JP2004026992A - 孔版印刷用インキ - Google Patents

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松田 宏
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Abstract

【課題】顔料分散性が良く、乳化時の顔料凝集が無く、しかもエマルションとしての貯蔵安定性に優れた孔版印刷用エマルションインキを提供する。
【解決手段】油相10〜50重量%と水相90〜50重量%とからなる油中水型エマルションであり、該油相中に、顔料として、特定の銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料が少なくとも含有されていることを特徴とする孔版印刷用インキ。該処理された銅フタロシアニン顔料は、インキ全量に対して0.5重量%以上の濃度で含有されているとよい。銅フタロシアニン顔料は、これに対して0.01〜50重量%、好ましくは2〜20重量%の特定の銅フタロシアニン誘導体で処理されているとよい。銅フタロシアニン顔料の一次粒子の粒径は40〜360nmが好ましい。
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、銅フタロシアニン顔料を単独でまたは他の顔料と組み合わせて含有する孔版印刷用インキに関する。
【0002】
【従来の技術】
孔版印刷は、製版された孔版印刷原紙の穿孔部を介して原紙の一方の側より他方の側へインキを通過させることにより、紙などの被印刷体に印刷を行なうものである。近年、輪転式孔版印刷機にもマイクロコンピューター等による制御が施され、簡単な操作で製版と印刷が行えるようになり、事務用途に広く普及している。
【0003】
従来、孔版印刷用インキとしては、油中水型エマルションインキが一般的に用いられているが、このエマルションインキは、保管時や輸送時に高温にさらされることがあり、その際のインキの安定性が問題となっている。
【0004】
青色のエマルションインキの顔料としては、一般的に、銅フタロシアニンが用いられる。銅フタロシアニンには多くの結晶形があり、これらはエックス線回折や赤外線吸収スペクトルによって識別される。孔版印刷用としては、α型、β型、そしてε型が多用されている。
【0005】
そのうち、α型銅フタロシアニンは赤みの青色を呈し、着色力が大きい(C.I.Pigment Blue 15)。また、β型銅フタロシアニンは鮮やかな緑味の青色を呈し、顔料表面を界面活性剤、樹脂、銅フタロシアニン誘導体などで処理して非凝集性にしたもの(C.I.Pigment B1ue 15:4)と、未処理のもの(C.I.Pigment Blue 15:3)とがある。また、ε型銅フタロシアニン(C.I.Pigment B1ue 15:6)はα型銅フタロシアニンより、さらに赤味が強い青色で、非常に着色力が大きい。
【0006】
ところが、条件によって結晶形が相互に転移し、α型やε型は芳香族有機溶剤や熱によりβ型に転移しやすく、顔料が結晶成長や結晶転移を起こし着色力の低下や色相変化を起こしやすい傾向にあった。
【0007】
これに対し特開平6−172693号公報では、β型銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15:3)と赤みの青色で着色力に優れるα型銅フタロシアニン(C.1.Pigment Blue15)とを併用することが提案されている。これは、β型銅フタロシアニンの結晶形が熱力学的に最も安定であることを利用しているものであり、顔料の油相中における結晶成長や結晶転移の発生を抑制できる。
【0008】
しかしながら、β型銅フタロシアニンは、油相中に分散された状態で結晶成長や結晶転移を起こすことはないものの、エマルションインキを作成する際の分散工程でロールミルの焼き付きなどの分散不良を発生したり、乳化工程で凝集を発生し、インキの着色力を著しく低下させるという問題を備える。
【0009】
また、この現象は、β型銅フタロシアニンと他の顔料とを併用している場合に於いても発生し、β型銅フタロシアニンの割合が多い程、顕著に現れる。
【0010】
従って、顔料分散性が良く、乳化時の顔料凝集が無い、しかもエマルションとしての貯蔵安定性に優れた孔版印刷用エマルションインキが望まれていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、顔料分散性が良く、乳化時の顔料凝集が無く、しかもエマルションとしての貯蔵安定性に優れた孔版印刷用エマルションインキを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記目的は、油相10〜50重量%と水相90〜50重量%とからなる油中水型エマルションであり、該油相中に、顔料として、下記一般式(I)で示される銅フタロシアニン誘導体:
【0013】
【化2】
Figure 2004026992
【0014】
(式中、CuPcは銅フタロシアニン残基を表し、R及びRは各々独立に水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜6のアルコキシアルキル基または炭素原子数6〜8のシクロアルキル基を表し、nは1〜6の整数である)
で処理された銅フタロシアニン顔料を少なくとも含有することを特徴とする孔版印刷用インキによって達成される。
【0015】
