JP2003535198A - 尿素基を有するモノマーを少なくとも一種類含有するラジカル共重合性モノマーの安定配合物の調製 - Google Patents

尿素基を有するモノマーを少なくとも一種類含有するラジカル共重合性モノマーの安定配合物の調製

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Abstract

(57)【要約】 本発明の目的は、ラジカル共重合性モノマーの安定配合物を調製する方法であって、この配合物が、最初に、化学式中に少なくとも1つの尿素基を有するモノマーを少なくとも一種類、次に、化学式中にイソシアネート基を有さないモノマーを少なくとも一種類含有し、2つのタイプの試薬としての、化学式中に少なくとも1つのイソシアネート基を有するラジカル共重合性モノマー少なくとも一種類の、第1アミンおよび第2アミンから選択されるアミン少なくとも一種類との反応により、尿素基を有するモノマーを調製し、化学式中にイソシアネート基を有さないモノマーを、反応の前であって、前記試薬の一方と共に、それら試薬の他方を加える前に、および/または複数の試薬の添加中に、および/または反応後に、含ませる各工程を有してなる方法にある。特徴的に、本発明の方法の脈絡において、尿素基を有するモノマーを調製する反応が、非ラジカル重合性溶媒の存在しない状況で行われ、前記試薬、すなわちイソシアネート基を有するモノマーおよびアミンが、イソシアネート当量/アミン当量の比が0.98から1.02までの間にある、好ましくは、1に等しくなるような相対比で含まれ、前記反応の終わりに得られる尿素基を有するモノマーが、溶解酸素の存在下で、化学式中にイソシアネート基を有さないモノマーから構成される溶媒中で希釈された状態に維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、尿素基を有するモノマーを少なくとも一種類含有するラジカル重合
性モノマーの安定配合物の調製に関する。この配合物は、尿素基を有するモノマ
ーと共に、ラジカル共重合性の別のタイプのモノマーが少なくとも一種類存在す
るにもかかわらず、安定である。
【0002】 本発明は、尿素基を有するモノマーを調製する独自の方法であって、これらの
モノマーが、この独自の調製の終わりに、少なくとも一種類の他のラジカル共重
合性モノマーから構成される溶媒中に溶液状態で得られ、得られた配合物(尿素
基を有するモノマー+他のモノマー)が安定である方法として検討することもで
きる。
【0003】 尿素基を有するモノマー(化学式中に少なくとも1つの尿素基を有するモノマ
ー)は、一般に、別のタイプの少なくとも一種類のモノマーと共重合させるため
に調製される。
【0004】 研究所規模では、それらのモノマーは、一般に、コモノマーとして調製され、
得られたら直ぐに使用される。
【0005】 工業規模では、それらモノマーの取扱いおよび貯蔵の問題に頻繁に直面する。
これら2つの問題に関して、溶媒を含ませることが適切であるが、それには、さ
らに追加の取扱いが含まれる。前記モノマーを、少なくとも一種類のコモノマー
の存在下で、取扱うおよび/または貯蔵する場合、その混合物は、ゲル化したり
、固化したりする傾向にある。
【0006】 この貯蔵の問題、より具体的には、そのようなモノマーの混合物に基づく配合
物(尿素基を有する少なくとも一種類のモノマー、および別のタイプの少なくと
も一種類のラジカル共重合性モノマーを含有する配合物)の不安定さに直面して
、本出願人は、独自の解決策である、少なくとも一種類の他のモノマー中に溶液
状態で安定化されたモノマーとなる、尿素基を有するモノマーを調製する独自の
方法を提案する。さらに、この安定化されたモノマーは、将来の用途(コモノマ
ーとしての)に関して興味深い条件下で見られる。従来技術の意味において、溶
媒中の溶液状態ではなく、それらのモノマーを容易に取り扱える。
【0007】 米国特許第4990575号明細書には、尿素基を有するそのようなモノマー
を含有する配合物が記載されている。このモノマー(イソプロペニル基を有する
尿素)は、以下の化学式(I):
【化1】 を有するものである。
【0008】 それらのモノマーは、化学式:
【化2】 を有する3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート(m−
TMI(登録商標))の、化学式:
【化3】 を有するポリオキシアルキレンポリアミンとの反応により得られる。
