JP2004354412A - 画像形成装置 - Google Patents

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Shuichi Yamazaki
修一 山崎
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Abstract

【課題】本発明は超音波振動の照射により破壊可能なマイクロカプセルを用いた画像形成装置であり、特に単一の共振周波数の超音波振動を照射し、マイクロカプセルを破壊する画像形成装置に関する。
【解決手段】本発明は大径マイクロカプセル40に内包された小径マイクロカプセル41を破壊し、内包される発色剤44を放出し、顕色剤45と反応させて発色を行う画像形成装置であり、加熱装置60を設け、小径マイクロカプセル41の温度を可変し、単一の共振周波数f1の超音波振動を照射することによって小径マイクロカプセル41を破壊し、発色処理を行う構成である。また、気泡を内包する小径マイクロカプセル41を使用し、超音波振動によって小径マイクロカプセル41を破壊し、大径マイクロカプセル40の内圧を増加しながら同じ共振周波数f1の超音波振動を照射して発色を行う構成である。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は超音波振動の照射により破壊可能なマイクロカプセルを用いた画像形成装置であり、特に単一の共振周波数の超音波振動を照射し、マイクロカプセルを破壊する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラープリントと言えば銀塩写真が挙げられるほど、その技術は長い間主流であった。しかし、今日パーソナルコンピュータを中心としたコンピュータの普及に伴って、周辺機器としてのプリンタ装置も普及し、各種方式のカラープリンタが提案されている。特に、電子写真方式、熱転写方式、インクジェット方式の各方式のプリンタ装置は、著しい進歩を遂げ、解像度の点でも銀塩写真に匹敵し、これにとって代わる勢いである。さらに、今日上記以外の方式のプリンタ装置(画像形成装置)も要望されている。
【0003】
そこで、超音波振動の刺激により破壊可能なカプセル壁で囲繞されたマイクロカプセルを用い、このマイクロカプセルの内外に互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質を分散させ、色成分情報に対応した所定の超音波刺激を付与することでマイクロカプセルのうちの所定のカプセル壁を破壊し、所定の反応性物質が互いに拡散混合して発色反応を起こし、印刷処理を行う画像形成装置が提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに着色した互いに共振周波数の異なる4種の着色中空粒子を、回転する担持体の表面に均一に塗布するとともに帯電させ、超音波振動エネルギーを用いて所定の着色中空粒子を振動させて発色させると同時に普通紙上に転写して画像形成する方法が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−58833号公報(段落[0022]〜[0048]、図1〜9)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記方式において、複数種のマイクロカプセルを超音波の共振周波数を用いて破壊するためには、超音波ラインヘッドは数種の共振周波数の超音波振動を発生する必要がある。この為、超音波ラインヘッドの共振周波数は高帯域化する必要があり、また全ての周波数の超音波の振幅をある一定値以上に確保する必要もあり、装置のコストアップの原因となっている。
【0007】
そこで、本発明は単一の共振周波数の超音波振動をマイクロカプセルに照射し、装置をコストアップすることのない画像形成装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、請求項1に記載した発明によれば、超音波振動によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散したマイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、前記小径マイクロカプセルの外周に分散する反応性物質を含む支持材の粘度を可変する可変手段を有し、該可変手段によって前記支持材の粘度を可変し、同じ共振周波数の超音波振動を照射して前記カプセル壁を破壊し、発色を行う画像形成装置を提供することによって達成できる。
