JP2004021854A - 健康指導支援システム,サーバ,クライアント端末及び健康指導支援プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】診断の効率化を図るとともに改善のの継続性を確保し、寄り効果的に生活習慣を図るための指導を支援する健康指導支援システム等を提供する。
【解決手段】患者が診察前に医師が検査・診断結果を記入するととともに自らが問診事項に回答した質問票を、タッチパネル3を操作し、スキャナ2から読み込ませる。コンピュータ4では健康指導支援プログラムが実行される。プリンタ5からは問診結果の要約、生活習慣改善のための目標やアドバイスが出力される。
【選択図】 図1
【解決手段】患者が診察前に医師が検査・診断結果を記入するととともに自らが問診事項に回答した質問票を、タッチパネル3を操作し、スキャナ2から読み込ませる。コンピュータ4では健康指導支援プログラムが実行される。プリンタ5からは問診結果の要約、生活習慣改善のための目標やアドバイスが出力される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療機関における慢性疾患患者に対する食事や運動等の生活習慣についての指導を支援する健康指導支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、患者に対する検査結果や診断結果あるいは生活習慣に関する問診結果を入力することにより生活習慣の改善の目標を設定したりアドバイスを自動生成したりするシステムがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなシステムでは、入力項目が多すぎて医師が診察時間中にシステムへの入力を済ませることができず、また、検査結果や診断結果等の専門的な項目を入力する必要があり、患者が診察前に入力を済ませておくこともできないため、慢性疾患患者に対する実際の診察や指導については実用にならなかった。
【0004】
また、定期通院する患者が、医師のフィードバックを得ながら、生活習慣の改善を継続することを支援する実用的なシステムもなかった。
【0005】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、診断の効率化を図るとともに改善の継続性を確保し、より効果的に生活習慣の改善を図るための指導を支援する健康指導支援システム、これを構成するサーバ及びクライアント端末並びにプログラムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する健康指導支援システムであって、前記対象者が特定した対象者特定情報を取得する対象者特定情報取得手段と、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を取得する指導経由情報取得手段と、前記取得された情報の少なくとも一部を要約する要約手段と、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成する指導支援情報生成手段と、を備えた健康指導支援システムである。
【0007】
このようにすれば、健康状態の改善指導を受ける対象者が記録等により特定した情報の少なくとも一部を要約し、指導を支援する情報が生成されることにより、指導者も対象者の情報をより利用しやすい形態で入手することができるので、指導に要する作業を簡略化することができ、短時間でも効率的な指導が可能となる。
【0008】
また、この健康指導支援システムは、複数のコンピュータを通信手段によって接続したコンピュータネットワークとして構成される場合のみならず、入出力手段を備えた単一のコンピュータ装置によって構成することもできる。
【0009】
ここでは、健康指導支援システムは、高血圧症等の生活習慣病の患者に対して、医師のような指導者が生活習慣を改善させたり、薬を服用させる等の健康状態を改善するための行為を指導する場合において、医師及び患者のいずれか又は両方の行為を支援するシステムである。医師がより指導を行いやすくなる場合に限られず、患者が医師の指導に従ってより効果的に健康状態を改善することができいるような仕組みを提供するものである。
【0010】
ここで、対象者が行う特定とは、紙のような情報媒体にマークをする、文字を記入する等の行為によりその媒体に担持される情報の内容を特定することを指す。従って、対象者が行う特定には、有体の情報媒体を介することなく、ディスプレイに表示された情報に従って、キーボード等の入力手段を用いて情報を入力し、コンピュータ装置の記憶手段に記憶させる場合も含まれる。さらに、このようにして入力した情報をコンピュータ装置を介してフレキシブルディスク等の電磁的に情報を担持する情報媒体に記憶させる場合も含まれる。また、指導経由情報とは、対象者の健康状態の改善を指導する指導者による指導において、医師のような指導者がその専門的な知識、能力に基づいて、指示,助言等の情報の内容を確定させたものを指す。従って、指導経由情報には、対象者に対する検査や診断によって得られる情報が含まれる。これらの情報は、その内容が、対象者の健康状態の改善に対する指導に伴って確定されていればよく、医師以外の看護師や検査技師等によって確定されていてもよい。また、内容が指導において確定されていれば足り、情報の記入や入力等の行為は必ずしも指導者等が行う場合に限られず、対象者自身が行ってもよい。
【0011】
また、ここで情報の要約は、文字情報の大意を短くまとめる、提供された情報のうち選択等により特定された情報や必要な情報を抽出する等の処理により情報量を小さくすることを含み、視覚を介して認識できる形態で情報が提供される場合には、複雑な配置が整理される、図表や色を用いて識別しやすい表示がなされる等の処理により視認性や一覧性が向上する場合も含まれる。
【0012】
また、指導支援情報は、対象者に対して提供される情報及び該対象者を指導する指導者に提供される情報を含む。
【0013】
前記対象者特定情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含むことが好適である。
【0014】
前記指導経由情報は、前記対象者を検査及び診断した結果の少なくともいずれかを含むことが好適である。
【0015】
前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含むことが好適である。
【0016】
前記要約手段は、前記所定の問診事項に対する回答を要約する問診要約手段を含むことが好適である。
【0017】
前記問診要約手段は、前記回答を評価する回答評価手段を含むことが好適である。
【0018】
前記問診事項は、生活習慣に関する目標の、前記対象者の達成の状態についての質問を含み、前記回答評価手段は、前記目標の達成の状態に基づいて前記回答を評価する機能を有することが好適である。ここで、達成の状態についての質問には、例えば、当該目標を達成しようとする意欲の度合等があるがこれに限らない。
【0019】
前記回答評価手段は、前記回答を所定指標に変換して評価する機能を有することが好適である。
【0020】
前記指導支援情報は、前記目標の達成の状態についての質問に対する前記対象者の回答に基づいて、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の、該対象者を指導する指導者による指定を支援する継続実践行動指定支援情報を含むことが好適である。
【0021】
このようにすれば、定期通院する患者のように、継続的に健康状態の改善のための指導を受ける対象者が、継続的に実践すべき行動を指導者の指定を、対象者の目標達成の状態に基づいて、より的確に行うことができるので、対象者もより改善をより継続することができる。
【0022】
前記継続実践行動指定支援情報は、前記目標の達成の状態についての質問に対する前記対象者の回答に基づいて、前記継続的に実践すべき行動の例を提供し、前記指導者に指定を促すことが好適である。
【0023】
前記継続実践行動指定支援情報は、さらに前記例として提供された行動の一部の変更した行動の指定を許容することが好適である。
【0024】
前記継続実践行動指定支援情報を担持した情報媒体である継続実践行動指定支援情報媒体を出力する継続実践行動指定支援情報媒体出力手段を備え、前記指導経由情報取得手段は、前記継続的に実践すべき行動が指定された継続実践行動指定支援情報媒体の情報を取得する継続実践行動指定支援情報媒体読取手段を含むことが好適である。
【0025】
前記指導経由情報取得手段は、前記継続実践行動指定支援情報に基づいて指定された前記継続的に実践すべき行動の情報を取得し、前記指導支援情報生成手段は、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動についての参考となる継続実践アドバイス情報を生成する機能を有することが好適である。
【0026】
前記対象者特定情報取得手段は、前記対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき指定された行動の継続的な実践の結果についての情報を取得し、前記要約手段は、前記行動の継続的な実践の結果を要約する機能を有することが好適である。
【0027】
このようにすれば、継続的に指導を受ける対象者が、指定された継続的に実践すべき行動の実践の記録が確認しやすい形で提供されるので、指導者も効果的に健康状態の改善の指導を行うことができる。これによって、対象者も健康状態の改善をより長く継続することができる。
【0028】
前記指導支援情報生成手段は、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善すために継続的に実践すべき行動の実践の結果の記録を対象者に促す情報を生成する機能を有することが好適である。
【0029】
前記指導支援情報生成手段において生成された、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果の記録を対象者に促す情報を担持した情報媒体である継続実践結果記録媒体を出力する継続実践結果記録媒体出力手段を備え、前記対象者特定情報取得手段は、前記実践すべき行動の実践の結果が記録された継続実践結果記録媒体の情報を取得する継続実践結果記録媒体読取手段を含むことが好適である。
【0030】
また、本発明は、少なくとも一つのクライアント端末とネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するサーバであって、ネットワークを介して接続されるクライアント端末から、前記対象者が特定した対象者特定情報を取得する対象者特定情報取得手段と、ネットワークを介して接続されるクライアント端末から、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を取得する指導経由情報取得手段と、前記取得した情報の少なくとも一部を要約する要約手段と、健康状態の改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成する指導支援情報生成手段と、前記指導支援情報をネットワークを介して接続されるクライアント端末に送信する送信手段と、を備えたサーバである。
【0031】
前記対象者特定情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含むことが好適である。
【0032】
前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含み、前記要約手段は、前記所定の問診事項に対する回答を要約する問診要約手段を含むことが好適である。
【0033】
前記対象者特定情報は、前記対象者を指導する指導者が指定した、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を含むことが好適である。
【0034】
前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含み、前記要約手段は、前記対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を要約する継続実践結果要約手段を含むことが好適である。
【0035】
また、本発明は、少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、ネットワークを介して接続されるサーバに、前記対象者が特定した情報を送信する送信手段と、ネットワークを介して接続される前記サーバに、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段と、ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末である。
【0036】
また、本発明は、少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、ネットワークを介して接続されるサーバに、前記対象者が特定した情報を送信する送信手段と、ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末である。
【0037】
また、本発明は、少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、ネットワークを介して接続される前記サーバに、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段と、ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末である。
【0038】
このように、クライアント端末は、対象者が特定した情報を送信する送信手段と、指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段とを備えるようにしてもよいし、そのいずれかを備えるものであってもよい。このようなクライアント端末としては、例えば、対象者が特定した情報を送信する送信手段を備え、対象者が主として管理又は操作を行うクライアント端末、指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段を備え、指導者が主として管理又は操作するクライアント端末がある。
【0039】
また、本発明は、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するためのコンピュータで実行可能な健康指導支援プログラムであって、コンピュータに、前記対象者が特定した情報を取得するステップと、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された情報を取得するステップと、前記取得された情報の少なくとも一部を要約するステップと、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成するステップと、を実行させるための健康指導支援プログラムである。
【0040】
前記対象者が特定した情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含み、前記指導支援情報は、前記所定の問診事項に対する対象者の回答を要約した情報を含むことが好適である。
【0041】
前記対象者が特定した情報は、前記対象者を指導する指導者が指定した、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を含み、前記指導支援情報は、前記継続的に実践すべき行動の実践の結果を要約した情報を含むことが好適である。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0043】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態に係る健康指導支援システム1の構成図を示す。
【0044】
健康指導支援システム1は、主として、スキャナ2、タッチパネル3、コンピュータ4、プリンタ5からなる。
【0045】
スキャナ2は検査・診断結果及び問診に対する回答等が記入されたマークシート6を読み込み、これらの記載内容をコンピュータ4に取り込む入力手段である。スキャナ2は、対象者である患者が記入により特定した患者用の質問票(対象者特定情報)を読み取る対象者特定情報取得手段、患者が継続的に実践すべき行動の実践の結果を記録した実践記録シート(継続実践結果記録媒体)を読み取る継続実践結果記録媒体読取手段を構成する。また、スキャナ2は、対象者に対する指導において確定された情報である検査・診断結果等を記入した医師用の質問票(指導経由情報)を読み取る指導経由情報取得手段、後述の医師入力シート(継続実践行動指定支援情報媒体)を読み取る継続実践行動指定支援情報媒体読取手段をも構成する。
【0046】
タッチパネル3は、ディスプレイとして操作案内等の種々の情報を表示するとともに、ペン又は指で指定された領域に触れることにより操作入力を受け付ける入力手段及び表示手段である。
【0047】
コンピュータ4は、制御及び演算機能を有するCPU(Central Processing Unit)41とデータやプログラムを格納する記憶装置42を含む。プログラムが展開され、データを一時的に記憶し、作業領域を形成するRAM(Random Access Memory)412とデータ及びプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)については記載を省略している。コンピュータ4は、タッチパネル3からの操作指示に基づき、スキャナ2及びプリンタ5を制御し、スキャナ2から情報を取り込み、プリンタ5に対して出力を指示する。コンピュータ4では、記憶装置42から読み出された所定のプログラムをCPU41で実行することにより、スキャナ2から取り込まれた情報に基づき、問診事項に対する回答の評価、アドバイスの導出、目標設定、実践記録の評価、問診事項に対する回答の要約の作成、実践記録の要約等の処理を行う。このような所定のプログラムを実行するCPU41が要約手段及び指導支援情報生成手段、問診回答要約手段、回答評価手段を構成する。
【0048】
プリンタ5は、コンピュータ4で作成されたアドバイスや設定目標及び問診に対する回答の要約等が印刷されたシート7を出力する出力手段である。プリンタ5は、継続実践行動指定支援情報媒体である後述の医師入力シートを出力する継続実践行動指定支援情報媒体出力手段を構成する。また、プリンタ5は継続実践結果記録媒体出力手段をも構成する。
【0049】
図2は、この生活習慣改善プログラムの進行の概略を示すシーケンス図である。また、図3は、生活習慣改善プログラムの進行に沿って入出力される書類とシステム1における処理との関係を時系列に沿って模式的に示した図である(図2の処理と対応する処理を図2と同じ符号で示す)。
【0050】
(生活習慣改善プログラムの概略)
まず、このシーケンス図を参照し、生活習慣改善プログラムの概略について説明する。
【0051】
問診事項等を記入するための質問票には医師・患者双方の記入箇所が設けられており、まず、医師が検査結果等を質問票の医師用の箇所に記入し(ステップ1)、患者用の記入箇所が未記入の質問票を患者に手渡す。患者は次回の来院時までに質問票の必要箇所に回答を記入し(ステップ2)、次回の来院時に記入済みの質問票をスキャナ2に読み込ませる(ステップ3)。次に、質問票を読み込んだシステム1では、患者用のアドバイスシート、医師用のアドバイスシート、医師入力シートを作成し(ステップ4)、これらをプリンタ5から出力する(ステップ5)。患者用・医師用のアドバイスシートには質問票に記入された情報を要約した情報及びアドバイスが記載されている。出力された医師入力シートに医師が患者に適した運動や処方を記入する(ステップ6)。記入された医師入力シートを受け取った患者は精算の待ち時間等を利用してスキャナ2に読み込ませる(ステップ7)。医師入力シートを読み込んだシステム1では、行動目標のテクニックと実践記録シートを作成する(ステップ8)、これらをプリンタ5から出力する(ステップ9)。患者は、実践記録シートに次回来院までの指示された運動等の実践を継続的に記録し(ステップ10)、次回来院時に記入済みの実践記録シートを読み込ませる(ステップ11)。実践記録シートを読み込んだシステム1では、患者用実践評価シート、医師用実践評価シート、医師入力シート(2回目)を作成し(ステップ12)、これらをプリンタ5から出力する(ステップ13)。患者用・医師用実践評価シートには実践記録シートに記入された情報を要約した情報が記載されている。以降は、ステップ4以降と同様の手順をプログラムの終了まで繰り返す。
【0052】
以下、このプログラムについて詳細に説明する。
【0053】
(質問票)
図4〜16にスキャナ2から読み込ませる質問票のマークシートの例を示す。この質問票は、医師が記入すべき検査・診断結果と患者が記入すべき問診事項とが併せて綴じられたものである。以下の説明では、高血圧を改善する場合について説明するが、高脂血症、糖尿病のような他の生活習慣病の場合も同様である。
【0054】
質問票の1枚目の表面(図4)には、患者に対する記入上の注意事項が記載されている。裏面(図5)は患者を診断した医師(項目によっては、検査を行った看護師(看護婦、看護士)、臨床検査技師等の医療従事者であってもよい)が記入する用紙となっており、患者氏名(以降、仮想の患者である「荒井真人」氏を例として説明する。)患者の状態、生活改善について指導していること、運動を指導している場合の頻度、合併症の有無、検査値、次回来院予定日を記入する欄が設けられている。
【0055】
まず、医師が質問票の1枚目の裏面に必要事項を記入して、患者に持ち帰らせる。
【0056】
図5に示す例では、患者は、中等症高血圧であり、治療として生活習慣の修正指導と降圧薬投与を行っている。生活改善について指導していることは、食事面では、摂取エネルギーを守る、脂肪を控える、運動面では、早歩き(ウォーキング)などの軽い運動、その他として減量、節煙・禁煙、節酒・禁酒を行うように指導している。また、合併症としては、高脂血症(高コレステロール血症)があり、検査値として、体重72kg、最高血圧170mmHg、最低血圧105mmHg、総コレステロール280mg/dl、HDLコレステロール190mg/dlが記入されている。
【0057】
2枚目の表面以降(図6〜16)は、病院で受け取った質問票を持ち帰り、患者が必要事項を記入する。
【0058】
2枚目の表面(図6)には、患者の基本的な属性情報を記入するようになっており、具体的には、氏名、電話番号、FAX番号、生年月日、性別、職業、同居家族、患者の生活改善に協力(励ます、一緒に運動する等)してくれそうな家族や友人について記入する。
【0059】
2枚目の裏面(図7)から、4枚目の表面(図10)の途中までは、健康状態についての質問が設定されている。具体的には、既往症、現在服用中の薬、健康診断などで指摘された検査値の異常、気になる症状、定期的に受診できなくなる理由、生活習慣改善のために実行していること、血圧計、知りたい事項の欄が設けられている。
【0060】
4枚目の表面(図10)の途中から、4枚目の裏面(図11)の途中までは体重についての質問が設定されている。具体的には、現在の体格(身長、体重、ウエスト)、これまでの減量の努力の有無、減量したいか否か、今まで一番太ったときの体重、1年前の体重と現在の体重の比較についての欄が設けられている。
【0061】
4枚目の裏面(図11)の途中から5枚目の表面(図12)の途中までは食事についての質問が設定されている。具体的には、うどんやラーメン等の麺類を食べる頻度、外食の頻度、塩分・エネルギー・脂肪・栄養バランス・食物せんいの取り方についての目標達成の可能性を含む目標達成の状態についての欄が設けられている。
