JP2004033218A - ペースト状の塊のストランドの製造のための装置および方法と、その装置および方法のための押出しヘッド - Google Patents

ペースト状の塊のストランドの製造のための装置および方法と、その装置および方法のための押出しヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】ペースト状材料のストランド(棒状に連続した材料塊)を製造するための装置および方法とその装置および方法のための押出ヘッド。
【解決手段】本発明はペースト状の塊のストランド、具体的にはソーセージ用ミートの製造のための押出しヘッド2の付いた装置に関し、本装置は、ペースト状の塊とペースト状の塊をとりまくケーシングを共押し出しする手段27、ケーシングを固化する固化手段3、および捩じり切り手段4を有する。本発明は、コンベア手段5が該捩じり切り手段4の下流側に配置され、該共押し出し手段27と、一方に設けられた該捩じり切り手段4のストランド・ガイド41、他方に設けられた該コンベア手段5が互いに相対的にして回転することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【技術分野】
【0001】
本発明はペースト状の塊のストランド(棒状につながった材料塊)、具体的にはソーセージミートのストランドを製造するための押出しヘッドを備えた装置に関し、本装置はペースト状の塊とこのペースト状の塊をとりまくケーシング(外膜)の共押し出し手段、該ケーシングを固化する固化手段、および捩じり切り手段を有する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置はWO93/12660にて既知のものである。
【0003】
本発明は更にペースト状の塊、具体的にはソーセージミートと、このペースト状の塊を充填チューブでとりまくケーシングを、同時に押し出すための押出しヘッド、および該充填チューブに連結された押出しノズルに関するものである。
【0004】
このような押出しヘッドは、WO99/22600において既知のものである。
【0005】
WO93/12660において知られている装置は、連続するソーセージ用のストランドの製造に特に適している。この目的のために、装置には、タンクからペースト状の塊、具体的にはソーセージ用ミートの供給を受ける押出しヘッドが設置されている。この既知の装置の押出しヘッドはペースト状の材料塊とこの材料塊をとりまくケーシングを押し出された形で共押し出しする。ケーシングは通常、コラーゲン、すなわち蛋白質等よりなり、これは水分含有の高い水性のジェルの形をとる。
【0006】
押出しヘッドから製品が押し出されると、コラーゲン外皮は凝固作用により固化する。固化を起こすために、コラーゲン外皮を高濃度の食塩溶液などの凝固剤に比較的長時間さらす。
【0007】
WO93/12660において知られている装置の場合は、固化手段ではコラーゲン外皮を食塩水に接触させる。この固化手段は押出しヘッドに直接つながれており、押出しヘッドから始まり、下に向かってらせん状に曲がりくねった溝を有する。固化装置の溝のらせん状の形状は溝内に押し出された製品が十分な滞留時間をもつためのものである。
【0008】
長さ10〜15mにもなるこのらせん状の溝に続いて、従来型の別体の捩じり切りユニットが配置され、押し出された製品をねじり切り、小分けにする。押し出され、小分けにされたソーセージはその後、捩じり切りユニットから取り出され、つるして、従来の方法で燻すか、あるいはその他の方法で処理される。
【0009】
固化用溝がらせん状で、またかなりの長さを有するため、生産ラインは大型となり、そのため非常に大きなスペースを要する。さらに押し出された製品の固化用溝内での滞留時間が比較的長いため、既知の装置の産出速度は比較的低い。
【0010】
上記の不都合な点はEP0932340B1にのべられた装置によって部分的に解決されている。
【0011】
この装置では、固化用溝の代わりに、固化手段にはベルトコンベアが付いており、連続的に押し出された製品はそのベルトコンベアに乗せられ、搬送ラインに沿ってノズルから食塩水を吹き付けられる。搬送ラインの後には別体の捩じり切りユニットが設置され、捩じり切りユニットは押し出され十分に固化した外皮付きソーセージを受け取り、それを捩じり切る。
