JP2004035171A - トロリクレーン及びその運転方法 - Google Patents

トロリクレーン及びその運転方法 Download PDF

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Katsumi Takeuchi
竹内 克己
Hiroshi Yada
矢田 博志
Shigeru Okano
岡野 茂
Muneharu Konda
根田 宗治
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IHI Transport Machinery Co Ltd
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Ishikawajima Transport Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】構造が簡便で且つ調整が容易なトロリクレーンを提供する。
【解決手段】巻上ドラム1,2,3をトロリ台枠33の異なる箇所に枢支し、フック58を有する構体34に連結具59,60,61を取り付け、巻上ドラム1から垂下する巻上索35と巻上ドラム2から垂下する巻上索37を連結具59に係止し、また、巻上ドラム2から垂下する巻上索38と巻上ドラム3から垂下する巻上索40を連結具60に係止し、巻上ドラム3から垂下する巻上索39と巻上ドラム1から垂下する巻上索36を連結具61に係止して、各連結具59,60,61に係止した巻上索35,37、巻上索38,40、巻上索36,39の間隔が、トロリ台枠33に近づくほど拡大するようにし、これら巻上索35〜40に作用する張力により、構体34の前後左右への振れを抑制する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はトロリクレーン及びその運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図12は従来のトロリクレーンの一例を示すものであり、このトロリクレーンは、水平に架設したガーダ(図示せず)に沿って横行するトロリ台枠11と、該トロリ台枠11に昇降可能に吊り下げるべきヘッドブロック12と、合計8本の巻上索13〜20とを備えている。
【0003】
トロリ台枠11の前端左側部、前端右側部、後端左側部、及び後端右側部には、ヘッドブロック12の左右方向への振れを抑制するための案内滑車21,22,23,24が枢支され、これらの案内滑車21,22,23,24の至近には、ヘッドブロック12の前後方向への振れを抑制するための案内滑車25,26,27,28が枢支されている。
【0004】
ヘッドブロック12の前端中央部、後端中央部、左側中央部、及び右側中央部には、昇降滑車29,30,31,32が、それぞれ2つずつ枢支されている。
【0005】
また、ヘッドブロック12は、揚重対象物に係合可能なフックなど吊具(図示せず)を有している。
【0006】
巻上索13〜20は、トロリ台枠11に設置した巻上ドラム(図示せず)に、巻き付けられている。
【0007】
巻上索13は、案内滑車21、及び一方の昇降滑車29に巻き掛けられ、その先端が、トロリ台枠11の案内滑車21の近傍箇所に係止されている。
【0008】
巻上索14は、案内滑車22、及び他方の昇降滑車29に巻き掛けられ、その先端が、トロリ台枠11の案内滑車22の近傍箇所に係止されている。
【0009】
巻上索15は、案内滑車23、及び一方の昇降滑車30に巻き掛けられ、その先端が、トロリ台枠11の案内滑車23の近傍箇所に係止されている。
【0010】
巻上索16は、案内滑車24、及び他方の昇降滑車30に巻き掛けられ、その先端が、トロリ台枠11の案内滑車24の近傍箇所に係止されている。
【0011】
巻上索17は、案内滑車25、及び一方の昇降滑車31に巻き掛けられ、その先端が、トロリ台枠11の案内滑車25の近傍箇所に係止されている。
【0012】
巻上索18は、案内滑車26、及び一方の昇降滑車32に巻き掛けられ、その先端が、トロリ台枠11の案内滑車26の近傍箇所に係止されている。
【0013】
巻上索19は、案内滑車27、及び他方の昇降滑車31に巻き掛けられ、その先端が、トロリ台枠11の案内滑車27の近傍箇所に係止されている。
【0014】
