設されている構成である。
本例も発色手段の配設位置を特定するものであり、前記熱定着手段による熱定着工程後に配設される。
【0072】
また、この場合請求項49及び50に示しように発色手段は印字媒体に対して何れの面側に配設することもできる。
請求項51は、上記請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記発色手段は、例えば超音波ラインヘッドである。
【0073】
本例は発色手段を特定するものであり、超音波振動子が内蔵された超音波ラインヘッドで構成する。
請求項52は、上記請求項51の記載において、前記超音波ラインヘッドは主走査方向に多数の超音波素子が配設され、該超音波素子には個別印加電極から画像情報に基づく超音波出力信号が供給され、前記画像情報中の各色成分に対応した共振周波数の超音波を前記複数種の小径マイクロカプセルに照射する構成である。
【0074】
請求項53は、上記請求項52の記載において、前記超音波素子から出力された超音波は音響レンズを通して前記マイクロカプセルトナーに放射される構成である。
このように構成することにより、例えば副走査方向に超音波を収束させ、解像度に優れたカラー印字を行うことができる。
【0075】
請求項54は、上記請求項52の記載において、前記超音波素子から出力された超音波の主走査方向の収束幅は1画素の幅である。
請求項55は、上記請求項52、53、又は54の記載において、前記超音波素子から出力される超音波の収束位置には、隣接する超音波素子からの超音波も収束し、同じ収束位置には同じタイミングで複数の前記超音波素子からの超音波が収束する制御が行われる構成である。
【0076】
このように構成することにより、1画素に照射する超音波出力をマイクロカプセルの外殻を破壊できるエネルギーまで増幅する。
請求項56は、上記請求項55の記載において、前記同じ収束位置に対して同じタイミングで複数の前記超音波を収束される制御は、前記収束位置と各超音波素子との距離に基づいて、超音波の出力タイミングを順次ずらして行う構成である。
【0077】
また、請求項57は、上記超音波素子を、例えば圧電素子に特定する。
請求項58は、上記請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記像担持体上に形成される画像情報に応じた電位パターンの静電潜像は、各色の画像情報の論理和データであり、前記発色手段に供給される画像情報は各色毎の画像情報である。
【0078】
このように構成することにより、静電潜像にマイクロカプセルトナーを静電付着され、更に発色手段によって選択的にマイクロカプセルトナーを発色させてカラー印刷を行うことができる。
上記課題は、請求項59に記載した発明によれば、ビデオデータを印刷データに変換する変換手段と、該印刷データに含まれる各色毎の画像情報の論理和を計算する論理和計算手段と、前記各色毎の画像情報に基づいて共振周波数の超音波出力信号を作成する超音波出力信号作成手段と、前記共振周波数に従った超音波を生成し、マイクロカプセルトナーに照射する発色手段とを有するカラー画像形成装置を提供することによって達成できる。
【0079】
本例は静電潜像を像担持体上に形成する回路手段として論理和計算手段を構成し、また選択的にマイクロカプセルトナーの発色を行わせる為の回路手段として超音波出力信号作成手段を構成し、回路構成上からカラー画像形成装置を構築するものである。
【0080】
請求項60は、上記請求項59の記載において、前記マイクロカプセルトナーは、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成るトナーであって、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散し、前記所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定の小径マイクロカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応が生じるべく構成されたトナーである。
【0081】
また、請求項61は上記超音波出力信号作成手段が、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の発色を行わせる共振周波数信号の作成を行うことを特定する。
また、請求項62は上記超音波出力信号作成手段が、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)に加えて、赤(R)、緑(G)、青(B)の発色を行わせる共振周波数信号の作成を行うことを特定する。
【0082】
請求項63の記載は、上記請求項59の記載において、前記超音波出力信号作成手段は、共振周波数信号を作成せず、何れの色の発色も行わせない構成である。
このように構成することにより、記録紙には静電潜像に基づくマイクロカプセルトナーの印字は行われているが、発色処理が施されていない状態であり、後にユーザによって記録紙に発色装置から超音波照射を行い、発色処理を行い、必要な画像を表示することができる。
【0083】
請求項64の記載は、上記請求項38の記載において、前記中間転写媒体には密着手段が圧接し、前記発色手段による所定の刺激の付与の際、マイクロカプセルトナーを前記中間転写媒体と密着手段間に保持する構成である。
このように構成することにより、発色手段によってマイクロカプセルトナーに超音波が照射され振動しても、上記密着手段によってマイクロカプセルトナーが中間転写媒体に保持され、トナー飛散を防止できる。
【0084】
請求項65の記載は、上記請求項64の記載において、前記密着手段には液体キャリアが浸透しており、前記密着手段の表面に形成された凹部に該液体キャリアが流出し、前記マイクロカプセルトナーは該液体キャリア内に保持される構成である。
【0085】
このように構成することにより、マイクロカプセルトナーに超音波が照射される際の空気層による音響インピーダンスの影響をなくし、超音波振動を減衰なくマイクロカプセルトナーに伝搬することができる。
請求項66の記載は、請求項64、又は65の記載において、前記密着手段は密着ベルトである。
【0086】
本例密着手段を特定するものであり、密着手段は例えば密着ベルトであり、また密着ローラ等であってもよい。
請求項67の記載は、請求項64、65、又は66の記載において、前記中間転写媒体に付着した液体キャリアは乾燥ユニットによって除去される構成である。
【0087】
このように構成することにより、像担持体に付着した液体キャリアは乾燥ユニットによって乾燥処理され、転写工程後の処理に悪影響を与えない。
請求項68の記載は、請求項64、65、又は67の記載において、前記発色手段は前記密着手段内に配設される構成である。
【0088】
本例の構成によれば、発色手段の配設スペースを確保できると共に、発色手段の先端を密着手段の内周に摺擦し、空気層の影響を受けることなく超音波振動をマイクロカプセルトナーに伝搬することができる。
請求項69の記載は、請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記発色手段は内部にジェル状物質が封入された回転スリーブ内に配設されている構成である。
【0089】
このように構成することにより、超音波の照射経路に空気層を介在させることなく、超音波振動をマイクロカプセルトナーに伝搬することができる。
請求項70の記載は、請求項69の記載において、前記回転スリーブは前記像担持体内に配設されている構成である。
【0090】
このように構成することにより、像担持体の内側から超音波の照射を行うことができる。
請求項71の記載は、請求項68,69、又は70の記載において、前記ジェル状物質は前記回転スリーブの内面に所定の厚さに形成されている構成である。
【0091】
ここで、上記所定の厚さは発色手段の先端と回転スリーブの内面までの間隔であり、このように構成することによって、発色手段から照射された超音波は空気層を介在することなく、マイクロカプセルトナーに達し、超音波振動をマイクロカプセルトナーに照射することができる。
【0092】
請求項72の記載は、請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記現像手段は、キャリア液と共にマイクロカプセルトナーを前記像担持体の周面に静電付着させる構成である。
このように構成することにより、像担持体上に静電付着するマイクロカプセルトナーは周りをキャリア液で満たされ、空気層を介在させることなく、超音波振動を効率よくマイクロカプセルトナーに伝搬することができる。
【0093】
請求項73の記載は、請求項72の記載において、前記発色手段は前記キャリア液と共にマイクロカプセルトナーが静電付着した前記像担持体に対応する位置に設けられている構成である。
このように構成することにより、発色手段はマイクロカプセルトナーがキャリア液で満たされている状態の位置において超音波を照射し、効率よく超音波振動をマイクロカプセルトナーに伝達することができる。
【0094】
請求項74の記載は、請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記転写手段の下流側であって、前記像担持体の周面近傍に設けられ、前記転写手段によって完全に転写されなかった前記マイクロカプセルトナーに対して発色処理を行う残留トナー発色手段と、該発色後のマイクロカプセルトナーを前記像担持体から除去するクリーニング手段とを有する構成である。
【0095】
本例はマイクロカプセルトナーの形状が発色前と発色後で変化することからこの特性を利用し、残留トナーのクリーニングを行う構成である。すなわち、転写工程後に像担持体に静電付着するマイクロカプセルトナーには発色トナーと未発色トナーが存在し、発色手段によって全てのマイクロカプセルトナーを発色トナーとし、球形状を変形させ、例えばクリーニングブレードで効率よく除去するものである。
【0096】
このように構成することにより、複雑な構成のクリーニング装置を使用することなく、像担持体上に残留するトナーを効率よく除去できる。
請求項75の記載は、請求項59の記載において、前記超音波出力信号作成手段は、前記論理和計算手段が生成する論理和データより、画素数の少ない画像情報を作成し、前記発色手段に出力する構成である。
【0097】
本例は論理和計算手段が生成する論理和データより、少ない画素数の画像情報を作成し、発色手段に出力する構成であり、像担持体に形成される静電潜像より上下、左右が狭い画像情報を発色手段に出力し、発色手段から超音波照射を行い、静電潜像より狭い画像を生成する構成である。
【0098】
このように構成することにより、静電潜像に対して各色の画像形成がずれた場合でも所定範囲内において調整することができる。
請求項76の記載は、請求項34、35、36、37、又は38の記載において、前記発色手段は、前記マイクロカプセルトナーの転写部に設けられ、前記発色手段から小径マイクロカプセル壁を破壊する超音波と共に、大径マイクロカプセルを振動させる超音波をマイクロカプセルトナーに出力する構成である。
【0099】
このように構成することにより、発色手段は小径マイクロカプセルを破壊し、発色を行うと共に、転写部において大径マイクロカプセルトナーを振動させ、像担持体に静電付着するマイクロカプセルトナーの転写を促進させる。すなわち、本例の構成によって像担持体に付着するマイクロカプセルトナーは電界力と超音波振動を受け、例えば印字媒体により弱い電界力で転写させることができる。
【0100】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は本実施形態のカラー画像形成装置の全体構成図である。尚、本実施形態の説明に使用するカラー画像形成装置は、例えばピアtoピアでホスト機器であるパーソナルコンピュータ(PC)に接続されたプリンタ装置であり、またLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続されたプリンタ装置であってもよい。
【0101】
本例のカラー画像形成装置は画像形成部11、給紙部12、用紙搬送部13、電源及び制御部14で構成されている。画像形成部11は感光体ドラム15、光書込ヘッド16、カプセルトナーホッパ17、超音波ラインヘッド18等で構成されている。
【0102】
給紙部12は、給紙カセット12a及び給紙コロ12bで構成され、給紙カセット12aに収納された記録紙Pは、給紙コロ12bの回転(1回転)に従って給紙カセット12aから搬出され、用紙搬送部13に送られる。用紙搬送部13は給紙カセット12aから搬出された記録紙Pをガイド板に沿って搬送し、後述する転写部20においてトナー画像が転写され、定着器21でトナー画像が記録紙Pに熱定着され、排紙ロール33によって用紙スタッカ22上に排出される。
【0103】
また、電源及び制御部14は上記画像形成部11等に電源を供給する電源部14a、及び上記光書込ヘッド16に供給する光書込データを生成し、超音波ラインヘッド18に供給する画像データを生成する制御部(制御回路)14bで構成されている。尚、制御部(制御回路)14bの具体的な回路構成については後述する。
【0104】
図2は上記画像形成部11の拡大図である。画像形成部11は上記のように、感光体ドラム15、光書込ヘッド16、カプセルトナーホッパ17、超音波ラインヘッド18を要部として構成されている。感光体ドラム15の近傍には、帯電ローラ24、前述の光書込ヘッド16、カプセルトナー現像ローラ25、転写ローラ26、クリーナ27が配設されている。
【0105】
光書込ヘッド16には前述の制御部(制御回路)14bから光書込みデータが供給され、感光体ドラム15の感光面に光書込みを行う。感光体ドラム15の感光面には予め帯電ローラ24によって一様な電荷が付与され、光書込ヘッド16からの光書込みによって静電潜像が形成される。この静電潜像はカプセルトナー現像ローラ25によって現像され、静電潜像に後述するカプセルトナーTを静電付着させ、転写ローラ26直上の位置に運ぶ。
【0106】
感光体ドラム15と転写ローラ26間には、中間転写ベルト28が位置し、中間転写ベルト28は感光体ドラム15と転写ローラ26間を挟持搬送される。感光体ドラム15に静電付着したカプセルトナーTは、転写ローラ26との間で作用する電界によって中間転写ベルト28側に吸着される。尚、中間転写ベルト28は矢印方向に回転移動し、中間転写ベルト28に吸着したカプセルトナーTは、中間転写ベルト28の移動に伴って超音波ラインヘッド18の直下に達する。
【0107】
超音波ラインヘッド18には制御部(制御回路)14bから画像データが供給され、超音波ラインヘッド18を収容する収容ローラ30と対抗ローラ31間を移動するカプセルトナーTに超音波照射を行う。この時、中間転写ベルト28に吸着したカプセルトナーTのカプセル壁が破壊され、内部の反応性物質によって発色反応が起こり、発色する。尚、35は中間転写ベルトクリーナであり、中間転写ベルト28に残留する残留トナーを除去する。
【0108】
上記のようにして発色した発色済みトナーは、転写部20において転写ローラ32により記録紙Pに転写される。また、記録紙Pに転写された発色済みトナーは前述のように定着器21において熱定着処理が施され、排紙ローラ33によって排紙スタッカ22上に排出される。
【0109】
上記構成において、図2に示すカプセルトナーホッパ17内にはカプセルトナーTが収納されている。また、カプセルトナーホッパ17内に回動可能に設置された攪拌部材34は、マイクロカプセルトナーT(以下、単にカプセルトナーTで示す)を攪拌し、摩擦帯電によってマイナス(−)の電荷をカプセルトナーTに付与する。また、このカプセルトナーホッパ17に収納されたカプセルトナーTは前述のカプセルトナー現像ローラ25によって静電潜像の現像に使用される。尚、カプセルトナー現像ローラ25による現像処理については図面を用いて後述する。
【0110】
図3は上記カプセルトナーTの構造を示す図である。同図に示すように、カプセルトナーTは大径マイクロカプセル40内にマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを内包した構成であり、各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kには小径カプセル壁43が形成されている。また、上記小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kは、大径マイクロカプセル40内に封入されたジェル状の保持層42中にランダムに分散している。尚、同図に示す47は発色した小径カプセルを示す。さらに、図4は上記小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの構造を説明する図である。小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kは、小径カプセル壁43で覆われ、発色剤44を内包し、小径カプセル壁43の外側を顕色剤45が覆っている。
【0111】
一方、図5は前述の電源及び制御部14の回路ブロック図であり、特に制御部(制御回路)14bの回路構成を説明する図である。制御部(制御回路)14bはインターフェース(I/F)51、印字制御部52、CPU53、RAM54、ROM55で構成され、インターフェース(I/F)51にはRGB(R(赤)、G(緑)、B(青))入力56からビデオデータが供給され、CPU53には操作パネル57から操作信号が入力する。
【0112】
インターフェース(I/F)51は、例えばホスト機器であるパーソナルコンピュータ(PC)から供給されるビデオデータ(RGB信号)をCMYK値に変換する多値化処理を行う。この場合、インターフェース(I/F)51は予めデバイスに対応する色変換テーブルを登録しており、この色変換テーブルを参照しながらRGB信号をCMYK値に変換する。CPU53はROM55に記憶するプログラムに基づいて処理を行い、操作パネル57から入力する操作信号に従って印刷処理を実行する。
【0113】
尚、RAM54はCPU53による制御処理の際、ワークエリアとして使用され、複数のレジスタで構成されている。
CPU53は上記インターフェース(I/F)51、及び印字制御部52内のプリンタコントローラに制御信号を送り、印刷データの作成処理を行う。また、印字制御部52はプリンタコントローラ58及び印字部59で構成されている。
【0114】
図6は上記印字制御部52の具体的な回路ブロック図を示す。同図において、プリンタコントローラ58は主走査/副走査制御回路60、論理和回路61、発振回路62、マゼンダ発色制御回路63M、シアン発色制御回路63C、イエロー発色制御回路63Y、ブラック発色制御回路63Kで構成されている。一方、印字部59は前述の光書込ヘッド16及び超音波ラインヘッド18で構成されている。
【0115】
