JP2001301223A - 印字装置 - Google Patents

印字装置

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JP2001301223A
JP2001301223A JP2000116544A JP2000116544A JP2001301223A JP 2001301223 A JP2001301223 A JP 2001301223A JP 2000116544 A JP2000116544 A JP 2000116544A JP 2000116544 A JP2000116544 A JP 2000116544A JP 2001301223 A JP2001301223 A JP 2001301223A
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particle holding
particle
particles
holding plate
holding means
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JP2000116544A
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English (en)
Inventor
Nobuyuki Hirooka
信行 廣岡
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置の小型化、低コスト化、低エネルギー化、
印刷速度の高速化のすべての条件をバランス良く満たす
とともに、特に、定在波の形成及び粒子配列の形成を容
易にする印字装置を得る。 【解決手段】両端部がフレーム30に固定された梁状の
粒子保持板32が圧電振動子36により振動させられ
る。このため、粒子供給装置34から粒子保持板32に
供給された粒子28は略等間隔に配列する。略等間隔に
配列した粒子28は、レーザー露光装置52により用紙
に吐出される。これにより、従来のように流体中に粒子
を供給し流体収容容器を振動させて粒子を略等間隔に配
列させていた印字装置と比較して、簡易な構成で、かつ
容易に粒子28を略等間隔に配列できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファックス等に適用される着色粒子を用いて可視画
像を形成する画像形成装置に用いられ、粒子を用紙など
の画像形成媒体上に飛翔させ画像を形成する印字装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像保持媒体に文字などからなる
画像を表示する手段としては、印刷方式、電子写真方
式、インクジェット方式などがある。これら印字方式
は、それぞれ以下に示すような特徴及び問題点を持って
いる。
【0003】第1に、印刷方式は、インクを版(活字、
スクリーンなど)を通し、選択的に紙(画像保持媒体)
に印刷(画像形成)する。かかる印刷方式は、高速で同
じものを大量に印刷することが可能であり、大量に同じ
ものを印刷する場合のコストが低いという特徴を有して
いるが、装置が大きく高価であり、オフィスユース、パ
ーソナルユースには適していない。また、印刷の際に、
版などの製作に費用がかかるため同じものを大量に印刷
する際はコストを低くすることが可能だが、少量印刷す
るだけではコストが高くなってしまう問題点がある。
【0004】第2に、電子写真方式では、帯電した現像
剤(粒子)を現像ロール(現像剤担持体)に磁気力又は
静電気力で保持し、静電潜像の書き込まれた感光体(潜
像担持体)に選択的に静電現像し、紙(画像保持媒体)
に転写することで画像を形成する。かかる電子写真方式
では、印刷ほどではないものの高速に画像形成すること
が可能であり、版などを必要としていないのでコストを
低くすることが可能であるという特徴を有している。し
かしながら、多くの電力を必要とすることから、一部の
小型白黒専用モデルを除きパーソナルユースには適して
いない。
【0005】第3に、インクジェット方式では、インク
を熱や振動を用い直接紙(画像保持媒体)に転写するこ
とで画像を形成する。かかるインクジェット方式では、
印字部がノズルやインク吐出部材などからなるヘッドの
みであり、小型で装置構成が簡単であることから、他の
方法に比べ装置が安価であり、主にパーソナルユース向
けに用いられている。しかし、印刷速度は上記2方式に
