JP2004002700A - 静電気による障害の発生しにくいプレコート金属板用塗料組成物及びプレコート金属板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金属板の少なくとも片面上に塗膜を形成させたPCMにおいて、このPCMを所定の2つの方法のいずれかで室温または70℃にて剥離帯電させたときに発生する帯電電圧の値が、それぞれ0.15kV未満または0.25kV未満であることにより、各温度での静電気による障害の発生を抑制する。塗料中にイソシアネート誘導体、特にイソホロンジイソシアネート(IPDI)誘導体を、全固形分に対する割合が5質量%以上含有させること、またはイソシアネート誘導体と共にアルコキシアミン塩を、全固形分に対する割合が1質量%以上含有させることにより、剥離帯電後の帯電電圧を低下させることができる。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家電製品や建材等に使用される際に、塗膜の摩擦によって生ずる静電気による障害が発生しにくいプレコート金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】
建材、家電、雑貨、自動車などの分野においては、金属板を成形加工後に組立・塗装するという従来のポストコート方式に変わって、あらかじめ塗装された金属板(プレコート金属板:PCMと略す)を成形加工し、接合して製品とするプレコート方式が多く採用されるようになってきた。その使用により、需要家での塗装工程が省略でき塗装廃棄物等による公害・環境問題の解決が図れ、さらに塗装のためのスペースを他の用途に転活用できるなどのメリットがあることから、その需要量は着実にのびてきている。しかし、PCMの加工ラインにて、塗膜と他の何らかの素材とが摩擦することによって生ずる静電気により、PCM表面にゴミが付着したり、帯電したPCMに触れて電撃を受けたりする問題が度々起こる。特開平5−278170号公報及び特開平5−279641号公報には、PCMの帯電を防止するために、PCMの表面に、帯電防止剤を含有させた保護シートを貼り付ける方法が開示されている。しかし、このような方法は、シート脱着に手間がかかるうえ、PCMの製造コストが高くなる問題がある。特開平9−254296号公報及び特開平10−16134号公報には、PCM塗膜へのフッ素やその他の添加物の添加によって、PCM塗膜の帯電列上の位置を低位化(マイナスに帯電しやすくする)したり、PCM表裏の帯電列関係を制御することで、静電気の発生を抑制する方法が開示されている。また、特公平2−18708号公報には、電子線硬化型塗料を塗布・硬化させた塗装金属板の電子線照射時の耐ゴミ付き性が、その塗装金属板をスタティックオネストメーターにより測定したときの半減期と相関し、半減期が100秒(望ましくは80秒)より短いとゴミが付着しにくい傾向があることが記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−278170号公報
【特許文献2】
特開平5−279641号公報
【特許文献3】
特開平9−254296号公報
【特許文献4】
特開平10−16134号公報
【特許文献5】
特公平2−18708号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの発明には問題がある。前述の帯電列に関する発明は、塗膜の帯電列上での位置がどちらが高位でどちらが低位かという相対的な位置関係のみに依存するものであり、定量的な考え方に基づく発明ではない。これだけでは確実に静電気の発生を抑制することは難しく、例えば、帯電列上での位置が同じ2種類の塗膜であっても、静電気による実際のゴミ付きの程度が異なるといった例が存在するなど、発明の効果の確実性が高くないのが実状である。その理由は、塗膜の形状、硬度、粘着性等、帯電列以外にも帯電性に影響を及ぼす因子はあり、これらが複合して塗膜の帯電性、ひいてはゴミ付き性が決定しているからである。