前述のように、インターフェース(I/F)51によってCMYK値に変換された画像データは、更にインターフェース(I/F)51からマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の画素データとして論理和回路61に出力される。ここで、論理和回路61はCMYKの論理和を計算し、光書込ヘッド16に出力する。
【0116】
すなわち、CMYKの全ての画素データを含む論理和のデータを光書込ヘッド16に出力し、前述の感光体ドラム15に光書込みを行う。したがって、前述の感光体ドラム15の周面にはCMYKの全ての画素データを含む論理和データに基づく静電潜像が形成される。尚、主走査/副走査制御回路60から論理和回路61に主走査制御信号、及び副走査制御信号が供給され、光書込ヘッド16に論理和データを供給する際、主走査方向制御及び副走査方向制御に使用される。
【0117】
また、CMYKの画素データは対応するマゼンダ発色制御回路63M〜ブラック発色制御回路63Kにも供給され、発振回路62から出力される発振信号fm、fc、fy、fkに同期して超音波ラインヘッド18に出力される。すなわち、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のそれぞれに対応する発色データが超音波ラインヘッド18に供給され、前述の中間転写ベルト28上に吸着するカプセルトナーTに対応する周波数(後述する共振周波数)の超音波が照射される。したがって、照射される超音波に共振する波動を受けたカプセルトナーT内の小径マイクロカプセルは破壊され、発色する。この場合、マゼンダ発色制御回路63Mから出力される発色信号の周波数fが異なる為、超音波を受けたカプセルトナーTは、対応する色の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの小径カプセル壁43のみが破壊される。このメカニズムは、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの外殻径がそれぞれ異なり、破壊する共振周波数が小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kによって異なる為である。
【0118】
例えば、マゼンダ発色制御回路63Mから出力された発色信号fmはカプセルトナーT内の小径マイクロカプセル41Mの小径カプセル壁43のみを破壊し、マゼンダ(M)色の発色を行う。また、シアン発色制御回路63Cから出力された発色信号fcは小径マイクロカプセル41Cの小径カプセル壁43のみを破壊し、シアン(C)色の発色を行う。さらに、イエロー(Y)及びブラック(K)についても同様であり、イエロー発色制御回路63Y、ブラック発色制御回路63Kから出力される発色信号fy、fkは、小径カプセル41Y又は41Kの小径カプセル壁43のみを破壊し、イエロー(Y)、又はブラック(K)の発色を行う。
以上の構成において、以下に本例の処理動作を説明する。
【0119】
先ず、カプセルトナーホッパ17内にカプセルトナーTが収納された状態において、感光体ドラム15が回転し、前述の制御部(制御回路)14bから光書込み信号が光書込ヘッド16に供給されると、感光体ドラム15に対して前述の論理和データに基づく光書込みが行われる。感光体ドラム15の感光面には帯電ローラ24によって予め一様な電荷が付与され、光書込みが行われた感光面には静電潜像が形成されている。この静電潜像は前述のように論理和データに基づく、M、C、Y、K全ての画像データをオア加算したものであり、この静電潜像はカプセルトナー現像ローラ25によって現像される。
【0120】
図7はこの現像処理、及び以後の処理を模式的に示す図である。カプセルトナーホッパ17に収納されたカプセルトナーTは、前述の攪拌部材34によって攪拌され、前述のように摩擦帯電によりマイナス(−)の電荷が付与されている。また、カプセルトナー現像ローラ25には所定のバイアス電圧が印加され、カプセルトナーTはカプセルトナー現像ローラ25の周面に薄く静電付着している。この状態において、感光体ドラム15とカプセルトナー現像ローラ25は互いに摺擦し、カプセルトナー現像ローラ25に付着していたカプセルトナーTは静電潜像が形成されていた感光面に静電付着する。
【0121】
このようにして感光面に静電付着したカプセルトナーTは、感光体ドラム15の回転に従って転写部に運ばれ、転写ローラ26によって中間転写ベルト28に転写される。この場合、転写ローラ26に+(プラス)のバイアス電圧を印加することによって、マイナス(−)のカプセルトナーTは中間転写ベルト28に電界付着する。
【0122】
その後、中間転写ベルト28に付着したカプセルトナーTは超音波ラインヘッド18によって超音波放射を受け、選択的に発色する。図8(a)はこの発色部においてカプセルトナーTが超音波放射を受けている状態を示す。ここで、DはカプセルトナーTの層厚を示し、Sは超音波(収束超音波)を示し、dは超音波の収束解像度(例えば、1画素)を示す。
【0123】
前述のように、カプセルトナーTは大径カプセル40内にマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kが内包されており、共振周波数の超音波を受けた小径マイクロカプセルの小径カプセル壁43が破壊され、内部の発色剤44が顕色剤45と混じり反応して発色する。
【0124】
例えば、同図(b)は超音波ラインヘッド18から単一の共振周波数の超音波SがカプセルトナーTに照射されている状態を示し、この共振周波数で振動する小径マイクロカプセルのみを破壊し、発色する。また、同図(c)は超音波ラインヘッド18から2つの共振周波数の超音波S1、S2がカプセルトナーTに照射され、この共振周波数S1、又はS2で振動する小径カプセルを破壊して発色する。
【0125】
例えば、小径マイクロカプセル41Mの小径カプセル壁43のみが破壊すると、マゼンダ(M)色の発色を行う。また、小径マイクロカプセル41Cの小径カプセル壁43のみが破壊するとシアン(C)色の発色を行う。また、小径マイクロカプセル41Mの小径カプセル壁43と小径マイクロカプセル41Cの小径カプセル壁43が破壊すると、赤色の発色を行い、小径マイクロカプセル41Cの小径カプセル壁43と小径マイクロカプセル41Yの小径カプセル壁43が破壊すると、青色の発色を行う。
【0126】
尚、図9は超音波ラインヘッド18によって超音波発振が行われる際のタイムチャートを示す。先ず、前述の主走査/副走査制御回路60から主走査同期信号が出力されると(図9に示す▲1▼のタイミング)、最初のストローブ信号(図9に示す(1))が供給され、この時超音波ラインヘッド18に供給されている画像データ(1)に従った超音波出力が行われる。最初は階調1のマゼンダ(M)の画像データに従った超音波出力が行われる(同図に示す▲2▼のタイミング)。次に、同様にして、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)についても階調1の画像データに従った超音波出力が行われる(同図に示す▲3▼〜▲5▼のタイミング)。
【0127】
次に、階調2の画像データに従った超音波出力が行われ、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の画像データに従った超音波放射が前述のカプセルトナーTに対して行われる(同図に示す▲6▼〜▲9▼のタイミング)。以下、同様にして階調3、階調4についても、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の画像データに従った超音波出力がカプセルトナーTに対して行われる。
【0128】
このようにして超音波ラインヘッド18からの超音波放射を受け、印刷データに従って発色したカプセルトナーTは記録紙Pに吸着されながら前述の転写部20(転写ローラ32)の位置まで移動し、記録紙Pに転写される。
その後、発色済みトナーは前述のように定着器21に送られ、熱定着処理が行われる。尚、定着器21は熱ロール21aと圧接ロール21bで構成され、記録紙Pが定着器21を挟持搬送される間、熱と圧力で発色済みトナーを溶融し、記録紙Pに熱定着する。
【0129】
以上のように、本実施形態によれば大径マイクロカプセル40内にマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kが内包されたカプセルトナーTを現像剤として使用し、印刷データに基づいて超音波ラインヘッド18から超音波を照射し、選択的に小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの小径カプセル壁43を破壊し、内部の発色剤44と顕色剤45を反応させて発色し、記録紙Pにカラー画像を印刷することができる。
【0130】
したがって、上記のように構成することにより、従来のプリンタ装置に比べて装置を小型化することができ、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色毎の印字位置調整も不要になる。
また、カプセルトナーTの補給も、単一のカプセルトナーホッパ17に対して行えばよく、例えば使い捨てタイプの現像器ユニット(トナーユニット)を使用する場合には、1つのユニットのみの交換で済む。
【0131】
尚、上記実施形態の説明では、超音波ラインヘッド18を中間転写ベルト28を挟んでカプセルトナーTの付着面に対して反対面側に設置したが、図10に示すように超音波ラインヘッド18をカプセルトナーTの付着面側に配置する構成としてもよい。図11は超音波ラインヘッド18をカプセルトナーTの付着面側に設置した場合の超音波Sの放射状態を示す。尚、前述と同様、DはカプセルトナーTの層厚を示し、Sは超音波(収束超音波)を示し、dは超音波の収束解像度を示す。この場合、中間転写ベルト28を介在することなく、カプセルトナーTは直接超音波照射を受けるのでより効率よく小径マイクロカプセルを破壊することができる。
【0132】
また、上記実施形態の説明では中間転写ベルト28に発色前のカプセルトナーTを転写したが、図12に示すように超音波ラインヘッド18を感光体ドラム15の感光面近傍に設け、カプセルトナーTが感光面に静電付着する状態で超音波照射を行うように構成してもよい。この場合、超音波ラインヘッド18と感光面上に付着したカプセルトナーTのトナー層が密着するように構成する。このように構成することにより、音響インピーダンスが通気層によって悪影響を受けることを防止できる。
【0133】
尚、この場合、感光面上で小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kは破壊され発色し、発色済みトナーが転写ロール26によって中間転写ベルト28に転写されることになる。
また、図13に示すように感光体ドラム15の内周に接する位置に超音波ラインヘッド18を設ける構成としてもよい。この場合も、カプセルトナーTが感光面に付着する状態で、感光体ドラム15の内側から超音波放射を行い、カプセルトナーTを発色させる。このように構成することにより、音響インピーダンスが空気層によって悪影響を受けることがない。
【0134】
さらに、上記実施形態の説明では中間転写ベルト28を使用したが、直接記録紙Pに発色前のカプセルトナーT、又は発色後のカプセルトナーTを転写するように構成してもよい。図14はこの場合の例を示す図であり、発色後の発色済みトナーを記録紙Pに転写する構成である。この場合、超音波ラインヘッド18を感光体ドラム15の感光面近傍に設け、カプセルトナーTが感光面に静電付着する状態で発色を行い、その発色済みトナーを転写ロール26によって直接記録紙Pに転写する。
【0135】
このように構成することにより、中間転写ベルト28の配設を省略することができる。また、この場合も超音波ラインヘッド18を感光体ドラム15の内壁に接して配設し、超音波照射を行う構成としてもよい。
また、未発色トナーを直接記録紙Pに転写し、転写部と定着器の間に超音波ラインヘッド18を配設し、定着処理を行う前に発色処理を行う構成としてもよい。この場合でも、超音波ラインヘッド18の配設位置は記録紙Pの未発色トナー付着面から行う構成としてもよく、又は反対面から行う構成としてもよい。
【0136】
さらに、未発色トナーのまま熱定着処理を行い、その後発色処理を行う構成としてもよい。この場合も、記録紙Pの何れの面側にも超音波ラインヘッド18を配設することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0137】
本例は、カプセルトナーTの構成が異なり、カプセルトナーT内にはブラック(K)の小径マイクロカプセル41Kが含まれていない構成である。すなわち、大径マイクロカプセル40内にマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の3種類の小径マイクロカプセル41M、41C、41Yのみが収納され、ブラック(K)については従来のトナーを使用する構成である。したがって、本実施形態においては、前述の図1に示したカラー画像形成装置の内部構造も異なり、画像形成部11は2つの画像形成ユニットで構成され、カラー用の画像形成部11aとブラック(K)用の画像形成部11bを有する構成である。
【0138】
図15は本例の画像形成部11を模式的に示す図である。カラー用の画像形成部11aは前述の第1の実施形態と同様なカプセルトナーTで構成され(但し、ブラック(K)の小径マイクロカプセル41Kは内包しない)、ブラック(K)用の画像形成部11bは従来のブラック(K)用のトナーを使用する。
【0139】
また、図16は本実施形態の回路構成であり、前述の図6と異なる構成はブラック(K)の発色制御回路63Kが含まれていない点である。尚、他の回路構成は前述の図6の回路構成と同じであり、CMYの画素データは対応するマゼンダ発色制御回路63M〜イエロー発色制御回路63Yに供給され、発振回路62から出力される発振信号fm、fc、fyに同期して超音波ラインヘッド18に出力される。そして、超音波の波動を受けたカプセルトナーT内の小径マイクロカプセルを破壊し、発色させる。
【0140】
尚、光書込ヘッド16には、論理和回路61からマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の論理和データが供給され、このデータに基づく光書込みが感光体ドラム15の感光面に行われる。また、ブラック(K)用の画像形成部11bの構成については、図15に示すように、感光体ドラム70の近傍に帯電ローラ70a、光書込ヘッド70b、現像ローラ70c、転写ローラ70dを配設し、トナーホッパ71に収納したブラック(K)のトナーによって静電潜像を現像する。このブラック(K)の画像形成処理は従来と同じ処理であり、使用するブラック(K)用のトナーもカプセルタイプのトナーとは異なる。
【0141】
図17は本例の処理を説明するタイムチャートである。本例においても、前述の実施形態と同様、先ず主走査同期信号が出力され(図17に示す▲1▼のタイミング)、最初のストローブ信号(同図に示す(1))が供給され、この時超音波ラインヘッド18に供給されている画像データ(1)に従った超音波出力が行われる。例えば、最初は階調1のマゼンダ(M)の画像データに従った超音波出力が行われ、以下シアン(C)、イエロー(Y)についても階調1の画像データに従った超音波出力が行われる(同図に示す▲2▼〜▲4▼のタイミング)。
【0142】
次に、階調2の画像データに従った超音波出力が行われ、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の画像データに従った超音波出力がカプセルトナーTに対して行われる(同図に示す▲5▼〜▲7▼のタイミング)。以下、同様にして階調3、階調4についても、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の画像データに従った超音波出力がカプセルトナーTに対して行われる。
【0143】
このようにして超音波ラインヘッド18からの超音波出力を受け、印刷データに従って発色したカプセルトナーTは転写ローラ26によって記録紙Pに転写される。この時、小径カプセル41M、41C、41Yは発色しており、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の減法混色に基づくカラー画像が記録紙P上に形成され、更にブラック(K)用の画像形成部11bから黒色トナーの転写が行われる。
【0144】
したがって、記録紙P上にはマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)のカラー画像とブラック(K)の画像が転写され、前述と同様定着器に送られ、記録紙Pに熱定着された後、機外に排出される。
以上のように、本実施形態によれば大径マイクロカプセル40内にマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の3種類の小径マイクロカプセル41M、41C、41Yが内包されたカプセルトナーTを現像剤として使用し、印刷データに基づいて超音波ラインヘッド18から超音波照射により、選択的に小径マイクロカプセル41M、41C、41Yのカプセル壁を破壊し、発色剤44と顕色剤45を混合させて発色し、記録紙Pにカラー画像を形成するものである。
【0145】
したがって、上記のように構成することによっても、従来のプリンタ装置に比べて装置を小型化することができる。また、本例のカラー画像形成装置によれば、ブラック(K)の印刷データ、例えばテキストデータ等の文書データの印刷が多い場合、3色のカプセルトナーTを使用することは不経済であり、このような場合、本例の構成のカラー画像形成装置は有用である。
【0146】
尚、本例において、ブラック(K)用の画像形成部11bを使用しない構成とすることもできる。この場合、黒色はマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の3色の減法混色によって生成する。
また、上記実施形態の説明では、発色済みトナーを直接記録紙Pに転写する構成としたが、一旦中間転写ベルトに転写し、中間転写ベルトを介して記録紙Pにトナー画像を転写するように構成してもよい。さらに、中間転写ベルトに転写した後発色処理を施すことも可能である。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0147】
本例は図18に示すように、基本構成が同じ2個の画像形成部73、74を使用し、一方の画像形成部73にはマゼンダ(M)とシアン(C)の小径マイクロカプセル41M、41Cを内包したカプセルトナーT1を使用し、他方の画像形成部74にはイエロー(Y)とブラック(K)の小径カプセル41Y、41Kを内包したカプセルトナーT2を使用する。したがって、画像形成部73に設けられたカプセルトナーホッパ17にはカプセルトナーT1が収納され、画像形成部74に設けられたカプセルトナーホッパ17にはカプセルトナーT2が収納されている。
【0148】
