JP2003535279A - クラッチと軸受潤滑剤を有するオーバーランニングクラッチプーリー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明の好ましい実施例のオーバーランニングクラッチプーリーは、滑車部材と、滑車部材内でほぼ同心状に設けられたハブ部材と、クラッチ部材と、クラッチ部材の近くに設けられたクラッチ潤滑剤と、滑車部材とハブ部材の間に設けられた軸受部材と、軸受部材の近くに設けられた軸受潤滑剤を備え、それらが協働して入力装置と出力装置に回転自在に係合する、滑車部材は好ましくは、入力装置に係合する滑車入力部と、滑車クラッチ面を形成する滑車クラッチ部を備えている。同様にハブ部材は好ましくは、出力装置に係合するハブ出力部と、ハブクラッチ面を形成するハブクラッチ部を備えている。クラッチ潤滑剤と軸受潤滑剤は、好ましくはエーテル、エステル、鉱油を含む群から選ばれるベース材料を含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】

この発明は、一般的にはオーバーランニングクラッチ分野における装置、より
具体的には自動車エンジンによって、ベルトを介して駆動される補機に用いる改
良されたオーバーランニングクラッチプーリーに関する。

【０００２】

【背景】

自動車エンジンの作動中に、様々な補機を駆動し、作動させるために駆動ベル
トが通常使われる。これらの補機の一つに、自動車に電力を供給する自動車用オ
ルターネータ（交流発電機）がある。駆動ベルトのいくつかの構造が用いられて
いるが、いくつかの補機を駆動する多軸掛け構造が現在最も好まれている。多軸
掛け構造は、エンジン（「出力装置」）のクランク軸に接続された駆動プーリー
と、駆動プーリーに掛け渡された駆動ベルトから成る。駆動ベルトはまた、様々
な補機（「入力装置」）の入力軸に接続された一つかそれ以上の従来の従動プー
リーにも掛け渡されている。

【０００３】 大半の従来の従動プーリーは、オーバーランニング機能のない一体設計で形成
されている。言い換えると、従来の従動プーリーは入力軸に固定的に取り付けら
れており、従動プーリーの部分と入力軸間の相対回転運動を許容することができ
ない。オーバーランニング能力の欠如と、補機による大きな慣性の発生により、
駆動ベルトが入力軸に対して突然減速すると、駆動ベルトと従動プーリーの間で
相対的なスリップが起きることがある。この相対的なスリップは、聴覚的見地か
らいらいらさせる鳴きや、機械的見地から望ましくない駆動ベルトの過度の摩耗
を引き起こす可能性がある。

【０００４】 通常の駆動状況において、駆動ベルトは入力軸に対して急激な減速を受けるこ
とがよくある。この状況は、たとえばスロットルを広く開けた加速状態での第１
ギアから第２ギアへのシフト中に起きることがある。この状況は、シフト直後に
スロットルが閉じられると悪化する。このような状況において、駆動ベルトは急
速に減速するが、補機からの高い慣性を受けている従動プーリーは、駆動ベルト
と従動プーリー間の摩擦にも係わらず高回転速度を維持する。

【０００５】 急激な減速の場合に加え、駆動ベルトは、耳に聞こえる振動や望ましくない摩
耗を引き起こす他の状況に曝されることもある。一例として、従来の従動プーリ
ーを有する多軸掛け機構は、（燃費を向上させる）極端に低いアイドルエンジン
速度を有する自動車エンジンに用いられることがある。このような状況では、前
記機構は、自動車エンジンの定期的なシリンダーの爆発により、固有周波数内で
同機構の共鳴および駆動ベルトの耳に聞こえる振動や摩耗を引き起こすとき、駆
動ベルトの「ばたつき」を生じる。

【０００６】 従来の従動プーリーの欠点、すなわち駆動ベルトの鳴き、摩耗、振動は、従来
の従動プーリーの代わりに、オーバーランニングクラッチプーリーを用いること
によって避けられる。オーバーランニングクラッチプーリーは、駆動ベルトの急
激な減速の後で、プーリーが同じ速度で同じ回転方向に回転し続けることを許容
する。ある意味でオーバーランニングは、自転車の後輪ハブのように機能する；
従来の自転車の後輪ハブと後輪は、自転車のペダルとクランク軸の急激な減速の
後でさえも、同じ回転速度で同じ回転方向に回転し続ける。オーバーランニング
クラッチプーリーの一例は、本発明と同じ譲受人に与えられ、ここに言及するこ
とによって全体が組み込まれた米国特許・５５９８９１３に記載されている。

