JP2004017592A - 直描型印刷用版材 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ光による製版でのデブリの発生がない直描型印刷用版材を提供する。
【解決手段】基板上に記録層が設けられた直描型印刷用版材において、該記録層は熱溶融性樹脂部材中に撥インク性部材を分散した状態で含有しており、かつ該熱溶融性樹脂部材は画像情報に応じて加熱されると溶出するか表面粗度が大きくなる性質を有することを特徴とする。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は直描型印刷用版材に関し、詳しくは、表面記録層を画像状に加熱することによってその記録層に水性又は油性インク付着領域を形成(製版)し、これに記録剤(インク)を供給し、この画像状インクを直接又は転写材を介して普通紙等に転写して画像を得るのに有用な直描型印刷用版材に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、組み版の電子化に伴い、従来のような版下フィルムを用いずに、コンピュータから直接製版を行うことが可能な、直描型印刷用版材の開発が盛んである。更に、湿し水の不要な版材に対して直描版化することで、印刷機中に湿し水不要直描型版材と製版部を設けた印刷機(所謂DI(digital imaging)機)が登場し、小ロット・低コスト印刷分野において好評を得ている。
【0003】
この湿し水不要直描型印刷用版材の代表例としては、特開平7−314934号公報に記載のごとく、レーザアブレーションによる熱破壊型版材がある。この版材は、画像書き込み後、シリコーン樹脂のかす(デブリ)を版面から除去する必要があり、DI機中にデブリ除去手段を設ける必要がある。また、熱破壊方式であるため、高い出力のレーザが必要で装置コストを押し上げる問題がある。
一方、特開平3−178478号公報に記載のごとく、フッ素樹脂の構造変化を利用した版材もある。これは、材料の構造変化によるぬれ性変化を利用しており、デブリに発生がなく、また、熱破壊よりも低いレーザ出力で書き込みが可能であるが、フッ素樹脂は撥インク性能がシリコーン樹脂よりも劣るため、地汚れに弱い欠点を有する
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の版材の欠点を解消し、低エネルギーによる書き込み(製版)が可能で、しかもデブリ処理が全く必要でなく、湿し水を用いないで良好に印刷が行なえる直描型印刷用版材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、多くの検討を行ってきた結果、加熱により溶出するか或いは表面粗度が大きくなる性質を有する熱溶融性樹脂部材を用い、この樹脂部材中に撥インク性部材を分散させた記録層を有する直描型印刷用版材によれば、上記課題を達成しうることを見出した。本発明はこれに基づいてなされたものである。
【0006】
本発明によれば、第1に、基板上に記録層が設けられてなり、該記録層は熱溶融性樹脂部材中に撥インク性部材を分散した状態で含有し、かつ該熱溶融性樹脂部材は画像情報に応じて加熱されると該熱溶融性樹脂部材が溶出するか表面粗度が大きくなる性質を有することを特徴とする直描型印刷用版材が提供される。
【0007】
上記第1の発明においては、次の材料が好ましく選択される。
(1)撥インク性部材は、シロキサン構造を有する樹脂、特にポリジメチルシロキサン構造を有する樹脂の使用が好ましい。
(2)熱溶融性樹脂部材は、側鎖にアルキル基を有するアクリレート系樹脂、特にパーフルオロアルキルアクリレート樹脂の使用が好ましい。更に、この熱溶融性樹脂部材はその融点が60〜100℃であるのが好ましい。
【0008】
また本発明によれば、上記第1の発明において、記録層が波長400〜900nmの光に対して吸収を示す材料(光吸収性材料)を含有することを特徴とする直描型印刷用版材が提供される。
【0009】
さらに本発明によれば、上記第1の発明において、基板と記録層との間に、波長400〜900nmの光に対して吸収を示す材料(光吸収性材料)を含有する層をで設けたことを特徴とする直描型印刷用版材が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の直描型印刷用版材は、基板上に、熱溶融性樹脂(加熱されると溶出するかもしくは表面粗度が大きくなる性質を有している熱溶融性樹脂)部材と、この熱溶融性樹脂部材中に分散された撥インク性部材とを主成分とする記録層が形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