巻上索20は、案内滑車28、及び他方の昇降滑車32に巻き掛けられ、その先端が、トロリ台枠11の案内滑車28の近傍箇所に係止されている。
【0015】
上述した巻上索13〜20の巻き掛け形式を採用することにより、トロリ台枠11とヘッドブロック12の間における巻上索13,14の間隔、巻上索15,16の間隔、巻上索17,19の間隔、及び巻上索18,20の間隔が、トロリ台枠11に近づくほど拡大している。
【0016】
図12に示すトロリクレーンでは、巻上ドラムを回転させて巻上索13〜20を同時に繰り出すと、案内滑車21,22と昇降滑車29の間での巻上索13,14の見掛けの繰り出し長、案内滑車23,24と昇降滑車30の間での巻上索15,16の見掛けの繰り出し長、案内滑車25,27と昇降滑車31の間での巻上索17,19の見掛けの繰り出し長、並びに案内滑車26,28と昇降滑車32の間での巻上索18,20の見掛けの繰り出し長が増大し、トロリ台枠11に対してヘッドブロック12が下降する。
【0017】
これとは逆に、巻上ドラムを回転させて巻上索13〜20を同時に巻き取ると、これらの巻上索13〜20の見掛けの繰り出し長が減少し、トロリ台枠11に対してヘッドブロック12が上昇する。
【0018】
更に、巻上索13,14に作用する張力と巻上索15,16に作用する張力により、ヘッドブロック12の左右方向への振れが抑制され、巻上索17,19に作用する張力と巻上索18,20に作用する張力により、ヘッドブロック12の前後方向への振れが抑制される。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図12に示すトロリクレーンでは、ヘッドブロック12に枢支した多数の昇降滑車29〜32に、トロリ台枠11から垂下する巻上索13〜20を巻き掛けているので、トロリ台枠11とヘッドブロック12の間に、合計16条の索が介在することになり、吊具の昇降機構が複雑化している。
【0020】
これに加えて、伸縮などによって巻上索13〜16の初期の垂下長が不均一になると、巻上索13,14に作用する張力と巻上索15,16に作用する張力との均衡が損なわれて、ヘッドブロック12の左右方向への振れを抑制することが困難になり、また、伸縮などによって巻上索17〜20の初期の垂下長が不均一になると、巻上索17,19に作用する張力と巻上索18,20に作用する張力との均衡が損なわれて、ヘッドブロック12の前後方向への振れを抑制することが困難になるが、各巻上索13〜20に作用する張力が好ましい状態になるように調整を行なうことは容易ではない。
【0021】
本発明は上述した実情に鑑みてなしたもので、構造が簡便で且つ調整が容易なトロリクレーン及びその運転方法を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のトロリクレーンは、略水平な第1の仮想線上に回転中心が位置するようにトロリ台枠に枢支した第1の巻上ドラムと、略水平で且つ第1の仮想線とは異なる方向へ延びる第2の仮想線上に回転中心が位置するようにトロリ台枠に枢支した第2の巻上ドラムと、略水平で且つ前記の両仮想線とは異なる方向へ延びる第3の仮想線上に回転中心が位置するようにトロリ台枠に枢支した第3の巻上ドラムと、先端寄り部分がトロリ台枠から垂下するように各巻上ドラムのそれぞれに2本ずつ巻き付けた合計6本の巻上索と、吊具を有し且つトロリ台枠の下方に位置すべき構体と、第1、第2の巻上ドラムの間の下方に位置するように構体に取り付けた第1の連結具と、第2、第3の巻上ドラムの間の下方に位置するように構体に取り付けた第2の連結具と、第1、第3の巻上ドラムの間の下方に位置するように構体に取り付けた第3の連結具とを備え、第1の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索、第2の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索、及び第3の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索を、第1、第2、第3の連結具に係止し、第1の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索、第2の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索、及び第3の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索を、第3、第1、第2の連結具に係止している。
