JP2004009741A - インサート保持具 - Google Patents

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【課題】 プラグタイプのインサート保持具であって、プラグ部を取り外す際に操作しやすいものを提供する。
【解決手段】 インサート保持具10は、インサート6の開口側に装着されるプラグ部11と、このプラグ部11の設定面12から突き出た突起部20を備えている。プラグ部11は突起部20と反対側に開いた中空状に成形でき、設定面12から伸びた突起部20の径を小さくできる。型枠に予め用意してある設定孔にこの突起部を挿入すれば、インサートを設定でき、設定孔の径も小さくて済む。設定面12には、プラグ部11を取り外す操作部30を設けてあり、脱型後はコンクリートの表面に現れた操作部30によってプラグ部11を取り外せるので、操作し易く、取り外し作業も確実に短時間でできる。
【選択図】    図1

Description

 本発明は、コンクリート製品に埋設されるインサートを保持し、型枠に設定するインサート保持具に関するものである。
 近年、耐久性の型枠を用いて製造されるコンクリート2次製品において、雌ねじ等を内部に有する中空のインサートが数多く埋設されている。電線を地中に埋設する際に用いられるハンドホールや、ガス、水道などを併設可能な共同溝においては、ケーブルラックやパイプラックの設置を容易に行えるように、多量のインサートを所定の場所に予め埋設していることが多い。
 図42に、インサートを型枠に対し設定するために従来から採用されている方法を例示してある。図43に拡大して示すように、外型枠1や内型枠3の反対側から設定用のボルト5あるいは8を通し、インサート6の内部に形成されている雌ねじを用いてインサート6を型枠1および3の所定の箇所に設定する方法は一般的なものである。
 この方法では、型枠1および3のインサート6の開口部が位置する場所、あるいは、その反対側に、設定用のボルト5あるいは8を通せるようなインサートの内径より大きな穴を開けておく必要がある。また、インサート6を設定する際に、型枠1あるいは3のインサート6を設定する面と反対側の面から設定用のボルト5あるいは8を操作する必要がある。このため、型枠のサイズがごく小さなものを除き、インサート6を設定するために複数の作業員が必要となる。さらに、外型枠1と内型枠3との間にコンクリートを注入し、コンクリート製品2が成形された後、設定用のボルト5あるいは8を取り外さないと脱型できない。
 ハンドホールや共同溝のような方形や溝型の内面に埋設する際は、図42に示したコンクリート製品2の内面を成形する内型枠3から設定用のボルト5を予め外さなければならない。この内型枠には作業員の手が入らないので、コンクリート製品ごと型枠を吊り上げたり、これらを反転させて作業員が内型枠3の内部に入る必要がある。コンクリート2次製品を型枠と一緒にクレーンで反転させたり、あるいはジャッキアップするためには、これらのコンクリート2次製品の重量は2〜3トン以上あるので、大型の設備が要求される。また、このような重量物をクレーンで持ち上げて内部に作業員が入ったり、重量物を反転する工程は危険が伴うので、監視等に多くの作業員が必要となり、作業員の負荷も高い。
 また、コンクリート製品を量産する耐久性の型枠では、型枠の寸法精度を確保することは、成形後のコンクリート製品の精度を保持する面でも重要であり、脱型をスムーズに行うためにも重要である。内型枠3のようにコンクリート製品の内面を滑らせるようにして脱型する型枠は、高い精度で製作し、使用中においても歪みや凹凸の発生を防止しないと脱型ができない。インサートを設定するために型枠に大きな孔を開けると歪みや凹凸が発生し易いので、熟練した作業員が必要となる。インサートの取付位置を変更する等の場合には、型枠に開けた孔を溶接などによって塞がなければならないが、歪みなどが発生しないように補修作業をすることは難しく、補修ができない場合は、インサートの埋設位置が変わる度に、新しい型枠を新設する必要もある。
 これにたいし、設定用ボルト8のように外型枠1の側から内型枠3にインサートを固定するボルトを用いれば、内型枠3の中からボルトを取り外す工程は避けれる。しかし、このボルト8を用いてインサートを設定するには手間がかかるし、埋設位置の精度を出すには熟練が必要である。また、ボルト8を取り除いた後、モルタル詰めする必要があり、この際、コンクリート製品に水の浸透する経路が発生し易いという問題がある。さらに、脱型を考慮して若干テーパー状となった内型枠を採用している場合は、インサートを設置する位置に応じて複数の設定用ボルト8を用意する必要がある。
 図44に示すように設定ボルト5あるいは8に代わり、略円筒形のボス4を用いてインサート6を設定する方法がある。図45に、ボス4に装着する中空のプラグ7を拡大して示してある。本方法では、本体7aをインサートの開口にねじ込み、プラグ7をボス4に嵌め込むことによって、インサート6をボス4の取り付けられた所定の場所に装着する。このように設定されたプラグ7は、脱型するときに、インサート6に取りついたままの状態でボス7から外れるので、上述したような設定用のボルトは不要である。インサート6を使用する時は、プラグ7の底に設けられた溝9にドライバーなどの治具を挿入しプラグ7をインサート6から取り外す。従って、プラグ7は、ボス4に取付でき、また、溝9にドライバーが届くように型枠に面した側が開いた内部7dの中空となった本体7aと、インサート6の雌ねじに対応した雄ねじ部7bと、さらに、溝9を形成するために突出した部分7cとを備えている。
 このようなボス4およびプラグ7を用いてインサート6を型枠に設定する方法であれば、脱型時の手間を省略でき、作業の軽減を図れる。この方法は、台盤のように、コンクリート製品の面に対し垂直に取り外す型枠にインサートを設定する場合は問題ない。しかし、外型枠1のように旋回して取り外す型枠ではボス4とコンクリート製品2が干渉してしまい脱型できず、コンクリート製品にこば欠けが生じる。また、内型枠3のように型枠を滑らせるように脱型する場合は、ボスとコンクリート製品が干渉するので、インサートを取り付けできない。
 本発明は、上述したような従来の設定方法で課題となっている種々の問題を解決できるインサート保持具を提供することを目的としている。共同溝や、ハンドホールなどでは、現場での作業を少なくし作業の効率化を良く進めるためにインサートを共同溝の内側にも埋設するケースが増加しており、これらの要求に対応できるコンクリート製品の製造方法を提供することも本発明の目的としている。さらに、本発明のインサート保持具を設定するのに好適な耐久性の型枠を提供することも本発明の目的である。
すなわち、本発明においては、設定用のボルトを用いずに、作業員1人でも、簡単に型枠に設定できるインサート保持具を提供することを目的としている。さらに、脱型時に、設定用のボルトを外すような余分な工程が不要で、内型枠のように型枠を滑らせるようにして脱型する場合でも、型枠を旋回して取り外す場合でも使用できるインサート保持具を提供することを目的としている。また、型枠に設けるインサートを設定するための孔の径を小さくし、型枠の劣化を防止し、さらに、インサートの位置の変更も簡単にできるインサート保持具を提供することを目的としている。また、インサート保持具によってインサートの開口部を使用直前まで保護し、埋設した後にインサートにゴミが詰まったり、雨水などによる錆の防止が可能なインサート保持具を提供することも目的としている。さらに、このような多くのメリットを備えた安価なインサート保持具を提供することを目的としている。
 従来、インサートを埋設したコンクリート製品を製造する過程では、インサートの埋設されていないコンクリート製品を製造する場合より多くの工程や、手数がかかり、作業員の労力も大きい。そこで、本発明においては、インサートを埋設したコンクリート製品をより簡単に、短期間で、作業員の労力をできるかぎり省いて提供できる製造方法を提供することを目的としている。また、安価で手間のかからないインサート保持具を用いてコンクリート製品を製造することにより、コンクリート製品の製造コストを低減し、納期を短縮できる製造方法を提供することも目的としている。
 少なくとも一方の端が開口と中空のインサートを型枠に装着するものであって、インサートの開口に挿入可能なプラグ部を備え、このプラグ部の型枠に面した側を略平坦は設定面とし、さらに、この設定面から少なくとも1本の突起が突き出ており、この突起を型枠に設けた設定孔に装着することによって、インサートが設定、すなわち、インサートが型枠の所定の位置に装着できるインサート保持具であれば、突起部を設定孔に装着、例えば、押し込み、嵌め込み、たたき込み、あるいはねじ込みことによって取り付けできれば、インサート保持具を型枠に設定することは容易であり、型枠の外側から取付ボルトを通す必要はなく、作業員1人でも簡単にインサートを型枠に設定できる。この突起部を脱型時に働く力によって切断できたり、設定孔から外れるような構成にしておけば、内型枠や外型枠のように脱型時にどのように動く型枠にも設定でき、脱型時の作業を大幅に省ける。
 さらに、プラグ部の型枠に面する側にほぼ平坦な設定面を設け、この設定面から突起部を突出させることが望ましい。ポリプロピレンなどの通常のプラスチックや塩ビ、あるいは強化ポリエチレン等のいわゆるエンジニアリングプラスチックなどプラスチック材料を含む樹脂を用いて本発明に係るインサート保持具を成形する際に、設定面に対し反対側に飛びだした突起部とプラグ部を、設定面を挟んでそれぞれの側から各々の成形金型を用いて成形できるからである。従って、プラグ部の径や形状と、突起部の径や形状を、それぞれの機能に適した寸法や形状に設計できる。このため、突起部の径を小さくしたり、突起部を脱型時に作用する力によって切断できるような構成を採用できる。そして、このような形状の突起部を採用しても、プラグ部は、それに適した機能、すなわち、密封性や、取り外し易さといった要求に合致した形状にできる。樹脂によってプラグ部を成形する場合は、設定面に対して突起部とは反対側に成形用型枠が抜けるデザインを採用でき、この場合、プラグ部を略筒状で設定面と反対側の少なくとも一部が開いた形状となる。このようなインサート保持具の成形金型は簡易になり、多用な機能を簡単に実現できる。