【0012】
このコンベアの使用によりこの装置の産出速度が改善することは事実であるが、WO93/12660に開示されているように、この固化手段のベルトコンベアはらせん状、あるいは曲がりくねった形で延びている。そのため、EP0932340B1に開示された装置もまた大きなスペースを要する。
【0013】
押し出された製品が蛇行したコンベア上に設置されたスプレーノズルの下を移動するフレキシブルなコンベアベルト付きの類似装置がUS6,024,637において開示されている。また他に、蛇行した固化手段によりペースト状の塊のストランドを製造する装置がEP0755189B1に開示されている。
【考案の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記の従来型の装置ではすべて、別体の捩じり切りユニットをらせん状の固化ラインの下流側に配置し、押し出されたソーセージをねじり切る。そのため、それらの装置の設置のため大きなスペースを必要とする。
【0015】
この従来の技術から発して、本発明の目的は、ペースト状のストランドを共押し出しして、産出速度を高めることができ、併せてストランドを捩じり切る手順の条件を組み込んだコンパクトな構造を持った製造装置と方法を開示することである。
【0016】
本発明にあるさらに別の目的は、これらの装置や方法において用いる押出しヘッドを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明によれば、この目的は請求項1の内容により装置に関して達成され、請求項15の内容により方法に関して達成される。押出しヘッドについては、この目的は請求項14の内容により達成される。
【0018】
該共押し出し手段と、一方には該捩じり切りユニットの該ストランド・ガイド、他方には該コンベア手段との間の相対的な回転ができることにより、該捩じり切り手段と該コンベア手段の間に位置するストランド部をねじり切ることを可能とする条件が備えられる。
【0019】
これにより、本発明による該コンベア手段は、押し出された製品を単に搬送するためだけのものではなく、該捩じり切り手段の該ストランド・ガイドと共働して、押し出された製品をねじる働きもする。反面、既知の装置では、コンベア手段は固化手段の一部であり、押し出されたソーセージ・ストランドを塩水槽または塩水シャワーへと導く働きをするだけである。
【0020】
更に既知の装置のコンベア手段は、固化や乾燥のための距離を引き伸ばす働きを有し、これはらせん状の経路となってしまう。固化手段がらせん状の経路を有するため、捩じり切りユニットとその後に続くコンベア手段(既知の技術においては触れられていない)を押出しヘッドと接続することができなかった。
【0021】
本発明によれば、該捩じり切り操作は、該捩じり切り手段の下流側に配置された該コンベア手段と、該捩じり切り手段の該ストランド・ガイドと、該押出しヘッドの該共押し出し手段とに分配されている。このようにこの機能が分配されているため、単独ですべての捩じり切り工程をおこなう別体の捩じり切り装置を用いる必要がない。本発明によれば、押し出された製品の捩じり切りは単純な手段でおこなうことができるため、生産ラインをコンパクトな構成とすることが可能となる。
【0022】
更に本発明は該捩じり切り手段の下流側に配置された該コンベア手段が、搬送機能とは別に、押し出し速度と同期して押出しヘッドから押し出された該ストランドを引き出す働きをするという特徴を有する。この特徴により該押出しヘッド部に製品がたまることを防ぎ、押し出し速度を上げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の好適な実施例として、装置間に相対的な回転数を与えるために、該共押し出し手段と該ストランド・ガイドは回転可能とし、該コンベア手段は該ストランドを一定状態にして供給するようにしている。そのため該コンベア手段は該ストランドを引き出しつつ、同時にそれが捩れないよう保持する。該ストランド・ガイドの回転により、該ストランドは回転しながら運ばれ、その結果該コンベア手段に固定保持された該ストランド部に対して回転部分がよじれる。該共押し出し手段が回転可能となっているため、該押出しヘッドから押し出されたばかりの該ストランド部は該ストランド・ガイドの回転に従わされる。このため、該共押し出し手段と該ストランド・ガイドの間に位置した該ストランド部が捩れるのを防ぐ。