【0009】 この特許の実施例の教示によれば、化学量論的な量のm−TMI(登録商標)
を、ポリアミンに、より具体的には、ハンツマン・コーポレーション(Huntsman
Corporation)により市販されているJeffamine(登録商標)にゆっくりと加えて
、求められている尿素モノマーを得ている。
【0010】 イソプロペニル基を有するこれらの尿素モノマーは、ラジカル重合によりホモ
ポリマーを形成しないが、スチレン、アクリレートまたはメタクリレートタイプ
のビニルモノマーとは容易に共重合することができる。そのような共重合は、ラ
ジカル重合開始剤の存在下で行われる。コーティングス・テクノロジー(Coating
s Technology)、第58巻、第737号、1986年6月の雑誌にいくつか記載
されている。
【0011】 米国特許第4990575号明細書には、イソプロパノールのような溶媒の存
在下または不在下でのこれら尿素モノマーの合成が記載されている。
【0012】 この尿素モノマーは、それ自体、固体であるかまたは粘性が非常に高く、した
がって、取り扱うのが難しい。いずれにせよ、それらのポンピングは容易なこと
ではない。
【0013】 これらのモノマーの溶液は、言うまでもなく、取扱いがより容易であるが、共
重合反応におけるコモノマーとしての前記モノマーの使用の脈絡において、遅か
れ早かれ、関わる溶媒を、一般に蒸発により除去する必要がある。蒸発作業では
、工業規模において、多大な空間とエネルギーが消費される。さらに、それらの
作業により、安全性や汚染の問題も生じる。
【0014】 さらに、本出願人は、欧州特許出願公開第977788号明細書および仏国特
許出願公開第2783829号明細書にそのような尿素モノマーの合成を記載し
た。本出願人は、コモノマーの存在下で、窒素中において研究所規模でその合成
を行い、試薬が化学量論的な量で関わった。本出願人は、その時点では、貯蔵中
のモノマーの安定性には関心を持っていなかった。モノマーが調製されたら直ぐ
に、共重合させていた。
【0015】 本出願人は現在、ラジカル共重合性モノマーの配合物を調製する方法であって
、この配合物が、最初に、化学式中に少なくとも1つの尿素基を有するモノマー
を少なくとも一種類、次に、化学式中にイソシアネート基を有さないモノマー(
このモノマーは、本明細書において[他のモノマー]とみなされることがある)
を少なくとも一種類含有している方法を提案している。
【0016】 本発明の方法は: − 2つのタイプの試薬としての、化学式中に少なくとも1つのイソシアネート
基を有するラジカル共重合性モノマー少なくとも一種類の、第1アミンおよび第
2アミンから選択されるアミン少なくとも一種類との反応により、尿素基を有す
るモノマーを調製し、 − 化学式中にイソシアネート基を有さないモノマーを、反応前であって、前記
試薬の一方と共に、それら試薬の他方を加える前に、および/または複数の試薬
の添加中に、および/または反応後に、含ませる、 各工程を有してなる。
【0017】 特徴的に、この方法の脈絡において、 − 尿素基を有する前記モノマーを調製する反応は、非ラジカル重合性溶媒の存
在しない状態で行われ、前記試薬、すなわちイソシアネート基を有するモノマー
およびアミンは、イソシアネート当量/アミン当量の比が0.98から1.02
までの間にある、好ましくは、1に等しくなるような相対比で含まれ、 − 前記反応の終わりに得られる尿素基を有するモノマーは、溶解酸素の存在下
で、化学式中にイソシアネート基を有さないモノマーから構成される溶媒中で希
釈された状態に維持され、 このように調製された配合物は安定である。
【0018】 本発明の方法は、米国特許第4990575号明細書の意味で、溶媒は使用し
ない。しかしながら、この方法により、取扱いが容易な(特に、ポンピングする
のが容易な)モノマーの安定混合物が得られる。
【0019】 貯蔵安定性に関して、本出願人は、以下のような2つのパラメータの厳密な重
要性を示した: − 問題の試薬の相対比:それら試薬は、化学量論値に近い量で、好ましくは、
化学量論的な量で、より具体的には、イソシアネート当量/アミン当量の比が0
.98から1.02までの間にある、好ましくは、1に等しくなるような相対比
で含まれなければならない。この点について、後に記載される具体例1,1’,
1”を検討することができる; − モノマーの混合物中の溶解酸素の存在。溶解酸素を飽和状態まで含ませるこ
とが推奨される。実際に、一般に、酸素が飽和含有量の1%より多い含有量で存
