JP2004045369A - 多結晶材料の配向性の評価方法 - Google Patents

多結晶材料の配向性の評価方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ひとつの回折ピークを用いて,測定装置や測定条件に依存せずに,定量的な配向性評価が可能で,かつ,弱い配向でも明瞭にその配向度が把握できるようにする。
【解決手段】多結晶試料12の表面の法線方向のまわりに軸対称となる配向密度分布関数ρを仮定する。この関数ρはガウス関数またはMarch−Dollase関数である。試料12の表面に対して入射角αでX線10を入射して回折X線14の強度を測定し,入射角αを変化させて回折X線14の強度の変化を求めて,測定ロッキングカーブを得る。一方,配向密度分布関数ρに基づいて理論的な回折X線強度を計算し,理論ロッキングカーブが測定ロッキングカーブに最も近づくように配向密度分布関数の特性パラメータを求める。これによって,配向密度分布関数ρを決定でき,配向度を定量的に評価できる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はX線回折法を用いて多結晶材料の配向性を評価する方法に関し、特に、配向性を定量的に評価する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線回折現象を利用して多結晶材料の配向性を評価する手法としては,ロッキングカーブの半価幅を測定して定性的に評価する手法や,定量的な手法としては,極点測定を用いて配向分布関数(ODF)を算出する手法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前者の半価幅を求める手法は,配向性を定量的に把握できないことと,ロッキングカーブを測定してもピークにならないような弱い配向については評価できないという問題がある。それでも,実際的な手法として,同一測定装置の同一測定条件で多数の試料を測定して,得られた半価幅を相対的に比較することが行われてきた。しかし,別の測定装置を使ったり異なる測定条件で求めたりした半価幅は,互いに比較することが困難である。その理由は,半価幅の値が測定光学系に依存するために,その絶対値の信頼性が乏しいからである。
【0004】
後者の極点測定には,χ(カイ)軸を持った複雑なゴニオメータが必要であり,また,測定に時間がかかるという問題がある。そして,この場合も,弱い配向の評価においては,X線照射面積の補正や複雑なバックグラウンド算出などの点から,その定量性評価は困難である。
【0005】
また,理論的な回折強度計算式を用いるものとして特開平5−1999号公報に開示の手法も存在するが,この手法は,試料の厚さ方向の配向度の変化を相対的に評価するにとどまり,材料そのものの配向性の絶対的な定量化までには至っていない。
【0006】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ひとつの回折ピークを用いて,測定装置や測定条件に依存せずに,定量的な配向性評価が可能で,かつ,弱い配向でも明瞭にその配向度が把握できるような,多結晶材料の配向性の評価方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の多結晶材料の配向性の評価方法は,次の段階を備えている。(a)多結晶材料からなる試料の表面の法線方向のまわりに軸対称となる配向密度分布関数ρを仮定する段階。この配向密度分布関数ρは,試料の結晶子の被測定格子面の法線が試料の表面の法線に対して傾斜する角度φについての関数であり,かつ,関数の形を特徴づける特性パラメータを含む。(b)試料の表面に対して入射角αでX線を入射して,試料の前記被測定格子面で反射した回折X線の強度を測定し,入射角αを変化させて前記被測定格子面からの回折X線の強度の変化を求めて,測定ロッキングカーブを得る段階。ここで,前記被測定格子面からの回折X線は入射X線に対して角度2θをなし,前記入射角αはα=θ+φの関係となる。(c)前記配向密度分布関数ρに基づいて理論的な回折X線強度を計算し,前記特性パラメータを含んだ状態での理論ロッキングカーブを求める段階。(d)前記理論ロッキングカーブが前記測定ロッキングカーブに最も近づくように前記特性パラメータを定め,これによって前記配向密度分布関数ρを決定する段階。