【0023】
また、本発明の請求項2に記載のトロリクレーンは、トロリ台枠の下面至近に、各巻上索が個別に巻き掛けられる案内滑車を枢支している。
【0024】
更に、本発明の請求項3に記載のトロリクレーンは、各連結具のそれぞれを、構体に取り付けた基部支持板と、該基部支持板に固定可能なイコライザと、一端がイコライザに枢着され且つ他端に異なる巻上索を連結した2つのターンバックルとより構成している。
【0025】
本発明の請求項4に記載のトロリクレーンの運転方法では、トロリ台枠を加速あるいは減速する際に、所定の巻上ドラムから巻上索を繰り出し且つ他の巻上ドラムへ巻上索を巻き取る。
【0026】
本発明の請求項1に記載のトロリクレーンにおいては、第1の連結具に、第1の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索と、第2の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索を係止し、第2の連結具に、第2の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索と、第3の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索を係止し、第3の連結具に、第3の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索と、第1のドラムから垂下する他方の巻上索を係止して、各連結具に係止した2本の巻上索の間隔を、トロリ台枠に近づくほど拡大させ、当該巻上索に作用する張力によって、構体の前後左右への振れを抑制する。
【0027】
本発明の請求項2に記載のトロリクレーンにおいては、トロリ台枠の下面至近に各案内滑車を枢支して、各連結具に係止した2本の巻上索の間隔が最も拡がる位置をトロリ台枠の下面に近づけ、構体の前後左右への振れを効果的に抑制する。
【0028】
本発明の請求項3に記載のトロリクレーンにおいては、巻上索の初期の垂下長をターンバックルによって調整し、各巻上索の作用する張力の均等化を図る。
【0029】
また、基部支持板にイコライザを固定して、吊具や揚重対象物の重量で、6本の巻上索、連結具、及び構体が、一体的に緊張した状態になるようにし、トロリ台枠が移動するときに巻上索に生じる伸びの差によって構体の振れを抑制する。
【0030】
本発明の請求項4のトロリクレーンの運転方法においては、所定の巻上ドラムからの巻上索の繰り出し、及び他の巻上ドラムへの巻上索の巻き取りによって、各巻上索に作用する張力を適宜増減する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図示例とともに説明する。
【0032】
図1乃至図9は本発明のトロリクレーンの実施の形態の第1の例を示すものであり、このトロリクレーンは、水平に架設したガーダ(図示せず)上を横行するトロリ台枠33と、該トロリ台枠33に吊り下げるべき構体34と、合計6本の巻上索35〜40とを備えている。
【0033】
トロリ台枠33の横行方向後端の一側部には、略水平に且つトロリ台枠33の横行方向に対して斜めに延びる仮想線Pを回転中心とする第1の巻上ドラム1が枢支されている。
【0034】
トロリ台枠33の横行方向後端の他側部には、略水平に且つトロリ台枠33の横行方向に対して斜めに延びる仮想線Qを回転中心とする第2の巻上ドラム2が枢支されている。
【0035】
トロリ台枠33の横行方向前端の中央部には、略水平に且つトロリ台枠33の横行方向に対して直角に延びる仮想線Rを回転中心とする第3の巻上ドラム3が枢支されている。
【0036】
構体34は、揚重対象物に係合可能で且つ旋回自在なフック58を有している。
【0037】
この構体34の上端部には、第1、第2の巻上ドラム1,2の間の下方に位置すべき連結具59と、第2、第3の巻上ドラム2,3の間の下方に位置すべき連結具60と、第1、第3の巻上ドラム1,3の間の下方に位置すべき連結具61とが取り付けられている。
【0038】
