JP4036306B2 - 熱転写記録媒体及びそれを用いた記録方法 - Google Patents

熱転写記録媒体及びそれを用いた記録方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱転写記録媒体及びこれを用いた熱転写記録方法に関する。さらに詳しくは転写、定着しうる受容体の種類を拡げることが可能な熱転写記録媒体、及びこれを用いた熱転写記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱転写記録媒体を受容体(被転写体)へ転写するためには、一定の圧力下でこの熱転写記録媒体と受容体とを熱ヘッド上で密着させ、熱ヘッドより加えられる熱エネルギーにより熱転写記録媒体のインク層を溶融し、受容体上に転写する方法が採用されている。この転写の際に、熱転写記録媒体と受容体とが十分に密着していないと、密着不良部分では転写が行なわれなくなる。こうしたことから密着性を十分に高めるために、受容体として凹凸の少ない平滑なものを使用する必要がある。しかしながら、一般に受容体として用いられる紙は、植物繊維よりなるために凹凸が激しい。
【0003】
このようなことから受容体として使用される紙にはカレンダー処理、表面コーティング等の特殊な処理を施して平滑性を改善したものが用いられている。このような処理を施した紙は表面に特有な光沢があり、しかも手ざわりが悪い等の問題がある。このために上記特殊な表面処理を施さない普通紙やベック平滑度が数秒から十数秒のボンド紙でも良好な転写が可能な熱転写記録媒体の実用化が要望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、普通紙に転写可能な熱転写記録媒体として、インク層中に熱分解性発泡剤を含有させたもの(特開昭59−201893号公報)、インク層中に易揮発性有機液体を内包する微粒子充填剤を含有させたもの(特開昭59−201894号公報)、上下2層に分離され、下層に高沸点溶剤を含有させたインク層を有するもの(特開昭60−239284号公報)、インク層中に熱膨張性物質を含有させたもの(特開昭60−236792号公報)等、転写時の熱エネルギーによってインク層が紙の凹凸に応じるように変化し、転写効率を向上させようとする提案がなされている。しかしながら、これらの熱転写記録媒体は成膜工程が複雑となり、しかも溶剤の揮発等の安定性にも問題がある。
【0005】
この他に、インク層の上に界面活性剤を含む熱溶融性物質層を設けることにより、平滑度の高い紙から平滑度の低い紙まで良好な転写を可能とした熱転写記録媒体が提案されている(特開昭60−234889号公報)。しかしながら、この熱転写記録媒体においては、インク層中に低分子量のワックス成分を多く含有させているために、このインク層上に高融点の熱溶融性物質層を塗布する際に下のインク層が再溶解又は再溶融してしまい、安定して製造できない問題がある。本発明は、受容体特にその表面性の如何を問わず高品質な印字が可能な熱転写記録媒体、及びこれを用いた熱転写記録方法を提供することを第一の目的とする。また本発明は、画像転写性が優れた端面ヘッドタイププリンター(熱時剥離プリンター)対応の熱転写記録媒体を提供することを第2の目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第一に、支持体上にワックスを含有する剥離層と、少なくとも着色剤と熱可塑性樹脂を含有するインク層を順次設けた熱転写記録媒体において、インク層溶融粘度が90℃において1×10〜1×10cpとなるように調整されてなることを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
第二に、上記第一に記載した熱転写記録媒体において、支持体と剥離層の間にアンダー層を有することを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
に、上記第一又は第二に記載した熱転写記録媒体において、インク層が、少なくとも着色剤、ポリエステル樹脂、可塑剤を含有することを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
に、熱転写記録媒体と受容体を密着し、熱ヘッドにより該記録媒体のインク層を画像状に溶融して該受容体に転写する熱転写記録方法において、該熱転写記録媒体として上記第一〜第のいずれかに記載の記録媒体を用いることを特徴とする熱転写記録方法が提供される。
に、上記第に記載した熱転写記録方法において、熱転写記録に熱時剥離タイププリンタを用い、熱転写記録媒体として上記第二に記載の記録媒体を用いることを特徴とする熱転写記録方法が提供される。
