JP2006320712A - 消臭剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】脂肪酸類、アルデヒド類、たばこ臭等に由来する複合臭を低減させることができ、水系消臭剤の調製も容易であり、かつ人体に触れても安全な消臭剤組成物、及び消臭方法を提供する。
【解決手段】特定の構造を有するポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)、及び両性界面活性剤(b)を含有し、pHが6.0〜9.5である消臭剤組成物、及びそれを用いる消臭方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は消臭剤組成物に関し、詳しくは、脂肪酸類、アルデヒド類、たばこ臭等に由来する複合臭を低減させることができ、かつ人体に安全な消臭剤組成物、及び消臭方法に関する。
消臭剤は、芳香剤と共に不快な匂いを和らげるものであり、快適な生活を送る上で重要な部分を担っている。消臭に関する近年のニーズは、強い芳香で悪臭をマスキングする芳香剤から、微香性又は無香性で臭い自体を消す消臭剤へと変化している。
また、肌に直接触れない衣類は着てもすぐに洗わないという洗濯習慣が増えているが、その一方で洗わない衣類の匂いを気にしている。生活環境における不快な臭いの殆どは複合臭であり、この複合臭に効果的な消臭剤が求められている。
従来、特定の悪臭成分に対する消臭技術は知られているが、複合臭に対して効果的なものは少ない。
例えば、特許文献1には、有機二塩基酸又はその塩により、酢酸、イソ吉草酸等の低級脂肪酸類やアンモニア、トリメチルアミン等のアミン類等を消臭できることが開示されている。しかしながら、有機二塩基酸又はその塩は、アルデヒド類に対する消臭効果が充分ではない。
特許文献2には、中高年以降に認められる加齢臭の原因物質の一つとされるノネナール等の不飽和アルデヒドの消臭について、エタノールアミンを含む消臭剤が有効であることが開示されている。しかしながら、エタノールアミンに関しては脂肪酸臭やアミン臭等に対する効果が不明であり、またエタノールアミンは刺激性があり、人体に触れる可能性のある形態での使用には適さない。
また、特許文献3には、トリエタノールアミンやトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン等から選ばれる1種以上を塩として含むアニオン界面活性剤により、低級脂肪酸、アミン類が共存する複合臭を抑制できることが開示されている。しかしながら、このアニオン界面活性剤のアミン塩に関してはアルデヒド類に対する効果が不明であり、水に対する溶解性が悪いものもあるため、消臭剤を調製するには適さない。
かかる状況から、特に脂肪酸類、アルデヒド類等に由来する複合臭を低減させることができ、かつ人体に安全な消臭剤の開発が望まれていた。
特開2001−95907号公報 特開2001−97838号公報 特開2004−49889号公報
本発明は、脂肪酸類、アルデヒド類、たばこ臭等に由来する複合臭を低減させることができ、水系消臭剤の調製も容易であり、かつ人体に触れても安全な消臭剤組成物、及び消臭方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、特定のポリヒドロキシアミン類が脂肪酸類やアルデヒド類の消臭に有効であり、両性界面活性剤と併用し、かつpHを中性付近に調整することでアミン類にも効果を発揮でき、しかも人体に対する刺激が緩和されることを見出した。
すなわち、本発明は、
(1)下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)、及び両性界面活性剤(b)を含有し、pHが6.0〜9.5である消臭剤組成物、及び
(2)前記(1)に記載の消臭剤組成物を対象物に付着させ、対象物の臭いを低減させる消臭方法、を提供する。
Figure 2006320712
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R3及びR4は、炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。)
本発明の消臭剤組成物は、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類、たばこ臭等に由来する複合臭を消臭でき、水系消臭剤の調製も容易であり、かつ人体に触れても安全である。また、空間や繊維製品等の固体表面に付着した複合臭に対して優れた消臭効果を発揮する。
また、本発明の消臭方法によれば、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類、たばこ臭等に由来する複合臭を簡便かつ効果的に消臭することができる。
本発明の消臭剤組成物は、下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)(以下、単に「ポリヒドロキシアミン化合物類(a)」又は「(a)成分」ということがある)、及び両性界面活性剤(b)(以下、「(b)成分」ということがある)を含有し、pHが6.0〜9.5であることを特徴とする。
ポリヒドロキシアミン化合物類(a)
本発明で用いられるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2006320712
一般式(1)において、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。