【0008】
なお,測定ロッキングカーブを求める段階では,必ずしも測定値を実際に曲線でつなげる必要はなく,理論ロッキングカーブとのフィッティング作業が可能となるような測定データがあれば足りる。したがって,離散値の測定データで足りる。
【0009】
【発明の実施の形態】
まず,測定ロッキングカーブを求める方法を説明する。図1は本発明を実施するためのX線回折装置のひとつの実施形態を示す平面図である。平行X線ビームからなる入射X線10は,試料12の表面に対して入射角αで入射する。試料12で反射した回折X線14は受光スリット16とソーラースリット18を通過し,結晶アナライザー19(Ge(111))を経て,X線検出器20で検出される。すなわち,このX線回折装置は平行ビーム法である。ソーラースリット18に加えて,結晶アナライザー19を用いることにより,より高い分解能を実現している。なお,後述する測定例では,X線源としてシンクロトロン放射光とX線管の2種類を使っているが,シンクロトロン放射光を使った場合だけ図1に示すとおり,結晶アナライザー19を用いている。X線管を使った場合は,結晶アナライザー19を省略して,ソーラースリット18から出たX線をそのままX線検出器20に入射させている。X線管を使った場合は,結晶アナライザー19を用いると十分なX線検出強度が得られないためである。
【0010】
受光系(受光スリット16,ソーラースリット18,結晶アナライザー19,X線検出器20)は入射X線10に対して2θの角度の位置に配置される。試料12の被測定格子面のブラッグ角(入射X線10の波長に依存する)はθである。試料12は試料回転台22に載っており,この試料回転台22はゴニオメータ中心24(図1の紙面に垂直である)の回りに回転できる。また,試料12は水平な回転軸28(ゴニオメータ中心24に対して垂直である)の回りに回転できる。すなわち,試料12は面内回転が可能である。受光系は検出器回転台26に載っており,この検出器回転台26もゴニオメータ中心24の回りに回転できる。
【0011】
試料12の被測定格子面を決定し,使用するX線の波長を決定すれば,上述のブラッグ角θが定まる。図2(A)において,入射角αをθに等しくすれば,回折に寄与する被測定格子面30は試料12の表面に平行となる。当然ながら,被測定格子面30の法線は試料表面の法線と平行になる。換言すれば,試料表面に平行な被測定格子面を有する結晶子だけが回折に寄与する。そして,そのような結晶子からの回折X線14が検出される。一方,図2(B)において,試料12を角度φだけ回転させて入射角α=θ+φにすると,被測定格子面30が試料表面に対して角度φだけ傾斜しているような結晶子だけが回折に寄与することになる。このように,検出器を2θの位置に固定しておいて試料12を回転させると,入射角αが変わり,それぞれの傾斜角φに相当する結晶子(すなわち,試料表面に対して角度φだけ配向している結晶子)からの回折X線強度情報が得られる。
【0012】
ところで,本発明は,試料表面の法線方向のまわりに軸対称となる配向密度分布関数ρを仮定しているので,回折強度の測定にあたっては,試料を面内回転させている。こうすることにより,理論ロッキングカーブと測定ロッキングカーブとの比較が可能になる。なお,試料の配向性がもともと軸対称であることが予想される場合は,試料を面内回転させなくてもよい。
【0013】
