JP2004038455A - パスワード発行装置及び商品販売データ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】決済カード等の特定の記憶媒体からデータを読取る媒体読取手段を設ける。そして、この媒体読取手段により記憶媒体から読取ったデータに基づいて、所定ウェブサイトログイン用のパスワードを算出し、この算出したパスワードを出力する。
【選択図】 図9
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定Web(ウェブ)サイトログイン用のパスワードを発行するパスワード発行装置及び同パスワード発行機能を有するPOS(Point Of Sales)端末,電子式キャッシュレジスタ等の商品販売データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、金額データを書換え可能に記憶する非接触型ICカードを利用したプリペイド決済システムが提案されている。本決済システムをコンビニエンスストア等のチェーン店舗に適用した場合の概略構成を図16に示す。本決済システムは、各チェーン店舗にそれぞれ構築される店舗システム1と、各チェーン店舗を統轄する店舗本部に設置されるホストコンピュータ2と、非接触型ICカードを管理するカード管理会社に設置されるホストコンピュータ3とによって構成される。
【0003】
店舗システム1は、商品販売データを売上処理する複数台のPOS端末11と、各POS端末の上位機として機能するストアコントローラ12と、カード決済端末13と、カード入金機14と、ルータ15とからなる。各POS端末11は、ストアコントローラ12と第1のLAN(Local Area Network)16で接続されている。ストアコントローラ12は、店舗本部のホストコンピュータ2と第1のWAN(Wide Area Network)4で接続されている。
【0004】
各POS端末11は、それぞれ伝送線17を介してカード決済端末13に接続されている。カード決済端末13は、ルータ15と第2のLAN18で接続されている。第2のLAN18にはカード入金機14も接続されている。ルータ15は、カード管理会社のホストコンピュータ3と第2のWAN5で接続されている。カード管理会社のホストコンピュータ3は、店舗本部のホストコンピュータ2と専用の通信回線6で接続されている。
【0005】
カード決済端末13及びカード入金機14は、非接触型ICカード7と無線通信によりデータをやり取りするカード無線通信部8をそれぞれ装備している。非接触型ICカード7のメモリには、商取引の代金支払に用いる金額データが書換え可能に記憶される他、カード毎に異なるカード識別情報としてのカード番号が固定的に記憶されている。以下、非接触型ICカード7を決済カードと称する。
【0006】
かかる構成において、POS端末11には、決済カード7でのプリペイド決済を宣言するためのカードキーが設けられている。そして、一商取引として売上げる商品の販売データを売上処理した後、カードキーが押下されると、POS端末11は、当該一商取引として売上げた商品の代金に相当する金額データをカード決済端末13に通知する。この通知を受けたカード決済端末13は、決済カード7とデータのやり取りを行って、当該決済カード7に記憶された金額データから商品代金に相当する金額分を減算する。そして、減算し終えると、POS端末11に決済完了を通知する。この通知を受けたPOS端末11は、当該商取引のレシートを発行する。また、当該商取引の代金が決済カード7で支払われたことを店舗本部のホストコンピュータ2にストアコントローラ12を介して通知する。
ホストコンピュータ2は、決済カード7で支払われた商取引の代金を集計する。
この代金は、後日、手数料等が引かれてカード管理会社から支払われる。
【0007】
一方、カード入金機14には、現金が投入される現金投入部と、この投入部から投入された現金を収納する現金収納部とが設けられている。そして、現金投入部から現金が投入されると、カード入金機14は決済カード7とデータのやり取りを行って、当該決済カード7に記憶された金額データに投入された現金の金額分を加算する。現金収納部に収納された現金は、カード管理会社によって回収される。
【0008】
カード管理会社のホストコンピュータ3は、各店舗のカード決済端末13及びカード入金機14から処理データを第2のWAN5を介して収集する。そして、収集した処理データ、つまりカード決済端末13により決済カード7から減算された金額データやカード入金機14により決済カード7に加算された金額データを分析して、決済カード7の利用状況等を管理する。
【0009】