炭素数1〜5のアルキル基は、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基が挙げられる。また、炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等が挙げられる。
1は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基が好ましい。
2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示す。
炭素数1〜6のアルキル基は、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基としては、上記のものが挙げられる。
2は、消臭性能及び入手性の観点から、上記の中では水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシエチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
3及びR4は、炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。炭素数1〜5のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等が好ましく、特にメチレン基が好ましい。
ポリヒドロキシアミン化合物類(a)の具体例としては、例えば、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−4−ヒドロキシプロピル−1,7−ヘプタンジオール、2−(N−エチル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−1,3−プロパンジオール、2−(N−デシル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール等、及びそれらと無機酸又は有機酸で中和した酸塩が挙げられる。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸、炭素数1〜12の脂肪酸、炭素数1〜3のアルキル硫酸から選ばれる1種以上が好ましい。
これらの中では、消臭性能等の観点から、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオール、及びそれらと塩酸等の無機酸との塩から選ばれる1種以上が特に好ましい。
一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物を塩酸等の塩として用いる場合は、塩基を添加することによりpHを調整することができる。用いることができる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の他、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。これらの中では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。
上記のポリヒドロキシアミン化合物類(a)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。なお、ポリヒドロキシアミン化合物類(a)は、常法により製造することができる。
ポリヒドロキシアミン化合物類の含有量は、消臭する悪臭の濃度、使用形態によっても異なるが、通常0.01質量%以上、好ましくは0.01〜90質量%、更に好ましくは0.05〜50質量%、特に好ましくは0.1〜30質量%である。
本発明の消臭剤は、ポリヒドロキシアミン化合物類の単独でも、脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類、たばこ臭等に由来する複合臭に対して消臭性能を発揮するが、両性界面活性剤と併用することにより、消臭性能が更に高めることができる。
通常、臭気成分はスーツ、セーター、カーテン、ソファー等の繊維製品等の固体表面に付着するが、両性界面活性剤は、固体表面に付着した臭気成分の揮発を抑制するばかりでなく、消臭成分であるポリヒドロキシアミン化合物類を安定に分散させ、臭気成分との接触を向上させて、消臭性能を更に高めることができる。
両性界面活性剤(b)
本発明に用いられる両性界面活性剤としては、アミンオキサイド型、カルボベタイン型、
スルホベタイン型、イミダゾリン型、アミドアミン型、アルキルジエチレントリアミノ酢酸塩型等が挙げられる。
アミンオキサイド型両性界面活性剤としては、炭素数8〜18の置換又は無置換のアルキル基を有するアルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイド等が挙げられる。
カルボベタイン型両性界面活性剤としては、炭素数8〜18の置換又は無置換のアルキル基を有するアルキルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−酢酸ベタイン等が挙げられる。
スルホベタイン型両性界面活性剤としては、アルキル−N,N−ジメチル−N−エチルスルホン酸塩、ラウリル−N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシプロピル)スルホン酸塩等が挙げられる。イミダゾリン型両性界面活性剤としては、2−アルキル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等が挙げられる。アミドアミン型両性界面活性剤としては、N−2−ヒドロキシエチル−N−2−ラウリン酸アミドエチル−β−アラニン、N−2−ヒドロキシエチル−N−2−ヤシ油脂肪酸アミドエチル−β−アラニン等が挙げられる。