上述のように,検出器の位置を2θに固定して,入射角αを変えて回折X線強度Pを測定すれば,α−Pのロッキングカーブが得られる。ところで,回折X線強度を正確に求めるには,以下に説明するように,回折ピークの積分強度を求めるのが好ましい。すなわち,任意の入射角αにおいて,αを固定しておいて,受光系を2θの近傍で走査することにより,図7に示すようなピークプロファイルが得られる。図7は,厚さ50nmのAu(金)の多結晶薄膜の(111)反射を測定した例であり,X線源としては放射光を使い,波長0.12nmを取り出して用いている。入射角αを例えば4.34°に固定して2θの近傍で受光系を走査することで,グラフに示すようなピークプロファイルが得られる。このピークプロファイルの面積を求める(積分強度を求める)ことで,正確な回折X線強度を得ることができる。この積分強度は,図8のグラフにおける一番左側の白丸のデータ(α=4.34°における積分強度)に相当する。以下,同様にして,例えば,α=14.84°,25.34°でのピークプロファイルについても積分強度を求めることができる。実際の測定では,所望の角度間隔で多数の入射角αについて回折X線の積分強度を求めて,図8に示すような多数の白丸が得られ,これらのデータが測定ロッキングカーブを表すことになる。なお,図8中の実線は測定ロッキングカーブではなくて,後述する理論ロッキングカーブである。
【0014】
次に,理論ロッキングカーブを求める方法を説明する。図3は結晶子の被測定格子面の法線ベクトルnを極座標で表示した斜視図である。試料12の表面上にXY平面を仮定し,試料表面の法線方向をZ軸とする。結晶子の被測定格子面の法線ベクトルnは極座標(φ,ξ)で表すことができる。角度φは,法線ベクトルnがZ軸(試料表面の法線)から傾斜する角度である。角度ξは,法線ベクトルnをXY平面に投影したときのX軸からの方位角である。
【0015】
法線ベクトルnを有する結晶子の配向密度分布関数ρは,一般的に,φとξの関数になる。すなわち,ρ=ρ(φ,ξ)である。そして,(φ,ξ)の方向に法線ベクトルを有するような結晶子が存在する確率(配向確率)は,図4の(1)式で表される。完全にランダムに配向しているような多結晶材料ではρ=一定である。ここで,ρの関数形について,Z軸まわりに軸対称であると仮定すると,ρはξに依存しなくなり,φだけの関数となる。本発明の実施形態では,配向密度分布関数ρとしてガウス関数とMarch−Dollase関数を用いて理論ロッキングカーブを求めている。
【0016】
ガウス関数は図4の(2)式で表される。(2)式の中のGは規格化係数であり,(3)式で計算でき,(4)式のようになる。(4)式において,Re[w(z)]とIm[w(x)]は,スケール化した複素数相補誤差関数w(z)の実数部と虚数部である。w(z)は図5の(5)式で示されるものであり,その変数zは(6)式で示される。
【0017】
(2)式において,Hはガウス関数の半価幅であり,角度の次元をもつ。このHがガウス関数の形を特徴づける特性パラメータとなる。したがって,Hが決まればρ=ρ(φ)の関数形が定まる。関数形が定まると,後述するように,理論的な回折X線強度を計算できる。
【0018】
一方,March−Dollase関数は図5の(7)式で表される。(7)式において,rは選択配向係数である(詳しくは,Dollase:J.Appl.Cryst.(1986).20,267−272を参照)。このrがMarch−Dollase関数の特性パラメータである。
【0019】
入射X線強度Iに対する回折X線強度Pの比率P/Iは,図5の(8)式で表される(詳しくは,R.W.James:”The Optical Principles of the Diffraction of X−rays”,(1967),Bell,Londonを参照)。(8)式において,Nは試料中の単位体積当たりの結晶子の数,pは反射の重複度,P(θ)の上に横線を引いたものは結晶子の平均反射能である。2Ψは,観測される回折強度に関連する散乱ベクトルが存在する角度範囲(図1の紙面に垂直な方向の角度範囲)である。この2Ψは図5の(10)式で計算できる。(10)式において,Lは受光スリット16(図1)の長さ(図1の紙面に垂直な方向の開口距離)であり,Rはゴニオメータ中心24から受光スリット16までの距離である。結局,(8)式は(9)式のように書き換えられる。(9)式中のQとVは図6の(12)式と(13)式で計算できる。(12)式において,Nは単位体積当りの単位胞の数,F(hkl)は構造因子,eとmは電子の電荷と質量,cは自由空間の光速である。また,(13)式において,ρ′は薄膜の密度,ρはバルク結晶の密度,μは線吸収係数,tは試料層の厚さ,Sは入射ビームの断面積である。そして,α=θ+φ,β=θ−φである。
