JP2951950B2 - コンクリート製品の製造方法、コンクリート製品、耐久性型枠および埋設物 - Google Patents
コンクリート製品の製造方法、コンクリート製品、耐久性型枠および埋設物Info
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- JP2951950B2 JP2951950B2 JP20256298A JP20256298A JP2951950B2 JP 2951950 B2 JP2951950 B2 JP 2951950B2 JP 20256298 A JP20256298 A JP 20256298A JP 20256298 A JP20256298 A JP 20256298A JP 2951950 B2 JP2951950 B2 JP 2951950B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インサートの埋設され
たコンクリート製品の製造方法、コンクリート製品、耐
久性の型枠およびインサートあるいはインサート保持具
の埋設物に関するものである。
たコンクリート製品の製造方法、コンクリート製品、耐
久性の型枠およびインサートあるいはインサート保持具
の埋設物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、耐久性の型枠を用いて製造される
コンクリート2次製品において、雌ねじ等を内部に有す
る中空のインサートが数多く埋設されている。電線を地
中に埋設する際に用いられるハンドホールや、ガス、水
道などを併設可能な共同溝においては、ケーブルラック
やパイプラックの設置を容易に行えるように、多量のイ
ンサートを所定の場所に予め埋設していることが多い。
コンクリート2次製品において、雌ねじ等を内部に有す
る中空のインサートが数多く埋設されている。電線を地
中に埋設する際に用いられるハンドホールや、ガス、水
道などを併設可能な共同溝においては、ケーブルラック
やパイプラックの設置を容易に行えるように、多量のイ
ンサートを所定の場所に予め埋設していることが多い。
【0003】図42に、インサートを型枠に対し設定す
るために従来から採用されている方法を例示してある。
図43に拡大して示すように、外型枠1や内型枠3の反
対側から設定用のボルト5あるいは8を通し、インサー
ト6の内部に形成されている雌ねじを用いてインサート
6を型枠1および3の所定の箇所に設定する方法は一般
的なものである。
るために従来から採用されている方法を例示してある。
図43に拡大して示すように、外型枠1や内型枠3の反
対側から設定用のボルト5あるいは8を通し、インサー
ト6の内部に形成されている雌ねじを用いてインサート
6を型枠1および3の所定の箇所に設定する方法は一般
的なものである。
【0004】この方法では、型枠1および3のインサー
ト6の開口部が位置する場所、あるいは、その反対側
に、設定用のボルト5あるいは8を通せるようなインサ
ートの内径より大きな穴を開けておく必要がある。ま
た、インサート6を設定する際に、型枠1あるいは3の
インサート6を設定する面と反対側の面から設定用のボ
ルト5あるいは8を操作する必要がある。このため、型
枠のサイズがごく小さなものを除き、インサート6を設
定するために複数の作業員が必要となる。さらに、外型
枠1と内型枠3との間にコンクリートを注入し、コンク
リート製品2が成形された後、設定用のボルト5あるい
は8を取り外さないと脱型できない。
ト6の開口部が位置する場所、あるいは、その反対側
に、設定用のボルト5あるいは8を通せるようなインサ
ートの内径より大きな穴を開けておく必要がある。ま
た、インサート6を設定する際に、型枠1あるいは3の
インサート6を設定する面と反対側の面から設定用のボ
ルト5あるいは8を操作する必要がある。このため、型
枠のサイズがごく小さなものを除き、インサート6を設
定するために複数の作業員が必要となる。さらに、外型
枠1と内型枠3との間にコンクリートを注入し、コンク
リート製品2が成形された後、設定用のボルト5あるい
は8を取り外さないと脱型できない。
【0005】ハンドホールや共同溝のような方形や溝型
の内面に埋設する際は、図42に示したコンクリート製
品2の内面を成形する内型枠3から設定用のボルト5を
予め外さなければならない。この内型枠には作業員の手
が入らないので、コンクリート製品ごと型枠を吊り上げ
たり、これらを反転させて作業員が内型枠3の内部に入
る必要がある。コンクリート2次製品を型枠と一緒にク
レーンで反転させたり、あるいはジャッキアップするた
めには、これらのコンクリート2次製品の重量は2〜3
トン以上あるので、大型の設備が要求される。また、こ
のような重量物をクレーンで持ち上げて内部に作業員が
入ったり、重量物を反転する工程は危険が伴うので、監
視等に多くの作業員が必要となり、作業員の負荷も高
い。
の内面に埋設する際は、図42に示したコンクリート製
品2の内面を成形する内型枠3から設定用のボルト5を
予め外さなければならない。この内型枠には作業員の手
が入らないので、コンクリート製品ごと型枠を吊り上げ
たり、これらを反転させて作業員が内型枠3の内部に入
る必要がある。コンクリート2次製品を型枠と一緒にク
レーンで反転させたり、あるいはジャッキアップするた
めには、これらのコンクリート2次製品の重量は2〜3
トン以上あるので、大型の設備が要求される。また、こ
のような重量物をクレーンで持ち上げて内部に作業員が
入ったり、重量物を反転する工程は危険が伴うので、監
視等に多くの作業員が必要となり、作業員の負荷も高
い。
【0006】また、コンクリート製品を量産する耐久性
の型枠では、型枠の寸法精度を確保することは、成形後
のコンクリート製品の精度を保持する面でも重要であ
り、脱型をスムーズに行うためにも重要である。内型枠
3のようにコンクリート製品の内面を滑らせるようにし
て脱型する型枠は、高い精度で製作し、使用中において
も歪みや凹凸の発生を防止しないと脱型ができない。イ
ンサートを設定するために型枠に大きな孔を開けると歪
みや凹凸が発生し易いので、熟練した作業員が必要とな
る。インサートの取付位置を変更する等の場合には、型
枠に開けた孔を溶接などによって塞がなければならない
が、歪みなどが発生しないように補修作業をすることは
難しく、補修ができない場合は、インサートの埋設位置
が変わる度に、新しい型枠を新設する必要もある。
の型枠では、型枠の寸法精度を確保することは、成形後
のコンクリート製品の精度を保持する面でも重要であ
り、脱型をスムーズに行うためにも重要である。内型枠
3のようにコンクリート製品の内面を滑らせるようにし
て脱型する型枠は、高い精度で製作し、使用中において
も歪みや凹凸の発生を防止しないと脱型ができない。イ
ンサートを設定するために型枠に大きな孔を開けると歪
みや凹凸が発生し易いので、熟練した作業員が必要とな
る。インサートの取付位置を変更する等の場合には、型
枠に開けた孔を溶接などによって塞がなければならない
が、歪みなどが発生しないように補修作業をすることは
難しく、補修ができない場合は、インサートの埋設位置
が変わる度に、新しい型枠を新設する必要もある。
【0007】これにたいし、設定用ボルト8のように外
型枠1の側から内型枠3にインサートを固定するボルト
を用いれば、内型枠3の中からボルトを取り外す工程は
避けれる。しかし、このボルト8を用いてインサートを
設定するには手間がかかるし、埋設位置の精度を出すに
は熟練が必要である。また、ボルト8を取り除いた後、
モルタル詰めする必要があり、この際、コンクリート製
品に水の浸透する経路が発生し易いという問題がある。
さらに、脱型を考慮して若干テーパー状となった内型枠
を採用している場合は、インサートを設置する位置に応
じて複数の設定用ボルト8を用意する必要がある。
型枠1の側から内型枠3にインサートを固定するボルト
を用いれば、内型枠3の中からボルトを取り外す工程は
避けれる。しかし、このボルト8を用いてインサートを
設定するには手間がかかるし、埋設位置の精度を出すに
は熟練が必要である。また、ボルト8を取り除いた後、
モルタル詰めする必要があり、この際、コンクリート製
品に水の浸透する経路が発生し易いという問題がある。
さらに、脱型を考慮して若干テーパー状となった内型枠
を採用している場合は、インサートを設置する位置に応
じて複数の設定用ボルト8を用意する必要がある。
【0008】図44に示すように設定ボルト5あるいは
8に代わり、略円筒形のボス4を用いてインサート6を
設定する方法がある。図45に、ボス4に装着する中空
のプラグ7を拡大して示してある。本方法では、本体7
aをインサートの開口にねじ込み、プラグ7をボス4に
嵌め込むことによって、インサート6をボス4の取り付
けられた所定の場所に装着する。このように設定された
プラグ7は、脱型するときに、インサート6に取りつい
たままの状態でボス7から外れるので、上述したような
設定用のボルトは不要である。インサート6を使用する
時は、プラグ7の底に設けられた溝9にドライバーなど
の治具を挿入しプラグ7をインサート6から取り外す。
従って、プラグ7は、ボス4に取付でき、また、溝9に
ドライバーが届くように型枠に面した側が開いた内部7
dの中空となった本体7aと、インサート6の雌ねじに
対応した雄ねじ部7bと、さらに、溝9を形成するため
に突出した部分7cとを備えている。
8に代わり、略円筒形のボス4を用いてインサート6を
設定する方法がある。図45に、ボス4に装着する中空
のプラグ7を拡大して示してある。本方法では、本体7
aをインサートの開口にねじ込み、プラグ7をボス4に
嵌め込むことによって、インサート6をボス4の取り付
けられた所定の場所に装着する。このように設定された
プラグ7は、脱型するときに、インサート6に取りつい
たままの状態でボス7から外れるので、上述したような
設定用のボルトは不要である。インサート6を使用する
時は、プラグ7の底に設けられた溝9にドライバーなど
の治具を挿入しプラグ7をインサート6から取り外す。
従って、プラグ7は、ボス4に取付でき、また、溝9に
ドライバーが届くように型枠に面した側が開いた内部7
dの中空となった本体7aと、インサート6の雌ねじに
対応した雄ねじ部7bと、さらに、溝9を形成するため
に突出した部分7cとを備えている。
【0009】このようなボス4およびプラグ7を用いて
インサート6を型枠に設定する方法であれば、脱型時の
手間を省略でき、作業の軽減を図れる。この方法は、台
盤のように、コンクリート製品の面に対し垂直に取り外
す型枠にインサートを設定する場合は問題ない。しか
し、外型枠1のように旋回して取り外す型枠ではボス4
とコンクリート製品2が干渉してしまい脱型できず、コ
ンクリート製品にこば欠けが生じる。また、内型枠3の
ように型枠を滑らせるように脱型する場合は、ボスとコ
ンクリート製品が干渉するので、インサートを取り付け
できない。
インサート6を型枠に設定する方法であれば、脱型時の
手間を省略でき、作業の軽減を図れる。この方法は、台
盤のように、コンクリート製品の面に対し垂直に取り外
す型枠にインサートを設定する場合は問題ない。しか
し、外型枠1のように旋回して取り外す型枠ではボス4
とコンクリート製品2が干渉してしまい脱型できず、コ
ンクリート製品にこば欠けが生じる。また、内型枠3の
ように型枠を滑らせるように脱型する場合は、ボスとコ
ンクリート製品が干渉するので、インサートを取り付け
できない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】共同溝や、ハンドホー
ルなどでは、現場での作業を少なくし作業の効率化を良
く進めるためにインサートを共同溝の内側にも埋設する
ケースが増加しており、これらの要求に対応できるコン
クリート製品およびその製造方法を提供することを本発
明の目的としている。
ルなどでは、現場での作業を少なくし作業の効率化を良
く進めるためにインサートを共同溝の内側にも埋設する
ケースが増加しており、これらの要求に対応できるコン
クリート製品およびその製造方法を提供することを本発
明の目的としている。
【0011】さらに、インサートまたはインサート保持
具を設定するのに好適な耐久性の型枠を提供することも
本発明の目的である。
具を設定するのに好適な耐久性の型枠を提供することも
本発明の目的である。
【0012】すなわち、共同溝やハンドホールなどの内
面にインサートを埋設するためにはインサートを設定す
るときも脱型するときも作業員の手の入らない内型枠に
インサートを設定する必要があるが、本発明において
は、そのようなコンクリート製品を製造する際も、作業
員1人で簡単に型枠にインサートを設定でき、さらに、
脱型時に、設定用のボルトを外すなどの余分な工程が不
要なコンクリート製品の製造方法を提供することを目的
としている。
面にインサートを埋設するためにはインサートを設定す
るときも脱型するときも作業員の手の入らない内型枠に
インサートを設定する必要があるが、本発明において
は、そのようなコンクリート製品を製造する際も、作業
員1人で簡単に型枠にインサートを設定でき、さらに、
脱型時に、設定用のボルトを外すなどの余分な工程が不
要なコンクリート製品の製造方法を提供することを目的
としている。
【0013】従来、インサートを埋設したコンクリート
製品を製造する過程では、インサートの埋設されていな
いコンクリート製品を製造する場合より多くの工程や、
手数がかかり、作業員の労力も大きい。そこで、本発明
においては、インサートを埋設したコンクリート製品を
簡単に、インサートの埋設されていないコンクリート製
品と同様に短期間で、作業員の労力をできるかぎり省い
て提供できる製造方法を提供することを目的としてい
る。また、安価で手間のかからないインサート保持具を
用いてコンクリート製品を製造することにより、コンク
リート製品の製造コストを低減し、納期を短縮できる製
造方法を提供することも目的としている。さらに、この
製造方法に適した耐久性型枠、インサートあるいはイン
サート保持具の埋設物を提供することも目的としてい
る。
製品を製造する過程では、インサートの埋設されていな
いコンクリート製品を製造する場合より多くの工程や、
手数がかかり、作業員の労力も大きい。そこで、本発明
においては、インサートを埋設したコンクリート製品を
簡単に、インサートの埋設されていないコンクリート製
品と同様に短期間で、作業員の労力をできるかぎり省い
て提供できる製造方法を提供することを目的としてい
る。また、安価で手間のかからないインサート保持具を
用いてコンクリート製品を製造することにより、コンク
リート製品の製造コストを低減し、納期を短縮できる製
造方法を提供することも目的としている。さらに、この
製造方法に適した耐久性型枠、インサートあるいはイン
サート保持具の埋設物を提供することも目的としてい
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の製造
方法においては、インサートまたはインサート保持具を
耐久性型枠の所定の位置に繰り返して設定する際に、そ
れらから耐久性型枠側に突き出た少なくとも1本の突起
部を耐久性型枠に設けられた設定孔に装着し、一方、脱
型する際はコンクリート製品に沿って型枠を分離し、そ
のときにコンクリート製品と型枠の間に働く力によって
突起部を分断するようにしている。
方法においては、インサートまたはインサート保持具を
耐久性型枠の所定の位置に繰り返して設定する際に、そ
れらから耐久性型枠側に突き出た少なくとも1本の突起
部を耐久性型枠に設けられた設定孔に装着し、一方、脱
型する際はコンクリート製品に沿って型枠を分離し、そ
のときにコンクリート製品と型枠の間に働く力によって
突起部を分断するようにしている。
【0015】突起部を設定孔に装着、例えば、押し込
み、嵌め込み、たたき込み、あるいはねじ込みできれ
ば、インサートまたはインサート保持具を耐久性型枠
(以降においては型枠)に設定することは容易であり、
型枠の外側から取付ボルトを通す必要はなく、作業員1
人でも簡単にインサートを型枠に設定できる。
み、嵌め込み、たたき込み、あるいはねじ込みできれ
ば、インサートまたはインサート保持具を耐久性型枠
(以降においては型枠)に設定することは容易であり、
型枠の外側から取付ボルトを通す必要はなく、作業員1
人でも簡単にインサートを型枠に設定できる。
【0016】そして、インサートの設定された型枠がコ
ンクリート製品の内面を成形する内型枠のように、作業
員の手の入らない型枠であっても、脱型時にコンクリー
ト製品の内面に沿って滑らせるように分離されると、こ
のときに、突起部は、コンクリート製品と型枠との間に
働く剪断力によって自動的に切断される。従って、従来
のような、取付ボルトを外すといった脱型の前作業は一
切不要である。また、突起部は脱型時に作用する力によ
って分断されるので、新たに力を加えるなど余分な手間
や作業も一切生じない。
ンクリート製品の内面を成形する内型枠のように、作業
員の手の入らない型枠であっても、脱型時にコンクリー
ト製品の内面に沿って滑らせるように分離されると、こ
のときに、突起部は、コンクリート製品と型枠との間に
働く剪断力によって自動的に切断される。従って、従来
のような、取付ボルトを外すといった脱型の前作業は一
切不要である。また、突起部は脱型時に作用する力によ
って分断されるので、新たに力を加えるなど余分な手間
や作業も一切生じない。
【0017】外型枠のように旋回して脱型するなど引っ
張り力が主に脱型するときに作用する型枠に突起部を備
えたインサートまたはインサート保持具を設定した場合
であっても、型枠を旋回する力によって突起部は分断、
あるいは、設定孔から突起部が抜けて外れることがあ
る。また、ねじ込んだ場合でも、雄ねじが破壊されて外
れることがある。しかしながら、内型枠のように脱型す
る際にコンクリート製品に沿って型枠を分離するもので
あれば、突起部は、コンクリート製品と型枠との間に働
く剪断力によって自動的に、また、スムーズに切断され
る。従って、従来のような、取付ボルトを着脱するとい
った作業は一切不要であると共に、脱型時に作用する力
によって突起部がスムーズに分断されるので、新たに力
を加えるなど余分な手間や作業は一切生じない。
張り力が主に脱型するときに作用する型枠に突起部を備
えたインサートまたはインサート保持具を設定した場合
であっても、型枠を旋回する力によって突起部は分断、
あるいは、設定孔から突起部が抜けて外れることがあ
る。また、ねじ込んだ場合でも、雄ねじが破壊されて外
れることがある。しかしながら、内型枠のように脱型す
る際にコンクリート製品に沿って型枠を分離するもので
