JP4063488B2 - 熱転写記録媒体並びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は熱溶融転写記録媒体に関し、詳しくは熱感度など転写性能に優れ、さらに得られる転写画像が耐薬品性:特に極性の異なる溶剤両方に対して、優れる熱転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱融転写記録媒体は、その使用環境によっては、熱転写された画像が、ガソリンやエタノールのような有機溶剤によって消去しないことが要求される。
しかし、ガソリンとエタノールといった極性が異なる溶剤に対しては、いずれか一方について、耐性を高めようとすると、一方の耐性が落ちるといった問題点があった。
【0003】
これらの要求に答えるために、転写したインク層を保護するためにインク層の下にある層を設ける方法を転写後にインク層の上部、即ちインク層の保護層として形成させる方法が、例示されている。
特開平3−58888号公報(特公平8−32488号公報)には分子量10以上のポリウレタン樹脂及び/またはアクリル樹脂からなる耐熱保護層(インク層の下にある層)とインク層に結晶性ポリエステル樹脂または/および結晶性ポリアミド樹脂のパウダーと熱硬化性樹脂とを主成分とすることにより、耐熱性、耐擦過性を高めているとしている。しかし、耐熱保護層(インク層の下にある層)として、かかるポリウレタン樹脂及び/またはアクリル樹脂ではガソリンに対して十分な耐性を有さない。
【0004】
また、インク層の結晶性ポリエステル樹脂または/および結晶性ポリアミド樹脂のパウダーでは、エタノールに対して十分な耐性を有さない。
結晶性である点、パウダー形状を取る点が、これら耐性が極めて低くなる原因である。
【0005】
また、特開平10−29380号公報には体質顔料と樹脂からなるインク層の下にある層が、特開平5−185754号公報にはポリメタクリル酸アルキルエステルからなるインク層の下にある層がそれぞれ示されている。
しかし、その画像の耐薬品性は十分なものとはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、画像転写性を損なわずに、かつその転写画像はガソリン、エタノールといった極性の異なる溶剤に対して共に優れている感熱転写記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「少なくとも、インク層、その下に層を有する熱転写記録媒体において、インク層の下にある層が、ガラス転移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造型ポリウレタン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする熱転写記録媒体」、(2)「前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が40〜60℃で、数平均分子量が3000〜10000であることを特徴とする前記第(1)項記載の熱転写記録媒体」、(3)「前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂が、−SO3Na基を含有することを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項記載の熱転写記録媒体」、(4)「前記インク層の下にある層の厚みが0.3〜1.0μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れか1に記載の熱転写記録媒体」により解決される。
【0008】
また、上記課題は、本発明の(5)「水分散ウレタン樹脂を剥離層上に塗布してインク層の下にある層を形成することを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れか1に記載の熱転写記録媒体の製造方法」により解決される。
【0009】
すなわち、本発明によれば、第一に、少なくとも支持体上に剥離層、インク層の下にある層、着色剤を含有するインク層を順次積層した熱転写記録媒体において、インク層の下にある層がガラス転移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造型ポリウレタン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
第二に、前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が40〜60℃で、数平均分子量が3000〜10000であることを特徴とする第一の熱転写記録媒体が提供される。
第三に、前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂が−SO3Na基を含有することを特徴とする第一、二の熱転写記録媒体が提供される。
第四に、前記インク層の下にある層の厚みが0.3〜1.0μmであることを特徴とする第一〜三の熱転写記録媒体が提供される。
第五に、水分散ウレタン樹脂を剥離層上に塗布してインク層の下にある層を形成することを特徴とする第一〜四の熱転写記録媒体の製造方法が提供される。
【0010】
以下に本発明を詳細に説明する。
上述のように本発明の熱転写記録媒体は、少なくとも支持体上に剥離層、インク層の下にある層、着色剤を含有するインク層を順次積層した熱転写記録媒体において、インク層の下にある層がガラス転移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造型ポリウレタン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする。