【0062】
5枚目の表面(図12)から5枚目の裏面(図13)の途中までは、日常の活動量・運動についての質問が設定されている。具体的には、通勤等での1日平均の歩行時間、定期的に行っている運動、日常の活動量・運動についての目標達成の可能性を含む目標達成の状態についての欄が設けられている。
【0063】
5枚目の裏面(図13)から6枚目の裏面(図15)の途中までは喫煙・飲酒についての質問が設定されている。具体的には、喫煙の習慣の有無及び1日の喫煙本数、禁煙経験の有無、喫煙習慣についての認識、喫煙についての目標達成の可能性、飲酒の頻度、1回の飲酒量、飲酒習慣についての認識、飲酒についての目標達成の可能性を含む目標達成の状態についての欄が設けられている。
【0064】
6枚目の裏面(図15)の途中から7枚目の表面(図16)まではストレスについての質問が設定されている。具体的には、1日の平均睡眠時間、睡眠に関する事項、疲労やストレスに関する事項、疲労回復やストレス軽減についての目標達成の可能性を含む目標達成の状態についての欄が設けられている。
【0065】
上述の質問票は、患者が記入した後に次回の来院時に持参し、健康指導支援システム1のタッチパネル3を操作し、スキャナ2から読み込ませる。
【0066】
スキャナ2から読み込まれた情報から、質問票上でマークされた位置及び記入された文字、数字がソフトウエアによって認識され、このようにして取り込まれた情報(医師及び患者の回答事項)が記憶装置の所定領域に形成された患者DBに格納される。図17に記憶装置に形成された患者データベース(DB)のデータ構成の概略を示す。患者データベースは、患者に関する情報を取得する際に参照され、必要に応じて、追加、削除、変更等の処理がなされ、格納されている情報が更新される。ここでは、コンピュータ4に内蔵され又は外付けされたハードディスクを記憶装置として用いる。
【0067】
健康指導支援システム1のコンピュータ4では、質問票に記入された事項に基づき患者用及び医師用のアドバイスシート並びに医師入力シートを作成する処理を行う。そして、プリンタ5によって患者用及び医師用のアドバイスシート並びに医師入力シートが出力される。健康指導支援システム1が病院の待合室等に設置されている場合には、患者用及び医師用のアドバイスシート並びに医師入力シートの全てが待合室に設置されたプリンタ5から出力される。しかし、医局や診察室等の医師が所在する場所に本システム1に別途接続されたプリンタを設置しておき、医師が使用する医師用のアドバイスシート及び医師入力シートのみを医局等のプリンタから出力するようにしてもよい。
【0068】
(患者用アドバイスシート)
図18〜43に患者用のアドバイスシートの例を示す。
【0069】
1ページ目(図18)には、質問票の記入事項に基づいて、高血圧を改善するための推奨される行動が記載される。この例では、「塩分の摂取を減らす」、「脂肪摂取などの食べ方を見直す」、「医療期間に定期的に受診する」の3つの行動が患者に対して勧められている。この他、生活習慣を変えるための心構えや実践上の注意事項等が記載される。
【0070】
2ページ目(図19)には、現在の血圧の状態と改善の目安が記載される。具体的には、質問票に記載された医師の診断結果に従って、当該患者が中等症高血圧であることが記載される。また、日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインによる成人における血圧の分類における中等症高血圧に相当する領域が、最低血圧を横軸、最高血圧を縦軸にとったグラフ上で濃く表示され、視覚的にも現在の血圧状態を明確に認識することができるようになっている。
【0071】
本システム1では、日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインに従った図20に示すような血圧分類テーブルが記憶装置の所定領域に格納されている。システム1の処理に用いられるテーブルやアドバイス情報等のファイルのデータは、例えば、支援情報データベース(DB)として格納される。種々の処理を実行するプログラムも支援情報データベースに格納されるようにしてもよい。
【0072】
図21は血圧分類表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0073】
コンピュータ4は、当該患者の回答事項が格納された領域から最高血圧と最低血圧の検査値を読み出す(ステップ21)。読み出した最高血圧の検査値が血圧分類のいずれの範囲に入るかを、各範囲の境界値と比較することにより判定する(ステップ22)。すなわち、「最高血圧の検査値<120mmHg」、「120mmHg≦最高血圧の検査値<130mmHg」、「130mmHg≦最高血圧の検査値<140mmHg」、「140mmHg≦最高血圧の検査値<160mmHg」、「160mmHg<最高血圧の検査値<180mmHg」、「180mmHg≦最高血圧の検査値」のいずれであるかを判定する。
【0074】
最高血圧の検査値の範囲ごとに、読み出した最低血圧についても同様に血圧分類のいずれの範囲に入るかを、各範囲の境界値と比較することにより判定する(ステップ23〜28)。
【0075】
当該患者の血圧分類が決定されると、決定された分類の名称が上述のようにアドバイスシートに印字されるとともに、血圧の分類グラフ上で該当する分類の領域の色を濃くして印字される(ステップ29)。
【0076】
ステップ23〜28における最低血圧検査値の範囲判定処理を、「最高血圧の検査値<120mmHg」の場合の「最低血圧検査値範囲判定1」を例として説明する。この場合の処理を図22に示す。最低血圧検査値範囲判定2〜5において行われる処理手順も同様であるので、これらの説明は省略する。
【0077】
まず、「最低血圧の検査値<80mmHg」か否かが判定される(ステップ31)。ここで、最低血圧の検査値<80mmHgであれば、テーブルを参照し、「至適血圧」であると判定される(ステップ32)。
【0078】
最低血圧の検査値<80mmHgでなければ、「80mmHg≦最低血圧の検査値<85mmHg」か否かが判定される(ステップ33)。ここで、80mmHg≦最低血圧の検査値<85mmHgであれば、テーブルを参照し、「正常血圧」であると判定される(ステップ34)。
【0079】
80mmHg≦最低血圧の検査値<85mmHgでなければ、「85mmHg≦最低血圧の検査値<90mmHg」か否かが判定される(ステップ35)。ここで、85mmHg≦最低血圧の検査値<90mmHgであれば、テーブルを参照し、「正常高値血圧」と判定される(ステップ36)。
【0080】
85mmHg≦最低血圧の検査値<90mmHgでなければ、「90mmHg≦最低血圧の検査値<100mmHg」か否かが判定される(ステップ37)。ここで、90mmHg≦最低血圧の検査値<100mmHgであれば、テーブルを参照し、「軽症高血圧」であると判定される(ステップ38)。
【0081】
90mmHg≦最低血圧の検査値<100mmHgでなければ、「100mmHg≦最低血圧の検査値<110mmHg」であるか否かが判定される(ステップ39)。ここで、100mmHg≦最低血圧の検査値<110mmHgであれば、テーブルを参照し、「中等症高血圧」であると判定される(ステップ40)。
【0082】
100mmHg≦最低血圧の検査値<110mmHgでなければ、テーブルを参照し、「重症高血圧」であると判定される(ステップ41)。
【0083】
さらに、質問票に記入された検査値に従って、当該患者の身長、体重、BMI、最高血圧、最低血圧、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、空腹時血糖の現在の値(最高血圧170mmHg、最低血圧105mmHg等)が表示されるとともに、それぞれの標準的な目標値(最高血圧130mmHg、最低血圧85mmHg等)が表示される。ここでは、ポイントとなる最高血圧、最低血圧の項が青地で強調して表示される。
【0084】
ここで、標準的な目標値の設定方法について順に説明する。
【0085】
(BMIの目標値)
図23にBMIの目標値設定の手順を示す。
【0086】
まず、医師用の質問票の合併症の項目及び患者用の質問票の質問1−1「高血圧の他に現在、治療・通院中の病気はありますか?」の項目に対する回答を読み出す(ステップ51)。これによって当該患者が糖尿病型・糖尿病者か否かが分かる。そして、記憶装置の所定の領域に格納されている図24に示すBMI目標値テーブルを読み出す(ステップ52)。これを参照して、前記質問票の回答から読み出された事項に応じて目標値を判定する(ステップ53)。すなわち、当該患者が糖尿病型・糖尿病である場合にはBMIの目標値を20〜24とし(ステップ54)、境界型/糖尿病でない場合にはBMIの目標値を25未満とし(ステップ55)、処理を終了する。
【0087】
(血圧目標値)
図25に血圧目標値設定の手順を示す。
【0088】
まず、患者用の質問票の年齢並びに医師用の質問票の合併症の項目及び患者用の質問票の質問1−1「高血圧の他に現在、治療・通院中の病気はありますか?」の項目に対する回答を読み出す(ステップ61)。これによって当該患者が糖尿病型・糖尿病者か否かが分かる。そして、記憶装置の所定の領域に格納されている図26に示す血圧目標値テーブルを読み出す(ステップ62)。これを参照して、前記質問票の回答から読み出された事項に応じて目標値を判定する。すなわち、当該患者が糖尿病型・糖尿病であるか否かを判定する(ステップ63)。当該患者が糖尿病型・糖尿病である場合には、最高血圧目標値130mmHg未満、最低血圧目標値85mmHg未満とし(ステップ64)、処理を終了する。境界型/糖尿病でない場合には、当該患者の年齢を判定する(ステップ65)。当該患者の年齢が60歳未満であれば最高血圧目標値130mmHg未満、最低血圧目標値85mmHg未満とし(ステップ66)、60歳未満でなければ60代か否かを判定する(ステップ67)。60代であれば最高血圧目標値140mmHg以下、最低血圧目標値90mmHg未満とし(ステップ68)、60代でなければ70代か否かを判定する(ステップ69)。70代であれば最高血圧目標値150〜160mmHg以下、最低血圧目標値90mmHg未満とし(ステップ70)、70代ではない、すなわち80代以上であれば最高血圧目標値160〜170mmHg以下、最低血圧目標値90mmHg未満とし(ステップ711)、処理を終了する。
【0089】
(血清脂質目標値)
図27及び28に血清脂質目標値設定処理の手順を示す。
【0090】
まず、医師用の質問票の合併症の項目並びに患者用の質問票の質問1−1「高血圧の他に現在、治療・通院中の病気はありますか?」の項目及び質問1−2「治療・通院中の病気以外で、過去に治療・通院した病気はありますか?」の項目に対する回答を読み出す(ステップ81)。これによって、当該患者の高脂血症が境界型・正常か否か、糖尿病型・糖尿病者か否か、動脈硬化の危険因子・心臓病の有無が分かる(心臓病については医師用の質問票の合併症の「心筋梗塞」、「狭心症」、「その他の心臓病」のマークの有無によって知ることができる。)。
【0091】
そして、記憶装置の所定の領域に格納されている図29に示す血清脂質目標値テーブルを読み出す(ステップ82)。これを参照して、前記質問票の回答から読み出された事項に応じて目標値を判定する。
【0092】
すなわち、当該患者が高脂血症であるか否かを判定する(ステップ83)。
【0093】
ステップ83において当該患者が高脂血症である場合には、糖尿病型・糖尿病であるか否かを判定する(ステップ84)。
【0094】
ステップ84において当該患者が糖尿病型・糖尿病である場合には、危険因子、心臓病とも無い場合、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合、心臓病有りの場合のいずれであるかを判定し(ステップ85)、血清脂質目標値テーブルを参照して判定結果に応じた目標値を設定し(ステップ86〜88)、処理を終了する。具体的には、中性脂肪目標値及びHDLコレステロール目標値を他の要因の有無にかかわらずそれぞれ120mg/dl未満及び40mg/dl以上とする。しかし総コレステロール目標値及びLDLコレステロール目標値は、他の要因によって異なり、危険因子、心臓病とも無い場合及び糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合ともに、それぞれ140〜200mg/dl未満及び120mg/dl未満とし、心臓病有りの場合には、それぞれ140〜180mg/dl及び100mg/dl未満とする。
【0095】
ステップ84において当該患者が糖尿病型・糖尿病でない場合には、危険因子、心臓病とも無い場合、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合、心臓病有りの場合のいずれであるかを判定し(ステップ89)、血清脂質目標値テーブルを参照して判定結果に応じた目標値を設定し(ステップ90〜92)、処理を終了する。具体的には、中性脂肪目標値及びHDLコレステロール目標値を他の要因の有無にかかわらずそれぞれ150mg/dl未満及び40mg/dl以上とする。しかし総コレステロール目標値及びLDLコレステロール目標値は、他の要因によって異なり、危険因子、心臓病とも無い場合には、それぞれ220mg/dl未満及び140mg/dl未満となり、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合には、それぞれ200mg/dl未満及び120mg/dl未満とし、心臓病有りの場合には、それぞれ180mg/dl未満及び100mg/dl未満とする。
【0096】
ステップ83において当該患者が高脂血症について境界型又は正常である場合には、糖尿病型・糖尿病であるか否かを判定する(ステップ93)。
【0097】
ステップ93において当該患者が糖尿病型・糖尿病である場合には、危険因子、心臓病とも無い場合、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合、心臓病有りの場合のいずれであるかを判定し(ステップ94)、血清脂質目標値テーブルを参照して判定結果に応じた目標値を設定し(ステップ95〜97)、処理を終了する。具体的には、他の要因の有無にかかわらず総コレステロールの目標値を140〜200mg/dl、中性脂肪目標値を120mg/dl未満(早朝空腹時)、LDLコレステロール目標値を120mg/dl未満、HDLコレステロール目標値を40mg/dl以上とする。
【0098】
ステップ93において当該患者が糖尿病型・糖尿病でない場合には、危険因子、心臓病とも無い場合、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合、心臓病有りの場合のいずれであるかを判定し(ステップ98)、血清脂質目標値テーブルを参照して判定結果に応じた目標値を設定し(ステップ99〜101)、処理を終了する。具体的には、他の要因の有無にかかわらず総コレステロールの目標値を200mg/dl未満、中性脂肪目標値を150mg/dl未満、LDLコレステロール目標値を120mg/dl未満、HDLコレステロール目標値を40mg/dl以上とする。
【0099】
(糖代謝目標値)
図30に糖代謝目標値設定処理の手順を示す。
【0100】
まず、患者用の質問票の年齢並びに医師用の質問票の合併症の項目及び患者用の質問票の質問1−1「高血圧の他に現在、治療・通院中の病気はありますか?」の項目に対する回答を読み出す(ステップ111)。これによって当該患者が糖尿病型・糖尿病者か否かが分かる。
【0101】
そして、記憶装置の所定の領域に格納されている図31に示す糖代謝目標値テーブルを読み出す(ステップ112)。これを参照して、前記質問票の回答から読み出された事項に応じて境界型/糖尿病か否かを判定する(ステップ113)。
【0102】
当該患者が境界型/糖尿病である場合には、空腹時血糖目標値を120mg/dl未満とし、随時血糖(食後2時間)、75gOGTT2時間値、HbA1cの目標値をそれぞれ170mg/dl未満、170mg/dl未満、6.5未満とし(ステップ114)、処理を終了する。尚、随時血糖(食後2時間)、75gOGTT2時間値、HbA1cの目標値については、医師用のアドバイスシートにのみ記載される。
【0103】
当該患者が境界型/糖尿病でない場合には、空腹時血糖目標値を110mg/dl未満とし、随時血糖(食後2時間)、75gOGTT2時間値、HbA1cの目標値をそれぞれ140mg/dl未満、140mg/dl未満、5.8未満とし(ステップ115)、処理を終了する。
【0104】
3ページ目(図32)には、生活習慣の改善点と目標行動について記載される。質問票の記入事項に基づいて、当該患者の高血圧に対する遺伝的な原因の可能性と、高血圧になりやすい生活習慣を有していることが指摘されている。そして、当該患者の高血圧を改善すべく推奨される生活習慣の改善事項が記載される。当該患者の場合には、塩分の摂り過ぎ、脂肪の摂り過ぎと野菜不足に関わる生活習慣の改善が勧められている。また、質問票の患者の記入事項に基づく生活習慣の評価と推奨される改善項目が表形式で要約されて表示される。ここでは、良い習慣は晴れマーク、できれば改善したい習慣は傘マークで分かり易く表示され、推奨される改善項目については後述の説明と対応させた2つの項目番号が表示される。
【0105】
ここで、生活習慣・状態のカテゴリーごとに当該患者の生活習慣を評価する方法について説明する。
【0106】
図33は塩分の取り方を評価する手順を示すフローチャートである。エネルギー摂取等の他の生活習慣や状態についての評価も同様の方法により行われるので、これらの説明は省略する。
【0107】
まず、評価点数P1を0とおく(ステップ121)。
【0108】
次に、質問13「うどんやラーメン等の麺類をどのくらい食べますか?」についての当該患者の回答を読み出す(ステップ122)。
【0109】
次に、図34に示す質問13に対する回答の評価テーブルを読み出す(ステップ123)。この評価テーブルでは、「週に4〜5回以上」に対しては1点、「週に2〜3回」に対しては2点、「週に1回以下」に対しては3点、「ほとんど食べない」に対しては4点がそれぞれ割り当てられ、評価点数算出の際に加算される。
【0110】
ステップ122で読み出された回答に対する評価点数P1(q13)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ124)。
【0111】
このようにして算出されたP1(q13)をP1に代入する(ステップ125)。
【0112】
次に、塩分の取り方についての第1の状態、すなわち質問15の第1群の第1項目「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」に対する回答を読み出す(ステップ126)。
【0113】
次に、図35に示す質問15の第1群の各項目の回答の評価テーブルを読み出す(ステップ127)。ここでは、例えば、第1項目について「できている」に対しては2点が割り当てられている。
【0114】
ステップ126で読み出された回答に対する評価点数P1(i1)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ128)。
【0115】
このようにして算出されたP1(i1)をP1に加算し、P1に代入する(ステップ129)。
【0116】
同様に、塩分の取り方についての第2の状態、すなわち質問15の第1群の第2項目についても回答の読み出しを行う(ステップ130)。
【0117】
以下、第1の状態についての場合と同様の処理を第2の状態から第5の状態まで繰り返し、第5の状態について算出されたP1(i5)をP1に加算し、P1に代入する(ステップ131)。
【0118】
次に、塩分の取り方についての第6の状態、すなわち質問15の第1群の第6項目「塩鮭、たらこ等塩蔵品は週に2回までとする」に対する回答を読み出す(ステップ132)。
【0119】
次に、図35に示す質問15の第1群の各項目の回答の評価テーブルを読み出す(ステップ133)。
【0120】
ステップ132で読み出された回答に対する評価点数P1(i6)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ134)。
【0121】
このようにして算出されたP1(i6)をP1に加算し、P1に代入する(ステップ135)。
【0122】
次に、評価点数P1を評価する。まず、P1≦7か否かを判定する(ステップ136)。ここで、P1≦7であれば、「できれば改善したい習慣」と判定され(ステップ137)、「あなたの生活習慣評価」の欄の「塩分摂取」の項目に判定に応じて傘のマークが表示され(ステップ138)、処理を終了する。
【0123】
ステップ136でP1≦7でなければ、8≦P1≦14であるか否かを判定する(ステップ139)。ここで、8≦P1≦14であれば、「普通のレベルの習慣」と判定され(ステップ140)、「あなたの生活習慣評価」の欄の「塩分摂取」の項目は判定に応じて無表示とされ(ステップ138)、処理を終了する。
【0124】
ステップ139で8≦P1≦14でなければ、すなわち、P1≧15であれば「良い習慣」と判定され、「あなたの生活習慣評価」の欄の「塩分摂取」の項目に判定に応じて晴れのマークが表示され(ステップ141)、処理を終了する。
【0125】
このようにして、質問票の質問事項と、これに対する回答事項の評価とが分かり易く要約されて表示される。
【0126】
さらに、当該患者の場合は、質問票の記入事項に基づいて、定期的な通院の必要性が指摘され、家庭での血圧測定が推奨されている。すなわち、これらの文章は、質問5「改善のために、今実行していることは?」に対する「特に何もしていない」という回答及び質問6−1「自宅に血圧計をお持ちですか?」に対する「持っていない」という回答のそれぞれに関連付けられて目標行動の説明が、記憶装置の所定領域に格納されている。この場合の記憶領域におけるデータ構成を図36、37に模式的に示す。格納された所定領域から読み出された説明は、アドバイスシートを生成する際に合成され、印字されたものである。
【0127】
4ページ目(図38)には、3ページ目で指摘された生活習慣改善の具体的な方法として、塩分を減らすための方法が説明されている。まず、減塩の血圧低下に対する効果、減塩効果を高める工夫が説明される。次に、質問票の質問15の第1群の6項目の質問に対する回答に基づいて減塩のために当該患者に推奨される目標行動が記載される。図39に、記憶装置の所定領域に格納された、質問15の第1群の6項目の質問及びその回答の選択肢と当該患者が質問票に記入した回答についてのデータの構成を模式的に示す。患者が質問票においてマークした項目については「1」が、マークしなかった項目には「0」が記憶されている。ここでは、当該患者が質問票において頑張ればできそうだと回答した行動、すなわち、図39において「頑張ればできそう」に対する回答データが「1」となっている質問である「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」、「漬物や佃煮は少量を1日1回までにする」、「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」、「ラーメンやうどんのスープを半分以上残す」が抽出され記載されている。
【0128】
