JP2002096567A - 熱転写記録媒体並びその製造方法 - Google Patents

熱転写記録媒体並びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像転写性を損なわずに、かつその転写画像
はガソリン、エタノールといった極性の異なる溶剤に対
して共に優れている感熱転写記録媒体を提供すること。 【解決手段】 少なくとも、インク層、その下に層を有
する熱転写記録媒体において、インク層の下にある層
が、ガラス転移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造
型ポリウレタン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性
飽和ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする熱転
写記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱溶融転写記録媒体
に関し、詳しくは熱感度など転写性能に優れ、さらに得
られる転写画像が耐薬品性:特に極性の異なる溶剤両方
に対して、優れる熱転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】熱融転写記録媒体は、その使用環境によ
っては、熱転写された画像が、ガソリンやエタノールの
ような有機溶剤によって消去しないことが要求される。
しかし、ガソリンとエタノールといった極性が異なる溶
剤に対しては、いずれか一方について、耐性を高めよう
とすると、一方の耐性が落ちるといった問題点があっ
た。
【0003】これらの要求に答えるために、転写したイ
ンク層を保護するためにインク層の下にある層を設ける
方法を転写後にインク層の上部、即ちインク層の保護層
として形成させる方法が、例示されている。特開平3−
58888号公報(特公平8−32488号公報)には
分子量10以上のポリウレタン樹脂及び/またはアクリ
ル樹脂からなる耐熱保護層(インク層の下にある層)と
インク層に結晶性ポリエステル樹脂または/および結晶
性ポリアミド樹脂のパウダーと熱硬化性樹脂とを主成分
とすることにより、耐熱性、耐擦過性を高めているとし
ている。しかし、耐熱保護層(インク層の下にある層)
として、かかるポリウレタン樹脂及び/またはアクリル
樹脂ではガソリンに対して十分な耐性を有さない。
【0004】また、インク層の結晶性ポリエステル樹脂
または/および結晶性ポリアミド樹脂のパウダーでは、
エタノールに対して十分な耐性を有さない。結晶性であ
る点、パウダー形状を取る点が、これら耐性が極めて低
くなる原因である。
【0005】また、特開平10−29380号公報には
体質顔料と樹脂からなるインク層の下にある層が、特開
平5−185754号公報にはポリメタクリル酸アルキ
ルエステルからなるインク層の下にある層がそれぞれ示
されている。しかし、その画像の耐薬品性は十分なもの
とはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、画像
転写性を損なわずに、かつその転写画像はガソリン、エ
タノールといった極性の異なる溶剤に対して共に優れて
いる感熱転写記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の
(1)「少なくとも、インク層、その下に層を有する熱
転写記録媒体において、インク層の下にある層が、ガラ
ス転移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造型ポリウ
レタン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性飽和ポリ
エステル樹脂を含有することを特徴とする熱転写記録媒
体」、(2)「前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂のガ
ラス転移点(Tg)が40〜60℃で、数平均分子量が
3000〜10000であることを特徴とする前記第