比べ非常に遅いという問題点を有している。
【0006】ここで、表面定在波を利用した技術として
は、表面定在波のメニスカスから超音波によりインクを
霧化させ印字するといった構成のインクジェットプリン
タヘッドが提案されている。しかしながら、かかる方法
では、色材に液体を利用しているため、乾燥、離散化に
要するエネルギーが多大であるという問題点がある。
【0007】発明者らは、加振により液体表面に定在波
を形成させ、波の節部分に配列形成した粒子をレーザー
光で照射し、吐出させるといった構成の印字装置を提案
した。しかしながら、かかる構成では、液体は加振時に
おいて、所望とする周波数以外の周波数成分の影響を受
けやすいため、液体による表面定在波の形成と粒子配列
の形成が容易でないことがわかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記事実を考慮し、装置の小型化、低コスト化、低エネル
ギー化、印刷速度の高速化のすべての条件をバランス良
く満たすとともに、定在波の形成及び粒子配列の形成を
容易にすることができる印字装置を提供することを課題
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の印字装
置では、粒子を保持し、両端部が少なくとも一方向に拘
束された梁状の粒子保持手段と、粒子保持手段に粒子を
供給する粒子供給手段と、粒子保持手段を振動させ粒子
保持手段に供給された粒子を略等間隔に配列させる加振
手段と、配列した粒子を粒子と対向する媒体上に吐出さ
せる吐出手段と、を含んで構成されたことを特徴とす
る。
【0010】次に、請求項1に記載の印字装置の作用及
び効果について説明する。
【0011】両端部が少なくとも一方向に拘束された梁
状の粒子保持手段が加振手段により振動させられる。こ
のため、粒子供給手段から粒子保持手段に供給された粒
子は略等間隔に配列させられる。略等間隔に配列した粒
子は、吐出手段により媒体上に吐出される。
【0012】これにより、従来のように、流体中に粒子
を供給し流体収容容器を振動させて粒子を略等間隔に配
列させていた印字装置と比較して、簡易な構成で、か
つ、容易に粒子を略等間隔に配列することができる。
【0013】請求項2に記載の印字装置では、粒子保持
手段は並列に複数設けられていることが好ましい。
【0014】請求項3に記載の印字装置では、加振手段
は複数有するものであり、各加振手段が各粒子保持手段
にそれぞれ設けられていることが好ましい。
【0015】請求項4に記載の印字装置では、加振手段
は粒子保持手段の軸方向に所定間隔ずらして設けられて
いるものであり、それぞれの粒子保持手段に供給された
粒子を略等間隔に配列させたことが好ましい。
【0016】請求項5に記載の印字装置では、粒子保持
手段の両端部が固定されていることが好ましい。
【0017】請求項6に記載の印字装置では、粒子保持
手段の両端部が支持されていることが好ましい。
【0018】請求項7に記載の印字装置では、粒子保持
手段の両端部のうち一方の端部が固定され、他方の端部
が支持されていることが好ましい。
【0019】請求項8に記載の印字装置では、粒子保持
手段は弾性体であり、粒子保持手段の縦弾性係数E(G
Pa)と密度ρ(kg/m3)との比(E/ρ)は、
1.2×106以上であることが好ましい。
【0020】請求項9に記載の印字装置では、粒子保持
手段の中立軸に関する断面二次モーメントI(mm4
と断面積A(mm2)との比(I/A)が8.3×10
-4以上であることが好ましい。
【0021】請求項10に記載の印字装置では、加振手
段は、粒子保持手段に長手方向に亘って取り付けられて
いることが好ましい。
【0022】請求項11に記載の印字装置では、加振手
段は、粒子保持手段の長手方向の端部に設けられている
ことが好ましい。
【0023】請求項12に記載の印字装置では、加振手
段は、圧電振動子であることが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明の第1実施形態に係る印字装置について説明する。
【0025】本実施形態に係る印字装置は、図1に示す
画像形成装置10の印字部分に用いられている。図1に
示すように、画像形成装置10は、画像形成装置本体1
2と、画像形成装置本体12内部に配置されイエロー、
マゼンタ、シアン、ブラックの各色を印字する印字装置
14と、印字装置14下部に配置され用紙16を収容し
