JPH1029210A - 型枠用インサートホルダー及び該ホルダーを使用したインサートの取付構造 - Google Patents

型枠用インサートホルダー及び該ホルダーを使用したインサートの取付構造

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JPH1029210A
JPH1029210A JP20326096A JP20326096A JPH1029210A JP H1029210 A JPH1029210 A JP H1029210A JP 20326096 A JP20326096 A JP 20326096A JP 20326096 A JP20326096 A JP 20326096A JP H1029210 A JPH1029210 A JP H1029210A
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insert
holder
mold
female screw
screw hole
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Masayuki Takeuchi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱型作業性を向上させ得たり、またインサート
の取付作業性を向上させ得、また型枠やインサートのバ
ラツキを吸収し得ると共に、インサートの前垂れや脱落
を防止し得る型枠用インサートホルダーを提供する。 【解決手段】コンクリート成形品にインサートを埋設す
るため型枠にインサートを保持するホルダーであって、
ホルダーが、型枠の接線方向に破断し得る、例えば発泡
樹脂(発泡スチロール等)等の脆弱な材質で形成され
る。ホルダーは、鍔部の両側に外形円形部を有し、一方
の円形部が型枠に固定されたホルダー固定ナットの雌ネ
ジ孔に、他方の円柱部がインサートの雌ネジ孔に自己タ
ッピングされつつ嵌合されて、インサートが型枠に取り
付けられ、コンクリート成形品は内型枠の接線方向にス
ライドさせることにより、ホルダーが接線方向にランダ
ムな面で破断して脱型される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば地中に設置
されるコンクリート成形品にインサートを埋設するた
め、成形用の型枠にインサートを保持する型枠用インサ
ートホルダー及び該ホルダーを使用したインサートの取
付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電線を地中に埋設する場
合、電線が挿通されたパイプの連結部には、図8に示す
ようなハンドホール50が使用されている。このハンド
ホール50は、コンクリート成形品で形成され、上面に
は作業用の開閉可能な蓋体51が設けられると共に、各
側面にはパイプ(図示せず)を連結する際に開口される
肉厚の薄い開口用凹部52がそれぞれ設けられている。
【0003】そして、このハンドホール50は、その重
量が非常に重いことから、運搬・設置の容易性等を考慮
して、ハンドホール50の内側面にインサートが複数個
埋設されている。このインサートは、図9に示すような
型枠を使用して埋設される。すなわち、内型枠54に設
けたインサート取付孔56に、内型枠54の内側からボ
ルト57を挿入し、このボルト57の先端部を内型枠5
4の外側(外型枠55側)に位置させたインサート53
の雌ネジ孔にねじ込む。
【0004】この状態で、内型枠54と外型枠55間に
コンクリートSが打たれて、コンクリート成形品W(以
下、単に成形品Wいう)が成形されると、外型枠55を
その下端に設けた蝶番58を介して外側に回動させる
か、あるいは外型枠55を移動式として外側に移動し、
外型枠55を成形品Wから脱型する。その後、内型枠5
4に固定されている全てのボルト57を緩めて取り外
し、この状態で成形品Wの上面(ハンドホール50の底
面)を真空吸着法等によって、矢印イの如く上方に引き
抜く。
【0005】これにより、内型枠54が脱型し内面側に
雌ネジ孔が開口する如くインサート53が埋設されたハ
ンドホール50が得られる。このハンドホール50のイ
ンサート53の雌ネジ孔に、例えば図示しないフック付