【０００７】 新しい自動車の顧客の多くは、新しい自動車に対して長寿命と少ない修理回数
を要求しているので、他の分野ではないとしても、自動車の分野では、耐摩耗性
が向上したオーバーランニングクラッチプーリーを開発する必要がある。本発明
は、オーバーランニングクラッチプーリーのコストを最小限に抑えつつ、耐摩耗
性を向上させる特徴を有するオーバーランニングクラッチプーリーを提供する。

【０００８】

【好ましい実施例の詳細説明】 本発明の好ましい実施例の下記説明はこの発明の範囲を、実施例に限定するこ
とを意図したものではなく、オーバーランニングクラッチの分野の当業者が、こ
の発明を実施し、用いることができるようにするためのものである。

【０００９】 図１に示すように、本発明は、入力装置１２と出力装置１４を回転自在に係合
させるためのオーバーランニングクラッチプーリー１０を備えている。オーバー
ランニングクラッチプーリー１０は、駆動ベルト１６を入力装置１２とし、円筒
軸１８を出力装置１４として用いられるようになっている。より具体的には、オ
ーバーランニングクラッチプーリー１０は、溝が形成された面を有する駆動ベル
ト１６と、自動車用オルターネータの円筒軸１８に用いるように設計されている
。しかしオーバーランニングクラッチプーリー１０は、他の環境では、滑らかな
ベルト、歯付きベルト、Ｖ形ベルト、あるいは歯付きギアも含む他の適当な入力
装置、および多角形軸等の他の適当な出力装置に用いてもよい。さらにオーバー
ランニングクラッチプーリー１０は、回転入力の役割を交代して行う２つの装置
、および実際は回転入力を出す「出力装置」と実際は回転入力を受ける「入力装
置」と共に用いることもできる。このような実施例においては、「入力装置」「
出力装置」の用語は入替え可能である。

【００１０】 図２に示すように、好ましい実施例のオーバーランニングクラッチプーリー１
０は、滑車部材２０と、滑車部材２０内のほぼ同心状に位置するハブ部材２２と
、クラッチ部材２４と、クラッチ部材２４の近くに位置するクラッチ潤滑剤２６
と、滑車部材２０とハブ部材２２の間に位置する軸受部材２８と、軸受部材２８
の近くに位置する軸受潤滑剤３０を備え、それらが協働して駆動ベルトと円筒軸
に回転自在に係合する。滑車部材２０は、好ましくは入力装置に係合するように
なっている滑車入力部３２と、滑車クラッチ面３６を形成する滑車クラッチ部３
４を備えている。同様にハブ部材２２は、好ましくは出力装置に係合するように
なっているハブ出力部３８と、ハブクラッチ面４２を形成するハブクラッチ部４
０を備えている。好ましい実施例では、クラッチ潤滑剤２６と軸受潤滑剤３０は
、好ましくは、オーバーランニングクラッチ１０のコストと重量を最小限に抑え
つつ、耐摩耗性を向上させる、エーテル、エステル、鉱油を含む群から選ばれた
ベース材料を含む。別の実施例のオーバーランニングクラッチプーリーは、オー
バーランニングクラッチプーリーへのごみの侵入および潤滑剤の同プーリーから
の流出をほぼ防ぐシール部材、または滑車部材２０、ハブ部材２２、クラッチ部
材２４の機能と実質的に妨げない他の適当な要素などの他の要素を含んでいても
よい。

【００１１】 好ましい実施例の滑車部材２０の滑車入力部３２は、駆動ベルトに係合するよ
うになっている。滑車部材２０と駆動ベルトの回転方向および軸方向のスリップ
を実質的に防ぐために、滑車入力部３２は、好ましくは２つの滑車入力肩部４６
と、少なくとも一つの滑車入力溝４８を有する滑車入力面４４を形成する。また
は滑車入力部３２には、歯付き面、リブ付き面などの、入力装置に係合する他の
面を形成してもよい。滑車入力面４４は、好ましくは（オーバーランニングクラ
ッチプーリー１０の回転軸線から遠ざかる方向に）外側を向いており、好ましく
はほぼ円筒形である。滑車入力部３２は、好ましくは鋼などの従来の構造材料で
従来の方法で形成されるが、他の適当な材料で、他の適当な方法で形成してもよ
い。