このような決済システムを構成することにより、決済カード7を入手した消費者は、カード入金機14を利用してその決済カード7に入金できる。そして、この決済カード7の金額データで店舗で購入した商品の代金を支払うことができる。また、決済カード7の金額データが不足した場合には、再びカード入金機14を利用して入金することにより、金額データを増額できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなプリペイド決済システムを普及させるためには、住所,氏名等を登録することなく誰でも決済カード7を取得できることが好ましい。また、決済カード7を所持し使用することによって特典が得られるようにすると、より多くの消費者に決済カード7を使用してもらえるようになる。
【0011】
そこで、決済カード7は店頭等に置いておくことによって誰もが容易に取得できるようにする。また、カード所持者を対象に所定のWebサイトで個人情報を登録してもらい、このWebサイトでカード所持者毎の使用履歴等を管理することによって、例えば使用金額に応じた懸賞当選確率アップなどのサービスを提供することが考えられていた。
【0012】
しかしながら、Webサイトを利用してカード所持者の個人管理を行うためには、Webサイトにログインできる者をカード所持者に制限する必要がある。そのためには、ログイン用のパスワードを設定する必要がある。カード番号自体をパスワードに設定することも考えられるが、この方法は、カード番号が買上レシートに印字されるので、レシートを拾った第三者がWebサイトにログインできてしまい好ましくない。
【0013】
本発明はこのような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、特定の記憶媒体を所持している者に対して、所定Webサイトログイン用のパスワードを発行できるパスワード発行装置及び商品販売データ処理装置を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のパスワード発行装置は、決済カード等の特定の記憶媒体からデータを読取る媒体読取手段を設ける。そして、この媒体読取手段により記憶媒体から読取ったデータに基づいて、所定ウェブサイトログイン用のパスワードを算出し、この算出したパスワードを出力するようにしたものである。
【0015】
このような構成を有する本発明であれば、媒体読取手段により特定の記憶媒体からデータが読取られないと、所定ウェブサイトログイン用のパスワードが算出されないので、パスワードを知るには特定の記憶媒体のデータを媒体読取り手段により読取らせる必要がある。したがって、特定の記憶媒体を所持していないとパスワードを得られない。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1〜図15を用いて説明する。
なお、この実施の形態は、金額データを書換え可能に記憶する記憶媒体として非接触型(電気的,磁気的,光学的等)ICカードを使用し、この非接触型ICカードを利用したプリペイド決済システムのPOS端末11に本発明のパスワード発行機能を適用した場合であり、非接触型ICカードを決済カード7と称する。
【0017】
図1は本決済システムの概略構成を示しており、図16と同一部分には同一符号を付している。すなわち本実施の形態では、店舗システム1の一部を構成する各POS端末11に、決済カード7と無線通信によりデータをやり取りするカード無線通信部8をそれぞれ設けている。そして、各POS端末11からカード管理会社のホストコンピュータ3までの通信経路を、LAN16,ストアコントローラ12,WAN4,店舗本部のホストコンピュータ2及び通信回線6を経由して確立しており、従来の店舗システム1からカード決済端末13,カード入金機14,ルータ15等を省略している。
【0018】
カード管理会社のホストコンピュータ3は、決済カード所持者を対象とする会員専用のWebサイトを構築するWebサーバ9に接続している。Webサーバ9は、インターネット10に会員専用のWebページを公開し、このWebページから会員登録を行った会員(決済カード所有者)の個人情報や決済カード利用情報等を、会員データベース91上で会員別に記憶管理している。
【0019】
図2はPOS端末11の外観斜視図であり、背面右側から見た状態を示している。当該POS端末11には、正面側にキーボード21、正面タッチパネル22、バーコードスキャナ23の載置部24等が設けられており、背面側に客面タッチパネル25とカードかざし部26とが設けられている。カードかざし部26は、背面側から見て客面タッチパネル25の右側部に設けられている。カードかざし部26には、決済カード7と無線通信を行うカード無線通信部8が埋設されており、このカードかざし部26にかざされた決済カード7とカード無線通信部8との間で無線通信が行われるようになっている。
【0020】