あれば、突起部は、コンクリート製品と型枠との間に働
く剪断力によって自動的に、また、スムーズに切断され
る。従って、従来のような、取付ボルトを着脱するとい
った作業は一切不要であると共に、脱型時に作用する力
によって突起部がスムーズに分断されるので、新たに力
を加えるなど余分な手間や作業は一切生じない。
【0018】さらに、切断されて設定孔に残った突起部
は、針金のようなもので押せば簡単に外れるので、清掃
などの手間もかからない。あるいは、次のコンクリート
製品に埋設するインサートを設定するために突起部を設
定孔に装着するときに、設定孔に切れて残った突起部を
外すことも可能である。特に、押し込み、嵌め込み、ま
たはたたき込んで装着する突起部であれば、設定孔に切
れて残った突起を押し出すことができる。
は、針金のようなもので押せば簡単に外れるので、清掃
などの手間もかからない。あるいは、次のコンクリート
製品に埋設するインサートを設定するために突起部を設
定孔に装着するときに、設定孔に切れて残った突起部を
外すことも可能である。特に、押し込み、嵌め込み、ま
たはたたき込んで装着する突起部であれば、設定孔に切
れて残った突起を押し出すことができる。
【0019】したがって、本発明の製造方法では、耐久
性型枠の内側から作業員1人でもインサートを簡単に設
定できると共に、インサートの埋設されていないコンク
リート製品と同様に脱型できる。このため、コンクリー
ト製品の内面を成形するために手の入らない内型枠にイ
ンサートまたはインサート保持具を装着するのに適して
おり、また、内面にインサートまたはインサート保持具
が埋設されたコンクリート製品を製造するのに適してい
る。このような型枠およびコンクリート製品の内面は脱
型を考慮してテーパー状になっており、その部分にイン
サートまたはインサート保持を装着し、または埋設する
のに適している。そして、このような型枠あるいはコン
クリート製品においては、脱型する際に製品の内面に沿
って分離されるので、本発明に係る製造方法によりイン
サートを設定すれば、従来のようなコンクリート製品と
型枠を一緒に持ち上げて反転させたり、ジャッキアップ
した下からインサート固定用のネジを外す危険な工程を
省き、省力化をはかれる。このため、脱型する際に型枠
に沿って分離する製品の内面にインサートの埋設された
あるいは溝状などのコンクリート製品を簡単に製造する
ことができる。
性型枠の内側から作業員1人でもインサートを簡単に設
定できると共に、インサートの埋設されていないコンク
リート製品と同様に脱型できる。このため、コンクリー
ト製品の内面を成形するために手の入らない内型枠にイ
ンサートまたはインサート保持具を装着するのに適して
おり、また、内面にインサートまたはインサート保持具
が埋設されたコンクリート製品を製造するのに適してい
る。このような型枠およびコンクリート製品の内面は脱
型を考慮してテーパー状になっており、その部分にイン
サートまたはインサート保持を装着し、または埋設する
のに適している。そして、このような型枠あるいはコン
クリート製品においては、脱型する際に製品の内面に沿
って分離されるので、本発明に係る製造方法によりイン
サートを設定すれば、従来のようなコンクリート製品と
型枠を一緒に持ち上げて反転させたり、ジャッキアップ
した下からインサート固定用のネジを外す危険な工程を
省き、省力化をはかれる。このため、脱型する際に型枠
に沿って分離する製品の内面にインサートの埋設された
あるいは溝状などのコンクリート製品を簡単に製造する
ことができる。
【0020】設定孔と突起部との接触面積を大きくする
ために、設定孔にそって鞘管を型枠の裏面にもうけるこ
とも可能であり、また、型枠の裏面にナットなどを溶接
してねじ止めする距離を長くして付着力の強化を図るこ
とにより、インサートを安定して設定できる。
ために、設定孔にそって鞘管を型枠の裏面にもうけるこ
とも可能であり、また、型枠の裏面にナットなどを溶接
してねじ止めする距離を長くして付着力の強化を図るこ
とにより、インサートを安定して設定できる。
【0021】また、突起部が突き出た設定面の周囲に、
スポンジなどの型枠の表面に合わせて変形可能なシール
を設けて設定孔と突起部との間にのろが侵入するのを確
実に防止することも可能である。そして、そのようなイ
ンサートまたはインサート保持具が埋設されたコンクリ
ート製品は、突起部が分断された跡のある設定面が周囲
に設けられたシールによって表れ、設定面はコンクリー
ト製品の内面より凹んだ状態となる。
スポンジなどの型枠の表面に合わせて変形可能なシール
を設けて設定孔と突起部との間にのろが侵入するのを確
実に防止することも可能である。そして、そのようなイ
ンサートまたはインサート保持具が埋設されたコンクリ
ート製品は、突起部が分断された跡のある設定面が周囲
に設けられたシールによって表れ、設定面はコンクリー
ト製品の内面より凹んだ状態となる。
【0022】このように、本発明においては、型枠に沿
ってコンクリート製品を分離するように脱型する際に働
く力によって突起部が分断されるようにしているので、
インサートが埋設されていることは脱型作業の障害にな
らない。このため、インサートを埋設していないコンク
リート製品と同じ工程で脱型作業を行うことができる。
さらに、内型枠のように脱型するときに作業員の手の入
らないところにインサートを設定しても、脱型時に突起
部がスムーズに切断されるので作業員が型枠の内部に入
り込む必要もなく、その他の余分な手間や作業は生じな
い。このため、脱型工程を簡略化でき、作業員の労力も
軽減できる。
ってコンクリート製品を分離するように脱型する際に働
く力によって突起部が分断されるようにしているので、
インサートが埋設されていることは脱型作業の障害にな
らない。このため、インサートを埋設していないコンク
リート製品と同じ工程で脱型作業を行うことができる。
さらに、内型枠のように脱型するときに作業員の手の入
らないところにインサートを設定しても、脱型時に突起
部がスムーズに切断されるので作業員が型枠の内部に入
り込む必要もなく、その他の余分な手間や作業は生じな
い。このため、脱型工程を簡略化でき、作業員の労力も
軽減できる。
【0023】本発明の製造方法に適したインサートまた
はインサート保持具の埋設物としては、耐久性型枠に向
かって少なくとも1本の突起部が突き出ており、それを
耐久性型枠に設けられた設定孔に、押し込み、嵌め込
み、または、たたき込むことによって取り付けでき、さ
らに、この埋設物が埋設されたコンクリート製品を耐久
性型枠から脱型するときに働く力によって突起部が分断
可能になっているものを使用できる。
はインサート保持具の埋設物としては、耐久性型枠に向
かって少なくとも1本の突起部が突き出ており、それを
耐久性型枠に設けられた設定孔に、押し込み、嵌め込
み、または、たたき込むことによって取り付けでき、さ
らに、この埋設物が埋設されたコンクリート製品を耐久
性型枠から脱型するときに働く力によって突起部が分断
可能になっているものを使用できる。
【0024】さらに、突起部は、次の突起部が設定孔に
装着されたときに、分離して設定孔に残った突起部が簡
単に外れるようにすることが望ましい。例えば、先端に
向かって広がった部分を突起部に設けておけば、突起部
が切断されると型枠の反対側に動きやすくなるので、残
った突起部を排除し易い。
装着されたときに、分離して設定孔に残った突起部が簡
単に外れるようにすることが望ましい。例えば、先端に
向かって広がった部分を突起部に設けておけば、突起部
が切断されると型枠の反対側に動きやすくなるので、残
った突起部を排除し易い。
【0025】また、インサートまたはインサート保持具
の埋設物であって、耐久性型枠に向かって少なくとも1
本の突起部が突き出ており、それを耐久性型枠に設けら
れた設定孔に、押し込み、嵌め込み、たたき込み、また
はねじ込むことによって取り付けでき、さらに、その突
起部が突き出ていると共に耐久性型枠に面した設定面を
有し、この設定面の周囲に耐久性型枠の表面に合わせて
変形可能なシールを備えたものが望ましい。これによ
り、設定孔がコンクリートののろにより塞がることがな
く、また、設定孔に残った突起部を取り外し易くなる。
の埋設物であって、耐久性型枠に向かって少なくとも1
本の突起部が突き出ており、それを耐久性型枠に設けら
れた設定孔に、押し込み、嵌め込み、たたき込み、また
はねじ込むことによって取り付けでき、さらに、その突
起部が突き出ていると共に耐久性型枠に面した設定面を
有し、この設定面の周囲に耐久性型枠の表面に合わせて
変形可能なシールを備えたものが望ましい。これによ
り、設定孔がコンクリートののろにより塞がることがな
く、また、設定孔に残った突起部を取り外し易くなる。
【0026】ポリプロピレンなどの通常のプラスチック
や塩ビ、あるいは強化ポリエチレン等のいわゆるエンジ
ニアリングプラスチックなどプラスチック材料を含む樹
脂を用いて本発明に係る埋設物を成形すれば、突起部の
径や形状を、それぞれの機能に適した寸法や形状に設計
できる。このため、突起部の径を小さくしたり、突起部
を脱型時に作用する力によって切断できるような構成を
採用できる。
や塩ビ、あるいは強化ポリエチレン等のいわゆるエンジ
ニアリングプラスチックなどプラスチック材料を含む樹
脂を用いて本発明に係る埋設物を成形すれば、突起部の
径や形状を、それぞれの機能に適した寸法や形状に設計
できる。このため、突起部の径を小さくしたり、突起部
を脱型時に作用する力によって切断できるような構成を
採用できる。
【0027】突起部の接続部分を切断し易くするには、
接続部分の断面積を突起部の断面積より小さくすること
も有効である。例えば、接続部分の近傍を突起部の先端
に向かって広がらせたり、突起部の伸びた方向と直角な
方向に限らず、接続部分に突起部の伸びた方向に沿って
凹みや、切れ目を設けることができる。また、接続部分
に、突起部の伸びた方向と略直角に貫通する少なくとも
1筋の孔を設けても良い。また、突起部を中空にして切
断し易くすることも可能である。
接続部分の断面積を突起部の断面積より小さくすること
も有効である。例えば、接続部分の近傍を突起部の先端
に向かって広がらせたり、突起部の伸びた方向と直角な
方向に限らず、接続部分に突起部の伸びた方向に沿って
凹みや、切れ目を設けることができる。また、接続部分
に、突起部の伸びた方向と略直角に貫通する少なくとも
1筋の孔を設けても良い。また、突起部を中空にして切
断し易くすることも可能である。
【0028】設定孔に装着できる突起部として、設定孔
と嵌合する柱部分を備えているものがある。柱部分と設
定孔との関係は、いわゆる止まりばめ、あるいはしまり
ばめの状態であることが望ましい。また、設定孔への影
響を考慮すると、柱部分としては、型枠の素材より軟質
の素材を用いることが望ましい。耐久性の型枠として鉄
板などの金属が採用されていることが多いので、柱部分
としては、プラスチックなどの樹脂によって成形された
ものを用いることができる。
と嵌合する柱部分を備えているものがある。柱部分と設
定孔との関係は、いわゆる止まりばめ、あるいはしまり
ばめの状態であることが望ましい。また、設定孔への影
響を考慮すると、柱部分としては、型枠の素材より軟質
の素材を用いることが望ましい。耐久性の型枠として鉄
板などの金属が採用されていることが多いので、柱部分
としては、プラスチックなどの樹脂によって成形された
ものを用いることができる。
【0029】また、突起部が、設定孔に合わせて断面が
略弾性的に変形する柱部分を備えていても良い。例え
ば、柱部分の半径方向に延びた複数のリブを具備してい
るものや、三日月型、半月型、星型、多角形など、設定
孔の内面に少なくとも2点で接触する形状を採用でき
る。このような形状であれば、設定孔に挿入すると、断
面が設定孔に合わせて変形し設定孔の内面を圧迫するの
で、柱部分の弾性力や、設定孔との摩擦力によって型枠
に取付できる。
略弾性的に変形する柱部分を備えていても良い。例え
ば、柱部分の半径方向に延びた複数のリブを具備してい
るものや、三日月型、半月型、星型、多角形など、設定
孔の内面に少なくとも2点で接触する形状を採用でき
る。このような形状であれば、設定孔に挿入すると、断
面が設定孔に合わせて変形し設定孔の内面を圧迫するの
で、柱部分の弾性力や、設定孔との摩擦力によって型枠
に取付できる。
【0030】このような形状の柱部分は、設定孔から取
り出した時に完全に弾性的に形状が復帰する必要はな
く、塑性変形を伴う場合も含まれ、設定孔の形状に影響
を与えることなくインサートを型枠に設定できる付着力
を得られるものであれば良い。周期的に凹凸を繰り返す
断面形状や、突起部の長手方向に周期的に凹凸を繰り返
すような形状を備えた柱部分であっても良い。
り出した時に完全に弾性的に形状が復帰する必要はな
く、塑性変形を伴う場合も含まれ、設定孔の形状に影響
を与えることなくインサートを型枠に設定できる付着力
を得られるものであれば良い。周期的に凹凸を繰り返す
断面形状や、突起部の長手方向に周期的に凹凸を繰り返
すような形状を備えた柱部分であっても良い。
【0031】また、このような略弾性的な変形が可能な
突起部が、型枠を貫通する長さであれば、型枠を貫通し
た部分は原型に復帰する傾向を持っているのでさらに強
い接触力を得られる。
突起部が、型枠を貫通する長さであれば、型枠を貫通し
た部分は原型に復帰する傾向を持っているのでさらに強
い接触力を得られる。
【0032】また、型枠を貫通した後に広がる貫通部分
を備えた突起部であっても良い。貫通部分によって設定
孔を圧迫するものや、貫通部分が貫通後に型枠のインサ
ートを設定された面と反対側の面を押圧して付着力を得
られるものも含まれる。このような突起部としては、略
矢尻型をしたものや、先端に向かって広がった部分を備
えているものなどがある。さらに、突起部は、耐久性型
枠を貫通し耐久性型枠の裏面に引っ掛かるものであって
も良い。
を備えた突起部であっても良い。貫通部分によって設定
孔を圧迫するものや、貫通部分が貫通後に型枠のインサ
ートを設定された面と反対側の面を押圧して付着力を得
られるものも含まれる。このような突起部としては、略
矢尻型をしたものや、先端に向かって広がった部分を備
えているものなどがある。さらに、突起部は、耐久性型
枠を貫通し耐久性型枠の裏面に引っ掛かるものであって
も良い。
【0033】突起部は、1本に限定されず、複数の突起
部を設け、これらによってインサートを確実に型枠に設
定するために必要な付着力を得ることも可能である。複
数の突起部を備えている場合は、これらの突起部が、設
定孔の側面を相互に圧迫できるように配置されていても
良い。また、これらの突起部が、設定孔を貫通してから
型枠の裏面に沿って反対側、すなわち外側に延びる部分
を備えているものであっても良い。これら複数の突起部
は、各々が複数の設定孔に挿入されるように配置されて
いても良く、また、複数の突起部が1つの設定孔に挿入
されるように配置されていても良い。
部を設け、これらによってインサートを確実に型枠に設
定するために必要な付着力を得ることも可能である。複
数の突起部を備えている場合は、これらの突起部が、設
定孔の側面を相互に圧迫できるように配置されていても
良い。また、これらの突起部が、設定孔を貫通してから
型枠の裏面に沿って反対側、すなわち外側に延びる部分
を備えているものであっても良い。これら複数の突起部
は、各々が複数の設定孔に挿入されるように配置されて
いても良く、また、複数の突起部が1つの設定孔に挿入
されるように配置されていても良い。
【0034】さらに、突起部は、型枠に予め開けてある
設定孔に装着するものなので、その先端は鋭角になって
いる必要はなく、非尖塔状に滑らかに狭まっていれば良
い。例えば、略半円状または略半球状の先端で良い。先
端が鋭角でないので、作業中に作業員自身や、作業用の
衣類などを傷つけることはなく、型枠の傷も防止でき
る。また、先端が細くなる形状にしておけば、設定孔に
突起部を導きやすい。
設定孔に装着するものなので、その先端は鋭角になって
いる必要はなく、非尖塔状に滑らかに狭まっていれば良
い。例えば、略半円状または略半球状の先端で良い。先
端が鋭角でないので、作業中に作業員自身や、作業用の
衣類などを傷つけることはなく、型枠の傷も防止でき
る。また、先端が細くなる形状にしておけば、設定孔に
突起部を導きやすい。
【0035】また、突起部は、設定孔の少なくとも1部
に形成された雌ねじに対しねじ込み可能なように雄ねじ
を予め形成してあっても良いが、樹脂などの設定孔の材
質より軟質の素材によって形成しておき、設定孔の少な
くとも1部に形成された雌ねじにより設定孔にねじ込む
と雄ねじが切られるものが望ましい。
に形成された雌ねじに対しねじ込み可能なように雄ねじ
を予め形成してあっても良いが、樹脂などの設定孔の材
質より軟質の素材によって形成しておき、設定孔の少な
くとも1部に形成された雌ねじにより設定孔にねじ込む
と雄ねじが切られるものが望ましい。
【0036】また、突起部は円柱の他に、半径方向に延
びた複数のリブを具備したものなどを採用できる。リブ
などの設定孔に挿入した時に設定孔との間に隙間が生ず
る形状の突起部を採用すれば、この隙間を用いて切断さ
れて型枠の設置孔に残った突起部に回転を与え取り除く
作業も簡単にできる。
びた複数のリブを具備したものなどを採用できる。リブ
などの設定孔に挿入した時に設定孔との間に隙間が生ず
る形状の突起部を採用すれば、この隙間を用いて切断さ
れて型枠の設置孔に残った突起部に回転を与え取り除く
作業も簡単にできる。
【0037】このような本発明に係るインサートおよび
インサート保持具を用いることにより、作業員1人でも
簡単にインサートを埋設したコンクリート製品を製造で
きる。
インサート保持具を用いることにより、作業員1人でも
簡単にインサートを埋設したコンクリート製品を製造で
きる。
【0038】また、これらのインサートおよびインサー
ト保持具の埋設物では、突起部が設定孔に装着されるよ
うになっているので、突起部の外径および設定孔の径を
インサートの内径以下にすることができる。
ト保持具の埋設物では、突起部が設定孔に装着されるよ
うになっているので、突起部の外径および設定孔の径を
インサートの内径以下にすることができる。
【0039】さらに、これらのインサートおよびインサ
ート保持具の埋設物の突起部は剪断力で分断されると共
に、剪断力以外でも脱型するときに時に働く力により突
起部が分断されたり、あるいは変形して抜ける。このた
め、内型枠などの剪断力が働くところ以外の耐久性型枠
であってもインサートおよびインサート保持具を簡単に
設定でき、また、埋設物が埋設されていないコンクリー
ト製品と同様に脱型できる。
ート保持具の埋設物の突起部は剪断力で分断されると共