【0009】
このように構成することにより、例えば小径マイクロカプセルを破壊する共振周波数f1への粘度調整を加熱手段の温度制御によって行い、小径マイクロカプセルを破壊する為の共振周波数f1を同じに設定し、支持材及び内包材の粘度を可変して全ての小径マイクロカプセルを破壊する共振周波数を単一のf1に設定することができる。
【0010】
請求項2の記載は、請求項1に記載した発明において、前記小径マイクロカプセルの内包材の粘度の可変も行われる構成である。
このように構成することにより、小径マイクロカプセルの内包材の粘度も可変し、更に詳細な印刷処理を行うことができる。
【0011】
請求項3の記載は、請求項1、又は2の記載において、前記支持材の粘度を可変する可変手段、又は前記内包材の粘度を可変する可変手段は、小径マイクロカプセルの温度を可変する加熱手段である。
このように構成することにより、内包材の温度の可変を容易に行い、より容易に印刷処理を行うことができる。
【0012】
上記課題は、請求項4に記載した発明によれば、超音波振動によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散したマイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、前記小径マイクロカプセルはサイズが異なり、共振周波数の異なる複数種で構成され、気体が内包されており、サイズの小さい小径マイクロカプセルの共振周波数の超音波振動を照射した後、共振周波数が変化したサイズの大きい小径マイクロカプセルに同じ共振周波数の超音波振動を照射する画像形成装置を提供することによって達成できる。
【0013】
このように構成することにより、小径マイクロカプセルを破壊する為の共振周波数を同じに設定でき、例えば超音波振動の照射回数を制御して階調制御を行うことが可能となる。
請求項5の記載は、請求項4の記載において、前記複数種の小径マイクロカプセルは、大小サイズの異なる2種の小径マイクロカプセルである。
【0014】
このように構成することにより、階調制御を行うことができる。また、小径マイクロカプセルのサイズを多種類使用することにより、階調制御を連続的に行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は本実施形態の画像形成装置の全体構成図である。尚、本実施形態の説明に使用する画像形成装置は、例えばピアtoピアでホスト機器であるパーソナルコンピュータ(PC)に接続されたプリンタ装置であり、またLAN(ローカルエリアネットワーク)に接続されたプリンタ装置であってもよい。
【0016】
同図に示すように、本例の画像形成装置は画像形成部11、給紙部12、用紙搬送部13、電源及び制御部14で構成されている。画像形成部11は感光体ドラム15、光書込ヘッド16、カプセルトナーホッパ17、超音波ラインヘッド18等で構成されている。
【0017】
給紙部12は、給紙カセット12a及び給紙コロ12bで構成され、給紙カセット12aに収納された記録紙Pは、給紙コロ12bの回転(1回転)に従って給紙カセット12aから搬出され、用紙搬送部13に送られる。用紙搬送部13は給紙カセット12aから搬出された記録紙Pをガイド板に沿って搬送し、後述する転写部20においてトナー画像が転写され、定着器21でトナー画像が記録紙Pに熱定着され、排紙ローラ33によって排紙スタッカ22上に排出される。
【0018】
また、電源及び制御部14は上記画像形成部11等に電源を供給する電源部14a、及び上記光書込ヘッド16に供給する光書込データを生成し、超音波ラインヘッド18に供給する画像データを生成する制御部(制御回路)14bで構成されている。尚、制御部(制御回路)14bの具体的な回路構成については後述する。
【0019】
図2は上記画像形成部11の拡大図である。画像形成部11は上記のように、感光体ドラム15、光書込ヘッド16、カプセルトナーホッパ17、超音波ラインヘッド18を要部として構成されている。感光体ドラム15の近傍には、帯電ローラ24、前述の光書込ヘッド16、カプセルトナー現像ローラ25、転写ローラ26、クリーナ27が配設されている。