【００１２】 好ましい実施例のハブ部材２２のハブ出力部３８は、円筒軸に係合するように
なっている。ハブ出力部３８は、好ましくは（オーバーランニングクラッチプー
リー１０の組立体を円筒軸に組付け、心合わせする役目をする）滑らかな部分５
２と、（ハブ部材２２の回転を実質的に防ぎ、円筒軸に保持する役目をする）ネ
ジ部５４と、（オーバーランニングクラッチプーリー１０を円筒軸に対して容易
に締めつけ、緩めるためのアレンレンチと係合する）六角部５６から成るハブ出
力面５０を形成する。もちろんハブ出力部３８は、回転方向および軸方向スリッ
プを防ぐため、および円筒軸に係合するため、およびオーバーランニングクラッ
チプーリー１０を円筒軸に締めつけたり緩めたりするために、他の適当な装置を
備えていたり、他の面を形成していてもよい。好ましくは、ハブ出力面５０は、
内側（オーバーランニングクラッチプーリー１０の回転軸線の方）を向いており
、好ましくはほぼ円筒形である。ハブ出力部３８は、好ましくは鋼などの従来の
構造材料で、従来の方法で形成されるが、他の適当な材料で、他の適当な方法で
形成されてもよい。

【００１３】 好ましい実施例の軸受部材２８は、滑車部材２０とハブ部材２２の相対的な回
転運動を許容する機能がある。好ましくは転がり要素型の軸受部材２８は、好ま
しくは、滑車部材２０に好ましくはプレス嵌めされる外レース要素５８と、好ま
しくはハブ部材２２にプレス嵌めされる内レース要素６０と、好ましくは外レー
ス要素５８と内レース要素６０の間に設けられる玉軸受要素６２と、好ましくは
玉軸受要素６２の両側で外レース要素５８と内レース要素６０の間を延びる軸受
シール６４を備えている。外レース要素５８、内レース要素６０、軸受シール６
４は、協働して玉軸受要素６２を取り囲む軸受自由容積６６を形成する。あるい
は軸受部材２８は、ジャーナル軸受またはころ軸受等の他の適当なタイプのもの
でもよく、あるいは他の適当な方法で他の適当な面に取り付けてもよい。軸受部
材は従来の装置であるので、好ましくは従来の材料で、従来の方法で製造するが
、他の適当な材料で、他の適当な方法で製造してもよい。

【００１４】 好ましい実施例の滑車クラッチ部３４とハブクラッチ部４０は、それぞれクラ
ッチ部材２４と係合するための滑車クラッチ面３６とハブクラッチ面４２を形成
する。滑車クラッチ部３４は好ましくは、滑車部材２０から半径方向内向きに延
びる。こうして滑車クラッチ部３４は、好ましくは滑車入力部３２と同じ材料で
、同じ方法で製造されるが、他の適当な材料で、他の適当な方法で製造してもよ
い。ハブクラッチ部４０は、好ましくはハブ出力部材３６から半径方向外向きに
、その上を軸方向に延びる。こうしてハブクラッチ部４０は、好ましくはハブ出
力部３８と同じ材料で、同じ方法で製造されるが、他の適当な材料で、他の適当
な方法で製造してもよい。滑車クラッチ面３６とハブクラッチ面４２は、協働し
てクラッチ部材２４を取り囲むクラッチ空間容積６８を形成する。

【００１５】 好ましい実施例では、滑車クラッチ面３６とハブクラッチ面４２は、軸方向の
隙間７０を互いの間に介してほぼ隣接する位置にある。滑車クラッチ面３６とハ
ブクラッチ面は、好ましくは内側（オーバーランニングクラッチプーリー１０の
回転軸線の方）を向いており、好ましくはほぼ円筒形である。さらに滑車クラッ
チ面３６とハブクラッチ面４２は、好ましくは同様の半径方向直径と同様の軸方
向長さと同様の滑らかな仕上げを有する。これらの特徴が、クラッチ部材に最適
の性能を与える。代わりに滑車クラッチ面３６とハブクラッチ面４２は、これら
および他の設計仕様に関して互いに異なっていてもよい。