確実に帯電抑制効果の良好なPCMを得るには、これらの因子を総合的に包括した定量的な指標に基づいた発明であることが必要である。また、詳細については後述するが、前述のスタティックオネストメーターによる半減期は、PCMのある一面での帯電性の指標とはなりうるであろうが、PCMの加工ラインで問題となっているような静電気障害に対しては明確な相関がとれず、適切な指標とはいえない。本発明は、塗膜の静電気による帯電を確実に抑制できるようなPCMを、コストを大幅に上げることなく提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するためには、帯電性に影響を及ぼす諸因子を総合的に包括する定量的な指標を見いだし、その値をコントロールする手段を講ずることが有用である。本発明者らは、この定量的な指標として、PCMを適当な条件下で帯電させたときの塗膜の帯電電圧を適用することにより、帯電による障害(PCMへのゴミ付きと電撃)の度合いが区別できることを見いだした。そのうえで、種々のPCMについてこの帯電電圧を測定し、諸障害の発生しない境界値を決定した。さらに、この帯電電圧を下げるのに有用な添加用樹脂や添加剤を種々探索することにより、本発明を完成させた。本発明の要旨とするところは以下の通りである。
【0006】
(1)金属板上に、最表層塗膜として塗布・硬化させてプレコート金属板を作製するための塗料組成物であって、前記プレコート金属板を下記記載の「方法1」にて測定したときに得られる帯電電圧の値が、0.15kV未満であることを特徴とする、静電気による障害の発生しにくいプレコート金属板用塗料組成物。
(方法1)
標準状態(温度23℃、相対湿度50%)の室内で、7×15cmに切断した平滑なプレコート金属板の対象塗装面の中央に、5×10cmに切断した、硬度50、カーボンブラック含有量31質量%、厚さ5mmのクロロプレンゴムシートを重ね合わせたものを、水平な陶磁製の台の上にプレコート金属板が下側になるように置き、クロロプレンゴムシート上に1kgの重りを10秒間置いて圧着した後、重りを取り除き、クロロプレンゴムシートを垂直方向に引き剥がし、その後速やかにプレコート金属板の塗装面中央部の帯電電圧を、非接触式フィールドメーターにて測定する。
【0007】
(2)金属板上に、最表層塗膜として塗布・硬化させてプレコート金属板を作製するための塗料組成物であって、前記プレコート金属板を下記記載の「方法2」にて測定したときに得られる帯電電圧の値が、0.25kV未満であることを特徴とする、静電気による障害の発生しにくいプレコート金属板用塗料組成物。
(方法2)
前記(1)の方法1に記載のプレコート金属板、クロロプレンゴムシート、陶磁製の台、及び重りを、70℃のオーブン中で10分間加熱し、取り出した後30秒以内に、方法1記載の工程をすべて完了させる。
【0008】
(3)塗料組成物中にイソシアネート誘導体を含有することを特徴とする、前記(1)または(2)記載のプレコート金属板用塗料組成物。
【0009】
(4)塗料組成物中にイソシアネート誘導体及びアルコキシアミン塩を同時に含有することを特徴とする、前記(1)または(2)記載のプレコート金属板用塗料組成物。
【0010】
(5)イソシアネート誘導体としてイソホロンジイソシアネート(IPDI)誘導体を含有することを特徴とする、前記(3)または(4)記載のプレコート金属板用塗料組成物。
【0011】
(6)イソホロンジイソシアネート(IPDI)誘導体の全固形分に対する割合が、5質量%以上であることを特徴とする、前記(5)記載のプレコート金属板用塗料組成物。
【0012】
(7)アルコキシアミン塩の全固形分に対する割合が、1質量%以上であることを特徴とする、前記(4)〜(6)のいずれか1つに記載のプレコート金属板用塗料組成物。
【0013】