【0020】
光書込ヘッド16には前述の制御部(制御回路)14bから光書込みデータが供給され、感光体ドラム15の感光面に光書込みを行う。感光体ドラム15の感光面には予め帯電ローラ24によって一様な電荷が付与され、光書込ヘッド16からの光書込みによって静電潜像が形成される。この静電潜像はカプセルトナー現像ローラ25によって現像され、静電潜像に後述するカプセルトナーTを静電付着させ、転写ローラ26直上の位置に運ぶ。
【0021】
感光体ドラム15と転写ローラ26間には、中間転写ベルト28が位置し、中間転写ベルト28は感光体ドラム15と転写ローラ26間を挟持搬送される。感光体ドラム15に静電付着したカプセルトナーTは、転写ローラ26との間で作用する電界によって中間転写ベルト28側に吸着される。尚、中間転写ベルト28は矢印方向に回転移動し、中間転写ベルト28に吸着したカプセルトナーTは、中間転写ベルト28の移動に伴って超音波ラインヘッド18の直下に達する。
【0022】
超音波ラインヘッド18には制御部(制御回路)14bから画像データが供給され、超音波ラインヘッド18を収容する収容ローラ30と加熱ローラ31間を移動するカプセルトナーTに超音波照射を行う。この時、中間転写ベルト28に吸着したカプセルトナーTのカプセル壁が破壊され、内部の反応性物質によって発色反応が起こり、発色する。尚、35は中間転写ベルトクリーナであり、中間転写ベルト28に残留する残留トナーを除去する。
【0023】
また、加熱ローラ31は内部に加熱装置60を有し、加熱ローラ31の表面温度を制御することができ、上記発色処理の際、後述する温度制御を行う。
上記のようにして発色した発色済みトナーは、転写部20において転写ローラ32により記録紙Pに転写される。また、記録紙Pに転写された発色済みトナーは前述のように定着器21において熱定着処理が施され、排紙ローラ33によって排紙スタッカ22上に排出される。
【0024】
上記構成において、図2に示すカプセルトナーホッパ17内にはカプセルトナーTが収納されている。また、カプセルトナーホッパ17内に回動可能に設置された攪拌部材34は、マイクロカプセルトナーT(以下、単にカプセルトナーTで示す)を攪拌し、摩擦帯電によってマイナス(−)の電荷をカプセルトナーTに付与する。また、このカプセルトナーホッパ17に収納されたカプセルトナーTは前述のカプセルトナー現像ローラ25によって静電潜像の現像に使用される。
【0025】
図3は上記カプセルトナーTの構造を示す図である。同図に示すように、カプセルトナーTは大径マイクロカプセル40内に1種類の小径マイクロカプセル41を内包した構成であり、小径マイクロカプセル41は所定の粒径を有する。ここで、本例において小径マイクロカプセル41は、マゼンダ(M)の色素カプセルを有するものとする。また、小径マイクロカプセル41は、大径マイクロカプセル40内に封入されたジェル状の支持材42中にランダムに分散している。
【0026】
図4は上記小径マイクロカプセル41の構造を説明する図である。小径マイクロカプセル41は、小径カプセル壁43で覆われ、発色剤44を内包し、小径カプセル壁43の外側を顕色剤45が覆っている。また、小径マイクロカプセル41の内側、及び外周(支持材42部分)にはオイル等が含まれ、後述する加熱制御によって粘度を可変可能に構成されている。
【0027】
一方、図5は前述の電源及び制御部14の回路ブロック図であり、特に制御部(制御回路)14bの回路構成を説明する図である。制御部(制御回路)14bはインターフェース(I/F)51、印字制御部52、CPU53、RAM54、ROM55で構成され、インターフェース(I/F)51には印刷データが供給され、CPU53には操作パネル57から操作信号が入力する。
【0028】
インターフェース(I/F)51は、ホスト機器であるパーソナルコンピュータ(PC)から供給される印刷データの入出力制御を行い、例えばバッファ等の機能も有する。CPU53はROM55に記憶するプログラムに基づいて処理を行い、操作パネル57から入力する操作信号に従って印刷処理を実行する。
【0029】
尚、RAM54はCPU53による制御処理の際、ワークエリアとして使用され、複数のレジスタで構成されている。