に、剪断力以外でも脱型するときに時に働く力により突
起部が分断されたり、あるいは変形して抜ける。このた
め、内型枠などの剪断力が働くところ以外の耐久性型枠
であってもインサートおよびインサート保持具を簡単に
設定でき、また、埋設物が埋設されていないコンクリー
ト製品と同様に脱型できる。
【0040】
【実施例】以下に図面を参照して、本発明の実施例を説
明する。
明する。
【0041】〔実施例1〕図1に、本発明の実施例1に
係るインサート保持具の概要を示してある。また、図2
に、本例のインサート保持具10を用いてインサート6
を型枠40へ設定する様子を示してある。本例のインサ
ート保持具10は、内部が中空となったインサート6の
開口6aに装着されるプラグ部11と、このプラグ部1
1から型枠40の側へ突き出た突起部20とを備えてい
る。プラグ部11の型枠40に面した側に、略平らな設
定面12が構成されており、この設定面12の略中央か
ら突起部20が突出している。設定面12には、この突
起部20を挟んで1対の凹み30が形成されており、後
述するようにこれらの凹み30に治具を挿入して、プラ
グ部11をインサートから取り外しできるようになって
いる。
係るインサート保持具の概要を示してある。また、図2
に、本例のインサート保持具10を用いてインサート6
を型枠40へ設定する様子を示してある。本例のインサ
ート保持具10は、内部が中空となったインサート6の
開口6aに装着されるプラグ部11と、このプラグ部1
1から型枠40の側へ突き出た突起部20とを備えてい
る。プラグ部11の型枠40に面した側に、略平らな設
定面12が構成されており、この設定面12の略中央か
ら突起部20が突出している。設定面12には、この突
起部20を挟んで1対の凹み30が形成されており、後
述するようにこれらの凹み30に治具を挿入して、プラ
グ部11をインサートから取り外しできるようになって
いる。
【0042】プラグ部11は、円筒状で外周面13に雄
ねじの形成された封止部14と、この封止部14の型枠
40の側で、その外周方向に鍔状に広がったフランジ部
15を備えており、フランジ部15の型枠40に面した
側が設定面12となっている。フランジ部15の外周面
16は、プラグ部11の先端に、すなわち封止部14へ
向かって狭まっており、コンクリートに埋設された状態
のインサート6からプラグ部を取り外す際に、コンクリ
ートと干渉しないようになっている。
ねじの形成された封止部14と、この封止部14の型枠
40の側で、その外周方向に鍔状に広がったフランジ部
15を備えており、フランジ部15の型枠40に面した
側が設定面12となっている。フランジ部15の外周面
16は、プラグ部11の先端に、すなわち封止部14へ
向かって狭まっており、コンクリートに埋設された状態
のインサート6からプラグ部を取り外す際に、コンクリ
ートと干渉しないようになっている。
【0043】突起部20は、中心軸21から半径方向に
それぞれ伸びた4枚のリブ22によって形成されてお
り、これらによって外径が略5mm程度で設定面12か
ら12mm程度突出した突起部が形成されている。それ
ぞれのリブ22は、設定面12と繋がった接続部分25
から先端23に向かって徐々に狭まった形状に成形され
ており、その先端23は丸みをおびた形状に加工され、
突起部20の先端が鋭角にならないようになっている。
接続部分25近傍は、リブ22の幅は先端23に向かっ
て若干広がっており、設定面12に近い部分が強度的に
弱くなっている。
それぞれ伸びた4枚のリブ22によって形成されてお
り、これらによって外径が略5mm程度で設定面12か
ら12mm程度突出した突起部が形成されている。それ
ぞれのリブ22は、設定面12と繋がった接続部分25
から先端23に向かって徐々に狭まった形状に成形され
ており、その先端23は丸みをおびた形状に加工され、
突起部20の先端が鋭角にならないようになっている。
接続部分25近傍は、リブ22の幅は先端23に向かっ
て若干広がっており、設定面12に近い部分が強度的に
弱くなっている。
【0044】また、接続部分25から型枠40の略厚み
分、例えば3.2mmほど先端23に向かった箇所24
aの幅を広くしてあり、突起部20を型枠40に挿入し
た時に型枠40の裏面を押圧できるようになっている。
さらに、本例の突起部20は厚さの異なる型枠、例えば
厚さ4.5mmの型枠に対応する箇所24bでも型枠4
0の裏面を押圧できるように、リブ22の幅を型枠に対
応する箇所24aから先端23に向かって一端狭めてか
ら、さらに広げてある。
分、例えば3.2mmほど先端23に向かった箇所24
aの幅を広くしてあり、突起部20を型枠40に挿入し
た時に型枠40の裏面を押圧できるようになっている。
さらに、本例の突起部20は厚さの異なる型枠、例えば
厚さ4.5mmの型枠に対応する箇所24bでも型枠4
0の裏面を押圧できるように、リブ22の幅を型枠に対
応する箇所24aから先端23に向かって一端狭めてか
ら、さらに広げてある。
【0045】図2ないし図4を参照して、本例のインサ
ート保持具10を用いてコンクリート製品を製造する様
子を説明する。図2に示すように、本例のインサート保
持具10のプラグ部11をインサート6の開口となった
側に取り付け、突起部20を型枠40に予め開けてある
小径の設定孔41に挿入し、インサート6を型枠40に
設定する。突起部20はリブ22が十文字に組み合わさ
れ、設定孔41の内径に合わせて略弾性的に変形できる
形状となっている。従って、突起部20は比較的簡単
に、作業員が手で押したり、ハンマーで軽く叩くだけで
設定孔41に装着できる。このように本例のインサート
保持具は、インサート6を型枠40の表側40aから作
業員1人で簡単に装着でき、手間もかからない。さら
に、本例の突起部20の先端23は丸く細してあり、設
定孔41に突起部20が自然と嵌まりこむ。この先端2
3は予め開いている設定孔41に突起部を導けば良いの
で、鋭角である必要はなく、逆に、作業員や、作業員の
着用している衣類などを傷つけないように鈍角、すなわ
ち非尖塔状にしてある。突起部20は、設定孔41に挿
入されると、設定孔41に対し嵌め合った状態となる。
さらに、型枠40の厚みに対応する箇所24aが、設定
孔41を通過した所で広がって型枠40の裏側40bを
押圧するので、突起部20によってインサート保持具1
0を介してインサート6は、十分強固に型枠40に設定
される。従って、その後、インサート6の設定された型
枠40にコンクリートを流し込んでもインサート6が所
定の位置からずれることはない。この後、インサートの
設定された型枠にコンクリートを注入して、所定の形状
のコンクリート製品2を成形する。
ート保持具10を用いてコンクリート製品を製造する様
子を説明する。図2に示すように、本例のインサート保
持具10のプラグ部11をインサート6の開口となった
側に取り付け、突起部20を型枠40に予め開けてある
小径の設定孔41に挿入し、インサート6を型枠40に
設定する。突起部20はリブ22が十文字に組み合わさ
れ、設定孔41の内径に合わせて略弾性的に変形できる
形状となっている。従って、突起部20は比較的簡単
に、作業員が手で押したり、ハンマーで軽く叩くだけで
設定孔41に装着できる。このように本例のインサート
保持具は、インサート6を型枠40の表側40aから作
業員1人で簡単に装着でき、手間もかからない。さら
に、本例の突起部20の先端23は丸く細してあり、設
定孔41に突起部20が自然と嵌まりこむ。この先端2
3は予め開いている設定孔41に突起部を導けば良いの
で、鋭角である必要はなく、逆に、作業員や、作業員の
着用している衣類などを傷つけないように鈍角、すなわ
ち非尖塔状にしてある。突起部20は、設定孔41に挿
入されると、設定孔41に対し嵌め合った状態となる。
さらに、型枠40の厚みに対応する箇所24aが、設定
孔41を通過した所で広がって型枠40の裏側40bを
押圧するので、突起部20によってインサート保持具1
0を介してインサート6は、十分強固に型枠40に設定
される。従って、その後、インサート6の設定された型
枠40にコンクリートを流し込んでもインサート6が所
定の位置からずれることはない。この後、インサートの
設定された型枠にコンクリートを注入して、所定の形状
のコンクリート製品2を成形する。
【0046】図3にコンクリート製品を脱型する様子を
示してある。インサート6の設定された型枠が内型枠で
ある場合、脱型時は、コンクリート製品2を内型枠40
と共に吊り下げ、振動や空気圧などを用いて内型枠40
をコンクリート製品2の内面に沿って分離させる。この
時に、突起部20とプラグ部11との接続部分25は、
コンクリート製品2と型枠40との間に働く剪断力によ
って、自動的に切断される。従って、従来のような、取
付ボルトを外すといった脱型の前作業は一切不要であ
る。また、接続部分25は脱型時に作用する力によって
分断されるので、新たに力を加えるなど余分な手間や作
業は一切生じない。さらに、切断されて設定孔41に残
った突起部20は、針金のようなもので押せば簡単に外
れるので、清掃などの手間もかからない。次のコンクリ
ート製品に埋設するインサートを設定するためにインサ
ート保持具を装着すれば、その突起部20によって設定
孔41に切れて残った突起部20を押し出すことも可能
である。本例の突起部20のように接続部分25が若干
先端に向かって広がっていると、設定孔41から切れた
突起部20を押し出すのが容易となる。
示してある。インサート6の設定された型枠が内型枠で
ある場合、脱型時は、コンクリート製品2を内型枠40
と共に吊り下げ、振動や空気圧などを用いて内型枠40
をコンクリート製品2の内面に沿って分離させる。この
時に、突起部20とプラグ部11との接続部分25は、
コンクリート製品2と型枠40との間に働く剪断力によ
って、自動的に切断される。従って、従来のような、取
付ボルトを外すといった脱型の前作業は一切不要であ
る。また、接続部分25は脱型時に作用する力によって
分断されるので、新たに力を加えるなど余分な手間や作
業は一切生じない。さらに、切断されて設定孔41に残
った突起部20は、針金のようなもので押せば簡単に外
れるので、清掃などの手間もかからない。次のコンクリ
ート製品に埋設するインサートを設定するためにインサ
ート保持具を装着すれば、その突起部20によって設定
孔41に切れて残った突起部20を押し出すことも可能
である。本例の突起部20のように接続部分25が若干
先端に向かって広がっていると、設定孔41から切れた
突起部20を押し出すのが容易となる。
【0047】外型枠のように旋回して脱型する型枠にイ
ンサートを設定した場合であっても、型枠を旋回する力
によって突起部20は分断される。あるいは、設定孔4
1から突起部20が抜けるだけのときもある。その際、
突起部20は接続部分25から分断したり、リブ22が
変形するだけなので、インサートの内部に収まったプラ
グ部11を外すような力は働かない。従って、型枠を旋
回する際の障害になったり、コンクリート製品にこば欠
けを起こす原因にならないので、型枠の旋回半径が小さ
な箇所であっても安心してインサートを設定することが
できる。
ンサートを設定した場合であっても、型枠を旋回する力
によって突起部20は分断される。あるいは、設定孔4
1から突起部20が抜けるだけのときもある。その際、
突起部20は接続部分25から分断したり、リブ22が
変形するだけなので、インサートの内部に収まったプラ
グ部11を外すような力は働かない。従って、型枠を旋
回する際の障害になったり、コンクリート製品にこば欠
けを起こす原因にならないので、型枠の旋回半径が小さ
な箇所であっても安心してインサートを設定することが
できる。
【0048】脱型した後は、図4に示すように、インサ
ート保持具10の設定面12がコンクリート製品2の表
面に現れる。従って、プラグ部11を取り外すための操
作部30もコンクリート製品の表面に表れ、この操作部
30に取り外し用の治具35を挿入してプラグ部11を
逆回転させれば簡単にプラグ部11を取り外せる。突起
部20は切断され、切れた跡29が見えるだけなので、
操作部30を使用する際の障害とはならない。現場で使
用する直前まで、インサート6にプラグ部11を装着し
ておけば、インサート6の中にごみや、水分などが入ら
ないので、ゴミつまりや錆の発生といった不具合を未然
に防止できる。従来は、脱型したのちに、キャップなど
を新たに装着していたが、本例のインサート保持具を用
いれば、このような手間はいらない。コンクリートを打
設する際も、プラグ部11によってのろがインサート6
の中には入らない。このように、本例のインサート保持
具10を用いれば、埋設したインサートが使用不能とな
ることを防止でき、さらに、使用する前にエアーなどを
用いて清掃する手間を省ける。
ート保持具10の設定面12がコンクリート製品2の表
面に現れる。従って、プラグ部11を取り外すための操
作部30もコンクリート製品の表面に表れ、この操作部
30に取り外し用の治具35を挿入してプラグ部11を
逆回転させれば簡単にプラグ部11を取り外せる。突起
部20は切断され、切れた跡29が見えるだけなので、
操作部30を使用する際の障害とはならない。現場で使
用する直前まで、インサート6にプラグ部11を装着し
ておけば、インサート6の中にごみや、水分などが入ら
ないので、ゴミつまりや錆の発生といった不具合を未然
に防止できる。従来は、脱型したのちに、キャップなど
を新たに装着していたが、本例のインサート保持具を用
いれば、このような手間はいらない。コンクリートを打
設する際も、プラグ部11によってのろがインサート6
の中には入らない。このように、本例のインサート保持
具10を用いれば、埋設したインサートが使用不能とな
ることを防止でき、さらに、使用する前にエアーなどを
用いて清掃する手間を省ける。
【0049】図1(b)に断面を用いて示すように、本
例のインサート保持具のプラグ部11は、設定面12に
対し突起部20と反対側に開いた円筒状であって、内部
17は中空となっている。一方、上記のような形状をし
た突起部20は、プラグ部11より小径で、設定面12
からプラグ部11と反対側に延びている。このため、本
例のインサート保持具10は、設定面12を挟んで突起
部20とプラグ部11を各々の金型を用いて各々の側か
ら成形できる。すなわち、設定面12から型枠40の側
は、突起部20を成形する金型を用いて形成し、反対側
はプラグ部11を形成する金型で成形できる。従って、
インサート保持具全体をポリエチレン、ポリプロピレン
などのプラスチック材料から簡単に成形できる。
例のインサート保持具のプラグ部11は、設定面12に
対し突起部20と反対側に開いた円筒状であって、内部
17は中空となっている。一方、上記のような形状をし
た突起部20は、プラグ部11より小径で、設定面12
からプラグ部11と反対側に延びている。このため、本
例のインサート保持具10は、設定面12を挟んで突起
部20とプラグ部11を各々の金型を用いて各々の側か
ら成形できる。すなわち、設定面12から型枠40の側
は、突起部20を成形する金型を用いて形成し、反対側
はプラグ部11を形成する金型で成形できる。従って、
インサート保持具全体をポリエチレン、ポリプロピレン
などのプラスチック材料から簡単に成形できる。
【0050】プラグ部11は、その外径がインサートの
内径に合わせて8〜10mmあるいはこの寸法を越える
ことが多い。プラスチック材料を成形する上で、壁厚が
厚いと冷却時間が長くなり、ひけ、気泡などが発生する
原因となる。壁厚が4mm程度以上となるとひけによっ
て歪みが発生し易く、プラグ部11の寸法精度の確保が
難しくなる。しかし、本例のインサート保持具のよう
に、設定面12によって突起部20とプラグ部11をそ
れぞれ成形できるようにしておけば、プラグ部11の壁
厚の管理も容易である。すなわち、プラグ部11の外径
が大きくなれば、本例のインサート保持具では、設定面
12と反対側が開いた中空のプラグ部11を採用でき、
壁厚を所定の範囲に収められる。従って、インサートの
内部に挿入し、確実にインサートを保持し、また、イン
サートの開口を封止できるプラグ部11を提供できる。
内径に合わせて8〜10mmあるいはこの寸法を越える
ことが多い。プラスチック材料を成形する上で、壁厚が
厚いと冷却時間が長くなり、ひけ、気泡などが発生する
原因となる。壁厚が4mm程度以上となるとひけによっ
て歪みが発生し易く、プラグ部11の寸法精度の確保が
難しくなる。しかし、本例のインサート保持具のよう
に、設定面12によって突起部20とプラグ部11をそ
れぞれ成形できるようにしておけば、プラグ部11の壁
厚の管理も容易である。すなわち、プラグ部11の外径
が大きくなれば、本例のインサート保持具では、設定面
12と反対側が開いた中空のプラグ部11を採用でき、
壁厚を所定の範囲に収められる。従って、インサートの
内部に挿入し、確実にインサートを保持し、また、イン
サートの開口を封止できるプラグ部11を提供できる。
【0051】設定面12によってプラグ部11と突起部
20を各々成形できるようにしておかないと、プラグ部
11を中空にするためには突起部20の側に開口が必要
となる。従って、突起部をプラグ部11と同じ径の中空
としなければならず、突起部の形状は限られ、径も太く
なる。これに対し、本例のインサート保持具10は、プ
ラグ部11および突起部20は別々にデザインできるの
で、細長い突起部を採用しても問題はない。なお、設定
面12から複数の突起部20を伸ばすことも可能であ
り、これによってプラグ部11の形状を変更する必要は
ない。このように、設定面12を設けておけば、本例の
ような細い突起部や、リブを組み合わせたような突起部
を有するインサート保持具であっても簡単に、また、安
価に製造できる。
20を各々成形できるようにしておかないと、プラグ部
11を中空にするためには突起部20の側に開口が必要
となる。従って、突起部をプラグ部11と同じ径の中空
としなければならず、突起部の形状は限られ、径も太く
なる。これに対し、本例のインサート保持具10は、プ
ラグ部11および突起部20は別々にデザインできるの
で、細長い突起部を採用しても問題はない。なお、設定
面12から複数の突起部20を伸ばすことも可能であ
り、これによってプラグ部11の形状を変更する必要は
ない。このように、設定面12を設けておけば、本例の
ような細い突起部や、リブを組み合わせたような突起部
を有するインサート保持具であっても簡単に、また、安
価に製造できる。
【0052】また、図2に示したように、本例のインサ
ート保持具10を用いる際は、コンクリート製品を成形
する型枠40として、突起部20を差し込める小径の設
定孔41が予め所定の位置に開けられた型枠を用いれば