た用紙収容トレイ18と、用紙収容トレイ18内部の用
紙16を用紙搬送経路へ送出す送出ローラ20と、用紙
搬送経路に沿って配置され、上記各印字装置14まで用
紙を搬送させる用紙搬送ローラ22と、各印字装置14
に対向して配置され、各印字装置14上方に用紙を搬送
させる用紙搬送装置24と、粒子28(図2参照)を用
紙16上に固着させる定着装置26を含んで構成されて
いる。
【0026】図2に示すように、上記画像形成装置10
に用いられる印字装置14は、梁状の粒子保持板32を
備えている。ここで、粒子保持板32の長手方向(X方
向)の両端部は、フレーム30に固定されており固定端
となっている。したがって、粒子保持板32の両端部
は、あらゆる方向に完全に拘束されている。
【0027】粒子保持板32の断面は、図3(a)に示
すように、矩形断面(長方形断面)になっている。粒子
保持板32の断面積Aは小さい方が好ましい。なお、矩
形断面の他に、粒子保持板32の断面形状は図3(b)
〜(h)に示す形状であってもよい。
【0028】また、粒子保持板32の断面形状の中立軸
に関する断面二次モーメントIは、後述の圧電振動子3
6の低周波数領域で高解像度の粒子配列を形成するた
め、できるだけ大きい方が好ましい。具体的には、粒子
保持板32の中立軸に関する断面二次モーメントIと、
矩形断面とした場合の粒子保持板の中立軸に関する断面
二次モーメントI1との比(I/I1)は、1以上である
ことが好ましい。
【0029】また、中立軸に関する断面二次モーメント
Iと断面積Aとの関係では、粒子保持板32の中立軸に
関する断面二次モーメントI(mm4)と断面積A(m
2)との比(I/A(単位))が8.3×10-4以上
であることが好ましい。
【0030】また、後述の圧電振動子36の低周波数領
域で高解像度の粒子配列を形成するため、粒子保持板3
2の縦弾性係数Eは大きく、密度ρは小さい方が好まし
い。すなわち、縦弾性係数E(GPa)と密度ρ(kg
/m3)との比(E/ρ)が大きい方が好ましく、1.
2×106以上であるとよい。
【0031】また、粒子保持板32の材料として、金
属、プラスチック、ゴム等の弾性体が適しており、具体
的には、ABS、塩化ビニル、ポリカーボネイド、アク
リル、ポリプロピレン、ポリエチレン、金、銀、銅、亜
鉛、アルミニウム、鉄、ステンレス、ガラス等が用いら
れる。これらの材料の中でも、例えば透明のABS材の
ようにレーザー光を透過する材質が好ましい。
【0032】ここで、一例として、断面二次モーメント
Iが8.33×1013(m4)、縦弾性係数Eが1.5
×109(Pa)であるABS板の固有周波数と弾性定
在波の波長との関係は、図4に示されている。図4は、
縦軸に弾性定在波の波長を示し、横軸に粒子保持板32
の固有周波数を示した対数グラフである。図4に示すよ
うに、弾性定在波の波長は、固有振動数の増加に伴ない
直線的に減少していくことが確認できる。
【0033】また、粒子保持板32の近傍には、粒子保
持板32の上面に粒子28を供給する粒子供給装置34
が設けられている。なお、流体収容容器32の上方(図
2中矢印Y方向)には、粒子28が付着する画像記録媒
体としての用紙16が位置する構成である。
【0034】また、粒子保持板32の底面には、長手方
向(軸方向)に亘って圧電振動子36(加振手段)が設
けられている。圧電振動子36は、後述するレーザー光
を回避した位置に設けられることが好ましい。なお、レ
ーザー光を回避した位置に設けられていなくても、圧電
振動子36がレーザー光を透過する材質で構成されてい
ればよい。
【0035】また、圧電振動子36には、圧電振動子3
6を駆動制御する駆動装置38が電気的に接続されてい
る。このため、駆動装置38により圧電振動子36が駆
動されると、圧電振動子36により粒子保持板32全体
が加振され、粒子保持板32に弾性定在波(以下、適宜
「定在波」という。)が形成される。すなわち、粒子保
持板32には、凸凹が形成されており、凹部分が波の
節、凸部分が波の腹となる。
【0036】上記粒子供給装置34から粒子保持板32
の上面に供給された粒子28は、それぞれ波の節部分に
捕捉され、高精度な粒子配列が形成される。
【0037】ここで、粒子28と粒子28の間隔、すな
わち画像解像度は、弾性定在波の波長を変えることによ
って制御することができる。また、弾性定在波の波長
は、駆動装置38による制御で圧電振動子36の周波数
を変えることにより、容易に変化させることができる。
【0038】なお、粒子保持板32の上面に供給された