在すると有益な効果があるようである。
【0020】 取扱いの都合に関して、本出願人は、少なくとも貯蔵のための、少し経った後
の(反応の実施に関して)ためにさえも、完全に独自の溶媒:化学式中にイソシ
アネート基を有さない、少なくとも一種類の他のラジカル共重合性モノマーを含
有することを推奨する。このような他のモノマーを含有することにより、上述し
た相対比を崩してはならない。この他のモノマーの含有は、後に、本発明により
調製された尿素モノマーの共重合の相手を構成するという前提で特に適している
。この尿素モノマーは、本発明により、少なくとも一種類のコモノマー中の溶液
状態でこのように得られる。
【0021】 上述した内容を考慮すると、本発明の方法は、特定のモノマーの安定配合物を
調製し、かつ貯蔵する方法であって、この配合物の安定性は、一方で、合成反応
を実施する特定の条件の組合せに、並びに貯蔵の特定の条件の組合せに依存する
(により得られる)ものである方法として検討されることが既に理解されている
であろう。これらの特定の条件は、数多くの変更例にしたがって実施しても差支
えなく、酸素および独自の溶媒は、多かれ少なかれ上流で含まれる。
【0022】 制限を意図しない仕様が、問題の試薬について、並びに、請求項に記載された
方法に可能な様々な実施手段について、ここに与えられる。
【0023】 名称、化学式、およびCAS番号により同定される以下の製品:
【表1】 が、特に、本発明の方法を実施するために、化学式に少なくとも1つのイソシア
ネート基を有するラジカル共重合性モノマー(したがって、化学式中にビニルタ
イプのラジカル重合性基を少なくとも1つおよびイソシアネート基を少なくとも
1つ有する)として用いることができる。
【0024】 これらの4つの製品は、アルドリッチ(Aldrich)社から市販されている。
【0025】 特に好ましい製品は、単独でまたは混合物として使用しても差し支えない。
【0026】 第1または第2アミンとして: − エチレンジアミン、 − ヘキサメチレンジアミン、 − ブチルアミン、 − キシレンジアミン、 − トルイジン、 − ジアミノフェニルメタン、 − ポリオキシアルキレン(モノ−またはポリ−)アミン:および特に、ポリオ
キシアルキレン(モノ)アミン(ハンツマン・コーポレーション(Huntsman Corp
.)により市販されているJeffamine(登録商標)M−1000のような)、ポリ
オキシアルキレンジアミン(ハンツマン・コーポレーションにより市販されてい
るJeffamine(登録商標)ED−600およびJeffamine(登録商標)ED−20
03のような)、ポリオキシアルキレントリアミン(ハンツマン・コーポレーシ
ョンにより市販されているJeffamine(登録商標)T−403のような)、 を、特に、単独でまたは混合物として、本発明の方法を実施するために使用して
差し支えない。
【0027】 ポリオキシアルキレン(モノ−,ジ−および/またはトリ−)アミンを含ませ
ること、より具体的には、ポリオキシアルキレン(ジ)アミンを含ませることが
、本発明の方法を実施する上で特に推奨される。
【0028】 そのようなポリオキシアルキレンアミンと3−イソプロペニル−α,α−ジメ
チルベンジルイソシアネートとの間の反応が特に推奨される。
【0029】 本発明の方法は、特に、柔軟性眼用製品、およびフォトクロミック眼用製品の
製造のために、そのような試薬により好ましく行われる。
【0030】 問題の試薬に関して、以下の内容が、それら試薬を含ませる順序に関して述べ
られている。反応は、好ましくは、イソシアネート基を有する前記モノマーの前
記アミンへの添加により行われる。
【0031】 酸素に関しては、独自の溶媒中に得られる尿素モノマーのための安定剤として
酸素を含まなければならないのが分かる。反応は、酸素の存在下で、さらには反
応混合物中に酸素を添加して(一般には、空気の添加による)行うことが排除さ
れるものではないが、好ましくは、この反応は、反応混合物中に溶解した酸素の
ない状態で行われ、反応の終わりに、その中に酸素を溶解させるために、反応し
た反応混合物中でガスによる泡立てが確実に行われる。このガスの泡立ては、一
般に、空気による泡立てである。
【0032】 実際に、前記反応は、好ましくは、反応混合物を不活性ガスで泡立てながら行
われるか、または不活性雰囲気中で行われる。不活性ガスとして窒素またはアル
ゴンを含ませることが、特に推奨される。
【0033】 最後に、化学式中にイソシアネート基を有さないラジカル共重合性モノマー少