この場合、画像形成部73は感光体ドラム77の近傍に帯電ローラ77a、光書込ヘッド77b、カプセルトナー現像ローラ77c、転写ローラ77dを配設し、カプセルトナーホッパ78には上記マゼンダ(M)とシアン(C)の小径マイクロカプセル41M、41Cを内包するカプセルトナーT1が収納されている。また、画像形成部74は感光体ドラム79の近傍に帯電ローラ79a、光書込ヘッド79b、カプセルトナー現像ローラ79c、転写ローラ79dを配設し、カプセルトナーホッパ80に前述のイエロー(Y)とブラック(K)の小径マイクロカプセル41Y、41Kを内包するカプセルトナーT2が収納されている。
【0149】
また、図19は本例の回路構成であり、本例ではMCの画素データが対応するマゼンダ発色制御回路63M、シアン(C)発色制御回路63Cに供給され、発振回路62から出力される発振信号fm、fcを対応する超音波ラインヘッド85に出力する。また、YKの画素データが対応するイエロー発色制御回路63Y、ブラック(K)発色制御回路63Kに供給され、発振回路62から出力される発振信号fy、fkを対応する超音波ラインヘッド86に出力する。
【0150】
また、光書込ヘッド77bには、論理和回路61からマゼンダ(M)とシアン(C)の論理和データが供給され、光書込ヘッド79bには、論理和回路61からイエロー(Y)とブラック(B)の論理和データが供給され、それぞれのデータに基づく光書込みが感光体ドラム15の感光面に行われる。
【0151】
図20は超音波ラインヘッド85によって超音波発振が行われる際のタイムチャートを示す。本例においても、前述の実施形態と同様、先ず主走査同期信号が出力され(図20に示す▲1▼のタイミング)、次に最初のストローブ信号(同図に示す(1))が供給され、この時超音波ラインヘッド85に供給されている画像データ(1)に従った超音波出力が行われる。例えば、最初は階調1のマゼンダ(M)の画像データに従った超音波出力が行われ、次にシアン(C)についても階調1の画像データに従った超音波出力が行われる(同図に示す▲2▼、▲3▼のタイミング)。
【0152】
次に、階調2の画像データに従った超音波出力が行われ、マゼンダ(M)、シアン(C)の画像データに従った超音波出力がカプセルトナーT1に対して行われる(同図に示す▲4▼、▲5▼のタイミング)。以下、同様にして階調3、階調4についても、マゼンダ(M)、シアン(C)の画像データに従った超音波出力がカプセルトナーT1に対して行われる。
【0153】
上記処理は他方の画像形成部74においても行われ、最初は階調1のイエロー(Y)の画像データに従った超音波出力が行われ、次にブラック(K)についても階調1の画像データに従った超音波出力が行われ、次に階調2の画像データに従った超音波出力が行われ、イエロー(Y)とブラック(B)の画像データに従った超音波出力がカプセルトナーT2に対して行われ、更に階調3、階調4についても、イエロー(Y)とブラック(B)の画像データに従った超音波出力がカプセルトナーT2に対して行われる。
【0154】
このようにして超音波ラインヘッド85からの超音波出力を受け、印刷データに従って発色したカプセルトナーT1は、転写ロール77dによって記録紙P上に転写され、更に超音波ラインヘッド86からの超音波出力を受け、印刷データに従って発色したカプセルトナーT2は、転写ロール79dによって記録紙P上に転写され、両トナー像が転写された記録紙Pは定着器81で前述と同様の熱定着処理が施される。
【0155】
以上のように、本実施形態によれば大径マイクロカプセル40内にマゼンダ(M)とシアン(C)の2種類の小径マイクロカプセル41M、41Cが内包されたカプセルトナーT1及び、イエロー(Y)とブラック(B)の2種類の小径マイクロカプセル41Y、41Kが内包されたカプセルトナーT2を使用し、記録紙Pにカラー画像を形成することができる。
【0156】
したがって、上記のように構成することによっても、従来のプリンタ装置に比べて装置を小型化することができる。また、本例のカラー画像形成装置によれば、2個の画像形成部73、74を使用し、現像剤の無駄を少しでも無くすことができる。
【0157】
尚、実施形態の説明では、マゼンダ(M)とシアン(C)、イエロー(Y)とブラック(B)の組み合わせとしたが、マゼンダ(M)とイエロー(Y)、シアン(C)とブラック(B)等の他の組み合わせであってもよい。
また、本実施形態において、超音波ラインヘッド85、及び86の配設位置を感光体ドラム77、又は79の外側に設けたが、感光体ドラム77、又は79の内側に設ける構成としてもよい。
【0158】
また、上記実施形態の説明では中間転写ベルトを使用していないが、前述の第1の実施形態で説明したように中間転写ベルトを使用する構成としてもよい。
また、超音波ラインヘッド85、及び86の配設位置を現像処理後であって転写処理前の位置に配設したが、転写処理後熱定着処理前、又は熱定着処理後の位置に配設する構成としてもよい。尚、この場合にもカプセルトナーTに放射する超音波ビームは記録紙P又は中間転写ベルトの何れの面からも行うことができる。
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0159】
本実施形態は前述の超音波ラインヘッド18の構成に係り、図21にその外観構成を示す。尚、同図に示す超音波ラインヘッド18の長手方向が主走査方向であり、短手方向が副走査方向であり、主走査方向に後述する超音波素子が形成されている。以下、具体的に説明する。
【0160】
先ず、図22(a)は超音波ラインヘッド18の上面図であり、同図(b)は後述する個別印加電極の上面図である。また、同図(c)は超音波ラインヘッド18の断面正面図であり、同図(d)は超音波ラインヘッド18の断面側面図である。本例で使用する超音波ラインヘッド18は、同図(c)、(d)に示すように、担持体90内に5層の部材を積層して構成され、最下層(第5層)には共通電極層(アース層)90−5が配設され、第4層には圧電素子である超音波素子90−4が配設され、第3層には主走査方向に短冊状に並んだ個別印加電極層90−3が配設され、第2層には超音波素子90−4と超音波伝搬媒体との音響インピーダンスの差を軽減する為の音響インピーダンス整合層90−2が配設され、更に第1層には音響レンズ90−1が配設されている。
【0161】
超音波素子90−4には個別印加電極90−3と共通電極(アース)90−5が接続され、前述の超音波出力信号が供給される。超音波素子90−4は上記信号が印加されると歪みを生じ、所定の周波数で超音波振動が励起される。
超音波素子90−4で励起された超音波振動は音響インピーダンス整合層90−2を通して音響レンズ90−1で屈折され、指定位置(指定距離)に集束する。尚、音響インピーダンス整合層90−2は上記のように、超音波素子90−4と超音波伝搬媒体との音響インピーダンスの差を軽減する機能を有する。
【0162】
ここで、上記指定位置に画素サイズの超音波ビームを集束させる為には、主走査方向及び副走査方向に複数からなる超音波素子90−4の超音波ビームを集束させる必要がある。この理由は微細なサイズに超音波素子90−4を加工することは困難であり、かつ前述の小径カプセル壁43を破壊する為に必要な音圧を1個の超音波素子90−4で得ることは困難であるからである。
【0163】
そこで、上記のように超音波ラインヘッド18を構成し、後述するように小径カプセル壁43の破壊に必要な音圧を得る。図23は主走査方向(X方向)に配設された超音波素子90−4と、超音波素子90−4から出力される超音波の集束位置の関係を示す図である。尚、同図において説明上、超音波素子90−4には紙面の左側から素子番号1、2、3、・・・が付与されている。また、同図に示す集束位置には、画素番号(例えば、1〜7168)が付与されている。尚、上記集束位置は、例えば前述の中間転写ベルト28上の位置であり、カプセルトナーTが静電付着する位置である。また、この位置はカプセルトナーTが静電付着した記録紙P上の位置の場合もある。
【0164】
図24は上記超音波素子90−4の配設構成の一部を拡大して示す図であり、例えば超音波素子「1」〜「6」までを拡大して示す。互いに隣り合う超音波素子90−4は間隔dを有して配設されており、同時にm個(例えば6個)の超音波素子90−4を時間遅延させながら駆動する。例えば、同図に示すA点について考えると、同時にm個(例えば6個)の超音波素子90−4を時間遅延させて6個の超音波素子90−4の中心(A点)に強力な超音波をあてる。例えば、「1」の超音波素子90−4とA点の距離、「2」の超音波素子90−4とA点の距離、「3」の超音波素子90−4とA点の距離は少しづつ異なり、この距離差と超音波の伝搬速度から各超音波素子90−4の出力タイミングをずらし、所定のタイミングで超音波出力を行う。このように制御することにより、同時にA点に強力な超音波を照射することができる。
【0165】
また、上記A点に限らず超音波素子90−4からの超音波出力のタイミングを調整することによって、超音波素子90−4の配設ピッチより狭い位置(例えば、1/2dの位置、B点)に複数の超音波素子90−4から出力された超音波ビームを集束させることもできる。したがって、例えば1画素間隔で(ピッチdで)超音波ビームの集束位置を主走査方向にずらして制御することによって、1画素間隔で前述のカプセルトナーTに対して強力な超音波ビームを集束することができ、小径カプセル壁43を破壊して希望する色の発色を1画素間隔で行うことができる。
【0166】
尚、本例ではマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを使用するので、上記構成の超音波ラインヘッド18は各色毎に必要になる。
また、副走査方向については、上記音響レンズ90−1の屈折を利用して超音波ビームの集束サイズを小さくすることができる。したがって、副走査方向に集束画素サイズを小さく構成することによって、より解像度の高い画像を形成することが可能となる。例えば、画素サイズを1/4とすることによって、超音波ビームを1画素に対して4回供給することができ、4階調の色制御が可能となる。
【0167】
前述の第1乃至第3の実施形態において、上記4階調制御を説明しており、図9、図17、及び図20のタイムチャートで示した4階調制御は上記構成の超音波ラインヘッド18を使用することによって可能となる。
尚、上記実施形態の説明では、4階調制御について説明したが、4階調制御に限る必要はなく、例えば2階調制御や8階調制御等の他の階調制御を行う構成としてもよい。
<第5の実施形態>
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0168】
本実施形態は前述のカプセルトナーTの構成に関する発明である。前述の第1の実施形態で使用したカプセルトナーTは、大径マイクロカプセル40内にマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kが内包された構成であり、各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kには小径カプセル壁43が形成されていた。また、大径マイクロカプセル40内はジェル状の保持層42で封入され、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの小径カプセル壁43を前述の超音波照射によって選択的に破壊することにより、発色剤44と顕色剤45を混合し、発色を行う構成であった。また、第2、第3の実施形態においても、カプセルトナーTに収納される小径マイクロカプセルの種類が異なるが、基本的にカプセルトナーTの構造は同じであった。
【0169】
本実施形態では、上記各実施形態において使用されたカプセルトナーTの構成をより具体的に説明すると共に、カプセルトナーTの材料や構造を変えた例について説明する。以下、具体的に説明する。
第1実施例
本例は前述の第1の実施形態で使用したカプセルトナーTの構成であり、より具体的にその構成を説明する。前述の図3に示すようにカプセルトナーTは大径マイクロカプセル40内にマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kが分散内包された構成であり、各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kには小径カプセル壁43が形成されている。
【0170】
大径マイクロカプセル40の直径は5μm〜10μmで構成され、例えば1個の大径マイクロカプセル40内に小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kがそれぞれ10個程度収納されている。また、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの直径は、例えば0.5μm〜2μm程度であり、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの小径カプセル壁43の直径及び厚さはそれぞれ異なる。
【0171】
すなわち、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kは、それぞれその直径と、小径カプセル壁43の厚さが異なり、このように構成することによって小径カプセル壁43を破壊する共振周波数を異ならせ、各小径マイクロカプセル毎に異なる共振周波数で破壊できる構造とするものである。
【0172】
また、上記各小径マイクロカプセルの直径と厚さに加え、材質を変えることによって破壊の共振周波数も可変でき、材質を超音波の放射する共振周波数の設定要素に加えることによってより詳細な共振周波数の設定が可能となる。
例えば、小径マイクロカプセルの直径が大きくなれば超音波の共振周波数は低い方向に移行し、小径カプセル壁43の厚さが厚くなれば共振周波数は高い方向に移行する。また、小径カプセル壁43の壁の材質が硬くなれば、共振周波数は高い方向に移行する。したがって、上記各要素に対応して各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kはそれぞれ共振周波数が異なるように設計されている。
【0173】
また、前述の第1の実施形態で使用したカプセルトナーTは上記のように構成され、大径マイクロカプセル40は小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを内包し、選択的に画像データに基づき小径カプセル壁43を破壊し、発色させる構成である。そして、その発色割合は、放射される超音波のエネルギー量によって可変可能である。したがって、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の発色割合を制御し、自由な中間調を実現できる。
第2実施例
本例は上記第1実施例で説明したカプセルトナーTの構成と基本的に同じであるが、図25に示すように顕色剤45が各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの周面に位置するのではなく、保持層42内に混入されている。このように構成することにより、カプセルトナーTの製造を簡単にすることができる。
【0174】
尚、この場合大径マイクロカプセル40の直径、及び小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの直径は前述の第1の実施例と同じであり、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kはそれぞれその直径と、小径カプセル壁43の厚さと、その材質によって共振周波数の設定は各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41K毎に可能であり、選択的に小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを破壊して、画像データに従った発色を行うことができる。
第3実施例
本例は前述の第2の実施形態で使用したカプセルトナーTの構成であり、より具体的にその構成を説明する。図26は本例のカプセルトナーTの構成を説明する図である。尚、同図に示す例は、保持層42内に顕色剤45が混入されている例を示す。
【0175】
この例の場合、カプセルトナーT(大径マイクロカプセル40)にはマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の3種類の小径マイクロカプセル41M、41C、41Yが内包され、各小径マイクロカプセル41M、41C、41Yには小径カプセル壁43が形成されている。
【0176】
ここで、大径マイクロカプセル40の直径は前述と同様5μm〜10μmであり、例えば1個の大径マイクロカプセル40に小径マイクロカプセル41M、41C、41Yがそれぞれ10個程度内包されている。また、小径マイクロカプセル41M、41C、41Yの直径も前述と同様0.5μm〜2μm程度であり、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの直径、及び小径カプセル壁43の厚さ、材質はそれぞれ異なる。そして、上記構成によって、小径カプセル壁43を破壊する共振周波数を異ならせ、各小径マイクロカプセル毎に異なる共振周波数で破壊できる構造とする。
【0177】
また、発色割合も前述と同様、放射される超音波のエネルギー量によって可変可能であり、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の発色割合を制御し、自由な中間調を実現できる。
尚、本例のカプセルトナーTを使用する場合、同時に他の画像形成部において黒色トナーを使用して印刷処理を行う。但し、必ずしもそのような構成にする必要はなく、純粋な黒色が不要な場合には上記カプセルトナーTのみによって生成することも可能である。
【0178】
また、後に説明する実施形態において、カプセルトナーTを使用し、純粋な黒色を発色する構成とすることもできる。
第4実施例
本例は前述の第3の実施形態で使用したカプセルトナーTの構成であり、より具体的にその構成を説明する。図27は本例で使用するカプセルトナーTの例であり、本例の場合前述のように2種類のカプセルトナーT1、T2が使用され、同図(a)に示す一方のカプセルトナーT1(大径マイクロカプセル40)にはマゼンダ(M)とシアン(C)の小径マイクロカプセル41M、41Cが収納されたカプセルトナーであり、同図(b)に示す他方のカプセルトナーT2(大径マイクロカプセル40)はイエロー(Y)とブラック(K)の小径マイクロカプセル41Y、41Kが収納されたカプセルトナーである。また、前述のように何れのカプセルトナーT1及びT2内は保持層42で満たされている。
【0179】
そして、カプセルトナーT1に内包される小径マイクロカプセル41Mと41Cの小径カプセル壁43の直径、厚さ、材質の設定を適切に組み合わせることによって、両カプセルは異なる共振周波数で破壊するように設計されている。また、カプセルトナーT2に内包される小径カプセル41Yと41Kの小径カプセル壁43の直径、厚さ、材質を組み合わせることによって、両カプセルは異なる共振周波数で破壊するように設計されている。