に、上記第又は第に記載した熱転写記録方法において、白色PETシートを受容体として用いることを特徴とする熱転写記録方法が提供される。
【0007】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、上述のように、支持体上に、必要に応じてアンダー層を介して、ワックスを主成分とする剥離層を設け、さらにこの剥離層上に少なくとも着色剤と熱可塑性樹脂を含有するインク層を設けた熱転写記録媒体において、インク層の溶融粘度が90℃において1×106〜1×108cpであることを特徴とする。
【0008】
また本発明は、熱転写記録媒体と受容体とを密着し、熱ヘッドにより熱転写記録媒体のインク層を画像状に溶融して、該受容体に転写する熱転写記録方法において、上記特定の熱転写記録媒体を用いることを特徴とする。
そして、この方法においては、特に熱時剥離タイププリンタを用いて熱転写記録を行なうことが有利である。
【0009】
前記のような溶融粘度を有するインク層を設ける事により表面性の粗い受容紙に対しても転写することができる。従って、受容紙のベック平滑度で示せば100〜20000秒の範囲の広い範囲に亘って対応することができる。
本発明によるインク層が高溶融粘度であるにもかかわらず低平滑な受容紙に対しても対応できるのは、熱時剥離タイプのプリンタで使用されるときであってもインクがフィルムから引き剥がされる際の剥離温度が約90℃と高く、加熱部と非加熱部の粘性の差がつけやすいため高溶融粘度であっても加熱部のインク層がシャープに溶融して受容紙に転写し、そして転写されたインクは溶融粘度が比較的高めであるため、受容紙表面の凹凸が大きくても染み込みきらずに途中で固化するからと考えられる。特に上記第二のアンダー層を有する熱転写記録媒体は熱時剥離タイププリンタによる記録に適している。
【0010】
本発明でいう「熱時剥離タイププリンタ」すなわち端面ヘッドタイププリンタとは、ライン型プリンターの1つであり図1に示したような機能をもつものである。一般にライン型プリンターとは熱転写記録媒体1と被転写体2をサーマルヘッド3とプラテンローラー4との間の面接触で圧接し、発熱体からの熱エネルギーで記録して両者を剥離するのであるが、この時の発熱体から熱転写記録媒体1と被転写体2が引き剥がされるまでの距離Aが一般に3〜15mmであるのに対し、熱時剥離タイププリンタでは距離Aが約80〜300μmと短いものを指している。
このようなプリンタは発熱体からの熱エネルギーで溶融したインクが高温溶融状態で引き剥がされる為高温溶融状態の画像部と非溶融状態の非画像部とではその境界で温度差がはっきりしやすく、本発明にもっとも適している。
【0011】
インク層の溶融粘度が90℃において1×106〜1×108cpであるなら、そのインク層に含有される熱可塑性樹脂の種類に限定されない。但し、ポリエステル樹脂が最も望ましい。特に、インク層に含有させる熱可塑性樹脂として重量平均分子量5000〜30000のポリエステル樹脂を用いることにより、上記溶融粘度を得やすく印字品質をより向上でき、またTgが20〜60℃であるときは印字品質をさらに向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の熱転写記録媒体の実施の形態について説明する。
インク層は着色剤、熱可塑性樹脂などを主成分とし2層以上積層してもよい。着色剤としては要求される色調などに応じ、カーボンブラック、有機顔料、無機顔料、または各種染料から適当なものを選択して用いることができる。
着色剤の添加量は特に限定されるものではないが画像転写性を良好にするためにはインク総重量の10〜50重量%より好ましくは10〜30重量%が好ましい。
【0013】
また、インク層における熱可塑性樹脂は被転写体との接着性が良好であればとくに限定するものでなく種々のものが使用可能である。具体的にはエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、各種セルロース誘導体、ポリスチレン、ポリブチラール、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が好ましく使用されるが、これに限定されるものではない。熱可塑性樹脂の添加量は、前記着色剤とのバランスにより任意であるがインク層重量の20〜80重量%、より好ましくは30〜70重量%である。
【0014】
特にポリエステル樹脂については多価アルコールと多塩基酸との重縮合、ラクトンのような環状エステルの開環重合、二塩基酸とグリコールとの重縮合などにより一般に知られている合成法で製造する事ができる。また、上述のようにポリエステル樹脂の場合、分子量は重量平均分子量(Mw)で5000〜30000のものが好ましく、5000を下回ると尾引きの原因となり、30000を超えると画像転写性が劣化する。