きボルト等をねじ込み、このフックをクレーンワイヤー
で吊り上げることにより、ハンドホール50の運搬・設
置作業等が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このイ
ンサート53の成形品Wへの埋設方法にあっては、成形
品Wを引き抜いて内型枠54を脱型する際に、内型枠5
4に固定されているボルト57を全て一々取り外す必要
があり、脱型作業の作業性が極めて劣るという問題点が
あった。
【0007】また、インサート53を内型枠54にボル
ト57で固定する際に、内型枠54のインサート取付孔
56から挿入したボルト57の先端を、インサート53
の雌ネジ孔に位置合わせしてねじ込む必要がある。その
ため、成形品Wの外形が大きく内型枠54と外型枠55
の形状が大きい場合に、一人で取り付け作業を行うこと
が困難で、内型枠54の内外両面で複数人によって作業
しなければならず、インサート53の内型枠54への取
付作業性が劣るという問題点があった。
【0008】さらに、内型枠54と外型枠55間の間隔
やインサート53の全長にバラツキが生じ易く、インサ
ート53の雌ネジ孔の開口端を、成形品Wの内面、すな
わちハンドホール50の内側面に対して均一した位置に
安定して埋設することが困難であると共に、内型枠54
と外型枠55間にコンクリートSを打つ際のコンクリー
トSによる加重や、コンクリートSの流動性確保のため
に両型枠54、55に付与される振動等によって、イン
サート53の先端部分(外型枠55側部分)が傾いて前
垂れしたり、インサート53がボルト57から外れて脱
落する場合があるといった問題点があった。
【0009】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、その第1の目的は、型枠の脱型作業性を向上さ
せ得る型枠用インサートホルダーを提供し、第2の目的
は、インサートの型枠への取付作業性を向上させ得る型
枠用インサートホルダーを提供し、また、第3の目的
は、型枠やインサートの寸法バラツキを吸収してインサ
ートを安定して埋設し得ると共に、インサートの前垂れ
や脱落を防止し得る型枠用インサートホルダーを提供
し、第4の目的は、インサートを型枠間に安定して保持
し得るインサートの取付構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明のうち請求項1記載の発明は、コンクリート
成形品にインサートを埋設するため型枠にインサートを
保持するホルダーであって、ホルダーが、型枠の接線方
向に破断し得る脆弱な材料で形成されていることを特徴
とする。ここで、脆弱な材料としては、請求項2記載の
発明のように、発泡樹脂や、請求項3記載の発明のよう
に、発泡スチロールが使用される。
【0011】このように形成することにより、インサー
トはホルダーによって型枠に保持された状態でコンクリ
ート成形品が成形され、この成形品は、型枠の接線方向
にスライドさせることにより、ホルダーが接線方向に破
断した状態で脱型される。したがって、ボルト等の取り
外し作業が不要となり、成形品を単にスライドさせるた
けで脱型できて、脱型作業性が向上する。
【0012】また、請求項4記載の発明は、コンクリー
ト成形品にインサートを埋設するため型枠にインサート
を保持するホルダーであって、ホルダーが型枠に設けら
れたホルダー取付用の雌ネジ孔の谷径より大径な外形円
形部を有し、外形円形部が雌ネジ孔に嵌合された際にそ
の外周面にネジが形成され得る材料で形成されているこ
とを特徴とする。
【0013】このように形成することにより、外形円形
部を型枠のホルダー取付用の雌ネジに嵌合させると、外
形円形部の外径がネジ孔の谷径より大きく設定されてい
るため、外形円形部の外周面が自己タッピングされてネ
ジが形成された状態で嵌合される。この自己タッピング
による嵌合により、インサートがホルダーを介して型枠
に安定して取り付けられ、例えば型枠の一方の面側から
予め設けられた雌ネジ孔に嵌合させることができて、一
人での取付作業が可能になる。
【0014】また、請求項5記載の発明は、コンクリー
ト成形品にインサートを埋設するため型枠にインサート
を保持するホルダーであって、ホルダーがインサートの
有底孔内に形成された雌ネジ孔の谷径より大径な外形円