本発明におけるフィルム基板としては、耐熱性であることが望ましく、温度100℃から150℃にかけて熱収縮率が0〜20%くらいのものが好適である。基板の厚さはコストを考えると薄い方がよいが、印刷中の版の伸びを考慮するとある程度の厚さが必要で、概ね、75〜200μmが望ましい。材質はアルミニウム合金薄板や合成樹脂フィルム等が望ましい。合成樹脂フィルムとしては、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、セロハンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、芳香族ポリアミドフィルム、ポリスルホンフィルム、およびポリオレフィンフィルム等が挙げられ、これらのうち、機械的特性、熱的特性、または価格などの理由から、ポリエステルフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルムが好ましく、特にポリエステルフィルムが好ましい。
【0012】
上記の「ポリエステルフィルム」は、エステル結合を主鎖の主要な結合鎖とするポリエステルのフィルムを総称している。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリエチレンα,β−ビス(2−クロロフェノキシ)エタン4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレート等が挙げられ、品質および経済性等から、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0013】
基板表面は高い平滑度を有していてもよいが、本発明においては、該表面を粗面化しておくのが好ましい。粗面化の方法としては、特に限定されず、たとえば、サンドブラストにより基板表面を削るサンドマット加工や、あらかじめ合成樹脂フィルムに微粒子を混ぜるダイレクトマット加工や、基板表面に微粒子を混ぜた樹脂層をコートするコーティングマット加工のいずれでもよい。基板表面が粗面化されていることにより、この上に塗工される記録層あるいは中間層との接着が良好になる。基板の形状は、ベルト状、板状、ドラム状のいずれでもよく、装置の使用用途に応じて選定する。
【0014】
本発明の記録層に用いられる撥インク性部材としてはシロキサン結合(Si−O結合)を有する樹脂であり、好ましくは下記式(1)に示されるポリオルガノ、シロキサン骨格を有する樹脂である。この樹脂の形態としては、乳化重合もしくは分散重合によって合成されたものが記録層への分散のしやすさから適している。
【化1】
Figure 2004017592
(式中、R及びRはアミノ基、フェニル基、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基、エポキシ基またはポリエーテル基を表わす。R及びRは炭素数1〜5のアルキル基を表わす。nは10000〜20000の整数である。)
【0015】
上記式(1)で示されるR、Rがメチル基である樹脂が撥インク性として顕著な効果が認められ、特にR、R、R、Rがともにメチル基であり、かつnが10000〜20000である樹脂は撥インク効果がすこぶる良好である。
【0016】
この撥インク性部材は微粒子の形態が望ましく、その粒径は0.1〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度である。0.1μm未満の粒径であると細かく分散しすぎて撥インク性が低下する場合があり、逆に1μmを超える粒径であると撥インク性領域が広くなり画像書き込み時に親インク化しにくくなって不都合となる場合がある。
【0017】
一方、本発明の記録層における熱溶融性樹脂部材としては、加熱されると溶出するかもしくは表面粗度が大きくなる性質を有する熱溶融性樹脂が用いられる。ここで、“加熱されると溶出するかもしくは表面粗度が大きくなる”とは、記録層表面に画像情報に応じてレーザ光などが照射されて加熱されることにより、記録層表面温度50〜200℃で記録層表面の熱溶融性樹脂部材が溶け、或いは凝集又は結晶化によって熱溶融性樹脂部材表面が粗面化する現象である。