 このようなインサート保持具においては、プラグ部を取り外す際に治具によって操作できる操作部を設けることによりプラグ部の取り外しが簡単に行える。この操作部は、プラグ部の内部に設けても良いが、コンクリートの表面にでる設定面に設けた方が、コンクリート製品の表面から操作する面では好ましい。さらに、プラグ部を取り外す際に治具によって操作できる操作部を設定面に設ければ、コンクリート製品が成形された後は、その表面に操作部が露出するので、プラグ部の取り外しが簡単に行える。また、脱型時に突起部がプラグ部から切断されるようにしておけば、操作部を操作する時には突起部は邪魔にならないので、操作部と突起部は個々に設計でき、それぞれの機能に適した構成を採用できる。
 また、設定面が型枠の表面と密着するようにしておけば、コンクリートののろが設定孔と突起部との間に侵入するのを防止できる。これによって、設定孔がのろで塞がることはなく、後述するように分断された設定孔に残った突起部を取り外しやすくなる。また、設定面に設けられた操作部へのコンクリートののろの侵入も防止できる。この設定部の周囲に、スポンジなどの型枠の表面に合わせて変形可能なシールを設けてのろの侵入をさらに確実に防止することも可能である。
 本発明のインサート保持具では、上述したように突起部の外径をプラグ部の外径より小さくすることは簡単であり、これによって、型枠に用意する設定孔の径も小さくできる。従って、型枠の歪みを防止し、型枠の寸法精度を確保し易く、設定孔も開けやすい。さらに、設定孔の径が小さくて済めば、インサートの設定位置を変更する場合でも、設定孔を塞がなくて済む。従来のように、設定孔の内径がインサートの内径程度であると、設定孔からコンクリートが流出するので、溶接などによって使用しない設定孔を塞ぐ必要があり、型枠に歪みが生じないようにするには熟練が必要であった。しかし、設定孔を小さくして、径が5mm程度であれば、コンクリートののろによって塞がるので、使用しない設定孔を塞ぐ必要はない。この点および突起部の強度を勘案すると、突起部の外径は、2〜10mm程度が望ましく、3〜8mm程度がさらに望ましい。設定孔の外径が10mm程度であっても、設定孔はテープなどによって簡単に塞げる。
 突起部とプラグ部の接続部分が、型枠から脱型する際に働く力によって分断されれば、インサートが埋設されていることは脱型作業の障害にならないので、インサートを埋設していないコンクリート製品と同じ工程で脱型作業を行える。内型枠のように作業員の手の入らないところにインサートを設定しても、脱型時に突起部が自ら外れるので無理をして作業員が型枠の内部に入り込む必要もない。このため、脱型工程を簡略化でき、作業員の労力も軽減できる。また、旋回して取り外す型枠では、型枠を取り外す時の力によって突起部が自ら分断されたり、型枠から外れるので、型枠の旋回半径に関係なくインサートを設置できる。従って、どのような場所にでもこば欠けや、脱型不良といったトラブルなしにインサートを埋設できる。
 接続部分を切断し易くするには、突起部の径を小さくできることが望ましく、本発明のインサート保持具では、設定面でプラグ部と突起部を分離してあるので、突起部の径をプラグ部の径と関係なく小さくできる。また、突起部を中空にして切断し易くすることも可能である。この場合でも、突起部の径が大きいと、脱型時に働く力によって突起部に歪みが生じ、接続部分が切断されにくくなることも考えられるので、突起部の径は小さいほうが望ましい。
 また、接続部分を切断し易くするには、接続部分の断面積を突起部の断面積より小さくすることも有効である。例えば、接続部分の近傍を突起部の先端に向かって広がらせたり、接続部分に、突起部の伸びた方向に沿って、あるいは突起部の伸びた方向と直角に凹みや、切れ目を設けることができる。また、接続部分に、突起部の伸びた方向と略直角に貫通する少なくとも1筋の孔を設けても良い。さらに、この接続部分に形成された孔と繋がった少なくとも1筋の溝を設定面に形成しており、プラグ部を取り外す時はこの溝を治具によって操作できるようにしても良い。
 設定孔に装着できる突起部として、設定孔と嵌合する柱部分を備えているものがある。柱部分と設定孔との関係は、いわゆる止まりばめ、あるいはしまりばめの状態であることが望ましい。また、設定孔への影響を考慮すると、柱部分としては、型枠の素材より軟質の素材を用いることが望ましい。耐久性の型枠として鉄板などの金属が採用されていることが多いので、柱部分としては、プラスチックなどの樹脂によって成形されたものを用いれる。
 また、突起部が、設定孔に合わせて断面が略弾性的に変形する柱部分を備えていても良い。例えば、柱部分の半径方向に延びた複数のリブを具備しているものや、三日月型、半月型、星型、多角形など、設定孔の内面に少なくとも2点で接触する形状を採用できる。このような形状であれば、設定孔に挿入すると、断面が設定孔に合わせて変形し設定孔の内面を圧迫するので、柱部分の弾性力や、設定孔との摩擦力によってプラグ部を型枠に取付できる。このような形状の柱部分は、設定孔から取り出した時に完全に弾性的に形状が復帰する必要はなく、塑性変形を伴う場合も含まれ、設定孔の形状に影響を与えることなくプラグ部を介してインサートを型枠に設定できる付着力を得られるものであれば良い。周期的に凹凸を繰り返す断面形状や、突起部の長手方向に周期的に凹凸を繰り返すような形状を備えた柱部分であっても良い。
 また、このような略弾性的な変形が可能な柱部分を備えた突起部が、型枠を貫通する長さであれば、型枠を貫通した部分は原型に復帰する傾向を持っているので、さらに強い付着力を得られる。
 また、型枠を貫通した後に広がる貫通部分を備えた突起部であっても、設定孔を介してプラグ部を型枠に設定できる。貫通部分によって設定孔を圧迫するものや、貫通部分が貫通後に型枠のインサートを設定された面と反対側の面を押圧して付着力を得られるものも含まれる。このような貫通部分としては、略矢尻型をしたものや、貫通部分の先端に向かって広がった部分を備えているものなどがある。
脱型時にプラグ部から分離して設定孔に残った突起部は、設定孔から簡単に外せる。例えば、先端に向かって広がった部分を突起部に設けておけば、突起部が切断されると型枠の反対側に動きやすくなるので、残った突起部を排除し易い。また、リブなどの設定孔に挿入した時に設定孔との間に隙間が生ずる形状の突起部を採用すれば、この隙間を用いて切断されて型枠の設置孔に残った突起部に回転を与え取り除く作業を簡単にできる。
 突起部は、1本に限定されず、複数の突起部を設け、これらによってインサートを確実に型枠に設定するために必要な付着力を得ることも可能である。複数の突起部を備えている場合は、これらの突起部が、設定孔の側面を相互に圧迫できるように配置されていても良い。また、これらの突起部が、設定孔を貫通してから型枠の裏面に沿って反対側に延びる部分を備えているものであっても良い。これら複数の突起部は、各々が複数の設定孔に挿入されるように配置されていても良く、また、複数の突起部が1つの設定孔に挿入されるように配置されていても良い。
 さらに、本発明に係るインサート保持具に設けてある突起部は、型枠に予め開けてある設定孔に装着するものなので、その先端は鋭角になっている必要はなく、非尖塔状に滑らかに狭まっていれば良い。例えば、略半円状または略半球状の先端で良い。先端が鋭角でないので、作業中に作業員自身や、作業用の衣類などを傷つけることはなく、型枠の傷も防止できる。また、先端が細くなる形状にしておけば、設定孔に突起部を導きやすい。
 また、突起部は、設定孔の少なくとも1部に形成された雌ねじに対しねじ込み可能な柱部分を備えているものであっても良い。この柱部分に雄ねじを予め形成してあっても良く、あるいは柱部分を樹脂などの設定孔の材質より軟質の素材によって形成しておき、設定孔に柱部分をねじ込むと柱部分に雄ねじが切られるものであっても良い。
 本発明においては、突起部が設定面から伸びているので、突起部がねじ込むタイプのものであっても、突起部の形状はプラグ部に左右されず、小径にしたり、プラグ部から切断され易くするなど構成を自在に採用できる。例えば、柱部分は円柱の他に、柱部分の半径方向に延びた複数のリブを具備したものなどを採用できる。
 設定面の一部を後退させることにより、操作部を構成できる。このような操作部としては、設定面の一部が段差状に後退したものや、設定面の一部が凹んだものがある。設定面の一部が凹んだものとして、ドライバーなどの治具を挿入し易い溝状のものや、複数の凹みを設けそれらの凹みに取り外し用の治具を挿入できるようにしたものなどがある。
 本発明に係るインサート保持具は、上述したようにプラスチックのような樹脂等によって成形する場合に好適なものであり、そのプラグ部の外周面に、インサートの内部に形成された雌ねじに対応する雄ねじを予め形成しておくことができる。また、外周面を樹脂製とし、インサートに内部にねじ込むと、インサートの雌ねじによって雄ねじが切られるようにしても良い。プラグ部をインサートの開口部に密着した状態で挿入でき、製造時にコンクリートののろが侵入するのを防止したり、製造後にごみ、水分などがインサートの内部に侵入するのを防止できる。また、インサートが樹脂製であったり、本発明に係るインサート保持具とは別に、インサートの開口部を保護し、インサートに付随して埋設される樹脂製のインサート保持具を備えている場合は、プラグ部の外周面に雄ねじを形成しておき、この雄ねじの一部をカットしておいても良い。このようなプラグ部を挿入することによってインサートに付随したインサート保持具に雌ねじを切ってプラグ部を密着させることができる。