また同様な事がTgにおいても言うことが出来、Tgが20℃を下回ると尾引きの原因となり、60℃を超えると画像転写性が劣化する。
【0015】
本発明のインク層には、熱転写性や解像度等の向上を目的として溶融粘度を下方にもってくる為には、各種の添加物を添加してもよい。例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種溶剤、パラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリラワックスやカルナウバワックス等の天然ワックス類、シリコーン油やパーフロロアルキルエーテル等のオイル類等の添加で熱転写性や解像度を向上させることができる。これらの物質は、可塑剤的に働くと推定される。
なお、この場合の溶剤にはリン酸エステル等のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフロロアルキエーテル樹脂等の樹脂類及び炭化ケイ素やシリカ等の無機滑剤も使用可能である。
【0016】
次に剥離層は支持体に隣接して設けられる層であり、融点又は軟化点が70〜120℃のワックスを用いることが好ましい。この層は熱印加時に支持体と熱転写層(インク層)間の剥離性をよくするために設ける層であり、そのためサーマルヘッドによる熱印加で溶融して低粘度液体になるような成分で構成するのが望ましく、また加熱部分と非加熱部分の界面近くで層が容易に切れるように層成分を調整するとよい。
【0017】
剥離層に使用されるワックスを具体的に例示すると、蜜ろう、鯨ろう、木ろう、米ぬかろう、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス等の天然ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス:マルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロイン酸、べへニン酸等の高級飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、べへニルアルコール等の高級飽和一価アルコール;ソルビタンの脂肪酸エステル等の高級エステル;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
【0018】
また、剥離層に弾力性を持たせて熱転写記録媒体と受容体との密着性をよくすることも可能であり、この目的を達成するため剥離層にイソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム等のゴム類が添加することができる。
このほか、剥離層の脱落防止のため接着性の強い樹脂額を剥離層に添加することもよく行われるが、このために添加される樹脂としてはエチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−エチルアクリレート共重合体等が好適である。
【0019】
このような剥離層においては、ワックス様物質が50〜100重量%、より好ましくは80〜100重量%とするのがよい。また、インク層、剥離層の乾燥条件によっても画像転写性は変化する場合があるので、適宜調整することが必要である。
【0020】
特に端面ヘッドプリンターが用いられる場合には、支持体と剥離層の間に接着層(アンダー層)を設けることが望ましい。アンダー層はヘッド圧の比較的高いプリンターにおいても剥離層を支持体から脱落させないために形成される。
このアンダー層の主成分としては剥離層に含有されるワックスと支持体とを非印字下で強固に接着する物質を用いる。例示すると、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム等の未加硫ゴム類、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−アクリレート共重合体などのポリオレフィン樹脂、その他ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、セルロース系樹脂、フェノール系樹脂、石油系樹脂等を用いることができる。また、これらは適当な架橋剤によって架橋構造とし、剥離層成分との混合を防止してもよい。
【0021】
さらに、剥離層との接着界面を増加させるためアンダー層を粗面化させることも好ましい。その粗面化のためには、カーボンブラック、グラファイト、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機フィラーや塩化ビニルパウダーなどの有機フィラーを用いるとよい。膜厚は0.05〜2μm、好ましくは0.1〜0.5μmである。