連結具59は、略水平に且つトロリ台枠33の横行方向に対して直交する方向へ延びるピン62によって構体34のブラケット63に枢着した可傾機構64と、一端を可傾機構64に枢着した2つのターンバックル65,66とで構成されている。
【0039】
可傾機構64は、ピン62側の基部支持板67にターンバックル65,66側のイコライザ68を、ピン62に直交する方向へ延びるピン69により枢着したものである。
【0040】
連結具60は、略水平に且つトロリ台枠33の横行方向に対して斜めに延びるピン70によって構体34のブラケット71に枢着した可傾機構72と、一端を可傾機構72に枢着した2つのターンバックル73,74とで構成されている。
【0041】
連結具61は、略水平に且つトロリ台枠33の横行方向に対して斜めに延びるピン75によって構体34のブラケット76に枢着した可傾機構77と、一端を可傾機構77に枢着した2つのターンバックル78,79とで構成されている。
【0042】
可傾機構72,77は、ピン70,75側の基部支持板80にターンバックル73,74,78,79側のイコライザ81を、ピン70,75に直交する方向へ延びるピン82によって枢着したものである。
【0043】
また、連結具60に組み込んだ可傾機構72は、トロリ台枠33の横行経路を中心線にして、連結具61に組み込んだ可傾機構77と対称に形成されている。
【0044】
上記の基部支持板67,80には、受圧板92がピン62,70,75の軸線に対して平行に固着されている。
【0045】
イコライザ68,81には、上下に延びるスクリュー軸93を挿通したホルダ94が、ピン69,82両側に位置するように、これらピン69,82に平行なピン95により枢着されている。
【0046】
スクリュー軸93のホルダ64よりも上側部分及び下側部分には、ナット96が螺合されており、各スクリュー軸93の下端が受圧板92に当接した状態で、上下のナット96をホルダ64へ向かって締め付けると、イコライザ68,81が、スクリュー軸39に対するナット96の螺合位置に応じた姿勢で基部支持板67,80に固定される。
【0047】
巻上索35,36は、第1の巻上ドラム1に巻き付けられ、巻上索37,38は、第2の巻上ドラム2に巻き付けられ、巻上索39,40は、第3の巻上ドラム3の巻き付けられている。
【0048】
巻上索35は、その先端が連結具59のターンバックル65の他端に係止され、巻上索36は、その先端が連結具61のターンバックル79の他端に係止されている。
【0049】
巻上索37は、その先端が連結具59のターンバックル66の他端に係止され、巻上索38は、その先端が連結具60のターンバックル73の他端に係止されている。
【0050】
巻上索39は、その先端が連結具61のターンバックル78の他端に係止され、巻上索40は、その先端が連結具60のターンバックル74の他端に係止されている。
【0051】
上述した巻上索35〜40の巻き掛け形式を採用することにより、トロリ台枠33と構体34の間における巻上索35,37の間隔、巻上索38,40の間隔、及び巻上索36,39の間隔が、トロリ台枠33に近づくほど拡大している。
【0052】
また、連結具59は、巻上索35,37の巻き取りあるいは繰り出しによって昇降し、連結具60は、巻上索38,40の巻き取りあるいは繰り出しによって昇降し、連結具61は、巻上索36,39の巻き取りあるいは繰り出しによって昇降することになる。
【0053】
更に、先述したように、基部支持板67,80にイコライザ68,81を固定すると、フック58や揚重対象物などの重量により、巻上索35〜40、連結具59〜61、及び構体34が一体的に緊張した状態になる。
【0054】
図1乃至図9に示すトロリクレーンでは、巻上ドラム1〜3を同調回転させて巻上索35〜40を同時に繰り出すと、構体34とフック58がトロリ台枠33に対して下降する。
【0055】
また逆に、巻上ドラム1〜3を同調回転させて巻上索35〜40を同時に巻き取ると、構体34とフック58がトロリ台枠33へ向かって上昇する。
【0056】