上記銅フタロシアニン誘導体は、そのフタロシアニン骨格部分をアンカー部として、銅フタロシアニン顔料の表面に強固に吸着またはπ結合し、その末端アミノ基を外方に配向させるため、銅フタロシアニン顔料粒子のインキ油相中での凝集を有効に防止し得るものと考えられる。したがって、本発明によれば、他の界面活性剤で表面処理された銅フタロシアニン顔料や無処理の銅フタロシアニン顔料を用いた場合よりも、顔料分散性に優れ、乳化時の顔料凝集が無く、貯蔵安定性の高いエマルションインキが得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0017】
本発明の孔版印刷用インキは、油相10〜50重量%、好ましくは30〜40重量%と水相90〜50重量%、好ましくは70〜60重量%とからなる油中水型エマルションである。なお、上記配合において、油相と水相の合計は100重量%である。
【0018】
油相は、顔料、有機溶剤(油成分)、樹脂、乳化剤等から構成される。また、水相は、水、電解質、防腐・防かび剤、酸化防止剤、水蒸発防止剤、水溶性高分子等から構成される。これらの構成成分には、エマルションの形成を阻害しないものが使用される。
【0019】
顔料は、上記銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料で少なくとも構成される必要がある。上記銅フタロシアニン誘導体で処理される銅フタロシアニン顔料としては、α型、β型およびε型銅フタロシアニンの何れであっても良いが、β型銅フタロシアニンであることが好ましい。
【0020】
上記銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料の一次粒子の粒度分布の範囲は、顔料分散性と乳化適性の点から、40〜360nmの範囲にあることが好ましく、60〜120nmの範囲にあることがより好ましい。
【0021】
上記銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料は、インキ中に好ましくは0.5重量%以上、より好ましくは1.0〜8.0重量%の濃度で含有される。本発明のインキが、上記の濃度範囲で、処理された銅フタロシアニン顔料を含有することにより、顔料の分散性、顔料の非凝集性、インキの貯蔵安定性等の点で好ましい結果が得られる。
【0022】
好ましい銅フタロシアニン誘導体としては、上記式(I)中、R及びRが各々独立に水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基であり、nが1〜3の化合物が挙げられる。特に好ましい銅フタロシアニン誘導体の具体例としては、アミノメチル銅フタロシアニン、ジメチルアミノ銅フタロシアニン、ジエチルアミノ銅フタロシアニン等が挙げられる。かかる銅フタロシアニン誘導体は、特開平10−1619号公報に記載の方法に準じて製造することができる。また、これらの誘導体は、単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
【0023】
銅フタロシアニン顔料の上記銅フタロシアニン誘導体による処理は、特定の処理方法に限定されるものではなく、例えば、各種の精製銅フタロシアニンを製造する工程において、粗製銅フタロシアニンを乾式粉砕する工程で上記銅フタロシアニン誘導体を添加する方法や、粗製銅フタロシアニンを乾式粉砕してできた粉砕物を、有機溶剤中で完全にβ型へ結晶変換させる工程で上記銅フタロシアニン誘導体を添加する方法などがある。このとき、上記銅フタロシアニン誘導体は、そのフタロシアニン骨格部分をアンカー部として、銅フタロシアニン顔料の表面に吸着またはπ結合し、その末端アミノ基を外方に向けて配置させるものと考えられる。
【0024】
処理の際、上記銅フタロシアニン誘導体は、銅フタロシアニン顔料1分子に対して1〜6個結合すると考えられ、通常、銅フタロシアニン顔料に対して0.01〜50重量%、好ましくは2〜20重量%の上記銅フタロシアニン誘導体を用いて処理するとよい。
【0025】
本発明のインキの油相には、インキの色調を調整する目的で、上記銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料以外の顔料を含有させることができる。含有してもよい顔料として、上記処理がなされていないフタロシアニンブルー、例えば無処理のα型銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15)、β型銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15:3)、ε型銅フタロシアニン(C.I.Pigment Blue 15:6);これらを界面活性剤、樹脂等で処理したフタロシアニンブルー;カーボンブラック、アゾ系、シアニン系、ジオキサジン系、キナクリドン系等の有機顔料、クロム酸塩、フェロシアン化合物、金属酸化物、硫化物、セレン化物、硫酸塩、ケイ酸塩、炭酸塩、燐酸塩、金属粉末、パール顔料等の無機顔料、油溶性染料、水溶性染料等の染料、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ご粉、石膏、アルミナ白、クレー、シリカ、シリカ白、タルク、ケイ酸カルシウム及び沈降性炭酸マグネシウム等の体質顔料等を挙げることができる。
【0026】
これらの顔料は、油相中に、通常、インキ全量に対して30重量%以下の濃度で含有させることができる。
【0027】