粒子28は所定の付着力により粒子保持板32に付着す
るとともに、粒子保持板32の上面の寸法が粒子28の
直径に対して極めて大きいので、振動により粒子28が
粒子保持板28からこぼれ落ちることはない。また、図
3(b)、(f)、(h)に示すように、粒子保持板3
2に溝33を形成することにより、粒子28が粒子保持
板32からごぼれ落ちるのを防止してもよい。
【0039】図6に示すように、弾性定在波は、経時的
に振動する部分と振動せず静止している部分が存在し、
振動する部分が腹、振動しない部分が節である。粒子2
8間の距離は、腹と腹の間隔に等しく、定在波波長の半
波長となる。例えば、粒子保持板32として用いたAB
S樹脂を周波数280MHz程度で加振すれば、波長4
0μmの表面定在波が形成できるため、このときの粒子
間距離は、半波長の20μmとなる。これは、粒子1個
を1画素としたとき、1200spi(Spot Pe
r Inch)相当の印字が可能であることを示してい
る。
【0040】また、圧電振動子36による比較的低い周
波数で1200spi相当の印字を可能にするために
は、図5に示すように複数本(例えば5本)の粒子保持
板32を並列に設け、それぞれの粒子保持板32に別々
の圧電振動子36をその軸方向に所定間隔ずらして設け
ることにより、弾性定在波の節に捕捉された粒子28を
略等間隔にずらした5列の千鳥状配置にしてもよい。こ
の場合、節と節との間隔が100μmであれば、20μ
m間隔の粒子配列の形成が可能となり、このときの周波
数16.5MHzとなる。このように、周波数を低くす
ることで消費エネルギーを低減することができる。
【0041】なお、単一の圧電振動子36を用いた場合
でも、例えば、隣接する粒子保持板32をずらして設け
たり、あるいは粒子保持板32上の固定位置をずらす等
の方法により、粒子28を千鳥状の配置することができ
る。
【0042】また、配列形成した粒子28を吐出させる
粒子吐出装置として、粒子保持板32の下方(図2中Y
方向と反対方向)には、電子写真画像形成装置における
レーザー露光装置とほぼ同じ構成のレーザー露光装置5
2が設けられている。
【0043】図2に示すように、レーザー露光装置52
は、レーザー光源54と、レーザー光源54から出射す
るレーザー光を制御するレーザー光制御用駆動装置56
と、レーザー光源54から出射されたレーザー光を補正
するレーザー光成形レンズ58と、レーザー光成形レン
ズ58で補正されたレーザー光を回転走査する回転多面
ミラー60と、回転多面ミラー60で反射されたレーザ
ー光を粒子保持板32上面の粒子28下部に照射する照
射ミラー62と、で構成されている。
【0044】このようにレーザー露光装置52を用いる
ことにより、画像信号に対応して選択的にレーザー光を
粒子28に照射することによって、粒子28を用紙16
の方向に吐出させることができる。すなわち、高出力の
レーザー光で粒子28を照射すれば、粒子28の一部は
短時間で数千℃まで温度が上昇し気化するので、この膨
張力を利用して粒子28の吐出が可能となる。吐出した
粒子28は、用紙16に衝突し、ファンデルワールス力
などの付着力により保持され、可視画像となる。
【0045】なお、粒子28を吐出する手段として上記
膨張力を利用する以外の方法として、例えば、光導電性
を有した粒子28を用い、この粒子28にレーザー光を
照射し粒子28が保持していた電荷を減衰させ、この場
に電界を作用させてもよい。これにより、電荷が減衰し
ていない粒子だけを選択的に吐出させることができる。
かかる方法は、粒子保持板32が金、銀などのレーザー
光を透過しない材質で構成されている場合にも有効であ
る。なお、粒子保持板32が透過性の材質で構成されて
いる場合でも、この方法が利用できる。
【0046】次に、本実施形態の印字装置14の作用及
び効果について説明する。
【0047】駆動装置38により圧電振動子36を駆動
し、粒子保持板32を加振する。これにより、図2に示
すように、粒子保持板32は振動し、粒子保持板32に
は弾性定在波が形成される。このとき、粒子供給装置3
4から粒子保持板32上に供給された粒子28は、弾性
定在波の節部分に捕捉され配列を形成する。
【0048】ここで、粒子保持板32の両端部は、フレ
ーム30に固定されている。すなわち、フレーム30か
ら固定端モーメント、水平反力及び垂直反力が作用して
いる状態となっている。このため、流体に表面定在波を
形成する場合と比較して、粒子保持板32に弾性定在波