図3はPOS端末11の要部構成を示すブロック図である。POS端末11には、制御部本体としてCPU(Central Processing Unit)31が実装されている。そしてCPU31に、アドレスバス,データバス等のバスライン32を介して、プログラム等の固定的データが予め格納されたROM(Read Only Memory)33、商品販売データの売上処理や商品代金の支払処理に必要な各種メモリエリアが形成されるRAM(Random Access Memory)34、現在の日付及び時刻を計時する時計部35の他、通信インタフェース36,スキャナインタフェース37,I/Oポート38,キーボードコントローラ39,第1のタッチパネルコントローラ40,第2のタッチパネルコントローラ41,プリンタコントローラ42,決済カードコントローラ43等が接続されている。
【0021】
通信インタフェース36にはLAN16が接続されており、所定のプロトコルに従いストアコントローラ12とのデータ通信を通信インタフェース36は制御する。スキャナインタフェース37には前記バーコードスキャナ23が接続されており、このスキャナ23で読取られたバーコードデータをスキャナインタフェース37は取り込む。
【0022】
I/Oポート38には、モードスイッチ44からの信号が入力される。また、現金などを収容するためのドロワ45に対して、I/Oポート38から開放指令信号が出力される。モードスイッチ44は、「登録」,「点検」,「精算」,「設定」等の各種業務モードを選択しその実行をCPU31に指令するコントロールスイッチで、例えば鍵にて切替操作される。因みに、「登録」とは、一商取引として売上げる商品の情報入力により当該商品の販売データをメモリに売上処理し、一商取引の締めが宣言されると、当該一商取引として売上げた商品の代金を支払処理する業務のモードであり、「点検」とは、登録業務によってメモリに売上処理されたデータを点検レポートとして出力する業務のモードであり、「精算」とは、点検業務と同様にメモリに売上処理されたデータをレポート出力した後、メモリをクリアする業務のモードであり、「設定」とは、各種業務を実行する上で必要となるデータを予めメモリに設定する業務のモードである。
【0023】
キーボードコントローラ39は、キーボード21を制御して操作キーに対応したキー信号を取り込む。キーボード21には、図4に示すように、数値データを置数入力するための置数キー51の他、クリアキー52、乗算キー53、小計キー54、客層別の締めキー55、カードキー56、責任者キー57、取消キー58、PLU(Price Look Up)キー59等の各種ファンクションキーが配設されている。
【0024】
第1のタッチパネルコントローラ40は、正面タッチパネル22の画面表示を制御するとともに、この正面タッチパネル22のタッチ入力を検知する。第2のタッチパネルコントローラ41は、客面タッチパネル25の画面表示を制御するとともに、この客面タッチパネル25のタッチ入力を検知する。正面タッチパネル22には、オペレータに対する画面データが表示される。客面タッチパネル25には、買物客に対する画面データが表示される。
【0025】
プリンタコントローラ42は、POS端末11に内蔵されたプリンタ46を制御し、レシートの印字及び発行等を行わせるものである。レシートは、POS端末11の正面側に形成されたレシート発行口(不図示)から発行される。
【0026】
決済カードコントローラ43は、カード無線通信部8の無線通信を制御して、カードかざし部26にかざされた決済カード7からデータを読取ったり、当該決済カード7へデータの書込みを行ったりする。ここに、決済カードコントローラ43及びカード無線通信部8は、媒体読み書き手段を構成する。
【0027】
かかる構成のPOS端末11は、特に図5に示すように、カード番号,決済金額,決済日時及び責任者コードの各項目からなるカード決済データを蓄積保持するカード決済メモリ61と、カード番号,入金金額,入金日時及び責任者コードの各項目からなるカード入金データを蓄積保持するカード入金メモリ62とを、RAM34に形成している。
【0028】
また、モードスイッチ44により「登録」モードが選択されている状態で、カードキー56が押下されると、決済カード7に記憶された金額データの読み込みが指令されたので、CPU31が図6の流れ図に示すカードキー入力処理を実行するようにプログラムを構成している。
【0029】
すなわちCPU31は、キーボードコントローラ39が取り込んだキー信号によりカードキー56が押下されたことを検知すると、ST1としてモードスイッチ44により選択されている業務モードを調べる。そして、I/Oポート38への入力信号により「登録」モードが選択されていることを確認した場合には、ST2として1商取引として売上げる商品の登録中か否かを判断する(未支払商品有無判断手段)。例えば、1商取引として売上げる1点目の商品情報入力に応じてセットされ、当該商取引の締め入力に応じてリセットされる登録中フラグをチェックして、商品登録中か否かを判断する。ここで、商品登録中であると判断した場合には、一客との取引処理中に決済カード7に記憶された金額データの読み込みが指令されたので、図7に具体的に示すカード決済処理を実行する。