【0020】
以上の(2)(7)〜(9)(12)(13)式を使うことにより,ρ(φ)の関数形が決まればP/Iを計算できる。ただし,P/Iを計算する(9)式の中で,理論ロッキングカーブの形に影響するものは,ρ(φ)(すなわち(2)式または(7)式)およびV(すなわち(13)式,ただしS/μを除く)のみであり,その他の変数(pLQ/2Rsinθ)は全てロッキングカーブ全体の強度に影響を与えるだけである。よって,これらの部分(pLQ/2Rsinθ)を,強度に関するスケール因子Cに置き換えて,計算することができる。ρ(φ)の中に含まれる特性パラメータが変数となり,この特性パラメータを変えることで関数形を変えることができる。したがって,理論的なロッキングカーブ(理論的なφ−P曲線)を測定ロッキングカーブに一致させるように,特性パラメータおよびスケール因子を定めることができる。ここで得られた特性パラメータによって多結晶材料の配向性を示す配向密度分布関数ρを決定することができる。また,スケール因子Cは強度全体を上下させるだけであり,配向性とは無関係なものである。ゆえに,後述する測定結果においては,特性パラメータの値だけを示しており,スケール因子の値には触れていない。以上のようにしてρの形が決まると,さらに,図6の(11)式によって,結晶子の被測定格子面の法線が試料表面法線からの傾き角Θの範囲に属する体積分率を求めることができる。すなわち,配向密度分布関数ρを傾斜角度φについて零から所望の角度Θまで積分すると,試料表面の法線方向から前記角度Θだけ傾斜した角度範囲内に被測定格子面の法線が存在するような結晶子の体積分率を求めることができる。
【0021】
次に,具体的な測定例を説明する。図8はガラス基板上にスパッタリングで成膜した厚さ50nmのAu(金)の多結晶薄膜の(111)反射を測定した例である。X線源としては放射光を使い,波長0.12nmのX線を取り出している。ブラッグ角θは14.76°である。グラフ中の白丸は,それぞれの入射角度αについて,図7で説明したような積分強度を求めた値である。また,グラフ中の実線は理論ロッキングカーブであり,配向密度分布関数ρ(φ)をガウス分布と仮定して,測定値(白丸)に一致するようにガウス分布の半価幅Hを定めたものである。H=30.9°となった。この場合,最小二乗法(具体的にはGauss−Newton法)を用いてカーブフィッティングを行った。測定値と理論カーブが非常に良く一致している。なお,グラフのロッキングカーブを見る限り,この材料が配向しているかどうかは容易には分からない。しかし,本発明を用いて解析すると,無配向のときとは明らかに異なることがわかり,その結果,この材料がわずかではあるが配向していることが定量的に明らかとなった。
【0022】
図9は図8と同様の例であるが,膜厚が30nmの場合である。このときの半価幅はH=81°となった。図8と図9のロッキングカーブを比べてみても,このままでは,どちらがどの程度強い配向を示しているのか容易には分からないが,本発明によれば,図8ではH=30.9°,図9ではH=81°となり,図8の方が配向性が強い(配向密度分布関数がシャープである)ことが直ちに分かる。このように,弱い配向であっても(すなわち,ロッキングカーブを見ただけでは配向しているかどうか分からない場合でも),その配向性が定量的に把握できる。このことは,従来の方法にない大きな特徴である。
【0023】
図10はCeO(酸化セリウム,NIST SRM674)の粉末の(220)反射を測定した例である。X線源としては放射光を使い,波長0.12nmのX線を取り出している。ブラッグ角θは18.28°である。この粉末はランダムに配向しているものであるが,測定値(白丸)に対して理論ロッキングカーブ(直線になる)がきれいにフィッティングできている。このように,ランダム配向の試料でも測定データと理論値がきれいに一致したので,本発明の信頼性が高いことが分かる。