良い。本例の突起部20の外径は、略5mm程度なの
で、設定孔41の内径も略5mm程度で良い。詳細に
は、突起部20を設定孔41に差し込むことによってイ
ンサート6を型枠40に保持する付着力を得る必要があ
るので、突起部20の外径と、設定孔41の内径は、嵌
め合わせ、特に、とまりばめ、あるいはしまりばめとな
るように選定することが望ましい。
ート保持具10を用いる際は、コンクリート製品を成形
する型枠40として、突起部20を差し込める小径の設
定孔41が予め所定の位置に開けられた型枠を用いれば
良い。本例の突起部20の外径は、略5mm程度なの
で、設定孔41の内径も略5mm程度で良い。詳細に
は、突起部20を設定孔41に差し込むことによってイ
ンサート6を型枠40に保持する付着力を得る必要があ
るので、突起部20の外径と、設定孔41の内径は、嵌
め合わせ、特に、とまりばめ、あるいはしまりばめとな
るように選定することが望ましい。
【0053】型枠に開けてある設定孔41はできるかぎ
り小さい方が良く、設定孔41の径がコンクリートのの
ろで自然に詰まる大きさ、例えば直径8mm程度以下が
望ましい。また、突起部20の強度などを考慮すると、
突起部20の外径は2mm程度以上、望ましくは3mm
程度以上となるので、設定孔41の内径も、2mm程度
以上が良く、3mm程度以上が望ましい。直径10mm
程度であってもテープなどによって溶接を用いずに簡易
に塞げ、型枠に悪影響を与えずに済む。このように、本
例のインサート保持具を用いれば、インサートの設定位
置が変更になっても型枠に歪みなどを発生する補修は不
要なので、客先の要求に応じ、種々の場所に無理なくイ
ンサートを埋設できる。また、初期に型枠に設定孔を開
ける際も、歪みなどの発生は少ないので簡単に行える。
り小さい方が良く、設定孔41の径がコンクリートのの
ろで自然に詰まる大きさ、例えば直径8mm程度以下が
望ましい。また、突起部20の強度などを考慮すると、
突起部20の外径は2mm程度以上、望ましくは3mm
程度以上となるので、設定孔41の内径も、2mm程度
以上が良く、3mm程度以上が望ましい。直径10mm
程度であってもテープなどによって溶接を用いずに簡易
に塞げ、型枠に悪影響を与えずに済む。このように、本
例のインサート保持具を用いれば、インサートの設定位
置が変更になっても型枠に歪みなどを発生する補修は不
要なので、客先の要求に応じ、種々の場所に無理なくイ
ンサートを埋設できる。また、初期に型枠に設定孔を開
ける際も、歪みなどの発生は少ないので簡単に行える。
【0054】耐久性の型枠40を用いる上で、設定孔4
1に影響を及ぼさないように、突起部20の方が変形す
る必要がある。本例の突起部20は、突起部20が略弾
性的に変形できるように4つのリブ22が十字状に組み
合わさっており、また、素材としても弾性力を期待でき
るプラスチック材料を用いてある。設定孔41に突起部
20を差し込むと、設定孔41の中になった部分は、多
少塑性変形を起こすが、設定孔41の内面を圧迫し、摩
擦力によってインサートを型枠に設定する付着力を得る
ことができる。また、設定孔41を貫通して、型枠の裏
面40bに出た部分は、元の形状へ復帰する傾向がある
ので設定孔41から裏面40b側にわたる部分に引っ掛
かり、この部分24aでも付着力を得ることができる。
さらに、弾性的に変形する断面形状の突起部20を用い
ることにより、突起部20を設定孔41に嵌め込み易く
なるので、作業員にとってインサートの設定がより簡単
になるというメリットも得られる。
1に影響を及ぼさないように、突起部20の方が変形す
る必要がある。本例の突起部20は、突起部20が略弾
性的に変形できるように4つのリブ22が十字状に組み
合わさっており、また、素材としても弾性力を期待でき
るプラスチック材料を用いてある。設定孔41に突起部
20を差し込むと、設定孔41の中になった部分は、多
少塑性変形を起こすが、設定孔41の内面を圧迫し、摩
擦力によってインサートを型枠に設定する付着力を得る
ことができる。また、設定孔41を貫通して、型枠の裏
面40bに出た部分は、元の形状へ復帰する傾向がある
ので設定孔41から裏面40b側にわたる部分に引っ掛
かり、この部分24aでも付着力を得ることができる。
さらに、弾性的に変形する断面形状の突起部20を用い
ることにより、突起部20を設定孔41に嵌め込み易く
なるので、作業員にとってインサートの設定がより簡単
になるというメリットも得られる。
【0055】なお、突起部20は1つに限らず、複数の
突起部を設けても良い。インサートが大きくなったり、
コンクリートの注入速度が早いなどの製造上の条件によ
って、複数の細い突起部をインサート保持具に設けるこ
とにより、必要な付着力を得られる。
突起部を設けても良い。インサートが大きくなったり、
コンクリートの注入速度が早いなどの製造上の条件によ
って、複数の細い突起部をインサート保持具に設けるこ
とにより、必要な付着力を得られる。
【0056】また、突起部に採用可能な略弾性的に変形
する形状は、本例に限定されるものではない。弾性的
に、あるいは多少の塑性変形を伴って設定孔の形状に沿
って変形可能な形状であれば良い。例えば、略三日月
型、多角形、星型など設定用の穴に2点以上で接触でき
るような形状がある。また、突起部の長手方向や周方向
に周期的に凹凸を繰り返すような形状を備えた突起部
や、中空の筒型の突起部などの略弾性的な変形を期待で
きるものであっても良い。さらに、プラスチック材料な
どの弾性的な素材を用いた突起部であれば、設定孔に略
密着する柱状の突起部であっても良い。また、設定孔の
形状も本例のように円形に限らず、突起部の形状に対応
した多角形の孔、あるいは孔の形状が厚さ方向に変化す
るものなどであっても良い。
する形状は、本例に限定されるものではない。弾性的
に、あるいは多少の塑性変形を伴って設定孔の形状に沿
って変形可能な形状であれば良い。例えば、略三日月
型、多角形、星型など設定用の穴に2点以上で接触でき
るような形状がある。また、突起部の長手方向や周方向
に周期的に凹凸を繰り返すような形状を備えた突起部
や、中空の筒型の突起部などの略弾性的な変形を期待で
きるものであっても良い。さらに、プラスチック材料な
どの弾性的な素材を用いた突起部であれば、設定孔に略
密着する柱状の突起部であっても良い。また、設定孔の
形状も本例のように円形に限らず、突起部の形状に対応
した多角形の孔、あるいは孔の形状が厚さ方向に変化す
るものなどであっても良い。
【0057】突起部が設定孔に合わせて略弾性的に変形
すれば、上記のような効果を得られるので、型枠として
用いられている金属より柔らかいアルミニウムなどの金
属を用いても良い。プラグ部と一体成型可能で安価であ
り、素材自体にある程度の弾性を期待でき、また、型枠
に損傷を与えずにすむ点では、プラスチック材料等の合
成樹脂を用いることが望ましい。
すれば、上記のような効果を得られるので、型枠として
用いられている金属より柔らかいアルミニウムなどの金
属を用いても良い。プラグ部と一体成型可能で安価であ
り、素材自体にある程度の弾性を期待でき、また、型枠
に損傷を与えずにすむ点では、プラスチック材料等の合
成樹脂を用いることが望ましい。
【0058】〔実施例2〕図5に、本発明の実施例2に
係るインサート保持具10の概要を示してある。本例の
インサート保持具10は、設定面12から突き出た略円
柱状の突起部20と、設定面12に対し突起部20の反
対側に形成されたプラグ部11を有している。なお、以
下において本例のインサート保持具と実施例1と共通す
る部分には同じ符号を付して説明を省略する。
係るインサート保持具10の概要を示してある。本例の
インサート保持具10は、設定面12から突き出た略円
柱状の突起部20と、設定面12に対し突起部20の反
対側に形成されたプラグ部11を有している。なお、以
下において本例のインサート保持具と実施例1と共通す
る部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0059】本例のインサート保持具10の突起部20
の先端23は角が落とされ、先端に向けて滑らかに狭ま
っている。このため、突起部20は、実施例1と同様に
作業着などに傷を付けずに設定孔に嵌まり易くなってい
る。また、突起部20の外周には、突起部20の半径方
向に略三角形状に延びた4本のリブ22を設けてある。
本例のリブ22は、突起部20の先端に向いた面22a
が先端23から接続部分25に向かって突起部20の半
径方向に広がっており、一方、接続部分25に向いた面
22bが先端23から接続部分25に向かって突起部2
0の半径方向に狭まっている。これらの面22aと22
bとの頂点22cは、型枠の厚みと略合致する点に形成
されており、突起部20が型枠の設定孔に挿入される
と、頂点22cが型枠の裏側にでて、面22bで型枠の
裏面を押圧する。また、突起部20の接続部分25に
は、突起部20の外周面に沿って凹み26を設けてあ
る。脱型時に接続部分25に剪断力が働くと、この凹み
26の部分の断面積が小さくなっているので、凹み26
の部分で突起部20は設定面12から切断される。
の先端23は角が落とされ、先端に向けて滑らかに狭ま
っている。このため、突起部20は、実施例1と同様に
作業着などに傷を付けずに設定孔に嵌まり易くなってい
る。また、突起部20の外周には、突起部20の半径方
向に略三角形状に延びた4本のリブ22を設けてある。
本例のリブ22は、突起部20の先端に向いた面22a
が先端23から接続部分25に向かって突起部20の半
径方向に広がっており、一方、接続部分25に向いた面
22bが先端23から接続部分25に向かって突起部2
0の半径方向に狭まっている。これらの面22aと22
bとの頂点22cは、型枠の厚みと略合致する点に形成
されており、突起部20が型枠の設定孔に挿入される
と、頂点22cが型枠の裏側にでて、面22bで型枠の
裏面を押圧する。また、突起部20の接続部分25に
は、突起部20の外周面に沿って凹み26を設けてあ
る。脱型時に接続部分25に剪断力が働くと、この凹み
26の部分の断面積が小さくなっているので、凹み26
の部分で突起部20は設定面12から切断される。
【0060】本例のプラグ部11は、実施例1と同様に
設定面12に対し、突起部20と反対側が開いた筒形で
あり、外周面13は樹脂製の滑らかな面が表れている。
従って、内面に雌ねじの成形されたインサートの内部に
封止部14をねじ込めば、封止部14の外周面13に雄
ねじが切られて、プラグ部11をインサートの内部に密
着した状態で装着できる。
設定面12に対し、突起部20と反対側が開いた筒形で
あり、外周面13は樹脂製の滑らかな面が表れている。
従って、内面に雌ねじの成形されたインサートの内部に
封止部14をねじ込めば、封止部14の外周面13に雄
ねじが切られて、プラグ部11をインサートの内部に密
着した状態で装着できる。
【0061】図6ないし図9を参照して、本例のインサ
ート保持具を用いてコンクリート製品を製造する様子を
説明する。本実施例では、インサートとして六角の高ナ
ット91を用いており、この六角ナット91の一方の端
にアンカー92を装着してコンクリート製品に埋設して
ある。
ート保持具を用いてコンクリート製品を製造する様子を
説明する。本実施例では、インサートとして六角の高ナ
ット91を用いており、この六角ナット91の一方の端
にアンカー92を装着してコンクリート製品に埋設して
ある。
【0062】図6に示すように、本例の型枠40は、実
施例1と同様に小径の設定孔41をインサートを設定す
る所定の箇所に予め開けてある。インサート保持具10
は、プラグ部をナット91のアンカー92を装着した側
と反対側にねじ込み、突起部20を設定孔41に挿入す
る。突起部20は、設定孔41と嵌め合う径となってお
り、押し込まれると型枠の裏面40bの側に出たリブ2
2が広がって型枠40を押圧する。従って、高い付着力
を得ることができ、大きなインサートでも確実に型枠に
設定できる。インサートを型枠40に設定する際、本例
では、インサート保持具10の設定面12の外周に沿っ
て薄いリング状のシール材98を取り付けている。この
シール材98は、発泡プラスチックなどが薄膜状のリン
グ型に成形されてたものであり、厚み方向にある程度の
弾性を備えている。シール材98を設定面12と型枠の
表面40aとの間に入れてインサート保持具10を型枠
に装着すると、設定面12と型枠の表面40aとの間に
隙間が発生せず、コンクリートののろの侵入を防止でき
る。
施例1と同様に小径の設定孔41をインサートを設定す
る所定の箇所に予め開けてある。インサート保持具10
は、プラグ部をナット91のアンカー92を装着した側
と反対側にねじ込み、突起部20を設定孔41に挿入す
る。突起部20は、設定孔41と嵌め合う径となってお
り、押し込まれると型枠の裏面40bの側に出たリブ2
2が広がって型枠40を押圧する。従って、高い付着力
を得ることができ、大きなインサートでも確実に型枠に
設定できる。インサートを型枠40に設定する際、本例
では、インサート保持具10の設定面12の外周に沿っ
て薄いリング状のシール材98を取り付けている。この
シール材98は、発泡プラスチックなどが薄膜状のリン
グ型に成形されてたものであり、厚み方向にある程度の
弾性を備えている。シール材98を設定面12と型枠の
表面40aとの間に入れてインサート保持具10を型枠
に装着すると、設定面12と型枠の表面40aとの間に
隙間が発生せず、コンクリートののろの侵入を防止でき
る。
【0063】図7に示すように、本例のインサート保持
具10においても、内型枠を脱型する際のように突起部
20の接続部分25に剪断力が加われば、突起部20は
プラグ部11から分断される。従って、インサート保持
具10を取り外す手間はいらない。本例では、接続部分
25に凹み26を設けてるので、この部分に脱型時に加
わる力が集中し、突起部20が切断される。切断された
突起部は、図8に示すように、リブ22の面22bによ
って型枠の裏面40bを押圧できるようにしてあるの
で、型枠の裏面40b側に押し出される。従って、分断
された突起部20を型枠40から簡単に取り除ける。
具10においても、内型枠を脱型する際のように突起部
20の接続部分25に剪断力が加われば、突起部20は
プラグ部11から分断される。従って、インサート保持
具10を取り外す手間はいらない。本例では、接続部分
25に凹み26を設けてるので、この部分に脱型時に加
わる力が集中し、突起部20が切断される。切断された
突起部は、図8に示すように、リブ22の面22bによ
って型枠の裏面40bを押圧できるようにしてあるの
で、型枠の裏面40b側に押し出される。従って、分断
された突起部20を型枠40から簡単に取り除ける。
【0064】図9に示すように、脱型後、コンクリート
製品の表面に設定面12が表れ、この設定面12に操作
部30が用意されている。このため、操作部30の操作
は簡単にでき、プラグ部11を回転させることによって
プラグ部11を簡単に取り外せる。本例の封止部14の
外周面13には、予め雄ねじを形成してないが、インサ
ート91に挿入する際に外周面13に雄ねじが形成され
るので、プラグ部11を反対方向に回せば、プラグ部1
1はインサート91から取り除ける。さらに、本例で
は、シール材98によって設定面12が明確に現れ、イ
ンサートの位置が判り易い。また、コンクリートののろ
が設定面12の上に回ってこないので、操作部30の操
作も確実に行え、のろにプラグ部11の動きが阻害され
ることもないので、取り外し作業は簡単である。
製品の表面に設定面12が表れ、この設定面12に操作
部30が用意されている。このため、操作部30の操作
は簡単にでき、プラグ部11を回転させることによって
プラグ部11を簡単に取り外せる。本例の封止部14の
外周面13には、予め雄ねじを形成してないが、インサ
ート91に挿入する際に外周面13に雄ねじが形成され
るので、プラグ部11を反対方向に回せば、プラグ部1
1はインサート91から取り除ける。さらに、本例で
は、シール材98によって設定面12が明確に現れ、イ
ンサートの位置が判り易い。また、コンクリートののろ
が設定面12の上に回ってこないので、操作部30の操
作も確実に行え、のろにプラグ部11の動きが阻害され
ることもないので、取り外し作業は簡単である。
【0065】図10に、本実施例の異なる変形例を示し
てある。図10(a)は、インサート保持具10の側面
を示し、突起50に関しては、構造が判るように断面を
用いて示してある。また、図10(b)は、インサート
保持具10を設定面12の方向から見たようすを示して
ある。
てある。図10(a)は、インサート保持具10の側面
を示し、突起50に関しては、構造が判るように断面を
用いて示してある。また、図10(b)は、インサート
保持具10を設定面12の方向から見たようすを示して
ある。
【0066】本例のインサート保持具10はプラスチッ
クなどの樹脂による一体成形品であって、設定面12か
ら延びた突起部20と、プラグ部11とを備えている。
なお、上述した実施例と同じ箇所については、同じ符号
を付して説明を省略する。
クなどの樹脂による一体成形品であって、設定面12か
ら延びた突起部20と、プラグ部11とを備えている。
なお、上述した実施例と同じ箇所については、同じ符号
を付して説明を省略する。
【0067】本例の突起部20は、先端23から略円錐
状に広がった上半部52と、円柱状に細くなった下半部
53とを備えている。本例の突起の上半部52は、いわ
ゆる峰矢型をしており、上半部52の広がった裾野の部
分54は、上半部52と下半部53とを接続する部分5
5より後退した位置にある。そして、下半部53の長さ
は、型枠40の厚みより若干長い程度に設定してある。
突起部20の下半部53と設定面12との接続部分25
に、突起部の断面積が狭くなるように切れ込み56を用
意してある。
状に広がった上半部52と、円柱状に細くなった下半部
53とを備えている。本例の突起の上半部52は、いわ
ゆる峰矢型をしており、上半部52の広がった裾野の部
分54は、上半部52と下半部53とを接続する部分5
5より後退した位置にある。そして、下半部53の長さ
は、型枠40の厚みより若干長い程度に設定してある。
突起部20の下半部53と設定面12との接続部分25
に、突起部の断面積が狭くなるように切れ込み56を用
意してある。
【0068】このインサート保持具10のプラグ部11
は、厚みの薄いディスク状の封止部14を備えており、
この封止部の外周面13に数山の雄ねじを設けてある。
従って、プラグ部11をインサート6の内部にある雌ね
じにねじ込めば、インサート保持具10をインサート6
を設定できるようにしてある。
は、厚みの薄いディスク状の封止部14を備えており、