油相中の有機溶剤としては、パラフィン系オイルが好ましいが、通常使用されている凸版印刷用、オフセット印刷用、スクリーン印刷用等の有機溶剤、及びナフテン系オイルでもよく、例えば、流動パラフィン、スピンドル油、軽油、灯油、マシン油、潤滑油等の鉱物油;オリーブ油、ナタネ油、ヒマシ油、大豆油等の植物油等が使用される。また、合成油も使用できる。代表的な合成油として、ポリイソブチレン類、水素化ポリデセン類、トリメチロールプロパンエステル類、ネオペンチルエステル及びペンタエリトリトールエステル、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジ(2−エチルヘキシル)アジペート、ジブチルフタレート、フルオロカーボン類、珪素エステル類、シラン類、リン含有酸類のエステル類、液体尿素、フェロセン誘導体類、水素化合成油類、鎖状ポリフェニル類、シロキサン類及びシリコン類(ポリシロキサン類)、ブチル置換ビス(p−フェノキシフェニル)エーテル類に代表されるアルキル置換ジフェニルエーテル類、フェノキシフェニルエーテル類などが挙げられる。これらの溶剤は、1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0028】
インキと紙との固着性、油相中の顔料の分散性等の向上を目的として、油相中に樹脂を添加してもよい。樹脂の具体例としては、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、マレイン酸樹脂、石油樹脂、アルキド樹脂、ゴム誘導体樹脂等が挙げられ、これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。このうち、好ましい樹脂は、ロジン変性フェノール樹脂及びアルキド樹脂であり、特に好ましくはアルキド樹脂である。樹脂の添加量は、顔料に対して100〜300重量%とすることが好ましい。
【0029】
乳化剤は、好ましくは非イオン系界面活性剤であり、例えばソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、脂肪酸ジグリセリド及び高級アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸等の酸化エチレン付加物等が挙げられる。これらを単独であるいはHLBの異なるものを2種以上組み合わせて安定性の高いエマルションを調製することができる。
【0030】
また、水相中の蒸発防止剤兼凝結防止剤としては、エチレングリコール、ソルビトール、グリセリンなど多価アルコールや、ポリエチレングリコール等が用いられる。
【0031】
防腐・防かび剤としては、例えば、芳香族ヒドロキシ化合物及びその塩素化合物、サリチル酸、フェノール酸、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル等、ソルビン酸、デヒドロ酢酸等が用いられる。
【0032】
水相中で用いられる水溶性高分子としては、例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、ブルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等の天然高分子;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等の半合成高分子;アクリル酸樹脂及びポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸トリエタノールアミンなどのアクリル酸樹脂誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテルなどの合成高分子等が用いられる。
【0033】
本発明の孔版印刷用インキは、公知の方法で調製することができる。例えば油相は、公知の分散機で上記顔料を溶剤に分散した後、さらに溶剤で希釈し、その際その他の油相成分を添加して調製することができる。希釈には、それ自体公知の撹拌機を使用することができる。水相は、水相の成分を、撹拌機により水に混合・溶解することにより調製することができる。そして、公知の乳化機を使用し、攪拌下の油相中に水相を滴下することにより、容易に油中水型エマルションインキを得ることができる。これらの分散、稀釈、乳化等を行うに当たって採用される条件等は、適宜選択することができる。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下に示す部及び%はいずれも重量基準である。
【0035】
参考例1(顔料の処理)
(1)銅フタロシアニン誘導体で処理されたβ型銅フタロシアニン顔料の調製
乾燥させた粗製銅フタロシアニンをアトライターで粉砕し、α型銅フタロシアニンおよびβ型銅フタロシアニン顔料からなる混合物を得た。
この混合物を、イソプロピルアルコールとキシレンからなる混合溶媒中に浸漬して、完全にβ型に結晶変換させ、ここにジメチルアミノ銅フタロシアニンを添加して処理し、その後、処理された顔料が分散された分散液を熱風中に噴霧して一瞬に乾燥させて、銅フタロシアニン誘導体で処理されたβ型銅フタロシアニン顔料を得た(以下、この処理物を「銅フタロシアニン誘導体処理物(1)」と記載する)。また、ジメチルアミノ銅フタロシアニンの代わりにアミノメチル銅フタロシアニンを用いた以外、同様の方法で処理を行ない、銅フタロシアニン誘導体で処理されたβ型銅フタロシアニン顔料を得た(以下、この処理物を「銅フタロシアニン誘導体処理物(2)」と記載する)。さらに、ジメチルアミノ銅フタロシアニンの代わりにジエチルアミノ銅フタロシアニンを用いた以外、同様の方法で処理を行ない、銅フタロシアニン誘導体で処理されたβ型銅フタロシアニン顔料を得た(以下、この処理物を「銅フタロシアニン誘導体処理物(3)」と記載する)。