(8)前記(1)〜(7)記載の塗料組成物を金属板の少なくとも片面に最表層塗膜として塗布・硬化させて作製したプレコート金属板。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明について詳細に説明する。PCMの静電気による障害として先ず挙げられるのは、ゴミ付きである。電撃も問題になることがあるが、これは相当な摩擦により大量の静電気が蓄積された場合に発生するものであり、比較的少量の静電気により発生するゴミ付き問題のほうが深刻である。ゴミ付きで実際に問題になったことのある例を示す。家電メーカーの冷蔵庫の組み立てラインにて、PCMを筐体に加工したものを、クロロプレン製の吸引治具にて吸引して搬送する際に、吸引治具がPCM塗膜に密着して離れたときに発生する静電気により、ライン内にある金属粉などのゴミが塗膜表面の吸引治具の触れていた部分に付着する問題が発生した。ゴミが付着しているままでは商品価値が低下するため、ふき取り作業が必要となり、コストが大幅にアップした。このような問題を解決するために、PCM塗膜が他の物質と接触して発生する静電気を抑制する必要がある。
【0015】
塗膜の帯電性の指標として、これまでいくつかの物理量が導入されている。
ひとつは表面抵抗値(JIS K 6911)である。プラスチックに関しては通常、表面抵抗値が10の12〜13乗オーム以下のときに、材料の導電性が十分に高く、発生した静電気の分散及び放電によりゴミが付着しないとされる。しかし、家電製品に使用されるPCMでは、表面抵抗値を下げると耐食性などのその他の性能が確保できないため、表面抵抗値はこの値以上のものを使わざるを得ない。よって、家電製品用PCMにおいては、表面抵抗値をもって塗膜の帯電性の指標とすることには意味がない。
【0016】
2つ目は、前述のスタティックオネストメーターによる初期帯電圧と半減期(JIS L 1094)である。これは、強制的に塗膜に電圧を引加して帯電させたときの初期帯電圧と、電圧引加を解除してから初期帯電圧の1/2の電圧まで低下するまでの時間(半減期)を測定するもので、初期帯電圧が高いほど帯電しやすく、半減期が長いほど放電しにくいとされる。よって、初期帯電圧が低く、半減期が短いPCMほど、ゴミ付き等の静電気障害は起こりにくいとされる。ところが、各種のPCMの初期帯電圧及び半減期を測定し、実際の冷蔵庫組み立てラインでのゴミ付きの実績と比較すると、ゴミの全く付かないPCM塗膜の初期帯電圧が比較的高く、半減期が長かった。つまり、これまでの初期帯電圧と半減期の理論では、実際のゴミ付き現象を説明できず、これらの値をもって塗膜の帯電性の指標とすることはできない。
【0017】
そこで本発明者らが適用したのが、塗膜を適当な対象物と接触・剥離させて帯電させたときの帯電電圧(以後、剥離帯電後の帯電電圧と略す)である。この剥離帯電後の帯電電圧がスタティックオネストメータでの初期帯電圧と異なる点は、初期帯電圧が、非接触でかつ一定電圧の引加により帯電させるため、その塗膜固有の物理的性質にのみ基づく電圧となるのに対し、剥離帯電後の帯電電圧は、対象物との接触・剥離により帯電させるため、塗膜固有の物理的性質だけでなく、塗膜の形状や粘着性といった対象物とのアフィニティーに関わる因子も包括された電圧となることである。その結果、剥離帯電後の帯電電圧は、その塗膜の帯電性をトータル的に評価する指標として優れている。帯電電圧は、市販の非接触式フィールドメーターによって簡単に測定できる。
【0018】
さらに、帯電電圧はゴミ付きの程度とほぼ一義的に対応する。このことを本発明者らは以下のような方法で確認した。実績にてゴミの付きやすいPCM、付きにくいPCM、塗膜厚の厚いPCM、薄いPCM、溶剤系塗料によるPCM、粉体塗料によるPCM、裏面塗膜の有るPCM、無いPCM等、様々な種類のPCMをA4サイズに切断したものを、非導電性の台上に垂直に置き、その状態でクロロプレンゴムと摩擦させて、帯電電圧が0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6kVになるように塗膜を強制帯電させる。