5ページ目(図40)には、2ページ目で指摘された生活習慣改善の具体的な方法として、脂肪を減らし野菜を増やすための方法が説明されている。まず、低脂肪や野菜の多い食事の血圧低下に対する効果、野菜と脂肪のとり方のポイントが説明される。次に、質問票の質問15の第3群の5項目の質問に対する回答に基づいて食生活改善のために当該患者に推奨される目標行動が記載される。ここでは、当該患者が質問票において頑張ればできそうだと回答した行動である「天ぷらや揚げ物は、週3回までにする(今よりも減らす)」、「洋菓子の代わりに和菓子や脂肪分の少ないお菓子を食べる」が記載されている。
【0129】
ここでは、質問票の回答事項から当該患者の場合には、塩分の摂り過ぎ、脂肪の摂り過ぎと野菜不足に関わる生活習慣の改善が勧められているので、生活習慣の改善方法について、この2項目について説明されているが、当該患者の回答事項に応じて他の項目の生活習慣の改善が推奨される場合には、アドバイスシートに、その生活習慣について同様の事項が記載されることとなる。
【0130】
6ページ目(図41)には、実践を継続する方法が記載される。
【0131】
7ページ目(図42)には、参考情報1として、治療を継続するために必要な事項が記載される。まず、「治療を中断しないために」と題して、質問票の質問4で当該患者が受診中断の原因になり得るものとして回答した「忙しくて時間がない」、「言われることが守りにくい、よく分からない」に応じて、治療を継続するための工夫が記載される。また、薬の飲み忘れを防ぐための工夫も記載される。これらの文章は、質問4「もし定期的に受診できなくなるとすれば、どのような場合だと思いますか?」に対する「忙しくて時間がない」及び「言われることが守りにくい、よく分からない」という回答とそれぞれ関連付けられて記憶装置に格納された文章が読み出されて、アドバイスシートを生成する際に合成され、印字されたものである。
【0132】
8ページ目(図43)には、参考情報2として、日常生活で注意することが記載される。ここでは、血圧上昇につながる行為が例示される。
【0133】
(医師用アドバイスシート)
図44及び47に質問票の記入事項に基づいて作成される医師用のアドバイスシートの例を示す。
【0134】
1枚目の表面(図44)には、患者の氏名等の基本情報と患者の状態、検査値と標準的な治療目標値、生活習慣評価とこのプログラムが推奨する改善項目、目標行動が記載される。患者の状態としては、医師が質問票に記入した事項である「病態」、「合併症の有無」、「治療内容」、「指導内容」が記載される。当該患者の基本情報と患者の状態は、記憶装置の所定領域に当該患者に関連付けて格納された情報が読み出され、アドバイスシートを生成する際に合成され、印字される。「病態」、「合併症の有無」、「治療内容」、「指導内容(食事、運動、その他)」は、それぞれの項目名が左側に、当該質問に対する回答に対応する「中等症高血圧」、「高脂血症」、「生活習慣の修正」及び「降圧薬治療」、「摂取エネルギーを守る」及び「脂肪を控える」、「早歩き等の軽い運動」、「減量」,「節煙・禁煙」及び「節酒・禁酒」の文字列がその右側に対応して表示される。このように質問に対する回答のすべての選択肢とマークが表示されるのではなく、回答として選択されたもののみが文字列によって各質問に対応付けて表示されることにより、情報が要約されているので医師は必要事項を効率良く把握することができる。
【0135】
検査値と標準的な治療目標値としては、質問票に記入された検査値と患者用のアドバイスシートにも同様に記載された標準的な治療目標値が記載される(ここで、注意を喚起するために目標値を超える検査値については赤字等とし、容易に識別できるように表示してもよい)。
【0136】
生活習慣評価とこのプログラムが推奨する改善項目としては、各生活習慣の項目ごとに、当該項目に対する患者の回答に基づく各項目の評価と当該患者の改善意欲、患者用アドバイスシートに記載されたこのプログラムが推奨する生活習慣改善の項目が表形式で要約されて記載される。
【0137】
当該患者についての生活習慣の評価は、患者用アドバイスシートにおける評価と同様の方法によって行う。但し、患者用アドバイスシートでは「良い習慣」として晴れマークを表示した項目については、医師用アドバイスシートでは「○」と表示し、患者用アドバイスシートでは「できれば改善したい習慣」として傘マークを表示した項目については、医師用アドバイスシートでは「×」と表示する。
【0138】
ここで、当該患者についての各生活習慣に対する目標達成の状態として示された改善意欲の評価について説明する。
【0139】
図45は塩分の取り方についての改善意欲を評価する手順を示すフローチャートである。エネルギー摂取等の他の生活習慣や状態についての改善意欲の評価も同様の方法により行われるので、これらの説明は省略する。
【0140】
まず、評価点数PW1を0とおく(ステップ151)。
【0141】
次に、塩分の取り方についての第1の状態、すなわち質問15の第1群の第1項目「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」に対する回答を読み出す(ステップ152)。
【0142】
次に、図46に示す質問15の第1群の「塩分の取り方」における改善意欲評価テーブルを読み出す(ステップ153)。ここで、質問15の第1群の第1項目「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」に対する回答が「頑張ればできそう」であれば1点を加算し、第3項目「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」に対する回答が「頑張ればできそう」であれば1点を加算する。
【0143】
ステップ152で読み出された回答に対する改善意欲の評価点数PW1(i1)を改善意欲評価テーブルを参照して算出する(ステップ154)。
【0144】
このようにして算出されたPW1(i1)をPW1に代入する(ステップ155)。
【0145】
次に、塩分の取り方についての第1の状態、すなわち質問15の第1群の第2項目「ラーメンやうどんのスープを半分以上残す」に対する回答を読み出す(ステップ156)。
【0146】
次に、図46に示す質問15の第1群の各項目の回答の改善意欲の評価テーブルを読み出す(ステップ157)。
【0147】
ステップ156で読み出された回答に対する評価点数PW1(i2)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ158)。
【0148】
このようにして算出されたPW1(i2)をPW1に加算し、PW1に代入する(ステップ159)。
【0149】
同様に、塩分の取り方についての第3の状態、すなわち質問15の第1群の第3項目についても回答の読み出しを行う(ステップ160)。
【0150】
以下、第1及び第2の状態についての場合と同様の処理を第3の状態から第5の状態まで繰り返し、第5の状態について算出されたPW1(i5)をPW1に加算し、PW1に代入する(ステップ161)。
【0151】
次に、塩分の取り方についての第6の状態、すなわち質問15の第1群の第6項目「塩鮭、たらこ等塩蔵品は週に2回までとする」に対する回答を読み出す(ステップ162)。
【0152】
次に、図46に示す質問15の第1群の各項目の回答の評価テーブルを読み出す(ステップ163)。
【0153】
ステップ162で読み出された回答に対する評価点数PW1(i6)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ164)。
【0154】
このようにして算出されたPW1(i6)をPW1に加算し、PW1に代入する(ステップ165)。
【0155】
次に、評価点数PW1を評価する。まず、PW1≧3か否かを判定する(ステップ166)。ここで、PW1≧3であれば、「改善意欲あり」と判定され(ステップ167)、「改善意欲」の欄に「塩分摂取」の項目に判定に応じて「○」が表示され(ステップ168)、処理を終了する。
【0156】
ステップ166でPW1≧3でなければ、「改善意欲なし」と判定され(ステップ169)、「改善意欲」の欄の「塩分摂取」の項目は判定に応じて無表示とされ(ステップ168)、処理を終了する。
【0157】
このようにして、質問票の質問事項と、これに対する回答事項の評価とが分かり易く要約されて表示される。
【0158】
お勧め項目の欄には、患者用アドバイスシートにおいて目標行動として推奨された項目に同様の項目番号が表示される。
【0159】
目標行動の項には、プログラムが目標行動として推奨した生活習慣改善の項目において当該患者が「頑張ればできそう」と回答したものが列挙される。また、参考として、食事と運動による減量のための目標行動が記載される。
【0160】
1枚目の裏面(図47)には、患者が質問票に記入した事項が記載される。ここでは、「健康状態について」、「体重について」、「生活習慣について」、血圧測定について」の各項目ごとに質問票に対する患者の回答が記載されている。このように質問に対する回答のすべての選択肢とマークが表示されるのではなく、回答として選択されたもののみが文字列によって各質問に対応付けて表示されることにより、情報が要約されるので医師は必要事項を効率良く把握することができる。
【0161】
このように、医師用アドバイスシートには、医師及び患者が質問票に記入した事項が要領良くまとめられており、一覧性に優れる。
【0162】
生活習慣病の改善に重要な患者の生活習慣に対する評価を示すとともに、患者の改善意欲を表示することにより、医師は患者に対してより適切な指導を行うことができる。
【0163】
(医師入力シート)
図48〜52に医師入力シートの例を示す。
【0164】
医師入力シートは、患者が持ち帰り日々の実践状況を記録する実践記録シートを作成するための基礎となるものであり、医師が診察時等に記入して患者に手渡し、患者が精算の待ち時間等を利用してスキャナ2から読み込ませる。
【0165】
1枚目の表面(図48)には、患者に実行させるべき目標行動を指定して記入する。ここでは、目標行動は下記された推奨の目標行動又は別紙の目標行動一覧から5つまでを選んで記入することができる。このように、医師入力シートによって、継続的に実践すべき行動の例が提供され、医師の指定が促される。
【0166】
推奨の目標行動としては、患者が質問票で頑張ればできそうであると回答したものの一部が列挙されている。ここで、当該患者がスキャナ2から読み込ませた質問票に記入した事項は図39に示すように当該患者と関係付けて記録されているので、このデータを検索し、「頑張ればできそう」の項目に対する回答が「1」である質問を抽出し、医師入力シートを生成する際に合成して印字する。
【0167】
このように頑張ればできそうであると患者が回答したもののみならず、頑張ってもできないと回答したが行動の数値を変更すれば可能なもの、又は、できていると回答したが行動の数値を変えて高いレベルを目指せるものの中から医師が指定し、目標行動の種類を目標番号で記入するとともに数値を変更する場合にはその数値も記入する。このようにして、継続的に実践すべき行動の一部を変更することも許容される。
【0168】
図49に目標行動テーブルの構成例を示す。
【0169】
目標行動テーブルでは、目標番号と目標行動とが関連付けて格納されるとともに数値可変フラグが格納されている。数値可変フラグは、目標行動中に変更可能な数値目標が含まれているか否かを示すフラグであり、変更可能な数値目標が含まれている目標行動には「1」、含まれていない目標行動には「0」が割り振られている。
【0170】
ここでは、「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」、「漬物や佃煮は少量を1日1回までにする」、「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」の3つが目標行動として決定されている。
【0171】
1枚目の裏面(図50)から2枚目の表面(図51)の途中までには、患者に対する処方内容を記入するようになっており、ここでは、高脂血症治療薬と高血圧治療薬、糖尿病薬、その他の項目が設けられている。
【0172】
2枚目の表面(図51)には、この他に検査結果及び目標値を記入する欄が設けられている。
【0173】
2枚目の裏面(図52)には、患者に提供される実践記録シートに記載すべきバイタルサイン検査項目を設定するとともに、患者へ提供したい情報を選択して記入するようになっている。
【0174】
上述の医師入力シートをスキャナ2に読み込ませることにより、記入された数字がソフトウエアによって認識され、取り込まれた情報が記憶装置の所定領域に格納される。このようにして、所定の領域に領域に格納された患者データベースのデータ構成例を図53に示す。
【0175】
この例では、図49を参照すれば分かるように、医師が決定した3つの行動目標は、変更可能な数値目標を含むものではない。以下に、医師が変更可能な数値目標を含む目標行動を医師入力シートにおいて指定した場合の目標行動テクニック及び実践記録シート生成の処理手順について説明する。
【0176】
医師入力シートがスキャナ2に読み込まれ、「目標番号」及び「(角付きかっこ)欄の値」の数字が取り込まれると、上述の目標行動テーブル(図49)を検索し、対応する目標行動を抽出する。抽出された目標行動の数値可変フラグを参照し、「1」であれば、医師入力シートの「目標番号」の右側に記載された「(角付きかっこ)欄の値」を、当該患者に対する目標行動の変更された数値目標として記憶する。
【0177】
仮に、医師が、4番目の目標行動の欄に「116」と記入し、右側の「(角付きかっこ)欄の値」に「2」と記載した場合には、目標行動テーブルを検索し、対応する目標行動を抽出するとともに、この目標行動に関係付けられた数値可変フラグの値も読み出す。この数値可変フラグの値が「1」であれば、当該患者に対する目標行動に含まれる数値目標の値が変更され、記憶装置の所定領域に格納される。このようにして変更された数値目標を含む当該患者の患者データベースのデータ構成の例を図54に示す。ここでは、目標行動4の内容が「天ぷらや揚げ物を週2回以内にする」と変更されている。
【0178】
(目標行動テクニック)
図53に示すように当該患者に関係付けて記憶装置の所定領域に格納されたデータから、医師が決定した目標行動が読み出され、各目標行動に関連付けて格納されたテクニックについての説明が読み出され、行動目標のテクニックが生成、出力される。
【0179】
図55及び56に目標行動のテクニックの出力例を示す。
【0180】
目標行動のテクニックは、医師入力シートにおいて決定された目標行動「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」、「漬物や佃煮は少量を1日1回までにする」、「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」のそれぞれを実践するためのテクニックが詳細に説明されている。これらの説明は、「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」、「漬物や佃煮は少量を1日1回までにする」、「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」という目標行動とそれぞれ関連付けられて記憶装置に格納された文章及び図が読み出されて、目標行動のテクニックを生成する際に合成され、印字されたものである。
【0181】
医師入力シートをスキャナ2に読み込ませると、上述の行動目標のテクニックとともに実践記録シートがプリンタ5から出力される。
【0182】
(実践記録シート)
図57、58に実践記録シートの例を示す。
【0183】
患者は、上述の医師入力シートにおいて医師が決定した目標行動の実践状況、服薬状況、医師が設定したバイタルサインの検査値を日々この実践記録シートに記録する。実践記録シートは1枚の表裏で1週間分を記録することができる。
【0184】
図57、58に示す実践記録シートでは、3つの目標行動の実践状況を○(できた)、△(半分くらいできた)、×(できなかった)をマークするか、無印(実践機会がなかった)とすることによって記録する。また、服薬状況については、指示通りに服用したか否かをそれぞれ○と×をマークして記録する。バイタルサインとして、この場合には、歩数と朝の最高血圧、最低血圧を検査し記録するようになっている。
【0185】
出力される実践記録シートは、次回の来院までの日数分だけ上述の各項目を記録することができるようになっている。
【0186】
患者は、次回の来院時に、タッチパネル3を操作し、記入済みの実践記録シートをスキャナ2から読み込ませる。
【0187】
スキャナ2から読み込まれた情報から、実践記録シート上でマークされた位置及び記入された数字がソフトウエアによって認識され、このようにして取り込まれた情報は、当該患者に関連付けて記憶装置の所定領域に格納される。このようにして格納された患者データベースの当該患者のデータ構成例を図59に示す。
【0188】
健康指導支援システム1のコンピュータ4では、実践記録シートに記入された実践の記録に基づいて、患者用と医師用それぞれの実践評価シート及び医師入力シートを作成する処理を行う。
【0189】
(患者用実践評価シート)
以下では、患者用実践評価シートについて説明する。
【0190】
図60に示すように、患者用実践評価シートの表面には、実践記録状況として、目標行動、服薬状況の日々の記録が表形式で表示される。このように実践記録シートに記録すべき事項に対する結果のすべての選択肢とマークが表示されるのではなく、選択されたもののみがマークによって各事項に対応付けて表示されることにより、情報が要約されるので患者は自らの実践記録を効率良く把握することができる。また、バイタルサイン検査値の日々の記録も各項目ごとに検査値が時系列で並ぶ表形式で表示される。このように、各日ごとに分散して検査値が表示されるのではなく、時系列で検査値を表示することにより、情報が要約されるので患者は自らの実践記録を効率良く把握することができる。。
【0191】
図61に示すように、患者用実践評価シートの裏面には、血圧値、体重、歩数の日々の変化が要約されトレンドグラフとして表示される。血圧値は、日々の血圧値が最低血圧値から最高血圧値までの棒グラフと目標最高血圧値と目標最低血圧値とが異なる色で表示される。体重はここでは表示されていないが、日々の体重を結んだ折れ線グラフで表示される。また、歩数は、棒グラフで表示される。ここでは、当該患者に関連付けて記憶装置の所定領域に格納された実践記録の情報及び目標値を読み出し、グラフ上に、目標値に対応する直線及び各日の測定値の棒グラフ及び折れ線グラフに対応する線分を描画する処理を行い、トレンドグラフを生成している。
【0192】
(医師用実践評価シート)
次に、医師用実践評価シートについて説明する。
【0193】
図62〜63に医師用実践評価シートの例を示す。
【0194】
1枚目(図62)には、患者の氏名等の基本情報と、処方状況、検査値及び目標値、プログラム開始後の過去5回分までの検査値が記載される。
【0195】
2枚目の表面(図63)及び裏面(図64)には、患者用実践評価シートと同様に情報が要約され実践記録状況とトレンドグラフが表示される。
【0196】
患者用及び医師用の実践評価シートにより、患者及び医師は、前回の来院時から今回の来院時までの患者の実践状況を要領良くかつ明確に把握することができる。
【0197】
(医師入力シート(2回目))
上述の患者用及び医師用実践評価シートとともに、医師入力シートも出力される。
【0198】
この医師入力シートも、患者が次回の来院時までの日々の実践状況を記録する実践記録シートを作成するための基礎となるものであり、医師が診察時等に記入してスキャナ2から読み込ませる。
【0199】
この医師入力シートの内容は初回の医師入力シートとほぼ同様であり、1枚目の表面のみ異なるので、この面についてのみ説明する。
【0200】
図65に医師入力シートの1枚目の表面の例を示す。
【0201】
ここでは、まず、指導内容・処方内容が前回と同じである場合にはマークし、以降記入された項目のみが前回の内容から変更されたものと扱われる。
【0202】
次に、目標行動の変更についての欄が設けられており、前回決定した目標行動から変更する場合には新たに決定した目標行動を記入する。参考のために現在設定されている目標行動が下方に記載される。
(第2の実施形態)
図66に本発明の第2の実施形態に係る健康指導支援システム100の構成図を示す。第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
【0203】
健康指導支援システム100は、主として、スキャナ2、タッチパネル3、プリンタ5、クライアント端末14、サーバ24を含む。
【0204】
クライアント端末14は、制御及び演算機能を有するCPU141と、データやプログラムを格納する記憶装置142と、ネットワークNWに接続して外部装置との間で情報の送受信を行う通信部(送信手段、指導経由情報送信手段及び受信手段)143を含むコンピュータである。クライアント端末14は、タッチパネル3からの操作指示に基づき、スキャナ2及びプリンタ5を制御し、スキャナ2から情報を取り込み、プリンタ5に対して出力を指示する。
【0205】
サーバ24は、制御及び演算機能を有するCPU241と、データやプログラムを格納する記憶装置242と、ネットワークNWに接続して外部装置との間で情報の送受信を行う通信部(対象者特定情報取得手段、指導経由情報取得手段及び送信手段)243を含むコンピュータである。
【0206】
クライアント端末14とサーバ24は、ネットワークNWによって接続される。ネットワークNWは、クライアント端末14とサーバ24を接続してデータの送受信が可能な通信網であればよく、例えば、LAN(Local Area Network),インターネット又はイントラネット等があるがこれに限られない。端末14とサーバ24との接続の方式は有線及び無線のいずれの方式でもよいし、両方を含む方式でもよい。
【0207】
本実施形態では、スキャナ2から読み込まれた患者の基本情報を含む種々の情報を格納した患者データベースをサーバ24の記憶装置242に構築している。
【0208】
図66には、一つのサーバ24と一つのクライアント端末14のみを示しているが、複数の場所や複数の病院に配置されたクライアント端末14がサーバ24によって集中的に管理されるようにしてもよいし、複数のサーバ24で分散して処理を行うようにしてもよく、クライアント端末14とサーバ24の数はシステムに応じて適宜選択することできる。例えば、患者と医師がそれぞれのサーバ24に接続可能なクライアント端末をそれぞれ管理(所持)し、患者は自らが管理するクライアント端末からサーバ24に、問診事項の回答、実践結果のような患者が特定する情報を送信し、医師は自らが管理するクライアント端末からサーバ24に、検査・診断結果や目標行動の指定等の医師が確定する情報を送信するようにしてもよい。
【0209】
また、患者の質問票に対する回答及び医師の記入事項とからアドバイスシート及び医師入力シートを生成する処理、医師入力シートに記載された事項から行動目標のテクニック及び実践記録シートを生成する処理、実践記録シートに記載された事項から実践評価シート及び医師入力シート(2回目)を生成する処理は、サーバ24のCPU241において、それぞれのプログラムを実行することにより実現される。このような所定のプログラムを実行するCPU241が要約手段及び指導支援情報生成手段、問診要約手段、継続実践結果要約手段を構成する。また、所定のプログラムを実行するCPU241は問診事項に対する回答を評価する回答評価手段としての機能も有する。また、これらの処理に伴い、クライアント端末14から受信したデータあるいはCPU241における演算結果のデータに基づいて患者のデータベースを生成、追加及び更新する処理もCPU241によって行う。上述の各処理を実現するプログラムは、全てがサーバ24において実行される場合に限られず、サーバ24とクライアント端末14、又は複数のサーバ24のそれぞれにおいてプログラムの一部が実行される場合も含まれる。