 プラグ部が樹脂製の場合は、設定面に操作部を形成せずとも、現場でインサートを使うときにハンマーなどを用いてプラグ部を壊し外に排出したり、あるいは、プラグ部の雄ねじを壊してインサート内部に押し込むことにより、インサートを使用できる状態にすることも簡単にできる。
 本発明に係るインサート保持具を用いてコンクリート製品を製造する場合は、型枠の所定の位置に予め開けられた小径の設定孔に突起部を挿入し、インサート保持具を介してインサートを型枠の所定の位置に設定し、型枠へコンクリートを注入することを特徴とする製造方法を採用できる。また、脱型時に働く力によって突起部をプラグ部から切断し、コンクリート製品を型枠から脱型することを特徴とする製造方法も採用できる。さらに、コンクリート製品を脱型した後にコンクリート製品の表面に露出した操作部を用いてプラグ部をコンクリート製品に埋設されたインサートから取り外すことも可能となる。
 さらに、本発明に係るインサート保持具を採用することによって、インサートを設定する所定の場所に、インサートの内径より小さな内径で突起部を挿入可能な少なくとも1つの設定孔を有することを特徴とする耐久性の型枠を採用することができる。このため、高精度で、歪みの発生の少ない型枠を使用してインサートを埋設したコンクリート製品を製造できる。
 以上に説明したように、本発明のインサート保持具は、プラグ部を取り外す際に操作する部分が、設定面に形成されており、脱型後は、コンクリート製品の表面に現れるので、操作し易く、取り外し作業も確実に短時間でできる。
 以下に図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
〔実施例1〕
 図1に、本発明の実施例1に係るインサート保持具の概要を示してある。また、図2に、本例のインサート保持具10を用いてインサート6を型枠40へ設定する様子を示してある。本例のインサート保持具10は、内部が中空となったインサート6の開口6aに装着されるプラグ部11と、このプラグ部11から型枠40の側へ突き出た突起部20とを備えている。プラグ部11の型枠40に面した側に、略平らな設定面12が構成されており、この設定面12の略中央から突起部20が突出している。設定面12には、この突起部20を挟んで1対の凹み30が形成されており、後述するようにこれらの凹み30に治具を挿入して、プラグ部11をインサートから取り外しできるようになっている。
 プラグ部11は、円筒状で外周面13に雄ねじの形成された封止部14と、この封止部14の型枠40の側で、その外周方向に鍔状に広がったフランジ部15を備えており、フランジ部15の型枠40に面した側が設定面12となっている。フランジ部15の外周面16は、プラグ部11の先端に、すなわち封止部14へ向かって狭まっており、コンクリートに埋設された状態のインサート6からプラグ部を取り外す際に、コンクリートと干渉しないようになっている。
 突起部20は、中心軸21から半径方向にそれぞれ伸びた4枚のリブ22によって形成されており、これらによって外径が略5mm程度で設定面12から12mm程度突出した突起部が形成されている。それぞれのリブ22は、設定面12と繋がった接続部分25から先端23に向かって徐々に狭まった形状に成形されており、その先端23は丸みをおびた形状に加工され、突起部20の先端が鋭角にならないようになっている。接続部分25近傍は、リブ22の幅は先端23に向かって若干広がっており、設定面12に近い部分が強度的に弱くなっている。また、接続部分25から型枠40の略厚み分、例えば3.2mmほど先端23に向かった箇所24aの幅を広くしてあり、突起部20を型枠40に挿入した時に型枠40の裏面を押圧できるようになっている。さらに、本例の突起部20は厚さの異なる型枠、例えば厚さ4.5mmの型枠に対応する箇所24bでも型枠40の裏面を押圧できるように、リブ22の幅を型枠に対応する箇所24aから先端23に向かって一端狭めてから、さらに広げてある。
図2ないし図4を参照して、本例のインサート保持具10を用いてコンクリート製品を製造する様子を説明する。図2に示すように、本例のインサート保持具10のプラグ部11をインサート6の開口となった側に取り付け、突起部20を型枠40に予め開けてある小径の設定孔41に挿入し、インサート6を型枠40に設定する。突起部20はリブ22が十文字に組み合わされ、設定孔41の内径に合わせて略弾性的に変形できる形状となっている。従って、突起部20は比較的簡単に、作業員が手で押したり、ハンマーで軽く叩くだけで設定孔41に装着できる。このように本例のインサート保持具は、インサート6を型枠40の表側40aから作業員1人で簡単に装着でき、手間もかからない。さらに、本例の突起部20の先端23は丸く細してあり、設定孔41に突起部20が自然と嵌まりこむ。この先端23は予め開いている設定孔41に突起部を導けば良いので、鋭角である必要はなく、逆に、作業員や、作業員の着用している衣類などを傷つけないように鈍角、すなわち非尖塔状にしてある。突起部20は、設定孔41に挿入されると、設定孔41に対し嵌め合った状態となる。さらに、型枠40の厚みに対応する箇所24aが、設定孔41を通過した所で広がって型枠40の裏側40bを押圧するので、突起部20によってインサート保持具10を介してインサート6は、十分強固に型枠40に設定される。従って、その後、インサート6の設定された型枠40にコンクリートを流し込んでもインサート6が所定の位置からずれることはない。この後、インサートの設定された型枠にコンクリートを注入して、所定の形状のコンクリート製品2を成形する。
 図3にコンクリート製品を脱型する様子を示してある。インサート6の設定された型枠が内型枠である場合、脱型時は、コンクリート製品2を内型枠40と共に吊り下げ、振動や空気圧などを用いて内型枠40をコンクリート製品2の内面に沿って分離させる。この時に、突起部20とプラグ部11との接続部分25は、コンクリート製品2と型枠40との間に働く剪断力によって、自動的に切断される。従って、従来のような、取付ボルトを外すといった脱型の前作業は一切不要である。また、接続部分25は脱型時に作用する力によって分断されるので、新たに力を加えるなど余分な手間や作業は一切生じない。さらに、切断されて設定孔41に残った突起部20は、針金のようなもので押せば簡単に外れるので、清掃などの手間もかからない。次のコンクリート製品に埋設するインサートを設定するためにインサート保持具を装着すれば、その突起部20によって設定孔41に切れて残った突起部20を押し出すことも可能である。本例の突起部20のように接続部分25が若干先端に向かって広がっていると、設定孔41から切れた突起部20を押し出すのが容易となる。
 外型枠のように旋回して脱型する型枠にインサートを設定した場合であっても、型枠を旋回する力によって突起部20は分断される。あるいは、設定孔41から突起部20が抜けるだけのときもある。その際、突起部20は接続部分25から分断したり、リブ22が変形するだけなので、インサートの内部に収まったプラグ部11を外すような力は働かない。従って、型枠を旋回する際の障害になったり、コンクリート製品にこば欠けを起こす原因にならないので、型枠の旋回半径が小さな箇所であっても安心してインサートを設定することができる。
 脱型した後は、図4に示すように、インサート保持具10の設定面12がコンクリート製品2の表面に現れる。従って、プラグ部11を取り外すための操作部30もコンクリート製品の表面に表れ、この操作部30に取り外し用の治具35を挿入してプラグ部11を逆回転させれば簡単にプラグ部11を取り外せる。突起部20は切断され、切れた跡29が見えるだけなので、操作部30を使用する際の障害とはならない。現場で使用する直前まで、インサート6にプラグ部11を装着しておけば、インサート6の中にごみや、水分などが入らないので、ゴミつまりや錆の発生といった不具合を未然に防止できる。従来は、脱型したのちに、キャップなどを新たに装着していたが、本例のインサート保持具を用いれば、このような手間はいらない。コンクリートを打設する際も、プラグ部11によってのろがインサート6の中には入らない。このように、本例のインサート保持具10を用いれば、埋設したインサートが使用不能となることを防止でき、さらに、使用する前にエアーなどを用いて清掃する手間を省ける。
 図1(b)に断面を用いて示すように、本例のインサート保持具のプラグ部11は、設定面12に対し突起部20と反対側に開いた円筒状であって、内部17は中空となっている。一方、上記のような形状をした突起部20は、プラグ部11より小径で、設定面12からプラグ部11と反対側に延びている。このため、本例のインサート保持具10は、設定面12を挟んで突起部20とプラグ部11を各々の金型を用いて各々の側から成形できる。すなわち、設定面12から型枠40の側は、突起部20を成形する金型を用いて形成し、反対側はプラグ部11を形成する金型で成形できる。従って、インサート保持具全体をポリエチレン、ポリプロピレンなどのプラスチック材料から簡単に成形できる。
 プラグ部11は、その外径がインサートの内径に合わせて8〜10mmあるいはこの寸法を越えることが多い。プラスチック材料を成形する上で、壁厚が厚いと冷却時間が長くなり、ひけ、気泡などが発生する原因となる。壁厚が4mm程度以上となるとひけによって歪みが発生し易く、プラグ部11の寸法精度の確保が難しくなる。しかし、本例のインサート保持具のように、設定面12によって突起部20とプラグ部11をそれぞれ成形できるようにしておけば、プラグ部11の壁厚の管理も容易である。すなわち、プラグ部11の外径が大きくなれば、本例のインサート保持具では、設定面12と反対側が開いた中空のプラグ部11を採用でき、壁厚を所定の範囲に収められる。従って、インサートの内部に挿入し、確実にインサートを保持し、また、インサートの開口を封止できるプラグ部11を提供できる。