【0024】
図11はガラス基板上にスパッタリングで成膜したAlN(窒化アルミニウム)の多結晶薄膜の(002)反射を測定した例である。X線源としてはCuKα線をSi/W多層膜ミラーで分光したものを用いている。ブラッグ角θは18.04°である。配向密度分布関数ρ(φ)はガウス分布と仮定している。図8と同様に白丸が測定値であり,実線が理論ロッキングカーブである。この試料は,ロッキングカーブを見るだけで,強く配向していることがよく分かる。本発明によれば,配向密度分布関数のガウス分布の半価幅Hが3.32°となり,非常に強く配向していることが定量的に確かめられた。この場合,体積分率vを計算してみると,図14の一覧表の最下段にあるとおり,多結晶膜を構成する93.8%の結晶子の[001]方向が,試料表面の法線のまわりの角度Θ=3.32°の範囲内に存在する,という定量結果が得られたことになる。
【0025】
図14は各種の測定例について,配向密度分布関数としてガウス関数を使った場合とMarch−Dollase関数を使った場合を比較して示す。この一覧表では,関数の特性パラメータ(ガウス関数の場合は半価幅H,March−Dollase関数の場合は選択配向係数r)とブラッグ角θとを示している。ブラッグ角θは定数として扱うこともできるが,ブラッグ角θを特性パラメータと共に変数として取り扱い,カーブフィッティングを精密に行うこともできる。図14は,変数として取り扱った場合のブラッグ角θの取得値を示している。さらに,2種類の配向密度分布関数について,体積分率vの値も示している。この値は,角度φについてガウス関数の半価幅Hのところまでの範囲内の法線ベクトルを有する結晶子の存在割合を(11)式で計算したものである。このように,本発明によれば,配向密度分布関数ρが定まれば,体積分率vまで定量的に把握できる。
【0026】
図14の測定例において,Au薄膜については,同じ試料について,放射光のλ=0.12nmと,X線管によるCuKα線とを使って,2種類の測定結果を得ている。この場合,配向密度分布関数としてのガウス関数の半価幅Hが,X線源の違いにもかかわらず,実験誤差の範囲内で一致している。すなわち,厚さ30nmのものでは,λ=0.12nmを使ったときにはH=81°であり,CuKα線を使ったときはH=89°である。両者は非常に近い。同様に,厚さ50nmの場合も,H=30.9°と32.3°であり,非常に近い。このように,測定系が相違していても,本発明によれば,配向性の絶対的な評価がほぼ同じになることが分かる。なお,図14の測定例において,Hやvなどの数値は,標準誤差(実験誤差)を含んでいるが,標準誤差の数値は表示を省略している。標準誤差の数値は,表示された数値の最小桁のオーダーである。以下に説明する図20及び図21の測定例でも,同様に,標準誤差を含んでいる。
【0027】
図12は図9の測定例に対応するガウス関数とMarch−Dollase関数の具体的な形を示すものである。また,図13は図8の測定例に対応するガウス関数とMarch−Dollase関数の具体的な形を示すものである。
【0028】
以上の実施例は,配向密度分布関数ρ(φ)が試料表面からの深さに依存しないと仮定して配向性を評価したものであるが,現実の試料では,試料の深さ方向に配向密度分布関数が変化していると考えられる。そこで,試料表面からの深さに依存して配向密度分布関数が変化していると仮定した場合の評価方法を以下に説明する。
【0029】
図15は,試料の深さ方向の配向密度分布関数ρの変化として3種類のモデルを示している。(a)の単層モデルは,試料の厚さtの全体にわたって配向密度分布関数が一様であると仮定したものであり,この場合は,これまでに説明してきた手法で配向性を評価できる。
【0030】