【0024】
単純な装置によってこのような構成を可能にすることにより、別体の捩じり切りユニットを使用しなくて済み、プラントをコンパクト化することができる。
【0025】
また別の好適な実施例として、該共押し出し手段は充填チューブと充填チューブに連結された押出しノズルを有し、該充填チューブと該押出しノズルは該充填チューブの長手方向軸に対して回転可能とする。該充填チューブと該押出しノズルが同じ長手方向軸の周りを回転することにより、該ペースト状の塊とこの塊をとりまく該ケーシングに無理な力をほとんどかけずに共押し出しすることができる。
【0026】
他の好適な実施例において、該押出しノズルは、該充填チューブと、該充填チューブの開放端にある該押出しノズルの壁との間に形成された環状ギャップを有する。この環状ギャップを通して、外充填チューブから押し出された該ペースト状の塊の上に、ソーセージの外皮を形成する薄膜の形で該ケーシング材料が使用される。
【0027】
好適な方法として、該環状ギャップは該充填チューブの長手方向軸に対しておおむね半径方向に伸び、該壁はおおむね、該充填チューブの開放端で終わる。このような押出しノズルの付いた押出しヘッドの製作は簡単でコストも安い。
【0028】
また別の好適な実施例として、該環状ギャップは該充填チューブの長手方向軸におおむね平行に伸び、該壁はおおむね、該充填チューブの開放端にかみこんだ形で設けられる。該壁は更に軸方向に移動する形で該押出しヘッドに取り付けることもできる。これにより該環状ギャップの調整が可能となり、そのため、該壁と該充填チューブの端との間の距離を変更することができるという利点を有する。
【0029】
該壁は、該充填チューブを取りまき、材料供給口に接続されたノズル中空スペースを形成する。該ケーシング材料は該材料供給口を通って該押出しノズルの該ノズル中空スペースに導かれ、該充填チューブから該環状ギャップを通って押し出されて出てくるソーセージ上に、そこからスプレーされる。該ノズル中空スペースにより該ケーシング材料を供給する際の圧力変化を補正することが可能となり、そのため用いられる膜の均一性が高められる。
【0030】
該押出しノズルはできれば、該充填チューブに固定して接続し、回転可能な形で設置する。これにより該押出しヘッドの設計を非常にコンパクトにすることができる。また同時にこれにより該押出しノズルと該充填チューブの同期回転が可能となる。
【0031】
該捩じり切り手段の該ストランド・ガイドには、回転可能な形でハウジングに取り付けられ、歯車に接続されたスリーブを付けることもできる。押し出されたソーセージはこのスリーブを通って導かれ、該ストランド・ガイドの回転に合わせて回転しながら運ばれる。この回転は駆動装置につながれた該歯車により生じさせることができる。
【0032】
好適な方法において、該捩じり切り手段と該共押し出し手段は同期して駆動される。この同期回転により、該捩じり切りユニットと該共押し出し手段の間の該ストランド部に応力がかかるのを防ぐことができる。
【0033】
該コンベア手段は少なくとも2本の平行な搬送ベルトを有し、その径は調整可能であり、その間に位置する該ストランド部に一定状態で供給する。平行な搬送ベルトを調整することが可能であるため、異なる径を持つ押し出されたソーセージにあわせて装置を好適に調整することができる。
【0034】
またこの実施例により、簡単な方法で該コンベア手段に対し搬送機能と合わせて保持機能をもたせることができる。
【0035】
該押出しヘッド、該固化手段、該捩じり切り手段、および該コンベア手段を一列に並べることにより、特にコンパクトな設計が可能となる。
【0036】
該固化手段に、該押出しヘッドの直後に配置した環状シャワーか塩水槽を取り付けることもできる。この固化手段は、押し出されたソーセージの滞留時間を十分長く確保するため、従来の技術のようにらせん状の設計とする必要がない。
【0037】