この封止部の外周面13に数山の雄ねじを設けてある。
従って、プラグ部11をインサート6の内部にある雌ね
じにねじ込めば、インサート保持具10をインサート6
を設定できるようにしてある。
【0069】本例の設定面12に設けられた操作部30
は、突起部20を中心に設定面12の半径方向に延びた
2本の溝31を備えており、この溝31に治具を差し込
んでプラグ部11を回せば、インサート6から取り除け
るようになっている。
は、突起部20を中心に設定面12の半径方向に延びた
2本の溝31を備えており、この溝31に治具を差し込
んでプラグ部11を回せば、インサート6から取り除け
るようになっている。
【0070】図11に、本例のインサート保持具10を
用いてインサート6を型枠40に設定したようすを示し
てある。本例のインサート保持具10を用いてインサー
トを設定する場合も、インサートの設定する箇所に小径
の設定孔41の開いた型枠40を用いることができる。
インサート6の取り付け側6aにインサート保持具10
を挿入し、プラグ部11から設定面12を経て突出した
突起部20を設定孔41に挿入する。突起部50を設定
孔41に挿入すると、設定孔41を突起部の先端が通過
する間は、突起部20の上半部52は狭まり、裏面40
bに到達すると広がる。広がった上半部52の裾野の部
分54は、型枠40の裏面40bを押圧し、プラグ部1
1を介してインサート6を型枠40に引っ張る。これに
より、インサート6を型枠40に設定する付着力を確保
できる。このような突起部を用い、インサート保持具を
介してインサートを設定しておけば、コンクリートを注
入する際にインサートにかかる力や、振動装置による負
荷に対してインサートを十分強固に型枠へ設定できる。
用いてインサート6を型枠40に設定したようすを示し
てある。本例のインサート保持具10を用いてインサー
トを設定する場合も、インサートの設定する箇所に小径
の設定孔41の開いた型枠40を用いることができる。
インサート6の取り付け側6aにインサート保持具10
を挿入し、プラグ部11から設定面12を経て突出した
突起部20を設定孔41に挿入する。突起部50を設定
孔41に挿入すると、設定孔41を突起部の先端が通過
する間は、突起部20の上半部52は狭まり、裏面40
bに到達すると広がる。広がった上半部52の裾野の部
分54は、型枠40の裏面40bを押圧し、プラグ部1
1を介してインサート6を型枠40に引っ張る。これに
より、インサート6を型枠40に設定する付着力を確保
できる。このような突起部を用い、インサート保持具を
介してインサートを設定しておけば、コンクリートを注
入する際にインサートにかかる力や、振動装置による負
荷に対してインサートを十分強固に型枠へ設定できる。
【0071】本例のインサート6は、取り付ける側6a
に、本体から外側に広がったフランジ部6bを備えてい
る。また、インサート内部の雌ねじ部も、取り付ける側
6aから若干後退した位置から始まっている。このた
め、インサート保持具10の設定面12は直接型枠40
の表面40aに接触しておらず、インサート保持具10
を介して、インサート6を型枠40の方に引っ張り、型
枠にインサートのフランジ部6bを押しつけることによ
って安定した状態を確保している。
に、本体から外側に広がったフランジ部6bを備えてい
る。また、インサート内部の雌ねじ部も、取り付ける側
6aから若干後退した位置から始まっている。このた
め、インサート保持具10の設定面12は直接型枠40
の表面40aに接触しておらず、インサート保持具10
を介して、インサート6を型枠40の方に引っ張り、型
枠にインサートのフランジ部6bを押しつけることによ
って安定した状態を確保している。
【0072】図12に、インサート6を本例のインサー
ト保持具10によって型枠に取り付けて、インサート6
の埋設されたコンクリート製品2を脱型する様子を示し
てある。本例のインサート保持具も、脱型する際の力が
突起部20の接続部分25に集中するので、突起部20
は切れ込み26の部分から分断される。さらに、本例に
おいては、突起部20の下半部53は、設定孔41より
細くても良いので、型枠40に残った突起部20が下半
部53で詰まることはなく、さらに取り外し易い。な
お、突起が分断されるタイプに代わり、上半部52の強
度を小さくして、裾野の部分などを破壊され易くしても
良い。このような突起部であれば、脱型する際の力によ
って上半部52が破壊されるので、突起部自体はプラグ
部11に付いた状態で脱型される。
ト保持具10によって型枠に取り付けて、インサート6
の埋設されたコンクリート製品2を脱型する様子を示し
てある。本例のインサート保持具も、脱型する際の力が
突起部20の接続部分25に集中するので、突起部20
は切れ込み26の部分から分断される。さらに、本例に
おいては、突起部20の下半部53は、設定孔41より
細くても良いので、型枠40に残った突起部20が下半
部53で詰まることはなく、さらに取り外し易い。な
お、突起が分断されるタイプに代わり、上半部52の強
度を小さくして、裾野の部分などを破壊され易くしても
良い。このような突起部であれば、脱型する際の力によ
って上半部52が破壊されるので、突起部自体はプラグ
部11に付いた状態で脱型される。
【0073】図12に本例のインサート保持具10のプ
ラグ部11を取り外す様子を示してある。本例のプラグ
部11を取り外す際は、図9に示したような取り外し用
の治具35を使用して回転して取り外すことも可能であ
る。それに加えて、図12に示すように、プラグ部11
をハンマーあるいは棒37などの治具により叩いても良
い。プラスチックなどの樹脂で成形されたプラグ部11
の封止部14には雄ねじが数山しか用意されていないの
で、プラグ部11を叩くとそれらのネジ山が破壊され、
プラグ部11をインサート6の内部に押し込むことがで
きる。これにより、インサート6は使用可能となる。イ
ンサート6を型枠40に設定するために必要な力はそれ
程大きくないので、プラグ部11に設ける雄ねじ13の
山数は少なくて良い。このため、上記のような取り外し
方が可能となる。また、設定面12に操作部30として
用意された溝31を、ドライバーなどを当てて叩くこと
により、プラグ部11を破壊して取り外しても良い。取
り外し方法は、インサートの設置向きや、インサートの
使用目的などを考慮し、決定すれば良い。
ラグ部11を取り外す様子を示してある。本例のプラグ
部11を取り外す際は、図9に示したような取り外し用
の治具35を使用して回転して取り外すことも可能であ
る。それに加えて、図12に示すように、プラグ部11
をハンマーあるいは棒37などの治具により叩いても良
い。プラスチックなどの樹脂で成形されたプラグ部11
の封止部14には雄ねじが数山しか用意されていないの
で、プラグ部11を叩くとそれらのネジ山が破壊され、
プラグ部11をインサート6の内部に押し込むことがで
きる。これにより、インサート6は使用可能となる。イ
ンサート6を型枠40に設定するために必要な力はそれ
程大きくないので、プラグ部11に設ける雄ねじ13の
山数は少なくて良い。このため、上記のような取り外し
方が可能となる。また、設定面12に操作部30として
用意された溝31を、ドライバーなどを当てて叩くこと
により、プラグ部11を破壊して取り外しても良い。取
り外し方法は、インサートの設置向きや、インサートの
使用目的などを考慮し、決定すれば良い。
【0074】図14および図15に、本実施例に係るイ
ンサート保持具10の異なる例を示してある。図14に
示したインサート保持具10の突起部20は、先端23
の方が、先端に向かって細くなった略円錐台形の筒形5
7aであり、接続部分25の方は、設定面12に向かっ
て若干細くなった円錐台形の筒形57bである。そし
て、これら2つの円錐台形が合わさった箇所57cは型
枠40の厚みと対応した位置にあり、この箇所57cが
突起部20において最も外側に広がった箇所となってい
る。従って、本例のインサート保持具10においても、
突起部20の先端23は徐々に細くなっており、先端に
向けて細くなった円錐台形の部分57aは型枠の裏面4
0bにでると広がる。これに引っ張られて、円錐台形の
部分57bの合わさった箇所57cに近い部分が設定孔
41の裏面側の部分を押圧し、大きな付着力を確保でき
る。さらに、円錐台形の部分57bは、接続部分25の
近傍が最も断面積が小さくなり、脱型する際はこの部分
から突起部20が切断される。
ンサート保持具10の異なる例を示してある。図14に
示したインサート保持具10の突起部20は、先端23
の方が、先端に向かって細くなった略円錐台形の筒形5
7aであり、接続部分25の方は、設定面12に向かっ
て若干細くなった円錐台形の筒形57bである。そし
て、これら2つの円錐台形が合わさった箇所57cは型
枠40の厚みと対応した位置にあり、この箇所57cが
突起部20において最も外側に広がった箇所となってい
る。従って、本例のインサート保持具10においても、
突起部20の先端23は徐々に細くなっており、先端に
向けて細くなった円錐台形の部分57aは型枠の裏面4
0bにでると広がる。これに引っ張られて、円錐台形の
部分57bの合わさった箇所57cに近い部分が設定孔
41の裏面側の部分を押圧し、大きな付着力を確保でき
る。さらに、円錐台形の部分57bは、接続部分25の
近傍が最も断面積が小さくなり、脱型する際はこの部分
から突起部20が切断される。
【0075】図15に示すインサート保持具10は、図
14に示したものと同様の、先端側に先端に向かって細
くなった円錐台形の円筒状をした突起部20を備えてい
る。
14に示したものと同様の、先端側に先端に向かって細
くなった円錐台形の円筒状をした突起部20を備えてい
る。
【0076】本例の突起部20の接続部分25の近傍は
円筒状であって、その部分に突起部20の伸びた方向に
沿って複数の切れ込み58が設けてある。従って、接続
部分25の近傍の断面積が小さくなり、脱型する際に働
く力によって突起部20がスムーズに分断される。
円筒状であって、その部分に突起部20の伸びた方向に
沿って複数の切れ込み58が設けてある。従って、接続
部分25の近傍の断面積が小さくなり、脱型する際に働
く力によって突起部20がスムーズに分断される。
【0077】〔実施例3〕図16に、本発明の実施例3
に係るインサート保持具の概要を示してある。本例のイ
ンサート保持具10は、インサート6に挿入されるプラ
グ部11と、このプラグ部11の型枠に面した側の設定
面12から突出した突起部20を備えており、全体をポ
リプロピレンなどの通常用いられることの多いプラスチ
ックや、強化ポリエチレン、ガラス繊維強化プラスチッ
クなどのエンジニアリングプラスチックなども含めたプ
ラスチック材料により一体成形してある。本例のインサ
ート保持具10は、設定面12の突起部20を挟んで、
図面状の上下の2つの面32が段差状に後退して操作部
30を形成してある。そして、この面32に続き、突起
部20と反対側に封止部14が延びており、この外周面
13に雄ねじを形成してある。すなわち、操作部を構成
する面32から略平行に立ち上がった側面33によって
台座状の部材が形成されており、この型枠側に設定面1
2が設けられている。そして、この側面33に治具を引
っかけてプラグ部11を回転させれば、プラグ部11を
取り外しできる。
に係るインサート保持具の概要を示してある。本例のイ
ンサート保持具10は、インサート6に挿入されるプラ
グ部11と、このプラグ部11の型枠に面した側の設定
面12から突出した突起部20を備えており、全体をポ
リプロピレンなどの通常用いられることの多いプラスチ
ックや、強化ポリエチレン、ガラス繊維強化プラスチッ
クなどのエンジニアリングプラスチックなども含めたプ
ラスチック材料により一体成形してある。本例のインサ
ート保持具10は、設定面12の突起部20を挟んで、
図面状の上下の2つの面32が段差状に後退して操作部
30を形成してある。そして、この面32に続き、突起
部20と反対側に封止部14が延びており、この外周面
13に雄ねじを形成してある。すなわち、操作部を構成
する面32から略平行に立ち上がった側面33によって
台座状の部材が形成されており、この型枠側に設定面1
2が設けられている。そして、この側面33に治具を引
っかけてプラグ部11を回転させれば、プラグ部11を
取り外しできる。
【0078】本例のインサート保持具10の突起部20
は、先端23が半球状となった棒状の部分61と、この
棒状の部分61に沿って設定面12の表面から延びた4
本の凸部62とから形成してある。4本の凸部62は、
棒状の部分61の周囲に均等に配置してあり、それぞれ
の凸部は先端23の近傍で低くなり、滑らかに棒状の部
分61の先端23へと繋がっている。本例においては、
このような形状をした突起20はプラグ部11と一体に
成形してあるが、突起20削り出したり、あるいは成形
した突起をプラグ部11に接着剤などで取り付けても良
い。
は、先端23が半球状となった棒状の部分61と、この
棒状の部分61に沿って設定面12の表面から延びた4
本の凸部62とから形成してある。4本の凸部62は、
棒状の部分61の周囲に均等に配置してあり、それぞれ
の凸部は先端23の近傍で低くなり、滑らかに棒状の部
分61の先端23へと繋がっている。本例においては、
このような形状をした突起20はプラグ部11と一体に
成形してあるが、突起20削り出したり、あるいは成形
した突起をプラグ部11に接着剤などで取り付けても良
い。
【0079】図17に、本例のインサート保持具10を
インサート6に装着するようすを示してある。本例のイ
ンサート6は、コンパネ用に用いられるインサート保持
具70の筒体71に挿入してあり、この筒体71の反対
側72から本例のインサート保持具10を挿入する。イ
ンサート6に本例のインサート保持具10をねじ込む
と、プラグ部11の雄ねじ13がインサート6の雌ねじ
7に嵌まりインサート保持具10をインサート6に装着
できる。プラグ部11の設定面12は、封止部14から
型枠側に伸びているので、インサート保持具70の開口
端近くに位置する。従って、突起部20は、インサート
6を嵌めたインサート保持具70から型枠40の方向に
突き出る。このように、本例のインサート保持具10
は、コンパネ用のインサート保持具と組み合わせて使用
できる。
インサート6に装着するようすを示してある。本例のイ
ンサート6は、コンパネ用に用いられるインサート保持
具70の筒体71に挿入してあり、この筒体71の反対
側72から本例のインサート保持具10を挿入する。イ
ンサート6に本例のインサート保持具10をねじ込む
と、プラグ部11の雄ねじ13がインサート6の雌ねじ
7に嵌まりインサート保持具10をインサート6に装着
できる。プラグ部11の設定面12は、封止部14から
型枠側に伸びているので、インサート保持具70の開口
端近くに位置する。従って、突起部20は、インサート
6を嵌めたインサート保持具70から型枠40の方向に
突き出る。このように、本例のインサート保持具10
は、コンパネ用のインサート保持具と組み合わせて使用
できる。
【0080】図18に、本例のインサート保持具10を
用いて、型枠40へインサート6を設定するようすを示
してある。本例のインサート保持具10を用いてインサ
ートを設定する型枠40は所定の箇所45の略中央にイ
ンサート6の内径や、コンパネ用のインサート保持具7
0の内径より小さな設定孔41を開けてあり、従来の耐
久性型枠のような大きな孔は不要である。
用いて、型枠40へインサート6を設定するようすを示
してある。本例のインサート保持具10を用いてインサ
ートを設定する型枠40は所定の箇所45の略中央にイ
ンサート6の内径や、コンパネ用のインサート保持具7
0の内径より小さな設定孔41を開けてあり、従来の耐
久性型枠のような大きな孔は不要である。
【0081】図19に、突起部20が設定孔41に差し
込まれた状態を拡大して示してある。本例のような形状
の突起部20を、型枠に開けてある突起部20の外周径
より若干小さな径の設定孔41に挿入すると、凸部22
が孔41に沿って変形し、このときの弾性的な反発力
や、孔41に密着した際の摩擦力によって付着力を得て
インサート保持具10が強固に設定される。また、本例
のインサート保持具10は、全体がプラスチックなどの
樹脂によって成型してあるので、棒状の部分61も弾性
的に変形し、型枠への付着力を高めている。さらに、突
起部20は型枠の厚みより長いので、型枠を貫通した突
起部20の先端23側は元の径まで膨らもうとする。こ
のため、先端23側がプラグ部11を型枠側へ引っ張
り、インサート保持具の付着力は高められる。このよう
な突起部20によって十分な付着力を得られるので、コ
ンクリートの注入時や、その後の振動によりインサート
にかかる力に対抗するには、突起部20の直径はプラグ
部11の直径より小さくしても良い。また、設定面12
から突起部20が突き出ているので、径の小さな突起部
でも問題なく製造できる。
込まれた状態を拡大して示してある。本例のような形状
の突起部20を、型枠に開けてある突起部20の外周径
より若干小さな径の設定孔41に挿入すると、凸部22
が孔41に沿って変形し、このときの弾性的な反発力
や、孔41に密着した際の摩擦力によって付着力を得て
インサート保持具10が強固に設定される。また、本例
のインサート保持具10は、全体がプラスチックなどの
樹脂によって成型してあるので、棒状の部分61も弾性
的に変形し、型枠への付着力を高めている。さらに、突
起部20は型枠の厚みより長いので、型枠を貫通した突
起部20の先端23側は元の径まで膨らもうとする。こ
のため、先端23側がプラグ部11を型枠側へ引っ張
り、インサート保持具の付着力は高められる。このよう
な突起部20によって十分な付着力を得られるので、コ
ンクリートの注入時や、その後の振動によりインサート
にかかる力に対抗するには、突起部20の直径はプラグ
部11の直径より小さくしても良い。また、設定面12
から突起部20が突き出ているので、径の小さな突起部
でも問題なく製造できる。
【0082】突起部20の長さは、型枠に使用される板
の厚みによって変化するが、型枠には厚さ3.2〜4.
5mmの鉄板が使用されることが多いので、突起部20
の長さは6〜15mm程度でよい。設定孔41と突起部
20との接触面積を大きくするために、設定孔41にそ
って鞘管を型枠の裏面にもうけることも可能であり、こ
のようなケースでは、突起部20の長さは長くなる。突
起部20を型枠に開けてある設定孔41に差し込んで付
着力を得るようにしてあるので、型枠40の表面に油
脂、離型剤などが塗布されていてもインサートを安定し
て設定できる。
の厚みによって変化するが、型枠には厚さ3.2〜4.