【0030】
先ず、CPU31は、ST11としてカード決済用のカード待ち画面を正面タッチパネル22及び客面タッチパネル25に表示させる。すなわち、客面タッチパネル25には、顧客に対して決済カード7をカードかざし部26にかざすように指示するメッセージを少なくとも表示させ、正面タッチパネル22には、キャッシャに対して決済カード7をカードかざし部26にかざすように顧客に指示することを促すメッセージを少なくとも表示させる。
【0031】
次に、CPU31は、ST12としてカード無線通信部8により決済カード7との無線通信が行われるのを待機する。ここで、所定時間内に決済カード7との無線通信が成功しなかった場合には、このカード決済処理をエラーとする。
【0032】
決済カード7との無線通信が成功し、当該カード7からカード番号と金額データを取り込んだならば、CPU31は、ST13として正面タッチパネル22及び客面タッチパネル25の画面を現在残高確認画面に変更する。そして、この現在残高確認画面に、少なくとも決済カード7から読取った金額データを当該カード7の現在残高として表示させる。
【0033】
次に、CPU31は、ST14として支払処理が済んでいない商取引の商品売上代金である決済金額と当該カード7の現在残高とを比較する。その結果、決済金額に対して現在残高が不足している場合には、決済カード7での決済ができないので、このカード決済処理をエラーとする。
【0034】
現在残高が決済金額以上ある場合には、決済カード7での決済が可能なので、CPU31は、ST15として現在残高から決済金額を減じた金額を引落し後残高として正面タッチパネル22及び客面タッチパネル25の画面に表示させる。
そして、ST16として締めキー55の入力により一商取引の締めが宣言されるのを待機する。
【0035】
締めキー55が入力されたことを検知すると、CPU31は、ST17として決済カードコントローラ43の制御によりカード無線通信部8が決済カード7と無線通信を行って、当該カード7の金額データを引落し後残高の金額データに書換える(支払処理手段)。また、ST18としてプリンタ46を駆動させて、当該商取引の買上レシートを印字発行させる。この買上レシートには、決済カード7のカード番号及び引落し語残高も印字する。さらに、ST19としてI/Oポート38から開放指令信号をドロワ45に出力して、ドロワ45を自動開放させる。しかる後、ST20としてカード番号及び決済金額と、時計部35から読取った決済日時と、サインオンされた責任者コードの各項目データをカード決済データとしてカード決済メモリ61に格納したならば、このカード決済処理を終了する。
【0036】
なお、締めキー55でなく、ST21として取消キー58が入力されたことを検知した場合には、決済カード7での決済が取消されたので、ST17〜ST20の各処理を行うことなく、このカード決済処理を終了する。
【0037】
一方、図6中ST2にて、商品登録中でないと判断した場合には、1客との取引処理中でない状態で決済カード7に記憶された金額データの読み込みが指令されたので、パスワード発行・残高確認・入金処理を実行する。
【0038】
先ず、CPU31は、ST3としてカード入金用のカード待ち画面を正面タッチパネル22及び客面タッチパネル25に表示させる。正面タッチパネル22側のカード入金用カード待ち画面を図11に示す。このカード待ち画面には、決済カード7のカード番号及び金額データ(現在残高)の他、入金可能額,入金金額,お預り金額,お釣り及び入金後残高の各データを表示させるエリアが形成されている。また、残高印刷ボタンB1、パスワードボタンB2,中止ボタンB3及び戻るボタンB4の各タッチボタンが表示されている。さらに、キャッシャに対して決済カード7をカードかざし部26にかざすように顧客に指示することを促すメッセージM1が表示されている。因みに、客面タッチパネル25側のカード入金用カード待ち画面にも、同様なデータ表示エリアが形成されている。ただし、タッチボタンは表示されていない。また、メッセージM1の内容も顧客に対して決済カード7をカードかざし部26にかざすように指示する内容となる。
【0039】
カード待ち画面を表示後、CPU31は、ST4としてカード無線通信部8により決済カード7との無線通信が行われるのを待機する。ここで、所定時間内に決済カード7との無線通信が成功しなかった場合には、このパスワード発行・残高確認・入金処理をエラーとする。また、この待機期間中に、中止ボタンB3または戻るボタンB4のタッチ入力を検知した場合には、このパスワード発行・残高確認・入金処理を終了する。