 設定面12によってプラグ部11と突起部20を各々成形できるようにしておかないと、プラグ部11を中空にするためには突起部20の側に開口が必要となる。従って、突起部をプラグ部11と同じ径の中空としなければならず、突起部の形状は限られ、径も太くなる。これに対し、本例のインサート保持具10は、プラグ部11および突起部20は別々にデザインできるので、細長い突起部を採用しても問題はない。なお、設定面12から複数の突起部20を伸ばすことも可能であり、これによってプラグ部11の形状を変更する必要はない。このように、設定面12を設けておけば、本例のような細い突起部や、リブを組み合わせたような突起部を有するインサート保持具であっても簡単に、また、安価に製造できる。
 また、図2に示したように、本例のインサート保持具10を用いる際は、コンクリート製品を成形する型枠40として、突起部20を差し込める小径の設定孔41が予め所定の位置に開けられた型枠を用いれば良い。本例の突起部20の外径は、略5mm程度なので、設定孔41の内径も略5mm程度で良い。詳細には、突起部20を設定孔41に差し込むことによってインサート6を型枠40に保持する付着力を得る必要があるので、突起部20の外径と、設定孔41の内径は、嵌め合わせ、特に、とまりばめ、あるいはしまりばめとなるように選定することが望ましい。
 型枠に開けてある設定孔41はできるかぎり小さい方が良く、設定孔41の径がコンクリートののろで自然に詰まる大きさ、例えば直径8mm程度以下が望ましい。また、突起部20の強度などを考慮すると、突起部20の外径は2mm程度以上、望ましくは3mm程度以上となるので、設定孔41の内径も、2mm程度以上が良く、3mm程度以上が望ましい。直径10mm程度であってもテープなどによって溶接を用いずに簡易に塞げ、型枠に悪影響を与えずに済む。このように、本例のインサート保持具を用いれば、インサートの設定位置が変更になっても型枠に歪みなどを発生する補修は不要なので、客先の要求に応じ、種々の場所に無理なくインサートを埋設できる。また、初期に型枠に設定孔を開ける際も、歪みなどの発生は少ないので簡単に行える。
 耐久性の型枠40を用いる上で、設定孔41に影響を及ぼさないように、突起部20の方が変形する必要がある。本例の突起部20は、突起部20が略弾性的に変形できるように4つのリブ22が十字状に組み合わさっており、また、素材としても弾性力を期待できるプラスチック材料を用いてある。設定孔41に突起部20を差し込むと、設定孔41の中になった部分は、多少塑性変形を起こすが、設定孔41の内面を圧迫し、摩擦力によってインサートを型枠に設定する付着力を得ることができる。また、設定孔41を貫通して、型枠の裏面40bに出た部分は、元の形状へ復帰する傾向があるので設定孔41から裏面40b側にわたる部分に引っ掛かり、この部分24aでも付着力を得ることができる。さらに、弾性的に変形する断面形状の突起部20を用いることにより、突起部20を設定孔41に嵌め込み易くなるので、作業員にとってインサートの設定がより簡単になるというメリットも得られる。
 なお、突起部20は1つに限らず、複数の突起部を設けても良い。インサートが大きくなったり、コンクリートの注入速度が早いなどの製造上の条件によって、複数の細い突起部をインサート保持具に設けることにより、必要な付着力を得られる。
 また、突起部に採用可能な略弾性的に変形する形状は、本例に限定されるものではない。弾性的に、あるいは多少の塑性変形を伴って設定孔の形状に沿って変形可能な形状であれば良い。例えば、略三日月型、多角形、星型など設定用の穴に2点以上で接触できるような形状がある。また、突起部の長手方向や周方向に周期的に凹凸を繰り返すような形状を備えた突起部や、中空の筒型の突起部などの略弾性的な変形を期待できるものであっても良い。さらに、プラスチック材料などの弾性的な素材を用いた突起部であれば、設定孔に略密着する柱状の突起部であっても良い。また、設定孔の形状も本例のように円形に限らず、突起部の形状に対応した多角形の孔、あるいは孔の形状が厚さ方向に変化するものなどであっても良い。
 突起部が設定孔に合わせて略弾性的に変形すれば、上記のような効果を得られるので、型枠として用いられている金属より柔らかいアルミニウムなどの金属を用いても良い。プラグ部と一体成型可能で安価であり、素材自体にある程度の弾性を期待でき、また、型枠に損傷を与えずにすむ点では、プラスチック材料等の合成樹脂を用いることが望ましい。
〔実施例2〕
 図5に、本発明の実施例2に係るインサート保持具10の概要を示してある。本例のインサート保持具10は、設定面12から突き出た略円柱状の突起部20と、設定面12に対し突起部20の反対側に形成されたプラグ部11を有している。なお、以下において本例のインサート保持具と実施例1と共通する部分には同じ符号を付して説明を省略する。
 本例のインサート保持具10の突起部20の先端23は角が落とされ、先端に向けて滑らかに狭まっている。このため、突起部20は、実施例1と同様に作業着などに傷を付けずに設定孔に嵌まり易くなっている。また、突起部20の外周には、突起部20の半径方向に略三角形状に延びた4本のリブ22を設けてある。本例のリブ22は、突起部20の先端に向いた面22aが先端23から接続部分25に向かって突起部20の半径方向に広がっており、一方、接続部分25に向いた面22bが先端23から接続部分25に向かって突起部20の半径方向に狭まっている。これらの面22aと22bとの頂点22cは、型枠の厚みと略合致する点に形成されており、突起部20が型枠の設定孔に挿入されると、頂点22cが型枠の裏側にでて、面22bで型枠の裏面を押圧する。また、突起部20の接続部分25には、突起部20の外周面に沿って凹み26を設けてある。脱型時に接続部分25に剪断力が働くと、この凹み26の部分の断面積が小さくなっているので、凹み26の部分で突起部20は設定面12から切断される。
 本例のプラグ部11は、実施例1と同様に設定面12に対し、突起部20と反対側が開いた筒形であり、外周面13は樹脂製の滑らかな面が表れている。従って、内面に雌ねじの成形されたインサートの内部に封止部14をねじ込めば、封止部14の外周面13に雄ねじが切られて、プラグ部11をインサートの内部に密着した状態で装着できる。
 図6ないし図9を参照して、本例のインサート保持具を用いてコンクリート製品を製造する様子を説明する。本実施例では、インサートとして六角の高ナット91を用いており、この六角ナット91の一方の端にアンカー92を装着してコンクリート製品に埋設してある。
 図6に示すように、本例の型枠40は、実施例1と同様に小径の設定孔41をインサートを設定する所定の箇所に予め開けてある。インサート保持具10は、プラグ部をナット91のアンカー92を装着した側と反対側にねじ込み、突起部20を設定孔41に挿入する。突起部20は、設定孔41と嵌め合う径となっており、押し込まれると型枠の裏面40bの側に出たリブ22が広がって型枠40を押圧する。従って、高い付着力を得ることができ、大きなインサートでも確実に型枠に設定できる。インサートを型枠40に設定する際、本例では、インサート保持具10の設定面12の外周に沿って薄いリング状のシール材98を取り付けている。このシール材98は、発泡プラスチックなどが薄膜状のリング型に成形されたものであり、厚み方向にある程度の弾性を備えている。シール材98を設定面12と型枠の表面40aとの間に入れてインサート保持具10を型枠に装着すると、設定面12と型枠の表面40aとの間に隙間が発生せず、コンクリートののろの侵入を防止できる。
 図7に示すように、本例のインサート保持具10においても、内型枠を脱型する際のように突起部20の接続部分25に剪断力が加われば、突起部20はプラグ部11から分断される。従って、インサート保持具10を取り外す手間はいらない。本例では、接続部分25に凹み26を設けているので、この部分に脱型時に加わる力が集中し、突起部20が切断される。切断された突起部は、図8に示すように、リブ22の面22bによって型枠の裏面40bを押圧できるようにしてあるので、型枠の裏面40b側に押し出される。従って、分断された突起部20を型枠40から簡単に取り除ける。
 図9に示すように、脱型後、コンクリート製品の表面に設定面12が表れ、この設定面12に操作部30が用意されている。このため、操作部30の操作は簡単にでき、プラグ部11を回転させることによってプラグ部11を簡単に取り外せる。本例の封止部14の外周面13には、予め雄ねじを形成してないが、インサート91に挿入する際に外周面13に雄ねじが形成されるので、プラグ部11を反対方向に回せば、プラグ部11はインサート91から取り除ける。さらに、本例では、シール材98によって設定面12が明確に現れ、インサートの位置が判り易い。また、コンクリートののろが設定面12の上に回ってこないので、操作部30の操作も確実に行え、のろにプラグ部11の動きが阻害されることもないので、取り外し作業は簡単である。
 図10に、本実施例の異なる変形例を示してある。図10(a)は、インサート保持具10の側面を示し、突起50に関しては、構造が判るように断面を用いて示してある。また、図10(b)は、インサート保持具10を設定面12の方向から見たようすを示してある。
 本例のインサート保持具10はプラスチックなどの樹脂による一体成形品であって、設定面12から延びた突起部20と、プラグ部11とを備えている。なお、上述した実施例と同じ箇所については、同じ符号を付して説明を省略する。