【0011】
すなわち、このようにインク層を構成する材料と、その下の層の材料を組合わすことにより、熱感度など転写性能に優れるだけでなく、転写された画像が例えばアルコールとガソリンのように極性の異なる溶剤のいずれにも耐性のある画像を形成することができる。
【0012】
本発明のインク層の下にある層に用いられるポリウレタン樹脂は熱可塑性を示す線状タイプではなく、3次元の架橋構造を形成するものである。
3次元の架橋構造を取ることにより、ガソリンへの耐性が極めて向上する。
なかでもガラス転移点(Tg)が70〜140℃、好ましくは90〜120℃の硬いものを用いる。Tgが140℃以上のポリウレタン樹脂は、成膜性が悪く溶剤に対するバリヤー機能が低下してしまう。
【0013】
本発明のインク層の下にある層はポリウレタン樹脂以外に必要に応じて、シリカ、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の顔料や、カルナバワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、ポリエチレン、酸化ポリエチレン等のワックスなどを添加することができる。しかし、溶剤に対するバリヤー機能を維持するために、ポリウレタン樹脂のみでインク層の下にある層を形成するのが好ましい。
ポリウレタン樹脂はカルボジイミドやイソシアナート等の架橋剤と架橋させることもできるが、未反応の架橋剤が残った場合にかえって耐溶剤性を悪化させることもあるので、本発明では1液型(自己架橋型)のポリウレタン樹脂を用いるのが好ましい。
【0014】
本発明のインク層の下にある層は、0.3〜1.0μmの厚みに形成されることが好ましい。0.3μm未満では、溶剤に対するバリヤー機能が低下し易くなり、1.0μmを超えると、シャープな転写画像が得られにくくなる。
【0015】
本発明のインク層の下にある層は、製造時に隣接する剥離層と溶解混合することを防ぐために水分散ウレタン樹脂を塗布して形成するのが好ましい。
溶剤系の樹脂を積層して塗工すると経時変化により、層がマイグレーションしてしまい、各層の溶剤に対する機能分離が十分に果たせなくなってしまう。
【0016】
本発明ではインク層樹脂として熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を用いる。
なかでもガラス転移点(Tg)が40〜60℃で、数平均分子量が3000〜10000、好ましくは5000〜8000のものを用いた場合に、優れた転写性と耐溶剤性を両立することができる。Tgが30℃未満や、分子量が3000未満の場合には、耐溶剤性が低下し、熱転写記録媒体をロール状に加工したときにブロッキングが発生しやすくなる。またTgが60℃を超えたり、分子量が10000を超える場合は、受容体への転写性が悪くなり、シャープな画像が得られにくくなる。
【0017】
更には、インク層熱可塑性飽和ポリエステル樹脂が−SO3Na基を含有していると、耐溶剤性が更に向上し、より好ましい。
【0018】
本発明のインク層には、熱転写性や解像度の向上を目的として、各種の添加物質が添加されてよい。
例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種滑剤、パラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリラワックスやカルナウバワックス等の天然ワックス類、シリコーン油やパーフロロアルキルエーテル等のオイル類等の添加によって熱転写性や解像度を向上させることができる。
なお、この場合の滑剤にはリン酸エステル等のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフロロアルキルエーテル樹脂等の樹脂類、炭化ケイ素やシリカ等の無機滑剤も使用可能である。
【0019】
本発明で用いられる着色剤としては、要求される色調などに応じて、カーボンブラック、有機顔料、無機顔料または各種染料から適当なものを選択して用いることができる。
【0020】
本発明では、インク層、並びにインク層の下に設けた層の転写性を高めるために、支持体のすぐの場所に剥離層を設けることも可能である。剥離層は融点または軟化点が70〜120℃のワックスが好ましい。
この層は熱印加時に支持体と熱転写層間の剥離性をよくするために設けられる層であり、そのためサーマルヘッドによる熱印加で溶融して低粘度液体になるような成分で構成するのが望ましく、また加熱部分と非加熱部分の界面近くで層が容易に切れるように層成分を調整するとよい。
【0021】
剥離層に使用されるワックスを具体的に例示すると、蜜ろう、鯨ろう、木ろう、米ぬかろう、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス等の天然ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、酸化ワックス、オゾケライト、セレシン、エステルワックス、ポリエチレンワックス等の合成ワックス;マルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロイン酸、べへニン酸等の高級飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、べへニルアルコール等の高級飽和一価アルコール;ソルビタンの脂肪酸エステル等の高級エステル;ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
【0022】
また、剥離層に弾力性を持たせて熱転写記録媒体と被転写体との密着性をよくすることも可能であり、この目的を達成するため剥離層にイソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム等のゴム類が添加される。