【0210】
図67は本実施形態における患者用・医師用アドバイスシート及び医師入力シートの作成処理の処理手順を示すシーケンス図である。
【0211】
まず、患者がタッチパネル3を操作に従って、記入済みの質問票がスキャナ2から読み込まれる(ステップ171)。端末14は、ネットワークNWに接続して、読み込んだ質問票の回答データをサーバ24に送信する(ステップ172)。
【0212】
サーバ24では、ネットワークNWを介して、質問票の回答データを端末14から受信する(ステップ173)。サーバ24では、所定のプログラムを実行することにより患者用アドバイスシートデータ、医師用アドバイスシートデータ、医師入力シートデータの生成処理を行う(ステップ174)。サーバ24は、ネットワークNWに接続して、生成されたデータを端末14に送信する(ステップ175)。
【0213】
端末14では、ネットワークNWを介して、患者用アドバイスシート等のデータをサーバ24から受信する(ステップ176)。端末14は、患者用アドバイスシート等のデータをプリンタ5に出力し、プリンタ5では患者用アドバイスシート等がプリントされ(ステップ177)、処理を終了する。
【0214】
図68は本実施形態における目標行動テクニック及び実践記録シート作成処理の処理手順を示すシーケンス図であり、図69は本実施形態における患者用・医師用実践評価シート及び医師入力シート(2回目)の作成処理の処理手順を示すシーケンス図である。端末14及びサーバ24における処理の分担並びにデータの送受信は患者用・医師用アドバイスシート及び医師入力シートの作成処理と同様であるので、説明は省略する。
【0215】
患者のデータベースは、クライアント端末14の記憶装置142に構築してもよい。この場合には、患者の質問票に対する回答及び医師の記入事項とからアドバイスシート及び医師入力シートを生成する処理、医師入力シートに記載された事項から行動目標のテクニック及び実践記録シートを生成する処理、実践記録シートに記載された事項から実践評価シート及び医師入力シート(2回目)を生成する処理は、サーバ24のCPU241において行われるが、患者のデータベースの生成、追加及び更新処理は端末14の演算・制御部141において行われ、必要なデータの送受信が通信部143,243を介してネットワークNWに接続して行われる。
【0216】
図70に本発明の第2の実施形態の変形例に係る健康指導支援システム200の構成図を示す。第1及び第2の実施形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
【0217】
健康指導支援システム200は、サーバ24とクライアント端末114を含む。
【0218】
クライアント端末114は、制御及び演算機能を有するCPU141と、データやプログラムを格納する記憶装置142と、ネットワークNWに接続して外部装置との間で情報の送受信を行う通信部143を含む装置である。クライアント端末114は、操作入力部103からの操作指示に基づき、読取部102及び出力部104を制御し、読取部102から情報を取り込み、出力部105に対して出力を指示する。すなわち、クライアント端末114は、第2の実施形態に係るクライアント端末14並びにスキャナ4及びプリンタ5を一体化した装置であり、例えば、ファクシミリ装置が相当する。ファクシミリ装置の場合には、操作入力部103は、ボタン等に相当する。
【0219】
サーバ24は、制御及び演算機能を有するCPU241と、データやプログラムを格納する記憶装置242と、ネットワークNWに接続して外部装置との間で情報の送受信を行う通信部243を含むコンピュータである。
【0220】
クライアント端末114とサーバ24は、ネットワークNWによって接続される。ネットワークNWは、クライアント端末114とサーバ24を接続してデータの送受信が可能な通信網であればよく、例えば、公衆回線,LAN(Local Area Network),インターネット又はイントラネット等があるがこれに限られない。端末114とサーバ24との接続の方式は有線及び無線のいずれの方式でもよいし、両方を含む方式でもよい。
【0221】
図70には、一つのサーバ24と一つのクライアント端末114のみを示しているが、複数の場所や複数の病院に配置されたクライアント端末114がサーバ24によって集中的に管理されるようにしてもよいし、複数のサーバ24で分散して処理を行うようにしてもよく、クライアント端末114とサーバ24の数はシステムに応じて適宜選択することできる。
【0222】
また、患者の質問票に対する回答及び医師の記入事項とからアドバイスシート及び医師入力シートを生成する処理、医師入力シートに記載された事項から行動目標のテクニック及び実践記録シートを生成する処理、実践記録シートに記載された事項から実践評価シート及び医師入力シート(2回目)を生成する処理は、サーバ24のCPU241において、それぞれのプログラムを実行することにより実現される。また、これらの処理に伴い、クライアント端末114から受信したデータあるいはCPU241における演算結果のデータに基づいて患者のデータベースを生成、追加及び更新する処理もCPU241によって行う。
【0223】
本変形例における患者用・医師用アドバイスシート及び医師入力シートの作成処理の処理手順は図67に示す第2の実施形態の場合と同様であり、本変形例における目標行動テクニック及び実践記録シート作成処理の処理手順、患者用・医師用実践評価シート及び医師入力シート(2回目)の作成処理の処理手順も、それぞれ図68及び図69に示す第2の実施形態の場合と同様である。但し、本変形例では、スキャナ2、タッチパネル3、プリンタ5の機能が、それぞれ読取部102、操作入力部103、出力部105によって実現される。
【0224】
尚、本実施形態では、クライアント端末14に接続されたスキャナ2によって質問票等のマークシート6を読み込ませ、また、アドバイスシート等のシート7をプリンタ5によってプリントアウトしており、有形の媒体を介してデータの入出力を行っている。しかし、このような有形の媒体を介することなくデータの入出力を行うこともできる。例えば、質問事項がタッチパネル3又はディスプレイ上に表示され、患者はタッチパネル3を操作し、又は端末14に接続されたキーボード等を操作することにより質問事項に回答し、端末14が受け付けた回答をネットワークNWを介してサーバ24に送信する。医師も検査結果等を同様にタッチパネル3等を操作して入力しておく。サーバ24では、ネットワークNWを介して受信したデータを患者のデータベースに格納するとともに、アドバイス情報の生成、目標の設定、問診事項の要約の処理を行う。生成された情報は、ネットワークNWを介して端末14に送信され、タッチパネル3等にアドバイス画面として又は医師入力画面として表示される。医師入力画面に対して、医師がタッチパネル3等を操作することにより、必要な情報を入力する。端末14に入力された情報は、ネットワークNWを介してサーバ24に送信され、患者のデータベースに格納される。サーバ24では、格納された情報に基づいて、目標行動テクニック情報又は実践記録フォーマットの生成処理を行う。生成された情報は、ネットワークNWを介してクライアント端末14に送信され、タッチパネル3等に目標行動テクニック表示画面又は実践記録入力用画面として表示される。患者は目標行動テクニックを閲覧するとともに、実践の記録を継続的にタッチパネル3等を操作して入力する。この場合、患者はクライアント端末14からサーバ24に継続的に接続して入力された実践記録情報を送信するとともに、新たな実践記録入力画面をサーバ24から受信するようにしてもよいし、所定期間の実践記録の入力が完了した段階でサーバ24に送信するようにしてもよい。クライアント端末14から実践記録を受信したサーバ24では、患者用及び医師用実践評価処理及び医師用入力画面(2回目)生成処理を行う。生成された情報は、ネットワークNWを介して端末14に送信され、タッチパネル3等に患者用及び医師用実践評価表示画面として、又は医師入力画面として表示される。このように有形の媒体を介することなくデータの入出力を行うこともできる。例えば、インターネット等のネットワークに接続可能な携帯電話や携帯情報端末を利用して、時間や場所にとらわれずに簡便に生活習慣の改善を行うことができる。
【0225】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、診断の効率化を図るとともに改善の継続性を確保し、より効果的に生活習慣を図るための指導を支援する健康指導支援システム、これを構成するサーバ及びクライアント端末並びにプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る健康指導支援システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態に係る生活習慣改善プログラムの進行の概略を示すシーケンス図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態に係る生活習慣改善プログラムにおける書類と処理の関係を時系列に沿って示す模式図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の1枚目の表面を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の1枚目の裏面を示す図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の2枚目の表面を示す図である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の2枚目の裏面を示す図である。
【図8】図8は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の3枚目の表面を示す図である。
【図9】図9は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の3枚目の裏面を示す図である。
【図10】図10は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の4枚目の表面を示す図である。
【図11】図11は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の4枚目の裏面を示す図である。
【図12】図12は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の5枚目の表面を示す図である。
【図13】図13は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の5枚目の裏面を示す図である。
【図14】図14は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の6枚目の表面を示す図である。
【図15】図15は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の6枚目の裏面を示す図である。
【図16】図16は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の7枚目の表面を示す図である。
【図17】図17は、本は発明の第1の実施形態に係るシステムの患者データベースのデータ構成例を示す。
【図18】図18は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの1ページ目を示す図である。
【図19】図19は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの2ページ目を示す図である。
【図20】図20は、本発明の第1の実施形態に係る血圧分類テーブルの構成例を示す図である。
【図21】図21は、本発明の第1の実施形態に係る血圧分類表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】図22は、本発明の第1の実施形態に係る最低血圧検査値範囲判定1の手順を示すフローチャートである。
【図23】図23は、本発明の第1の実施形態に係るBMI目標値設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】図24は、本発明の第1の実施形態に係るBMI目標値テーブルの構成例を示す図である。
【図25】図25は、本発明の第1の実施形態に係る血圧目標値設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】図26は、本発明の第1の実施形態に係る血圧目標値テーブルの構成例を示す図である。
【図27】図27は、本発明の第1の実施形態に係る血清脂質目標値設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図28】図28は、本発明の第1の実施形態に係る血清脂質目標値設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】図29は、本発明の第1の実施形態に係る血清脂質目標値テーブルの構成例を示す図である。
【図30】図30は、本発明の第1の実施形態に係る血圧目標値設定処理手順を示すフローチャートである。
【図31】図31は、本発明の第1の実施形態に係る血圧目標値テーブルの構成例を示す図である。
【図32】図32は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの3ページ目を示す図である。
【図33】図33は、本発明の第1の実施形態に係る塩分の取り方の評価手順を示すフローチャートである。
【図34】図34は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問13に対する回答の評価テーブルの構成例を示す図である。
【図35】図35は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問15の第1群の各項目の回答の評価テーブルの構成例を示す図である。
【図36】図36は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問5の回答と目標行動の説明とを記憶した領域のデータ構成を模式的に示した図である。
【図37】図37は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問6−1の回答と目標行動の説明とを記憶した領域のデータ構成を模式的に示した図である。
【図38】図38は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの4ページ目を示す図である。
【図39】図39は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問15の回答を記憶した領域のデータ構成を模式的に示した図である。
【図40】図40は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの5ページ目を示す図である。
【図41】図41は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの6ページ目を示す図である。
【図42】図42は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの7ページ目を示す図である。
【図43】図43は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの8ページ目を示す図である。
【図44】図44は、本発明の第1の実施形態に係る医師用のアドバイスシートの1枚目の表面を示す図である。
【図45】図45は、本発明の第1の実施形態に係る塩分の取り方についての改善意欲の評価手順を示すフローチャートである。
【図46】図46は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問15の第1群の「塩分の取り方」における改善意欲評価テーブルの構成例を示す図である。
【図47】図47は、本発明の第1の実施形態に係る医師用のアドバイスシートの1枚目の裏面を示す図である。
【図48】図48は、本発明の第1の実施形態に係る医師入力シートの1枚目の表面を示す図である。
【図49】図49は本発明の第1の実施形態に係る目標行動テーブルの構成例を示す図である。
【図50】図50は、本発明の第1の実施形態に係る医師入力シートの1枚目の裏面を示す図である。
【図51】図51は、本発明の第1の実施形態に係る医師入力シートの2枚目の表面を示す図である。
【図52】図52は、本発明の第1の実施形態に係る医師入力シートの2枚目の裏面を示す図である。
【図53】図53は、本発明の第1の実施形態に係る患者データベースのデータ構成例を示す図である。
【図54】図54は、本発明の第1の実施形態に係る患者データベースのデータ構成の例を示す図である。
【図55】図55は、本発明の第1の実施形態に係る行動目標テクニックの1ページ目を示す図である。
【図56】図56は、本発明の第1の実施形態に係る行動目標テクニックの2ページ目を示す図である。
【図57】図57は、本発明の第1の実施形態に係る実践記録シートの1枚目の表面を示す図である。
【図58】図58は、本発明の第1の実施形態に係る実践記録シートの1枚目の裏面を示す図である。
【図59】図59は、本発明の第1の実施形態に係る患者データベースのデータ構成例を示す図である。
【図60】図60は、本発明の第1の実施形態に係る患者用実践評価シートの表面を示す図である。
【図61】図61は、本発明の第1の実施形態に係る患者用実践評価シートの裏面を示す図である。
【図62】図62は、本発明の第1の実施形態に係る医師用実践評価シートの1枚目を示す図である。
【図63】図63は、本発明の第1の実施形態に係る医師用実践評価シートの2枚目の表面を示す図である。
【図64】図64は、本発明の第1の実施形態に係る医師用実践評価シートの2枚目の裏面を示す図である。
【図65】図65は、本発明の第1の実施形態に係る2回目の医師入力シートの1枚目の表面を示す図である。
【図66】図66は、本発明の第2の実施形態に係る健康指導支援システムの構成を示す図である。
【図67】図67は、本発明の第2の実施形態に係る生活習慣改善プログラムの患者用アドバイスシート等の作成処理の進行の概略を示すシーケンス図である。
【図68】図68は、本発明の第2の実施形態に係る生活習慣改善プログラムの実践記録シート等の作成処理の進行の概略を示すシーケンス図である。
【図69】図69は、本発明の第2の実施形態に係る生活習慣改善プログラムの患者用実践評価シート等の作成処理の進行の概略を示すシーケンス図である。
【図70】図70は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る健康指導支援システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1,100 健康指導支援システム
2 スキャナ
3 タッチパネル
4 コンピュータ
5 プリンタ
6 マークシート
7 シート
14,114 クライアント端末
24 サーバ
41,141,241 CPU
42,142,242 記憶装置
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療機関における慢性疾患患者に対する食事や運動等の生活習慣についての指導を支援する健康指導支援システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、患者に対する検査結果や診断結果あるいは生活習慣に関する問診結果を入力することにより生活習慣の改善の目標を設定したりアドバイスを自動生成したりするシステムがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このようなシステムでは、入力項目が多すぎて医師が診察時間中にシステムへの入力を済ませることができず、また、検査結果や診断結果等の専門的な項目を入力する必要があり、患者が診察前に入力を済ませておくこともできないため、慢性疾患患者に対する実際の診察や指導については実用にならなかった。
【0004】
また、定期通院する患者が、医師のフィードバックを得ながら、生活習慣の改善を継続することを支援する実用的なシステムもなかった。
【0005】
本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、診断の効率化を図るとともに改善の継続性を確保し、より効果的に生活習慣の改善を図るための指導を支援する健康指導支援システム、これを構成するサーバ及びクライアント端末並びにプログラムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する健康指導支援システムであって、前記対象者が特定した対象者特定情報を取得する対象者特定情報取得手段と、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を取得する指導経由情報取得手段と、前記取得された情報の少なくとも一部を要約する要約手段と、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成する指導支援情報生成手段と、を備えた健康指導支援システムである。
【0007】
このようにすれば、健康状態の改善指導を受ける対象者が記録等により特定した情報の少なくとも一部を要約し、指導を支援する情報が生成されることにより、指導者も対象者の情報をより利用しやすい形態で入手することができるので、指導に要する作業を簡略化することができ、短時間でも効率的な指導が可能となる。
【0008】
また、この健康指導支援システムは、複数のコンピュータを通信手段によって接続したコンピュータネットワークとして構成される場合のみならず、入出力手段を備えた単一のコンピュータ装置によって構成することもできる。
【0009】
ここでは、健康指導支援システムは、高血圧症等の生活習慣病の患者に対して、医師のような指導者が生活習慣を改善させたり、薬を服用させる等の健康状態を改善するための行為を指導する場合において、医師及び患者のいずれか又は両方の行為を支援するシステムである。医師がより指導を行いやすくなる場合に限られず、患者が医師の指導に従ってより効果的に健康状態を改善することができいるような仕組みを提供するものである。
【0010】
ここで、対象者が行う特定とは、紙のような情報媒体にマークをする、文字を記入する等の行為によりその媒体に担持される情報の内容を特定することを指す。従って、対象者が行う特定には、有体の情報媒体を介することなく、ディスプレイに表示された情報に従って、キーボード等の入力手段を用いて情報を入力し、コンピュータ装置の記憶手段に記憶させる場合も含まれる。さらに、このようにして入力した情報をコンピュータ装置を介してフレキシブルディスク等の電磁的に情報を担持する情報媒体に記憶させる場合も含まれる。また、指導経由情報とは、対象者の健康状態の改善を指導する指導者による指導において、医師のような指導者がその専門的な知識、能力に基づいて、指示,助言等の情報の内容を確定させたものを指す。従って、指導経由情報には、対象者に対する検査や診断によって得られる情報が含まれる。これらの情報は、その内容が、対象者の健康状態の改善に対する指導に伴って確定されていればよく、医師以外の看護師や検査技師等によって確定されていてもよい。また、内容が指導において確定されていれば足り、情報の記入や入力等の行為は必ずしも指導者等が行う場合に限られず、対象者自身が行ってもよい。