【0180】
また、前述のようにマゼンダ(M)とシアン(C)、イエロー(Y)とブラック(K)の組み合わせ以外、マゼンダ(M)とイエロー(Y)、シアン(C)とブラック(K)の組み合わせ、マゼンダ(M)とブラック(K)、シアン(C)とイエロー(Y)の組み合わせも可能であり、例えば画像データの特質に合わせて適切に組み合わせ、現像剤の節約や印刷効率の向上を図ることができる。
第5実施例
本例は小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの構成を上記第1乃至第3の実施形態で使用した例と異なる構成とするものである。図28は本例の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの構成を説明する図である。
【0181】
同図に示すように、小径マイクロカプセル(例えば、小径マイクロカプセル41M)は、小径カプセル壁43の内側に発色剤44が内包され、外側に顕色剤45が位置する。さらに、小径カプセル壁43の内部には、殻92aに内包された気泡92が封入されている。
【0182】
この気泡92を上記のように内包すると、気泡92周囲の音響インピーダンスを変化させることができる。具体的には、気泡92の直径と気泡92を包む殻92aの材質と厚さによって音響インピーダンスは変化し、上記要素を組み合わすことによって、共振周波数を可変することができる。
【0183】
例えば、気泡92を内包する場合、前述の小径カプセル壁43の直径、厚さ、材質によって設定された共振周波数は、気泡92の半径や殻92aの材質と厚さによって大きく左右される。したがって、例えば小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41K毎に気泡92のサイズ半径等を変えることによって、共振周波数を大きく変えることができる。
【0184】
このように構成することにより、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの発色の自由度が増し、共振周波数の選択の幅も拡大することになる。
尚、上記気泡92を内包する小径カプセルはマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)全てにおいて可能であり、3種類の小径カプセル41M、41C、41Yを使用する場合、又は2種類の小径カプセル41Mと41C、41Yと41Kを使用する場合においても適用可能である。
【0185】
また、図28に示す小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの例では気泡92に殻92aが形成されているが、殻92aを形成しない構成としてもよい。
第6実施例
本例は小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの構成を上記実施形態と異なる構成とするものである。図29は本例の構成を示す。
【0186】
同図に示すように、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41K(例えば、小径カプセル41M)は、小径カプセル壁43の内側に発色剤44が封入され、外側に顕色剤45が位置する。本例では、更に顕色剤45の外側に顕色剤45を覆う壁45aが形成され、該壁45aによって顕色剤45を包み、超音波放射によって小径カプセル壁43が破壊した時、発色剤44と顕色剤45が効率よく混合し、発色するように構成する。
【0187】
すなわち、小径カプセル壁43が共振周波数の超音波が照射されることによって破壊された時、顕色剤45は壁45aに包まれており、顕色剤45が発散することなく、発色剤44と直ちに混合し効率よく短時間で発色させることができる。
【0188】
このように構成することにより、短時間で発色し効率よい発色が行われ、印刷速度の向上に寄与することができる。
尚、上記壁45aが形成されたカプセルトナーTの使用は、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4種類、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の3種類、マゼンダ(M)とシアン(C)、イエロー(Y)とブラック(K)の2種類の小径カプセルを内包した何れのカプセルトナーTにおいても使用可能である。
第7実施例
本例は小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに内包された発色剤44、及びその外周に位置する顕色剤45の材質に関する。
【0189】
先ず、発色剤44としては、ロイコ染料として、フルオラン系、トリフェニルメタン系、フェノヂアジン系、オーラミン系、スピロビラン系等を用いることができる。例えば、ローダミンBラクタム、3−ジエチルアミノ−5・7−ジメチルフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3・3−ビス(P−ジメチルアミノフェニル)−6−アミノフタライド、ベンゾイルロイコメチレンブルー等を用いることができる。
【0190】
次に、顕色剤45としては、αナフトール、βナフトール、レゾルシン、ヒドロキシン、カテコール、ピロガロール等のフェノール性化合物や、活性白土、有機カルボン酸塩、ビスフェノールS系、サリチル酸系の材料を用いることができる。
【0191】
尚、反応前上記発色剤44や顕色剤45は無色状態で安定化させておくことが条件であり、この為前述のように発色剤44と顕色剤45は殻壁材料にて遮蔽されている。
また、上記小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを内包する大径カプセル40や保持層42としては、ポリエステル等の樹脂が使用される。このようにポリエステル等の樹脂を使用することにより、結着性、定着性、摩擦帯電性等の機能が付与される。
<第6の実施形態>
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。
【0192】
本実施形態は前述の小径カプセル壁43を破壊する為に使用する超音波について説明する。
第1実施例
前述のようにカプセルトナーTを発色させる際、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41K内の小径カプセル壁43を破壊する。この場合、特定の共振周波数の超音波を照射し、小径カプセル壁43を伸張、膨張を複数回繰り返すことによって亀裂を生じさせ、最終的に破壊に導くものである。
【0193】
先ず、液体中の含気カプセルには以下の特徴がある。すなわち、含気カプセルを特定条件におくことによって、非常に大きな振動を起こす。今、含気カプセルの初期半径をRo、液体の密度をρ、平衡時の液体圧力をPo 、超音波による圧力をPa、カプセルのシェルパラメータをSp、カプセル内気圧をPwとした時、そのカプセルの半径(Rt)の運動状態は、以下の式(1)、(2)で表現される。
【0194】
【数1】
Figure 2004045660
【0195】
上記式(1)、(2)、及び各種実験により、選択的に共振する周波数を3種、又は4種選択することによって本実施形態を実現する。
また、共振周波数は以下の式によって計算される。
*気泡カプセルのシェルの無いときの共振周波数 f
=1/(2π)・(4kP/ρ)1/2       k:気体の比熱定数   (3)
*シェル付の気泡カプセルの共振周波数 fshell
shell=f +(2/π)・(Sp/m)                       (4)
m=4πRρ                                  (5)
図30は気泡半径別振幅と周波数依存性を示す図であり、上記式(1)において、小径マイクロカプセル41M、41C、41Yのカプセル半径の変化率をカプセル毎に異ならせた時の共振周波数を表したものである。例えば、マゼンダ(M)の小径マイクロカプセル41Mの初期半径をRyとし、シアン(C)の初期半径をRcとし、イエロー(Y)の小径マイクロカプセル41Yの初期半径をRyとした時、それぞれのカプセルの周波数依存性を示す。尚、同図の縦軸はカプセルの振幅(△R/Ro)を示す。
【0196】
上記設定による実験を多数回繰り返すことによって、最大振幅が50%以上膨張すると小径カプセル壁43に亀裂が生じることが確認された。したがって、同図に示すように、膨張率が60%を超える周波数(共振周波数)を持つ超音波を照射することによって小径カプセル壁43を破壊し、発色剤44と顕色剤45を混合反応させて、発色させることができる。
【0197】
尚、図30では小径マイクロカプセル41Mに照射する共振周波数を41f−mで示し、小径マイクロカプセル41Cに照射する共振周波数を41f−cで示し、小径マイクロカプセル41Yに照射する共振周波数を41f−yで示す。
一方、図31は小径マイクロカプセル41M、41C、41Yに、更にブラック(K)の小径マイクロカプセル41Kを含む場合の特性を示す。この場合、図31から分かるように、上記3種の共振周波数と異なる共振周波数41f−kの設定を行い、ブラック(K)を加えた4種の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを選択的に破壊することができる。
【0198】
また、図32は上記超音波照射によって小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kが振動する状態を示す図であり、横軸は時間軸を示す。入力した超音波は前述の式(1)に示すように、振動する粗密波として小径カプセル壁43に出力され、その周期に対応して小径カプセル壁43の外径が変動する。
【0199】
同図に示すように、入力する超音波の影響は順次大きくなり、第1波より直ちに最大振幅になるのではなく、数波の入力によって最大振幅に達する。したがって、最適かつ効果的な振動を得る為、各小径カプセル壁43には少なくとも数波が必要であり、多くの実験から4〜6波の照射によって最大振幅に達することが分かった。そこで、本実施形態では各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに対する超音波照射は少なくとも上記波数分供給される。
【0200】
さらに、図32からも分かるように、共振周波数Rt−1の場合と、非共振周波数Rt−2では振動レベルが極端に異なる。したがって、各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに対応する共振周波数を照射することによる、他の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに与える影響は極めて小さく、ターゲットとなる小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに短時間共振周波数を与えることによって、選択的に効率よくターゲットとなる小径カプセルを破壊することができる。
【0201】
尚、図33は超音波照射の為の出力パルスを示す図であり、上記説明の如く単発の出力ではなく、効果的に小径カプセル壁43を破壊する為、例えば画素単位当たり数波(同図の例では4波)の超音波照射を行う。
第2実施例
本例は上記計算式に基づいて、更に種々の実験から超音波の共振周波数条件を検討し、より選択的な材料構成、発色プロセスを実現するものである。
【0202】
図34は上記式(4)を使用して、小径カプセル壁43を破壊する際の他の条件を示すものである。本例ではカプセル半径(Ro)の他、シェルパラメータ(So)の条件を加えた。また、同図に示す具体的な数値から、同図の最下欄に示す最大振幅周波数fを得ることができる。例えば、マゼンダ(M)の小径カプセル41Mの場合、小径マイクロカプセル41Mのカプセル半径(Ro)を1.0μmとし、小径カプセル壁43の弾性パラメータ(シェルパラメータ(So))を0.5とした場合、振動の変化は図35の特性41f−mとなり、この場合の最大振幅周波数fは7.0MHzとなる。
【0203】
同様に、シアン(C)の小径カプセル41Cの場合、小径カプセル41Cのカプセル半径(Ro)を1.0μmとし、小径カプセル壁43の弾性パラメータ(シェルパラメータ(So))を2とした場合、振動の変化は図35の特性41f−cとなり、この場合の最大振幅周波数fは11.0MHzとなる。
【0204】
尚、イエロー(Y)の小径カプセル41Yについても同様であり、図34に示す条件に基づいて、最大共振周波数(4.0MHz)を得ることができる。尚、図36はこの場合の特性(シェルパラメータの依存性)を示す。
一方、図37は、更にブラック(K)を加えた場合の例であり、図38の周波数特性となる。また、カプセルのシェルパラメータ(Sp)を条件に加えた場合も、図39から分かるように、共振周波数Rt−1の場合と、非共振周波数Rt−2では振動レベルが極端に異なり、他の小径マイクロカプセルに影響を与えることなく、選択的に効率よくターゲットとなる小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを破壊することができる。
【0205】
また、図40に示すように、本例においても単発の出力ではなく、効果的に小径カプセル壁43を破壊する為、画素単位当たり数波(同図の例では4波)の超音波照射を行う。
第3実施例
本例はカプセルの最大振幅条件を小径カプセル壁43のカプセル半径(Ro)と、外郭材料Mの膜厚tに関連付けられた弾性パラメータSpと、更にそれぞれ選択的にカプセルの最大振幅が同じレベルになるように決定された超音波音圧Pと、上記3つの条件によって決定される共振周波数fの組み合わせで、小径カプセルの共振周波数の選択を行う構成である。
【0206】
図41は上記式(1)において、小径カプセル41M、41C、41Yのカプセル半径の変化率をカプセル毎に異ならせた時の共振周波数を表したものである。例えば、マゼンダ(M)の小径カプセル41Mの初期半径をRyとし、シアン(C)の初期半径をRcとし、イエロー(Y)の小径カプセル41Yの初期半径をRyとした時、それぞれのカプセルに共振周波数の超音波を照射する。
【0207】
例えば、イエロー(Y)の小径カプセル41Yの場合、小径マイクロカプセル41Yのカプセル半径(Ro)を2.0μmとし、小径カプセル壁43の弾性パラメータ(シェルパラメータ(So))を0とし、入力音圧70KPaとした場合、振動の変化は図42の特性41y−mとなる。そして、この場合の最大振幅周波数fは1.6MHzである。
【0208】
同様に、マゼンダ(M)の小径マイクロカプセル41Mの場合、小径マイクロカプセル41Mのカプセル半径(Ro)は1.5μmとし、小径カプセル壁43の弾性パラメータ(シェルパラメータ(So))を0とし、入力音圧90KPaとした場合、振動の変化は同図(b)の特性41f−mとなり、最大振幅周波数fは2.2MHzとなる。
【0209】
尚、シアン(C)の小径マイクロカプセル41Cについても同様であり、図41に示す条件に基づいて、同図に示す共振周波数を得ることができる。
一方、図43はブラック(K)も含めた特性であり、前述と同様にして図44に各条件を設定し、実験を行うと最大振幅周波数fは、小径マイクロカプセル41Yが2.2MHzとなり、小径マイクロカプセル41Mが3.5MHzとなり、小径マイクロカプセル41Cが8.3MHzとなり、小径マイクロカプセル41Kが1.6MHzとなる。
【0210】
また、本例の場合も図45から分かるように、共振周波数Rt−1の場合と、非共振周波数Rt−2では振動レベルが極端に異なり、他の小径カプセルに影響を与えることなく、選択的に効率よくターゲットとなる小径マイクロカプセルを破壊することができる。
【0211】
さらに、図46に示すように、本例においても単発の出力ではなく、効果的に小径カプセル壁43を破壊する為、画素単位当たり数波(同図の例では4波)の超音波照射を行う。
第4実施例
本例もカプセルの最大振幅条件を小径カプセル壁43のカプセル半径(Ro)と、外郭材料Mの膜厚tに関連付けられた弾性パラメータSpと、更にそれぞれ選択的にカプセルの最大振幅が同じレベルになるように決定された超音波音圧Pと、上記3つの条件によって決定される共振周波数fの組み合わせで、小径カプセルの共振周波数の選択を行う構成である。
【0212】
但し、本例の場合、図47に示すようにシェルパラメータ(So)の条件も含めたものであり、例えばイエロー(Y)の小径マイクロカプセル41Yの場合、小径マイクロカプセル41Yのカプセル半径(Ro)を1.0μmとし、小径カプセル壁43の弾性パラメータ(シェルパラメータ(So))を2.0とし、入力音圧1000KPaとした場合、最大振幅周波数fは12MHzである。尚、マゼンダ(M)及びシアン(C)についても同図に示す通りである。
【0213】
一方、図48はブラック(K)も含めた構成であり、同図に示す通りである。上記のように本例によれば、カプセル半径と、外郭材料Mの膜厚tに関連付けられた弾性パラメータSpと、更にそれぞれ選択的にカプセルの最大振幅が同じレベルになるように決定された超音波音圧Pと、上記3つの条件によって決定される共振周波数fの組み合わせで、小径マイクロカプセルの共振周波数の選択を行うことができる。
<第7の実施形態>
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。
【0214】
本実施形態はカプセルトナーTの構造に関する発明であり、特に小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの外殻に超小径マイクロカプセルを配設した構成である。以下、具体的に説明する。
第1実施例
図49(a)は前述の超音波ラインヘッド18から超音波の照射によってカプセルトナーTに共振周波数の超音波が供給されている状態を示す。本例は、上記のようにカプセルトナーTの構造に関するものであり、同図(b)にカプセルトナーTの拡大図を示す。前述のように、カプセルトナーTには複数の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kが分散して内包されている。
【0215】
さらに、同図(c)は小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの1個を拡大して示す図である。本例の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kには、小径カプセル壁43の外殻43aに超小径カプセルマイクロ100が複数配設されている。また、この超小径マイクロカプセル100は、所定の材料で形成され、上記外殻43a内に分散配設されている。
【0216】