を容易に形成させることができ、粒子28の配列を容易
に形成することができる。
【0049】さらに、両端固定としているため、粒子保
持板32のいかなる部位に定在波の節が形成され、いか
なる部位に腹が形成されるかを公式により容易に算出で
きるため、定在波形成位置を予測することができる。
【0050】ここで、固有周波数fと、縦弾性係数E、
密度(比重)ρ、断面二次モーメントI、断面積Aとの
関係は以下の式1で表される。なお、lは粒子保持板3
2の長さ、ηは振動数係数である。
【0051】
【数1】
【0052】本発明のように、粒子保持板32の縦弾性
係数E(GPa)と密度ρ(kg/m3)との比(E/
ρ)が1.2×106以上とすることにより、粒子保持
板32の固有周波数fを大きくすることができる。固有
周波数fを大きくすることにより、図4に示すように弾
性定在波の波長が短くなり、粒子28間の間隔を狭くで
きる。このため、圧電振動子36による比較的低い加振
周波数で高解像度の弾性定在波を形成できる。なお、
1.2×106未満では、粒子保持板32を振動させる
のに大きな電力が必要となり、かえって高コストとなる
ため不適当となる。
【0053】また、粒子保持板32の中立軸に関する断
面二次モーメントI(mm4)と断面積A(mm2)との
比(I/A)を8.3×10-4以上とすることにより、
粒子保持板32に生ずる固有周波数fが大きくなるた
め、弾性定在波の波長を小さくできる。このため、圧電
振動子36による比較的低い加振周波数で、粒子保持板
32に高解像度の定在波を形成することができる。
【0054】また、加振手段として、周知の圧電振動子
36を利用することにより、粒子保持板32を高い周波
数で振動させることができ、弾性定在波の波長を短くで
きるため、粒子28間の間隔を狭くできる。
【0055】また、この圧電振動子36を粒子保持板3
2の長手方向の下面に直接取り付けることにより、粒子
保持板32全体を効率良く振動させることができ、容易
に弾性定在波を形成することができる。
【0056】以上のように、粒子28を多数配列した状
態で、周知のように、レーザー光制御用駆動装置56に
より制御されたレーザー光源54からレーザー光が出射
し、レーザー光成形レンズ58で補正されて回転多面ミ
ラー60で反射された後、レーザー光は照射ミラー62
により粒子28の下部に照射される。すなわち、粒子保
持板32はレーザー光を透過する材質で形成されている
ため、粒子保持板32の下面から侵入したレーザー光は
粒子保持板32の上面の粒子28の下部に照射される。
【0057】高出力のレーザー光により粒子28が照射
されると、粒子28の一部は短時間で数千℃まで温度が
上昇して気化し、この膨張力により粒子28は吐出され
る。吐出した粒子28は、用紙16に衝突し、ファンデ
ルワールス力などの付着力により保持され、これにより
可視画像となる。
【0058】なお、本実施形態の印字装置14では、粒
子28を利用することにより、色材を画素単位に離散化
するためのエネルギーを液体により画像を形成する印字
装置と比較して低減できる。また、粒子28の配列を多
数形成し、レーザー走査速度を速くすることによって、
高速で印字することができる。また、粒子保持板32を
弾性体とすることにより、圧電振動子36による加振周
波数以外の周波数成分の影響を軽減し、流体収容容器内
部の流体に形成される表面定在波における課題であった
波の揺らぎを解消できる。
【0059】さらに、印字装置14としても、前記流体
使用の装置と比較して、流体収容容器等が不要となり、
粒子保持板32を固定するだけで足りるので、大幅に簡
略化できる。また、従来の電子写真方式、インクジェッ
ト方式と比較しても装置の簡略化、及び小型化を実現で
きる。
【0060】次に、本発明の第2実施形態に係る印字装
置について説明する。
【0061】図7に示すように、本実施形態の印字装置
100は、第1実施形態の粒子保持板32の長手方向の
両端部の拘束条件を変えた形態である。なお、第1実施
形態と同様の構成には、同符号を付すとともに適宜説明
を省略する。
【0062】図7に示すように、本実施形態の印字装置
100を構成する粒子保持板102の長手方向両端部
は、支持板106に支持されている。すなわち、この両
端部は、支持板106から図7中Y方向に反力が作用す
るが、X方向の反力及び回転モーメントは生じない力学
状態となっている。
【0063】また、本実施形態では、粒子保持板102