上記のように、図1乃至図9に示すトロリクレーンにおいては、異なる位置に枢支した巻上ドラム1,2から繰り出した各巻上索35,37を、同一の連結具59を介して構体34に係止し、また、異なる位置に枢支した巻上ドラム2,3から垂下する各巻上索38,40を、同一の連結具60を介して構体34に係止し、更に、異なる位置に枢支した巻上ドラム1,3から垂下する各巻上索36,39を、同一の連結具61を介して構体34に枢支して、トロリ台枠33と構体34の間における巻上索35,37の間隔、巻上索38,40の間隔、及び巻上索36,39の間隔を、トロリ台枠33に近づくほど拡大させているので、巻上索35,37に作用する張力、巻上索38,40に作用する張力、並びに巻上索36,39に作用する張力により、構体34の前後左右への振れを抑制することができる。
【0057】
また、基部支持板67,80にイコライザ68,81を固定することにより、フック58や揚重対象物などの荷重で、巻上索35〜40、連結具59〜61、及び構体34が一体的に緊張して、これらが剛性部材のような状態を呈する。
【0058】
これにより、トロリ加速時や減速時に巻上索35〜40に伸びの差が生じて、フック58や揚重対象物の振れを効果的に抑制することができる。
【0059】
更に、巻上索35〜40を、連結具59,60,61のターンバックル65,66,73,74,78,79に係止しているので、トロリ台枠33と構体34の間に介在する索や滑車の数が少なくなって、巻上索35〜40の繰り出しあるいは巻き取りに必要な動力の軽減が図られ、また、ターンバックル65,66,73,74,78,79で、巻上索35〜40の初期の垂下長を容易に調整することができる。
【0060】
また、トロリ加速時や減速時に、第1、第2の巻上ドラム1,2と第3の巻上ドラム3を所定量だけ相互に異なる方向へ回転させて、巻上索35〜40に作用する張力を適宜増減すれば、構体34及びフック58の振れを抑制できる。
【0061】
図10及び図11は本発明のトロリクレーンの実施の形態の第2の例を示すものであり、図中、図1乃至図9と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0062】
このトロリクレーンは、ガーダ(図示せず)上を横行するトロリ台枠33と、該トロリ台枠33に吊り下げるべき構体34と、合計6本の巻上索35〜40と、第1の巻上ドラム1、第2の巻上ドラム2、及び第3の巻上ドラム3とを備えている。
【0063】
トロリ台枠33の後端一側部の下面至近には、巻上索35,36を巻き掛ける案内滑車41,42が、第1の巻上ドラム1の真下に位置するように枢支されている。
【0064】
トロリ台枠33の後端他側部の下面至近には、巻上索37,38を巻き掛ける案内滑車43,44が、第2の巻上ドラム2の真下に位置するように枢支されている。
【0065】
トロリ台枠33の前端中央部の下面至近には、巻上索39,40を巻き掛ける案内滑車45,46が、第3の巻上ドラム3の真下に位置するように枢支されている。
【0066】
構体34の上端部には、図1乃至図9に示すトロリクレーンと同様に、連結具59,60,61が取り付けられている。
【0067】
巻上索35は、案内滑車41に巻き掛けられ、その先端が連結具59のターンバックル65に係止されている。
【0068】
巻上索36は、案内滑車42に巻き掛けられ、その先端が連結具61のターンバックル79に係止されている。
【0069】
巻上索37は、案内滑車43に巻き掛けられ、その先端が連結具59のターンバックル66に係止されている。
【0070】
巻上索38は、案内滑車44に巻き掛けられ、その先端が連結具60のターンバックル73に係止されている。
【0071】
巻上索39は、案内滑車45に巻き掛けられ、その先端が連結具61のターンバックル78に係止されている。
【0072】
巻上索40は、案内滑車46に巻き掛けられ、その先端が連結具60のターンバックル74に係止されている。
【0073】
上述した巻上索35〜40の巻き掛け形式を採用することにより、トロリ台枠33と構体34の間における巻上索35,37の間隔、巻上索38,40の間隔、及び巻上索36,39の間隔が、トロリ台枠33に近づくほど拡大している。
【0074】
更に、それぞれの基部支持板67,80にイコライザ68,81を固定すると、フック58や揚重対象物などの重量により、巻上索35〜40、連結具59〜61、及び構体34が一体的に緊張した状態になる。
【0075】
図10及び図11に示すトロリクレーンにおいても、図1乃至図9に示すトロリクレーンと同様に、巻上ドラム1〜3の回転によって、構体34とフック58がトロリ台枠33に対して昇降する。
【0076】