図15(b)は2層モデルであり,試料を上下2層に区分けしている。試料の厚さをtとすると,上層の厚さはηtであり,下層の厚さは(1−η)tである。ηは0〜1の範囲内にある。そして,上層の配向密度分布関数ρ(φ)と下層の密度分布関数ρ(φ)は異なっているものと仮定する。この場合,図5の(9)式で示した回折強度は,図16の(14)式のようになる。ここで,VとVは(15)式と(16)式を使う。この2層モデルの場合は,単層モデルの場合と比較して,理論ロッキングカーブを求める際の変数としてηが加わるので,より精密に,理論ロッキングカーブを測定ロッキングカーブにフィッティングさせることができる。
【0031】
図15(c)は多層モデルであり,試料を上下方向に等間隔で多層に区分けしている。試料の厚さをtとし,層の数をNとすると,各層の厚さΔtはt/Nとなる。そして,各層の配向密度分布関数ρ(φ),ここでm=1〜N,が互いに異なっているものと仮定する。この場合,図5の(9)式で示した回折強度は,図17の(17)式のようになる。ここで,Vは(18)式を使う。この多層モデルの場合は,多くの配向密度分布関数を求めることになるので,各配向密度分布関数の特性パラメータを全く任意に変化させるとすれば,理論ロッキングカーブを測定ロッキングカーブにフィッティングさせるための演算処理が膨大になる。そこで,現実的には,各層の配向密度分布関数の特性パラメータが各層の間で所定の関係をもって変化する(例えば,深さに応じて直線的に変化する)と仮定して演算処理することになる。
【0032】
次に,配向密度分布関数がガウス関数である場合を例にして,2層モデルによる配向性の評価例を説明する。2層モデルの場合は,(2)式のガウス関数において,特性パラメータである半価幅Hを,上層ではH,下層ではHとする。また,図15(b)のηを変数とする。そのような条件で理論ロッキングカーブを求めて,これが測定ロッキングカーブに最も良くフィッティングするように,ηとHとHを決定する。図18はこのようにして得られた理論ロッキングカーブを実線で示す。白丸は測定ロッキングカーブである。測定試料と測定条件は,図11のグラフのもの(単層モデル)と同じである。したがって,図11と図18では,測定ロッキングカーブを示す白丸は同じ位置にあり,最適フィッティングされた理論ロッキングカーブが異なっている。図18の理論ロッキングカーブの方が非常に良く測定ロッキングカーブと一致していることが分かる。図18の2層モデルでは,η=0.59,H=2.81°,H=5.67°が得られた。すなわち,単層モデルで得られたH=3.32°と比較して,上層では配向が強く,下層では配向が弱くなっている。
【0033】
図19は,AlN薄膜試料について,配向密度分布関数をガウス関数と仮定した場合の単層モデルと2層モデルと連続モデルによる配向性の評価結果を示したグラフである。横軸はガウス関数の特性パラメータである半価幅H(°)であり,縦軸は試料表面からの深さzである。深さzは,試料表面よりも下がるのでマイナスの値とし,また,試料の厚さtで規格化してある。すなわち,試料の厚さtだけ深い位置(薄膜試料の底部)をマイナス1.0としてある。連続モデルというのは,図15(c)の多層モデルのNを無限大にしたものに等しく,ガウス関数を用いた場合には,特性パラメータの半価幅Hを深さに応じて連続的に変化させたものである。図17の(19)式は,連続モデルのうちの直線モデルに関するもので,半価幅Hが深さzの1次関数(直線関係)であると仮定したものである。(20)式は,曲線モデルに関するもので,半価幅Hが深さzのマイナス1次関数(曲線関係)であると仮定したものである。a,b,c,dは1次関数及びマイナス1次関数の係数であり,これらが求めるべき特性パラメータとなる。
【0034】
図19のグラフにおいて,SRは,X線源としてシンクロトロン放射光を用いて測定した結果に対して理論ロッキングカーブをフィッティングさせたもの,LXは,X線源として実験室X線管(CuKα線)を用いて測定した結果に対して理論ロッキングカーブをフィッティングさせたものである。SRは実線で,LRは破線で示してある。
【0035】