所定の電圧に帯電電圧を合わせるために、少し高めの電圧になるまで摩擦で帯電させておき、フィールドメーターを見ながら、所定の電圧になるまで、導電性の棒でPCMに軽く触れて放電させる方法をとった。所定の帯電電圧になったら、ゴミの代替品としてOHP用フィルムを1cm角に切断したものを、帯電したPCM塗膜の表面に付着させ、自重にて落下するかどうかを確認する。この試験を行ったところ、前述のPCM種類に全く関係なく、帯電電圧が0.4kV未満ではOHPフィルムは落下し、0.5kV以上では落下しないで吸着した。もちろん、クロロプレンゴムを摩擦させたときの帯電電圧の上昇のしかたは、PCM種類によって異なったが、帯電電圧が上昇しにくいものでも強制的に0.5kVまで帯電させると、やはりOHPフィルムは付着したのである。この事実から、塗膜の種類に関係なく、塗膜の帯電電圧が決定すればほぼ一義的にゴミ付きの程度は決定されるということができる。言い換えれば、ゴミの付きにくいPCM塗膜は、(同一条件下での)剥離帯電後の帯電電圧が低いのであって、決して帯電電圧が高くてもゴミが付着しないというものではないのである。さらに、一度付着したOHPフィルムは、その後に放電させて帯電電圧を0としても付着したままである。これは、OHPフィルムと塗膜表面とが密着している部分ではすでに電荷は中和され0となっており、この状態から放電しても密着部分の電荷バランスは変わらないからである。よって、ゴミが付着した瞬間の塗膜の帯電電圧が、ゴミ付きの度合いを決定するのであり、仮に放電性の良い材料を使用してゴミ付着後速やかに電荷が0となったとしても、ゴミ付着低減には関係ないのである。以上の議論から、剥離帯電後の帯電電圧が低いということと、静電気によるゴミ付きが少ないということとは等価に扱うことができる。
【0019】
本発明における方法1及び方法2は、いずれも上述の剥離帯電後の帯電電圧を測定する条件である。方法1は、23℃、50%RHの室内で、7×15cmに切断した平滑なプレコート金属板の対象塗装面の中央に、5×10cmに切断した、硬度50、カーボンブラック31%、厚さ5mmのクロロプレンゴムシートを重ね合わせたものを、水平な陶磁製の台の上にプレコート金属板が下側になるように置き、上部に1kgの重りを10秒間置いて圧着し、静かに重りを取り除いた後、ネオプレンゴムシートを垂直方向に引き剥がし、その後速やかにプレコート金属板の塗装面中央部の帯電電圧を、非接触式フィールドメーターにて測定する、というものである。方法1によって得られる帯電電圧が0.15kV未満のPCMであれば、室温にて静電気によるゴミ付きは発生しない。一方、方法2は、あらかじめプレコート金属板、クロロプレンゴムシート、陶磁製の台、及び重りを、70℃のオーブン中で10分間加熱し、取り出した後30秒以内に、方法1記載の工程をすべて完了させる、というものである。方法2によって得られる帯電電圧が0.25kV未満のPCMであれば、50〜100℃程度の高温でも静電気によるゴミ付きは発生しない。高温での耐ゴミ付き性は、例えば、冷蔵庫加工工程にて要求される。冷蔵庫に加工後、断熱材として発泡ウレタンを注入するが、ウレタンの反応熱で80℃程度まで温度が上昇する。この状態でも静電気によるゴミ付きが発生しないことが要求されるのである。塗膜の温度が高いと、一般的に、接触・剥離により発生する静電気は多くなる。高温時には塗膜が軟化し、対象物と接触したときに粘着し、有効接触面積が上昇するためであると考えられる。
【0020】
PCM用塗料中にイソシアネート誘導体を含有させると、剥離帯電後の帯電電圧を抑制するのにきわめて効果的である。理由は明確ではないが、イソシアネート誘導体を含有することで、塗膜の、帯電列上の位置が低位化し、クロロプレンゴムとの相対的位置が近くなるため、発生する静電気量が抑制されるためと理解できる。
【0021】