なくとも一種類から構成される独自の溶媒に関して、以下の内容を規定すること
ができる。このモノマーは、好ましくは、アクリル、メタクリル((メタ)アク
リルと記載しても差し支えない)、アクリルアミド、メタクリルアミド((メタ
)アクリルアミドと記載しても差し支えない)、スチレン、またはアリルタイプ
のモノマーである。そのモノマーは、スチレン、ジビニルベンゼン、メチルメタ
クリレート、ベンジルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、およ
びエチレングリコールジメタクリレート、並びにそれらの混合物から選択して差
し支えない。
【0034】 前記独自の溶媒は、問題の反応の異なる段階で含ませることができる。その溶
媒は、以下の段階で含ませることができる: − 反応の前であって、前記試薬の内の一方と共に、それら試薬の他方が加えら
れる前。したがって、独自の溶媒は、好ましくは、アミンの溶媒として、イソシ
アネート基を有するモノマーのアミン中への添加前に、含ませられる; − 複数の試薬の添加中; − 反応の終わりに得られる、尿素基を有するモノマーを希釈するために、反応
後。
【0035】 好ましくは、その溶媒は、反応後に含ませる。
【0036】 この独自の溶媒をいくつかのバッチとして含ませることが、本発明の脈絡から
排除されるものではない。
【0037】 本発明の脈絡において、貯蔵安定性に関する最も興味深い結果が: − 試薬が、イソシアネート当量/アミン当量の比が1と等しくなるような相対
比で含まれるとき; − イソシアネート基を有するモノマーが、空気による泡立てを行わずに、アミ
ンに加えられるとき;および − コモノマー溶媒が反応後に加えられるとき; に得られた。
【0038】 好ましくは、本発明の方法は、このように、連続して: − 尿素基を有するモノマーを得るために、イソシアネート基を有するモノマー
少なくとも一種類を、第1アミンおよび第2アミンから選択されるアミン少なく
とも一種類に加える工程であって、ここで、溶媒が全く含まれない状態で、不活
性ガスにより泡立てられ、アミンおよびモノマーが、イソシアネート当量/アミ
ン当量の比が1と等しくなるような相対比で含まれるものである工程; − 不活性ガスによる泡立てを空気による泡立てと置き換え、空気による泡立て
と共に、化学式中にイソシアネート基を有さないラジカル共重合性モノマーを少
なくとも一種類、得られた尿素基を有するモノマーに加える工程; を有してなる。
【0039】 本発明の方法を実施する手段が何であろうと、言うまでもなく、光(紫外光、
可視光)のない状態で、得られたモノマーの混合物を貯蔵することが推奨される
。この几帳面さは、当業者にとってはとるに足らないことであろう。
【0040】 本発明を以下の具体例1から6までにより説明する。
【0041】 具体例1’および1”は、本発明の意味において、イソシアネート当量/アミ
ン当量の比が重要な特徴であることを示す比較例である。
【0042】 具体例の実施に用いた出発材料が以下に同定されている: ・ それぞれ、ハンツマン・コーポレーションにより市販されている、Jeffamin
e(登録商標)ED−600およびJeffamine(登録商標)ED−2003と称さ
れる、平均分子量600および2000のポリ(オキシエチレン)ジアミン; ・ サイテック(CYTEC)社により市販されている、m−TMI(登録商標)と称
される3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート;および
・ アルドリッチ社により市販されているBzMAと称されるベンジルメタクリ
レート。
【0043】 具体例1,1’,1” 60gのJeffamine(登録商標)ED−600および140gのJeffamine(登
録商標)ED−2003を、152.8gのBzMAと共に、室温で混合した。
この作業を3回繰り返した。得られた3つの混合物の各々は、0.511アミン
当量を有していた。
【0044】 これら3つの混合物の各々に、空気中において、様々な量のm−TMI(登録
商標)をゆっくりと加えた。以下の表には、量(gで表されたQ)、並びにイソ
シアネート基の数/アミン基の数の比(R)が列記されている。
【0045】
【表2】 各々の混合物中にm−TMI(登録商標)を完全に添加した後に、透明な液体
が得られた。
【0046】 3つの液体を、光のない状態に周囲温度に貯蔵した。