このほか、転写層の脱落防止のため接着性の強い樹脂類を該層に添加することもよく行なわれるが、このために添加される樹脂としてはエチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−エチルアクリレート共重合体等が好適である。
【0023】
支持体は公知のフィルムや紙をそのまま使用すればよく、例えばポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ナイロン、ポリイミド等のように比較的耐熱性のよいプラスチックフィルム;セロハン;硫酸紙等が好ましく使用される。
【0024】
また本発明の熱転写記録媒体には必要に応じて支持体の裏面に保護層を設けてもよい。
保護層はサーマルヘッドによる熱印加時に支持体を高温から保護するための層であり、耐熱性の高い熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂のほか、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂も使用可能である。
なお、保護層形成に好適な樹脂はフッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等であり、これらの樹脂を薄膜状で使用すればよい。また、保護層の設置によって支持体の耐熱性を著しく向上させることができるため、該層の設置によって従来は不適とされていた支持体を用いることもできる。
【0025】
以上に詳記した熱転写層は、ホットメルト塗工法、水性塗工法、有機溶媒を用いた塗工法等で支持体上に積層して設けることができる。
このような塗工法で設けられる熱転写層は、全体の厚さを0.1〜10μm、好ましくは0.5〜6.0μmにすればよい。また、各層の層厚としてインク層は0.5〜6.0μm、好ましくは0.8〜3μm、剥離層は0.2〜3.0μm、好ましくは1.0〜2.0μmとすれば良い。
【0026】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、ここでの部は固形分重量基準である。
これらは、本発明の一態様を示したにすぎずこれらに本発明の技術的範囲は限定されない。
〔実施例1〕
支持体としては4.5μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、熱転写記録層を塗工する側の反対側にシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製SD7226)を乾燥後塗工量が0.2g/m2となるように塗布乾燥して耐熱滑性層を有する支持体を作成した。
[剥離層処方]
カルナバワックスのトルエン分散液(固形分10%) 93部
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂のトルエン溶液(固形分10%) 7部
上記処方の剥離液を支持体の熱転写記録層側に厚みが約1.0μmとなるように塗布乾燥して剥離層を設けた。
[インク層の下にある層処方]
架橋構造体を形成する水系ポリウレタン樹脂(固形分25%)
(第一工業製薬製 スーパーフレックス600 Tg70℃) 80部
メタノール 20部
上記処方のインク層の下にある層液を支持体の熱転写記録層側に厚みが約0.5μmとなるように塗布乾燥してインク層の下にある層を設けた。
[インク液処方]
ポリエステル樹脂のMEK溶液(固形分20%)
(ユニチカ製 UE3200 Tg67℃ 分子量 16000) 67部
カーボンブラックのMEK分散液(固形分20%) 33部
上記組成のインク液を前記インク層の下にある層上に厚みが約1.0μmとなるように塗布乾燥し、インク層を設け、熱転写記録媒体を作成した。
【0027】
〔実施例2〕
実施例1のインク層の下にある層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
[インク層の下にある層処方]
架橋構造体を形成する水系ポリウレタン樹脂(固形分30%)
(武田薬品製 WS−4000 Tg136℃) 67部
メタノール 33部
【0028】
〔実施例3〕
実施例1のインク液のポリエステル樹脂として、ユニチカ製 UE3300 (Tg45℃ 分子量 8000)を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0029】
〔実施例4〕
実施例1のインク液のポリエステル樹脂として、−SO3Na基含有ポリエステル樹脂(Tg56℃ 分子量 9000)を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0030】
〔実施例5〕
実施例1のインク液のポリエステル樹脂として、ユニチカ製 UE3320 (Tg40℃ 分子量 1800)を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0031】
〔実施例6〕
実施例1のインク層の下にある層の厚みを、0.2μmとした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0032】
〔実施例7〕
実施例1のインク層の下にある層の厚みを、1.2μmとした以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0033】
〔比較例1〕
実施例1のインク層の下にある層を、設けなかった以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0034】
〔比較例2〕