5mmの鉄板が使用されることが多いので、突起部20
の長さは6〜15mm程度でよい。設定孔41と突起部
20との接触面積を大きくするために、設定孔41にそ
って鞘管を型枠の裏面にもうけることも可能であり、こ
のようなケースでは、突起部20の長さは長くなる。突
起部20を型枠に開けてある設定孔41に差し込んで付
着力を得るようにしてあるので、型枠40の表面に油
脂、離型剤などが塗布されていてもインサートを安定し
て設定できる。
【0083】なお、本例においては、従来のインサート
保持具70のフランジ部73が型枠40の表面40aに
密着させて、コンクリートののろが設定面12、あるい
は操作部30に侵入する事を防止している。また、本例
のインサート保持具10を用いると、封止部14により
インサート6の開口端は完全に封止されているので、フ
ランジ部73からコンクリートが漏れた場合であって
も、インサート6の内部にはコンクリートは入らない。
また、上記の実施例にようなスポンジなどの弾性を有す
る素材によるシーリング部材を予め設けておいても良
い。
保持具70のフランジ部73が型枠40の表面40aに
密着させて、コンクリートののろが設定面12、あるい
は操作部30に侵入する事を防止している。また、本例
のインサート保持具10を用いると、封止部14により
インサート6の開口端は完全に封止されているので、フ
ランジ部73からコンクリートが漏れた場合であって
も、インサート6の内部にはコンクリートは入らない。
また、上記の実施例にようなスポンジなどの弾性を有す
る素材によるシーリング部材を予め設けておいても良
い。
【0084】図20に、本例にインサート保持具10の
突起部20が脱型時に作用する力によって切断される様
子を示してある。内型枠40は、コンクリート製品と共
にクレーンなどにより若干上方に持ち上げ、振動、エア
ーの注入などの方法により内型枠40を下方に落下させ
られる。型枠が落下する際は、型枠とコンクリート面と
の間に型枠とコンクリートとの付着力より大きな力が働
き、この力により、型枠40に挿入された突起部20が
プラグ部11から分断され、あるいは、型枠40の設定
孔41から突起部20が抜ける。このため、本例の係る
インサート保持具を用いてインサートを設定しておけ
ば、インサートを埋設したコンクリート製品であって
も、埋設物のないコンクリート製品と同様の工程で内型
枠を脱型できる。なお、インサート6はコンクリート製
品2に既に埋設されているので、突起部20が分断した
り、型枠から抜ける際の力で、インサート6が損傷した
り、埋設した位置がずれるようなことはない。
突起部20が脱型時に作用する力によって切断される様
子を示してある。内型枠40は、コンクリート製品と共
にクレーンなどにより若干上方に持ち上げ、振動、エア
ーの注入などの方法により内型枠40を下方に落下させ
られる。型枠が落下する際は、型枠とコンクリート面と
の間に型枠とコンクリートとの付着力より大きな力が働
き、この力により、型枠40に挿入された突起部20が
プラグ部11から分断され、あるいは、型枠40の設定
孔41から突起部20が抜ける。このため、本例の係る
インサート保持具を用いてインサートを設定しておけ
ば、インサートを埋設したコンクリート製品であって
も、埋設物のないコンクリート製品と同様の工程で内型
枠を脱型できる。なお、インサート6はコンクリート製
品2に既に埋設されているので、突起部20が分断した
り、型枠から抜ける際の力で、インサート6が損傷した
り、埋設した位置がずれるようなことはない。
【0085】本例のインサート保持具を使用した場合
も、脱型する際に安全で、効率の良い作業ができる。ま
た、型枠に用意する設定孔も小さくてすみ、インサート
の設定位置は客先の要求に応じてフレキシブルに変えら
れるなど、上記の実施例と同様の効果が得られる。
も、脱型する際に安全で、効率の良い作業ができる。ま
た、型枠に用意する設定孔も小さくてすみ、インサート
の設定位置は客先の要求に応じてフレキシブルに変えら
れるなど、上記の実施例と同様の効果が得られる。
【0086】図21にインサート保持具のプラグ部11
を取り外すようすを示してある。例えば略U字型をした
治具35を、設定面12に構成した操作部30に挿入
し、プラグ部11を回転して取り外せば良い。これによ
り、内面が綺麗に保たれたインサート6が現れるので、
いつでも支障なくインサート6を使用できる。埋設され
たインサートを現場で使用しない場合は、プラグ部11
が嵌まった状態で放置しておけば、インサートから錆が
発生することもなく、必要となったときに何時でも使用
できる状態で保持できる。
を取り外すようすを示してある。例えば略U字型をした
治具35を、設定面12に構成した操作部30に挿入
し、プラグ部11を回転して取り外せば良い。これによ
り、内面が綺麗に保たれたインサート6が現れるので、
いつでも支障なくインサート6を使用できる。埋設され
たインサートを現場で使用しない場合は、プラグ部11
が嵌まった状態で放置しておけば、インサートから錆が
発生することもなく、必要となったときに何時でも使用
できる状態で保持できる。
【0087】なお、操作部30を構成する後退した面3
2は、取外しの時にインサートとの間に適当な治具を挿
入できる隙間を形成できる形状であれば良く、本例に限
定されない。例えば、円形に凹んでいたり、多角形の表
面を持つ台座などであっても良い。
2は、取外しの時にインサートとの間に適当な治具を挿
入できる隙間を形成できる形状であれば良く、本例に限
定されない。例えば、円形に凹んでいたり、多角形の表
面を持つ台座などであっても良い。
【0088】〔実施例4〕図22および23に、本発明
の実施例4に係るインサート保持具10の概要を示して
ある。本例のインサート保持具10は、実施例1と同様
に円筒形のプラグ部11を備え、設定面12から3本の
突起部20が突き出ている。それぞれの突起部20の形
状は、図1に基づき説明した実施例1の突起部と略同じ
形状なので、説明は省略する。さらに、本例の設定面1
2の略中央に、操作部30として一本の溝34が形成さ
れており、この溝34は、インサート保持具の中心軸に
対しほぼ垂直に延びている。なお、本例のインサート保
持具と上述した実施例と共通する部分は、同じ符号を付
して説明を省略する。
の実施例4に係るインサート保持具10の概要を示して
ある。本例のインサート保持具10は、実施例1と同様
に円筒形のプラグ部11を備え、設定面12から3本の
突起部20が突き出ている。それぞれの突起部20の形
状は、図1に基づき説明した実施例1の突起部と略同じ
形状なので、説明は省略する。さらに、本例の設定面1
2の略中央に、操作部30として一本の溝34が形成さ
れており、この溝34は、インサート保持具の中心軸に
対しほぼ垂直に延びている。なお、本例のインサート保
持具と上述した実施例と共通する部分は、同じ符号を付
して説明を省略する。
【0089】本例のインサート保持具10は、複数の突
起部20を設定面12の周囲に沿って設けてあるので、
操作部30を設定面12の中央に配置しても突起部20
との干渉はなく、操作部30を操作し易く、製造も容易
である。また、複数の突起部を設けることによって、一
本当たりで得る付着力を少なくできるので、突起部の径
を小さくできる。なお、突起部の数は本例に限定される
ものではなく、3本以上であってももちろん良い。本発
明のインサート保持具では、これらの突起部が設定面に
設けるようにしているので、突起部の数が変わってもプ
ラグ部の形状に影響を与えずに済む。また、操作部30
の形状は、本例のように一本の溝に限らず、十字状の溝
や、六角レンチの入る凹みなどさまざまなものを採用で
きる。
起部20を設定面12の周囲に沿って設けてあるので、
操作部30を設定面12の中央に配置しても突起部20
との干渉はなく、操作部30を操作し易く、製造も容易
である。また、複数の突起部を設けることによって、一
本当たりで得る付着力を少なくできるので、突起部の径
を小さくできる。なお、突起部の数は本例に限定される
ものではなく、3本以上であってももちろん良い。本発
明のインサート保持具では、これらの突起部が設定面に
設けるようにしているので、突起部の数が変わってもプ
ラグ部の形状に影響を与えずに済む。また、操作部30
の形状は、本例のように一本の溝に限らず、十字状の溝
や、六角レンチの入る凹みなどさまざまなものを採用で
きる。
【0090】本例のインサート保持具に対応する型枠に
は、3本の突起部20と同じ配置で3つの設定孔の開け
ておけば良い。それぞれの設定孔の形は、突起部20と
対応した小径のものでよく、精度が高く脱型が用意で、
インサートの設定位置の変更もできる型枠を使用でき
る。
は、3本の突起部20と同じ配置で3つの設定孔の開け
ておけば良い。それぞれの設定孔の形は、突起部20と
対応した小径のものでよく、精度が高く脱型が用意で、
インサートの設定位置の変更もできる型枠を使用でき
る。
【0091】図24に、成形されたコンクリート製品2
に埋設されたインサート6からプラグ部11を取り外す
様子を示してある。本例のインサート保持具10を使用
すると、脱型時に働く力によって突起部20は切断され
るので、成形されたコンクリート製品には、突起部20
の切断された跡29が残るだけである。従って、コンク
リート製品の表面に露出した設定面12の中央にある操
作部30をドライバー35によって回転させれば、簡単
にプラグ部11を取り外しでき、ゴミ等の入っていない
インサートを使用できる。
に埋設されたインサート6からプラグ部11を取り外す
様子を示してある。本例のインサート保持具10を使用
すると、脱型時に働く力によって突起部20は切断され
るので、成形されたコンクリート製品には、突起部20
の切断された跡29が残るだけである。従って、コンク
リート製品の表面に露出した設定面12の中央にある操
作部30をドライバー35によって回転させれば、簡単
にプラグ部11を取り外しでき、ゴミ等の入っていない
インサートを使用できる。
【0092】図25に、本実施例に係るインサート保持
具の異なる例を示してある。本例のインサート保持具1
0は、プラスチック材料から成形されており、設定面1
2から略円筒形の2本の突起部20が突出している。こ
れらの円筒形の突起部20は、その先端23の角が落と
してあり、設定孔に差込み易いようになっている。ま
た、これによって、作業員や、作業着を傷つけないよう
になっている。各突起部20の接続部分25には、断面
が小さくなるように周方向に凹み26を設けてあり、脱
型時に切断力が働くと、この凹み26から突起部20が
切断されるようになっている。
具の異なる例を示してある。本例のインサート保持具1
0は、プラスチック材料から成形されており、設定面1
2から略円筒形の2本の突起部20が突出している。こ
れらの円筒形の突起部20は、その先端23の角が落と
してあり、設定孔に差込み易いようになっている。ま
た、これによって、作業員や、作業着を傷つけないよう
になっている。各突起部20の接続部分25には、断面
が小さくなるように周方向に凹み26を設けてあり、脱
型時に切断力が働くと、この凹み26から突起部20が
切断されるようになっている。
【0093】図26に、本例のインサート保持具10を
用いてインサート、本例においてはアンカー92に付い
たナット91を設定する様子を示してある。本例のイン
サート保持具10を使用する際は、突起部20に対応す
る位置に小径の設定孔41が2つ開いた型枠40を用い
れる。円筒形の突起部20を設定孔41に差し込むと、
設定孔41に差し込まれた部分が撓み、その前後が膨ら
む。従って、設定孔41内における摩擦力や、撓んだ状
態の突起部20によって型枠の裏面40bが押圧される
ので、十分な付着力を得られる。さらに、2本の突起部
20を用いてインサートを型枠に設定できるので、大型
のインサート保持具であっても十分強固に型枠に設定で
きる。
用いてインサート、本例においてはアンカー92に付い
たナット91を設定する様子を示してある。本例のイン
サート保持具10を使用する際は、突起部20に対応す
る位置に小径の設定孔41が2つ開いた型枠40を用い
れる。円筒形の突起部20を設定孔41に差し込むと、
設定孔41に差し込まれた部分が撓み、その前後が膨ら
む。従って、設定孔41内における摩擦力や、撓んだ状
態の突起部20によって型枠の裏面40bが押圧される
ので、十分な付着力を得られる。さらに、2本の突起部
20を用いてインサートを型枠に設定できるので、大型
のインサート保持具であっても十分強固に型枠に設定で
きる。
【0094】図27に、本例のインサート保持具10を
用いてインサート91を埋設したコンクリート製品を脱
型するようすを示してある。本例のような円筒形の突起
部20も、接続部分25に剪断力等の脱型時に発生する
力が加わると突起部20は切断され、インサートの埋設
されていないコンクリート製品と同様に手間をかけずに
脱型作業を行える。本例の円筒状の突起部20は、外径
が3〜8mm程度、あるいは10mm程度に抑えてお
り、それぞれの接続部分の断面積を大きくならないよう
にしている。これによって、径の大きな突起部に起こり
やすい、円形の断面が歪みや、円周方向の潰れを防止
し、スムーズな切断を促すことによってプラグ部や封止
部に影響を及ぼさないようにしている。また、小径の突
起部を採用することによって、円筒形ではなく、中空部
のない円柱状の突起部を採用し、突起部の歪みや潰れに
よる影響を防止することも可能である。
用いてインサート91を埋設したコンクリート製品を脱
型するようすを示してある。本例のような円筒形の突起
部20も、接続部分25に剪断力等の脱型時に発生する
力が加わると突起部20は切断され、インサートの埋設
されていないコンクリート製品と同様に手間をかけずに
脱型作業を行える。本例の円筒状の突起部20は、外径
が3〜8mm程度、あるいは10mm程度に抑えてお
り、それぞれの接続部分の断面積を大きくならないよう
にしている。これによって、径の大きな突起部に起こり
やすい、円形の断面が歪みや、円周方向の潰れを防止
し、スムーズな切断を促すことによってプラグ部や封止
部に影響を及ぼさないようにしている。また、小径の突
起部を採用することによって、円筒形ではなく、中空部
のない円柱状の突起部を採用し、突起部の歪みや潰れに
よる影響を防止することも可能である。
【0095】図28に、本実施例の上記と異なる形状の
突起部20を2つ持ったインサート保持具10を示して
ある。この図に示してた突起部20の大まかな形状は、
上半部52は先端23からテーパー状に広がり、一方、
上半部52から下半部53にかけては、徐々に狭まるも
のである。突起部50は、プラグ部11の設定面12か
ら先端23に向かって突出した支柱63と、先端23で
支柱63と連絡した上記のような上半部から下半部にか
けた側面を持つ部材64とから構成してあり、支柱63
と部材64との間に隙間を設けてある。また、支柱63
の接続部分25近傍に、切れ込み56を設け、突起部2
0が切断されやすいようにしてある。このような形状の
突起部では、弾性を持つ形状に成形されているので、素
材としては成型性に優れた硬質なプラスチック、例えば
ABS樹脂、PPO等を用いてもよい。素材自身の弾性
がさらに高いもの、例えば軟質PVCなどを用いて突起
を構成する場合は、図28に示したような隙間を設けな
くても良い。
突起部20を2つ持ったインサート保持具10を示して
ある。この図に示してた突起部20の大まかな形状は、
上半部52は先端23からテーパー状に広がり、一方、
上半部52から下半部53にかけては、徐々に狭まるも
のである。突起部50は、プラグ部11の設定面12か
ら先端23に向かって突出した支柱63と、先端23で
支柱63と連絡した上記のような上半部から下半部にか
けた側面を持つ部材64とから構成してあり、支柱63
と部材64との間に隙間を設けてある。また、支柱63
の接続部分25近傍に、切れ込み56を設け、突起部2
0が切断されやすいようにしてある。このような形状の
突起部では、弾性を持つ形状に成形されているので、素
材としては成型性に優れた硬質なプラスチック、例えば
ABS樹脂、PPO等を用いてもよい。素材自身の弾性
がさらに高いもの、例えば軟質PVCなどを用いて突起
を構成する場合は、図28に示したような隙間を設けな
くても良い。
【0096】本例の突起部20を設定孔41に挿入する
と、孔41を貫通した上半部52は広がり、これに続い
て上半部52から下半部53に繋がる部分57も広が
る。従って、穴41とこの上半部52から下半部55に
かけた部分57が、設定孔41の型枠の裏面側40bか
ら設定孔41自体を押圧するので、プラグ部11を介し
てインサート6を型枠40に設定できる。また、脱型時
にかかる力によって、突起部20が切断され、あるい
は、型枠から引き抜かれるので、上記の実施例と同様に
インサート6を埋設していないコンクリート2次製品と
同様の脱型の工程を採用できる。突起部20を脱型時に
効率良く切断させるためには、叙述した幾つかの例と同
様に下半部53を逆テーパー状、すなわち、設定面12
に向かって細くなるような形状としても良い。
と、孔41を貫通した上半部52は広がり、これに続い
て上半部52から下半部53に繋がる部分57も広が
る。従って、穴41とこの上半部52から下半部55に
かけた部分57が、設定孔41の型枠の裏面側40bか
ら設定孔41自体を押圧するので、プラグ部11を介し
てインサート6を型枠40に設定できる。また、脱型時
にかかる力によって、突起部20が切断され、あるい
は、型枠から引き抜かれるので、上記の実施例と同様に
インサート6を埋設していないコンクリート2次製品と
同様の脱型の工程を採用できる。突起部20を脱型時に
効率良く切断させるためには、叙述した幾つかの例と同
様に下半部53を逆テーパー状、すなわち、設定面12
に向かって細くなるような形状としても良い。
【0097】図29に、本実施例に係るインサート保持
具の異なる例を示してある。本例のインサート保持具1
0は、2本の突起部20を有し、それぞれ突起部20
は、細長い支柱63と、その先端でインサート保持具の
外側に広がった鉤状の部分66を備えており、鉤状の部
分66は反対側に延びている。また、支柱63同士の距
離L1は、設定孔41の中心の間隔L2よりも長くなっ
ており、本例のインサート保持具10の突起部20を型
枠40に挿入すると、支柱63のインサート保持具10
の中心に対し外側に当たる面が、設定孔41に当たり、
この部分で摩擦による付着力を得られる。さらに、型枠
を貫通した鉤状の部分66が、型枠の裏面側で反対側に
延びているので、これらの部分66によってインサート
保持具は型枠の裏面側40bに引っ掛かる。これらの力
によって本例のインサート保持具は、インサートを型枠
に設定するために十分な付着力を得られる。
具の異なる例を示してある。本例のインサート保持具1
0は、2本の突起部20を有し、それぞれ突起部20
は、細長い支柱63と、その先端でインサート保持具の
外側に広がった鉤状の部分66を備えており、鉤状の部
分66は反対側に延びている。また、支柱63同士の距
離L1は、設定孔41の中心の間隔L2よりも長くなっ
ており、本例のインサート保持具10の突起部20を型
枠40に挿入すると、支柱63のインサート保持具10
の中心に対し外側に当たる面が、設定孔41に当たり、
この部分で摩擦による付着力を得られる。さらに、型枠
を貫通した鉤状の部分66が、型枠の裏面側で反対側に
延びているので、これらの部分66によってインサート
保持具は型枠の裏面側40bに引っ掛かる。これらの力
によって本例のインサート保持具は、インサートを型枠
に設定するために十分な付着力を得られる。
【0098】なお、支柱同士の距離L1と設定孔41の
間隔L2との関係は、本例と逆でも良く、鉤状の部分6
6は内側を向いて伸びていても勿論良い。また、これら
複数の突起部を同時に挿入できる設定孔を型枠に設けて
おいても良いが、設定孔の径を小さくする点からは、そ
れぞれの突起部に対応して設定孔を開けておくことが望
ましい。
間隔L2との関係は、本例と逆でも良く、鉤状の部分6
6は内側を向いて伸びていても勿論良い。また、これら
複数の突起部を同時に挿入できる設定孔を型枠に設けて
おいても良いが、設定孔の径を小さくする点からは、そ
れぞれの突起部に対応して設定孔を開けておくことが望
ましい。
【0099】また、コンクリートの流入方向などに起因
して、方向性のある荷重がインサートにかかる場合は、
複数の突起部を設け、それらの方向や配置を調整するこ
とによって、インサートの傾きや抜けを防止することも
可能である。
して、方向性のある荷重がインサートにかかる場合は、
複数の突起部を設け、それらの方向や配置を調整するこ
とによって、インサートの傾きや抜けを防止することも
可能である。
【0100】さらに、複数の突起部を設定面に設ける場
合、設定面の周囲に沿ってこれらの突起部を配置し、設
定面に略中央に開口を設けて、上記の実施例と反対側、
すなわち、突起部の側に開いた中空のプラグ部を成形し
ても良い。操作部は、プラグ部の内部に設けても良い
が、コンクリートの表面にでる設定面に設けた方が、コ
ンクリート製品の表面から操作する面では好ましい。
合、設定面の周囲に沿ってこれらの突起部を配置し、設
定面に略中央に開口を設けて、上記の実施例と反対側、
すなわち、突起部の側に開いた中空のプラグ部を成形し
ても良い。操作部は、プラグ部の内部に設けても良い
が、コンクリートの表面にでる設定面に設けた方が、コ
ンクリート製品の表面から操作する面では好ましい。
【0101】〔実施例5〕図30に、本発明の実施例5
に係るインサート保持具の概要を示してある。また、図
31に、インサート6の開口端をカバーするインサート
保持具70の筒体71を用いて、本例のインサート保持
具10を取り付ける様子を示してある。本例のインサー
ト保持具10は、インサート6の開口側をカバーするイ
ンサート保持具70の開口部72にプラグ部11を設定
できるものである。そのために、プラグ部11の封止部
14の外周部13には、雄ねじ18を形成してある。ま
た、設定面12から突き出た、4つのリブ22が組み合
わさった形状の突起部20を設けてあり、プラスチック
材料などの合成樹脂から一体で成形してある。なお、本