 本例の突起部20は、先端23から略円錐状に広がった上半部52と、円柱状に細くなった下半部53とを備えている。本例の突起の上半部52は、いわゆる峰矢型をしており、上半部52の広がった裾野の部分54は、上半部52と下半部53とを接続する部分55より後退した位置にある。そして、下半部53の長さは、型枠40の厚みより若干長い程度に設定してある。突起部20の下半部53と設定面12との接続部分25に、突起部の断面積が狭くなるように切れ込み56を用意してある。
 このインサート保持具10のプラグ部11は、厚みの薄いディスク状の封止部14を備えており、この封止部の外周面13に数山の雄ねじを設けてある。従って、プラグ部11をインサート6の内部にある雌ねじにねじ込めば、インサート保持具10をインサート6を設定できるようにしてある。
 本例の設定面12に設けられた操作部30は、突起部20を中心に設定面12の半径方向に延びた2本の溝31を備えており、この溝31に治具を差し込んでプラグ部11を回せば、インサート6から取り除けるようになっている。
 図11に、本例のインサート保持具10を用いてインサート6を型枠40に設定したようすを示してある。本例のインサート保持具10を用いてインサートを設定する場合も、インサートの設定する箇所に小径の設定孔41の開いた型枠40を用いることができる。インサート6の取り付け側6aにインサート保持具10を挿入し、プラグ部11から設定面12を経て突出した突起部20を設定孔41に挿入する。突起部50を設定孔41に挿入すると、設定孔41を突起部の先端が通過する間は、突起部20の上半部52は狭まり、裏面40bに到達すると広がる。広がった上半部52の裾野の部分54は、型枠40の裏面40bを押圧し、プラグ部11を介してインサート6を型枠40に引っ張る。これにより、インサート6を型枠40に設定する付着力を確保できる。このような突起部を用い、インサート保持具を介してインサートを設定しておけば、コンクリートを注入する際にインサートにかかる力や、振動装置による負荷に対してインサートを十分強固に型枠へ設定できる。
 本例のインサート6は、取り付ける側6aに、本体から外側に広がったフランジ部6bを備えている。また、インサート内部の雌ねじ部も、取り付ける側6aから若干後退した位置から始まっている。このため、インサート保持具10の設定面12は直接型枠40の表面40aに接触しておらず、インサート保持具10を介して、インサート6を型枠40の方に引っ張り、型枠にインサートのフランジ部6bを押しつけることによって安定した状態を確保している。
 図12に、インサート6を本例のインサート保持具10によって型枠に取り付けて、インサート6の埋設されたコンクリート製品2を脱型する様子を示してある。本例のインサート保持具も、脱型する際の力が突起部20の接続部分25に集中するので、突起部20は切れ込み26の部分から分断される。さらに、本例においては、突起部20の下半部53は、設定孔41より細くても良いので、型枠40に残った突起部20が下半部53で詰まることはなく、さらに取り外し易い。なお、突起が分断されるタイプに代わり、上半部52の強度を小さくして、裾野の部分などを破壊され易くしても良い。このような突起部であれば、脱型する際の力によって上半部52が破壊されるので、突起部自体はプラグ部11に付いた状態で脱型される。
 図12に本例のインサート保持具10のプラグ部11を取り外す様子を示してある。本例のプラグ部11を取り外す際は、図9に示したような取り外し用の治具35を使用して回転して取り外すことも可能である。それに加えて、図13に示すように、プラグ部11をハンマーあるいは棒37などの治具により叩いても良い。プラスチックなどの樹脂で成形されたプラグ部11の封止部14には雄ねじが数山しか用意されていないので、プラグ部11を叩くとそれらのネジ山が破壊され、プラグ部11をインサート6の内部に押し込むことができる。これにより、インサート6は使用可能となる。インサート6を型枠40に設定するために必要な力はそれ程大きくないので、プラグ部11に設ける雄ねじ13の山数は少なくて良い。このため、上記のような取り外し方が可能となる。また、設定面12に操作部30として用意された溝31を、ドライバーなどを当てて叩くことにより、プラグ部11を破壊して取り外しても良い。取り外し方法は、インサートの設置向きや、インサートの使用目的などを考慮し、決定すれば良い。
 図14および図15に、本実施例に係るインサート保持具10の異なる例を示してある。図14に示したインサート保持具10の突起部20は、先端23の方が、先端に向かって細くなった略円錐台形の筒形57aであり、接続部分25の方は、設定面12に向かって若干細くなった円錐台形の筒形57bである。そして、これら2つの円錐台形が合わさった箇所57cは型枠40の厚みと対応した位置にあり、この箇所57cが突起部20において最も外側に広がった箇所となっている。従って、本例のインサート保持具10においても、突起部20の先端23は徐々に細くなっており、先端に向けて細くなった円錐台形の部分57aは型枠の裏面40bにでると広がる。これに引っ張られて、円錐台形の部分57bの合わさった箇所57cに近い部分が設定孔41の裏面側の部分を押圧し、大きな付着力を確保できる。さらに、円錐台形の部分57bは、接続部分25の近傍が最も断面積が小さくなり、脱型する際はこの部分から突起部20が切断される。
 図15に示すインサート保持具10は、図14に示したものと同様の、先端側に先端に向かって細くなった円錐台形の円筒状をした突起部20を備えている。本例の突起部20の接続部分25の近傍は円筒状であって、その部分に突起部20の伸びた方向に沿って複数の切れ込み58が設けてある。従って、接続部分25の近傍の断面積が小さくなり、脱型する際に働く力によって突起部20がスムーズに分断される。
〔実施例3〕
 図16に、本発明の実施例3に係るインサート保持具の概要を示してある。本例のインサート保持具10は、インサート6に挿入されるプラグ部11と、このプラグ部11の型枠に面した側の設定面12から突出した突起部20を備えており、全体をポリプロピレンなどの通常用いられることの多いプラスチックや、強化ポリエチレン、ガラス繊維強化プラスチックなどのエンジニアリングプラスチックなども含めたプラスチック材料により一体成形してある。本例のインサート保持具10は、設定面12の突起部20を挟んで、図面上の上下の2つの面32が段差状に後退して操作部30を形成してある。そして、この面32に続き、突起部20と反対側に封止部14が延びており、この外周面13に雄ねじを形成してある。すなわち、操作部を構成する面32から略平行に立ち上がった側面33によって台座状の部材が形成されており、この型枠側に設定面12が設けられている。そして、この側面33に治具を引っかけてプラグ部11を回転させれば、プラグ部11を取り外しできる。
 本例のインサート保持具10の突起部20は、先端23が半球状となった棒状の部分61と、この棒状の部分61に沿って設定面12の表面から延びた4本の凸部62とから形成してある。4本の凸部62は、棒状の部分61の周囲に均等に配置してあり、それぞれの凸部は先端23の近傍で低くなり、滑らかに棒状の部分61の先端23へと繋がっている。本例においては、このような形状をした突起20はプラグ部11と一体に成形してあるが、突起20を削り出したり、あるいは成形した突起をプラグ部11に接着剤などで取り付けても良い。
 図17に、本例のインサート保持具10をインサート6に装着するようすを示してある。本例のインサート6は、コンパネ用に用いられるインサート保持具70の筒体71に挿入してあり、この筒体71の反対側72から本例のインサート保持具10を挿入する。インサート6に本例のインサート保持具10をねじ込むと、プラグ部11の雄ねじ13がインサート6の雌ねじ7に嵌まりインサート保持具10をインサート6に装着できる。プラグ部11の設定面12は、封止部14から型枠側に伸びているので、インサート保持具70の開口端近くに位置する。従って、突起部20は、インサート6を嵌めたインサート保持具70から型枠40の方向に突き出る。このように、本例のインサート保持具10は、コンパネ用のインサート保持具と組み合わせて使用できる。
 図18に、本例のインサート保持具10を用いて、型枠40へインサート6を設定するようすを示してある。本例のインサート保持具10を用いてインサートを設定する型枠40は所定の箇所45の略中央にインサート6の内径や、コンパネ用のインサート保持具70の内径より小さな設定孔41を開けてあり、従来の耐久性型枠のような大きな孔は不要である。
 図19に、突起部20が設定孔41に差し込まれた状態を拡大して示してある。本例のような形状の突起部20を、型枠に開けてある突起部20の外周径より若干小さな径の設定孔41に挿入すると、凸部22が孔41に沿って変形し、このときの弾性的な反発力や、孔41に密着した際の摩擦力によって付着力を得てインサート保持具10が強固に設定される。また、本例のインサート保持具10は、全体がプラスチックなどの樹脂によって成型してあるので、棒状の部分61も弾性的に変形し、型枠への付着力を高めている。さらに、突起部20は型枠の厚みより長いので、型枠を貫通した突起部20の先端23側は元の径まで膨らもうとする。このため、先端23側がプラグ部11を型枠側へ引っ張り、インサート保持具の付着力は高められる。このような突起部20によって十分な付着力を得られるので、コンクリートの注入時や、その後の振動によりインサートにかかる力に対抗するには、突起部20の直径はプラグ部11の直径より小さくしても良い。また、設定面12から突起部20が突き出ているので、径の小さな突起部でも問題なく製造できる。