【0047】 調製から1日後に、具体例1’および1”の液体は、内部に重合の徴候を示し
た。それらの液体は、ゲルに変換された。具体例1の液体は、変化も進展も示さ
なかった。
【0048】 この際に、貯蔵安定性の問題に関して、パラメータRがどれだけ重大であるか
が明らかに示された。
【0049】 具体例2および3 具体例1を、含有するモノマーの量を以下の比にして繰り返した:
【数1】 具体例2の実施に関して、m−TMI(登録商標)の添加中に、Jeffamine/
BzMAの混合物を連続的に空気で泡立てた。
【0050】 具体例3の実施に関して、m−TMI(登録商標)の添加後のみに、Jeffamin
e/BzMAの混合物を空気で泡立てた。
【0051】 得られた溶液は透明であった。それらの溶液は、1日貯蔵した後でも透明であ
った。
【0052】 それら溶液の相対的な安定性を試験するために、加速エージング条件下で、ガ
ラス管にこれらの溶液の各々を満たした。これらのガラス管を50℃のオーブン
中に保管した。溶液の粘度を毎日測定した。
【0053】 具体例2の管の溶液(空気で泡立てながら、m−TMI(登録商標)を添加し
た)は、3日後にゲル化し、一方で、具体例3の管の溶液は、8日後になってか
らゲル化した。
【0054】 試薬(Jeffamine(登録商標)、m−TMI(登録商標))の添加後にだけ空
気を含ませることが好ましいことが確認された。
【0055】 具体例4および5 これら2つの具体例を実施するために、以下の量の出発材料を用いた: 400gのJeffamine(登録商標)ED−2003 933gのJeffamine(登録商標)ED−600 1009gのBzMA 688gのm−TMI(登録商標)
【0056】 合成中に亘り試薬の混合物の各々を空気で泡立てた(具体例2におけるように
)。
【0057】 より具体的には、以下のように実施した。
【0058】 具体例4 Jeffamine(登録商標)ED−2003を50℃で溶融した。この溶融したJef
famine(登録商標)ED−2003中にJeffamine(登録商標)ED−600を
加えた。次いで、得られたJeffamine(登録商標)の混合物にBzMAを加えた
。得られた混合物を25℃まで冷却し、それからm−TMI(登録商標)を加え
た。このようにして透明な溶液が得られた。
【0059】 具体例5 Jeffamine(登録商標)ED−2003を50℃で溶融した。この溶融したJef
famine(登録商標)ED−2003中にJeffamine(登録商標)ED−600を
加えた。次いで、得られたJeffamine(登録商標)の混合物にm−TMI(登録
商標)をゆっくりと加えた。このm−TMI(登録商標)を加え終わったら、粘
性の溶液が得られた(50℃で)。次いで、BzMAをこの粘性溶液に加えて、
希釈した。
【0060】 ここでも、透明な溶液が得られた。
【0061】 具体例4および5の2つの溶液は、調製から1日後でもまだ透明であった。
【0062】 それらの溶液の相対的な安定性を試験するために、具体例2および3における
ように測定を行った(50℃でのオーブン中でのエージングによる)。
【0063】 具体例4の溶液は3日後にゲル化し、具体例5の溶液は15日後に初めてゲル
化した。
【0064】 本発明の意味においてコモノマー溶媒(BzMA)は、より好ましくは、反応
(Jeffamine(登録商標)+m−TMI(登録商標))後に含まれることが確認
された。
【0065】 具体例6 本発明の方法を大規模で行って、1553.7kgの生成物を生成した。窒素
雰囲気で貯蔵されたJeffamine(登録商標)ED−2003(214.7kg)
を70℃で加熱し、同様に、窒素雰囲気で貯蔵されたJeffamine(登録商標)E
D−600(501.1kg)も70℃に加熱した。各々の量のJeffamine(登
録商標)ED−2003およびED−600を、混合物を窒素で泡立てながら混
合した。得られた混合物を40℃まで冷却した。次いで、温度を40℃に維持し
ながら(添加速度を制御することにより)、m−TMI(登録商標)(371.
8kg)をそこに加えた。問題の試薬の量は、イソシアネート基の数/アミン基
の数の比=1となるようなものであった。
【0066】 m−TMI(登録商標)を完全に加えた後、混合物を1時間に亘り40℃で撹
拌した。
【0067】 1時間の経過後、窒素による泡立てを停止した。この代わりに、空気による泡
立てを行った。次いで、空気で泡立てながら、この混合物にBzMA(466.