(1)項記載の熱転写記録媒体」、(3)「前記熱可塑
性飽和ポリエステル樹脂が、−SO3Na基を含有する
ことを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項記載の
熱転写記録媒体」、(4)「前記インク層の下にある層
の厚みが0.3〜1.0μmであることを特徴とする前
記第(1)項乃至第(3)項の何れか1に記載の熱転写
記録媒体」により解決される。
【0008】また、上記課題は、本発明の(5)「水分
散ウレタン樹脂を剥離層上に塗布してインク層の下にあ
る層を形成することを特徴とする前記第(1)項乃至第
(4)項の何れか1に記載の熱転写記録媒体の製造方
法」により解決される。
【0009】すなわち、本発明によれば、第一に、少な
くとも支持体上に剥離層、インク層の下にある層、着色
剤を含有するインク層を順次積層した熱転写記録媒体に
おいて、インク層の下にある層がガラス転移点(Tg)
が70〜140℃の架橋構造型ポリウレタン樹脂を含有
し、かつインク層が熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を含
有することを特徴とする熱転写記録媒体が提供される。
第二に、前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂のガラス転
移点(Tg)が40〜60℃で、数平均分子量が300
0〜10000であることを特徴とする第一の熱転写記
録媒体が提供される。第三に、前記熱可塑性飽和ポリエ
ステル樹脂が−SO3Na基を含有することを特徴とす
る第一、二の熱転写記録媒体が提供される。第四に、前
記インク層の下にある層の厚みが0.3〜1.0μmで
あることを特徴とする第一〜三の熱転写記録媒体が提供
される。第五に、水分散ウレタン樹脂を剥離層上に塗布
してインク層の下にある層を形成することを特徴とする
第一〜四の熱転写記録媒体の製造方法が提供される。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。上述のよ
うに本発明の熱転写記録媒体は、少なくとも支持体上に
剥離層、インク層の下にある層、着色剤を含有するイン
ク層を順次積層した熱転写記録媒体において、インク層
の下にある層がガラス転移点(Tg)が70〜140℃
の架橋構造型ポリウレタン樹脂を含有し、かつインク層
が熱可塑性飽和ポリエステル樹脂を含有することを特徴
とする。
【0011】すなわち、このようにインク層を構成する
材料と、その下の層の材料を組合わすことにより、熱感
度など転写性能に優れるだけでなく、転写された画像が
例えばアルコールとガソリンのように極性の異なる溶剤
のいずれにも耐性のある画像を形成することができる。
【0012】本発明のインク層の下にある層に用いられ
るポリウレタン樹脂は熱可塑性を示す線状タイプではな
く、3次元の架橋構造を形成するものである。3次元の
架橋構造を取ることにより、ガソリンへの耐性が極めて
向上する。なかでもガラス転移点(Tg)が70〜14
0℃、好ましくは90〜120℃の硬いものを用いる。
Tgが140℃以上のポリウレタン樹脂は、成膜性が悪
く溶剤に対するバリヤー機能が低下してしまう。
【0013】本発明のインク層の下にある層はポリウレ
タン樹脂以外に必要に応じて、シリカ、炭酸カルシウ
ム、水酸化アルミニウム等の顔料や、カルナバワック
ス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、ポリエ
チレン、酸化ポリエチレン等のワックスなどを添加する
ことができる。しかし、溶剤に対するバリヤー機能を維
持するために、ポリウレタン樹脂のみでインク層の下に
ある層を形成するのが好ましい。ポリウレタン樹脂はカ
ルボジイミドやイソシアナート等の架橋剤と架橋させる
こともできるが、未反応の架橋剤が残った場合にかえっ
て耐溶剤性を悪化させることもあるので、本発明では1
液型(自己架橋型)のポリウレタン樹脂を用いるのが好
ましい。
【0014】本発明のインク層の下にある層は、0.3
〜1.0μmの厚みに形成されることが好ましい。0.