 突起部20の長さは、型枠に使用される板の厚みによって変化するが、型枠には厚さ3.2〜4.5mmの鉄板が使用されることが多いので、突起部20の長さは6〜15mm程度でよい。設定孔41と突起部20との接触面積を大きくするために、設定孔41にそって鞘管を型枠の裏面にもうけることも可能であり、このようなケースでは、突起部20の長さは長くなる。突起部20を型枠に開けてある設定孔41に差し込んで付着力を得るようにしてあるので、型枠40の表面に油脂、離型剤などが塗布されていてもインサートを安定して設定できる。
 なお、本例においては、従来のインサート保持具70のフランジ部73が型枠40の表面40aに密着させて、コンクリートののろが設定面12、あるいは操作部30に侵入する事を防止している。また、本例のインサート保持具10を用いると、封止部14によりインサート6の開口端は完全に封止されているので、フランジ部73からコンクリートが漏れた場合であっても、インサート6の内部にはコンクリートは入らない。また、上記の実施例のようなスポンジなどの弾性を有する素材によるシーリング部材を予め設けておいても良い。
 図20に、本例にインサート保持具10の突起部20が脱型時に作用する力によって切断される様子を示してある。内型枠40は、コンクリート製品と共にクレーンなどにより若干上方に持ち上げ、振動、エアーの注入などの方法により内型枠40を下方に落下させられる。型枠が落下する際は、型枠とコンクリート面との間に型枠とコンクリートとの付着力より大きな力が働き、この力により、型枠40に挿入された突起部20がプラグ部11から分断され、あるいは、型枠40の設定孔41から突起部20が抜ける。このため、本例の係るインサート保持具を用いてインサートを設定しておけば、インサートを埋設したコンクリート製品であっても、埋設物のないコンクリート製品と同様の工程で内型枠を脱型できる。なお、インサート6はコンクリート製品2に既に埋設されているので、突起部20が分断したり、型枠から抜ける際の力で、インサート6が損傷したり、埋設した位置がずれるようなことはない。
 本例のインサート保持具を使用した場合も、脱型する際に安全で、効率の良い作業ができる。また、型枠に用意する設定孔も小さくてすみ、インサートの設定位置は客先の要求に応じてフレキシブルに変えられるなど、上記の実施例と同様の効果が得られる。
図21にインサート保持具のプラグ部11を取り外すようすを示してある。例えば略U字型をした治具35を、設定面12に構成した操作部30に挿入し、プラグ部11を回転して取り外せば良い。これにより、内面が綺麗に保たれたインサート6が現れるので、いつでも支障なくインサート6を使用できる。埋設されたインサートを現場で使用しない場合は、プラグ部11が嵌まった状態で放置しておけば、インサートから錆が発生することもなく、必要となったときに何時でも使用できる状態で保持できる。
 なお、操作部30を構成する後退した面32は、取外しの時にインサートとの間に適当な治具を挿入できる隙間を形成できる形状であれば良く、本例に限定されない。例えば、円形に凹んでいたり、多角形の表面を持つ台座などであっても良い。
〔実施例4〕
 図22および図23に、本発明の実施例4に係るインサート保持具10の概要を示してある。本例のインサート保持具10は、実施例1と同様に円筒形のプラグ部11を備え、設定面12から3本の突起部20が突き出ている。それぞれの突起部20の形状は、図1に基づき説明した実施例1の突起部と略同じ形状なので、説明は省略する。さらに、本例の設定面12の略中央に、操作部30として一本の溝34が形成されており、この溝34は、インサート保持具の中心軸に対しほぼ垂直に延びている。なお、本例のインサート保持具と上述した実施例と共通する部分は、同じ符号を付して説明を省略する。
 本例のインサート保持具10は、複数の突起部20を設定面12の周囲に沿って設けてあるので、操作部30を設定面12の中央に配置しても突起部20との干渉はなく、操作部30を操作し易く、製造も容易である。また、複数の突起部を設けることによって、一本当たりで得る付着力を少なくできるので、突起部の径を小さくできる。なお、突起部の数は本例に限定されるものではなく、3本以上であってももちろん良い。本発明のインサート保持具では、これらの突起部が設定面に設けるようにしているので、突起部の数が変わってもプラグ部の形状に影響を与えずに済む。また、操作部30の形状は、本例のように一本の溝に限らず、十字状の溝や、六角レンチの入る凹みなどさまざまなものを採用できる。
 本例のインサート保持具に対応する型枠には、3本の突起部20と同じ配置で3つの設定孔の開けておけば良い。それぞれの設定孔の形は、突起部20と対応した小径のものでよく、精度が高く脱型が用意で、インサートの設定位置の変更もできる型枠を使用できる。
 図24に、成形されたコンクリート製品2に埋設されたインサート6からプラグ部11を取り外す様子を示してある。本例のインサート保持具10を使用すると、脱型時に働く力によって突起部20は切断されるので、成形されたコンクリート製品には、突起部20の切断された跡29が残るだけである。従って、コンクリート製品の表面に露出した設定面12の中央にある操作部30をドライバー35によって回転させれば、簡単にプラグ部11を取り外しでき、ゴミ等の入っていないインサートを使用できる。
 図25に、本実施例に係るインサート保持具の異なる例を示してある。本例のインサート保持具10は、プラスチック材料から成形されており、設定面12から略円筒形の2本の突起部20が突出している。これらの円筒形の突起部20は、その先端23の角が落としてあり、設定孔に差込み易いようになっている。また、これによって、作業員や、作業着を傷つけないようになっている。各突起部20の接続部分25には、断面が小さくなるように周方向に凹み26を設けてあり、脱型時に切断力が働くと、この凹み26から突起部20が切断されるようになっている。
 図26に、本例のインサート保持具10を用いてインサート、本例においてはアンカー92に付いたナット91を設定する様子を示してある。本例のインサート保持具10を使用する際は、突起部20に対応する位置に小径の設定孔41が2つ開いた型枠40を用いれる。円筒形の突起部20を設定孔41に差し込むと、設定孔41に差し込まれた部分が撓み、その前後が膨らむ。従って、設定孔41内における摩擦力や、撓んだ状態の突起部20によって型枠の裏面40bが押圧されるので、十分な付着力を得られる。さらに、2本の突起部20を用いてインサートを型枠に設定できるので、大型のインサート保持具であっても十分強固に型枠に設定できる。
 図27に、本例のインサート保持具10を用いてインサート91を埋設したコンクリート製品を脱型するようすを示してある。本例のような円筒形の突起部20も、接続部分25に剪断力等の脱型時に発生する力が加わると突起部20は切断され、インサートの埋設されていないコンクリート製品と同様に手間をかけずに脱型作業を行える。本例の円筒状の突起部20は、外径が3〜8mm程度、あるいは10mm程度に抑えており、それぞれの接続部分の断面積を大きくならないようにしている。これによって、径の大きな突起部に起こりやすい、円形の断面が歪みや、円周方向の潰れを防止し、スムーズな切断を促すことによってプラグ部や封止部に影響を及ぼさないようにしている。また、小径の突起部を採用することによって、円筒形ではなく、中空部のない円柱状の突起部を採用し、突起部の歪みや潰れによる影響を防止することも可能である。
図28に、本実施例の上記と異なる形状の突起部20を2つ持ったインサート保持具10を示してある。この図に示した突起部20の大まかな形状は、上半部52は先端23からテーパー状に広がり、一方、上半部52から下半部53にかけては、徐々に狭まるものである。突起部50は、プラグ部11の設定面12から先端23に向かって突出した支柱63と、先端23で支柱63と連絡した上記のような上半部から下半部にかけた側面を持つ部材64とから構成してあり、支柱63と部材64との間に隙間を設けてある。また、支柱63の接続部分25近傍に、切れ込み56を設け、突起部20が切断されやすいようにしてある。このような形状の突起部では、弾性を持つ形状に成形されているので、素材としては成型性に優れた硬質なプラスチック、例えばABS樹脂、PPO等を用いてもよい。素材自身の弾性がさらに高いもの、例えば軟質PVCなどを用いて突起を構成する場合は、図28に示したような隙間を設けなくても良い。
 本例の突起部20を設定孔41に挿入すると、孔41を貫通した上半部52は広がり、これに続いて上半部52から下半部53に繋がる部分57も広がる。従って、穴41とこの上半部52から下半部55にかけた部分57が、設定孔41の型枠の裏面側40bから設定孔41自体を押圧するので、プラグ部11を介してインサート6を型枠40に設定できる。また、脱型時にかかる力によって、突起部20が切断され、あるいは、型枠から引き抜かれるので、上記の実施例と同様にインサート6を埋設していないコンクリート2次製品と同様の脱型の工程を採用できる。突起部20を脱型時に効率良く切断させるためには、叙述した幾つかの例と同様に下半部53を逆テーパー状、すなわち、設定面12に向かって細くなるような形状としても良い。
 図29に、本実施例に係るインサート保持具の異なる例を示してある。本例のインサート保持具10は、2本の突起部20を有し、それぞれ突起部20は、細長い支柱63と、その先端でインサート保持具の外側に広がった鉤状の部分66を備えており、鉤状の部分66は反対側に延びている。また、支柱63同士の距離L1は、設定孔41の中心の間隔L2よりも長くなっており、本例のインサート保持具10の突起部20を型枠40に挿入すると、支柱63のインサート保持具10の中心に対し外側に当たる面が、設定孔41に当たり、この部分で摩擦による付着力を得られる。さらに、型枠を貫通した鉤状の部分66が、型枠の裏面側で反対側に延びているので、これらの部分66によってインサート保持具は型枠の裏面側40bに引っ掛かる。これらの力によって本例のインサート保持具は、インサートを型枠に設定するために十分な付着力を得られる。