【0022】
支持体は公知のフィルムや紙をそのまま使用すればよく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド等のように比較的耐熱性のよいプラスチックフィルム;セロハン;硫酸紙等が好ましく使用される。
【0023】
また本発明の熱転写記録媒体には必要に応じて支持体の裏面に保護層(耐熱層)を設けてもよい。保護層はサーマルヘッドによる熱印加時に支持体を高温から保護するための層であり、耐熱性の高い熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂のほか、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂も使用可能である。なお、保護層形成に好適な樹脂はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等であり、これらの樹脂を薄膜状で使用すればよい。
また、保護層の設置によって支持体の耐熱性を著しく向上させることができるため、保護層の設置によって従来は不適とされていた材料を支持体にすることも可能になる。保護層の膜厚は0.01〜3μm、好ましくは0.01〜1μmである。
【0024】
支持体上へのアンダー層、剥離層やインク層の設層は、ホットメルト塗布法、水性塗布法、有機溶剤を使用する塗布法等の公知の方法で行うことができる。このような塗布法で設けられる層全体の乾燥後の厚みは0.5〜10μm、好ましくは0.5〜6.0μmであり、該熱転写層内でインク層厚は0.5〜6.0μm、好ましくは1.0〜4.0μm、剥離層厚は0.3〜2.0μm、好ましくは0.5〜1.5μm、アンダー層は0.05〜2μmとすればよい。
【0025】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。ここでの部は重量基準である。
【0026】
〔実施例1〕
支持体として4.5μm厚のPETフィルムを用いた。この支持体側から順に下記アンダー層(0.2μm)、剥離層(1.0μm)、インク層(1.0μm)、また他方の面に耐熱層(0.4μm)の各成分を塗布乾燥し熱転写記録媒体を作製した。
〈アンダー層塗布液処方〉
エチレン−酢酸ビニル共重合体 1部
カーボンブラック 6部
トルエン 93部
以上を塗布、乾燥し0.2μmの厚みを得た。
〈剥離層塗布液処方〉
カルナウバワックス 35部
スチレンブタジエンゴム 5部
水 28部
メタノール 32部
以上を塗布、乾燥し1.0μmの厚みを得た。
〈インク層塗布液処方〉
カーボンブラック 4部
ポリエステル樹脂(Tg60℃、Mw=25000) 12部
シュウ酸ジベンジル 4部
メチルエチルケトン 80部
以上を塗布、乾燥し1.0μmの厚みを得た。
〈耐熱層塗布液処方〉
シリコーン樹脂 7部
メチルエチルケトン 93部
以上を塗布、乾燥し0.4μmの厚みを得た。
【0028】
参考例1
実施例1において、インク層の組成を下記のものに変えた以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
〈インク層塗布液処方〉
カーボンブラック 4部
キャンデリラワックス 14部
エチレン=酢酸ビニル共重合体 2部
メチルエチルケトン 80部
以上を塗布、乾燥し1.0μmの厚みを得た。
【0029】
〔実施例
実施例1において、剥離層及びインク層の組成を下記のものに変えた以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。
〈剥離層塗布液処方〉
カルナウバワックス 16部
エチレン−酢酸ビニル共重合体 1部
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体 2部
ブタジエン 1部
トルエン 80部
以上を塗布、乾燥し1.0μmの厚みを得た。
〈インク層塗布液処方〉
ニトロセルロース 13部
パラトルエンスルホンアミド 2部
メタノール 80部
カーボンブラック 5部
以上を塗布し、乾燥し1.0μmの厚みを得た。
【0030】
〔比較例1〕
リコー社製の熱転写リボンを用いた。分析の結果、支持体として6.5μm厚のPETフィルム上に、カルナウバワックス及び変性ポリエチレンを含む剥離層、カーボンブラック、ポリエステル樹脂及びカルナウバワックスを含むインク層が順に設けられており、剥離層及びインク層の総和は1.5ないし2.0μm厚であった。また、この熱転写リボンのインク層の溶融粘度は90℃において3.25×105cpであった。
【0031】
〔比較例2〕