そして、この超小径マイクロカプセル100は所定の外径を有し、上記材質と相まって破壊の為の共振周波数決定の条件となる。すなわち、上記条件によって設定された共振周波数の超音波を照射することによって、超小径マイクロカプセルを破壊することができ、従って選択的に小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの外殻43aが破壊され、発色反応によりカプセルトナーTを発色させることができる。
第2実施例
本例は超小径マイクロカプセル100の構成が、上記第1実施例と異なるものであり、図50(a)に本例の超小型マイクロカプセル100の構成を示す。また、同図(b)は超小型マイクロカプセル100が4種類で構成されることを示す。
【0217】
超小径マイクロカプセル100の4種類の構成は、外径と材質の組み合わせによって決定される。例えば、同図(b)に示すように、超小型マイクロカプセル100−1は「径1,材質1」に設定され、超小型マイクロカプセル100−2は「径1,材質2」に設定され、超小型マイクロカプセル100−3は「径2,材質1」に設定され、超小型マイクロカプセル100−4は「径2,材質2」に設定されている。
【0218】
そして、4種類の超小径マイクロカプセルの共振周波数1〜4は上記外径と外郭の密度(材質の基づく要素)との関係によって決定され、小径マイクロカプセルの外郭は4つの異なる周波数の1つでも照射すれば破壊可能になる。例えば、超小径マイクロカプセルの共振周波数fと外径rと材質密度の関係はf≒1/2πr√(3kp/s)で有り、共振周波数は外径に反比例し、密度に比例することが判っている。
【0219】
したがって、上記構成の超小型マイクロカプセル100を生成し、使用することによって、小径マイクロカプセルを破壊する周波数が複数設定可能になり、同一のカプセルトナーTを使用し、異なる周波数の超音波を放射し、希望する発色を実現できる。
第3実施例
本例は小径マイクロカプセル41M、41C、41Yの構成が異なるものであり、図51にその構成を示す。また、図52は小径カプセル41M、41C、41Yの外殻43aに配設される超小径マイクロカプセルの例を示す。
【0220】
本例は、3種の小径マイクロカプセル41M、41C、41Yに対してその外郭43aに内包する超小径カプセルの種類が複数あり、例えばr、g、b、c、m、y、kの7種類存在するものとする。この場合、それぞれの種類は前述のように外径と材質が異なり、破壊する為の共振周波数が異なる。尚、小径マイクロカプセル41M、41C、41Yには、それぞれマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の発色剤が内包されている。
【0221】
例えば、図52に示すように、小径マイクロカプセル41Mの外殻43aに分散する超小径マイクロカプセルはr、b、m、kであり、小径マイクロカプセル41Cの外殻43aに分散する超小径カプセルはg、b、c、kであり、小径マイクロカプセル41Yの外殻43aに分散する超小径マイクロカプセルはr、g、y、kである。
【0222】
ここで、上記のように、超小型マイクロカプセルr、g、b、c、m、y、kを破壊する為の共振周波数はそれぞれ異なる。そして、それぞれの共振周波数をfr、fg、fb、fc、fm、fy、fkとすると、共振周波数frの超音波を照射した場合、超小径マイクロカプセルrが共振破壊を起こし 小径マイクロカプセル41M及び41Yの外郭を破壊する。この為、小径カプセルに内包している発色剤が顕色剤と反応し、マゼンダ(M)及びイエロー(Y)が発色し、2次色である赤色(R)になる。
【0223】
したがって、上記構成により、例えば単一周波数の超音波を一回放射するだけで選択された2色の発色が可能となり、発色速度を向上することもできる。
第4実施例
本例も小径マイクロカプセル41M、41C、41Yの外殻構成が異なるものであり、図53に小径カプセルマイクロ41M、41C、41Y、41Kの外殻構成を示す。
【0224】
本例の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの外殻43aは複数層、例えば3層(M層,C層、Y層)で構成され、それぞれの層に共振周波数の異なる超小径マイクロカプセルを分散している。例えば、各層の超小径マイクロカプセルをm、c、yとし、その共振周波数をfm、fc、fyとすると、共振周波数fm、fc、fyの超音波が照射された場合にのみ小径マイクロカプセルの外郭が破壊される。したがって、例えばこの小径マイクロカプセルに黒色の発色剤を内包させておくと、共振周波数fm、fc、frの3つ共振周波数が照射された場合、黒色の発色を行うことができる。
【0225】
このように構成することにより、例えば黒色用の共振周波数をもつ超音波を準備することなく、上記3種類の共振周波数fm、fc、fyを使用して黒色を発色できる。この場合、減法混色に基づく黒色ではなく、純粋な黒色を発色できる。また、超音波ラインヘッド18の構成を簡便化することもできる。
第5実施例
本例は上記第1乃至第4の実施例と構成が少し異なり、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色に加えて、青色(B)、赤色(R)、緑色(G)の7色の発色を効率よく行う構成である。
【0226】
従来、上記7色を実現する場合、図54(a)に示すようにマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の3色によって減法混色に基づき、必要な色を作成している。例えば、青色(B)はマゼンダ(M)とシアン(C)を混色させ、また赤色(R)はマゼンダ(M)とイエロー(Y)を混色させ、更に緑色(G)はシアン(C)とイエロー(Y)を混色させて作成していた。この為、3個の印字ヘッドを駆動する必要があった。またマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)に対する3回の画像形成処理が必要であった。
【0227】
一方、本例では同図(b)に示すように、制御部(制御回路)から赤、青、緑の画像データを取得し、対応する共振周波数の超音波ビームを放射する構成である。図55はこの場合の制御部(制御回路)の例であり、本例では前述の図6に示す回路に加えて、2、3次色作成&入替機能回路103が加わり、更にレッド発色制御回路63R、グリーン発色制御回路63G、ブルー発色制御回路63Bが加わっている。
【0228】
このように構成することにより、例えば赤色を発色する場合、2、3次色作成&入替機能回路103によってレッド発色制御回路63Rに画像データを送信し、レッド発色制御回路63Rから超音波出力信号を出力し、カプセルトナーTに対応する共振周波数の超音波を照射する。また、緑色や青色についても同様であり、2、3次色作成&入替機能回路103によって緑色、又は青色の画像データを作成し、超音波出力信号を対応する発色制御回路63G又は63Bに出力することで、対応する共振周波数の超音波をカプセルトナーTに照射することができる。
【0229】
このように構成することにより、1回の超音波照射により4色対応のカプセルトナーTの発色を可能とし、従来に比べて4倍の速度で発色が可能となる。さらに、超音波の色別放射回数を減らすことができる。
<第8の実施形態>
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。
【0230】
本実施形態は超音波ラインヘッド18の超音波出力部(発色部)近傍の構成に関する発明である。以下、具体的に説明する。
第1実施例
本例は上記発色部において、カプセルトナーTを振動伝達物質に押さえつける密着ロールを設置し、超音波伝達を妨げる空気の介入を防ぎ、確実なカプセル破壊による発色と画像形成を実現する構成である。
【0231】
図56は超音波ラインヘッド18が中間転写ベルト28に摺擦する発色部近傍の構成を示す。尚、超音波ラインヘッド18の先端部は前述の図22に示すように、音響レンズや超音波振動子が配設されている。本実施形態の説明ではこの部分を超音波振動子18aで示す。
【0232】
この超音波振動子18aから出力された超音波は、その進入に対し抵抗の小さい材質で作られた中間転写ベルト28を伝搬してカプセルトナーTに達し、前述のように小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの小径カプセル壁43を選択的に破壊し、発色する。
【0233】
しかし、カプセルトナーTを介して中間転写ベルト28との間に極わずかな空隙が存在するだけで、超音波はその境界において反射し、超音波振動は小径マイクロカプセル壁43まで充分伝搬しない。また、カプセルトナーTの付着力が非常に微小な為、振動が外力となりトナー飛散などの悪影響を及ぼすこともある(同図に示すカプセルトナーTa及びTb)。
【0234】
そこで、図57に示すように、発色部においてカプセルトナーTと転写ベルト28間に、超音波伝達を妨げる空気の介入を防ぎ、かつカプセルトナーTを中間転写ベルト28表面に押さえつける弾力のある密着ロール104を配設する。
このように構成することにより、発色部において、超音波振動子18aからの振動がカプセルトナーTに内包された小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに確実に伝搬され、超音波振動が反射することなく確実に小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに伝搬させることができる。
【0235】
また、本例によればカプセルトナーTが中間転写ベルト28に押さえつけられ、超音波振動を受けてもトナー飛散を防止できる。
尚、上記第1実施例では、中間転写ベルト28に弾力性のある密着ロール104を配設したが、密着ベルトロールを配設する構成としてもよい。図58は密着ベルトロール105を配設した例を示す図である。
【0236】
また、上記図57及び図58の例では、超音波振動子18aを中間転写ベルト28に接触させているが、密着ロール104若しくは密着ベルトロール105に接触するよう設置してもよい。図59は超音波ラインヘッド18を密着ロール104内に収納し、密着ロール104の内周に超音波振動子18aが接触する構成である。
【0237】
さらに、超音波ラインヘッド18(超音波振動子18a)が密着ロール104内に配設されている場合、中間転写ベルト28を用いず感光体ドラム15に接触するよう密着ロール104を設置し、直接感光体ドラム15上で発色させる構成としてもよい。図60はこの構成を示す図である。
第2実施例
図61(a)は第2実施例を説明する発色部近傍の構成図である。上記第1実施例と同様、中間転写ベルト28上に静電付着したカプセルトナーTは、発色部において超音波振動子18aからの超音波照射により発色する。この時、密着ロール104の役割を担うスポンジロール106には液体キャリア107が充分供給され、液体キャリア107によって満たされている。
【0238】
同図(b)はこの時の状態を説明する発色部近傍の拡大図であり、スポンジロール106の外周面に形成された凹部は液体キャリア107で満たされ、超音波振動はこの液体キャリア107内を伝搬する。
液体キャリア107は空気に比べて音響インピーダンスが非常に大きいため、超音波伝達には適しており、確実な発色及び画像形成が可能となる。尚、スポンジロール106への液体キャリア107の補給は、液体キャリア供給ユニット108より行われ、補給ロール109を介して常時充分な量の液体キャリア107がスポンジロール106に供給されている。
【0239】
また、発色処理の際中間転写ベルト28上に付着した液体キャリア107は、乾燥ユニット110によって蒸発処理され、後の処理に影響を与えない。このように構成することにより、音響インピーダンスの改善を図ることができ、より高解像度でシャープな印刷画象を得ることができる。
<第9の実施形態>
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。
【0240】
本実施形態は前述の構成のカプセルトナーTを使用してセキュリティを確保した印刷画像を作成するものである。以下、具体的に説明する。
所謂セキュリティ印刷が必要な場合、従来蛍光成分の入ったセキュリティトナーを使用している。この場合、セキュリティトナーも1色のトナーであり、このセキュリティトナーの現像を行う為、現像器を1台用意する必要がある。例えば、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4色トナーを使ったカラープリンタ装置において、セキュリティ印刷を行う場合、更に1台の現像器を配設するか、又はどれか1色の印刷をセキュリティ印刷に代替えする必要がある。
【0241】
そこで、本例ではカプセルトナーTを図62に示すように構成し、セキュリティ印刷を可能とする。すなわち、カプセルトナーTに内包する小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kと共に、セキュリティ印刷用蛍光成分111を含ませる。例えば、同図(a)はカプセルトナーTの中にセキュリティ印刷用蛍光成分111を内包する。このセキュリティ印刷用蛍光成分111は発色前、カプセルトナーTと同様無色或いは透明であり、セキュリティ印刷用蛍光成分111が含まれているか否かは分からない。
【0242】
また、同図(b)は、各小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに内包する発色剤44中にもセキュリティ印刷用蛍光成分111を含ませる構成である。さらに、同図(c)はカプセルトナーTの周囲にセキュリティ印刷用蛍光成分111を外添剤として付着させる構成である。
【0243】
上記構成のカプセルトナーTを使用し、前述と同様現像処理を行い、転写処理、定着処理を経て記録紙Pには画像印刷が行われる。例えば、図63に印刷結果を示す。通常、記録紙Pには“YMCK”の印刷が行われ、視覚によって印刷結果を知ることができる。一方、記録紙Pに示すS字文字はカプセルトナーTで印刷されているが発色が行われていない為、通常認識できない。したがって、記録紙上には“S”のセキュリティ印刷が行われており、後に紫外線を当てると蛍光成分が発色し、セキュリティであった文字(S字文字)や画像を知ることができる。
【0244】
このように構成することにより、特別な現像器を使用することなく、カプセルトナーTにセキュリティ印刷用蛍光成分111を含ませる、又は外添剤としてカプセルトナーTに付着させるだけでセキュリティ印刷が可能となる。
<第10の実施形態>
次に、本発明の第10の実施形態について説明する。
【0245】
本実施形態は超音波ラインヘッド18をジェル質の詰まったスリーブ内に設けた構成である。以下、具体的に説明する。
第1実施例
図64は本例を説明する図であり、本例で使用する例は静電潜像が形成された感光体ドラム15にカプセルトナー現像ローラ25によりカプセルトナーTを静電付着させた後、直ちに超音波ラインヘッド18により超音波を放射する構成の装置である。この場合、カプセルトナーTは感光体ドラム15に静電付着した状態で発色し、発色後カプセルトナーTは転写ローラ26によって記録紙Pに転写される。
【0246】
同図において、回転スリーブ112は感光体ドラム15に従動、若しくは同速回転し、回転スリーブ112内はジェル状物質113で満たされている。また、この回転スリーブ112内には超音波ラインヘッド18が配設されている。
このように構成することにより、感光体ドラム15に静電付着した発色前のカプセルトナーTは回転スリーブ112内に配設された超音波ラインヘッド18から超音波照射を受け、共振した小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kは発色し、転写ローラ26方向に送られる。この時、感光体ドラム15の内側に位置する超音波ラインヘッド18の超音波振動子18aから超音波が照射される為、この超音波は上記ジェル状物質113、回転スリーブ112、感光体ドラム15の感光面の順に伝搬され、カプセルトナーTに達する。したがって、本例によれば、上記超音波がカプセルトナーTに伝搬するまで空気に触れることがなく、超音波振動をカプセルトナーTに充分伝搬できる。すなわち、空気を介在することによって生じる、物質間の音響インピーダンスの違いによる減哀の影響を回避できる。
【0247】
したがって、このように構成することにより、音響インピーダンスの改善を図ることができ、より高解像度でシャープな印刷画象を得ることができる。
また、本例の構成によれば超音波振動子18aが回転スリーブ112の内周に接することがないので、摩耗による問題が発生しない。
【0248】
尚、上記図64の例では、回転スリーブ112内をジェル状物質113で満たしたが、図65に示すように回転スリーブ112の内周に超音波ラインヘッド18(超音波振動子18a)を接触するまでの厚みでジェル状物質113を形成する構成としてもよい。
第2実施例
図66は第2実施例を説明する図であり、前述の第1実施例に対して超音波ラインヘッド18が配設された回転スリーブ112を感光体ドラム15の外側に設けた構成である。また、回転スリーブ112内の超音波ラインヘッド18の配設構成は前述の例と同じであり、回転スリーブ112内はジェル状物質113で満たされ、この回転スリーブ112内に超音波ラインヘッド18が配設されている。
【0249】
このように構成することによっても、感光体ドラム15に静電付着した発色前のカプセルトナーTは回転スリーブ112内に配設された超音波ラインヘッド18から超音波照射を受け、共振した小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの小径カプセル殻43を破壊し、発色させることができる。
【0250】
この場合、感光体ドラム15の外側に位置する超音波ラインヘッド18の超音波振動子18aから超音波が放射される為、超音波は上記ジェル状物質113、回転スリーブ112の順に伝搬され、カプセルトナーTに達する。したがって、前述の例と異なり、超音波ビームは感光面を介さずカプセルトナーTに伝搬される。したがって、このように構成することにより、音響インピーダンスの改善を図ることができ、より高解像度でシャープな印刷画象を得ることができる。
【0251】
また、本例の構成においても、超音波振動子18aが回転スリーブ112の内周に接することがないので、摩耗による問題が発生しない。また、上記図66の例では、回転スリーブ112内をジェル状物質113で満たしたが、図67に示すように回転スリーブ112の内周に超音波ラインヘッド18(超音波振動子18a)を接触するまでの厚みでジェル状物質113を形成する構成としてもよい。
<第11の実施形態>
次に、本発明の第11の実施形態について説明する。
第1実施例
図68は本例で使用するカプセルトナーTの構成を示す。カプセルトナーTは球形状であり、外殻115の内部には各色に発色するための内包カプセル(小径マイクロカプセル)M、C、Y、Kを有する。すなわち、内包カプセル内には発色剤が収納され、また上記外殻には顕色剤が分散している。例えば、内包カプセルMにはマゼンダ(M)の発色剤が収納され、内包カプセルCにはシアン(C)の発色剤が収納され、内包カプセルYにはイエロー(Y)の発色剤が収納され、内包カプセルKにはブラック(K)の発色剤が収納されている。