1kg)を加えた。
【0068】 得られた混合物を1時間に亘り撹拌した。最終的に得られた生成物は、少なく
とも4ヶ月に亘り、安定して保存することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 220/16 C08F 220/16 220/20 220/20 220/26 220/26 226/02 226/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE ,DK,DM,DZ,EC,EE,ES,FI,GB, GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,I N,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD, MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG, US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4J100 AB02Q AB07P AB15P AB16Q AE18P AE75P AJ02Q AL03Q AL08P AL08Q AL62P AM15Q BA03Q BA08P BA08Q BA37P BC43P BC43Q CA04 FA01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最初に、化学式中に少なくとも1つの尿素基を有するモノマ
    ーを少なくとも一種類、次に、化学式中にイソシアネート基を有さないモノマー
    を少なくとも一種類含有する、ラジカル共重合性モノマーの配合物を調製する方
    法であって、 − 2つのタイプの試薬としての、化学式中に少なくとも1つのイソシアネート
    基を有する少なくとも一種類のラジカル共重合性モノマーの、第1アミンおよび
    第2アミンから選択される少なくとも一種類のアミンとの反応により、尿素基を
    有する前記モノマーを調製し、 − 化学式中にイソシアネート基を有さない前記モノマーを、反応前であって、
    前記試薬の内の一方と共に、該試薬の他方を加える前に、および/または前記複
    数の試薬の添加中に、および/または前記反応後に、含ませる、 各工程を有してなる方法において、 尿素基を有する前記モノマーを調製する反応が、非ラジカル重合性溶媒が存在
    しない状況で行われ、前記試薬である、イソシアネート基を有するモノマーおよ
    びアミンが、イソシアネート当量/アミン当量の比が、0.98から1.02ま
    での間にあり、好ましくは、1に等しくなるような相対比で含まれ、 − 前記反応の終わりに得られる尿素基を有する前記モノマーが、溶解酸素の存
    在下で、化学式中にイソシアネート基を有さない前記モノマーから構成される溶
    媒中で希釈された状態に維持されており、 このように調製された配合物が安定であることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 化学式中に少なくとも1つのイソシアネート基を有する前記
    ラジカル共重合性モノマーが、2−イソシアナトエチルメタクリレート、メタク
    リロイルイソシアネート、3−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソ
    シアネート、アリルイソシアネート、およびそれらの混合物からなる群より選択
    されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記アミンが、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン
    、ブチルアミン、キシレンジアミン、トルイジン、ジアミノフェニルメタン、ポ
    リオキシアルキレン(モノ−またはポリ−)アミン、およびそれらの混合物から
    なる群より選択されることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記反応が、イソシアネート基を有する前記モノマーを前記
    アミン中に添加することにより行われることを特徴とする請求項1から3いずれ
    か1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記反応が、反応混合物中に溶解された酸素のない状態で行
    われ、得られた尿素基を有する前記モノマー内に酸素を溶解させるために、前記
    反応の終わりに気体で泡立てることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 前記反応が、反応混合物を不活性ガスで泡立てながら行われ
    るか、または不活性雰囲気下で行われることを特徴とする請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 化学式中にイソシアネート基を有さない前記モノマーが、(
    メタ)アクリル、(メタ)アクリルアミド、スチレン、またはアリルタイプのモ
    ノマーから選択されることを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の方法
  8. 【請求項8】 化学式中にイソシアネート基を有さない前記モノマーが、ス
    チレン、ジビニルベンゼン、メチルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、
    ヒドロキシプロピルアクリレート、およびエチレングリコールジメタクリレート
    、並びにそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項7記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 化学式中にイソシアネート基を有さない前記モノマーが、反
    応前であって、前記試薬の内の一方と共に、該試薬の他方を加える前に、または
    前記複数の試薬の添加中に、または好ましくは、前記反応後に、含まれることを
    特徴とする請求項1から8いずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記モノマーの配合物が溶解酸素で飽和されていることを
    特徴とする請求項1から9いずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 連続して、 − 尿素基を有するモノマーを得るために、イソシアネート基を有する少なくと
    も一種類のモノマーを、第1アミンおよび第2アミンから選択される少なくとも
    一種類のアミンに添加する工程であって、ここで、溶媒が全く存在しない状況下
    で、不活性ガスにより泡立てられ、該アミンおよびモノマーが、イソシアネート
    当量/アミン当量の比が1に等しくなるような相対比率で含まれている工程、お
    よび − 不活性ガスによる泡立てを、空気による泡立てと置き換え、該空気により泡
    立てながら、化学式中にイソシアネート基を有さないラジカル共重合性モノマー
    を少なくとも一種類、得られた尿素基を有する前記モノマーに加える工程、 を有してなることを特徴とする請求項1から10いずれか1項記載の方法。
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