3μm未満では、溶剤に対するバリヤー機能が低下し易
くなり、1.0μmを超えると、シャープな転写画像が
得られにくくなる。
【0015】本発明のインク層の下にある層は、製造時
に隣接する剥離層と溶解混合することを防ぐために水分
散ウレタン樹脂を塗布して形成するのが好ましい。溶剤
系の樹脂を積層して塗工すると経時変化により、層がマ
イグレーションしてしまい、各層の溶剤に対する機能分
離が十分に果たせなくなってしまう。
【0016】本発明ではインク層樹脂として熱可塑性飽
和ポリエステル樹脂を用いる。なかでもガラス転移点
(Tg)が40〜60℃で、数平均分子量が3000〜
10000、好ましくは5000〜8000のものを用
いた場合に、優れた転写性と耐溶剤性を両立することが
できる。Tgが30℃未満や、分子量が3000未満の
場合には、耐溶剤性が低下し、熱転写記録媒体をロール
状に加工したときにブロッキングが発生しやすくなる。
またTgが60℃を超えたり、分子量が10000を超
える場合は、受容体への転写性が悪くなり、シャープな
画像が得られにくくなる。
【0017】更には、インク層熱可塑性飽和ポリエステ
ル樹脂が−SO3Na基を含有していると、耐溶剤性が
更に向上し、より好ましい。
【0018】本発明のインク層には、熱転写性や解像度
の向上を目的として、各種の添加物質が添加されてよ
い。例えば、ワックス状の脂肪酸アミド、各種滑剤、パ
ラフィンワックスのような合成ワックス類、キャンデリ
ラワックスやカルナウバワックス等の天然ワックス類、
シリコーン油やパーフロロアルキルエーテル等のオイル
類等の添加によって熱転写性や解像度を向上させること
ができる。なお、この場合の滑剤にはリン酸エステル等
のほか、シリコーン樹脂や四フッ化エチレン樹脂やフロ
ロアルキルエーテル樹脂等の樹脂類、炭化ケイ素やシリ
カ等の無機滑剤も使用可能である。
【0019】本発明で用いられる着色剤としては、要求
される色調などに応じて、カーボンブラック、有機顔
料、無機顔料または各種染料から適当なものを選択して
用いることができる。
【0020】本発明では、インク層、並びにインク層の
下に設けた層の転写性を高めるために、支持体のすぐの
場所に剥離層を設けることも可能である。剥離層は融点
または軟化点が70〜120℃のワックスが好ましい。
この層は熱印加時に支持体と熱転写層間の剥離性をよく
するために設けられる層であり、そのためサーマルヘッ
ドによる熱印加で溶融して低粘度液体になるような成分
で構成するのが望ましく、また加熱部分と非加熱部分の
界面近くで層が容易に切れるように層成分を調整すると
よい。
【0021】剥離層に使用されるワックスを具体的に例
示すると、蜜ろう、鯨ろう、木ろう、米ぬかろう、カル
ナウバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワッ
クス等の天然ワックス;パラフィンワックス、マイクロ
クリスタリンワックス、酸化ワックス、オゾケライト、
セレシン、エステルワックス、ポリエチレンワックス等
の合成ワックス;マルガリン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、フロイン酸、べへ
ニン酸等の高級飽和脂肪酸;ステアリルアルコール、べ
へニルアルコール等の高級飽和一価アルコール;ソルビ
タンの脂肪酸エステル等の高級エステル;ステアリン酸
アミド、オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド等が挙
げられる。
【0022】また、剥離層に弾力性を持たせて熱転写記
録媒体と被転写体との密着性をよくすることも可能であ
り、この目的を達成するため剥離層にイソプレンゴム、
ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴ
ム、ニトリルゴム等のゴム類が添加される。このほか、
転写層の脱落防止のため接着性の強い樹脂類を該層に添
加することもよく行なわれるが、このために添加される
樹脂としてはエチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン
−エチルアクリレート共重合体等が好適である。
【0023】支持体は公知のフィルムや紙をそのまま使
用すればよく、例えばポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステル、ポリカーボネート、トリアセチルセルロ
ース、ナイロン、ポリイミド等のように比較的耐熱性の
よいプラスチックフィルム;セロハン;硫酸紙等が好ま
しく使用される。
【0024】また本発明の熱転写記録媒体には必要に応
じて支持体の裏面に保護層を設けてもよい。保護層はサ
ーマルヘッドによる熱印加時に支持体を高温から保護す
るための層であり、耐熱性の高い熱可塑性樹脂や熱硬化
性樹脂のほか、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂も
使用可能である。なお、保護層形成に好適な樹脂はフッ
素樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等であり、これらの
樹脂を薄膜状で使用すればよい。また、保護層の設置に