ソーセージの該ケーシングを十分に安定させるためこれまで必要とされた十分な滞留時間は、以前はコラーゲン材料を使用していたことによるものであったが、現在は約1秒間と硬化時間が非常に短くてすむソーセージ・ケーシング膜を形成する材料を市場で入手可能である。この中には、例えばRudin CoEx Vegacasingと呼ばれる材料がある。さらに例えば藻でできているような植物性の材料などもWO02/15715に開示されているように、加工可能である。
【0038】
これらの硬化時間が非常に短いケーシング材料のおかげで、固化手段をらせん形に入り組んで作る必要はなくなっている。むしろソーセージの外皮を比較的短時間、食塩水に接触させるには、一直線に並べた環状シャワーや槽で十分である。
【0039】
また別の好適な実施例においては、該捩じり切り手段と該コンベア手段の間に押し退けユニットが設置される。この押し退けユニットは押し出された製品を所定の場所で、該ペースト状の塊を押し退けるので、この場所で該ソーセージ・ストランドを簡単にねじり切ることができる。
【0040】
該押し退けユニットは2つのディスプレーサ(押し退け装置)を有することが望ましく、これらこのディスプレーサは反対方向に同期して動作し、閉じた状態でギャップ(くびれ部)を形成する。押し出された該ソーセージが該押し退けユニットを通り抜ける時、ディスプレーサは閉じてギャップを形成し、そのギャップ部からペースト状の材料が押し出される。そのためほぼソーセージの外皮のみが該ギャップの中にとどまる。
【詳細な説明】
【0041】
以下に実施例を用い、添付の概略図を参照して本発明の詳細を述べる。
【0042】
図1に示すように、該装置はタンク11を有し、タンクよりペースト状の塊、例えばソーセージ用ミートが該充填チューブ21に供給される。該ソーセージ用ミートは開口部8を通って圧力をかけて該充填チューブ21の中に押し込まれ、それから該押出しヘッド2に供給される。この構成は図2aの断面図にも示されている。該押出しヘッド2は外部材料、すなわち該ケーシング材料用の供給口26につながれている。
【0043】
内部材料と外部材料両方の材料を共押し出しするために、ソーセージ用ミートは内部材料として、該充填チューブ21を通り矢印Bの方向に押出しヘッド2に供給され、同時にケーシング材料は供給口26を通り矢印Cの方向に押出しヘッド2へと供給される。この構成は図2に詳細が示されている。
【0044】
さらに図1に見られるように、該押出しヘッド2から共押し出しされたソーセージのストランドは、環状シャワー31を通りぬける。この環状シャワー31は該固化手段3の一部を構成し,該押出しヘッド2の下流側に設置される。該環状シャワー31は食塩水の供給口につながれており、食塩水は別のタンク12からポンプを用いて該環状シャワー31に供給される。押し出された該ソーセージが該固化手段3から出た後、ソーセージの該外皮が硬化し、押し出された該ソーセージを部分ごとに捩じり切るときに、外皮が裂けることがないように十分な安定性を得る。
【0045】
該固化手段3の後に、搬送方向に該捩じり切り手段4,該押し退けユニット6および該コンベア手段5が続いて配置される。
【0046】
図1に示す実施例では、該捩じり切りユニット4の該ストランド・ガイド41、および該充填チューブ21と該押出しノズル22を有する該共押し出し手段27が回転可能な形に配置されている。該ストランド・ガイド41は図5に、該共押し出し手段27は図2aに詳細図を示し、これらの詳細については以下に記述する。
【0047】
該共押し出し手段27と該充填チューブ21は、該充填チューブ21の供給口8の、搬送方向で言って、前方に設置された駆動装置7により駆動される。
【0048】
さらに図1に見られるように、該コンベア手段5は2本の平行な搬送ベルト51、52として設計されている。異なった径のソーセージ・ストランドに合わせて、該コンベア手段5が対応することができるように、これらの2本の搬送ベルト51、52の間の距離は変えることができる。
【0049】
運転中、ソーセージ・ストランドは該固化手段3を出た後、該捩じり切り手段4を通り、該搬送ベルト51、52の間を通りぬける。該搬送ベルト51、52は該押出しノズル22から押し出されたソーセージ・ストランドを押し出し速度に同期して引き出し、同時に完成品を該吊り下げ手段10に送る。
【0050】