としてレーザー光を透過するガラス板が用いられてお
り、このガラス板の下面には長手方向に亘って加振手段
としての圧電性フィルム104が取付けられている。
【0064】本実施形態の印字装置100によれば、第
1実施形態の印字装置14と同様の作用及び効果を奏す
るが、特に、粒子保持板102を支持板106上に置く
だけなので、フレーム30に粒子保持板32の両端部を
固定する場合と比較して、粒子保持板102ひいては印
字装置100の構成を簡略化できる。
【0065】また、圧電振動子36に代えて圧電性フィ
ルム104を用いたことにより、印字装置100を小型
化することができる。
【0066】次に、本発明の第3実施形態に係る印字装
置について説明する。
【0067】図8に示すように、本実施形態の印字装置
200は、第1実施形態の粒子保持板32の長手方向の
両端部の拘束条件を変えた形態である。なお、第1実施
形態と同様の構成には、同符号を付すとともに適宜説明
を省略する。
【0068】図8に示すように、本実施形態の印字装置
200は、本実施形態の印字装置200を構成する粒子
保持板202の長手方向両端部のうち、一方の端部は支
持板206上に支持されている。また、他方の端部はフ
レーム208に固定されている。すなわち、この両端部
のうち一方の端部は支持板206から図8中Y方向には
反力が作用するがX方向の反力及び回転モーメントは生
じず、他方の端部はフレーム208から図8中X方向及
びY方向に反力が作用するとともに回転モーメントも生
ずる力学状態となっている。
【0069】また、本実施形態では、粒子保持板202
の支持される一方の端部には、加振手段としてのスピー
カー204が取付けられている。スピーカー204は、
周知のように、磁石とコイルで構成され電磁気力により
振動を発生させる装置である。したがって、スピーカー
204が振動することにより、粒子保持板202が振動
し弾性定在波が形成される。
【0070】本実施形態の印字装置200によれば、第
1実施形態の印字装置14と同様の作用及び効果を奏す
るが、特に、粒子保持板202の一方の端部を支持する
構成としたので、第1実施形態と比較して、粒子保持板
202ひいては印字装置200の構成を簡略化できる。
【0071】また、加振手段としてのスピーカー204
をレーザー光から回避した粒子保持板202の一方の端
部に取付けたので、スピーカー204がレーザー光を遮
ることはない。加えて、レーザー露光装置52を粒子保
持板202の下方(Y方向と反対方向)のスペースに配
置できる。このため、上記スペースを有効に利用でき、
印字装置200を小型化することができる。
【0072】また、粒子保持板202をスピーカー20
4の可聴周波数領域で振動させることにより振幅の大き
な定在波を形成できる。このため、容易に定在波を形成
できる。
【0073】なお、本実施形態では、第1実施形態にお
いても説明したように、光導電性の粒子28を用い、こ
の粒子28にレーザー光を照射し電荷を減衰させた後、
電界を作用させ、電荷が減衰していない粒子28のみを
選択的に吐出させる構成である。
【0074】かかる吐出方法は、粒子保持板202がレ
ーザー光を透過しない材質で形成されている場合に特に
有効である。すなわち、粒子保持板202が光透過性を
有していない場合には、例えば粒子保持板202上の粒
子28に直接レーザー光が照射できる位置にレーザー露
光装置を設け、このレーザー露光装置からのレーザー光
を粒子28に照射することにより、電荷が減衰していな
い粒子28を用紙16に向かって容易に吐出させること
ができる。
【0075】
【発明の効果】本発明の印字装置によれば、装置の小型
化、低コスト化、低エネルギー化、印刷速度の高速化の
すべての条件をバランス良く満たすとともに、定在波の
形成及び粒子配列の形成を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る印字装置が用いら
れた画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る印字装置の概略構
成図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る印字装置を構成す
る粒子保持手段の断面図である。
【図4】固有周波数と波長との関係を示すグラフであ
る。
【図5】粒子を千鳥状に配置させた状態図である。
【図6】弾性定在波の形成を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る印字装置の概略構