形部を有し、外形円形部がインサートの雌ネジ孔に嵌合
された際にその外周面にネジが形成され得る材料で形成
されていることを特徴とする。このように形成しても、
請求項4記載の発明と略同様に作用し、ホルダーの外形
円形部に自己タッピングによるネジが形成されてインサ
ートに安定して取り付けられ、一人での取付作業が可能
になる。
【0015】また、請求項6記載の発明は、コンクリー
ト成形品にインサートを埋設するため型枠にインサート
を保持するホルダーであって、ホルダーが、インサート
及び型枠に設けられた雌ネジ孔より大径の鍔部と、鍔部
から突出しインサートの雌ネジ孔に嵌合する外形円形部
を有し、少なくとも鍔部がその厚さ方向に弾性変形し得
る弾性材で形成されていることを特徴とする。
【0016】このように形成することにより、型枠間の
間隔やインサートの全長等に寸法バラツキが生じた場
合、このバラツキを鍔部の弾性変形によって吸収するこ
とができ、例えばインサートを型枠間に安定して保持し
得て、インサートを所定位置に確実に埋設し得ると共
に、インサートの前垂れや脱落が防止される。
【0017】また、請求項7記載の発明は、コンクリー
ト成形品にインサートを埋設するため内型枠と外型枠間
にホルダーを介してインサートを取り付ける構造であっ
て、ホルダーが、インサート及び内型枠に設けられた雌
ネジ孔より大径の鍔部と、鍔部から突出しインサートの
雌ネジ孔及び内型枠の雌ネジ孔に嵌合する外形円形部を
有し、少なくとも鍔部がその厚さ方向に弾性変形し得る
弾性材で形成されると共に、インサートの外型枠側の端
面に、弾性材で形成されその先端部が外型枠に当接し得
るスペーサが設けられていることを特徴とする。
【0018】このように形成することにより、ホルダー
の鍔部の弾性変形と、スペーサの弾性変形によって、型
枠間の間隔やインサートの全長等の寸法バラツキを吸収
した状態で、ホルダーを介してインサートを型枠間に取
り付けることができ、インサートを型枠間に安定して保
持し得て、インサートの前垂れや脱落が防止される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて詳細に説明する。図1〜図6は、本発
明に係わるインサートホルダー及びその使用方法を示
し、図1がインサートホルダーの正面図、図2がその右
側面図、図3がインサートホルダーの型枠への取り付け
状態を示す分解斜視図、図4が取り付け状態の一部を半
断面とした断面図、図5が図4のA部の拡大図、図6が
インサートホルダーが破断した状態を示す要部断面図で
ある。
【0020】図1及び図2において、インサートホルダ
ー1(以下、単にホルダー1という)は、例えば30〜
40倍の発泡スチロール材によって形成され、その長手
方向の略中間部には鍔部2が形成されている。この鍔部
2の両側には、鍔部2側から先端側に向かって小径とな
る略円錐形状の円柱部3、4が形成され、この円柱部
3、4の先端部分にはカット面3a、4aが形成されて
いる。なお、円柱部3、4は、後述する如く略同一形状
に形成されている。
【0021】このホルダー1は、図3及び図4に示すよ
うに、一方の円柱部3がインサート5の有底孔6の雌ネ
ジ孔6aに嵌合され、他方の円柱部4が内型枠7に固定
されたホルダー固定ナット9(以下、単に固定ナット9
という)の雌ネジ孔9aに嵌合されることによって、イ
ンサート5を内型枠7に保持する。
【0022】すなわち、先ずホルダー1の一方の円柱部
3にインサート5を嵌合させる。インサート5は、一方
の端面5a側に開口する上記有底孔6を有し、この有底
孔6の開口側には雌ネジ孔6aが形成され、インサート
5の他方の端面5bに設けた嵌合凹部10には、円錐状
のスペーサ11の基端部が嵌合固定されている。このス
ペーサ11は、例えば合成樹脂等で形成されて弾性を有
し、インサート5の端面5bから、外型枠8に当接しな
い状態において所定長さt2突出している。
【0023】また、インサート5の雌ネジ孔6aの谷径
r1(図6参照)は、ホルダー1の円柱部3の鍔部2側
の外径r2より小さく円柱部3の先端側の外径r3(共
に図1参照)より大きく、好ましくは円柱部3の長手方
向の略中間部が同一径になる如く設定されている。そし
て、このインサート5の雌ネジ孔6aに、ホルダー1の
円柱部3を、図3の矢印ロの如く挿入し、例えばホルダ