イソシアネート誘導体とは、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、TDI(トリレンジイソシアネート)、MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、水素化MDI、水素化XDI(キシリレンジイソシアネート)、水素化TDI等に代表される各種のイソシアネートの一量体、二量体、三量体及びこれらのイソシアネートを骨格に持つプレポリマーを、メタノール、エタノール、ブタノール、プロパノール、フェノール、クレゾール、クロロフェノール、ニトロフェノール、ヒドロフェノール、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、マロン酸エチル、カプロラクタム、ホスゲン、1−クロロ−2−プロパノール、MEKオキシム類等に代表されるブロック剤でブロックしたものをいう。ただし、イソシアネートの種類やブロック剤の種類は、上記のものに限定されるものではない。
【0022】
イソシアネート誘導体として、イソホロンジイソシアネート(IPDI)誘導体を使用すると、PCM塗膜の焼き付け時の黄変や長期経時での黄変が抑制されて好ましい。また、IPDI誘導体の全固形分に対する割合が5質量%以上のとき、静電気抑制の効果が顕著となる。静電気抑制効果に関して、IPDI誘導体の添加量に上限を設けるものではないが、添加量が多すぎるとその効果が飽和し不経済であるだけでなく、加工性等の他の性能も低下する場合があるので、適宜必要に応じた量を添加することが望ましい。
【0023】
イソシアネート誘導体と共に、PCM用塗料中にアルコキシアミン塩を含有させると、剥離帯電後の帯電電圧を相乗的に抑制するのに効果的である。理由は明確ではないが、アルコキシアミン塩の含有により塗膜の誘電率が上昇し、塗膜の蓄電効果がアップすることで塗膜表層の電位は低下し、帯電電圧が下がる可能性が考えられる。アルコキシアミン塩の全固形分に対する割合が1質量%以上のとき、特に静電気抑制の効果が顕著となる。アルコキシアミン塩としては、例えば共栄社化学(株)製のフローレンAE−2、サンノプコ(株)製のSNスタット824、楠本化成(株)製のディスパロン1121等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
静電気抑制効果に関して、アルコキシアミン塩の添加量に上限を設けるものではないが、添加量が多すぎるとその効果が飽和し不経済であるだけでなく、加工性等の他の性能も低下する場合があるので、適宜必要に応じた量を添加することが望ましい。
【0025】
本発明の塗料に使用する樹脂としては、高分子ポリエステル樹脂系、ポリエステル樹脂系、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、フッ素樹脂系、塩化ビニル樹脂系、オレフィン樹脂系、ケトン樹脂系などの有機樹脂、シロキサン系、ボロン系、ボロシロキサン系などの無機系樹脂や、シロキサン、ボロシロキサン等の無機骨格を有機樹脂中に導入したような有機無機複合型の樹脂のいずれでもよく、硬化剤としてメラミン樹脂系、フェノール系、イソシアネート系やこれらの併用系など、いずれを用いてもよい。
【0026】
本発明の基材としての金属板は、冷延鋼板、熱延鋼板、各種めっき鋼板(例えば亜鉛めっき、亜鉛合金めっき、錫めっき、鉛めっき、アルミニウムめっき、クロムめっき鋼板など)、ステンレス板、チタン板、アルミニウム板など任意のものが使用でき、これらをそのままあるいは通常の化成処理を施して使用すればよい。また、金属板と塗膜との密着性を向上させるために、金属板の下塗り塗料として、例えば、ナイロン、ポリアクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ、ポリアミド、フェノール、ポリオレフィン等を塗布したものを使用してもよい。
【0027】
本発明のPCMを製造する方法としては、通常のPCMを製造するラインにおいて、通常と同様の方法で製造することができる。塗料の金属板表面への塗装方法としては、浸漬法、カーテンフロー法、ロールコート法、バーコート法、静電法、刷毛塗り法、T−ダイ法、ラミネート法など、任意の方法を用いることができる。