2本の搬送ベルト51、52はストランドを引き出す間、それがねじれないようにこれらの搬送ベルト51、52の間に位置するストランド部を保持する機能を有する。この機能は、該搬送ベルト51、52の間を調節して所定の距離を保つことにより、該搬送ベルト51、52がその間に位置するストランド部に一定の圧力をかけて、そのストランド部がねじれないよう保持しつつ損傷を与えない程度の強さの圧力を及ぼすことにより達成される。
【0051】
該ソーセージ・ストランドをねじり切るために、該捩じり切り手段4は該コンベア手段5と該捩じり切り手段4の間に位置するストランド部にトルクをかける。これをおこなうために、図5に図示のストランド・ガイド41は所望の回転数で回転し、該ストランド・ガイド41内に位置する該ストランド部は一緒に回転する。該コンベア手段5内に位置するストランド部は該捩じり切りユニット4の該ストランド・ガイド41の回転によりねじれないように保持されているため、該捩じり切りユニット4と該コンベア手段5の間に位置するストランド部がねじられる。これによりソーセージ・ストランドをねじ切って小分けすることが可能となる。
【0052】
該捩じり切り手段4と該押出しヘッド2の間に位置するソーセージ・ストランドがねじれるのを防ぐために、該共押し出し手段27、すなわち該充填チューブ21と該充填チューブ21に連結した該押出しノズル22は、回転可能な形で取り付けられている。
【0053】
このようにして、該捩じり切り手段4にトルクがかけられると、該押出しノズル22から該コンベア手段5までの全ソーセージ・ストランドを回転することができる。このため、該押出しノズル22と該捩じり切りユニット4の間のストランド部には実質上、ねじりがかからず、一方、該捩じり切り手段4と該コンベア手段5の間に位置するストランド部はねじられる。
【0054】
該捩じり切り手段4と該押出しヘッド2の間に位置するソーセージ・ストランドにまったくねじりをかけないために、該捩じり切り手段4と該押出しヘッド2は該駆動ユニット7と同期するように接続される。
【0055】
該コンベア手段と該捩じり切り手段の間の上記の相対的な回転は、別の方法を用いておこなうこともできる。すなわち、該捩じり切り手段と該押出しヘッドを固定とすることにより、これらの部分からはソーセージ・ストランドに回転がまったくかからない。この場合、該ソーセージ・ストランドをねじり切るのに必要な回転は、同様に設置されたコンベア手段により該ソーセージ・ストランドに対して与えられる。このように設置したコンベア手段は同時に該ソーセージ・ストランドを軸方向に移動させ、かつ搬送方向の軸周りの回転を該ソーセージ・ストランドに対してかける。
【0056】
図1に図示した駆動装置の個別サブアセンブリについて、更に詳細に以下に記述する。
【0057】
図2aに図示下該押出しヘッド2は該充填チューブ21と該押出しノズル22を備える。該充填チューブ21と該押出しノズル22は回転矢印で示したように、該充填チューブ21の長手方向軸Aの周りに回転させることができる。該押出しノズル22は圧入などの方法で充填チューブ21に固定して取り付けてある。もちろん、それ以外の取り付け方法を用いることも可能である。該押出しノズル22はハウジング28内に回転可能な形で取り付けられ、不純物がソーセージ・ストランドに入らないように周辺部を密封されている。
【0058】
該押出しノズル22には同心的に該充填チューブ21をとりまく環状ギャップ23が付いている。この環状ギャップ23は、該充填チューブ21の開放端側に位置する該押出しノズル22の壁24と該充填チューブ21との間に形成されている。
【0059】
ここで環状ギャップ23は、図2aで理解されるように、おおむね該充填チューブ21の長手方向軸Aに対して半径方向に延び、該壁24はおおむね、該充填チューブ21の開放端で終わる。
【0060】
また別の方法として、図2bに図示されているように、該充填チューブ21の開放端を、その内側の周辺でかみこむ環状のディスクとして該壁24を形成する事も可能である。該壁24のかみこみ部分と該充填チューブ21の開放端の間にこのように形成された環状ギャップ23は、図2bに図示されているように、充填チューブの長手方向軸Aに対して平行に延びる。
【0061】