【0018】
本発明では、この熱溶融性樹脂部材は撥インク性を有していることが好ましい。この場合の撥インク性の目安としては、表面エネルギーが30dyn/cm以下(好ましくは10〜20dyn/cm)であることが望ましい。熱溶融性樹脂部材の材料としては、直鎖のビニル系ポリマーで、樹脂中にメチル基、フェニル基を有する材料や、パーフルオロメチル基や、パーフルオロエチル基を有する材料が適する。具体的な材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリテトラフロロエチレン、ポリテトラフロロポリプレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体などが適する。
【0019】
これらのうちでも、特に側鎖にアルキル基を有するアクリレート系樹脂は有用である。中でも下記一般式(2)で示される長鎖アルキル基を有するアクリレートもしくはメタクリレートモノマーの重合体又は共重合体が好適である。
【化2】
Figure 2004017592
(式中、Rは水素原子または−CHを表わし、Rは−(CH−CH、k=15、17、19を表す。)
【0020】
また、上記の熱溶融性樹脂は、パーフルオロアルキルアクリレート樹脂であることがより好ましい。具体的には下記一般式(3)で示されるように、側鎖にパーフロロアルキル基を有する含フッ素アクリレートもしくは含フッ素メタクリレートモノマーの重合体が適する。重合体としては、単独の重合体の他に、側鎖長の異なるモノマー同士の共重合体や塩化ビニルやメチルメタクリレート、メチルアクリレート等のビニル系モノマーとの共重合体が適する。
【化3】
Figure 2004017592
(式中、Rは水素原子または−CHを表わし、Rは−(CF−CH、k=5、7、9を表し、m=1〜2を表わす。)
【0021】
本発明で用いられる上記の熱溶融性樹脂は、融点が60〜100℃、好ましくは80〜90℃のものであるのがより好ましい。融点を低くすることで低エネルギーでの書き込みが可能となるが、融点が60℃未満では版材を例えば高温高湿下で保存した場合には版材作成当初の記録層表面が維持できないおそれが生じ、また融点が100℃を超えると低エネルギーでの書き込みが行えなくなるおそれが生じる。
【0022】
記録層における熱溶融性樹脂部材と撥インク性部材との割合は、印刷に用いられるインクの粘弾性特性によっても左右されるが、概ね、重量固形分比で熱溶融性樹脂部材:撥インク性部材=9:1〜5:5、好ましくは8:2〜6:4程度が適当である。
【0023】
図1は本発明の版材の模式的断面図であり、1は基板、2は記録層、21は撥インク性部材(便宜上「S材」という)、22は熱溶融性樹脂部材(便宜上「F材」という)を表わしている。ここで、S材の一部は露出しており、F材表面は平滑である。ここで、S材の一部は露出しており、F材表面は平滑である。この状態では、S材の効果により版材表面は撥インク性を示すようになっている。図2は、この版材に画像書き込み(製版)が施されて、F材表面が粗面化されている状態を示している。
【0024】
本発明の版材は、図4(a)に示したように、記録層中に光吸収剤を含有させることが望ましい。光吸収剤は波長400〜900nmの光に対して吸収を示す材料が好ましく用いられる。
画像書き込み手段としては、サーマルヘッドのごとき接触加熱手段も使用できるが、接触時の機械的擦れによる擦り傷が地汚れの原因となる恐れがある。そこで、レーザのごとき非接触加熱手段の使用が有利である。このため、レーザ等の画像書き込み光源の波長に対して吸収を示す材料(光吸収剤)を記録層中に分散して含有させておくのが好ましい。光吸収部材の吸収ピークは光源によって選択するが、400nmから900nmの光に対して何れかの波長に対し吸収を示す部材が望ましい。
具体的な光吸収材料としては、カーボンブラック、フタロシアニン系色素・顔料、及びシアニン系色素・顔料などが挙げられる。これら光吸収材料の記録層への添加量は一概に決められないが、5〜20wt%が適当であり、より好ましくは8〜10wt%である。
【0025】