【００１６】 好ましい実施例のクラッチ部材２４は、ハブ部材２２に対して滑車部材２０が
第１の回転方向に加速すると、滑車クラッチ面３６とハブクラッチ面４２に係合
し、ハブ部材２２に対して滑車部材２０が第１の回転方向に減速すると、滑車ク
ラッチ面３６とハブクラッチ面４２の係合を解除する機能がある。好ましい実施
例では、クラッチ部材２４はコイルバネ７２である。従来の材料で、従来の方法
で製造されるコイルバネ７２は、コイルバネ７２の特定のサイズおよび向きによ
って、上記特徴を達成する。別の実施例では、クラッチ部材２４は上記特徴を達
成する他の適当な装置を備えていてもよい。

【００１７】 コイルバネ７２は、緩んだときの半径方向直径が滑車クラッチ面３６とハブク
ラッチ面４２の内径より少し大きいように設計される。したがって、滑車部材２
０またはハブ部材２２は回転運動をしていないときは、コイルバネ７２は、滑車
クラッチ面３６とハブクラッチ面４２の両方に摩擦的に係合し、外向きの力を加
える。さらにコイルバネ７２は、好ましくはコイルが滑車クラッチ面３６からハ
ブクラッチ面４２に第１の回転方向に軸方向に延びる向きに、クラッチ空間容積
６８内に設けられる。このような向きにすることによって、滑車部材２０とハブ
部材２２の相対回転によって、バネ部材が締まったり、緩んだりする。言い換え
ると、滑車部材２０がハブ部材２２に対して第１の回転方向へ加速されると、コ
イルバネ７２は緩む方に付勢され、滑車部材２０がハブ部材２２に対して第１の
回転方向へ減速されると、コイルバネ７２を締まる方に付勢する。

【００１８】 コイルバネ７２が緩むと、滑車クラッチ面３６とハブクラッチ面４２に対する
コイルバネ７２の外向きの力が増加し、そのため滑車部材２０とハブ部材２２は
係合すなわち「ロック」する。この係合状態は、好ましくは、滑車部材２０がハ
ブ部材２２に対して第１の回転方向に加速すると起きる。一方コイルバネ７２が
締まると、滑車クラッチ面３６とハブクラッチ面４２に対するコイルバネ７２の
外向きの力が減少し、そのため滑車部材２０とハブ部材２２は係合解除すなわち
「スリップ」する。この係合解除状態は、好ましくは、滑車部材２０がハブ部材
２２に対して第１の回転方向に減速すると起きる。

【００１９】 オーバーランニングクラッチプーリー１０の「スリップ」状態の間、コイルバ
ネ７２は滑車クラッチ面３６またはハブクラッチ面４２を横切る方向に擦れ、こ
れが熱を発生させ、上記面の摩耗を引き起こすかもしれない。オ−バ−ランニン
グクラッチプーリー内での熱の発生のため、軸受潤滑剤３０およびクラッチ潤滑
剤２６は好ましくは、約１５０℃までの温度で熱的に安定で、熱的な不安定さを
避ける。さらに表面の摩耗の可能性があるので、クラッチ潤滑剤３６は好ましく
は、クラッチ部材２４と滑車クラッチ面３６間、およびクラッチ部材２４とハブ
クラッチ面４２間の摩擦係数を約０．０５より大きく、約０．２５未満とする。
より好ましくは、クラッチ潤滑剤２６は、クラッチ部材２４と滑車クラッチ面３
６間、およびクラッチ部材２４とハブクラッチ面４２間の摩擦係数を約０．１と
する。

【００２０】 好ましい実施例では、クラッチ潤滑剤２６と軸受潤滑剤３０は、ベース材料と
増ちょう剤を含む。ベース材料は好ましくは、クラッチ潤滑剤２６および軸受潤
滑剤３０の約２５〜約７５重量％であり、増ちょう剤は好ましくはその残部であ
る。クラッチ潤滑剤２６と軸受潤滑剤３０は、追加の相溶性のベース材料や追加
の相溶性の増ちょう剤などの他の適当な材料を含んでいてもよい。これらの追加
の材料は好ましくは、クラッチ潤滑剤２６と軸受潤滑剤３０の約５重量％である
が、この好ましい割合より大きくてもよい。