CPU53は上記インターフェース(I/F)51、及び印字制御部52内のプリンタコントローラに制御信号を送り、印刷データの作成処理を行う。また、印字制御部52はプリンタコントローラ58及び印字部59で構成されている。
以上の構成において、以下に本例の処理動作を説明する。
【0030】
先ず、カプセルトナーホッパ17内にカプセルトナーTが収納された状態において、感光体ドラム15が回転し、前述の制御部(制御回路)14bから光書込み信号が光書込ヘッド16に供給されると、感光体ドラム15に対して光書込みが行われる。感光体ドラム15の感光面には帯電ローラ24によって予め一様な電荷が付与され、光書込みが行われた感光面には静電潜像が形成されている。この静電潜像はカプセルトナー現像ローラ25によって現像される。
【0031】
図6はこの現像処理、及び以後の処理を模式的に示す図である。カプセルトナーホッパ17に収納されたカプセルトナーTは、前述の攪拌部材34によって攪拌され、前述のように摩擦帯電によりマイナス(−)の電荷が付与されている。また、カプセルトナー現像ローラ25には所定のバイアス電圧が印加され、カプセルトナーTはカプセルトナー現像ローラ25の周面に薄く静電付着している。この状態において、感光体ドラム15とカプセルトナー現像ローラ25は互いに摺擦し、カプセルトナー現像ローラ25に付着していたカプセルトナーTは静電潜像が形成されていた感光面に静電付着する。
【0032】
このようにして感光面に静電付着したカプセルトナーTは、感光体ドラム15の回転に従って転写部に運ばれ、転写ローラ26によって中間転写ベルト28に転写される。この場合、転写ローラ26に+(プラス)のバイアス電圧を印加することによって、マイナス(−)のカプセルトナーTは中間転写ベルト28に電界付着する。
【0033】
その後、中間転写ベルト28に付着したカプセルトナーTは超音波ラインヘッド18によって超音波放射を受け発色する。図7(a)はこの発色部においてカプセルトナーTが超音波放射を受けている状態を示す。ここで、DはカプセルトナーTの層厚を示し、Sは超音波(収束超音波)を示し、dは超音波の収束解像度(例えば、1画素)を示す。
【0034】
前述のように、カプセルトナーTは大径カプセル40内にマゼンダ(M)の小径マイクロカプセル41が内包されており、共振周波数の超音波を受けた小径マイクロカプセル41の小径カプセル壁43が破壊され、内部の発色剤44が顕色剤45と混じり反応して発色する。
【0035】
例えば、同図(b)は超音波ラインヘッド18から単一の共振周波数fの超音波振動がカプセルトナーTに照射されている状態を示し、この共振周波数で振動する小径マイクロカプセルのみを破壊し、発色する。
次に、前述の小径カプセル壁43を破壊する為に使用する超音波について説明する。前述のようにカプセルトナーTを発色させる際、小径カプセル壁43を破壊する。この場合、特定の共振周波数の超音波を照射し、小径カプセル壁43を伸張、膨張を複数回繰り返すことによって亀裂を生じさせ、破壊に導くものである。
【0036】
ここで、上記共振周波数は小径マイクロカプセル41の半径r、カプセル周囲の媒質の粘度μ、カプセル周囲の圧力等の影響を受けることが知られている。以下に示す式は上記条件を明らかにしている。
【0037】
【数1】
Figure 2004354412
【0038】
尚、上記式(1)において、各記号は以下のとおりである。
ωr:共振周波数、ωo:印加周波数、β:減衰係数、ρ:液体密度、Ro:気泡初期半径、γ:比熱、Po:カプセルの周囲圧、σ:表面張力:χ:シェルの弾性率、μ:周囲液体粘度、μsh:シェル粘度、ε:シェル厚
例えば、図8に示す特性図は上記媒質の粘度μが共振周波数に与える影響について説明する図である。この特性は、例えば2種類の粘性の異なる媒質として高粘度の媒質Hと低粘度の媒質Sを使用し、2MHzの超音波振動を照射して破壊したマイクロカプセルの径を調べた。結果は、同図に示すように高粘度の媒質Hを使用した場合、破壊されたマイクロカプセルの中心径は24μmであり、低粘度の媒質Sを使用した場合、破壊されたマイクロカプセルの中心径は28μmであった。
【0039】