実施例1のインク層の下にある層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
[インク層の下にある層処方]
熱可塑性水系ポリウレタン樹脂(固形分35%)
(武田薬品製 W−615 Tg85℃) 57部
メタノール 43部
【0035】
〔比較例3〕
実施例1のインク層の下にある層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
[インク層の下にある層処方]
架橋構造体を形成する水系ポリウレタン樹脂(固形分30%)
(武田薬品製 WS−5000 Tg65℃) 67部
メタノール 33部
【0036】
〔比較例4〕
実施例1のインク層の下にある層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
[インク層の下にある層処方]
水系アクリル樹脂(固形分45%)
(ジョンソンポリマー製 Joncryl 352) 44部
メタノール 56部
【0037】
〔比較例5〕
実施例1のインク層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
[インク層液処方]
アクリルニトリル/メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレート
共重合体のMEK溶液(固形分20%) 67部
カーボンブラックのMEK分散液(固形分20%) 33部
【0038】
上記により得られた実施例1〜7および比較例1〜5の熱転写記録媒体について、以下の方法による評価テストを行なった。
なお、評価テストには受容紙として裏面に糊付け処理されたラベル状の白PET(リンテック社製 FR1411)を使用し、下記条件により印字し評価した。
(印字条件)
プリンター:東芝TEC社製 B−30
印字速度:10cm/秒
【0039】
評価した諸特性は以下のとおりである。
1)画像転写性
プリンター標準印加エネルギー下での転写画像を下記の基準にて評価した。
4 ポイド、カスレが無く、画像のエッジがシャープである。
3 ポイド、カスレがほとんどない。
2 ややポイド、カスレがある。
1 ポイド、カスレが多い。
2)耐溶剤性
溶剤0.5ccを綿棒に含ませて転写画像に塗布後、このサンプルについて10g/mm2の荷重下に30cm/秒のスピードで往復ラブテストを30回行ない、被転写紙(白PET)面を観察し次の基準で評価した。溶剤はガソリンとエタノールを用いた。
5 ラブテストの結果、テスト前と変化なし。
4 ラブテストの結果、画像の判読は可能だがやや傷ができる。
3 ラブテストの結果、画像の判読は可能だが傷ができる。
2 ラブテストの結果、画像は残るが判読は不可能になる。
1 ラブテストの結果、画像が消去してしまう。
以上の評価結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1から実施例の熱溶融転写記録媒体は画像転写性が優れているのみか、ガソリン、エタノールといった性質の異なる溶剤に共に優れていることが分かる。
比較例1〜4でわかるように、耐ガソリン性が悪いのは、インク層の下の層がないこと、あるいはその樹脂の特性が本発明の技術的範囲に属さないことによる。
比較例2は、インク層の下の層の樹脂が架橋構造を有して特開平3−58888号公報に相当する。
比較例5では、インク層の処方を変更しているが、そのことにより画像転写性が極端に劣ることがわかる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳細且つ具体的な説明から明らかなように、本発明は、支持体上に剥離層、インク層の下にある層、着色剤を含有するインク層を順次積層した熱転写記録媒体において、インク層の下にある層がガラス転移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造型ポリウレタン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を含有することにより、画像転写性を損なわずに、かつその転写画像はガソリン、エタノールといった性質の異なる溶剤に対して共に優れていることがわかる。
Claims (5)
- 少なくとも、インク層、その下に層を有する熱転写記録媒体において、インク層の下にある層が、ガラス転移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造型ポリウレタン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする熱転写記録媒体。
- 前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が40〜60℃で、数平均分子量が3000〜10000であることを特徴とする請求項1記載の熱転写記録媒体。
- 前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂が、−SO3Na基を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の熱転写記録媒体。
- 前記インク層の下にある層の厚みが0.3〜1.0μmであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載の熱転写記録媒体。
- 水分散ウレタン樹脂を剥離層上に塗布してインク層の下にある層を形成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1に記載の熱転写記録媒体の製造方法。
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