【0252】
また、上記内包カプセルM、C、Y、Kの外径、外殻材料、外殻材料の厚さは、各内包カプセルM、C、Y、K毎に異なる。このように構成することにより、それぞれの内包カプセルM、C、Y、Kは互いに異なる周波数の超音波で共振振動を起こす。また、外殻カプセル115も、その外径サイズΦout、及び外殻基本材料と厚さにより独自の共振周波数を有する。
【0253】
各カプセルの共振周波数fRはカプセルの半径r及び外殻材質により算出される下記のSp係数により決定される。
【0254】
【数2】
Figure 2004045660
【0255】
fR:カプセル共振周波数 r:カプセル半径  p:密度E:ヤング率  u:ポアソン比  t:外殻の厚み
したがって、外殻カプセル115の共振周波数は、rout及びtout及び材料特性より決定することができる。
【0256】
図69は上記機能を有するカプセルトナーTをコーティングした記録紙Pに超音波発生器116を走査することにより、画像を形成する模式図である。超音波発生装置116は画像色情報により周波数の異なる超音波を順次照射し、選択的に発色、色再現を行う。
【0257】
尚、本例では図69に示す装置によって発色処理を行ったが、前述の図1に示すカラー画像形成装置に本例の内包カプセル(小径マイクロカプセル)M、C、Y、Kを使用し、共振周波数の超音波を超音波ラインヘッド18から照射して発色処理を行わせる構成としてもよい。
【0258】
以上のように、本例によればカプセルトナーTの外殻に内包カプセル(小径マイクロカプセル)M、C、Y、Kを分散配置し、超音波照射によって発色させる構成であり、このように構成することによっても記録紙Pにカラー印刷を行うことができる。
第2実施形態
図70は上記構成のカプセルトナーTを使用した印刷例であり、前述の内包カプセルM、C、Y、Kを内包する。本例では超音波を照射することにより外殻カプセルも同時に運動することを利用し、転写処理を同時に実行する構成である。この為、同図に示すように超音波ラインヘッド18は転写部に配設される。
【0259】
先ず、感光体ドラム15の感光面に静電付着したカプセルトナーTに対し、感光体ドラム15の内側より超音波ラインヘッド18の超音波照射を行い、カプセルトナーTを選択的に発色させる。この場合、超音波を照射すると同時に、外殻の運動により記録紙Pに転写を実行する。
【0260】
図71はカプセルトナーTの外殻の共振周波数(同図に示す(a))と、例えばY(イエロー)の内包カプセル(小径マイクロカプセル)Cを共振振動させる共振周波数(同図に示す(b))を重畳させた波形(同図に示す(c))を示す。すなわち、内包カプセルの共振周波数により外殻カプセルを運動させて転写する方法であり、2つの超音波を重畳して照射することにより転写処理を同時に行うことが可能となる。
【0261】
また、使用する周波数によってはYMCKの発色と外殻運動を一つの超音波によって実現できる場合もあり、このように構成することにより、内包カプセルの超音波破壊による発色と同時に転写処理を行うことができる。
<第12の実施形態>
次に、本発明の第12の実施形態について説明する。
【0262】
図72及び図73は、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kの構成を説明する図であり、図72は前述の気泡92を内包した構成を示し、図73は本例の小径マイクロカプセルの構成を示す。
図73に示すように、本例の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41K内の発色剤中にゼオライト(沸騰石)等の多孔質の個体が混入されている。ここで、ゼオライト(沸騰石)は音響キャビテーションの発生を促し、小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを崩壊させる。
【0263】
ここで、先ず沸騰石の一般的な特性について説明する。沸騰石の特性は突沸を防ぐことである。これは個体が液中に存在することで、状態方程式で表される体積変化に対し、分子運動速度を高める効果に基づくものである。つまり、図74に示すように、体積Vの立方体領域の気体を考え、その各辺の長さを、x、y、zとした場合、
ΔV=xy・Δz+yz・Δx+zx・Δy+ΔxΔy・z+ΔyΔz・x+ΔzΔx・y+ΔxΔyΔzである。
【0264】
ここでx=y=z=1とし、またΔx=Δy=Δz=Δ1とすると、ΔV=3Δ1・1+3Δ1・Δ1となる。
これに対し、図75に示すように沸騰石などにより膨張方向がz方向のみに制限された場合、x=y=z=1,Δx=Δy=0とすると、ΔV=xy・Δzであるから、温度・圧力の条件が同じなら、沸騰石のあるなしに係わらず、温度変化、圧力変化に対するΔVは同じはずである。
【0265】
よって、Δz・1=3Δ1・1+3Δ1・1+Δ1
Δz=3Δ1+3(Δ1/1)+Δ1/△1
となり、等方的な体積変化に対して、移動方向が1次元に制限された場合の変化は3倍以上になる。
【0266】
ここで、△z、△1はともに、粒子速度と考えることができ、粒子速度の自乗がエネルギー=温度と比例関係を持つので、沸騰石周囲の移動が制限された空間の方が、温度上昇が大きい。
以上が沸騰石の特性であるが、同様のことは音響音圧下でも成り立つ。すなわち、ゼオライト(沸騰石)等の多孔質粒子を図73に示すように小径マイクロカプセルに内包させることにより、キャビテーションが発生しやすい環境を作り、超音波照射による外殻の亀裂を促進し、小径マイクロカプセルを破損に導く構成である。
【0267】
以上のように、多孔質セラミックの微粒子等を小径マイクロカプセルに内包し、キャビテーションを発生させ、より迅速に小径マイクロカプセルを破壊して発色を起こさせる構成である。
尚、上記例では多孔質セラミックの微粒子を小径マイクロカプセルに混入させたが、薬剤と極微粒子を混合させて、小径マイクロカプセルに内包する構成としてもよい。
<第13の実施形態>
次に、本発明の第13の実施形態について説明する。
【0268】
本実施形態は現像方式に関する発明であり、以下具体的に説明する。
第1実施例
本例の現像処理は液体現像方式を使用する。図76に示すように感光体ドラム15上に前記小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kを含有するカプセルトナーTとキャリア液で構成される現像液を供給する現像ロール120と、感光体ドラム15上に付着した不要なキャリア液を回収するためのスクイーズロール121を有する。尚、図77は現像ロール120及びスクイーズロール121近傍を拡大して示す図である。
【0269】
現像ロール120上には現像液が供給され、現像ロール120上の現像液は感光体ドラム15に接触し、静電潜像に現像液中のカプセルトナーTを静電付着させる。また、この現像処理の際、現像ロール120上のキャリア液の一部が感光体ドラム15にも移行する。感光体ドラム15上のカプセルトナーTと余剰なキャリア液は感光体ドラム15の回転により下流側に配置されているスクイーズロール121の配設位置に達する。そして、感光体ドラム15上の余剰なキャリア液は、スクイーズローラ120に印加された回収バイアスによりスクイーズロール121に回収され、感光体ドラム15上には画像情報に応じたカプセルトナーTだけが残ることになる。
【0270】
本例は、上記液体現像方式を用いることによって、カプセルトナーTに含有されるトナー粒子径を小さくすることが可能になる。すなわち、乾式現像法では、6μm以下の粒径のトナーを用いることは飛散等が発生するので困難であるが、液体現像法ではカプセルトナーTはキャリア液に包まれる為、トナー飛散の問題が無く、例えば4μm以下のマイクロカプセル含有トナー粒子を使用することも可能になり、より高精細の画像を得ることができる。
【0271】
尚、上記実施例では、超音波ラインヘッド18を感光体ドラム15の外側、つまりカプセルトナーTが静電付着する側に配設したが、感光体ドラム15の内部に配設する構成としてもよい。
第2実施例
図78及び図79は第2実施例を説明する図であり、上記第1実施例と異なる構成は、超音波ラインヘッド18をスクイーズロール121の後に配設したが、本例では現像ロール120とスクイーズロール121の間に超音波ラインヘッド18を配設する構成である。この場合、超音波ラインヘッド18はカプセルトナーTとキャリア液に接触する。
【0272】
したがって、このように構成することにより、超音波ラインヘッド18は感光体ドラム15上のキャリア液に接触しているので、超音波が空気中を伝搬されることがなく、効率よくカプセルトナーTに伝搬され、より鮮明な印刷画像を得ることができる。
<第14の実施形態>
次に、本発明の第14の実施形態について説明する。
【0273】
本実施形態は現像方式に関する発明であり、以下具体的に説明する。
プリント出力したデータの内容を一部変更する場合、従来はファイルデータの修正を行って出力し直す必要があった。例えば、多量な部数をプリント出力した後に修正が入ると新たに出力し直すことになり、旧資料は破棄処分となり、経費や資源の無駄使いとなる。そこで、本例のカプセルトナーTを使用することによって、上記問題を解決する。以下、具体的に説明する。
【0274】
図80は本例を説明する図であり、例えば梱包箱等に張る仕様ラベルの例を説明する。通常、このラベルには製品名等の共通の印刷とバーコード等の製品固有の印刷が行われている。本例ではラベル紙130の一部にベタ画像でカプセルトナーTの印刷を行い、この部分を未発色トナー部131とする。
【0275】
したがって、以後不図示のハンディータイプの発色装置を用いて色調も自在なバーコード画像や文字等を発色し、例えば製品固有の印刷を行うことが可能となる。尚、図81はバーコード(製品固有の印刷)の印刷を上記方法で行った印刷例を示す。また、未発色トナー部131は発色反応以前において、実質的に透明である。
【0276】
以上のように、本例では出力された記録紙上で発色反応による画像の書き込みを可能にし、無駄な廃棄処分を無くし、経費の節減、資源の有効利用を図る。
尚、図82は上記実施例の変形例を示し、記録紙Pの承認印欄を未発色トナー部132とし、専用の発色装置を用いて承認印を書き込んだ例である。
【0277】
以上のように、本例は記録紙上で発色反応による画像書き込みを可能にしたので、必要時に必要量だけ容易に画像追加を行うことができ、経費節減や資源の有効活用が図れる。
<第15の実施形態>
次に、本発明の第15の実施形態について説明する。
【0278】
本実施形態は残留トナーのクリーニング方式に関する発明であり、従来ウレタンゴム製のクリーニングブレードが用いられていたが、本例においてはカプセルトナーTを使用することから当該カプセルトナーTの特性を利用したクリーニング方式を採用するものである。以下、具体的に説明する。
【0279】
図83は本例のクリーニング方式を採用した画像形成部を示す図である。前述のように感光体ドラム15に形成された静電潜像はカプセルトナー現像ローラ25によって現像され、感光体ドラム15の感光面に静電付着したカプセルトナーTは超音波ラインヘッド18から照射される超音波によって発色処理される。その後、転写ローラ26によって、例えば記録紙Pに転写され、感光体ドラム15に残留するカプセルトナーTはクリーニング装置140に送られる。
【0280】
この時、感光体ドラム15に残留するカプセルトナーTには発色済みトナーと未発色トナーが混在する。図84は両トナーの形状を示す図であり、同図(a)は未発色トナーを示し、同図(b)は発色済みトナーを示す。同図(a)、(b)に示すように、未発色トナーは内部の小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kに破壊が生じていない為ほぼ球形を保っており、一方発色済みトナーは小径マイクロカプセル41M、41C、41Y、41Kが破壊している為変形している。したがって、転写工程を経た感光体ドラム15上のカプセルトナーTには両方のトナーが混在している。
【0281】
そこで、本例においては、クリーニング装置140直前に配設した超音波発生器141によって感光体ドラム15上に残留する未発色トナーに超音波を照射し、発色させる。この処理により感光体ドラム15に残留するカプセルトナーTは全て発色済みトナーとなり、クリーニング装置140に送られる。
【0282】
図85はクリーニング装置140を拡大して示す図であり、超音波発生器141によって超音波照射を受けた感光体ドラム15上に静電付着するカプセルトナーTは全て発色済みトナーになり、クリーニング装置140に設けられたクリーニングブレード142によって感光体ドラム15から掻き落とされる。この時、感光体ドラム15に静電付着する残留トナーは形状が変形した発色済みトナーであり、容易に感光体ドラム15から書き落とすことができる。
【0283】
尚、クリーニング装置140内に回収された発色済みトナーは、搬送ローラ143及び144によって廃トナー収納部に送られる。
以上のように、本例によればカプセルトナーTの特性を利用し、クリーニング前に残留トナーに超音波ビームを放射し、クリーニングブレード142によって回収し易い形状に変形する構成であり、このように構成することにより、安価で簡単な構成のクリーニング装置140とすることができる。
<第16の実施形態>
次に、本発明の第16の実施形態について説明する。
【0284】
本実施形態は印字位置ずれの調整を容易に行う発明であり、前述のカプセルトナーTを使用するカラー画像形成装置の画像形成特性を利用するものである。以下、具体的に説明する。
カプセルトナーTを使用するカラー画像形成装置は、前述のように光書込ヘッド16による静電潜像の形成と、形成された静電潜像に静電付着したカプセルトナーTへの超音波照射に基づく画像形成処理を実行する。この場合、光書込ヘッド16による静電潜像の形成位置と超音波ラインヘッド18による超音波放射位置の位置ずれは画像品質の劣化に繋がる。
【0285】
図86は感光体ドラム15の感光面に形成された静電潜像“F”150を前述のカプセルトナー現像ローラ25によって現像し、更に超音波照射を行い、記録紙Pに転写された画像“F”151を示す。図87は上記記録紙Pに転写された画像“F”151と静電潜像“F”150を比較する図である。同図(a)は両“F”150と151が一致している場合であり、印字品質に劣化は生じない。一方、同図(b)は両“F”150と151にずれが生じている場合であり、このような印刷処理が行われると印字品質が劣化する。
【0286】
そこで、本例は光書込ヘッド16によって形成される静電潜像に対して、超音波ラインヘッド18を放射する領域を狭く構成し、所定内のずれに対して調整可能な構成とするものである。
図88は本例の処理を説明する図であり、同図に示す150は上記静電潜像“F”であり、152は超音波ラインヘッド18による超音波ビームの放射によって形成される“F”である。静電潜像“F”に対して超音波ビームの放射によって形成される“F”は小さく構成されている。例えば、X軸方向、Y軸方向の画素数(ドット数)が所定数少なく設定される。
【0287】
このように構成することにより、静電潜像“F”に対する超音波ビームの放射によって形成される“F”の形成幅はX軸方向、Y軸方向のそれぞれに対して所定幅調整が可能であり、この範囲で印字位置ずれを調整することができる。例えば、図88の例は印字位置ずれがない場合であり、一方図89は所定の範囲内で印字ずれが調整された例を示す。
【0288】
以上のように構成することにより、光書込ヘッド16による光書き込み位置と超音波ラインヘッド18による超音波の照射位置のずれを所定値の範囲内で調整することができ、画像ムラや画像ずれの無いカラー印刷が可能になる。
【0289】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば超音波等の所定の刺激を与えることによって、小径マイクロカプセルを破壊し、内包される発色剤と顕色剤を混合反応させて、カラー画像を作成することができる。
【0290】
また、気泡を内包する小径マイクロカプセルを使用することにより、音響インピーダンスに影響されることなく効率のよい超音波振動の伝達を行うことができる。
また、小径マイクロカプセルの破壊に使用する超音波の共振周波数は、例えばカプセル径、カプセル壁の厚さや材質、照射される超音波の音圧等によって決定される。
【0291】
また、マイクロカプセルトナーにセキュリティ印刷用蛍光成分を内包することによって、後に記録紙に紫外線を照射し、セキュリティ文字を表示させることができる。
また、上記マイクロカプセルトナーを現像剤として使用し、感光体ドラム等の像担持体に形成された静電潜像に静電付着させ、画像データに従った超音波を照射することによって小径マイクロカプセルを選択的に発光させ、記録紙にカプセルトナーを転写し、熱定着処理を施して記録紙Pにカラー画像を形成することができる。
【0292】
また、小径マイクロカプセルに内包する発色剤を、例えばイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の3色に設定することによって、画像データのタイプに従った印刷処理が可能となり、例えば文書の場合マイクロカプセルトナーを使用せず、黒トナーのみの印字を行い、マイクロカプセルトナーを無駄無く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のカラー画像形成装置の全体構成図である。
【図2】画像形成部の拡大図である。
【図3】カプセルトナーの構造を示す図である。
【図4】小径カプセルの構造を説明する図である。
【図5】電源及び制御部の回路ブロック図であり、特に制御部(制御回路)の回路構成を説明する図である。
【図6】印字制御部の具体的な回路ブロック図を示す。
【図7】現像処理、及び以後の処理を模式的に示す図である。
【図8】(a)は発色部においてカプセルトナーTが超音波照射を受けている状態を示す図であり、(b)は超音波ラインヘッドから単一の共振周波数の超音波SがカプセルトナーTに放射されている状態を示す図であり、(c)は超音波ラインヘッドから2つの共振周波数の超音波S1、S2がカプセルトナーTに照射される状態を示す図である。
【図9】超音波ラインヘッドによって超音波発振が行われる際のタイムチャートである。
【図10】超音波ラインヘッドをカプセルトナーTの付着面側に配置することを示す図である。
【図11】超音波ラインヘッドをカプセルトナーTの付着面側に設置した場合の超音波の放射状態を示す図である。
【図12】超音波ラインヘッドを感光体ドラム15の感光面近傍に設けた構成を示す図である。
【図13】感光体ドラムの内周に接する位置に超音波ラインヘッドを設ける構成を示す図である。
【図14】発色後の発色済みトナーを記録紙に転写する構成を示す図である。