【0040】
決済カード7との無線通信が成功し、当該カード7からカード番号と金額データを取り込んだならば、CPU31は、ST5として正面タッチパネル22及び客面タッチパネル25の画面を現在残高表示画面に変更する。正面タッチパネル22側の現在残高表示画面を図12に示す。この現在残高表示画面には、カード待ち画面と同一項目のデータ表示エリアが形成されている。そして、カード番号エリアには決済カード7から読取ったカード番号が表示されている。また、現在残高エリアには当該カード7から読取った金額データが現在残高として表示されている。さらに、入金可能額エリアには1回の入金処理で入金可能な上限金額(設定値:例えば25,000円)が表示されている。また、残高印刷ボタンB1、パスワードボタンB2,中止ボタンB3,戻るボタンB4に加えて、確定ボタンB5,置数ボタンB6,クリアボタンB7及び入力ボタンB8の各タッチボタンが表示されている。
【0041】
現在残高表示画面を表示後、CPU31は、ST6〜ST10として正面タッチパネル22上のいずれかのタッチボタンが入力されるのを待機する。ここで、中止ボタンB3のタッチ入力を検知した場合には(ST9のYES)、このパスワード発行・残高確認・入金処理を終了する。戻るボタンB4のタッチ入力を検知した場合には(ST10のYES)、ST3のカード待ち画面表示状態に戻る。
【0042】
ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態において、残高印刷ボタンB1のタッチ入力を検知した場合には(ST8のYES)、残高確認処理を実行する。すなわち、プリンタ46を駆動させて、図15(a)に示すように、決済カード7から読取った金額データ(カード残高)をカード番号等とともにレシート用紙に印刷して、決済カード残高レシート70を発行する。そして発行後、ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態に戻る。
【0043】
ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態において、置数ボタンB6のタッチ入力により数値データが置数された後、入力ボタンB8のタッチ入力を検知した場合には(ST6のYES)、決済カード7に追加する金額データが入力されたので、図8に具体的に示すカード入金処理を実行する。
【0044】
先ず、CPU31は、ST31として置数ボタンB6のタッチ入力により置数された数値データ(入金金額)が入金可能額以下か否かを判断する。ここで、数値データが入金可能額を超える場合には、入金可能額を超える金額の追加が指示されたので、ST6の処理に戻り、再び正面タッチパネル22上のタッチボタンが入力されるのを待機する。
【0045】
数値データ(入金金額)が入金可能額以下の場合には、数値データに相当する金額の追加が指示されたので、CPU31は、ST32として現在残高表示画面の入金金額エリアに入金金額を表示する。また、現在残高に入金金額を加算した金額を算出し、入金後残高として現在残高表示画面の入金後残高エリアに表示する。しかる後、ST33〜ST35として正面タッチパネル22上のいずれかのタッチボタンが入力されるのを待機する。ここで、中止ボタンB3のタッチ入力を検知した場合には(ST34のYES)、パスワード発行・残高確認・入金処理を終了する。戻るボタンB4のタッチ入力を検知した場合には(ST35のYES)、入金金額を消去した後、ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態に戻る。
【0046】
置数ボタンB6のタッチ入力により数値データが置数された後、入力ボタンB8のタッチ入力を検知した場合には(ST33のYES)、入金金額に対して客から預った預り金額が入力されたので、CPU31は、ST36として数値データ(預り金額)が入金金額以上か否かを判断する。数値データ(預り金額)が入金金額に満たない場合には、預り金額が不足しているので、ST33に戻り、再び正面タッチパネル22のタッチボタンが入力されるのを待機する。
【0047】
数値データ(預り金額)が入金金額以上の場合には、入金金額の追加が可能なので、CPU31は、ST37として現在残高表示画面の預り金額エリアに預り金額を表示する。また、預り金額から入金金額を減算した金額を釣銭額として釣銭額エリアに表示する。しかる後、ST38〜ST40として正面タッチパネル22上のいずれかのタッチボタンが入力されるのを待機する。ここで、中止ボタンB3のタッチ入力を検知した場合には(ST39のYES)、パスワード発行・残高確認・入金処理を終了する。戻るボタンB4のタッチ入力を検知した場合には(ST40のYES)、入金金額及び預り金額を消去した後、ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態に戻る。
