JP2004035445A - アミノ酸誘導体 - Google Patents

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田中 作弥
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Abstract

【課題】アミン類、メルカプタン類および低級脂肪酸類等の臭気を効率よく除去することができる新規なアミノ酸誘導体を提供すること。
【解決手段】一般式(1):
【化1】
Figure 2004035445

(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して水素原子または直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜3のアルキル基を示す)
で表されるアミノ酸誘導体。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
消臭能を有するアミノ酸誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】
消臭剤は、芳香剤とともに、不快な臭いを和らげるものであり、快適な生活を送る上で重要な部分をになっている。汗臭、脇臭、足臭、頭皮臭などの体臭、タバコ臭、ペット臭をはじめとする家庭における生活臭の臭いは、空間に広がるだけでなく、毛髪を含む身体や繊維製品に吸着しやすく、手軽な消臭方法が望まれている。消臭剤は、特開昭61−193665号公報、特開平4−257514号公報に開示されているように、消臭剤に植物エキス等の消臭成分を配合したり、組成物に緩衝能を持たせることが行われているが十分でない。また香料によるマスキング方法も一般的であるものの、効果が十分ではなかったり、逆に不快感を増す等の問題があった。
【0003】
特開平6−181972号公報にはクエン酸−クエン酸塩からなる緩衝能を有する煙草臭消臭について、特開2001−95907号公報には有機二塩基酸を用いた消臭剤について、および特開平5−255059号公報には沈香木精油によるマスキングについて記載されている。しかしながら、特開平6−181972号公報に記載されているクエン酸などの緩衝能を有する物質は、煙草や魚などの塩基性悪臭のみに消臭効果がある。特開2001−95907号公報に記載されている有機二塩基酸を用いた消臭剤は、アンモニア臭およびメルカプタン臭に対してのみ効果がある。特開平5−255059号公報に記載されているマスキングは、マスキング香料が強すぎる等、効果が十分でない。悪臭には、低級脂肪酸に代表される酸性臭気、アンモニアに代表される塩基性臭気、メルカプタンに代表される硫黄系臭気がある。不快臭は、これらの複合臭である場合が多く、特開平6−181972号公報および特開2001−95907号公報に記載の消臭剤は、前記3つの悪臭すべてに対して良好な消臭効果が得られるものではない。そのため、酸性臭気、塩基性臭気、硫黄系臭気を効率よく除去することができ、広範な用途に利用できる消臭剤が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アミン類、メルカプタン類および低級脂肪酸類等の臭気を効率よく除去することができる新規なアミノ酸誘導体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の要旨は、一般式(1):
【0006】
【化2】
Figure 2004035445
【0007】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して水素原子または直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜3のアルキル基を示す)
で表されるアミノ酸誘導体に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のアミノ酸誘導体は、一般式(1):
【0009】
【化3】
Figure 2004035445
【0010】
(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して水素原子または直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜3のアルキル基を示す) で表される化合物である。なかでも、本発明のアミノ酸誘導体は水への溶解性の観点から、R1 、R2 、R3 およびR4 が、それぞれ独立して水素原子またはメチル基であるものが好ましく、R1 、R2 、R3 およびR4 が、すべて水素原子であるものがより好ましい。具体的には、N−アミノカルボニルメチルグリシン、N−(N’,N’−ジメチル)アミノカルボニルメチルグリシン、N−(1−アミノカルボニル)エチルグリシン等が挙げられる。
【0011】
本発明のアミノ酸誘導体は、例えば、次の反応式:
【0012】
【化4】
Figure 2004035445
【0013】
に従って製造することができる。即ち、先ず、一般式Aで表されるハロゲン化アミド(式中、R2 、R3 およびR4 は、前記と同じ意味を表し、Xはハロゲンを示す)と一般式Bで表されるアミノ酸エステル塩酸塩(R1 は前記と同じ意味を表し、Rはメチル基またはエチル基を示す)とを溶媒中で反応させることにより、一般式Cで表されるアミノ酸エステル誘導体を得ることができる。この反応においては、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどのアルカリの存在下で反応を行なうことで、生成するアミノ酸エステル誘導体の塩酸塩を中和して、反応を進行させることができる。
【0014】
この反応に用いられるアミノ酸エステル塩酸塩Bの量は、ハロゲン化アミドA1molに対して1〜5molが好ましく、1〜2molがより好ましい。
【0015】
この反応に用いられるアルカリの量は、ハロゲン化アミドA1molに対して1〜5molが好ましく、1〜3molがより好ましい。
【0016】
この反応に用いられる溶媒としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等が挙げられ、なかでもクロロホルムが好ましい。溶媒の量としては、ハロゲン化アミドAとアミノ酸エステル塩酸塩Bの合計100重量部に対して50〜1000重量部が好ましく、200〜600重量部がより好ましい。
【0017】
反応温度は用いる溶媒にもよるが、通常、室温〜60℃であり、40℃〜60℃が好ましい。
【0018】
反応時間は、反応温度などの条件によっても異なるが、通常、1〜50時間程度が好ましい。反応の終点は、例えばTLCにより確認することができる。