【００２１】 クラッチ潤滑剤２６と軸受潤滑剤３０を増ちょうする役目をする増ちょう剤は
、好ましくはウレア増ちょう剤、ナトリウム増ちょう剤、リチウム増ちょう剤を
含む群から選ばれる。クラッチ潤滑剤２６と軸受潤滑剤３０は、３つの好ましい
ベース材料と３つの好ましい増ちょう剤のいかなる組み合わせを含んでいてもよ
いが、好ましい実施例のクラッチ潤滑剤２６と軸受潤滑剤３０は、（１）エーテ
ルベース材料とウレア増ちょう材料、（２）エステルベース材料とナトリウム増
ちょう材料またはリチウム増ちょう材料、または（３）鉱油ベース材料とウレア
増ちょう材料の好ましい組み合わせを含む。

【００２２】 好ましい実施例では、クラッチ潤滑剤２６とハブ潤滑剤は同じベース材料と同
じ増ちょう材料を含む。この特徴はオーバーランニングクラッチプーリー１０の
コストを最小限に抑えることを意図している。好ましい他の実施例では、軸受部
材２８は、インボード側の軸受シール６４を省略して軸受潤滑剤３０と、クラッ
チ潤滑剤２６は、オーバーランニングクラッチプーリー１０内で混合して、単一
の潤滑剤を形成してもよい。こうすればオーバーランニングクラッチプーリーの
コストをさらに最小限に抑えることができる。別の実施例では、クラッチ潤滑剤
２６と軸受潤滑剤３０は、異なるベース材料と同じ増ちょう剤、または同じベー
ス材料と異なる増粘剤、またはベース材料と増ちょう剤の両方とも異なるもので
含んでもよい。

【００２３】 好ましい実施例では、クラッチ潤滑剤２６は、クラッチ空間容積６８の約５０
％〜約９０％を占め、軸受潤滑剤３０は、軸受空間容積６６の約２０％〜約４５
％を占める。別の実施例では、クラッチ潤滑剤２６が占める割合は、好ましい百
分率より多少増減し、軸受潤滑剤３０が占める割合は、好ましい百分率より多少
増減してもよい。

【００２４】 オーバーランニングクラッチプーリーの分野の技術者なら、これまでの詳細説
明および図面、クレームから認識するであろうが、上記のクレームで定義される
この発明の範囲から外れずに、発明の好ましい実施例に変更を加えることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 駆動ベルトを入力装置、円筒軸を出力装置として示す、本発明のオーバーランニ
ングクラッチプーリーの斜視図

【図２】 好ましい実施例のオーバーランニングクラッチプーリーの、図１の２−２線に沿
った部分横断面図

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｃ１０Ｍ 117/02 Ｃ１０Ｍ 117/02 169/02 169/02 Ｆ１６Ｃ 19/06 Ｆ１６Ｃ 19/06 33/66 33/66 Ａ Ｆ１６Ｄ 41/20 Ｆ１６Ｄ 41/20 Ｚ // Ｃ１０Ｎ 10:02 Ｃ１０Ｎ 10:02 30:06 30:06 40:02 40:02 40:32 40:32 50:10 50:10 Ｆターム(参考） 3J031 AC01 AC10 BA08 BA19 CA03 3J101 AA02 AA42 AA52 AA62 CA12 CA21 EA63 FA31 GA01 GA24 4H104 BE13B DA02A EB02 FA01 LA03 PA01 PA37 QA18