 なお、支柱同士の距離L1と設定孔41の間隔L2との関係は、本例と逆でも良く、鉤状の部分66は内側を向いて伸びていても勿論良い。また、これら複数の突起部を同時に挿入できる設定孔を型枠に設けておいても良いが、設定孔の径を小さくする点からは、それぞれの突起部に対応して設定孔を開けておくことが望ましい。
また、コンクリートの流入方向などに起因して、方向性のある荷重がインサートにかかる場合は、複数の突起部を設け、それらの方向や配置を調整することによって、インサートの傾きや抜けを防止することも可能である。
 さらに、複数の突起部を設定面に設ける場合、設定面の周囲に沿ってこれらの突起部を配置し、設定面に略中央に開口を設けて、上記の実施例と反対側、すなわち、突起部の側に開いた中空のプラグ部を成形しても良い。操作部は、プラグ部の内部に設けても良いが、コンクリートの表面にでる設定面に設けた方が、コンクリート製品の表面から操作する面では好ましい。
〔実施例5〕
 図30に、本発明の実施例5に係るインサート保持具の概要を示してある。また、図31に、インサート6の開口端をカバーするインサート保持具70の筒体71を用いて、本例のインサート保持具10を取り付ける様子を示してある。本例のインサート保持具10は、インサート6の開口側をカバーするインサート保持具70の開口部72にプラグ部11を設定できるものである。そのために、プラグ部11の封止部14の外周部13には、雄ねじ18を形成してある。また、設定面12から突き出た、4つのリブ22が組み合わさった形状の突起部20を設けてあり、プラスチック材料などの合成樹脂から一体で成形してある。なお、本例のインサート保持具の上記の実施例と共通する部分は同じ符号を付して説明を省略する。
 本例の封止部14の外周面13に設けてある雄ねじ18は、ねじ山を複数の分断してある。すなわち、雄ねじ18の先端18aと末端18bとの間に山をカットした領域18cを設けてある。このため、インサート6の開口側となる従来のインサート保持具70の開口部72へ、本例のインサート保持具10のプラグ部11をねじ込めば、開口部72の内側に雌ねじが切られ、プラグ部11を固定できる。従って、インサート保持具70に装着したプラグ部11によってインサート6の開口側を密封できる。さらに、プラグ側の雄ねじ18の山を分断してあるので、山をカットした領域18cに当たるインサート保持具70の内面の樹脂部分によってプラグ部11の動きが阻害される。従って、コンクリート製品の製造中に働く振動などによってはインサート保持具は回転し難く、外れない。
 一方、本例の突起部20は、略90°間隔で組み合わされた4枚のリブ22から構成されており、それぞれのリブ22は略長方形である。リブ22の先端23に近い角は落とされており、型枠に用意されたインサートの設定用の穴に挿入し易いようになっている。これらの4枚のリブ22によって構成された突起部20の外周径は、上記の実施例と同様にインサート6の内径より小さくしてある。
 本例の突起部20は、設定孔に挿入することも、ねじ込むことも可能な突起部であり、以下においてはねじ込む場合を例にとって説明する。また、本例のリブ22の外周面28には雄ねじを予め設けてなく、型枠の設定孔にねじ込んだ際に雄ねじが切られるようにしてある。
 図32に、本例のインサート保持具10を用いてインサート6を鉄板などで構成された耐久性の型枠40に設定する様子を示してある。本例のインサート保持具を用いる型枠には、インサートを設定する所定の位置45の略中央に小径の設定孔41を開けてあり、その内面に雌ねじ42を切ってある。そして、インサートを設定する際は、本例のインサート保持具10を予めインサート保持具70に取り付けておき、インサート6を持って回す。突起部のリブ22は、設定孔41の内面の雌ねじ42によってねじが切られ、突起部20が設定孔41に装着される。
 本例のインサート保持具の突起部20を設定孔41にねじ込む際、フランジ部15の設定面12が型枠の表面40aに当たり、ある程度以上はねじ込めなくなる。また、インサート保持具70をプラグ部11にねじ込む際もフランジ部15に当たりねじ込めなくなる。このようにフランジ部15は、設定面12を構成すると共にストッパーとしての機能を果たしている。また、フランジ部15がストッパーとしての機能を果たすので、インサート6を持ってインサート保持具10を回転させ突起部20を設定孔41にねじ込める。逆に、インサート保持具10を先に型枠に装着し、その後、インサート6を取り付けても良い。
 インサートの開口が位置する領域45に設けてある設定孔41は、内部に雌ねじ42を設けた場合であっても小さな径で良い。従って、型枠への影響は少なく、インサートの設定場所を変えるのも簡単である。
 図33に示すように、突起部20を設定孔41にねじ込むと、樹脂製のリブ22の外周面28に雄ねじが形成されるので、本例のインサート保持具10を用いて、インサート6を型枠40の所定の位置に固定できる。本例のインサート保持具10では、型枠40にインサート6をねじ止めすることによって、コンクリートが注入されたり、振動が与えられてもインサートが外れたり位置がずれたりしない付着力を得ている。
 図34に、型枠40を内型枠のように滑らして脱型するようすを示してある。型枠を外す際に型枠とコンクリート製品との間に働く剪断力によって突起部20が剪断され、本例のインサート保持具10を用いれば、脱型する前にボルトを緩める手間は要らないので、インサートを埋設していないコンクリート製品と同様の工程で脱型できる。
 型枠40に残った切断された突起部20は、リブ22同士の間の隙間に治具を挿入して回転させれば簡単に取外しできる。あるいは、適当な棒で残った突起20を押し込めば、樹脂製のリブ22の外周面に形成された雄ねじが破壊され、型枠40の裏面側に突起20を排出できる。
 図35に、外型枠や、型枠内部にスペースのある場合に採用される型枠40を旋回して脱型するようすを示してある。このように脱型が行われる場合、突起部20には、引っ張り力がかかる。この引っ張り力によって、リブ22の外周面28に形成してある雄ねじが破壊されると、突起部20はインサート6に固定されたプラグ部11と共に型枠40の設定孔41から引き抜かれる。大きな付着力を必要としているときは、型枠の裏面40bにナットなどを溶接して付着力の強化を図れるが、このよう突起部20が型枠に対してねじ止めされている距離の長い場合などでは、脱型時の引っ張り力によって図34と同様に突起部20が分断されることもある。このように、型枠を旋回して取り外す場合であっても、インサートを埋設していないコンクリート製品と同様の工程で作業を行える。また、脱型した後は、略U字型をした治具35を、設定面12に作られた操作部30に当ててプラグ部11を回転させれば、インサートを使用できる。
なお、本例のインサート保持具の突起は4枚のリブを組み合わせた形状であるが、リブの数は4枚に限定されない。さらに、リブの外周面に予め雄ねじを形成しておいてももちろん良い。また、切断され易くするために、突起とフランジ部の表面との境界部分に突起の断面積を小さくできるような切れ込みを設けておいても良い。
〔実施例6〕
図36に本発明の実施例6に係るインサート保持具10を示し、図37(a)に、本例のインサート保持具10の側面を、また、図37(b)に本例のインサート保持具10の正面を示してある。本例のインサート保持具10はプラスチックなどの樹脂による一体成形品であって、インサートの開口側にねじ込み可能なプラグ部11と、その型枠側に広がった設定面12と、設定面12から突出した突起部20を備えている。なお、本例のインサート保持具の上記の実施例と共通する部分は、同じ符号を付して説明を省略する。
 本例のプラグ部11は、インサート6の内部に直接挿入するタイプであり、プラグ部11の外周面13には、インサート6の内部に用意されている雌ねじと合致した雄ねじを形成してある。また、本例の突起部20は、プラグ部11より小径の円柱であり、その先端は型枠に用意された設定孔に差し込み易いように多少角を落としてある。この突起部20の外周面28には、設定孔に形成してある雌ねじと合致した雄ねじを形成してあり、突起部20と設定面12との接続部分25に、突起部20の伸びた方向と垂直に突起部20を貫通する孔68を設けてある。この孔68は、接続部分25の断面積を削減するために設けられており、この部分から突起部が切断されやすいようになっている。さらに、設定面12には、突起部20を横断する上記の孔68に対応する箇所に溝34が設けられており、突起部20が切断されると、設定面12に一筋の溝34が操作部30として現れるようになっている。
 図38に示すように、本例のインサート保持具10を、突起部20や溝34を用いてインサート6の開口側にねじ込めば、プラグ部11をインサート6の内部に装着でき、このプラグ部11によってインサート6の開口側を密封できる。本例の突起部20は、プラグ部11の直径に左右されずに、外径を小さくできるので、内部に中空部を持たない円柱状に成形してある。突起部の外径が小さければ、中空の突起部としなくとも切断される部分の断面積を小さくできるので、製造の簡単な円柱状の突起部を採用している。小径の円柱状の突起部や、内部に空間があっても径を小さくすることによって厚肉の突起部とすれば、脱型時に働く剪断力によって突起部の円周部が凹んだり、歪むことは少なく、突起部はスムーズに切断される。
 図39に、脱型時に突起部20がプラグ部11から切断された状態を示してある。脱型時に剪断力が働くと、突起部20はプラグ部11から分断され、コンクリート製品の表面には設定面12が現れる。そして、突起部20の切断された跡が、操作部としての溝34と重なるので、ドライバーなどの治具を差し込んで、簡単にプラグ部11を取り外せる。