また、トロリ台枠33と構体34の間における巻上索35,37の間隔、巻上索38,40の間隔、及び巻上索36,39の間隔を、トロリ台枠33に近づくほど拡大させているので、巻上索35,37に作用する張力、巻上索38,40に作用する張力、及び巻上索36,39に作用する張力により、構体34の前後左右への振れを抑制することができる。
【0077】
更に、巻上索35〜40を、連結具59,60,61のターンバックル65,66,73,74,78,79に係止しているので、トロリ台枠33と構体34の間に介在する索や滑車の数が少なくなって、巻上索35〜40の繰り出しあるいは巻き取りに必要な動力の軽減が図られ、また、ターンバックル65,66,73,74,78,79で、巻上索35〜40の初期の垂下長を容易に調整することができる。
【0078】
また、基部支持板67,80にイコライザ68,81を固定することにより、フック58や揚重対象物などの荷重で、巻上索35〜40、連結具59〜61、及び構体34が一体的に緊張して、これらが剛性部材のような状態を呈する。
【0079】
これにより、トロリ加速時や減速時に巻上索35〜40に伸びの差が生じて、フック58や揚重対象物の振れを効果的に抑制することができる。
【0080】
これに加えて、各案内滑車41〜46をトロリ台枠33の下面至近に枢支しているので、連結具59に係止されている巻上索35,37の間隔、連結具60に係止されている巻上索38,40の間隔、及び連結具61に係止されている巻上索36,39の間隔が最も拡がる位置を、トロリ台枠33の下面に近づけることができ、構体34の前後左右への振れをより効果的に抑制できる。
【0081】
また、トロリ加速時や減速時に、第1、第2の巻上ドラム1,2と第3の巻上ドラム3を所定量だけ相互に異なる方向へ回転させて、巻上索35〜40に作用する張力を適宜増減すれば、構体34及びフック58の振れを抑制できる。
【0082】
なお、本発明のトロリクレーン及びその運転方法は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変更を加え得ることは勿論である。
【0083】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のトロリクレーン及びその運転方法によれば下記のような優れた効果を奏し得る。
【0084】
(1)本発明の請求項1に記載のトロリクレーンにおいては、第1の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索、及び第2の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索を、第1の連結具に係止し、第2の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索、及び第3の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索を、第2の連結具に係止し、第3の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索、及び第1のドラムから垂下する他方の巻上索を、第3の連結具に係止しているので、各連結具に係止した2本の巻上索の間隔が、トロリ台枠に近づくほど拡大し、当該巻上索に作用する張力によって、構体の前後左右への振れを抑制することができる。
【0085】
(2)各巻上索を構体に取り付けた連結具に係止しているので、トロリ台枠と構体の間に介在する索や滑車の数が少なくなり、巻上索の繰り出しあるいは巻き取りに必要な動力の軽減を図ることができる。
【0086】
(3)本発明の請求項2に記載のトロリクレーンにおいては、案内滑車の枢支位置をトロリ台枠の下面至近に設定し、各連結具に係止した2本の巻上索の間隔が最も拡がる位置をトロリ台枠の下面に近づけたので、構体の前後左右への振れを効果的に抑制することができる。
【0087】
(4)本発明の請求項3に記載のトロリクレーンにおいては、巻上索の初期の垂下長をターンバックルにより調整して、巻上索の作用する張力の均等化を図ることができる。
【0088】
(5)連結具を構成している基部支持板にイコライザを固定することにより、吊具や揚重対象物などの荷重で、6本の巻上索、3つの連結具、構体が一体的に緊張して、これらが剛性部材のような状態を呈し、これにより、トロリ加速時や減速時に巻上索に伸びの差が生じ、吊具や揚重対象物の振れを効果的に抑制することができる。