【0048】
確定ボタンB5のタッチ入力を検知した場合には(ST38のYES)、CPU31は、ST41として客面タッチパネル25の画面を顧客確認画面に切換える。この顧客確認画面には、図13に示すように、キャッシャによってタッチ入力された入金金額と預り金額が表示される。また、入金金額と預り金額の入力結果を承認する客がタッチ入力する「確認」のタッチボタンPが表示される。
【0049】
顧客確認画面に切換えた後、CPU31は、ST42〜ST44として客面タッチパネル25上の確認ボタンP若しくは正面タッチパネル22上のいずれかのタッチボタンが入力されるのを待機する。ここで、中止ボタンB3のタッチ入力を検知した場合には(ST43のYES)、パスワード発行・残高確認・入金処理を終了する。戻るボタンB4のタッチ入力を検知した場合には(ST44のYES)、入金金額及び預り金額を消去した後、ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態に戻る。
【0050】
客面タッチパネル25上の確認ボタンPのタッチ入力を検知した場合には(ST42のYES)、CPU31は、ST45として正面タッチパネル22及び客面タッチパネル25の画面を、図14に示す入金決済画面に切換える。そして、ST46として締めキー55の入力を待機する。
【0051】
締めキー55の入力を検知すると、CPU31は、ST47として決済カードコントローラ43の制御によりカード無線通信部8が決済カード7と無線通信を行って、当該カード7の金額データを、先に算出した入金後残高の金額データに書換える(入金処理手段)。また、ST48としてプリンタ46を駆動させて、図15(b)に示すように、入金金額(カード入金額),預り金額(お預り)及び釣銭額(お釣)と、入金後残高,カード番号,カード取引連番,端末取引連番等のカード入金情報が印刷された決済カード残高レシート80を発行させる。さらに、ST49としてI/Oポート38から開放指令信号をドロワ45に出力して、ドロワ45を自動開放させる。その後、ST50としてカード番号及び入金金額と、時計部35から読取った入金日時と、サインオンされた責任者コードの各項目データをカード入金データとしてカード入金メモリ62に格納したならば、ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態に戻る。
【0052】
ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態において、パスワードボタンB2のタッチ入力を検知した場合には(ST7のYES)、図9に具体的に示すパスワード発行処理を実行する。
【0053】
先ず、CPU31は、ST51として決済カード7から読取った金額データ(カード残高)が“0”より大きいか否かを判断する。カード残高が“0”より大きい場合には、ST52として決済カード7から読取ったカードデータのカード番号に基づいて決済カード所持者を対象とする会員専用Webサイトへのログイン用のパスワードを算出する(パスワード算出手段)。
【0054】
仮パスワードを算出後、CPU31は、ST53としてプリンタ46を駆動させて、図15(c)に示すように、当該Webサイトへの会員登録を案内するメッセージ等とともに上記仮パスワードをレシート用紙に印刷して、パスワードレシート90を発行する(パスワード出力手段)。そして発行後、ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態に戻る。
【0055】
なお、カード残高が“0”の場合には、ST54としてパスワードの発行不可を示すメッセージを正面タッチパネル22及び客面タッチパネル25に表示させて、パスワードを発行しない。その後、ST55として中止ボタンB3がタッチ入力されたことを検知したならば、ST6〜ST10のタッチボタン入力待機状態に戻る。
【0056】
パスワード算出方法の一例について、図10を用いて説明する。この例は、16桁のカード番号[1001960000000451]を用いてパスワードを算出するの例である。通常、カード番号の上位桁は、会社コード等のように大分類のコードであり、多くのカードで共通である。これに対して、下位桁は、シリアル番号としてカードに付されるので、カード毎に異なる場合が多い。
【0057】