よって支持体の耐熱性を著しく向上させることができる
ため、該層の設置によって従来は不適とされていた支持
体を用いることもできる。
【0025】以上に詳記した熱転写層は、ホットメルト
塗工法、水性塗工法、有機溶媒を用いた塗工法等で支持
体上に積層して設けることができる。このような塗工法
で設けられる熱転写層は、全体の厚さを0.1〜10μ
m、好ましくは0.5〜6.0μmにすればよい。ま
た、各層の層厚としてインク層は0.5〜6.0μm、
好ましくは0.8〜3μm、剥離層は0.2〜3.0μ
m、好ましくは1.0〜2.0μmとすれば良い。
【0026】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に
説明する。なお、ここでの部は固形分重量基準である。
これらは、本発明の一態様を示したにすぎずこれらに本
発明の技術的範囲は限定されない。 〔実施例1〕支持体としては4.5μm厚のポリエチレ
ンテレフタレートフィルムを用意し、熱転写記録層を塗
工する側の反対側にシリコーンゴム(東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製SD7226)を乾燥後塗工量が
0.2g/m2となるように塗布乾燥して耐熱滑性層を
有する支持体を作成した。 [剥離層処方] カルナバワックスのトルエン分散液(固形分10%) 93部 エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂のトルエン溶液(固形分10%) 7部 上記処方の剥離液を支持体の熱転写記録層側に厚みが約
1.0μmとなるように塗布乾燥して剥離層を設けた。 [インク層の下にある層処方] 架橋構造体を形成する水系ポリウレタン樹脂(固形分25%) (第一工業製薬製 スーパーフレックス600 Tg70℃) 80部 メタノール 20部 上記処方のインク層の下にある層液を支持体の熱転写記
録層側に厚みが約0.5μmとなるように塗布乾燥して
インク層の下にある層を設けた。 [インク液処方] ポリエステル樹脂のMEK溶液(固形分20%) (ユニチカ製 UE3200 Tg67℃ 分子量 16000) 67部 カーボンブラックのMEK分散液(固形分20%) 33部 上記組成のインク液を前記インク層の下にある層上に厚
みが約1.0μmとなるように塗布乾燥し、インク層を
設け、熱転写記録媒体を作成した。
【0027】〔実施例2〕実施例1のインク層の下にあ
る層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と
同様にして熱転写記録媒体を作成した。 [インク層の下にある層処方] 架橋構造体を形成する水系ポリウレタン樹脂(固形分30%) (武田薬品製 WS−4000 Tg136℃) 67部 メタノール 33部
【0028】〔実施例3〕実施例1のインク液のポリエ
ステル樹脂として、ユニチカ製 UE3300 (Tg4
5℃ 分子量 8000)を用いた以外は、実施例1と同
様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0029】〔実施例4〕実施例1のインク液のポリエ
ステル樹脂として、−SO3Na基含有ポリエステル樹
脂(Tg56℃ 分子量 9000)を用いた以外は、実
施例1と同様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0030】〔実施例5〕実施例1のインク液のポリエ
ステル樹脂として、ユニチカ製 UE3320 (Tg4
0℃ 分子量 1800)を用いた以外は、実施例1と同
様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0031】〔実施例6〕実施例1のインク層の下にあ
る層の厚みを、0.2μmとした以外は、実施例1と同
様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0032】〔実施例7〕実施例1のインク層の下にあ
る層の厚みを、1.2μmとした以外は、実施例1と同
様にして熱転写記録媒体を作成した。
【0033】〔比較例1〕実施例1のインク層の下にあ
る層を、設けなかった以外は、実施例1と同様にして熱
転写記録媒体を作成した。
【0034】〔比較例2〕実施例1のインク層の下にあ
る層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と
同様にして熱転写記録媒体を作成した。 [インク層の下にある層処方] 熱可塑性水系ポリウレタン樹脂(固形分35%) (武田薬品製 W−615 Tg85℃) 57部 メタノール 43部
【0035】〔比較例3〕実施例1のインク層の下にあ
る層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と
同様にして熱転写記録媒体を作成した。 [インク層の下にある層処方] 架橋構造体を形成する水系ポリウレタン樹脂(固形分30%) (武田薬品製 WS−5000 Tg65℃) 67部 メタノール 33部
【0036】〔比較例4〕実施例1のインク層の下にあ
る層液として、以下の処方を用いた以外は、実施例1と
同様にして熱転写記録媒体を作成した。 [インク層の下にある層処方] 水系アクリル樹脂(固形分45%) (ジョンソンポリマー製 Joncryl 352) 44部 メタノール 56部