【図15】第2の実施形態において使用する画像形成部の構成を模式的に示す図である。
【図16】第2の実施形態において使用する制御部(制御回路)の構成を示す図である。
【図17】第2の実施形態の超音波発振が行われる際のタイムチャートである。
【図18】第3の実施形態において使用する画像形成部の構成を模式的に示す図である。
【図19】第3の実施形態において使用する制御部(制御回路)の構成を示す図である。
【図20】第3の実施形態の超音波発振が行われる際のタイムチャートである。
【図21】超音波ラインヘッドの外観構成を示す図である。
【図22】(a)は超音波ラインヘッドの上面図であり、(b)は個別印加電極の上面図であり、(c)は超音波ラインヘッドの断面正面図であり、(d)は超音波ラインヘッドの断面側面図である。
【図23】主走査方向(X方向)に配設された超音波素子と、超音波素子から出力される超音波の集束位置の関係を示す図である。
【図24】超音波素子の配設構成の一部を拡大して示す図である。
【図25】顕色剤が各小径カプセルの周面に位置するのではなく、保持層内に混入されている状態を示す図である。
【図26】第2の実施形態で使用されたカプセルトナーの構成を説明する図である。
【図27】(a)、(b)は、第3の実施形態で使用されたカプセルトナーの構成を説明する図である。
【図28】気泡が内包された小径カプセルの構成を説明する図である。
【図29】顕色剤の外側に顕色剤を覆う壁が形成された小径マイクロカプセルを内包するマイクロカプセルトナーの例を示す図である。
【図30】気泡半径別振幅と周波数依存性を示す図である。
【図31】小径カプセルに、更にブラック(K)の小径カプセルを含む場合の特性を示す図である。
【図32】共振周波数の超音波照射を受けた場合の影響を説明する図である。
【図33】超音波照射の為の出力パルスを示す図である。
【図34】(a)〜(c)は  サポート情報Bの例を示す図である。
【図35】周波数特性を示し、シェルパラメータ(Sp)の依存性を示す図である。
【図36】周波数特性を示し、シェルパラメータ(Sp)の依存性を示す図である。
【図37】更にブラックを加えた場合の各条件を示す図である。
【図38】更にブラックを加えた場合のシェルパラメータ(Sp)の依存性を示す図である。
【図39】共振周波数の超音波照射を受けた場合の影響を説明する図である。
【図40】超音波照射の為の出力パルスを示す図である。
【図41】周波数特性を示す図である。
【図42】各条件を示す図である。
【図43】周波数特性を示し、シェルパラメータ(Sp)の依存性を示す図である。
【図44】更にブラックを加えた場合の各条件を示す図である。
【図45】共振周波数の超音波照射を受けた場合の影響を説明する図である。
【図46】超音波照射の為の出力パルスを示す図である。
【図47】各条件を示す図である。
【図48】各条件を示す図である。
【図49】(a)は前述の超音波ラインヘッドから超音波ビームの放射によってカプセルトナーに共振周波数の超音波が供給されている状態を示す図であり、(b)はカプセルトナーの拡大図を示し、(c)は小径カプセルの1個を拡大して示す図である。
【図50】(a)は超小型カプセルの構成であり、(b)は超小型カプセルが4種類で構成されていることを説明する図である。
【図51】小径カプセルの構成を示す。
【図52】小径カプセルの外殻に配設される超小型カプセルとの関係を示す。
【図53】3層構造の小径カプセルの外殻構成を示す図である。
【図54】(a)はマゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の3色によって減法混色に基づき、必要な色を生成する例を示す図であり、(b)は制御部(制御回路)から赤、青、緑の画像データを取得する場合を示す図である。
【図55】赤、青、緑の画像データを作成可能な制御部(制御回路)の回路図である。
【図56】第8の実施形態を説明する際の従来例を説明する図である。
【図57】密着ロールの配設構成を説明する図である。
【図58】密着ロールに代えて密着ベルトを使用する例を説明する図である。
【図59】超音波ラインヘッドを密着ロール内に収納した構成を説明する図である。
【図60】感光体ドラムに接触するよう密着ロールを設置し、直接密着ロール上で発色及び転写させる構成を説明する図である。
【図61】(a)は発色部近傍の構成図であり、(b)は発色部近傍の拡大図である。
【図62】(a)はカプセルトナーの中にセキュリティ印刷用蛍光成分を内包する例を示す図であり、(b)は各小径カプセルに内包する発色剤中にセキュリティ印刷用蛍光成分を含ませる例を示す図であり、(c)はカプセルトナーの周囲にセキュリティ印刷用蛍光成分を外添剤として付着させる例を説明する図である。
【図63】第9の実施形態を説明する図である。
【図64】第10の実施形態を説明する図であり、ジェル状物質で満たされた回転スリーブに超音波ラインヘッドを内蔵する例を説明する図である。
【図65】第10の実施形態において、変形例を説明する図である。
【図66】超音波ラインヘッドが内蔵された回転スリーブを感光体ドラムの外側に設けた構成を示す図である。
【図67】図66に示す回転スリーブ内の構成に対する変形例である。
【図68】第11の実施形態に使用するカプセルトナーの構成を説明する図である。
【図69】カプセルトナーをコーティングした記録紙に超音波発生器を走査することにより、画像を形成する模式図である。
【図70】第11の実施形態に使用するカプセルトナーを使用した印刷例を示す図である。
【図71】(a)は外殻を振動させる為の共振周波数の波形を示し、(b)は小径カプセルを破壊する為の共振周波数の波形を示す。
【図72】第12の実施形態を説明する際の比較例を説明する図である。
【図73】第12の実施形態で使用する小径カプセルの構成を説明する図である。
【図74】第12の実施形態の原理を説明する図である。
【図75】第12の実施形態の原理を説明する図である。
【図76】第13の実施形態の液体現像方式を説明する図である。
【図77】第13の実施形態の液体現像方式を説明する図である。
【図78】現像ロールとスクイーズロール間に超音波ラインヘッドを配設する例を説明する図である。
【図79】現像ロールとスクイーズロール間に超音波ラインヘッドを配設する例を説明する図である。
【図80】第14の実施形態を説明する図であり、例えば梱包箱等に張る仕様ラベルの例を示す図である。
【図81】第14の実施形態を説明する図であり、例えば梱包箱等に張る仕様ラベルの例を示す図である。
【図82】記録紙の承認印欄を未発色トナー部とし、専用の発色装置を用いて承認印を発色させる例を説明する図である。
【図83】第15の実施形態を説明する図であり、クリーニング方式を採用した画像形成部を示す図である。
【図84】(a)は未発色トナーの形状を示し、(b)は発色済みトナーの形状を示す。
【図85】第15の実施形態で使用するクリーニング装置近傍の拡大図である。
【図86】第4の実施形態を説明する図である。
【図87】(a)は静電潜像に形成された“F”と転写後の“F”の転写位置が一致している例を示し、
(b)は静電潜像に形成された“F”と転写後の“F”の転写位置が不一致である場合の例を示す。
【図88】本例の処理において、静電潜像の“F”と超音波ラインヘッドからの発色処理によって発色された“F”の位置を説明する図である。
【図89】本例の処理において、静電潜像の“F”と超音波ラインヘッドからの発色処理によって発色された“F”の位置がずれた場合を示す図である。
【図90】従来例のタンデム方式のカラー画像形成装置の構成例を説明する図である。
【図91】従来例の4回転1パス方式のカラー画像形成装置の構成例を説明する図である。
【符号の説明】
11 画像形成部
12 給紙部
12a 給紙カセット
12b 給紙コロ
13 用紙搬送部
14 電源及び制御部
15 感光体ドラム
16 光書込ヘッド
17 カプセルトナーホッパ
18 超音波ラインヘッド
21 定着器
24 帯電ローラ
25 カプセルトナー現像ローラ
26 転写ローラ
27 クリーナ
28 中間転写ベルト
29 駆動ローラ
30 収容ローラ
31 対抗ローラ
33 排紙ローラ
34 攪拌部材
40 大径カプセル
41M、41C、41Y、41K 小径カプセル
42 小径カプセル
43 小径カプセル壁
44 発色剤
45 顕色剤
51  インターフェース(I/F)
52 印字制御部
53 CPU
54 RAM
55 ROM
56 入力
58 プリンタコントローラ
59 印字部
60 主走査/副走査制御回路
61 論理和回路
62 発振回路
63M マゼンダ発色制御回路
63C シアン発色制御回路
63Y イエロー発色制御回路
63K ブラック発色制御回路
73、74 画像形成部
75 カプセルトナー現像ローラ
76 カプセルトナー現像ローラ
77a 帯電ローラ
77b 光書込ヘッド
77c 現像ローラ
77d 転写ローラ
78 トナーホッパ
79 感光体ドラム
80a 帯電ローラ
80b 光書込ヘッド
80c 現像ローラ
80d 転写ローラ
85 超音波ラインヘッド
90 担持体
90−5 共通電極層(アース層)
90−4 超音波素子
90−3 個別印加電極層
90−2 伝搬媒体
90−1 音響レンズ
92 気泡
92a 外殻
100 超小型カプセル
103 2、3次色作成&入替機能回路
105 密着ロール
106 スポンジロール
107 液体キャリア
108 液体キャリア供給ユニット
109 補給ロール
110 乾燥ユニット
111 セキュリティ印刷用蛍光成分
112 回転スリーブ
113 ジェル状物質
113 超音波発生器141
120 現像ロール
121 スクイーズロール
140 クリーニング装置
142 クリーニングブレード

Claims (76)

  1. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成るトナーであって、
    互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散し、前記所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定の小径マイクロカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応が生じるべく構成されたことを特徴とするマイクロカプセルトナー。
  2. 前記反応性物質の一方が発色剤であり、他方が顕色剤であることを特徴とする請求項1記載のマイクロカプセルトナー。
  3. 前記他方の反応性物質は、前記大径カプセル内の保持層に分散していることを特徴とする請求項1、又は2記載のマイクロカプセルトナー。
  4. 前記発色剤が、マゼンダ色、シアン色、イエロー色、ブラック色にそれぞれ発色する発色剤の中から2種類以上選択されて、前記複数種の小径マイクロカプセルを構成することを特徴とする請求項2、又は3記載のマイクロカプセルトナー。
  5. 前記発色剤が、マゼンダ色、シアン色、イエロー色にそれぞれ発色する発色剤であることを特徴とする請求項2、又は3記載のマイクロカプセルトナー。
  6. 前記小径マイクロカプセル内には気泡が内包されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、又5記載のマイクロカプセルトナー。
  7. 前記小径マイクロカプセル内には多孔質の微粒子が内包されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、又5記載のマイクロカプセルトナー。
  8. 前記小径マイクロカプセルは、発色反応が生じる前、無色透明であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、又は7記載のマイクロカプセルトナー。
  9. 前記小径マイクロカプセルの外郭には、所定の共振周波数の超音波によって破壊可能な超小径マイクロカプセルが分散内包されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、又8記載のマイクロカプセルトナー。
  10. 前記超小径マイクロカプセルは複数種前記外殻に内包され、それぞれの超小径マイクロカプセルは破壊される共振周波数が異なることを特徴とする請求項9記載のマイクロカプセルトナー。
  11. 前記共振周波数は、超小径マイクロカプセルのカプセル径、及び又は材質によって決定されることを特徴とする請求項10記載のマイクロカプセルトナー。
  12. 前記小径マイクロカプセルの外郭は、複数層で形成され、それぞれの層に異なる共振周波数の超音波によって破壊可能な超小径マイクロカプセルが内包されていることを特徴とする請求項9、10.又は11記載のマイクロカプセルトナー。
  13. 前記マイクロカプセルトナーにはセキュリティ印刷用蛍光成分が内包されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、又8記載のマイクロカプセルトナー。
  14. 前記セキュリティ印刷用蛍光成分は前記マイクロカプセルトナーの保持層に分散されていることを特徴とする請求項13記載のマイクロカプセルトナー。
  15. 前記セキュリティ印刷用蛍光成分は前記小径マイクロカプセルの発色剤に分散されていることを特徴とする請求項13記載のマイクロカプセルトナー。
  16. 前記マイクロカプセルトナーの外壁には、セキュリティ印刷用蛍光成分が外添剤として付加されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、又8記載のマイクロカプセルトナー。
  17. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを外殻に分散内包する大径マイクロカプセルから成るトナーであって、
    互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散し、前記所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定の小径マイクロカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応が生じるべく構成されたことを特徴とするマイクロカプセルトナー。
  18. 前記反応性物質の一方が発色剤であり、他方が顕色剤であることを特徴とする請求項17記載のマイクロカプセルトナー。
  19. 前記所定の刺激は、小径マイクロカプセルに対する共振周波数を有する超音波の照射であり、該共振周波数は小径マイクロカプセルの外径によって設定されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、13、14、15、16、17、又18記載のマイクロカプセルトナー。
  20. 前記所定の刺激は、小径マイクロカプセルに対する共振周波数を有する超音波の照射であり、該共振周波数は小径マイクロカプセルの外径、及び外殻の厚さによって設定されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、13、14、15、16、17、又は18記載のマイクロカプセルトナー。
  21. 前記所定の刺激は、小径マイクロカプセルに対する共振周波数を有する超音波の照射であり、該共振周波数は小径マイクロカプセルの外径、外殻の厚さ、及び材料によって設定されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、13、14、15、16、17、又18記載のマイクロカプセルトナー。
  22. 前記所定の刺激は、小径マイクロカプセルに対する共振周波数を有する超音波の照射であり、該共振周波数は小径マイクロカプセルの外径、外殻の厚さ、材料、及び超音波の入射音圧によって設定されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、13、14、15、16、17、又18記載のマイクロカプセルトナー。
  23. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成方法であって、
    画像情報に応じて前記マイクロカプセルトナーを印字媒体上に最終的に転写定着すべく、中間転写媒体を介して若しくは直接的に前記印字媒体に付与する工程と、
    前記印字媒体に付与される前記マイクロカプセルトナーに対して前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色工程と、
    を少なくとも実行して前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形成方法。
  24. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々のカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々のカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成方法であって、
    像担持体上を所定電位に帯電する帯電工程と、
    該帯電工程により帯電された前記像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する現像工程と、
    該現像工程により前記像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナーに、前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色工程と、
    該発色工程を経た前記像担持体のマイクロカプセルトナーを印字媒体上に転写する転写工程と、
    該帯電工程により前記像担持体上に転写された前記マイクロカプセルトナーを前記印字媒体上に定着する熱定着工程と、
    を順次行って、前記像担持体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形成方法。
  25. 前記発色工程において、前記像担持体の表面側から前記マイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与することを特徴とする請求項24記載のカラー画像形成装置。
  26. 前記発色工程において、前記像担持体の裏面側からマイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与することを特徴とする請求項24記載のカラー画像形成装置。
  27. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々のカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々のカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成方法であって、
    像担持体上を所定電位に帯電する帯電工程と、