ー1を左手で固定し、右手でインサート5を回転させつ
つ押し込む。
【0024】この時、円柱部3は小径のカット面3a部
をインサート5の雌ネジ孔6a内に、円柱部3の外周面
が雌ネジ孔6aの山に当接するまで挿入し、その後イン
サート5(もしくは円柱部3)を回転させつつ雌ネジ孔
6a内に押し込む。この押し込みにより、ホルダー1の
円柱部3が弾性を有していることから、その外周面にネ
ジが形成されつつ、すなわち自己タッピングされつつ弾
性変形して、インサート5の雌ネジ孔6a内に嵌合され
る。
【0025】これにより、インサート5にホルダー1が
取り付けられて一体化され、例えばこの状態でインサー
トメーカから出荷され、コンクリート成形品の成形メー
カによって、次のようにして型枠に取り付けられる。
【0026】すなわち、インサート5に取り付けられた
ホルダー1の他方の円柱部4を、予め内型枠7のホルダ
ー取付孔12に固定されている固定ナット9の雌ネジ孔
9aに、円柱部3と同様にして嵌合させる。この時、雌
ネジ孔9aの谷径r4(図6参照)と円柱部4の外径r
5、r6(共に図1参照)も、上記インサート5の雌ネ
ジ6aと円柱部3の寸法関係と略同様に設定されてお
り、円柱部4の外周面が自己タッピングされつつ、固定
ナット9の雌ネジ孔9aに嵌合される。
【0027】なお、インサート5の型枠への取付作業
は、外型枠8を蝶番58(図9参照)等により外側(外
面8a側)に回転(もしくはスライド)させた状態で、
内型枠7の内面7b側(外型枠8側)から行われる。ま
た、固定ナット9には突起部9bが形成されており、こ
の突起部9bを、内型枠7のホルダー取付孔12にその
外面7a側(ハンドホール50の内側)から、図3の矢
印ハの如く挿入し、内型枠7の外面7aと固定ナット9
の外周面の当接部13(図4参照)を溶接することによ
り、固定ナット9が内型枠7に予め固定されている。
【0028】そして、インサート5に一体化されたホル
ダー1の円柱部4を、図3の矢印ニ方向に移動させて固
定ナット9の雌ネジ孔9aに押し込み嵌合させ、ホルダ
ー1の鍔部2の側面2aを内型枠7の内面7bに所定の
圧力で押し付ける。この押し付けにより、図4のA部、
すなわち図5に示すように、インサート5の端面5a
が、ホルダー1の円柱部3の鍔部2側の部分(図5の斜
線a部分)を押し潰して変形させ、点線部分bの発泡ス
チロールの密度が高まると共に、内型枠7の内面7bと
インサート5の端面5a間の寸法が調整される。この点
線部分bによって、インサート5の雌ネジ孔6aのシー
ル性も向上する。
【0029】なお、ホルダー1の鍔部2の厚さt1(図
1参照)、図4に示す上記スペーサ11の突出長さt
2、両型枠7、8間の間隔t3、及びインサート5の全
長Lの寸法関係は、間隔t3及び全長Lのバラツキを考
慮して、t1+L+t2=t3+α(αは所定値)に設
定されている。また、ホルダー1の鍔部2の外径R1
(図1参照)は、インサート5の外径R2及び固定ナッ
ト9の外径R3(共に図6参照)と略同一か大径に設定
されている。
【0030】このようにして、インサート5を内型枠7
にホルダー1を介して取り付けると、外型枠8を例えば
内型枠7方向に回動させて所定位置にセットする。この
外型枠8のセットにより、インサート5のスペーサ11
が外型枠8の内面8bに当接して、スペーサ11の先端
部11aが弾性変形し、インサート5が内型枠7と外型
枠8間に、弾性を有するホルダー1及びスペーサ11に
よって保持される。この状態で内型枠7と外型枠8間内
にコンクリートSが打たれる。
【0031】このコンクリートSが固化して成形品W
(ハンドホール50)が成形されると、外型枠8を図4
の矢印ホの如く外側に回動させて、外型枠8を成形品W
から脱型する。そして、外型枠8の脱型後に、成形品W
の底面となる面(図4の上面側)を、例えば真空吸着法
等により吸引して、図4の矢印イ方向、すなわち内型枠
7の内面7bに沿う接線Ls方向に成形品Wを所定の力
で引き抜く。
【0032】この成形品Wの引き抜きにより、図6に示
すように、ホルダー1が内型枠7の接線Lsに沿って、
鍔部2の円柱部4側の側面2a部が破断面Hとなって破
断する。このホルダー1の破断は、予め内型枠7のスラ
イド方向に破断し易い上記材料を使用することにより、