【0037】〔比較例5〕実施例1のインク層液とし
て、以下の処方を用いた以外は、実施例1と同様にして
熱転写記録媒体を作成した。 [インク層液処方] アクリルニトリル/メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレート 共重合体のMEK溶液(固形分20%) 67部 カーボンブラックのMEK分散液(固形分20%) 33部
【0038】上記により得られた実施例1〜7および比
較例1〜5の熱転写記録媒体について、以下の方法によ
る評価テストを行なった。なお、評価テストには受容紙
として裏面に糊付け処理されたラベル状の白PET(リ
ンテック社製 FR1411)を使用し、下記条件によ
り印字し評価した。 (印字条件) プリンター:東芝TEC社製 B−30 印字速度:10cm/秒
【0039】評価した諸特性は以下のとおりである。 1)画像転写性 プリンター標準印加エネルギー下での転写画像を下記の
基準にて評価した。 4 ポイド、カスレが無く、画像のエッジがシャープで
ある。 3 ポイド、カスレがほとんどない。 2 ややポイド、カスレがある。 1 ポイド、カスレが多い。 2)耐溶剤性 溶剤0.5ccを綿棒に含ませて転写画像に塗布後、こ
のサンプルについて10g/mm2の荷重下に30cm
/秒のスピードで往復ラブテストを30回行ない、被転
写紙(白PET)面を観察し次の基準で評価した。溶剤
はガソリンとエタノールを用いた。 5 ラブテストの結果、テスト前と変化なし。 4 ラブテストの結果、画像の判読は可能だがやや傷が
できる。 3 ラブテストの結果、画像の判読は可能だが傷ができ
る。 2 ラブテストの結果、画像は残るが判読は不可能にな
る。 1 ラブテストの結果、画像が消去してしまう。 以上の評価結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1から実施例の熱溶融転写記録媒体は画
像転写性が優れているのみか、ガソリン、エタノールと
いった性質の異なる溶剤に共に優れていることが分か
る。比較例1〜4でわかるように、耐ガソリン性が悪い
のは、インク層の下の層がないこと、あるいはその樹脂
の特性が本発明の技術的範囲に属さないことによる。比
較例2は、インク層の下の層の樹脂が架橋構造を有して
特開平3−58888号公報に相当する。比較例5で
は、インク層の処方を変更しているが、そのことにより
画像転写性が極端に劣ることがわかる。
【0042】
【発明の効果】以上詳細且つ具体的な説明から明らかな
ように、本発明は、支持体上に剥離層、インク層の下に
ある層、着色剤を含有するインク層を順次積層した熱転
写記録媒体において、インク層の下にある層がガラス転
移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造型ポリウレタ
ン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性飽和ポリエス
テル樹脂を含有することにより、画像転写性を損なわず
に、かつその転写画像はガソリン、エタノールといった
性質の異なる溶剤に対して共に優れていることがわか
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 貴之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H111 AA08 AA26 BA03 BA04 BA09 BA53 BA71

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、インク層、その下に層を有
    する熱転写記録媒体において、インク層の下にある層
    が、ガラス転移点(Tg)が70〜140℃の架橋構造
    型ポリウレタン樹脂を含有し、かつインク層が熱可塑性
    飽和ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする熱転
    写記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂のガ
    ラス転移点(Tg)が40〜60℃で、数平均分子量が
    3000〜10000であることを特徴とする請求項1
    記載の熱転写記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記熱可塑性飽和ポリエステル樹脂が、
    −SO3Na基を含有することを特徴とする請求項1又
    は2記載の熱転写記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記インク層の下にある層の厚みが0.
    3〜1.0μmであることを特徴とする請求項1乃至3
    の何れか1に記載の熱転写記録媒体。
  5. 【請求項5】 水分散ウレタン樹脂を剥離層上に塗布し
    てインク層の下にある層を形成することを特徴とする請
    求項1乃至4の何れか1に記載の熱転写記録媒体の製造
    方法。
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