該環状ディスク、すなわち該壁24は該押出しヘッド2の中に軸方向に挿入され、滑らせて移動させることができる。図2bの双方向矢印に示すように、環状ディスクを軸方向に移動させることにより、該環状ギャップは軸方向にも伸び、すなわち該環状ディスクのかみ込み部分と該充填チューブ21の開放端の間の距離を変更することが可能となる。
【0062】
該壁24はケーシング材料の該供給口26につながれたノズル中空スペース25を形成する。該中空スペース25は該壁24よりも厚みの大きい別の壁29により形成される。該充填チューブ21と該押出しノズル22は厚みの大きい壁29の部分で互いに連結されている。該壁29は該押出しノズル22と該充填チューブ21との連結が十分な強度をもっておこなうことができるような寸法を有する。
【0063】
運転時、ペースト状のケーシング材料は該供給口26から、矢印Cの方向に該ノズル中空スペース25に押し込まれ、そこから該環状ギャップ23を通って該押出しノズル22から押し出される。同時に、ソーセージ用ミートなどのペースト状の塊が矢印Bの方向に該充填チューブ21を通って、図2a左の該充填チューブ21の開放端に運ばれる。両材料を共押し出しするため、該充填チューブ21の開放端から出てくるソーセージ用ミートの上に、該押出しノズル22の該環状ギャップ23を通してケーシング材料がスプレーされる。
【0064】
用いるソーセージの外皮の厚さは、該環状ギャップ23のサイズを変えることにより調節することができる。ソーセージ用ミートに対する該ケーシング材料の量の割合は、該押出しノズル22と該充填チューブ21にそれぞれ連結された供給ポンプの供給スピードにより制御することができる。
【0065】
該捩じり切り手段4と該コンベア手段5の間でソーセージ・ストランドを捩じり切る時、該充填チューブ21とそれに固定して取り付けられた該押出しノズル22は、該駆動装置7の働きにより該充填チューブの軸Aの周りを回転する。これにより捩じり切りをおこなう間、該ケーシング材料と該ソーセージ用ミートは同期して回転し、その結果、該ケーシング材料が該ソーセージ用ミートに均一にスプレーされる。
【0066】
該押出しヘッド2の下流側に設置された該固化手段3には、図3に図示のように、該環状シャワー31が取り付けられている。この環状シャワー31はポンプを介して食塩水の供給のためタンクにつながれている。あるいは別の方法で、槽32の食塩水槽を該押出しヘッド2の後ろに設けて、押し出された製品のストランドを通すこともできる。
【0067】
用いるケーシング材料の固化時間が非常に短いため、該固化ラインは図1に図示のように非常に短くすることができる。
【0068】
該捩じり切り手段は該環状食塩水シャワー31または該食塩水槽32のすぐ後ろに配置する。該捩じり切り手段4はハウジング42に回転可能な形で取り付けたスリーブ43の付いたストランド・ガイド41を備える。このスリーブ43はその両端に丸みがつけられており、丸みは後部出口側よりも搬送方向から見て前部入り口側のほうがより平坦になっている。多少、摩擦をおこすことにより、該ソーセージ・ストランドがきっちりと該スリーブに納まるように、該スリーブ43の内径はソーセージ・ストランドの外径より幾分小さくなっており、該スリーブ43の入口側が平坦になっていることで、ソーセージ・ストランドが該スリーブ43の中に入るとき損傷しないような構造になっている。
【0069】
該スリーブは例えば摩擦車や歯車などの駆動ホィール44により駆動され、この駆動ホィールは該スリーブ43に固定して取り付けられている。該駆動ホィール44は該駆動装置7に接続こともできる。
【0070】
運転時には、該ソーセージ・ストランドは該スリーブ43を通り、該スリーブ43の回転にあわせ回転しながら搬送され、ねじり切られる。回転する該充填チューブ21とそれに固定的に取り付けられた該押出しノズル22と回転する該スリーブ43の相互の働きにより、該ソーセージ・ストランドのねじれは、該コンベア手段の中でねじられたままの状態で保持される。
【0071】
図1に図示の通り、該捩じり切り手段4と該コンベア手段5の間に該押し退けユニット6が配置される。図7A、7B、7Cに該押し退けユニット6の詳細図を示す。
【0072】