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入力装置に係合するようになっている滑車入力部と、滑車ク
   ラッチ面を形成する滑車クラッチ部を備えた滑車部材と、 前記滑車部材内にほぼ同心状に設けられ、出力装置に係合するようになってい
   るハブ出力部と、前記滑車クラッチ面に実質的に隣接するハブクラッチ面を形成
   するハブクラッチ部を備えたハブ部材と、 前記滑車部材が前記ハブ部材に対して第１の回転方向に加速すると、前記滑車
   クラッチ面と前記ハブクラッチ面に係合し、前記滑車部材が前記ハブ部材に対し
   て第１の回転方向に減速すると、前記滑車クラッチ面と前記ハブクラッチ面との
   係合が解除されるようになっているクラッチ部材と、 前記クラッチ部材の近くに設けられ、エーテル、エステル、鉱油を含む群から
   選ばれるベース材料を含むクラッチ潤滑剤と、 前記滑車部材と前記ハブ部材の間に設けられ、前記滑車部材と前記ハブ部材の
   相対回転を許容するようになっている軸受部材と、 前記軸受部材の近くに設けられ、エーテル、エステル、鉱油を含む群から選ば
   れるベース材料を含む軸受潤滑剤から成る、 入力装置と出力装置を回転自在に係合させるためのオーバーランニングクラッ
   チプーリー。
2. 【請求項２】 前記クラッチ潤滑剤と前記軸受潤滑剤が、同じベース材料を
   含んでいる請求項１のオーバーランニングクラッチプーリー。
3. 【請求項３】 前記クラッチ潤滑剤と前記軸受潤滑剤が、エーテルベース材
   料を含んでいる請求項２のオーバーランニングクラッチプーリー。
4. 【請求項４】 前記クラッチ潤滑剤と前記軸受潤滑剤が、ウレア増粘材料も
   含んでいる請求項３のオーバーランニングクラッチプーリー。
5. 【請求項５】 前記クラッチ潤滑剤と前記軸受潤滑剤が、エステルベース材
   料を含んでいる請求項２のオーバーランニングクラッチプーリー。
6. 【請求項６】 前記クラッチ潤滑剤と前記軸受潤滑剤が、ナトリウム増粘材
   料も含んでいる請求項５のオーバーランニングクラッチプーリー。
7. 【請求項７】 前記クラッチ潤滑剤と前記軸受潤滑剤が、リチウム増粘材料
   も含んでいる請求項５のオーバーランニングクラッチプーリー。
8. 【請求項８】 前記クラッチ潤滑剤と前記軸受潤滑剤が、鉱油ベース材料を
   含んでいる請求項２のオーバーランニングクラッチプーリー。
9. 【請求項９】 前記クラッチ潤滑剤と前記軸受潤滑剤が、ウレア増粘材料も
   含んでいる請求項８のオーバーランニングクラッチプーリー。
10. 【請求項１０】 前記軸受部材が軸受空間容積を形成し、前記軸受潤滑剤が
    、前記軸受空間容積の約２０％〜約４５％を占めている請求項１のオーバーラン
    ニングクラッチプーリー。
11. 【請求項１１】 前記滑車クラッチ面および前記ハブクラッチ面がクラッチ
    空間容積を実質的に形成し、前記クラッチ潤滑剤が、前記クラッチ空間容積の約
    ５０％〜約９０％を占めている請求項１のオーバーランニングクラッチプーリー
    。
12. 【請求項１２】 前記クラッチ潤滑剤により、前記クラッチ部材と前記滑車
    クラッチ面間および前記クラッチ部材と前記ハブクラッチ面間の摩擦係数が約０
    ．０５より大きく、約０．２５未満となる請求項１のオーバーランニングクラッ
    チプーリー。
13. 【請求項１３】 前記クラッチ潤滑剤により、前記クラッチ部材と前記滑車
    クラッチ面間および前記クラッチ部材と前記ハブクラッチ面間の摩擦係数が約０
    ．１となる請求項１２のオーバーランニングクラッチプーリー。
14. 【請求項１４】 前記軸受潤滑剤と前記クラッチ潤滑剤が両方とも、約１５
    ０℃までの温度での熱的不安定を実質的に避けるようになっている請求項１のオ
    ーバーランニングクラッチプーリー。
15. 【請求項１５】 前記軸受潤滑剤と前記クラッチ潤滑剤が、オーバーランニ
    ングクラッチ内で連通し、単一のプーリー潤滑剤を形成している請求項１のオー
    バーランニングクラッチプーリー。
16. 【請求項１６】 前記滑車クラッチ面と前記ハブクラッチ面が内向きで、円
    筒形である請求項１のオーバーランニングクラッチプーリー。