所定値以上の力で比較的簡単に破断し、その破断面Hの
形状は一定ではなく、ランダムな形状で破断することに
なる。この破断したホルダー1は、鍔部2と円柱部3か
らなる破片14が成形品Wに埋設されたインサート5の
雌ネジ孔6a内に残り、円柱部4からなる破片15が内
型枠7の固定ナット9の雌ネジ孔9a内に残る。
【0033】そして、インサート5の雌ネジ孔6a内に
残ったホルダー1の破片14は、図6の二点鎖線で示す
ように、雌ネジ孔6aに例えば吊り上げ用のボルト16
の雄ネジ部16aをねじ込むことにより、破片14が雌
ネジ孔6aの奥(有底孔6の底部)に押し込まれて圧縮
される。この破片14は、雌ネジ孔6a部に位置するこ
とがなく、インサート5へのボルト16の締め付け等に
何等悪影響を与えることはない。また、固定ナット9内
に残った破片15は、適宜の丸棒17を雌ネジ孔9aの
一方側(内面7b側もしくは外面7a側)から突っ込む
ことにより、外部に排出され、内型枠7の再使用が可能
になる。
【0034】なお、この取付方法においては、インサー
ト5とホルダー1を一体化した状態で使用し、ホルダー
1の円柱部4を内型枠7の固定ナット9の雌ネジ孔9a
に嵌合させた取り付けたが、例えばインサート5とホル
ダー1を分割した状態で使用することもできる。この場
合は、先ずホルダー1の円柱部4を固定ナット9の雌ネ
ジ孔9aに嵌合させ、その後、この内型枠7に取り付け
られたホルダー1の円柱部3に、インサート5の雌ネジ
孔6aを嵌合させて、インサート5をホルダー1を介し
て内型枠7に取り付ける。
【0035】このように、上記ホルダー1によれば、発
砲スチロールで大径の鍔部2の両側に円柱部3、4を形
成し、一方の円柱部3をインサート5の雌ネジ孔6a
に、他方の円柱部4を内型枠7に固定されている固定ナ
ット9の雌ネジ孔9aに、それぞれ自己タッピングさせ
ながら嵌合させることができるため、インサート5をホ
ルダー1を介して内型枠7に取り付けることができる。
【0036】その結果、成形品Wを内型枠7の接線Ls
方向にスライド移動させるだけで、ホルダー1の鍔部2
の側面2a部分が破断面Hとなって破断して、内型枠7
が成形体Wから脱型し、従来のようにインサート固定用
のボルトを一々内型枠7から取り外す作業が不要になっ
て、脱型作業の作業効率を大幅に向上させることが可能
になる。
【0037】また、ホルダー1の円柱部3、4を略円錐
形状に形成すると共に、少なくとも鍔部2側の外径r
2、r5をインサート5や固定ナット9の雌ネジ孔6
a、9aの谷径r1、r4より大径としているため、ホ
ルダー1の円柱部3、4の外周面に自己タッピングによ
りネジを形成しつつ嵌合させることが可能となり、ホル
ダー1をインサート5や固定ナット9に安定して取り付
けることができる。
【0038】その結果、インサート5やホルダー1の、
固定ナット9の雌ネジ孔9aへの嵌合作業が、内型枠7
の内面7b側(外型枠8側)から行うことができ、両型
枠7、8が大きい場合であっても、内型枠7の両面7
a、7b側から作業する必要がなくなり、インサート5
の取付作業を一人で行うことができると共に、固定ナッ
ト9が予め特定位置に固定されていることから、ホルダ
ー1との位置合わせ作業も不要になって、インサート5
の内型枠7への取付作業の作業性を向上させることが可
能になる。
【0039】さらに、ホルダー1の鍔部2をインサート
5の端面5aで弾性変形させたり、スペーサ11の弾性
変形により、内型枠7と外型枠8の間隔t3やインサー
ト5の全長L等の寸法バラツキを吸収することができる
ため、例えばインサート5の端面5aと成形品Wの内面
の位置関係を均一化することができて、安定した埋設状
態の成形品Wを得ることができる。
【0040】また、スペーサ11が外型枠8に弾性変形
した状態で当接し、インサート5が両型枠7、8に保持
されるため、両型枠7、8内にコンクリートSを打つ際
の加重や、コンクリートSの流動性を良くするための型
枠7、8への振動付与等によって、インサート5が傾い
て前垂れしたりホルダー1から外れて脱落することを確
実に防止することができる。
【0041】またさらに、脱型後の成形品Wの内外面に
は、樹脂製のホルダー1の破片14とスペーサ11が露
出して、インサート5の端面5a、5bがコンクリート
面に露出することがないため、インサート5の錆発生が