焼き付け方法としては、熱風、常温、近赤外線、遠赤外線、高周波誘導加熱やこれらの複合による加熱法が挙げられる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明について、実施例及び比較例にて説明する。
作製したPCMの原板としては、0.6mm厚の溶融亜鉛めっき鋼板(YP:19kg/mm2、TS:34kg/mm2、EL:45%)(以後GIと略す)、0.6mm厚の電気亜鉛めっき鋼板(機械特性はGIと同等:EGと略す)、及び0.6mm厚の冷間圧延鋼板(機械特性はGIと同等:冷延と略す)を使用した。前処理としては、塗布型クロメート処理及びリン酸亜鉛処理(ボンデ処理)を表裏同一仕様で、標準条件にて施した。
【0029】
塗膜構成は、おもて面は、下層塗膜、上層塗膜の2コート2ベークとした。上層塗膜が最表層塗膜に相当する。プライマーとしては、ポリエステル系塗料A及びエポキシ系塗料Bを使用し、乾燥膜厚で5μmとなるようにロールコートにて塗布し、熱風オーブンでPMT(最高到達板温度)が215℃で焼き付けた。その上に最表層塗膜として、表1、2に示す各種の塗料を、乾燥膜厚で15μmとなるようにロールコートにて塗布し、熱風オーブンにてPMT230℃で焼き付けた。裏面は、すべてメラミンアルキド系裏面用塗料を、乾燥膜厚で5μmとなるようにロールコートにて塗布し、熱風オーブンにてPMTが215℃、及び230℃で2度焼き付けを行った。
【0030】
表1、2に示す最表層塗膜用の各塗料は、いずれも日本ペイント(株)製であり、チタン顔料により着色した白色塗料である。使用した樹脂は、C(高分子ポリエステル/メラミン硬化系)、D(高分子ポリエステル/フェノール硬化系)、及びE(アクリル/メラミン硬化系)である。添加したイソシアネート誘導体は、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、MDI(4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート)、及びHMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)のそれぞれ1量体をカプロラクタムブロックしたものである。また、アルコキシアミン塩としては、F(3級アンモニウム塩:楠本化成(株)製ディスパロン1121)を使用した。さらに、その他の添加物として、G(前述のクロロプレンゴムを冷凍粉砕し分級したもの:最大粒径200μm)、及びH(PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂粉末)を、樹脂Cに対して10質量%添加したものも用意した。
【0031】
方法1及び方法2による帯電電圧は、以下のように測定した。
方法1は、23℃、50%RHの室内で、7×15cmに切断した平滑なPCMを、絶縁物である陶器製のコップの上に測定対象の塗装面が上になるように置き、一時的にアースしてPCMの電荷を0にする。次に、PCMの中央に、5×10cmに切断した、硬度50、カーボンブラック31%、厚さ5mmのクロロプレンゴムシート(型番:黒350、加貫ローラ製作所製)を置き、上部に、このクロロプレンゴムシートの全面に均等に荷重がかかるような底面の平坦な1kgの重りを10秒間置いて圧着し、静かに重りを取り除いた後、3秒以内にネオプレンゴムシートを垂直方向に引き剥がし、その後3秒以内にプレコート金属板の塗装面中央部の帯電電圧を、シムコ社製フィールドメーターFMX−002にて測定する。同一条件で5回の測定を行い、これらの平均をとった。方法2は、PCM、クロロプレンゴムシート、陶器製のコップ、及び重りを5組用意し、これらを70℃のオーブン中で10分間加熱した後一組ずつ取り出し、取り出し後30秒以内に方法1の帯電電圧測定作業を完了させる。このようにして得られたn=5の値を平均した。
【0032】