【0011】
また、ここで情報の要約は、文字情報の大意を短くまとめる、提供された情報のうち選択等により特定された情報や必要な情報を抽出する等の処理により情報量を小さくすることを含み、視覚を介して認識できる形態で情報が提供される場合には、複雑な配置が整理される、図表や色を用いて識別しやすい表示がなされる等の処理により視認性や一覧性が向上する場合も含まれる。
【0012】
また、指導支援情報は、対象者に対して提供される情報及び該対象者を指導する指導者に提供される情報を含む。
【0013】
前記対象者特定情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含むことが好適である。
【0014】
前記指導経由情報は、前記対象者を検査及び診断した結果の少なくともいずれかを含むことが好適である。
【0015】
前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含むことが好適である。
【0016】
前記要約手段は、前記所定の問診事項に対する回答を要約する問診要約手段を含むことが好適である。
【0017】
前記問診要約手段は、前記回答を評価する回答評価手段を含むことが好適である。
【0018】
前記問診事項は、生活習慣に関する目標の、前記対象者の達成の状態についての質問を含み、前記回答評価手段は、前記目標の達成の状態に基づいて前記回答を評価する機能を有することが好適である。ここで、達成の状態についての質問には、例えば、当該目標を達成しようとする意欲の度合等があるがこれに限らない。
【0019】
前記回答評価手段は、前記回答を所定指標に変換して評価する機能を有することが好適である。
【0020】
前記指導支援情報は、前記目標の達成の状態についての質問に対する前記対象者の回答に基づいて、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の、該対象者を指導する指導者による指定を支援する継続実践行動指定支援情報を含むことが好適である。
【0021】
このようにすれば、定期通院する患者のように、継続的に健康状態の改善のための指導を受ける対象者が、継続的に実践すべき行動を指導者の指定を、対象者の目標達成の状態に基づいて、より的確に行うことができるので、対象者もより改善をより継続することができる。
【0022】
前記継続実践行動指定支援情報は、前記目標の達成の状態についての質問に対する前記対象者の回答に基づいて、前記継続的に実践すべき行動の例を提供し、前記指導者に指定を促すことが好適である。
【0023】
前記継続実践行動指定支援情報は、さらに前記例として提供された行動の一部の変更した行動の指定を許容することが好適である。
【0024】
前記継続実践行動指定支援情報を担持した情報媒体である継続実践行動指定支援情報媒体を出力する継続実践行動指定支援情報媒体出力手段を備え、前記指導経由情報取得手段は、前記継続的に実践すべき行動が指定された継続実践行動指定支援情報媒体の情報を取得する継続実践行動指定支援情報媒体読取手段を含むことが好適である。
【0025】
前記指導経由情報取得手段は、前記継続実践行動指定支援情報に基づいて指定された前記継続的に実践すべき行動の情報を取得し、前記指導支援情報生成手段は、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動についての参考となる継続実践アドバイス情報を生成する機能を有することが好適である。
【0026】
前記対象者特定情報取得手段は、前記対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき指定された行動の継続的な実践の結果についての情報を取得し、前記要約手段は、前記行動の継続的な実践の結果を要約する機能を有することが好適である。
【0027】
このようにすれば、継続的に指導を受ける対象者が、指定された継続的に実践すべき行動の実践の記録が確認しやすい形で提供されるので、指導者も効果的に健康状態の改善の指導を行うことができる。これによって、対象者も健康状態の改善をより長く継続することができる。
【0028】
前記指導支援情報生成手段は、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善すために継続的に実践すべき行動の実践の結果の記録を対象者に促す情報を生成する機能を有することが好適である。
【0029】
前記指導支援情報生成手段において生成された、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果の記録を対象者に促す情報を担持した情報媒体である継続実践結果記録媒体を出力する継続実践結果記録媒体出力手段を備え、前記対象者特定情報取得手段は、前記実践すべき行動の実践の結果が記録された継続実践結果記録媒体の情報を取得する継続実践結果記録媒体読取手段を含むことが好適である。
【0030】
また、本発明は、少なくとも一つのクライアント端末とネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するサーバであって、ネットワークを介して接続されるクライアント端末から、前記対象者が特定した対象者特定情報を取得する対象者特定情報取得手段と、ネットワークを介して接続されるクライアント端末から、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を取得する指導経由情報取得手段と、前記取得した情報の少なくとも一部を要約する要約手段と、健康状態の改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成する指導支援情報生成手段と、前記指導支援情報をネットワークを介して接続されるクライアント端末に送信する送信手段と、を備えたサーバである。
【0031】
前記対象者特定情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含むことが好適である。
【0032】
前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含み、前記要約手段は、前記所定の問診事項に対する回答を要約する問診要約手段を含むことが好適である。
【0033】
前記対象者特定情報は、前記対象者を指導する指導者が指定した、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を含むことが好適である。
【0034】
前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含み、前記要約手段は、前記対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を要約する継続実践結果要約手段を含むことが好適である。
【0035】
また、本発明は、少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、ネットワークを介して接続されるサーバに、前記対象者が特定した情報を送信する送信手段と、ネットワークを介して接続される前記サーバに、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段と、ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末である。
【0036】
また、本発明は、少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、ネットワークを介して接続されるサーバに、前記対象者が特定した情報を送信する送信手段と、ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末である。
【0037】
また、本発明は、少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、ネットワークを介して接続される前記サーバに、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段と、ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末である。
【0038】
このように、クライアント端末は、対象者が特定した情報を送信する送信手段と、指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段とを備えるようにしてもよいし、そのいずれかを備えるものであってもよい。このようなクライアント端末としては、例えば、対象者が特定した情報を送信する送信手段を備え、対象者が主として管理又は操作を行うクライアント端末、指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段を備え、指導者が主として管理又は操作するクライアント端末がある。
【0039】
また、本発明は、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するためのコンピュータで実行可能な健康指導支援プログラムであって、コンピュータに、前記対象者が特定した情報を取得するステップと、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された情報を取得するステップと、前記取得された情報の少なくとも一部を要約するステップと、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成するステップと、を実行させるための健康指導支援プログラムである。
【0040】
前記対象者が特定した情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含み、前記指導支援情報は、前記所定の問診事項に対する対象者の回答を要約した情報を含むことが好適である。
【0041】
前記対象者が特定した情報は、前記対象者を指導する指導者が指定した、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を含み、前記指導支援情報は、前記継続的に実践すべき行動の実践の結果を要約した情報を含むことが好適である。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0043】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態に係る健康指導支援システム1の構成図を示す。
【0044】
健康指導支援システム1は、主として、スキャナ2、タッチパネル3、コンピュータ4、プリンタ5からなる。
【0045】
スキャナ2は検査・診断結果及び問診に対する回答等が記入されたマークシート6を読み込み、これらの記載内容をコンピュータ4に取り込む入力手段である。スキャナ2は、対象者である患者が記入により特定した患者用の質問票(対象者特定情報)を読み取る対象者特定情報取得手段、患者が継続的に実践すべき行動の実践の結果を記録した実践記録シート(継続実践結果記録媒体)を読み取る継続実践結果記録媒体読取手段を構成する。また、スキャナ2は、対象者に対する指導において確定された情報である検査・診断結果等を記入した医師用の質問票(指導経由情報)を読み取る指導経由情報取得手段、後述の医師入力シート(継続実践行動指定支援情報媒体)を読み取る継続実践行動指定支援情報媒体読取手段をも構成する。
【0046】
タッチパネル3は、ディスプレイとして操作案内等の種々の情報を表示するとともに、ペン又は指で指定された領域に触れることにより操作入力を受け付ける入力手段及び表示手段である。
【0047】
コンピュータ4は、制御及び演算機能を有するCPU(Central Processing Unit)41とデータやプログラムを格納する記憶装置42を含む。プログラムが展開され、データを一時的に記憶し、作業領域を形成するRAM(Random Access Memory)412とデータ及びプログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)については記載を省略している。コンピュータ4は、タッチパネル3からの操作指示に基づき、スキャナ2及びプリンタ5を制御し、スキャナ2から情報を取り込み、プリンタ5に対して出力を指示する。コンピュータ4では、記憶装置42から読み出された所定のプログラムをCPU41で実行することにより、スキャナ2から取り込まれた情報に基づき、問診事項に対する回答の評価、アドバイスの導出、目標設定、実践記録の評価、問診事項に対する回答の要約の作成、実践記録の要約等の処理を行う。このような所定のプログラムを実行するCPU41が要約手段及び指導支援情報生成手段、問診回答要約手段、回答評価手段を構成する。
【0048】
プリンタ5は、コンピュータ4で作成されたアドバイスや設定目標及び問診に対する回答の要約等が印刷されたシート7を出力する出力手段である。プリンタ5は、継続実践行動指定支援情報媒体である後述の医師入力シートを出力する継続実践行動指定支援情報媒体出力手段を構成する。また、プリンタ5は継続実践結果記録媒体出力手段をも構成する。
【0049】
図2は、この生活習慣改善プログラムの進行の概略を示すシーケンス図である。また、図3は、生活習慣改善プログラムの進行に沿って入出力される書類とシステム1における処理との関係を時系列に沿って模式的に示した図である(図2の処理と対応する処理を図2と同じ符号で示す)。
【0050】
(生活習慣改善プログラムの概略)
まず、このシーケンス図を参照し、生活習慣改善プログラムの概略について説明する。
【0051】
問診事項等を記入するための質問票には医師・患者双方の記入箇所が設けられており、まず、医師が検査結果等を質問票の医師用の箇所に記入し(ステップ1)、患者用の記入箇所が未記入の質問票を患者に手渡す。患者は次回の来院時までに質問票の必要箇所に回答を記入し(ステップ2)、次回の来院時に記入済みの質問票をスキャナ2に読み込ませる(ステップ3)。次に、質問票を読み込んだシステム1では、患者用のアドバイスシート、医師用のアドバイスシート、医師入力シートを作成し(ステップ4)、これらをプリンタ5から出力する(ステップ5)。患者用・医師用のアドバイスシートには質問票に記入された情報を要約した情報及びアドバイスが記載されている。出力された医師入力シートに医師が患者に適した運動や処方を記入する(ステップ6)。記入された医師入力シートを受け取った患者は精算の待ち時間等を利用してスキャナ2に読み込ませる(ステップ7)。医師入力シートを読み込んだシステム1では、行動目標のテクニックと実践記録シートを作成する(ステップ8)、これらをプリンタ5から出力する(ステップ9)。患者は、実践記録シートに次回来院までの指示された運動等の実践を継続的に記録し(ステップ10)、次回来院時に記入済みの実践記録シートを読み込ませる(ステップ11)。実践記録シートを読み込んだシステム1では、患者用実践評価シート、医師用実践評価シート、医師入力シート(2回目)を作成し(ステップ12)、これらをプリンタ5から出力する(ステップ13)。患者用・医師用実践評価シートには実践記録シートに記入された情報を要約した情報が記載されている。以降は、ステップ4以降と同様の手順をプログラムの終了まで繰り返す。
【0052】
以下、このプログラムについて詳細に説明する。
【0053】
(質問票)
図4〜16にスキャナ2から読み込ませる質問票のマークシートの例を示す。この質問票は、医師が記入すべき検査・診断結果と患者が記入すべき問診事項とが併せて綴じられたものである。以下の説明では、高血圧を改善する場合について説明するが、高脂血症、糖尿病のような他の生活習慣病の場合も同様である。
【0054】
質問票の1枚目の表面(図4)には、患者に対する記入上の注意事項が記載されている。裏面(図5)は患者を診断した医師(項目によっては、検査を行った看護師(看護婦、看護士)、臨床検査技師等の医療従事者であってもよい)が記入する用紙となっており、患者氏名(以降、仮想の患者である「荒井真人」氏を例として説明する。)患者の状態、生活改善について指導していること、運動を指導している場合の頻度、合併症の有無、検査値、次回来院予定日を記入する欄が設けられている。
【0055】
まず、医師が質問票の1枚目の裏面に必要事項を記入して、患者に持ち帰らせる。
【0056】
図5に示す例では、患者は、中等症高血圧であり、治療として生活習慣の修正指導と降圧薬投与を行っている。生活改善について指導していることは、食事面では、摂取エネルギーを守る、脂肪を控える、運動面では、早歩き(ウォーキング)などの軽い運動、その他として減量、節煙・禁煙、節酒・禁酒を行うように指導している。また、合併症としては、高脂血症(高コレステロール血症)があり、検査値として、体重72kg、最高血圧170mmHg、最低血圧105mmHg、総コレステロール280mg/dl、HDLコレステロール190mg/dlが記入されている。
【0057】
2枚目の表面以降(図6〜16)は、病院で受け取った質問票を持ち帰り、患者が必要事項を記入する。
【0058】
2枚目の表面(図6)には、患者の基本的な属性情報を記入するようになっており、具体的には、氏名、電話番号、FAX番号、生年月日、性別、職業、同居家族、患者の生活改善に協力(励ます、一緒に運動する等)してくれそうな家族や友人について記入する。
【0059】
2枚目の裏面(図7)から、4枚目の表面(図10)の途中までは、健康状態についての質問が設定されている。具体的には、既往症、現在服用中の薬、健康診断などで指摘された検査値の異常、気になる症状、定期的に受診できなくなる理由、生活習慣改善のために実行していること、血圧計、知りたい事項の欄が設けられている。
【0060】
4枚目の表面(図10)の途中から、4枚目の裏面(図11)の途中までは体重についての質問が設定されている。具体的には、現在の体格(身長、体重、ウエスト)、これまでの減量の努力の有無、減量したいか否か、今まで一番太ったときの体重、1年前の体重と現在の体重の比較についての欄が設けられている。
【0061】
4枚目の裏面(図11)の途中から5枚目の表面(図12)の途中までは食事についての質問が設定されている。具体的には、うどんやラーメン等の麺類を食べる頻度、外食の頻度、塩分・エネルギー・脂肪・栄養バランス・食物せんいの取り方についての目標達成の可能性を含む目標達成の状態についての欄が設けられている。
【0062】
5枚目の表面(図12)から5枚目の裏面(図13)の途中までは、日常の活動量・運動についての質問が設定されている。具体的には、通勤等での1日平均の歩行時間、定期的に行っている運動、日常の活動量・運動についての目標達成の可能性を含む目標達成の状態についての欄が設けられている。
【0063】
5枚目の裏面(図13)から6枚目の裏面(図15)の途中までは喫煙・飲酒についての質問が設定されている。具体的には、喫煙の習慣の有無及び1日の喫煙本数、禁煙経験の有無、喫煙習慣についての認識、喫煙についての目標達成の可能性、飲酒の頻度、1回の飲酒量、飲酒習慣についての認識、飲酒についての目標達成の可能性を含む目標達成の状態についての欄が設けられている。
【0064】
6枚目の裏面(図15)の途中から7枚目の表面(図16)まではストレスについての質問が設定されている。具体的には、1日の平均睡眠時間、睡眠に関する事項、疲労やストレスに関する事項、疲労回復やストレス軽減についての目標達成の可能性を含む目標達成の状態についての欄が設けられている。
【0065】
上述の質問票は、患者が記入した後に次回の来院時に持参し、健康指導支援システム1のタッチパネル3を操作し、スキャナ2から読み込ませる。
【0066】
スキャナ2から読み込まれた情報から、質問票上でマークされた位置及び記入された文字、数字がソフトウエアによって認識され、このようにして取り込まれた情報(医師及び患者の回答事項)が記憶装置の所定領域に形成された患者DBに格納される。図17に記憶装置に形成された患者データベース(DB)のデータ構成の概略を示す。患者データベースは、患者に関する情報を取得する際に参照され、必要に応じて、追加、削除、変更等の処理がなされ、格納されている情報が更新される。ここでは、コンピュータ4に内蔵され又は外付けされたハードディスクを記憶装置として用いる。
【0067】
健康指導支援システム1のコンピュータ4では、質問票に記入された事項に基づき患者用及び医師用のアドバイスシート並びに医師入力シートを作成する処理を行う。そして、プリンタ5によって患者用及び医師用のアドバイスシート並びに医師入力シートが出力される。健康指導支援システム1が病院の待合室等に設置されている場合には、患者用及び医師用のアドバイスシート並びに医師入力シートの全てが待合室に設置されたプリンタ5から出力される。しかし、医局や診察室等の医師が所在する場所に本システム1に別途接続されたプリンタを設置しておき、医師が使用する医師用のアドバイスシート及び医師入力シートのみを医局等のプリンタから出力するようにしてもよい。
【0068】
(患者用アドバイスシート)
図18〜43に患者用のアドバイスシートの例を示す。
【0069】
1ページ目(図18)には、質問票の記入事項に基づいて、高血圧を改善するための推奨される行動が記載される。この例では、「塩分の摂取を減らす」、「脂肪摂取などの食べ方を見直す」、「医療期間に定期的に受診する」の3つの行動が患者に対して勧められている。この他、生活習慣を変えるための心構えや実践上の注意事項等が記載される。
【0070】
2ページ目(図19)には、現在の血圧の状態と改善の目安が記載される。具体的には、質問票に記載された医師の診断結果に従って、当該患者が中等症高血圧であることが記載される。また、日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインによる成人における血圧の分類における中等症高血圧に相当する領域が、最低血圧を横軸、最高血圧を縦軸にとったグラフ上で濃く表示され、視覚的にも現在の血圧状態を明確に認識することができるようになっている。
【0071】
本システム1では、日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインに従った図20に示すような血圧分類テーブルが記憶装置の所定領域に格納されている。システム1の処理に用いられるテーブルやアドバイス情報等のファイルのデータは、例えば、支援情報データベース(DB)として格納される。種々の処理を実行するプログラムも支援情報データベースに格納されるようにしてもよい。
【0072】
図21は血圧分類表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0073】
コンピュータ4は、当該患者の回答事項が格納された領域から最高血圧と最低血圧の検査値を読み出す(ステップ21)。読み出した最高血圧の検査値が血圧分類のいずれの範囲に入るかを、各範囲の境界値と比較することにより判定する(ステップ22)。すなわち、「最高血圧の検査値<120mmHg」、「120mmHg≦最高血圧の検査値<130mmHg」、「130mmHg≦最高血圧の検査値<140mmHg」、「140mmHg≦最高血圧の検査値<160mmHg」、「160mmHg<最高血圧の検査値<180mmHg」、「180mmHg≦最高血圧の検査値」のいずれであるかを判定する。