また、本発明の版材は図4(b)に示したように、基板1と記録層2との間に波長400nmから900nmの光に対して前記の光吸収材料を含有した層を形成することが望ましい。
先に挙げた光吸収材料を記録層中に分散させた例では、光吸収材材料によっては印字特性へ影響を与える恐れがある。そこで、記録層と基板との間に光吸収材料を含有した中間層3を設け、レーザ光照射時に、中間層3を発熱し熱伝導により記録層表面を加熱する構成とする。こうすることで、記録層の印字特性を損なうことがなくなりが画像品質劣化を防ぐことができる。
【0026】
この中間層はバインダー樹脂中に光吸収材料を分散した形態を有するが、ここで用いられるバインダー樹脂にはメラミン系樹脂やウレタン系樹脂等が挙げられる。また、中間層に含有される光吸収材料の量は一概に決められないが、5〜20wt%くらいが適当である。中間層の厚みは1μmから5μmが適当であり、さらに好ましくは3〜4μmである。
【0027】
図1および図4(a)に示される版材の単層記録層の厚さは、薄すぎると印刷中の機械的負荷に対して被膜破壊の恐れがあり、厚すぎると版コストが高くなるため、概ね、1〜5μmが適当である。また、図4(b)に示される版材では、レーザ光等の照射により中間層が加熱され、その熱が熱伝導で表面記録層を加熱するため、記録層の厚さは薄い方がよく、0.1〜1μmであり、さらに好ましくは0.5〜1μmが適当である。
【0028】
本発明の直描型印刷用版材を作成するには、例えば熱溶融性樹脂部材となる含フッ素アクリレート重合体の乳化重合液に、撥インク性部材を加え、必要に応じて、光吸収材料を添加し分散してコート液を調製し、このコート液を基板上に塗布し、自然乾燥後40℃で30分間熱キュアを行えばよい。また、中間層を設けた版材を作成するには、例えば基板上に光吸収材料を分散させた樹脂溶液を塗工して中間層を形成し、この上に上記と同様な熱溶融性樹脂部材及び撥インク性部材からなる記録層を形成すればよい。
【0029】
次に、本発明の版材を用いた製版(書き込み)方法を図3により説明する。
図1に示した版材(a)に画像情報に基づいた加熱(b)が行なわれると、図2にみられるように、F材表面ないし表面近傍が溶出するか表面粗度が大きくなってF材の表面が粗面化する(c)。F材表面が粗面化されると、インクがF材の疎面凹部にもぐりこむため、S材が存在しても粗面化されたF材表面のインク付着性が大きくなり、その結果として記録層の加熱部は親インク状態となる。そして、この時加熱部はF材表面又はその近傍が単に溶ける、もしくはF材表面の粒度が大きくなるだけであるため、熱破壊の際にみられるようなデブリは発生しない。
【0030】
製版時の加熱には、レーザ光やスパーク放電などの手段によるのが有利である。記録層表面の粗さがどの程度になると記録層表面が親インク性になるかは一概に決められないが、F材のみからなる表面層部分の表面粗さ(Rz)が0.3〜1μm、好ましくは0.5〜0.8μmの範囲のところである。
【0031】
インクとしては、油性、水性のいずれも使用しうるが、S材に対して優れた離型性を示す油性インクの使用が好ましい。印刷装置としてはオフセット印刷機や凸版印刷機のように、高粘度インクを用いる装置が望ましい。インクの粘度は、L型粘度計にて25℃で50〜150cP・s程度のものが好ましい。
【0032】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をより具体的に説明する。ここでの部は重量基準である。
【0033】
(実施例1)
F材:ポリエチレン樹脂(重量平均分子量10000、融点70℃)の水分散懸濁液(固形分20wt%)
S材:粒径0.5〜0.8μmの水分散懸濁液
基板:厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
F材とS材を固形分重量比7/3で混合し、ホモジナイザーにて分散してコート液を調製した。これをワイヤーバー(ワイヤー径0.35mm)にて基板上に塗布し、45℃で乾燥して、平均厚み1μmの記録層を形成し直描型印刷用版材を作成した。
【0034】
(実施例2)
実施例1において、光吸収材料(カーボンブラック(墨汁)をコート液全体に対して10wt%添加した以外は実施例1と同様にして直描型印刷用版材を作成した。
【0035】
(実施例3)
F材:含フッ素アクリレート重合体(一般式(3)において、R=水素、Rのk=7、m=2の化合物、重量平均分子量5万、融点80℃)の乳化重合液(固形分20wt%)