耐ゴミ付き性及び耐電撃性については、実際の冷蔵庫組み立てラインに各PCMを持ち込んで調査した。耐ゴミ付き性は、発泡ウレタン注入前の工程(常温)及び、発泡ウレタン注入後の工程(PCM塗膜表面は約70℃まで温度上昇している)での、クロロプレン製吸引治具による筐体搬送後のゴミ付き程度を評価した。それぞれ、ゴミ付きの顕著なものを×、若干のゴミ付きが見られるものを△、ゴミ付きの見られないものを○と評価した。耐電撃性は、最も電撃の頻発する、PCM塗膜とベルトコンベアーの皮素材とが激しく摩擦する工程の後ろで、PCM端面に金属製の棒で触れたとき、アーク放電が発生するか否かで評価した。アーク放電が発生するものを×、若干発生するものを△、発生しないものを○とした。焼き付け時の黄変性については、イソシアネート誘導体を添加しておらず黄変の見られない比較例1を基準として、目視にて焼き付け後の塗膜に黄変の顕著なものを×、若干の黄変が見られるものを△、比較例1と同様に全く黄変が見られないものを○と評価した。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
実施例1〜42及び比較例1〜10を見ると、剥離帯電後の帯電電圧と耐ゴミ付き性とには高い相関があることがわかる。方法1による帯電電圧が0.15kVを越えると、また方法2による帯電電圧が0.25kVを越えると、それぞれ常温及び70℃での耐ゴミ付き性が低下している。実施例1〜42は、方法1での帯電電圧が0.15kV未満であるので、常温での耐ゴミ付き性は良好である。イソシアネート誘導体の添加量の増量、アルコキシアミン塩の添加量の増量により、剥離帯電後の帯電電圧は下がっていく傾向が見られる。また、イソシアネート誘導体とアルコキシアミン塩とを併用すると、特に方法2において相乗的に剥離帯電後の帯電電圧が下がる。これらの効果が十分であると、実施例9〜12、15〜17、20〜22、27、32、33、35、36、38、39、41及び42のように、70℃での耐ゴミ付き性も良好になる。実施例23及び24はそれぞれ、比較例1にクロロプレンゴムの粉砕物及びPTFEを添加したものであり、剥離帯電後の帯電電圧が下がっている。これは、クロロプレンゴムまたはPTFEを添加したことにより、帯電電圧を測定する際の対象物であるクロロプレンゴムシートと塗膜との帯電列上の位置関係が相対的に近くなったことによるものと考えられる。この例のように、剥離帯電後の帯電電圧が所定の範囲内に入るようにしさえすれば、耐ゴミ付き性を向上させることができ、イソシアネート誘導体やアルコキシアミン塩を添加する手法に限定されるものではない。原板の種類をGIからEGや冷延に変更(実施例37〜42、比較例9、10)しても、前処理をクロメートからリン酸亜鉛に変更(実施例34〜36、比較例8)しても、また下層塗膜をポリエステル系からエポキシ系に変更(実施例31〜33、比較例7)しても、PCMとしての剥離帯電後の帯電電圧に有意的な変化はなく、耐ゴミ付き性にも変化は無い。このことから、剥離帯電後の帯電電圧には最表層塗膜の性質が支配的に影響していることが見て取れる。最表層塗膜の樹脂系を高分子ポリエステル/メラミン硬化系から高分子ポリエステル/フェノール硬化系やアクリル/メラミン硬化系に変えると(実施例25〜30、比較例5、6)、全体的に剥離帯電後の帯電電圧は上がる傾向が見られるが、帯電電圧と耐ゴミ付き性との相関は同一線上にある。
【0036】
耐電撃性についても、PCMの剥離帯電後の帯電電圧とほぼ相関している。耐電撃性が良好である目安は、方法1での帯電電圧が0.1kV未満であることであるといえる。
【0037】
イソシアネートの種類としてIPDI、MDI、及びHMDIを使用したとき、一様に剥離帯電後の帯電電圧低下の効果が見られるが、焼き付け時の耐黄変性はIPDIが最も良好であり、HMDI(実施例18〜22)では若干、MDI(実施例13〜17)では大幅に耐黄変性が低下するため、耐黄変性が要求される場合にはIPDIを用いるのが好ましい。
【0038】
比較例1〜10は、いずれも剥離帯電後の帯電電圧が本発明の範囲を越えているので、耐ゴミ付き性が不良である。