【0036】
実施例1
<油相の調製>
油相の組成は、表1に示される通りである。表1に示される各成分を3本ロールで練肉し、続いて、混合撹拌機で均一に混合して油相を調製した。
【0037】
<水相の調製>
純水に硼砂(和光純薬製)0.01重量部を混合して水相を構成した。
【0038】
<インキの調製>
上記油相37.0部に上記水相63.0部を加え乳化することによって、孔版印刷用インキを得た。
【0039】
<評価>
調製したインキについて下記方法により、貯蔵安定性、分散性、及び乳化適性の評価を行った。結果を表3に示した。
【0040】
(1)貯蔵安定性
(イ)70度促進試験
インキを70℃の環境下に保存し、ビスコテスター(リオン社製)(23℃)によりインキ粘度を測定し、粘度上昇の割合について下記の3段階評価を行った。
○:7日後の粘度上昇の割合が1.4倍未満
△:7日後の粘度上昇の割合が1.4倍以上、2.0倍未満
×:7日後の粘度上昇の割合が2.0倍以上、2.5倍未満
【0041】
(ロ)50度促進試験
インキを50℃の環境下に保存し、ビスコテスター(リオン社製)(23℃)によりインキ粘度を測定し、粘度上昇の割合について下記の3段階評価を行った。
○:14日後の粘度上昇の割合が1.4倍未満
△:14日後の粘度上昇の割合が1.4倍以上、2.0倍未満
×:14日後の粘度上昇の割合が2.0倍以上、2.5倍未満
【0042】
(ハ)サイクル試験
12時間毎に50℃と−20℃とに温度変化するサイクル試験機中にインキを保存し、ビスコテスター(リオン社製)(23℃)によりインキ粘度を測定し、粘度上昇の割合について、下記の3段階評価を行なった。
○:14日後の粘度上昇の割合が1.4倍未満
△:14日後の粘度上昇の割合が1.4倍以上、2.0倍未満
×:14日後の粘度上昇の割合が2.0倍以上、2.5倍未満
【0043】
(2)分散性
三本ロールミル(井上製作所社製、小型タイプ)により、孔版インキ油相を3回分散した際の1回目のロール焼き付きを観察した。焼き付きが全くない場合を○、少しでもある場合を△、焼き付きが激しい場合を×として、目視にて評価した。
【0044】
(3)乳化適性
真空乳化装置(特殊機化社製、小型タイプ)により、孔版インキを乳化した際の顔料の凝集状態を観察した。顔料の凝集が全くない場合を○、少しでもある場合を△、顔料の凝集が激しい場合を×として、光学顕微鏡にて評価した。
【0045】
実施例2〜8及び比較例1〜6
表1及び表2に記載した処方とした以外、実施例1と同様な方法で孔版印刷用インキを得、評価を行った。結果を表3に示した。
【0046】
【表1】
Figure 2004026992
【0047】
【表2】
Figure 2004026992
【0048】
【表3】
Figure 2004026992
【0049】
表3に示された結果から、以下のことが明らかである。顔料として上記一般式(I)で示される銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料を用いた実施例1〜8のインキは、貯蔵安定性、分散性、及び乳化適性に優れる。一方、表面無処理の銅フタロシアニン顔料を用いた比較例1〜6のインキは、上記性能のいずれかに劣る。
【0050】
【発明の効果】
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、顔料として、特定の銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料を含有するため、顔料分散性が良く、乳化時の顔料凝集が無く、しかもエマルションとしての貯蔵安定性に優れている。

Claims (5)

  1. 油相10〜50重量%と水相90〜50重量%とからなる油中水型エマルションであり、該油相中に、顔料として、下記一般式(I)で示される銅フタロシアニン誘導体:
    Figure 2004026992
    (式中、CuPcは銅フタロシアニン残基を表し、R及びRは各々独立に水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数3〜6のアルコキシアルキル基または炭素原子数6〜8のシクロアルキル基を表し、nは1〜6の整数である)で処理された銅フタロシアニン顔料を少なくとも含有することを特徴とする孔版印刷用インキ。
  2. 前記銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料が、インキ全量に対して0.5重量%以上の濃度で含有されていることを特徴とする請求項1に記載の孔版印刷用インキ。
  3. 前記銅フタロシアニン誘導体で処理された銅フタロシアニン顔料の一次粒子の粒度分布範囲が、40〜360nmであることを特徴とする請求項1または2に記載の孔版印刷用インキ。
  4. 前記銅フタロシアニン顔料は、当該銅フタロシアニン顔料に対して0.01〜50重量%の前記銅フタロシアニン誘導体で処理されていることを特徴とする請求項1に記載の孔版印刷用インキ。
  5. 前記銅フタロシアニン顔料は、当該銅フタロシアニン顔料に対して2〜20重量%の前記銅フタロシアニン誘導体で処理されていることを特徴とする請求項4に記載の孔版印刷用インキ。
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