防止されると共に、インサート5の端面5a、5bが露
出することによる、インサート5の成形品Wからの抜け
や外観不良等の発生を防止することができる。
【0042】また、ホルダー1の鍔部2がインサート5
の端面5aによって弾性変形して、鍔部2の密度が高ま
るため、インサート5の有底孔6の開口部のシール性が
向上し、雌ネジ孔6a内へのノロの進入が確実に防止さ
れて、成形品Wにおけるインサート5のネジ不良の発生
が抑えられる。
【0043】また、円錐形状及びその先端のカット面3
a、4aにより、ホルダー1の雌ネジ孔6a、9a等へ
の挿入作業を容易に行うことができると共に、雌ネジ孔
6a、9aの谷径r1、r4が多少異なるインサート5
や固定ナット9にも使用することが可能となり、汎用性
を向上させることができる。
【0044】なお、上記実例例においては、ホルダー1
として、鍔部2の両側に略同形状の外形円形部としての
円錐状の円柱部3、4を形成したが、本発明はこれに限
定されず、例えば図7に示すように、ホルダー21の大
径な鍔22の両側に、外径の異なる略ストレートな円柱
部23、24を一体的に設けるようにしても良い。この
ホルダー21によっても、鍔部22の円柱部24側の側
面22a部分が破断面Hとなり、上記実施例のホルダー
1と同様の作用効果が得られる。
【0045】また、上記実施例においては、インサート
5を成形品Wに横方向に埋設する場合について説明した
が、本発明は縦方向に埋設する場合にも適用することが
できる。この場合は、スペーサ11は必ずしも必要では
ない。さらに、上記実施例におけるホルダー1、21の
形状は、上記各実施例の形状に限定されるものでもな
く、使用するインサート5の形状等に応じて適宜に設定
され、またその材質も、発砲樹脂(発泡スチロール等)
に限らず、所定値以上の引き抜き力で破断する、ゴム等
の適宜の材質を使用することができる。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1ないし請
求項3記載の発明によれば、ホルダーでインサートを型
枠に保持して成形されたコンクリート成形品は、型枠の
接線方向に単にスライドさせることによって、接線方向
に脆弱なホルダーが破断して脱型されるため、脱型作業
の作業性が向上する。
【0047】また、請求項4ないし請求項5記載の発明
は、型枠に固定された固定ナットの雌ネジ孔及びインサ
ートの雌ネジ孔に、ホルダーの外形円形部を自己タッピ
ングさせながら嵌合させるため、インサートをホルダー
を介して型枠に安定して取り付けることができ、インサ
ートを型枠の一方の面側から取り付けることが可能にな
って、一人で取付作業ができる等、インサートの型枠へ
の取付作業の作業性が向上する。
【0048】また、請求項6記載の発明は、鍔部の弾性
変形により、型枠間の間隔やインサートの全長等の寸法
バラツキを吸収することができ、インサートを型枠間に
安定して保持してインサートを所定位置に埋設し得ると
共に、インサートの前垂れや脱落が確実に防止される。
【0049】また、請求項7記載の発明は、ホルダーの
鍔部とスペーサの弾性変形により、型枠間の間隔やイン
サートの全長等の寸法バラツキを吸収した状態で、イン
サートをホルダーを介して型枠間に保持することがで
き、インサートを型枠間に安定して保持し得て、インサ
ートの前垂れや脱落が確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるインサートホルダーの一実施例
を示す正面図
【図2】同その右側面図
【図3】同インサートホルダーの型枠への取り付け状態
を示す分解斜視図
【図4】同その取り付け状態の一部を半断面とした断面
【図5】同図4のA部の拡大図
【図6】同インサートホルダーが破断した状態を示す要
部断面図
【図7】本発明に係わるインサートホルダーの他の実施
例を示す側面図
【図8】本発明に係わるインサートホルダーを使用し得
るハンドホールの斜視図
【図9】従来のインサートの埋設方法の一例を示す断面
【符号の説明】