これらの中では、下記一般式(2)で表されるアミンオキサイド型両性界面活性剤、及び下記一般式(3)で表されるカルボベタイン型両性界面活性剤から選ばれる1種以上が好ましい。
Figure 2006320712
Figure 2006320712
一般式(2)及び(3)中、R5は、炭素数8〜18の置換又は無置換のアルキル基又はアルケニル基を示し、R6及びR7は、メチル基、エチル基、炭素数2又は3のヒドロキシアルキル基を示し、R8は、炭素数2〜5の置換又は無置換のアルカンジイル基を示し、R9は、炭素数1〜5の置換又は無置換のアルカンジイル基を示す。置換基としては、アルキル基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
一般式(2)及び(3)中のR5は、好ましくは炭素数10〜16の置換又は無置換のアルキル基又はアルケニル基であり、より好ましくは炭素数10〜16の置換又は無置換のアルキル基である。
より具体的には、一般式(2)で表されるアミンオキサイド型両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミンオキサイド、ラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイド等が挙げられ、一般式(3)で表されるカルボベタイン型両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−酢酸ベタイン等が挙げられる。
用いられる両性界面活性剤の含有量は、消臭する悪臭の濃度、使用形態によっても異なるが、通常0.001質量%以上、好ましくは0.001〜30質量%、更に好ましくは0.01〜10質量%である。
消臭性能の点から、ポリヒドロキシアミン化合物(a)と両性界面活性剤(b)との配合比率〔(a)/(b)〕(質量比)は、好ましくは10/1〜1/10、より好ましくは8/1〜1/8、更に好ましくは5/1〜1/5、更に好ましくは4/1〜1/4、特に好ましくは3/1〜1/3である。
本発明の消臭剤のpHは6.0〜9.5である。本発明の消臭剤は、pH6.0以上で脂肪酸類やアルデヒド類に対する効果が発現し、またpH9.5以下でアミン類に対する効果が発現する。
脂肪酸類、アルデヒド類、アミン類、たばこ臭等の全てに対する効果、及び皮膚刺激低減の観点から、pHは6.5〜9.5が好ましく、6.8〜9.0が更に好ましい。
一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物のpHは、酸又は塩基を添加することにより調整することができる。用いることができる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸等の他、酢酸、乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸等が挙げられる。これらの中では、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸が好ましい。用いることができる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の他、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。これらの中では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。
本発明の消臭剤組成物において、前記(a)成分及び(b)成分以外の残部は水とすることができる。使用する水は、蒸留水やイオン交換水等からイオン成分を除去したものが好ましい。
また必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、他の消臭剤、界面活性剤の他に、各種の溶剤、多価アルコール類、油剤、ゲル化剤、硫酸ナトリウムやN,N,N−トリメチルグリシン等の塩、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、殺菌・抗菌剤、香料、色素、紫外線吸収剤等の他の成分を添加することができる。
溶剤としては、エタノール、エチレングリコールやプロピレングリコールのモノエチル又はモノブチルエーテル、ジエチレングリコールやジプロピレングリコールのモノエチル又はモノブチルエーテル、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、フェノール性化合物のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド付加物等が挙げられる。
用いることができる多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらの中では、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。
本発明の消臭剤組成物の使用形態は、液状、ゲル状、粉状、粒状等の固体状とすることができる。液状の場合には、特にスプレー、ローション等として、繊維製品や空間、人体、ペット等を消臭対象として用いることができる。本発明の消臭剤組成物は、特に水系消臭剤組成物としてミストタイプのスプレー容器に充填し、一回の噴霧量を0.1〜1mlに調整したものが好ましい。使用するスプレー容器としては、トリガースプレー容器(直圧あるいは蓄圧型)やディスペンサータイプのポンプスプレー容器等の公知のスプレー容器を用いることができる。
ゲル状、固体状の場合には、人体に部分的に使用するのに適している。また、例えば、紙や不織布等に浸漬、噴霧させて空気清浄器のフィルターとして用いる等、据え置き型として使用することもできる。