    該帯電工程により帯電された前記像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する現像工程と、
    該現像工程により前記像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナーを印字媒体上に転写する転写工程と、
    該転写工程により前記印字媒体上に転写された前記マイクロカプセルトナーに、前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色工程と、
    該発色工程を経た前記マイクロカプセルトナーを前記印字媒体上に定着する定着工程と、
    を順次行って、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形成方法。
  28. 前記発色工程は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与された側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項27記載のカラー画像形成装置。
  29. 前記発色工程は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与されていない側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項27記載のカラー画像形成装置。
  30. 前記印字媒体は記録紙であることを特徴とする請求項27、28、又は29記載のカラー画像形成装置。
  31. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々のカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々のカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成方法であって、
    像担持体上を所定電位に帯電する帯電工程と、
    該帯電工程により帯電された前記像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、
    前記像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する現像工程と、
    該現像工程により前記像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナーを印字媒体上に転写する転写工程と、
    該転写工程により前記印字媒体上に転写された前記マイクロカプセル含有トナー粒子を前記印字媒体上に定着する熱定着工程と、
    該熱定着工程により前記印字媒体上に定着された前記マイクロカプセルトナーに、前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色工程と、
    を順次行って、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形成方法。
  32. 前記発色工程は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与された側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項31記載のカラー画像形成装置。
  33. 前記発色工程は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与されていない側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項31記載のカラー画像形成装置。
  34. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、
    像担持体上を所定電位に帯電する帯電手段と、
    該帯電手段により帯電された前記像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    前記像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する現像手段と、
    該現像手段により前記像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナーを用紙上に転写する転写手段と、
    該転写手段により前記用紙上に転写された前記マイクロカプセルトナーを前記用紙上に定着する熱定着手段と、
    前記マイクロカプセルトナーに前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色手段と、
    を備え、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形成装置。
  35. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散した、第1、第2のマイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、
    第1の像担持体上を所定電位に帯電する第1の帯電手段と、該第1の帯電手段により帯電された前記第1の像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する第1の静電潜像形成手段と、前記第1の像担持体上に形成された静電潜像に前記第1のマイクロカプセルトナーを付与する第1の現像手段とを有する第1の画像形成部と、
    第2の像担持体上を所定電位に帯電する第2の帯電手段と、該第2の帯電手段により帯電された前記第2の像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する第2の静電潜像形成手段と、前記第2の像担持体上に形成された静電潜像に前記第2のマイクロカプセルトナーを付与する第2の現像手段とを有する第2の画像形成部と、
    前記第1、第2の現像手段により前記第1、第2の像担持体上に付与された前記第1、第2のマイクロカプセルトナーを印字媒体上に転写する転写手段と、
    該転写手段により前記印字媒体上に転写された前記第1、第2のマイクロカプセルトナーを前記印字媒体上に定着する熱定着手段と、
    前記第1、第2のマイクロカプセルトナーに前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色手段と、
    を備え、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形成装置。
  36. 所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散した、マイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、
    第1の像担持体上を所定電位に帯電する第1の帯電手段と、該第1の帯電手段により帯電された前記第1の像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する第1の静電潜像形成手段と、前記第1の像担持体上に形成された静電潜像に前記マイクロカプセルトナーを付与する第1の現像手段とを有する第1の画像形成部と、
    第2の像担持体上を所定電位に帯電する第2の帯電手段と、該第2の帯電手段により帯電された前記第2の像担持体上に画像情報に応じた電位パターンの静電潜像を形成する第2の静電潜像形成手段と、前記第2の像担持体上に形成された静電潜像に黒色トナーを付与する第2の現像手段とを有する第2の画像形成部と、
    前記第1、第2の現像手段により前記第1、第2の像担持体上に付与された前記マイクロカプセルトナー及び黒色トナーを印字媒体上に転写する転写手段と、
    該転写手段により前記印字媒体上に転写された前記マイクロカプセルトナー及び黒色トナーを前記印字媒体上に定着する熱定着手段と、
    前記マイクロカプセルトナーに前記画像情報中の色成分情報に対応した所定の刺激を付与し、該所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を生じさせる発色手段と、
    を備え、前記印字媒体上に発色したトナーに基づくカラー画像を形成することを特徴とするカラー画像形成装置。
  37. 前記第1のマイクロカプセルトナーにはマゼンダ色、シアン色、イエロー色、ブラック色にそれぞれ発色する発色剤の中から2種類を選択した小径マイクロカプセルを内包し、前記第2のマイクロカプセルトナーにはマゼンダ色、シアン色、イエロー色、ブラック色にそれぞれ発色する発色剤の中から他の2種類を選択した小径マイクロカプセルを内包し構成することを特徴とする請求項35記載のカラー画像形成装置。
  38. 前記転写手段は前記マイクロカプセルトナーを中間転写媒体に転写し、該中間転写媒体から印字媒体に前記マイクロカプセルトナーを転写することを特徴とする請求項34、35、36、又は37記載のカラー画像形成装置。
  39. 前記発色手段は、前記現像手段による現像工程と前記転写手段による転写工程間に配設されていることを特徴とする請求項34、35、36、37、又は38記載のカラー画像形成装置。
  40. 前記発色手段は、前記像担持体の表面側から前記マイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与することを特徴とする請求項39記載のカラー画像形成装置。
  41. 前記発色手段は、前記像担持体の裏面側からマイクロカプセルトナーに対して所定の刺激を付与することを特徴とする請求項39記載のカラー画像形成装置。
  42. 前記発色手段は、前記転写手段による転写工程と前記熱定着手段による熱定着工程間に配設されていることを特徴とする請求項34,35、36、37,又は38記載のカラー画像形成装置。
  43. 前記発色手段は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与された側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項42記載のカラー画像形成装置。
  44. 前記発色手段は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与されていない側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項42記載のカラー画像形成装置。
  45. 前記発色手段は、前記転写手段による転写工程後、中間転写媒体に転写されたマイクロカプセルトナーに対して行う位置に配設されることを特徴とする請求項38記載のカラー画像形成装置。
  46. 前記発色手段は、前記中間転写媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与された側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項45記載のカラー画像形成装置。
  47. 前記発色手段は、前記中間転写媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与されていない側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項45記載のカラー画像形成装置。
  48. 前記発色手段は、前記熱定着手段による熱定着工程後に配設されていることを特徴とする請求項34、35、36、37、又は38記載のカラー画像形成装置。
  49. 前記発色手段は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与された側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項48記載のカラー画像形成装置。
  50. 前記発色手段は、前記印字媒体に前記マイクロカプセルトナーが付与されていない側の面から所定の刺激を付与することを特徴とする請求項48記載のカラー画像形成装置。
  51. 前記発色手段は、超音波ラインヘッドであることを特徴とする請求項34、35、36、37、又は38記載のカラー画像形成装置。
  52. 前記超音波ラインヘッドは主走査方向に多数の超音波素子が配設され、該超音波素子には個別印加電極から画像情報に基づく超音波出力信号が供給され、前記画像情報中の各色成分に対応した共振周波数の超音波を前記複数種の小径マイクロカプセルに照射することを特徴とする請求項51記載のカラー画像形成装置。
  53. 前記超音波素子から出力される超音波は音響レンズを通して前記マイクロカプセルトナーに照射されることを特徴とする請求項52記載のカラー画像形成装置。
  54. 前記超音波素子から出力される超音波の主走査方向の収束幅は1画素の幅であることを特徴とする請求項52、又は53記載のカラー画像形成装置。
  55. 前記超音波素子から出力される超音波の収束位置には、隣接する超音波素子からの超音波も収束し、同じ収束位置には同じタイミングで複数の前記超音波素子からの超音波が収束する制御が行われることを特徴とする請求項52、53、又は54記載のカラー画像形成装置。
  56. 前記同じ収束位置に対して同じタイミングで複数の前記超音波を収束させる制御は、前記収束位置と各超音波素子との距離に基づいて、超音波の出力タイミングを順次ずらして行うことを特徴とする請求項55記載のカラー画像形成装置。
  57. 前記超音波素子は、圧電素子であることを特徴とする請求項52、53、54、55、又は56記載のカラー画像形成装置。
  58. 前記像担持体上に形成される画像情報に応じた電位パターンの静電潜像は、各色の画像情報の論理和データであり、前記発色手段に供給される画像情報は各色毎の画像情報であることを特徴とする請求項34、35、36、37、又は38記載のカラー画像形成装置。
  59. ビデオデータを印刷データに変換する変換手段と、
    該印刷データに含まれる各色毎の画像情報の論理和を計算する論理和計算手段と、
    前記各色毎の画像情報に基づいて共振周波数の超音波出力信号を作成する超音波出力信号作成手段と、
    前記共振周波数に従った超音波を生成し、マイクロカプセルトナーに照射する発色手段と、
    を有することを特徴とするカラー画像形成装置。
  60. 前記マイクロカプセルトナーは、所定の刺激によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された複数種の小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成るトナーであって、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散し、前記所定の刺激により前記複数種の小径マイクロカプセルのうちの所定の小径マイクロカプセル壁が破壊され所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応が生じるべく構成されたトナーであることを特徴とする請求項59記載のカラー画像形成装置。
  61. 前記超音波出力信号作成手段は、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)の発色を行わせる共振周波数信号を作成することを特徴とする請求項59、又は60記載のカラー画像形成装置。
  62. 前記超音波出力信号作成手段は、マゼンダ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)に加えて、赤(R)、緑(G)、青(B)の発色を行わせる共振周波数信号を作成することを特徴とする請求項59、又は60記載のカラー画像形成装置。
  63. 前記超音波出力信号作成手段は、共振周波数信号を作成せず、何れの色の発色も行わせないことを特徴とする請求項59、又は60記載のカラー画像形成装置。
  64. 前記中間転写媒体には密着手段が圧接し、前記発色手段による所定の刺激の付与の際、マイクロカプセルトナーを前記中間転写媒体と密着手段間に保持することを特徴とする請求項38記載のカラー画像形成装置。
  65. 前記密着手段には液体キャリアが浸透しており、前記密着手段の表面に形成された凹部に該液体キャリアが流出し、前記マイクロカプセルトナーは該液体キャリア内に保持されることを特徴とする請求項64記載のカラー画像形成装置。
  66. 前記密着手段は密着ベルトであることを特徴とする請求項64、又は65記載のカラー画像形成装置。
  67. 前記中間転写媒体に付着した液体キャリアは乾燥ユニットによって除去されることを特徴とする請求項64、65、又は66記載のカラー画像形成装置。
  68. 前記発色手段は前記密着手段内に配設されることを特徴とする請求項64、65、又は67記載のカラー画像形成装置。
  69. 前記発色手段は内部にジェル状物質が封入された回転スリーブ内に配設されていることを特徴とする請求項34、35、36、37、又は38記載のカラー画像形成装置。
  70. 前記回転スリーブは前記像担持体内に配設されていることを特徴とする請求項69記載のカラー画像形成装置。
  71. 前記ジェル状物質は前記回転スリーブの内面に所定の厚さに形成されていることを特徴とする請求項69、又は70記載のカラー画像形成装置。
  72. 前記現像手段は、キャリア液と共にマイクロカプセルトナーを前記像担持体の周面に静電付着させることを特徴とする請求項34、35、36、37、又は38記載のカラー画像形成装置。
  73. 前記発色手段は前記キャリア液と共にマイクロカプセルトナーが静電付着した前記像担持体に対面する位置に設けられていることを特徴とする請求項72記載のカラー画像形成装置。
  74. 前記転写手段の下流側であって、前記像担持体の周面近傍に設けられ、前記転写手段によって完全に転写されなかった前記マイクロカプセルトナーに対して発色処理を行う残留トナー発色手段と、該発色後のマイクロカプセルトナーを前記像担持体から除去するクリーニング手段とを有することを特徴とする請求項34、35、36、37、又は38記載のカラー画像形成装置。
  75. 前記超音波出力信号作成手段は、前記論理和計算手段が生成する論理和データより少ない画素数の画像情報を作成し、前記発色手段に出力することを特徴とする請求項59記載のカラー画像形成装置。
  76. 前記発色手段は、前記マイクロカプセルトナーの転写位置に設けられ、前記発色手段から小径マイクロカプセル壁を破壊する超音波と共に、大径マイクロカプセルを振動させる超音波をマイクロカプセルトナーに出力することを特徴とする請求項34、35、36、37、又は38記載のカラー画像形成装置。
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