そこで、先ず、同図(a)に示すように、下位4桁“0451”について9の補数、つまり足して9になる値“9548”を計算する。次に、同図(b)に示すように、算出した9の補数“9548”について、それぞれモジュラス10計算式でチェックデジットを計算する。すなわち、9の補数“9548”の桁ごとにウェイト“9”または“3”を乗算し、その積を10で除算して、桁毎の余り“1564”を求める。最後に、同図(c)に示すように、桁毎の余り“1564”の外側同士,内側同士を入れ替えてパスワードを算出する。その結果、カード番号[1001960000000451]のパスワードは、“4651”となる。
【0058】
なお、パスワードの算出方法は、これに限定されるものではなく、決済カード7から読取ったカード番号等のカード固有のデータに基づき特定の計算式でパスワードを算出すればよい。
【0059】
このように本実施の形態においては、POS端末11に、決済カード7との間で無線通信を行うことにより、当該カード7に記憶されたデータの読込み及び当該カード7へのデータの書込みを行う決済カードコントローラ43及びカード無線通信部8を備えている。また、決済カード7に記憶されたデータの読み込みを指令するカードキー56をキーボード21に設けている。そして、カードキー56が入力されると、1客との取引処理中か否かを判断し、取引処理中の場合にはカード決済処理を実行し、取引処理中でない場合にはパスワード発行・残高確認・入金処理を実行するようになっている。
【0060】
カード決済処理が実行されると、カードかざし部26にかざされた決済カード7に記憶された金額データが、商品売上代金に相当する決済金額分減算された金額(引落し後金額)に自動的に減額される。また、カード番号,決済金額,決済日時及び責任者コードのカード決済データがカード決済メモリ61に格納される。したがって、カード決済メモリ61には、代金支払処理に使用された決済カード7のカード番号と、その決済金額及び決済日時と、決済を担当したキャッシャの責任者コードのカード決済データが蓄積される。
【0061】
一方、パスワード発行・残高確認・入金処理を実行されると、カードかざし部26にかざされた決済カード7に記憶された金額データの読み取りが可能となる。また、金額データ(入金金額)の入力が可能となる。そして、入金金額が入力されると、カード入金処理が実行される。
【0062】
カード入金処理が実行されると、預り金額の入力が可能となる。そして、預り金額が入力されると、客面タッチパネル25に入力内容(入金金額,預り金額)の確認を顧客に促す確認ボタンPが表示される。ここで、顧客が確認ボタンPをタッチ入力すると、カードかざし部26にかざされた当該顧客の決済カード7の金額データが、入金金額分を加算した金額に増額される。また、カード番号,入金金額,入金日時及び責任者コードのカード入金データがカード入金メモリ62に格納される。したがって、カード入金メモリ62には、入金処理された決済カード7のカード番号と、その入金金額及び入金日時と、入金処理したキャッシャの責任者コードのカード入金データが蓄積される。
【0063】
また、パスワードボタンB2のタッチ入力によりパスワード発行処理が実行された場合には、決済カード7のカード番号に基づいて仮パスワードが算出され、この仮パスワードを印刷したパスワードレシート90が発行される。
【0064】
したがって、パスワードレシート90を受取った決済カード所持者は、パソコンや携帯電話などのインターネット対応端末を利用して、自身が所持する決済カード7のカード番号とパスワードレシート90に印刷された仮パスワードとを入力することにより会員専用Webサイトにログインして会員登録を行うことができる。また、会員登録をした後、仮パスワードから覚えやすい任意のパスワードに変更することができる。
【0065】
カード決済メモリ61及びカード入金メモリ62に蓄積されたデータは、例えばストアコントローラ12に1日に1回送信され、さらに、店舗本部のホストコンピュータ2を経由してカード管理会社のホストコンピュータ3に送信される。カード管理会社のホストコンピュータ3は、各店舗システム1のPOS端末11から収集したカード決済データ及びカード入金データをWebサーバ9に転送する。Webサーバ9では、ホストコンピュータ3から受信したデータのカード番号から会員登録をしているカード所持者を判別できるので、会員データベース91によりカード所持者別に入金,支払等のカード利用状況を管理することができる。
【0066】
このように本実施の形態によれば、決済カード7をPOS端末11のカード無線通信部8にかざして、当該カード7に記録されているデータをPOS端末11側に読取らせないと所定Webサイトログイン用のパスワードが発行されないので、決済カード所持者でないとパスワードを知ることはできない。したがって、所定のWebサイトで会員登録できるのは決済カード所持者に制限されるので、決済カード所持者に対して使用金額に応じた懸賞当選確率アップなどのサービスを提供することができる。
【0067】