また、媒質の粘度を低粘度(S)から高粘度(H)に可変すると、破壊の共振周波数は同図に矢印で示すように変化する。すなわち、共振周波数は粒径の大きいマイクロカプセルで低く、高粘度の媒質になると共振周波数が低下することが分かる。したがって、同一粒径のマイクロカプセルの場合、媒質の粘度を上げると共振周波数が下がり、逆に媒質の粘度を下げると共振周波数が上がり、本例ではこの特性を利用して同一粒径の小径マイクロカプセル41の破壊処理を行うものである。
【0040】
図9は本例の具体的な処理を説明するフローチャートであり、前述の加熱装置60を加熱し、加熱ローラ31の温度を制御し、小径マイクロカプセル41の破壊処理を行う。
先ず、加熱装置60をオフし(ステップ(以下、STで示す)1)、超音波ラインヘッド18から半径r1相当の小径マイクロカプセル41(以下、小径マイクロカプセル41−r1で示す)の共振周波数f1の超音波振動を照射する(ST2)。この超音波振動の照射により、小径マイクロカプセル41−r1は破壊され、内部の発色剤44が放出し、周囲の顕色剤45と反応しマゼンダ(M)の発色が行われる(ST3)。
【0041】
次に、加熱装置60を駆動し、超音波ラインヘッド18から上記と同じ共振周波数f1の超音波振動を照射する(ST4)。この時、加熱装置60による加熱処理によって、小径マイクロカプセル41を破壊する共振周波数も変化している。すなわち、加熱処理によって発色剤44又は顕色剤45の粘度が低下し、図8に示す高粘度(H)から低粘度(S)に変化している。したがって、この時半径r2相当の小径マイクロカプセル41(以下、小径マイクロカプセル41−r2で示す)が破壊され、発色する(ST5)。尚、上記処理を終了すると加熱装置60をオフする(ST6)。
【0042】
以上のように、本例によれば粒径のバラツキ等によって共振周波数が異なる小径マイクロカプセル41であっても、加熱装置60の加熱温度を制御することにより、カプセルを破壊する為の共振周波数f1に必ずしも一致しない粒径の小径マイクロカプセル41についても破壊することができる。
【0043】
したがって、上記構成によって従来完全に破壊できなかった小径マイクロカプセル41を確実に破壊することができ、印刷データに忠実な印刷処理を行うことができる。例えば、従来破壊できず残留する小径マイクロカプセル41の粒径を調べ、当該粒径の小径マイクロカプセル41を破壊する共振周波数が上記f1になる温度を測定し、発色処理の際当該温度に加熱装置60を加熱制御することによって達成できる。
【0044】
尚、上記説明では小径マイクロカプセルにはマゼンダ(M)の発色剤が使用されたが、マゼンダ(M)に限るわけではなく、例えばシアン(C)や、イエロー(Y)、ブラック(K)であっても同様に実施することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0045】
本例は大径マイクロカプセル40に内包される小径マイクロカプセル41のサイズを複数種設け、単一の共振周波数の超音波振動によって複数種の小径マイクロカプセルを破壊するものである。以下、具体的に説明する。
図10は本例で使用するカプセルトナーTの構造を示す図である。同図に示すように、カプセルトナーTは大径マイクロカプセル40内にサイズの異なる小径マイクロカプセル41a、41bを内包した構成であり、小径マイクロカプセル41aは半径r1の粒径を有する。一方、小径マイクロカプセル41bは半径r2の粒径を有する。尚、本例においても小径マイクロカプセル41a、41bはマゼンダ(M)の色素カプセルであり、小径マイクロカプセル41a、41bは大径マイクロカプセル40内に封入されたジェル状の支持材42中にランダムに分散している。
【0046】
図11は上記小径マイクロカプセル41a、41bの構造を説明する図である。小径マイクロカプセル41a、41bは、小径カプセル壁43で覆われ、発色剤44を内包し、更に気泡46を内包する。尚、小径マイクロカプセル41の外周(支持材42部分)には、顕色剤45が分散している。
【0047】
図12は本例の処理を説明するフローチャートである。同図において、先ず超音波ラインヘッド18から半径r1の小径マイクロカプセル41aを破壊する共振周波数f1の超音波振動を照射する(ステップ(以下、STPで示す)1)。この超音波振動の照射により、小径マイクロカプセル41aが破壊され、内部の発色剤44が放出し、周囲の顕色剤45と反応しマゼンダ(M)の発色が行われる(STP2)。
【0048】