【0089】
(6)本発明の請求項4に記載のトロリクレーンの運転方法においては、トロリ加速時あるいは減速時に、所定の巻上ドラムから巻上索を繰り出し且つ他の巻上ドラムへ巻上索を巻き取って、巻上索に作用する地揚力を適宜増減するので、構体及び吊具の振れを能動的に抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトロリクレーンの実施の形態の第1の例を示す概念図である。
【図2】図1のII−II矢視図である。
【図3】図2のIII−III矢視図である。
【図4】図1に関連する構体の外観図である。
【図5】図4のV−V矢視図である。
【図6】図4のVI−VI矢視図である。
【図7】図1に関連する構体及び連結具の外観図である。
【図8】図7に関連する構体及び連結具の他の方向から見た外観図である。
【図9】図7に関連する可傾機構の姿勢を傾けた状態を示す外観図である。
【図10】本発明のトロリクレーンの実施の形態の第2の例を示す概念図である。
【図11】図10のXI−XI矢視図である。
【図12】従来のトロリクレーンの一例を示す概念図である。
【符号の説明】
1  第1の巻上ドラム
2  第2の巻上ドラム
3  第3の巻上ドラム
33 トロリ台枠
34 構体
35〜40  巻上索
41〜46  案内滑車
58 フック(吊具)
59 連結具(第1の連結具)
60 連結具(第2の連結具)
61 連結具(第3の連結具)
65,66  ターンバックル
67 基部支持板
68 イコライザ
73,74  ターンバックル
78,79  ターンバックル
80 基部支持板
81 イコライザ
P  仮想線(第1の仮想線)
Q  仮想線(第2の仮想線)
R  仮想線(第3の仮想線)

Claims (4)

  1. 略水平な第1の仮想線上に回転中心が位置するようにトロリ台枠に枢支した第1の巻上ドラムと、略水平で且つ第1の仮想線とは異なる方向へ延びる第2の仮想線上に回転中心が位置するようにトロリ台枠に枢支した第2の巻上ドラムと、略水平で且つ前記の両仮想線とは異なる方向へ延びる第3の仮想線上に回転中心が位置するようにトロリ台枠に枢支した第3の巻上ドラムと、先端寄り部分がトロリ台枠から垂下するように各巻上ドラムのそれぞれに2本ずつ巻き付けた合計6本の巻上索と、吊具を有し且つトロリ台枠の下方に位置すべき構体と、第1、第2の巻上ドラムの間の下方に位置するように構体に取り付けた第1の連結具と、第2、第3の巻上ドラムの間の下方に位置するように構体に取り付けた第2の連結具と、第1、第3の巻上ドラムの間の下方に位置するように構体に取り付けた第3の連結具とを備え、第1の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索、第2の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索、及び第3の巻上ドラムから垂下する一方の巻上索を、第1、第2、第3の連結具に係止し、第1の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索、第2の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索、及び第3の巻上ドラムから垂下する他方の巻上索を、第3、第1、第2の連結具に係止したことを特徴とするトロリクレーン。
  2. トロリ台枠の下面至近に、各巻上索が個別に巻き掛けられる案内滑車を枢支した請求項1に記載のトロリクレーン。
  3. 各連結具のそれぞれを、構体に取り付けた基部支持板と、該基部支持板に固定可能なイコライザと、一端がイコライザに枢着され且つ他端に異なる巻上索を連結した2つのターンバックルとより構成した請求項1あるいは請求項2のいずれかに記載のトロリクレーン。
  4. トロリ台枠を加速あるいは減速する際に、所定の巻上ドラムから巻上索を繰り出し且つ他の巻上ドラムへ巻上索を巻き取ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載したトロリクレーンの運転方法。
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