【0074】
最高血圧の検査値の範囲ごとに、読み出した最低血圧についても同様に血圧分類のいずれの範囲に入るかを、各範囲の境界値と比較することにより判定する(ステップ23〜28)。
【0075】
当該患者の血圧分類が決定されると、決定された分類の名称が上述のようにアドバイスシートに印字されるとともに、血圧の分類グラフ上で該当する分類の領域の色を濃くして印字される(ステップ29)。
【0076】
ステップ23〜28における最低血圧検査値の範囲判定処理を、「最高血圧の検査値<120mmHg」の場合の「最低血圧検査値範囲判定1」を例として説明する。この場合の処理を図22に示す。最低血圧検査値範囲判定2〜5において行われる処理手順も同様であるので、これらの説明は省略する。
【0077】
まず、「最低血圧の検査値<80mmHg」か否かが判定される(ステップ31)。ここで、最低血圧の検査値<80mmHgであれば、テーブルを参照し、「至適血圧」であると判定される(ステップ32)。
【0078】
最低血圧の検査値<80mmHgでなければ、「80mmHg≦最低血圧の検査値<85mmHg」か否かが判定される(ステップ33)。ここで、80mmHg≦最低血圧の検査値<85mmHgであれば、テーブルを参照し、「正常血圧」であると判定される(ステップ34)。
【0079】
80mmHg≦最低血圧の検査値<85mmHgでなければ、「85mmHg≦最低血圧の検査値<90mmHg」か否かが判定される(ステップ35)。ここで、85mmHg≦最低血圧の検査値<90mmHgであれば、テーブルを参照し、「正常高値血圧」と判定される(ステップ36)。
【0080】
85mmHg≦最低血圧の検査値<90mmHgでなければ、「90mmHg≦最低血圧の検査値<100mmHg」か否かが判定される(ステップ37)。ここで、90mmHg≦最低血圧の検査値<100mmHgであれば、テーブルを参照し、「軽症高血圧」であると判定される(ステップ38)。
【0081】
90mmHg≦最低血圧の検査値<100mmHgでなければ、「100mmHg≦最低血圧の検査値<110mmHg」であるか否かが判定される(ステップ39)。ここで、100mmHg≦最低血圧の検査値<110mmHgであれば、テーブルを参照し、「中等症高血圧」であると判定される(ステップ40)。
【0082】
100mmHg≦最低血圧の検査値<110mmHgでなければ、テーブルを参照し、「重症高血圧」であると判定される(ステップ41)。
【0083】
さらに、質問票に記入された検査値に従って、当該患者の身長、体重、BMI、最高血圧、最低血圧、総コレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪、HDLコレステロール、空腹時血糖の現在の値(最高血圧170mmHg、最低血圧105mmHg等)が表示されるとともに、それぞれの標準的な目標値(最高血圧130mmHg、最低血圧85mmHg等)が表示される。ここでは、ポイントとなる最高血圧、最低血圧の項が青地で強調して表示される。
【0084】
ここで、標準的な目標値の設定方法について順に説明する。
【0085】
(BMIの目標値)
図23にBMIの目標値設定の手順を示す。
【0086】
まず、医師用の質問票の合併症の項目及び患者用の質問票の質問1−1「高血圧の他に現在、治療・通院中の病気はありますか?」の項目に対する回答を読み出す(ステップ51)。これによって当該患者が糖尿病型・糖尿病者か否かが分かる。そして、記憶装置の所定の領域に格納されている図24に示すBMI目標値テーブルを読み出す(ステップ52)。これを参照して、前記質問票の回答から読み出された事項に応じて目標値を判定する(ステップ53)。すなわち、当該患者が糖尿病型・糖尿病である場合にはBMIの目標値を20〜24とし(ステップ54)、境界型/糖尿病でない場合にはBMIの目標値を25未満とし(ステップ55)、処理を終了する。
【0087】
(血圧目標値)
図25に血圧目標値設定の手順を示す。
【0088】
まず、患者用の質問票の年齢並びに医師用の質問票の合併症の項目及び患者用の質問票の質問1−1「高血圧の他に現在、治療・通院中の病気はありますか?」の項目に対する回答を読み出す(ステップ61)。これによって当該患者が糖尿病型・糖尿病者か否かが分かる。そして、記憶装置の所定の領域に格納されている図26に示す血圧目標値テーブルを読み出す(ステップ62)。これを参照して、前記質問票の回答から読み出された事項に応じて目標値を判定する。すなわち、当該患者が糖尿病型・糖尿病であるか否かを判定する(ステップ63)。当該患者が糖尿病型・糖尿病である場合には、最高血圧目標値130mmHg未満、最低血圧目標値85mmHg未満とし(ステップ64)、処理を終了する。境界型/糖尿病でない場合には、当該患者の年齢を判定する(ステップ65)。当該患者の年齢が60歳未満であれば最高血圧目標値130mmHg未満、最低血圧目標値85mmHg未満とし(ステップ66)、60歳未満でなければ60代か否かを判定する(ステップ67)。60代であれば最高血圧目標値140mmHg以下、最低血圧目標値90mmHg未満とし(ステップ68)、60代でなければ70代か否かを判定する(ステップ69)。70代であれば最高血圧目標値150〜160mmHg以下、最低血圧目標値90mmHg未満とし(ステップ70)、70代ではない、すなわち80代以上であれば最高血圧目標値160〜170mmHg以下、最低血圧目標値90mmHg未満とし(ステップ711)、処理を終了する。
【0089】
(血清脂質目標値)
図27及び28に血清脂質目標値設定処理の手順を示す。
【0090】
まず、医師用の質問票の合併症の項目並びに患者用の質問票の質問1−1「高血圧の他に現在、治療・通院中の病気はありますか?」の項目及び質問1−2「治療・通院中の病気以外で、過去に治療・通院した病気はありますか?」の項目に対する回答を読み出す(ステップ81)。これによって、当該患者の高脂血症が境界型・正常か否か、糖尿病型・糖尿病者か否か、動脈硬化の危険因子・心臓病の有無が分かる(心臓病については医師用の質問票の合併症の「心筋梗塞」、「狭心症」、「その他の心臓病」のマークの有無によって知ることができる。)。
【0091】
そして、記憶装置の所定の領域に格納されている図29に示す血清脂質目標値テーブルを読み出す(ステップ82)。これを参照して、前記質問票の回答から読み出された事項に応じて目標値を判定する。
【0092】
すなわち、当該患者が高脂血症であるか否かを判定する(ステップ83)。
【0093】
ステップ83において当該患者が高脂血症である場合には、糖尿病型・糖尿病であるか否かを判定する(ステップ84)。
【0094】
ステップ84において当該患者が糖尿病型・糖尿病である場合には、危険因子、心臓病とも無い場合、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合、心臓病有りの場合のいずれであるかを判定し(ステップ85)、血清脂質目標値テーブルを参照して判定結果に応じた目標値を設定し(ステップ86〜88)、処理を終了する。具体的には、中性脂肪目標値及びHDLコレステロール目標値を他の要因の有無にかかわらずそれぞれ120mg/dl未満及び40mg/dl以上とする。しかし総コレステロール目標値及びLDLコレステロール目標値は、他の要因によって異なり、危険因子、心臓病とも無い場合及び糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合ともに、それぞれ140〜200mg/dl未満及び120mg/dl未満とし、心臓病有りの場合には、それぞれ140〜180mg/dl及び100mg/dl未満とする。
【0095】
ステップ84において当該患者が糖尿病型・糖尿病でない場合には、危険因子、心臓病とも無い場合、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合、心臓病有りの場合のいずれであるかを判定し(ステップ89)、血清脂質目標値テーブルを参照して判定結果に応じた目標値を設定し(ステップ90〜92)、処理を終了する。具体的には、中性脂肪目標値及びHDLコレステロール目標値を他の要因の有無にかかわらずそれぞれ150mg/dl未満及び40mg/dl以上とする。しかし総コレステロール目標値及びLDLコレステロール目標値は、他の要因によって異なり、危険因子、心臓病とも無い場合には、それぞれ220mg/dl未満及び140mg/dl未満となり、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合には、それぞれ200mg/dl未満及び120mg/dl未満とし、心臓病有りの場合には、それぞれ180mg/dl未満及び100mg/dl未満とする。
【0096】
ステップ83において当該患者が高脂血症について境界型又は正常である場合には、糖尿病型・糖尿病であるか否かを判定する(ステップ93)。
【0097】
ステップ93において当該患者が糖尿病型・糖尿病である場合には、危険因子、心臓病とも無い場合、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合、心臓病有りの場合のいずれであるかを判定し(ステップ94)、血清脂質目標値テーブルを参照して判定結果に応じた目標値を設定し(ステップ95〜97)、処理を終了する。具体的には、他の要因の有無にかかわらず総コレステロールの目標値を140〜200mg/dl、中性脂肪目標値を120mg/dl未満(早朝空腹時)、LDLコレステロール目標値を120mg/dl未満、HDLコレステロール目標値を40mg/dl以上とする。
【0098】
ステップ93において当該患者が糖尿病型・糖尿病でない場合には、危険因子、心臓病とも無い場合、糖尿病、高脂血症以外の危険因子有り、心臓病無しの場合、心臓病有りの場合のいずれであるかを判定し(ステップ98)、血清脂質目標値テーブルを参照して判定結果に応じた目標値を設定し(ステップ99〜101)、処理を終了する。具体的には、他の要因の有無にかかわらず総コレステロールの目標値を200mg/dl未満、中性脂肪目標値を150mg/dl未満、LDLコレステロール目標値を120mg/dl未満、HDLコレステロール目標値を40mg/dl以上とする。
【0099】
(糖代謝目標値)
図30に糖代謝目標値設定処理の手順を示す。
【0100】
まず、患者用の質問票の年齢並びに医師用の質問票の合併症の項目及び患者用の質問票の質問1−1「高血圧の他に現在、治療・通院中の病気はありますか?」の項目に対する回答を読み出す(ステップ111)。これによって当該患者が糖尿病型・糖尿病者か否かが分かる。
【0101】
そして、記憶装置の所定の領域に格納されている図31に示す糖代謝目標値テーブルを読み出す(ステップ112)。これを参照して、前記質問票の回答から読み出された事項に応じて境界型/糖尿病か否かを判定する(ステップ113)。
【0102】
当該患者が境界型/糖尿病である場合には、空腹時血糖目標値を120mg/dl未満とし、随時血糖(食後2時間)、75gOGTT2時間値、HbA1cの目標値をそれぞれ170mg/dl未満、170mg/dl未満、6.5未満とし(ステップ114)、処理を終了する。尚、随時血糖(食後2時間)、75gOGTT2時間値、HbA1cの目標値については、医師用のアドバイスシートにのみ記載される。
【0103】
当該患者が境界型/糖尿病でない場合には、空腹時血糖目標値を110mg/dl未満とし、随時血糖(食後2時間)、75gOGTT2時間値、HbA1cの目標値をそれぞれ140mg/dl未満、140mg/dl未満、5.8未満とし(ステップ115)、処理を終了する。
【0104】
3ページ目(図32)には、生活習慣の改善点と目標行動について記載される。質問票の記入事項に基づいて、当該患者の高血圧に対する遺伝的な原因の可能性と、高血圧になりやすい生活習慣を有していることが指摘されている。そして、当該患者の高血圧を改善すべく推奨される生活習慣の改善事項が記載される。当該患者の場合には、塩分の摂り過ぎ、脂肪の摂り過ぎと野菜不足に関わる生活習慣の改善が勧められている。また、質問票の患者の記入事項に基づく生活習慣の評価と推奨される改善項目が表形式で要約されて表示される。ここでは、良い習慣は晴れマーク、できれば改善したい習慣は傘マークで分かり易く表示され、推奨される改善項目については後述の説明と対応させた2つの項目番号が表示される。
【0105】
ここで、生活習慣・状態のカテゴリーごとに当該患者の生活習慣を評価する方法について説明する。
【0106】
図33は塩分の取り方を評価する手順を示すフローチャートである。エネルギー摂取等の他の生活習慣や状態についての評価も同様の方法により行われるので、これらの説明は省略する。
【0107】
まず、評価点数P1を0とおく(ステップ121)。
【0108】
次に、質問13「うどんやラーメン等の麺類をどのくらい食べますか?」についての当該患者の回答を読み出す(ステップ122)。
【0109】
次に、図34に示す質問13に対する回答の評価テーブルを読み出す(ステップ123)。この評価テーブルでは、「週に4〜5回以上」に対しては1点、「週に2〜3回」に対しては2点、「週に1回以下」に対しては3点、「ほとんど食べない」に対しては4点がそれぞれ割り当てられ、評価点数算出の際に加算される。
【0110】
ステップ122で読み出された回答に対する評価点数P1(q13)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ124)。
【0111】
このようにして算出されたP1(q13)をP1に代入する(ステップ125)。
【0112】
次に、塩分の取り方についての第1の状態、すなわち質問15の第1群の第1項目「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」に対する回答を読み出す(ステップ126)。
【0113】
次に、図35に示す質問15の第1群の各項目の回答の評価テーブルを読み出す(ステップ127)。ここでは、例えば、第1項目について「できている」に対しては2点が割り当てられている。
【0114】
ステップ126で読み出された回答に対する評価点数P1(i1)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ128)。
【0115】
このようにして算出されたP1(i1)をP1に加算し、P1に代入する(ステップ129)。
【0116】
同様に、塩分の取り方についての第2の状態、すなわち質問15の第1群の第2項目についても回答の読み出しを行う(ステップ130)。
【0117】
以下、第1の状態についての場合と同様の処理を第2の状態から第5の状態まで繰り返し、第5の状態について算出されたP1(i5)をP1に加算し、P1に代入する(ステップ131)。
【0118】
次に、塩分の取り方についての第6の状態、すなわち質問15の第1群の第6項目「塩鮭、たらこ等塩蔵品は週に2回までとする」に対する回答を読み出す(ステップ132)。
【0119】
次に、図35に示す質問15の第1群の各項目の回答の評価テーブルを読み出す(ステップ133)。
【0120】
ステップ132で読み出された回答に対する評価点数P1(i6)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ134)。
【0121】
このようにして算出されたP1(i6)をP1に加算し、P1に代入する(ステップ135)。
【0122】
次に、評価点数P1を評価する。まず、P1≦7か否かを判定する(ステップ136)。ここで、P1≦7であれば、「できれば改善したい習慣」と判定され(ステップ137)、「あなたの生活習慣評価」の欄の「塩分摂取」の項目に判定に応じて傘のマークが表示され(ステップ138)、処理を終了する。
【0123】
ステップ136でP1≦7でなければ、8≦P1≦14であるか否かを判定する(ステップ139)。ここで、8≦P1≦14であれば、「普通のレベルの習慣」と判定され(ステップ140)、「あなたの生活習慣評価」の欄の「塩分摂取」の項目は判定に応じて無表示とされ(ステップ138)、処理を終了する。
【0124】
ステップ139で8≦P1≦14でなければ、すなわち、P1≧15であれば「良い習慣」と判定され、「あなたの生活習慣評価」の欄の「塩分摂取」の項目に判定に応じて晴れのマークが表示され(ステップ141)、処理を終了する。
【0125】
このようにして、質問票の質問事項と、これに対する回答事項の評価とが分かり易く要約されて表示される。
【0126】
さらに、当該患者の場合は、質問票の記入事項に基づいて、定期的な通院の必要性が指摘され、家庭での血圧測定が推奨されている。すなわち、これらの文章は、質問5「改善のために、今実行していることは?」に対する「特に何もしていない」という回答及び質問6−1「自宅に血圧計をお持ちですか?」に対する「持っていない」という回答のそれぞれに関連付けられて目標行動の説明が、記憶装置の所定領域に格納されている。この場合の記憶領域におけるデータ構成を図36、37に模式的に示す。格納された所定領域から読み出された説明は、アドバイスシートを生成する際に合成され、印字されたものである。
【0127】
4ページ目(図38)には、3ページ目で指摘された生活習慣改善の具体的な方法として、塩分を減らすための方法が説明されている。まず、減塩の血圧低下に対する効果、減塩効果を高める工夫が説明される。次に、質問票の質問15の第1群の6項目の質問に対する回答に基づいて減塩のために当該患者に推奨される目標行動が記載される。図39に、記憶装置の所定領域に格納された、質問15の第1群の6項目の質問及びその回答の選択肢と当該患者が質問票に記入した回答についてのデータの構成を模式的に示す。患者が質問票においてマークした項目については「1」が、マークしなかった項目には「0」が記憶されている。ここでは、当該患者が質問票において頑張ればできそうだと回答した行動、すなわち、図39において「頑張ればできそう」に対する回答データが「1」となっている質問である「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」、「漬物や佃煮は少量を1日1回までにする」、「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」、「ラーメンやうどんのスープを半分以上残す」が抽出され記載されている。
【0128】
5ページ目(図40)には、2ページ目で指摘された生活習慣改善の具体的な方法として、脂肪を減らし野菜を増やすための方法が説明されている。まず、低脂肪や野菜の多い食事の血圧低下に対する効果、野菜と脂肪のとり方のポイントが説明される。次に、質問票の質問15の第3群の5項目の質問に対する回答に基づいて食生活改善のために当該患者に推奨される目標行動が記載される。ここでは、当該患者が質問票において頑張ればできそうだと回答した行動である「天ぷらや揚げ物は、週3回までにする(今よりも減らす)」、「洋菓子の代わりに和菓子や脂肪分の少ないお菓子を食べる」が記載されている。
【0129】
ここでは、質問票の回答事項から当該患者の場合には、塩分の摂り過ぎ、脂肪の摂り過ぎと野菜不足に関わる生活習慣の改善が勧められているので、生活習慣の改善方法について、この2項目について説明されているが、当該患者の回答事項に応じて他の項目の生活習慣の改善が推奨される場合には、アドバイスシートに、その生活習慣について同様の事項が記載されることとなる。
【0130】
6ページ目(図41)には、実践を継続する方法が記載される。
【0131】
7ページ目(図42)には、参考情報1として、治療を継続するために必要な事項が記載される。まず、「治療を中断しないために」と題して、質問票の質問4で当該患者が受診中断の原因になり得るものとして回答した「忙しくて時間がない」、「言われることが守りにくい、よく分からない」に応じて、治療を継続するための工夫が記載される。また、薬の飲み忘れを防ぐための工夫も記載される。これらの文章は、質問4「もし定期的に受診できなくなるとすれば、どのような場合だと思いますか?」に対する「忙しくて時間がない」及び「言われることが守りにくい、よく分からない」という回答とそれぞれ関連付けられて記憶装置に格納された文章が読み出されて、アドバイスシートを生成する際に合成され、印字されたものである。
【0132】
8ページ目(図43)には、参考情報2として、日常生活で注意することが記載される。ここでは、血圧上昇につながる行為が例示される。
【0133】
(医師用アドバイスシート)
図44及び47に質問票の記入事項に基づいて作成される医師用のアドバイスシートの例を示す。
【0134】
1枚目の表面(図44)には、患者の氏名等の基本情報と患者の状態、検査値と標準的な治療目標値、生活習慣評価とこのプログラムが推奨する改善項目、目標行動が記載される。患者の状態としては、医師が質問票に記入した事項である「病態」、「合併症の有無」、「治療内容」、「指導内容」が記載される。当該患者の基本情報と患者の状態は、記憶装置の所定領域に当該患者に関連付けて格納された情報が読み出され、アドバイスシートを生成する際に合成され、印字される。「病態」、「合併症の有無」、「治療内容」、「指導内容(食事、運動、その他)」は、それぞれの項目名が左側に、当該質問に対する回答に対応する「中等症高血圧」、「高脂血症」、「生活習慣の修正」及び「降圧薬治療」、「摂取エネルギーを守る」及び「脂肪を控える」、「早歩き等の軽い運動」、「減量」,「節煙・禁煙」及び「節酒・禁酒」の文字列がその右側に対応して表示される。このように質問に対する回答のすべての選択肢とマークが表示されるのではなく、回答として選択されたもののみが文字列によって各質問に対応付けて表示されることにより、情報が要約されているので医師は必要事項を効率良く把握することができる。
【0135】
検査値と標準的な治療目標値としては、質問票に記入された検査値と患者用のアドバイスシートにも同様に記載された標準的な治療目標値が記載される(ここで、注意を喚起するために目標値を超える検査値については赤字等とし、容易に識別できるように表示してもよい)。
【0136】
生活習慣評価とこのプログラムが推奨する改善項目としては、各生活習慣の項目ごとに、当該項目に対する患者の回答に基づく各項目の評価と当該患者の改善意欲、患者用アドバイスシートに記載されたこのプログラムが推奨する生活習慣改善の項目が表形式で要約されて記載される。
【0137】
当該患者についての生活習慣の評価は、患者用アドバイスシートにおける評価と同様の方法によって行う。但し、患者用アドバイスシートでは「良い習慣」として晴れマークを表示した項目については、医師用アドバイスシートでは「○」と表示し、患者用アドバイスシートでは「できれば改善したい習慣」として傘マークを表示した項目については、医師用アドバイスシートでは「×」と表示する。
【0138】
ここで、当該患者についての各生活習慣に対する目標達成の状態として示された改善意欲の評価について説明する。
【0139】
図45は塩分の取り方についての改善意欲を評価する手順を示すフローチャートである。エネルギー摂取等の他の生活習慣や状態についての改善意欲の評価も同様の方法により行われるので、これらの説明は省略する。
【0140】
まず、評価点数PW1を0とおく(ステップ151)。
【0141】
次に、塩分の取り方についての第1の状態、すなわち質問15の第1群の第1項目「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」に対する回答を読み出す(ステップ152)。