例のインサート保持具の上記の実施例と共通する部分は
同じ符号を付して説明を省略する。
に係るインサート保持具の概要を示してある。また、図
31に、インサート6の開口端をカバーするインサート
保持具70の筒体71を用いて、本例のインサート保持
具10を取り付ける様子を示してある。本例のインサー
ト保持具10は、インサート6の開口側をカバーするイ
ンサート保持具70の開口部72にプラグ部11を設定
できるものである。そのために、プラグ部11の封止部
14の外周部13には、雄ねじ18を形成してある。ま
た、設定面12から突き出た、4つのリブ22が組み合
わさった形状の突起部20を設けてあり、プラスチック
材料などの合成樹脂から一体で成形してある。なお、本
例のインサート保持具の上記の実施例と共通する部分は
同じ符号を付して説明を省略する。
【0102】本例の封止部14の外周面13に設けてあ
る雄ねじ18は、ねじ山を複数の分断してある。すなわ
ち、雄ねじ18の先端18aと末端18bとの間に山を
カットした領域18cを設けてある。このため、インサ
ート6の開口側となる従来のインサート保持具70の開
口部72へ、本例のインサート保持具10のプラグ部1
1をねじ込めば、開口部72の内側に雌ねじが切られ、
プラグ部11を固定できる。従って、インサート保持具
70に装着したプラグ部11によってインサート6の開
口側を密封できる。さらに、プラグ側の雄ねじ18の山
を分断してあるので、山をカットした領域18cに当た
るインサート保持具70の内面の樹脂部分によってプラ
グ部11の動きが阻害される。従って、コンクリート製
品の製造中に働く振動などによってはインサート保持具
は回転し難く、外れない。
る雄ねじ18は、ねじ山を複数の分断してある。すなわ
ち、雄ねじ18の先端18aと末端18bとの間に山を
カットした領域18cを設けてある。このため、インサ
ート6の開口側となる従来のインサート保持具70の開
口部72へ、本例のインサート保持具10のプラグ部1
1をねじ込めば、開口部72の内側に雌ねじが切られ、
プラグ部11を固定できる。従って、インサート保持具
70に装着したプラグ部11によってインサート6の開
口側を密封できる。さらに、プラグ側の雄ねじ18の山
を分断してあるので、山をカットした領域18cに当た
るインサート保持具70の内面の樹脂部分によってプラ
グ部11の動きが阻害される。従って、コンクリート製
品の製造中に働く振動などによってはインサート保持具
は回転し難く、外れない。
【0103】一方、本例の突起部20は、略90°間隔
で組み合わされた4枚のリブ22から構成されており、
それぞれのリブ22は略長方形である。リブ22の先端
23に近い角は落とされており、型枠に用意されたイン
サートの設定用の穴に挿入し易いようになっている。こ
れらの4枚のリブ22によって構成された突起部20の
外周径は、上記の実施例と同様にインサート6の内径よ
り小さくしてある。
で組み合わされた4枚のリブ22から構成されており、
それぞれのリブ22は略長方形である。リブ22の先端
23に近い角は落とされており、型枠に用意されたイン
サートの設定用の穴に挿入し易いようになっている。こ
れらの4枚のリブ22によって構成された突起部20の
外周径は、上記の実施例と同様にインサート6の内径よ
り小さくしてある。
【0104】本例の突起部20は、設定孔に挿入するこ
とも、ねじ込むことも可能な突起部であり、以下におい
てはねじ込む場合を例にとって説明する。また、本例の
リブ22の外周面28には雄ねじを予め設けてなく、型
枠の設定孔にねじ込んだ際に雄ねじが切られるようにし
てある。
とも、ねじ込むことも可能な突起部であり、以下におい
てはねじ込む場合を例にとって説明する。また、本例の
リブ22の外周面28には雄ねじを予め設けてなく、型
枠の設定孔にねじ込んだ際に雄ねじが切られるようにし
てある。
【0105】図32に、本例のインサート保持具10を
用いてインサート6を鉄板などで構成された耐久性の型
枠40に設定する様子を示してある。本例のインサート
保持具を用いる型枠には、インサートを設定する所定の
位置45の略中央に小径の設定孔41を開けてあり、そ
の内面に雌ねじ42を切ってある。そして、インサート
を設定する際は、本例のインサート保持具10を予めイ
ンサート保持具70に取り付けておき、インサート6を
持って回す。突起部のリブ22は、設定孔41の内面の
雌ねじ42によってねじが切られ、突起部20が設定孔
41に装着される。
用いてインサート6を鉄板などで構成された耐久性の型
枠40に設定する様子を示してある。本例のインサート
保持具を用いる型枠には、インサートを設定する所定の
位置45の略中央に小径の設定孔41を開けてあり、そ
の内面に雌ねじ42を切ってある。そして、インサート
を設定する際は、本例のインサート保持具10を予めイ
ンサート保持具70に取り付けておき、インサート6を
持って回す。突起部のリブ22は、設定孔41の内面の
雌ねじ42によってねじが切られ、突起部20が設定孔
41に装着される。
【0106】本例のインサート保持具の突起部20を設
定孔41にねじ込む際、フランジ部15の設定面12が
型枠の表面40aに当たり、ある程度以上はねじ込めな
くなる。また、インサート保持具70をプラグ部11に
ねじ込む際もフランジ部15に当たりねじ込めなくな
る。このようにフランジ部15は、設定面12を構成す
ると共にストッパーとしての機能を果たしている。ま
た、フランジ部15がストッパーとしての機能を果たす
ので、インサート6を持ってインサート保持具10を回
転させ突起部20を設定孔41にねじ込める。逆に、イ
ンサート保持具10を先に型枠に装着し、その後、イン
サート6を取り付けても良い。
定孔41にねじ込む際、フランジ部15の設定面12が
型枠の表面40aに当たり、ある程度以上はねじ込めな
くなる。また、インサート保持具70をプラグ部11に
ねじ込む際もフランジ部15に当たりねじ込めなくな
る。このようにフランジ部15は、設定面12を構成す
ると共にストッパーとしての機能を果たしている。ま
た、フランジ部15がストッパーとしての機能を果たす
ので、インサート6を持ってインサート保持具10を回
転させ突起部20を設定孔41にねじ込める。逆に、イ
ンサート保持具10を先に型枠に装着し、その後、イン
サート6を取り付けても良い。
【0107】インサートの開口が位置する領域45に設
けてある設定孔41は、内部に雌ねじ42を設けた場合
であっても小さな径で良い。従って、型枠への影響は少
なく、インサートの設定場所を変えるのも簡単である。
けてある設定孔41は、内部に雌ねじ42を設けた場合
であっても小さな径で良い。従って、型枠への影響は少
なく、インサートの設定場所を変えるのも簡単である。
【0108】図33に示すように、突起部20を設定孔
41にねじ込むと、樹脂製のリブ22の外周面28に雄
ねじが形成されるので、本例のインサート保持具10を
用いて、インサート6を型枠40の所定の位置に固定で
きる。本例のインサート保持具10では、型枠40にイ
ンサート6をねじ止めすることによって、コンクリート
が注入されたり、振動が与えられてもインサートが外れ
たり位置がずれたりしない付着力を得ている。
41にねじ込むと、樹脂製のリブ22の外周面28に雄
ねじが形成されるので、本例のインサート保持具10を
用いて、インサート6を型枠40の所定の位置に固定で
きる。本例のインサート保持具10では、型枠40にイ
ンサート6をねじ止めすることによって、コンクリート
が注入されたり、振動が与えられてもインサートが外れ
たり位置がずれたりしない付着力を得ている。
【0109】図34に、型枠40を内型枠のように滑ら
して脱型するようすを示してある。型枠を外す際に型枠
とコンクリート製品との間に働く剪断力によって突起部
20が剪断され、本例のインサート保持具10を用いれ
ば、脱型する前にボルトを緩める手間は要らないので、
インサートを埋設していないコンクリート製品と同様の
工程で脱型できる。
して脱型するようすを示してある。型枠を外す際に型枠
とコンクリート製品との間に働く剪断力によって突起部
20が剪断され、本例のインサート保持具10を用いれ
ば、脱型する前にボルトを緩める手間は要らないので、
インサートを埋設していないコンクリート製品と同様の
工程で脱型できる。
【0110】型枠40に残った切断された突起部20
は、リブ22同士の間の隙間に治具を挿入して回転させ
れば簡単に取外しできる。あるいは、適当な棒で残った
突起20を押し込めば、樹脂製のリブ22の外周面に形
成された雄ねじが破壊され、型枠40の裏面側に突起2
0を排出できる。
は、リブ22同士の間の隙間に治具を挿入して回転させ
れば簡単に取外しできる。あるいは、適当な棒で残った
突起20を押し込めば、樹脂製のリブ22の外周面に形
成された雄ねじが破壊され、型枠40の裏面側に突起2
0を排出できる。
【0111】図35に、外型枠や、型枠内部にスペース
のある場合に採用される型枠40を旋回して脱型するよ
うすを示してある。このように脱型が行われる場合、突
起部20には、引っ張り力がかかる。この引っ張り力に
よって、リブ22の外周面28に形成してある雄ねじが
破壊されると、突起部20はインサート6に固定された
プラグ部11と共に型枠40の設定孔41から引き抜か
れる。大きな付着力を必要としているときは、型枠の裏
面40bにナットなどを溶接して付着力の強化を図れる
が、このよう突起部20が型枠に対してねじ止めされて
いる距離の長い場合などでは、脱型時の引っ張り力によ
って図34と同様に突起部20が分断されることもあ
る。このように、型枠を旋回して取り外す場合であって
も、インサートを埋設していないコンクリート製品と同
様の工程で作業を行える。また、脱型した後は、略U字
型をした治具35を、設定面12に作られた操作部30
に当ててプラグ部11を回転させれば、インサートを使
用できる。
のある場合に採用される型枠40を旋回して脱型するよ
うすを示してある。このように脱型が行われる場合、突
起部20には、引っ張り力がかかる。この引っ張り力に
よって、リブ22の外周面28に形成してある雄ねじが
破壊されると、突起部20はインサート6に固定された
プラグ部11と共に型枠40の設定孔41から引き抜か
れる。大きな付着力を必要としているときは、型枠の裏
面40bにナットなどを溶接して付着力の強化を図れる
が、このよう突起部20が型枠に対してねじ止めされて
いる距離の長い場合などでは、脱型時の引っ張り力によ
って図34と同様に突起部20が分断されることもあ
る。このように、型枠を旋回して取り外す場合であって
も、インサートを埋設していないコンクリート製品と同
様の工程で作業を行える。また、脱型した後は、略U字
型をした治具35を、設定面12に作られた操作部30
に当ててプラグ部11を回転させれば、インサートを使
用できる。
【0112】なお、本例のインサート保持具の突起は4
枚のリブを組み合わせた形状であるが、リブの数は4枚
に限定されない。さらに、リブの外周面に予め雄ねじを
形成しておいてももちろん良い。また、切断され易くす
るために、突起とフランジ部の表面との境界部分に突起
の断面積を小さくできるような切れ込みを設けておいて
も良い。
枚のリブを組み合わせた形状であるが、リブの数は4枚
に限定されない。さらに、リブの外周面に予め雄ねじを
形成しておいてももちろん良い。また、切断され易くす
るために、突起とフランジ部の表面との境界部分に突起
の断面積を小さくできるような切れ込みを設けておいて
も良い。
【0113】〔実施例6〕図36に本発明の実施例6に
係るインサート保持具10を示し、図37(a)に、本
例のインサート保持具10の側面を、また、図37
(b)に本例のインサート保持具10の正面を示してあ
る。本例のインサート保持具10はプラスチックなどの
樹脂による一体成形品であって、インサートの開口側に
ねじ込み可能なプラグ部11と、その型枠側に広がった
設定面12と、設定面12から突出した突起部20を備
えている。なお、本例のインサート保持具の上記の実施
例と共通する部分は、同じ符号を付して説明を省略す
る。
係るインサート保持具10を示し、図37(a)に、本
例のインサート保持具10の側面を、また、図37
(b)に本例のインサート保持具10の正面を示してあ
る。本例のインサート保持具10はプラスチックなどの
樹脂による一体成形品であって、インサートの開口側に
ねじ込み可能なプラグ部11と、その型枠側に広がった
設定面12と、設定面12から突出した突起部20を備
えている。なお、本例のインサート保持具の上記の実施
例と共通する部分は、同じ符号を付して説明を省略す
る。
【0114】本例のプラグ部11は、インサート6の内
部に直接挿入するタイプであり、プラグ部11の外周面
13には、インサート6の内部に用意されている雌ねじ
と合致した雄ねじを形成してある。また、本例の突起部
20は、プラグ部11より小径の円柱であり、その先端
は型枠に用意された設定孔に差し込み易いように多少角
を落としてある。この突起部20の外周面28には、設
定孔に形成してある雌ねじと合致した雄ねじを形成して
あり、突起部20と設定面12との接続部分25に、突
起部20の伸びた方向と垂直に突起部20を貫通する孔
68を設けてある。この孔68は、接続部分25の断面
積を削減するために設けられており、この部分から突起
部が切断されやすいようになっている。さらに、設定面
12には、突起部20を横断する上記の孔68に対応す
る箇所に溝34が設けられており、突起部20が切断さ
れると、設定面12に一筋の溝34が操作部30として
現れるようになっている。
部に直接挿入するタイプであり、プラグ部11の外周面
13には、インサート6の内部に用意されている雌ねじ
と合致した雄ねじを形成してある。また、本例の突起部
20は、プラグ部11より小径の円柱であり、その先端
は型枠に用意された設定孔に差し込み易いように多少角
を落としてある。この突起部20の外周面28には、設
定孔に形成してある雌ねじと合致した雄ねじを形成して
あり、突起部20と設定面12との接続部分25に、突
起部20の伸びた方向と垂直に突起部20を貫通する孔
68を設けてある。この孔68は、接続部分25の断面
積を削減するために設けられており、この部分から突起
部が切断されやすいようになっている。さらに、設定面
12には、突起部20を横断する上記の孔68に対応す
る箇所に溝34が設けられており、突起部20が切断さ
れると、設定面12に一筋の溝34が操作部30として
現れるようになっている。
【0115】図38に示すように、本例のインサート保
持具10を、突起部20や溝34を用いてインサート6
の開口側にねじ込めば、プラグ部11をインサート6の
内部に装着でき、このプラグ部11によってインサート
6の開口側を密封できる。本例の突起部20は、プラグ
部11の直径に左右されずに、外径を小さくできるの
で、内部に中空部を持たない円柱状に成形してある。突
起部の外径が小さければ、中空の突起部としなくとも切
断される部分の断面積を小さくできるので、製造の簡単
な円柱状の突起部を採用している。小径の円柱状の突起
部や、内部に空間があっても径を小さくすることによっ
て厚肉の突起部とすれば、脱型時に働く剪断力によって
突起部の円周部が凹んだり、歪むことは少なく、突起部
はスムーズに切断される。
持具10を、突起部20や溝34を用いてインサート6
の開口側にねじ込めば、プラグ部11をインサート6の
内部に装着でき、このプラグ部11によってインサート
6の開口側を密封できる。本例の突起部20は、プラグ
部11の直径に左右されずに、外径を小さくできるの
で、内部に中空部を持たない円柱状に成形してある。突
起部の外径が小さければ、中空の突起部としなくとも切
断される部分の断面積を小さくできるので、製造の簡単
な円柱状の突起部を採用している。小径の円柱状の突起
部や、内部に空間があっても径を小さくすることによっ
て厚肉の突起部とすれば、脱型時に働く剪断力によって
突起部の円周部が凹んだり、歪むことは少なく、突起部
はスムーズに切断される。
【0116】図39に、脱型時に突起部20がプラグ部
11から切断された状態を示してある。脱型時に剪断力
が働くと、突起部20はプラグ部11から分断され、コ
ンクリート製品の表面には設定面12が現れる。そし
て、突起部20の切断された跡が、操作部としての溝3
4と重なるので、ドライバーなどの治具を差し込んで、
簡単にプラグ部11を取り外せる。
11から切断された状態を示してある。脱型時に剪断力
が働くと、突起部20はプラグ部11から分断され、コ
ンクリート製品の表面には設定面12が現れる。そし
て、突起部20の切断された跡が、操作部としての溝3
4と重なるので、ドライバーなどの治具を差し込んで、
簡単にプラグ部11を取り外せる。
【0117】図40および図41に、本実施例に係るイ
ンサート保持具の変形例を示してある。このインサート
保持具10は、上述したものと略同じ構成であるが、プ
ラグ部11の外周面13と、突起部20の外周面28に
雄ねじは形成されておらず、樹脂製の滑らかな面が現れ
ている。また、プラグ部11の内部は、上記の実施例と
同様に設定面12と反対側に開いた中空17として成形
に必要な樹脂の量を削減すると共に、成形時のひけや歪
みの発生を防止している。
ンサート保持具の変形例を示してある。このインサート
保持具10は、上述したものと略同じ構成であるが、プ
ラグ部11の外周面13と、突起部20の外周面28に
雄ねじは形成されておらず、樹脂製の滑らかな面が現れ
ている。また、プラグ部11の内部は、上記の実施例と
同様に設定面12と反対側に開いた中空17として成形
に必要な樹脂の量を削減すると共に、成形時のひけや歪
みの発生を防止している。
【0118】本例のプラグ部11は樹脂製であるので、
インサート6の雌ねじ7にねじ込めば、プラグ部11の
外周面に雄ねじが形成され、インサート6を開口側を密
封した状態で装着できる。また、突起部20も雌ねじの
用意してある設定孔41にねじ込めば、突起部20の外
周面28に雄ねじが形成され、インサート6を型枠に設
定するのに十分な付着力を得られる。
インサート6の雌ねじ7にねじ込めば、プラグ部11の
外周面に雄ねじが形成され、インサート6を開口側を密
封した状態で装着できる。また、突起部20も雌ねじの
用意してある設定孔41にねじ込めば、突起部20の外
周面28に雄ねじが形成され、インサート6を型枠に設
定するのに十分な付着力を得られる。
【0119】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係るコ
ンクリート製品の製造方法においては、インサートの側
から突出した突起部を耐久性型枠に予め用意された設定
孔に装着することによってインサートを型枠に設定でき
るようにしている。このため、設定用のボルトなどは不
要であり、これらの治具を型枠に取り付けたり、取り外
す手間は全くいらない。従って、作業員1人でも簡単
に、短時間でインサートを型枠の所定の位置に設定でき
る。
ンクリート製品の製造方法においては、インサートの側
から突出した突起部を耐久性型枠に予め用意された設定
孔に装着することによってインサートを型枠に設定でき
るようにしている。このため、設定用のボルトなどは不
要であり、これらの治具を型枠に取り付けたり、取り外
す手間は全くいらない。従って、作業員1人でも簡単
に、短時間でインサートを型枠の所定の位置に設定でき
る。
【0120】さらに、脱型する際は、コンクリート製品
に沿って耐久性型枠を分離するようにしているので、そ
のときに働く剪断力によって突起部がスムーズに切断さ
れる。したがって、インサートを埋設していないコンク
リート製品と同じ工程で作業を行えると共に、その後、
新たに力を加えるなど余分な手間や作業は一切生じな
い。このため、本発明の製造方法は、脱型するときに手
の届かないコンクリート製品の内面にインサートの埋設
されたコンクリート製品を製造するのに非常に適してい
る。そして、そのために、脱型するときに手の届かない
内型枠にインサートを装着しても、従来のように、コン
クリート製品と型枠を一緒に持ち上げて反転させたり、
ジャッキアップした下からインサート固定用のネジを外
す危険な工程を省くことができ、インサートの埋設され
たコンクリート製品の製造を省力できる。
に沿って耐久性型枠を分離するようにしているので、そ
のときに働く剪断力によって突起部がスムーズに切断さ
れる。したがって、インサートを埋設していないコンク
リート製品と同じ工程で作業を行えると共に、その後、
新たに力を加えるなど余分な手間や作業は一切生じな
い。このため、本発明の製造方法は、脱型するときに手
の届かないコンクリート製品の内面にインサートの埋設
されたコンクリート製品を製造するのに非常に適してい
る。そして、そのために、脱型するときに手の届かない
内型枠にインサートを装着しても、従来のように、コン
クリート製品と型枠を一緒に持ち上げて反転させたり、
ジャッキアップした下からインサート固定用のネジを外
す危険な工程を省くことができ、インサートの埋設され
たコンクリート製品の製造を省力できる。
【0121】このように、本発明に係るインサート保持
具を採用することによって、作業員の労力を軽減でき、
コンクリート製品の製造期間の短縮とコストの削減を図
れ、さらに、顧客の要求にも柔軟な対応が可能である。
具を採用することによって、作業員の労力を軽減でき、
コンクリート製品の製造期間の短縮とコストの削減を図
れ、さらに、顧客の要求にも柔軟な対応が可能である。
【0122】従って、本発明のコンクリート製品の製造
方法および型枠は、工場プレハブ化されたコンクリート
製品を増産でき、大型で高機能のコンクリート製品を供
給するうえで好適なものである。
方法および型枠は、工場プレハブ化されたコンクリート
製品を増産でき、大型で高機能のコンクリート製品を供
給するうえで好適なものである。
【0123】さらに、上記で開示した本発明のインサー
トあるいはインサート保持具の埋設物は、脱型するとき
にコンクリート製品と耐久性型枠との間に働く力、特
に、剪断力によって分断可能なものであり、本発明の製
造方法において使用するのに適したものである。
トあるいはインサート保持具の埋設物は、脱型するとき
にコンクリート製品と耐久性型枠との間に働く力、特