また、決済カード7の金額データが“0”の場合には、パスワードが発行されない。したがって、決済カード7に入金を行わないとパスワードが発行されないので、決済カード7の利用促進を図ることができる。これに関連して、決済カード7に入金をしたカード所持者に対して発行される入金レシート80に、会員登録を案内するメッセージを印刷するようにしたので、会員登録を促進できる効果も奏する。
【0068】
なお、本発明は前記一実施の形態に限定されるものではない。
例えば前記実施の形態では、商品販売データ処理機能を有するPOS端末に本発明のパスワード発行機能を設けた場合を示したが、決済カード7に金額データを入金する専用のカード入金機14や、決済カード7による代金支払を処理する専用のカード決済端末13に、同様なパスワード発行機能を設けてもよい。
【0069】
また、前記実施の形態では、金額データを記憶する記憶媒体を非接触型ICカードとしたが、接触型ICカード,磁気カード,RAMカード等であってもよい。また、記憶媒体はカード状である必要もなく、携帯可能であればよい。
この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、特定の記憶媒体を所持している者に対して、所定Webサイトログイン用のパスワードを発行できるパスワード発行装置及び商品販売データ処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である決済システムの概略構成を示す図。
【図2】同実施の形態におけるPOS端末の外観斜視図。
【図3】同POS端末の要部構成を示すブロック図。
【図4】同POS端末のキーボードを示す図。
【図5】同POS端末の主要なメモリエリアを示す図。
【図6】同POS端末のCPUが実行するカードキー入力処理を示す流れ図。
【図7】図6におけるカード決済処理を具体的に示す流れ図。
【図8】図6におけるカード入金処理を具体的に示す流れ図。
【図9】図6におけるパスワード発行処理を具体的に示す流れ図。
【図10】パスワード算出方法の一例説明に用いる図。
【図11】同POS端末の正面タッチパネルに表示されるカード待ち画面の一例を示す図。
【図12】同POS端末の正面タッチパネルに表示される現在残高表示画面の一例を示す図。
【図13】同POS端末の客面タッチパネルに表示される顧客確認画面の一例を示す図。
【図14】同POS端末の正面タッチパネルに表示される入金決済画面の一例を示す図。
【図15】同POS端末より印字発行される残高レシート,入金レシート及びパスワードレシートの一例を示す図。
【図16】従来の決済システムの概略構成を示す図。
【符号の説明】
1…店舗システム
2…店舗本部ホストコンピュータ
3…カード管理会社ホストコンピュータ
7…決済カード
8…カード無線通信部
11…POS端末
12…ストアコントローラ
22…正面タッチパネル
25…客面タッチパネル
26…カードかざし部
43…決済カードコントローラ
56…カードキー
61…カード決済メモリ
62…カード入金メモリ
90…パスワードレシート
B2…パスワードボタン
P…確認ボタン
Claims (4)
- 携帯可能な記憶媒体からデータを読取る媒体読取手段と、
この媒体読取手段により記憶媒体から読取ったデータに基づいて、所定ウェブサイトログイン用のパスワードを算出するパスワード算出手段と、
このパスワード算出手段により算出したパスワードを出力するパスワード出力手段とを具備したことを特徴とするパスワード発行装置。 - 前記記憶媒体は、金額データを書換え可能に記憶したものであり、
前記記憶媒体の金額データが零のとき、パスワードを発行しないことを特徴とする請求項1記載のパスワード発行装置。 - 入力された商品情報に基づいて当該商品の販売データ処理および前記販売データが処理された商品の代金の支払処理を含む一客との取引処理を行う商品販売データ処理装置において、
金額データを書換え可能に記憶する携帯可能な記憶媒体に記憶されたデータの読取り及び当該記憶媒体へのデータの書込みを行う媒体読み書き手段と、
一客との取引処理中か否かを判断する取引中判断手段と、
この取引中判断手段が一客との取引中でないこと判断すると、前記媒体読み書き手段により前記記憶媒体から読取ったデータに基づいて所定ウェブサイトのログインに必要なパスワードを算出するパスワード算出手段と、
このパスワード算出手段により算出したパスワードを出力するパスワード出力手段とを具備したことを特徴とする商品販売データ処理装置。 - 前記取引中判断手段が一客との取引中であると判断すると、前記媒体読み書き手段により前記記憶媒体から読出された金額データから商品の代金に相当する金額データを減算する支払処理手段をさらに具備したことを特徴とする請求項3記載の商品販売データ処理装置。
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