【0142】
次に、図46に示す質問15の第1群の「塩分の取り方」における改善意欲評価テーブルを読み出す(ステップ153)。ここで、質問15の第1群の第1項目「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」に対する回答が「頑張ればできそう」であれば1点を加算し、第3項目「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」に対する回答が「頑張ればできそう」であれば1点を加算する。
【0143】
ステップ152で読み出された回答に対する改善意欲の評価点数PW1(i1)を改善意欲評価テーブルを参照して算出する(ステップ154)。
【0144】
このようにして算出されたPW1(i1)をPW1に代入する(ステップ155)。
【0145】
次に、塩分の取り方についての第1の状態、すなわち質問15の第1群の第2項目「ラーメンやうどんのスープを半分以上残す」に対する回答を読み出す(ステップ156)。
【0146】
次に、図46に示す質問15の第1群の各項目の回答の改善意欲の評価テーブルを読み出す(ステップ157)。
【0147】
ステップ156で読み出された回答に対する評価点数PW1(i2)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ158)。
【0148】
このようにして算出されたPW1(i2)をPW1に加算し、PW1に代入する(ステップ159)。
【0149】
同様に、塩分の取り方についての第3の状態、すなわち質問15の第1群の第3項目についても回答の読み出しを行う(ステップ160)。
【0150】
以下、第1及び第2の状態についての場合と同様の処理を第3の状態から第5の状態まで繰り返し、第5の状態について算出されたPW1(i5)をPW1に加算し、PW1に代入する(ステップ161)。
【0151】
次に、塩分の取り方についての第6の状態、すなわち質問15の第1群の第6項目「塩鮭、たらこ等塩蔵品は週に2回までとする」に対する回答を読み出す(ステップ162)。
【0152】
次に、図46に示す質問15の第1群の各項目の回答の評価テーブルを読み出す(ステップ163)。
【0153】
ステップ162で読み出された回答に対する評価点数PW1(i6)を評価テーブルを参照して算出する(ステップ164)。
【0154】
このようにして算出されたPW1(i6)をPW1に加算し、PW1に代入する(ステップ165)。
【0155】
次に、評価点数PW1を評価する。まず、PW1≧3か否かを判定する(ステップ166)。ここで、PW1≧3であれば、「改善意欲あり」と判定され(ステップ167)、「改善意欲」の欄に「塩分摂取」の項目に判定に応じて「○」が表示され(ステップ168)、処理を終了する。
【0156】
ステップ166でPW1≧3でなければ、「改善意欲なし」と判定され(ステップ169)、「改善意欲」の欄の「塩分摂取」の項目は判定に応じて無表示とされ(ステップ168)、処理を終了する。
【0157】
このようにして、質問票の質問事項と、これに対する回答事項の評価とが分かり易く要約されて表示される。
【0158】
お勧め項目の欄には、患者用アドバイスシートにおいて目標行動として推奨された項目に同様の項目番号が表示される。
【0159】
目標行動の項には、プログラムが目標行動として推奨した生活習慣改善の項目において当該患者が「頑張ればできそう」と回答したものが列挙される。また、参考として、食事と運動による減量のための目標行動が記載される。
【0160】
1枚目の裏面(図47)には、患者が質問票に記入した事項が記載される。ここでは、「健康状態について」、「体重について」、「生活習慣について」、血圧測定について」の各項目ごとに質問票に対する患者の回答が記載されている。このように質問に対する回答のすべての選択肢とマークが表示されるのではなく、回答として選択されたもののみが文字列によって各質問に対応付けて表示されることにより、情報が要約されるので医師は必要事項を効率良く把握することができる。
【0161】
このように、医師用アドバイスシートには、医師及び患者が質問票に記入した事項が要領良くまとめられており、一覧性に優れる。
【0162】
生活習慣病の改善に重要な患者の生活習慣に対する評価を示すとともに、患者の改善意欲を表示することにより、医師は患者に対してより適切な指導を行うことができる。
【0163】
(医師入力シート)
図48〜52に医師入力シートの例を示す。
【0164】
医師入力シートは、患者が持ち帰り日々の実践状況を記録する実践記録シートを作成するための基礎となるものであり、医師が診察時等に記入して患者に手渡し、患者が精算の待ち時間等を利用してスキャナ2から読み込ませる。
【0165】
1枚目の表面(図48)には、患者に実行させるべき目標行動を指定して記入する。ここでは、目標行動は下記された推奨の目標行動又は別紙の目標行動一覧から5つまでを選んで記入することができる。このように、医師入力シートによって、継続的に実践すべき行動の例が提供され、医師の指定が促される。
【0166】
推奨の目標行動としては、患者が質問票で頑張ればできそうであると回答したものの一部が列挙されている。ここで、当該患者がスキャナ2から読み込ませた質問票に記入した事項は図39に示すように当該患者と関係付けて記録されているので、このデータを検索し、「頑張ればできそう」の項目に対する回答が「1」である質問を抽出し、医師入力シートを生成する際に合成して印字する。
【0167】
このように頑張ればできそうであると患者が回答したもののみならず、頑張ってもできないと回答したが行動の数値を変更すれば可能なもの、又は、できていると回答したが行動の数値を変えて高いレベルを目指せるものの中から医師が指定し、目標行動の種類を目標番号で記入するとともに数値を変更する場合にはその数値も記入する。このようにして、継続的に実践すべき行動の一部を変更することも許容される。
【0168】
図49に目標行動テーブルの構成例を示す。
【0169】
目標行動テーブルでは、目標番号と目標行動とが関連付けて格納されるとともに数値可変フラグが格納されている。数値可変フラグは、目標行動中に変更可能な数値目標が含まれているか否かを示すフラグであり、変更可能な数値目標が含まれている目標行動には「1」、含まれていない目標行動には「0」が割り振られている。
【0170】
ここでは、「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」、「漬物や佃煮は少量を1日1回までにする」、「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」の3つが目標行動として決定されている。
【0171】
1枚目の裏面(図50)から2枚目の表面(図51)の途中までには、患者に対する処方内容を記入するようになっており、ここでは、高脂血症治療薬と高血圧治療薬、糖尿病薬、その他の項目が設けられている。
【0172】
2枚目の表面(図51)には、この他に検査結果及び目標値を記入する欄が設けられている。
【0173】
2枚目の裏面(図52)には、患者に提供される実践記録シートに記載すべきバイタルサイン検査項目を設定するとともに、患者へ提供したい情報を選択して記入するようになっている。
【0174】
上述の医師入力シートをスキャナ2に読み込ませることにより、記入された数字がソフトウエアによって認識され、取り込まれた情報が記憶装置の所定領域に格納される。このようにして、所定の領域に領域に格納された患者データベースのデータ構成例を図53に示す。
【0175】
この例では、図49を参照すれば分かるように、医師が決定した3つの行動目標は、変更可能な数値目標を含むものではない。以下に、医師が変更可能な数値目標を含む目標行動を医師入力シートにおいて指定した場合の目標行動テクニック及び実践記録シート生成の処理手順について説明する。
【0176】
医師入力シートがスキャナ2に読み込まれ、「目標番号」及び「(角付きかっこ)欄の値」の数字が取り込まれると、上述の目標行動テーブル(図49)を検索し、対応する目標行動を抽出する。抽出された目標行動の数値可変フラグを参照し、「1」であれば、医師入力シートの「目標番号」の右側に記載された「(角付きかっこ)欄の値」を、当該患者に対する目標行動の変更された数値目標として記憶する。
【0177】
仮に、医師が、4番目の目標行動の欄に「116」と記入し、右側の「(角付きかっこ)欄の値」に「2」と記載した場合には、目標行動テーブルを検索し、対応する目標行動を抽出するとともに、この目標行動に関係付けられた数値可変フラグの値も読み出す。この数値可変フラグの値が「1」であれば、当該患者に対する目標行動に含まれる数値目標の値が変更され、記憶装置の所定領域に格納される。このようにして変更された数値目標を含む当該患者の患者データベースのデータ構成の例を図54に示す。ここでは、目標行動4の内容が「天ぷらや揚げ物を週2回以内にする」と変更されている。
【0178】
(目標行動テクニック)
図53に示すように当該患者に関係付けて記憶装置の所定領域に格納されたデータから、医師が決定した目標行動が読み出され、各目標行動に関連付けて格納されたテクニックについての説明が読み出され、行動目標のテクニックが生成、出力される。
【0179】
図55及び56に目標行動のテクニックの出力例を示す。
【0180】
目標行動のテクニックは、医師入力シートにおいて決定された目標行動「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」、「漬物や佃煮は少量を1日1回までにする」、「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」のそれぞれを実践するためのテクニックが詳細に説明されている。これらの説明は、「みそ汁やスープなどの汁物を1日1杯までにする」、「漬物や佃煮は少量を1日1回までにする」、「味付きのおかずに醤油や食卓塩などはかけない」という目標行動とそれぞれ関連付けられて記憶装置に格納された文章及び図が読み出されて、目標行動のテクニックを生成する際に合成され、印字されたものである。
【0181】
医師入力シートをスキャナ2に読み込ませると、上述の行動目標のテクニックとともに実践記録シートがプリンタ5から出力される。
【0182】
(実践記録シート)
図57、58に実践記録シートの例を示す。
【0183】
患者は、上述の医師入力シートにおいて医師が決定した目標行動の実践状況、服薬状況、医師が設定したバイタルサインの検査値を日々この実践記録シートに記録する。実践記録シートは1枚の表裏で1週間分を記録することができる。
【0184】
図57、58に示す実践記録シートでは、3つの目標行動の実践状況を○(できた)、△(半分くらいできた)、×(できなかった)をマークするか、無印(実践機会がなかった)とすることによって記録する。また、服薬状況については、指示通りに服用したか否かをそれぞれ○と×をマークして記録する。バイタルサインとして、この場合には、歩数と朝の最高血圧、最低血圧を検査し記録するようになっている。
【0185】
出力される実践記録シートは、次回の来院までの日数分だけ上述の各項目を記録することができるようになっている。
【0186】
患者は、次回の来院時に、タッチパネル3を操作し、記入済みの実践記録シートをスキャナ2から読み込ませる。
【0187】
スキャナ2から読み込まれた情報から、実践記録シート上でマークされた位置及び記入された数字がソフトウエアによって認識され、このようにして取り込まれた情報は、当該患者に関連付けて記憶装置の所定領域に格納される。このようにして格納された患者データベースの当該患者のデータ構成例を図59に示す。
【0188】
健康指導支援システム1のコンピュータ4では、実践記録シートに記入された実践の記録に基づいて、患者用と医師用それぞれの実践評価シート及び医師入力シートを作成する処理を行う。
【0189】
(患者用実践評価シート)
以下では、患者用実践評価シートについて説明する。
【0190】
図60に示すように、患者用実践評価シートの表面には、実践記録状況として、目標行動、服薬状況の日々の記録が表形式で表示される。このように実践記録シートに記録すべき事項に対する結果のすべての選択肢とマークが表示されるのではなく、選択されたもののみがマークによって各事項に対応付けて表示されることにより、情報が要約されるので患者は自らの実践記録を効率良く把握することができる。また、バイタルサイン検査値の日々の記録も各項目ごとに検査値が時系列で並ぶ表形式で表示される。このように、各日ごとに分散して検査値が表示されるのではなく、時系列で検査値を表示することにより、情報が要約されるので患者は自らの実践記録を効率良く把握することができる。。
【0191】
図61に示すように、患者用実践評価シートの裏面には、血圧値、体重、歩数の日々の変化が要約されトレンドグラフとして表示される。血圧値は、日々の血圧値が最低血圧値から最高血圧値までの棒グラフと目標最高血圧値と目標最低血圧値とが異なる色で表示される。体重はここでは表示されていないが、日々の体重を結んだ折れ線グラフで表示される。また、歩数は、棒グラフで表示される。ここでは、当該患者に関連付けて記憶装置の所定領域に格納された実践記録の情報及び目標値を読み出し、グラフ上に、目標値に対応する直線及び各日の測定値の棒グラフ及び折れ線グラフに対応する線分を描画する処理を行い、トレンドグラフを生成している。
【0192】
(医師用実践評価シート)
次に、医師用実践評価シートについて説明する。
【0193】
図62〜63に医師用実践評価シートの例を示す。
【0194】
1枚目(図62)には、患者の氏名等の基本情報と、処方状況、検査値及び目標値、プログラム開始後の過去5回分までの検査値が記載される。
【0195】
2枚目の表面(図63)及び裏面(図64)には、患者用実践評価シートと同様に情報が要約され実践記録状況とトレンドグラフが表示される。
【0196】
患者用及び医師用の実践評価シートにより、患者及び医師は、前回の来院時から今回の来院時までの患者の実践状況を要領良くかつ明確に把握することができる。
【0197】
(医師入力シート(2回目))
上述の患者用及び医師用実践評価シートとともに、医師入力シートも出力される。
【0198】
この医師入力シートも、患者が次回の来院時までの日々の実践状況を記録する実践記録シートを作成するための基礎となるものであり、医師が診察時等に記入してスキャナ2から読み込ませる。
【0199】
この医師入力シートの内容は初回の医師入力シートとほぼ同様であり、1枚目の表面のみ異なるので、この面についてのみ説明する。
【0200】
図65に医師入力シートの1枚目の表面の例を示す。
【0201】
ここでは、まず、指導内容・処方内容が前回と同じである場合にはマークし、以降記入された項目のみが前回の内容から変更されたものと扱われる。
【0202】
次に、目標行動の変更についての欄が設けられており、前回決定した目標行動から変更する場合には新たに決定した目標行動を記入する。参考のために現在設定されている目標行動が下方に記載される。
(第2の実施形態)
図66に本発明の第2の実施形態に係る健康指導支援システム100の構成図を示す。第1の実施形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
【0203】
健康指導支援システム100は、主として、スキャナ2、タッチパネル3、プリンタ5、クライアント端末14、サーバ24を含む。
【0204】
クライアント端末14は、制御及び演算機能を有するCPU141と、データやプログラムを格納する記憶装置142と、ネットワークNWに接続して外部装置との間で情報の送受信を行う通信部(送信手段、指導経由情報送信手段及び受信手段)143を含むコンピュータである。クライアント端末14は、タッチパネル3からの操作指示に基づき、スキャナ2及びプリンタ5を制御し、スキャナ2から情報を取り込み、プリンタ5に対して出力を指示する。
【0205】
サーバ24は、制御及び演算機能を有するCPU241と、データやプログラムを格納する記憶装置242と、ネットワークNWに接続して外部装置との間で情報の送受信を行う通信部(対象者特定情報取得手段、指導経由情報取得手段及び送信手段)243を含むコンピュータである。
【0206】
クライアント端末14とサーバ24は、ネットワークNWによって接続される。ネットワークNWは、クライアント端末14とサーバ24を接続してデータの送受信が可能な通信網であればよく、例えば、LAN(Local Area Network),インターネット又はイントラネット等があるがこれに限られない。端末14とサーバ24との接続の方式は有線及び無線のいずれの方式でもよいし、両方を含む方式でもよい。
【0207】
本実施形態では、スキャナ2から読み込まれた患者の基本情報を含む種々の情報を格納した患者データベースをサーバ24の記憶装置242に構築している。
【0208】
図66には、一つのサーバ24と一つのクライアント端末14のみを示しているが、複数の場所や複数の病院に配置されたクライアント端末14がサーバ24によって集中的に管理されるようにしてもよいし、複数のサーバ24で分散して処理を行うようにしてもよく、クライアント端末14とサーバ24の数はシステムに応じて適宜選択することできる。例えば、患者と医師がそれぞれのサーバ24に接続可能なクライアント端末をそれぞれ管理(所持)し、患者は自らが管理するクライアント端末からサーバ24に、問診事項の回答、実践結果のような患者が特定する情報を送信し、医師は自らが管理するクライアント端末からサーバ24に、検査・診断結果や目標行動の指定等の医師が確定する情報を送信するようにしてもよい。
【0209】
また、患者の質問票に対する回答及び医師の記入事項とからアドバイスシート及び医師入力シートを生成する処理、医師入力シートに記載された事項から行動目標のテクニック及び実践記録シートを生成する処理、実践記録シートに記載された事項から実践評価シート及び医師入力シート(2回目)を生成する処理は、サーバ24のCPU241において、それぞれのプログラムを実行することにより実現される。このような所定のプログラムを実行するCPU241が要約手段及び指導支援情報生成手段、問診要約手段、継続実践結果要約手段を構成する。また、所定のプログラムを実行するCPU241は問診事項に対する回答を評価する回答評価手段としての機能も有する。また、これらの処理に伴い、クライアント端末14から受信したデータあるいはCPU241における演算結果のデータに基づいて患者のデータベースを生成、追加及び更新する処理もCPU241によって行う。上述の各処理を実現するプログラムは、全てがサーバ24において実行される場合に限られず、サーバ24とクライアント端末14、又は複数のサーバ24のそれぞれにおいてプログラムの一部が実行される場合も含まれる。
【0210】
図67は本実施形態における患者用・医師用アドバイスシート及び医師入力シートの作成処理の処理手順を示すシーケンス図である。
【0211】
まず、患者がタッチパネル3を操作に従って、記入済みの質問票がスキャナ2から読み込まれる(ステップ171)。端末14は、ネットワークNWに接続して、読み込んだ質問票の回答データをサーバ24に送信する(ステップ172)。
【0212】
サーバ24では、ネットワークNWを介して、質問票の回答データを端末14から受信する(ステップ173)。サーバ24では、所定のプログラムを実行することにより患者用アドバイスシートデータ、医師用アドバイスシートデータ、医師入力シートデータの生成処理を行う(ステップ174)。サーバ24は、ネットワークNWに接続して、生成されたデータを端末14に送信する(ステップ175)。
【0213】
端末14では、ネットワークNWを介して、患者用アドバイスシート等のデータをサーバ24から受信する(ステップ176)。端末14は、患者用アドバイスシート等のデータをプリンタ5に出力し、プリンタ5では患者用アドバイスシート等がプリントされ(ステップ177)、処理を終了する。
【0214】
図68は本実施形態における目標行動テクニック及び実践記録シート作成処理の処理手順を示すシーケンス図であり、図69は本実施形態における患者用・医師用実践評価シート及び医師入力シート(2回目)の作成処理の処理手順を示すシーケンス図である。端末14及びサーバ24における処理の分担並びにデータの送受信は患者用・医師用アドバイスシート及び医師入力シートの作成処理と同様であるので、説明は省略する。
【0215】
患者のデータベースは、クライアント端末14の記憶装置142に構築してもよい。この場合には、患者の質問票に対する回答及び医師の記入事項とからアドバイスシート及び医師入力シートを生成する処理、医師入力シートに記載された事項から行動目標のテクニック及び実践記録シートを生成する処理、実践記録シートに記載された事項から実践評価シート及び医師入力シート(2回目)を生成する処理は、サーバ24のCPU241において行われるが、患者のデータベースの生成、追加及び更新処理は端末14の演算・制御部141において行われ、必要なデータの送受信が通信部143,243を介してネットワークNWに接続して行われる。
【0216】
図70に本発明の第2の実施形態の変形例に係る健康指導支援システム200の構成図を示す。第1及び第2の実施形態と同様の構成については同様の符号を用いて説明を省略する。
【0217】
健康指導支援システム200は、サーバ24とクライアント端末114を含む。
【0218】
クライアント端末114は、制御及び演算機能を有するCPU141と、データやプログラムを格納する記憶装置142と、ネットワークNWに接続して外部装置との間で情報の送受信を行う通信部143を含む装置である。クライアント端末114は、操作入力部103からの操作指示に基づき、読取部102及び出力部104を制御し、読取部102から情報を取り込み、出力部105に対して出力を指示する。すなわち、クライアント端末114は、第2の実施形態に係るクライアント端末14並びにスキャナ4及びプリンタ5を一体化した装置であり、例えば、ファクシミリ装置が相当する。ファクシミリ装置の場合には、操作入力部103は、ボタン等に相当する。
【0219】
サーバ24は、制御及び演算機能を有するCPU241と、データやプログラムを格納する記憶装置242と、ネットワークNWに接続して外部装置との間で情報の送受信を行う通信部243を含むコンピュータである。
【0220】
クライアント端末114とサーバ24は、ネットワークNWによって接続される。ネットワークNWは、クライアント端末114とサーバ24を接続してデータの送受信が可能な通信網であればよく、例えば、公衆回線,LAN(Local Area Network),インターネット又はイントラネット等があるがこれに限られない。端末114とサーバ24との接続の方式は有線及び無線のいずれの方式でもよいし、両方を含む方式でもよい。
【0221】
図70には、一つのサーバ24と一つのクライアント端末114のみを示しているが、複数の場所や複数の病院に配置されたクライアント端末114がサーバ24によって集中的に管理されるようにしてもよいし、複数のサーバ24で分散して処理を行うようにしてもよく、クライアント端末114とサーバ24の数はシステムに応じて適宜選択することできる。
【0222】
また、患者の質問票に対する回答及び医師の記入事項とからアドバイスシート及び医師入力シートを生成する処理、医師入力シートに記載された事項から行動目標のテクニック及び実践記録シートを生成する処理、実践記録シートに記載された事項から実践評価シート及び医師入力シート(2回目)を生成する処理は、サーバ24のCPU241において、それぞれのプログラムを実行することにより実現される。また、これらの処理に伴い、クライアント端末114から受信したデータあるいはCPU241における演算結果のデータに基づいて患者のデータベースを生成、追加及び更新する処理もCPU241によって行う。