成図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る印字装置の概略構
成図である。
【符号の説明】
14 印字装置 16 用紙(媒体) 28 粒子 32 粒子保持板(粒子保持手段) 34 粒子供給装置(粒子供給手段) 36 圧電振動子(加振手段) 52 レーザー露光装置(吐出手段) 100 印字装置 102 粒子保持板(粒子保持手段) 104 圧電性フィルム(加振手段) 200 印字装置 202 粒子保持板(粒子保持手段) 204 スピーカー(加振手段)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子を保持し、両端部が少なくとも一方向
    に拘束された梁状の粒子保持手段と、 前記粒子保持手段に粒子を供給する粒子供給手段と、 前記粒子保持手段を振動させ該粒子保持手段に供給され
    た粒子を略等間隔に配列させる加振手段と、 前記配列した粒子を該粒子と対向する媒体上に吐出させ
    る吐出手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする印字装置
  2. 【請求項2】前記粒子保持手段は、並列に複数設けられ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の印字装置。
  3. 【請求項3】前記加振手段は、複数有するものであり、 前記各加振手段が前記各粒子保持手段にそれぞれ設けら
    れていることを特徴とする請求項2に記載の印字装置。
  4. 【請求項4】前記加振手段は、前記粒子保持手段の軸方
    向に所定間隔ずらして設けられているものであり、それ
    ぞれの該粒子保持手段に供給された前記粒子を略等間隔
    に配列させたことを特徴とする請求項3に記載の印字装
    置。
  5. 【請求項5】前記粒子保持手段の両端部が固定されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記
    載の印字装置。
  6. 【請求項6】前記粒子保持手段の両端部が支持されてい
    ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記
    載の印字装置。
  7. 【請求項7】前記粒子保持手段の両端部のうち一方の端
    部が固定され、他方の端部が支持されていることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印字装
    置。
  8. 【請求項8】前記粒子保持手段は弾性体であり、 該粒子保持手段の縦弾性係数E(GPa)と密度ρ(k
    g/m3)との比(E/ρ)は、1.2×106以上であ
    ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記
    載の印字装置。
  9. 【請求項9】前記粒子保持手段の中立軸に関する断面二
    次モーメントI(mm4)と断面積A(mm2)との比
    (I/A)が8.3×10-4以上であることを特徴とす
    る請求項8に記載の印字装置。
  10. 【請求項10】前記加振手段は、前記粒子保持手段に長
    手方向に亘って取り付けられていることを特徴とする請
    求項1乃至9のいずれか1項に記載の印字装置。
  11. 【請求項11】前記加振手段は、前記粒子保持手段の長
    手方向の端部に設けられていることを特徴とする請求項
    1、2、3、5、6、7、8又は9に記載の印字装置。
  12. 【請求項12】前記加振手段は、圧電振動子であること
    を特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の
    印字装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7289241B2 (en) 2003-07-28 2007-10-30 Samsung Electronics Co., Ltd. Printing method with selectable fast printing mode and apparatus for same

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