【0019】
次に、得られたアミノ酸エステル誘導体Cを、例えば、水、炭酸水素ナトリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液などを用いてエステルの加水分解を行なうことによって、本発明のアミノ酸誘導体を得ることができる。
【0020】
得られた本発明のアミノ酸誘導体は、例えば、濾過、濃縮、抽出、カラムクロマトグラフィー等の操作により、分離、精製することができる。
【0021】
本発明のアミノ酸誘導体は、アミン類、メルカプタン類および低級脂肪酸類等の臭気を効率よく除去することができるものである。したがって、本発明のアミノ酸誘導体は、消臭剤として好適に使用することができる。
【0022】
本発明のアミノ酸誘導体の消臭剤における含有量は、消臭するアミン類、メルカプタン類あるいは低級脂肪酸類の種類や濃度によって異なるが、消臭剤中に通常0.001重量%以上含有されていればよく、0.01〜20重量%が好ましい。
【0023】
本発明のアミノ酸誘導体は、消臭剤として用いる際に、他の消臭剤と組み合わせてもよく、さらに酸化防止剤、pH調整剤、防腐剤、香料、界面活性剤、色素および紫外線吸収剤等の通常の添加剤を加えることもできる。更に、消臭剤の形態は、使用に応じて液状、粉状、ゲル状、粒状等とすることができる。
【0024】
本発明のアミノ酸誘導体は、台所周りに発生する生ごみ臭、トイレの悪臭、冷蔵庫内の悪臭、下水処理場の悪臭、塵芥処理場の悪臭、家畜舎の悪臭等の消臭に利用できる。また、消臭剤を調製する際の本発明のアミノ酸誘導体の使用方法としては、例えば、台所周りに発生する生ごみ臭用およびトイレの悪臭用の消臭剤に対しては、種々の芳香剤中に香料と混合する方法またはエアゾール製品中に配合する方法等が挙げられる。
【0025】
【実施例】
実施例1
1L容の四つ口フラスコに、グリシンエチルエステル塩酸塩88g(0.630mol)、炭酸カリウム128g(0.926mol)、2−ブロモアセトアミド29.5g(0.315mol)およびクロロホルム450mLを加え、60 ℃で20時間撹拌した。反応混合物中の固形物を濾過し、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製して、白色結晶3.5gを得た。この結晶を100mL容のフラスコに入れ、蒸留水50mLを加え、48時間加熱還流し、溶媒を減圧除去してN−アミノカルボニルメチルグリシン2.7gを得た。得られたN−アミノカルボニルメチルグリシンに対するH−NMR(400MHz,D2 O )の測定結果:3.50ppm(s,2H) 、3.77ppm(s,2H) 。また、KBr法を用いたIRの測定結果を図1に示す。
【0026】
実施例2
実施例1で合成したN−アミノカルボニルメチルグリシン2gを水に溶解させ、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH7.7に調整した後、水で40mLにあわせて消臭剤を調製した。
【0027】
試験例1
アンモニアに対する消臭効果
長さ7cm、幅0.5cmのろ紙に実施例2で得られた消臭剤250mgを含浸させ、続いて同じろ紙に1%アンモニア水溶液50mgを添加した。3L容のビーカーにろ紙を立て、ラップをかけて20分放置した後、ビーカーに充満した臭いを官能評価した。なお、ブランク1として、消臭剤を含浸させないろ紙を用い、ブランク2として、消臭剤の替わりに水250mgを含浸させたろ紙を用いて、同様の試験を行なった。官能評価は、放置する前の初期のアンモニア臭気の強さを3とし、アンモニア臭気を全く感じない場合を0として、0〜3の4段階で行なった。官能評価は、パネラー5人により行ない、その平均値を求めた。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 2004035445
【0029】
表1に示された結果から、実施例2の消臭剤は、ブランク1およびブランク2に比べて、アンモニアに対する消臭効果が優れたものであることがわかる。
【0030】
試験例2
メルカプタンに対する消臭効果
1%アンモニア水溶液50mgの替わりに、0.0002%のメチルメルカプタンのプロピレングリコール溶液150mgを用いた他は、試験例1と同様にして官能評価を行なった。結果を表2に示す。
【0031】
【表2】
Figure 2004035445
【0032】
表2に示された結果から、実施例2の消臭剤は、ブランク1およびブランク2に比べて、メルカプタンに対する消臭効果が優れたものであることがわかる。
【0033】
試験例3
低級脂肪酸に対する消臭効果
低級脂肪酸混合物として、イソ吉草酸と酢酸と3−メチル−2−ヘキサン酸を20/60/20の比率で混合した後、混合物の1%水溶液を調製した。1%アンモニア水溶液50mgの替わりに、得られた低級脂肪酸混合物の1%水溶液150mgを用いた他は、試験例1と同様にして官能評価を行なった。なお、ブランク2としては、消臭剤の替わりに水250mgを含浸させたろ紙を用いた。結果を表3に示す。
【0034】
【表3】
Figure 2004035445
【0035】
表3に示された結果から、実施例2の消臭剤は、ブランク1およびブランク2に比べて、低級脂肪酸に対する消臭効果が優れたものであることがわかる。
【0036】
表1〜3で示された結果をまとめると、実施例2の消臭剤は、アミン類、メルカプタン類および低級脂肪酸類の全てに対して消臭効果を有するものであることがわかる。したがって、本発明のアミノ酸誘導体は、アミン類、メルカプタン類および低級脂肪酸類の全てに対して消臭に優れた化合物であることがわかる。
【0037】
【発明の効果】
本発明により、アミン類、メルカプタン類および低級脂肪酸類等の臭気を有効に除去することができるアミノ酸誘導体の提供が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られたN−アミノカルボニルメチルグリシンの赤外線吸収スペクトルを示す図である。

Claims (3)

  1. 一般式(1):
    Figure 2004035445
    (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して水素原子または直鎖もしくは分岐鎖の炭素数1〜3のアルキル基を示す)
    で表されるアミノ酸誘導体。
  2. 1 、R2 、R3 およびR4 が、それぞれ独立して水素原子またはメチル基である請求項1記載のアミノ酸誘導体。
  3. 1 、R2 、R3 およびR4 が、すべて水素原子である請求項1記載のアミノ酸誘導体。
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