該押し退けユニット6は、押し出された製品の長手方向軸に沿って希望の区分場所でペースト状の内部の塊を押し退ける役割をする。これをおこなうために該押し退けユニット6には反対方向に同期して動作する2個の回転可能に取り付けられたディスプレーサ(押し退け装置)61、62が付いている。図7Bに図示のように、該ディスプレーサ61、62が閉じる、すなわちかみ合っているときは、外側の外部材料、すなわちソーセージの外皮部分から内部の塊が押し退けられる。その結果、押し出された製品にくびれが生じる。押し出された製品や固化したケーシングが裂けるのを防ぐため、図7Bに図示のように、閉じた該ディスプレーサ61、62の間にはギャップ63が設けられている。このギャップ63のサイズは外側の皮の厚さに応じて決められる。
【0073】
該ディスプレーサ61、62の作用により、押し出された製品が小分けされた後、ねじり応力を与えられていたねじ切られたストランドは、くびれ部、すなわち所定の捩じり切り部でディスプレーサのギャップに入ることによりでねじり応力を開放する。
【0074】
該ストランドの小分けは調整可能であり、該押し退けユニット6の図示されない駆動装置の駆動により決定される。捩じり切りの数もまた調整可能であり、該捩じり切り手段4の該駆動装置7の駆動により決定される。
【0075】
また別の方法では、押し退けユニット6無しで済ませることができる。この場合は、該搬送ベルト51,52は該捩じり切り手段4の下流側に直接、配置する。
【0076】
該ソーセージ・ストランドを捩じり切るためにソーセージの内部にくびれをつくることは、本実施例の場合は、押し出し充填流のスピードを落とすか、外側材料の搬送能力は一定のままで該内側の塊の搬送量を下げ、該搬送ベルト51、52を同時に加速することにより可能となる。
【0077】
該押し退けユニット6の要素をこのように変化させ、運転中、該捩じり切り手段4が該搬送ベルト51、52に対して回転することにより、該ストランドにねじり応力を加えられる。ねじり応力をかけられたストランドの捩じり切り部分が、生じたくびれ部に入るとストランドの小分けがおこなわれる。
【0078】
図1に示す該装置を切断手段9や該吊り下げ手段10などの追加部品と共に用いることは当然、可能である。
【0079】
該スリーブ43および該押出しノズルの付いた該充填チューブ21は、異なった径のソーセージを作るのに用いられる構成部品である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施例の側面図を示す。
【図2】aは図1の装置の押出しヘッドの断面であり、bは別タイプの環状ギャップ配置の断面を示す。
【図3】環状シャワーと押出しヘッドを有する図1の装置の部分断面図を示す。
【図4】塩水槽と押出しヘッドを有する本発明の別の実施例の側面図を示す。
【図5】捩じり切り手段の断面を示す。
【図6】図5の捩じり切り手段のストランド・ガイドの断面を示す。
【図7】異なった位置にある押し退けユニットの側面図を示す。
【符号の説明】
【0081】
2 押出しヘッド
3 固化手段
4 捩じり切り手段
5 コンベア手段
6 押し退けユニット
7 駆動装置
8 供給口
9 切断手段
10 吊り下げ手段
11、12 タンク
21 充填チューブ
31 環状シャワー
51、52 搬送ベルト
A 長手方向軸
24 壁
25 ノズル中空スペース
28 ハウジング
41 ストランド・ガイド
61、62 ディスプレーサ

Claims (19)

  1. ペースト状の塊、特にソーセージミート、のストラン
    ド(1)を製造するための押出しヘッド(2)を備え、該ペースト状の塊とそれをとりまくケーシングとの共押し出し手段(27)、該ケーシングを固化させる固化手段(3)と捩じり切り手段(4)を有する装置であって、
    コンベア手段(5)が該捩じり切り手段(4)の下流側に配置されており、該共押し出し手段(27)と、一方に配置された該捩じり切り手段(4)のストランド・ガイド(41)と、他方に配置されたコンベア手段が互いに相対的に回転することを特徴とするペースト状の塊のストランド製造装置。
  2. 該共押し出し手段(27)と該ストランド・ガイド(41)が回転し、該コンベア手段(5)が該ストランド(1)を一定状態にて供給することを特徴とする請求項1の装置。
  3. 該共押し出し手段(27)が充填チューブ(21)と該充填チューブ(21)に連結した押出しノズル(22)を有し、該充填チューブ(21)と該押出しノズル(22)は、該充填チューブ(21)の長手方向軸(A)の周りに回転することを特徴とする請求項2の装置。