S材:粒径0.5〜0.8μmの水分散懸濁液
基板:厚さ200μmのアルミニウム板
F材とS材を固形分重量比8/2で混合し、ホモジナイザーにて分散してコート液を調製した。これをワイヤーバー(ワイヤー径0.35mm)にて基板上に塗布し、自然乾燥後160℃で1分間熱キュアを行って、平均厚み3μmの記録層を形成し直描型印刷用版材を作成した。
【0036】
(実施例4)
実施例1の基板と記録層との間に、カーボンブラックを固形分重量比で8wt%含有したポリイソシアネート樹脂層(厚さ4μmの中間層)を設けた以外は実施例1と同様にして直描型印刷用版材を作成した。
【0037】
これらの版材をドラム操作型マルチレーザ書き込み装置を用い、波長830nm、出力100mWの半導体レーザにて2540dpiの解像度で書き込み(製版)を行って印刷版を作った。
続いて、これらの印刷版を市販オフセット印刷機の版胴に取付け、市販の水なしインクを用いて、市販コート紙(王子製紙社製、NP1ダルコート)に印刷した。結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
Figure 2004017592
【0039】
表1にみられるごとく、本発明に係る印刷版によれば良質の印刷物が得られる。また、これらの印刷版の耐刷性は実施例1が1万枚、実施例2が1万枚、実施例3が2万枚、実施例4が1万枚であった(従来は5千枚)。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、レーザ光での製版が行なえるため、鮮明性にすぐれた印刷物が得られる。また、レーザ光は低い出力で済むため、デブリの発生がなく、DI機のコストも押えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直描型印刷用版材の模式的断面図である。
【図2】製版がなされた印刷版の模式的断面図である。
【図3】製版が行なわれる様子を表わした図である。
【図4】(a)は記録層に光吸収剤が含有された直描型印刷用版材の断面図、(b)は光吸収剤を含有した中間層を設けた直描型印刷用版材の断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 記録層
2’ 光吸収剤を含有する記録層
21 撥インク性部材(S材)
22 熱溶融性樹脂部材(F材)
3 中間層

Claims (8)

  1. 基板上に記録層が設けられてなり、該記録層は熱溶融性樹脂部材中に撥インク性部材を分散した状態で含有し、かつ該熱溶融性樹脂部材は画像情報に応じて加熱されると溶出するか表面粗度が大きくなる性質を有することを特徴とする直描型印刷用版材。
  2. 撥インク性部材がシロキサン構造を有する樹脂であることを特徴とする請求項1記載の直描型印刷用版材。
  3. シロキサン構造を有する樹脂が、ポリジメチルシロキサン構造を有する樹脂であることを特徴とする請求項2に記載の直描型印刷用版材。
  4. 熱溶融性樹脂部材が側鎖にアルキル基を有するアクリレート系樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の直描型印刷版材。
  5. 側鎖にアルキル基を有するアクリレート系樹脂が、パーフルオロアルキルアクリレート樹脂であることを特徴とする請求項4記載の直描型印刷用版材。
  6. 熱溶融性樹脂部材の融点が60〜100℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の直描印刷用版材。
  7. 記録層が波長400〜900nmの光に対して吸収を示す材料を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の直描型印刷用版材。
  8. 基板と記録層との間に、波長400〜900nmの光に対して吸収を示す材料を含有する層を設けたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の直描型印刷用版材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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