に、剪断力によって分断可能なものであり、本発明の製
造方法において使用するのに適したものである。
【0124】また、本発明において開示した埋設物は、
突起部がコンクリート製品と内型枠の間に働く剪断力に
限らず、コンクリート製品から外型枠を旋回して外す力
によっても分断され、あるいは外れるので、内型枠に限
らず、外型枠にも適用できる。
突起部がコンクリート製品と内型枠の間に働く剪断力に
限らず、コンクリート製品から外型枠を旋回して外す力
によっても分断され、あるいは外れるので、内型枠に限
らず、外型枠にも適用できる。
【図1】本発明の実施例1に係るインサート保持具の概
要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
【図2】図1に示すインサート保持具を用いてインサー
トを型枠に設定する様子を一部断面を用いて示す説明図
である。
トを型枠に設定する様子を一部断面を用いて示す説明図
である。
【図3】図1に示すインサート保持具を用いてインサー
トの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子を一部
断面を用いて示す説明図である。
トの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子を一部
断面を用いて示す説明図である。
【図4】図1に示すインサート保持具のプラグ部を埋設
済のインサートから取り外す様子を示す説明図である。
済のインサートから取り外す様子を示す説明図である。
【図5】本発明の実施例2に係るインサート保持具の概
要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
【図6】図5に示すインサート保持具を用いてインサー
トを型枠に設定する様子を一部断面を用いて示す説明図
である。
トを型枠に設定する様子を一部断面を用いて示す説明図
である。
【図7】図5に示すインサート保持具を用いてインサー
トの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子を一部
断面を用いて示す説明図である。
トの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子を一部
断面を用いて示す説明図である。
【図8】型枠に残ったインサート保持具の突起部を示す
図である。
図である。
【図9】図5に示すインサート保持具のプラグ部を埋設
済のインサートから取り外す様子を示す説明図である。
済のインサートから取り外す様子を示す説明図である。
【図10】本発明の実施例2の異なったインサート保持
具の例を示す側面図(a)および正面図(b)である。
具の例を示す側面図(a)および正面図(b)である。
【図11】図10に示すインサート保持具を断面で示す
インサートに取付け、型枠に設定した状態を示す説明図
である。
インサートに取付け、型枠に設定した状態を示す説明図
である。
【図12】図11に示す型枠を用いて成形したコンクリ
ート製品を脱型する状態を示す断面図である。
ート製品を脱型する状態を示す断面図である。
【図13】コンクリート製品に埋設されたインサート内
部へプラグ部を押し込む様子を示す説明図である。
部へプラグ部を押し込む様子を示す説明図である。
【図14】本発明の実施例2に係るインサート保持具の
異なった例を示す斜視図(a)および断面図(b)であ
る。
異なった例を示す斜視図(a)および断面図(b)であ
る。
【図15】本発明の実施例2に係るインサート保持具の
異なった例を示す斜視図(a)および断面図(b)であ
る。
異なった例を示す斜視図(a)および断面図(b)であ
る。
【図16】本発明の実施例3に係るインサート保持具の
概要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
概要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
【図17】図16に示すインサート保持具を、断面図を
用いて示す従来タイプのインサート保持具に挿入された
インサートに取り付ける様子を示す説明図である。
用いて示す従来タイプのインサート保持具に挿入された
インサートに取り付ける様子を示す説明図である。
【図18】図17に示すインサート保持具を取り付けた
インサートを型枠に取り付ける様子を示す説明図であ
る。
インサートを型枠に取り付ける様子を示す説明図であ
る。
【図19】図18に示すインサート保持具の突起部が型
枠の設定孔に挿入された状態を示す拡大図である。
枠の設定孔に挿入された状態を示す拡大図である。
【図20】図16に示したインサート保持具によってイ
ンサートの埋設されたコンクリート製品を脱型する状態
を示す断面図である。
ンサートの埋設されたコンクリート製品を脱型する状態
を示す断面図である。
【図21】コンクリートに埋設されたインサートからイ
ンサート保持具のプラグ部を取り外す様子を示す断面図
である。
ンサート保持具のプラグ部を取り外す様子を示す断面図
である。
【図22】本発明の実施例4に係るインサート保持具の
概要を示す斜視図である。
概要を示す斜視図である。
【図23】図22に示すインサート保持具の断面を示す
図である。
図である。
【図24】図22に示すインサート保持具を用いて埋設
されたインサートから、プラグ部を取り外す様子を示す
説明図である。
されたインサートから、プラグ部を取り外す様子を示す
説明図である。
【図25】本発明の実施例4に係るインサート保持具の
変形例を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
変形例を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
【図26】図25に示すインサート保持具を用いてイン
サートを設定する様子を示す説明図である。
サートを設定する様子を示す説明図である。
【図27】図25に示したインサート保持具によってイ
ンサートの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子
を示す説明図である。
ンサートの埋設されたコンクリート製品を脱型する様子
を示す説明図である。
【図28】本発明の実施例4に係るインサート保持具の
変形例を一部断面を用いて示す説明図である。
変形例を一部断面を用いて示す説明図である。
【図29】本発明の実施例4に係るインサート保持具の
変形例を示す側面図である。
変形例を示す側面図である。
【図30】本発明の実施例5に係るインサート保持具の
概要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
概要を示す斜視図(a)および断面図(b)である。
【図31】図30に示すインサート保持具を、断面図を
用いて示す従来タイプのインサート保持具に挿入された
インサートへ取り付ける様子を示す説明図である。
用いて示す従来タイプのインサート保持具に挿入された
インサートへ取り付ける様子を示す説明図である。
【図32】図30に示すインサート保持具を取り付けた
インサートを型枠に取り付ける様子を示す説明図であ
る。
インサートを型枠に取り付ける様子を示す説明図であ
る。
【図33】図32に示したインサートを設定した型枠に
コンクリートを注入した状態を示す断面図である。
コンクリートを注入した状態を示す断面図である。
【図34】図33に示したコンクリート製品を脱型し、
その際に突起が切断される状態を示す断面図である。
その際に突起が切断される状態を示す断面図である。
【図35】図33に示したコンクリート製品から型枠を
旋回して脱型し、その際に突起が引き抜かれる状態を示
す断面図である。
旋回して脱型し、その際に突起が引き抜かれる状態を示
す断面図である。
【図36】本発明の実施例6に係るインサート保持具の
概要を示す斜視図である。
概要を示す斜視図である。
【図37】図36に示すインサート保持具の側面図
(a)および正面図(b)である。
(a)および正面図(b)である。
【図38】図36に示すインサート保持具を断面で示す
インサートに取付け、型枠に設定した状態を示す説明図
である。
インサートに取付け、型枠に設定した状態を示す説明図
である。
【図39】図38に示す型枠を用いて成形したコンクリ
ート製品を脱型する状態を示す断面図である。
ート製品を脱型する状態を示す断面図である。
【図40】本発明の実施例6に係るインサート保持具の
変形例を示す斜視図である。
変形例を示す斜視図である。
【図41】図40に示すインサート保持具の構造を示す
断面図である。
断面図である。
【図42】従来のインサートを型枠に固定する方法を示
す図である。
す図である。
【図43】従来のボルトを用いてインサートを設定する
様子を示す拡大図である。
様子を示す拡大図である。
【図44】従来のプラグを用いてインサートを設定する
様子を示す拡大図である。
様子を示す拡大図である。
【図45】従来のプラグの構造を示す斜視図である。
1、3・・型枠 2・・コンクリート製品 4・・設定用のボス 5、8・・設定用のボルト 6・・インサート 7・・設定用のプラグ 9・・プラグを取り外すための凹み 10・・インサート保持具 11・・プラグ部 12・・設定面 13・・封止部の外周面 14・・プラグの封止部 15・・プラグのフランジ部 16・・フランジ部の外周面 17・・プラグ部の中空部 20・・突起部 21・・突起部の中心軸 22・・リブ 23・・先端 25・・接続部分 26・・凹み 30・・操作部 35・・インサートの中に残ったプラグ部を取り外す治
具 40・・型枠 40a・・型枠の表面 40b・・型枠の裏面 41・・設定孔 45・・インサートを取り付ける位置 52・・突起部の上半部 53・・突起部の下半部 70・・従来のタイプのインサート保持具 91・・六角ナットによるインサート 92・・アンカー
具 40・・型枠 40a・・型枠の表面 40b・・型枠の裏面 41・・設定孔 45・・インサートを取り付ける位置 52・・突起部の上半部 53・・突起部の下半部 70・・従来のタイプのインサート保持具 91・・六角ナットによるインサート 92・・アンカー
Claims (38)
- 【請求項1】 インサートまたはインサート保持具を耐
久性型枠の所定の位置に繰り返して設定する際に、それ
らから耐久性型枠側に突き出た少なくとも1本の突起部
を耐久性型枠に設けられた設定孔に装着し、脱型する際
にコンクリート製品に沿って前記耐久性型枠を分離し、
そのときに前記コンクリート製品と耐久性型枠の間に働
く力によって前記突起部を分断することを特徴とするコ
ンクリート製品の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1において、前記突起部は前記設
定孔に押し込み、嵌め込み、たたき込み、またはねじ込
んでインサートまたはインサート保持具を装着可能であ
ることを特徴とするコンクリート製品の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1において、前記突起部を装着す
るときに、その突起部により設定孔に切れて残った突起
部を外すことを特徴とするコンクリート製品の製造方
法。 - 【請求項4】 請求項3において、前記突起部は前記設
定孔に押し込み、嵌め込み、またはたたき込んでインサ
ートまたはインサート保持具を装着することを特徴とす
るコンクリート製品の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1において、前記設定孔は、コン
クリート製品の内面を成形する前記耐久性型枠に設けら
れていることを特徴とするコンクリート製品の製造方
法。 - 【請求項6】 請求項1において、前記設定孔は、脱型
を考慮してテーパー状となった前記耐久性型枠に設けら
れていることを特徴とするコンクリート製品の製造方
法。 - 【請求項7】 請求項1において、内面にインサートま
たはインサート保持具が埋設されたコンクリート製品を
製造することを特徴とするコンクリート製品の製造方
法。 - 【請求項8】 請求項1において、脱型を考慮してテー
パー状となった内面にインサートまたはインサート保持
具が埋設されたコンクリート製品を製造することを特徴
とするコンクリート製品の製造方法。 - 【請求項9】 請求項1において、前記設定孔は、前記
耐久性型枠の裏面に鞘管またはナット部が設けられてお
り、この鞘管またはナット部に前記耐久性型枠の表面か
ら前記突起部を装着し、前記インサートまたはインサー
ト保持具を耐久性型枠に設定することを特徴とするコン
クリート製品の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1において、インサートまたは
インサート保持具を装着する際に、前記突起部が突き出
ていると共に前記耐久性型枠に面した前記インサートま
たはインサート保持具の設定面の周囲に前記耐久性型枠
の表面に合わせて変形可能なシールを設けることを特徴
とするコンクリート製品の製造方法。 - 【請求項11】 脱型するときに耐久性型枠に沿って分
離する内面を有するコンクリート製品であって、この内
面にインサートまたはインサート保持具が埋設されてお
り、該インサートまたはインサート保持具から耐久性型
枠に向かって突出した突起部が分断されていることを特
徴とするコンクリート製品。 - 【請求項12】 請求項11において、脱型を考慮して
テーパー状となった内面にインサートまたはインサート
保持具が埋設されていることを特徴とするコンクリート
製品。 - 【請求項13】 請求項11において、前記インサート
またはインサート保持具の前記突起部の分断された跡の
ある設定面が周囲に設けられたシールによって表れてい
ることを特徴とするコンクリート製品。 - 【請求項14】 請求項11において、前記インサート
またはインサート保持具の前記突起部の分断された跡の
ある設定面が前記内面より凹んでいることを特徴とする
コンクリート製品。 - 【請求項15】 インサートまたはインサート保持具を
所定の位置に繰り返し設定可能な耐久性型枠であって、
前記インサートまたはインサート保持具から突き出た少
なくとも1本の突起部を装着可能な設定孔が設けられて
おり、この設定孔が設けられた部分は、前記インサート
またはインサート保持具の埋設されたコンクリート製品
を脱型するときに該コンクリート製品に沿って分離され
ることを特徴とする耐久性型枠。 - 【請求項16】 請求項15において、前記設定孔が、
コンクリート製品の内面を成形する部分に設けられてい
ることを特徴とする耐久性型枠。 - 【請求項17】 請求項15において、前記設定孔は、
脱型を考慮してテーパー状となった部分に設けられてい
ることを特徴とする耐久性型枠。 - 【請求項18】 請求項15において、前記設定孔の径
は、前記インサートの内径以下であることを特徴とする
耐久性型枠。 - 【請求項19】 請求項15において、前記耐久性型枠
の設定孔の裏面に鞘管またはナット部が設けられている
ことを特徴とする耐久性型枠。 - 【請求項20】 インサートまたはインサート保持具か
ら耐久性型枠に向かって少なくとも1本の突起部が突き
出た埋設物であって、耐久性型枠に設けられた設定孔に
前記突起部を押し込み、嵌め込み、またはたたき込むこ
とにより該埋設物を設定可能であり、該埋設物が埋設さ
れたコンクリート製品を前記耐久性型枠から脱型すると
きに働く力によって前記突起部が分断可能であることを
特徴とする埋設物。 - 【請求項21】 請求項20において、前記突起部は、
次の該突起部が前記設定孔に押し込み、嵌め込み、また
はたたき込まれるときに分断された該突起部が前記設定
孔から押し出されることを特徴とする埋設物。 - 【請求項22】 請求項20において、前記突起部は、
先端に向かって広がった部分を備えていることを特徴と
する埋設物。 - 【請求項23】 インサートまたはインサート保持具か
ら耐久性型枠に向かい、その耐久性型枠に設けられた設
定孔に押し込み、嵌め込み、たたき込み、またはねじ込
むことにより該埋設物を設定可能な少なくとも1本の突
起部が突き出た埋設物であって、前記突起部が突き出て
いると共に前記耐久性型枠に面した設定面を有し、この
設定面の周囲に前記耐久性型枠の表面に合わせて変形可
能なシールを備えており、該埋設物が埋設されたコンク
リート製品を前記耐久性型枠から脱型するときに働く力
によって前記突起部が分断可能であることを特徴とする
埋設物。 - 【請求項24】 請求項20または23において、前記
突起部は樹脂製であることを特徴とする埋設物。 - 【請求項25】 請求項20または23において、前記
突起部と前記インサートまたはインサート保持具の接続
部分の断面積が前記突起部の断面積よりも小さいことを
特徴とする埋設物。 - 【請求項26】 請求項20または23において、前記
突起部と前記インサートまたはインサート保持具の接続
部分に、前記突起部の延びた方向に沿って凹みまたは切
れ目が設けられていることを特徴とする埋設物。 - 【請求項27】 請求項20または23において、前記
突起部は、前記設定孔と嵌合する柱部分を備えているこ
とを特徴とする埋設物。 - 【請求項28】 請求項20または23において、前記
突起部は、少なくとも1部が前記設定孔に合わせて略弾
性的に変形することを特徴とする埋設物。 - 【請求項29】 請求項20または23において、前記
突起部は、半径方向に延びた複数のリブを備えているこ
とを特徴とする埋設物。 - 【請求項30】 請求項20または23において、前記
突起部は、前記耐久性型枠を貫通する長さを備えている
ことを特徴とする埋設物。 - 【請求項31】 請求項20または23において、前記
突起部は前記耐久性型枠を貫通した後に広がる貫通部分
を備えていることを特徴とする埋設物。 - 【請求項32】 請求項20または23において、前記
突起部は前記耐久性型枠を貫通し耐久性型枠の裏面に引
っ掛かることを特徴とする埋設物。 - 【請求項33】 請求項20または23において、少な
くとも2つの前記突起部を有し、これらの突起部は、前
記設定孔を貫通し、前記耐久性型枠の裏面に沿って外側
に延びる部分を備えていることを特徴とする埋設物。 - 【請求項34】 請求項20または23において、前記
突起部は中空であることを特徴とする埋設物。 - 【請求項35】 請求項20または23において、前記
突起部の外径は前記インサートの内径以下であることを
特徴とする埋設物。 - 【請求項36】 請求項20または23において、前記
突起部は、先端が非尖塔状に細くなっていることを特徴
とする埋設物。 - 【請求項37】 請求項20または23において、前記
突起部は、先端が略半円状または略半球状であることを
特徴とする埋設物。 - 【請求項38】 インサートまたはインサート保持具か
ら耐久性型枠に向かい、その耐久性型枠に設けられた設
定孔にねじ込むことにより該埋設物を設定可能な少なく
とも1本の突起部が突き出た埋設物であって、前記耐久
性型枠に設けられた設定孔に前記突起部をねじ込む際
に、前記設定孔の少なくとも1部に形成された雌ねじに
よって前記突起部に雄ねじが切られ、該埋設物が埋設さ
れたコンクリート製品を前記耐久性型枠から脱型すると
きに働く力によって前記突起部が分断可能であることを
特徴とする埋設物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20256298A JP2951950B2 (ja) | 1993-12-15 | 1998-07-17 | コンクリート製品の製造方法、コンクリート製品、耐久性型枠および埋設物 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34370393 | 1993-12-15 | ||
JP35334393 | 1993-12-29 | ||
JP5-343703 | 1993-12-29 | ||
JP5-353343 | 1993-12-29 | ||
JP20256298A JP2951950B2 (ja) | 1993-12-15 | 1998-07-17 | コンクリート製品の製造方法、コンクリート製品、耐久性型枠および埋設物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30782294A Division JPH07232314A (ja) | 1993-12-15 | 1994-12-12 | インサート保持具、コンクリート製品の製造方法および耐久性型枠 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02728399A Division JP3321425B2 (ja) | 1993-12-15 | 1999-02-04 | インサート保持具、コンクリート製品の製造方法およびコンクリート製品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1170515A JPH1170515A (ja) | 1999-03-16 |
JP2951950B2 true JP2951950B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=27328123
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20256298A Expired - Lifetime JP2951950B2 (ja) | 1993-12-15 | 1998-07-17 | コンクリート製品の製造方法、コンクリート製品、耐久性型枠および埋設物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2951950B2 (ja) |
-
1998
- 1998-07-17 JP JP20256298A patent/JP2951950B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1170515A (ja) | 1999-03-16 |
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