【0223】
本変形例における患者用・医師用アドバイスシート及び医師入力シートの作成処理の処理手順は図67に示す第2の実施形態の場合と同様であり、本変形例における目標行動テクニック及び実践記録シート作成処理の処理手順、患者用・医師用実践評価シート及び医師入力シート(2回目)の作成処理の処理手順も、それぞれ図68及び図69に示す第2の実施形態の場合と同様である。但し、本変形例では、スキャナ2、タッチパネル3、プリンタ5の機能が、それぞれ読取部102、操作入力部103、出力部105によって実現される。
【0224】
尚、本実施形態では、クライアント端末14に接続されたスキャナ2によって質問票等のマークシート6を読み込ませ、また、アドバイスシート等のシート7をプリンタ5によってプリントアウトしており、有形の媒体を介してデータの入出力を行っている。しかし、このような有形の媒体を介することなくデータの入出力を行うこともできる。例えば、質問事項がタッチパネル3又はディスプレイ上に表示され、患者はタッチパネル3を操作し、又は端末14に接続されたキーボード等を操作することにより質問事項に回答し、端末14が受け付けた回答をネットワークNWを介してサーバ24に送信する。医師も検査結果等を同様にタッチパネル3等を操作して入力しておく。サーバ24では、ネットワークNWを介して受信したデータを患者のデータベースに格納するとともに、アドバイス情報の生成、目標の設定、問診事項の要約の処理を行う。生成された情報は、ネットワークNWを介して端末14に送信され、タッチパネル3等にアドバイス画面として又は医師入力画面として表示される。医師入力画面に対して、医師がタッチパネル3等を操作することにより、必要な情報を入力する。端末14に入力された情報は、ネットワークNWを介してサーバ24に送信され、患者のデータベースに格納される。サーバ24では、格納された情報に基づいて、目標行動テクニック情報又は実践記録フォーマットの生成処理を行う。生成された情報は、ネットワークNWを介してクライアント端末14に送信され、タッチパネル3等に目標行動テクニック表示画面又は実践記録入力用画面として表示される。患者は目標行動テクニックを閲覧するとともに、実践の記録を継続的にタッチパネル3等を操作して入力する。この場合、患者はクライアント端末14からサーバ24に継続的に接続して入力された実践記録情報を送信するとともに、新たな実践記録入力画面をサーバ24から受信するようにしてもよいし、所定期間の実践記録の入力が完了した段階でサーバ24に送信するようにしてもよい。クライアント端末14から実践記録を受信したサーバ24では、患者用及び医師用実践評価処理及び医師用入力画面(2回目)生成処理を行う。生成された情報は、ネットワークNWを介して端末14に送信され、タッチパネル3等に患者用及び医師用実践評価表示画面として、又は医師入力画面として表示される。このように有形の媒体を介することなくデータの入出力を行うこともできる。例えば、インターネット等のネットワークに接続可能な携帯電話や携帯情報端末を利用して、時間や場所にとらわれずに簡便に生活習慣の改善を行うことができる。
【0225】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、診断の効率化を図るとともに改善の継続性を確保し、より効果的に生活習慣を図るための指導を支援する健康指導支援システム、これを構成するサーバ及びクライアント端末並びにプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る健康指導支援システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施形態に係る生活習慣改善プログラムの進行の概略を示すシーケンス図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態に係る生活習慣改善プログラムにおける書類と処理の関係を時系列に沿って示す模式図である。
【図4】図4は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の1枚目の表面を示す図である。
【図5】図5は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の1枚目の裏面を示す図である。
【図6】図6は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の2枚目の表面を示す図である。
【図7】図7は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の2枚目の裏面を示す図である。
【図8】図8は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の3枚目の表面を示す図である。
【図9】図9は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の3枚目の裏面を示す図である。
【図10】図10は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の4枚目の表面を示す図である。
【図11】図11は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の4枚目の裏面を示す図である。
【図12】図12は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の5枚目の表面を示す図である。
【図13】図13は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の5枚目の裏面を示す図である。
【図14】図14は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の6枚目の表面を示す図である。
【図15】図15は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の6枚目の裏面を示す図である。
【図16】図16は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の7枚目の表面を示す図である。
【図17】図17は、本は発明の第1の実施形態に係るシステムの患者データベースのデータ構成例を示す。
【図18】図18は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの1ページ目を示す図である。
【図19】図19は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの2ページ目を示す図である。
【図20】図20は、本発明の第1の実施形態に係る血圧分類テーブルの構成例を示す図である。
【図21】図21は、本発明の第1の実施形態に係る血圧分類表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図22】図22は、本発明の第1の実施形態に係る最低血圧検査値範囲判定1の手順を示すフローチャートである。
【図23】図23は、本発明の第1の実施形態に係るBMI目標値設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図24】図24は、本発明の第1の実施形態に係るBMI目標値テーブルの構成例を示す図である。
【図25】図25は、本発明の第1の実施形態に係る血圧目標値設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図26】図26は、本発明の第1の実施形態に係る血圧目標値テーブルの構成例を示す図である。
【図27】図27は、本発明の第1の実施形態に係る血清脂質目標値設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図28】図28は、本発明の第1の実施形態に係る血清脂質目標値設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図29】図29は、本発明の第1の実施形態に係る血清脂質目標値テーブルの構成例を示す図である。
【図30】図30は、本発明の第1の実施形態に係る血圧目標値設定処理手順を示すフローチャートである。
【図31】図31は、本発明の第1の実施形態に係る血圧目標値テーブルの構成例を示す図である。
【図32】図32は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの3ページ目を示す図である。
【図33】図33は、本発明の第1の実施形態に係る塩分の取り方の評価手順を示すフローチャートである。
【図34】図34は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問13に対する回答の評価テーブルの構成例を示す図である。
【図35】図35は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問15の第1群の各項目の回答の評価テーブルの構成例を示す図である。
【図36】図36は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問5の回答と目標行動の説明とを記憶した領域のデータ構成を模式的に示した図である。
【図37】図37は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問6−1の回答と目標行動の説明とを記憶した領域のデータ構成を模式的に示した図である。
【図38】図38は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの4ページ目を示す図である。
【図39】図39は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問15の回答を記憶した領域のデータ構成を模式的に示した図である。
【図40】図40は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの5ページ目を示す図である。
【図41】図41は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの6ページ目を示す図である。
【図42】図42は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの7ページ目を示す図である。
【図43】図43は、本発明の第1の実施形態に係る患者用アドバイスシートの8ページ目を示す図である。
【図44】図44は、本発明の第1の実施形態に係る医師用のアドバイスシートの1枚目の表面を示す図である。
【図45】図45は、本発明の第1の実施形態に係る塩分の取り方についての改善意欲の評価手順を示すフローチャートである。
【図46】図46は、本発明の第1の実施形態に係る質問票の質問15の第1群の「塩分の取り方」における改善意欲評価テーブルの構成例を示す図である。
【図47】図47は、本発明の第1の実施形態に係る医師用のアドバイスシートの1枚目の裏面を示す図である。
【図48】図48は、本発明の第1の実施形態に係る医師入力シートの1枚目の表面を示す図である。
【図49】図49は本発明の第1の実施形態に係る目標行動テーブルの構成例を示す図である。
【図50】図50は、本発明の第1の実施形態に係る医師入力シートの1枚目の裏面を示す図である。
【図51】図51は、本発明の第1の実施形態に係る医師入力シートの2枚目の表面を示す図である。
【図52】図52は、本発明の第1の実施形態に係る医師入力シートの2枚目の裏面を示す図である。
【図53】図53は、本発明の第1の実施形態に係る患者データベースのデータ構成例を示す図である。
【図54】図54は、本発明の第1の実施形態に係る患者データベースのデータ構成の例を示す図である。
【図55】図55は、本発明の第1の実施形態に係る行動目標テクニックの1ページ目を示す図である。
【図56】図56は、本発明の第1の実施形態に係る行動目標テクニックの2ページ目を示す図である。
【図57】図57は、本発明の第1の実施形態に係る実践記録シートの1枚目の表面を示す図である。
【図58】図58は、本発明の第1の実施形態に係る実践記録シートの1枚目の裏面を示す図である。
【図59】図59は、本発明の第1の実施形態に係る患者データベースのデータ構成例を示す図である。
【図60】図60は、本発明の第1の実施形態に係る患者用実践評価シートの表面を示す図である。
【図61】図61は、本発明の第1の実施形態に係る患者用実践評価シートの裏面を示す図である。
【図62】図62は、本発明の第1の実施形態に係る医師用実践評価シートの1枚目を示す図である。
【図63】図63は、本発明の第1の実施形態に係る医師用実践評価シートの2枚目の表面を示す図である。
【図64】図64は、本発明の第1の実施形態に係る医師用実践評価シートの2枚目の裏面を示す図である。
【図65】図65は、本発明の第1の実施形態に係る2回目の医師入力シートの1枚目の表面を示す図である。
【図66】図66は、本発明の第2の実施形態に係る健康指導支援システムの構成を示す図である。
【図67】図67は、本発明の第2の実施形態に係る生活習慣改善プログラムの患者用アドバイスシート等の作成処理の進行の概略を示すシーケンス図である。
【図68】図68は、本発明の第2の実施形態に係る生活習慣改善プログラムの実践記録シート等の作成処理の進行の概略を示すシーケンス図である。
【図69】図69は、本発明の第2の実施形態に係る生活習慣改善プログラムの患者用実践評価シート等の作成処理の進行の概略を示すシーケンス図である。
【図70】図70は、本発明の第2の実施形態の変形例に係る健康指導支援システムの構成を示す図である。
【符号の説明】
1,100 健康指導支援システム
2 スキャナ
3 タッチパネル
4 コンピュータ
5 プリンタ
6 マークシート
7 シート
14,114 クライアント端末
24 サーバ
41,141,241 CPU
42,142,242 記憶装置
Claims (27)
- 健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する健康指導支援システムであって、
前記対象者が特定した対象者特定情報を取得する対象者特定情報取得手段と、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を取得する指導経由情報取得手段と、
前記取得された情報の少なくとも一部を要約する要約手段と、
健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成する指導支援情報生成手段と、
を備えた健康指導支援システム。 - 前記対象者特定情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含む請求項1に記載の健康指導支援システム。
- 前記指導経由情報は、前記対象者を検査及び診断した結果の少なくともいずれかを含む請求項2に記載の健康指導支援システム。
- 前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含む請求項1乃至3のいずれかに記載の健康指導支援システム。
- 前記要約手段は、前記所定の問診事項に対する回答を要約する問診要約手段を含む請求項2乃至4のいずれかに記載の健康指導支援システム。
- 前記問診要約手段は、前記回答を評価する回答評価手段を含む請求項5に記載の健康指導支援システム。
- 前記問診事項は、生活習慣に関する目標の、前記対象者の達成の状態についての質問を含み、
前記回答評価手段は、前記目標の達成の状態に基づいて前記回答を評価する機能を有する請求項6に記載の健康指導支援システム。 - 前記回答評価手段は、前記回答を所定指標に変換して評価する機能を有する請求項7に記載の健康指導支援システム。
- 前記指導支援情報は、前記目標の達成の状態についての質問に対する前記対象者の回答に基づいて、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の、該対象者を指導する指導者による指定を支援する継続実践行動指定支援情報を含む請求項7又は8に記載の健康指導支援システム。
- 前記継続実践行動指定支援情報は、前記目標の達成の状態についての質問に対する前記対象者の回答に基づいて、前記継続的に実践すべき行動の例を提供し、前記指導者に指定を促す請求項9に記載の健康指導支援システム。
- 前記継続実践行動指定支援情報は、さらに前記例として提供された行動の一部の変更した行動の指定を許容する請求項10に記載の健康指導支援システム。
- 前記継続実践行動指定支援情報を担持した情報媒体である継続実践行動指定支援情報媒体を出力する継続実践行動指定支援情報媒体出力手段を備え、
前記指導経由情報取得手段は、前記継続的に実践すべき行動が指定された継続実践行動指定支援情報媒体の情報を取得する継続実践行動指定支援情報媒体読取手段を含む請求項10又は11に記載の健康指導支援システム。 - 前記指導経由情報取得手段は、前記継続実践行動指定支援情報に基づいて指定された前記継続的に実践すべき行動の情報を取得し、前記指導支援情報生成手段は、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動についての参考となる継続実践アドバイス情報を生成する機能を有する請求項9乃至12のいずれかに記載の健康指導支援システム。
- 前記対象者特定情報取得手段は、前記対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき指定された行動の継続的な実践の結果についての情報を取得し、前記要約手段は、前記行動の継続的な実践の結果を要約する機能を有する請求項9乃至13のいずれかに記載の健康指導支援システム。
- 前記指導支援情報生成手段は、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果の記録を対象者に促す情報を生成する機能を有する請求項9乃至14のいずれかに記載の健康指導支援システム。
- 前記指導支援情報生成手段において生成された、前記指導者が指定した、対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果の記録を対象者に促す情報を担持した情報媒体である継続実践結果記録媒体を出力する継続実践結果記録媒体出力手段を備え、
前記対象者特定情報取得手段は、前記実践すべき行動の実践の結果が記録された継続実践結果記録媒体の情報を取得する継続実践結果記録媒体読取手段を含む請求項9乃至15のいずれかに記載の健康指導支援システム。 - 少なくとも一つのクライアント端末とネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するサーバであって、
ネットワークを介して接続されるクライアント端末から、前記対象者が特定した対象者特定情報を取得する対象者特定情報取得手段と、
ネットワークを介して接続されるクライアント端末から、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を取得する指導経由情報取得手段と、
前記取得した情報の少なくとも一部を要約する要約手段と、
健康状態の改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成する指導支援情報生成手段と、
前記指導支援情報をネットワークを介して接続されるクライアント端末に送信する送信手段と、
を備えたサーバ。 - 前記対象者特定情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含む請求項17に記載のサーバ。
- 前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含み、
前記要約手段は、前記所定の問診事項に対する回答を要約する問診要約手段を含む請求項18に記載のサーバ。 - 前記対象者特定情報は、前記対象者を指導する指導者が指定した、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を含む請求項17に記載のサーバ。
- 前記指導支援情報は、前記取得された情報の少なくとも一部を要約した情報を含み、
前記要約手段は、前記対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を要約する継続実践結果要約手段を含む請求項17に記載のサーバ。 - 少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、
ネットワークを介して接続されるサーバに、前記対象者が特定した情報を送信する送信手段と、
ネットワークを介して接続される前記サーバに、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段と、
ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末。 - 少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、
ネットワークを介して接続されるサーバに、前記対象者が特定した情報を送信する送信手段と、
ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末。 - 少なくとも一つのサーバとネットワークを介して接続され、健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するクライアント端末であって、
ネットワークを介して接続される前記サーバに、健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された指導経由情報を送信する指導経由情報送信手段と、
ネットワークを介して前記サーバから、前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を受信する受信手段とを備えたクライアント端末。 - 健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援するためのコンピュータで実行可能な健康指導支援プログラムであって、
コンピュータに、
前記対象者が特定した情報を取得するステップと、
健康状態を改善するために前記対象者に対する指導において確定された情報を取得するステップと、
前記取得された情報の少なくとも一部を要約するステップと、
前記健康状態を改善するための対象者に対する指導を支援する指導支援情報を生成するステップと、
を実行させるための健康指導支援プログラム。 - 前記対象者が特定した情報は、所定の問診事項に対する対象者の回答を含み、
前記指導支援情報は、前記所定の問診事項に対する対象者の回答を要約した情報を含む請求項25に記載の健康指導支援プログラム。 - 前記対象者が特定した情報は、前記対象者を指導する指導者が指定した、該対象者が健康状態を改善するために継続的に実践すべき行動の実践の結果を含み、
前記指導支援情報は、前記継続的に実践すべき行動の実践の結果を要約した情報を含む請求項25に記載の健康指導支援プログラム。
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