【0039】
なお、参考として、従来より耐ゴミ付き性の指標とされてきたスタティックオネストメーターの半減期、及び表面抵抗値の測定値を表中に示す。半減期については、一部の実施例及び比較例についてのみ示す。各値の測定に際しては、スタティックオネストメーターは宍戸商会製S−4104を使用し、印加電圧は8kVとした。表面抵抗計は、シムコ社製ST−3型を使用した。
【0040】
半減期について見ると、IPDIの添加により半減期は長くなり、アルコキシアミン塩の添加により半減期は逆に短くなる傾向が見える。共に耐ゴミ付き性に効果を示す処方であるが、半減期については逆の傾向を示している。また、耐ゴミ付き性の悪い比較例1〜4の半減期も比較的短い。よって、半減期が短いほど耐ゴミ付き性が良好であるという従来の考え方は、ここでは成り立たず、半減期と耐ゴミ付き性とは何らの相関も見られない。半減期は耐ゴミ付き性の指標とはならないことがわかる。一方、表面抵抗値について見ると、すべてのPCMが10の14乗オーム以上の値を示しており、これもまた耐ゴミ付き性の指標とはならないことがわかる。
【0041】
【発明の効果】
以上示したように、本発明により、塗膜の静電気による帯電を確実に抑制できるようなPCMを、大幅にコストを上げることなく提供することが可能となった。
Claims (8)
- 金属板上に、最表層塗膜として塗布・硬化させてプレコート金属板を作製するための塗料組成物であって、前記プレコート金属板を下記記載の「方法1」にて測定したときに得られる帯電電圧の値が、0.15kV未満であることを特徴とする、静電気による障害の発生しにくいプレコート金属板用塗料組成物。
(方法1)
標準状態(温度23℃、相対湿度50%)の室内で、7×15cmに切断した平滑なプレコート金属板の対象塗装面の中央に、5×10cmに切断した、硬度50、カーボンブラック含有量31質量%、厚さ5mmのクロロプレンゴムシートを重ね合わせたものを、水平な陶磁製の台の上にプレコート金属板が下側になるように置き、クロロプレンゴムシート上に1kgの重りを10秒間置いて圧着した後、重りを取り除き、クロロプレンゴムシートを垂直方向に引き剥がし、その後速やかにプレコート金属板の塗装面中央部の帯電電圧を、非接触式フィールドメーターにて測定する。 - 金属板上に、最表層塗膜として塗布・硬化させてプレコート金属板を作製するための塗料組成物であって、前記プレコート金属板を下記記載の「方法2」にて測定したときに得られる帯電電圧の値が、0.25kV未満であることを特徴とする、静電気による障害の発生しにくいプレコート金属板用塗料組成物。
(方法2)
請求項1の方法1に記載のプレコート金属板、クロロプレンゴムシート、陶磁製の台、及び重りを、70℃のオーブン中で10分間加熱し、取り出した後30秒以内に、方法1記載の工程をすべて完了させる。 - 塗料組成物中にイソシアネート誘導体を含有することを特徴とする、請求項1または2記載のプレコート金属板用塗料組成物。
- 塗料組成物中にイソシアネート誘導体及びアルコキシアミン塩を同時に含有することを特徴とする、請求項1または2記載のプレコート金属板用塗料組成物。
- イソシアネート誘導体としてイソホロンジイソシアネート(IPDI)誘導体を含有することを特徴とする、請求項3または4記載のプレコート金属板用塗料組成物。
- イソホロンジイソシアネート(IPDI)誘導体の全固形分に対する割合が、5質量%以上であることを特徴とする、請求項5記載のプレコート金属板用塗料組成物。
- アルコキシアミン塩の全固形分に対する割合が、1質量%以上であることを特徴とする、請求項4〜6のいずれか1つに記載のプレコート金属板用塗料組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1つに記載の塗料組成物を金属板の少なくとも片面に最表層塗膜として塗布・硬化させて作製したプレコート金属板。
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