  4. 該押出しノズル(22)が、該充填チューブ(21)の開放端の該押出しノズル(22)の壁(24)と該充填チューブ(21)との間に形成された環状ギャップ(23)を備えていることを特徴とする請求項3の装置。
  5. 該環状ギャップ(23)が該充填チューブ(21)の長手方向軸(A)に対してほぼ半径方向に伸び、該壁(24)がおおむね該充填チューブ(21)の開放端で終わることを特徴とする請求項4の装置。
  6. 該環状ギャップ(23)が該充填チューブ(21)の長手方向軸(A)に対してほぼ平行に伸び、該壁(24)が該充填チューブ(21)の開放端をかみ込んでいることを特徴とする請求項4の装置。
  7. 該環状ギャップ(23)を調整するために、該壁(24)が軸方向に移動できるように、該押出しヘッド(2)に取り付けられていることを特徴とする請求項6の装置。
  8. 該壁(24)が該充填チューブ(21)を取り巻くノズル中空スペース(25)を形成し、該スペースが材料供給口(26)につながれていることを特徴とする請求項4から7のうちの少なくともいずれか1項による装置。
  9. 該押出しノズル(22)が該充填チューブ(21)に固定的に接続され、回転可能な形で設置されていることを特徴とする請求項3から8のうちの少なくともいずれか1項による装置。
  10. 該ストランド・ガイド(41)がハウジング(42)内に回転可能な形で取り付けられているスリーブ(43)を備え、該スリーブが駆動ホィール(44)に接続されていることを特徴とする請求項2の装置。
  11. 該捩じり切り手段(4)と該共押し出し手段(27)が同期して駆動されることを特徴とする請求項2から10のうちの少なくともいずれか1項による装置。
  12. 該コンベア手段(5)が少なくとも2本の平行な搬送ベルト(51、52)を有し、該搬送ベルトの径が調整可能であり、その間に位置するストランド部を一定状態にて移送することを特徴とする請求項2から11のうちの少なくともいずれか1項による装置。
  13. 該押出しヘッド(2)、該固化手段(3)、該捩じり切り手段(4)、および該共押し出し手段(5)が整列されていることを特徴とする請求項1から12のうちのいずれかによる装置。
  14. 該固化手段(3)が該押出しヘッド(2)のすぐ下流側に配置された環状シャワー(31)または塩水用の槽(32)を備えることを特徴とする請求項1から13のうちの少なくともいずれか1項による装置。
  15. 押し退けユニット(6)が該捩じり切り手段(4)と該コンベア手段(5)との間に設置されてことを特徴とする請求項1から14のうちの少なくともいずれか1項による装置。
  16. 該押し退けユニット(6)が、反対方向に同期して動作する2つのディスプレーサ(61、62)を備え、該ディスプレーサが閉じた状態でギャップ(63)を形成することを特徴とする請求15の装置。
  17. ペースト状の塊、特にソーセージミートと、該塊をとりまくケーシングとを共押し出しするための押出しヘッド(2)に、充填チューブ(21)および該充填チューブ(21)に連結された押出しノズル(22)を備える押し出しヘッドであって、該充填チューブ(21)と該押出しノズル(22)は、該充填チューブ(21)の長手方向軸Aの周りを回転可能であることを特徴とする押出しヘッド。
  18. ペースト状の塊、特にソーセージ用ミート、のストランドを製造する方法であって、
    該ペースト状の塊と該塊を取り巻くケーシングを共押し出しする工程、
    該ケーシングを固化させる工程と、
    捩じり切り手段(4)とコンベア手段(5)によりストランド部を固定して導く工程であって、ストランド部を小部分に捩じり切るために該捩じり切り手段(4)と該コンベア手段(5)との間に相対的な回転が与えられる工程
    からなることを特徴とするストランドの製造方法。
  19. 該捩じり切り手段(4)と該コンベア手段(5)との間に設置された押し退けユニット(6)により、該ペースト状の塊が該ケーシングから押し退けられ、くびれ部を形成することを特徴とする請求項18の装置。
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