 図40および図41に、本実施例に係るインサート保持具の変形例を示してある。このインサート保持具10は、上述したものと略同じ構成であるが、プラグ部11の外周面13と、突起部20の外周面28に雄ねじは形成されておらず、樹脂製の滑らかな面が現れている。また、プラグ部11の内部は、上記の実施例と同様に設定面12と反対側に開いた中空17として成形に必要な樹脂の量を削減すると共に、成形時のひけや歪みの発生を防止している。
 本例のプラグ部11は樹脂製であるので、インサート6の雌ねじ7にねじ込めば、プラグ部11の外周面に雄ねじが形成され、インサート6を開口側を密封した状態で装着できる。また、突起部20も雌ねじの用意してある設定孔41にねじ込めば、突起部20の外周面28に雄ねじが形成され、インサート6を型枠に設定するのに十分な付着力を得られる。
 以上に説明したように、本明細書に含まれるインサート保持具は、インサートの側に装着されるプラグ部と、このプラグ部の設定面から突出した突起部とを備え、突起部を型枠に予め用意された設定孔に装着することによってインサートを型枠に設定できるようにしている。これらのインサート保持具によってインサートを設定すれば、他の治具、例えば、設定用のボルトなどは不要であり、これらの治具を型枠に取り付けたり、取り外す手間は全くいらない。従って、作業員1人でも簡単に、短時間でインサートを型枠の所定の位置に設定できる。
 また、脱型する際は、脱型に係る力によって突起部が切断され、あるいは型枠から抜けるので、インサートを埋設していないコンクリート製品と同じ工程で作業を行える。手の届かない内型枠に本発明に係るインサート保持具を用いてインサートを設定すれば、従来のようなコンクリート製品と型枠を一緒に持ち上げて反転させたり、ジャッキアップした下からインサート固定用のネジを外す危険な工程を省き、省力化をはかれる。また、旋回して取り外す型枠では、旋回半径の小さな場所にインサートを装着してもこば欠けは起きない。
 さらに、インサート保持具のプラグ部によってインサートの開口側を塞げるので、コンクリートを注入する際ののろがインサートの内部に侵入することはない。また脱型後は、プラグ部によってごみや水分の侵入を防げるので、インサートの内部を詰まりや錆の発生から保護できる。従って、コンクリート製品の成形後にキャップを取り付けるような手間も省ける。
 また、本例のインサート保持具は、プラグ部を取り外す際に操作する部分が、設定面に形成されており、脱型後は、コンクリート製品の表面に現れるので、操作し易く、取り外し作業も確実に短時間でできる。
 さらに、これらのインサート保持具では、突起部が設定面から突き出ているので、プラグ部の大きさに関係なく小径の突起部を成形することができる。これによって型枠に用意する設定孔も小さくでき、型枠の精度の劣化を防止し、インサートの位置の変更にもフレキシブルに対応できる。また、突起部の形状とは別にプラグ部を設計できるので、プラスチック材料などによって成形する際に問題となる、ひけや歪みなどの発生を防げる形状を採用でき、インサート保持具を安価に提供できる。
 このように、これらのインサート保持具を採用することによって、作業員の労力を軽減でき、コンクリート製品の製造期間の短縮とコストの削減を図れ、さらに、顧客の要求にも柔軟な対応が可能である。従って、本発明のインサート保持具は、工場プレハブ化されたコンクリート製品を増産し、大型で高機能のコンクリート製品を供給するうえで好適なものである。
本発明の実施例1に係るインサート保持具の概要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。 図1に示すインサート保持具を用いてインサートを型枠に設定する様子を一部断面を用いて示す説明図である。 図1に示すインサート保持具を用いてインサートの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子を一部断面を用いて示す説明図である。 図1に示すインサート保持具のプラグ部を埋設済のインサートから取り外す様子を示す説明図である。 本発明の実施例2に係るインサート保持具の概要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。 図5に示すインサート保持具を用いてインサートを型枠に設定する様子を一部断面を用いて示す説明図である。 図5に示すインサート保持具を用いてインサートの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子を一部断面を用いて示す説明図である。 型枠に残ったインサート保持具の突起部を示す図である。 図5に示すインサート保持具のプラグ部を埋設済のインサートから取り外す様子を示す説明図である。 本発明の実施例2の異なったインサート保持具の例を示す側面図(a)および正面図(b)である。 図10に示すインサート保持具を断面で示すインサートに取付け、型枠に設定した状態を示す説明図である。 図11に示す型枠を用いて成形したコンクリート製品を脱型する状態を示す断面図である。 コンクリート製品に埋設されたインサート内部へプラグ部を押し込む様子を示す説明図である。 本発明の実施例2に係るインサート保持具の異なった例を示す斜視図(a)および断面図(b)である。 本発明の実施例2に係るインサート保持具の異なった例を示す斜視図(a)および断面図(b)である。 本発明の実施例3に係るインサート保持具の概要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。 図16に示すインサート保持具を、断面図を用いて示す従来タイプのインサート保持具に挿入されたインサートに取り付ける様子を示す説明図である。 図17に示すインサート保持具を取り付けたインサートを型枠に取り付ける様子を示す説明図である。 図18に示すインサート保持具の突起部が型枠の設定孔に挿入された状態を示す拡大図である。 図16に示したインサート保持具によってインサートの埋設されたコンクリート製品を脱型する状態を示す断面図である。 コンクリートに埋設されたインサートからインサート保持具のプラグ部を取り外す様子を示す断面図である。 本発明の実施例4に係るインサート保持具の概要を示す斜視図である。 図22に示すインサート保持具の断面を示す図である。 図22に示すインサート保持具を用いて埋設されたインサートから、プラグ部を取り外す様子を示す説明図である。 本発明の実施例4に係るインサート保持具の変形例を示す斜視図(a)および断面図(b)である。 図25に示すインサート保持具を用いてインサートを設定する様子を示す説明図である。 図25に示したインサート保持具によってインサートの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子を示す説明図である。 本発明の実施例4に係るインサート保持具の変形例を一部断面を用いて示す説明図である。 本発明の実施例4に係るインサート保持具の変形例を示す側面図である。 本発明の実施例5に係るインサート保持具の概要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。 図30に示すインサート保持具を、断面図を用いて示す従来タイプのインサート保持具に挿入されたインサートへ取り付ける様子を示す説明図である。 図30に示すインサート保持具を取り付けたインサートを型枠に取り付ける様子を示す説明図である。 図32に示したインサートを設定した型枠にコンクリートを注入した状態を示す断面図である。 図33に示したコンクリート製品を脱型し、その際に突起が切断される状態を示す断面図である。 図33に示したコンクリート製品から型枠を旋回して脱型し、その際に突起が引き抜かれる状態を示す断面図である。 本発明の実施例6に係るインサート保持具の概要を示す斜視図である。 図36に示すインサート保持具の側面図(a)および正面図(b)である。 図36に示すインサート保持具を断面で示すインサートに取付け、型枠に設定した状態を示す説明図である。 図38に示す型枠を用いて成形したコンクリート製品を脱型する状態を示す断面図である。 本発明の実施例6に係るインサート保持具の変形例を示す斜視図である。 図40に示すインサート保持具の構造を示す断面図である。 従来のインサートを型枠に固定する方法を示す図である。 従来のボルトを用いてインサートを設定する様子を示す拡大図である。 プラグを用いてインサートを設定する様子を示す拡大図である。 プラグの構造を示す斜視図である。
符号の説明
1、3・・型枠
2・・コンクリート製品
4・・設定用のボス
5、8・・設定用のボルト
6・・インサート
7・・設定用のプラグ
9・・プラグを取り外すための凹み
10・・インサート保持具
11・・プラグ部
12・・設定面
13・・封止部の外周面
14・・プラグの封止部
15・・プラグのフランジ部
16・・フランジ部の外周面
17・・プラグ部の中空部
20・・突起部
21・・突起部の中心軸
22・・リブ
23・・先端
25・・接続部分
26・・凹み
30・・操作部
35・・インサートの中に残ったプラグ部を取り外す治具
40・・型枠
40a・・型枠の表面
40b・・型枠の裏面
41・・設定孔
45・・インサートを取り付ける位置
52・・突起部の上半部
53・・突起部の下半部
70・・従来のタイプのインサート保持具
91・・六角ナットによるインサート
92・・アンカー

Claims (1)

  1. 少なくとも一方の端が開口となった中空のインサートを型枠に装着するインサート保持具であって、前記インサートの開口に挿入可能なプラグ部を有し、このプラグ部は、当該プラグ部を前記インサートから取り外す際に治具で操作できる少なくとも1つの操作部を備えていることを特徴とするインサート保持具。

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