実施例1において、インク層の組成を下記のものに変えた以外は実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作製した。インク層の厚みは1.0μmである。
〈インク層〉
カーボンブラック 4部
ポリエステル樹脂(Tg:60℃、Mw=25000) 10部
アクリル樹脂 6部
メチルエチルケトン 80部
【0032】
〔比較例3〕
支持体として4.5μm厚のPETフィルムを用い、この支持体側から順に下記成分から成る剥離層(1.0μm厚)、インク層(1.0μm厚)をメチルエチルケトンを溶剤として塗布乾燥し熱転写記録媒体を作製した。
〈剥離層〉
カルナウバワックス 14部
シリコーン樹脂 6部
トルエン 80部
〈インク層〉
カーボンブラック 4部
ポリエステル樹脂(Tg:72℃、Mw=25000) 10部
アクリル樹脂 6部
メチルエチルケトン 80部
【0033】
上記のようにして得た実施例及び比較例の熱転写記録媒体について下記印字条件で印字し形成された画像について画像転写性を評価した。結果を表1に示す。なお、インク層の溶融粘度は1.2μm厚のインク層固形を作製し、これを90℃に保つ。1hr以上経過し温度が安定したところで1.1×102rad/secのずり速度(shear rate)をかけて、その時のストレスから粘度を測定する。
【0034】
〈印字条件〉
サーマルヘッド:部分グレース薄膜ヘッドタイプ(8ドット/mm)
プラテン圧:150g/cm2
熱転写記録媒体の引き剥がし角度:受容紙に対して30度
引き剥がしトルク値:200g
印字速度:10cm/秒
受容紙:白色充填剤を含有したPETシート(Bekk平滑度25000秒)及び合成紙(Bekk平滑度2000秒)
【0035】
〈画像転写性〉
印加エネルギー20mj/mm2での転写画像を次の基準で評価した。
◎:ボイド、カスレがなく、画像のエッジがシャープである。
○:ボイド、カスレがほとんどない。
△:ややボイド、カスレがある。
×:まったく転写しない。
【0038】
【表1】
Figure 0004036306
【0039】
表1より実施例のものが高平滑のPETフィルムだけでなく、低平滑の合成紙にも良好に転写することが分かる。
【0040】
【発明の効果】
以上のように、支持体上にアンダー層及び剥離層を介してインク層を設けた熱転写記録媒体において、インク層の90℃における溶融粘度を1×106〜1×108cpに規定することにより受容紙として高平滑なPETフィルムから低平滑な合成紙まで幅広い範囲のものが使用できる熱転写記録媒体を得ることができ、さらにインク層の樹脂としてポリエステル樹脂を用いるときはこれらの効果をより向上させる熱転写記録媒体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱時剥離タイププリンタの機構を説明するための図。
【符号の説明】
1 熱転写記録媒体
2 被転写体
3 サーマルヘッド
4 プラテンロール
5 発熱体
P 熱転写記録媒体と被転写体とがサーマルヘッドとプテランロールとの間で面接触で圧接している点
Q 熱転写記録媒体と被転写体とが引き剥がされる点

Claims (6)

  1. 支持体上にワックスを含有する剥離層と、少なくとも着色剤と、重量平均分子量が5000〜30000であり、かつガラス温度(Tg)が20〜60℃であるポリエステル樹脂を含有するインク層を順次設けた熱転写記録媒体において、該インク層は溶融粘度が90℃において1×10〜1×10cpであることを特徴とする熱転写記録媒体。
  2. 支持体と剥離層の間にアンダー層を有することを特徴とする請求項1に記載の熱転写記録媒体。
  3. インク層が、少なくとも着色剤、ポリエステル樹脂、可塑剤を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の熱転写記録媒体。
  4. 熱転写記録媒体と受容体を密着し、熱ヘッドにより該記録媒体のインク層を画像状に溶融して該受容体に転写する熱転写記録方法において、該熱転写記録媒体として請求項1〜3のいずれかに記載の記録媒体を用いることを特徴とする熱転写記録方法。
  5. 熱転写記録に熱時剥離タイププリンタを用い、熱転写記録媒体として請求項2記載の記録媒体を用いることを特徴とする請求項4に記載の熱転写記録方法。
  6. 白色PETシートを受容体として用いることを特徴とする請求項4又は5に記載の熱転写記録方法。
JP31148097A 1996-10-30 1997-10-27 熱転写記録媒体及びそれを用いた記録方法 Expired - Lifetime JP4036306B2 (ja)

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