単層モデルでは,深さ方向の全体にわたって同一の半価幅Hとなり,SRはH=3.38°,LXはH=3.32°が得られた。2層モデルでは,上層においては,SRはH=2.59°,LXはH=2.81°が得られた。下層においては,SRはH=5.03°,LXはH=5.67°が得られた。上層と下層の境界,すなわち,図15(b)のηの値は,SRではη=0.47,LXではη=0.59が得られた。2層モデルにすると,上層の半価幅は単層モデルの半価幅より小さくなり,下層の半価幅は単層モデルの半価幅よりも大きくなっている。
【0036】
連続モデルのうちの直線モデル,すなわち,図17の(19)式を仮定した場合は,Hの値は深さに応じて直線的に変化しており,深くなるにつれてHが大きくなっている。SRとLXはグラフ上では区別できないほど接近している。(19)式のaとbの値は,図21の表に示してある。また,連続モデルのうちの曲線モデル,すなわち,図17の(20)式を仮定した場合は,Hの値は深さに応じて曲線的に変化しており,やはり,深くなるにつれてHが大きくなっている。(20)式のcとdの値も,図21の表に示してある。
【0037】
図20は,単層モデルと2層モデルについて,図19のグラフに示した評価結果を一覧表にまとめたものである。この一覧表中で,RとRwpは,測定ロッキングカーブと理論ロッキングカーブのフィッティングの一致度合を示す評価指標であり,図22の(21)式と(22)式で定義されるものである。(21)式を最小にするものが,いわゆる最小二乗法である。これらの式において,f(x)は理論ロッキングカーブ,yは観測値,wは統計的重みである。本発明の実施例ではw=1/yとしている。
【0038】
これらの評価指標が最小になるように理論ロッキングカーブを観測ロッキングカーブにフィッティングさせ,そのときの評価指標の値を図20の一覧表に示してある。単層モデルと2層モデルを比較すると,2層モデルの方が,RとRwpのいずれもが格段に小さくなっており,2層モデルにすると,理論ロッキングカーブが観測ロッキングカーブにより一致することが分かる。このことは,図11と図18のグラフの比較においても述べたとおりである。
【0039】
図21は,連続モデルのうちの直線モデルと曲線モデルについて,図19のグラフに示した評価結果を一覧表にまとめたものである。この一覧表の中のRとRwpは図20に出てくる評価指標と同じ定義のものである。2層モデルと連続モデルを比較すると,得られた評価指標の値は,全体としては,それほど大差がない。したがって,この測定例の場合は,2層モデルでも十分な評価精度であることが分かる。
【0040】
本発明によれば,弱配向から強配向までの広範囲にわたって,同じ理論式を用いて配向性を定量化できる。そして,測定装置や測定条件に依存する程度が少なく,その定量値の一般化が可能である。また,粉末回折計や薄膜用回折装置等の広範囲のX線回折装置から得られる回折強度曲線(ロッキングカーブ)を利用することができ,配向性の測定結果を一元化できて,材料開発の評価ツールとして用いることができる。
【0041】
上述の実施例では,図7に示すように積分強度を測定してそれぞれの入射角度αに対する回折X線強度としているが,簡便方法として,積分強度の代わりにピーク強度を使うこともできる。ただし,精度は落ちる。
【0042】
【発明の効果】
この発明の多結晶材料の配向性の評価方法は,ひとつの回折ピークを用いて,測定装置や測定条件に依存せずに,定量的な配向性評価が可能で,かつ,弱い配向でも明瞭にその配向度が把握できる,という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのX線回折装置のひとつの実施形態を示す平面図である。
【図2】試料内の被測定格子面でX線が回折する様子を示す説明図である。
【図3】結晶子の被測定格子面の法線ベクトルを極座標で表示した斜視図である。
【図4】配向密度分布関数に関連する数式である。
【図5】配向密度分布関数と回折強度に関連する数式である。
【図6】回折強度に関連する数式である。
【図7】積分強度を求めるグラフである。
【図8】厚さ50nmのAu薄膜の(111)反射の測定例である。
【図9】厚さ30nmのAu薄膜の(111)反射の測定例である。
【図10】CeO粉末の(220)反射の測定例である。