また、上記小径マイクロカプセル41aの破壊によって内包されていた気泡46も放出され、大径マイクロカプセル40の内圧が増加する。この為、粒径の大きい小径マイクロカプセル41bを破壊する共振周波数も変化し、小径マイクロカプセル41bの粒径r2を適切に設定し、上記と同じ共振周波数f1の超音波振動の照射により小径マイクロカプセル41bを破壊可能状態とする。
【0049】
次に、超音波ラインヘッド18から上記と同じ共振周波数f1の超音波振動を照射する(STP3)。この照射により、小径マイクロカプセル41bも破壊され、更に発色剤44が放出され、顕色剤45と反応してマゼンダ(M)の発色を行う(STP4)。
【0050】
以上のように、本例によれば共振周波数f1の最初の超音波振動の照射によって小径マイクロカプセル41aを破壊し、次に同じ共振周波数f1の超音波振動の照射によって小径マイクロカプセル41bを破壊し、マゼンダ(M)の発色を行うことができ、階調制御等を可能にするものである。
【0051】
尚、本例においても、小径マイクロカプセルにはマゼンダ(M)の発色剤が使用されたが、マゼンダ(M)に限るわけではなく、例えばシアン(C)や、イエロー(Y)、ブラック(K)であってもよい。
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0052】
図13は本例で使用するカプセルトナーTの構造を示す図である。同図に示すように、カプセルトナーTは大径マイクロカプセル40内にサイズの異なる小径マイクロカプセル41A、41B、41C、・・・を内包した構成であり、小径マイクロカプセル41Aは半径ra の粒径を有する。また、小径マイクロカプセル41Bは半径rbの粒径を有し、以下小径マイクロカプセル41Cは半径rc、小径マイクロカプセル41Dは半径rd、・・・を有する。尚、本例においても小径マイクロカプセル41A、41B、41C、・・・はマゼンダ(M)の色素カプセルであり、小径マイクロカプセル41A、41B、41C、・・・は大径マイクロカプセル40内に封入されたジェル状の支持材42中にランダムに分散している。
【0053】
尚、上記小径マイクロカプセル41A、41Bの構造は、前述の図9で説明した構成であり、小径マイクロカプセル41A、41B、41C、・・・は、小径カプセル壁43で覆われ、発色剤44を内包し、更に気泡46を内包する。
先ず、本例においても、最も粒径の小さい小径マイクロカプセル41Aを破壊する超音波振動の共振周波数はf1であり、この共振周波数f1の超音波振動を照射して小径マイクロカプセル41Aを破壊する。一方、最も粒径の大きい小径マイクロカプセル41を破壊する超音波振動の共振周波数は、他の粒径の小径マイクロカプセル41A、41B等が破壊され、放出された気泡46によって大径マイクロカプセル40の内圧が増加した際に共振周波数f1となる。
【0054】
したがって、最初の共振周波数f1の超音波振動の照射によって最も粒径の小さい小径マイクロカプセル41Aが破壊され、カプセルトナーTが少し色付くと共に、大径マイクロカプセル40の内圧が増加し、小径マイクロカプセルを破壊する共振周波数は少し高い方向にシフトする。この結果、次に同じ共振周波数f1の超音波振動を照射した時、粒径が少し大きい小径マイクロカプセルが破壊される。例えば、図13に示す小径マイクロカプセル41Bが破壊される。
【0055】
以下、この処理を繰り返すことによって、小径マイクロカプセル41C→41D→・・・の順に小径マイクロカプセルが破壊され、次第にマゼンダ(M)の発色が濃くなる。
したがって、以上のように処理することによって単一の共振周波数f1の照射によって印刷濃度を可変することができる。図14は本例を使用した場合の小径マイクロカプセル41の粒径に対する超音波振動による小径マイクロカプセル41の破壊個数を示す。
【0056】
尚、本例においても、小径マイクロカプセルにはマゼンダ(M)の発色剤が使用されたが、マゼンダ(M)に限るわけではなく、例えばシアン(C)や、イエロー(Y)、ブラック(K)であってもよい。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば単一の共振周波数の超音波振動を使用し、装置をコストアップさせることなく印刷処理を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の画像形成装置の全体構成図である。