1、21・・・・・インサートホルダー 2、22・・・・・鍔部 2a、22a・・・側面 3、23・・・・・円柱部 4、24・・・・・円柱部 5・・・・・・・・インサート 6・・・・・・・・有底孔 6a・・・・・・・雌ネジ孔 7・・・・・・・・内型枠 8・・・・・・・・外型枠 9・・・・・・・・ホルダー固定ナット 9a・・・・・・・雌ネジ孔 11・・・・・・・スペーサ 11a・・・・・・先端部 12・・・・・・・ホルダー取付孔 14、15・・・・破片 H・・・・・・・・破断面 W・・・・・・・・コンクリート成形品 Ls・・・・・・・接線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート成形品にインサートを埋設す
    るため型枠にインサートを保持するホルダーであって、
    該ホルダーが、型枠の接線方向に破断し得る脆弱な材料
    で形成されていることを特徴とする型枠用インサートホ
    ルダー。
  2. 【請求項2】前記ホルダーが、発泡樹脂で形成されてい
    ることを特徴とする、請求項1記載の型枠用インサート
    ホルダー。
  3. 【請求項3】前記発泡樹脂が発泡スチロールであること
    を特徴とする、請求項2記載の型枠用インサートホルダ
    ー。
  4. 【請求項4】コンクリート成形品にインサートを埋設す
    るため型枠にインサートを保持するホルダーであって、
    該ホルダーが型枠に設けられたホルダー取付用の雌ネジ
    孔の谷径より大径な外形円形部を有し、該外形円形部が
    前記雌ネジ孔に嵌合された際にその外周面にネジが形成
    され得る材料で形成されていることを特徴とする型枠用
    インサートホルダー。
  5. 【請求項5】コンクリート成形品にインサートを埋設す
    るため型枠にインサートを保持するホルダーであって、
    該ホルダーがインサートの有底孔内に形成された雌ネジ
    孔の谷径より大径な外形円形部を有し、該外形円形部が
    インサートの雌ネジ孔に嵌合された際にその外周面にネ
    ジが形成され得る材料で形成されていることを特徴とす
    る型枠用インサートホルダー。
  6. 【請求項6】コンクリート成形品にインサートを埋設す
    るため型枠にインサートを保持するホルダーであって、
    該ホルダーが、インサート及び型枠に設けられた雌ネジ
    孔より大径の鍔部と、鍔部から突出しインサートの雌ネ
    ジ孔に嵌合する外形円形部を有し、少なくとも鍔部がそ
    の厚さ方向に弾性変形し得る弾性材で形成されているこ
    とを特徴とする型枠用インサートホルダー。
  7. 【請求項7】コンクリート成形品にインサートを埋設す
    るため内型枠と外型枠間にホルダーを介してインサート
    を取り付ける構造であって、前記ホルダーが、インサー
    ト及び内型枠に設けられた雌ネジ孔より大径の鍔部と、
    鍔部から突出しインサートの雌ネジ孔及び内型枠の雌ネ
    ジ孔に嵌合する外形円形部を有し、少なくとも鍔部がそ
    の厚さ方向に弾性変形し得る弾性材で形成されると共
    に、インサートの外型枠側の端面に、弾性材で形成され
    その先端部が外型枠に当接し得るスペーサが設けられて
    いることを特徴とするインサートの取付構造。
JP20326096A 1996-07-12 1996-07-12 型枠用インサートホルダー及び該ホルダーを使用したインサートの取付構造 Pending JPH1029210A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7255930B2 (en) * 2004-04-05 2007-08-14 Kabushiki Kaisha Toyota Jidoshokki Cap nut for envelopment casting, casting including the cap nut and method of enveloping the cap nut in casting
KR101159453B1 (ko) 2010-08-05 2012-06-25 최재진 콘크리트 구조물속으로 홀더를 매설하기 위한 홀더 지지체
KR102594401B1 (ko) * 2023-04-28 2023-10-26 김영민 수로덮개 제조장치 및 제조된 수로덮개

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