【図11】AlN薄膜の(002)反射の測定例である。
【図12】図9に対応する配向密度分布関数のグラフである。
【図13】図8に対応する配向密度分布関数のグラフである。
【図14】測定結果の一覧表である。
【図15】単層モデルと2層モデルと多層モデルの説明図である。
【図16】2層モデルにおける回折強度に関連する数式である。
【図17】多層モデルと連続モデルにおける回折強度に関連する数式である。
【図18】2層モデルにおける図11と同様のグラフである。
【図19】単層モデルと2層モデルと連続モデルにおける配向性の評価結果を示すグラフである。
【図20】単層モデルと2層モデルにおける配向性の評価結果を示す一覧表である。
【図21】連続モデルのうちの直線モデルと曲線モデルにおける配向性の評価結果を示す一覧表である。
【図22】
評価指標の数式である。
【符号の説明】
10 入射X線
12 試料
14 回折X線
16 受光スリット
18 ソーラースリット
20 X線検出器
22 試料回転台
24 ゴニオメータ中心
26 検出器回転台
30 被測定格子面

Claims (9)

  1. 次の段階を備える,多結晶材料の配向性の評価方法。
    (a)多結晶材料からなる試料の表面の法線方向のまわりに軸対称となる配向密度分布関数ρを仮定する段階。この配向密度分布関数ρは,試料の結晶子の被測定格子面の法線が試料の表面の法線に対して傾斜する角度φについての関数であり,かつ,関数の形を特徴づける特性パラメータを含む。
    (b)試料の表面に対して入射角αでX線を入射して,試料の前記被測定格子面で反射した回折X線の強度を測定し,入射角αを変化させて前記被測定格子面からの回折X線の強度の変化を求めて,測定ロッキングカーブを得る段階。ここで,前記被測定格子面からの回折X線は入射X線に対して角度2θをなし,前記入射角αはα=θ+φの関係となる。
    (c)前記配向密度分布関数ρに基づいて理論的な回折X線強度を計算し,前記特性パラメータを含んだ状態での理論ロッキングカーブを求める段階。
    (d)前記理論ロッキングカーブが前記測定ロッキングカーブに最も近づくように前記特性パラメータを定め,これによって前記配向密度分布関数ρを決定する段階。
  2. 前記配向密度分布関数ρを前記傾斜角度φについて零から所望の角度Θまで積分することで,試料表面の法線方向のまわりに前記角度Θだけ傾斜した範囲内に結晶子の前記被測定格子面の法線が存在するような結晶子の体積分率を求めることを特徴とする請求項1記載の配向性の評価方法。
  3. 前記配向密度分布関数ρは試料表面からの深さに依存することを特徴とする請求項1記載の配向性の評価方法。
  4. 前記配向密度分布関数ρは,試料を上下2層に区分けした場合における上層についての関数(上層内では深さに依存しない)と下層についての関数(下層内では深さに依存しない)とからなることを特徴とする請求項3記載の配向性の評価方法。
  5. 前記配向密度分布関数ρは,試料を上下方向に等間隔で多層に区分けした場合における各層についての関数(各層内では深さに依存しない)からなることを特徴とする請求項3記載の配向性の評価方法。
  6. 前記配向密度分布関数ρはガウス関数であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の配向性の評価方法。
  7. 前記配向密度分布関数ρはガウス関数であり,前記特性パラメータは試料表面からの深さの変化に応じて直線的に変化することを特徴とする請求項3記載の配向性の評価方法。
  8. 前記配向密度分布関数ρはガウス関数であり,前記特性パラメータは試料表面からの深さの変化に対して曲線的に変化することを特徴とする請求項3記載の配向性の評価方法。
  9. 前記配向密度分布関数ρはMarch−Dollase関数であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の配向性の評価方法。
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