【図2】画像形成部の拡大図である。
【図3】第1の実施形態で使用するカプセルトナーの構造を示す図である。
【図4】第1の実施形態で使用する小径カプセルの構造を説明する図である。
【図5】電源及び制御部の回路ブロック図であり、特に制御部(制御回路)の回路構成を説明する図である。
【図6】現像処理、及び以後の処理を模式的に示す図である。
【図7】(a)は発色部においてカプセルトナーTが超音波照射を受けている状態を示す図であり、(b)は超音波ラインヘッドから単一の共振周波数の超音波SがカプセルトナーTに放射されている状態を示す図である。
【図8】共振周波数が粘度に依存する特性を示す図である。
【図9】第1の実施形態の処理動作を説明するフローチャートである。
【図10】第2の実施形態で使用するカプセルトナーの構造を示す図である。
【図11】第2の実施形態で使用する小径カプセルの構造を説明する図である。
【図12】第2の実施形態の処理動作を説明するフローチャートである。
【図13】第3の実施形態で使用するカプセルトナーの構造を示す図である。
【図14】本例を使用した場合の小径マイクロカプセル41の粒径に対する超音波振動による小径マイクロカプセル41の破壊個数を示す。
【符号の説明】
11 画像形成部
12 給紙部
12a 給紙カセット
12b 給紙コロ
13 用紙搬送部
14 電源及び制御部
15 感光体ドラム
16 光書込ヘッド
17 カプセルトナーホッパ
18 超音波ラインヘッド
21 定着器
24 帯電ローラ
25 カプセルトナー現像ローラ
26 転写ローラ
27 クリーナ
28 中間転写ベルト
29 駆動ローラ
30 収容ローラ
31 加熱ローラ
33 排紙ローラ
34 攪拌部材
40 大径マイクロカプセル
41M、41C、41Y、41K 小径カプセル
42 支持材
43 小径カプセル壁
44 発色剤
45 顕色剤
51 インターフェース(I/F)
52 印字制御部
53 CPU
54 RAM
55 ROM
56 印刷データ
58 プリンタコントローラ
59 印字部
60 加熱装置

Claims (5)

  1. 超音波振動によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散したマイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、
    前記小径マイクロカプセルの外周に分散する反応性物質を含む支持材の粘度を可変する可変手段を有し、該可変手段によって前記支持材の粘度を可変し、同じ共振周波数の超音波振動を照射して前記カプセル壁を破壊し、発色を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記小径マイクロカプセルの内包材の粘度の可変も行われることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記支持材の粘度を可変する可変手段、又は前記内包材の粘度を可変する可変手段は、小径マイクロカプセルの温度を可変する加熱手段であることを特徴とする請求項1、又は2記載の画像形成装置。
  4. 超音波振動によって破壊可能なカプセル壁で囲繞された小径マイクロカプセルを支持材中に分散内包する大径マイクロカプセルから成り、互いに混合されて発色反応を起こす反応性物質の一方を前記各々の小径マイクロカプセル壁内側に分散し、前記反応性物質の他方を前記各々の小径マイクロカプセル壁外側に分散したマイクロカプセルトナーを用いる画像形成装置であって、
    前記小径マイクロカプセルはサイズが異なり、共振周波数の異なる複数種で構成され、気体が内包されており、サイズの小さい小径マイクロカプセルの共振周波数の超音波振動を照射した後、共振周波数が変化したサイズの大きい小径マイクロカプセルに同じ共振周波数の超音波振動を照射することを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記複数種の小径マイクロカプセルは、大小サイズの異なる2種の小径マイクロカプセルであることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
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