本発明の消臭剤組成物を用いる消臭方法の対象物は、固体表面を有するものであれば特に制限はない。例えば、カーテン等の布地、スーツ、セーター等の衣類、カーペット、ソファー等の繊維製品、食器、ゴミ箱、調理台、室内の床、天井、壁等の硬質表面を有する対象物に本発明の消臭剤組成物を付着させ、対象物の臭いを効果的に低減させることができる。特に、繊維製品のような消臭対象の表面積が広い対象物において効果的である。
実施例1
香料による消臭効果の影響を排除するため、表1に示す未賦香配合処方の消臭剤20gを調製した。次に、幅2.8m×奥行き3.5m×高さ2.5mの喫煙室の一方の壁に、10cm×10cmの綿タオルを、床からタオルの上辺までの高さが1.8mになるように床に対して垂直に4時間吊るした。その後、表1に示す配合処方の消臭剤0.3gをスプレーバイアルでタオル全体に均一になるように噴霧した。噴霧後、約10cm角のバランスディッシュにタオルを置き、2時間放置した後のタオルの臭いを官能評価した。
官能評価はパネラー5人により行い、消臭剤を噴霧しない時の30分後のにおい強度を5として、下記の6段階の臭気強度表示法で評価し、その平均値を求めた。結果を表1に示す。
0: 無臭
1: 何の臭いか分からないが、ややかすかに何かを感じる強さ(検知閾値のレベル)
2: 何の臭いか分かる、容易に感じる弱い臭い(認知閾値のレベル)
3: 明らかに感じる臭い
4: 強い臭い
5: 耐えられないほど強い臭い
比較例1
両性界面活性剤として、ラウリルアミドプロピルアミン−N,N−ジメチル−N−オキサイドを除いた他は、実施例1と同様に行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、消臭剤水溶液を噴霧せずに、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
Figure 2006320712
実施例2〜7
香料による消臭効果の影響を排除するため、表2、3に示す未賦香配合処方の消臭剤100gを調製した。木綿メリヤス布にノナナールの1%エタノール溶液を0.06g噴霧し、30分間放置して乾燥させた後、試験布とした。次いで、表2に示す消臭剤を0.36g噴霧し、約10cm角のバランスディッシュにタオルを置き、1時間放置した後の臭いを下記の6段階の臭気強度表示法で評価し、平均値を求めた。
0: 無臭
1: 何の臭いか分からないが、ややかすかに何かを感じる強さ(検知閾値のレベル)
2: 何の臭いか分かる、容易に感じる弱い臭い(認知閾値のレベル)
3: 明らかに感じる臭い
4: 強い臭い
5: 耐えられないほど強い臭い
平均値0以上1未満を◎、平均値1以上2未満を○、平均値2以上3未満を△、平均値3以上5以下を×とした。評価は◎又は○が好ましい。結果を表2に示す。
比較例3〜5
両性界面活性剤を除いた他は、実施例2〜7と同様に行った。結果を表2に示す。
比較例6、7
ポリヒドロキシアミン化合物を除いた他は、実施例2〜7と同様に行った。結果を表2に示す。
Figure 2006320712
本発明の消臭剤は、脂肪酸類、アルデヒド類、たばこ臭等に由来する複合臭を消臭でき、水系消臭剤の調製も容易であり、かつ人体に触れても安全である。このため、本発明の消臭剤組成物は、布地、衣類、カーペット、ソファー等の繊維製品、食器、ゴミ箱、調理台、室内の床、天井、壁等の硬質表面を有する対象物等に付着した複合臭の消臭剤組成物として、好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物及び/又はその塩(a)、及び両性界面活性剤(b)を含有し、pHが6.0〜9.5である消臭剤組成物。
    Figure 2006320712
    (式中、R1は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R2は、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜5のヒドロキシアルキル基を示し、R3及びR4は、炭素数1〜5のアルカンジイル基を示す。R3及びR4は、同一でも異なっていてもよい。)、
  2. 一般式(1)で表されるポリヒドロキシアミン化合物が、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、及び2−アミノ−2−ヒドロキシエチル−1,3−プロパンジオールから選ばれる1種以上である、請求項1に記載の消臭剤組成物。
  3. 両性界面活性剤(b)が、下記一般式(2)で表されるアミンオキサイド型両性界面活性剤、及び下記一般式(3)で表されるカルボベタイン型両性界面活性剤から選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の消臭剤組成物。
    Figure 2006320712
    Figure 2006320712
    (式中、R5は、炭素数8〜18の置換又は無置換のアルキル基又はアルケニル基を示し、R6及びR7は、メチル基、エチル基、炭素数2又は3のヒドロキシアルキル基を示し、R8は、炭素数2〜5の置換又は無置換のアルカンジイル基を示し、R9は、炭素数1〜5の置換又は無置換のアルカンジイル基を示す。)
  4. 消臭剤が水系消臭剤である請求項1〜3のいずれかに記載の消臭剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の消臭剤組成物を対象物に付着させ、対象物の臭いを低減させる消臭方法。
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